JP7281624B2 - リール支持装置および部品搭載装置 - Google Patents

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Description

本発明は、リールに巻き付けられたキャリアテープを引き込んでそのキャリアテープに収納されている部品を供給する部品供給ユニットに併設されるリール支持装置およびこのリール支持装置を備えた部品搭載装置に関する。
従来、基板に部品を搭載する部品搭載装置に備えられる部品供給ユニットとして、部品を収納したキャリアテープを搬送して部品取出し位置に部品を供給するテープフィーダが知られている。テープフィーダは、手動でキャリアテープを装填し、キャリアテープが部品切れになった場合には、先行のキャリアテープの終端部に後続のキャリアテープの先頭部をスプライシングして部品を補充するのが一般的であったが、近年では、自動でキャリアテープを引き込んで搬送するオートロードタイプのものも用いられている。このようなオートロードタイプのテープフィーダでは、先行のキャリアテープによる部品の供給動作中に後続のキャリアテープをテープフィーダのテープ挿入口に挿入しておくことができ、先行のキャリアテープの終端部がテープフィーダ内の所定の位置を通過したことが検知されると、後続のキャリアテープが自動で引き込まれてロードされる。このため従来のようにキャリアテープをスプライシングすることなく、部品の補充を行うことができる。
ところで、テープフィーダに供給されるキャリアテープは、リールの巻芯に巻き付けられており、リールはテープフィーダに併設されるリール支持装置によって支持される。テープフィーダはリール支持装置に支持されたリールからキャリアテープを引き込んで搬送する。テープフィーダによる部品供給が進むとリールの巻芯に巻き付けられたキャリアテープの残量は次第に少なくなっていき、最終的にはキャリアテープの終端部が巻芯から外れてリールは空の状態になる。部品搭載装置におけるリール交換は、このような空になったリールをそれまでそのリールが支持されていた箇所から排出するとともに、その排出した箇所に新たなリールを設置することによって行われる。
このようなリール交換における空のリールの排出は、通常は作業者が手作業で行うが、リールの排出が自動で行われるようにしたものも知られている(例えば下記の特許文献1参照)。これは、テープフィーダによるキャリアテープの引込みよってリールからキャリアテープが引き出されていき、リールの巻芯に巻き付けられているキャリアテープの半径(巻芯に巻き付けられている最外層のキャリアテープの回転中心からの距離)が次第に小さくなっていくことを利用したもので、巻芯に巻き付けられているキャリアテープの量が一定以上である間は巻芯が排出口を通過(落下)しないが、巻芯に巻き付けられているキャリアテープの量が一定以下になると巻芯が排出口を通過するようになっている。
国際公開第2017/061042号
しかしながら、上記従来のものでは、リールに巻き付けられたキャリアテープのうち、排出口の縁部に当接している部分には、キャリアテープを含むリールの重量を支える反力が集中的に作用し、その部分のキャリアテープに収納されている部品に損傷や変形が生じるおそれがあった。特に、大型部品を収納したキャリアテープが巻き付けられたリールではその全体の重量が大きいため、部品の損傷や変形のおそれがより一層大きかった。
そこで本発明は、キャリアテープに収納された部品に損傷や変形を生じさせることなく空のリールを自動で排出させることができるリール支持装置およびこれを備えた部品搭載装置を提供することを目的とする。
本発明のリール支持装置は、リールの巻芯に巻き付けられたキャリアテープを引き込んでそのキャリアテープに収納されている部品を供給する部品供給ユニットに併設されるリール支持装置であって、縦姿勢にされた前記リールの外周縁を支持する支持部を有し、その支持部の一端が前記リールを落下させる落下端となっているリール通路と、前記落下端から落下した前記リールを排出させる排出路と、前記リール通路内に位置した前記リールに巻き付けられている最外層のキャリアテープに当接することで前記リールが前記落下端から落下するのを阻止するストッパとを備え、前記ストッパは、前記リール通路内の前記リールに巻き付けられているキャリアテープの残量が一定以下になると前記リールが前記落下端から落下するのを許容する位置に配置されている。
