JP6090083B2 - クリップ、クリップ付ワイヤーハーネス及びクリップ付ワイヤーハーネスの製造方法 - Google Patents

クリップ、クリップ付ワイヤーハーネス及びクリップ付ワイヤーハーネスの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6090083B2
JP6090083B2 JP2013197823A JP2013197823A JP6090083B2 JP 6090083 B2 JP6090083 B2 JP 6090083B2 JP 2013197823 A JP2013197823 A JP 2013197823A JP 2013197823 A JP2013197823 A JP 2013197823A JP 6090083 B2 JP6090083 B2 JP 6090083B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clip
wire harness
bar jig
electric wires
holding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013197823A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015065752A (ja
Inventor
大樹 永易
大樹 永易
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2013197823A priority Critical patent/JP6090083B2/ja
Publication of JP2015065752A publication Critical patent/JP2015065752A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6090083B2 publication Critical patent/JP6090083B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Insertion Pins And Rivets (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)
  • Installation Of Indoor Wiring (AREA)

Description

この発明は、電線を車体に固定するためのクリップに関する。
自動車等の車両において、ワイヤーハーネスを車体に固定するために様々な技術が採用されている。
例えば、特許文献1には、車体に固定される固定部と電線束を保持するための保持部とを備え、保持部が突出部と先端張出部とを備えるクリップが開示されている。
特開2012−231558号公報
しかしながら、特許文献1に記載のクリップをワイヤーハーネスに連結させるためには、クリップを挿し込んでおくための治具(受け治具)が必要であった。このため、ワイヤーハーネスの組み立て図板上で、受け治具のための大きなスペースを確保する必要があった。
そこで、本発明は、ワイヤーハーネスの組み立て図板上における受け治具用のスペースを小さくでき、且つ、より工数を少なくすることができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係るクリップは、電線を車体に固定するためのクリップであって、車体に設けられた取付穴に挿入され、固定される固定部と、前記固定部と一体成型され、複数の電線に保持される保持部と、を備え、前記固定部又は前記保持部の少なくとも一方に、棒治具を挿入可能な挿入凹部が形成されている。前記保持部の少なくとも一部は、複数の前記電線内に挟み込まれた状態で保持可能に形成され、前記挿入凹部が、前記保持部のうち、前記固定部と連結されている側とは反対側の端部に形成されている。
の態様に係るクリップは、第1の態様に係るクリップであって、前記挿入凹部が、前記固定部のうち、前記保持部と連結されている側とは反対側の端部に形成されている。
の態様に係るクリップは、第1又は第2の態様に係るクリップであって、前記保持部は、前記固定部から突出する突出部と、前記突出部の先端から前記突出部の両側方の空間に向かって張出す張出部とを備える。
の態様に係るクリップ付ワイヤーハーネスは、複数の電線と、第1〜第のいずれか1つの態様に係るクリップと、を備え、複数の前記電線の間に前記保持部が挟み込まれている状態で、結束部材により前記電線の周囲が巻回され、結束されている。
の態様に係るクリップ付ワイヤーハーネスの製造方法は、第1〜第のいずれか1つの態様に係るクリップが取り付けられたワイヤーハーネスの製造方法であって、棒治具の先端を挿入凹部に挿入し、前記棒治具とクリップとを連結する工程と、前記棒治具と前記クリップとが連結している状態で、前記クリップの前記保持部が前記複数の電線の間に挟み込まれるように、前記電線を配設する工程と、前記棒治具と前記クリップとが連結し、前記保持部が前記複数の電線の間に挟み込まれている状態で、前記複数の電線の周囲に結束部材を巻回して、前記複数の電線を結束する工程と、を備える。
第1の態様に係るクリップによると、固定部又は保持部のどちらかに棒治具を挿入可能な挿入凹部が形成されていることによって、ワイヤーハーネスの組み立て図板上に設けられた棒治具にクリップを保持させることができるため、ワイヤーハーネスの組み立て図板上におけるクリップを固定するためのスペースを小さくすることができる。また、電線の結束と、電線に対するクリップの固定とを同時に行えるため、工数を少なくすることができる。
また、第1の態様に係るクリップによると、挿入凹部が保持部に形成されているため、挿入凹部に棒治具の先端を挿入することで、クリップのうち保持部を棒治具に対し一定位置に固定させた状態で、保持部の少なくとも一部が、複数の電線内に挟み込まれた状態で保持されるように電線が配線可能となる。
の態様に係るクリップによると、挿入凹部が固定部に形成されているため、挿入凹部に棒治具の先端を挿入することで、クリップのうち固定部を棒治具に対し一定位置に固定させた状態で、電線を配線可能となる。
の態様に係るクリップによると、張出部を備えるため、電線が束ねられ、電線の周囲がテープ等の結束部材で結束された状態で、クリップが電線の間から抜けにくくなる。
の態様に係るクリップ付ワイヤーハーネスによると、棒治具を挿入可能な挿入凹部がクリップに形成されているため、クリップを棒治具に挿入することができる。また、クリップの固定部を車体に設けられた取付穴に挿入し、固定することで、ワイヤーハーネスを車体に固定することができる。また、電線の結束と、電線に対するクリップの固定とを同時に行えるため、工数を少なくすることができる。
の態様に係るクリップ付ワイヤーハーネスの製造方法によると、棒治具の先端を挿入凹部に挿入し棒治具とクリップとを連結する工程を備えるため、ワイヤーハーネスの組み立て図板等におけるクリップを固定するためのスペースを小さくすることができる。また、保持部が複数の電線の間に挟み込まれている状態で、複数の電線の周囲に結束部材を巻回して、複数の電線を結束する工程を備えるため、電線の結束と電線に対するクリップの固定とを同時に行うことができ、工数を少なくすることができる。

