JP7274413B2 - ラムダ及びカッパ軽鎖を含む多重特異性抗体分子 - Google Patents
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Description
i)第1の抗原に結合する第1の抗原結合ドメインであって、第1の抗原結合ドメインが、
a)i)b)と対になると、第1の抗原結合ドメインを、第1の抗原に結合できるようにするに十分な第1の重鎖可変領域配列(HCVRS)を含む、第1の重鎖ポリペプチド(HCP1)、及び
b)i)a)と対になると、第1の抗原結合ドメインを、第1の抗原に結合できるようにするに十分なラムダ軽鎖可変領域配列(LLCVRS)を含む、ラムダ軽鎖ポリペプチド(LLCP)を含む、第1の抗原結合ドメイン、及び
ii)第2の抗原に結合する第2の抗原結合ドメインであって、第2の抗原結合ドメインが、
a)ii)b)と対になると、第2の抗原結合ドメインを、第2の抗原に結合できるようにするに十分な第2の重鎖可変領域配列(HCVRS)を含む、第2の重鎖ポリペプチド(HCP2)、及び
b)ii)a)と対になると、第2の抗原結合ドメインを、第2の抗原に結合できるようにするに十分なカッパ軽鎖可変領域配列(KLCVRS)を含む、カッパ軽鎖ポリペプチド(KLCP)を含む、第2の抗原結合ドメインを含む。
1)アクセサリー部分が、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90、または、100kDaの分子量を有する、
2)アクセサリー部分が、少なくとも30、40、50、60、70、80、90、または、100個のアミノ酸残基を有するポリペプチドを含む、
3)アクセサリー部分が、免疫細胞、例えば、T細胞、B細胞、抗原提示細胞(APC)、または、NK細胞の活性を調節する能力を有するポリペプチドを含む、または、
4)アクセサリー部分を、免疫細胞エンゲージャー(例えば、CD40アゴニスト、例えば、CD40Lポリペプチド、または、アゴニスト抗CD40抗体分子、または、PD-1結合部分、例えば、PDL-1、または、抗PD-1抗体分子のPD-1結合配列)、サイトカイン分子(例えば、IL-2分子)、サイトカインアンタゴニスト(例えば、TGF-βアンタゴニスト)、酵素、毒素、または、標識薬剤の1つ以上から選択する、から選択した特性を有する。
i)第1の抗原に結合する第1の抗原結合ドメインであって、第1の抗原結合ドメインが、
a)i)b)と対になると、第1の抗原結合ドメインを、第1の抗原に結合できるようにするに十分な第1の重鎖可変領域配列(HCVRS)を含む、第1の重鎖ポリペプチド(HCP1)、及び
b)i)a)と対になると、第1の抗原結合ドメインを、第1の抗原に結合できるようにするに十分なラムダ軽鎖可変領域配列(LLCVRS)を含む、ラムダ軽鎖ポリペプチド(LLCP)を含む前記第1の抗原結合ドメイン、及び
ii)第2の抗原に結合する第2の抗原結合ドメインであって、第2の抗原結合ドメインが、
a)ii)b)と対になると、第2の抗原結合ドメインを、第2の抗原に結合できるようにするに十分な第2の重鎖可変領域配列(HCVRS)を含む、第2の重鎖ポリペプチド(HCP2)、及び
b)ii)a)と対になると、第2の抗原結合ドメインを、第2の抗原に結合できるようにするに十分なカッパ軽鎖可変領域配列(KLCVRS)を含む、カッパ軽鎖ポリペプチド(KLCP)を含む第2の抗原結合ドメイン、を含む多重特異性抗体分子を開示しており、
多重特異性抗体分子が、アクセサリー部分をさらに含み、アクセサリー部分は、
1)アクセサリー部分が、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90、または、100kDaの分子量を有する、
2)アクセサリー部分が、少なくとも30、40、50、60、70、80、90、または、100個のアミノ酸残基を有するポリペプチドを含む、
3)アクセサリー部分が、免疫細胞、例えば、T細胞、B細胞、抗原提示細胞(APC)、または、NK細胞の活性を調節する能力を有するポリペプチドを含む、または、
4)アクセサリー部分を、免疫細胞エンゲージャー(例えば、CD40アゴニスト、例えば、CD40Lポリペプチド、または、アゴニスト抗CD40抗体分子、または、PD-1結合部分、例えば、PDL-1、または、抗PD-1抗体分子のPD-1結合配列)、サイトカイン分子(例えば、IL-2分子)、サイトカインアンタゴニスト(例えば、TGF-βアンタゴニスト)、酵素、毒素、または、標識薬剤の1つ以上から選択する、から選択した特性を有する。
1)第1または第2のアクセサリー部分が、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90、または、100kDaの分子量を有する、
2)第1または第2のアクセサリー部分が、少なくとも30、40、50、60、70、80、90、または、100個のアミノ酸残基を有するポリペプチドを含む、
3)第1または第2のアクセサリー部分が、免疫細胞、例えば、T細胞、B細胞、抗原提示細胞(APC)、または、NK細胞の活性を調節する能力を有するポリペプチドを含む、または、
4)第1または第2のアクセサリー部分を、免疫細胞エンゲージャー(例えば、CD40アゴニスト、例えば、CD40Lポリペプチド、または、アゴニスト抗CD40抗体分子、または、PD-1結合部分、例えば、PDL-1、または、抗PD-1抗体分子のPD-1結合配列)、サイトカイン分子(例えば、IL-2分子)、サイトカインアンタゴニスト(例えば、TGF-βアンタゴニスト)、酵素、毒素、または、標識薬剤の1つ以上から選択する、から選択した特性を有する。
i)a)HCP1が、第1の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第1のCH1配列)を含み、
i)b)LLCPが、ラムダ軽鎖定常領域配列(LLCCRS)を含み、
ii)a)HCP2が、第2の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第2のCH1配列)を含み、及び
ii)b)KLCPが、カッパ軽鎖定常領域配列(KLCCRS)を含み、
1)多重特異性抗体分子が、第1のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)であって、この変異を伴わないHCP1とLLCPとの対合と比較して、HCP1とLLCPとの優先的対合を促進する変異を含んでおらず、または、多重特異性抗体分子が、LLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するラムダ軽鎖定常領域配列に対する変異)であって、この変異を伴わないHCP1とLLCPとの対合と比較して、HCP1とLLCPとの優先的対合を促進する変異を含んでいない、及び
2)多重特異性抗体分子が、第2のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)であって、この変異を伴わないHCP2とKLCPとの対合と比較して、HCP2とKLCPとの優先的対合を促進する変異を含んでおらず、または、多重特異性抗体分子が、KLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列に対する変異)であって、この変異を伴わないHCP2とKLCPとの対合と比較して、HCP2とKLCPとの優先的対合を促進する変異を含んでいない。
i)第1の抗原に結合する第1の抗原結合ドメインであって、第1の抗原結合ドメインが、
a)i)b)と対になると、第1の抗原結合ドメインを、第1の抗原に結合できるようにするに十分な第1の重鎖可変領域配列(HCVRS)、及び、第1の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第1のCH1配列)を含む、第1の重鎖ポリペプチド(HCP1)、及び
b)i)a)と対になると、第1の抗原結合ドメインを、第1の抗原に結合できるようにするに十分なラムダ軽鎖可変領域配列(LLCVRS)、及び、ラムダ軽鎖定常領域配列(LLCCRS)を含む、ラムダ軽鎖ポリペプチド(LLCP)を含み、及び
ii)第2の抗原に結合する第2の抗原結合ドメインであって、第2の抗原結合ドメインが、
a)ii)b)と対になると、第2の抗原結合ドメインを、第2の抗原に結合できるようにするに十分な第2の重鎖可変領域配列(HCVRS)、及び、第2の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第2のCH1配列)を含む、第2の重鎖ポリペプチド(HCP2)、及び
b)ii)a)と対になると、第2の抗原結合ドメインを、第2の抗原に結合できるようにするに十分なカッパ軽鎖可変領域配列(KLCVRS)、及び、カッパ軽鎖定常領域配列(KLCCRS)を含む、カッパ軽鎖ポリペプチド(KLCP)を含み、
1)多重特異性抗体分子が、第1のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)であって、この変異を伴わないHCP1とLLCPとの対合と比較して、HCP1とLLCPとの優先的対合を促進する変異を含んでおらず、または、多重特異性抗体分子が、LLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するラムダ軽鎖定常領域配列に対する変異)であって、この変異を伴わないHCP1とLLCPとの対合と比較して、HCP1とLLCPとの優先的対合を促進する変異を含んでいない、及び
2)多重特異性抗体分子が、第2のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)であって、この変異を伴わないHCP2とKLCPとの対合と比較して、HCP2とKLCPとの優先的対合を促進する変異を含んでおらず、または、多重特異性抗体分子が、KLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列に対する変異)であって、この変異を伴わないHCP2とKLCPとの対合と比較して、HCP2とKLCPとの優先的対合を促進する変異を含んでいない、多重特異性抗体を開示する。
2)多重特異性抗体分子が、第2のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)であって、この変異を伴わないHCP2とKLCPとの対合と比較して、HCP2とKLCPとの優先的対合を促進する変異を含んでいない。
2)多重特異性抗体分子が、KLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列に対する変異)であって、この変異を伴わないHCP2とKLCPとの対合と比較して、HCP2とKLCPとの優先的対合を促進する変異を含んでいない。
2)多重特異性抗体分子が、第2のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)であって、この変異を伴わないHCP2とKLCPとの対合と比較して、HCP2とKLCPとの優先的対合を促進する変異を含んでいない。
2)多重特異性抗体分子が、KLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列に対する変異)であって、この変異を伴わないHCP2とKLCPとの対合と比較して、HCP2とKLCPとの優先的対合を促進する変異を含んでいない。
2)多重特異性抗体分子が、第2のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)であって、この変異を伴わないHCP2とKLCPとの対合と比較して、HCP2とKLCPとの優先的対合を促進する変異を含んでおらず、または、多重特異性抗体分子が、KLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列に対する変異)であって、この変異を伴わないHCP2とKLCPとの対合と比較して、HCP2とKLCPとの優先的対合を促進する変異を含んでいない。
2)多重特異性抗体分子が、第2のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)であって、この変異を伴わないHCP2とKLCPとの対合と比較して、HCP2とKLCPとの優先的対合を促進する変異を含んでおらず、かつ、多重特異性抗体分子が、KLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列に対する変異)であって、この変異を伴わないHCP2とKLCPとの対合と比較して、HCP2とKLCPとの優先的対合を促進する変異を含んでいない。
2)多重特異性抗体分子が、第2のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)であって、この変異を伴わないHCP2とKLCPとの対合と比較して、HCP2とKLCPとの優先的対合を促進する変異を含んでおらず、かつ、多重特異性抗体分子が、KLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列に対する変異)であって、この変異を伴わないHCP2とKLCPとの対合と比較して、HCP2とKLCPとの優先的対合を促進する変異を含んでいない。
i)a)HCP1が、第1の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第1のCH1配列)を含み、
i)b)LLCPが、ラムダ軽鎖定常領域配列(LLCCRS)を含み、
ii)a)HCP2が、第2の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第2のCH1配列)を含み、及び
ii)b)KLCPが、カッパ軽鎖定常領域配列(KLCCRS)を含み、
1)多重特異性抗体分子が、第1のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)を含んでおらず、または、多重特異性抗体分子が、LLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するラムダ軽鎖定常領域配列に対する変異)を含んでいない、及び
2)多重特異性抗体分子が、第2のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)を含んでおらず、または、多重特異性抗体分子が、KLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列に対する変異)を含んでいない。
i)第1の抗原に結合する第1の抗原結合ドメインであって、第1の抗原結合ドメインが、
a)i)b)と対になると、第1の抗原結合ドメインを、第1の抗原に結合できるようにするに十分な第1の重鎖可変領域配列(HCVRS)、及び、第1の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第1のCH1配列)を含む、第1の重鎖ポリペプチド(HCP1)、及び
b)i)a)と対になると、第1の抗原結合ドメインを、第1の抗原に結合できるようにするに十分なラムダ軽鎖可変領域配列(LLCVRS)、及び、ラムダ軽鎖定常領域配列(LLCCRS)を含む、ラムダ軽鎖ポリペプチド(LLCP)を含み、及び
ii)第2の抗原に結合する第2の抗原結合ドメインであって、第2の抗原結合ドメインが、
a)ii)b)と対になると、第2の抗原結合ドメインを、第2の抗原に結合できるようにするに十分な第2の重鎖可変領域配列(HCVRS)、及び、第2の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第2のCH1配列)を含む、第2の重鎖ポリペプチド(HCP2)、及び
b)ii)a)と対になると、第2の抗原結合ドメインを、第2の抗原に結合できるようにするに十分なカッパ軽鎖可変領域配列(KLCVRS)、及び、カッパ軽鎖定常領域配列(KLCCRS)を含む、カッパ軽鎖ポリペプチド(KLCP)を含む、多重特異性抗体であって、
1)多重特異性抗体分子が、第1のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)を含んでおらず、または、多重特異性抗体分子が、LLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するラムダ軽鎖定常領域配列に対する変異)を含んでいない、及び
2)多重特異性抗体分子が、第2のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)を含んでおらず、または、多重特異性抗体分子が、KLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列に対する変異)を含んでいない、
多重特異性抗体を開示している。
1)多重特異性抗体分子が、第1のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)を含んでおらず、かつ、多重特異性抗体分子が、LLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するラムダ軽鎖定常領域配列に対する変異)を含んでいない、及び、
2)多重特異性抗体分子が、第2のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)を含んでおらず、または、多重特異性抗体分子が、KLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列に対する変異)を含んでいない。
1)多重特異性抗体分子が、第1のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)を含んでおらず、または、多重特異性抗体分子が、LLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するラムダ軽鎖定常領域配列に対する変異)を含んでいない、及び、
2)多重特異性抗体分子が、第2のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)を含んでおらず、かつ、多重特異性抗体分子が、KLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列に対する変異)を含んでいない。
1)多重特異性抗体分子が、第1のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)を含んでおらず、かつ、多重特異性抗体分子が、LLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するラムダ軽鎖定常領域配列に対する変異)を含んでいない、及び、
2)多重特異性抗体分子が、第2のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)を含んでおらず、かつ、多重特異性抗体分子が、KLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列に対する変異)を含んでいない。
