JP7276239B2 - 歪み分布測定装置、及び歪み分布測定方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、デジタル画像相関法(DIC:Digital Image Correlation)による解析を行って試験片の変位量の分布を測定する変位量測定装置が記載されている。具体的には、変位量測定装置は、試験片に描かれたランダムパターンの変形前の画像を取得する取得部と、取得部で取得した変形前の画像に基づいて、ランダムパターンに含まれる斑点のサイズを算出する算出部と、算出部で算出された斑点のサイズに基づいて、デジタル画像相関法の解析に用いるサブセットのサイズを決定する決定部とを備える。
また、パターンが格子パターンである場合に、撮像画像からパターン画像を抽出するためには、パターンの周期を検出する必要がある。
したがって、簡素な処理で格子パターンの周期を正確に検出できる。
したがって、簡素な処理で格子パターンの周期を正確に検出できる。
図1は、本実施形態に係る引張試験機1の構成の一例を示す図である。
本実施形態の引張試験機1は、試験片TPに試験力Fを与えて、試料の引張強度、降伏点、伸び、絞りなどの機械的性質を測定する材料試験を行う。試験力Fは、引張力である。
引張試験機1は、試験対象の材料である試験片TPに試験力Fを与えて引張試験を行う試験機本体2と、試験機本体2による引張試験動作を制御する制御ユニット4と、を備える。
そして負荷機構12は、ウォーム減速機16、17を介して、一対のねじ棹28、29にサーボモータ18の回転を伝達し、各ねじ棹28、29が同期して回転することによって、クロスヘッド10がねじ棹28、29に沿って昇降する。
統括制御装置30は、試験機本体2を中枢的に制御する装置であり、試験機本体2との間で信号を送受信可能に接続される。試験機本体2から受信する信号は、ロードセル14が出力する試験力測定信号SG1、ロータリエンコーダ20が出力する回転測定信号SG2、及び制御や試験に要する適宜の信号等である。
表示装置32は、統括制御装置30から入力される信号に基づいて各種情報を表示する装置であり、例えば、統括制御装置30は、引張試験の間、回転測定信号SG2に基づくクロスヘッド10の変位を示す変位計測値XDを表示装置32に表示する。
引張試験プログラム実行装置34はコンピュータを備え、このコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)等のプロセッサと、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリデバイスと、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等のストレージ装置と、統括制御装置30や各種の周辺機器などを接続するためのインターフェース回路と、を備える。そして、プロセッサがメモリデバイス又はストレージ装置に記憶されたコンピュータプログラムである引張試験プログラムを実行することで、上述の各種の機能を実現する。
信号入出力ユニット40は、試験機本体2との間で信号を送受信する入出力インターフェース回路を構成するものであり、本実施形態では、センサアンプ42と、カウンタ回路43と、サーボアンプ44とを有する。
センサアンプ42は、ロードセル14が出力する試験力測定信号SG1を増幅して制御回路ユニット50に出力する増幅器である。
カウンタ回路43は、ロータリエンコーダ20が出力する回転測定信号SG2のパルス数を計数し、サーボモータ18の回転量、すなわちサーボモータ18の回転によって昇降するクロスヘッド10の変位計測値XDを示す変位測定信号A3を制御回路ユニット50にデジタル信号で出力する。サーボアンプ44は、制御回路ユニット50の制御に従って、サーボモータ18を制御する装置である。
制御回路ユニット50は、CPUやMPUなどのプロセッサと、ROMやRAMなどのメモリデバイスと、HDDやSSDなどのストレージ装置と、信号入出力ユニット40とのインターフェース回路と、引張試験プログラム実行装置34と通信する通信装置と、表示装置32を制御する表示制御回路と、各種の電子回路と、を備えたコンピュータを備える。また、制御回路ユニット50のプロセッサがメモリデバイス又はストレージ装置に記憶された制御プログラムを実行することで、図1に示す各機能部を実現する。
