JP7282958B2 - 水中油型化粧料 - Google Patents
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Description
本開示は、水中油型化粧料に関する。
紫外線は、UV-A波(波長320nm~400nm)、UV-B波(波長280nm~320nm)、UV-C波(波長190nm-280nm)に大別され、どの波長の紫外線も皮膚の劣化を招くことが知られている。
紫外線から皮膚を守る手段としては、紫外線を散乱すること、紫外線を分光吸収すること、などの手段があり、必要に応じて単独で、又は、組合わせて適用されている。
紫外線を散乱する手段としては、酸化チタン、酸化亜鉛等の無機粉体に代表される紫外線散乱剤の使用が挙げられる。紫外線を分光吸収する手段としては、有機紫外線吸収剤の使用が挙げられる。
これらの紫外線防御成分を配合した種々の組成物が提案されており、これを適用した各種の化粧料も上市されている。
紫外線を散乱する手段としては、酸化チタン、酸化亜鉛等の無機粉体に代表される紫外線散乱剤の使用が挙げられる。紫外線を分光吸収する手段としては、有機紫外線吸収剤の使用が挙げられる。
これらの紫外線防御成分を配合した種々の組成物が提案されており、これを適用した各種の化粧料も上市されている。
一方で、有機紫外線吸収剤などの油性成分、紫外線散乱剤として用いられる無機粉体といった成分の配合は、使用感の低下、組成物の安定性の低下などが問題となることがあり、このような問題に着目した種々の技術が提案されている。
特許文献1には、カルボン酸/カルボキシレートコポリマー、アクリレートホモポリマー、アクリレートコポリマー及びこれらの混合物からなる親水性ゲル化剤、14~20のHLB値を有する所定の非イオン性界面活性剤、炭素数が1~6の一価アルコール、所定の紫外線保護剤、及び水を特定量で含むスキンケア組成物が開示されている。
特許文献2には、油溶性紫外線吸収剤、デキストリン脂肪酸エステル、アクリル酸系ポリマーを含有し、粉体の含有量、油溶性紫外線吸収剤とデキストリン脂肪酸エステルと質量比、油溶性紫外線吸収剤とアクリル酸系ポリマーとの質量比を、所定の範囲とした水中油型日焼け止め化粧料が開示されている。
特許文献3には、(A)特定の固体状の有機紫外線吸収剤、(B)液状油8質量%以上20質量%以下、(C)ポリアクリルアミド化合物、(D)疎水化処理微粒子金属酸化物粉末を含有し、(i)化粧料総量に対する(A)成分及び(D)成分の合計量((A)+(D))の含有量、(ii)液状油総量に対する(A)成分及び(D)成分の合計量((A)+(D))の含有質量比が所定の条件を満たす水中油型乳化化粧料が開示されている。
特許文献4には、特定の構造を有するベンゾトリアゾール化合物と、(ポリアクリル酸/アクリル酸アルキル)コポリマー、あるいは、HLBが8以上の非イオン性界面活性剤および/または脂肪酸石鹸を含有する水中油型乳化組成物が開示されている。
特許文献2には、油溶性紫外線吸収剤、デキストリン脂肪酸エステル、アクリル酸系ポリマーを含有し、粉体の含有量、油溶性紫外線吸収剤とデキストリン脂肪酸エステルと質量比、油溶性紫外線吸収剤とアクリル酸系ポリマーとの質量比を、所定の範囲とした水中油型日焼け止め化粧料が開示されている。
特許文献3には、(A)特定の固体状の有機紫外線吸収剤、(B)液状油8質量%以上20質量%以下、(C)ポリアクリルアミド化合物、(D)疎水化処理微粒子金属酸化物粉末を含有し、(i)化粧料総量に対する(A)成分及び(D)成分の合計量((A)+(D))の含有量、(ii)液状油総量に対する(A)成分及び(D)成分の合計量((A)+(D))の含有質量比が所定の条件を満たす水中油型乳化化粧料が開示されている。
特許文献4には、特定の構造を有するベンゾトリアゾール化合物と、(ポリアクリル酸/アクリル酸アルキル)コポリマー、あるいは、HLBが8以上の非イオン性界面活性剤および/または脂肪酸石鹸を含有する水中油型乳化組成物が開示されている。
紫外線遮蔽効果を謳う化粧料においては、紫外線遮蔽効果のみならず、良好な使用感も要求される。しかし、紫外線遮蔽効果を得るために、油溶性の有機紫外線吸収剤を多く配合するとベタツキが生じる等の使用感が低下する傾向にあり、酸化チタン、酸化亜鉛等の無機粉体である紫外線散乱剤を多く配合すると、白浮きやきしみ感の原因となってしまう傾向があり、紫外線遮蔽効果と使用感の両立は従来困難であった。
また、有機紫外線吸収剤の含有量を高めるに伴い、紫外線遮蔽効果は高くなるものの、有機紫外線吸収剤の高含有に起因する使用感の低下が問題となる傾向がある。これを改善する方策としては、例えば、特許文献1~4に記載の各組成物においても用いられるように、親水性アクリル酸系ポリマーを用いる方法がある。
しかし、最近のトレンドとして、みずみずしい使用感が得られる化粧料が好まれる傾向にあるところ、親水性アクリル酸系ポリマーの使用のみでは、みずみずしい使用感は得難い。したがって、みずみずしい使用感を得ようとすると、有機紫外線吸収剤の含有量を制限せざるを得ず、化粧料の処方設計の自由度が損なわれる。
また、有機紫外線吸収剤の含有量を高めるに伴い、紫外線遮蔽効果は高くなるものの、有機紫外線吸収剤の高含有に起因する使用感の低下が問題となる傾向がある。これを改善する方策としては、例えば、特許文献1~4に記載の各組成物においても用いられるように、親水性アクリル酸系ポリマーを用いる方法がある。
しかし、最近のトレンドとして、みずみずしい使用感が得られる化粧料が好まれる傾向にあるところ、親水性アクリル酸系ポリマーの使用のみでは、みずみずしい使用感は得難い。したがって、みずみずしい使用感を得ようとすると、有機紫外線吸収剤の含有量を制限せざるを得ず、化粧料の処方設計の自由度が損なわれる。
さらに、化粧料は、可撓性を有する収容容器(チューブ容器、パウチ容器等)に封入される場合があるが、有機紫外線吸収剤を含む従来の水中油型化粧料は、可撓性を有する収容容器に封入した状態で、外部から応力が付与されると相分離して離液が生じ易い傾向がある。この傾向は、収容容器として、販売促進用に多用されるサンプル用の小型パウチ袋(サンプル用サシェ又はアルミパウチとも称される)を用いた場合に顕著である。
水中油型化粧料における離液は、期待される効果が得られない虞があるばかりでなく、化粧料の外観を損ない、その製品価値を著しく損なうことにもなる。
水中油型化粧料における離液は、期待される効果が得られない虞があるばかりでなく、化粧料の外観を損ない、その製品価値を著しく損なうことにもなる。
本開示に係る一実施態様が解決しようとする課題は、有機紫外線吸収剤を含有し、みずみずしい使用感を有し、かつ、応力付与に対する離液耐性に優れた水中油型化粧料を提供することである。
本開示の水中油型化粧料は、以下の態様を含む。
<1> 有機紫外線吸収剤と、水中油型化粧料の全質量に対する含有率が0.1質量%超であり、炭素数14~22の脂肪酸基を有し、かつ親水親油バランス値が12~18の脂肪酸ポリグリセリルと、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸単位、(メタ)アクリルアミド単位、及び(メタ)アクリル酸単位からなる群より選択された少なくとも1種の構成単位を含む重合体と、水と、を含有する、水中油型化粧料。
<2> 上記有機紫外線吸収剤が、メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、サリチル酸エチルヘキシル、オクトクリレン、ジメチコジエチルベンザルマロネート、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ホモサラート、エチルヘキシルトリアゾン、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、及びジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルからなる群より選択される少なくとも1種である、<1>に記載の水中油型化粧料。
<3> 上記重合体が、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸又はその塩とビニルピロリドンとの共重合体、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸又はその塩とアクリル酸ヒドロキシエチルとの共重合体、(メタ)アクリル酸又はその塩と炭素数10~30のアルキル基がエステル結合したアクリル酸との共重合体、及び、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸又はその塩と炭素数10~30のアルキル基で変性した(メタ)アクリル酸との共重合体から選択される少なくとも1種である、<1>又は<2>に記載の水中油型化粧料。
<4> 上記重合体の含有率が、水中油型化粧料の全質量に対して、0.05質量%以上1質量%未満である、<1>~<3>のいずれか1つに記載の水中油型化粧料。
<5> さらに、炭素数12~22の高級アルコール、及び、下記式(A)で表されるアルキルグルコシドの少なくとも一方を含む、<1>~<4>のいずれか1つに記載の水中油型化粧料。
式(A):RO(G)x
式(A)中、Rは炭素数8~22のアルキル基を表し、Gはグルコース残基を表し、xは1~10の値を表す。
<6> さらに、炭素数1~3の低級アルコールを含む、<1>~<5>のいずれか1つに記載の水中油型化粧料。
<7> 上記炭素数1~3の低級アルコールの含有率が、水中油型化粧料の全質量に対して、3質量%未満である、<6>に記載の水中油型化粧料。
<8> 日焼け止め化粧料である、<1>~<7>のいずれか1つに記載の水中油型化粧料。
<1> 有機紫外線吸収剤と、水中油型化粧料の全質量に対する含有率が0.1質量%超であり、炭素数14~22の脂肪酸基を有し、かつ親水親油バランス値が12~18の脂肪酸ポリグリセリルと、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸単位、(メタ)アクリルアミド単位、及び(メタ)アクリル酸単位からなる群より選択された少なくとも1種の構成単位を含む重合体と、水と、を含有する、水中油型化粧料。
<2> 上記有機紫外線吸収剤が、メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、サリチル酸エチルヘキシル、オクトクリレン、ジメチコジエチルベンザルマロネート、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ホモサラート、エチルヘキシルトリアゾン、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、及びジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルからなる群より選択される少なくとも1種である、<1>に記載の水中油型化粧料。
