JP7274279B2 - 金属端子付きガラス板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半田チップ付き金属端子、及び金属端子付きガラス板の製造方法に関する。
ガラス板に形成される導電膜と金属端子の台座とを、半田チップによって電気的に接続することが知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1では、半田チップは、導電膜と端子との間に挟んだ状態で加熱装置によって溶融される。その後、固化させられることで、接合層が形成される。
特開2016-064444号公報
ところで、レイアウトの自由度を確保するため、金属端子には、常に小型化が要求されている。金属端子の小型化に伴い、金属端子の台座が小さくなり、必要とされる半田チップも少なくなる。半田チップの厚みも薄くなる。薄い半田チップでは、半田チップが溶融したかの検出が容易ではない。半田チップへの加熱不足、または過剰加熱が発生する。半田チップへの加熱が不足すると、金属端子と導電膜との接続不良が起こる恐れがある。半田チップへの加熱が過剰になると、導電膜を形成しているガラス板に局所的な加熱が加わるため、ガラス板が破損する恐れがある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、半田チップの溶融の検出が容易な、半田チップ付き金属端子、及び金属端子付きガラス板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の半田チップ付き金属端子は、ガラス板に形成される導電膜に電気的に接続される半田チップ付き金属端子であって、該半田チップ付き金属端子は、台座部と、導電膜と対向する前記台座部の第1面に設けられる半田チップと、台座部に連結される配線接続部と、を備え、半田チップの厚みが0.7mm~3.0mmである。
本発明の金属端子は金属端子付きガラス板の製造方法は、上述の半田チップ付き金属端子を、ガラス板に形成された導電膜に半田チップを接触させて搭載する工程と、半田チップを加熱して溶融し、前記金属端子を前記導電膜に向かって降下させる工程と、を有する。
本発明によれば、半田チップの溶融を容易に検出することができ、かつ金属端子とガラス板に形成される導電膜とを確実に接続すると同時にガラス板の破損を防ぐことができる。
図1は金属端子の平面図である。 図2は金属端子の正面図である。 図3は金属端子の下面図である。 図4は半田チップ付き金属端子の平面図である。 図5は半田チップ付き金属端子の正面図である。 図6は半田チップ付き金属端子を用いた金属端子付きガラス板の製造方法を説明するための断面図である。 図7は半田チップ付き金属端子を用いた金属端子付きガラス板の製造方法を説明するための断面図である。 図8は半田チップ付き金属端子を用いた金属端子付きガラス板の製造方法を説明するための断面図である。 図9は、変形例1の半田チップ付き金属端子の平面図である。 図10は、変形例1の半田チップ付き金属端子の正面図である。 図11は、変形例2の半田チップ付き金属端子の平面図である。 図12は、変形例2の半田チップ付き金属端子の正面図である。 図13は、変形例3の半田チップ付き金属端子の平面図である。 図14は、変形例3の半田チップ付き金属端子の正面図である。 図15は、変形例4の半田チップ付き金属端子の平面図である。 図16は、変形例4の半田チップ付き金属端子の正面図である。 図17は、変形例5の半田チップ付き金属端子の平面図である。 図18は、変形例5の半田チップ付き金属端子の正面図である。 図19は、加熱装置の概略図である。
以下、添付図面にしたがって本発明の実施形態について説明する。本発明は以下の実施形態により説明される。但し、本発明の範囲を逸脱すること無く、多くの手法により変更を行うことができ、本実施形態以外の他の実施形態を利用することができる。したがって、本発明の範囲内における全ての変更が特許請求の範囲に含まれる。以下、図面を参照して発明を実施するための形態を説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。また、本明細書中で、数値範囲を“~”を用いて表す場合は、特段の定めがない限り、“~”で示される上限、下限の数値も数値範囲に含むものとする。本明細書では、「上」、「下」とは、重力方向に対して用いられる。ある基準に対して重力方向を「下」、反重力方向を「上」と定義される。