実施形態に係るクリップ付ワイヤーハーネスを示す図である。 実施形態に係るクリップを示す斜視図である。 実施形態に係るクリップを示す正面図である。 実施形態に係るクリップを示す側面図である。 実施形態に係るクリップを示す底面図である。 実施形態に係るクリップ付ワイヤーハーネスの製造方法を示す図である。 実施形態に係るクリップ付ワイヤーハーネスの製造方法を示す図である。 実施形態に係るクリップ付ワイヤーハーネスの製造方法を示す図である。 実施形態に係るクリップ付ワイヤーハーネスの製造方法を示す図である。 実施形態に係るクリップ付ワイヤーハーネスの製造方法を示す図である。 変形例に係るクリップを示す図である。 別の変形例に係るクリップを示す図である。
{第1実施形態}
以下、実施形態に係るクリップ20及びクリップ付ワイヤーハーネス10について説明する。図1は、実施形態に係るクリップ付ワイヤーハーネス10を示す図である。図2〜図5は、実施形態に係るクリップ20を示す図であり、それぞれ、斜視図、正面図、側面図及び底面図である。
実施形態に係るクリップ付ワイヤーハーネス10は、複数の電線12と、クリップ20とを備える。
複数の電線12は、車両等に配索されて各種電気部品同士を電気的に接続する配線材として用いられる。なお、電線12は、途中で分岐していてもよい。また、電線12には、光ファイバーケーブル等が含まれていてもよい。
クリップ20は、電線12を車体に固定するための部材であり、車体に設けられた取付穴に挿入され、固定される固定部30と、固定部30と一体成型(樹脂によって1つの部品になるように金型で成型)され、複数の電線12に保持される保持部40とを備える。そして、固定部30と保持部40との少なくとも一方には、クリップ20を棒治具52に挿し込むための挿入凹部22が形成されている。
固定部30は、電線12が固定される車体の取付穴に挿入可能であるとともに、取付穴に挿入後は取付穴に固定され、抜止可能となるような形状に形成されている。具体的には、固定部30は、ここでは、皿部31と、軸部34と、取付片36とを備える。
皿部31は、楕円の板状に形成された平底部32と、平底部32の外周から一方側の面に向かって順次拡径するように突出する楕円の環状の胴部33とを備える。皿部31は、取付片36が車体の取付穴に挿入された際に、皿バネの役割を果たすように形成されている。胴部33のうち、平底部32と連結されていない側の径は、ここでは、長径及び短径がともに車体の取付穴の径よりも大きくなるように設定されている。
軸部34は、皿部31の平底部32の中央から平底部32に垂直に、胴部33が形成されている側に向かって延びるように、棒状に形成されている。
取付片36は、軸部34のうち、平底部32と連結されていない側の端部の両側方から平底部32に向かって広がるように斜めに延びる形状に形成されている。取付片36の先端部に、取付片36のうち、軸部34に垂直な方向における最大の外寸を持つ部分が設けられている。この最大の外寸は、車体の取付穴の径よりも大きくなるように形成され、固定部30を挿入する際に、取付片36が取付穴の内周縁部に引っかかるように設定されている。
また、取付片36の先端側には段差部37を介して薄肉になっている薄肉部38が形成されている。これにより、取付片36を取付穴に挿入後にクリップ20が取付穴から抜けることを抑制する抜け止めの役割を、段差部37が果たす。さらに、取付時に薄肉部38が取付穴の内周縁部と接触するため、音が発生する。
また、ここでは、取付片36同士を結ぶ方向が、楕円の短軸方向と一致するようになっているが、取付片36同士を結ぶ方向は、楕円の長軸方向と一致していてもよいし、短軸方向でも長軸方向でもない別の方向となっていてもよい。
固定部30を車体の取付穴に挿入するために、作業者は、取付片36を取付穴の内周縁部に押し当てるように力を加える。この際に、取付片36から取付穴の内周縁部へと伝わる力の反作用により、取付片36の自由端側が軸部34に向かって収縮し、最大の外寸が小さくなるように取付片36が弾性変形することによって、取付片36の最大の外寸を持つ部分が取付穴を通過可能となる。
