JP7275310B2 - 雌コネクタ、電子デバイス、及び雌コネクタを製造するための方法 - Google Patents

Description

この出願は、２０１９年３月２６日に中国国家知識産権局に提出され、「FEMALE CONNECTOR AND METHOD FOR MANUFACTURING FEMALE CONNECTOR」と題された中国特許出願第201910234396.9号、２０１９年６月６日に中国国家知識産権局に提出され、「FEMALE CONNECTOR, ELECTRONIC DEVICE, AND METHOD FOR MANUFACTURING FEMALE CONNECTOR」と題された中国特許出願第201910491873.X号の優先権を主張し、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。

この出願は、電子デバイスの分野、より具体的には、電子デバイスの分野における、雌コネクタ、電子デバイス、及び雌コネクタを製造するための方法に関する。

雌コネクタは、様々な電子デバイスにおいて広く利用されており、ソケットは、電子デバイス上に配置され、外部デバイスに接続される雄コネクタは、ソケットを通して雌コネクタに挿入され、それによって、外部デバイスと電子デバイスとの間の接続を実装する。従って、外部デバイスは、電子デバイスを充電するように構成されうるし、又は、外部デバイスは、電子デバイスとのデータ伝送を実行しうる。

既存の電子デバイスの防水性能は、比較的貧弱である。電子デバイスが水中に沈んだ後、水は、電子デバイス上に配置されたソケットを通して電子デバイスの内部に侵入することがあり、電子デバイスにダメージをもたらす。

従って、電子デバイスの防水性能を改善する雌コネクタを提供することが望まれる。

この出願の実施形態は、雌コネクタと、電子デバイスと、雌コネクタを製造するための方法を提供する。防水リングは、雌コネクタのハウジングのヘッドの端面とケーシング(casing)との間に配置され、それにより、ハウジングに接しない防水リングの外側端面は、ハウジングのヘッドの端面とケーシングとの間のギャップをシールするように、シール方式で、雌コネクタが搭載されているデバイスのケーシングを密着(fit)させる。このことは、外部の水がデバイスの内部に染み入ることを回避できるようにし、それによって、デバイスの防水性能を改善する。

第１の態様によれば、電子デバイスに適用される雌コネクタが提供され、雌コネクタは、ハウジングと、防水リングと、舌片(tongue)とを含む。

ハウジングは、２つの開口端を持つキャビティとして形成され、第１の端面を含み、第１の端面は、舌片の第１の領域の近くにあり、舌片の第１の領域は、雄コネクタを接続するために利用される。

防水リングは、環状構造のものであり、第１の端面上に組み立てれ、ハウジングに接していない外側端面を含む。外側端面は、シール方式で電子デバイスのケーシングを密着させるために利用される。

舌片は、ハウジングのキャビティの内側に配置され、ハウジングの一端から他端へと伸びる方向に、舌片は、ハウジングと防水リングとを貫通する。

従って、この出願のこの実施形態において提供される雌コネクタによれば、防水リングは、雌コネクタのハウジングと、電子デバイスのケーシングとの間に配置され、防水リングは、雄コネクタと電気的に接続するための舌片の領域の近くにある雌コネクタのハウジングの第１の端面上に組み立てられ、それにより、ハウジングに接していない防水リングの外側端面は、端面シーリングを実装するために、シール方式で、電子デバイスのケーシングを密着させるために利用される。一方では、防水リングの外側端面と電子デバイスのケーシングとの間の端面シーリングを通して、雌コネクタのハウジングの第１の端面と、電子デバイスのケーシングとの間のギャップがシールされうる、それにより、電子デバイスの内部に水が染み入ることを避け、それによって、電子デバイスの防水性能を改善する。他方では、防水リングが直接的に、雌コネクタのハウジングの第１の端面上に組み立てられることができるため、金型を利用した射出成形を通してハウジングの側面に袖付けされる防水リングを形成する必要がない。第１に、射出成形を通して防水リングを形成するプロセスの複雑さに起因するコストが低減されうる。第２に、金型の異常のために電子デバイスの防水性能が比較的低くなる問題が可能な限り回避されうる。第３に、防水リングの側面と電子デバイスのケーシングとの間にラジアルシーリングが実装される構造に比べ、防水リングの外側端面と電子デバイスのケーシングとの間に実装される端面シーリングは、厚さ方向における雌コネクタのサイズを低減することができ、それによって、厚さ方向における電子デバイスのサイズを低減し、電子デバイス上に配置されるソケットの、厚さ方向におけるサイズを低減することを助ける。

任意選択で、溝を持つ第１の端面が提供され、防水リングは、第１の部分と第２の部分とを含み、第１の部分は、溝に挿入され、第２の部分は、溝の外部に露出し、第２の部分は、外側端面を含む。

従って、この出願のこの実施形態において提供される雌コネクタによれば、ハウジングの、溝を持つ第１の端面が提供され、防水リングが溝に挿入される。一方では、防水リングが、うまく位置決めされることができ、防水リングは、容易に固定されることができ、それによって、防水リングが、ハウジングの第１の端面から外れたり又は離脱したりすることを回避する。他方では、防水リングがハウジングに接している領域を通して水が電子デバイスに染み入ることがあり、溝の配置を通して、防水リングが溝に挿入され、溝は、防水リングに接している。このことは、防水リングとハウジングとの間の接触領域を増やし、水が通過する距離を増やしうるし、水が電子デバイスに染み入り難くする、それによって、電子デバイスの防水安定性を改善し、電子デバイスの防水効果を改善する。

任意選択で、接着層が第１の部分と溝との間に配置され、接着層は、第１の部分の面と溝の面とに別々に付着される。

従って、この出願のこの実施形態において提供される雌コネクタによれば、溝と第１の部分とに付着される接着層が、防水リングの第１の部分と溝との間に配置され、それにより、溝と第１の部分との間のギャップが効果的にシールされることができ、それによって、デバイスの防水効果がさらに改善する。加えて、接着層は、防水リングと溝との間の接着をさらに改善することができ、それにより、防水リングは、溝により良く固定されることができる。

任意選択で、防水リングは、内側端面を含み、内側端面は、段差面であり、内側端面は、内側段差面と、外側段差面とを含み、内側段差面は、溝の底面に接している第１の部分の端面であり、外側段差面は、第１の端面に接している第２の部分の端面であり、外側端面の領域は、内側段差面の領域より大きい。

