JP7277914B2 - フェライトクランプの固定具 - Google Patents

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Description

本開示は、フェライトクランプを固定する際に使用されるフェライトクランプの固定具に関するものである。
従来より、上記フェライトクランプの固定具に関し、種々の技術が提案されている。例えば、下記特許文献1に記載の技術は、ノイズ吸収装置であって、ケーブルを挟むように互いに密接状態で対向位置される一対のフェライトと、これらのフェライトを覆う一対のカバーとを有して筒状に構成されるノイズ吸収具と、前記ケーブルが延設されるシャーシ等に固定され、前記ノイズ吸収具に嵌合してノイズ吸収具を前記シャーシ等に固定する固定台とで構成され、前記ノイズ吸収具の前記カバーには、その外周面から略内径方向に向けられた嵌合溝と、この嵌合溝の内径側端部において前記フェライトの一部に係合してフェライトをカバー内に支持させるための係止片と、少なくとも一方の軸端面に設けられた嵌合部とを備え、前記固定台には前記嵌合溝に嵌入可能な嵌入片と、前記嵌合部に嵌合される嵌合片がそれぞれ立設されていることを特徴とする。
上記特許文献1の記載によれば、ノイズ吸収装置は、一対のフェライトと、これらのフェライトを覆う一対のカバーとで構成されるノイズ吸収具と、ケーブルが延設されるシャーシ等に固定されてノイズ吸収具に嵌合してノイズ吸収具をシャーシ等に固定する固定台とで構成されているので、予め固定台をシャーシ等の所要の箇所に固定しておけば、ケーブルを布設するのと同時にノイズ吸収具を固定台に対して嵌合させるだけでその固定を行うことができ、ノイズ吸収具をワンタッチでシャーシ等に固定することができ、その固定作業、ないし離脱作業を極めて容易に行うことができる。
特開平10-256773号公報
また、上記特許文献1の記載によれば、ノイズ吸収装置は、カバーに設けた嵌合溝を金型の抜き穴に利用してフェライトをカバー内に支持するための係止片を成形し、かつこの嵌合溝を利用して固定台の嵌合片を挿入させてその位置固定を行ない、ノイズ吸収具を固定台に対して安定に支持しているので、ノイズ吸収具と固定台のそれぞれに設ける嵌合部の構成を簡略化できる。しかしながら、更に好適に、ノイズ吸収具を固定台に対して支持することが望まれている。
そこで、本開示は、上述した点を鑑みてなされたものであり、フェライトクランプを固定板に支持させる際に、複数サイズのフェライトクランプに対応することが可能なフェライトクランプの固定具を提供することを課題とする。
本明細書は、開口部が設けられた固定板と、固定板において開口部と連なるように設けられることによって外力で変形することが可能な変形部と、固定板から突き出るように設けられた係合部とを備え、係合部は、変形部の変形に伴う開口部の変形によって移動し、開口部に配置されたフェライトクランプの被係合部と互いに係ることを特徴とするフェライトクランプの固定具を開示する。
本開示によれば、フェライトクランプの固定具は、フェライトクランプを固定板に支持させる際に、複数サイズのフェライトクランプに対応することが可能である。
図1Aは、第1実施形態が表された斜視図であって、フェライトクランプの固定具1(以下、固定具1と略記することがある。)の固定板3にフェライトクランプ51が支持された際の図である。図1Bは、第1実施形態が表された平面図であって、固定具1の固定板3にフェライトクランプ51が支持された際の図である。 図2は、図1B中にII-II線で示す切断面における第1実施形態が表された断面図であって、固定具1と、固定具1の固定板3に支持された際のフェライトクランプ51とが表された図である。 図3Aは、第1実施形態の固定具1が表された斜視図であって、固定具1の変形部11が塑性変形する前の図である。図3Bは、第1実施形態の固定具1が表された平面図であって、固定具1の変形部11が塑性変形する前の図である。 図4Aは、第1実施形態の固定具1が表された斜視図であって、固定具1の変形部11が塑性変形した後の図である。