また、信号入出力ユニット40のインターフェース回路にはA/D変換器が設けられており、アナログ信号の試験力測定信号SG1がA/D変換器によってデジタル信号に変換される。
なお、制御回路ユニット50は、コンピュータに限らず、ICチップやLSIなどの集積回路といった1又は複数の適宜の回路によって構成されてもよい。
フィードバック制御部52が位置制御を実行する場合には、フィードバック制御部52は、例えば、ロードセル14が出力する試験力計測値FDについて位置制御を実行する。この場合には、フィードバック制御部52は、試験力計測値FDを試験力目標値FTに一致させるように変位計測値XDの指令値dXを演算し、当該指令値dXを示す指令信号A4をサーボアンプ44に出力する。なお、試験力目標値FTは、試験力計測値FDの目標値を示す。
図2は、歪み分布測定装置200の構成の一例を示す平面図である。引張試験機1は、歪み分布測定装置200を更に備える。図2に示すように、歪み分布測定装置200は、試験片TPの歪み分布DTを検出する装置であって、カメラ6と、検出制御装置8とを備える。
格子パターンPTNについては、後述にて図3を参照して説明する。
カメラ6は、CCD(Charge Coupled Device)、及び、CMOS(Complementary MOS)等のイメージセンサーを備える。パターン画像PNについては、後述にて図4を参照して説明する。
カメラ6は、引張試験機1によって試験片TPの引張試験を実施している間において、所定時間ΔT毎に、格子パターンPTNの画像を示すパターン画像PNを含む撮像画像PAを生成する。所定時間ΔTは、例えば、1/30秒である。換言すれば、カメラ6のフレームレートは、30fpsである。
制御部81は、CPUやMPU等のプロセッサ81Aと、ROMやRAM等のメモリデバイス81Bと、を備える。また、プロセッサ81Aがメモリデバイス81Bに記憶された制御プログラムを実行することで、図3に示す各機能部を実現する。
表示部83は、LCD(liquid crystal display)等を備え、種々の画像を表示する。
通信部84は、制御回路ユニット50及びカメラ6と通信する。通信部84は、制御回路ユニット50からの種々の情報を受信する。通信部84は、カメラ6によって生成された画像情報を受信する。
また、検出制御装置8は、DSP(Digital Signal Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等、プログラムされたハードウェアを備えてもよい。また、検出制御装置8は、SoC(System-on-a-Chip)-FPGAを備えてもよい。
図3は、撮像画像PAと歪み分布の検出結果との一例を示す図である。
図3の左図は、撮像画像PAの一例を示す図である。撮像画像PAには、図1に示す引張試験機1のテーブル26、一対のねじ棹28、29、クロスヘッド10、上つかみ具21、及び下つかみ具22の各々に対応する画像が含まれる。
また、撮像画像PAには、試験片TPに形成された格子パターンPTNを示すパターン画像PNが含まれる。格子パターンPTNには、正方形状の黒塗り画像Qij(i=1~L,j=1~K)が左右方向及び上下方向に等間隔で配置されている。
引張試験の試験開始前では、黒塗り画像Qijのサイズは、例えば1辺が1mmの正方形である。黒塗り画像Qijは、左右方向及び上下方向に、例えば1mm間隔で配置される。
撮像画像PAは、引張試験機1による引張試験の開始から所定時間後の撮像画像である。所定時間は、例えば、1秒である。すなわち、撮像画像PAに含まれる試験片TPは、上下方向に伸ばされた状態を示す。
歪み分布画像PEには、パターン画像PNに対応する領域に歪み分布画像PEAが表示される。歪み分布画像PEAは、試験片TPの歪み分布を示す。歪み分布画像PEAには、例えば、歪みが大きい程、濃い網掛けを付して、歪みの大きさの分布を示している。領域RAは、歪み分布画像PEAの領域を示す。
すなわち、領域RAの検出を行わない場合には、図4及び図5を参照して説明する歪み分布の算出方法を、撮像画像PAの全体領域に適用して、歪み分布画像PEを生成する。そこで、パターン画像PNに対応する領域RAの外側の領域では、歪み分布自体が存在しないため、例えば、ランダム画像が表示されることになる。
このように、領域RAの外側の領域にランダム画像が表示されるため、試験片TPの歪み分布を示す歪み分布画像PEAが、ユーザーにとって見難くなる可能性がある。また、歪み分布の算出方法を、撮像画像PAの全体領域に適用して、歪み分布画像PEを生成するため、領域RA内の撮像画像PAを抽出して歪み分布を算出する場合と比較して、計算量が増大するという課題があった。
