以下、添付図面を参照して、実施形態について詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
図1は、実施形態に係る振動デバイスのブロック図である。図1に示されるように、実施形態に係る振動デバイス100は、圧電素子10を有する振動部1と、制御部Cと、を備えている。制御部Cは、後述する配線部材50(図2参照)によって圧電素子10と電気的に接続され、圧電素子10を統括的に制御している。制御部Cは、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)を備えている。この場合、制御部Cは、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、CPUで実行することによって各種の処理を行う。
図2は、図1の振動デバイスの平面図である。図3は、図1の振動デバイスの分解斜視図である。図4は、図1の振動デバイスの断面構成を示す図である。図2~図4では、制御部Cの図示が省略されている。図2~図4に示されるように、振動デバイス100は、振動部1を収容する筐体2を備えている。筐体2は、対象物が接触する接触部3と、振動部1を介して接触部3と対向する対向部4と、を有している。
振動デバイス100では、対象物が接触部3に接触すると、圧電素子10がそれを検出して検出信号S1を制御部Cに与える。対象物は、たとえば振動デバイス100を使用する使用者の指先である。制御部Cは、検出信号S1を受け取ると、駆動信号S2を圧電素子10に与えて、圧電素子10を駆動する。圧電素子10は、駆動信号S2に基づき、自らが振動することによって接触部3を振動させる。これにより、使用者にクリック触感を与えることができる。クリック触感とは、たとえば、押しボタンスイッチを押圧したときに得られるような押圧触感又はタッチ触感である。振動デバイス100の動作の詳細については、後述する。
図5は、振動部の平面図である。図6は、振動部の分解斜視図である。図5及び図6に示されるように、振動部1は、圧電素子10に加えて、配線部材50と、振動板60とを備えている。圧電素子10は、圧電素体11と、複数の外部電極13,15とを有している。本実施形態では、圧電素子10は、一対の外部電極13,15を有している。
圧電素体11は、直方体形状を呈している。圧電素体11は、互いに対向している一対の主面11a,11b、互いに対向している一対の側面11c、互いに対向している一対の側面11eを有している。直方体形状には、たとえば、角部及び稜線部が面取りされている直方体の形状、及び、角部及び稜線部が丸められている直方体の形状が含まれる。一対の主面11a,11bが対向している方向が第一方向D1である。第一方向D1は、各主面11a,11bに直交する方向でもある。一対の側面11cが対向している方向が、第二方向D2である。第二方向D2は、各側面11cに直交する方向でもある。一対の側面11eが対向している方向が、第三方向D3である。第三方向D3は、各側面11eに直交する方向でもある。
各主面11a,11bは、一対の長辺と一対の短辺とを有している。各主面11a,11bは、一対の長辺と一対の短辺とを有する長方形状を呈している。すなわち、圧電素子10(圧電素体11)は、平面視で、一対の長辺と一対の短辺とを有する長方形状を呈している。長方形状には、たとえば、各角部が面取りされている形状、及び、各角部が丸められている形状が含まれる。本実施形態では、主面11a,11bの長辺方向は、第三方向D3と一致する。主面11a,11bの短辺方向は、第二方向D2方向と一致する。
一対の側面11cは、一対の主面11a,11bを連結するように第一方向D1に延在している。一対の側面3cは、第三方向D3にも延在している。一対の側面11eは、一対の主面11a,11bを連結するように第一方向D1に延在している。一対の側面11eは、第二方向D2にも延在している。圧電素体11の第二方向D2での長さは、たとえば、10mmである。圧電素体11の第三方向D3での長さは、たとえば、20mmである。圧電素体11の第一方向D1での長さは、たとえば、200μmである。各主面11a,11bと各側面11c,11eとは、間接的に隣り合っていてもよい。この場合、各主面11a,11bと各側面11c,11eとの間には、稜線部が位置する。
図7は、振動部の断面構成を示す図である。図8は、圧電素子の構成を示す分解斜視図である。図7及び図8に示されるように、圧電素体11は、複数の圧電体層17a,17b,17c,17dが第一方向D1に積層されて構成されている。圧電素体11は、積層されている複数の圧電体層17a,17b,17c,17dを有している。本実施形態では、圧電素体11は、四つの圧電体層17a,17b,17c,17dを有している。圧電素体11では、複数の圧電体層17a,17b,17c,17dが積層されている方向が第一方向D1と一致する。圧電体層17aは、主面11aを有している。圧電体層17dは、主面11bを有している。圧電体層17b,17cは、圧電体層17aと圧電体層17dとの間に位置している。