取付片36の段差部37が取付穴を通過後は、弾性変形していたものが元の状態に戻り始め、皿部31及び取付片36の段差部37によって取付穴の内周縁部が挟持される状態となる。これにより、固定部30が車体に設けられた取付穴に固定された状態となる。
なお、ここでは、薄肉部38による段差部37は1つしか設けられていないが、薄肉部38の先端側に薄肉部38よりもさらに薄い第2薄肉部を設ける等して、段階的に薄肉にしていくことによって、薄肉部による段差部が複数設けられてもよい。
もっとも、固定部の形状は上記したものに限られるものではない。例えば、薄肉部38による段差部37が設けられておらず、取付片の先端と皿部との間が取付穴の内周縁部の厚み程度の隙間を持つようにすることで、取付片と皿部との間で取付穴の内周縁部を挟持するようにしてもよい。
つまり、固定部の形状としては、車体に設けられた取付穴に挿入可能な形状で、且つ、挿入後に取付穴に係止可能な形状であればよい。
保持部40の少なくとも一部は、複数の電線12内に挟み込まれた状態で保持可能に形成されている。具体的には、保持部40は、皿部31に対して、軸部34と取付片36とが形成されている側とは反対側の面に形成されており、突出部42と、張出部44とを備える。さらに、ここでは、突出部42に、挿入凹部22が形成されている。
突出部42は、皿部31の平底部32のうち、軸部34が形成されている面とは反対側の面の中央から平底部32に垂直に延びるように棒状に形成されている。この突出部42の両側方に電線12が配線されることで、保持部40が電線12に挟み込まれる状態となる。
張出部44は、突出部42の先端から突出部42の両側方の空間に向かって張出すように形成されている。これにより、張出部44と皿部31との間に電線12が配線されることで、電線12が束ねられ、電線12の周囲がテープ等の結束部材で結束された状態で、クリップ20を抜こうとしても張出部44が電線に引っかかるため、クリップ20が電線12の間から抜けにくくなる。
具体的には、張出部44は、突出部42のうち、平底部32と連結している端部とは反対側の端部の側方から突出部42に垂直に延びるように形成されている基端部46と基端部46から皿部31に向かって延びる先端部48とを備える。ここでは、先端部48は、基端部46から皿部31に向かって斜めに延びる形状に形成されている。
これにより、張出部44の内向きの面(皿部31側の面)も突出部42の外側方に向かうに従って、それに合う形状を呈し、張出部44と皿部31との間に収容された電線がより確実に張出部44から抜けることを抑えることができる。また、張出部44の先端部48の外周面も皿部31に向かって延びる形状を呈するため、張出部44の先端部48が鋭くなることを抑えることができ、配線された電線が少ない場合でも、結束部材による結束後に張出部44の先端部48の部分が尖ることを抑えることができる。
また、ここでは、張出部44が延びる突出部42の両側方を結ぶ方向は、皿部31の短軸方向と一致している。
もっとも、保持部の形状は上記したものに限られるものでなく、さらに、保持部40が突出部42と張出部44とを備えることは必須ではない。保持部は、配線された電線に挟み込まれるような形状に形成されていればよく、望ましくは、配線された電線が結束された状態で、クリップが電線から抜けづらいような形状に形成されているとよい。
挿入凹部22は、保持部40のうち、固定部30と連結されている側とは反対側の端部に形成されている。具体的には、挿入凹部22は、突出部42のうち張出部44が設けられている側の端部に、突出部42の底面から平底部32に垂直な方向に向かって凹むように形成されている。挿入凹部22は、図6に示すような、ワイヤーハーネスの組み立て図板50上に設けられた棒治具52の先端を挿入可能となるように形成されている。
ここでは、挿入凹部22は、断面円状の凹部で、突出部42の底面側(開口部側)に向かって拡径するようにテーパ状に形成されており、突出部42の底面における挿入凹部22の径は、棒治具52の先端の径よりも大きくなっている。これにより、棒治具52の先端を挿入凹部22に挿入しやすくなる。
