JP7274960B2 - ショーケース - Google Patents

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Description

本発明は、ショーケースに関する。
従来、複数の陳列室を備え、一部の陳列室が冷却室または加温室に切り換えられるショーケースが知られている。
特開2017-189463号公報には、陳列室内の空気を加熱するためのガラスヒータを備えるショーケースが開示されている。
特開2017-189463号公報
しかしながら、ガラスヒータにより加温室が実現されるショーケースでは、消費電力が比較的高くなる。
本発明の主たる目的は、従来の上記ショーケースと比べて、省エネルギー性能が高いショーケースを提供することにある。
本発明に係るショーケースは、圧縮機、流路切替部、第1熱交換器、第2熱交換器、第1減圧部、および第3熱交換器を含み、冷媒が循環する冷媒回路と、第1熱交換器を収容し、第1熱交換器において冷媒と熱交換した空気が内部を循環する第1室と、第2熱交換器を収容し、第2熱交換器において冷媒と熱交換した空気が内部を循環する第2室とを備える。流路切替部は、第2熱交換器が蒸発器として作用しかつ第3熱交換器が凝縮器として作用する第1状態と、第1熱交換器が凝縮器として作用しかつ第2熱交換器が蒸発器として作用する第2状態とを切り換えるように設けられている。第1室と第2室との間には、空気が流出入する第1流出入口および第2流出入口が形成されている。上記ショーケースは、第1流出入口および第2流出入口が開放された第3状態と、第1流出入口および第2流出入口が閉止された第4状態とを切り換えるように設けられている開閉部をさらに備える。開閉部は、冷媒回路が第1状態にあるときに第3状態とされ、冷媒回路が第2状態にあるときに第4状態とされる。
本発明によれば、従来の上記ショーケースと比べて、省エネルギー性能が高いショーケースを提供することができる。
実施の形態1に係るショーケースの斜視図である。 図1に示されるショーケースの部分断面図である。 実施の形態1に係るショーケースが第1状態にあるときの冷媒回路を示す図である。 実施の形態1に係るショーケースが第2状態にあるときの冷媒回路を示す図である。 実施の形態1に係るショーケースが第1状態にあるときの開閉部を示す部分断面図である。 実施の形態1に係るショーケースが第2状態にあるときの開閉部を示す部分断面図である。 実施の形態2に係るショーケースが第1状態にあるときの冷媒回路を示す図である。 実施の形態2に係るショーケースが第2状態にあるときの冷媒回路を示す図である。 実施の形態3に係るショーケースが第1状態にあるときの冷媒回路を示す図である。 実施の形態3に係るショーケースが第2状態にあるときの冷媒回路を示す図である。 実施の形態4に係るショーケースが第1状態にあるときの冷媒回路を示す図である。 実施の形態4に係るショーケースが第2状態にあるときの冷媒回路を示す図である。 実施の形態4に係るショーケースが第3状態にあるときの冷媒回路を示す図である。 実施の形態4に係るショーケースのプルダウン運転時のフローチャートである。 実施の形態4に係るショーケースが冷温同時運転状態にあるときの温度調整動作のフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
実施の形態1.
図1~図4に示されるように、実施の形態1に係るショーケース100は、第1室1、第2室2、および機械室3と、冷媒回路とを備える。ショーケース100では、冷媒回路が切り換えられ、かつ第1室1と第2室2との間の風路が開閉されることにより、第1室1および第2室2が冷却室として作用する冷却運転状態と、第1室1が温蔵室として作用し第2室2が冷却室として作用する冷温同時運転状態とが切り換えられる。なお、冷却室には、冷蔵室および冷凍室が含まれる。
まず、冷媒回路の切り換えに係る構成について説明する。図3および図4に示されるように、ショーケース100の冷媒回路は、圧縮機200、流路切替部210、第1熱交換器220、第2熱交換器230、第1減圧部240、および第3熱交換器250と、冷媒配管310,320,330とを含む。
第1熱交換器220は、第1室1に収容されている。第2熱交換器230および第1減圧部240は、第2室2に収容されている。圧縮機200,流路切替部210,および第3熱交換器250は、機械室3に収容されている。
