JP5130411B1 - ロック機能付ダンパーシリンダ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ダンパー回路3は、両油圧室23a、23bを連通する主流路31に、ロジック弁5及び絞り機構6を直列に介設し、ロジック弁5は、パイロットポート51と、主流路31に接続する第一ポート52と第二ポート53とを備えるとともに、3つのパイロット用の電磁弁41a、42a、45aと逆止弁とを組合せて、地震動を検出すると、パイロットポート51にパイロット圧が作用して、主流路31を連通するとともに連通状態を保持するようにしたから、油圧力で大容量のロジック弁5を開き、その状態を保持するようにして、取付けスペースを小さくし、油もれを減少させ、安価としたのである。
【選択図】図1
Description
そして、免震用のダンパーシリンダは、通常時にクレーン本体と走行装置との相対横移動を拘束する機構として、シアピンによるもの(例えば、特許文献1参照)と、ダンパーシリンダをロックするもの(例えば、特許文献2参照)とが知られている。
また、特許文献2に記載された免震用のダンパーシリンダは、通常時にダンパーシリンダを不作動とするためにシャットオフバルブが必要であり、地震時にダンパー回路を流通する油量が大きくなると、シャットオフバルブの最大定格流量が比較的小さいために多数のシャットオフバルブをダンパー回路に組込むこととなり、取付けスペースの増加、油もれの増加、コストアップなどの課題がある。
前記ダンパー回路は、前記両油圧室を連通する主流路に、ロジック弁及び前記ピストンが移動するときに前記ピストンに減衰力を与える絞り機構を直列に介設し、
前記ロジック弁は、パイロットポートと、前記主流路に接続する第一ポートと第二ポートとを備えるとともに、前記パイロットポートにパイロット圧を作用させることにより前記第一ポート及び第二ポートを連通させて前記主流路を連通し、
前記第一ポート側の前記主流路に、前記ロック機構により前記ダンパー回路が、ロック状態にあるとき閉じ作動状態にあるとき開く第一電磁弁と前記主流路側からの流通を可能とした第一逆止弁とを直列に接続した第一パイロット管路の一端を接続し、
前記第二ポート側の前記主流路に、前記ロック機構により前記ダンパー回路が、ロック状態にあるとき閉じ作動状態にあるとき開く、第二電磁弁と前記主流路側からの流通を可能とした第二逆止弁とを直列に接続した第二パイロット管路の一端を接続し、
前記第一パイロット管路の入口側から分岐し入口側からの流通を阻止する第三逆止弁を介設した第三パイロット管路と、前記第二パイロット管路の入口側から分岐し入口側からの流通を阻止する第四逆止弁を介設した第四パイロット管路とを接続して、第五パイロット管路を形成し、
前記第五パイロット管路に、前記ロック機構により前記ダンパー回路が、ロック状態にあるとき開き作動状態にあるとき閉じる第三電磁弁を介設し、
前記第一パイロット管路の他端と前記第二パイロット管路の他端と前記第五パイロット管路とを前記パイロットポートに接続し、
前記地震動を検出すると、前記パイロットポートにパイロット圧が作用して、前記主流路を連通するとともに連通状態を保持するようにしたものである。
例えば、特許文献2に記載されたシャットオフバルブの最大の定格流量は100L/min程度であり、定格流量における圧力損失が大きいため、絞り機構により減衰力を設定する必要から、シャットオフバルブの圧力損失を小さくするために設計流量としては40L/min程度であり、ダンパーシリンダはシリンダ径が大きく高速でピストンが動くので流量が500〜600L/minとなり、シャットオフバルブを使用すると13個〜16個必要となるのであるが、本発明のロジック弁であれば同じ程度の圧力損失で2個とすることができるのである。
本発明の実施の形態に係るロック機能付ダンパーシリンダについて図1〜図3に基づき説明する。
前記ロック機能付ダンパーシリンダ1は、シリンダ2と、前記シリンダ2内に設けられたピストン21と、前記ピストン21の両側に設けられたダブルロッド22a、22bと、前記ピストン21の両側に形成された油圧室23a、23bと、前記両油圧室23a、23bに接続されたダンパー回路3と、ロック機構4とを備えている。
前記ダンパー回路3は、前記両油圧室23a、23bを連通する主流路31に、並列に配した2個のロジック弁5、5と前記ピストン21が移動するときに前記ピストン21に減衰力を与える絞り機構6とを直列に配して介設している。