また、挿入凹部22の底側の径は、棒治具52の先端の径と一致しているかそれよりも小さくなるように(ここでは、小さく)形成されている。挿入凹部22の底側の径が棒治具52の先端の径よりも小さくされる場合は、棒治具52の先端を挿入凹部22に圧入可能な範囲で小さくされているとよい。
これにより、棒治具52の先端を挿入凹部22の底側まで挿入することによって、挿入凹部22の底側が拡径するように弾性変形するため、弾性力により棒治具52が挿入凹部22から抜けづらくなる。このため、電線12を配線中に棒治具52からクリップ20が抜けることを抑制することができる。
また、ここでは、挿入凹部22の凹みの深さは、張出部44の高さと同じ程度であるが、これに限られるものではない。
なお、挿入凹部22の形状としては、上記したものに限られない。例えば、断面が多角形状でもよいし、テーパ状の部分がなく垂直であってもよい。つまり、挿入凹部22の形状は、棒治具52の先端を挿入可能な形状であればよく、望ましくは、電線12を配線中に棒治具52からクリップ20が抜けづらいものであるとよい。
<製造方法>
次に、実施形態に係るクリップ付ワイヤーハーネス10の製造方法について、説明する。図6〜図10はクリップ付ワイヤーハーネス10の一連の製造方法を示す図である。
まずは、図6にあるように、クリップ20とワイヤーハーネスの組み立て図板50とを用意する。なお、図6〜図10に示されている組み立て図板50は、組み立て図板50の一部を切り取ったものである。ワイヤーハーネスの組み立て図板50上には、電線12を保持するための先端がU字状の支持治具54が少なくとも2つ平行に立設されており、2つの支持治具54の間には、棒治具52が立設されている。
棒治具52は、ここでは、円柱状に形成された部材であるが、例えば、柱状ではなく筒状であってもよいし、断面が円でなく多角形であってもよい。要するにクリップ20の挿入凹部22に挿入可能であればよい。
この棒治具52をワイヤーハーネスの組み立て図板50上に立設するために必要なスペース(面積)は、棒治具52の長手方向に垂直に切断した断面積分となる。このため、ワイヤーハーネスの組み立て図板50上にクリップを直接挿し込む受け治具を設けた場合に比べて、スペースを小さくすることができる。
次に、図7にあるように、クリップ20に形成された挿入凹部22に棒治具52の先端が挿入された状態となるように、棒治具52に対してクリップ20を取り付けていく。ここで、挿入凹部22の底の径が、棒治具52の先端の径よりも小さくなるように形成されている場合は、棒治具52の先端を挿入凹部22の底までしっかり挿し込むことで、棒治具52から、クリップ20が抜けにくくなる。
また、この際に、電線12の延在方向(2つの支持治具54を結ぶ方向)と張出部44の延びる方向とが角度をなすように、望ましくは垂直となるように、クリップ20と棒治具52とを連結させる。ここでは、電線12の延在方向と張出部44の延びる方向とは垂直となっている。
次に、図8にあるように、2つの支持治具54に電線12を保持させる。この際に、クリップ20の保持部40が複数の電線12の間に挟み込まれるように電線12を配線する。複数の電線12は、張出部44と皿部31との間に収められるのが望ましいが、電線12の本数が多く、張出部44と皿部31との間に収まりきらない場合には、収まりきらない電線12は張出部44の下側に位置するように配線されてもよい。
そして、図9のように、テープ等の結束部材14により、電線12の周囲が巻回される。ここでは、テープが電線12の周囲に螺旋状に巻回されることにより、電線12とクリップ20とが連結されている。この際に、固定部30の部分が露出するようにテープが巻回されている。また、保持部40を挟み込むようにテープが巻回されると、電線12に対するクリップ20の位置が固定される。これにより、電線12の結束と電線12に対するクリップ20の固定とを同時に行うことができ、工数を少なくすることができる。
