JP7273630B2 - 軌道走行式機械の逸走防止装置を用いた制振システム - Google Patents

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Description

本発明は、軌道走行式機械の逸走防止装置を用いた制振システムに関するものである。
図7は一般的な軌道走行式機械としてのコンテナクレーンの一例を示すものであって、1はコンテナクレーン、2はコンテナクレーン1が配備される港湾、3は港湾2における岸壁、4は岸壁3の走行路3aに図7の紙面と直交する方向へ延びるよう敷設されたレールである。前記コンテナクレーン1のクレーン本体5の支持脚6には、レール4に沿って転動自在な走行車輪7を有する走行装置8が取り付けられている。
図7に示されるような重心位置の高いコンテナクレーン1等の軌道走行式機械の場合、大きな地震が起こると、その走行方向と直角な横行方向において、前記コンテナクレーン1のクレーン本体5の支持脚6が四股を踏むように左右交互に浮き上がる、いわゆるロッキング現象が発生する。
前記ロッキング現象が発生すると、浮き上がった側の支持脚6の走行装置8が着地する際、非常に大きな衝撃が支持脚6からクレーン本体5に作用し、甚大な被害につながる虞があった。
このため、軌道走行式機械の耐震性を向上することが研究され、さまざまな制振装置や免震装置の開発が進められている。
尚、前記軌道走行式機械の制振装置や免震装置と関連する一般的技術水準を示すものとしては、例えば、特許文献1がある。
特開2009-242062号公報
しかしながら、従来の軌道走行式機械の制振装置や免震装置の場合、専用の装置が不可欠でコストアップが避けられず、改善が望まれていた。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなしたもので、既存の装置の改造により地震発生時のロッキング現象における衝撃を効率良く吸収し得、コスト削減を図り得る軌道走行式機械の逸走防止装置を用いた制振システムを提供しようとするものである。
本発明は、レールに沿って転動自在な走行車輪が配設された走行装置と、前記レールの走行車輪転動面に対し該レールと直交する方向へブレーキパッドを押付・離反自在な流体圧シリンダと、作動流体を前記流体圧シリンダへ導いて前記ブレーキパッドをレールの走行車輪転動面に押し付ける流体圧ユニットとを含む逸走防止装置と、
前記走行装置の地震発生時における浮き上がり後の着地時に発生する衝撃を吸収するよう前記流体圧シリンダと流体圧ユニットとの間に設けられる流体圧緩衝装置と
を備えた軌道走行式機械の逸走防止装置を用いた制振システムであって、
前記流体圧緩衝装置は、
前記流体圧シリンダと流体圧ユニットとをつなぐ給排ラインから分岐して設けられ且つ地震発生時に流体圧シリンダとの間で作動流体を流入出させるアキュムレータユニットと、
前記給排ラインのアキュムレータユニット分岐点より流体圧ユニット側に設けられ且つ地震発生時に流体圧シリンダから流体圧ユニットへの作動流体の流れを阻止する逆止ユニットと
を備えた軌道走行式機械の逸走防止装置を用いた制振システムに係るものである。
又、前記アキュムレータユニットは、
前記給排ラインから分岐する分岐ラインと、
該分岐ラインに接続されるアキュムレータと、
前記分岐ラインに設けられ且つ地震発生時に連通位置に切り換えられる緩衝切換弁と、
前記分岐ラインのアキュムレータと緩衝切換弁との間に設けられる絞りと、
前記分岐ラインに絞りを迂回するよう設けられる緩衝バイパスラインと、
該緩衝バイパスラインに設けられ且つ前記アキュムレータからの作動流体の流れのみを許容する緩衝逆止弁と、
前記分岐ラインに設けられ且つ非地震発生時に作動流体の圧力が高位設定圧に達した際に作動して前記緩衝切換弁を遮蔽位置に切り換える高位圧力スイッチと、
前記分岐ラインに設けられ且つ非地震発生時に作動流体の圧力が低位設定圧に達した際に作動して前記緩衝切換弁を連通位置に切り換える低位圧力スイッチと
を備えることができる。
更に又、前記逆止ユニットは、
前記給排ラインに設けられ且つパイロットラインが接続される地震発生時用逆止弁と、
前記パイロットラインに設けられ且つ非地震発生時に連通位置に切り換えられ前記地震発生時用逆止弁における作動流体の逆流を許容するパイロット弁と
