JP3154425U - 透光体の検査方法及び検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】放電灯用のガラス管などの透光体の形状を計測し、評価する検査装置を、汎用性が高く安価に提供する。【解決手段】基準値情報の入力手段と、透光体よりなる被検査体の保持手段と、前記被検査体に光を照射する光源手段と、前記被検査体を透過した光の画像情報を取り込む画像取り込み手段と、前記画像取り込み手段により取り込んだ画像情報に基づき前記計測基準項目毎の測定値を計測する計測手段と、前記入力手段により予め入力された情報と前記測定値情報を比較して合否判定を行う演算手段を有する。【選択図】図1
Description
本考案は、透光体を画像処理技術により自動的に形状検査し合否判定する方法およびその検査装置に関する。
特に放電灯用のガラス部材は、一般に発光部が球状になっており、それ以外の部分は基本的に直管になっているが、照明設備用や自動車用のメタルハライドランプや映像機器用の超高圧水銀灯、製造装置用の高圧水銀灯など、その用途や出力の相違により、発光部の両端は絞り成形により縮径部化しているものや、絞られていない物があり。また発光部の肉厚や外径部および内径部の形状は製品によって様々である。
ガラス管の形状の検査や寸法の測定に関して画像処理が現在広く使われている。例えば蛍光灯用ガラス管の形状や寸法を自動計測する検査方法は、CCDイメージセンサカメラを用いて、ガラス管を撮像して取り込んだ画像を処理することにより、ガラス管を撮像して取り込んだ画像を処理することにより、ガラス管の外径直径や長さなどの等の寸法の計測と両端の切断面エッジ形状などの形状を認識して、その良否を自動検査するものが公知である。(特許文献1)
また、ガラス管の端部の画像を複数のカメラにより取り込んで撮像し、これを画像処理することにより、端面変形量、クラック、ビリ(ヒビの一種)の有無を判定する自動検査装置が公知である。(特許文献2)
さらに、蛍光灯用ガラス管のように両端部を絞り成形されたガラス管の品質を決める量として、端部の絞り成形された部分の微小な偏心量の自動検出装置に関する記載がなされている。(特許文献3)
特開平5−52530号公報
特開平8−68761号公報
特開2003−2699124号公報
ところで、放電灯用ガラス管の検査においては、発光部両端の封着加工を安定して行うためにガラス管の肉厚管理が必要となるため、ガラス管の外径形状の検査とともに、内径形状の検査も重要な項目となる。
また、蛍光灯用と比べて管の肉厚が厚く、また、発光部の形状が複雑であるため、透過光を用いた管の内径形状(特に発光部付近)を検出することは決して容易ではない。
しかし、上記した公知のガラス管検査装置は、いずれもガラス管の外径に関する寸法と形状を検査するもので、ガラス管の内径形状を検査するものではない。そこで、放電灯用のガラス管の内径形状を計測し、評価できる新しい検査装置の開発が、放電灯用のガラス管の品質を確保するための課題であるとして、その開発を行った結果、以下に述べる新しい検査装置および検査方法を考案することができた。
本考案の透光体の検査方法及び検査装置は、計測基準項目及びその計測基準項目毎の許容差値を含む基準値情報の入力手段と、透光体からなる被検査体の保持手段と、前記被検査体に光を照射する光源手段と、前記被検査体を透過した光の画像情報を取り込む画像取り込み手段と、前記画像取り込み手段により取り込んだ画像情報に基づき前記計測基準項目毎の測定値を計測する計測手段と、前記入力手段により予め入力された情報と前記測定値情報を比較して合否判定を行う演算手段を有することを特徴とする。
また、本考案の透光体の検査方法及び検査装置は、計測基準項目及びその計測基準項目毎の許容差値を含む基準値情報の入力手段と、透光体からなる被検査体の保持手段と、前記被検査体に光を照射する光源手段と、前記被検査体を透過した光の画像情報を取り込む画像取り込み手段と、前記画像取り込み手段により取り込んだ画像情報に基づき前記計測基準項目毎の測定値を計測する計測手段と、前記計測手段によって計測された測定値を被検査体の実際の値の近似値に補正する補正手段と、前記入力手段により予め入力された情報と補正手段により補正された測定値情報を比較して合否判定を行う演算手段を有することを特徴とする。
