JP7280040B2 - 毛髪洗浄用組成物及びエアゾール製品 - Google Patents
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これに対して、例えば、特許文献1では、エーテルカルボン酸とその塩類、アルキルグルコシド、及び、ステロール誘導体を含有した毛髪用洗浄剤組成物により、褪色を抑制させることを提案している。
また、例えば、特許文献2では、特定の界面活性剤、多価水溶性無機塩、カチオンポリマー、多価アルコールを所定割合で配合させた毛髪洗浄剤により、褪色を抑制させることを提案している。
すなわち、本発明の毛髪洗浄用組成物は、(A)アニオン界面活性剤及び(B)アルミニウム塩が配合されたものである。
本実施形態の毛髪洗浄用組成物は、(A)アニオン界面活性剤及び(B)アルミニウム塩が配合されたものである。この毛髪洗浄用組成物における水の配合量は、例えば、60質量%以上としてもよい。
アニオン性界面活性剤は、頭皮等の汚れを除去する成分であり、発泡性にも寄与する。なお、このアニオン性界面活性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
アルミニウム塩は、毛髪の明度の変動を小さく抑えるために配合される。
アルミニウム塩としては、例えば、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウムアンモニウム、硫酸アルミニウムナトリウム、クエン酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等が挙げられる。
特に、毛髪の明度の変動を小さく抑える効果を高める観点から、硫酸アルミニウムカリウムと乳酸アルミニウムの両方を配合することが好ましい。この場合には、硫酸アルミニウムカリウムに対する乳酸アルミニウムの質量比は、0.5以上2.0以下であることが好ましく、0.7以上1.3以下であることがより好ましい。
上記アニオン性界面活性剤及びアルミニウム塩以外にも、公知の毛髪洗浄用組成物(シャンプー)成分、例えば、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、低級アルコール、多価アルコール、糖類、高分子化合物、アミノ酸、動植物抽出物、無機化合物、香料、防腐剤、炭等の成分を含んでいてもよい。これらの中でも、高分子化合物、特にカチオン性高分子を含んでいることが好ましい。なお、各任意成分は、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
炭としては、特に限定されないが、例えば、活性炭、薬用炭、桐炭、杉炭、竹炭、備長炭、ヒノキ木炭等が挙げられる。頭皮のクレンジングを向上させる観点から、粉末状のものを用いるとよい。
毛髪洗浄用組成物の25℃におけるpHは、アニオン界面活性剤の界面活性剤としての機能を良好に発揮させるために、3.0質量%以上が好ましい。また、pHは、アルミニウム塩を安定に溶解させるために、6.0以下が良く、5.5以下が好ましく、5.0以下がより好ましく、4.5以下が更に好ましい。
本実施形態の毛髪洗浄用組成物の剤型は、特に限定されず、例えば、液状が挙げられる。ここで、毛髪洗浄用組成物の粘度は、例えば10mPa・s以上1,000mPa・s以下である。なお、上記粘度は、B型粘度計を使用して測定(温度:25℃、ロータ:粘度に応じて適宜設定、ロータの回転速度:60rpm)した場合、粘度計測開始から60秒経過後の値である。
上記実施形態の毛髪洗浄用組成物を原液とし、噴射剤と共に耐圧容器に充填して、エアゾール製品として使用することができる。
噴射剤としては、二酸化炭素、イソペンタン、及び液化石油ガスの少なくともいずれか1種又は2種以上を用いることができる。また、噴射剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、二酸化炭素、イソペンタン、及び液化石油ガス以外の成分を含んでいてもよい。
上記耐圧容器は、毛髪洗浄用組成物である原液及び噴射剤を充填する耐圧性の容器である。この耐圧容器は、エアゾール製品に用いられる公知の耐圧容器を採用することができ、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ブリキ、鋼などの金属等で形成されている。なお、この耐圧容器は、内面に樹脂層が積層されているもの、内部に内袋を有するものであってもよい。