次に、図4及び図5を参照して、試験片TPの歪み分布DTの検出方法の一例について説明する。
図4は、本実施形態に係るパターン画像PNの一例を示す図である。図4の左側のパターン画像PN1は、初期状態の試験片TPの格子パターンPTNの一例を示す。格子パターンPTNは、格子状の格子パターンPTNを示す。すなわち、パターン画像PN1には、正方形状の黒塗り画像Qij(i=1~n,j=1~8)が左右方向及び上下方向に等間隔で配置されている。
黒塗り画像Qijのサイズは、例えば1辺が1mmの正方形である。黒塗り画像Qijは、左右方向及び上下方向に、例えば1mm間隔で配置される。
図4のXA軸については、図5を参照して説明する。
図5では、検出制御装置8は、例えば、XA軸方向の変位量を算出する。変位量の基準点は、最も下端に位置する黒塗り画像Q14、又は黒塗り画像R14の中心である。すなわち、黒塗り画像Ri4(i=2~n)と黒塗り画像R14との間隔を、黒塗り画像Qi4(i=2~n)と黒塗り画像Q14との間隔とを比較することによって、XA軸方向の変位量を算出する。
XA軸方向は、試験片TPの長辺方向を示す。
グラフG11は、黒塗り画像Ri4と隣接する黒塗り画像R(i+1)4との間で、矩形状のグラフを正弦波で近似したグラフである。パターン画像PNが、パターン画像PN1である場合には、パターン画像PN1において黒塗り画像Qi4は、等間隔に形成されているため、グラフG11は、正弦波になる。
本実施形態では、窓関数w(x)として次の式(3)に示すガウシアン関数を用いる。
アンラッピングされた位相Φの勾配から、次の式(5)により局所的な格子周期P(x)が得られる。
このようにして、検出制御装置8は、試験片TPの表面の変位分布を算出することができる。すなわち、次の式(6)によって、歪み分布DTを示すStrain(x)が求められる。
図6は、歪み分布測定装置200の要部の構成の一例を示す図である。
図6に示すように、検出制御装置8は、第1画像生成部811と、二値化処理部812と、差分算出部813と、和算出部814と、微分実行部815と、周期検出部816と、第2画像生成部817と、マッチング処理部818と、領域検出部819と、を備える。具体的には、検出制御装置8のプロセッサ81Aが、メモリデバイス81Bに記憶された制御プログラムを実行することで、第1画像生成部811、二値化処理部812、差分算出部813、和算出部814、微分実行部815、周期検出部816、第2画像生成部817、マッチング処理部818、及び領域検出部819として機能する。
また、第1画像生成部811は、所定時間ΔT毎に撮像画像PAを生成する。所定時間ΔTは、例えば、1/30秒である。具体的には、引張試験機1が引張試験の実行を開始してから、引張試験の実行を終了するまでの間において、第1画像生成部811は、所定時間ΔT毎に撮像画像PAを生成する。
本実施形態では、和算出部814が、差分ΔBの二乗の和の平均値を算出するが、これに限定されない。和算出部814が、差分ΔBの絶対値の和の平均値を算出してもよい。
また、本実施形態では、和算出部814が、差分ΔBの二乗の和の平均値を算出するが、和算出部814が、差分ΔBの二乗の和を算出してもよいし、和算出部814が、差分ΔBの絶対値の和を算出してもよい。
黒塗り画像Sijは、例えば1辺が10画素の正方形である。また、互いに隣接する2つの黒塗り画像Sijの間隔は、例えば10画素である。
そして、領域検出部819は、抽出された画素MPに対して、格子パターンPTNの周期PX以上のサイズに膨出する膨出処理を施す。例えば、領域検出部819は、抽出された画素MPに対して、格子パターンPTNの周期PXのサイズに膨出する膨出処理を施す。画素MPを周期PXのサイズに膨出するとは、画素MPを中心として半径が周期PXのサイズの円に膨出することを示す。更に、領域検出部819は、膨出処理の結果、半径が周期PXのサイズの円に含まれる領域を、格子パターンPTNの領域EAとして検出する。
次に、図7~図10を参照して、検出制御装置8の各部の処理の具体例について説明する。
図7は、二値化処理後の撮像画像PFの一例を示す図である。図7に示すように、撮像画像PFの略中央部には、パターン画像PNが配置される。X軸及びY軸は、パターン画像PNの格子方向を示す。パターン画像PNの格子方向は、左右方向及び上下方向である。X軸は、パターン画像PNの格子方向のうちの左右方向を示し、Y軸は、パターン画像PNの格子方向のうちの上下方向を示す。
