JP7272849B2 - 炭素繊維含有接着剤 - Google Patents

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Description

本発明は、接着剤吐出装置からの吐出が可能な、強化繊維としての炭素繊維を含む接着剤に関する。
従来から、金属、ガラス、プラスチック等の材料を接着するため、あるいは電子部品用の封止材等として、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂組成物が、主に2液型の接着剤として幅広く利用されている(例えば特許文献1を参照)。
また、金属、ガラス、プラスチック等の材料の接着に加えて、構造材としての機能も兼ねた熱硬化性樹脂含有接着剤が、自動車、風車、建造物、航空・宇宙、スポーツ用途等に幅広く使用されている(例えば特許文献2を参照)。構造用接着剤の成分である熱硬化性樹脂として、強度や弾性率等の所望特性の観点や入手・使用の容易性から、エポキシ樹脂が汎用されている。このようなエポキシ樹脂を含む接着剤は2成分系(2液型)接着剤として利用されることが多い。
種々の工業分野では、構造用接着剤として、数百ミクロン以上の比較的大きな接着厚みの場合でも、ディスペンサーや2液カートリッジ型装置などの接着剤吐出装置からの吐出による効率的かつ容易な施工が可能であり、かつ硬化後において諸物性に優れた(特に高い弾性率を有する)接着剤のニーズが近年高まっている。しかし、接着剤の吐出装置からの吐出施工の可能性と、その硬化物における高い弾性率を含めた良好な物性とを両立させることは非常に困難である。
2液室温硬化型のエポキシ樹脂含有接着剤の例として、ナガセケムテックス社の「デナタイト2204」が挙げられる。製品パンフレットによれば、その引張せん断接着強さ(100℃/30分硬化の条件)は23N/mmである等の物性データが示されている。
構造用接着剤の一例としては、3M社から2液室温硬化型のエポキシ樹脂含有接着剤である「Scotch-Weld EPX」シリーズの製品「DP-410」が市販されており、製品パンフレットによれば、その引張せん断接着強さは34MPaである。また、構造用接着剤の他の例としては、Henkel社からエポキシ接着剤として「EA 1C」が市販されており、製品パンフレットによれば、その引張せん断接着強さは12MPaである。
しかし、これらの製品の弾性率については明らかにされておらず、可能な接着厚みの程度についても示されていない。
なお、公知の接着剤の硬化物は、一般的に、高くても5.6GPa程度の弾性率(ヤング率)を有する(例えばLORD社のFusor(登録商標)380NS/383NS接着剤についてのカタログ https://www.lord.com/sites/default/files/Documents/TechnicalDataSheet/DS3386_Fusor380NS-383NS.pdf参照)。
他方、構造材としての繊維強化複合材料(例えばFRCMと称される)は、強度、弾性率等の良好な物性を有するため、金属代替材料として、主に自動車、風車、建造物、航空・宇宙、スポーツ用途等に幅広く使用されている。例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等の繊維に未硬化の熱硬化性樹脂を含浸させたいわゆるプリプレグは、硬化することで繊維方向に高い強度と剛性とを有し、構造物の必要物性に応じて柔軟な材料設計が可能であるため、多用途に用いられている。しかし、このようなプリプレグは、基材である繊維層を含む形で予め構造材としてシート状に形成されるものであり、吐出装置からの吐出施工を前提として設計される接着剤とは技術的に明確に区別される。
このように、数百ミクロン以上の比較的大きな接着厚みの場合における吐出施工の可能性と、硬化後の諸物性、特に高い弾性率とを両立させた接着剤は、従来技術において得られておらず、そのような接着剤が望まれている。
特開2000-204263号公報 特表2018-511670号公報
LORD社のFusor(登録商標)380NS/383NS接着剤についてのカタログ https://www.lord.com/sites/default/files/Documents/TechnicalDataSheet/DS3386_Fusor380NS-383NS.pdf
本発明の課題は、数百ミクロン以上(好ましくは1mm以上)の比較的大きな接着厚みの場合でも、ディスペンサーや2液カートリッジ型装置などの接着剤吐出装置からの吐出による効率的かつ容易な施工が可能であり、かつ硬化後に高い弾性率および耐熱性を有する接着剤を与えることである。
上記課題を解決するための本発明の諸態様は、以下のとおりである。
[1].