i)a)HCP1が、第1の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第1のCH1配列)を含み、
i)b)LLCPが、ラムダ軽鎖定常領域配列(LLCCRS)を含み、
ii)a)HCP2が、第2の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第2のCH1配列)を含み、及び
ii)b)KLCPが、カッパ軽鎖定常領域配列(KLCCRS)を含み、
1)第1のHCCRSが、天然に存在する重鎖定常領域配列を含み、または、LLCCRSが、天然に存在するラムダ軽鎖定常領域配列を含み、及び
2)第2のHCCRSが、天然に存在する重鎖定常領域配列を含み、または、KLCCRSが、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列を含む。
i)第1の抗原に結合する第1の抗原結合ドメインであって、第1の抗原結合ドメインが、
a)i)b)と対になると、第1の抗原結合ドメインを、第1の抗原に結合できるようにするに十分な第1の重鎖可変領域配列(HCVRS)、及び、第1の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第1のCH1配列)を含む、第1の重鎖ポリペプチド(HCP1)、及び
b)i)a)と対になると、第1の抗原結合ドメインを、第1の抗原に結合できるようにするに十分なラムダ軽鎖可変領域配列(LLCVRS)、及び、ラムダ軽鎖定常領域配列(LLCCRS)を含む、ラムダ軽鎖ポリペプチド(LLCP)を含む、第1の抗原結合ドメイン、及び
ii)第2の抗原に結合する第2の抗原結合ドメインであって、第2の抗原結合ドメインが、
a)ii)b)と対になると、第2の抗原結合ドメインを、第2の抗原に結合できるようにするに十分な第2の重鎖可変領域配列(HCVRS)、及び、第2の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第2のCH1配列)を含む、第2の重鎖ポリペプチド(HCP2)、及び
b)ii)a)と対になると、第2の抗原結合ドメインを、第2の抗原に結合できるようにするに十分なカッパ軽鎖可変領域配列(KLCVRS)、及び、カッパ軽鎖定常領域配列(KLCCRS)を含む、カッパ軽鎖ポリペプチド(KLCP)を含む、第2の抗原結合ドメイン、を含む、多重特異性抗体分子であって、
1)第1のHCCRSが、天然に存在する重鎖定常領域配列を含み、または、LLCCRSが、天然に存在するラムダ軽鎖定常領域配列を含み、及び
2)第2のHCCRSが、天然に存在する重鎖定常領域配列を含み、または、KLCCRSが、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列を含む、
多重特異性抗体分子を開示している。
i)a)HCP1が、第1の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第1のCH1配列)を含み、
i)b)LLCPが、ラムダ軽鎖定常領域配列(LLCCRS)を含み、
ii)a)HCP2が、第2の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第2のCH1配列)を含み、及び
ii)b)KLCPが、カッパ軽鎖定常領域配列(KLCCRS)を含み、
1)第1のHCCRSが、LLCCRSと複合体を形成し、または、相互作用し、及び
2)第2のHCCRSが、KLCCRSと複合体を形成し、または、相互作用する、ことを含む。
第1のエピトープに特異的なラムダ軽鎖ポリペプチド(LLCP)、
第1のエピトープに特異的な重鎖ポリペプチド1(HCP1)、
第2のエピトープに特異的なカッパ軽鎖ポリペプチド(KLCP)、及び
第2のエピトープに特異的な重鎖ポリペプチド2(HCP2)、を含む。
(i)第1の重鎖ポリペプチド(HCP1)(例えば、第1の重鎖可変領域(第1のVH)、第1のCH1、第1の重鎖定常領域(例えば、第1のCH2、第1のCH3、または、その双方)の1つ、2つ、3つ、または、すべてを含む重鎖ポリペプチド)であって、例えば、HCP1は、第1のエピトープに結合する、第1の重鎖ポリペプチド、
(ii)第2の重鎖ポリペプチド(HCP2)(例えば、第2の重鎖可変領域(第2のVH)、第2のCH1、第2の重鎖定常領域(例えば、第2のCH2、第2のCH3、または、その双方)の1つ、2つ、3つ、または、すべてを含む重鎖ポリペプチド)であって、例えば、HCP2は、第2のエピトープに結合する、第2の重鎖ポリペプチド、
(iii)第1の重鎖ポリペプチド(例えば、第1のVH)と優先的に会合するラムダ軽鎖ポリペプチド(LLCP)(例えば、ラムダ軽鎖可変領域(VLλ)、ラムダ軽鎖定常部(VLλ)、または、その双方)であって、例えば、LLCPは、第1のエピトープに結合するラムダ軽鎖ポリペプチド、及び
(iv)第2の重鎖ポリペプチド(例えば、第2のVH)と優先的に会合するカッパ軽鎖ポリペプチド(KLCP)(例えば、ラムダ軽鎖可変領域(VLκ)、ラムダ軽鎖定常部(VLκ)、または、その双方)であって、例えば、KLCPは、第2のエピトープに結合するカッパ軽鎖ポリペプチド、を含む。実施形態では、第1及び第2の重鎖ポリペプチドは、ヘテロ二量体化を増強するFc界面を形成する。
LLCPは、HCP2よりもHCP1に対して大きな親和性を有し、及び/または
KLCPは、HCP1よりもHCP2に対して大きな親和性を有する。
HCP1は、HCP1の第2の分子よりも、HCP2に対して大きな親和性を有しており、及び/または、
HCP2は、HCP2の第2の分子よりも、HCP1に対して大きな親和性を有する。
(i)第1の重鎖ポリペプチド(例えば、第1の重鎖可変領域(第1のVH)、第1のCH1、第1の重鎖定常領域(例えば、第1のCH2、第1のCH3、または、その双方)の1つ、2つ、3つ、または、すべて)を提供すること、
(ii)第2の重鎖ポリペプチド(例えば、第2の重鎖可変領域(第2のVH)、第2のCH1、第2の重鎖定常領域(例えば、第2のCH2、第2のCH3、または、その双方)の1つ、2つ、3つ、または、すべて)を提供すること、
(iii)第1の重鎖ポリペプチド(例えば、第1のVH)と優先的に会合するラムダ鎖ポリペプチド(例えば、ラムダ軽鎖可変領域(VLλ)、ラムダ軽鎖定常部(VLλ)、または、その双方)を提供すること、及び
(iv)第2の重鎖ポリペプチド(例えば、第2のVH)と優先的に会合するカッパ鎖ポリペプチド(例えば、ラムダ軽鎖可変領域(VLκ)、ラムダ軽鎖定常部(VLκ)、または、その双方)を提供することを、
(i)~(iv)が関連する条件下で含む。
(i)第1の重鎖ポリペプチド(例えば、第1の重鎖可変領域(第1のVH)、第1のCH1、第1の重鎖定常領域(例えば、第1のCH2、第1のCH3、または、その双方)の1つ、2つ、3つ、または、すべて)を提供すること、
(ii)第2の重鎖ポリペプチド(例えば、第2の重鎖可変領域(第2のVH)、第2のCH1、第2の重鎖定常領域(例えば、第2のCH2、第2のCH3、または、その双方)の1つ、2つ、3つ、または、すべて)を提供すること、
(iii)第1の重鎖ポリペプチド(例えば、第1のVH)と優先的に会合するラムダ鎖ポリペプチド(例えば、ラムダ軽鎖可変領域(VLλ)、ラムダ軽鎖定常部(VLλ)、または、その双方)を提供し、かつ、エフェクター部分(例えば、IL2)をさらに含むこと、及び
(iv)第2の重鎖ポリペプチド(例えば、第2のVH)と優先的に会合するカッパ鎖ポリペプチド(例えば、ラムダ軽鎖可変領域(VLκ)、ラムダ軽鎖定常部(VLλ)、または、その双方)を提供し、かつ、任意に、抗原結合部分(例えば、scFv)をさらに含むことを、
(i)~(iv)が関連する条件下で含む。実施形態では、(i)~(iv)(例えば、(i)~(iv)をコードする核酸)を、単一の細胞、例えば、単一の哺乳動物細胞、例えば、CHO細胞に導入する。実施形態では、(i)~(iv)を、細胞内で発現する。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
多重特異性抗体分子であって、
i)第1の抗原に結合する第1の抗原結合ドメインであって、前記第1の抗原結合ドメインが、
a)i)b)と対になると、前記第1の抗原結合ドメインを、前記第1の抗原に結合できるようにするに十分な第1の重鎖可変領域配列(HCVRS)を含む、第1の重鎖ポリペプチド(HCP1)、及び
b)i)a)と対になると、前記第1の抗原結合ドメインを、前記第1の抗原に結合できるようにするに十分なラムダ軽鎖可変領域配列(LLCVRS)を含む、ラムダ軽鎖ポリペプチド(LLCP)を含む前記第1の抗原結合ドメイン、及び
ii)第2の抗原に結合する第2の抗原結合ドメインであって、前記第2の抗原結合ドメインが、
a)ii)b)と対になると、前記第2の抗原結合ドメインを、前記第2の抗原に結合できるようにするに十分な第2の重鎖可変領域配列(HCVRS)を含む、第2の重鎖ポリペプチド(HCP2)、及び
b)ii)a)と対になると、前記第2の抗原結合ドメインを、前記第2の抗原に結合できるようにするに十分なカッパ軽鎖可変領域配列(KLCVRS)を含む、カッパ軽鎖ポリペプチド(KLCP)を含む前記第2の抗原結合ドメインを含み、
1)前記第1のHCVRSは、表7の第3欄、表8bの第2欄、または、表5bの第2欄から選択した第1の重鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、または、100%の配列同一性を有しており、
2)前記LLCVRSは、表7の第4欄、表8bの第3欄、または、表5bの第3欄から選択したラムダ軽鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、または、100%の配列同一性を有しており、
3)前記第2のHCVRSは、表6の第3欄、表8bの第5欄、または、表5bの第4欄から選択した第2の重鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、または、100%の配列同一性を有しており、または
4)前記KLCVRSが、表6の第4欄、表8bの第6欄、または、表5bの第5欄から選択したカッパ軽鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、または、100%の配列同一性を有する、前記多重特異性抗体分子。
(項目2)
1)前記第1のHCVRSが、表7の第3欄、表8bの第2欄、または、表5bの第2欄から選択した第1の重鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、または、100%の配列同一性を有する、項目1に記載の多重特異性抗体分子。
(項目3)
2)前記LLCVRSが、表7の第4欄、表8bの第3欄、または、表5bの第3欄から選択したラムダ軽鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、または、100%の配列同一性を有する、項目2に記載の多重特異性抗体分子。
(項目4)
3)前記第2のHCVRSが、表6の第3欄、表8bの第5欄、または、表5bの第4欄から選択した第2の重鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、または、100%の配列同一性を有する、項目2または3に記載の多重特異性抗体分子。
(項目5)
4)前記KLCVRSが、表6の第4欄、表8bの第6欄、または、表5bの第5欄から選択したカッパ軽鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、または、100%の配列同一性を有する、項目2~4のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目6)
前記第1の重鎖生殖細胞系配列、及び、前記ラムダ軽鎖生殖細胞系配列を、表7、表8b、または、表5bの単一の列から選択する、項目2~5のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目7)
前記第1の重鎖生殖細胞系配列、前記ラムダ軽鎖生殖細胞系配列、及び、前記カッパ軽鎖生殖細胞系配列を、表7、表8b、または、表5bの単一の列から選択する、項目2~6のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目8)
前記第2の重鎖生殖細胞系配列、及び、前記カッパ軽鎖生殖細胞系配列を、表6、表8b、または、表5bの単一の列から選択する、項目2~7のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目9)
前記第2の重鎖生殖細胞系配列、前記カッパ軽鎖生殖細胞系配列、及び、前記ラムダ軽鎖生殖細胞系配列を、表6、表8b、または、表5bの単一の列から選択する、項目2~8のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目10)
以下の前記第1の重鎖生殖細胞系配列、前記ラムダ軽鎖生殖細胞系配列、前記第2の重鎖生殖細胞系、及び、前記カッパ軽鎖生殖細胞系配列の少なくとも2つ(例えば、2つ、3つ、または、すべて)を、表8b、または、表5bの単一の列から選択する、項目2~9のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目11)
2)前記LLCVRSが、表7の第4欄、表8bの第3欄、または、表5bの第3欄から選択したラムダ軽鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、または、100%の配列同一性を有する、項目1に記載の多重特異性抗体分子。
(項目12)
1)前記第1のHCVRSが、表7の第3欄、表8bの第2欄、または、表5bの第2欄から選択した第1の重鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、または、100%の配列同一性を有する、項目11に記載の多重特異性抗体分子。
(項目13)
3)前記第2のHCVRSが、表6の第3欄、表8bの第5欄、または、表5bの第4欄から選択した第2の重鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、または、100%の配列同一性を有する、項目11または12に記載の多重特異性抗体分子。
(項目14)
4)前記KLCVRSが、表6の第4欄、表8bの6欄、または、表5bの第5欄から選択したカッパ軽鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、または、100%の配列同一性を有する、項目11~13のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目15)
前記第1の重鎖生殖細胞系配列、及び、前記ラムダ軽鎖生殖細胞系配列を、表7、表8b、または、表5bの単一の列から選択する、項目11~14のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目16)
前記第1の重鎖生殖細胞系配列、前記ラムダ軽鎖生殖細胞系配列、及び、前記カッパ軽鎖生殖細胞系配列を、表7、表8b、または、表5bの単一の列から選択する、項目11~15のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目17)
前記第2の重鎖生殖細胞系配列、及び、前記カッパ軽鎖生殖細胞系配列を、表6、表8b、または、表5bの単一の列から選択する、項目11~16のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目18)
前記第2の重鎖生殖細胞系配列、前記カッパ軽鎖生殖細胞系配列、及び、前記ラムダ軽鎖生殖細胞系配列を、表6、表8b、または、表5bの単一の列から選択する、項目11~17のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目19)
以下の前記第1の重鎖生殖細胞系配列、前記ラムダ軽鎖生殖細胞系配列、前記第2の重鎖生殖細胞系、及び、前記カッパ軽鎖生殖細胞系配列の少なくとも2つ(例えば、2つ、3つ、または、すべて)を、表8b、または、表5bの単一の列から選択する、項目11~18のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目20)
3)前記第2のHCVRSが、表6の第3欄、表8bの第5欄、または、表5bの第4欄から選択した第2の重鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、または、100%の配列同一性を有する、項目1に記載の多重特異性抗体分子。
(項目21)
1)前記第1のHCVRSが、表7の第3欄、表8bの第2欄、または、表5bの第2欄から選択した第1の重鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、または、100%の配列同一性を有する、項目20に記載の多重特異性抗体分子。
(項目22)
2)前記LLCVRSが、表7の第4欄、表8bの第3欄、または、表5bの第3欄から選択したラムダ軽鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、または、100%の配列同一性を有する、項目20または21に記載の多重特異性抗体分子。
(項目23)
4)前記KLCVRSが、表6の第4欄、表8bの第6欄、または、表5bの第5欄から選択したカッパ軽鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、または、100%の配列同一性を有する、項目20~22のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目24)
前記第1の重鎖生殖細胞系配列、及び、前記ラムダ軽鎖生殖細胞系配列を、表7、表8b、または、表5bの単一の列から選択する、項目20~23のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目25)
前記第1の重鎖生殖細胞系配列、前記ラムダ軽鎖生殖細胞系配列、及び、前記カッパ軽鎖生殖細胞系配列を、表7、表8b、または、表5bの単一の列から選択する、項目20~24のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目26)
前記第2の重鎖生殖細胞系配列、及び、前記カッパ軽鎖生殖細胞系配列を、表6、表8b、または、表5bの単一の列から選択する、項目20~25のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目27)