各圧電体層17a,17b,17c,17dは、圧電セラミック材料からなる。すなわち、圧電素体11は、圧電セラミック材料からなる。圧電セラミック材料には、たとえば、PZT[Pb(Zr,Ti)O3]、PT(PbTiO3)、PLZT[(Pb,La)(Zr,Ti)O3]、又はチタン酸バリウム(BaTiO3)が用いられる。各圧電体層17a,17b,17c,17dは、たとえば、上述した圧電セラミック材料を含むセラミックグリーンシートの焼結体から構成される。実際の圧電素体11では、各圧電体層17a,17b,17c,17dは、各圧電体層17a,17b,17c,17dの間の境界が認識できない程度に一体化されている。
圧電素子10は、圧電素体11内に配置されている複数の内部電極19,21,23を備えている。本実施形態では、圧電素子10は、三つの内部電極19,21,23を備えている。各内部電極19,21,23は、導電性材料からなる。導電性材料には、たとえば、Ag、Pd、又はAg-Pd合金が用いられる。各内部電極19,21,23は、たとえば、上記導電性材料を含む導電性ペーストの焼結体として構成されている。本実施形態では、各内部電極19,21,23の外形形状は、長方形状である。
各内部電極19,21,23は、第一方向D1において異なる位置(層)に配置されている。内部電極19と内部電極21とは、第一方向D1に間隔を有して対向している。内部電極21と内部電極23とは、第一方向D1に間隔を有して対向している。内部電極19は、圧電体層17aと圧電体層17bとの間に位置している。内部電極21は、圧電体層17bと圧電体層17cとの間に位置している。内部電極23は、圧電体層17cと圧電体層17dとの間に位置している。各内部電極19,21,23は、圧電素体11の表面には露出していない。すなわち、各内部電極19,21,23は、側面11c(図3参照)及び側面11eには露出していない。各内部電極19,21,23は、第一方向D1から見て、主面11a,11bの全ての縁(四辺)から離間している。
各外部電極13,15は、主面11a上に配置されている。外部電極13と外部電極15とは、第三方向D3に並んでいる。外部電極13と外部電極15とは、第三方向D3で隣り合っている。各外部電極13,15は、第一方向D1から見て、主面11aの全ての縁(四辺)から離間している。各外部電極13,15は、第一方向D1から見て、矩形状を呈している。矩形状も、たとえば、各角が面取りされている形状、及び、各角が丸められている形状が含まれる。各外部電極13,15は、導電性材料からなる。導電性材料には、たとえば、Ag、Pd、又はAg-Pd合金が用いられる。各外部電極13,15は、たとえば、上記導電性材料を含む導電性ペーストの焼結体として構成されている。
外部電極13は、ビア導体31を通して接続導体25と電気的に接続されている。接続導体25は、内部電極19と同じ層に位置している。接続導体25は、内部電極19の内側に位置している。内部電極19には、第一方向D1から見て、外部電極13に対応する位置に、開口が形成されている。接続導体25は、内部電極19に形成されている開口内に位置している。第一方向D1から見て、接続導体25の全縁が、内部電極19で囲まれている。
接続導体25は、圧電体層17aと圧電体層17bとの間に位置している。内部電極19と接続導体25とは、離間している。接続導体25は、第一方向D1で、外部電極13と対向している。ビア導体31は、外部電極13と接続されていると共に、接続導体25と接続されている。接続導体25は、ビア導体33を通して内部電極21と電気的に接続されている。接続導体25は、第一方向D1で、内部電極21と対向している。ビア導体33は、接続導体25と接続されていると共に、内部電極21と接続されている。
内部電極21は、ビア導体35を通して接続導体27と電気的に接続されている。接続導体27は、内部電極23と同じ層に位置している。接続導体27は、内部電極23の内側に位置している。内部電極23には、第一方向D1から見て、外部電極13(接続導体25)に対応する位置に、開口が形成されている。接続導体27は、内部電極23に形成されている開口内に位置している。第一方向D1から見て、接続導体27の全縁が、内部電極23で囲まれている。
外部電極15は、ビア導体37を通して内部電極19と電気的に接続されている。内部電極19は、第一方向D1で、外部電極15と対向している。ビア導体37は、外部電極15と接続されていると共に、内部電極19と接続されている。
内部電極19は、ビア導体39を通して接続導体29と電気的に接続されている。接続導体29は、内部電極21と同じ層に位置している。接続導体29は、内部電極21の内側に位置している。内部電極21には、第一方向D1から見て、外部電極15に対応する位置に、開口が形成されている。接続導体29は、内部電極21に形成されている開口内に位置している。第一方向D1から見て、接続導体29の全縁が、内部電極21で囲まれている。