流路切替部210は、冷媒回路を、図3に示される第1状態と、図4に示される第2状態とに切り換える。図3に示されるように、第1状態では、冷媒が、圧縮機200、流路切替部210、第3熱交換器250、冷媒配管320、第1減圧部240、第2熱交換器230、および冷媒配管330を順に循環する。上記第1状態では、第3熱交換器250が凝縮器として作用し、第2熱交換器230が蒸発器として作用する。図4に示されるように、第2状態では、冷媒が、圧縮機200、流路切替部210、冷媒配管310、第1熱交換器220、第1減圧部240、第2熱交換器230、および冷媒配管330を順に循環する。上記第2状態では、第1熱交換器220が凝縮器として作用し、第2熱交換器230が蒸発器として作用する。上記第1状態は、ショーケース100が冷却運転状態とされるときに、実現される。上記第2状態は、ショーケース100が冷温蔵運転状態とされるときに、実現される。
圧縮機200は、可変容量式、または固定容量式の圧縮機である。圧縮機200が可変容量式である場合、圧縮機200の電動機の回転速度がインバータの出力周波数に応じて切り換えられて、圧縮機200の運転容量(単位時間当たりの冷媒吐出量)が変更されることにより、冷媒回路を循環する冷媒循環量が制御され得る。圧縮機200が固定容量式である場合、圧縮機200の始動と停止とが制御されることにより、冷媒回路を循環する冷媒循環量が制御され得る。
流路切替部210は、第1開閉弁211および第2開閉弁212を有する。第1開閉弁211および第2開閉弁212は、冷媒回路において圧縮機200の吐出口に対して並列に接続されている。第1開閉弁211は、冷媒回路において圧縮機200の吐出口と第1熱交換器220との間に配置されている。より具体的には、第1開閉弁211は、冷媒回路において圧縮機200の吐出口と冷媒配管310との間に配置されている。第1開閉弁211は、冷媒回路において圧縮機200の吐出口から第1熱交換器220に至る冷媒流路を開放または閉止する。第2開閉弁212は、冷媒回路において圧縮機200の吐出口と第3熱交換器250との間に配置されている。第2開閉弁212は、冷媒回路において圧縮機200の吐出口から第3熱交換器250に至る冷媒流路を開放または閉止する。上記第1状態では、第1開閉弁211が閉止され、第2開閉弁212が開放される。上記第2状態では、第1開閉弁211が開放され、第2開閉弁212が閉止される。
第1熱交換器220は、第1室1内の空気と冷媒との間で熱交換を行う。第2熱交換器230は、第2室2内の空気と冷媒との間で熱交換を行う。第2熱交換器230の容量は、第1熱交換器220の容量よりも多い。第3熱交換器250は、機械室3内の空気と冷媒との間で熱交換を行う。
ショーケース100は、第1熱交換器220に送風する第1送風機221、第2熱交換器230に送風する第2送風機231、第3熱交換器250に送風する第3送風機251をさらに備える。第1送風機221は、第1室1に収容されている。第2送風機231は、第2室2に収容されている。第3送風機251は、機械室3に収容されている。
第1減圧部240は、冷媒を絞り膨張させる。第1状態では第3熱交換器250にて凝縮された冷媒を、第2状態では第1熱交換器220にて凝縮された冷媒を、絞り膨張させる。
ショーケース100は、第1陳列空間1Aの温度を測定する第1温度センサ222、および第2陳列空間2Aの温度を測定する第2温度センサ232をさらに備える。第1温度センサ222は、例えば第1熱交換器220の吸気側に配置されている。第2温度センサ232は、例えば第2熱交換器230の吸気側に配置されている。
上記冷媒回路を循環する冷媒は、特に制限されるものではないが、例えば可燃性冷媒である。
次に、第1室1と第2室2との間の風路の開閉に係る構成について説明する。上述のように、第1室1は第1熱交換器220を収容し、第2室2は第2熱交換器230を収容している。第1室1は、第1熱交換器220において冷媒と熱交換された空気が内部を循環するように設けられている。第2室2は、第2熱交換器230において冷媒と熱交換された空気が内部を循環するように設けられている。
図2に示されるように、第1室1は、商品が陳列される第1陳列空間1Aと、第1熱交換器220および第1送風機221を収容する第1収容空間1Bと、第1陳列空間1Aと第1収容空間1Bとの間の通風路を成す複数の通風空間1C,1Dとを含む。第1陳列空間1Aおよび第1収容空間1Bは、例えば上下方向に沿って延びている。