前記第2の重鎖生殖細胞系配列、前記カッパ軽鎖生殖細胞系配列、及び、前記ラムダ軽鎖生殖細胞系配列を、表6、表8b、または、表5bの単一の列から選択する、項目20~26のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目28)
以下の前記第1の重鎖生殖細胞系配列、前記ラムダ軽鎖生殖細胞系配列、前記第2の重鎖生殖細胞系、及び、前記カッパ軽鎖生殖細胞系配列の少なくとも2つ(例えば、2つ、3つ、または、すべて)を、表8b、または、表5bの単一の列から選択する、項目20~27のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目29)
4)前記KLCVRSが、表6の第4欄、表8bの第6欄、または、表5bの第5欄から選択したカッパ軽鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、または、100%の配列同一性を有する、項目1に記載の多重特異性抗体分子。
(項目30)
1)前記第1のHCVRSが、表7の第3欄、表8bの第2欄、または、表5bの第2欄から選択した第1の重鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、または、100%の配列同一性を有する、項目29に記載の多重特異性抗体分子。
(項目31)
2)前記LLCVRSが、表7の第4欄、表8bの第3欄、または、表5bの第3欄から選択したラムダ軽鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、または、100%の配列同一性を有する、項目29または30に記載の多重特異性抗体分子。
(項目32)
3)前記第2のHCVRSが、表6の第3欄、表8bの第5欄、または、表5bの第4欄から選択した第2の重鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、または、100%の配列同一性を有する、項目29~31のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目33)
前記第1の重鎖生殖細胞系配列、及び、前記ラムダ軽鎖生殖細胞系配列を、表7、表8b、または、表5bの単一の列から選択する、項目29~32のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目34)
前記第1の重鎖生殖細胞系配列、前記ラムダ軽鎖生殖細胞系配列、及び、前記カッパ軽鎖生殖細胞系配列を、表7、表8b、または、表5bの単一の列から選択する、項目29~33のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目35)
前記第2の重鎖生殖細胞系配列、及び、前記カッパ軽鎖生殖細胞系配列を、表6、表8b、または、表5bの単一の列から選択する、項目29~34のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目36)
前記第2の重鎖生殖細胞系配列、前記カッパ軽鎖生殖細胞系配列、及び、前記ラムダ軽鎖生殖細胞系配列を、表6、表8b、または、表5bの単一の列から選択する、項目29~35のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目37)
以下の前記第1の重鎖生殖細胞系配列、前記ラムダ軽鎖生殖細胞系配列、前記第2の重鎖生殖細胞系、及び、前記カッパ軽鎖生殖細胞系配列の少なくとも2つ(例えば、2つ、3つ、または、すべて)を、表8b、または、表5bの単一の列から選択する、項目29~36のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目38)
前記第1の重鎖生殖細胞系配列、前記ラムダ軽鎖生殖細胞系配列、前記第2の重鎖生殖細胞系配列、及び、前記カッパ軽鎖生殖細胞系配列を、表8bまたは表5bの単一の列から選択する、項目1~37のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目39)
多重特異性抗体分子であって、
i)第1の抗原に結合する第1の抗原結合ドメインであって、前記第1の抗原結合ドメインが、
a)i)b)と対になると、前記第1の抗原結合ドメインを、前記第1の抗原に結合できるようにするに十分な第1の重鎖可変領域配列(HCVRS)を含む、第1の重鎖ポリペプチド(HCP1)、及び
b)i)a)と対になると、前記第1の抗原結合ドメインを、前記第1の抗原に結合できるようにするに十分なラムダ軽鎖可変領域配列(LLCVRS)を含む、ラムダ軽鎖ポリペプチド(LLCP)を含む前記第1の抗原結合ドメイン、及び
ii)第2の抗原に結合する第2の抗原結合ドメインであって、前記第2の抗原結合ドメインが、
a)ii)b)と対になると、前記第2の抗原結合ドメインを、前記第2の抗原に結合できるようにするに十分な第2の重鎖可変領域配列(HCVRS)を含む、第2の重鎖ポリペプチド(HCP2)、及び
b)ii)a)と対になると、前記第2の抗原結合ドメインを、前記第2の抗原に結合できるようにするに十分なカッパ軽鎖可変領域配列(KLCVRS)を含む、カッパ軽鎖ポリペプチド(KLCP)を含む、前記第2の抗原結合ドメインを含み、
前記多重特異性抗体分子が、アクセサリー部分をさらに含み、前記アクセサリー部分は、
1)前記アクセサリー部分が、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90、または、100kDaの分子量を有する、
2)前記アクセサリー部分が、少なくとも30、40、50、60、70、80、90、または、100個のアミノ酸残基を有するポリペプチドを含む、
3)前記アクセサリー部分が、免疫細胞、例えば、T細胞、B細胞、抗原提示細胞(APC)、または、NK細胞の活性を調節する能力を有するポリペプチドを含む、または、
4)前記アクセサリー部分を、免疫細胞エンゲージャー(例えば、CD40アゴニスト、例えば、CD40Lポリペプチド、または、アゴニスト抗CD40抗体分子、または、PD-1結合部分、例えば、PDL-1、または、抗PD-1抗体分子のPD-1結合配列)、サイトカイン分子(例えば、IL-2分子)、サイトカインアンタゴニスト(例えば、TGF-βアンタゴニスト)、酵素、毒素、または、標識薬剤の1つ以上から選択する、
から選択した特性を有する、前記多重特異性抗体分子。
(項目40)
前記多重特異性抗体分子が、アクセサリー部分をさらに含み、前記アクセサリー部分は、
1)前記アクセサリー部分が、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90、または、100kDaの分子量を有する、
2)前記アクセサリー部分が、少なくとも30、40、50、60、70、80、90、または、100個のアミノ酸残基を有するポリペプチドを含む、
3)前記アクセサリー部分が、免疫細胞、例えば、T細胞、B細胞、抗原提示細胞(APC)、または、NK細胞の活性を調節する能力を有するポリペプチドを含む、または、
4)前記アクセサリー部分を、免疫細胞エンゲージャー(例えば、CD40アゴニスト、例えば、CD40Lポリペプチド、または、アゴニスト抗CD40抗体分子、または、PD-1結合部分、例えば、PDL-1、または、抗PD-1抗体分子のPD-1結合配列)、サイトカイン分子(例えば、IL-2分子)、サイトカインアンタゴニスト(例えば、TGF-βアンタゴニスト)、酵素、毒素、または、標識薬剤の1つ以上から選択する、
から選択した特性を有する、項目1~38のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目41)
前記アクセサリー部分が、前記多重特異性抗体分子のa、b、c、または、dのポリペプチドと融合している、項目39または40に記載の多重特異性抗体分子。
(項目42)
前記アクセサリー部分が、以下のいずれか、例えば、前記多重特異性抗体分子の前記HCP1、第1のHCVRS、LLCP、LLCVRS、HCP2、第2のHCVRS、KLCP、または、KLCVRS、例えば、前記多重特異性抗体分子のHCP1、第1のHCVRS、LLCP、LLCVRS、HCP2、第2のHCVRS、KLCP、または、KLCVRSのC末端またはN末端と融合している、項目39から41のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目43)
前記HCP1が、第1の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、CH1、CH2、及び、CH3配列)を含み、前記アクセサリー部分が、前記第1のHCCRS、例えば、前記第1のHCCRSのC末端と融合している、項目39~41のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目44)
前記HCP2が、第2の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、CH1、CH2、及び、CH3配列)を含み、前記アクセサリー部分が、前記第2のHCCRS、例えば、前記第2のHCCRSのC末端と融合している、項目39~41のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目45)
前記LLCPが、ラムダ軽鎖定常領域配列(LLCCRS)を含み、前記アクセサリー部分が、前記LLCCRS、例えば、前記LLCCRSのC末端と融合している、項目39~41のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目46)
前記KLCPが、カッパ軽鎖定常領域配列(KLCCRS)を含み、前記アクセサリー部分が、前記KLCCRS、例えば、前記KLCCRSのC末端と融合している、項目39~41のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目47)
第1のアクセサリー部分と、第2のアクセサリー部分とを含み、前記第1または第2のアクセサリー部分は、
1)前記第1または第2のアクセサリー部分が、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90、または、100kDaの分子量を有する、
2)前記第1または第2のアクセサリー部分が、少なくとも30、40、50、60、70、80、90、または、100個のアミノ酸残基を有するポリペプチドを含む、
3)前記第1または第2のアクセサリー部分が、免疫細胞、例えば、T細胞、B細胞、抗原提示細胞(APC)、または、NK細胞の活性を調節する能力を有するポリペプチドを含む、または、
4)前記第1または第2のアクセサリー部分が、免疫細胞エンゲージャー(例えば、CD40アゴニスト、例えば、CD40Lポリペプチド、または、アゴニスト抗CD40抗体分子、または、PD-1結合部分、例えば、PDL-1、または、抗PD-1抗体分子のPD-1結合配列)、サイトカイン分子(例えば、IL-2分子)、サイトカインアンタゴニスト(例えば、TGF-βアンタゴニスト)、酵素、毒素、または、標識薬剤の1つ以上から選択する、
から選択した特性を有する、項目39~46のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目48)
前記第1及び第2のアクセサリー部分が同じである、項目47記載の多重特異性抗体分子。
(項目49)
前記第1及び第2のアクセサリー部分が相違している、項目47記載の多重特異性抗体分子。
(項目50)
i)前記第1のアクセサリー部分が、前記HCP1または前記HCP2、例えば、前記HCP1または前記HCP2のC末端と融合しており、及び
ii)前記第2のアクセサリー部分が、前記LLCPまたは前記KLCP、例えば、前記LLCPまたは前記KLCPの前記C末端と融合している、
項目47~49のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目51)
i)前記HCP1が、第1の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、CH1、CH2、及び、CH3配列)を含み、前記第1のアクセサリー部分が、前記第1のHCCRS、例えば、前記第1のHCCRSの前記C末端と融合しており、及び
ii)前記LLCPが、ラムダ軽鎖定常領域配列(LLCCRS)を含み、前記第2のアクセサリー部分が、前記LLCCRS、例えば、前記LLCCRSの前記C末端と融合している、
項目47~50のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目52)
i)前記HCP2が、第2の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、CH1、CH2、及び、CH3配列)を含み、前記アクセサリー部分が、前記第2のHCCRS、例えば、前記第2のHCCRSの前記C末端と融合しており、及び
ii)前記KLCPが、カッパ軽鎖定常領域配列(KLCCRS)を含み、前記アクセサリー部分が、前記KLCCRS、例えば、前記KLCCRSの前記C末端と融合している、
項目47~50のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目53)
多重特異性抗体分子であって、
i)第1の抗原に結合する第1の抗原結合ドメインであって、前記第1の抗原結合ドメインが、
a)i)b)と対になると、前記第1の抗原結合ドメインを、前記第1の抗原に結合できるようにするに十分な第1の重鎖可変領域配列(HCVRS)、及び、第1の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第1のCH1配列)を含む、第1の重鎖ポリペプチド(HCP1)、及び
b)i)a)と対になると、前記第1の抗原結合ドメインを、前記第1の抗原に結合できるようにするに十分なラムダ軽鎖可変領域配列(LLCVRS)、及び、ラムダ軽鎖定常領域配列(LLCCRS)を含む、ラムダ軽鎖ポリペプチド(LLCP)を含み、及び
ii)第2の抗原に結合する第2の抗原結合ドメインであって、前記第2の抗原結合ドメインが、
a)ii)b)と対になると、前記第2の抗原結合ドメインを、前記第2の抗原に結合できるようにするに十分な第2の重鎖可変領域配列(HCVRS)、及び、第2の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第2のCH1配列)を含む、第2の重鎖ポリペプチド(HCP2)、及び
b)ii)a)と対になると、前記第2の抗原結合ドメインを、前記第2の抗原に結合できるようにするに十分なカッパ軽鎖可変領域配列(KLCVRS)、及び、カッパ軽鎖定常領域配列(KLCCRS)を含む、カッパ軽鎖ポリペプチド(KLCP)を含み、
1)前記多重特異性抗体分子が、前記第1のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)であって、前記変異を伴わない前記HCP1と前記LLCPとの対合と比較して、前記HCP1と前記LLCPとの優先的対合を促進する前記変異を含んでおらず、または、前記多重特異性抗体分子が、前記LLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するラムダ軽鎖定常領域配列に対する変異)であって、前記変異を伴わない前記HCP1と前記LLCPとの対合と比較して、前記HCP1と前記LLCPとの優先的対合を促進する前記変異を含んでいない、及び
2)前記多重特異性抗体分子が、前記第2のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)であって、前記変異を伴わない前記HCP2と前記KLCPとの対合と比較して、前記HCP2と前記KLCPとの優先的対合を促進する前記変異を含んでおらず、または、前記多重特異性抗体分子が、前記KLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列に対する変異)であって、前記変異を伴わない前記HCP2と前記KLCPとの対合と比較して、前記HCP2と前記KLCPとの優先的対合を促進する前記変異を含んでいない、前記多重特異性抗体分子。
(項目54)
i)a)前記HCP1が、第1の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第1のCH1配列)を含み、
i)b)前記LLCPが、ラムダ軽鎖定常領域配列(LLCCRS)を含み、
ii)a)前記HCP2が、第2の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第2のCH1配列)を含み、及び
ii)b)前記KLCPが、カッパ軽鎖定常領域配列(KLCCRS)を含み、
1)前記多重特異性抗体分子が、前記第1のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)であって、前記変異を伴わない前記HCP1と前記LLCPとの対合と比較して、前記HCP1と前記LLCPとの優先的対合を促進する前記変異を含んでおらず、または、前記多重特異性抗体分子が、前記LLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するラムダ軽鎖定常領域配列に対する変異)であって、前記変異を伴わない前記HCP1と前記LLCPとの対合と比較して、前記HCP1と前記LLCPとの優先的対合を促進する前記変異を含んでいない、及び
2)前記多重特異性抗体分子が、前記第2のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)であって、前記変異を伴わない前記HCP2と前記KLCPとの対合と比較して、前記HCP2と前記KLCPとの優先的対合を促進する前記変異を含んでおらず、または、前記多重特異性抗体分子が、前記KLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列に対する変異)であって、前記変異を伴わない前記HCP2と前記KLCPとの対合と比較して、前記HCP2と前記KLCPとの優先的対合を促進する前記変異を含んでいない、
項目1~52のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目55)
前記多重特異性抗体分子が、前記第1のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)であって、前記変異を伴わない前記HCP1と前記LLCPとの対合と比較して、前記HCP1と前記LLCPとの優先的対合を、少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、または、50倍に促進する前記変異を含んでおらず、または、前記多重特異性抗体分子が、前記LLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するラムダ軽鎖定常領域配列に対する変異)であって、前記変異を伴わない前記HCP1と前記LLCPとの対合と比較して、前記HCP1と前記LLCPとの優先的対合を、少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、または、50倍に促進する前記変異を含んでいない、項目53または54に記載の多特異的抗体分子。