接続導体29は、圧電体層17bと圧電体層17cとの間に位置している。内部電極21と接続導体29とは、離間している。接続導体29は、第一方向D1で、内部電極19と対向している。ビア導体39は、内部電極19と接続されていると共に、接続導体29と接続されている。接続導体29は、ビア導体41を通して内部電極23と電気的に接続されている。接続導体29は、第一方向D1で、内部電極23と対向している。ビア導体41は、接続導体29と接続されていると共に、内部電極23と接続されている。
外部電極13は、ビア導体31、接続導体25、及び、ビア導体33を通して、内部電極21と電気的に接続されている。外部電極15は、ビア導体37を通して、内部電極19と電気的に接続されている。外部電極15は、ビア導体37、内部電極19、ビア導体39、接続導体29、及び、ビア導体41を通して、内部電極23と電気的に接続されている。
接続導体25,27,29及びビア導体31,33,35,37,39,41は、導電性材料からなる。導電性材料には、たとえば、Ag、Pd、又はAg-Pd合金が用いられる。接続導体25,27,29及びビア導体31,33,35,37,39,41は、たとえば、上記導電性材料を含む導電性ペーストの焼結体として構成されている。接続導体25,27,29は、矩形状を呈している。ビア導体31,33,35,37,39,41は、対応する圧電体層17a,17b,17cを形成するためのセラミックグリーンシートに形成された貫通孔に充填された導電性ペーストが焼結することにより形成される。
圧電素体11の主面11bには、内部電極19,23と電気的に接続されている導体と、内部電極21と電気的に接続されている導体とは配置されていない。本実施形態では、主面11bを第一方向D1から見たとき、主面11bの全体が露出している。主面11a,11bは、自然面である。自然面とは、焼成により成長した結晶粒の表面により構成される面である。
圧電素体11の各側面11c,11eにも、内部電極19,23と電気的に接続されている導体と、内部電極21と電気的に接続されている導体とは配置されていない。本実施形態では、各側面11cを第二方向D2から見たとき、各側面11cの全体が露出している。各側面11eを第三方向D3から見たとき、各側面11eの全体が露出している。本実施形態では、各側面11c,11eも、自然面である。
圧電体層17bにおける内部電極19と内部電極21とで挟まれた領域と、圧電体層17cにおける内部電極21と内部電極23とで挟まれた領域とは、圧電的に活性な領域を構成する。本実施形態では、圧電的に活性な領域は、第一方向D1から見て、複数の外部電極13,15を囲むように位置している。第一方向D1から見て、圧電素体11は、外部電極13と外部電極15との間に位置している領域に、圧電的に活性な領域を含んでいる。第一方向D1から見て、圧電素体11は、外部電極13と外部電極15とが位置している領域の外側にも、圧電的に活性な領域を含んでいる。
配線部材50は、図5及び図6に示されるように、ベース51、複数の導体53,55、カバー57、及び補強部材59を有している。本実施形態では、配線部材50は、一対の導体53,55を備えている。配線部材50は、たとえば、フレキシブルプリント基板(FPC)である。配線部材50は、主面11a,11bの長辺と交差するように配置されている。配線部材50が延在している方向は、第三方向D3と交差している。本実施形態では、配線部材50は、主面11a,11bの長辺と直交するように配置されている。配線部材50が延在している方向は、第三方向D3と直交している。配線部材50は、第二方向D2に延在している。配線部材50は、圧電素子10と電気的かつ物理的に接続されている一端部と、制御部C(図1参照)と電気的かつ物理的に接続される他端部とを有している。
ベース51は、互いに対向している一対の主面を有している。ベース51は、電気絶縁性を有している。ベース51は、樹脂からなる。ベース51は、たとえばポリイミド樹脂からなる。一対の導体53,55は、ベース51(一方の主面)上に配置されている。一対の導体53,55は、接着層(不図示)によって、ベース51に接合されている。この接着層は、各導体53,55とベース51との間に位置している。導体53と導体55とは、配線部材50が延在している方向に延在している。導体53と導体55とは、導体53,55が延在している方向と交差する方向で離間している。各導体53,55は、たとえば、銅からなる。
カバー57は、各導体53,55の一部を覆うように、各導体53,55上に配置されている。各導体53,55は、配線部材50の一端部及び他端部で、カバー57から露出している。カバー57は、ベース51における各導体53,55から露出している領域を覆うように、主面51a上にも配置されている。カバー57は、接着層(不図示)によって、各導体53,55に接合されている。
ベース51は、配線部材50の一端部及び他端部で、カバー57から露出している。ベース51とカバー57とは、各導体53,55から露出している領域で互いに接合されている。カバー57は、樹脂からなる。カバー57は、たとえば、ポリイミド樹脂からなる。各導体53,55の、カバー57から露出している領域には、たとえば、ニッケルめっき及び金フラッシュめっきが施されている。