第2室2は、商品が陳列される第2陳列空間2Aと、第2熱交換器230および第2送風機231を収容する第2収容空間2Bと、第2陳列空間2Aと第2収容空間2Bとの間の通風路を成す複数の通風空間2Cとを含む。第2陳列空間2Aおよび第2収容空間2Bは、例えば上下方向に沿って延びている。
第1室1と第2室2との間には、空気が流出入する第1流出入口4Aおよび第2流出入口4Bが形成されている。第1流出入口4Aは、第1室1の第1陳列空間1Aと第2室2の第2陳列空間2Aとの間を接続している。第2流出入口4Bは、第1室1の第1収容空間1Bと第2室2の第2収容空間2Bとの間を接続している。第1流出入口4Aおよび第2流出入口4Bは、上下方向を向いて開口している。
図2に示されるように、ショーケース100は、第1流出入口4Aおよび第2流出入口4Bを開閉する開閉部5と、開閉部5を収容する収容部6とをさらに備える。開閉部5は、第1流出入口4Aを開閉する第1開閉部5Aと、第2流出入口4Bを開閉する第2開閉部5Bとを有している。第1開閉部5Aおよび第2開閉部5Bは、水平方向に沿って移動する。第1開閉部5Aおよび第2開閉部5Bは、例えば互いに独立に移動するように設けられている。収容部6は、第1室1の第1陳列空間1Aと第2室2の第2陳列空間2Aとの境界に配置されている。収容部6は、第1開閉部5Aを収容する第1収容部6Aと、第2開閉部5Bを収容する第2収容部6Bとを有している。第1収容部6Aは、第1流出入口4Aに対して第2流出入口4B側に配置されている。第2収容部6Bは、第2流出入口4Bに対して第1流出入口4A側に配置されている。収容部6は、例えば陳列棚14と一体として形成されている。
開閉部5は、図5に示される第1流出入口4Aおよび第2流出入口4Bが開放された第3状態と、図6に示される第1流出入口4Aおよび第2流出入口4Bが閉止された第4状態とを切り換えるように設けられている。開閉部5は、流路切替部210により上記第1状態が実現されているときに第3状態とされ、流路切替部210により上記第2状態が実現されているときに第4状態とされる。
開閉部5による上記第3状態と上記第4状態との切り換えは、任意の手段により実行され得るが、例えば手動により実行される。なお、開閉部5による上記切り換えは、例えばモータ等の駆動部から供給された駆動力により実行されてもよい。
次に、ショーケース100の動作を説明する。図3および図5に示されるように、冷却運転状態では、冷媒回路が流路切替部210によって上記第1状態とされ、かつ第1流出入口4Aおよび第2流出入口4Bが開閉部5によって上記第3状態とされる。
上述のように、第1状態では、第1開閉弁211が閉止され、第2開閉弁212が開放される。これにより、圧縮機200から吐出された高温高圧のガス単相冷媒は、第3熱交換器250において機械室3内の空気と熱交換して凝縮することにより、過冷却された高圧の液相冷媒となる。第3熱交換器250から流出した液相冷媒は、第1減圧部240にて減圧され、低温低圧の気液2相冷媒となる。気液2相冷媒は、第2熱交換器230において第2収容空間2B内の空気と熱交換して蒸発することにより、低圧のガス単相冷媒となる。
上記第3状態では、第1流出入口4Aを介して第1陳列空間1Aと第2陳列空間2Aとが接続されており、かつ第2流出入口4Bを介して第1収容空間1Bと第2収容空間2Bとが接続されている。そのため、第2熱交換器230にて冷却された第2収容空間2B内の空気は、通風空間2Cを経て第2陳列空間2Aに流れるとともに、第2流出入口4B、第1収容空間1B、および通風空間1C,1Dを経て第1陳列空間1Aに流れる。第1陳列空間1Aおよび第2陳列空間2A内の空気は、第1流出入口4Aを経て互いに流出入する。
その結果、冷却運転状態では、冷気が第1室1および第2室2の全体を循環することにより、第1室1および第2室2が冷却室として作用する。
図4および図6に示されるように、冷温同時運転状態では、冷媒回路が流路切替部210によって上記第2状態とされ、かつ第1流出入口4Aおよび第2流出入口4Bが開閉部5によって上記第4状態とされる。
上述のように、第2状態では、第1開閉弁211が開放され、第2開閉弁212が閉止される。これにより、圧縮機200から吐出された高温高圧のガス単相冷媒は、第1熱交換器220において第1収容空間1B内の空気と熱交換して凝縮することにより、過冷却された高圧の液相冷媒となる。第1熱交換器220から流出した液相冷媒は、第1減圧部240にて減圧され、低温低圧の気液2相冷媒となる。気液2相冷媒は、第2熱交換器230において第2収容空間2B内の空気と熱交換して蒸発することにより、低圧のガス単相冷媒となる。