また、本考案の透光体の検査方法及び検査装置は、前記透光体がガラス管であり、前記保持手段と前記光源手段間の距離を調整自在な距離調整手段を設け、前記距離調整手段により被検査体であるガラス管の管厚に応じて、前記保持手段と前記光源手段の相対的な距離を調整する様に構成すると良い。
また、本考案の透光体の検査方法及び検査装置は、前記透光体がガラス管であり、前記光源手段に被検査体に対する拡散光の照射範囲を調整する遮光手段を設け、前記遮光手段により被検査体であるガラス管の管厚及び形状に応じて、被検査体に対する拡散光の照射範囲を変化させる様に構成すると良い。
更に本考案の透光体の検査方法及び検査装置は、前記被検査体が放電灯用ガラス管であり、前記計測基準項目が放電灯用ガラス管の直管部分の外径・内径、発光部最大部外径・内径、発光部の両側を絞り成形してできた2カ所の縮径部外径・内径。縮径間の距離、ガラスの片側端点からの発光部中心までの距離、発光部の内径のR・外径のR、管肉厚、発光部の容量の少なくとも1つであると良い。
また、本考案の透光体の検査方法及び検査装置は、前記透光体が放電灯用ガラス管であり、前記計測手段によって計測された測定値データに基づき、内径領域とくびれ領域から発光部領域を判定し前記発光部領域の内容積の近似値または、前記発光部領域の肉厚容量の近似値の少なくとも何れか1つを算出し、予め入力手段によって入力された発光部領域の内容積の近似値または、前記発光部領域の肉厚容量の近似値の少なくとも何れか1つの情報と比較して合否判定を行う演算手段を有する様に構成すると良い。
本考案は簡単な構造でありながら、ガラス管等の透光体の外部形状および内部形状を非接触で高精度に検査することが可能である。又、前記保持手段と前記光源手段間の距離が調整自在に構成されているため、外径が異なるガラス管等の透光体を検査する場合においても、簡単な距離調整を行なうだけで、最適な画像情報を取り込む事が出来る。更に、前記光源手段に被検査体に対する拡散光の照射範囲を調整する遮光手段を有するため、放電灯用のガラス管などの様に球状部を有するガラス管においても、その形状に合わせて照射範囲を調整するだけで最適な画像情報を取り込む事が出来る。この様に簡単な操作、調整により大きさや形状の異なる様々な透光体の検査をすること出来るため、汎用性が高く安価に装置を提供する事が出来る。また、加工部分の肉厚や内部空洞の容量も近似計測できるため、製品検査のみに留まらずガラス管の製品開発に利用できる。また、検査データの解析により、傾向を把握し、対策を講じることにより、不良の発生を事前に防止して品質向上や歩留まりの向上が可能となる。
以下に、本考案の実施の形態を図面により具体的に説明する。
本考案の透光体の検査方法及び検査装置の実施例1の照明、画像入力および、ガラス管、ガラス管台の位置関係を示す図1において、ガラス管1は、ガラス管台6上に設置され、移動機構3により移動可能なカメラ2により撮像された画像は、画像処理装置4により演算され結果をディスプレイ5に表示する。また、カメラ2に対して被検査対象であるガラス管1の反対側に設置された光源8により照射された光は拡散板9を透過して均一に照射される。光源8および拡散板9は一体となっており、移動装置10によりガラス管1との距離を変更できる。
装置の相対位置の設定は、ガラス管1の外径に応じて、ガラス管1とカメラ2の相対位置を変更し、ガラス管の外径が撮像範囲に入るように調整する。(尚、カメラ2にズームレンズを装着し映像範囲を調整する事も出来る。その場合はガラス管1とカメラ2の相対位置を変更する移動機構3を設けなくても良い。又、検査部の全体が常にカメラの撮像範囲内に設定されている場合にも移動機構3を設けなくても良い。)更にガラス管の肉厚によってガラス管1と光源8および拡散板9の相対位置を調整する。図1では光源8および9が移動するように書いているが、ガラス管台6が上下移動可能としてもよい。 通常は管厚が厚いものは光源とガラス管の距離を近づけ、管厚が薄いものは光源とガラス管の距離を遠ざけると良い。
又、管の肉厚とともに形状によって、図2のように、遮蔽板7をガラス管1に対して移動することにより内径の輪郭を際だたせることができる。遮蔽板7は撮像範囲11の範囲外で移動させ、光源は遮蔽板7で囲まれた領域の中のみを通過するようにしておく。ガラス管1の軸方向に平行な遮蔽板7の軸に対して垂直方向への移動はガラス管1の内径と外径部分の輪郭の形成に寄与し、ガラス管軸に垂直な遮蔽板7のガラス管軸に水平な方向への移動は、ガラスの球体発光部のくびれ近くの内外径の輪郭の形成に寄与する。