を備えることができる。
又、前記軌道走行式機械の逸走防止装置を用いた制振システムにおいては、地震により発生した地震動を計測する地震計と、
該地震計で計測された地震動に基づき、前記緩衝切換弁に連通位置への切換信号を出力すると共に、前記パイロット弁に遮蔽位置への切換信号を出力する制御装置と
を備えることができる。
本発明の軌道走行式機械の逸走防止装置を用いた制振システムによれば、既存の装置の改造により地震発生時のロッキング現象における衝撃を効率良く吸収し得、コスト削減を図り得るという優れた効果を奏し得る。
本発明の軌道走行式機械の逸走防止装置を用いた制振システムの実施例を示す正面図である。 本発明の軌道走行式機械の逸走防止装置を用いた制振システムの実施例における逸走防止装置の配置に関する変形例を示す正面図である。 本発明の軌道走行式機械の逸走防止装置を用いた制振システムの実施例における逸走防止装置の配置に関する他の変形例を示す正面図である。 本発明の軌道走行式機械の逸走防止装置を用いた制振システムの実施例を示す制御ブロック図である。 本発明の軌道走行式機械の逸走防止装置を用いた制振システムの実施例を示す流体圧回路図であって、通常時(非地震発生時)に流体圧緩衝装置が作動していない状態を示す図である。 本発明の軌道走行式機械の逸走防止装置を用いた制振システムの実施例を示す流体圧回路図であって、地震発生時に流体圧緩衝装置が作動している状態を示す図である。 軌道走行式機械としてのコンテナクレーンの一例を示す全体側面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1~図6は本発明の軌道走行式機械の逸走防止装置を用いた制振システムの実施例であって、図中、図7と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
図1に示す軌道走行式機械としてのコンテナクレーン1では、クレーン本体5の支持脚6間に、該支持脚6をつなぐようレール4に沿って延びる下部フレーム6aが設けられ、該下部フレーム6aの底面側に、複数(図1の例では二基)の走行装置8が設けられている。
前記走行装置8は、上部イコライザビーム9aと、中間部イコライザビーム9bと、下部イコライザビーム9cと、走行車輪7とを備えている。
前記上部イコライザビーム9aは、前記下部フレーム6aの底面側に、走行方向と直角な水平方向へ延びるロッカーピン10aにより中間部が支持されて揺動自在に配設されている。前記中間部イコライザビーム9bは、前記上部イコライザビーム9aの走行方向両端部に走行方向と直角な水平方向へ延びるロッカーピン10bにより中間部が支持されて揺動自在に配設されている。前記下部イコライザビーム9cは、前記中間部イコライザビーム9bの走行方向両端部に走行方向と直角な水平方向へ延びるロッカーピン10cにより中間部が支持されて揺動自在に配設されている。
前記走行車輪7は、前記下部イコライザビーム9cの走行方向両端部にレール4に沿って転動自在となるよう配設されている。
尚、図1に示す例では、上部イコライザビーム9aと中間部イコライザビーム9bとからなるイコライザ装置9Aと、中間部イコライザビーム9bと下部イコライザビーム9cとからなるイコライザ装置9Bとが上下二段に形成されている。因みに、上段の前記イコライザ装置9Aにおける上部イコライザビーム9aは上側イコライザビームとなり、中間部イコライザビーム9bは下側イコライザビームとなる。又、下段の前記イコライザ装置9Bにおける中間部イコライザビーム9bは相対的に上側イコライザビームとなり、下部イコライザビーム9cは下側イコライザビームとなる。但し、前記軌道走行式機械としてのコンテナクレーン1の規模に応じて、前記イコライザ装置9Aを一段だけ形成して、下側イコライザビーム(この場合は中間部イコライザビーム9b)に走行車輪7を配設しても良い。又、前記イコライザ装置を上下三段以上形成して、最下段のイコライザ装置における下側イコライザビームの走行方向両端部にレール4に沿って転動自在な走行車輪7を配設しても良い。
前記下部フレーム6aの底面側には、逸走防止装置40が配置されている。