なお、保持部40が電線12から露出している場合には、保持部40も一緒にテープにより巻回されてもよい。これにより、電線12に対するクリップ20の位置をより強固に固定できる。
テープの巻き方等は、必要に応じて、変えることができる。例えば、結束のみならず耐摩耗も目的とするのであれば、テープを半分ずつ重ねるように巻く二重巻等で巻かれていてもよい。また、電線12におけるテープが巻かれる位置に関して、2つの支持治具54の間の一部だけ巻かれていてもよいし、支持治具54の間だけでなく、支持治具54に対して、クリップ20がある側とは反対側の電線に対しても巻かれていてもよい。
つまり、少なくともクリップ20の周辺の電線12の周囲が結束部材により巻回され、結束されることで、電線12とクリップ20とが連結された状態を維持できればよい。
最後に、ワイヤーハーネスの組み立て図板50上で結束された状態から、図10のように、クリップ20を棒治具52から抜くことで、図1のような実施形態に係るクリップ付ワイヤーハーネス10を製造することができる。
ここで、電線12の延在方向と張出部44の延びる方向とが角度をなすように、クリップ20と棒治具52とが連結された状態で、固定部30の皿部31と張出部44との間に電線12が配線され、束ねられると、結束後のクリップ付ワイヤーハーネス10においてクリップ20を引張っても、張出部44が電線12に引っかかるため抜けづらくなる。電線12の延在方向と張出部44の延びる方向とのなす角度が直角に近くなるほど、より確実に張出部44が電線12に引っかかるため、クリップ20が抜けにくくなる。
<効果>
本実施形態に係るクリップ20及びクリップ付ワイヤーハーネス10によると、保持部40の突出部42に棒治具52を挿入可能な挿入凹部22が形成されていることによって、ワイヤーハーネスの組み立て図板50上に設けられた棒治具52にクリップ20を保持させることができるため、ワイヤーハーネスの組み立て図板50上におけるクリップ20を固定するためのスペースを小さくすることができる。
また、保持部40に設けられた挿入凹部22に棒治具52の先端を挿入することで、クリップ20のうち保持部40を棒治具52に対し一定位置に固定させた状態で、保持部40の少なくとも一部が、複数の電線12内に挟み込まれた状態で保持されるように電線12が配線可能となる。
また、クリップ20を棒治具52に固定可能であるため、クリップ20に対して電線12を容易に配線可能である。また、電線12を配線後に、テープ等の結束部材14を電線12の周囲に巻回しクリップ付ワイヤーハーネス10の形状を形作った後に、棒治具52からクリップ付ワイヤーハーネス10を抜くことができる。
また、挿入凹部22が保持部40に設けられているため、固定部30に設けられている場合に比べて、クリップ20を取付穴に挿入する際に、取付穴の内周縁部からの反力による、クリップ20の変形又は傷つきを抑制することができる。
また、保持部40に張出部44が設けられているため、電線12が固定部30と張出部44との間に配線され、束ねられると、クリップ20を引張っても、張出部44が電線12に引っかかるため抜けづらくなる。
また、車体に設けられたワイヤーハーネスを固定するための取付穴の形状等により、固定部30のサイズ等が異なる、複数種類のクリップが用いられる場合がある。この場合、従来では、クリップを挿し込んでおく受け治具を、クリップの形状に合わせて複数種類用意する必要があった。しかしながら、異なる形状のクリップでも、挿入凹部22のような、同形状の凹部がそれぞれのクリップに設けられることによって、受け治具の種類を減らすことができ、コストダウンを図ることができる。
また、テープ等による結束が行われた場合、電線を結束するためのバンドが設けられているバンドクリップと比べて、結束後に余長分のバンドをカットした際のバンド切り代分が無駄になることを抑えること、および、バンドをカットした部分が尖ることによる作業者の怪我を抑えることができる。また、バンドを巻く作業を省くことができるため、工数を削減することができる。また、バンドを固定するための複雑なバンドロック構造を省くことができるため、クリップの製造が容易となる。