本発明の部品搭載装置は、リールの巻芯に巻き付けられたキャリアテープを引き込んでそのキャリアテープに収納されている部品を供給する部品供給ユニットと、前記部品供給ユニットが供給する部品を取り出して基板に搭載する部品搭載部と、前記部品供給ユニットに併設されるリール支持装置とを備え、前記リール支持装置は、縦姿勢にされた前記リールの外周縁を支持する支持部を有し、その支持部の一端が前記リールを落下させる落下端となっているリール通路と、前記落下端から落下した前記リールを排出させる排出路と、前記リール通路内に位置した前記リールに巻き付けられている最外層のキャリアテープに当接することで前記リールが前記落下端から落下するのを阻止するストッパとを備え、前記ストッパは、前記リール通路内の前記リールに巻き付けられているキャリアテープの残量が一定以下になると前記リールが前記落下端から落下するのを許容する位置に配置されている。
本発明によれば、キャリアテープに収納された部品に損傷や変形を生じさせることなく空のリールを自動で排出させることができる。
本発明の一実施の形態における部品搭載装置の要部側面図 本発明の一実施の形態における部品搭載装置が備えるリール支持装置をテープフィーダとともに示す平面図 本発明の一実施の形態における部品搭載装置で使用されるキャリアテープをリールとともに示す斜視図 本発明の一実施の形態における部品搭載装置で使用されるキャリアテープの一部の拡大斜視図 本発明の一実施の形態における部品搭載装置が備えるリール支持装置のうち第1のリール支持装置をテープフィーダとともに示す側面図 本発明の一実施の形態における部品搭載装置が備えるリール支持装置のうち第2のリール支持装置をテープフィーダとともに示す側面図 (a)(b)本発明の一実施の形態における部品搭載装置が備える第1のリール支持装置の動作説明図 (a)(b)本発明の一実施の形態における部品搭載装置が備える第1のリール支持装置の動作説明図 (a)(b)本発明の一実施の形態における部品搭載装置が備える第1のリール支持装置の動作説明図 (a)(b)本発明の一実施の形態における部品搭載装置が備える第2のリール支持装置の動作説明図 (a)(b)本発明の一実施の形態における部品搭載装置が備える第2のリール支持装置の動作説明図 (a)(b)本発明の一実施の形態における部品搭載装置が備える第2のリール支持装置の動作説明図
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の一実施の形態における部品搭載装置1を示している。部品搭載装置1は、上流工程側から搬入した基板KBに部品BHを搭載して下流工程側に搬出する一連の動作を繰り返し実行する装置である。本実施の形態では、作業者OPから見た部品搭載装置1の左右方向をX軸方向とし、作業者OPから見た部品搭載装置1の前後方向をY軸方向とする。また、上下方向をZ軸方向とする。
図1において、部品搭載装置1は基台11、基板搬送部12、フィーダ台車13、部品供給ユニットとしてのテープフィーダ14、複数のリール支持装置15、搭載ヘッド16およびヘッド移動機構17を備えている。基板搬送部12はX軸方向に延びた一対のコンベア機構12aによって基板KBをX軸方向に搬送し、所定の作業位置に位置決めする。フィーダ台車13は作業者OPによって床面上を走行操作されて基台11に連結される。
テープフィーダ14はフィーダ台車13の上部に着脱自在に取り付けられている。本実施の形態では、複数のテープフィーダ14がX軸方向に並んでフィーダ台車13に取り付けられている(図2)。
図1において、リール支持装置15はテープフィーダ14に併設されるものであり、フィーダ台車13に取り付けられている。各リール支持装置15は複数のリール23を支持している。リール23の中央部の巻芯23M(図3)には部品BHを収納したキャリアテープ24が巻き付けられている。
図3に示すように、リール23の巻芯23Mにはスリット23Sが設けられており、キャリアテープ24はその終端部をスリット23Sに挿入させた状態で巻芯23Mに巻き付けられている。リール23がキャリアテープ24を繰り出し尽くすと、キャリアテープ24はその終端部がリール23のスリット23Sから外れる(抜け出る)ことで、リール23から分離する。
図3及び図4(図3における領域ARの拡大図)おいて、キャリアテープ24は、ベーステープ31とカバーテープ32を有している。ベーステープ31には、上方に開口した形状の多数の部品収納部33がベーステープ31の長手方向に一列かつ等間隔に設けられている。複数の部品収納部33のそれぞれには部品BHが収納されており、カバーテープ32は各部品収納部33を覆うようにベーステープ31に貼り付けられている。ベーステープ31には、部品収納部33の列と平行に並ぶように、複数の係合孔34が一列かつ等間隔に設けられている。