このようにして、撮像する準備が完了したのち、画像処理により各種形状データを計測し、合否判定を行う。形状を計測する際に、内径と外径の輪郭線を検出する。輪郭線の検出は、一般的に上記の撮影方法の場合、図3(a)のような画像が得られた場合、A-A’間の濃度変化は、図3(b)のようになる。輪郭線の検出は、縦方向A-A’間の4つの谷を検出することからなる。これを画面左端から右端から走査していき、検出した座標をそれぞれ格納することで、輪郭線の検出が完了する。また、特定の場所に限定できる場合は全て走査する必要はない。輪郭線である4つの谷の検出方法は、一般のピーク検出法を適用しても良い。例えば、一次微分や2次微分によるピーク検出により行っても良い。この4つの谷を分離して検出する度合いを一つの評価値として、最適な輪郭の形成に寄与する遮蔽板7の位置を決定することができる。光源移動機構10および、遮蔽板移動機構14を画像処理装置と接続した制御機構による駆動装置により一定区間を逐次移動させ、そのときの分離度を全て記録しておき、その中で分離度の最も高い遮蔽板の位置を自動的に決定する機構にしても良い。また、分離評価の結果を表示して、簡易的に手動で移動しても良い。
ガラス封体の発光部の検出に関しては、図4(a)のように撮影された画像から、図の外径輪郭線の上部と下部の差を取り、図4(c)のように管の外径のグラフを作成する。この中で最大部分12は、発光部中心として検出することができる。また、24のような縮径部がある場合は、発光部中心の左右で各最小位置を検出することで、その位置を特定することができる。最大最小位置の検出は、注目画素近傍を利用することで、ノイズに強い手法にすることができる。
ガラスの発光部の形状は、製品によって幾つか形状の特徴があるが、図4では、発光部内部が俵型のような形状であり、また他にも超高圧放電灯のようなものではそろばんの球のような形状のものもある。また、外径と同形状の円のものもある。発光部両端13も図4のように絞っているものもあれば、絞り成形していないものもある。絞り成形していないものに関しては、直管部分と円形状の終端を境界位置として検出すればよい。内径形状が、超高圧放電灯のようなそろばん球の形状の場合は、そのそろばんの頂点部分に当たる角度の検査も可能である。内径および外径の輪郭データを全て記録することにより、様々な検査に展開することが可能となっている。
ガラス管1の肉厚の検出は、図4(a)において、肉厚上部は、ガラス管1の上部外径および上部内径のy座標の差から計算できる肉厚下部も同様である。また、ガラス管1の内部の空洞部分の距離は、ガラス管上部の内径と下部の内径のy座標の差で計算できる。
肉厚の容積は、ガラス管1を回転体と仮定して、近似計算する。あるx座標での断面積をガラス管1の外径と内径を用いて計算し、求めたい区間の体積の計算はその区間の積分により算出する。これにより肉厚の容積の近似値が求まる。空洞の容積についても、同様に断面積をもとに積分する。
内径外径の輪郭曲線の曲率半径Rの計算については、予め計測したいポイントを設定しておく必要がある。Rは3つの座標から計算できるためこれを、x方向の位置である発光部やくびれ位置とy方向の位置である4つの曲線(外径上・下、内径上・下のいずれか)の指定により、計算できるようにしておく。計測するRのポイントの数は自由に何個でもセットできる。
図面との比較は、図面データを取り込んで、その輪郭データと検出した輪郭データとの誤差を計算することにより、合否判定することもできる。図面の入力方法は、CADデータを取り込んでも良いし、プログラム上で図面をセットできるようにしても良い。
1 ガラス管
2 カメラ
3 カメラ移動機構
4 画像処理装置
5 モニタ
6 ガラス管台
7 遮蔽板
8 光源
9 拡散板
10 光源移動部
11 画像撮影範囲
12 発光部最大径
13 発光部端(縮径部)
14 遮蔽板移動機構
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Claims (6)