<3> 上記重合体が、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸又はその塩とビニルピロリドンとの共重合体、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸又はその塩とアクリル酸ヒドロキシエチルとの共重合体、(メタ)アクリル酸又はその塩と炭素数10~30のアルキル基がエステル結合したアクリル酸との共重合体、及び、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸又はその塩と炭素数10~30のアルキル基で変性した(メタ)アクリル酸との共重合体から選択される少なくとも1種である、<1>又は<2>に記載の水中油型化粧料。
<4> 上記重合体の含有率が、水中油型化粧料の全質量に対して、0.05質量%以上1質量%未満である、<1>~<3>のいずれか1つに記載の水中油型化粧料。
<5> さらに、炭素数12~22の高級アルコール、及び、下記式(A)で表されるアルキルグルコシドの少なくとも一方を含む、<1>~<4>のいずれか1つに記載の水中油型化粧料。
式(A):RO(G)x
式(A)中、Rは炭素数8~22のアルキル基を表し、Gはグルコース残基を表し、xは1~10の値を表す。
<6> さらに、炭素数1~3の低級アルコールを含む、<1>~<5>のいずれか1つに記載の水中油型化粧料。
<7> 上記炭素数1~3の低級アルコールの含有率が、水中油型化粧料の全質量に対して、3質量%未満である、<6>に記載の水中油型化粧料。
<8> 日焼け止め化粧料である、<1>~<7>のいずれか1つに記載の水中油型化粧料。
本開示に係る一実施態様によれば、有機紫外線吸収剤を含有し、みずみずしい使用感を有し、かつ、応力付与に対する離液耐性に優れた水中油型化粧料を提供することができる。
以下、本開示の水中油型化粧料の実施形態の一例について説明する。但し、本開示の水中油型化粧料は、以下の実施形態に何ら限定されるものではない。
本開示において「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
本開示に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において化粧料中の各成分の量は、各成分に該当する物質が化粧料中に複数種存在する場合には、特に断らない限り、化粧料中に存在する複数種の物質の合計量を意味する。
本開示において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本開示において「油相」とは、水中油型の剤型における分散相を意味し、油相の液状媒体と、その液状媒体に分散又は溶解している成分とを含む。
本開示において「水相」とは、水中油型の剤型おける連続相を意味し、分散相の液状媒体と、その液状媒体に分散又は溶解している成分とを含む。
本開示に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において化粧料中の各成分の量は、各成分に該当する物質が化粧料中に複数種存在する場合には、特に断らない限り、化粧料中に存在する複数種の物質の合計量を意味する。
本開示において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本開示において「油相」とは、水中油型の剤型における分散相を意味し、油相の液状媒体と、その液状媒体に分散又は溶解している成分とを含む。
本開示において「水相」とは、水中油型の剤型おける連続相を意味し、分散相の液状媒体と、その液状媒体に分散又は溶解している成分とを含む。
本開示において、親水親油バランス値は、HLB(Hydrophile-Lipophile Balance)値と略記されることがある。
本開示において、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸及びメタクリル酸の両方を包含する概念であり、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタクリレートの両方を包含する概念であり、「(メタ)アクリルアミド」は、アクリルアミド及びメタアクリルアミドの両方を包含する概念である。
本開示において、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸及びメタクリル酸の両方を包含する概念であり、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタクリレートの両方を包含する概念であり、「(メタ)アクリルアミド」は、アクリルアミド及びメタアクリルアミドの両方を包含する概念である。
本開示において、「みずみずしい使用感」とは、化粧料を皮膚に塗布したときに、水が滲み出してくる変化を感じとれる使用感を意味する。
本開示において、「応力付与に対する離液耐性」とは、可撓性を有する収容容器(例えば、チューブ容器、パウチ容器、等)に封入された水中油型化粧料に対して、せん断応力が外部から付与された際における離液の発生を抑制する性質を意味し、本開示では「シェア耐性」と称することがある。
本開示において、「ベタツキ」とは、化粧料を皮膚に塗布した後の感触であって、手指等と化粧料を塗布した皮膚との間における貼り付き又は粘着を伴う感触を意味する。
本開示において、「応力付与に対する離液耐性」とは、可撓性を有する収容容器(例えば、チューブ容器、パウチ容器、等)に封入された水中油型化粧料に対して、せん断応力が外部から付与された際における離液の発生を抑制する性質を意味し、本開示では「シェア耐性」と称することがある。
本開示において、「ベタツキ」とは、化粧料を皮膚に塗布した後の感触であって、手指等と化粧料を塗布した皮膚との間における貼り付き又は粘着を伴う感触を意味する。
<水中油型化粧料>
本開示に係る水中油型化粧料(以下、単に「化粧料」とも称する。)は、有機紫外線吸収剤(以下、「A成分」とも称する。)と、水中油型化粧料の全質量に対する含有率が0.1質量%超であり、炭素数14~22の脂肪酸基を有し、かつ親水親油バランス値(HLB値)が12~18の脂肪酸ポリグリセリル(以下、「特定脂肪酸ポリグリセリル」又は「B成分」とも称する。)と、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸単位、(メタ)アクリルアミド単位、及び(メタ)アクリル酸単位からなる群より選択された少なくとも1種の構成単位を含む重合体(以下、「特定重合体」又は「C成分」とも称する。)と、水と、を含有する。
本開示に係る水中油型化粧料(以下、単に「化粧料」とも称する。)は、有機紫外線吸収剤(以下、「A成分」とも称する。)と、水中油型化粧料の全質量に対する含有率が0.1質量%超であり、炭素数14~22の脂肪酸基を有し、かつ親水親油バランス値(HLB値)が12~18の脂肪酸ポリグリセリル(以下、「特定脂肪酸ポリグリセリル」又は「B成分」とも称する。)と、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸単位、(メタ)アクリルアミド単位、及び(メタ)アクリル酸単位からなる群より選択された少なくとも1種の構成単位を含む重合体(以下、「特定重合体」又は「C成分」とも称する。)と、水と、を含有する。
本開示に係る化粧料は、有機紫外線吸収剤と、水中油型化粧料の全質量に対する含有率が0.1質量%超である特定脂肪酸ポリグリセリルと、特定重合体と、を含有することにより、有機紫外線吸収剤を含有する化粧料において、みずみずしい使用感及びシェア耐性の両方に優れた化粧料とすることができる。
本開示に係る化粧料が、上記の優れた効果を奏する理由について、本発明者らは、以下のように推測している。
本開示に係る化粧料が、有機紫外線吸収剤(A成分)と、乳化力が弱めで崩れやすい乳化粒子を形成しうる成分である脂肪酸ポリグリセリルと、乳化力を有する親水性のアクリル酸系重合体である特定重合体(C成分)とを含有することにより、所望の紫外線遮蔽能が発揮でき、かつ、みずみずしい使用感が得られると推測される。さらに、脂肪酸ポリグリセリルが、炭素数14~22の脂肪酸基を有し、かつHLB値が12~18の脂肪酸ポリグリセリル(B成分)であり、このB成分が水中油型化粧料の全質量に対して0.1質量%超の含有率で含有されることで、みずみずしさを損なうことなく、離液耐性に顕著に優れた効果が得られていると推測される。
本開示に係る化粧料が、有機紫外線吸収剤(A成分)と、乳化力が弱めで崩れやすい乳化粒子を形成しうる成分である脂肪酸ポリグリセリルと、乳化力を有する親水性のアクリル酸系重合体である特定重合体(C成分)とを含有することにより、所望の紫外線遮蔽能が発揮でき、かつ、みずみずしい使用感が得られると推測される。さらに、脂肪酸ポリグリセリルが、炭素数14~22の脂肪酸基を有し、かつHLB値が12~18の脂肪酸ポリグリセリル(B成分)であり、このB成分が水中油型化粧料の全質量に対して0.1質量%超の含有率で含有されることで、みずみずしさを損なうことなく、離液耐性に顕著に優れた効果が得られていると推測される。
以下、本開示に係る水中油型化粧料が含有する各成分について、詳細に説明する。
〔A:有機紫外線吸収剤〕
本開示に係る化粧料は、有機紫外線吸収剤(A成分)を含有する。
有機紫外線吸収剤としては、紫外線を吸収する作用を有する有機化合物である限りは制限されず、各種の有機紫外線吸収剤が使用できる。
有機紫外線吸収剤の室温(25℃)における形態についても、固形状、半固形状、又は液状を問わない。
本開示に係る化粧料は、有機紫外線吸収剤(A成分)を含有する。
有機紫外線吸収剤としては、紫外線を吸収する作用を有する有機化合物である限りは制限されず、各種の有機紫外線吸収剤が使用できる。
有機紫外線吸収剤の室温(25℃)における形態についても、固形状、半固形状、又は液状を問わない。
本開示に係る化粧料は、有機紫外線吸収剤を1種のみ含有してよいし、2種以上を含有してもよい。
本開示に係る化粧料は、UV-A波(波長320nm~400nm)及びUV-B波(波長280nm~320nm)の吸収のため、2種以上の有機紫外線吸収剤を併用することが好ましい。なお、有機紫外線吸収剤は、UV-A波及びUV-B波の双方に吸収を有するものであってもよい。
有機紫外線吸収剤の好ましい組み合わせとしては、UV-A波の波長に吸収を有する有機紫外線吸収剤を1種以上と、UV-B波の波長に吸収を有する有機紫外線吸収剤を1種以上と、の組み合わせが挙げられる。
有機紫外線吸収剤としては、公知の各種文献に記載される有機紫外線吸収剤を挙げることができる。例えば、特許第6359947号公報の段落0018及び0021に記載の化合物群は、本開示に係る化粧料が含有する有機紫外線吸収剤として用いることができる。
有機紫外線吸収剤としては、トリアジン化合物、安息香酸化合物、アントラニル酸化合物、サリチル酸化合物、ケイ皮酸化合物、ベンゾトリアゾール化合物、ジベンゾイルメタン化合物、ベンゾフェノン化合物、ベンゾイミダゾール化合物、ベンゾイルピペラジン化合物、ジベンゾイルメタン化合物、ベンゾオキサゾール化合物、フェニルアクリレート化合物、イミダゾリン化合物、カンファー化合物、ベンザルマロネート化合物等の有機紫外線吸収剤が挙げられるが、これらに限定されない。