前記逸走防止装置40は、下部フレーム6aの底面側にテンションロッド50によって保持されるブレーキブラケット51に取り付けられ、図4及び図5に示す如く、流体圧シリンダ13と、流体圧ユニット14とを備えている。尚、前記逸走防止装置40は、図2に示す如く、上部イコライザビーム9aの底面側に配置されたり、或いは、図3に示す如く、下部イコライザビーム9cの底面側に配置されたりすることもある。
前記流体圧シリンダ13は、流体圧シリンダ本体13aと、流体圧ピストン13bと、ピストンロッド13cとを備えている。前記流体圧シリンダ本体13aは、前記ブレーキブラケット51の下部に、レール4と直交する水平方向へ延びる支持ピン51aを介して吊り下げられ、前記ブレーキブラケット51の下部に設けられたアウタケース52の内部に嵌挿される形で下向きに取り付けられている。前記流体圧ピストン13bは、前記流体圧シリンダ本体13aの内部に摺動自在に嵌入され、前記流体圧シリンダ本体13aの内部をキャップ側室13dとロッド側室13eとに画成している。前記ピストンロッド13cは、前記流体圧ピストン13bからロッド側室13eを貫通して下方へ延出され、前記ピストンロッド13cの下端には、ブレーキパッド12が、前記レール4の走行車輪転動面4aに対し該レール4と直交する方向へ押付・離反自在となるよう連結されている。前記流体圧シリンダ13の流体圧シリンダ本体13aの内部(ロッド側室13e)には、上下方向へ延びる弾性部材Sとしての圧縮バネS2がピストンロッド13cを引き込む方向へ付勢するよう装填されている。
前記流体圧ユニット14は、作動流体が貯留されたタンク15から延びる圧送ライン16と、前記流体圧シリンダ13のキャップ側室13dに接続される給排ライン17と、前記タンク15へ通じる戻しライン19とを備えている。前記圧送ライン16途中には、モータ20にて駆動されるポンプ21と、該ポンプ21にて圧送される作動流体の逆流を阻止する逆止弁22とが設けられている。前記圧送ライン16及び戻しライン19と、前記給排ライン17は、切換弁23を介して接続され、前記逆止弁22と切換弁23との間における圧送ライン16途中から分岐させた蓄圧ライン24には、アキュムレータ25が接続されている。
前記切換弁23は、ブレーキ作動ポジション23Aとブレーキ解除ポジション23Bとを有している。前記ブレーキ作動ポジション23Aは、前記圧送ライン16と給排ライン17とを連通させることにより、前記ポンプ21によって圧送される作動流体を流体圧シリンダ13のキャップ側室13dへ導入するポジションである。前記ブレーキ解除ポジション23Bは、前記給排ライン17と戻しライン19とを連通させることにより、前記流体圧シリンダ13のキャップ側室13dの作動流体をタンク15へ排出するポジションである。尚、前記切換弁23は、停電時及び非常停止時(緊急を要する意図的な電源遮断時)にはソレノイドへの通電が停止されてバネ力により機械的に前記ブレーキ作動ポジション23Aに切り換わるようになっている。
前記ポンプ21と逆止弁22との間における圧送ライン16途中には、前記タンク15へ通じるリリーフライン26が分岐接続され、該リリーフライン26途中には、前記圧送ライン16における作動流体の圧力が設定圧以上となった際に開いて作動流体をタンク15へ戻すリリーフ弁27が設けられている。
前記蓄圧ライン24途中には、該蓄圧ライン24における作動流体の圧力が高位設定圧に達した際に作動する高位圧力スイッチ28Hと、前記蓄圧ライン24における作動流体の圧力が低位設定圧に達した際に作動する低位圧力スイッチ28Lと、常時開(ノーマルオープン)で且つ前記高位圧力スイッチ28Hの作動時に閉となるシャットオフ弁28Vとが設けられている。これにより、前記蓄圧ライン24における作動流体の圧力が前記アキュムレータ25の設定圧に達した際には高位圧力スイッチ28Hが作動して前記ポンプ21のモータ20に対し、制御装置100(図4参照)から停止指令が出力されると共に前記シャットオフ弁28Vが閉じる一方、前記圧力が前記アキュムレータ25の設定圧以下に低下した際には低位圧力スイッチ28Lが作動して前記ポンプ21のモータ20に対し、前記制御装置100から駆動指令が出力されると共に前記シャットオフ弁28Vが開くようになっている。