本実施の形態におけるテープフィーダ14はオートロードタイプのものである。テープフィーダ14は、後端部に形成されたテープ挿入口14G(図1)に先頭部が挿入されたキャリアテープ24を自動で引き込んで搬送し、テープフィーダ14の前端部側の部品取出し位置14K(図1および図2)に部品BHを供給する。
テープフィーダ14は、搬送しているキャリアテープ24の終端部を送り終えたら、そのキャリアテープ24の搬送は終了するが、そのキャリアテープ24(先行のキャリアテープ24)の部品送り動作が行われている間に補充用のキャリアテープ24(後続のキャリアテープ24)の先端部をテープ挿入口14Gに挿入しておくことができる。テープフィーダ14は、先行のキャリアテープ24の終端部がテープフィーダ14の内部の所定の位置を通過したことが終端部検出センサ14S(図1)によって検出されたら、後続のキャリアテープ24の引込みを開始し、引き続き部品BHの供給を行う。
図1において、搭載ヘッド16は下方に延びた複数のノズル16Nを備えている。各ノズル16Nは搭載ヘッド16に対して昇降およびZ軸まわりの回転動作が可能であり、各ノズル16Nの下端には部品BHを吸着する真空吸引力を発生させることができる。ヘッド移動機構17は搭載ヘッド16を水平面内方向に移動させる。
図1において、部品搭載装置1が備える制御装置CTR(図1)は、基板搬送部12、各テープフィーダ14、搭載ヘッド16およびヘッド移動機構17の各動作を制御する。また、制御装置CTRは、フィーダ台車13が基台11に連結されることによって結合されるフィーダ台車13側のコネクタ(台車側コネクタCND)と基台11側のコネクタ(基台側コネクタCNK)とを通じてフィーダ台車13が備える中継基板CKBと繋がっており、制御装置CTRは中継基板CKBを介して各テープフィーダ14を制御する。中継基板CKBは、フィーダ台車13に取り付けられた複数のテープフィーダ14を個別にスイッチングして制御装置CTRに繋げる機能を有する基板である。各テープフィーダ14が備える終端部検出センサ14Sは中継基板CKB、台車側コネクタCNDおよび基台側コネクタCNKを介して制御装置CTRに入力され、制御装置CTRはその終端部検出センサ14Sからの検出情報に基づいて、後続のキャリアテープ24の引込みを開始させる制御を行う。
部品搭載装置1により基板KBに部品BHを搭載する場合には、先ず、基板搬送部12が上流工程側から送られてきた基板KBを搬入して位置決めする。基板KBを位置決めしたら各テープフィーダ14が部品取出し位置14Kに部品BHを供給し、搭載ヘッド16は各テープフィーダ14が供給する部品BHをノズル16Nによってピックアップして基板KBの所定位置にその部品BHを搭載する。このように本実施の形態において、搭載ヘッド16は、部品供給ユニットであるテープフィーダ14が供給する部品BHを取り出して基板KBに搭載する部品搭載部となっている。搭載ヘッド16が基板KBに搭載すべき全ての部品BHを搭載したら基板搬送部12が作動し、基板KBを部品搭載装置1の外部に搬出する。
このような構成の部品搭載装置1において、本実施の形態ではリール支持装置15の構成に特徴があり、以下、その説明を行う。図2、図5および図6において、本実施の形態では、テープフィーダ14として、第1のテープフィーダ14Aと第2のテープフィーダ14Bが用いられており、フィーダ台車13には8つの第1のテープフィーダ14Aと、2つの第2のテープフィーダ14Bが取り付けられている。ここで、第1のテープフィーダ14Aは、サイズの小さい部品BHを供給するための幅の小さいキャリアテープ24を引き込んで部品BHの供給を行うテープフィーダ14である。また、第2のテープフィーダ14Bは、サイズの大きい部品BHを供給するための幅の大きいキャリアテープ24を引き込んで部品BHの供給を行うテープフィーダ14である。
本実施の形態では、リール支持装置15として、第1のテープフィーダ14Aに併設される第1のリール支持装置15A(図4)と、第2のテープフィーダ14Bに併設される第2のリール支持装置15B(図5)の2種が用いられており、フィーダ台車13には、4つの第1のリール支持装置15Aと2つの第2のリール支持装置15Bが取り付けられている。本実施の形態では、図2に示すように、1つの第1のリール支持装置15Aは、隣接した2つの第1のテープフィーダ14Aに対応して配置されている。また、1つの第2のリール支持装置15Bは、1つの第2のテープフィーダ14Bに対応して配置されている。