これらの中でも、トリアジン化合物、ケイ皮酸化合物、ベンゾトリアゾール化合物、ジベンゾイルメタン化合物、ベンゾフェノン化合物、安息香酸化合物、フェニルアクリレート化合物、サリチル酸化合物及びベンザルマロネート化合物から選択される少なくとも1種の有機紫外線吸収剤が好ましい。
有機紫外線吸収剤は、水中油型である本開示の化粧料において、少なくとも油相に含有させることが好ましいが、その種類に応じて、油相及び水相のいずれに含有させてもよい。紫外線遮蔽能向上の観点からは、油相及び水相の両方に含有させることも好ましい。
有機紫外線吸収剤として、具体的には、本開示に係る効果をより良好に発揮でき、かつ、紫外線UV-A(波長320nm~400nm)及び紫外線UV-B(波長280~300nm)の両方を効率良く吸収する組み合わせとして、メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、サリチル酸エチルヘキシル、オクトクリレン(別名:(RS)-2-シアノ-3,3-ジフェニルプロパ-2-エン酸-2-エチルヘキシルエステル)、ジメチコジエチルベンザルマロネート(別名:ポリシリコーン-15)、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ホモサラート、エチルヘキシルトリアゾン、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、及びジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルから選択される少なくとも1種が好ましい。
これらの中でも、
メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、及びメチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノールの組み合わせ、
メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、エチルヘキシルトリアゾン、及び、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタンの組み合わせ、
メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジメチコジエチルベンザルマロネート、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、及び、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノールの組み合わせ、並びに、
メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジメチコジエチルベンザルマロネート、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、エチルヘキシルトリアゾン、及び、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノールの組み合わせは、
有機紫外線吸収剤の好適な組み合わせ例として挙げられる。
但し、本開示における有機紫外線吸収剤の組み合わせは、上記の組み合わせに限定されないことは、言うまでもない。
メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、及びメチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノールの組み合わせ、
メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、エチルヘキシルトリアゾン、及び、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタンの組み合わせ、
メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジメチコジエチルベンザルマロネート、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、及び、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノールの組み合わせ、並びに、
メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジメチコジエチルベンザルマロネート、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、エチルヘキシルトリアゾン、及び、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノールの組み合わせは、
有機紫外線吸収剤の好適な組み合わせ例として挙げられる。
但し、本開示における有機紫外線吸収剤の組み合わせは、上記の組み合わせに限定されないことは、言うまでもない。
有機紫外線吸収剤は、合成品であってもよいし、市販品を用いてもよい。
有機紫外線吸収剤は、無機粉体に代表される紫外線散乱剤との混合物であってもよい。
市販品の例としては、チノソーブ(登録商標)M、チノソーブ(登録商標)S、ユビナール(登録商標)A Plus Glanular、ユビナール(登録商標)MC-80N、ユビナール(登録商標)T-150(以上、BASFジャパン(株))、Eusolex 9020、Eusolex OCR(以上、メルク(株))、パルソールSLX(DSMニュートリションジャパン(株))、HXMT-100ZA、HXLT-01(以上、テイカ(株))等が挙げられる。
有機紫外線吸収剤は、無機粉体に代表される紫外線散乱剤との混合物であってもよい。
市販品の例としては、チノソーブ(登録商標)M、チノソーブ(登録商標)S、ユビナール(登録商標)A Plus Glanular、ユビナール(登録商標)MC-80N、ユビナール(登録商標)T-150(以上、BASFジャパン(株))、Eusolex 9020、Eusolex OCR(以上、メルク(株))、パルソールSLX(DSMニュートリションジャパン(株))、HXMT-100ZA、HXLT-01(以上、テイカ(株))等が挙げられる。
有機紫外線吸収剤の含有率は、使用する有機紫外線吸収剤の種類、化粧料に設定される紫外線吸収効果、等に応じて決定すればよい。例えば、有機紫外線吸収剤の含有量は、紫外線防御効果の発現の点から、化粧料の全質量に対し、5.0質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。
有機紫外線吸収剤の含有量の上限は、各有機紫外線吸収剤に定められている化粧料への配合上限にて決定すればよいが、使用感の点から、40質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
本開示の化粧料では、有機紫外線吸収剤の含有量を、化粧料の全質量に対して、20質量%以上といった高含有量とする場合であっても、みずみずしい使用感及びシェア耐性が得られ、さらにはベタツキも良好に抑制できる。
有機紫外線吸収剤の含有量の上限は、各有機紫外線吸収剤に定められている化粧料への配合上限にて決定すればよいが、使用感の点から、40質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
本開示の化粧料では、有機紫外線吸収剤の含有量を、化粧料の全質量に対して、20質量%以上といった高含有量とする場合であっても、みずみずしい使用感及びシェア耐性が得られ、さらにはベタツキも良好に抑制できる。
<その他の紫外線防御成分>
本開示に係る化粧料は、有機紫外線吸収剤(A成分)以外に、無機粉体に代表される紫外線散乱剤等の紫外線防御成分を含んでもよい。
例えば、紫外線散乱剤を用いる場合には、紫外線散乱剤の含有量は、紫外線防御効果の発現の点から、化粧料の全質量に対し、0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましい。紫外線散乱剤の含有量の上限は、使用感の点から、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。
本開示に係る化粧料は、有機紫外線吸収剤(A成分)以外に、無機粉体に代表される紫外線散乱剤等の紫外線防御成分を含んでもよい。
例えば、紫外線散乱剤を用いる場合には、紫外線散乱剤の含有量は、紫外線防御効果の発現の点から、化粧料の全質量に対し、0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましい。紫外線散乱剤の含有量の上限は、使用感の点から、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。
〔B:特定脂肪酸ポリグリセリル〕
本開示に係る化粧料は、炭素数14~22の脂肪酸基を有し、かつHLB値が12~18の脂肪酸ポリグリセリル(B成分:特定脂肪酸ポリグリセリル)を、化粧料の全質量に対して0.1質量%超の含有率で含有する。
本開示に係る化粧料は、炭素数14~22の脂肪酸基を有し、かつHLB値が12~18の脂肪酸ポリグリセリル(B成分:特定脂肪酸ポリグリセリル)を、化粧料の全質量に対して0.1質量%超の含有率で含有する。
特定脂肪酸ポリグリセリルが有する脂肪酸基の炭素数が14~22であることで、本開示に係る化粧料は優れたシェア耐性を発揮する。
特定脂肪酸ポリグリセリルが有する脂肪酸基は、炭素数が14~22の範囲内であれば、飽和脂肪酸基であっても、不飽和脂肪酸基であってもよく、直鎖脂肪酸基であっても、分岐鎖脂肪酸基であってもよい。
特定脂肪酸ポリグリセリルが有する脂肪酸基の炭素数は14~22であり、シェア耐性の観点からは、脂肪酸基の炭素数は、14~18がより好ましく、14が更に好ましい。
特定脂肪酸ポリグリセリルの平均重合度は、2以上であることが好ましく、5~10がより好ましく、6~10がさらに好ましく、10が特に好ましい。
特定脂肪酸ポリグリセリルのHLB値は、みずみずしい使用感の観点から、9~18であり、11~17が好ましく、12~17がさらに好ましくい。
HLB値は、通常、界面活性剤の分野で使用される親水性-疎水性のバランスを示すものであり、本開示においては、下記の川上式を採用する。
HLB=7+11.7log(Mw/Mo)
ここで、Mwは親水基の分子量、Moは疎水基の分子量である。
HLB=7+11.7log(Mw/Mo)
ここで、Mwは親水基の分子量、Moは疎水基の分子量である。
また、HLBのカタログ値が確認できる場合には、カタログ値を採用する。
上記の式からも分かるように、HLBの加成性を利用して、任意のHLB値に制御することができる。
上記の式からも分かるように、HLBの加成性を利用して、任意のHLB値に制御することができる。
特定脂肪酸ポリグリセリルは、合成品であってもよいし、市販品を用いてもよい。
特定脂肪酸ポリグリセリルとして、具体的には、上記のHLB値を示す、ミリスチン酸ポリグリセリル、オレイン酸ポリグリセリル、及びステアリン酸ポリグリセリルが好ましく、HLB値が14~15.7のミリスチン酸ポリグリセリル、HLB値が12~15のオレイン酸ポリグリセリル、及びHLB値が12~15.1のステアリン酸ポリグリセリルがより好ましく、HLB値が14~15.7のミリスチン酸ポリグリセリルが更に好ましい。