実施形態の金属端子について図面を参照して説明する。図1から図3は、半田チップを設ける前の金属端子の平面図、正面図、及び下面図である。金属端子10は、2個の台座部12と、2個の台座部12を連結するブリッジ部14と、ブリッジ部14と連結する配線接続部16とを、備える。台座部12と配線接続部16とは、ブリッジ部14を介して連結される。
台座部12は、後述する半田チップを介して、ガラス板に形成される導電膜と電気的に接続される部分である。台座部12は、導電膜と対向する第1面12A、及び第1面12Aの反対側の第2面12Bを有している。実施形態の金属端子10は、2個の台座部12を有する、いわゆる2本脚構造である。
ブリッジ部14は、2個の台座部12にそれぞれ連結される2個の立上がり部14Aと、2個の立上がり部14Aを連結する接続部14Bとから構成される。配線接続部16は、ブリッジ部14の接続部14Bに連結される。ブリッジ部14は、金属端子10をガラス板の導電膜と接続した場合、導電膜から離間した位置になる。
配線接続部16は、不図示の電線と電気的に接続される。図2では、配線接続部16はU字型形状を有している。電線の電気導体が、配線接続部16を折り曲げて加締めることで固定できる。配線接続部16は、電線と電気的に接続できる限り、形状等は限定されない。配線接続部16は、例えば、JIS(日本工業規格)のD5403の規格に適合する形状に作製される。なお、配線接続部16と電線とは、半田や導電性接着剤などで電気的に接続されてもよい。
金属端子10は、銅または銅合金、銀メッキされたステンレスなどの金属で形成されてよい。金属端子10の種類は、特に限定されない。金属端子10は、全てが金属で構成される必要はなく。一部が樹脂で形成されてもよい。
金属端子10は、次のように方法で作製される。銅等の薄板を打抜き加工し、台座部12、ブリッジ部14、及び配線接続部16の形状を有する薄板を準備する。次に、プレス加工により、台座部12、ブリッジ部14、及び配線接続部16を折り曲げることで、2個の台座部12、ブリッジ部14、及び配線接続部16が一体構造である金属端子10が作製される。金属端子10を構成する薄板の厚みとしては、0.3mm以上1.0mm以下であることが好ましい。金属板の板厚が0.3mm以上であれば、端子そのものの強度が十分となる。金属板の板厚が1.0mm以下であれば、金属板を屈曲させたり、加締めたりする曲げ加工がしやすくなり、好ましい。
実施形態では2本脚構造の金属端子10を例示したが、台座部12の数は限定されない。例えば、1本脚構造では、ブリッジ部14は不要であり、台座部12と配線接続部16とが直接連結される。
図1及び図2に示されるように、各々の台座部12は、第1面12Aに、2個の曲面形状の突起18を備えるので、金属端子10は4個の突起18を備える。突起18は第1面12Aから離間する方向に突出している。突起18は1mm~2mmの直径Dを有することが好ましく、0.2mm~0.6mmの高さHを有する曲面形状であることが好ましい。突起18の曲面形状は、全域に亘り一定の曲率を有していても、異なる曲率を有していてもよく、一部に平面を備えていてもよい。1個の台座部12に、突起18は、1個から3個であることが好ましい。
図3に示されるように、第2面12Bの突起18に対応する位置には窪み22が形成されている。突起18が、平板状の台座部12の第2面12Bから第1面12Aに向けて、パンチ(不図示)を押し込むプレス加工により形成されるからである。但し、突起18の形成方法は、プレス加工に限定されない。
図4、及び図5は、半田チップ付き金属端子の平面図、正面図である。半田チップ付き金属端子1は、金属端子10と、半田チップ30とを備える。半田チップ30は、台座部12の第1面12Aの上に設けられる。図4に示されるように、台座部12の厚み方向から見た投影視において、半田チップ30は台座部12の第1面12Aの面内に位置し、第1面12Aと重なり合う。半田チップ30は、2個の台座部12の第1面12Aの各々に設けられる。
台座部12の厚み方向の投影視において、台座部12の第1面12Aは25mm以下の面積であることが好ましい。また、台座部12の厚み方向の投影視において、半田チップ30は、第1面12Aに対して25%~100%の範囲を占めることが好ましく、40%~70%であることがより好ましい。