先ず、第1のリール支持装置15Aについて説明する。第1のリール支持装置15Aは、図2、図5および図7(a)に示すように、左右一対の側板41と、左右一対の側板41によって挟まれた支持部42とによって形成される2つのリール通路43を有している。2つのリール通路43は、上段側(前側)のリール通路43(図5において符号43Jで示す)と、下段側(後側)のリール通路43(図5において符号43Gで示す)とから成る。各リール通路43の支持部42は、縦姿勢にされたリール23の外周縁を支持し、その一端(図5および図7(a)における右端)は、支持部42上のリール23を落下させる落下端42Tとなっている。
本実施の形態では、1つの第1のリール支持装置15Aに対応する2つの第1のテープフィーダ14Aのうち、一方側(図2の右側に位置する側)の第1のテープフィーダ14Aが引き込むキャリアテープ24が巻き付けられたリール23は上段側のリール通路43において支持される。また、他方側(図2の左側に位置する側)の第1のテープフィーダ14Aが引き込むキャリアテープ24が巻き付けられたリール23は下段側のリール通路43において支持される。図2から分かるように、1つの第1のリール支持装置15Aの幅方向寸法(X軸方向寸法)と、その第1のリール支持装置15Aに対応する2つの第1のテープフィーダ14Aを合わせたX軸方向寸法とはほぼ同じ寸法となっている。このため第1のテープフィーダ14Aの幅方向寸法よりも大きい幅方向寸法を有するリール23を第1のリール支持装置15Aに支持させることが可能である。
図7(a)において、各リール通路43は、先行のキャリアテープ24が巻き付けられたリール23(カレントリール23Cと称する)を支持する第1の通路43Aと、後続のキャリアテープ24が巻き付けられたリール23(待機リール23Tと称する)を支持する第2の通路43Bとを備えている。第1の通路43Aは第2の通路43Bよりも落下端42Tに近く、従って各リール通路43は、落下端42Tから近い順に、カレントリール23Cと、待機リール23Tとを支持するようになっている。
図5に示すように、各リール通路43の第1の通路43Aの上方にはテープ支持ローラ46が設けられている。第1の通路43A上のカレントリール23Cから引き出されたキャリアテープ24は、テープ支持ローラ46を介してテープフィーダ14に引き込まれるようになっている。テープ支持ローラ46はカレントリール23Cから引き出されるキャリアテープ24が他の装備と干渉することを防止するものである。
図5および図7(a)において、各リール通路43における第1の通路43Aと第2の通路43Bとの間には、移動制限部45が設けられている。移動制限部45は、待機リール23Tが第1の通路43Aへ移動するのを制限する機能を有する。移動制限部45は、ここでは上方に突出した形状の突状部となっているが、移動制限部45の形状はこの限りではない。
図7(a)において、リール通路43内のリール23は、巻き付けられているキャリアテープ24が第1のテープフィーダ14Aに引き込まれるときの張力Tによって、落下端42Tに向かって回転する方向の付勢力Rを受ける。リール通路43を構成する支持部42は、リール23をテープフィーダ14によって引き込まれるキャリアテープ24による回転によって落下端42Tへ移動可能な状態で支持する。
本実施の形態では、第1のテープフィーダ14Aはオートロードタイプであり、先行のキャリアテープ24の終端部を引き込んだ後に後続のキャリアテープ24を引き込むようになっているので、図7(a)に示すように、待機リール23Tのキャリアテープ24が第1のテープフィーダ14Aのテープ挿入口14Gに挿入されている場合であっても、その第1のテープフィーダ14Aがカレントリール23Cのキャリアテープ24を引き込んでいる間は待機リール23Tのキャリアテープ24は引き込まない。よって、この状態では、待機リール23Tのキャリアテープ24に張力は作用しておらず、待機リール23Tには落下端42Tに向かって回転する方向の付勢力は作用しない。
図5および図7(a)において、上段側のリール通路43の落下端42Tから離れた位置と、下段側のリール通路43の落下端42Tから離れた位置とのそれぞれにはストッパ50が設けられている。上段側のリール通路43に対応して設けられたストッパ50(上段側のストッパ50)と下段側のリール通路43に対応して設けられたストッパ50(下段側のストッパ50)はそれぞれ、対応する側のリール通路43内に位置したカレントリール23Cに巻き付けられている最外層のキャリアテープ24に当接することで、そのカレントリール23Cが落下端42Tから落下するのを阻止する。ストッパ50は、キャリアテープ24との間の摩擦によってキャリアテープ24および部品収納部33内の部品BHを損傷することがないよう、また、支持部42上でのリール23の滑らかな回転がなされるよう、キャリアテープ24に当接しながら転動するローラであることが好ましい。