図8の上図は、関数F(SX)の変化の一例を示すグラフである。関数F(SX)は、平行移動の移動量SXに対する差分ΔBの二乗和の平均値の変化を示す。図8の上図の横軸は、移動量SXを示し、縦軸は、関数F(SX)を示す。
グラフG21に示すように、関数F(SX)は、移動量SXの増加に伴い、右肩上がりの三角波を描く。三角波は、二値化処理後の撮像画像PFのうちのパターン画像PNを構成する画素についての差分ΔBの二乗和の平均値の変化に対応する。
すなわち、移動量SXがパターン画像PNの半周期である5画素までは、移動量SXの増加に伴い、移動後のパターン画像PNと移動前のパターン画像PNとのずれ量が増加するため、関数F(SX)が移動量SXに対して単調に増加する。移動量SXが6画素から1周期である10画素までは、移動後のパターン画像PNと移動前のパターン画像PNとのずれ量が減少するため、関数F(SX)が移動量SXに対して単調に減少する。
関数F(SX)の右肩上がりは、二値化処理後の撮像画像PFのうちのランダム画像を構成する画素についての差分ΔBの二乗和の平均値の変化に対応する。
グラフG22に示すように、関数F’(SX)は、概ね矩形波を描く。
その結果、グラフG23に示すように、関数F”(SX)の極大値の間隔が、パターン画像PNの周期である10画素と一致する。このようにして、周期検出部816は、関数F”(SX)の極大値の間隔を算出することによって、パターン画像PNの周期PXを検出できる。
図9は、テンプレート画像TPMの一例を示す図である。第2画像生成部817は、格子パターンPTNの周期PXに基づき、テンプレート画像TPM(Mは、格子の個数を示す2以上の整数)を生成する。
図9の左図は、テンプレート画像TP3の一例を示す。すなわち、整数Mが3である場合について説明する。テンプレート画像TP3は、3個×3個の黒塗り画像Sij(i=1~3、j=1~3)で構成される。黒塗り画像Sijのサイズは、例えば1辺が5画素の正方形である。黒塗り画像Sijは、左右方向及び上下方向に、例えば5画素間隔で配置される。すなわち、テンプレート画像TP3の周期は、10画素である。すなわち、テンプレート画像TP3の周期は、パターン画像PNの周期PXと同一である。
この動作を、テンプレート画像TP3が撮像画像PFの右下端位置に移動するまで繰り返す。すなわち、撮像画像PFの画素毎に撮像画像PFとテンプレート画像TP3とのマッチング結果を算出する。
領域検出部819は、マッチング結果が所定閾値以上である画素を抽出する。所定閾値は、例えば、0.87である。
画素MP1は、テンプレート画像TP3が、パターン画像PNの左上端に位置する状態で、テンプレート画像TP3の中心画素に対応するパターン画像PNの画素を示す。画素MP2は、テンプレート画像TP3が、パターン画像PNの右上端に位置する状態で、テンプレート画像TP3の中心画素に対応するパターン画像PNの画素を示す。画素MP3は、テンプレート画像TP3が、パターン画像PNの左下端に位置する状態で、テンプレート画像TP3の中心画素に対応するパターン画像PNの画素を示す。画素MP4は、テンプレート画像TP3が、パターン画像PNの右下端に位置する状態で、テンプレート画像TP3の中心画素に対応するパターン画像PNの画素を示す。
すなわち、パターン画像PNのうちの、外周に位置する黒塗り画像Sijの中心画素は、画素MPとして抽出されない。
図10の右図に示すように、領域EAは、パターン画像PNの領域ARと概ね一致している。
本実施形態では、画素MPを中心として半径が周期PXのサイズの円BMに膨出する場合について説明したが、これに限定されない。画素MPを中心として一辺が周期PXの2倍のサイズの正方形に膨出してもよい。
図11及び図12は、制御部81の処理の一例を示すフローチャートである。
まず、図11に示すように、ステップS101において、第1画像生成部811は、試験片TPに形成された格子パターンPTNを含む画像をカメラ6に撮像させて、撮像画像PAを生成させる。
次に、ステップS103において、二値化処理部812は、撮像画像PAを二値化する二値化処理を実行する。
次に、ステップS105において、差分算出部813は、1回当たりの移動量ΔSXを決定する。1回当たりの移動量ΔSXは、例えば、1画素である。