そして、本実施例の場合、図4に示す如く、前記逸走防止装置40を構成する流体圧シリンダ13と流体圧ユニット14との間に、前記走行装置8の地震発生時における浮き上がり後の着地時に発生する衝撃を吸収する流体圧緩衝装置60を設けた点を特徴としている。
前記流体圧緩衝装置60は、図5及び図6に示す如く、アキュムレータユニット70と、逆止ユニット80とを備えている。
前記アキュムレータユニット70は、前記流体圧シリンダ13と流体圧ユニット14とをつなぐ給排ライン17から分岐して設けられており、地震発生時には流体圧シリンダ13との間で作動流体を流入出させるようになっている。前記流体圧緩衝装置60の構成についてより詳しく説明すると、前記給排ライン17から分岐ライン71が分岐され、該分岐ライン71には緩衝アキュムレータ72が接続されている。前記分岐ライン71には、地震発生時に連通位置73Aに切り換えられる緩衝切換弁73が設けられている。前記分岐ライン71の緩衝アキュムレータ72と緩衝切換弁73との間には、絞り74が設けられると共に、該絞り74を迂回するよう緩衝バイパスライン75が設けられている。前記緩衝バイパスライン75には、前記緩衝アキュムレータ72からの作動流体の流れのみを許容する緩衝逆止弁76が設けられている。更に、前記分岐ライン71には、非地震発生時に作動流体の圧力が高位設定圧に達した際に作動して前記緩衝切換弁73を遮蔽位置73Bに切り換える高位圧力スイッチ77と、非地震発生時に作動流体の圧力が低位設定圧に達した際に作動して前記緩衝切換弁73を連通位置73Aに切り換える低位圧力スイッチ78とが設けられている。
前記逆止ユニット80は、前記給排ライン17のアキュムレータユニット70の分岐点より流体圧ユニット14側に設けられており、地震発生時に流体圧シリンダ13から流体圧ユニット14への作動流体の流れを阻止するようになっている。前記逆止ユニット80の構成についてより詳しく説明すると、前記給排ライン17には、パイロットライン82が接続される地震発生時用逆止弁81が設けられている。前記パイロットライン82には、非地震発生時に通電により連通位置83Aに切り換えられ前記地震発生時用逆止弁81における作動流体の逆流を許容するパイロット弁83が設けられている。尚、前記パイロットライン82は、前記圧送ライン16の逆止弁22の出側から分岐されて前記地震発生時用逆止弁81に接続されている。又、前記パイロット弁83には、通電停止による前記連通位置83Aから遮蔽位置83Bへの切換時にパイロットライン82に導入される作動流体をタンク15に戻すパイロットリリーフライン84が接続されている。
更に、本実施例の場合、図4に示す如く、地震により発生した地震動を計測する地震計90を備え、該地震計90で計測された地震動に基づき、制御装置100から前記緩衝切換弁73に連通位置73Aへの切換信号を出力すると共に、前記パイロット弁83に遮蔽位置83Bへの切換信号を出力することにより、前記流体圧緩衝装置60を作動させるようになっている。
次に、上記実施例の作用を説明する。
地震が発生していない通常運転時、図5に示す如く、前記流体圧ユニット14の切換弁23がブレーキ作動ポジション23Aに切り換えられている状態では、圧送ライン16と給排ライン17とが連通することにより、ポンプ21によって圧送される作動流体が流体圧シリンダ13のキャップ側室13dへ導入される。これにより、弾性部材Sとしての圧縮バネS2の付勢力に抗して、流体圧シリンダ13のピストンロッド13cが突出する方向へ移動し、ブレーキパッド12がレール4の走行車輪転動面4aに押し付けられ制動が行われる。
このとき、流体圧緩衝装置60のアキュムレータユニット70の緩衝切換弁73は、図5に示す如く、遮蔽位置73Bに切り換えられ、逆止ユニット80のパイロット弁83は、通電により連通位置83Aに切り換えられ、地震発生時用逆止弁81は作動流体の逆流が許容された状態となっている。
これに対し、図示は省略しているが、流体圧ユニット14の切換弁23がブレーキ解除ポジション23Bに切り換えられると、給排ライン17と戻しライン19とが連通することにより、流体圧シリンダ13のキャップ側室13dの作動流体が、給排ライン17から逆流が許容されている地震発生時用逆止弁81を経てタンク15へ排出される。これにより、前記弾性部材Sとしての圧縮バネS2の付勢力によってピストンロッド13cが流体圧シリンダ13の内部に収縮する方向へ移動し、ブレーキパッド12がレール4の走行車輪転動面4aから離反して制動が解除され、コンテナクレーン1は走行可能となる。