(項目56)
前記多重特異性抗体分子が、前記第2のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)であって、前記変異を伴わない前記HCP2と前記KLCPとの対合と比較して、前記HCP2と前記KLCPとの優先的対合を、少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、または、50倍に促進する前記変異を含んでおらず、または、前記多重特異性抗体分子が、前記KLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列に対する変異)であって、前記変異を伴わない前記HCP2と前記KLCPとの対合と比較して、前記HCP2と前記KLCPとの優先的対合を、少なくとも1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、20、30、40、または、50倍に促進する前記変異を含んでいない、項目53~55のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目57)
多重特異性抗体分子であって、
i)第1の抗原に結合する第1の抗原結合ドメインであって、前記第1の抗原結合ドメインが、
a)i)b)と対になると、前記第1の抗原結合ドメインを、前記第1の抗原に結合できるようにするに十分な第1の重鎖可変領域配列(HCVRS)、及び、第1の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第1のCH1配列)を含む、第1の重鎖ポリペプチド(HCP1)、及び
b)i)a)と対になると、前記第1の抗原結合ドメインを、前記第1の抗原に結合できるようにするに十分なラムダ軽鎖可変領域配列(LLCVRS)、及び、ラムダ軽鎖定常領域配列(LLCCRS)を含む、ラムダ軽鎖ポリペプチド(LLCP)を含み、及び
ii)第2の抗原に結合する第2の抗原結合ドメインであって、前記第2の抗原結合ドメインが、
a)ii)b)と対になると、前記第2の抗原結合ドメインを、前記第2の抗原に結合できるようにするに十分な第2の重鎖可変領域配列(HCVRS)、及び、第2の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第2のCH1配列)を含む、第2の重鎖ポリペプチド(HCP2)、及び
b)ii)a)と対になると、前記第2の抗原結合ドメインを、前記第2の抗原に結合できるようにするに十分なカッパ軽鎖可変領域配列(KLCVRS)、及び、カッパ軽鎖定常領域配列(KLCCRS)を含む、カッパ軽鎖ポリペプチド(KLCP)を含み、
1)前記多重特異性抗体分子が、前記第1のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)を含んでおらず、または、前記多重特異性抗体分子が、前記LLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するラムダ軽鎖定常領域配列に対する変異)を含んでいない、及び
2)前記多重特異性抗体分子が、前記第2のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)を含んでおらず、または、前記多重特異性抗体分子が、前記KLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列に対する変異)を含んでいない、前記多重特異性抗体分子。
(項目58)
i)a)前記HCP1が、第1の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第1のCH1配列)を含み、
i)b)前記LLCPが、ラムダ軽鎖定常領域配列(LLCCRS)を含み、
ii)a)前記HCP2が、第2の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第2のCH1配列)を含み、及び
ii)b)前記KLCPが、カッパ軽鎖定常領域配列(KLCCRS)を含み、
1)前記多重特異性抗体分子が、前記第1のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)を含んでおらず、または、前記多重特異性抗体分子が、前記LLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するラムダ軽鎖定常領域配列に対する変異)を含んでいない、及び
2)前記多重特異性抗体分子が、前記第2のHCCRSにおける変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)を含んでおらず、または、前記多重特異性抗体分子が、前記KLCCRSにおける変異(例えば、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列に対する変異)を含んでいない、
項目1~56のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目59)
前記多重特異性抗体分子が、前記第1のHCCRS、前記LLCCRS、前記第2のHCCRS、及び、前記KLCCRSのいずれにおいても変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列、天然に存在するラムダ軽鎖定常領域配列、または、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列)を含んでいない、項目57または58に記載の多重特異性抗体分子。
(項目60)
多重特異性抗体分子であって、
i)第1の抗原に結合する第1の抗原結合ドメインであって、前記第1の抗原結合ドメインが、
a)i)b)と対になると、前記第1の抗原結合ドメインを、前記第1の抗原に結合できるようにするに十分な第1の重鎖可変領域配列(HCVRS)、及び、第1の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第1のCH1配列)を含む、第1の重鎖ポリペプチド(HCP1)、及び
b)i)a)と対になると、前記第1の抗原結合ドメインを、前記第1の抗原に結合できるようにするに十分なラムダ軽鎖可変領域配列(LLCVRS)、及び、ラムダ軽鎖定常領域配列(LLCCRS)を含む、ラムダ軽鎖ポリペプチド(LLCP)を含み、及び
ii)第2の抗原に結合する第2の抗原結合ドメインであって、前記第2の抗原結合ドメインが、
a)ii)b)と対になると、前記第2の抗原結合ドメインを、前記第2の抗原に結合できるようにするに十分な第2の重鎖可変領域配列(HCVRS)、及び、第2の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第2のCH1配列)を含む、第2の重鎖ポリペプチド(HCP2)、及び
b)ii)a)と対になると、前記第2の抗原結合ドメインを、前記第2の抗原に結合できるようにするに十分なカッパ軽鎖可変領域配列(KLCVRS)、及び、カッパ軽鎖定常領域配列(KLCCRS)を含む、カッパ軽鎖ポリペプチド(KLCP)を含み、
1)前記第1のHCCRSが、天然に存在する重鎖定常領域配列を含み、または、前記LLCCRSが、天然に存在するラムダ軽鎖定常領域配列を含み、及び
2)前記第2のHCCRSが、天然に存在する重鎖定常領域配列を含み、または、前記KLCCRSが、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列を含む、前記多重特異性抗体分子。
(項目61)
i)a)前記HCP1が、第1の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第1のCH1配列)を含み、
i)b)前記LLCPが、ラムダ軽鎖定常領域配列(LLCCRS)を含み、
ii)a)前記HCP2が、第2の重鎖定常領域配列(HCCRS)(例えば、第2のCH1配列)を含み、及び
ii)b)前記KLCPが、カッパ軽鎖定常領域配列(KLCCRS)を含み、
1)前記第1のHCCRSが、天然に存在する重鎖定常領域配列を含み、または、前記LLCCRSが、天然に存在するラムダ軽鎖定常領域配列を含み、及び
2)前記第2のHCCRSが、天然に存在する重鎖定常領域配列を含み、または、前記KLCCRSが、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列を含む、
項目1~59のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目62)
i)前記第1のHCCRSが、天然に存在する重鎖定常領域配列を含み、
ii)前記LLCCRSが、天然に存在するラムダ軽鎖定常領域配列を含み、
iii)前記第2のHCCRSが、天然に存在する重鎖定常領域配列を含み、及び
iv)前記KLCCRSが、天然に存在するカッパ軽鎖定常領域配列を含む、
項目60または61に記載の多重特異性抗体分子。
(項目63)
前記HCP1が、前記KLCPよりも優先的に前記LLCPに結合する、項目1~62のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目64)
前記LLCPが、前記HCP2よりも前記HCP1に優先的に結合する、項目1~63のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目65)
前記HCP2が、前記LLCPよりも前記KLCPに優先的に結合する、項目1~64のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目66)
前記KLCPが、前記HCP1よりも前記HCP2に優先的に結合する、項目1~65のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目67)
前記HCP1が、前記KLCPよりも前記LLCPに対して大きな親和性、例えば、実質的に大きな親和性を有する(例えば、前記HCP1と前記LLCPとの間の結合でのK D は、前記HCP1と前記KLCPとの間の結合でのK D の50%、40%、30%、20%、10%、1%、0.1%、または、0.01%未満である)項目1~66のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目68)
前記LLCPが、前記HCP2よりも前記HCP1に対して大きな親和性、例えば、実質的に大きな親和性を有する(例えば、前記LLCPと前記HCP1との間の結合でのK D は、前記LLCPと前記第1のHCP2との間の結合でのK D の50%、40%、30%、20%、10%、1%、0.1%、または、0.01%未満である)項目1~67のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目69)
前記HCP2が、前記LLCPよりも前記KLCPに対して大きな親和性、例えば、実質的に大きな親和性を有する(例えば、前記HCP2と前記KLCPとの間の結合でのK D は、前記HCP2と前記LLCPとの間の結合でのK D の50%、40%、30%、20%、10%、1%、0.1%、または、0.01%未満である)項目1~68のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目70)
前記KLCPが、前記HCP1よりも前記HCP2に対して大きな親和性、例えば、実質的に大きな親和性を有する(例えば、前記KLCPと前記HCP2との間の結合でのK D は、前記KLCPと前記第HCP1との間の結合でのK D の50%、40%、30%、20%、10%、1%、0.1%、または、0.01%未満である)項目1~69のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目71)
前記KLCPの存在下での前記HCP1と前記LLCPとの間の前記結合率が、少なくとも75、80、90、95、98、99、または、99.5%である、項目1~70のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目72)
前記HCP2の存在下での前記HCP1と前記LLCPとの間の前記結合率が、少なくとも75、80、90、95、98、99、または、99.5%である、項目1~71のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目73)
前記LLCPの存在下での前記HCP2と前記KLCPとの間の前記結合率が、少なくとも75、80、90、95、98、99、または、99.5%である、項目1~72のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目74)
前記HCP1の存在下での前記HCP2と前記KLCPとの間の前記結合率が、少なくとも75、80、90、95、98、99、または、99.5%である、項目1~73のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目75)
前記HCP1、LLCP、HCP2、及び、KLCPが、予め選択した条件下、例えば、水性緩衝液にて、例えば、pH7で、生理食塩水にて、例えば、pH7で存在し、または、生理学的条件下で、
i)前記HCP1の少なくとも70、75、80、90、95、98、99、99.5、または、99.9%が、前記LLCPと複合体を形成し、または、相互作用し、
ii)前記LLCPの少なくとも70、75、80、90、95、98、99、99.5、または、99.9%が、前記HCP1と複合体を形成し、または、相互作用し、
iii)前記HCP2の少なくとも70、75、80、90、95、98、99、99.5、または、99.9%が、前記KLCPと複合体を形成し、または、相互作用し、または、
iv)前記KLCPの少なくとも70、75、80、90、95、98、99、99.5、または、99.9%が、前記HCP2と複合体を形成し、または、相互作用する、項目1~74のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目76)
前記HCP1が、前記HCP2と複合体を形成し、または、相互作用する、項目1~75のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目77)
前記HCP1が、前記HCP1の第2の分子よりも、HCP2に対して大きな親和性、例えば、実質的に大きな親和性を有する、項目1~76のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目78)
前記HCP2が、前記HCP2の第2の分子よりも、HCP1に対して大きな親和性、例えば、実質的に大きな親和性を有する、項目1~77のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目79)
前記HCP1が、HCP1-HCP2:HCP1-HCP1の対合の比率を増加させる配列要素であって、前記配列要素が存在しない、例えば、天然に存在する配列が前記配列要素を置き換える場合に認められる比率と比較して同比率を増加させる配列要素を含む、項目1~78のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目80)
前記HCP2が、HCP1-HCP2:HCP2-HCP2の対合の比率を増加させる配列要素であって、前記配列要素が存在しない、例えば、天然に存在する配列が前記配列要素を置き換える場合に認められる比率と比較して同比率を増加させる配列要素を含む、項目1~79のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目81)
前記配列要素が、天然の定常領域配列ではない、項目79または80に記載の多重特異性抗体。
(項目82)
前記配列要素が、CH3に配置されている、項目79または80に記載の多重特異性抗体。
(項目83)
HCP1及びHCP2の一方または双方を選択して、ヘテロ二量体化(例えば、HCP2-HCP2)とは対照的に、自己二量体化(例えば、HCP1-HCP1)を最小にする、項目1~82のいずれか1項に記載の多重特異性抗体。
(項目84)
HCP1及びHCP2が、対になった突起/空洞、例えば、ノブとホールとの対のメンバーである、項目1~83のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目85)
HCP1-HCP2の対合を、静電相互作用で促進する、項目1~83のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目86)
HCP1-HCP2の対合を、鎖交換で促進する、項目1~83のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目87)
HCP1及びHCP2が、対になった突起/空洞、例えば、ノブとホールの対のメンバーではない、項目1~83のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目88)
前記HCP1が、第1の重鎖定常領域配列(HCCRS)を含み、前記第1のHCCRSが、変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)を含んでいない、項目1~76のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目89)
前記HCP2が、第2の重鎖定常領域配列(HCCRS)を含み、前記第2のHCCRSが、変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)を含んでいない、項目1~76のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目90)
i)前記HCP1が、第1の重鎖定常領域配列(HCCRS)を含み、前記第1のHCCRSが、変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)を含んでいない、及び
ii)前記HCP2が、第2の重鎖定常領域配列(HCCRS)を含み、前記第2のHCCRSが、変異(例えば、天然に存在する重鎖定常領域配列に対する変異)を含んでいない、項目1~76のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目91)