上記第4状態では、第1流出入口4Aが第1開閉部5Aにより閉止され、かつ第2流出入口4Bが第2開閉部5Bにより閉止されている。つまり、第1陳列空間1Aと第2陳列空間2Aとが分離されており、かつ第1収容空間1Bと第2収容空間2Bとが分離されている。そのため、第1熱交換器220にて加温された第1収容空間1B内の空気は、通風空間1C,1Dを経て第1陳列空間1Aにのみ流れる。第2熱交換器230にて冷却された第2収容空間2B内の空気は、通風空間2Cを経て第2陳列空間2Aにのみ流れる。
その結果、冷温同時運転状態では、暖気が第1室1内のみを循環し、冷気が第2室2内のみを循環することにより、第1室1が温蔵室として作用しかつ第2室2が冷却室として作用する。
なお、冷却運転状態および冷温同時運転状態では、上記冷媒循環量および第1室1および第2室2の各々を流れる気体の流量が、第1温度センサ222および第2温度センサ232によって測定された温度に基づき、制御される。具体的には、圧縮機200、第1送風機221、および第2送風機231は、第1温度センサ222および第2温度センサ232によって測定された温度に基づき、制御される。
冷却運転状態では、例えば、第1温度センサ222および第2温度センサ232によって測定された温度を、第1室1および第2室2の各々に予め設定された目標温度に近づけるように、圧縮機200、第1送風機221、および第2送風機231が制御される。また、冷却運転状態では、例えば、第1温度センサ222および第2温度センサ232によって測定された温度の平均値を、第1室1および第2室2に対して予め設定された1つの目標温度に近づけるように、圧縮機200、第1送風機221、および第2送風機231が制御されてもよい。また、第1温度センサ222および第2温度センサ232によって測定された温度のうちの一方を、第1室1および第2室2に対して予め設定された1つの目標温度に近づけるように、圧縮機200、第1送風機221、および第2送風機231が制御されてもよい。
冷温同時運転状態では、例えば、第1温度センサ222および第2温度センサ232によって測定された温度を、第1室1および第2室2の各々に予め設定された目標温度に近づけるように、圧縮機200、第1送風機221、および第2送風機231が制御される。
ショーケース100では、ヒータではなく、第1熱交換器220によって第1室1が加温室とされる。そのため、ショーケース100の省エネルギー性能は、ヒータを備える従来のショーケースのそれと比べて、高い。
さらに、ショーケース100はヒータを備えていないため、ショーケース100の冷媒回路を循環する冷媒が可燃性冷媒であっても、可燃性冷媒が着火する可能性は低い。ヒータを備えるショーケースでは、ヒータの表面温度が可燃性冷媒の着火温度に到達して着火する可能性がある。また、ヒータの表面温度を下げるためにヒータの発熱密度を下げると、加温に必要な発熱量を実現するためにヒータの表面積を増大させる必要が生じ、大型化したヒータを収容するスペースが必要となる。その結果、例えば陳列室の容積を小さくするかショーケースを大型化する必要が生じる。ショーケース100では、可燃性冷媒が用いられた場合にも、上記のような問題が生じない。
さらに、ショーケース100では、第1熱交換器220が凝縮器のみに利用され、蒸発器として利用されない。第2熱交換器230が常に蒸発器として利用される。仮に、常に蒸発器とされる第2熱交換器および場合によって凝縮器または蒸発器とされる第1熱交換器を含む冷媒回路により、冷却運転状態と冷温同時運転状態とが切り換えられるショーケースは、ショーケース100と比べてより多くの熱交換器および開閉弁を必要とし、さらにその冷媒回路は複雑となる。そのため、ショーケース100の製造コストは、上記のようなショーケースのそれと比べて、低くなる。
なお、第1室1および第2室2のその他の構成は、上記構成と両立されうる限りにおいて、特に制限されない。第1室1および第2室2は、例えば以下の構成を備えている。
図2に示されるように、第1室1は、内壁11と、区画壁12と、扉13と、陳列棚14とを有している。内壁11は、第1陳列空間1Aおよび第1収容空間1Bの外郭を成しており、かつ扉13の枠材を成している。区画壁12は、内壁11に囲まれた第1室1の内部空間を第1陳列空間1Aと第1収容空間1Bとに区画し、かつ通風空間1C,1Dを形成している。区画壁12の上端部は、内壁11と間隔を隔てて配置されている。区画壁12と内壁11との隙間が、通風空間1Cを成している。区画壁12には複数の通風口12hが形成されており、各通風口12hが通風空間1Dを成している。扉13は、例えば内壁11に対して回動されることにより、第1陳列空間1Aを開閉する。陳列棚14は、第1陳列空間1Aに配置されている。