各ストッパ50は、対応するリール通路43内のカレントリール23Cに巻き付けられているキャリアテープ24の残量が一定以下になると、カレントリール23Cが落下端42Tから落下するのを許容する位置に配置されている。具体的には、図7(b)に示すように、ストッパ50は、リール23の半径r1と巻芯23Mの半径r2の和よりも大きな距離だけ、リール通路43若しくは落下端42Tから離れた位置に配置されている。このため、巻芯23Mに巻き付けられていたキャリアテープ24の終端部がスリット23Sから外れたカレントリール23Cは、確実に、落下端42Tより落下することになる。
前述したように、カレントリール23Cに巻き付けられているキャリアテープ24は、テープフィーダ14に引き込まれるときの張力Tによって落下端42Tに向かって回転する方向の付勢力Rを受けている。このため、カレントリール23Cは、キャリアテープ24の残量が一定以下、すなわち、キャリアテープ24の巻径がリール通路43(落下端42T)とストッパ50の間を通過できる大きさまで減少する、若しくは巻芯23Mからキャリアテープ24の終端部が外れた状態になると、自動でリール通路43の落下端42Tから落下する(図7(b)→図8(a))。
カレントリール23Cが落下端42Tから落下した後、その落下したカレントリール23Cのスリット23Sから外れたキャリアテープ24の終端部が第1のテープフィーダ14Aの終端部検出センサ14Sによって検出されると、これをトリガとして、待機リール23Tに巻き付けられているキャリアテープ24が第1のテープフィーダ14Aによって引き込まれる。待機リール23Tのキャリアテープ24が第1のテープフィーダ14Aに引き込まれると、そのキャリアテープ24に作用する張力Tによって、待機リール23Tには、落下端42Tに向かって回転する方向の付勢力Rが作用する。このため待機リール23Tは移動制限部45を乗り越えて、第1の通路43Aに移動する(図8(b))。このように本実施の形態において、移動制限部45は、テープフィーダ14によって引き込まれるキャリアテープ24によって回転する待機リール23Tが乗り越えて第1の通路43Aへ移動することを許容するようになっている。
図5において、2つのリール通路43の下方には、2つのリール通路43それぞれの落下端42Tから落下したリール23(排出リール23Hと称する)を転動させて排出させる排出路44が設けられている。排出路44の出口側には、転動して出口側に移動した排出リール23Hを収容する排出リール収容部47が設けられている。
第1の通路43Aに支持されていたカレントリール23Cが落下端42Tから落下し、それまで第2の通路43Bに支持されていた待機リール23Tが第1の通路43Aに移動してカレントリール23Cとなったら、作業者OPは、空き状態となった第2の通路43Bに新たな待機リール23Tを設置する(図9(a)中に示す矢印S)。そして、新たな待機リール23Tからキャリアテープ24を引き出して、その先頭部を第1のテープフィーダ14Aのテープ挿入口14Gに挿入する(図9(b)中に示す矢印E)。これにより図7(a)に示す状態に戻り、リール23の交換作業が完了する。
次に、第2のリール支持装置15Bについて説明する。第2のリール支持装置15Bは、図2、図6および図10(a)に示すように、左右一対の側板141と、左右一対の側板141によって挟まれた位置にある支持部142とによって形成されるリール通路143を有している。リール通路143の支持部142は、縦姿勢にされたリール23の外周縁を支持し、その一端(図6および図10(a)における右端)は、支持部142上のリール23を落下させる落下端142Tとなっている。
図10(a)において、リール通路143は、先行のキャリアテープ24が巻き付けられたカレントリール23Cを支持する第1の通路143Aと、後続のキャリアテープ24が巻き付けられた待機リール23Tを支持する第2の通路143Bとを備えている。第1の通路143Aは第2の通路143Bよりも落下端に近く、従ってリール通路143は、落下端142Tから近い順に、カレントリール23Cと、待機リール23Tとを支持するようになっている。
図6および図10(a)において、リール通路143における第1の通路143Aと第2の通路143Bとの間には、移動制限部145が設けられている。移動制限部145は、待機リール23Tが第1の通路143Aへ移動するのを制限する機能を有する。移動制限部145は、ここでは上方に突出した形状の突状部となっているが、移動制限部145の形状はこの限りではないのは、第1のリール支持装置15Aの場合と同様である。