図4Bは、第1実施形態の固定具1が表された平面図であって、固定具1の変形部11が塑性変形した後の図である。 図5Aは、第1実施形態が表された斜視図であって、固定具1の固定板3にフェライトクランプ51が支持される前の図である。図5Bは、第1実施形態が表された平面図であって、固定具1の固定板3にフェライトクランプ51が支持される前の図である。 図6は、図5B中にVI-VI線で示す切断面における第1実施形態が表された断面図であって、固定具1と、固定具1の固定板3に支持される前のフェライトクランプ51とが表された図である。 図7Aは、第2実施形態の固定具101が表された斜視図であって、固定具101の変形部11が塑性変形する前の図である。図7Bは、第2実施形態の固定具101が表された平面図であって、固定具101の変形部11が塑性変形する前の図である。 図8Aは、第2実施形態の固定具101が表された斜視図であって、固定具101の変形部11が塑性変形した後の図である。図8Bは、第2実施形態の固定具101が表された平面図であって、固定具101の変形部11が塑性変形した後の図である。 図9は、図2及び図6に相当する切断面における第2実施形態が表された断面図であって、固定具101と、固定具101の固定板3に支持された際のフェライトクランプ51とが表された図である。 図10Aは、第3実施形態の固定具201が表された平面図であって、固定具201の変形部11が塑性変形する前の図である。図10Bは、図10A中にXB-XB線で示す切断面における第3実施形態の固定具201が表された断面図であって、変形部11が塑性変形する前の固定具201の一部が表された図である。図10Cは、第3実施形態が表された斜視図であって、固定具201の固定板3にフェライトクランプ51が支持される前の図である。 図11Aは、第3実施形態の固定具201が表された平面図であって、固定具201の変形部11が塑性変形した後の図である。図11Bは、図11A中にXIB-XIB線で示す切断面における第3実施形態の固定具201が表された断面図であって、変形部11が塑性変形した後の固定具201の一部が表された図である。図11Cは、第3実施形態が表された斜視図であって、固定具201の固定板3にフェライトクランプ51が支持された際の図である。 図12は、変形部11の変形例として、変形部110が表された平面図である。
以下、本開示に係るフェライトクランプの固定具1について、具体化した各実施形態に基づき、図面を参照しつつ説明する。図面では、符号D1の方向を固定板3の上下方向、符号D2の方向を固定板3の長手方向、及び符号D3の方向を固定板3の幅方向として説明する。尚、各方向D1,D2,D3は、互いに直交する関係にある。
(1)第1実施形態
先ず、第1実施形態の固定具1について説明する。図1A及び図1Bから図2に表されたように、固定具1は、その固定板3において、フェライトクランプ51が支持されるものである。更に、固定具1は、フェライトクランプ51が支持された状態の固定板3が車のシャーシ等に取り付けられることによって、フェライトクランプ51を車のシャーシ等に固定させるものである。
フェライトクランプ51は、磁性体コアを環状に保持するものであって、ノイズ電流が流れているケーブル等が磁性体コアに挿し通されることによって、ノイズ電流の伝播を抑えるものである。
フェライトクランプ51は、分割ケース53を備えている。分割ケース53は、第1分割ケース53a及び第2分割ケース53bを有している。第1分割ケース53a及び第2分割ケース53bは、合成樹脂を材料とした金型成形によって形作られたものであって、断面が略八角形の中空状の角柱をその軸方向に沿って均等に二分割したような形状をなし、その分割面が開口されている。第1分割ケース53a及び第2分割ケース53bは、同一の形状である。
分割ケース53には、半割磁性体55が装入されている。半割磁性体55は、フェライト製であり、第1半割磁性体55a及び第2半割磁性体55bを有している。第1半割磁性体55a及び第2半割磁性体55bは、磁性体コアであって、断面が略八角形の中空状の角柱をその軸方向に沿って均等に二分割したような開環状をなしている。第1半割磁性体55a及び第2半割磁性体55bは、同一の形状である。第1半割磁性体55aは第1分割ケース53aに装入され、第2半割磁性体55bは第2分割ケース53bに装入されている。尚、半割磁性体55は、フェライト以外の磁性材料で作られてもよい。