特定脂肪酸ポリグリセリルの市販品として、具体的には、ミリスチン酸ポリグリセリル-10(HLB=15.7、サンソフトQ-14S-C、太陽化学(株)、ミリスチン酸ポリグリセリル-10(HLB=14、NIKKOL Decaglyn 1-M、日光ケミカルズ(株))、オレイン酸ポリグリセリル-10(HLB=15、サンソフトQ-17S-C、太陽化学(株))、オレイン酸ポリグリセリル-10(HLB=12、NIKKOL Decaglyn 1-OV、日光ケミカルズ(株))、ステアリン酸ポリグリセリル-10(HLB=15.1、サンソフトQ-18S-C、太陽化学(株))、ステアリン酸ポリグリセリル-10(HLB=12、NIKKOL、Decaglyn 1-SV)、ミリスチン酸ポリグリセリル-5(HLB=15.4、サンソフトA-14E-C)、オレイン酸ポリグリセリル-5(HLB=14.9 サンソフトA-17E-C、太陽化学(株))、ステアリン酸ポリグリセリル-5(HLB=15、サンソフトA-18E-C、太陽化学(株))が好ましく、これらの中でも、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、ステアリン酸ポリグリセリル-10が好ましく、ミリスチン酸ポリグリセリル-10がさらに好ましい。
本開示に係る化粧料は、特定脂肪酸ポリグリセリルを1種のみ含有してよいし、2種以上を含有してもよい。
特定脂肪酸ポリグリセリルの含有率は、化粧料の全質量に対して、0.1質量%超であり、この含有率であることで、優れたシェア耐性が発揮され、さらには、皮膚に塗布した際のハジキが抑制されて良好な塗布性も得られる。
特定脂肪酸ポリグリセリルの含有率の上限は、本開示に係る効果が得られる限りにおいて制限されないが、10質量%以下であることが好ましい。
特定脂肪酸ポリグリセリルの含有率は、シェア耐性の観点から、化粧料の全質量に対して、0.1質量%~7質量%が好ましく、0.3質量%~5質量%がより好ましく、0.5質量%~3質量%が更に好ましい。
特定脂肪酸ポリグリセリルの含有率の上限は、本開示に係る効果が得られる限りにおいて制限されないが、10質量%以下であることが好ましい。
特定脂肪酸ポリグリセリルの含有率は、シェア耐性の観点から、化粧料の全質量に対して、0.1質量%~7質量%が好ましく、0.3質量%~5質量%がより好ましく、0.5質量%~3質量%が更に好ましい。
〔C:特定重合体〕
本開示に係る化粧料は、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸単位、(メタ)アクリルアミド単位、及び(メタ)アクリル酸単位からなる群より選択された少なくとも1種の構成単位を含む重合体(C成分:特定重合体)を含有する。
なお、以下では、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸単位、(メタ)アクリルアミド単位、及び(メタ)アクリル酸単位を、「特定単位」と総称することがある。
特定重合体は、ゲル化剤として機能しうる親水性のアクリル酸系ポリマーの一態様である。
本開示に係る化粧料は、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸単位、(メタ)アクリルアミド単位、及び(メタ)アクリル酸単位からなる群より選択された少なくとも1種の構成単位を含む重合体(C成分:特定重合体)を含有する。
なお、以下では、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸単位、(メタ)アクリルアミド単位、及び(メタ)アクリル酸単位を、「特定単位」と総称することがある。
特定重合体は、ゲル化剤として機能しうる親水性のアクリル酸系ポリマーの一態様である。
特定重合体において特定単位に包含される各々の単位は、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸若しくはその塩、(メタ)アクリルアミド、及び、(メタ)アクリル酸若しくはその塩から選択されたモノマー、又は、これらのモノマーの誘導体を、原料モノマーの一つとして用いて形成された構成単位を意味する。
特定単位は、塩構造を有していてもよく、塩構造としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、アンモニウム塩、等が挙げられる。
上記モノマーの誘導体とは、上記の各モノマーにおいて、その基本骨格は保持したまま構造の一部を改変したものを意味する。誘導体の例としては、アルキル変性体、エステル化体、等が挙げられる。
特定単位は、塩構造を有していてもよく、塩構造としては、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、アンモニウム塩、等が挙げられる。
上記モノマーの誘導体とは、上記の各モノマーにおいて、その基本骨格は保持したまま構造の一部を改変したものを意味する。誘導体の例としては、アルキル変性体、エステル化体、等が挙げられる。
特定重合体は、単独重合体であっても、共重合体であってもよい。
特定重合体は、特定単位以外の他の構成単位を1種又は2種以上含んでいてもよい。
他の構成単位の例としては、ビニルピロリドン等が挙げられ、特定重合体に所望とされる性質に応じて、適宜選択することができる。
他の構成単位の例としては、ビニルピロリドン等が挙げられ、特定重合体に所望とされる性質に応じて、適宜選択することができる。
特定重合体としては、みずみずしい使用感の観点から、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸又はその塩とビニルピロリドンとの共重合体、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸又はその塩とアクリル酸ヒドロキシエチルとの共重合体、(メタ)アクリル酸又はその塩と炭素数10~30のアルキル基がエステル結合したアクリル酸との共重合体、及び、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸又はその塩と炭素数10~30のアルキル基で変性した(メタ)アクリル酸との共重合体から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
なお、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸とビニルピロリドンとの共重合体のアンモニウム塩は、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマーとも称される。
2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸とアクリル酸ヒドロキシエチルとの共重合体のナトリウム塩は、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマーとも称される。
2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸とアクリル酸ヒドロキシエチルとの共重合体のナトリウム塩は、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマーとも称される。
本開示に係る化粧料は、特定重合体を1種のみ含有してよいし、2種以上を含有してもよい。
特定重合体は、合成品であってもよいし、市販品を用いてもよい。
特定重合体の市販品の例としては、Aristoflex AVC((アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー、クラリアントジャパン社)、Aristoflex HMB((アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベへネス-25)クロスポリマー、クラリアントジャパン社)、PEMULEN TR-1、TR-2((アクリレーツ/アルキル酸アルキル(C10-30)クロスポリマー、ルーブリゾール社)、SEPINOV EMT 10、SIMULGEL FL、SIMULGEL NS、及びSEPIPLUS S(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、SEPPIC社)等が挙げられる。
特定重合体の市販品の例としては、Aristoflex AVC((アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー、クラリアントジャパン社)、Aristoflex HMB((アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベへネス-25)クロスポリマー、クラリアントジャパン社)、PEMULEN TR-1、TR-2((アクリレーツ/アルキル酸アルキル(C10-30)クロスポリマー、ルーブリゾール社)、SEPINOV EMT 10、SIMULGEL FL、SIMULGEL NS、及びSEPIPLUS S(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、SEPPIC社)等が挙げられる。
本開示に係る化粧料における特定重合体の含有率は、みずみずしい使用感の観点から、水中油型化粧料の全質量に対して、0.05質量%以上1質量%未満であることが好ましく、0.1質量%0.7質量%がより好ましく、0.2質量%~0.5質量%がさらに好ましい。
〔D:炭素数12~22の高級アルコール、及び、下記式(A)で表されるアルキルグルコシド〕
本開示に係る化粧料は、炭素数12~22の高級アルコール、及び、下記式(A)で表されるアルキルグルコシドの少なくとも一方(D成分)を含有することが好ましい。
式(A):RO(G)x
式(A)中、Rは炭素数8~22のアルキル基を表し、Gはグルコース残基を表し、xは1~10の値を表す。
本開示に係る化粧料は、炭素数12~22の高級アルコール、及び、下記式(A)で表されるアルキルグルコシドの少なくとも一方(D成分)を含有することが好ましい。
式(A):RO(G)x
式(A)中、Rは炭素数8~22のアルキル基を表し、Gはグルコース残基を表し、xは1~10の値を表す。
本開示に係る化粧料は、D成分を含有することで、使用感及び紫外線遮蔽効果がより向上し、さらには、皮膚に塗布した際のハジキが抑制されて良好な塗布性も得られる。
炭素数12~22の高級アルコール(以下、「D1成分」とも称する。)としては、炭素数12~22の高級アルコールが好ましく、炭素数14~22の高級アルコールがより好ましい。
D1成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
D1成分として、具体的には、ミリスチルアルコール(炭素数14)、セチルアルコール(炭素数16)、ステアリルアルコール(炭素数18)イソステアリルアルコール(炭素数18)、アラキジルアルコール(炭素数20)、ベヘニルアルコール(炭素数22)等が挙げられる。