図10(a)において、リール通路143内のリール23は、巻き付けられているキャリアテープ24が第2のテープフィーダ14Bに引き込まれるときの張力Tによって、落下端142Tに向かって回転する方向の付勢力Rを受ける。リール通路143を構成する支持部142は、リール23をテープフィーダ14によって引き込まれるキャリアテープ24による回転によって落下端142Tへ移動可能な状態で支持する。
本実施の形態では、第2のテープフィーダ14Bはオートロードタイプであり、先行のキャリアテープ24の終端部を引き込んだ後に後続のキャリアテープ24を引き込むようになっているので、図10(a)に示すように、待機リール23Tのキャリアテープ24が第2のテープフィーダ14Bのテープ挿入口14Gに挿入されている場合であっても、その第2のテープフィーダ14Bがカレントリール23Cのキャリアテープ24を引き込んでいる間は待機リール23Tのキャリアテープ24は引き込まない。よって、この状態では、待機リール23Tのキャリアテープ24に張力は作用しておらず、待機リール23Tには落下端42Tに向かって回転する方向の付勢力は作用しない。
図6および図10(a)において、リール通路143の落下端142Tから離れた位置にはストッパ150が設けられている。ストッパ150は、リール通路143内に位置したカレントリール23Cに巻き付けられている最外層のキャリアテープ24に当接することで、そのカレントリール23Cが落下端142Tから落下するのを阻止する。ストッパ150は、キャリアテープ24との間の摩擦によってキャリアテープ24および部品収納部33内の部品BHを損傷することがないよう、また、支持部142上でのリール23の滑らかな回転がなされるよう、キャリアテープ24に当接しながら転動するローラであることが好ましい。
ストッパ150は、リール通路143内のカレントリール23Cに巻き付けられているキャリアテープ24の残量が一定以下になると、カレントリール23Cが落下端142Tから落下するのを許容する位置に配置されている。具体的には、図10(b)に示すように、ストッパ150は、リール23の半径r1と巻芯23Mの半径r2の和よりも大きな距離だけ、落下端142Tよりもリール23の落下方向(図5では右方)に離れた位置に配置されている。このため、巻芯23Mに巻き付けられていたキャリアテープ24の終端部がスリット23Sから外れたカレントリール23Cは、少なくとも、落下端42Tより落下することになる。
第2のリール支持装置15Bの場合も、第1のリール支持装置15Aの場合と同様に、カレントリール23Cに巻き付けられているキャリアテープ24は、テープフィーダ14に引き込まれるときの張力Tによって落下端142Tに向かって回転する方向の付勢力Rを受けている。このため、カレントリール23Cは、キャリアテープ24の残量が一定以下になると、自動でリール通路43の落下端42Tから落下する(図10(b)→図11(a))。
カレントリール23Cが落下端142Tから落下した後、その落下したカレントリール23Cのスリット23Sから外れたキャリアテープ24の終端部が第2のテープフィーダ14Bの終端部検出センサ14Sによって検出されると、これをトリガとして、待機リール23Tに巻き付けられているキャリアテープ24が第2のテープフィーダ14Bに引き込まれる。待機リール23Tのキャリアテープ24が第2のテープフィーダ14Bに引き込まれると、そのキャリアテープ24に作用する張力Tによって、待機リール23Tには、落下端42Tに向かって回転する方向の付勢力Rが作用する。このため待機リール23Tは移動制限部145を乗り越えて、第1の通路143Aに移動する(図11(b))。このように本実施の形態において、移動制限部145は、テープフィーダ14によって引き込まれるキャリアテープ24によって回転する待機リール23Tが乗り越えて第1の通路143Aへ移動することを許容するようになっている。
図6において、リール通路143の下方には、リール通路143の落下端142Tから落下した排出リール23Hを転動させて排出させる排出路144が設けられている。排出路144の出口側端部に相当する側板141には、排出リール23Hの排出を規制する排出規制バー148が設けられている。排出規制バー148は水平方向に延びた棒状の部材であり、側板141に対して移動させることで、排出規制バー148によって排出が規制された排出リール23Hを取り出すことが可能である。