上述の占める面積比率をR、第1面12Aの投影面積をS1、半田チップ30の投影面積をS2とすると以下の式1で、面積比率Rを求めることができる。面積比率Rは台座部12毎に算出される。
Figure 0007274279000001
図5に示されるように、半田チップ30は、後述するように、0.7mm~3.0mmの厚みTを有することが好ましい。
半田チップ30は、図4において、投影視で(平面視で)、長辺と短辺を有する矩形状であり、半田チップ30の長辺と台座部12の長辺とが対向する位置に配置されている。図4では、面積比率Rは約40%である。また、半田チップ30は、図5において、正面視で、円の上部と下部とを台座部12に平行な直線でカットされた形状を有している。しかしながら、半田チップ30の形状及び配置は特に限定されない。
半田チップ30を形成する材料は、特に限定されないが、環境負荷低減の観点から、鉛フリー半田であることが好ましい。鉛フリー半田の種類としては、Sn-Ag系半田、Sn-Zn系半田、Sn-Sb系半田、Sn-Ag-In系半田、Sn-Zn-Bi系半田、Sn-Ag-Al-Zn系ハ半田、Sn-Zn-Ti系半田、Sn-Al-In-Ag-Cu-Zn系半田、Sn-Ag-Cu系半田などを挙げることができる。これらの鉛フリー半田は、記載された組成で実質的に構成される。「実質的」とは、製造上不可避の不純物を含んでもよいことを意味する。
一般的に銀を含む導電膜60の上で鉛フリー半田を用いた場合、半田合金中の金属と導電膜60中の銀とが化合物を形成し導電膜60が浸食される。そのため、好ましくは、鉛フリー半田は銀を含むものであってよい。
半田チップ30は、台座部12の第1面12Aに、スポット溶接で接合することができる。スポット溶接以外の方法として、フラックスで仮止めによる接合、接着剤による接合、リベットによる接合、レーザーによる接合、超音波による接合、拡散接合による接合、熱圧着による接合、電気溶接による接合(アルゴン溶接&半自動ワイヤー溶接)、ガス溶接による接合、カシメによる接合、ネジ固定による接合、及び圧入による接合を挙げることができる。但し、半田チップ30と台座部12との接合は、これらの方法に限定されない。
次に、半田チップ付き金属端子1を用いた金属端子付きガラス板の製造方法について説明する。金属端子付きガラス板の製造方法は、少なくとも、半田チップ付き金属端子を、ガラス板に形成された導電膜に半田チップを接触させて搭載する工程(第1の工程)と、半田チップを加熱して溶融し、半田チップ付き金属端子を導電膜に向かって降下させる工程(第2の工程)と、を有する。以下、各工程について説明する。
<第1の工程>
第1の工程では、図6に示されるように、導電膜60が形成されたガラス板50が準備される。
ガラス板50は、例えば、自動車用窓ガラスであるフロントガラス、リアガラス、サイドガラス、及びルーフガラス等に用いられる車両用ガラス板である。ガラス板50の種類としては、単板のガラス板、合わせガラス、強化ガラスなど、どのようなガラス板でもよい。ガラス板50は、自動車用窓ガラスだけでなく、鉄道車両用窓ガラスに使用されるガラス板であってもよい。
ガラス板50は、例えば、フロート法、フュージョン法等により製造されたガラス板である。ガラス板50は、無機ガラスであってもよい。ガラス板50は、ソーダライムガラスでもよいし、アルミノシリケートガラスであってもよいし、無アルカリガラスであってもよい。ガラス板がソーダライムガラスである場合、グリーンガラスであってもよいし、クリアガラスであってもよい。
ガラス板50は、未強化ガラス、強化ガラスのいずれでもよい。未強化ガラスは、溶融ガラスを板状に成形し、徐冷したものである。強化ガラスは、未強化ガラスの表面に圧縮応力層を形成したものである。強化ガラスは、物理強化ガラス(例えば風冷強化ガラス)、化学強化ガラスのいずれでもよい。物理強化ガラスである場合は、均一に加熱したガラス板を軟化点付近の温度から急冷し、ガラス表面とガラス内部との温度差によってガラス表面に圧縮応力を生じさせることで、ガラス表面を強化してもよい。化学強化ガラスである場合は、イオン交換法などによってガラス表面に圧縮応力を生じさせることでガラス表面を強化してもよい。ガラス板50の板厚は特に限定されないが、0.5mm以上5.0mm以下であることが好ましい。