D1成分として、具体的には、ミリスチルアルコール(炭素数14)、セチルアルコール(炭素数16)、ステアリルアルコール(炭素数18)イソステアリルアルコール(炭素数18)、アラキジルアルコール(炭素数20)、ベヘニルアルコール(炭素数22)等が挙げられる。
D1成分は、炭素数12~22の高級アルコールの混合物として、化粧料に配合されてもよい。
炭素数12~22の高級アルコールの混合物としては、例えば、ステアリルアルコール(炭素数18)とセチルアルコール(炭素数16)の混合物であるセトステアリルアルコール(別名:セテアリルアルコール)、炭素数14~22の高級アルコールの混合物である(C14-22)アルコール等が挙げられる。
炭素数12~22の高級アルコールの混合物としては、例えば、ステアリルアルコール(炭素数18)とセチルアルコール(炭素数16)の混合物であるセトステアリルアルコール(別名:セテアリルアルコール)、炭素数14~22の高級アルコールの混合物である(C14-22)アルコール等が挙げられる。
上記式(A)で表されるアルキルグルコシド(以下、「D2成分」とも称する。)は、乳化剤として機能しうる化合物である。
式(A)中、Rは炭素数8~22のアルキル基を表し、炭素数10~20のアルキル基が好ましく、炭素数12~20のアルキル基が好ましい。
式(A)中、xは、1~10の値を表し、1~5が好ましく、1~3がより好ましい。
式(A)中、xは、1~10の値を表し、1~5が好ましく、1~3がより好ましい。
D2成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
D2成分は、式(A)で表されるアルキルグルコシドの混合物として、化粧料に配合されてもよい。式(A)で表されるアルキルグルコシドの混合物としては、例えば、セトステアリルグルコシド(別名:セテアリルグルコシド)、炭素数12~20のアルキル基で置換されたアルキル(C12-20)グルコシド等が挙げられる。
D2成分は、式(A)で表されるアルキルグルコシドの混合物として、化粧料に配合されてもよい。式(A)で表されるアルキルグルコシドの混合物としては、例えば、セトステアリルグルコシド(別名:セテアリルグルコシド)、炭素数12~20のアルキル基で置換されたアルキル(C12-20)グルコシド等が挙げられる。
好適なD2成分として、具体的には、アルキル(C12-20)グルコシド、アルキルポリグルコシド(例えば、デシルグルコシド、ラウリルグルコシド等)、セトステアリルグルコシド、アラキジルグルコシド等が挙げられるが、これらに限定されない。
D2成分としは、アルキル(C12-20)グルコシド、デシルグルコシド、及びセトステアリルグルコシドがより好ましい。
D2成分としは、アルキル(C12-20)グルコシド、デシルグルコシド、及びセトステアリルグルコシドがより好ましい。
本開示に係る化粧料がD成分を含有する場合、少なくともD1成分を含有することが好ましく、D1成分及びD2成分の両方を含有することがより好ましい。
また、D1成分及びD2成分は、混合物として、本開示に係る化粧料に配合されてもよい。
また、D1成分及びD2成分は、混合物として、本開示に係る化粧料に配合されてもよい。
本開示に係る化粧料がD成分を含有する場合、炭素数12~22の高級アルコール(D1)と式(A)で表されるアルキルグルコシド(D2)との含有比率(D1:D2)は、質量基準で、0:100~100:0とすることができ、25:75~95:5が好ましく、50:50~90:10がより好ましく、75:25~85:15がさらに好ましい。
D成分としては、市販品を用いてもよい。
市販品の例としては、Montanov L(アルキル(C12-20)グルコシドとC14-22の高級アルコールとの混合物、SEPPIC社)、Plantaren 2000(デシルグルコシド、Henkel社)、Plantaren 1200(ラウリルグルコシド、Henkel社)、マイドール(登録商標)10(デシルグルコシド、花王(株))、マイドール(登録商標)12(ラウリルグルコシド、花王(株))、Montanov 68(セトステアリルグルコシドとセトステアリルアルコールとの混合物、SEPPIC社)、Montanov 202(アラキジルアルコールとベヘニルアルコールとアラキジルグルコシドとの混合物、SEPPIC社)、TEGO(登録商標) Care CG 90(セテアリルグルコシド、エボニックジャパン社)等が挙げられる。
上記の各市販品は一例であり、D成分に該当する市販品であれば、いずれの市販品も本開示の化粧料に用いることができる。
市販品の例としては、Montanov L(アルキル(C12-20)グルコシドとC14-22の高級アルコールとの混合物、SEPPIC社)、Plantaren 2000(デシルグルコシド、Henkel社)、Plantaren 1200(ラウリルグルコシド、Henkel社)、マイドール(登録商標)10(デシルグルコシド、花王(株))、マイドール(登録商標)12(ラウリルグルコシド、花王(株))、Montanov 68(セトステアリルグルコシドとセトステアリルアルコールとの混合物、SEPPIC社)、Montanov 202(アラキジルアルコールとベヘニルアルコールとアラキジルグルコシドとの混合物、SEPPIC社)、TEGO(登録商標) Care CG 90(セテアリルグルコシド、エボニックジャパン社)等が挙げられる。
上記の各市販品は一例であり、D成分に該当する市販品であれば、いずれの市販品も本開示の化粧料に用いることができる。
D成分の含有率(すなわちD1成分とD2成分との合計量の含有率)は、水中油型化粧料の全質量に対して、0.1質量%~10質量%が好ましく、0.5質量%~7.5質量%がより好ましく、1.0質量%~5.0質量%がさらに好ましい。
〔E:炭素数1~3の低級アルコール〕
本開示に係る化粧料は、さらに、炭素数1~3の低級アルコール(以下、「E成分」とも称する。)を含有することができる。本開示に係る化粧料は、さらに、E成分を含有することで、化粧料を肌に塗布したときの油性感が低減され、みずみずしい感触をより向上させることができる。
本開示に係る化粧料は、さらに、炭素数1~3の低級アルコール(以下、「E成分」とも称する。)を含有することができる。本開示に係る化粧料は、さらに、E成分を含有することで、化粧料を肌に塗布したときの油性感が低減され、みずみずしい感触をより向上させることができる。
炭素数1~3の低級アルコールは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
炭素数1~3の低級アルコールとしては、炭素数1~3の一価のアルコールが好ましく、エタノール及びイソプロパノールから選択される少なくとも1種が好ましく、エタノールがより好ましい。
炭素数1~3の低級アルコールとしては、炭素数1~3の一価のアルコールが好ましく、エタノール及びイソプロパノールから選択される少なくとも1種が好ましく、エタノールがより好ましい。
本開示に係る化粧料が、炭素数1~3の低級アルコールを含有する場合、炭素数1~3の低級アルコールの含有率は、製剤の安定性と使用感との観点から、水中油型化粧料の全質量に対して、0.5質量%以上3質量%未満であることが好ましい。
〔油剤〕
本発明の水中油型乳化組成物は、油剤を含むことが好ましい。
なお、B成分及びD1成分は、油剤に包含されない。
本発明の水中油型乳化組成物は、油剤を含むことが好ましい。
なお、B成分及びD1成分は、油剤に包含されない。
油剤としては、例えば、シリコーン油(例えば、ジメチコン、シクロペンタシロキサンなど)、炭化水素油(例えば、流動パラフィン、ワセリン、パラフィンワックス、スクワラン、ミツロウ、カルナウバロウ)、オリーブ油、ラノリン、脂肪酸、高級脂肪酸、エステル油(例えば、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸エチルヘキシル、イソノナン酸イソノニル、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリルなど)、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、キャンデリラロウ、ジグリセライド、トリグリセライド、ホホバ油、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール等の化粧料に汎用される油分が挙げられる。
油剤は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
油剤の総含有率は、水中油型化粧料の全質量に対して、3質量%~50質量%が好ましく、5質量%~30質量%がより好ましく、10質量%~30質量%がさらに好ましい。
油剤の総含有率は、水中油型化粧料の全質量に対して、3質量%~50質量%が好ましく、5質量%~30質量%がより好ましく、10質量%~30質量%がさらに好ましい。
〔水〕
本開示に係る化粧料は、水中油型化粧料であり水を含む。
水としては、特に制限はなく、天然水、精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水(Milli-Q水等)などを使用することができる。なお、Milli-Q水とは、メルク(株)メルクミリポアのMilli-Q水製造装置により得られる超純水である。
水としては、不純物が少ないという観点から、精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、又は超純水が好ましい。
化粧料中における水の含有率は、特に制限されるものではないが、化粧料の全質量に対して、使用感等の観点から、30質量%~90質量%が好ましく、40質量%~80質量%がより好ましく、50質量%~70質量%が好ましい。
本開示に係る化粧料は、水中油型化粧料であり水を含む。
水としては、特に制限はなく、天然水、精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水(Milli-Q水等)などを使用することができる。なお、Milli-Q水とは、メルク(株)メルクミリポアのMilli-Q水製造装置により得られる超純水である。
水としては、不純物が少ないという観点から、精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、又は超純水が好ましい。
化粧料中における水の含有率は、特に制限されるものではないが、化粧料の全質量に対して、使用感等の観点から、30質量%~90質量%が好ましく、40質量%~80質量%がより好ましく、50質量%~70質量%が好ましい。
〔その他の成分〕
本開示に係る化粧料は、上記したその他の成分以外に、本開示の効果を損なわない範囲で、更に必要に応じて、その他の成分を含有することができる。
その他の成分としては、例えば、化粧料に汎用される添加剤が挙げられる。
本開示に係る化粧料は、上記したその他の成分以外に、本開示の効果を損なわない範囲で、更に必要に応じて、その他の成分を含有することができる。
その他の成分としては、例えば、化粧料に汎用される添加剤が挙げられる。