- 計測基準項目及びその計測基準項目毎の許容差値を含む基準値情報の入力手段と、透光体からなる被検査体の保持手段と、前記被検査体に光を照射する光源手段と、前記被検査体を透過した光の画像情報を取り込む画像取り込み手段と、前記画像取り込み手段により取り込んだ画像情報に基づき前記計測基準項目毎の測定値を計測する計測手段と、前記入力手段により予め入力された情報と前記測定値情報を比較して合否判定を行う演算手段を有することを特徴とする透光体の検査方法及び検査装置。
- 計測基準項目及びその計測基準項目毎の許容差値を含む基準値情報の入力手段と、透光体からなる被検査体の保持手段と、前記被検査体に光を照射する光源手段と、前記被検査体を透過した光の画像情報を取り込む画像取り込み手段と、前記画像取り込み手段により取り込んだ画像情報に基づき前記計測基準項目毎の測定値を計測する計測手段と、前記計測手段によって計測された測定値を被検査体の実際の値の近似値に補正する補正手段と、前記入力手段により予め入力された情報と補正手段により補正された測定値情報を比較して合否判定を行う演算手段を有することを特徴とする透光体の検査方法及び検査装置。
- 前記透光体がガラス管であり、前記保持手段と前記光源手段間の距離を調整自在な距離調整手段を設け、前記距離調整手段により被検査体であるガラス管の管厚に応じて、前記保持手段と前記光源手段の相対的な距離を調整することを特徴とする、請求項1及び2記載の透光体の検査方法及び検査装置。
- 前記透光体がガラス管であり、前記光源手段に被検査体に対する拡散光の照射範囲を調整する遮光手段を設け、前記遮光手段により被検査体であるガラス管の管厚及び形状に応じて、被検査体に対する拡散光の照射範囲を変化させることを特徴とする、請求項1〜3記載の透光体の検査方法及び検査装置。
- 前記透光体が放電灯用ガラス管であり、前記計測基準項目が放電灯用ガラス管の直管部分の外径・内径、発光部最大部外径・内径、発光部の両側を絞り成形してできた2カ所の縮径部外径・内径。縮径間の距離、ガラスの片側端点からの発光部中心までの距離、発光部の内径のR・外径のR、管肉厚、発光部の容量の少なくとも1つであることを特徴とする、請求項1〜4記載の透光体の検査方法及び検査装置。
- 前記透光体が放電灯用ガラス管であり、前記計測手段によって計測された測定値データーに基づき、内径領域とくびれ領域から発光部領域を判定し前記発光部領域の内容積の近似値または、前記発光部領域の肉厚容量の近似値の少なくとも何れか1つを算出し、予め入力手段によって入力された発光部領域の内容積の近似値または、前記発光部領域の肉厚容量の近似値の少なくとも何れか1つの情報と比較して合否判定を行う演算手段を有することを特徴とする請求項1〜4記載の透光体の検査方法及び検査装置。
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JP2008008404U JP3154425U (ja) | 2008-12-01 | 2008-12-01 | 透光体の検査方法及び検査装置 |
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JP2008008404U JP3154425U (ja) | 2008-12-01 | 2008-12-01 | 透光体の検査方法及び検査装置 |
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Cited By (2)
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JP2021173632A (ja) * | 2020-04-24 | 2021-11-01 | 株式会社島津製作所 | 歪み分布測定装置、及び歪み分布測定方法 |
CN113654473A (zh) * | 2021-08-06 | 2021-11-16 | 河北光兴半导体技术有限公司 | 用于玻璃管的测量方法、处理器及测量装置 |
-
2008
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JP7276239B2 (ja) | 2020-04-24 | 2023-05-18 | 株式会社島津製作所 | 歪み分布測定装置、及び歪み分布測定方法 |
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