また、テープにより電線と一緒に巻回されるための固定片が設けられているテープ止クリップと比べて、固定片を省くことができる。また、電線12を結束するだけでクリップ20と電線12とを連結可能であるため、テープ止クリップと比べて固定片と電線とのテープ巻作業を省くことができる。
また、保持部40を電線12の間に挟み込めるため、バンドクリップ又はテープ止クリップに比べて、クリップのうち、結束された電線の外部に位置する部分を小型化することができる。
また、固定部30と一体成型されている保持部40が電線12の間に挟み込まれているため、クリップ20を取付穴に挿入時に、保持部40がある部分を押すことで、その力が固定部30に伝わりやいため、挿入性を向上させることができる。特に、ここでは、保持部40に張出部44が設けられているため、押すことのできる保持部40の部分の面積が大きくなり、固定部30に力をより伝えやすくなる。
{変形例}
図11は、変形例に係るクリップ20Aを示す斜視図である。変形例に係るクリップ20Aは、実施形態に係るクリップ20において、保持部40に設けられていた挿入凹部22が、固定部30に設けられている点で第1実施形態に係るクリップ20とは異なる。
挿入凹部22Aは、固定部30のうち、保持部40と連結されている側とは反対側の端部に形成されている。具体的には、固定部30の軸部34の先端に棒治具52を挿入可能な挿入凹部22Aが形成されている。なお、挿入凹部22Aとしては、挿入凹部22と同形状の凹部が形成されている。
この場合でも、棒治具52を挿入凹部22Aに挿し込むことによって、棒治具52とクリップ20Aとを連結することができ、クリップ20Aのうち固定部30を棒治具52に対し一定位置に固定させた状態で、電線12を配線可能となる。これにより、クリップ20Aは実施形態に係るクリップ20と同様の効果を得ることができる。
また、図12は別の変形例に係るクリップ20Bを示す図である。別の変形例に係るクリップ20Bは、実施形態に係るクリップ20において、保持部40に設けられていた挿入凹部22が、保持部40と固定部30とを貫く孔となっている点で実施形態に係るクリップ20とは異なる。
具体的には、挿入凹部22Bとして、固定部30の軸部34と保持部40の突出部42とを貫く孔が設けられている。貫通孔の径は、ここでは軸方向に一定になっており、棒治具52の径と同じか大きく(ここでは若干大きく)なるように形成されている。
この場合でも、棒治具52を挿入凹部22Bに挿し込むことによって、棒治具52とクリップ20Bとを連結することができる。これにより、変形例に係るクリップ20Bは、実施形態に係るクリップ20と同様の効果を得ることができる。加えて、クリップ20Bはクリップ20B全体が棒治具52に挿入可能であるため、棒治具から抜けづらくなっている。
なお、このクリップ20Bを用いて、クリップ付ワイヤーハーネスを製造する場合は、棒治具52側にクリップ20Bの貫通孔の径よりも大きい径を持つ鍔部56が設けられていることが望ましい。棒治具52において、この鍔部56が設けられていることによって、クリップ20Bが鍔部56よりもワイヤーハーネスの組み立て図板50側に移動不可とされ、クリップ20Bと鍔部56とが接触した状態でクリップ20Bが鍔部56の上方に配置される。
また、例えば、棒治具52と鍔部56とに対応するネジが切られている等して、鍔部56が棒治具52上を移動可能に形成されていると、棒治具52に固定するクリップ20Bの高さを容易に変えることができる。
なお、上記各実施形態及び各変形例で説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10 クリップ付ワイヤーハーネス
12 電線
14 結束部材
20,20A,20B クリップ
22,22A,22B 挿入凹部
30 固定部
40 保持部
42 突出部
44 張出部
50 組み立て図板
52 棒治具