前記第一ポート52側の前記主流路31に、前記ロック機構4により前記ダンパー回路3が、ロック状態にあるとき閉じ作動状態にあるとき開く第一電磁弁41aと前記主流路31側からの流通を可能とした第一逆止弁41bとを直列に接続した第一パイロット管路41の一端を接続している。
前記第一パイロット管路52の入口側から分岐し入口側からの流通を阻止する第三逆止弁43aを介設した第三パイロット管路43と、前記第二パイロット管路53の入口側から分岐し入口側からの流通を阻止する第四逆止弁44aを介設した第四パイロット管路44とを接続して、第五パイロット管路45を形成している。
前記第一パイロット管路41の他端と前記第二パイロット管路42の他端と前記第五パイロット管路45とを前記各ロジック弁5の前記パイロットポート51に接続している。
また、前記第五パイロット管路45の前記第三電磁弁45aは、ノーマルオープンタイプであり、地震動を検出しない通常時に非励磁で開いており、地震検出装置(図示せず)が所定の地震動を検出すると励磁されて閉じるようにしている。
前記第一パイロット管路41の前記第一電磁弁41a及び前記第二パイロット管路42の前記第二電磁弁42aが非励磁で閉じており、前記第五パイロット管路45の前記第三電磁弁45aが非励磁で開いているから、前記両ロジック弁5、5の前記パイロットポート51、51にパイロット圧が作用せず、前記両ロジック弁5、5が閉じて、前記ダンパー回路3における作動油の流通が阻止されており、前記ピストン21を拘束状態として前記ダンパー回路3をロック状態としているのである。
また、前記ロック機構4は、地震検出装置(図示せず)が所定の地震動を検出すると、前記第一パイロット管路41の前記第一電磁弁41a及び前記第二パイロット管路42の前記第二電磁弁42aが励磁されて開き、前記第五パイロット管路45の前記第三電磁弁45aが励磁されて閉じるから、前記第一パイロット管路41及び前記第二パイロット管路42を介して前記両ロジック弁5、5の前記パイロットポート51、51にパイロット圧が作用して、前記両ロジック弁5、5が開いて、前記ピストン21を非拘束状態として前記ダンパー回路3を作動状態とするようにしている。
前記絞り機構6は、固定絞りからなる第一主絞り機構61aと可変絞りからなる第二主絞り機構61bとを並列に配した主絞り回路61と、調整用絞り機構62a及び調整用逆止弁62bを直列に介設した調整用絞り回路62を前記主絞り回路61と並列に設けて形成している。
この流通方向は、前記ロック機能付ダンパーシリンダ1を例えばコンテナクレーンに適用して、試運転を行って決定するのである。
さらに、前記第一ポート52側及び前記第二ポート53側における前記主回路31に、それぞれ前記主回路31側からの流通を阻止する第七逆止弁73a及び第八逆止弁73bを介設した第二調整用管路73を接続し、前記第二調整用管路73における前記第七逆止弁73a及び第八逆止弁73bの間から分岐した作動油膨張分吸収用管路74に作動油膨張分吸収用リリーフ弁74aを介設しており、前記作動油膨張分吸収用管路74の端部を作動油貯留タンク75内に開放している。
また、作動油の温度が上昇して前記作動油膨張分吸収用リリーフ弁74aの入口側における油圧が設定値よりも大きくなると、前記作動油膨張分吸収用リリーフ弁74aが開いて、前記過負荷防止用リリーフ弁72aの出口側における作動油を前記作動油貯留タンク75に排出するようにしている。
また、77a、77bは逆止弁を備えた作動油供給ポートである。
以上の実施の形態では、2個のロジック弁を設けたが、必要な減衰力の大きさにより、1個としてもよく、3個以上としてもよく、その場合、シリンダについても必要な減衰力に合致する容量とするのである。
また、以上の実施の形態では、過負荷防止用リリーフ弁、作動油膨張分吸収用リリーフ弁、作動油貯留タンクを設けたが、適宜の他の構成に変更することもできる。
図2において、コンテナクレーン8は、岸壁に沿って敷設されたレール(図示せず)を走行する4つの走行装置81とクレーン本体82とを備え、前記各走行装置81と前記クレーン本体82との間に免震装置83が設けられている。
そして、図3に示すように、本発明のロック機能付ダンパーシリンダ1のシリンダ2を走行装置81に固定し、ロック機能付ダンパーシリンダ1におけるダブルロッド22a、22bのうちの一方のロッド22bの端部をクレーン本体82に固定するのである。
