JP7093103B2 - 触覚デバイス - Google Patents
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Description
なお、指等に触感覚を感知させる触覚デバイスとして、従来はソレノイドや圧電素子を用いた触覚デバイスが提案されているが、近年は高分子アクチュエータを用いた触覚ディスプレイが提案されている(特許文献5、6、非特許文献1、2)。
なお、人の触覚受容器の間隔や空間分解能は1~2mmと言われており、このような微小で密に配置された受容器に対して所要の機械的刺激を与えるためには、ミリ間隔で配置することが小型アクチュエータが必要である。
本発明は、低電圧で駆動することができ、小型軽量化、微細化を図ることが可能で、利用者に的確に触感覚を感知させることを可能にする触覚デバイスを提供することを目的とする。
なお、クリープ作用を備える誘電材料からなるゲルシートとは、ゲルシートを電極で挟んで、電圧を印加すると陽極側にゲルシートが乗り上げる(裾を引く)ように作用する(クリープ作用という)シート材であり、クリープ作用が大きく表れるシート材としては PVC(ポリ塩化ビニル)からなるゲルシートがある。
図1は本発明に係る触覚デバイスを構成するユニット素子で用いられるゲルアクチュエータ(アクチュエータ素子)の基本的な構成とその作用を示す。ゲルアクチュエータはメッシュ状に形成した陽極10をゲルシート12a、12bにより厚さ方向に挟み、ゲルシート12a、12bの各々の外面に層状に陰極14a、14bを設けた構成を備える。
図1(a)は陽極10と陰極14a、14bとの間に電圧を印加していない状態、図1(b)は陽極10と陰極14a、14bとの間に電圧を印加した状態である。
なお、クリープ作用とは電圧が印加された際に負電荷が陽極の近傍に集まり、クーロン力によってゲルシートが陽極に引き込まれる作用である。
本発明に係る触覚デバイスは、上述したゲルアクチュエータを利用して触覚デバイスとして構成したものである。
図2は触覚デバイスを構成する一つの素子(ユニット素子)の構成例を示す。図2(a)は触覚デバイスを構成するユニット素子の外観写真、図2(b)はユニット素子の断面図である。この触覚デバイスのユニット素子20は、アクチュエータ素子30を収容するケース22と、アクチュエータ素子30との間で相互作用力を及ぼす作用部材24とを備える。
ケース22は平面形状が四角形の筒状に形成したもので、アクチュエータ素子30はケース22の平面形状と同様の平面形状が四角形状に形成され、ケース22内周側面にその外周側面が摺接して、ケース22内でスライド自在となっている。
作用部材24の中央部には円柱状の凸部24aが設けられ、ケース22に作用部材24を装着した状態で、凸部24aがケース22の上蓋22aの中央に設けた透孔22bから突出するように設けられている。
ケース22は、外形寸法が7mm×7mm×7mmの立方体形状であり、作用部材24に設けた凸部24aは径2.0mm、凸部の高さは2.5mmである。
図3(a)は、印加電圧を変えたときの変位量を測定した結果で、印加電圧を増大させるとともに変位量が増大する。印加電圧が200Vのときの変位量は100μmである。図3(b)は横軸を印加電圧としてアクチュエータ素子の収縮率を示す。印加電圧が200Vのときの収縮率が5%である。
図3(c)は、横軸を印加する電圧の周波数、縦軸がゲインである。周波数特性は、電極に矩形波の電圧を印加して測定した。図3(c)の測定結果から、このユニット素子の応答特性は8Hzであるといえる。
ユニット素子20を単独で使用して触覚デバイスとすることも可能であるが、操作者に種々の触感覚を感知させるには、ユニット素子20を複数個組み合わせ、個々のユニット素子20の凸部24aが突出入するパターンを制御することにより触覚デバイスとして構成する方法が有効である。
図4では、触覚デバイス40全体の平面形状を四角形としているが、ユニット素子20の配列方法、配列数は適宜設定することが可能であり、触覚デバイスの平面形状は、円形状、六角形等の多角形状等の任意の形態とすることができる。
このように触覚デバイス40を構成するユニット素子20について、それぞれ印加する電圧をON-OFF制御することにより触覚デバイス40によりさまざまな触感覚パターンを呈示することが可能になる。