主剤としての熱硬化性樹脂、熱硬化性樹脂の硬化剤、および強化繊維としての炭素繊維を含む樹脂組成物からなり、
前記強化繊維としての炭素繊維の含有量が、前記樹脂組成物の総質量に対して20質量%以上である、
炭素繊維含有接着剤。
[2].
前記主剤としての熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂であり、および/または、前記強化繊維としての炭素繊維がミルド炭素繊維であり、このミルド炭素繊維の平均繊維長が40μm~200μmである、上記[1]項に記載の炭素繊維含有接着剤。
[3].
ガラス転移温度(Tg)が110℃以上であり、硬化後において、10GPa以上の弾性率を有し、かつ厚み1.0mmの接着厚みにて10MPa以上の引張せん断接着強さを有する、上記[1]または[2]項に記載の炭素繊維含有接着剤。
[4].
前記主剤としての熱硬化性樹脂を含む主剤組成物と、前記熱硬化性樹脂の硬化剤を含む硬化剤組成物との2液型接着剤である、上記[1]~[3]項のいずれか1項に記載の炭素繊維含有接着剤。
[5].
吐出装置装填用の、上記[1]~[4]項のいずれか1項に記載の炭素繊維含有接着剤。
[6].
炭素繊維含有接着剤の粘度が10~6000Pa・sである、上記[1]~[5]項のいずれか1項に記載の炭素繊維含有接着剤。
[7].
上記[1]~[6]項のいずれか1項に記載の炭素繊維含有接着剤を吐出装置から吐出させて、2つの被着体に挟んで配置すること、ならびに、加熱により前記熱硬化性樹脂および前記硬化剤を硬化させて、前記炭素繊維含有接着剤の硬化物を得ることを含む、前記2つの被着体および前記炭素繊維含有接着剤の硬化物を含む組立体を製造する方法。
[8].
2つの被着体を接着するために炭素繊維含有接着剤を使用する方法であって、
当該方法は、この炭素繊維含有接着剤を吐出装置から吐出させて、2つの被着体に挟んで配置すること、ならびに、加熱により前記炭素繊維含有接着剤の硬化物を得ることを含み、
当該炭素繊維含有接着剤は、主剤としての熱硬化性樹脂、熱硬化性樹脂の硬化剤、および強化繊維としての炭素繊維を含む樹脂組成物からなり、
前記強化繊維としての炭素繊維の含有量は、前記樹脂組成物の総質量に対して20質量%以上である、上記方法。
本発明によれば、数百ミクロン以上(好ましくは1mm以上)の比較的大きな接着厚みの場合でも、ディスペンサーや2液カートリッジ型装置などの接着剤吐出装置からの吐出による効率的かつ容易な施工が可能であり、かつ硬化後に高い弾性率および耐熱性を有する接着剤を得ることができる。
好ましくは、本発明によれば、ガラス転移温度(Tg)(180℃(2時間保持)の硬化条件下)が110℃以上(さらに好ましくは130℃以上)、硬化後において、10GPa以上の弾性率、および、1.0mmの接着厚みにて10MPa以上の引張せん断接着強さのうち少なくとも1つ、好ましくは2つ以上の特性を備えた接着剤を得ることができる。
本発明は、主剤としての熱硬化性樹脂、熱硬化性樹脂の硬化剤、および強化繊維としての炭素繊維を含む樹脂組成物からなる、吐出装置からの吐出が可能な炭素繊維含有接着剤である。
本発明に係る炭素繊維含有接着剤を構成する樹脂組成物に含まれる主剤としての熱硬化性樹脂としては、公知のいずれの熱硬化性樹脂も用いることができる。
そのような熱硬化性樹脂の例としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、BT樹脂(ビスマレイミド/トリアジン樹脂)、シアネートエステル樹脂、ベンゾキサジン樹脂等が例示できる。複数種の熱硬化性樹脂の混合物を用いることもできる。
これらの熱硬化性樹脂の中でも、接着剤硬化後の弾性率、耐熱性、強度等の機械的物性向上の観点から、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、BT樹脂、シアネートエステル樹脂が好ましく用いられ、とりわけ、エポキシ樹脂は弾性率、耐熱性に優れる点で特に好適に用いられる。エポキシ樹脂は、特に限定されないが、ビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂が例示される。