第1熱交換器220は、第1収容空間1Bの任意の領域に配置されていればよいが、例えば第1送風機221よりも下方に配置されている。第1送風機221は、第1収容空間1Bの任意の領域に配置されていればよいが、例えば第1収容空間1Bの最上部に配置されている。第1送風機221は、例えば第1収容空間1Bに上方に向かう気流を形成し、第1陳列空間1Aに下方に向かう気流を形成する。通風空間1Cは、第1送風機221に対して第1熱交換器220とは反対側に配置されている。通風空間1Dは、第1送風機221と第1熱交換器220との間に配置されている。
第2室2は、内壁21と、区画壁22と、扉23と、陳列棚24とを有している。内壁21は、第2陳列空間2Aおよび第2収容空間2Bの外郭を成しており、かつ扉23の枠材を成している。区画壁22は、内壁21に囲まれた第2室2の内部空間を第2陳列空間2Aと第2収容空間2Bとに区画し、かつ通風空間2Cを形成している。区画壁22には複数の通風口22hが形成されており、各通風口22hが通風空間2Cを成している。扉23は、第2陳列空間2Aを開閉する。陳列棚24は、第2陳列空間2Aに配置されている。
内壁11および内壁21は、接続されている。内壁11および内壁21は、例えば一体として形成されている。区画壁12および区画壁22は、接続されている。区画壁12および区画壁22は、例えば一体として形成されている。上記収容部6は、区画壁12および区画壁22の接続部に設けられている。図6に示されるように、内壁11および内壁21には、例えば上記第2状態において第1開閉部5Aの一部を収容するための凹部30が設けられている。
図1に示されるように、ショーケース100は、例えば第1室1および第2室2と機械室3とが一体とされた内蔵ショーケースである。なお、ショーケース100は、機械室3が第1室1および第2室2とは別の場所に配置される別置ショーケースであってもよい。
実施の形態2.
図7および図8に示されるように、実施の形態2に係るショーケース101は、実施の形態1に係るショーケース100と基本的に同様の構成を備えるが、冷媒回路における第1開閉弁211および第2開閉弁212の配置がショーケース100とは異なる。
第1開閉弁211は、冷媒回路において圧縮機200の吐出口と第1熱交換器220との間に配置されている。より具体的には、第1開閉弁211は、冷媒回路において冷媒配管310と第1熱交換器220との間に配置されている。第2開閉弁212は、冷媒回路において第3熱交換器250と第1減圧部240との間に配置されている。より具体的には、第2開閉弁212は、冷媒回路において冷媒配管320と第1減圧部240との間に配置されている。
このようにしても、図7に示されるように、第1開閉弁211が閉止され、第2開閉弁212が開放されることにより、冷媒回路は上記第1状態とされる。また、図8に示されるように、第1開閉弁211が開放され、第2開閉弁212が閉止されることにより、冷媒回路は上記第2状態とされる。そのため、ショーケース101は、ショーケース100と同様の効果を奏することができる。
実施の形態3.
図9および図10に示されるように、実施の形態3に係るショーケース102は、実施の形態1に係るショーケース100と基本的に同様の構成を備えるが、冷媒回路が第2減圧部260をさらに含む点で、ショーケース100とは異なる。
第2減圧部260は、第3熱交換器250と冷媒配管320との間に配置されている。図9に示されるように、第2減圧部260は、上記第1状態において第3熱交換器250にて過冷却された液相冷媒を減圧させる。これにより、冷媒配管320には、第2減圧部260にて減圧される前の液相冷媒と比べて低密度である気液2相冷媒が流れる。
その結果、ショーケース102では、ショーケース100と比べて、上記第1状態において必要とされる冷媒の循環量が低減される。そのため、ショーケース102は、冷媒が可燃性冷媒とされるショーケースに好適である。また、ショーケース102は、例えば機械室3が第1室1および第2室2とは別の場所に配置される別置ショーケースに好適である。
なお、図10に示されるように、ショーケース102の第2状態は、図4に示されるショーケース100の第2状態と同様である。
実施の形態4.