また、ガラス板50は、金属端子付きガラス板を自動車に取り付けた場合に、車外側に位置する車外側ガラス板と車内側に位置する車内側ガラス板とが中間膜を介して接着されている合わせガラスとしてもよい。中間膜としては、ポリビニルブチラール(PVB)からなる中間膜のほか、特に耐水性が要求される場合には、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)が好ましく用いることができ、さらに、アクリル系光重合型プレポリマー、アクリル系触媒重合型プレポリマー、アクリル酸エステル・酢酸ビニルの光重合型プレポリマー、ポリビニルクロライド等も使用可能である。車外側ガラス板と車内側ガラス板は、ともに同じ組成、形状、厚みであってもよいし、異なっていてもよい。また、車外側ガラス板及び車内側ガラス板の一方、もしくは両方が、合わせガラスを車両に取り付けたときに、下辺側(エンジンフード側)から上辺側(ルーフ側)に向かうにつれて、厚みが厚くなる楔形状であってもよい。
導電膜60は、ガラス板50に形成される。導電膜60は、例えば金属膜であってもよい。金属膜は、蒸着、スパッタリング、金属ペースト(銀ペースト)の焼成などにより成膜される。導電膜60の電気抵抗率は0.5~9.0×10-8Ω・mである材料であることが好ましい。導電膜60の厚みは3μm以上15μm以下であることが好ましい。より好ましくは、3μm以上10μm以下である。金属膜は、成膜後に所望のパターンに加工されてもよいし、成膜時に所望のパターンに形成されてもよい。前者のパターン加工にはフォトリソグラフィ法やエッチング法などが用いられ、後者のパタ-ン形成にはマスキングテープまたはスクリーン印刷などが用いられる。
導電膜60は、例えば発熱回路、アンテナ回路などの電気回路を形成する。発熱回路は、窓ガラスに付いた氷や雪の融解、結露による窓ガラスの曇りの除去などに用いられる。アンテナ回路は、外部からの電波の受信に用いられる。
導電膜60が、発熱回路やアンテナ回路のバスバーや端子である場合、ガラス板50の主面と導電膜60との間には、ガラス板60の周縁部に沿って帯状に形成される黒色などの暗色不透明の遮蔽層(暗色セラミック層)を備えていてもよい。遮蔽層は、ガラス板60を自動車の車体に接着保持するウレタンシーラントなどを紫外線による劣化から保護する機能を有するとともに、金属端子付きガラス板を自動車に取り付けた際に、バスバーや端子を車外側から視認できないように隠蔽する機能を有する。遮蔽層は、セラミックペーストをガラス板50の主面上に塗布した後に焼成することにより形成される。遮蔽層の厚みは3μm以上30μm以下であることが好ましい。より好ましくは、3μm以上20μm以下である。また、遮蔽層の幅は特に限定されないが、20mm以上300mm以下であることが好ましい。
図6に示されるように、金属端子10の台座部12に半田チップ30を設けた、半田チップ付き金属端子1が、ガラス板50に形成された導電膜60に、半田チップ30を接触させて搭載される。搭載する際、半田チップ付き金属端子1と導電膜60とが位置合わせされる。
<第2の工程>
第2の工程では、図7に示されるように、電極棒72を備える加熱装置70が、台座部12の第2面12Bに押し付けられる。加熱装置70の電極棒72は通電加熱される。電極棒72が半田チップ30とは反対側から半田チップ30を加熱する。実施形態の加熱装置70は、2個の電極棒72を備える。しかしながら、電極棒72の数は限定されない。加熱装置70は、台座部12に押し付けられ、半田チップ30を加熱するものであれば、特に、構造等は限定されない。
電極棒72が台座部12に接触した際、半田チップ30は初期状態の厚みTを維持している。
通電加熱された電極棒72の熱が、伝導により台座部12を介して半田チップ30に達すると、半田チップ30が溶融する。半田チップ30は加熱装置70により押し付けられているので、溶融した半田チップ30が外側に押し流される。
図8に示されるように、半田チップ30の溶融により、金属端子10は、図7に示される状態と比較して、距離Drだけ導電膜60に向かって降下する。金属端子10の降下に伴い、加熱装置70も距離Drだけ降下する。溶融させた半田チップ30を固化させることにより、金属端子10の台座部12と導電膜60との間に、接合層80が形成される。接合層80の外側にフィレット82が形成される。第1の工程、及び第2の工程を経ることにより金属端子付きガラス板が製造される。