補強部材59は、配線部材50の他端部に配置されている。補強部材59は、ベース51(他方の主面)上に配置されている。補強部材59は、接着層(不図示)によって、ベース51に接合されている。接着層58は、補強部材59とベース51との間に位置している。補強部材59は、電気絶縁性を有する板状の部材である。補強部材59は、たとえば、ポリイミド樹脂からなる。
振動板60は、図7に示されるように、互いに対向している主面60a,60bを有している。振動板60は、たとえば、金属からなる。振動板60は、たとえば、Ni-Fe合金、Ni、黄銅、又はステンレス鋼からなる。各主面60a,60bは、一対の長辺と一対の短辺とを有している。各主面60a,60bは、一対の長辺と一対の短辺とを有する長方形状を呈している。すなわち、振動板60は、平面視で、一対の長辺と一対の短辺とを有する長方形状を呈している。本実施形態では、主面60a,60bの長辺方向は、第三方向D3と一致する。主面60a,60bの短辺方向は、第二方向D2方向と一致する。振動板60の第二方向D2での長さは、たとえば、15mmである。振動板60の第三方向D3での長さは、たとえば、30mmである。振動板60の第一方向D1での長さは、たとえば、100μmである。
図5及び図6に示されるように、配線部材50は、振動板60の主面60a,60bの長辺と交差するようにも配置されている。本実施形態では、配線部材50は、主面60a,60bの長辺と直交するように配置されている。
図5~図7に示されるように、圧電素子10は、樹脂層61によって振動板60に接合されている。圧電素体11の主面11bと振動板60の主面60aとが互いに対向している。樹脂層61は、主面11bと主面60aとの間に位置している。主面11bと主面60aとが、樹脂層61によって接合されている。樹脂層61は、樹脂(たとえば、エポキシ樹脂又はアクリル系樹脂)からなる。樹脂層61は、導電性のフィラーを含んでおらず、電気絶縁性を有している。圧電素子10が振動板60に接合された状態では、第一方向D1と、主面60aと主面60bとが対向している方向とは略同じである。第一方向D1から見て、圧電素子10は、振動板60(主面60a)の略中央に配置されている。
配線部材50の一端部は、接続部材70によって、圧電素子10と接合されている。配線部材50の一端部は、接続部材70によって、外部電極13,15と接合されている。接続部材70は、第一方向D1から見て外部電極13と外部電極15とを一体的に覆うように、配線部材50の一端部と圧電素子10との間に設けられている。接続部材70は、樹脂層71と、複数の金属粒子(不図示)とを有している。本実施形態では、樹脂層71は、配線部材50の一端部と、外部電極13,15及び主面11aとの間に存在している。互いに対応する外部電極13,15と導体53,55との間には、樹脂層71が存在している。複数の金属粒子は、樹脂層71内に配置されている。樹脂層71は、たとえば、熱硬化性エラストマーからなる。金属粒子は、たとえば、金めっき粒子からなる。接続部材70は、たとえば、異方性導電ペースト又は異方性導電膜が硬化することにより形成される。
互いに対応する外部電極13,15と導体53,55とは、金属粒子によって接続されている。互いに対応する外部電極13,15と導体53,55とは、金属粒子を通して電気的に接続されている。図5~図7に示されるように、導体53は、金属粒子及び外部電極13を通して、内部電極21と電気的に接続されている。導体55は、金属粒子及び外部電極15を通して、内部電極19,23と電気的に接続されている。
配線部材50における、振動板60の主面60a上に位置している領域は、主面60aと接合されている。本実施形態では、配線部材50は、樹脂層63によって主面60aと接合されている。配線部材50に含まれるカバー57は、樹脂層63によって主面60aと接合されている。樹脂層63は、樹脂層61と接している。樹脂層63は、樹脂層61と離間していてもよい。樹脂層63は、振動板60の側面と接していてもよい。樹脂層63は、振動板60の主面60bとは接していない。すなわち、樹脂層63は、主面60b上には設けられていない。樹脂層63は、たとえば、ニトリルゴムからなる。樹脂層63は、樹脂層61と同じ材料であってもよい。樹脂層63は、樹脂層61と異なる材料であってもよい。
筐体2は、接触部3と対向部4とが組み合わされてなる箱部材である。筐体2の外形は、直方体形状を呈している。本実施形態では、接触部3及び対向部4が対向している方向が第一方向D1と一致する。筐体2は、たとえば、樹脂からなる。筐体2は、たとえば、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、成型樹脂からなる。
接触部3は、直方体形状を呈している。接触部3は、一対の主面3a,3bと、側面3cと、を有している。一対の主面3a,3bは、互いに対向している。側面3cは、一対の主面3a,3bを連結するように、一対の主面3a,3bの対向している方向に延在している。一対の主面3a,3bの対向している方向は、たとえば、第一方向D1と一致している。一対の主面3a,3bは、たとえば、長方形状を呈している。一対の主面3a,3bは、たとえば、正方形状を呈していてもよい。