前記HCP1が、第1のCH2ドメイン配列、及び、第1のCH3ドメイン配列を含み、前記第1のCH2ドメイン配列、及び、前記第1のCH3ドメイン配列が、変異(例えば、天然に存在するCH2ドメイン配列、または、天然に存在するCH3ドメイン配列に対する変異)を含んでいない、項目1~76のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目92)
前記HCP2が、第2のCH2ドメイン配列、及び、第2のCH3ドメイン配列を含み、前記第2のCH2ドメイン配列、及び、前記第2のCH3ドメイン配列が、変異(例えば、天然に存在するCH2ドメイン配列、または、天然に存在するCH3ドメイン配列に対する変異)を含んでいない、項目1~76のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目93)
i)前記HCP1が、第1のCH2ドメイン配列、及び、第1のCH3ドメイン配列を含み、前記第1のCH2ドメイン配列、及び、前記第1のCH3ドメイン配列が、変異(例えば、天然に存在するCH2ドメイン配列、または、天然に存在するCH3ドメイン配列に対する変異)を含んでいない、及び
ii)前記HCP2が、第2のCH2ドメイン配列、及び、第2のCH3ドメイン配列を含み、前記第2のCH2ドメイン配列、及び、前記第2のCH3ドメイン配列が、変異(例えば、天然に存在するCH2ドメイン配列、または、天然に存在するCH3ドメイン配列に対する変異)を含んでいない、
項目1~76のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目94)
前記HCP1が、インビボ、または、インビトロのいずれかで、ラムダ抗体として生じる抗体に由来する、項目1~93のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目95)
前記HCP2が、インビボ、または、インビトロのいずれかで、カッパ抗体として生じる抗体に由来する、項目1~94のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目96)
前記HCP1及びLLCPが、表18(例えば、表18にて対合した)、または、表5a(例えば、表5aにて対合した)から選択したアミノ酸配列、または、それらの機能的変異体、または、断片を含む、項目1~95のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目97)
前記HCP2及びKLCPが、表18(例えば、表18にて対合した)、または、表5a(例えば、表5aにて対合した)から選択したアミノ酸配列、または、それらの機能的変異体、または、断片を含む、項目1~96のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目98)
前記HCP1、LLCP、HCP2、及び、KLCPが、表18(例えば、表18での単一の区画)、または、表5a(例えば、表5aでの単一の列)から選択したアミノ酸配列、または、それらの機能的変異体、または、断片を含む、項目1~97のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目99)
前記第1または第2の抗原が、腫瘍抗原、例えば、膵臓、肺、または、大腸腫瘍抗原である、項目1~98のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目100)
前記第1または第2の抗原を、PD-L1、HER3、TROP2、メソテリン、IGF-1R、または、CA19-9から選択する、項目1~99のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目101)
前記第1または第2の抗原を、PD-L1、HER3、TROP2、VEGF-A、EGFR、MUC1、DLL4、または、HGFから選択する、項目1~100のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目102)
前記第1または第2の抗原を、PD-L1、HER3、TROP2、VEGF-A、EGFR、MUC1、MAGE-A3、gpA33、NY-ESO-1、ANG2、RSPO3、HER2、CEACAM5、または、CEAから選択する、項目1~101のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目103)
前記第1または第2の抗原が、免疫エフェクター細胞、例えば、T細胞、NK細胞、または、骨髄性細胞の抗原である、項目1~102のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目104)
前記第1または第2の抗原を、CD3、PD-1、LAG-3、TIM-3、CTLA
-4、VISTA、TIGIT、PD-L1、B7-H3、4-1BB、または、ICOSから選択する、項目1~103のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目105)
前記第1の抗原が、腫瘍抗原、例えば、メソテリンであり、かつ、前記第2の抗原が、NKP30、PD-L1、CD3、NKG2D、CD47、4-1BB、または、NKP46から選択した抗原であり、または、前記第2の抗原が、腫瘍抗原、例えば、メソテリンであり、かつ、前記第1の抗原が、NKP30、PD-L1、CD3、NKG2D、CD47、4-1BB、または、NKP46から選択した抗原である、項目1~104のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目106)
前記第1の抗原が、IGF1Rであり、かつ、前記第2の抗原が、HER3であり、または、前記第2の抗原が、IGF1Rであり、かつ、前記第1の抗原が、HER3である、項目1~105のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目107)
前記第1の抗原が、メソテリンであり、かつ、前記第2の抗原が、PD-L1であり、または、前記第2の抗原が、メソテリンであり、かつ、前記第1の抗原が、PD-L1である、項目1~105のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目108)
前記第1の抗原が、CTLA4であり、かつ、前記第2の抗原が、IL12βであり、または、前記第2の抗原が、CTLA4であり、かつ、前記第1の抗原が、IL12βである、項目1~105のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目109)
前記第1の抗原が、CTLA4であり、かつ、前記第2の抗原が、TRAILR2であり、または、前記第2の抗原が、CTLA4であり、かつ、前記第1の抗原が、TRAILR2である、項目1~105のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目110)
前記第1の抗原が、CTLA4であり、かつ、前記第2の抗原が、CD221であり、または、前記第2の抗原が、CTLA4であり、かつ、前記第1の抗原が、CD221である、項目1~105のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目111)
前記第1の抗原が、PD1であり、かつ、前記第2の抗原が、TRAILR2であり、または、前記第2の抗原が、PD1であり、かつ、前記第1の抗原が、TRAILR2である、項目1~105のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目112)
前記第1の抗原が、PD1であり、かつ、前記第2の抗原が、PDL1であり、または、前記第2の抗原が、PD1であり、かつ、前記第1の抗原が、PDL1である、項目1~105のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目113)
前記第1の抗原が、PD1であり、かつ、前記第2の抗原が、PDL1であり、または、前記第2の抗原が、PD1であり、かつ、前記第1の抗原が、PDL1である、項目1~105のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目114)
IL-2分子、または、CD40アゴニスト、例えば、CD40Lポリペプチド、または、アゴニスト性抗CD40抗体分子をさらに含む、項目1~113のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。
(項目115)
項目1~114のいずれか1項に記載のHCP1、LLCP、HCP2、または、KLCPの1つ、2つ、3つ、または、すべてをコードする核酸。
(項目116)
項目115に記載の核酸を含むベクター。
(項目117)
項目114に記載の核酸、または、項目116に記載のベクターを含む宿主細胞。
(項目118)
項目117に記載の細胞を培養し、それにより、HCP1、LLCP、HCP2、または、KLCPの1つ、2つ、3つ、または、すべてを製造することを含む、HCP1、LLCP、HCP2、または、KLCPの1つ、2つ、3つ、または、すべてを作製する方法。
(項目119)
HCP1、LLCP、HCP2、及び、KLCPを含む多特異性抗体分子、例えば、項目1~114のいずれか1項に記載の多特異性抗体分子を作製する方法であって、
HCP1、LLCP、HCP2、及び、KLCPの会合に適した条件下で、HCP1、LLCP、HCP2、及び、KLCPを組み合わせ、
それにより、HCP1、LLCP、HCP2、及び、KLCPを含む多重特異性抗体分子を作製する、ことを含む、前記方法。
(項目120)
前記方法が、適切に対を形成したカッパ/ラムダ多重特異性抗体分子を高収率で製造する、項目118または119に記載の方法。
(項目121)
項目1~88のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子を含む製剤。
(項目122)
多重特異性抗体分子の製剤であって、前記多重特異性抗体分子の少なくとも50、60、70、80、90、95、98、99、または、99.9%が、
第1の重鎖ポリペプチド(HCP1)と複合体を形成し、または、相互作用するラムダ軽鎖ポリペプチド(LLCP)、及び
第2の重鎖ポリペプチド(HCP2)と複合体を形成し、または、相互作用するカッパ軽鎖ポリペプチド(KLCP)を含み、
前記HCP1が、前記HCP2と複合体を形成し、または、相互作用する、前記製剤。
(項目123)
前記多特異性抗体分子が、項目1~114のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子を含む、項目122に記載の製剤。
(項目124)
前記製剤が、医薬として許容される製剤であり、例えば、医薬として許容される希釈剤または賦形剤を含む、項目121から123のいずれか1項に記載の製剤。
(項目125)
項目1~114のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子、及び、医薬として許容される希釈剤または賦形剤を含む医薬組成物。
(項目126)
対象に多重特異性抗体分子を提供する方法であって、
項目1~114のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子を含む医薬製剤を前記対象に提供する、ことを含む前記方法。
(項目127)
処置を必要とする対象を処置する方法であって、項目1~114のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子の有効量、または、項目125に記載の医薬組成物の有効量を前記対象に投与する、ことを含む前記方法。
(i)第1の重鎖ポリペプチド(例えば、第1の重鎖可変領域(第1の結合特異性を有する第1のVH)、第1のCH1、第1の重鎖定常領域(例えば、第1のCH2、第1のCH3、または、双方)の1つ、2つ、3つ、または、すべてを含む重鎖ポリペプチド)、
(ii)第2の重鎖ポリペプチド(例えば、第2の重鎖可変領域(第2のVH)、第2のCH1、第2の重鎖定常領域(例えば、第2のCH2、第2のCH3、または、双方)の1つ、2つ、3つ、または、すべてを含む重鎖ポリペプチド)、
(iii)第1の重鎖ポリペプチド(例えば、第1のVH)と優先的に会合するラムダ軽鎖ポリペプチド(例えば、ラムダ軽鎖可変領域(VLλ)、ラムダ軽鎖定常部(VLλ)、または、双方)、及び
(iv)第2の重鎖ポリペプチド(例えば、第2のVH)と優先的に会合するカッパ軽鎖ポリペプチド(例えば、ラムダ軽鎖可変領域(VLκ)、ラムダ軽鎖定常部(VLκ)、または、双方)、を含む。
ある実施形態では、抗体分子は、抗原、例えば、免疫エフェクター細胞、腫瘍抗原、または、間質抗原に結合する。幾つかの実施形態では、抗原は、例えば、哺乳動物、例えば、ヒトの抗原である。その他の実施形態では、抗体分子は、免疫細胞抗原、例えば、哺乳動物、例えば、ヒト免疫細胞抗原に結合する。例えば、抗体分子は、がん抗原、または、免疫細胞抗原のエピトープ、例えば、直鎖状または立体配座エピトープに特異的に結合する。
実施形態では、多重特異性抗体分子は、2つ以上の抗原結合部位を含むことができ、そこでは、異なる部位が、異なる抗原に対して特異的である。実施形態では、多重特異性抗体分子は、同じ抗原の2つ以上(例えば、2つ、または、それ以上)のエピトープに結合することができる。実施形態では、多重特異性抗体分子は、標的細胞(例えば、がん細胞)に対して特異的な抗原結合部位と、免疫エフェクター細胞に対して特異的な異なる抗原結合部位とを含む。ある実施形態では、多重特異性抗体分子は、二重特異性抗体分子である。二重特異性抗体分子は、5つの異なる構造群、(i)二重特異性免疫グロブリンG(BsIgG)、(ii)追加の抗原結合部分を付加したIgG、(iii)二重特異性抗体断片、(iv)二重特異性融合タンパク質、及び、(v)二重特異性抗体コンジュゲート、に分類することができる。
実施形態では、抗体分子は、CDRグラフトしたスカフォールドドメインである。実施形態では、スカフォールドドメインは、フィブロネクチンドメイン、例えば、フィブロネクチンIII型ドメインに基づいている。フィブロネクチンIII型(Fn3)ドメインの全体的な折り畳みは、最小の機能的抗体断片、すなわち、抗体重鎖の可変ドメインの折り畳みに密接に関連している。Fn3の端部には3つのループがあり、BC、DE、及び、FGループの位置は、抗体のVHドメインのCDR1、2、及び、3の位置にほぼ対応している。Fn3は、ジスルフィド結合を持たないので、Fn3は、抗体、及び、それらの断片とは異なり、還元条件下で安定である(例えば、WO 98/56915、WO 01/64942、WO 00/34784を参照されたい)。Fn3ドメインに、(例えば、本明細書に記載したCDRまたは超可変ループを使用して)修飾を施したり、あるいは、改変を加えたりして、例えば、本明細書に記載した抗原/マーカー/細胞に結合するドメインを選択することができる。
ヘテロ二量体化二重特異性抗体は、天然のIgG構造に基づいており、2つの結合アームは、異なる抗原を認識する。定義された一価(及び、同時)抗原結合を可能にするIgG由来フォーマットは、軽鎖の誤対合(例えば、一般的な軽鎖)を最小限に抑える技術と組み合わせて、強制重鎖ヘテロ二量体化で生成する。強制重鎖ヘテロ二量体化は、例えば、ノブ-イン-ホール、または、鎖交換遺伝子操作ドメイン(SEED)を使用して得ることができる。
US5,731,116、US7,476,724、及び、Ridgway,J.et al.(1996)Prot. Engineering 9(7):617-621に記載されたノブ-イン-ホールは、(1)一方または双方の抗体のCH3ドメインを変異させてヘテロ二量体化を促進すること、及び、(2)ヘテロ二量体化を促進する条件下で変異抗体を組み合わせること、と広く関連している。「ノブ」または「突起」は、一般的には、親抗体での小さなアミノ酸を、より大きなアミノ酸で置換して作り出される(例えば、T366YまたはT366W)ものであり、「ホール」または「空洞」は、親抗体での大きい残基を、より小さいアミノ酸で置換して作り出される(例えば、Y407T、T366S、L368A、及び/または、Y407V)ものである。ある実施形態では、ノブを含む重鎖ポリペプチドは、Eu付番方式に従って番号を付与したT366W、及び、S354Cの置換を含む。ある実施形態では、ホールを含む重鎖ポリペプチドは、Eu番号付けシステムに従って番号を付与したT366S、L368A、Y407V、及び、Y349Cの置換を含む。ある実施形態では、本明細書に開示した多重特異性抗体分子は、第1の重鎖ポリペプチドと、第2の重鎖ポリペプチドとを含み、第1の重鎖ポリペプチドは、Eu番号付けシステムに従って番号を付与したT366W、及び、S354Cの置換を含み、かつ、第2の重鎖ポリペプチドは、Eu番号付けシステムに従って番号を付与したT366S、L368A、Y407V、及び、Y349Cの置換を含む。
SEEDは、優先的にヘテロ二量体化する非同一鎖を作製するためのIgG1とIgAとの間の配列交換に基づく。SEED CH3ドメインにおけるヒトIgA及びIgGに由来する交互配列は、AG及びGAと称する、非対称であるが、相補的な2つのドメインを生成する。このSEED設計は、AGとGA SEED CH3ドメインとのホモ二量体化を嫌う一方で、AG/GAヘテロ二量体の効率的な生成を可能にする。
二重特異性IgGの均質な調製物を作製するためには、軽鎖の誤対合を避けなければならない。これを達成するための1つの方法として、共通の軽鎖原理、すなわち、1本の軽鎖を共有するが、依然として別々の特異性を有する、2つのバインダーを組み合わせることがある。別の選択肢は、二重特異性抗体の半分のFabでのCH1及びCLドメインを交換することで、非特異的なL鎖の誤対合を回避するCrossMab技術である。そのようなクロスオーバー変異体は、結合特異性と親和性とを保持するが、2つのアームを、非常に異なるものにして、L鎖の誤対合を防止する。
抗体のNまたはC末端に結合した追加の結合実体を含む、様々なフォーマットを生成することができる。一本鎖、または、ジスルフィド安定化FvまたはFabを有するこれらの融合物は、各抗原に対して二価の結合特異性を有する四価の分子の生成をもたらす。scFv及びscFabとIgGとの組み合わせは、3つ以上の異なる抗原を認識することができる分子の生成を可能にする。
抗体-Fab融合物は、第1の標的に対する従来の抗体と、抗体重鎖のC末端と融合した第2の標的に対するFabとを含む二重特異性抗体である。通常、抗体とFabは、共通の軽鎖を有する。抗体融合物は、(1)標的融合物のDNA配列を遺伝子操作すること、及び、(2)標的DNAを適切な宿主細胞にトランスフェクトして、融合タンパク質を発現すること、で産生することができる。Coloma,J.et al.,(1997)Nature Biotech 15:159に記載されているように、抗体-scFv融合物は、CH3ドメインのC末端と、scFvのN末端との間を、(Gly)-Serリンカーで連結し得る。