尚、前記蓄圧ライン24における作動流体の圧力が前記アキュムレータ25の高位設定圧に達した際には高位圧力スイッチ28Hが作動して、前記ポンプ21のモータ20に対し、制御装置100から停止指令が出力されると共にシャットオフ弁28Vが閉じる。一方、前記圧力が前記アキュムレータ25の低位設定圧以下に低下した際には低位圧力スイッチ28Lが作動して、前記ポンプ21のモータ20に対し、前記制御装置100から駆動指令が出力されると共に前記シャットオフ弁28Vが開く。これにより、前記アキュムレータ25は常時、高位設定圧と低位設定圧との間の圧力に蓄圧される。しかも、前記切換弁23は、停電時及び非常停止時にはソレノイドへの通電が停止されてバネ力により機械的に前記ブレーキ作動ポジション23Aに切り換わる。又、前記シャットオフ弁28Vは、常時開(ノーマルオープン)であって停電時及び非常停止時には開いている。このため、停電時及び非常停止時には、前記アキュムレータ25に蓄圧された作動流体が蓄圧ライン24から給排ライン17を介し前記流体圧シリンダ13のキャップ側室13dへ導かれてピストンロッド13cが突出する方向へ移動し、前記ブレーキパッド12がレール4の走行車輪転動面4aに押し付けられる。この結果、停電時及び非常停止時にたとえポンプ21が停止したとしても、ブレーキを作動させることが可能となる。
又、地震が発生していない通常運転時、前記分岐ライン71における作動流体の圧力が前記緩衝アキュムレータ72の高位設定圧に達した際には高位圧力スイッチ77が作動して、図5に示す如く、緩衝切換弁73が閉じる。一方、前記圧力が前記緩衝アキュムレータ72の低位設定圧以下に低下した際には低位圧力スイッチ78が作動して、図6に示す如く、前記緩衝切換弁73が開く。これにより、前記緩衝アキュムレータ72は常時、高位設定圧と低位設定圧との間の圧力に蓄圧される。
そして、地震発生時には、地震計90によって地震動が計測され、該地震計90で計測された地震動に基づき、制御装置100からアキュムレータユニット70の緩衝切換弁73に連通位置73Aへの切換信号が出力されると共に、逆止ユニット80のパイロット弁83に遮蔽位置83Bへの切換信号が出力される。これにより、図6に示す如く、緩衝切換弁73が連通位置73Aに切り換えられると共に、パイロット弁83が通電停止により遮蔽位置83Bに切り換えられ、地震発生時用逆止弁81によって作動流体の逆流、即ち流体圧ユニット14側への流れが阻止される。
この状態で、コンテナクレーン1のクレーン本体5の支持脚6が四股を踏むように左右交互に浮き上がるロッキング現象が発生すると、浮き上がった側の流体圧緩衝装置60においては、緩衝アキュムレータ72の作動流体が分岐ライン71から緩衝バイパスライン75の緩衝逆止弁76と緩衝切換弁73とを経て給排ライン17へ流れ込み、流体圧シリンダ13のキャップ側室13dに導入される。続いて、浮き上がった側の支持脚6の走行装置8が着地すると、流体圧シリンダ13のキャップ側室13dの作動流体が給排ライン17から緩衝切換弁73と絞り74とを経て緩衝アキュムレータ72に流入する。これにより、流体圧緩衝装置60のアキュムレータユニット70が前記走行装置8の地震発生時における浮き上がり後の着地時に発生する衝撃を吸収する形となって、ロッキング現象が早期に収束すると共に、非常に大きな衝撃が支持脚6からクレーン本体5に作用しなくなり、被害が最小限に抑えられる。
このように、本実施例の場合、逸走防止装置40に対してアキュムレータユニット70と逆止ユニット80とからなる流体圧緩衝装置60を付与するだけの極めて簡単な改造によって、ロッキング現象に伴う衝撃吸収を効率良く行えることから、従来の軌道走行式機械の制振装置や免震装置とは異なり、専用の装置が不要でコストを大幅に削減することが可能となる。
こうして、既存の装置(逸走防止装置40)の改造により地震発生時のロッキング現象における衝撃を効率良く吸収し得、コスト削減を図り得る。