従って、この出願のこの実施形態における雌コネクタによれば、防水リングの外側端面の領域が、溝の底面に接している内側段差面の領域より大きくなるように、段差防水リングが配置され、それによって、外側端面とケーシングとの間のシーリング領域が増え、シーリング効果を改善し、電子デバイスの防水性能をさらに改善する。

任意選択で、雌コネクタは、金属部材をさらに含み、金属部材は、ハウジングにしっかりと接続されている。

従って、この出願のこの実施形態における雌コネクタによれば、ハウジングにしっかりと接続されている金属部材の配置は、ハウジングの強度を効果的に増加させることができる。この構造は、ハウジングがプラスチックハウジングとして設計されているケースにうまく適用されうる。

任意選択で、金属部材は、埋込(embedded)部分と、露出部分とを含み、埋込部分は、ハウジングに埋め込まれ、ハウジングの第１の端面から離れる方向に伸び、露出部分は、埋込部分の２つの端部に位置し、スナップイン構造を形成するように、ハウジングのキャビティの内側に向けて曲げられる。

舌片は、ストッパ部材を含み、ストッパ部材は、露出部分に固定される。

任意選択で、金属部材は、スチール製である。

任意選択で、ハウジングは、プラスチック製である。

従って、この出願のこの実施形態における雌コネクタによれば、ハウジングは、プラスチックハウジングとして配置される。雌コネクタを利用したデータ伝送又は充電を実施するプロセスにおいて、金属ハウジング及び雄コネクタによって生成される電磁波が回避されうる、それにより、アンテナ性能への悪影響を低減し、デバイスのアンテナ性能を改善する。

任意選択で、防水リングは、シリカゲル製である。

第２の態様によれば、電子デバイスが提供され、電子デバイスは、ケーシングと、雌コネクタとを含み、雌コネクタは、ハウジングと、防水リングと、舌片とを含む。

ハウジングは、２つの開口端を持つキャビティとして形成され、第１の端面を含み、第１の端面は、舌片の第１の領域の近くにあり、舌片の第１の領域は、雄コネクタを接続するために利用される。

防水リングは、環状構造のものであり、第１の端面上に組み立てられ、ハウジングに接していない外側端面を含む。外側端面は、シール方式でケーシングを密着させる。

舌片は、ハウジングのキャビティの内部に配置され、ハウジングの一端から他端へと伸びる方向に、舌片は、ハウジングと防水リングとを貫通する。

従って、この出願のこの実施形態において提供される電子デバイスによれば、防水リングは、雌コネクタのハウジングと、電子デバイスのケーシングとの間に配置され、防水リングは、雄コネクタと電気的に接続するための舌片の領域の近くにある雌コネクタのハウジングの第１の端面上に組み立てられ、それにより、ハウジングに接していない防水リングの外側端面は、端面シーリングを実装するために、シール方式で、電子デバイスのケーシングを密着させる。一方では、防水リングの外側端面と電子デバイスのケーシングとの間の端面シーリングを通して、雌コネクタのハウジングの第１の端面と電子デバイスのケーシングとの間のギャップがシールされうる、それにより、電子デバイスの内部に水が染み入ることを避け、それによって、電子デバイスの防水性能を改善する。他方では、防水リングが直接的に、雌コネクタのハウジングの第１の端面上に組み立てられることができるため、金型を利用した射出成形を通してハウジングの側面に袖付けされる防水リングを形成する必要がない。第１に、射出成形を通して防水リングを形成するプロセスの複雑さに起因するコストが低減されうる。第２に、金型の異常のために電子デバイスの防水性能が比較的低くなる問題が可能な限り回避されうる。第３に、防水リングの側面と電子デバイスのケーシングとの間にラジアルシーリングが実装される構造に比べ、防水リングの外側端面と電子デバイスのケーシングとの間に実装される端面シーリングは、厚さ方向における雌コネクタのサイズを低減することができ、それによって、厚さ方向における電子デバイスのサイズを低減し、電子デバイス上に配置されるソケットの、厚さ方向におけるサイズを低減することを助ける。

任意選択で、溝を持つ第１の端面が提供され、防水リングは、第１の部分と第２の部分とを含み、第１の部分は、溝に挿入され、第２の部分は、溝の外部に露出し、第２の部分は、外側端面を含む。

任意選択で、接着層が第１の部分と溝との間に配置され、接着層は、第１の部分の面と溝の面とに別々に付着される。

任意選択で、防水リングは、内側端面を含み、内側端面は、段差面であり、内側端面は、内側段差面と、外側段差面とを含み、内側段差面は、溝の底面に接している第１の部分の端面であり、外側段差面は、第１の端面に接している第２の部分の端面であり、外側端面の領域は、内側段差面の領域より大きい。

任意選択で、雌コネクタは、金属部材をさらに含み、金属部材は、ハウジングにしっかりと接続されている。

任意選択で、金属部材は、埋込部分と、露出部分とを含み、埋込部分は、ハウジングに埋め込まれ、ハウジングの第１の端面から離れる方向に伸び、露出部分は、埋込部分の２つの端部に位置し、スナップイン構造を形成するように、ハウジングのキャビティの内側に向けて曲げられる。

舌片は、ストッパ部材を含み、ストッパ部材は、露出部分に固定される。

任意選択で、金属部材は、スチール製である。

任意選択で、ハウジングは、プラスチック製である。

任意選択で、防水リングは、シリカゲル製である。

第３の態様によれば、雌コネクタを製造するための方法が提供され、方法は、２つの開口端を持つキャビティ構造を有するハウジングを形成するステップと、舌片とハウジングとをしっかりと接続するステップであって、ハウジングの一端から他端へと伸びる方向に、舌片がハウジングを貫通する、ステップと、ハウジングの第１の端面上に防水リングを組み立てるステップであって、防水リングは、ハウジングに接していない外側端面を含み、外側端面は、シール方式で、雌コネクタが搭載されている電子デバイスのケーシングを密着させるために利用され、第１の端面は、舌片の第１の領域の近くにあり、舌片の第１の領域は、雄コネクタを接続するために利用され、防水リングは、環状構造のものである、ステップと、を含む。

任意選択で、溝を持つ第１の端面が提供され、ハウジングの第１の端面上に防水リングを組み立てるステップは、防水リングの第１の部分が溝に挿入され、第２の部分が溝の外部に露出し、第２の部分が外側端面を含むように、溝上に防水リングを組み立てるステップを含む。