抗体-scFv融合体は、従来の抗体と、抗体重鎖のC末端と融合した独特の特異性のscFvとを含む二重特異性抗体である。このscFvは、scFvの重鎖を介して、直接に、または、リンカーペプチドを介してC末端と融合することができる。抗体融合物は、(1)標的融合物のDNA配列を遺伝子操作すること、及び、(2)標的DNAを適切な宿主細胞にトランスフェクトして、融合タンパク質を発現すること、で産生することができる。Coloma,J.et al.,(1997)Nature Biotech 15:159に記載されているように、抗体-scFv融合物は、CH3ドメインのC末端と、scFvのN末端との間を、(Gly)-Serリンカーで連結し得る。
関連フォーマットは、二重可変ドメイン免疫グロブリン(DVD)であり、このものは、さらに短いリンカー配列の近傍のVドメインのN末端にある第2の特異性箇所のVH及びVLドメインから構成されている。
Fc含有実体、別名、ミニ抗体は、scFvを、定常重領域ドメイン3のC末端(CH3-scFv)、及び/または、異なる特異性を有する抗体のヒンジ領域(scFv-ヒンジ-Fc)を融合することで生成することができる。三価の実体も生成することができ、これは、IgGのCH3ドメインのC末端と融合したジスルフィド安定化可変ドメイン(ペプチドリンカーは無い)を有する。
幾つかの実施形態では、本明細書で開示した多重特異性分子は、免疫グロブリン定常領域(例えば、Fc領域)を含む。例示的なFc領域を、IgG1、IgG2、IgG3、または、IgG4の重鎖定常領域、より具体的には、ヒトIgG1、IgG2、IgG3、または、IgG4の重鎖定常領域から選択することができる。
ある実施形態では、多重特異性分子は、単一のポリペプチド鎖ではない。
(a)第1の抗原ドメインの第1の部分、例えば、Fab分子の第1のVH-CH1であって、任意にリンカーを介して、第1の免疫グロブリン定常領域(例えば、CH3領域に連結したCH2)(例えば、第1のFc領域)に連結した第1の抗原、例えば、がん抗原、例えば、固形腫瘍、間質抗原、または、血液学的抗原に結合する、第1の抗原ドメインの第1の部分、
(b)第2の抗原ドメインの第1の部分、例えば、Fab分子の第1のVH-CH1であって、任意にリンカーを介して、第1の免疫グロブリン定常領域(例えば、CH3領域に連結したCH2)(例えば、第1のFc領域)に連結した第2の抗原、例えば、がん抗原、例えば、固形腫瘍、間質抗原、または、血液学的抗原に結合する、第2の抗原ドメインの第1の部分、
(c)第3のポリペプチドは、N-ツゥ-C(N-to-C)に由来する以下の立体配置、第1の抗原ドメインの第2の部分、例えば、Fabの第1のVL-CLを有しており、VLは、カッパサブタイプであり、かつ、第1の抗原、例えば、がん抗原、例えば、固形腫瘍、間質抗原、または、血液学的抗原(例えば、第1のVH-CH1によって結合した同じがん抗原)に結合している、第3のポリペプチド、
(d)第4のポリペプチドは、N-ツゥ-C(N-to-C)に由来する以下の立体配置、第2の抗原ドメインの第2の部分、例えば、Fabの第2のVL-CLを有しており、VLは、ラムダサブタイプであり、かつ、第2の抗原、例えば、がん抗原、例えば、固形腫瘍、間質抗原、または、血液学的抗原(例えば、第2のVH-CH1によって結合した同じがん抗原)(例えば、この立体配置の例を図1Aに示している)に結合している、第4のポリペプチドを有する。
特定の実施形態では、本明細書で開示した多重特異性抗体分子は、腫瘍標的化部分を含む。腫瘍標的化部分は、抗体分子(例えば、本明細書に記載の抗原結合ドメイン)、受容体もしくは受容体断片、または、リガンドもしくはリガンド断片、または、それらの組み合わせから選択することができる。幾つかの実施形態では、腫瘍標的化部分は、腫瘍細胞(例えば、腫瘍細胞の表面に存在する分子、例えば、抗原)と会合する、例えば、それに結合する。特定の実施形態では、腫瘍標的化部分は、例えば、本明細書で開示した多重特異性分子を、がん(例えば、がん、または、腫瘍細胞)に向かわせる。幾つかの実施形態では、がんは、血液癌、固形癌、転移癌、または、それらの組み合わせから選択する。
特定の実施形態では、本明細書で開示した多重特異性抗体分子は、サイトカイン分子をさらに含むことができる。
特定の実施形態では、本明細書で開示した多重特異性抗体分子は、免疫細胞エンゲージャーを含むことができる。
ナチュラルキラー(NK)細胞は、抗体非依存的に腫瘍及びウイルス感染細胞を認識して破壊する。NK細胞の調節は、NK細胞表面の受容体を活性化及び阻害することによって媒介される。活性化受容体の1つのファミリーは、NKp30、NKp44、及び、NKp46を含む天然の細胞傷害性受容体(NCR)である。これらNCRは、がん細胞をヘパラン硫酸が認識して腫瘍標的化を開始する。NKG2Dは、活性化キラー(NK)細胞に対して刺激性及び共刺激性の先天的免疫応答の双方を提供し、細胞傷害活性をもたらす受容体である。DNAM1は、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)、及び、NK細胞によって媒介される細胞間接着、リンパ球シグナル伝達、細胞傷害性、及び、リンホカイン分泌に関与する受容体である。DAP10(別名、HCST)は、KLRK1と会合して、リンパ系細胞及び骨髄系細胞において活性化受容体KLRK1-HCSTを形成する膜貫通アダプタータンパク質であり、この受容体は、MHCクラスI鎖関連MICA、及び、MICB、及び、U(任意に、L1)6結合タンパク質(ULBP)などの細胞表面リガンドを発現する標的細胞に対する細胞傷害性の誘発において主要な役割を果たしており、KLRK1-HCST受容体は、腫瘍に対する免疫監視において役割を果たし、そして、腫瘍細胞の細胞溶解に必要とされており、実際、KLRK1リガンドを発現しない黒色腫細胞は、NK細胞によって媒介される免疫監視から逃れる。CD16は、IgGのFc領域に対する受容体であり、このものは、複合体化した、または、凝集したIgG、さらには、単量体IgGと結合し、それによって、抗体依存性細胞傷害(ADCC)、及び、食作用などのその他の抗体依存性応答を媒介する。
概して、B細胞、別名、Bリンパ球は、リンパ球サブタイプの白血球の一種である。それらは、抗体を分泌することによって、適応的免疫系の体液性免疫成分において機能する。加えて、B細胞は、抗原を提示し(それらは、プロ抗原提示細胞(APC)としても分類されている)、そして、サイトカインを分泌する。マクロファージは、食作用を介して、細胞片、外来物質、微生物、がん細胞を貪食して消化する白血球の一種である。食作用以外に、それらは、非特異的防御(先天的免疫)において重要な役割を果たし、そして、リンパ球のようなその他の免疫細胞を動員することで特異的防御機構(適応的免疫)を開始するのを補助する。例えば、それらは、T細胞に対する抗原提示体として重要である。炎症を増大させ、そして、免疫系を刺激すること以外に、マクロファージは、重要な抗炎症的役割を果たし、そして、サイトカインの放出を通して、免疫反応を減少させることもできる。樹状細胞(DC)は、抗原物質の処理において機能し、そして、それを免疫系のT細胞に対して、細胞表面に提示する抗原提示細胞である。
Toll様受容体(TLR)は、Drosorphila Tollタンパク質と同種である進化的に保存された受容体であり、かつ、高度に保存された構造モチーフ、別名、専ら、微生物病原体によって発現する、病原体関連微生物パターン(PAMP)、または、壊死細胞もしくは死滅細胞から放出される内因性分子である危険関連分子パターン(DAMP)を認識する。PAMPは、リポ多糖(LPS)、ペプチドグリカン(PGN)、及び、リポペプチド、ならびに、フラジェリン、細菌DNA、及び、ウイルス二本鎖RNAなどの様々な細菌細胞壁成分を含む。DAMPは、熱ショックタンパク質のような細胞内タンパク質、ならびに、細胞外マトリックス由来のタンパク質断片を含む。対応するPAMPまたはDAMPによるTLRの刺激は、AP-1、NF-κB、及び、インターフェロン調節因子(IRF)などの転写因子の活性化をもたらすシグナル伝達カスケードを開始する。TLRによるシグナル伝達は、適応的免疫応答を指示するインターフェロン(IFN)、炎症誘発性サイトカイン、及び、エフェクターサイトカインの産生を含む、様々な細胞応答をもたらす。TLRは、数多くの炎症性、及び、免疫性障害に関係しており、そして、がんにおいて役割を果たす(Rakoff-Nahoum S.& Medzhitov R.,2009.Toll-like receptors and cancer. Nat Revs Cancer 9:57-63.)。
TLR9は、DNA分子での非メチル化CpG配列を認識する。CpG部位は、細菌ゲノムまたはウイルスDNAと比較して、脊椎動物ゲノムでは比較的に稀である(約1%)。TLR9は、Bリンパ球、単球、ナチュラルキラー(NK)細胞、及び、形質細胞様樹状細胞などの免疫系の数多くの細胞によって発現される。TLR9は、エンドソーム区画で細胞内発現を受け、そして、CpGモチーフに富むDNAに結合することで、ウイルス及び細菌感染の免疫系を警告するように機能する。TLR9シグナルは、炎症促進反応を開始させる細胞の活性化をもたらし、その結果、I型インターフェロン及びIL-12などのサイトカインを産生する。
TLRアゴニストは、1つ以上のTLR、例えば、ヒトTLR-1、2、3、4、5、6、7、8、9、または、10の1つ以上をアゴナイズする。幾つかの実施形態では、本明細書に記載した補助剤は、TLRアゴニストである。幾つかの実施形態では、TLRアゴニストは、ヒトTLR-9を特異的にアゴナイズする。幾つかの実施形態では、TLR-9アゴニストは、CpG部分である。本明細書で使用するCpG部分とは、配列:5’-C-ホスフェート-G-3’、すなわち、唯一のホスフェートによって分離されているシトシンとグアニンとを有する直鎖状ジヌクレオチドである。
また、本発明は、本明細書に記載したように、抗体分子の重鎖及び軽鎖可変領域ならびにCDRまたは超可変ループをコードするヌクレオチド配列を含む核酸を特徴とする。例えば、本発明は、本明細書に開示した抗体分子の1つ以上から選択した抗体分子の重鎖及び軽鎖可変領域のそれぞれをコードする第1及び第2の核酸を特徴とする。核酸は、本明細書の表に記載したヌクレオチド配列、または、それらと実質的に同一の(例えば、それらと、少なくとも約85%、90%、95%、99%、または、それ以上が同一である)配列、または、本明細書の表に記載した配列と、3、6、15、30、または、45個未満のヌクレオチドが異なる配列を含むことができる。
本明細書に記載した抗体分子をコードするヌクレオチド配列を含むベクターを、本明細書では、さらに提供する。ある実施形態では、ベクターは、本明細書に記載した抗体分子をコードするヌクレオチドを含む。ある実施形態では、ベクターは、本明細書に記載したヌクレオチド配列を含む。それらベクターは、ウイルス、プラスミド、コスミド、ラムダファージ、または、酵母人工染色体(YAC)を含むが、これらに限定されない。
別の態様では、本願は、本明細書に記載した核酸を含む宿主細胞及びベクターを特徴とする。核酸は、同じ宿主細胞または別個の宿主細胞に存在する単一のベクターまたは別個のベクターに存在し得る。宿主細胞は、真核細胞、例えば、哺乳動物細胞、昆虫細胞、酵母細胞、または、原核細胞、例えば、E.coliとすることができる。例えば、哺乳動物細胞を、培養した細胞または細胞株とすることができる。哺乳動物細胞の例として、リンパ球細胞株(例えば、NSO)、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)、COS細胞、卵母細胞、及び、トランスジェニック動物由来の細胞、例えば、乳腺上皮細胞がある。
多重特異性抗体分子は、宿主系において、例えば、少なくとも1つ以上の成分の組換え発現によって産生することができる。宿主系の例として、真核細胞(例えば、哺乳動物細胞、例えば、CHO細胞、または、昆虫細胞、例えば、SF9もしくはS2細胞)、及び、原核細胞(例えば、E.coli)がある。ある実施形態では、宿主細胞は、哺乳動物細胞、安定な哺乳動物細胞、例えば、CHO細胞である。二重特異性抗体分子は、異なる宿主細胞における成分の別々の発現、及び、その後の精製/組み立てによって産生することができる。あるいは、抗体分子は、単一の宿主細胞における成分の発現によって産生することができる。二重特異性抗体分子の精製は、例えば、プロテインAを用いたアフィニティークロマトグラフィー、及び、連続的pH溶出などの種々の方法により行うことができる。その他の実施形態では、親和性タグ、例えば、ヒスチジン含有タグ、mycタグ、または、ストレプトアビジンタグを、精製に使用することができる。
本明細書に記載した方法は、本明細書に記載した多重特異性分子、例えば、本明細書に記載した医薬組成物を使用することで、対象におけるがんを処置することを含む。また、対象におけるがんの症状を軽減または改善するための方法、ならびに、がんの増殖を阻害するための方法、及び/または、1つ以上のがん細胞を死滅させるための方法も提供する。実施形態では、本明細書に記載した方法は、本明細書に記載した医薬組成物を投与した対象において、腫瘍の大きさを縮小し、及び/または、がん細胞の数を減らす。
本明細書で開示した多重特異性分子は、第2の治療剤または手順と組み合わせて使用することができる。
その他の実施形態では、多重特異性分子を、低分子量または小分子量の化学療法剤と組み合わせて投与する。低分子量または小分子量の化学療法剤の例として、13-シス-レチノイン酸(イソトレチノイン、ACCUTANE(登録商標))、2-CdA(2-クロロデオキシアデノシン、クラドリビン、LEUSTATIN(商標))、5-アザシチジン(アザシチジン、VIDAZA(登録商標))、5-フルオロウラシル(5-FU、ADRUCIL(登録商標))、6-メルカプトプリン(6-MP、メルカプトプリン、PURINETHOL(登録商標))、6-TG(6-チオグアニン、チオグアニン、THIOGUANINE TABLOID(登録商標))、アブラキサン(パクリタキセルタンパク質-結合型)、アクチノマイシン-D(COSMEGEN(登録商標))、アリトレチノイン(PANRETIN(登録商標))、オールトランスレチノイン酸(ATRA、トレチノイン、VESANOID(登録商標))、アルトレタミン(ヘキサメチルメラミン、HMM、HEXALEN(登録商標))、アメトプテリン(メトトレキサート、メトトレキセートナトリウム、MTX、TREXALL(商標)、RHEUMATREX(登録商標))、アミホスチン(ETHYOL(登録商標))、アラビノシルシトシン(Ara-C、シタラビン、CYTOSAR-U(登録商標))三酸化ヒ素(TRISENOX(登録商標))、アスパラギナーゼ(Erwinia L-アスパラギナーゼ、L-アスパラギナーゼ、ELSPAR(登録商標)、KIDROLASE(登録商標))、BCNU(カルムスチン、BiCNU(登録商標))、ベンダムスチン(TREANDA(登録商標))、ベキサロテン(TARGRETIN(登録商標))、ブレオマイシン(BLENOXANE(登録商標))、ブスルファン(BUSULFEX(登録商標)、MYLERAN(登録商標))、カルシウムロイコボリン(シトロボラム因子、フォリン酸、ロイコボリン)、カンプトテシン-11(CPT-11、イリノテカン、CAMPTOSAR(登録商標))、カペシタビン(XELODA(登録商標))、カルボプラチン(PARAPLATIN(登録商標))、カルムスチンウエハ(カルムスチンインプラントを有するプロリフェプロスパン20、GLIADEL(登録商標)ウエハ)、CCI-779(テムシロリムス、TORISEL(登録商標))、CCNU(ロムスチン、CeeNU)、CDDP(シスプラチン、PLATINOL(登録商標)、PLATINOL-AQ(登録商標))、クロラムブシル(リューケラン)、シクロホスファミド(CYTOXAN(登録商標)、NEOSAR(登録商標))、ダカルバジン(DIC、DTIC、イミダゾールカルボキサミド、DTIC-DOME(登録商標))、ダウノマイシン(ダウノルビシン、塩酸ダウノルビシン、塩酸ルビドマイシン、CERUBIDINE(登録商標))、デシタビン(DACOGEN(登録商標))、デクスラゾキサン(ZINECARD(登録商標))、DHAD(ミトキサントロン、NOVANTRONE(登録商標))、ドセタキセル(TAXOTERE(登録商標))、ドキソルビシン(ADRIAMYCIN(登録商標)、RUBEX(登録商標))、エピルビシン(ELLENCE(商標))、エストラムスチン(EMCYT(登録商標))、エトポシド(VP-16、エトポシドホスフェート、TOPOSAR(登録商標)、VEPESID(登録商標)、ETOPOPHOS(登録商標))、フロクスリジン(FUDR(登録商標))、フルダラビン(FLUDARA(登録商標))、フルオロウラシル(クリーム)(CARAC(商標)、EFUDEX(登録商標)、FLUOROPLEX(登録商標))、ゲムシタビン(GEMZAR(登録商標))、ヒドロキシウレ(HYDREA(登録商標)、DROXIA(商標)、MYLOCEL(商標))、イダルビシン(IDAMYCIN(登録商標))、イホスファミド(IFEX(登録商標))、イクサベピロン(IXEMPRA(商標))、LCR(ロイロクリスチン、ビンクリスチン、VCR、ONCOVIN(登録商標)、VINCASAR PFS(登録商標))、L-PAM(L-サルコリシン、メルファラン、フェニルアラニンマスタード、ALKERAN(登録商標))、メクロレタミン(塩酸メクロレタミン、マスタチン、ナイトロジェンマスタード、MUSTARGEN(登録商標))、メスナ(MESNEX(商標))、マイトマイシン(マイトマイシン-C、MTC、MUTAMYCIN(登録商標))、ネララビン(ARRANON(登録商標))、オキサリプラチン(ELOXATIN(商標))、パクリタキセル(TAXOL(登録商標)、ONXAL(商標))、ペガスパルガーゼ(PEG-L-アスパラギナーゼ、ONCOSPAR(登録商標))、PEMETREXED(ALIMTA(登録商標))、ペントスタチン(NIPENT(登録商標))、プロカルバジン(MATULANE(登録商標))、ストレプトゾシン(ZANOSAR(登録商標))、テモゾロマイド(TEMODAR(登録商標))、テニポシド(VM-26、VUMON(登録商標))、TESPA(チオホスファミド、チオテパ、TSPA、THIOPLEX(登録商標))、トポテカン(HYCAMTIN(登録商標))、ビンブラスチン(硫酸ビンブラスチン、ビンカロイコブラスチン、VLB、ALKABAN-AQ(登録商標)、VELBAN(登録商標))、ビノレルビン(酒石酸ビノレルビン、NAVELBINE(登録商標))、及び、ボリノスタット(ZOLINZA(登録商標))があるが、これらに限定されない。