実施の形態4に係るショーケース103は、実施の形態1に係るショーケース100と基本的に同様の構成を備えるが、流路切替部が、第1開閉弁211および第2開閉弁212に換えて、第1三方弁213および第2三方弁214を有している点で、ショーケース100とは異なる。
第1三方弁213および第2三方弁214は、冷媒回路において第1熱交換器220を挟んで直列に接続され、かつ第3熱交換器250を挟んで直列に接続されている。
第1三方弁213および第2三方弁214の各々は、第1ポートA、第2ポートB、および第3ポートCを有している。第1三方弁213の第1ポートAは、圧縮機200の吐出口に接続されている。第1三方弁213の第2ポートBは、冷媒配管310を介して第1熱交換器220に接続されている。第1三方弁213の第3ポートCは、第3熱交換器250に接続されている。第2三方弁214の第1ポートAは、第1減圧部240を介して第2熱交換器230に接続されている。第2三方弁214の第2ポートBは、第1熱交換器220に接続されている。第2三方弁214の第3ポートCは、冷媒配管320を介して第3熱交換器250に接続されている。
第1三方弁213および第2三方弁214の各々は、第1ポートAと第2ポートBとの間を接続する流路、および第1ポートAと第3ポートCとの間を接続する流路の開度を変更するように設けられている。すなわち、第1三方弁213は、冷媒回路において圧縮機200の吐出口から第1熱交換器220に至る第1流路、および冷媒回路において上記吐出口から第3熱交換器250に至る第2流路の各開度を変更するように設けられている。第2三方弁214は、冷媒回路において第1熱交換器220から第2熱交換器230に至る第3流路、および冷媒回路において第3熱交換器250から第2熱交換器230に至る第4流路の各開度を変更するように設けられている。第1三方弁213および第2三方弁214の各開度は、図示しない制御部によって制御される。制御部は、第1温度センサ222および第2温度センサ232と、第1三方弁213および第2三方弁214とに接続されており、第1温度センサ222によって測定された第1室1の温度に基づいて第1三方弁213および第2三方弁214の各開度を制御する。
図11に示されるように、第1三方弁213が上記第1流路を閉止かつ上記第2流路を開放し、第2三方弁214が上記第3流路を閉止かつ上記第4流路を開放することにより、冷媒回路は上記第1状態とされる。また、図12に示されるように、第1三方弁213が上記第1流路を開放かつ上記第2流路を閉止し、第2三方弁214が上記第3流路を開放かつ上記第4流路を閉止することにより、冷媒回路は上記第2状態とされる。そのため、ショーケース103は、ショーケース100と同様の効果を奏することができる。
さらにショーケース103において、第1三方弁213および第2三方弁214は、図11に示される上記第1状態と、図12に示される上記第2状態と、図13に示される第5状態とを切り換えるように設けられている。図13に示されるように、第5状態では、第1熱交換器220および第3熱交換器250が凝縮器として作用し、かつ第2熱交換器230が蒸発器として作用する。すなわち、第5状態での第1熱交換器220の暖房能力は、第2状態での第1熱交換器220の暖房能力と比べて、低い。上記第5状態では、第1三方弁213が上記第1流路および上記第2流路を開放し、かつ第2三方弁214が上記第3流路および上記第4流路を開放する。
上記第3状態では、圧縮機200から第1熱交換器220に流れる冷媒量と、圧縮機200から第3熱交換器250に流れる冷媒量との割合が、第1三方弁213の第2ポートBと第3ポートCとの開度比率によって調整される。
図14は、ショーケース103が冷却運転状態または冷温同時運転状態とされる前に実施されるいわゆるプルダウン運転のフローチャートである。まず、ステップS11において、ショーケース103が、ユーザからの運転指令が冷却運転および冷温同時運転のいずれであるかを、判定する。
運転指令が冷却運転である場合、ステップS12において、第1三方弁213および第2三方弁214の各第2ポートBが遮断され、冷媒回路は図11に示される上記第1状態とされる。さらに、ステップS13において、ユーザにより開閉部5が上記第3状態とされる。
運転指令が冷温同時運転である場合、ステップS14において、第1三方弁213および第2三方弁214の各第3ポートCが遮断され、冷媒回路は図12に示される上記第2状態とされる。さらに、ステップS15において、ユーザにより開閉部5が上記第4状態とされる。
図15は、ショーケース103が冷温同時運転状態にあるときに実施される、第1室1の温度調整動作のフローチャートである。