主面3aは、筐体2の外面の一部を構成している。主面3bは、筐体2の内面の一部を構成している。主面3bは、振動部1と対向している。側面3cは、筐体2の外面の一部を構成している。主面3aは、対象物が接触する接触領域Rを有している。接触領域Rは、使用者による操作を受け付ける操作領域を構成する。接触部3は、接触領域Rが外部から押圧されることにより、主面3bが湾曲外側となるように湾曲変形する。接触領域Rは、第一方向D1から見て、後述する凹部7と重なる領域である。
一対の主面3a,3bの長辺方向は、たとえば、第三方向D3と一致している。一対の主面3a,3bの短辺方向は、たとえば、第二方向D2と一致している。一対の主面3a,3bの長辺の長さ(すなわち、接触部3の第三方向D3での長さ)は、たとえば、36mmである。一対の主面3a,3bの短辺の長さ(すなわち、接触部3の第二方向D2での長さ)は、たとえば、36mmである。接触部3の第一方向D1での長さは、たとえば、0.5mmである。
対向部4は、直方体形状を呈している。対向部4は、一対の主面4a,4bと、側面4cと、を有している。一対の主面4a,4bは、互いに対向している。側面4cは、一対の主面4a,4bを連結するように、一対の主面4a,4bの対向している方向に延在している。一対の主面4a,4bの対向している方向は、たとえば、第一方向D1と一致している。一対の主面4a,4bは、たとえば、長方形状を呈している。一対の主面4a,4bは、たとえば、正方形状を呈していてもよい。主面4aは、筐体2の外面の一部を構成している。側面4cは、筐体2の外面の一部を構成している。
一対の主面4a,4bの長辺方向は、たとえば、第三方向D3と一致している。一対の主面4a,4bの短辺方向は、たとえば、第二方向D2と一致している。一対の主面4a,4bの長辺の長さ(すなわち、対向部4の第三方向D3での長さ)は、たとえば、36mmである。一対の主面4a,4bの短辺の長さ(すなわち、対向部4の第二方向D2での長さ)は、たとえば、36mmである。対向部4の第一方向D1での長さ(最大長さ)は、たとえば、2mmである。一対の主面4a,4b及び一対の主面3a,3bは、互いに同形状を呈している。
主面4bには、主面4aに向かって窪んでいる凹部5及び溝部6が設けられている。凹部5には、振動部1が配置されている。凹部5は、第一方向D1から見て、主面4bの第二方向D2及び第三方向D3での略中央に設けられている。凹部5は、第一方向D1から見て、主面4bの全ての外縁(四辺)から離間している。溝部6は、第二方向D2に延在し、主面4bの外縁(一辺)から凹部5に至っている。溝部6は、主面4bの第三方向D3での略中央に設けられている。溝部6は、主面4b、凹部5の内面及び側面4cに開口している。溝部6は、配線部材50の第二方向D2の一部を収容している。配線部材50は、溝部6を通って、筐体2の外部に引き出されている。筐体2の内部は、溝部6により筐体2の外部と連通している。
凹部5の底面5aは、主面3bと第一方向D1で対向している。底面5aは、たとえば、長方形状を呈している。底面5aの長辺方向は、たとえば、第三方向D3と一致している。底面5aの短辺方向は、たとえば、第二方向D2と一致している。底面5aの長辺の長さは、主面4aの長辺の長さよりも短く、たとえば、31mmである。底面5aの短辺の長さは、主面4bの短辺の長さよりも短く、たとえば、18mmである。主面4bと底面5aとの間に形成された段差面は、第一方向D1に延在している。主面4bと底面5aとの間に形成された段差面の第一方向D1での長さは、たとえば、0.2mmである。
主面4b上には、凹部5及び溝部6を覆うように接触部3が設けられている。接触部3は、主面3bが主面4bと対向するように設けられている。接触部3は、主面4bにより支持されている。主面4bには、樹脂層65が設けられている。樹脂層65は、主面4bにおいて凹部5及び溝部6以外の領域全体に設けられている。樹脂層65は、主面3b及び主面4bを互いに接合(接着)している。接触部3は、樹脂層65により対向部4に固定されている。樹脂層65は、樹脂(たとえば、エポキシ樹脂又はアクリル系樹脂)からなる。樹脂層65は、導電性のフィラーを含んでおらず、電気絶縁性を有している。接触部3は、樹脂層65によらず主面4bに溶着されていてもよい。
底面5aには、主面4aに向かって窪んでいる凹部7が設けられている。凹部7の底面7aは、たとえば、長方形状を呈している。底面7aの長辺方向は、たとえば、第三方向D3と一致している。底面7aの短辺方向は、たとえば、第二方向D2と一致している。底面7aの長辺の長さは、たとえば、底面5aの長辺の長さよりも短く、たとえば、22mmである。底面7aの短辺の長さは、たとえば、底面5aの短辺の長さと一致し、たとえば、18mmである。つまり、第一方向D1から見て、底面7aの長辺は、底面5aの長辺と重なっている。底面7aと底面5aとの間に形成された段差面は、第一方向D1に延在している。底面7aと底面5aとの間に形成された段差面の第一方向D1での長さは、たとえば、0.5mmである。