樹脂組成物に含まれる熱硬化性樹脂は、高い耐熱性を有することが望ましい。
そのガラス転移温度Tg(180℃(2時間保持)の硬化条件下)は、110℃以上であることが好ましく、130℃以上であることがより好ましく、140℃以上であることが更により好ましい。熱硬化性樹脂がこのような高い耐熱性を有することによって、炭素繊維含有接着剤の硬化物も高い耐熱性を有することができる。
なお、本明細書にて「硬化物」に言及するときの「硬化」は、炭素繊維含有接着剤を構成する樹脂組成物の流動が完全に停止した、いわゆる「Cステージ」又は「最終硬化」を指す。
本発明に係る炭素繊維含有接着剤を構成する樹脂組成物に含まれる熱硬化性樹脂の硬化剤としては、公知のいずれの硬化剤も用いることができる。
熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂が用いられる場合の硬化剤の例としては、ジシアンジアミド、芳香族ポリアミン、アミノ安息香酸エステル類、各種酸無水物、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ポリフェノール化合物、イミダゾール誘導体、脂肪族アミン、テトラメチルグアニジン、チオ尿素付加アミン、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物のようなカルボン酸無水物、カルボン酸ヒドラジド、カルボン酸アミド、ポリメルカプタンおよび三フッ化ホウ素エチルアミン錯体のようなルイス酸錯体などが挙げられる。
熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂が用いられる場合の硬化剤の典型例として、ジシアンジアミドとイミダゾール類との併用(混合物)が挙げられる。
樹脂組成物における熱硬化性樹脂の硬化剤の含有量は、特に限定されないが、主剤としての熱硬化性樹脂100質量部に対して、例えば10質量部~300質量部であってよく、好ましくは20質量部~250質量部であってよく、さらに好ましくは30質量部~200質量部であってよい。硬化剤の含有量が熱硬化性樹脂100質量部に対して10質量部~300質量部であることによって、十分に硬化反応が起こり、高い弾性率および耐熱性を備えた硬化物を得ることがより容易になる。
なお、ここでの樹脂組成物における硬化剤の含有量(熱硬化性樹脂に対する割合)の例示は、2液型接着剤の態様においても同様に適用される。
本発明に係る炭素繊維含有接着剤を構成する樹脂組成物に含まれる強化繊維としての炭素繊維は、その形態やサイズについて特に限定されず、公知のいずれのものも使用することができる。
強化繊維としての炭素繊維は、PAN系、ピッチ系のいずれであってもよい。このような炭素繊維の形状は、特に限定されないが、例えば、短繊維形状のものや、炭素ミルドファイバーと称されるものが挙げられる。これらの炭素繊維の中でも、入手容易性から市販の炭素ミルドファイバーが典型的に用いられる。炭素ミルドファイバーの平均繊維長は、特に限定されないが、例えば40μm~180μmであってよく、好ましくは50μm~150μmであってよい。炭素ミルドファイバーの平均繊維長が40μm~180μm(好ましくは50μm~150μm)であることによって、ディスペンサーや2液カートリッジ型装置などの接着剤吐出装置からの吐出時に詰まりのない効率的な施工が可能になり、また、高い弾性率を有する硬化物を与える接着剤を得ることができる。
炭素ミルドファイバーの一例としては、東レ株式会社から入手されるトレカ(登録商標)ミルドファイバー、日本ポリマー産業株式会社から入手されるCFMPシリーズ、日本グラファイトファイバー株式会社から入手されるHC-600シリーズ等が挙げられる。
ここでの炭素ミルドファイバーの平均繊維長(重量平均繊維長)は、例えば以下のように求めることができる。
光学顕微鏡にて50~100倍に拡大した炭素ミルドファイバーの画像を観察し、無作為に選んだ1,000本の長さを測定し、その測定値(mm)(小数点2桁が有効数字)を用いて以下の式1または式2に基づき計算することができる。
重量平均繊維長(L)=Σ(W×L)/ΣW=Σ(π×r ×L×ρ×n×L)/Σ(π×r ×L×ρ×n)・・・(式1)