まず、ショーケース103は冷温同時運転状態にある。冷媒回路は上記第2状態または上記第5状態とされ、開閉部5は上記第4状態とされている。ステップS21では、上記冷温同時運転状態において、第1温度センサ222にて測定された温度Tsと、第1室1の目標温度Ttとの温度差ΔTの絶対値が許容されるか否かが判定される。具体的には、温度差ΔTの絶対値が、温度差として許容される値αよりも大きいか否かが判定される。本判定は、例えば上述した制御部により行われる。
ステップS21において温度差ΔTの絶対値が許容値αよりも小さいと判定された場合には、第1室1の温度調整すなわち第1三方弁213および第2三方弁214の開度調整は不要であるため、図15に示される温度調整動作は終了する。
ステップS21において温度差ΔTの絶対値が許容値αよりも大きいと判定された場合、ステップS22において温度差ΔTが許容値αより大きいか否かが判定される。
例えば、冷媒回路が上記第2状態であるとき、ステップS22において温度差ΔTが許容値αより大きい、すなわち第1温度センサ222にて測定された温度Tsが目標温度に対して高すぎる、と判定される場合がある。ステップS22において温度差ΔTが許容値αより大きいと判定された場合には、ステップS23において第1三方弁213および第2三方弁214の各第2ポートBの開度が上記制御部によって減少される。その結果、第1三方弁213および第2三方弁214により、上記第1流路および上記第3流路を流れる冷媒流量は減少し、上記第2流路および上記第4流路を流れる冷媒流路は増加する。冷媒回路は、例えば上記第2状態から上記第5状態に切り換えられる。一方で、ステップS23において、圧縮機200の運転容量は一定とされるため、上記第1流路および上記第2流路の各流量の和、および上記第3流路および上記第4流路の和は一定とされる。すなわち、第2熱交換器230の冷却能力は一定とされながらも、第1熱交換器220の暖房能力が低下する。これにより、第1室1の温度Tsは、温度調整動作前よりも低下して、目標温度Ttに近づく。
例えば、冷媒回路が上記第5状態であるとき、ステップS22において温度差ΔTが許容値αより小さい、すなわち第1温度センサ222にて測定された温度Tsが目標温度に対して低すぎる、と判定される場合がある。ステップS22において温度差ΔTが許容値αより小さいと判定された場合には、ステップS23において第1三方弁213および第2三方弁214の各第2ポートBの開度が上記制御部によって増加される。第1三方弁213および第2三方弁214により、上記第1流路および上記第3流路を流れる冷媒流量は増加し、上記第2流路および上記第4流路を流れる冷媒流路は減少する。冷媒回路は、例えば上記第5状態から上記第2状態に切り換えられる。一方で、ステップS23において、圧縮機200の運転容量は一定とされるため、上記第1流路および上記第2流路の各流量の和、および上記第3流路および上記第4流路の和は一定とされる。すなわち、第2熱交換器230の冷却能力は一定とされながらも、第1熱交換器220の暖房能力が上昇する。これにより、第1室1の温度Tsは、温度調整動作前よりも上昇して、目標温度Ttに近づく。
図15に示される冷温同時運転状態での温度調整動作は、例えば冷温同時運転状態において定期的に実施される。
実施の形態1~3に係るショーケース100,101,102において、第1開閉弁211または第2開閉弁212は、実施の形態4に係る第1三方弁213または第2三方弁214に置き換えられてもよい。同様に、実施の形態4に係るショーケース103において、第1三方弁213または第2三方弁214は、実施の形態1~3に係るショーケース100,101,102における第1開閉弁211または第2開閉弁212に置き換えられてもよい。実施の形態2,4に係るショーケース101,103は、実施の形態3に係るショーケース102と同様に第2減圧部260をさらに備えていてもよい。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、上述の実施の形態を様々に変形することも可能である。また、本発明の範囲は上述の実施の形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むことが意図される。
1 第1室、1A 第1陳列空間、1B 第1収容空間、1C,1D,2C 通風空間、2 第2室、2A 第2陳列空間、2B 第2収容空間、3 機械室、4A 第1流出入口、4B 第2流出入口、5 開閉部、5A 第1開閉部、5B 第2開閉部、6 収容部、6A 第1収容部、6B 第2収容部、11,21 内壁、12,22 区画壁、12h,22h 通風口、13,23 扉、14,24 陳列棚、30 凹部、100,101,102,103 ショーケース、200 圧縮機、210 流路切替部、211 第1開閉弁、212 第2開閉弁、213 第1三方弁、214 第2三方弁、220 第1熱交換器、221 第1送風機、222 第1温度センサ、230 第2熱交換器、231 第2送風機、232 第2温度センサ、240 第1減圧部、250 第3熱交換器、251 第3送風機、260 第2減圧部、310,320,330 冷媒配管。