凹部7は、第一方向D1から見て、底面5aの第三方向D3での略中央に設けられている。凹部7は、第一方向D1から見て、底面5aの外縁の一部(一対の短辺)から離間している。底面5aは、第一方向D1から見て、凹部7の第三方向D3の両側に配置されている。底面5a上には、凹部7を覆うように振動部1が設けられている。底面5aは、振動部1の振動板60の外縁部60cを支持する支持部である。振動部1は、配線部材50が接触部3の主面3bと対向すると共に、振動板60が底面5a及び底面7aと対向するように凹部5に配置されている。
凹部7は、振動部1が変形可能(振動可能)な空間を画定している。凹部7は、振動板60の変形量が振動板60の弾性限界に対応する変形量を超えない大きさに設定されている。すなわち、凹部7の寸法は、振動板60を底面7aに達するまで湾曲変形させても、振動板60が塑性変形しないように設定されている。換言すると、対向部4の底面7aは、振動板60の塑性変形を阻止している。凹部7は、圧電素子10に割れ等の破損が生じない大きさに設定されている。すなわち、凹部7の寸法は、振動板60が底面7aに達するまで圧電素子10を湾曲変形させても、圧電素子10が破損しないように設定されている。換言すると、対向部4の底面7aは、圧電素子10の破損を阻止している。
圧電素子10は、振動板60と接触部3の主面3bとの間に配置されている。第一方向D1から見て、圧電素子10は、底面5aと重ならないように、凹部7上に配置されている。すなわち、第一方向D1から見て、圧電素子10は、底面5aから離間している。配線部材50は、圧電素子10と主面3bとの間に配置されている。
振動部1は、第一方向D1から見て、底面5aの第二方向D2及び第三方向D3での略中央に設けられている。振動部1の外縁、すなわち、振動板60の外縁(四辺)は、底面5aの外縁(四辺)から離間している。振動板60の外縁部60c(具体的には、振動板60の第三方向D3の両端部)は、底面5aに支持されている。振動部1は、凹部7の第三方向D3の両側に配置された底面5aに架け渡されている。第一方向D1から見て、底面5aの第二方向D2の両端部は、振動部1から露出している。
底面5a上には、樹脂層66が設けられている。樹脂層66は、振動板60の外縁部60c(具体的には、振動板60の第三方向D3の両端部)を底面5aに接合(接着)している。振動部1は、樹脂層66により対向部4に固定されている。樹脂層66は、樹脂(たとえば、エポキシ樹脂又はアクリル系樹脂)からなる。樹脂層66は、導電性のフィラーを含んでおらず、電気絶縁性を有している。樹脂層66は、樹脂層61,63,65と同じ材料であってもよい。振動板60の外縁部60cは、樹脂層66によらず底面5aに溶着されていてもよい。
底面5a及び接触部3の主面3bの第一方向D1での間隔は、振動部1及び樹脂層66の第一方向D1での長さ(最大長さ)の総和よりも短い。これにより、振動板60が板バネとして機能し、圧電素子10及び配線部材50を主面3bに向けて付勢している。この結果、振動部1(具体的には、配線部材50のベース51)は主面3bに押し付けられている。
図9は、図1の振動デバイスの動作について説明するための図である。図9に示されるように、振動デバイス100では、接触部3のうち、第一方向D1から見て接触領域Rと重なる部分は、主面4bに支持されていない。したがって、たとえば、対象物が接触領域Rに接触し、接触領域Rを対向部4に向かって押圧すると、接触部3が容易に湾曲変形する。接触部3の対向部4側には、振動部1が配置されている。このため、振動部1のうち、第一方向D1から見て接触領域Rと重なる部分が、接触部3により対向部4に向かって押圧される。上述のように、接触領域Rは、第一方向D1から見て凹部7と重なる領域である。このため、振動部1のうち、第一方向D1から見て接触領域Rと重なる部分は、底面5aに支持されていない。したがって、接触部3の湾曲変形に伴って、振動部1が湾曲変形する。
振動部1では、振動板60の外縁部60cが底面5aに支持されている。このため、接触部3の湾曲変形に伴って、振動板60が湾曲変形する。圧電素子10は、振動板60に接合されている。このため、振動板60の湾曲変形に伴って、圧電素子10が湾曲変形する。これにより、圧電体層17b,17cに変位が発生する。その結果、内部電極21と内部電極19,23との間に電界が発生し、外部電極13,15、接続部材70、及び配線部材50の導体53,55を通して、制御部C(図1参照)に電流が流れる。このように、圧電素子10は、接触部3の変位に伴い自らも変位するように配置されているので、圧電素子10は、接触部3が対象物の接触により変位したことを検出して検出信号S1(図1参照)を制御部Cに与える。