式中、L、n、W、r、ρ、πは、それぞれ以下を意味し、炭素繊維の断面形状を繊維径rの真円と近似すると想定する。
:炭素繊維の繊維長、n:繊維長Lの炭素繊維の本数、W:繊維長Lの炭素繊維の重量、r:繊維長Lの炭素繊維の繊維径、ρ:炭素繊維の密度、π:円周率
繊維径rおよび密度ρが一定である場合には、上式1は次の通りに近似されることになり、以下の式2により重量平均繊維長を求めることができる。
重量平均繊維長(L)=Σ(L ×n)/Σ(L×n)・・・(式2)
樹脂組成物に含まれる強化繊維としての炭素繊維の含有量は、樹脂組成物の総質量に対して20質量%以上である。
炭素繊維の含有量が樹脂組成物の総質量に対して20質量%以上であることによって、ディスペンサーや2液カートリッジ型装置などの接着剤吐出装置からの吐出による施工が容易になり、かつ硬化後に高い弾性率および耐熱性、ならびに改善された強度を有する接着剤を得ることができる。
炭素繊維の含有量は、樹脂組成物の総質量に対して、より好ましくは25質量%以上であってよい。
また、炭素繊維の含有量の上限は、特に限定されないが、例えば、樹脂組成物の総質量に対して70質量%以下であってよい(これを超える上限を採り得ることを妨げるものではない)。
また、樹脂組成物に含まれる強化繊維としての炭素繊維のVf(体積含有率)は、10%以上であってよい。
樹脂組成物に含まれる強化繊維としての炭素繊維のVfが10%以上であることによって、ディスペンサーや2液カートリッジ型装置などの接着剤吐出装置からの吐出による施工が容易になり、かつ硬化後に高い弾性率および耐熱性、ならびに改善された強度を有する接着剤を得ることができる。
樹脂組成物に含まれる強化繊維としての炭素繊維のVfは、より好ましくは15%以上であってよい。
また、樹脂組成物に含まれる強化繊維としての炭素繊維のVfの上限は、特に限定されないが、例えば50%以下であってよい(これを超える上限を採り得ることを妨げるものではない)。
炭素繊維含有接着剤の粘度は、25℃にて、好ましくは10~6000Pa・sであり、さらに好ましくは100~4500Pa・sであり、更により好ましくは100~2000Pa・sであってよい。炭素繊維含有接着剤の粘度は、25℃にて、レオメータを使用し、ずり速度1s-1で測定された値を指す。レオメータとしては、例えばTAインスルツルメント社製のAR2000を使用することができる。
炭素繊維含有接着剤の粘度が、25℃にて、10~6000Pa・sであることによって、樹脂組成物において炭素繊維の沈降が抑制されると共に、ディスペンサーや2液カートリッジ型装置などの接着剤吐出装置からの吐出による施工が容易になり、被着体のエッジ面や垂直面に対する液垂れが防止され得る。
本発明に係る炭素繊維含有接着剤は、吐出装置からの吐出が可能である限り、1液型接着剤であっても、2液型接着剤であってもよい。
炭素繊維含有接着剤が1液型接着剤の場合は、主剤としての熱硬化性樹脂、熱硬化性樹脂の硬化剤、および強化繊維としての炭素繊維を含む樹脂組成物は、一体の組成物を構成する。一方、炭素繊維含有接着剤が2液型接着剤の場合は、主剤としての熱硬化性樹脂を含む第1液(主剤組成物)と、熱硬化性樹脂の硬化剤を含む第2液(硬化剤組成物)とから構成される。この場合、強化繊維としての炭素繊維は、第1液に含まれていても第2液に含まれていてもよいし、双方に含まれていてもよい。
炭素繊維含有接着剤を2液型接着剤として使用する場合、第1液(主剤組成物)と第2液(硬化剤組成物)とは個別に保管・配置され、被着体への適用の直前に混合される。本発明に係る炭素繊維含有接着剤は、特に限定されないが、ポットライフまたは接着作業効率の観点から、2液型接着剤としての使用形態がより好ましい。
本発明に係る炭素繊維含有接着剤が2液型接着剤として使用される場合、各液に含まれる炭素繊維含有量の合計量が、上記の樹脂組成物の総質量に対する割合の所定範囲を満たせば良い。
また、炭素繊維含有接着剤が2液型接着剤として使用される場合、各液に含まれる炭素繊維含有量の合計量が、上記のVf(体積含有率)の所定範囲を満たすことが好ましい。