そして、本実施例の場合、前記流体圧緩衝装置60は、前記流体圧シリンダ13と流体圧ユニット14とをつなぐ給排ライン17から分岐して設けられ且つ地震発生時に流体圧シリンダ13との間で作動流体を流入出させるアキュムレータユニット70と、前記給排ライン17のアキュムレータユニット70の分岐点より流体圧ユニット14側に設けられ且つ地震発生時に流体圧シリンダ13から流体圧ユニット14への作動流体の流れを阻止する逆止ユニット80とを備えている。このように構成すると、地震発生時に、逆止ユニット80により流体圧シリンダ13から流体圧ユニット14への作動流体の流れを阻止しつつ、アキュムレータユニット70により流体圧シリンダ13との間で作動流体を流入出させることが可能となり、地震発生時のロッキング現象における衝撃を効率良く吸収する上でより有効となる。
又、前記アキュムレータユニット70は、前記給排ライン17から分岐する分岐ライン71と、該分岐ライン71に接続される緩衝アキュムレータ72と、前記分岐ライン71に設けられ且つ地震発生時に連通位置73Aに切り換えられる緩衝切換弁73と、前記分岐ライン71の緩衝アキュムレータ72と緩衝切換弁73との間に設けられる絞り74と、前記分岐ライン71に絞り74を迂回するよう設けられる緩衝バイパスライン75と、該緩衝バイパスライン75に設けられ且つ前記緩衝アキュムレータ72からの作動流体の流れのみを許容する緩衝逆止弁76と、前記分岐ライン71に設けられ且つ非地震発生時に作動流体の圧力が高位設定圧に達した際に作動して前記緩衝切換弁73を遮蔽位置73Bに切り換える高位圧力スイッチ77と、前記分岐ライン71に設けられ且つ非地震発生時に作動流体の圧力が低位設定圧に達した際に作動して前記緩衝切換弁73を連通位置73Aに切り換える低位圧力スイッチ78とを備えている。このように構成すると、走行装置8の地震発生時における浮き上がり後の着地時に発生する衝撃は、流体圧シリンダ13から緩衝アキュムレータ72へ作動流体が絞り74を通過することで吸収され、前記走行装置8が再び浮き上がる際には、緩衝アキュムレータ72から流体圧シリンダ13へ作動流体が緩衝バイパスライン75を流れることで、速やかにブレーキパッド12をレール4の走行車輪転動面4aに押し付けることが可能となる。又、高位圧力スイッチ77と低位圧力スイッチ78との作動により、緩衝アキュムレータ72を常時、高位設定圧と低位設定圧との間の圧力に保持することが可能となる。
更に又、前記逆止ユニット80は、前記給排ライン17に設けられ且つパイロットライン82が接続される地震発生時用逆止弁81と、前記パイロットライン82に設けられ且つ非地震発生時に連通位置83Aに切り換えられ前記地震発生時用逆止弁81における作動流体の逆流を許容するパイロット弁83とを備えている。このように構成すると、地震が発生していない通常運転時には、地震発生時用逆止弁81における作動流体の逆流が許容されるため、ブレーキパッド12をレール4の走行車輪転動面4aから離反させて制動を解除する動作が地震発生時用逆止弁81によって阻害される心配はない。
又、本実施例の場合、地震により発生した地震動を計測する地震計90と、該地震計90で計測された地震動に基づき、前記緩衝切換弁73に連通位置73Aへの切換信号を出力すると共に、前記パイロット弁83に遮蔽位置83Bへの切換信号を出力する制御装置100とを備えている。このように構成すると、地震計90で計測された地震動に基づく、制御装置100からアキュムレータユニット70の緩衝切換弁73への切換信号の出力と、逆止ユニット80のパイロット弁83への切換信号の出力とにより、地震発生時用逆止弁81によって作動流体の流体圧ユニット14側への流れを阻止しつつ、アキュムレータユニット70に対する作動流体の流入出を円滑に行い、ロッキング現象の衝撃吸収と早期収束とを図る上で非常に有効となる。
尚、本発明の軌道走行式機械の逸走防止装置を用いた制振システムは、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 コンテナクレーン(軌道走行式機械)
2 港湾
3 岸壁
3a 走行路
4 レール
4a 走行車輪転動面
5 クレーン本体
6 支持脚
6a 下部フレーム
7 走行車輪
8 走行装置
9A イコライザ装置
9B イコライザ装置
9a 上部イコライザビーム
9b 中間部イコライザビーム
9c 下部イコライザビーム
10a ロッカーピン
10b ロッカーピン
10c ロッカーピン