第1の通路143Aに支持されていたカレントリール23Cが落下端142Tから落下し、それまで第2の通路143Bに支持されていた待機リール23Tが第1の通路143Aに移動してカレントリール23Cとなったら、作業者OPは、空き状態となった第2の通路143Bに新たな待機リール23Tを設置する(図12(a)中に示す矢印S)。そして、新たな待機リール23Tからキャリアテープ24を引き出して、その先頭部を第2のテープフィーダ14Bのテープ挿入口14Gに挿入する(図12(b)中に示す矢印E)。これにより図10(a)に示す状態に戻り、リール23の交換作業が完了する。
以上説明したように、本実施の形態における部品搭載装置1が備えるリール支持装置15(第1のリール支持装置15Aおよび第2のリール支持装置15B)は、縦姿勢にされたリール23の外周縁を支持する支持部42,142の一端がリール23を落下させる落下端42T,142Tとなっているリール通路43,143と、リール通路43,143内に位置したリール23に巻き付けられている最外層のキャリアテープ24に当接することでリール23が落下端42T,142Tから落下するのを阻止するストッパ50,150とを備えた構成となっている。ストッパ50,150は、リール通路43,143内のリール23に巻き付けられているキャリアテープ24の残量が一定以下になるとリール23が落下端から落下するのを許容するので、空になったリール23は自動でリール通路43,143から落下し、排出路44,144を通って排出される。
このような構成のリール支持装置15では、キャリアテープ24を含むリール23の重量のほとんどはリール23を介してリール通路43,143の支持部42,142によって支持され、ストッパ50,150が支持するのはキャリアテープ24を含むリール23の重量の一部に過ぎない。このため本実装の形態におけるリール支持装置15によれば、キャリアテープ24に収納された部品BHに損傷や変形を生じさせることなく、空のリール23を自動で排出させることができる。
これまで本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上述したものに限定されず、種々の変形等が可能である。例えば、上述の実施の形態では、フィーダ台車13に第1のリール支持装置15Aと第2のリール支持装置15Bが混在する形で設けられていたが、これは一例であり、第1のリール支持装置15Aのみ或いは第2のリール支持装置15Bのみが設けられていてもよい。
キャリアテープに収納された部品に損傷や変形を生じさせることなく空のリールを自動で排出させることができるリール支持装置およびこれを備えた部品搭載装置を提供する。
1 部品搭載装置
14 テープフィーダ(部品供給ユニット)
14A 第1のテープフィーダ
14B 第2のテープフィーダ
15 リール支持装置
15A 第1のリール支持装置
15B 第2のリール支持装置
16 搭載ヘッド(部品搭載部)
23 リール
23M 巻芯
23C カレントリール
23T 待機リール
24 キャリアテープ
42,142 支持部
42T,142T 落下端
43,143 リール通路
43A,143A 第1の通路
43B,143B 第2の通路
44,144 排出路
45,145 移動制限部
50,150 ストッパ
BH 部品
KB 基板

Claims (18)

  1. リールの巻芯に巻き付けられたキャリアテープを引き込んでそのキャリアテープに収納されている部品を供給する部品供給ユニットに併設されるリール支持装置であって、
    縦姿勢にされた前記リールの外周縁を支持する支持部を有し、その支持部の一端が前記リールを落下させる落下端となっているリール通路と、
    前記落下端から落下した前記リールを排出させる排出路と、
    前記リール通路内に位置した前記リールに巻き付けられている最外層のキャリアテープに当接することで前記リールが前記落下端から落下するのを阻止するストッパとを備え、
    前記ストッパは、前記リール通路内の前記リールに巻き付けられているキャリアテープの残量が一定以下になると前記リールが前記落下端から落下するのを許容する位置に配置されているリール支持装置。
  2. 前記ストッパは、前記リールの半径と前記巻芯の半径の和よりも大きな距離だけ、前記リール通路若しくは前記落下端から離れた位置に配置されている請求項1に記載のリール支持装置。
  3. 前記支持部は、前記リールを前記部品供給ユニットによって引き込まれるキャリアテープによる回転によって前記落下端へ移動可能な状態で支持する請求項1または2に記載のリール支持装置。