本明細書において、炭素繊維含有接着剤に関し「吐出装置からの吐出が可能」であることは、所定の吐出装置から接着剤(2液型の場合は混合後のもの)の吐出を試みる際に、吐出装置の吐出ノズルから室温にて排出され(排出速度は特に限定されない)、かつ、吐出ノズルからの糸曳きが抑制され得ることを意味する。糸曳きが抑制されることで、被着体の目標とされる位置にのみ接着剤を適用することができる。吐出装置の例として、ディスペンサーや2液カートリッジ型装置が挙げられる。
本明細書において、炭素繊維含有接着剤に関し「吐出装置装填用」であることは、吐出装置に装填され、これからの吐出が可能であること(当該用途がこの接着剤の好適な用途の1つであること)を意味し、この用途に限定される趣旨ではない。
ディスペンサーの一例としては、特開2000-204263号に説明及び図示されたものを挙げることができる。
また、2液カートリッジ型装置としては、例えば、手動で、あるいは電気、油圧、圧縮空気等の動力源を用いたアクチュエータの操作により塗布を自動で行う装置において、第1液(主剤組成物)と第2液(硬化剤組成物)とを別々に収納する2つのカートリッジを備えた吐出装置が挙げられる。このような2液カートリッジ型装置には、操作者が装置を保持し被着体の所望位置への適用を制御することができる一般にハンドガンと称されるタイプも包含される。
これらのディスペンサーや2液カートリッジ型装置は、接着剤の自動計量器具(2液型の場合は第1液及び第2液の各液について)を備えていてよい。
具体例としては、これに限定されるわけではないが、トミタエンジニアリング(株)製の2液ディスペンサー(充填量が大きい場合)であるPR70や2液カートリッジであるMIXPAC(登録商標)カートリッジシステム(充填量が小さい場合)を挙げることができる。
本発明に係る炭素繊維含有接着剤を構成する樹脂組成物は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の公知の様々な添加剤を含有してもよい。
このような他の添加剤としては、上記炭素繊維以外のフィラー(シリカ、アルミナ、マイカ、ガラス(またはガラス繊維)など)、難燃剤(リン含有エポキシ樹脂、赤燐、ホスファゼン化合物、リン酸塩類、リン酸エステル類など)、シリコーンオイル、湿潤分散剤、消泡剤、脱泡剤、天然ワックス類、合成ワックス類、直鎖脂肪酸の金属塩、酸アミド、エステル類、パラフィン類等の離型剤、結晶質シリカ、溶融シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナ、炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム等の粉体や炭素繊維以外の無機充填剤、カーボンブラック、ベンガラ等の着色剤、シランカップリング剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
このような任意の添加剤の含有量は、炭素繊維含有接着剤に要求される諸物性の向上を妨げない限りは特に限定されないが、通常、樹脂組成物全体に基づいて5質量%以下であってよい。
本発明に係る炭素繊維含有接着剤を構成する樹脂組成物は、公知のいずれの方法で製造してもよい。通常、室温前後で、上記諸成分を撹拌し混合することによって樹脂組成物を得ることができる。
混練装置としては、任意のいずれのものを用いてもよい。例えば、ロール式混練機、加圧ニーダー、同方向二軸押出機、異方向二軸押出機、単軸押出機などの加圧式混練機などが挙げられる。
本発明に係る炭素繊維含有接着剤(これを構成する樹脂組成物)は、ガラス転移温度(Tg)(180℃(2時間保持)の硬化条件下)が110℃以上であり、さらに好ましくは130℃以上であってよい。
炭素繊維含有接着剤がこのような高いガラス転移温度(Tg)を有することによって、硬化物は十分高い耐熱性を有し得る。
本発明に係る炭素繊維含有接着剤は、硬化後において、10GPa以上の弾性率を有する。炭素繊維含有接着剤の硬化後の弾性率は、好ましくは15GPa以上、より好ましくは20GPa以上、最も好ましくは25GPa以上であってよい。