上述した毛髪洗浄用組成物及びエアゾール製品は、例えば、シャンプーだけでなく、頭皮マッサージ、頭皮スパなどのシャンプーに比べて比較的施術時間の長い毛髪洗浄における洗浄剤として用いることができる。
本実施形態の毛髪洗浄用組成物及びエアゾール製品によって処理を行う対象毛髪は、酸化染料の酸化反応を伴う染毛処理が行われた履歴のある毛髪をいい、例えば、酸化染料及びアルカリ剤が配合された第1剤と、酸化剤が配合された第2剤と、を混合して得られる酸化染毛剤により染毛処理された毛髪とすることができる。
上記カップラーとしては、2,4-ジアミノフェノキシエタノール、メタフェニレンジアミンなどのフェニレンジアミン誘導体;5-アミノオルトクレゾール、5-(2-ヒドロキシエチルアミノ)-2-メチルフェノール、メタアミノフェノールなどのアミノフェノール誘導体;レゾルシン;などが挙げられる。
水と、表1記載の成分を配合して、実施例1a~1d、比較例1の毛髪洗浄用組成物を製造した。
毛束を、酸化染毛剤で染毛処理した。染毛処理後の乾燥した毛束を、希釈した毛髪洗浄用組成物に浸漬した。そして、その組成物を所定時間振とうさせて振とう洗浄した後、水洗・温風乾燥を行った。
なお、染毛処理後(振とう洗浄前)の毛束、振とう洗浄後に水洗・温風乾燥した毛束について、それぞれ明度を測定した。
(i)毛束:1gのヤク毛束(ビューラックス社製「BM-YK-A」、長さ10cm)
(ii)酸化染毛剤:ミルボン社製「オルディーブ ボーテ b6-NB」2gと、同社製「オルディーブ ボーテ オキシダン 6%」2gとを混合したもの
(iii)酸化染毛処理:毛束に酸化染毛剤を塗布してから20分間放置後、シャンプー(ミルボン社製「ミルボン ノイドゥーエ ウィローリュクスシャンプー」)で洗浄処理を行い、次いで、毛束を温風で乾燥した後、4日間放置した。
(iv)希釈した毛髪洗浄用組成物:20gの毛髪洗浄用組成物を、水で7倍に希釈した。
(v)振とう:振とう機(ADVANTEC LAB-THERMOSHAKER TS-20)のSHAKER CONTROL設定を7とし、15分、30分、60分、又は、60分×2回の時間振とうさせた。
(vi)明度測定:分光測色計(コニカミノルタ社製「CM-5」)を用いて、測定モードをSCE測定(正反射光除去)にて、測定部位を変えつつ6回測定し、平均値を算出した。
水と、表2記載の成分を配合して、実施例2a~2c、比較例2の毛髪洗浄用組成物を製造した。
毛束を、酸化染毛剤で染毛処理した。染毛処理後の乾燥した毛束を、希釈した毛髪洗浄用組成物に浸漬した。そして、その組成物を10分間振とうさせて振とう洗浄した後、水洗・温風乾燥を行った。更に、追加の振とう洗浄として、希釈した毛髪洗浄用組成物に毛束を浸漬し、その組成物を20分間振とうさせた。追加振とう洗浄後の毛束について、水洗・温風乾燥を行った。
なお、染毛処理後(振とう洗浄前)の毛束、振とう洗浄後に水洗・温風乾燥した毛束、追加振とう洗浄後に水洗・温風乾燥した毛束について、それぞれ明度を測定した。
(i)毛束:1gの人毛束(ビューラックス社製「BR-2」、長さ10cm)
(ii)酸化染毛剤:上記評価1の酸化染毛剤と同様とした。
(iii)酸化染毛処理:上記評価1の酸化染毛処理と同様とした。
(iv)希釈した毛髪洗浄用組成物:80gの毛髪洗浄用組成物を、水で7倍に希釈した。
(v)振とう:振とう機(ADVANTEC LAB-THERMOSHAKER TS-20)のSHAKER CONTROL設定を7とし、振とう時間は、上記(10分間と、追加振とう洗浄で20分間)の通りとした。
(vi)明度測定:上記評価1の明度測定と同様とした。
Claims (4)
- (A)アニオン界面活性剤及び(B)アルミニウム塩が配合された毛髪洗浄用組成物であって、
前記(B)アルミニウム塩として、硫酸アルミニウムカリウム及び乳酸アルミニウムが配合された毛髪洗浄用組成物。 - カラーリングされた毛髪に使用される、請求項1に記載の毛髪洗浄用組成物。
- 前記(B)アルミニウム塩の配合量が1重量%以下である、請求項1又は2に記載の毛髪洗浄用組成物。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載の毛髪洗浄用組成物及び噴射剤が容器に充填されたエアゾール製品。
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