  4. 前記部品供給ユニットは、先行のキャリアテープと後続のキャリアテープとが連結されていない状態で、先行のキャリアテープを引き込んだ後に後続のキャリアテープを引き込むようになっており、前記リール通路は、前記落下端から近い順に、前記先行のキャリアテープが巻芯に巻き付けられたカレントリールと、前記後続のキャリアテープが巻芯に巻き付けられた待機リールとを支持し、前記ストッパは前記カレントリールに巻き付けられている最外層のキャリアテープに当接する請求項1~3のいずれかに記載のリール支持装置。
  5. 前記リール通路は、前記カレントリールを支持する第1の通路と、前記待機リールを支持する第2の通路とを備えた請求項4に記載のリール支持装置。
  6. 前記第1の通路と前記第2の通路との間に、前記待機リールが前記第1の通路へ移動するのを制限する移動制限部が設けられた請求項5に記載のリール支持装置。
  7. 前記第2の通路は前記第1の通路よりも高い位置に配置され、前記第2の通路の前記第1の通路側の端部に、前記待機リールが前記第1の通路へ移動するのを制限する移動制限部が設けられた請求項5に記載のリール支持装置。
  8. 前記移動制限部は、前記部品供給ユニットによって引き込まれるキャリアテープによって回転する前記待機リールが乗り越えて前記第1の通路へ移動することを許容する請求項6または7に記載のリール支持装置。
  9. 前記ストッパは、キャリアテープに当接しながら転動するローラである請求項1に記載のリール支持装置。
  10. リールの巻芯に巻き付けられたキャリアテープを引き込んでそのキャリアテープに収納されている部品を供給する部品供給ユニットと、
    前記部品供給ユニットが供給する部品を取り出して基板に搭載する部品搭載部と、
    前記部品供給ユニットに併設されるリール支持装置とを備え、
    前記リール支持装置は、
    縦姿勢にされた前記リールの外周縁を支持する支持部を有し、その支持部の一端が前記リールを落下させる落下端となっているリール通路と、
    前記落下端から落下した前記リールを排出させる排出路と、
    前記リール通路内に位置した前記リールに巻き付けられている最外層のキャリアテープに当接することで前記リールが前記落下端から落下するのを阻止するストッパとを備え、
    前記ストッパは、前記リール通路内の前記リールに巻き付けられているキャリアテープの残量が一定以下になると前記リールが前記落下端から落下するのを許容する位置に配置されている部品搭載装置。
  11. 前記ストッパは、前記リールの半径と前記巻芯の半径の和よりも大きな距離だけ、前記リール通路若しくは前記落下端から離れた位置に配置されている請求項9に記載の部品搭載装置。
  12. 前記支持部は、前記リールを前記部品供給ユニットによって引き込まれるキャリアテープによる回転によって前記落下端へ移動可能な状態で支持する請求項9に記載の部品搭載装置。
  13. 前記部品供給ユニットは、先行のキャリアテープと後続のキャリアテープとが連結されていない状態で、先行のキャリアテープを引き込んだ後に後続のキャリアテープを引き込むようになっており、前記リール通路は、前記落下端から近い順に、前記先行のキャリアテープが巻芯に巻き付けられたカレントリールと、前記後続のキャリアテープが巻芯に巻き付けられた待機リールとを支持し、前記ストッパは前記カレントリールに巻き付けられている最外層のキャリアテープに当接する請求項10~12のいずれかに記載の部品搭載装置。
  14. 前記リール通路は、前記カレントリールを支持する第1の通路と、前記待機リールを支持する第2の通路とを備えた請求項13に記載の部品搭載装置。
  15. 前記第1の通路と前記第2の通路との間に、前記待機リールが前記第1の通路へ移動するのを制限する移動制限部が設けられた請求項14に記載の部品搭載装置。
  16. 前記第2の通路は前記第1の通路よりも高い位置に配置され、前記第2の通路の前記第1の通路側の端部に、前記待機リールが前記第1の通路へ移動するのを制限する移動制限部が設けられた請求項14に記載の部品搭載装置。
  17. 前記移動制限部は、前記部品供給ユニットによって引き込まれるキャリアテープによって回転する前記待機リールが乗り越えて前記第1の通路へ移動することを許容する請求項15または16に記載の部品搭載装置。
  18. 前記ストッパは、キャリアテープに当接しながら転動するローラである請求項10に記載の部品搭載装置。
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