炭素繊維含有接着剤の硬化物のこのような高い弾性率は、樹脂組成物が熱硬化性樹脂に加えて強化繊維として炭素繊維を含むことによってもたらされる。
ここでの弾性率(ヤング率)はJIS K7161に準拠して測定することができる。
本発明に係る炭素繊維含有接着剤は、硬化後において、厚み1.0mmのシート状にて(1.0mmの接着厚みにて)10MPa以上の引張せん断接着強さを有する。炭素繊維含有接着剤の硬化後の厚み1.0mmの引張せん断接着強さは、好ましくは12MPa以上、より好ましくは15MPa以上であってよい。
炭素繊維含有接着剤の硬化物がこのような高い強度は、樹脂組成物が熱硬化性樹脂に加えて強化繊維として炭素繊維を含むことによってもたらされる。
ここでの引張せん断接着強さは、JIS K6850に準拠し、引張速度を5mm/分に変更して測定することができる。
本発明に係る炭素繊維含有接着剤を、上で例示したような吐出装置から吐出させて、2つの被着体に挟んで塗布・配置し、次いで、適温への加熱により熱硬化性樹脂および硬化剤を硬化させて、2つの被着体および炭素繊維含有接着剤の硬化物を含む組立体を製造することができる。
本発明に係る炭素繊維含有接着剤は、樹脂組成物が熱硬化性樹脂に加えて強化繊維として炭素繊維を含むことにより、接着厚みが0.5mm以上、より好ましくは1mm以上、さらに好ましくは1.5mm以上、さらにより好ましくは1.8mm以上の場合においても、高耐熱性、硬化物の高弾性率および高い引張せん断接着強さを達成する形で、被着体への適用が可能である。
他方、接着厚みは、最大で3mm程度であってよく、通常は約2mm以下である。
熱硬化性樹脂および硬化剤の加熱は、熱硬化性樹脂が完全硬化に達するのに十分な温度にて行われる。加熱温度は、樹脂の種類に依るが、例えば50℃~200℃、典型的には60℃~150℃の範囲であってよい。
加熱時間は、特に限定されず、任意に設定することができる。加熱時間は、例えば1分~2時間、典型的には5分~1時間であってよい。
被着体の種類は、特に限定されないが、アルミニウム、ステンレス等の金属、プラスチック、ガラス、繊維強化複合材料等が挙げられる。
これらの被着体の中でも、種々の工業分野では、軽量化の観点より、繊維強化複合材料、特に炭素繊維強化プラスチック(CFRP)同士の接着について需要が高い。
このような炭素繊維強化プラスチックの繊維層を構成する炭素繊維の例としては、チョップドファイバー、不織布、織布等の種々の形態(単一形態または混合形態)が挙げられる。また、この炭素繊維は、PAN系(ポリアクリロニトリルを原料とした炭素繊維)、ピッチ系(石炭や石油のピッチを原料とした炭素繊維)のいずれも用いられる。
炭素繊維強化プラスチックのマトリックスであるプラスチック(樹脂)は、一般に公知の熱可塑性樹脂が用いられる。特に限定されないが、その典型例としてはエポキシ樹脂が挙げられる。
次に実施例を参照して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されることはない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって定められるべきである。
2液型接着剤の製造例1
下記の諸材料を、主剤組成物(第1液)および硬化剤組成物(第2液)のそれぞれについて、室温にて、容器回転式・小型真空脱泡撹拌装置を用いて真空下で撹拌し、炭素繊維含有接着剤1を得た。
(1)主剤組成物
・エポキシ主剤(ADEKA社製EP-4300E)60質量部
・炭素繊維ミルドファイバー(日本グラファイトファイバー社製HC-600-15M、平均繊維長150μm)40質量部
(2)硬化剤組成物
・エポキシ硬化剤(T&K TOKA社製トーマイドTXA-445)60質量部
・炭素繊維ミルドファイバー(日本グラファイトファイバー社製HC-600-15M、平均繊維長150μm)40質量部
上で得られた炭素繊維含有接着剤1を主剤:硬化剤=100:25の重量比で混合し、180℃(2時間保持)の硬化条件下でのガラス転移温度(Tg)、JIS K7161に準拠した硬化物の弾性率(ヤング率)、JIS K6850に準拠した所定厚みの硬化物についての引張せん断接着強さを測定した(実施例1)。被着体として、エポキシ系CFRPを用いた。