次に、ステップS107において、差分算出部813は、移動画像PBと二値化処理後の撮像画像PFとの画素毎の輝度値の差分ΔBの二乗を算出する差分算出処理を実行する。移動画像PBは、二値化処理後の撮像画像PFを格子パターンPTNの格子方向と平行な方向に移動量ΔSXずつ平行移動した画像を示す。
次に、ステップS109において、和算出部814は、移動量ΔSXだけ平行移動する度に、全ての画素について差分ΔBの和の平均値を算出する。
移動量SXが最大移動量に到達していないと制御部81が判定した場合(ステップS111;NO)には、処理がステップS113に進む。
そして、ステップS113において、制御部81は、移動量SXを1回当たりの移動量ΔSXだけインクリメントして、処理がステップS107に戻る。
移動量SXが最大移動量に到達したと制御部81が判定した場合(ステップS111;YES)には、処理がステップS115に進む。
そして、ステップS115において、微分実行部815は、関数F(SX)を、平行移動の移動量SXで2回微分する。関数F(SX)は、移動量SXに対する差分ΔBの二乗和の平均値の変化を示す。
次に、ステップS117において、周期検出部816は、互いに隣接する2つの極大値の間のX軸方向の間隔を、格子パターンPTNの周期PXとして検出する。その後、処理が図12のステップS119に進む。
次に、ステップS121において、マッチング処理部818は、二値化処理後の撮像画像PFとテンプレート画像TPMとのパターンマッチングを実行し、マッチング結果を算出する。
次に、ステップS123において、領域検出部819は、マッチング率が所定閾値以上である画素MPを抽出する。所定閾値は、例えば、0.87である。
次に、ステップS125において、領域検出部819は、抽出された画素MPに対して、格子パターンPTNの周期PXのサイズに膨出する膨出処理を施す。
次に、ステップS127において、領域検出部819は、膨出処理の結果、半径が周期PXのサイズの円BMに含まれる領域を、格子パターンPTNの領域EAとして検出する。その後、処理が終了する。
上述した実施形態及び変形例は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
一態様に係る歪み分布測定装置は、格子パターンを含む撮像画像を生成する第1画像生成部と、前記撮像画像を前記撮像画像の格子方向と平行な方向に所定画素ずつ平行移動した移動画像と、前記撮像画像との画素毎の輝度の差分を算出する差分算出処理を実行する差分算出部と、前記所定画素だけ平行移動する度に、前記差分の和を算出する和算出部と、前記平行移動の移動量に対する前記差分の和の関数を、前記平行移動の移動量で2回微分する微分実行部と、前記微分実行部の結果に基づき、前記格子パターンの周期を検出する周期検出部と、を備える。
したがって、簡素な処理で格子パターンの周期を正確に検出できる。
第1項に記載の歪み分布測定装置において、前記撮像画像を二値化する二値化処理部を備え、前記差分算出部は、二値化された前記撮像画像に対して前記差分算出処理を実行する。
したがって、格子パターンの周期を正確に検出できる。
第2項に記載の歪み分布測定装置において、前記二値化処理部は、適合的二値化処理を実行する。
したがって、光源の位置等に起因した明暗が撮像画像に存在する場合であっても、格子パターンの周期を正確に検出できる。
第1項から第3項のいずれか1項に記載の歪み分布測定装置において、前記格子パターンの周期に基づき、M個×M個(Mは、格子の個数を示す2以上の整数)のテンプレート画像を生成する第2画像生成部と、前記撮像画像と前記テンプレート画像とのパターンマッチングを実行し、マッチング結果を算出するマッチング処理部と、前記マッチング結果に基づき、前記格子パターンの領域を検出する領域検出部と、を備える。
したがって、簡素な処理で格子パターンの領域を正確に検出できる。
第4項に記載の歪み分布測定装置において、前記領域検出部は、前記マッチング結果が所定閾値以上である画素を抽出し、抽出された画素に対して、前記格子パターンの周期以上のサイズに膨出する膨出処理を施すことによって、前記格子パターンの領域を検出する。
したがって、格子パターンの領域を正確に検出できる。
一態様に関わる歪み分布測定方法は、格子パターンを含む撮像画像を生成する画像生成ステップと、前記撮像画像を前記撮像画像の格子方向と平行な方向に所定画素ずつ平行移動した移動画像と、前記撮像画像との画素毎の輝度の差分を算出する差分算出処理を実行する差分算出ステップと、前記所定画素だけ平行移動する度に、前記差分の和を算出する和算出ステップと、前記平行移動の移動量に対する前記差分の和の関数を、前記平行移動の移動量で2回微分する微分実行ステップと、前記微分実行ステップの結果に基づき、前記格子パターンの周期を検出する周期検出ステップと、を含む。