また、前記ロック機構4により、地震検出装置(図示せず)が所定の地震動を検出すると、前記第一電磁弁41a及び前記第二電磁弁42aが励磁されて開き、前記第三電磁弁45aが励磁されて閉じるから、前記第一パイロット管路41及び前記第二パイロット管路42を介して前記両ロジック弁5、5の前記パイロットポート51、51にパイロット圧が作用して、前記両ロジック弁5、5が開いて、前記ピストン21を非拘束状態として前記ダンパー回路3を作動状態とするから、前記コンテナ本体82の地震動による振動を前記ロッド22bに作用させて前記ダンパー回路3により減衰させるのである。
本発明のロック機能付ダンパーシリンダの適用例として、図2及び図3に示すコンテナクレーンを説明したが、コンテナクレーンに限らず、各種のクレーンなどに適用することができる。
2 シリンダ
3 ダンパー回路
4 ロック機構
5 ロジック弁
6 絞り機構
21 ピストン
22a、22b ダブルロッド
23a、23b 油圧室
31 主流路
41 第一パイロット管路
41a 第一電磁弁
41b 第一逆止弁
42 第二パイロット管路
42a 第二電磁弁
42b 第二逆止弁
43 第三パイロット管路
43a 第三逆止弁
44 第四パイロット管路
44a 第四逆止弁
45 第五パイロット管路
45a 第三電磁弁
51 パイロットポート
52 第一ポート
53 第二ポート
61 主絞り回路
61a 第一主絞り機構
61b 第二主絞り機構
62 調整用絞り回路
62a 調整用絞り機構
62b 調整用逆止弁
Claims (3)
- シリンダと、前記シリンダ内に設けられたピストンと、前記ピストンの両側に設けられたダブルロッドと、前記ピストンの両側に形成された油圧室と、前記両油圧室に接続されたダンパー回路と、地震動を検出しない通常時に前記ダンパー回路をロック状態とするとともに地震動を検出して前記ダンパー回路を作動状態とするロック機構とを備えたロック機能付ダンパーシリンダにおいて、
前記ダンパー回路は、前記両油圧室を連通する主流路に、ロジック弁及び前記ピストンが移動するときに前記ピストンに減衰力を与える絞り機構を直列に介設し、
前記ロジック弁は、パイロットポートと、前記主流路に接続する第一ポートと第二ポートとを備えるとともに、前記パイロットポートにパイロット圧を作用させることにより前記第一ポート及び第二ポートを連通させて前記主流路を連通し、
前記第一ポート側の前記主流路に、前記ロック機構により前記ダンパー回路が、ロック状態にあるとき閉じ作動状態にあるとき開く第一電磁弁と前記主流路側からの流通を可能とした第一逆止弁とを直列に接続した第一パイロット管路の一端を接続し、
前記第二ポート側の前記主流路に、前記ロック機構により前記ダンパー回路が、ロック状態にあるとき閉じ作動状態にあるとき開く第二電磁弁と前記主流路側からの流通を可能とした第二逆止弁とを直列に接続した第二パイロット管路の一端を接続し、
前記第一パイロット管路の入口側から分岐し入口側からの流通を阻止する第三逆止弁を介設した第三パイロット管路と、前記第二パイロット管路の入口側から分岐し入口側からの流通を阻止する第四逆止弁を介設した第四パイロット管路とを接続して、第五パイロット管路を形成し、
前記第五パイロット管路に、前記ロック機構により前記ダンパー回路が、ロック状態にあるとき開き作動状態にあるとき閉じる第三電磁弁を介設し、
前記第一パイロット管路の他端と前記第二パイロット管路の他端と前記第五パイロット管路とを前記パイロットポートに接続し、
前記地震動を検出すると、前記パイロットポートにパイロット圧が作用して、前記主流路を連通するとともに連通状態を保持するようにしたことを特徴とするロック機能付ダンパーシリンダ。 - 前記絞り機構は、主絞り機構を介設した主絞り回路と、調整用絞り機構及び調整用逆止弁を直列に介設した調整用絞り回路とを並列に設け、
前記調整用逆止弁の流通方向は、前記ピストンの両移動方向による減衰力が同じになるように定めたことを特徴とする請求項1に記載のロック機能付ダンパーシリンダ。 - 前記ロジック弁を並列に複数設け、前記第一パイロット管路の他端と前記第二パイロット管路の他端と前記第五パイロット管路とを、前記各ロジック弁の各パイロットポートにそれぞれ接続して、前記地震動を検出すると、前記各パイロットポートにパイロット圧が作用して、前記主流路を連通するとともに連通状態を保持するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のロック機能付ダンパーシリンダ。
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