第1分割ケース53a及び第2分割ケース53bは、一対の着脱部57,67を備えている。一方の着脱部57は、第1分割ケース53aに設けられた第1係合枠59aと、第2分割ケース53bに設けられた第2係合爪61bとで構成されている。これに対して、他方の着脱部67は、第1分割ケース53aに設けられた第1係合爪61aと、第2分割ケース53bに設けられた第2係合枠59bとで構成されている。
第1分割ケース53a及び第2分割ケース53bが継ぎ合わされた状態は、一方の着脱部57における第1係合枠59aと第2係合爪61bとが互いに係ると共に、他方の着脱部67における第1係合爪61aと第2係合枠59bとが互いに係ることによって保持される。尚、一方の着脱部57における第1係合枠59aと第2係合爪61bとの互いの係りが解除されると共に、他方の着脱部67における第1係合爪61aと第2係合枠59bとの互いの係りが解除されると、第1分割ケース53a及び第2分割ケース53bが隔離された状態にすることが可能である。
第1分割ケース53aには、分割ケース53の軸方向とは直交する方向(各図の長手方向D2)に沿って、一対の第1貫通穴63a及び一対の第1板バネ65aが設けられている。一対の第1貫通穴63a内では、一対の第1板バネ65aが第1分割ケース53aの内方へ突き出るようにして設けられている。これにより、一対の第1板バネ65aの付勢力は、第1分割ケース53a内の第1半割磁性体55aにおいて、第1分割ケース53aの分割面側へ作用している。また、一対の第1貫通穴63aでは、一対の第1板バネ65aとの間において、第1半割磁性体55aが露呈している。尚、一対の第1貫通穴63aは、一対の第1板バネ65aを設ける際に必要な金型の抜き穴である。これらの点は、第2分割ケース53bに設けられた一対の第2貫通穴63b及び一対の第2板バネ65bについても、同様である。
尚、フェライトクランプ51は、公知技術で構成されるため、その他の詳細な説明は省略する。
また、以下において、一対の第1貫通穴63a及び一対の第2貫通穴63bを区別せずに総称して説明する場合には、(一対の)貫通穴63と表記する。更に、一対の第1板バネ65a及び一対の第2板バネ65bを区別せずに総称して説明する場合には、板バネ65と表記する。
図3A及び図3Bに表されたように、固定具1は、固定板3で構成されている。固定板3は、金属製であり、長尺状をなしている。固定板3は、一対の固定穴5、開口部7、一対の係合部9、及び一対の変形部11を備えている。一対の固定穴5は、略円形状の貫通穴であり、固定板3の長手方向D2の両端部に設けられている。
開口部7は、長手方向D2に長い略矩形状をなした貫通穴であり、固定板3において、一対の固定穴5の間に設けられている。尚、開口部7の縁辺から固定板3の外縁までの距離は、幅方向D3よりも長手方向D2の方が長い。
一対の係合部9は、固定板3において、長手方向D2で対向する開口部7の2つの縁辺に沿って設けられている。つまり、一対の係合部9は、長手方向D2において、開口部7を挟んで対向している。一対の係合部9は、立設部9a及び折曲部9bを有している。立設部9aは、固定板3から上方向へ突き出るようにして設けられている。折曲部9bは、立設部9aの上端部が、開口部7側へ向けて曲折するようにして設けられている。これにより、折曲部9bは、その先端が開口部7の上方側まで延びている。
一対の変形部11は、幅方向D3で対向する固定板3の2つの縁辺中央(つまり、固定板3の2つの長辺中央)付近に設けられている。これにより、一対の変形部11は、幅方向D3において、開口部7を挟んで対向するように配設されている。一対の変形部11は、延出部13、間隙部15、及び延出開口部17を有している。延出部13は、幅方向D3において、固定板3がその外方へV形状に延びたものである。間隙部15は、開口部7に連なった溝状の貫通穴であって、固定板3において、開口部7と延出部13との間に幅方向D3に沿って設けられている。延出開口部17は、延出部13に設けられたV形状の貫通穴であって、間隙部15に連なっている。つまり、延出開口部17は、間隙部15を通して開口部7に連なり、開口部7の一部を形成している。このようにして、一対の変形部11は、平面視において、略V字状に形成されている。