触覚デバイスの作用を検証するため、図2に示した触覚デバイスのユニット素子20と同様な構成のユニット素子を作製し、このユニット素子を縦横に4個ずつ、16個配置した触覚ディスプレイ(触覚デバイス)を製作し、その作用を検証する実験を行った。図6に製作した触覚ディスプレイの外観写真を示す。
図7は触覚ディスプレイの構成を示す平面図と断面図である。触覚ディスプレイで使用したユニット素子は、ケースの平面寸法が縦横7mm、凸部の高さ2.5mm、アクチュエータ素子は厚さ1mm、陽極と陰極の平面寸法縦横4mmである。アクチュエータ素子は3層構造で駆動時の振幅が約80μmである。ユニット素子は7.5mm間隔で配置され、触覚ディスプレイの平面寸法は縦横29.5mmである。カバーシートの厚さは2mmである。
弁別試験の結果、4 パターンともに正答率100%であった。被験者によって反応時間に個人差はあるものの、全員が弁別できたことからアクチュエータ素子を用いた触覚デバイスの有用性が確認された。
上述した実験で使用した触覚ディスプレイ(触覚デバイス)は、ユニット素子20を整列して配置した範囲範囲の全面をカバーシート42により被覆し、カバーシート42にユニット素子20の上蓋22aから突出する凸部24aが挿入される挿入孔を設けたものである。カバーシート42に凸部24aが挿入される挿入孔を設けた場合には、凸部24aを突出入させることで、突起パターンによって点的なパターンを呈示することができる。したがって、この方式を利用する場合は、点字等の点的なパターンを利用して特定の標識(パターン)を表示する呈示方法として有効に利用することができる。
本発明に係る触覚デバイスは駆動源としてゲルアクチュエータを使用しているから、低電圧での駆動が可能で、小型軽量化ができ、微細構造に形成することができ、駆動音がなく耐久性に優れるという利点がある。また、ゲルシートは透明であることから視覚ディスプレイに組み込んで使用することが可能であるといった利点を備える。
12a、12b ゲルシート
14a、14b 陰極
20 ユニット素子
22 ケース
22a 上蓋
22b 透孔
22c 下蓋
24 作用部材
24a 凸部
26 スライド板
30 アクチュエータ素子
32 ゲルシート
34 陽極
36 陰極
40 触覚デバイス
42 カバーシート
Claims (5)
- クリープ作用を備える誘電性材料からなるゲルシートを厚さ方向に挟む配置に、陽極と陰極とが設けられたアクチュエータ素子を備えるユニット素子と、
前記陽極と陰極との間に電圧を印加する電源と、
前記ユニット素子の陽極と陰極との間に印加する電圧をON-OFF制御する制御部とを備える触覚デバイスであって、
前記ユニット素子は、視覚ディスプレイの平面領域内に埋設され、
前記制御部は、前記ユニット素子に外力が作用した際に、当該外力が作用した領域にあるユニット素子のうちの一または複数を選択して当該ユニット素子の陽極と陰極との間に、周期的に電圧を印加して、該ユニット素子のアクチュエータ素子を厚さ方向に振動変位させることを特徴とする触覚デバイス。 - 前記アクチュエータ素子が、前記ゲルシートと該ゲルシートを厚さ方向に挟んで配置される陽極と陰極とを単位として、複数層に積層して形成されていることを特徴とする請求項1記載の触覚デバイス。
- 前記陽極は、メッシュ状、あるいは導電板を波形または凹凸形状として形成され、前記陰極は、平坦な層状に形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の触覚デバイス。
- 前記陽極と陰極は、ともに平坦な層状に形成され、
前記ゲルシートは、一方の面が凹凸面に形成され、該凹凸面の頂部を前記陽極に接触させ、陽極とゲルシートとの間に隙間を設けて装着されていることを特徴とする請求項1または2記載の触覚デバイス。・ - 前記ゲルシートとしてPVCゲルシートが用いられていることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項記載の触覚デバイス。
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