Claims (5)

  1. 電線を車体に固定するためのクリップであって、
    車体に設けられた取付穴に挿入され、固定される固定部と、
    前記固定部と一体成型され、複数の電線に保持される保持部と、
    を備え、
    前記固定部又は前記保持部の少なくとも一方に、棒治具を挿入可能な挿入凹部が形成され、
    前記保持部の少なくとも一部は、複数の前記電線内に挟み込まれた状態で保持可能に形成され、
    前記挿入凹部が、前記保持部のうち、前記固定部と連結されている側とは反対側の端部に形成されている、クリップ。
  2. 請求項記載のクリップであって、
    前記挿入凹部が、前記固定部のうち、前記保持部と連結されている側とは反対側の端部に形成されている、クリップ。
  3. 請求項1又は請求項2記載のクリップであって、
    前記保持部は、前記固定部から突出する突出部と、前記突出部の先端から前記突出部の両側方の空間に向かって張出す張出部とを備える、クリップ。
  4. 複数の電線と、
    請求項1〜請求項のいずれか1つに記載のクリップと、を備え、
    複数の前記電線の間に前記保持部が挟み込まれている状態で、結束部材により前記電線の周囲が巻回され、結束されている、クリップ付ワイヤーハーネス。
  5. 請求項1〜請求項記載のクリップが取り付けられたワイヤーハーネスの製造方法であって、
    棒治具の先端を挿入凹部に挿入し、前記棒治具とクリップとを連結する工程と、
    前記棒治具と前記クリップとが連結している状態で、前記クリップの前記保持部が複数の電線の間に挟み込まれるように、複数の前記電線を配設する工程と、
    前記棒治具と前記クリップとが連結し、前記保持部が複数の前記電線の間に挟み込まれている状態で、複数の前記電線の周囲に結束部材を巻回して、複数の前記電線を結束する工程と、
    を備える、クリップ付ワイヤーハーネスの製造方法。
JP2013197823A 2013-09-25 2013-09-25 クリップ、クリップ付ワイヤーハーネス及びクリップ付ワイヤーハーネスの製造方法 Expired - Fee Related JP6090083B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013197823A JP6090083B2 (ja) 2013-09-25 2013-09-25 クリップ、クリップ付ワイヤーハーネス及びクリップ付ワイヤーハーネスの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013197823A JP6090083B2 (ja) 2013-09-25 2013-09-25 クリップ、クリップ付ワイヤーハーネス及びクリップ付ワイヤーハーネスの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015065752A JP2015065752A (ja) 2015-04-09
JP6090083B2 true JP6090083B2 (ja) 2017-03-08