一対の変形部11では、例えば、長手方向D2に平行で開口部7側へ向かう外力が固定板3に作用することによって、塑性変形が行われる。具体的には、例えば、図4A及び図4Bに表されたように、一対の変形部11において、間隙部15を形成する2つの壁面同士が突き当たるまで、延出部13及び延出開口部17が小さくされる。これに伴って、開口部7(つまり、固定板3)の長手方向D2の長さが短くなるので、一対の係合部9のうち、少なくとも一方が開口部7側へ移動する。つまり、一対の係合部9の折曲部9bは、その先端同士が接近する方向へ移動する。
固定具1において、その固定板3にフェライトクランプ51を支持させるためには、図5A及び図5Bから図6に表されたように、固定板3の開口部7にその上方側からフェライトクランプ51の第1分割ケース53aを配置させる。そのような配置が行われると、フェライトクランプ51の第1分割ケース53aが一対の係合部9の間に位置する。更に、一対の係合部9の立設部9a及び折曲部9bが、長手方向D2において、フェライトクランプ51の第1分割ケース53aに設けられた一対の第1貫通穴63aと対向する状態になる。
続いて、上述したように、長手方向D2に平行で開口部7側へ向かう外力を固定板3に作用させることによって、一対の変形部11を塑性変形させて、一対の係合部9のうち、少なくとも一方を開口部7側へ移動させる。これにより、一対の係合部9の折曲部9bは、その先端同士が接近する方向へ移動する。そのため、図1A及び図1Bから図2に表されたように、一対の係合部9では、その立設部9a及び折曲部9bが、フェライトクランプ51の第1分割ケース53aに設けられた一対の第1貫通穴63aに入り込むと共に、一対の第1貫通穴63aを形成する壁面64aに対して互いに係りながら強く押し付けられる。このようにして、フェライトクランプ51は、固定具1の固定板3に支持される。
尚、長手方向D2に平行で開口部7側へ向かう外力を固定板3に作用させる作業は、例えば、固定板3の一対の固定穴5に挿入させたドライバーやボルト等が使用されることによって行われてもよい。
また、一対の変形部11の間隙部15を形成する2つの壁面同士が突き当たる前において、一対の係合部9の立設部9a及び折曲部9bが、フェライトクランプ51の第1分割ケース53aに設けられた一対の第1貫通穴63aを形成する壁面64aに対して互いに係りながら強く押し付けられるのであれば、一対の変形部11は、間隙部15を形成する2つの壁面同士が突き当たるまで変形されなくてもよい。
また、一対の変形部11は、塑性変形させられているので、外力が固定板3に作用しなくなっても、復元することがない。そのため、外力が固定板3に作用しなくなった後でも、一対の係合部9の立設部9a及び折曲部9bは、フェライトクランプ51の第1分割ケース53aに設けられた一対の第1貫通穴63aを形成する壁面64aに対して互いに係りながら強く押し付けられた状態が維持される。
固定具1は、上述したようにして、その固定板3にフェライトクランプ51が支持されると、固定板3の一対の固定穴5に挿入されたボルト等で車のシャーシ等に締め付けられることによって、フェライトクランプ51を車のシャーシ等に固定させる。この固定によっても、一対の係合部9の立設部9a及び折曲部9bは、フェライトクランプ51の第1分割ケース53aに設けられた一対の第1貫通穴63aを形成する壁面64aに対して互いに係りながら強く押し付けられた状態に維持される。
つまり、固定具1の固定板3は、一対の固定穴5に挿入されたボルト等で車のシャーシ等に締め付けられているので、例えば、一対の係合部9に互いに係りながら強く押し付けられた状態にあるフェライトクランプ51に対して、想定を超えた外力が作用しても、一対の係合部9の間隔が変化しない。これにより、固定具1の固定板3では、フェライトクランプ51が強固に支持される。そのため、固定具1は、従来品と比べて、フェライトクランプ51を支持する信頼性が一層向上しており、例えば、車のシャーシ等のように、振動が多く、高い信頼性が要求される箇所で使用されても、その要求に一層応えることが可能である。