他方、樹脂組成物の総質量に対する炭素繊維含有量の割合のみを表1に示すように変更した以外は実施例1と同様に、接着剤の調製および物性測定・評価を行った(実施例2~3)。
また、上記エポキシ樹脂(ADEKA社製EP-4300EおよびT&K TOKA社製トーマイドTXA-445)のみを用いて同様に硬化物(比較例1)を形成し、上記物性の測定を行った。
同様に、ナガセケムテックス社の「デナタイト2204」についても上記物性の測定を行った(比較例2)。
これらの物性の特性結果を表1に示す。
Figure 0007272849000001
これらの実験結果から、本発明に係る炭素繊維含有接着剤は、高いガラス転移温度を有し、かつ、比較例と比べて格段に大きい硬化物の弾性率を有していることが分かった。さらに、本発明に係る炭素繊維含有接着剤は、接着厚みが大きい場合でも、高い引張せん断接着強さを有していることが分かった。
従って、本発明に係る炭素含有接着剤は、幅広い工業分野において、アルミニウム、ステンレス等の金属、プラスチック、ガラス、繊維強化複合材料等の接着、特に炭素繊維強化プラスチック(CFRP)同士の接着のため、接着厚みが大きい場合においても好適に用いられる。

Claims (9)

  1. 主剤としての熱硬化性樹脂、熱硬化性樹脂の硬化剤、および強化繊維としての炭素繊維を含む樹脂組成物からなり、
    前記強化繊維としての炭素繊維の含有量が、前記樹脂組成物の総質量に対して20質量%以上であり、
    前記主剤としての熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂であり、
    硬化後において、10GPa以上の弾性率を有し、かつ厚み1.0mmの接着厚みにて10MPa以上の引張せん断接着強さを有する、
    炭素繊維含有接着剤。
  2. 前記強化繊維としての炭素繊維がミルド炭素繊維であり、このミルド炭素繊維の平均繊維長が40μm~200μmである、請求項1に記載の炭素繊維含有接着剤。
  3. ガラス転移温度(Tg)が110℃以上である、請求項1または2に記載の炭素繊維含有接着剤。
  4. 前記主剤としての熱硬化性樹脂を含む主剤組成物と、前記熱硬化性樹脂の硬化剤を含む硬化剤組成物との2液型接着剤である、請求項1~3のいずれか1項に記載の炭素繊維含有接着剤。
  5. 吐出装置装填用の、請求項1~4のいずれか1項に記載の炭素繊維含有接着剤。
  6. 炭素繊維含有接着剤の粘度が10~6000Pa・sである、請求項1~5のいずれか1項に記載の炭素繊維含有接着剤。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の炭素繊維含有接着剤を吐出装置から吐出させて、2つの被着体に挟んで配置すること、ならびに、加熱により前記熱硬化性樹脂および前記硬化剤を硬化させて、前記炭素繊維含有接着剤の硬化物を得ることを含む、前記2つの被着体および前記炭素繊維含有接着剤の硬化物を含む組立体を製造する方法。
  8. 2つの被着体を接着するために炭素繊維含有接着剤を使用する方法であって、
    当該方法は、この炭素繊維含有接着剤を吐出装置から吐出させて、2つの被着体に挟んで配置すること、ならびに、加熱により前記炭素繊維含有接着剤の硬化物を得ることを含み、
    当該炭素繊維含有接着剤は、主剤としての熱硬化性樹脂、熱硬化性樹脂の硬化剤、および強化繊維としての炭素繊維を含む樹脂組成物からなり、
    前記強化繊維としての炭素繊維の含有量は、前記樹脂組成物の総質量に対して20質量%以上であり、
    前記主剤としての熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂であり、
    前記炭素繊維含有接着剤は、硬化後において、10GPa以上の弾性率を有し、かつ厚み1.0mmの接着厚みにて10MPa以上の引張せん断接着強さを有する、
    上記方法。
  9. 前記炭素繊維含有接着剤のガラス転移温度(Tg)が110℃以上である、請求項8に記載の方法。
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