ABRAXANE(登録商標))と組み合わせて投与する。パクリタキセル製剤の例として、ナノ粒子アルブミン結合パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標)、Abraxis Bioscienceが販売している)、ドコサヘキサエン酸結合パクリタキセル(DHA-パクリタキセル、タキソプレキシン、Protargaが販売している)、ポリグルタミン酸結合パクリタキセル(PG-パクリタキセル、パクリタキセルポリグルメックス、CT-2103、XYOTAX、Cell Therapeuticが販売している)、腫瘍活性化プロドラッグ(TAP)、ANG105(3分子のパクリタキセルに結合したAngiopep-2、ImmunoGenが販売している)、パクリタキセル-EC-1(erbB2認識ペプチドEC-1に結合したパクリタキセル、Li et al.,Biopolymers(2007)87:225-230を参照されたい)、及び、グルコース結合パクリタキセル(例えば、2’-パクリタキセルメチル2-グルコピラノシルスクシネート、Liu et al.,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters(2007)17:617-620を参照されたい)があるが、これらに限定されない。
その他の実施形態では、本明細書に記載の方法は、多重特異性分子と組み合わせた免疫チェックポイント阻害剤の使用を含む。この方法は、インビボでの治療プロトコルにおいて使用することができる。
1.NanoBiT構築物のプラスミドの構築
タンパク質配列をコードするDNAを、Cricetulus griseusでの発現のために最適化し、合成を行い、そして、Gatewayクローニングを用いて、pcDNA3.4-TOPO(Life Technologies A14697)にクローニングをした。使用した核酸配列を、表1に示す。
これらのプラスミドを、ExpiCHO細胞(Life Technologies A29127)に同時トランスフェクトした。トランスフェクションは、重鎖と軽鎖と競合軽鎖を1:1:1の比率で有する多重特異性構築物について、1リットル当たり1mgの総DNAを用いて行った。ExpiCHOトランスフェクションを、製造業者の指示に従って行った。ExpiCHO細胞を、トランスフェクションをした後に、5%CO2を用いて、32℃で、7日間、増殖させた。これらの細胞を、3000×gで遠心分離してペレット化した。その上清に、CaptureSelect CH1-XLアフィニティー樹脂(GE 2943452010)を添加し、そして、室温で、1~3時間、インキュベートした。その樹脂を、フリットフィルタープレート(Nuncフリットディープウェルフィルタープレート278011)に充填し、3×1mLのダルベッコリン酸緩衝生理食塩水(DPBS、Life Technologies 14190-144)で洗浄した。結合したタンパク質を、20mM クエン酸塩、100mM NaCl、pH2.9で、カラムから溶出した。溶出画分を、1M Tris-HCl、pH 8.0を用いて中和した。表2は、すべてのNanoBiT構築物についてのアミノ酸配列を示す。
まず、競合するラムダ軽鎖ポリペプチド(LLCP)の存在下で、NanoBiTアッセイを実施して、重鎖ポリペプチド(HCP2)と、その同種カッパ軽鎖ポリペプチド(KLCP)との間の結合を試験した。図3A~3Cに示したように、LgBiTは、HCP2のC末端と融合し、かつ、SmBiTは、KLCPのC末端と融合した。競合するLLCPは、未修飾の鎖として示した。HCP2及びKLCPが、Fabを形成すると、LgBiT及びSmBiTは、ルシフェラーゼ活性を有する完全に機能的なNanoLucドメインを生成する(図3A)。HCP2及びLLCPが、Fabを形成すると、NanoLucは完全ではなく、そして、不活性である(図3B)。HCP2に対するLLCPとKLCPの1:1:1の競合は、機能的NanoLucを有するHCP2/KLCP Fabと、非機能的NanoLucを有するHCP2/LLCP Fabとをもたらす(図3C)。各試験では、競合する軽鎖が存在しないポジティブコントロールと、競合する軽鎖がSmBiT融合を持たない同じKLCPであるネガティブコントロールとを用いた。ポジティブコントロールは、100%の対合を示したのに対して、ネガティブコントロールは、50%の対合を示した。ポジティブコントロール及びネガティブコントロールについての発光示度数(それぞれ、100%及び50%)と、競合する軽鎖の存在下での各試験対についての発光示度数とを比較して、各試験対についての対合率を定量化した。
これらのプラスミドを、Expi293細胞(Life Technologies A 14527)、または、ExpiCHO細胞(Life Technologies A 29127)のいずれかに同時トランスフェクトした。ノブとホール重鎖とを1:1の比率で有し、かつ、軽鎖と重鎖とを3:2の比率で有する多重特異性構築物について、1mgの総DNAを用いて、トランスフェクションを行った。これら鎖の発現において起こり得る不均衡を確認するために、ノブとホール重鎖DNAとを3:1~1:3の範囲の様々な比率を用いて、軽鎖と重鎖とを3:2という同じ比率として、トランスフェクションを行った。Expi293細胞におけるトランスフェクションは、総DNAに対して3:1の比率で、直鎖状25,000Daポリエチレンイミン(PEI、Polysciences Inc 233966)を用いて行った。DNA及びPEIを、それぞれ、50mLのOptiMem(Life Technologies 31985088)培地に添加し、そして、滅菌濾過した。DNA及びPEIを、10分間混合し、そして、1.8~2.8×106細胞/mLの細胞密度と、少なくとも95%の生存率を示すExpi293細胞に添加した。ExpiCHOトランスフェクションは、製造業者の指示に従って行った。Expi293細胞を、トランスフェクションの後に5~7日間、37℃、8%CO2の加湿インキュベーターで増殖させ、そして、ExpiCHO細胞を、5%CO2、32℃で、14日間増殖させた。これらの細胞を、18,000×gで遠心分離してペレット化し、そして、上清を、0.2μmのメンブランに通して濾過した。プロテインA樹脂(GE 17-1279-03)を、濾過した上清に添加し、そして、室温で、1~3時間、インキュベートした。この樹脂を、カラムに充填し、3×10カラム容量のダルベッコリン酸緩衝生理食塩水(DPBS、Life Technologies 14190-144)で洗浄した。結合したタンパク質を、20mMクエン酸塩、100mM NaCl、pH2.9で、カラムから溶出した。必要に応じて、DPBSのランニング緩衝液を用いて、Superdex 200カラムで、サイズ排除クロマトグラフィーを用いて、タンパク質をさらに精製した。
KappaSelect(GE 17-5458-01)、または、LambdaFabSelect(GE 17-5482-01)樹脂のいずれかの100μLと、1mgのタンパク質とをインキュベートして、二重特異性構築物のカッパ及びラムダ軽鎖対合を分析した。1~3時間インキュベートした後、この樹脂を、カラムに充填し、3×10カラム容量のダルベッコリン酸緩衝生理食塩水(DPBS、Life Technologies 14190-144)で洗浄した。結合したタンパク質を、100mMクエン酸、pH2.46で、カラムから溶出した。200mM Bond-Breaker TCEP(Thermo Scientific 77720)で還元した試料のゲルを使用して、ロード画分、フロースルー画分、溶出画分の内容物を分析して、様々な鎖の同定を可能にした。鎖対合の定量的評価のために、ロード画分とフロースルー画分でのタンパク質の量を、NanoDropを用いて、280nmでの吸光度で評価した。
多重特異性分子における鎖対合の特徴付けを行うために、精製した試料を、製造業者の指示に従って、固定化パパイン(Thermo Scientific 20341)で消化した。パパインは、ヒンジ領域の後で開裂して(図2)、2つのFabアームが生じる。消化した分子を質量分析計にかけ、測定したインタクトな質量に基づいて、2つのFabアームの同定を可能にした。このMS分析は、異なる立体配置の識別(図1Aと図1D)と、軽鎖交換の程度の特徴付けとを可能にする。
例1
重鎖、軽鎖、競合軽鎖が1:1:1の比率において、DNAを用いて、細胞を同時トランスフェクトすることで、NanoBiTベースの構築物を発現した。表3は、重鎖(第2欄)、軽鎖(第3欄)、及び、競合軽鎖(第4欄)の個々の組み合わせを示している。表3の第1欄は、各配列の組み合わせについての識別子を記載している。それらの分子を精製し、そして、Nano-Glo試薬を用いて発光アッセイを行った。ポジティブコントロール、及び、ネガティブコントロールを記載している。ポジティブコントロールは、100%の完全対合を示しており、また、ネガティブコントロールは、50%の完全対合を示している。これらの数値を用いて、試験構築物の対合を定量した。
多重特異性分子1は、α-IGF1Rアームと、α-HER3アームとを含む。このα-IGF1Rアームは、配列番号179のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号118のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。α-HER3アームは、配列番号178のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号145のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。多重特異性分子1の構成を、図5に示す。
多重特異性分子2は、α-メソテリンアームと、α-PDL1アームとを含む。このα-メソテリンアームは、配列番号164のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号165のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。α-PDL1アームは、配列番号166のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号167のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。多重特異性分子2の構成を、図5に示す。
多重特異性分子3は、α-CTL4アームと、α-IL12βアームとを含む。このα-CTLA4アームは、配列番号168のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号106のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。α-IL12βアームは、配列番号170のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号163のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。多重特異性分子3の構成を、図5に示す。
多重特異性分子4は、α-CTL4アームと、α-TRAILR2アームとを含む。このα-CTLA4アームは、配列番号168のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号106のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。α-TRAILR2アームは、配列番号177のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号148のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。多重特異性分子4の構成を、図5に示す。
多重特異性分子5は、α-CTL4アームと、α-CD221アームとを含む。このα-CTLA4アームは、配列番号168のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号106のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。α-TRAILR2アームは、配列番号180のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号136のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。多重特異性分子5の構成を、図5に示す。
多重特異性分子6は、α-PD1アームと、α-TRAILR2アームとを含む。このα-PD1アームは、配列番号181のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号182のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。α-TRAILR2アームは、配列番号177のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号148のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。多重特異性分子6の構成を、図5に示す。
多重特異性分子7は、α-PD1アームと、α-PDL1アームとを含む。このα-PD1アームは、配列番号181のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号182のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。α-PDL1アームは、配列番号166のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号167のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。多重特異性分子7の構成を、図5に示す。
多重特異性分子8は、α-CTLA4アーム、α-IL12βアーム、及び、IL-2ポリペプチドを含む。このIL-2ポリペプチドは、α-IL12βアームのラムダ軽鎖のC末端に融合する。α-CTLA4アームは、配列番号171のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号106のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。α-IL12βアームは、融合したIL-2ポリペプチドと一緒に、配列番号172のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号173のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。多重特異性分子8の2本の重鎖は、ノブ-イン-ホール変異を含んでいない。多重特異性分子8の構成を、図7に示す。
多重特異性分子9は、α-CTLA4アーム、α-IL12βアーム、及び、IL-2ポリペプチドを含む。このIL-2ポリペプチドは、α-IL12βアームのラムダ軽鎖のC末端に融合する。α-CTLA4アームは、配列番号168のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号106のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。α-IL12βアームは、融合したIL-2ポリペプチドと一緒に、配列番号170のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号173のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。多重特異性分子8とは違って、多重特異性分子9の2本の重鎖は、ノブ-イン-ホール変異を含む。多重特異性分子9の構成を、図6に示す。
多重特異性分子10は、α-CTLA4アーム、α-IL12βアーム、及び、2つのIL-2ポリペプチドを含む。第1のIL-2ポリペプチドは、α-IL12βアームのラムダ軽鎖のC末端に融合する。第2のIL-2ポリペプチドは、α-IL12βアームの重鎖のC末端に融合する。α-CTLA4アームは、配列番号171のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号106のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。α-IL12βアームは、融合した2つのIL-2ポリペプチドと一緒に、配列番号175のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号173のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。多重特異性分子10の2本の重鎖は、ノブ-イン-ホール変異を含んでいない。多重特異性分子10の構成を、図9に示す。
多重特異性分子11は、α-CTLA4アーム、α-IL12βアーム、及び、2つのIL-2ポリペプチドを含む。第1のIL-2ポリペプチドは、α-IL12βアームのラムダ軽鎖のC末端に融合する。第2のIL-2ポリペプチドは、α-IL12βアームの重鎖のC末端に融合する。α-CTLA4アームは、配列番号168のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号106のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。α-IL12βアームは、融合した2つのIL-2ポリペプチドと一緒に、配列番号174のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号173のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。多重特異性分子10とは違って、多重特異性分子11の2本の重鎖は、ノブ-イン-ホール変異を含む。多重特異性分子11の構成を、図8に示す。
多重特異性分子12は、α-CTLA4アーム、α-TRAILR2アーム、scFv標的アーム、及び、IL-2ポリペプチドを含む。このIL-2ポリペプチドは、α-CTLA4アームのカッパ軽鎖のC末端に融合する。scFvは、α-CTLA4アームの重鎖のC末端に融合する。α-CTLA4アームは、融合したIL-2ポリペプチド、及び、scFvと一緒に、配列番号169のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号176のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。α-TRAILR2アームは、配列番号177のアミノ酸配列の第1の鎖と、配列番号148のアミノ酸配列の第2の鎖とを含む。多重特異性分子12の2本の重鎖は、ノブ-イン-ホール変異を含む。多重特異性分子12の構成を、図10に示す。
Claims (16)