12 ブレーキパッド
13 流体圧シリンダ
13a 流体圧シリンダ本体
13b 流体圧ピストン
13c ピストンロッド
13d キャップ側室
13e ロッド側室
14 流体圧ユニット
15 タンク
16 圧送ライン
17 給排ライン
19 戻しライン
20 モータ
21 ポンプ
22 逆止弁
23 切換弁
23A ブレーキ作動ポジション
23B ブレーキ解除ポジション
24 蓄圧ライン
25 アキュムレータ
26 リリーフライン
27 リリーフ弁
28H 高位圧力スイッチ
28L 低位圧力スイッチ
28V シャットオフ弁
40 逸走防止装置
50 テンションロッド
51 ブレーキブラケット
51a 支持ピン
52 アウタケース
60 流体圧緩衝装置
70 アキュムレータユニット
71 分岐ライン
72 緩衝アキュムレータ
73 緩衝切換弁
73A 連通位置
73B 遮蔽位置
74 絞り
75 緩衝バイパスライン
76 緩衝逆止弁
77 高位圧力スイッチ
78 低位圧力スイッチ
80 逆止ユニット
81 地震発生時用逆止弁
82 パイロットライン
83 パイロット弁
83A 連通位置
83B 遮蔽位置
84 パイロットリリーフライン
90 地震計
100 制御装置
S 弾性部材
S2 圧縮バネ

Claims (4)

  1. レールに沿って転動自在な走行車輪が配設された走行装置と、前記レールの走行車輪転動面に対し該レールと直交する方向へブレーキパッドを押付・離反自在な流体圧シリンダと、作動流体を前記流体圧シリンダへ導いて前記ブレーキパッドをレールの走行車輪転動面に押し付ける流体圧ユニットとを含む逸走防止装置と、
    前記走行装置の地震発生時における浮き上がり後の着地時に発生する衝撃を吸収するよう前記流体圧シリンダと流体圧ユニットとの間に設けられる流体圧緩衝装置と
    を備えた軌道走行式機械の逸走防止装置を用いた制振システムであって、
    前記流体圧緩衝装置は、
    前記流体圧シリンダと流体圧ユニットとをつなぐ給排ラインから分岐して設けられ且つ地震発生時に流体圧シリンダとの間で作動流体を流入出させるアキュムレータユニットと、
    前記給排ラインのアキュムレータユニット分岐点より流体圧ユニット側に設けられ且つ地震発生時に流体圧シリンダから流体圧ユニットへの作動流体の流れを阻止する逆止ユニットと
    を備えた軌道走行式機械の逸走防止装置を用いた制振システム
  2. 前記アキュムレータユニットは、
    前記給排ラインから分岐する分岐ラインと、
    該分岐ラインに接続されるアキュムレータと、
    前記分岐ラインに設けられ且つ地震発生時に連通位置に切り換えられる緩衝切換弁と、
    前記分岐ラインのアキュムレータと緩衝切換弁との間に設けられる絞りと、
    前記分岐ラインに絞りを迂回するよう設けられる緩衝バイパスラインと、
    該緩衝バイパスラインに設けられ且つ前記アキュムレータからの作動流体の流れのみを許容する緩衝逆止弁と、
    前記分岐ラインに設けられ且つ非地震発生時に作動流体の圧力が高位設定圧に達した際に作動して前記緩衝切換弁を遮蔽位置に切り換える高位圧力スイッチと、
    前記分岐ラインに設けられ且つ非地震発生時に作動流体の圧力が低位設定圧に達した際に作動して前記緩衝切換弁を連通位置に切り換える低位圧力スイッチと
    を備えた請求項記載の軌道走行式機械の逸走防止装置を用いた制振システム。
  3. 前記逆止ユニットは、
    前記給排ラインに設けられ且つパイロットラインが接続される地震発生時用逆止弁と、
    前記パイロットラインに設けられ且つ非地震発生時に連通位置に切り換えられ前記地震発生時用逆止弁における作動流体の逆流を許容するパイロット弁と
    を備えた請求項記載の軌道走行式機械の逸走防止装置を用いた制振システム。
  4. 地震により発生した地震動を計測する地震計と、
    該地震計で計測された地震動に基づき、前記緩衝切換弁に連通位置への切換信号を出力すると共に、前記パイロット弁に遮蔽位置への切換信号を出力する制御装置と
    を備えた請求項記載の軌道走行式機械の逸走防止装置を用いた制振システム。
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