制御部Cは、検出信号S1を受け取ると、たとえば、極性が異なる電圧を、導体53,55を通して、外部電極13と外部電極15とに印加する。これにより、内部電極21と内部電極19,23との間で電界が発生する。圧電体層17bにおける内部電極19と内部電極21とで挟まれた領域と、圧電体層17cにおける内部電極21と内部電極23とで挟まれた領域とが、圧電的に活性な領域となり、これらの圧電的に活性な領域に変位が発生する。圧電素子10は、外部電極13,15に交流電圧が印加されると、印加された交流電圧の周波数に応じて伸縮を繰り返す。圧電素子10と振動板60とは接合されている。したがって、振動板60は、圧電素子10における伸縮の繰り返しに応じて、圧電素子10と一体に撓み振動を繰り返す。これにより接触部3が振動する。制御部Cは、このように、駆動信号S2(図1参照)を圧電素子10に与えることにより、圧電素子10を駆動させる。その結果、圧電素子10が接触部3を振動させる。圧電素子10の振動は接触部3を通じて、対象物に伝達される。これにより、使用者にクリック触感を与えることができる。
制御部Cは、少なくとも2つの駆動信号S2を与えて圧電素子10を駆動するように構成されている。このため、従来の「カッチッ」という単純な1つのクリック触感ではなく、新しいクリック触感を使用者に与えることができる。駆動信号S2の周波数は、80Hz以上400Hz以下である。駆動信号S2の間隔は、20ms以上150ms以下であり、好ましくは、40ms以上100ms以下である。ここで、駆動信号S2の間隔とは、時間的に隣り合う2つの駆動信号S2の間隔であり、1つ目の駆動信号S2の出力終了時と2つ目の駆動信号S2の出力開始時との間において、出力がない期間の長さである。
駆動信号S2は、単一パルスからなってもよく、連続パルスからなってもよい。連続パルスには、パルスの間隔が15ms以下の複数の単一パルスも含まれることとする。ここで、パルスの間隔とは、時間的に隣り合う2つの単一パルスの間隔であり、1つ目の単一パルスの出力終了時と2つ目の単一パルスの出力開始時との間において、出力がない期間の長さである。駆動信号S2は、互いに同一の信号波形を有していてもよいし、互いに異なる信号波形を有していてもよい。駆動信号S2の間隔は、一定値であってもよいし、一定値でなく変化してもよい。このように、駆動信号S2の数だけでなく、駆動信号S2の周波数、駆動信号S2の間隔、並びに、パルスの数、パルスの間隔、及びパルスの振幅等で規定される駆動信号S2の信号波形等を様々に変化させることで、複雑なクリック触感を使用者に与えることができる。
図10(a)~図10(b)は、駆動信号の例を示す波形図である。各図における縦軸は電圧を示し、横軸は時間を示している。各図における縦の一目盛は5Vである。図10(a)及び図10(b)における横の一目盛は20msである。図10(c)、図10(d)及び図10(e)における横の一目盛は50msである。
図10(a)は、駆動信号の数が2つの例である。2つの駆動信号は互いに同一の信号波形を有している。各駆動信号は、周波数が200Hzの単一パルスからなっている。駆動信号の間隔は50msである。この例では、「コツコツ」というクリック触感を使用者に与えることができる。
図10(b)は、駆動信号の数が3つの例である。3つの駆動信号は互いに同一の信号波形を有している。各駆動信号は、周波数が200Hzの単一パルスからなっている。駆動信号の間隔は、一定値であり、50msである。この例では、「コツコツコツ」というクリック触感を使用者に与えることができる。
図10(c)は、駆動信号の数が2つの例である。2つの駆動信号は互いに同一の信号波形を有している。各駆動信号は、周波数が200Hzの5つの連続パルスからなっている。各パルスの振幅は一定値である。駆動信号の間隔は50msである。この例では、「ジリジリ」というクリック触感を使用者に与えることができる。
図10(d)は、駆動信号の数が2つの例である。2つの駆動信号は互いに異なる信号波形を有している。1つ目の駆動信号は、周波数が200Hzの8つの連続パルスからなっている。パルスの振幅は、一定値ではなく、時間の経過に伴って徐々に減少して0に収束するように、変化している。2つ目の駆動信号は、周波数が100Hzの12の連続パルスからなっている。パルスの振幅は、一定値ではなく、時間の経過に伴って徐々に減少して0に収束するように、変化している。各駆動信号の1つ目のパルスの振幅は互いに同一である。駆動信号の間隔は50msである。この例では、「ボヨン」というクリック触感を使用者に与えることができる。
図10(e)は、駆動信号の数が4つの例である。4つの駆動信号は互いに同一の信号波形を有している。各駆動信号は、周波数が200Hzの5つの連続パルスからなっている。各パルスの振幅は一定値である。駆動信号の間隔は、一定値であり、50msである。この例では、「ジリジリジリジリ」というクリック触感を使用者に与えることができる。
駆動信号S2と圧電素子10の振動との関係を調べるために実施した実験について、以下に説明する。