接合層80に求められる量(すなわち、半田チップ30の求められる量)は、台座部12と導電膜60との間を満たし、最低限、台座部12のエッジから内側Inに1mmで、最大限、台座部12のエッジから外側Outに2mmで、その際の高さHsは0.2mm~1.0mmである。この条件を満たす半田量であれば、金属端子10と導電膜60との接続強度は維持することができる。
実施形態では、降下量である距離Drが0.5mm~2.0mmの範囲に設定されている。距離Drが0.5mm~2.0mmの範囲であれば、半田付け作業者、または装置(変位計)に、金属端子10が降下したことを検出できる。金属端子10の降下は、半田チップ30が溶融したことを間接的に検出できる。
半田チップ30の溶融を検出することは、加熱装置70の半田チップ30に対する加熱不足、及び半田チップ30に対する過剰加熱を防止することができ、かつ、金属端子10とガラス板50に形成される導電膜60とを確実に接続すると同時に、ガラス板50の破損を防ぐことができる。
金属端子10の降下量である距離Drと、接合層80の高さHsと、半田チップ30の厚みTとは、以下の式2の関係を満たす。
Figure 0007274279000002
接合層80にもとめられる高さHs、及び距離Drから、半田チップ30の厚みTは、0.7mm~3.0mmであることが好ましい。
特に、半田チップ30の厚みTは、台座部12の第1面12Aの面積が25mm以下の場合に重要となる。第1面12Aの面積が小さい場合、通常、設けられる半田チップ30も薄くなり、距離Drも小さくなる。金属端子10の降下の検出が困難になる。そこで、半田チップ30の厚みTを0.7mm以上とすることで、金属端子10の降下の検出が容易となる。
半田チップ30の厚みTを3.0mm以下にすることで、加熱装置70から熱が、半田チップ30の全体に伝わりやすくなる。
実施形態の半田チップ付き金属端子1によれば、金属端子10の降下量を容易に検出でき、半田チップ30の溶融の有無を検出することができる。
半田チップ付き金属端子1を構成する金属端子10、及び半田チップ30の形状は、実施形態の形状に限定されない。
図19に示されるように、金属端子10の降下量は、シリンダー74に通電加熱可能な電極棒72と、電極棒72と連動し、電極棒72の上下位置を検知するための基準面となる板状体76とを取り付け、シリンダー74の上部から非接触式のレーザー変位センサ78により、板状体76までの距離を検知することで測定ができる。すなわち、通電加熱された電極棒72が台座部12に接し、半田チップ30が溶融すると溶融前の半田チップ30の高さTから溶融後の高さHsへと変化する。この時、電極棒72も半田チップ30の高さの変動と連動するため、電極棒72の位置変動を非接触式のレーザー変位センサ78で検出することで、金属端子10の降下量を検知することができる。なお、金属端子10の降下量を検知可能であれば、上述の方法に限定されない。超音波や用いた非接触式変位センサや、接触式の変位センサを用いてもよい。
シリンダー74及びレーザー変位センサ78は、コントローラ84により制御される。操作タッチパネル86は、コントローラ84を操作でき、また情報をモニタリングできる。ガラス板50は、ベース90に設置されたテーブル88の上に載置される。なお、図19において、ガラス板50に形成される導電膜60は図示していない。
次に、半田チップ付き金属端子1の変形例1から5について説明する。各変形例1から5は、金属端子10の形状は同じで、半田チップ30の形状、及び半田チップ30と台座部12の第1面12Aに対する配置が異なっている。
図9及び図10は、変形例1の半田チップ付き金属端子2の平面図と正面図である。図9に示されるように、投影視で(平面視で)、半田チップ30は長辺と短辺とを有する矩形状である。図4の長辺と比較すると、図9では、半田チップ30の長辺は長く、半田チップ30の長辺は、半田チップ30の短辺と台座部12の短辺とが接するまで延びている。図9では、面積比率Rは約70%である。図10に示されるように、半田チップ付き金属端子2の正面視で、半田チップ30は、円の上部と下部とを台座部12に平行な直線でカットされた形状を有している。
図11及び図12は、変形例2の半田チップ付き金属端子3の平面図と正面図である。図11に示されるように、投影視で(平面視で)、半田チップ30は長辺と短辺とを有する矩形状である。図4と比較すると、図11では、半田チップ30の短辺と台座部12の長辺とが対向する位置に配置されている。図11では、面積比率Rは約40%である。図12に示されるように、半田チップ付き金属端子3の正面視で、半田チップ30は、矩形状である。