以上の点は、固定板3の開口部7にその上方側からフェライトクランプ51の第2分割ケース53bを配置させる場合においても、同様である。そのような場合は、一対の係合部9の立設部9a及び折曲部9bは、フェライトクランプ51の第2分割ケース53bに設けられた一対の第2貫通穴63bを形成する壁面64bに対して互いに係りながら強く押し付けられる。
尚、以下において、一対の第1貫通穴63aを形成する壁面64a及び一対の第2貫通穴63bを形成する壁面64bを区別せずに総称して説明する場合には、(一対の貫通穴63を形成する)壁面64と表記する。
(2)第2実施形態
次に、第2実施形態の固定具101について説明する。以下では、上記第1実施形態と実質的に共通する部分には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図7A及び図7Bから図8A及び図8Bに表されたように、第2実施形態の固定具101では、その固定板3に設けられた一対の係合部9において、上述した立設部9a及び折曲部9bに加えて、突片部9cが設けられている。突片部9cは、第1実施形態における折曲部9bの幅方向D3の中央部分が、開口部7側へ向けて曲折するのではなく、立設部9aから上方向へ延出するようにして設けられている。
つまり、第2実施形態における折曲部9bは、立設部9aの上端部のうち、幅方向D3の両端部分が、開口部7側へ向けて曲折するようにして設けられている。これにより、立設部9aの上端部のうち、幅方向D3の中央部分が、突片部9cとして、上方向へ突き出る凸状に形成されている。
図9に表されたように、第2実施形態では、一対の係合部9の立設部9a及び折曲部9bが、フェライトクランプ51の第1分割ケース53aに設けられた一対の第1貫通穴63aを形成する壁面64aに対して互いに係りながら強く押し付けられた状態になると、一対の係合部9の突片部9cが、長手方向D2における開口部7の反対側において、フェライトクランプ51の第1分割ケース53aに設けられた一対の第1板バネ65aの端面に対して近接した状態になる。
そのため、長手方向D2に平行で開口部7とは反対側へ向かう外力が固定板3に作用すると、一対の係合部9の突片部9cが、フェライトクランプ51の第1分割ケース53aに設けられた一対の第1板バネ65aの端面に対して突き当たる。これにより、一対の係合部9が、フェライトクランプ51の第1分割ケース53aに設けられた一対の第1貫通穴63aから抜け出ることが抑止されると共に、一対の係合部9の立設部9a及び折曲部9bが、フェライトクランプ51の第1分割ケース53aに設けられた一対の第1貫通穴63aを形成する壁面64aに対して互いに係る状態が維持される。
尚、第2実施形態の固定具101において、その固定板3にフェライトクランプ51を支持させる際には、例えば、一対の分割ケース53に一対の半割磁性体55が装入されていない状態のフェライトクランプ51の第1分割ケース53aを、固定板3の開口部7にその上方側から配置させる。更に、フェライトクランプ51の第1分割ケース53aに設けられた一対の第1板バネ65aを第1分割ケース53aの内方へ変位させた状態にしながら、一対の係合部9の立設部9a、折曲部9b、及び突片部9cを、フェライトクランプ51の第1分割ケース53aに設けられた一対の第1貫通穴63aに入り込ませる。
上述した点は、固定板3の開口部7にその上方側からフェライトクランプ51の第2分割ケース53bを配置させる場合においても、同様である。
(3)第3実施形態