この出願の実施形態による、電子デバイスの模式的構造図である。 この出願の実施形態による、雌コネクタの模式的構造図である。 この出願の実施形態による、ｙｚ面上での雌コネクタの模式的構造図である。 この出願の実施形態による、雌コネクタ及びケーシングの組み立て後の構造の３次元模式的構造図である。 この出願の実施形態による、ｘｚ面上での雌コネクタを持って提供される電子デバイスのケーシングの模式的構造図である。 この出願の実施形態による、ハウジングの３次元模式的構造図である。 この出願の実施形態による、ハウジングの他の３次元模式的構造図である。 この出願の実施形態による、ｙｚ面上でのハウジングの模式的構造図である。 この出願の実施形態による、ｘｚ面上でのハウジングの模式的構造図である。 この出願の実施形態による、舌片の３次元模式的構造図である。 この出願の実施形態による、端子アセンブリの３次元模式的構造図である。 この出願の実施形態による、絶縁体の３次元模式的構造図である。 この出願の実施形態による、防水リングの３次元模式的構造図である。 この出願の実施形態による、ｙｚ面上での防水リングの模式的構造図である。 この出願の実施形態による、ｙｚ面上での防水リングの局所領域Ｂの断面図である。 この出願の実施形態による、ｙｚ面上での他の防水リングの局所領域Ｂの断面図である。 この出願の実施形態による、ｙｚ面上での他の防水リングの局所領域Ｂの断面図である。 この出願の実施形態による、ｙｚ面上での他の防水リングの局所領域Ｂの断面図である。 この出願の実施形態による、ハウジングの他の３次元模式的構造図である。 この出願の実施形態による、ｙｚ面上でのハウジングの模式的構造図である。 この出願の実施形態による、ｙｚ面上での雌コネクタの局所領域Ａの模式的構造図である。 この出願の実施形態による、雌コネクタのさらに他の３次元模式的構造図である。 この出願の実施形態による、ｙｚ面上での雌コネクタの模式的構造図である。 この出願の実施形態による、金属部材の３次元模式的構造図である。 この出願の実施形態による、ハウジング及び金属部材の組み立て後の構造の３次元模式的構造図である。 この出願の実施形態による、ハウジング及び金属部材の組み立て後の構造の３次元模式的構造図である。 この出願の実施形態による、ｙｚ面上でのハウジング及び金属部材の組み立て後の構造の模式的構造図である。 この出願の実施形態による、舌片の３次元模式的構造図である。 この出願の実施形態による、舌片の３次元模式的構造図である。 この出願の実施形態による、ｙｚ面上での雌コネクタの模式的構造図である。 この出願の実施形態による、雌コネクタを製造するための方法の模式的フローチャートである。 この出願の実施形態による、ハウジング上に防水リングを組み立てるステップの模式図である。

以下では、添付の図面を参照しながら、この出願の技術的解決策について説明する。

この出願の実施形態における雌コネクタは、任意のタイプのコネクタに適用可能であり、この出願の実施形態において限定されない。例えば、雌コネクタは、タイプＣ、タイプＡ、タイプＢなどのものであってよい。

雌コネクタは、電子デバイスに配置され、電子デバイスは、雌コネクタが搭載される様々な可能なデバイスであってよい。例えば、電子デバイスは、モバイルフォン、タブレットコンピュータ、時計、ウェアラブルデバイスなどであってよい。図１は、この出願の実施形態による、電子デバイスの３次元模式的構造図である。図１を参照すると、電子デバイス１００は、ケーシング１０１と、ケーシング１０１上に配置されたソケット１０１－１と、ケーシング１０１上に搭載された雌コネクタ２００とを含む。任意選択で、電子デバイス１００は、さらに、画面１０２を含む。例えば、電子デバイスがモバイルフォンである場合、ケーシング１０１は、モバイルフォンのミドルフレーム又はリアケーシングとして理解されうる。

外部デバイスに接続された雄コネクタは、ソケット１０１－１を通して雌コネクタ２００に挿入され、それにより、外部デバイスと電子デバイスとの間の接続を実装する。このようにして、外部デバイスは、電子デバイスを充電するように構成される、又は外部デバイスは、電子デバイスとのデータ伝送を実行する。

雌コネクタは、電子デバイス上に搭載される。電子デバイスが水中に沈められた後、水は、電子デバイス上に配置されたソケットを通して電子デバイスの内部に侵入することがあり、電子デバイスにダメージをもたらす。

このことに基づき、この出願の実施形態は、雌コネクタを提供する。雌コネクタは、ハウジングと、舌片と、防水リングとを含む。防水リングは、雌コネクタのハウジングの端面上に組み立てられ、防水リングの端面は、雌コネクタのハウジングと電子デバイスのケーシングとの間のギャップをシールするために、シール方式で、電子デバイスのケーシングに密着する。このことは、水が電子デバイスの内部に染み入ることを避けることをできるようにし、それによって、電子デバイスの防水性能を改善する。

説明を容易にするため、雌コネクタのハウジングの端面とケーシングとの間のシーリングの方式を端面シーリングと称することがある。

以下では、図２～図１２を参照しながら、この出願のこの実施形態における雌コネクタについて詳細に説明する。

最初に、この出願の実施形態における添付図の座標系が説明される。ｙ方向は、雌コネクタの舌片の長さ方向と理解されてよく、又は、ｙ方向は、代替的に、雌コネクタのハウジングの一端から他端へ伸びる方向と理解されてよい。ｚ方向は、雌コネクタの厚さ方向又は高さ方向と理解されてよく、又は、ｚ方向は、代替的に、雌コネクタが搭載されている電子デバイスの厚さ方向と理解されてよい。ｘ方向は、ｙ方向及びｚ方向の両方に垂直である。

この出願の実施形態は、いくつかの部材（例えば、防水リング又はハウジング）の端面に関する。端面は、筒状構造の両端の面と理解されてよい。筒状構造は、規則的な形状を有する構造であってよく、例えば、筒状構造は、筒又は円筒である。筒状構造は、代替的に、不規則な形状を有する構造であってよい。このことは、この出願の実施形態において限定されない。

図２及び図３を参照すると、雌コネクタ２００は、ハウジング２１０と、防水リング２２０と、舌片２３０とを含む。

図５を参照すると、ハウジング２１０は、２つの開口端を持つキャビティ構造のように形成され、ハウジング２１０は、第１の端面２１１を含み（図５（ｂ）及び図５（ｃ）に示されているように）、第１の端面２１１は、ｙ方向に垂直である。さらに図３を参照すると、ハウジング２１０の第１の端面２１１は、舌片２３０の第１の領域２３０－Ａの近くにあり、第１の領域２３０－Ａは、雄コネクタを接続するために利用される。代替的に、第１の領域２３０－Ａは、雄コネクタを挿入する又は取り去るための領域と理解されてよい。第１の端面２１１は、ｙ方向に垂直でなくてよいが、ｙ方向と特定の夾角を形成しうることに留意されるべきである。