Claims (8)

  1. 圧縮機、流路切替部、第1熱交換器、第2熱交換器、第1減圧部、および第3熱交換器を含み、冷媒が循環する冷媒回路と、
    前記第1熱交換器を収容し、前記第1熱交換器において冷媒と熱交換した空気が内部を循環する第1室と、
    前記第2熱交換器を収容し、前記第2熱交換器において冷媒と熱交換した空気が内部を循環する第2室とを備え、
    前記流路切替部は、前記第2熱交換器が蒸発器として作用しかつ前記第3熱交換器が凝縮器として作用する第1状態と、前記第1熱交換器が凝縮器として作用しかつ前記第2熱交換器が蒸発器として作用する第2状態とを切り換えるように設けられており、
    前記第1室と第2室との間には、空気が流出入する第1流出入口および第2流出入口が形成されており、
    前記第1流出入口および前記第2流出入口が開放された第3状態と、前記第1流出入口および前記第2流出入口が閉止された第4状態とを切り換えるように設けられている開閉部をさらに備え、
    前記開閉部は、前記冷媒回路が前記第1状態にあるときに前記第3状態とされ、前記冷媒回路が前記第2状態にあるときに前記第4状態とされる、ショーケース。
  2. 前記第1流出入口および前記第2流出入口は、第1方向を向いており、
    前記開閉部は、前記第1流出入口および前記第2流出入口に対して前記第1方向と交差する第2方向に沿って移動することにより、前記第3状態と前記第4状態とを切り換える、請求項1に記載のショーケース。
  3. 前記流路切替部は、前記冷媒回路において前記圧縮機の吐出口に対して並列に接続された第1開閉弁および第2開閉弁とを有し、
    前記第1開閉弁は、前記冷媒回路において前記吐出口と前記第1熱交換器との間に配置されており、
    前記第2開閉弁は、前記冷媒回路において前記吐出口と前記第3熱交換器との間に配置されており、
    前記第1状態では、前記第1開閉弁が閉止されかつ前記第2開閉弁が開放され、
    前記第2状態では、前記第1開閉弁が開放されかつ前記第2開閉弁が閉止される、請求項1または2に記載のショーケース。
  4. 前記流路切替部は、前記冷媒回路において前記第1熱交換器を挟んで直列に接続され、かつ前記第3熱交換器を挟んで直列に接続された第1三方弁および第2三方弁とを有し、
    前記第1三方弁は、前記冷媒回路において前記圧縮機の吐出口から前記第1熱交換器に至る第1流路、および前記冷媒回路において前記吐出口から前記第3熱交換器に至る第2流路の各開度を変更するように設けられており、
    前記第2三方弁は、前記冷媒回路において前記第1熱交換器から前記第2熱交換器に至る第3流路、および前記冷媒回路において前記第3熱交換器から前記第2熱交換器に至る第4流路の各開度を変更するように設けられており、
    前記第1状態では、前記第1三方弁が前記第1流路を閉止しかつ前記第2流路を開放し、かつ前記第2三方弁が前記第3流路を閉止しかつ前記第4流路を開放し、
    前記第2状態では、前記第1三方弁が前記第1流路を開放しかつ前記第2流路を閉止し、かつ前記第2三方弁が前記第3流路を開放しかつ前記第4流路を閉止する、請求項1または2に記載のショーケース。
  5. 前記流路切替部は、前記第1状態と、前記第2状態と、前記第1熱交換器および前記第3熱交換器が凝縮器として作用しかつ前記第2熱交換器が蒸発器として作用する第5状態とを切り換えるように設けられており、
    前記第5状態では、前記第1三方弁が前記第1流路および前記第2流路を開放し、かつ前記第2三方弁が前記第3流路および前記第4流路を開放する、請求項4に記載のショーケース。
  6. 前記第1室の温度を測定する測温部と、
    前記第2状態において前記測温部により測定された前記第1室の温度、および予め設定された前記第2状態における前記第1室の許容温度範囲に基づいて、前記第1三方弁および前記第2三方弁の各開度を制御する制御部とをさらに備え、
    前記制御部は、前記第2状態において前記測温部により測定された前記第1室の温度が前記許容温度範囲外であるときに、前記第2状態から前記第5状態に切り換える、請求項5に記載のショーケース。
  7. 前記冷媒回路は、前記第3熱交換器と前記第1熱交換器および前記第2熱交換器との間を接続する冷媒配管をさらに含み、
    前記第1減圧部は、前記冷媒配管と前記第1熱交換器との間に配置されており、
    前記冷媒回路は、前記第3熱交換器と前記冷媒配管との間に配置された第2減圧部をさらに含む、請求項1~6のいずれか1項に記載のショーケース。
  8. 前記冷媒回路を循環する冷媒は、可燃性冷媒である、請求項1~7のいずれか1項に記載のショーケース。
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