図11は、圧電素子の変位を測定する測定装置の構成を示す図である。図11に示される測定装置200は、レーザ変位計201を備える。レーザ変位計201は、制御部202と電気的に接続された圧電素子203の変位を測定する。圧電素子203は、図1に示される実施形態に係る圧電素子10に対応する構成を有している。圧電素子203は、矩形状の振動板204の上面の略中央に配置されている。振動板204は、互いに対向する一対の辺部204a,204bで一対の金属棒205により支持されている。一対の金属棒205は、両面テープ206で振動板204の下面に固定されている。辺部204aの上面には、コネクタ207が配置されている。圧電素子203は、FPC208によってコネクタ207と接続されている。制御部202は、一対のケーブル209によってコネクタ207と接続されている。
測定装置200を用い、制御部202により、互いに同一の信号波形を有する2つの駆動信号を出力させて、圧電素子203を駆動させ、圧電素子203の変位をレーザ変位計によって測定した。各駆動信号は、周波数200Hzの単一パルスからなるものとし、駆動信号の間隔は、50msとした。
図12は、駆動信号と圧電素子の振動との関係を示すグラフである。図12の上図は、制御部202が出力した駆動信号を示すグラフである。縦軸は電圧を示し、横軸は時間を示している。縦の一目盛は5Vであり、横の一目盛は20msである。図12の下図は、レーザ変位計201により測定した圧電素子203の振動を示すグラフである。縦軸は変位を示し、横軸は時間を示している。縦の一目盛は50μmであり、横の一目盛は20msである。
図12に示されるように、1つ目の駆動信号の出力終了時から、圧電素子203の振動が収束するまでに(すなわち、圧電素子203の変位が略0となるまでに)、約20msかかることが分かった。つまり、駆動信号の間隔が20ms未満の場合、各駆動信号に対応する圧電素子の振動が互いに連続してひとまとまりになってしまい、従来の単純なクリック触感との違いが認識できなくなるおそれがある。
続いて、振動デバイスを作成し、クリック触感の官能評価を実施した結果について、以下に説明する。振動デバイスは、制御部が実施形態に係る駆動信号S2(図1参照)以外の駆動信号も出力可能である以外は、実施形態に係る振動デバイス100と同様の構成となるように作成した。官能評価は、30人に対して実施した。
まず、制御部が1つの駆動信号で圧電素子を振動させた場合の従来のクリック触感と、制御部が2つの駆動信号で圧電素子を振動させた場合のクリック触感との違いを認識した人の数を、駆動信号の間隔を変化させながらカウントした。2つの駆動信号は、互いに同一の信号波形を有し、周波数200Hzの単一パルスからなるものとした。図13は、従来のクリック触感との違いを認識した人の数と、駆動信号の間隔との関係を示すグラフである。図13の関係を表1にも示す。図13及び表1に示されるように、駆動信号の間隔が20ms以上であれば、認識率は8割以上となることが分かった。認識率は、駆動信号の間隔が30ms以上であれば9割以上となり、40ms以上であれば10割となることが分かった。
次に、制御部が互いに同一の信号波形を有する2つの駆動信号で圧電素子を振動させた場合に、各駆動信号に対応する圧電素子の振動が互いに独立したクリック触感を与えると感じた人の数を、駆動信号の間隔を変化させながらカウントした。図14は、独立したクリック触感を与えると感じた人の数と、駆動信号の間隔との関係を示すグラフである。図14の関係を表2にも示す。図14及び表2に示されるように、駆動信号の間隔が150ms以下であれば、独立したクリック触感を与えると感じた人の割合を1/3以下に抑えられることが分かった。駆動信号の間隔が100ms以下であれば、その割合は1/10以下となり、50ms以下であれば0となることが分かった。
振動デバイス100では、上述のように、駆動信号S2の間隔が20ms以上であることから、各駆動信号S2に対応する圧電素子10の振動が互いに連続してひとまとまりになってしまうことを抑制し、従来のクリック触感との違いを使用者に認識させ易い。また、駆動信号S2の間隔が150ms以下であることから、各駆動信号S2に対応する圧電素子10の振動が互いに独立したクリック触感を与えるだけになってしまうことを抑制できる。駆動信号S2の周波数は、80Hz以上400Hz以下である。これにより、使用者は容易に振動を感じることができる。
振動デバイス100では、圧電素子10は、接触部3の変位に伴い変位するように設けられており、接触部3が対象物の接触により変位したことを検出して検出信号S1を制御部Cに与える。このように、圧電素子10が対象物の接触を検出するので、検出部を別途設ける必要がない。
本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
振動デバイス100は、接触部3に対象物が接触したことを検出して検出信号S1を制御部Cに与える検出部を、圧電素子10の他に備えていてもよい。検出部は、たとえば、タッチセンサである。タッチセンサは、接触部3の主面3a上に配置されてもよい。タッチセンサは、たとえば、静電容量方式、抵抗膜方式、光学式である。この場合、制御部Cは、タッチセンサを含めた振動デバイス100の全体を統括的に制御する構成であってもよい。