図７（ａ）を参照すると、防水リング２２０は、環状構造のものである。さらに図３を参照すると、防水リング２２０は、雌コネクタ２００のハウジング２１０の第１の端面２１１上に組み立てられ、防水リング２２０は、ハウジング２１０と接していない外側端面２２２－２を含む。図４を参照すると、外側端面２２２－２は、シール方式で、電子デバイスのケーシング１０１を密着させるために利用され、それにより、電子デバイスの防水性能を達成する。それに対応して、雌コネクタ２００のハウジング２１０に接している防水リング２２０の端面は、防水リング２２０の内側端面と称されることがある（詳細については、関連する以下の説明を参照されたい）。

防水リング２２０は、任意の形状の環状構造のものであってよく、ここでは限定されないことを理解されるべきである。例えば、環状構造は、円形環状構造、楕円状構造、矩形構造などであってよい。

例えば、防水リング２２０の外側端面２２２－２と電子デバイスのケーシング１０１との間のシール方式での密着は、締まり嵌めであってよい。

例えば、さらに図４を参照すると、防水リング２２０の外側端面２２２－２と電子デバイスのケーシング１０１との間のシーリング領域が説明されている。舌片２３０を収容するためのソケット１０１－１を持つ、電子デバイスのケーシング１０１が提供され、ケーシング１０１の環状領域１０１－２は、端面シーリングを実装するために、シール方式で、防水リング２２０の外側端面２２２－２を密着させる（図４（ｂ）に示すように）。ケーシング１０１の環状領域１０１－２の内側エッジ１０１－２Ａと外側エッジ１０１－２Ｂとの間の距離Ｌ₁は、防水リング２２０の外側端面２２２－２のｘｚ面上への射影の内側エッジと外側エッジとの間の距離と理解されてよい。防水リング２２０の外側端面２２２－２のｘｚ面上への射影は、リングであり、リングの射影は、内側エッジと外側エッジとを含む。例えば、リングの射影が円形リングである場合、円形リングの内側エッジの半径は、円形リングの内径と称されることがあり、円形リングの外側エッジの半径は、円形リングの外径と称されることがあり、外径と内径との間の差は、円形リングの内側エッジと外側エッジとの間の距離である。

例えば、防水リング２２０の外側端面２２２－２とケーシング１０１との間のシーリングを容易にするため、ソケット１０１－１と環状領域１０１－２の内側エッジ１０１－２Ａとの間に距離Ｌ₂があけられてよい。

任意選択で、防水リング２２０は、シリコーンリングであってよい。言い換えると、防水リング２２０は、シリカゲル製である。

図２を参照すると、舌片２３０は、ハウジング２１０の内部に配置され、ハウジング２１０の一端から他端へと伸びる方向（即ち、ｙ方向）に、舌片２３０が、ハウジング２１０と防水リング２２０とを貫通する。

例えば、図６を参照すると、舌片２３０（図６（ａ）に示すようなもの）は、端子アセンブリ２３１（図６（ｂ）に示すようなもの）及び絶縁体２３２（図６（ｃ）に示すようなもの）を含む。端子アセンブリ２３１及び絶縁体２３２は、一体的に射出成形されて舌片２３０を形成してよい。ストッパ部材２３２－１を持つ絶縁体２３２が提供され、ストッパ部材２３２－１は、ハウジング２１０と協力してハウジング２１０上に舌片２３０を固定することができる。

ストッパ部材２３２－１は、雄コネクタに電気的に接続される端子アセンブリ２３１の領域を画定するための部分であると理解されうる。図６（ａ）を参照すると、ストッパ部材２３２－１は、舌片２３０を２つの領域に分けうる。ストッパ部材２３２－１の第１の側面上の領域は、舌片２３０のヘッド領域と理解されてよい。舌片２３０のヘッド領域内の端子アセンブリ２３１の部分は、雄コネクタとの電気的接続のために利用され、この部分は、舌片２３０の第１の領域２３０－Ａに位置する。ストッパ部材２３２－１の第２の側の領域は、舌片２３０のテール領域と理解されてよく、テール領域は、プリント回路基板（printed circuit board, PCB）上に半田付けするための端子アセンブリ２３１内の領域を含む。

現在知られている雌コネクタでは、雌コネクタを形成するプロセスにおいて、雌コネクタのハウジングが金型内に置かれ、液状の防水素材（例えば、液状の防水シリカゲル）が、防水リングを形成するために射出成形を通してハウジングの側面に袖付けされる。防水リングの側面は、シール方式で、電子デバイスのケーシングに密着し、それにより、雌コネクタのハウジングの側面と電子デバイスのケーシングとの間のラジアルシーリングを実装する。その雌コネクタでは、防水リングが、雌コネクタのハウジングを金型内に置くことによって射出成形されるため、一方では、プロセスを実施するためのコストが増え、他方では、金型が異常である、例えば、金型が損傷している又はサイズ誤差が生じている場合、雌コネクタのハウジングの精度誤差に加え、金型の精度誤差が、防水リングのサイズの精度に大きく影響し、それによって、防水リングと電子デバイスのケーシングとの間のシール方式での密着に影響し、電子デバイスの防水性能を低下させる。

従って、この出願のこの実施形態において提供される雌コネクタによれば、防水リングは、雌コネクタのハウジングと電子デバイスのケーシングとの間に配置され、防水リングは、雄コネクタを電気的に接続するための舌片の領域の近くにある、雌コネクタのハウジングの第１の端面上に組み立てられ、それにより、ハウジングに接していない防水リングの外側端面が、端面シーリングを実装するために、シール方式で、電子デバイスのケーシングに密着する。一方では、防水リングの外側端面と電子デバイスのケーシングとの間の端面シーリングを通して、雌コネクタのハウジングの第１の端面と電子デバイスのケーシングとの間のギャップがシールされうる、それにより、水が電子デバイスの内部に染み入ることを回避し、それによって、電子デバイスの防水性能を改善する。他方では、防水リングが、雌コネクタのハウジングの第１の端面上に直接組み立てられることができるため、金型を利用した射出成形を通してハウジングの側面に袖付けされる防水リングを形成する必要がない。第１に、射出成形を通して防水リングを形成するプロセスの複雑さに起因するコストが低減されうる。第２に、金型の異常のために電子デバイスの防水性能が比較的低くなる問題が可能な限り回避されうる。第３に、防水リングとの側面と電子デバイスのケーシングとの間にラジアルシーリングが実装される構造に比べ、防水リングの外側端面と電子デバイスのケーシングとの間に実装される端面シーリングは、厚さ方向における雌コネクタのサイズを低減することができ、それによって、厚さ方向における電子デバイスのサイズを低減し、電子デバイス上に配置されるソケットの、厚さ方向におけるサイズを低減することを助ける。

この出願のこの実施形態においては、防水リングがハウジングの第１の端面上に組み立てられる複数の構造がある。防水リングがハウジングの第１の端面上に組み立てられる構造に基づいて、例えば、以下では、防水リング、ハウジング、及び防水リングがハウジングの第１の端面上に組み立てられる具体的な構造について詳細に説明する。

構造１
防水リングの位置決めを容易にするため、さらに図２～図５、及び図７～図９を参照すると、可能な実装において、溝２１２（図５（ａ）及び図５（ｂ）に示されるもの）を持つ、ハウジング２１０の第１の端面２１１が提供される。防水リング２２０は、第１の部分２２１と、第２の部分２２２とを含む（図７（ａ）と、図７（ｂ）と、図８（ｂ）とに示されるように）。防水リング２２０の第１の部分２２１は、溝２１２に挿入され、防水リング２２０の第２の部分２２２は、溝２１２の外部に露出し、第２の部分２２２は、外側端面２２２－２を含む（図３に示されるように）。

さらに図５（ａ）及び図５（ｂ）を参照すると、溝２１２は、雌コネクタ２００のハウジング２１０の第１の端面２１１上に配置された環状溝２１２であってよい。さらに図５（ｃ）及び図５（ｄ）を参照すると、溝２１２は、側面２１２－１、側面２１２－２、及び底面２１２－３を含む。これら３つの面によって形成される空間は、溝２１２を形成し、防水リング２２０の第１の部分２２１を収容するために利用される。

従って、溝を持つ、雌コネクタのハウジングの第１の端面が提供され、防水リングは、溝に挿入される。一方では、防水リングが、うまく位置決めされることができ、防水リングは、容易に固定されることができ、それによって、防水リングが、ハウジングの第１の端面から外れたり又は離脱したりすることを回避する。他方では、防水リングがハウジングに接している領域を通して水が電子デバイスに染み入ることがあり、溝の配置を通して、防水リングが溝に挿入され、溝は、防水リングに接している。このことは、防水リングとハウジングとの間の接触領域を増やし、水が通過する距離を増やしうる。例えば、水は、最終的に電子デバイスの内部に侵入するために、ハウジングのキャビティに近い溝の側面（例えば、側面２１２－１）と、溝の底面（２１２－３）と、ハウジングのキャビティから離れた溝の側面（例えば、側面２１２－２）とを通過する必要がある。このことは、水が電子デバイスに染み入ることを難しくし、それによって、電子デバイスの防水安定性を改善し、電子デバイスの防水効果を改善する。

防水リング２２０は、様々な形状の構造であってよい。

さらに図７及び図８を参照すると、可能な実装において、防水リング２２０は、段差防水リングのように配置されてよい。図７（ｂ）が例として利用される。防水リング２２０は、内側端面を含み、内側端面は、段差面であり、内側端面は、内側段差面２２１－１と、外側段差面２２２－１とを含む。内側段差面２２１－１は、溝２１２の底面２１２－３に接する端面であり、外側段差面２２２－１は、ハウジング２１０の第１の端面２１１に接する端面であり、外側端面２２２－２の領域は、内側段差面２２１－１の領域より大きい。

図７（ｃ）及び図８（ａ）を参照すると、ｚ方向において、外側段差面２２２－１は、内側段差面２２１－１よりも舌片２３０から遠くにある。図７（ｄ）及び図８（ｂ）を参照すると、外側段差面２２２－１は、内側段差面２２１－１よりも舌片２３０の近くにある。

いくつかのケースにおいて、電子デバイスの全部の厚さは小さい必要がある。結果として、雌コネクタの厚さも小さくなり、ｚ方向での溝のサイズを小さくすることにつながり、溝の底面と接する防水リングの端面の小領域が小さくなる。段差形状の防水リングを利用することは、防水リングの外側端面の領域が、溝の底面に接する防水リングの端面の領域より大きいことを保証しうる、それによって、防水リングの外側端面と電子デバイスのケーシングとの間のシーリング領域を増やし、シーリング効果を改善する。

図９（ａ）及び図９（ｂ）を参照すると、他の可能な実装において、第１の面（即ち、ｙｚ面）上での防水リング２２０の断面は、正方形であってよい。防水リング２２０は、第１の部分２２１と、第２の部分２２２とを含み、防水リング２２０は、内側端面２２１－１と、外側端面２２２－２とを含む。内側端面２２１－１は、第１の部分２２１の端面であってよく、溝２１２の底面２１２－３に接する。外側端面２２２－２は、第２の部分２２２の端面であってよく、ハウジング２１０に接していない。外側端面２２２－２は、電子デバイスのケーシング１０１との端面シーリングを実装するために利用される。

構造は、電子デバイスの厚さについての特別な要件がないケースにうまく適用されてよく、厚さ要件に合致する様々な防水リングが設計されてよい。プロセスは、シンプルで操作することが容易である。

加えて、防水リング２２０の外側端面２２２－２の形状は、この出願のこの実施形態において限定されない。例えば、さらに図７を参照すると、防水リング２２０の外側端面２２２－２は、曲げられていてよい。任意選択で、ｙｚ面上での外側端面２２２－２の断面は、例えば、図７（ｂ）に示された、くびれた形状であってよい。他の例について、さらに図８を参照すると、防水リング２２０の外側端面２２２－２は、代替的に、平面状であってよい。

図７及び図８に示した段差防水リングの構造は、単なる説明のための例にすぎず、この出願のこの実施形態に関する限定を構成すべきでないと理解されるべきである。段差防水リングの任意の構造は、この出願のこの実施形態の保護範囲に含まれる。

従って、この出願のこの実施形態における雌コネクタによれば、防水リングの外側端面の領域が、溝の底面に接する内側段差面の領域より大きくなるように、段差防水リングが配置され、それによって、防水リングの外側端面と電子デバイスのケーシングとの間のシーリング領域を増やし、シーリング効果を改善し、さらに、電子デバイスの防水性能を改善する。

溝を持つ、ハウジングの第１の端面が提供される上述した構造においては、溝に挿入される防水リングの第１の部分と溝との間にギャップがありうる。この可能なギャップは、また、水が電子デバイスに染み入る道である。従って、この可能なギャップをシールするために、この出願の実施形態は、シーリング効果をさらに改善するための以下の構造をさらに提供する。

図１０は、ｙｚ面上での雌コネクタの局所領域Ａの模式的構造図である。局所領域Ａについては、図３の要素を参照されたい。局所領域Ａは、溝と防水リングとが互いに協力する領域として理解されうる。

図１０を参照すると、可能な実装において、接着層２４０が、防水リング２２０の第１の部分２２１と溝２１２との間に配置され、接着層２４０は、第１の部分２２１の面と、溝２１２の面とに別々に付着されている。

溝２１２の面は、側面２１２－１及び２１２－２と、溝２１２の底面２１２－３とを含み、防水リング２２０の第１の部分２２１の面は、内側端面２２１－１と、側面２２１－２及び２２１－３とを含む。

雌コネクタを製造するプロセスにおいて、接着剤が、溝２１２の底面２１２－３に付けられてよく、防水リング２２０の第１の部分２２１の内側端面２２１－１は、溝２１２の底面２１２－３上に押しつけられ、それにより、接着剤は、溝２１２と防水リング２２０の第１の部分２２１との間で押しつけられて、防水リング２２０の第１の部分２２１と溝２１２との間に接着層２４０を形成する。

従って、溝と第１の部分とに付着される接着層は、防水リングの第１の部分と溝との間に配置され、それにより、溝と防水リングの第１の部分との間のギャップは、効果的にシールされることができ、それによって、電子デバイスの防水効果をさらに改善する。加えて、接着層は、防水リングと溝との間の接着をさらに改善することができ、それにより、防水リングは、溝により良く固定されることができる。

他の可能な実装において、溝２１２と防水リング２２０の第１の部分２２１との間のギャップをシールするために、防水リング２２０の第１の部分２２１は、締まり嵌め方式で、溝２１２に挿入されてよい。例えば、ｚ方向での溝２１２のサイズが１ｃｍであり、ｚ方向での防水リング２２０の第１の部分２２１のサイズが１．１ｃｍであってよい。１．１ｃｍは１ｃｍより大きいため、防水リング２２０の第１の部分２２１は、締まり嵌め方式で、溝２１２に挿入されて、効果的にギャップをシールする。

防水リングの第１の部分が締まり嵌め方式で溝に挿入される構造は、ｚ方向での溝及び防水リングのサイズが比較的大きいケースにうまく適用されることができ、防水リングの性能に悪影響を及ぼすことなく、溝と防水リングとの間のギャップがシールされることができる。

構造２
この構造においては、ハウジング２１０の第１の端面２１１上に溝を配置する必要がない。図１１を参照すると、接着層２６０が、防水リング２２０の内側端面２２１－１とハウジング２１０の第１の端面２１１との間に提供されうる。接着層２６０は、防水リング２２０の内側端面２２１－１と、ハウジング２１０の第１の端面２１１とに別々に付着されている。

防水リング２２０は、代替的に、接着層を、防水リングの内側端面とハウジングの第１の端面とに接着することによって、ハウジング２１０の第１の端面２１１に組み立てられてよく、それにより、防水リングの外側端面２２２－２とケーシング１０１との間の端面シーリングを実装する。

例えば、接着層２６０の接着材料は、紫外線硬化（ultraviolet curing, UV）塗料であってよい。雌コネクタのハウジング２１０の第１の端面２１１上に防水リング２２０を組み立てるプロセスにおいては、ＵＶ接着剤が、第１の端面２１１上に塗布されて紫外線硬化を通して接着層２６０を形成してよく、それにより、防水リング２２０の内側端面２２１－１と、ハウジング２１０の第１の端面２１１とが互いに接着される。

構造１及び構造２は、単なる説明のための例にすぎず、この出願のこの実施形態に関する限定を構成すべきでないと理解されるべきである。防水リングがハウジングの第１の端面上に組み立てられることができる任意の構造は、この出願のこの実施形態の保護範囲に含まれる。

雌コネクタを利用したデータ伝送又は充電を実施するプロセスにおいては、雄コネクタが金属製であるため、雌コネクタのハウジングも金属製ハウジングである場合、雄コネクタの金属とハウジングの金属とが電磁波を生成することがある。アンテナが雌コネクタに近い位置に配置されるとき、雌コネクタによって生成される電磁波は、アンテナ性能に悪影響を及ぼすことがある。

従って、任意選択で、ハウジング２１０は、プラスチックハウジングであってよい。言い換えると、ハウジング２１０は、プラスチック製である。

従って、雌コネクタのハウジングは、プラスチックハウジングとして配置される。雌コネクタを利用したデータ伝送又は充電を実施するプロセスにおいて、金属ハウジングと雄コネクタとによって生成される電磁波は回避されうる、それにより、アンテナ性能への悪影響を低減し、電子デバイスのアンテナ性能を改善する。

雌コネクタのハウジングは、舌片を支持するように構成される。ハウジングの強度を増加させるために、ハウジングに固定される金属部材がハウジング内に配置されてよい。この構造は、ハウジングがプラスチックハウジングとして設計されているケースにうまく適用されうる。

例えば、図１２（ａ）を参照すると、雌コネクタは、金属部材２５０をさらに含み、図１２（ｂ）を参照すると、金属部材２５０は、ハウジング２１０にしっかりと接続されている。例えば、金属部材２５０とハウジング２１０とは、射出成形を通して一体成形されてよい。

任意選択で、図１２（ｃ）及び図１２（ｄ）を参照すると、金属部材２５０は、埋込部分２５１と、露出部分２５２とを含む。金属部材２５０の埋込部分２５１は、ハウジング２１０に埋め込まれ、ハウジング２１０の第１の端面２１１から離れる方向に延伸する。金属部材２５０の露出部分２５２は、埋込部分２５１の両端に位置し、スナップイン構造を形成するために、ハウジング２１０のキャビティの内部に向けて折り曲げられ、ハウジング２１０のキャビティ内に露出される、それにより、舌片２３０は、金属部材２５０上に固定されることができる。

任意選択で、図１２（ｅ）及び図１２（ｆ）を参照すると、舌片２３０は、舌片２３０のストッパ部材２３２－１を利用することによって、金属部材２５０の露出部分２５２に固定されうる。例えば、さらに図１２（ｃ）及び図１２（ｄ）を参照すると、金属部材２５０の露出部分２５２は、互いに向かい合うフロント端部２５２－１とリア端部２５２－２とを含んでよい。リア端部２５２－２は、ハウジング２１０のキャビティの内部に向けて折り曲げられた複数（例えば、４つ）のかぎ爪構造のものであってよい。フロント端部２５２－１は、フロント相手端面２５２－１Ａを含み、リア端部２５２－２は、リア相手端面２５２－２Ａを含む。さらに図１２（ｅ）及び図１２（ｆ）を参照すると、舌片２３０のストッパ部材２３２－１は、互いに向かい合うフロント端面２３２－１１とリア端面２３２－１２とを含む。ストッパ部材２３２－１のフロント端面２３２－１１は、露出部分２５２のフロント端部２５２－１のフロント相手端面２５２－１Ａに対応する。ストッパ部材２３２－１のリア端面２３２－１２は、露出部分２５２のリア端部２５２－２のリア相手端面２５２－２Ａに対応する。図１２（ｇ）を参照すると、金属部材２５０の露出部分２５２のフロント相手端面２５２－１Ａは、ストッパ部材２３２－１のフロント端面２３２－１１に密着している。金属部材２５０の露出部分２５２のリア相手端面２５２－２Ａは、ストッパ部材２３２－１のリア端面２３２－１２に密着しており、それにより、舌片２３０のストッパ部材２３２－１は、金属部材２５０の露出部分２５２に固定される。従って、舌片２３０は、金属部材２５０を利用することによって、ハウジング２１０に固定されうる。

図１２（ａ）に示された金属部材２５０について、予備折り溝がハウジング２１０に配置されてよく、金属部材２５０の露出部分２５２のリア端部２５２－２は、舌片２３０が組み立てられる前に、折り曲げられなくてよい。例えば、リア端部２５２－２は、ｙ方向に、ハウジング２１０に配置された予備折り溝に挿入されてよく、舌片２３０のヘッド領域から始めてｙ方向に、舌片２３０がハウジング２１０を通過する、それにより、舌片２３０は、ハウジング２１０を貫通する。舌片２３０のストッパ部材２３２－１のフロント端面２３２－１１が、金属部材２５０の露出部分２５２のフロント端部２５２－１のフロント相手端面２５２－１Ａに接した後、金属部材２５０の露出部分２５２のリア端部２５２－２が、予備折り溝に沿ってハウジング２１０のキャビティの内部に向けて折り曲げられる、それにより、リア端部２５２－２のリア相手端面２５２－２Ａは、舌片２３０のストッパ部材２３２－１のリア端面２３２－１２に密着し、露出部分２５２のフロント端部２５２－１のフロント相手端面２５２－１Ａは、舌片２３０のストッパ部材２３２－１のフロント端面２３２－１１に密着し、それにより、舌片２３０のストッパ部材２３２－１は、露出部分２５２に固定される。

任意選択で、金属部材２５０は、スチール製であってよい。

上では、図２～図１２を参照しながら、この出願の実施形態における雌コネクタについて詳細に説明している。以下では、さらに図１～図１２を参照しながら、この出願の実施形態における、雌コネクタが搭載される電子デバイスについて詳細に説明する。例えば、電子デバイスは、図１に示された電子デバイスであってよく、雌コネクタは、図２～図１２のいずれか１つに示された構造に対応する雌コネクタであってよい。

さらに図１～図４（ａ）を参照すると、電子デバイスは、ケーシング１０１と、雌コネクタ２００とを含む。雌コネクタ２００は、ハウジング２１０と、防水リング２２０と、舌片２３０とを含む。

図２～図１２を参照すると、ハウジング２１０は、２つの開口端を持つキャビティとして形成されている。ハウジング２１０は、第１の端面２１１を含み、第１の端面２１１は、舌片２３０の第１の領域２３０－Ａの近くにあり、第１の領域２３０－Ａは、雄コネクタを接続するために利用される。防水リング２２０は、環状構造のものであり、ハウジング２１０の第１の端面２１１上に組み立てられる。加えて、ハウジング２１０に接していない防水リング２２０の外側端面２２２－２は、シール方式で、ケーシング１０１を密着させる。舌片２３０は、ハウジング２１０の内部に配置され、ハウジング２１０にしっかりと接続されている。ハウジング２１０の一端から他端へと伸びる方向（即ち、ｙ方向）において、舌片２３０は、ハウジング２１０と、防水リング２２０とを貫通する。

部材の具体的な説明については、上述した関連説明を参照されたい。簡潔さのために、詳細については、ここで再び説明されない。

この出願の実施形態は、雌コネクタを製造するための方法をさらに提供する。図１３は、この出願の実施形態による、雌コネクタを製造するための方法の模式的フローチャートである。図１４は、ハウジング上に防水リングを組み立てるステップの模式図である。

図１～図１２及び図１３をさらに参照すると、方法は、以下のステップを含む。

Ｓ３１０：２つの開口端を持つキャビティ構造を有するハウジング２１０を形成する。

Ｓ３２０：舌片２３０をハウジング２１０にしっかり接続する、ここで、ハウジング２１０の一端から他端へと伸びる方向に、舌片２３０は、ハウジング２１０を貫通する。

Ｓ３３０：ハウジング２１０の第１の端面２１１上に防水リング２２０を組み立てる、ここで、防水リング２２０は、ハウジング２１０に接していない外側端面２２２－２を含み、外側端面２２２－２は、シール方式で、雌コネクタが搭載される電子デバイスのケーシングを密着させるために利用され、ハウジング２１０の第１の端面２１１は、舌片２３０の第１の領域２３０－Ａの近くにあり、第１の領域２３０－Ａは、雄コネクタを接続するために利用される。

任意選択で、溝２１２を持つ、ハウジング２１０の第１の端面２１１が提供され、第１の端面２１１上に防水リング２２０を組み立てることは、防水リング２２０の第１の部分２２１が溝２１２に挿入され、防水リング２２０の第２の部分２２２が溝２１２の外部に露出するように、溝２１２上に防水リング２２０を組み立てることであって、第２の部分２２２は、外側端面２２２－２を含む、ことを含む。

この出願の実施形態において説明されるように、ある要素が他の要素に「固定」されることは、ある要素が直接又は間接的に他の要素に固定されることができることを意味すると理解されるべきである。この出願の実施形態において説明されるように、ある要素と他の要素との間の「接続」は、直接的な接続又は間接的な接続であってよい。この出願の実施形態において説明されるように、ある要素と他の要素との間の「接触」は、直接的な接触又は間接的な接触であってよい。加えて、この出願の実施形態において説明されるように、２つの要素の接触は、許容可能な範囲の搭載誤差の範囲内での接触として理解されてよく、搭載誤差に起因する小さなギャップがあってよい。

この出願の実施形態において説明されるように、ある方向が他の方向に「平行」又は「垂直」であることは、「近似的に平行」又は「近似的に垂直」であると理解されうることがさらに理解されるべきである。

上記の説明は、この出願の単なる具体的な実装にすぎず、この出願の保護範囲を限定することは意図されていない。この出願で開示された技術的範囲内で当業者によって直ちに理解される任意の変形又は置換は、この出願の保護範囲に含まれるべきである。従って、この出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲を対象とすべきである。

Claims (14)

1. 電子デバイスに適用される雌コネクタであって、前記雌コネクタは、ハウジングと、防水リングと、舌片とを含み、
   前記ハウジングは、２つの開口端を持つキャビティとして形成され、第１の端面を含み、前記第１の端面は、前記舌片の第１の領域の近くにあり、前記舌片の前記第１の領域は、雄コネクタを接続するために利用され、
   前記防水リングは、環状構造のものであり、前記第１の端面上に組み立てられ、前記ハウジングに接していない外側端面を含み、前記外側端面は、シール方式で前記電子デバイスのケーシングを密着させるために利用され、
   前記舌片は、前記ハウジングの内部に配置され、前記舌片は、前記ハウジングと前記防水リングを貫通し、
   溝を持つ前記第１の端面が提供され、前記防水リングは、第１の部分と第２の部分とを含み、前記第１の部分は、前記溝に挿入され、前記第２の部分は、前記溝の外部に露出し、前記第２の部分は、前記外側端面を含み、
   接着層が前記第１の部分と前記溝との間に配置され、前記接着層は、前記第１の部分の面と前記溝の面とに別々に付着される、
   雌コネクタ。
2. 前記防水リングは、内側端面を含み、前記内側端面は、段差面であり、前記内側端面は、内側段差面と、外側段差面とを含み、
   前記内側段差面は、前記溝の底面に接している前記第１の部分の端面であり、前記外側段差面は、前記第１の端面に接している前記第２の部分の端面であり、前記外側端面の領域は、前記内側段差面の領域より大きい、
   請求項１に記載の雌コネクタ。
3. 前記雌コネクタは、金属部材をさらに含み、前記金属部材は、前記ハウジングにしっかりと接続されている、
   請求項１又は２に記載の雌コネクタ。
4. 前記金属部材は、埋込部分と、露出部分とを含み、前記埋込部分は、前記ハウジングに埋め込まれ、前記ハウジングの前記第１の端面から離れる方向に伸び、前記露出部分は、前記埋込部分の２つの端部に位置し、スナップイン構造を形成するように、前記ハウジングの前記キャビティの内側に向けて曲げられ、
   前記舌片は、ストッパ部材を含み、前記ストッパ部材は、前記露出部分に固定される
   請求項３に記載の雌コネクタ。
5. 前記金属部材は、スチール製である、
   請求項３又は４に記載の雌コネクタ。
6. 前記ハウジングは、プラスチック製である、
   請求項１～５のいずれか１項に記載の雌コネクタ。
7. 前記防水リングは、シリカゲル製である、
   請求項１～６のいずれか１項に記載の雌コネクタ。
8. 電子デバイスであって、前記電子デバイスは、ケーシングと、雌コネクタとを含み、前記雌コネクタは、ハウジングと、防水リングと、舌片とを含み、
   前記ハウジングは、２つの端部が開口しているキャビティとして形成され、第１の端面を含み、前記第１の端面は、前記舌片の第１の領域の近くにあり、前記舌片の前記第１の領域は、雄コネクタを接続するために利用され、
   前記防水リングは、環状構造のものであり、前記第１の端面上に組み立てられ、前記ハウジングに接していない外側端面を含み、前記外側端面は、シール方式で前記ケーシングを密着させ、
   前記舌片は、前記ハウジングの内部に配置され、前記舌片は、前記ハウジングの一端から他端へと伸びる方向に、前記ハウジングと前記防水リングとを貫通し、
   溝を持つ前記第１の端面が提供され、前記防水リングは、第１の部分と第２の部分とを含み、前記第１の部分は、前記溝に挿入され、前記第２の部分は、前記溝の外部に露出し、前記第２の部分は、前記外側端面を含み、
   接着層が前記第１の部分と前記溝との間に配置され、前記接着層は、前記第１の部分の面と前記溝の面とに別々に付着される、
   電子デバイス。
9. 前記防水リングは、内側端面を含み、前記内側端面は、段差面であり、前記内側端面は、内側段差面と、外側段差面とを含み、
   前記内側段差面は、前記溝の底面に接している前記第１の部分の端面であり、前記外側段差面は、前記第１の端面に接している前記第２の部分の端面であり、前記外側端面の領域は、前記内側段差面の領域より大きい、
   請求項８に記載の電子デバイス。
10. 前記雌コネクタは、金属部材をさらに含み、前記金属部材は、前記ハウジングにしっかりと接続されている、
    請求項８又は９に記載の電子デバイス。
11. 前記金属部材は、埋込部分と、露出部分とを含み、前記埋込部分は、前記ハウジングに埋め込まれ、前記ハウジングの前記第１の端面から離れる方向に伸び、前記露出部分は、前記埋込部分の２つの端部に位置し、スナップイン構造を形成するように、前記ハウジングの前記キャビティの内側に向けて曲げられ、
    前記舌片は、ストッパ部材を含み、前記ストッパ部材は、前記露出部分に固定される
    請求項１０に記載の電子デバイス。
12. 前記金属部材は、スチール製である、
    請求項１０又は１１に記載の電子デバイス。
13. 前記ハウジングは、プラスチック製である、
    請求項８～１２のいずれか１項に記載の電子デバイス。
14. 前記防水リングは、シリカゲル製である、
    請求項８～１３のいずれか１項に記載の電子デバイス。

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