- 第1の抗原結合ドメイン及び第2の抗原結合ドメインを含む多重特異性抗体分子であって、
i)第1の抗原結合ドメインが、
a)第1の重鎖可変領域配列(HCVRS)及び第1の重鎖定常領域配列(HCCRS)を含む、インビボ又はインビトロのいずれかでλ抗体として生じる抗体に由来する第1の重鎖ポリペプチド(HCP1)、ここで、第1のHCCRSは第1のCH1配列である、及び
b)λ軽鎖可変領域配列(LLCVRS)及びλ軽鎖定常領域配列(LLCCRS)を含む、λ軽鎖ポリペプチド(LLCP)、
を含み、第1のHCVRSとLLCVRSが対合するとき、第1の抗原結合ドメインが第1の抗原に結合し、及び
ii)第2の抗原結合ドメインが、
a)第2の重鎖可変領域配列(HCVRS)及び第2の重鎖定常領域配列(HCCRS)を含む、インビボ又はインビトロのいずれかでκ抗体として生じる抗体に由来する第2の重鎖ポリペプチド(HCP2)、ここで、第2のHCCRSは第2のCH1配列である、及び
b)κ軽鎖可変領域配列(KLCVRS)及びκ軽鎖定常領域配列(KLCCRS)を含む、κ軽鎖ポリペプチド(KLCP)、
を含み、第2のHCVRSとKLCCRSが対合するとき、第2の抗原結合ドメインが第2の抗原に結合し、
1)前記多重特異性抗体分子が、前記第1のHCCRSにおける変異であって、前記HCP1と前記LLCPとの対合を促進する前記変異を含まないか、又は前記多重特異性抗体分子が、前記LLCCRSにおける変異であって、前記HCP1と前記LLCPとの対合を促進する前記変異を含まず、そして
2)前記多重特異性抗体分子が、前記第2のHCCRSにおける変異であって、前記HCP2と前記KLCPとの対合を促進する前記変異を含まないか、又は、前記多重特異性抗体分子が、前記KLCCRSにおける変異であって、前記HCP2と前記KLCPとの対合を促進する前記変異を含まず、
前記KLCPが前記HCP1に対合せず、そして前記LLCPが前記HCP2に対合せず;
前記HCP1が前記HCP2と複合体を形成するか又は相互作用し;
前記HCP1が、HCP1の第2の分子よりもHCP2に対して大きな親和性を有し;
前記HCP2が、HCP2の第2の分子よりもHCP1に対して大きな親和性を有し;そして
HCP1とHCP2が異なる配列を含む、
前記多重特異性抗体分子。 - (1)前記多重特異性抗体分子が前記第1のHCCRSにおける変異を含まないか、又は前記多重特異性抗体分子が前記LLCCRSにおける変異を含まず、及び前記多重特異性抗体分子が前記第2のHCCRSにおける変異を含まないか、又は前記多重特異性抗体分子が前記KLCCRSにおける変異を含まない、
(2)前記多重特異性抗体分子が、前記第1のHCCRS、前記LLCCRS、前記第2のHCCRS、及び前記KLCCRSのいずれにおいて変異を含まない、
(3)前記第1のHCCRSが天然に存在する重鎖定常領域配列を含むか、又は前記LLCCRSが天然に存在するλ軽鎖定常領域配列を含み、及び前記第2のHCCRSが天然に存在する重鎖定常領域配列を含むか、又は前記KLCCRSが天然に存在するκ軽鎖定常領域配列を含む、
(4)前記第1のHCCRSが天然に存在する重鎖定常領域配列を含み、前記LLCCRSが天然に存在するλ軽鎖定常領域配列を含み、前記第2のHCCRSが天然に存在する重鎖定常領域配列を含み、及び前記KLCCRSが天然に存在するκ軽鎖定常領域配列を含む、
(5)前記第1のHCCRSが変異を含まない、及び/又は前記第2のHCCRSが変異を含まない、あるいは
(6)前記HCP1が、第1のCH2ドメイン配列及び第1のCH3ドメイン配列を含み、前記第1のCH2ドメイン配列及び前記第1のCH3ドメイン配列が、変異を含まない、及び/又は前記HCP2が、第2のCH2ドメイン配列及び第2のCH3ドメイン配列を含み、前記第2のCH2ドメイン配列及び前記第2のCH3ドメイン配列が、変異を含まない、
請求項1に記載の多重特異性抗体分子。 - (1)前記HCP1が、HCP1-HCP2:HCP1-HCP1の対合の比率を増加させる配列要素であって、前記配列要素が存在しない場合に認められる比率と比較して同比率を増加させる配列要素を含み、及び/又は前記HCP2が、HCP1-HCP2:HCP2-HCP2の対合の比率を増加させる配列要素であって、前記配列要素が存在しない場合に認められる比率と比較して同比率を増加させる配列要素を含み、前記配列要素が天然の定常領域配列ではないか、又は前記配列要素がCH3に配置されている、
(2)HCP1及びHCP2の一方又は双方を選択して、ヘテロ二量体化とは対照的に、自己二量体化を最小にする、
(3)HCP1及びHCP2が、対になった突起/空洞のメンバーである、あるいは
(4)HCP1-HCP2の対合を、静電相互作用又は鎖交換によって促進する、
請求項1又は2に記載の多重特異性抗体分子。 - (1)第1のHCVRS及びLLCVRSが:それぞれ配列番号403及び404の配列;それぞれ配列番号407及び408の配列;それぞれ配列番号411及び412の配列;それぞれ配列番号415及び416の配列、に対して少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、
(2)第2のHCVRS及びKLCVRSが:それぞれ配列番号401及び402の配列;それぞれ配列番号405及び406の配列;それぞれ配列番号409及び410の配列;それぞれ配列番号413及び414の配列;それぞれ配列番号417及び418の配列、に対して少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、あるいは
(3)第1のHCVRS、LLCVR、第2のHCVRS、及びKLCVRSが:それぞれ配列番号403、404、401、及び402の配列;それぞれ配列番号403、404、405、及び406の配列;それぞれ配列番号403、404、409、及び410の配列;それぞれ配列番号403、404、413、及び414の配列;それぞれ配列番号403、404、417、及び418の配列;それぞれ配列番号407、408、401、及び402の配列;それぞれ配列番号407、408、405、及び406の配列;それぞれ配列番号407、408、409、及び410の配列;それぞれ配列番号407、408、413、及び414の配列;それぞれ配列番号407、408、417、及び418の配列;それぞれ配列番号411、412、401、及び402の配列;それぞれ配列番号411、412、405、及び406の配列;それぞれ配列番号411、412、409、及び410の配列;それぞれ配列番号411、412、413、及び414の配列;それぞれ配列番号411、412、417、及び418の配列;それぞれ配列番号415、416、401、及び402の配列;それぞれ配列番号415、416、405、及び406の配列;それぞれ配列番号415、416、409、及び410の配列;それぞれ配列番号415、416、413、及び414の配列;それぞれ配列番号415、416、417、及び418の配列、に対して少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、
請求項1~3のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。 - (1)前記第1の抗原、第2の抗原、又はそれらの組合せが、腫瘍抗原である、
(2)前記第1の抗原、第2の抗原、又はそれらの組合せを、PD-L1、HER3、TROP2、メソテリン、IGF-1R、及びCA19-9から選択する、
(3)前記第1の抗原、第2の抗原、又はそれらの組合せを、PD-L1、HER3、TROP2、VEGF-A、EGFR、MUC1、DLL4、及びHGFから選択する、
(4)前記第1の抗原、第2の抗原、又はそれらの組合せを、PD-L1、HER3、TROP2、VEGF-A、EGFR、MUC1、MAGE-A3、gpA33、NY-ESO-1、ANG2、RSPO3、HER2、CEACAM5、及びCEAから選択する、
(5)前記第1の抗原、第2の抗原、又はそれらの組合せが、免疫エフェクター細胞の抗原である、
(6)前記第1の抗原、第2の抗原、又はそれらの組合せを、CD3、PD-1、LAG-3、TIM-3、CTLA-4、VISTA、TIGIT、PD-L1、B7-H3、4-1BB、及びICOSから選択する、
(7)前記第1の抗原が腫瘍抗原であり、かつ前記第2の抗原が、NKP30、PD-L1、CD3、NKG2D、CD47、4-1BB、及びNKP46から選択した抗原であるか、又は前記第2の抗原が腫瘍抗原であり、かつ前記第1の抗原が、NKP30、PD-L1、CD3、NKG2D、CD47、4-1BB、及びNKP46から選択した抗原である、あるいは
(8)前記第1の抗原がIGF1Rであり、かつ前記第2の抗原がHER3であるか、又は前記第2の抗原がIGF1Rであり、かつ前記第1の抗原がHER3である、
前記第1の抗原がメソテリンであり、かつ前記第2の抗原がPD-L1であるか、又は前記第2の抗原がメソテリンであり、かつ前記第1の抗原がPD-L1である、
前記第1の抗原がCTLA4であり、かつ前記第2の抗原がIL12βであるか、又は前記第2の抗原がCTLA4であり、かつ前記第1の抗原がIL12βである、
前記第1の抗原がCTLA4であり、かつ前記第2の抗原がTRAILR2であるか、又は前記第2の抗原がCTLA4であり、かつ前記第1の抗原がTRAILR2である、
前記第1の抗原がCTLA4であり、かつ前記第2の抗原がCD221であるか、又は前記第2の抗原がCTLA4であり、かつ前記第1の抗原がCD221で ある、
前記第1の抗原がPD1であり、かつ前記第2の抗原がTRAILR2であるか、又は前記第2の抗原がPD1であり、かつ前記第1の抗原がTRAILR2である、
前記第1の抗原がPD1であり、かつ前記第2の抗原がPDL1であるか、又は前記第2の抗原がPD1であり、かつ前記第1の抗原がPDL1である、又は
前記第1の抗原がPD1であり、かつ前記第2の抗原がPDL1であるか、又は前記第2の抗原がPD1であり、かつ前記第1の抗原がPDL1である、
請求項1~4のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。 - (1)前記第1のHCVRSが、配列番号184、186、187、189、193、194、195、196、及び198、からなる群から選択した第1の重鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、又は100%の配列同一性を有しており、
(2)前記LLCVRSが、配列番号207、208、209、210、211、及び212からなる群から選択したλ軽鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、又は100%の配列同一性を有しており、
(3)前記第2のHCVRSが、配列番号183~198、及び213からなる群から選択した第2の重鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、又は100%の配列同一性を有しており、又は、
(4)前記KLCVRSが、配列番号199~212からなる群から選択したκ軽鎖生殖細胞系配列と、少なくとも75、80、85、90、95、98、又は100%の配列同一性を有する、
請求項1~5のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。 - (1)前記第1の重鎖生殖細胞系配列及び前記λ軽鎖生殖細胞系配列が:それぞれ配列番号184及び207;それぞれ配列番号186及び210;それぞれ配列番号187及び211;それぞれ配列番号187及び212;それぞれ配列番号189及び211;それぞれ配列番号193及び209;それぞれ配列番号194及び210;それぞれ配列番号195及び207;それぞれ配列番号196及び211;又はそれぞれ配列番号198及び208である、
(2)前記第2の重鎖生殖細胞系配列及び前記κ軽鎖生殖細胞系配列が:それぞれ配列番号183及び205;それぞれ配列番号184及び207;それぞれ配列番号185及び206;それぞれ配列番号186及び210;それぞれ配列番号187及び211;それぞれ配列番号187及び212;それぞれ配列番号188及び202;それぞれ配列番号189及び211;それぞれ配列番号190及び205;それぞれ配列番号191及び200;それぞれ配列番号191及び204;それぞれ配列番号192及び205;それぞれ配列番号193及び201;それぞれ配列番号193及び204;それぞれ配列番号193及び209;それぞれ配列番号194及び201;それぞれ配列番号195及び207;それぞれ配列番号196及び199;それぞれ配列番号196及び211;それぞれ配列番号197及び203;それぞれ配列番号198及び205;それぞれ配列番号198及び208;又はそれぞれ配列番号213及び201である、あるいは
(3)それらの組合せである、
請求項6に記載の多重特異性抗体分子。 - 前記多重特異性抗体分子がアクセサリー部分をさらに含み、前記アクセサリー部分は、以下の特性:
(1)前記アクセサリー部分が、少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90、又は100kDaの分子量を有する;
(2)前記アクセサリー部分が、少なくとも30、40、50、60、70、80、90、又は100個のアミノ酸残基を有するポリペプチドを含む;
(3)前記アクセサリー部分が、免疫細胞の活性を調節する能力を有するポリペプチドを含む;及び
(4)前記アクセサリー部分が、免疫細胞エンゲージャー、サイトカイン分子、サイトカインアンタゴニスト、酵素、毒素、及び標識薬剤の1つ以上から選択される、
から選択した特性を有する、請求項1~7のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。 - (1)前記アクセサリー部分が、前記多重特異性抗体分子の前記HCP1、第1のHCVRS、LLCP、LLCVRS、HCP2、第2のHCVRS、KLCP、又はKLCVRSのいずれかと融合している、
(2)前記アクセサリー部分が前記第1のHCCRSと融合している、
(3)前記アクセサリー部分が前記第2のHCCRSと融合している、
(4)前記アクセサリー部分が前記LLCCRSと融合している、
(5)前記アクセサリー部が前記KLCCRSと融合している、
(6)前記多重特異性抗体分子が、第1のアクセサリー部分及び第2のアクセサリー部分 を含み、前記第1及び第2のアクセサリー部分は、同じであるか又は相違する、
(7)前記多重特異性抗体分子が、第1のアクセサリー部分及び第2のアクセサリー部分 を含み、前記第1のアクセサリー部分は、前記HCP1又はHCP2と融合しており、かつ、前記第2のアクセサリー部分は、 前記LLCP又はKLCPと融合している、
(8)前記多重特異性抗体分子が、第1のアクセサリー部分及び第2のアクセサリー部分 を含み、i)前記第1のアクセサリー部分は、前記第1のHCCRSと融合しており、かつ、ii)前記第2のアクセサリー部分は、前記LLCCRSと融合している、あるいは
(9)前記多重特異性抗体分子が、第1のアクセサリー部分及び第2のアクセサリー部分 を含み、i)前記第1のアクセサリー部分は、前記第2のHCCRSと融合しており、かつ、ii)前記第2のアクセサリー部分は、前記KLCCRSと融合している、
請求項8に記載の多重特異性抗体分子。 - (1) HCP1及びLLCPが:それぞれ配列番号178及び145のアミノ酸配列;それぞれ配列番号166及び167のアミノ酸配列;それぞれ配列番号170及び163のアミノ酸配列;それぞれ配列番号177及び148のアミノ酸配列;それぞれ配列番号180及び136のアミノ酸配列;それぞれ配列番号172及び173のアミノ酸配列;それぞれ配列番号170及び173のアミノ酸配列;それぞれ配列番号175及び173のアミノ酸配列;又はそれぞれ配列番号174及び173のアミノ酸配列、に対して少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、
(2) HCP2及びKLCPが:それぞれ配列番号179及び118のアミノ酸配列;それぞれ配列番号164及び165のアミノ酸配列;それぞれ配列番号168及び106のアミノ酸配列;それぞれ配列番号181及び182のアミノ酸配列;それぞれ配列番号171及び106のアミノ酸配列;又はそれぞれ配列番号169及び176のアミノ酸配列、に対して少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、あるいは
(3) HCP1、LLCP、HCP2、及びKLCPが:それぞれ配列番号178、145、179、及び118のアミノ酸配列;それぞれ配列番号166、167、164、及び165のアミノ酸配列;それぞれ配列番号170、163、168、及び106のアミノ酸配列;それぞれ配列番号177、148、168、及び106のアミノ酸配列;それぞれ配列番号180、136、168、及び106のアミノ酸配列;それぞれ配列番号177、148、181、及び182のアミノ酸配列;それぞれ配列番号166、167、181、及び182のアミノ酸配列;それぞれ配列番号172、173、171、及び106のアミノ酸配列;それぞれ配列番号170、173、168、及び106のアミノ酸配列;それぞれ配列番号175、173、171、及び106のアミノ酸配列;それぞれ配列番号174、173、168、及び106のアミノ酸配列;又はそれぞれ配列番号177、148、169、及び176のアミノ酸配列、に対して少なくとも85%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む、
請求項1~3のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子。 - 請求項1~10のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子をコードする配列を含むポリヌクレオチド。
- 請求項11に記載のポリヌクレオチドを含む宿主細胞。
- 請求項1~10のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子を含む製剤。
- 請求項1~10のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子、及び、医薬として許容される希釈剤又は賦形剤を含む、医薬組成物。
- 処置を必要とする対象を処置する方法において使用するための医薬の製造における、請求項1~10のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子の有効量、又は請求項14に記載の医薬組成物の有効量の使用。
- 処置を必要とする対象を処置する方法において使用するための、請求項1~10のいずれか1項に記載の多重特異性抗体分子、又は請求項14に記載の医薬組成物。
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