なお、本実施形態に係る歪み分布測定装置200は、あくまでも本発明に係る材料試験機の態様の例示であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲において任意に変形および応用が可能である。
例えば、本実施形態では、格子パターンPTNが試験片TPに形成される場合について説明したが、格子パターンPTNが橋梁を含む構造物に形成されてもよい。格子パターンPTNが橋梁に形成される場合には、例えば、主桁の側面に格子パターンPTNを形成する。この場合には、例えば、主桁の上下方向及び左右方向の歪み分布を計測できる。
2 試験機本体
4 制御ユニット
6 カメラ
10 クロスヘッド
12 負荷機構
14 ロードセル
18 サーボモータ
20 ロータリエンコーダ
21 上つかみ具
22 下つかみ具
26 テーブル
28、29 ねじ棹
30 統括制御装置
32 表示装置
34 試験プログラム実行装置
40 信号入出力ユニット
42 センサアンプ
43 カウンタ回路
44 サーボアンプ
50 制御回路ユニット
200 歪み分布測定装置
8 検出制御装置
81 制御部
81A プロセッサ
81B メモリデバイス
82 記憶部
83 入力部
84 通信部
811 第1画像生成部
812 二値化処理部
813 差分算出部
814 和算出部
815 微分実行部
816 周期検出部
817 第2画像生成部
818 マッチング処理部
819 領域検出部
M 整数、個数
P 格子周期
PA、PB、PF 撮像画像
PN パターン画像
PTN 格子パターン
PX 周期
Qij、Rij、Sij、Tij 黒塗り画像
SX 移動量
TP 試験片
TP1 特定面
TP3、TPM テンプレート画像
Claims (6)
- 格子パターンを含む撮像画像を生成する第1画像生成部と、
前記撮像画像を前記格子パターンの格子方向と平行な方向に所定画素ずつ平行移動した移動画像と、前記撮像画像との画素毎の輝度の差分を算出する差分算出処理を実行する差分算出部と、
前記所定画素だけ平行移動する度に、前記差分の和を算出する和算出部と、
前記平行移動の移動量に対する前記差分の和の関数を、前記平行移動の移動量で2回微分する微分実行部と、
前記2回微分の結果に基づき、前記格子パターンの周期を検出する周期検出部と、
を備える、歪み分布測定装置。 - 前記撮像画像を二値化する二値化処理部を備え、
前記差分算出部は、二値化された前記撮像画像に対して前記差分算出処理を実行する、請求項1に記載の歪み分布測定装置。 - 前記二値化処理部は、適合的二値化処理を実行する、請求項2に記載の歪み分布測定装置。
- 前記格子パターンの周期に基づき、M個×M個(Mは、格子の個数を示す2以上の整数)のテンプレート画像を生成する第2画像生成部と、
前記撮像画像と前記テンプレート画像とのパターンマッチングを実行し、マッチング結果を算出するマッチング処理部と、
前記マッチング結果に基づき、前記格子パターンの領域を検出する領域検出部と、
を備える、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の歪み分布測定装置。 - 前記領域検出部は、前記マッチング結果が所定閾値以上である画素を抽出し、抽出された画素に対して、前記格子パターンの周期以上のサイズに膨出する膨出処理を施すことによって、前記格子パターンの領域を検出する、請求項4に記載の歪み分布測定装置。
- 格子パターンを含む撮像画像を生成する画像生成ステップと、
前記撮像画像を前記撮像画像の格子方向と平行な方向に所定画素ずつ平行移動した移動画像と、前記撮像画像との画素毎の輝度の差分を算出する差分算出処理を実行する差分算出ステップと、
前記所定画素だけ平行移動する度に、前記差分の和を算出する和算出ステップと、
前記平行移動の移動量に対する前記差分の和の関数を、前記平行移動の移動量で2回微分する微分実行ステップと、
前記微分実行ステップの結果に基づき、前記格子パターンの周期を検出する周期検出ステップと、
を含む、歪み分布測定方法。
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