Family

ID=52833189

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013197823A Expired - Fee Related JP6090083B2 (ja) 2013-09-25 2013-09-25 クリップ、クリップ付ワイヤーハーネス及びクリップ付ワイヤーハーネスの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6090083B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6841193B2 (ja) * 2017-09-04 2021-03-10 株式会社オートネットワーク技術研究所 ワイヤーハーネスの固定構造
CN111907422A (zh) * 2020-07-14 2020-11-10 嘉兴学院 一种防电弧干扰的abs传感器

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10210638A (ja) * 1997-01-22 1998-08-07 Sumitomo Wiring Syst Ltd 線材取付具および線材配索治具
JP2011223702A (ja) * 2010-04-07 2011-11-04 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk 車載用電線固定具
JP2012231558A (ja) * 2011-04-25 2012-11-22 Sumitomo Wiring Syst Ltd クリップ及びクリップ付ワイヤハーネス

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015065752A (ja) 2015-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6060886B2 (ja) 固定部材付ワイヤーハーネス
JP2012231558A (ja) クリップ及びクリップ付ワイヤハーネス
JP2019047596A (ja) プロテクタ
US9994169B2 (en) Wire harness
JP6090083B2 (ja) クリップ、クリップ付ワイヤーハーネス及びクリップ付ワイヤーハーネスの製造方法
WO2015087791A1 (ja) バンド部付配線固定部材及び固定部材付ワイヤーハーネス
JP6287701B2 (ja) プロテクタ及び電線モジュール
JP2015015828A (ja) フェライトケース
JP6841192B2 (ja) ワイヤーハーネスの固定構造
JP5910581B2 (ja) 結束バンドの取付構造
JP2016136799A (ja) プロテクタ、プロテクタ付電線及びプロテクタ付電線の製造方法
JP6079576B2 (ja) クリップ及びクリップ付ワイヤーハーネス
JP5533192B2 (ja) ワイヤハーネスを支持体に取り付ける方法
JP6510286B2 (ja) グロメットのパネル貫通方法、集束保持治具、ワイヤハーネス、及び、パネルの貫通孔にグロメットを貫通嵌着させて配索した状態のワイヤハーネス
JP6925845B2 (ja) ハーネスの余長吸収構造
JP6193658B2 (ja) クランプ具
JP5870702B2 (ja) ハーネスクランプ
JP2010193571A (ja) ケーブル固定構造及び方法
JP5691647B2 (ja) ワイヤハーネス保持構造
JP6298610B2 (ja) シールド構造
JP5807563B2 (ja) バンドロック構造部及びハーネスクランプ
KR200460454Y1 (ko) 자동차 케이블 지지클립
JP2012249359A (ja) チューブ固定構造及びチューブ固定方法
JP2011223702A (ja) 車載用電線固定具
JP2017153325A (ja) グロメットおよびこれを備えたワイヤハーネス

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151224

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161021

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170123

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6090083

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees