JP7280507B2 - 洗浄方法 - Google Patents
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Description
洗浄前半、洗浄後半、及び次回洗浄までの間欠放置を1サイクルとする複数サイクルによって前記樋を洗浄することとし、
前記樋を洗浄する水の量を洗浄前半の水量<洗浄後半の水量、且つ前記間欠放置の時間を5分以上40分以下とすることを特徴としている。
前記排水調節器を構成する管路は、前記貯水タンクから供給される水が上昇と下降を複数回繰り返し、且つ前記貯水タンクに貯水する過程で、該管路内の水路に複数の空気溜りが形成されるよう配置されてなり、前記貯水タンクの水位上昇による水圧上昇及び前記管路内空気の排出による揺動によって前記排水調節器内で自動的にサイフォンを形成して前記貯水タンク内の水を排出するようにしてもよい。
前記B点は前記A点より低く前記C点より高い位置にあり、前記B点と前記C点とを連通する前記連通管の管路が、前記B点より高い位置に一旦上昇してから前記C点に接続されるようにしてもよい。
なお、時間当たりの水量は、樋の代替として水槽で排出水を受け、1秒単位で水槽の質量増加を測定し、当該測定値を樋の幅で除すことにより単位時間及び単位幅当たりの水量(L/s/m)を算出した。ただし、Lはリットル、sは秒である。
排水パターンは、ほぼ一定量で水を排出するフラットパターンと、前半の水量が少なく後半にかけて次第に水量が増加していく水量増加パターンとした。図2は、各パターンにおいて同じ量の貯水タンクの水を同じ時間で排出した場合の単位時間当たりの排水量を示している。
堆積した石炭粉が全て洗い流されるまでの時間を測定して、1回の洗浄に要した水量(落粉受け幅1m当たりの水量)を算出した結果を図3に示す。フラットパターンに比べて水量増加パターンの洗浄性が高いことが同図よりわかる。即ち、後半水量比を1.0超とすることにより、フラットパターンよりも洗浄性が向上する。
ベルトコンベアの下部は、搬送物を降ろした後にリターンする復路ベルトが通っているが、復路ベルトの垂れ下がりを防止するため、復路ベルトを下支えするロールが一定間隔で設置されている場合が多い。復路ベルトは搬送物を載せた面(稼働面)が下方を向いてリターンする。そのため、搬送物を降ろした後も稼働面に付着している粉が、ロールを通過した際に復路ベルトから剥がれて落下する確率が高くなり、ロール下に堆積し易いと考えられる。なお、復路ベルトから剥れて落下する粒子は、搬送物が石炭である場合に限らず、ロール下の堆積物として、0.5mm(500μm)以下を多く含み、0.5mm以下の粒子を50質量%以上、多い場合で100質量%の割合で含む場合がある。
また、復路ベルトとロールの接触が均一ではないことから、ロールの幅方向において堆積し易い箇所ができ、ロール下に落粉が島状に堆積する。そして、時間経過と共に、この島状堆積物が広がっていく。
一方、フラットな水量パターンの場合、初期の水量が多い状態でも微粉の洗浄性が水量のわりに向上せず、無駄となる水量が多くなる。その結果、水量増加パターンに比べて洗浄に要する排水量が増加する。
間欠放置時間を5分より短くすると、洗浄水量が急激に増加した。これは、間欠放置時間が短いと、一回の排水操作当たりの排水量が少ないため洗浄性が悪く、結果的に比較的多量の水を短い時間間隔で流すこと(多量の水を頻繁に流すこと)となって総水量が増加するためと考えられる。
一方、間欠放置時間が5分から40分以下の場合、比較的少ない水量で洗浄できたが、10分以上では次第に水量が増加する傾向を示し、40分を超えると顕著に増加する傾向となった。これは、間欠放置時間が長くなると、島状に堆積する落粉の面積が大きくなって洗浄性が悪化し洗浄に要する水量が次第に増加することに加えて、時間経過によって堆積物の乾燥が進むため、付着性が増大して洗浄性が悪化し洗浄に要する水量が顕著に増加するためと考えられる。
なお、ベルトコンベアの下部に復路ベルトを下支えするロールを有し、コークス、鉱石類、焼結原料、焼結鉱及びスラグ類を搬送するベルトコンベアでも同様の結果であった。これは、復路ベルトを下支えするロールによって復路ベルト表面の付着粉が落下し、落粉受け上に粉塵が堆積する状況やベルトの単位幅当たり落下する量がほぼ同様となるためであると考えられる。
本発明の第1の実施の形態に係る洗浄方法に使用する洗浄装置10を図8に示す。
洗浄装置10は、復路ベルトを下支えするロール25が配置されたベルトコンベア20から落下する粉塵を受け止める傾斜させた樋19の上部に設置され、樋19を洗浄する水を貯える貯水タンク12と、貯水タンク12から樋19に供給される水の量を調節する排水調節器14とを備えている。
サイフォンの形成をさらに安定化する方法として、排水調節器内の空気を排出する配管(以下、連通管と呼ぶ。)を排水調節器に設置してもよい。本発明の第2の実施の形態に係る洗浄方法に使用する洗浄装置30を図9に示す。なお、理解を容易にするため、図9の洗浄装置30は透明な容器とした。また、線が錯綜するのを防ぐため、排水容器21の記載は省略した。
各孔はA点、B点、C点の順に連通管32で接続され、B点とC点とをつなぐ連通管32の管路は、B点より高い位置(管路上昇部36)に一旦上昇してからC点に接続されている。本例では、下降管と上昇管が交互に配置された葛折り状の主配管34と、主配管34とA点、B点、C点とをつなぐ3本の副配管35とから連通管32を構成している。
連通管が無い場合、排水初期の流量が少なく、サイフォンの形成が不安定となり、頻度は低いもののサイフォンを形成しない場合があったが、連通管の設置により、サイフォンを安定して形成することが可能となった。
Claims (3)
- 復路ベルトを下支えするロールが配置されたベルトコンベアから落下する粉塵を受け止める傾斜させた樋の上部に間欠的に水を供給して該樋を洗浄する方法であって、
洗浄前半、洗浄後半、及び次回洗浄までの間欠放置を1サイクルとする複数サイクルによって前記樋を洗浄することとし、
前記樋を洗浄する水の量を洗浄前半の水量<洗浄後半の水量、且つ前記間欠放置の時間を5分以上40分以下とすることを特徴とする洗浄方法。 - 請求項1記載の洗浄方法において、前記樋を洗浄する水を貯える貯水タンクと、前記貯水タンクから前記樋に供給される水の量を調節する排水調節器とを設置し、
前記排水調節器を構成する管路は、前記貯水タンクから供給される水が上昇と下降を複数回繰り返し、且つ前記貯水タンクに貯水する過程で、該管路内の水路に複数の空気溜りが形成されるよう配置されてなり、前記貯水タンクの水位上昇による水圧上昇及び前記管路内空気の排出による揺動によって前記排水調節器内で自動的にサイフォンを形成して前記貯水タンク内の水を排出することを特徴とする洗浄方法。 - 請求項2記載の洗浄方法において、前記排水調節器内の上流側空気溜りの上部A点と、該空気溜りに下流側で接する水溜りの下部B点と、該水溜りに下流側で接する空気溜りの下部C点とを、前記A点、前記B点、前記C点の順に連通する連通管を設け、
前記B点は前記A点より低く前記C点より高い位置にあり、前記B点と前記C点とを連通する前記連通管の管路が、前記B点より高い位置に一旦上昇してから前記C点に接続されていることを特徴とする洗浄方法。
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