次に、第3実施形態の固定具201について説明する。以下では、上記第1実施形態と実質的に共通する部分には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図10Aから図10Cに表されたように、第3実施形態の固定具201では、その固定板3に設けられた一対の変形部11において、上述した延出部13、間隙部15、及び延出開口部17に加えて、係止部19、段差部21、及び被係止部23が設けられている。係止部19は、開口部7と延出部13との間において、間隙部15を形成する2つの壁面のうち、一方の壁面側の固定板3に貫設された孔である。段差部21は、開口部7と延出部13との間において、間隙部15を形成する2つの壁面のうち、他方の壁面側の固定板3の上面から間隙部15の上方側まで飛び出すようにして設けられたものであり、固定板3の上面とは段差状をなしている。被係止部23は、間隙部15の上方側において、段差部21の下面から下方向へ突き出る突起である。
第3実施形態の固定具201において、その固定板3にフェライトクランプ51を支持させる際には、第1実施形態と同様にして、一対の変形部11が塑性変形させられる。これにより、一対の係合部9の立設部9a及び折曲部9bが、フェライトクランプ51の第1分割ケース53aに設けられた一対の第1貫通穴63aを形成する壁面64aに対して互いに係りながら強く押し付けられた状態になる。
このような状態になると、一対の変形部11では、段差部21の下面に設けられた被係止部23の突起が、開口部7と延出部13との間において、固定板3に設けられた係止部19の孔の上方側へ移動するので、係止部19の孔にその上方側から入り込むことが可能になる。
そして、図11Aから図11Cに表されたように、一対の変形部11において、被係止部23の突起が係止部19の孔に入り込むと、一対の変形部11の変形が抑止される。これにより、一対の係合部9が、フェライトクランプ51の第1分割ケース53aに設けられた一対の第1貫通穴63aから抜け出ることが抑止される。更に、一対の係合部9の立設部9a及び折曲部9bが、フェライトクランプ51の第1分割ケース53aに設けられた一対の第1貫通穴63aを形成する壁面64aに対して互いに係りながら強く押し付けられた状態が維持される。この点は、固定板3の開口部7にその上方側からフェライトクランプ51の第2分割ケース53bを配置させる場合においても、同様である。
(4)まとめ
以上詳細に説明したように、各実施形態のフェライトクランプの固定具1,101,201は、開口部7が設けられた固定板3と、固定板3において開口部7と連なるように設けられることによって外力で変形することが可能な変形部11と、固定板3から突き出るように設けられた係合部9とを備えている。係合部9は、変形部11の変形に伴う開口部7の変形によって移動し、開口部7に配置されたフェライトクランプ51の貫通穴63を形成する壁面64と互いに係る。
このようにして、各実施形態のフェライトクランプの固定具1,101,201は、フェライトクランプ51を固定板3に支持させるので、フェライトクランプ51を固定板3に支持させる際に、複数サイズのフェライトクランプ51に対応することが可能である。
具体的には、例えば、フェライトクランプ51は、各実施形態のフェライトクランプの固定具1,101,201において、固定板3の開口部7に配置させられることによって一対の係合部9の間に位置することが可能であり、且つ、当該フェライトクランプ51の一対の貫通穴63を形成する壁面64に対し、変形部11の変形によって、一対の係合部9の立設部9a及び折曲部9bが互いに係りながら強く押し付けられるものであれば、どのようなサイズであっても、固定板3に支持されることが可能である。
また、固定具1,101,201の固定板3にフェライトクランプ51が支持された際において、係合部9の立設部9a及び折曲部9bが係る壁面64で形成される、フェライトクランプ51の貫通穴63は、フェライトクランプ51の板バネ65を設けるために必要な金型の抜き穴である。つまり、各実施形態のフェライトクランプの固定具1,101,201は、フェライトクランプ51の既存の穴等を利用して、フェライトクランプ51を固定板3に支持させている。
尚、各実施形態のフェライトクランプの固定具1,101,201は、フェライトクランプ51の既存の穴等のうち、貫通穴63以外のものを利用することによって、フェライトクランプ51を固定板3に支持させてもよい。
また、各実施形態のフェライトクランプの固定具1,101,201は、金属製である。従って、例えば、固定具1,101,201が、固定板3の一対の固定穴5に挿入された金属製ボルトで金属製の車のシャーシに締め付けられる場合には、その締め付け構造が所謂メタルタッチで実現される。そのため、そのような場合の固定具1,101,201は、車のシャーシの振動や熱膨張等に強い締め付け構造で、フェライトクランプ51を車のシャーシに固定させている。
また、第2実施形態のフェライトクランプの固定具101は、係合部9(の立設部9a)から突き出るように設けられた突片部9cを備えている。突片部9cは、フェライトクランプ51の貫通穴63を形成する壁面64と互いに係った状態にある係合部9(の立設部9a及び折曲部9b)が、フェライトクランプ51の貫通穴63を形成する壁面64から離れる方向へ移動すると、フェライトクランプ51(の板バネ65の端面)に引っ掛かる。これにより、第2実施形態のフェライトクランプの固定具101は、係合部9(の立設部9a及び折曲部9b)が、フェライトクランプ51の貫通穴63を形成する壁面64に対して互いに係った状態を確実に維持することが可能である。
また、第3実施形態のフェライトクランプの固定具201は、変形部11に設けられた係止部19及び被係止部23を備えている。係止部19及び被係止部23は、係合部9(の立設部9a及び折曲部9b)と、フェライトクランプ51の貫通穴63を形成する壁面64とが互いに係った状態において、係止部19の孔に被係止部23の突起が入り込むことによって、互いに係って止まることが可能である。これにより、第3実施形態のフェライトクランプの固定具201は、変形部11の変形を抑止するので、係合部9(の立設部9a及び折曲部9b)が、フェライトクランプ51の貫通穴63を形成する壁面64に対して互いに係りながら強く押し付けられた状態を確実に維持することが可能である。
また、各実施形態のフェライトクランプの固定具1,101,201において、変形部11は、固定板3から固定板3の外方へ延びる(延出部13を有する)と共に、開口部7が間隙部15を通して入り込むように設けられたこと(延出開口部17)によって形成された略V字状によって、塑性変形する。これにより、各実施形態のフェライトクランプの固定具1,101,201では、変形部11を、簡単な構造で確実に塑性変形させている。この点は、上述した略V字状の変形部11ではなく、例えば、図12に表された、略U字状の変形部110であっても、同様である。
また、各実施形態のフェライトクランプの固定具1,101,201において、変形部11は、間隙部15が狭くなる方向へ変形する。そのため、各実施形態のフェライトクランプの固定具1,101,201に対して、作業者が、係合部9(の立設部9a及び折曲部9b)を、フェライトクランプ51の貫通穴63を形成する壁面64に対して係らせる作業を行う際、間隙部15の狭まり具合を見れば、その作業の進捗状況を把握することが可能である。
ちなみに、各実施形態において、フェライトクランプ51の貫通穴63を形成する壁面64は、「フェライトクランプの被係合部」の一例である。長手方向D2において、一対の係合部9が互いに離隔する方向は、「係合部がフェライトクランプの被係合部から離れる方向」の一例である。長手方向D2において、一対の係合部9が互いに接近する方向は、「間隙部が狭くなる方向」の一例である。幅方向D3において、固定板3の外縁から開口部7とは反対側の方向は、「固定板の外方」の一例であ。
(5)その他
尚、本開示は上記各実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、各実施形態のフェライトクランプの固定具1,101,201において、一対の変形部11の延出部13は、幅方向D3で対向する開口部7の2つの縁辺中央(つまり、開口部7を形成する2つの長辺中央)付近において、開口部7の縁辺から開口部7の内方へ延びるようにして設けられてもよい。但し、そのような場合には、延出部13の延出開口部17は、間隙部15を通して、固定板3の外部に連なる。
また、第2実施形態又は第3実施形態のフェライトクランプの固定具101,201は、樹脂製であってもよい。但し、第2実施形態のフェライトクランプの固定具101が樹脂製である場合には、固定板3には可撓性があるので、固定板3を撓まわせれば、係合部9の立設部9a、折曲部9b、及び突片部9cを、一対の分割ケース53に一対の半割磁性体55が装入された状態にあるフェライトクランプ51の貫通穴63に対して、入り込ませることが可能である。
また、各実施形態のフェライトクランプの固定具1,101,201では、その係合部9の立設部9a及び折曲部9bが、フェライトクランプ51に新たに設けられた穴等を形成する壁面に対して互いに係るようにしてもよい。
また、第2実施形態又は第3実施形態のフェライトクランプの固定具101,201は、その変形部11が弾性変形するものであってもよい。
また、各実施形態のフェライトクランプの固定具1,101,201では、長手方向D2に平行で開口部7とは反対側へ向かう外力を固定板3に作用させることによって、変形部11を、その間隙部15が広がる方向へ変形させてもよい。但し、そのような場合には、係合部9の折曲部9bは、開口部7とは反対側へ向けて設けられる。更に、係合部9の立設部9a及び折曲部9bは、上述した変形部11の変形によって、開口部7とは反対側へ移動した際に、フェライトクランプ51と係るようにされる。
また、各実施形態のフェライトクランプの固定具1,101,201において、固定穴5は、固定板3の長手方向D2の両端部のうち、いずれか一方の端部のみに設けられてもよい。そのような場合には、固定板3の長手方向D2の両端部のうち、固定穴5が設けられていない端部は、例えば、車のシャーシ等に設けられた差込口に差し込まれることによって取り付けられる。
1,101,201:フェライトクランプの固定具、3:固定板、7:開口部、9:係合部、9c:突片部、11,110:変形部、15:間隙部、19:係止部、23:被係止部、51:フェライトクランプ、64a:フェライトクランプの第1貫通穴を形成する壁面、64b:フェライトクランプの第2貫通穴を形成する壁面、D2:固定板の長手方向、D3:固定板の幅方向

Claims (4)

  1. 開口部が設けられた固定板と、
    前記固定板において前記開口部と連なるように設けられることによって外力で変形することが可能な変形部と、
    前記固定板から突き出るように設けられた係合部とを備え、
    前記係合部は、前記変形部の変形に伴う前記開口部の変形によって移動し、前記開口部に配置されたフェライトクランプの被係合部と互いに係るように構成され、
    前記変形部は、係止部及び被係止部を備え、
    前記係止部及び前記被係止部は、前記係合部と前記フェライトクランプの前記被係合部とが互いに係った状態において、互いに係って止まることが可能であるフェライトクランプの固定具。
  2. 開口部が設けられた固定板と、
    前記固定板において前記開口部と連なるように設けられることによって外力で変形することが可能な変形部と、
    前記固定板から突き出るように設けられた係合部とを備え、
    前記係合部は、前記変形部の変形に伴う前記開口部の変形によって移動し、前記開口部に配置されたフェライトクランプの被係合部と互いに係るように構成され、
    前記変形部は、前記固定板から前記固定板の外方へ延びると共に、前記開口部が間隙部を通して入り込むことによって形成された略V字状又は略U字状によって、塑性変形するフェライトクランプの固定具。
  3. 前記変形部は、前記固定板から前記固定板の外方へ延びると共に、前記開口部が間隙部を通して入り込むことによって形成された略V字状又は略U字状によって、塑性変形することを特徴とする請求項1に記載のフェライトクランプの固定具。
  4. 前記変形部は、前記間隙部が狭くなる方向へ変形することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のフェライトクランプの固定具。
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