その他の成分として、具体的には、化粧料に使用した際に有用な美容効果(例えば、保湿効果、美白効果、整肌効果等)を示す機能性成分が挙げられる。このような機能性成分としては、例えば、イソノナン酸トリイソデシル等のエモリエント剤;トコフェロール、トコトリエノール等のビタミンEをはじめとするビタミン;コエンザイムQ10等のユビキノン;ヒアルロン酸等の多糖類;セラミド1、セラミド2、セラミド3、セラミド5、セラミド6等の活性セラミド;グルコシルセラミド、ガラクトシルセラミド等のスフィンゴ糖脂質;加水分解コラーゲン、水溶性コラーゲン等のコラーゲン;アセチルヒドロキシプロリン等のアミノ酸、加水分解シロバナル-タンパク;アスタキサンチン、リコピン等のカロテノイドなどが挙げられる。
上記の他、例えば、生薬、消炎剤、殺菌剤、制菌剤等の化粧料に汎用される薬剤、界面活性剤、乳化剤、乳化安定剤、フェノキシエタノール等の防腐剤、酸化防止剤、色剤、キサンタンガム、カルボマー等の親水性増粘剤、水酸化Na等のpH調整剤、緩衝剤、香料、無機塩又は有機酸塩、EDTA-2Na等のキレート剤、有機溶剤などもその他の成分として挙げられる。
上記の他、例えば、生薬、消炎剤、殺菌剤、制菌剤等の化粧料に汎用される薬剤、界面活性剤、乳化剤、乳化安定剤、フェノキシエタノール等の防腐剤、酸化防止剤、色剤、キサンタンガム、カルボマー等の親水性増粘剤、水酸化Na等のpH調整剤、緩衝剤、香料、無機塩又は有機酸塩、EDTA-2Na等のキレート剤、有機溶剤などもその他の成分として挙げられる。
〔化粧料の形態〕
本開示に係る化粧料の形態は、水中油型であり、A成分、B成分及びC成分を含み、B成分の含率量が本開示において規定された範囲であれば、特に限定されず、適用用途に応じて、適宜選択されればよい。
本開示の化粧料がとり得る形態としては、例えば、液状、ゲル状又はクリーム状の形態が挙げられる。
本開示に係る化粧料の形態は、水中油型であり、A成分、B成分及びC成分を含み、B成分の含率量が本開示において規定された範囲であれば、特に限定されず、適用用途に応じて、適宜選択されればよい。
本開示の化粧料がとり得る形態としては、例えば、液状、ゲル状又はクリーム状の形態が挙げられる。
本開示に係る発明の化粧料の用途としては、化粧水、美容液、乳液、クリーム等のスキンケア化粧料、メークアップ化粧料、防臭化粧料、頭皮頭髪用化粧料等を挙げることができるが、これらに制限されない。
〔収容容器〕
本開示に係る化粧料は、化粧料に適用できる各種の収容容器に収容することができる。収容容器に制限はなく、例えば、ガラス又は樹脂製の各種の収容容器を用いることができる。特に、本開示に係る化粧料は、容器外部から付与された応力が内容物に伝わり易い、可撓性を有する収容容器(チューブ容器、パウチ容器等)に好適に適用できる。収容容器は小袋状の袋体であってもよい。
本開示に係る化粧料は、化粧料に適用できる各種の収容容器に収容することができる。収容容器に制限はなく、例えば、ガラス又は樹脂製の各種の収容容器を用いることができる。特に、本開示に係る化粧料は、容器外部から付与された応力が内容物に伝わり易い、可撓性を有する収容容器(チューブ容器、パウチ容器等)に好適に適用できる。収容容器は小袋状の袋体であってもよい。
〔水中油型化粧料の製造方法〕
本開示に係る化粧料は、上述したA成分、B成分及びC成分の各成分、並びに、所望により含有される任意成分を用いて、油相組成物と水相組成物と調製し、得られた油相組成物と水相組成物を混合し、常法により乳化することを含む製造方法により、製造することができる。
本開示に係る化粧料は、上述したA成分、B成分及びC成分の各成分、並びに、所望により含有される任意成分を用いて、油相組成物と水相組成物と調製し、得られた油相組成物と水相組成物を混合し、常法により乳化することを含む製造方法により、製造することができる。
A成分(有機紫外線吸収剤)は、その種類に応じて、油相組成物及び水相組成物のいずれかに含有させればよいが、少なくとも油相組成物に含有されることが好ましい。
B成分(特定脂肪酸グリセリル)及びC成分(特定重合体)は、水相組成物に含有させることができる。
また、少なくとも水相組成物は水を含む。
B成分(特定脂肪酸グリセリル)及びC成分(特定重合体)は、水相組成物に含有させることができる。
また、少なくとも水相組成物は水を含む。
油相組成物と水相組成物とを組み合わせて水中油型乳化組成物を調製する方法には、特に制限はなく、常法に従って行うことができる。
水中油型の乳化物を調製する際の油相組成物と水相組成物との比率(油相:水相)は、特に限定されず、質量比率として、例えば、0.1:99.9~50:50が好ましく、0.5:99.5~45:55がより好ましく、1:99~40:60が更に好ましい。
以下、本開示に係る化粧料を実施例により更に具体的に説明する。但し、本開示に係る化粧料は、その主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1~28、比較例1~9]
〔水中油型化粧料の調製〕
下記に示す方法により、実施例1~28及び比較例1~9の各水中油型化粧料を調製した。調製された水中油型化粧料は、いずれもクリームである。
なお、各表中の処方欄に示す各成分の数値は「質量%」を示す。
〔水中油型化粧料の調製〕
下記に示す方法により、実施例1~28及び比較例1~9の各水中油型化粧料を調製した。調製された水中油型化粧料は、いずれもクリームである。
なお、各表中の処方欄に示す各成分の数値は「質量%」を示す。
表1~表7の油相欄に示される有機紫外線吸収剤(A成分)と油剤とを混合し、油相組成物を調製し、得られた油相組成物を80℃に加熱した。
表1~表7の水相欄に記載の各成分を混合して、水相組成物を調製し、得られた水相組成物を80℃に加熱した。
水相組成物に油相組成物を混合し、80℃に温度を維持しながら、ホモミキサーで、回転数:3500rpm(revolutions per minutes、以下同じ)の条件下、15分間、せん断力の付与及び撹拌を行い、乳化物を得た。得られた乳化物を30℃まで冷却し、水中油型化粧料(クリーム)を得た。
表1~表7の水相欄に記載の各成分を混合して、水相組成物を調製し、得られた水相組成物を80℃に加熱した。
水相組成物に油相組成物を混合し、80℃に温度を維持しながら、ホモミキサーで、回転数:3500rpm(revolutions per minutes、以下同じ)の条件下、15分間、せん断力の付与及び撹拌を行い、乳化物を得た。得られた乳化物を30℃まで冷却し、水中油型化粧料(クリーム)を得た。
[評価]
得られた実施例及び比較例の水中油型化粧料(クリーム)について、以下に示す各評価を行った。結果は、表1~表7に示す。
得られた実施例及び比較例の水中油型化粧料(クリーム)について、以下に示す各評価を行った。結果は、表1~表7に示す。
(1.使用感(ベタツキ評価))
実施例及び比較例の各化粧料について、ベタツキを以下のとおり評価した。
化粧料評価の専門パネリスト10名に、得られた各クリームを、顔面に塗布してもらい、下記評価基準に基づいて、塗布後のベタツキを評価してもらった。
評価ランクが「A」又は「B」であれば実用上許容でき、「A」がより好ましい。
-評価基準-
A:10名中の8名以上がベタツキを感じないと回答した。
B:10名中の6名又は7名がベタツキを感じないと回答した。
C:10名中の4名又は5名がベタツキを感じないと回答した。
D:10名中ベタツキを感じないと回答したパネリストは3名以下であった。
実施例及び比較例の各化粧料について、ベタツキを以下のとおり評価した。
化粧料評価の専門パネリスト10名に、得られた各クリームを、顔面に塗布してもらい、下記評価基準に基づいて、塗布後のベタツキを評価してもらった。
評価ランクが「A」又は「B」であれば実用上許容でき、「A」がより好ましい。
-評価基準-
A:10名中の8名以上がベタツキを感じないと回答した。
B:10名中の6名又は7名がベタツキを感じないと回答した。
C:10名中の4名又は5名がベタツキを感じないと回答した。
D:10名中ベタツキを感じないと回答したパネリストは3名以下であった。
(2.使用感(みずみずしさ評価))
実施例及び比較例の各化粧料について、みずみずしさを以下のとおり評価した。
化粧料評価の専門パネリスト10名に、得られた各クリームを、顔面に塗布してもらい、下記評価基準に基づいて、塗布後に感じるみずみずしさを評価してもらった。
評価ランクが「A」又は「B」であれば実用上許容でき、「A」がより好ましい。
-評価基準-
A:10名中の8名以上がみずみずしさを感じると回答した。
B:10名中の6名又は7名がみずみずしさを感じると回答した。
C:10名中の4名又は5名がみずみずしさを感じると回答した。
D:10名中みずみずしさを感じると回答したパネリストは3名以下であった。
実施例及び比較例の各化粧料について、みずみずしさを以下のとおり評価した。
化粧料評価の専門パネリスト10名に、得られた各クリームを、顔面に塗布してもらい、下記評価基準に基づいて、塗布後に感じるみずみずしさを評価してもらった。
評価ランクが「A」又は「B」であれば実用上許容でき、「A」がより好ましい。
-評価基準-
A:10名中の8名以上がみずみずしさを感じると回答した。
B:10名中の6名又は7名がみずみずしさを感じると回答した。
C:10名中の4名又は5名がみずみずしさを感じると回答した。
D:10名中みずみずしさを感じると回答したパネリストは3名以下であった。
(3.塗布性:目視によるハジキ評価)
ISO24443のin vitro測定方法に基づき、得られた実施例及び比較例の各化粧料(クリーム)を試験試料として32.5mgを量り取り、ポリメチルメタクリレート(PMMA)プレート(製品名:HELIOPLATE HD6、Helio Screen Labs社製)の上に、2mg/cm2の塗布量にて塗布した。
塗布後のPMMA板におけるハジキを目視で観察して、下記の評価基準により化粧料の塗布性を評価した。なお、PMMAプレートの面上にて化粧料のハジキが生じることは、化粧料の塗布面に塗布ムラが生じることを意味する。
評価ランクが「A」又は「B」であれば実用上許容でき、「A」がより好ましい。
-評価基準-
A:均一に塗布されている。
B:ほぼ均一に塗布されている。
C:ややムラが見える。
D:塗布面全体にムラが目立つ。
ISO24443のin vitro測定方法に基づき、得られた実施例及び比較例の各化粧料(クリーム)を試験試料として32.5mgを量り取り、ポリメチルメタクリレート(PMMA)プレート(製品名:HELIOPLATE HD6、Helio Screen Labs社製)の上に、2mg/cm2の塗布量にて塗布した。
塗布後のPMMA板におけるハジキを目視で観察して、下記の評価基準により化粧料の塗布性を評価した。なお、PMMAプレートの面上にて化粧料のハジキが生じることは、化粧料の塗布面に塗布ムラが生じることを意味する。
評価ランクが「A」又は「B」であれば実用上許容でき、「A」がより好ましい。
-評価基準-
A:均一に塗布されている。
B:ほぼ均一に塗布されている。
C:ややムラが見える。
D:塗布面全体にムラが目立つ。
(4.紫外線遮蔽能評価)
実施例及び比較例の各化粧料について、紫外線(UV-A)及び(UV-B)に対する透過率を以下のとおり測定し、紫外線遮蔽能遮蔽能を評価した。
実施例及び比較例の各化粧料について、紫外線(UV-A)及び(UV-B)に対する透過率を以下のとおり測定し、紫外線遮蔽能遮蔽能を評価した。
ISO24443のin vitro測定方法に基づき、得られた実施例及び比較例の各化粧料(クリーム)を試験試料として32.5mgを量り取り、PMMAプレート(HELIOPLATE HD6)に、塗布量2mg/cm2で均一に塗布し、測定用試料を作製した。測定用試料はそれぞれ2枚ずつ作製した。
測定試料について、SPFアナライザー(Labsphere社製、UV-2000S:商品名)を用いて、紫外線透過率を測定し、波長290nmを指定波長としてUV-Bの遮蔽能の指標とした。同様にして、波長380nmを指定波長として、UV-Aの遮蔽能の指標とした。
また、透過率の値は、2つのサンプルにおいて、指定波長毎に、それぞれ別の5箇所(n=5)において測定し、10箇所の測定値の算術平均値を透過率とし、以下の評価基準にて評価した。
透過率の値が小さいほど、測定波長における光の透過率が低く、UV-B紫外線又はUV-A紫外線の遮蔽能に優れる。
なお、以下の評価基準でランク「A」及びランク「B」が、実用上問題のないレベルであり、「A」がより好ましい。
-評価基準-
A:指定波長における透過率が10%未満
B:指定波長における透過率が透過率10%以上15%未満
C:指定波長における透過率が透過率15%以上
測定試料について、SPFアナライザー(Labsphere社製、UV-2000S:商品名)を用いて、紫外線透過率を測定し、波長290nmを指定波長としてUV-Bの遮蔽能の指標とした。同様にして、波長380nmを指定波長として、UV-Aの遮蔽能の指標とした。
また、透過率の値は、2つのサンプルにおいて、指定波長毎に、それぞれ別の5箇所(n=5)において測定し、10箇所の測定値の算術平均値を透過率とし、以下の評価基準にて評価した。
透過率の値が小さいほど、測定波長における光の透過率が低く、UV-B紫外線又はUV-A紫外線の遮蔽能に優れる。
なお、以下の評価基準でランク「A」及びランク「B」が、実用上問題のないレベルであり、「A」がより好ましい。
-評価基準-
A:指定波長における透過率が10%未満
B:指定波長における透過率が透過率10%以上15%未満
C:指定波長における透過率が透過率15%以上
(5.シェア耐性)
実施例及び比較例の各化粧料(クリーム)について、シェア耐性を以下のとおり評価した。
実施例及び比較例の各化粧料を、それぞれ、サンプル用アルミパウチ(袋体)(フィルムの材質:ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム/ポリエチレン、大きさ:50mm×50mm、容量:0.9mL)に封入し、密封した。
摩擦摩耗測定機(製品名:TL201Tt、Trinity-Lab.Inc社製)を使用して、化粧料を密封したアルミパウチに対して荷重試験を行った。
試験条件は、ローラーアジャスターを使用し、移動距離:9cm、速度:5mm/s、停止時間:0.1秒、荷重:300g、往復回数:50回とした。
実施例及び比較例の各化粧料(クリーム)について、シェア耐性を以下のとおり評価した。
実施例及び比較例の各化粧料を、それぞれ、サンプル用アルミパウチ(袋体)(フィルムの材質:ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム/ポリエチレン、大きさ:50mm×50mm、容量:0.9mL)に封入し、密封した。
摩擦摩耗測定機(製品名:TL201Tt、Trinity-Lab.Inc社製)を使用して、化粧料を密封したアルミパウチに対して荷重試験を行った。
試験条件は、ローラーアジャスターを使用し、移動距離:9cm、速度:5mm/s、停止時間:0.1秒、荷重:300g、往復回数:50回とした。
試験終了後、アルミパウチを開封して内部の化粧料の状態を目視で観察して、下記の評価基準によりシェア耐性を評価した。
評価ランクが、「A」であれば実用上許容できる。
-評価基準-
A:1ヶ月を経過した時点で離液なし。
B:1週間を経過した時点で離液が発生していた。
C:翌日(24時間経過後)の時点で離液が発生していた。
評価ランクが、「A」であれば実用上許容できる。
-評価基準-
A:1ヶ月を経過した時点で離液なし。
B:1週間を経過した時点で離液が発生していた。
C:翌日(24時間経過後)の時点で離液が発生していた。
表1~表7中の各成分の詳細は、以下のとおりである。
<A成分>
・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(商品名:ユビナール(登録商標)MC-80N、BASF社)
・ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(商品名:チノソーブS、BASF社)
・ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル(商品名:ユビナール(登録商標)A Plus Glanular、)
・メチレンビスヘ゛ンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール(商品名:チノソーブM、BASF社)
・ジメチコジエチルベンザルマロネート(ポリシリコーン-15、パルソールSLX DSMニュートリションジャパン(株))
・エチルヘキシルトリアゾン(ユビナール(登録商標)T-150、BASF社)
<A成分>
・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(商品名:ユビナール(登録商標)MC-80N、BASF社)
・ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(商品名:チノソーブS、BASF社)
・ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル(商品名:ユビナール(登録商標)A Plus Glanular、)
・メチレンビスヘ゛ンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール(商品名:チノソーブM、BASF社)
・ジメチコジエチルベンザルマロネート(ポリシリコーン-15、パルソールSLX DSMニュートリションジャパン(株))
・エチルヘキシルトリアゾン(ユビナール(登録商標)T-150、BASF社)
<B成分>
・ミリスチン酸ポリグリセリル-10(HLB=15.7、商品名:サンソフトQ-14S-C)太陽化学(株))
・ラウリン酸ポリグリセリル-10(HLB=15.5、商品名:サンソフト M-12J、太陽化学(株))
・ステアリン酸PEG-100(HLB=17、商品名:EMALEX 8100、日本エマルジョン(株))
・イソステアリン酸PEG-60グリセリル(HLB=16、商品名:EMALEX GWIS-160EX、日本エマルジョン(株))
・ミリスチン酸ポリグリセリル-10(HLB=15.7、商品名:サンソフトQ-14S-C)太陽化学(株))
・ラウリン酸ポリグリセリル-10(HLB=15.5、商品名:サンソフト M-12J、太陽化学(株))
・ステアリン酸PEG-100(HLB=17、商品名:EMALEX 8100、日本エマルジョン(株))
・イソステアリン酸PEG-60グリセリル(HLB=16、商品名:EMALEX GWIS-160EX、日本エマルジョン(株))
<C成分>
・(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー(商品名:Aristoflex AVC)
・(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー(商品名:SEPINOV EMT 10、)
・(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベへネス-25)クロスポリマー(商品名:Aristoflex HMB、クラリアントジャパン)
・(アクリレーツ/アルキル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー(PEMULEN TR-2、ルーブリゾール社)
・(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー(商品名:Aristoflex AVC)
・(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー(商品名:SEPINOV EMT 10、)
・(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/メタクリル酸ベへネス-25)クロスポリマー(商品名:Aristoflex HMB、クラリアントジャパン)
・(アクリレーツ/アルキル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー(PEMULEN TR-2、ルーブリゾール社)
<D成分>
・実施例1~7、11~27及び比較例1~9
(C14-22)アルコールと(C12-20)アルキルグルコシドとの混合物であるMONTANOV L(商品名、SEPPIC社)を用いた。
・実施例8及び実施例9
ベヘニルアルコール(商品名:ベヘニルアルコール80R、高級アルコール工業(株))を用いた。
・実施例28
セテアリルアルコール(商品名:セトステアリルアルコール、高級アルコール工業(株))とセテアリルグルコシド(商品名:TEGO(登録商標) Care CG 90、エボニックジャパン社)とを組み合せて用いた。
なお、実施例28において、上記のセテアリルアルコール及びセテアリルグルコシドの組み合せに換えて、セテアリルアルコールとセテアリルグルコシドとの混合物であるMONTANOV 68(商品名、SEPPIC社)を用いた場合についても、実施例28と同様の結果を得ることができる。
・実施例1~7、11~27及び比較例1~9
(C14-22)アルコールと(C12-20)アルキルグルコシドとの混合物であるMONTANOV L(商品名、SEPPIC社)を用いた。
・実施例8及び実施例9
ベヘニルアルコール(商品名:ベヘニルアルコール80R、高級アルコール工業(株))を用いた。
・実施例28
セテアリルアルコール(商品名:セトステアリルアルコール、高級アルコール工業(株))とセテアリルグルコシド(商品名:TEGO(登録商標) Care CG 90、エボニックジャパン社)とを組み合せて用いた。
なお、実施例28において、上記のセテアリルアルコール及びセテアリルグルコシドの組み合せに換えて、セテアリルアルコールとセテアリルグルコシドとの混合物であるMONTANOV 68(商品名、SEPPIC社)を用いた場合についても、実施例28と同様の結果を得ることができる。
<E成分>
・エタノール(試薬特級、富士フイルム和光純薬(株))
<油剤>
・イソノナン酸イソノニル(商品名:サラコス99、日清オイリオ(株))
・ジメチコン(商品名:KF-96A-5cs、信越シリコーン(株)製)
<増粘剤>
・カルボマー(Ultrez10、ルーブリゾール社)
<添加成分>
・防腐剤(フェノキシエタノール、試薬特級、富士フイルム和光純薬(株))
・エタノール(試薬特級、富士フイルム和光純薬(株))
<油剤>
・イソノナン酸イソノニル(商品名:サラコス99、日清オイリオ(株))
・ジメチコン(商品名:KF-96A-5cs、信越シリコーン(株)製)
<増粘剤>
・カルボマー(Ultrez10、ルーブリゾール社)
<添加成分>
・防腐剤(フェノキシエタノール、試薬特級、富士フイルム和光純薬(株))
表1~表7に示されるように、実施例1~28の各化粧料は、紫外線遮蔽効果に優れ、みずみずしい使用感と優れたシェア耐性を有することが分かる。
一方、特定脂肪酸ポリグリセリル以外の脂肪酸ポリグリセリルを用いた比較例1、2及び6~8では、その含有量によらずシェア耐性が得られなかった。
特定脂肪酸ポリグリセリルに換えて、脂肪酸ポリグリセリル以外の比較成分を用いた比較例3及び4は、使用感(みずみずしさ及びベタツキ)に顕著に劣っていた。
特定脂肪酸ポリグリセリルの含有量が0.1質量%以下である比較例5では、シェア耐性が得られず、また、塗布性も劣っていた。
さらに、実施例1~28の各化粧料は、ベタツキの無い使用感を有し、塗布性も良好であることが分かる。
実施例6及び実施例10からは、さらにD成分を含有することで、より優れた塗布性が得られることが分かる。
実施例6及び実施例11からは、さらにエタノールを含有することで、みずみずしい使用感がより向上することが分かる。
一方、特定脂肪酸ポリグリセリル以外の脂肪酸ポリグリセリルを用いた比較例1、2及び6~8では、その含有量によらずシェア耐性が得られなかった。
特定脂肪酸ポリグリセリルに換えて、脂肪酸ポリグリセリル以外の比較成分を用いた比較例3及び4は、使用感(みずみずしさ及びベタツキ)に顕著に劣っていた。
特定脂肪酸ポリグリセリルの含有量が0.1質量%以下である比較例5では、シェア耐性が得られず、また、塗布性も劣っていた。
さらに、実施例1~28の各化粧料は、ベタツキの無い使用感を有し、塗布性も良好であることが分かる。
実施例6及び実施例10からは、さらにD成分を含有することで、より優れた塗布性が得られることが分かる。
実施例6及び実施例11からは、さらにエタノールを含有することで、みずみずしい使用感がより向上することが分かる。
[実施例29:サンスクリーン剤]
サンスクリーン剤を以下のとおり調製した。
下記に示す油相の各成分を混合し、油相組成物を調製し、得られた油相組成物を80℃に加熱した。
下記に示す水相の各成分を混合して、水相組成物を調製し、得られた水相組成物を80℃に加熱した。
水相組成物に油相組成物を混合し、80℃に温度を維持しながら、ホモミキサーで、回転数:3500rpmの条件下、15分間、せん断力の付与及び撹拌を行い、乳化物を得た。得られた乳化物を30℃まで冷却し、水中油型化粧料(クリーム状のサンスクリーン剤)を得た。
サンスクリーン剤を以下のとおり調製した。
下記に示す油相の各成分を混合し、油相組成物を調製し、得られた油相組成物を80℃に加熱した。
下記に示す水相の各成分を混合して、水相組成物を調製し、得られた水相組成物を80℃に加熱した。
水相組成物に油相組成物を混合し、80℃に温度を維持しながら、ホモミキサーで、回転数:3500rpmの条件下、15分間、せん断力の付与及び撹拌を行い、乳化物を得た。得られた乳化物を30℃まで冷却し、水中油型化粧料(クリーム状のサンスクリーン剤)を得た。
〔組成〕 〔含有量(質量%)〕
<油相>
・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(A成分) 9.0
・ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル(A成分) 4.5
・ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(A成分)
2.9
・エチルヘキシルトリアゾン(A成分) 2.0
・イソノナン酸イソノニル 4.4
・ジメチコン 1.2
・トコフェロール(ミックストコフェロール)
(商品名:理研Eオイル800、理研ビタミン(株)製) 1.0
・ミリスチン酸ポリグリセリル-10(B成分) 1.1
・HXMT-100ZA 1.0
(商品名、酸化チタン(無機粉体)とt-ブチルメトキシジベンゾイルメタン(A成分)との混合物、テイカ(株))
・アスタキサンチン
(商品名:アスタッツ-S(20%アスタキサンチン)、(株)富士フイルムヘルスケアラボラトリー) 0.01
・リコピン
(商品名:ライコマート(6%リコピン)、LYCORED社) 0.005
<油相>
・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(A成分) 9.0
・ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル(A成分) 4.5
・ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(A成分)
2.9
・エチルヘキシルトリアゾン(A成分) 2.0
・イソノナン酸イソノニル 4.4
・ジメチコン 1.2
・トコフェロール(ミックストコフェロール)
(商品名:理研Eオイル800、理研ビタミン(株)製) 1.0
・ミリスチン酸ポリグリセリル-10(B成分) 1.1
・HXMT-100ZA 1.0
(商品名、酸化チタン(無機粉体)とt-ブチルメトキシジベンゾイルメタン(A成分)との混合物、テイカ(株))
・アスタキサンチン
(商品名:アスタッツ-S(20%アスタキサンチン)、(株)富士フイルムヘルスケアラボラトリー) 0.01
・リコピン
(商品名:ライコマート(6%リコピン)、LYCORED社) 0.005
<水相>
・チノソーブM(商品名、A成分、BASF社) 2.0
・(C14-22)アルコール/(C12-20)アルキルグルコシド
(商品名:MONTANOV L、D成分、SEPPIC社) 2.0
・ラウリルカルバミン酸イヌリン
(商品名:INUTEC SL-1、BENEO社) 1.2
・アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VPコポリマー
(商品名:Aristoflex AVC、C成分、クラリアントジャパン社)
0.3
・カルボマー(商品名:Ultretz 10、ルーブリゾール社) 0.2
・NaOH 0.02
・エタノール(E成分) 2.9
・グリチルリチン酸ジカリウム(丸善製薬(株)) 0.1
・水溶性コラーゲン 0.01
・加水分解コラーゲン(魚由来) 0.01
・N-アセチル-L-ヒドロキシプロリン 0.01
・香料 0.1
・フェノキシエタノール 0.4
・ゴレンシ葉エキス(商品名:スターフルーツ葉抽出液BG30、丸善製薬(株))
0.1
・アルテロモナス発酵エキス
(商品名:アビシンPF、アリスタヘルスアンドニュートリションサイエンス社)
0.01
・精製水 合計100質量%になる残量
・チノソーブM(商品名、A成分、BASF社) 2.0
・(C14-22)アルコール/(C12-20)アルキルグルコシド
(商品名:MONTANOV L、D成分、SEPPIC社) 2.0
・ラウリルカルバミン酸イヌリン
(商品名:INUTEC SL-1、BENEO社) 1.2
・アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VPコポリマー
(商品名:Aristoflex AVC、C成分、クラリアントジャパン社)
0.3
・カルボマー(商品名:Ultretz 10、ルーブリゾール社) 0.2
・NaOH 0.02
・エタノール(E成分) 2.9
・グリチルリチン酸ジカリウム(丸善製薬(株)) 0.1
・水溶性コラーゲン 0.01
・加水分解コラーゲン(魚由来) 0.01
・N-アセチル-L-ヒドロキシプロリン 0.01
・香料 0.1
・フェノキシエタノール 0.4
・ゴレンシ葉エキス(商品名:スターフルーツ葉抽出液BG30、丸善製薬(株))
0.1
・アルテロモナス発酵エキス
(商品名:アビシンPF、アリスタヘルスアンドニュートリションサイエンス社)
0.01
・精製水 合計100質量%になる残量
Claims (5)
- 有機紫外線吸収剤と、
水中油型化粧料の全質量に対する含有率が0.1質量%超であり、炭素数14~22の脂肪酸基を有し、かつ親水親油バランス値が12~18の脂肪酸ポリグリセリルと、
2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸単位、(メタ)アクリルアミド単位、及び(メタ)アクリル酸単位からなる群より選択された少なくとも1種の構成単位を含む重合体と、
水中油型化粧料の全質量に対する含有率が40質量%~80質量%の水と、
を含有する、水中油型化粧料であって、
さらに、炭素数12~22の高級アルコール、及び、式(A)で表されるアルキルグルコシドを含有し、
さらに、炭素数1~3の低級アルコールを含有し、前記炭素数1~3の低級アルコールの含有率が、水中油型化粧料の全質量に対して、0.5質量%以上3質量%未満である、
水中油型化粧料。
式(A):RO(G)x
式(A)中、Rは炭素数8~22のアルキル基を表し、Gはグルコース残基を表し、xは1~10の値を表す。 - 前記有機紫外線吸収剤が、メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、サリチル酸エチルヘキシル、オクトクリレン、ジメチコジエチルベンザルマロネート、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ホモサラート、エチルヘキシルトリアゾン、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、及びジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の水中油型化粧料。
- 前記重合体が、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸又はその塩とビニルピロリドンとの共重合体、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸又はその塩とアクリル酸ヒドロキシエチルとの共重合体、(メタ)アクリル酸又はその塩と炭素数10~30のアルキル基がエステル結合したアクリル酸との共重合体、及び、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸又はその塩と炭素数10~30のアルキル基で変性した(メタ)アクリル酸との共重合体から選択される少なくとも1種である、請求
項1又は請求項2に記載の水中油型化粧料。 - 前記重合体の含有率が、水中油型化粧料の全質量に対して、0.05質量%以上1質量%未満である、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の水中油型化粧料。
- 日焼け止め化粧料である、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の水中油型化粧料。
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