図13及び図14は、変形例3の半田チップ付き金属端子4の平面図と正面図である。図13に示されるように、投影視で(平面視で)、半田チップ30は長辺と短辺とを有する矩形状である。図4と図13とは、半田チップ30と台座部12との配置関係は同じである。図13では、面積比率Rは約40%である。図14に示されるように、半田チップ付き金属端子4の正面視で、半田チップ30は、台座部12から遠ざかるほど先細りの三角形状である。
図15及び図16は、変形例4の半田チップ付き金属端子5の平面図と正面図である。図15に示されるように、投影視で(平面視で)、半田チップ30は長辺と短辺とを有する矩形状である。図4と図15とは、半田チップ30と台座部12との配置関係は同じである。図15では、面積比率Rは約40%である。図16に示されるように、半田チップ付き金属端子5の正面視で、半田チップ30は、長辺と短辺とを有する矩形状であり、短辺が半田チップ30の厚み方向に沿うよう、半田チップ30は台座部12に配置される。
図17及び図18は、変形例5の半田チップ付き金属端子6の平面図と正面図である。図17に示されるように、投影視で(平面視で)、半田チップ30は長辺と短辺とを有する矩形状である。図4と図17とは、半田チップ30と台座部12との配置関係は同じである。図17では、面積比率Rは約40%である。図18に示されるように、半田チップ付き金属端子6の正面視で、半田チップ30は、上底と下底とを有する台形状である。半田チップ30は、長さの長い下底と台座部12とが接する向きに、台座部12に配置される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
1、2,3、4、5、6・・・半田チップ付き金属端子、10・・・金属端子、12・・・台座部、12A・・・第1面、12B・・・第2面、14・・・ブリッジ部、14A・・・立上がり部、14B・・・接続部、16・・・配線接続部、18・・・突起、22・・・窪み、30・・・半田チップ、50・・・ガラス板、60・・・導電膜、70・・・加熱装置、72・・・電極棒、74・・・シリンダー、76・・・板状材、78・・・レーザー変位センサ、80・・・接合層、82・・・フィレット、84・・・コントローラ、86・・・操作タッチパネル、88・・・テーブル、90・・・ベース

Claims (5)

  1. 半田チップ付き金属端子を、ガラス板に形成された導電膜に前記半田チップを接触させて搭載する搭載工程を有しており、前記半田チップ付き金属端子は、台座部と、前記導電膜と対向する前記台座部の第1面に設けられる半田チップと、前記台座部に連結される配線接続部と、を備え、前記半田チップの、溶融前の初期状態の厚みが0.7mm~3.0mmであり、前記台座部の厚み方向の投影視において、前記第1面が25mm 以下の面積を有し、かつ前記半田チップが、前記第1面の面積に対して40%~70%を占め、
    前記半田チップを加熱して溶融し、前記金属端子を前記導電膜に向かって降下させる降下工程を有しており、
    前記金属端子の降下量は0.5mm~2.0mmである、金属端子付きガラス板の製造方法。
  2. 前記第1面に1個~3個の突起が形成され、前記突起は1mm~2mmの直径を有し、0.2mm~0.6mmの高さを有する曲面形状である、請求項1に記載の金属端子付きガラス板の製造方法。
  3. 前記半田チップは鉛フリー半田で形成される、請求項1又は2に記載の金属端子付きガラス板の製造方法。
  4. 前記鉛フリー半田は銀を含む、請求項3に記載の金属端子付きガラス板の製造方法。
  5. 前記降下工程において、
    前記半田チップ付き金属端子が、溶融されて前記導電膜と電気的に接続された際に、
    溶融させた前記半田チップは固化されて、前記金属端子の前記台座部と前記導電膜との間に、接合層が形成され、
    前記接合層の外側端部の位置が、前記台座部のエッジから内側に1mm以内かつ前記台座部のエッジから外側に2mm以内の幅内にあり、
    前記接合層の高さが、0.2mm~1.0mmである、請求項1から4のいずれか1項に記載の金属端子付きガラス板の製造方法。
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