JP7271152B2 - 電源装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電源装置及び画像形成装置に関し、特に低消費電力モード時の消費電力の低減を図る技術に関する。
プリンタ等のスリープ状態の消費電力を低減するために、次のような電源装置が提案されている。同期整流方式の降圧型DCDCコンバータへの入力電圧を下げ、ハイサイドFETのオンデューティを100%にし、入力電圧をそのまま出力することでDCDCコンバータのスイッチング損失を低減する電源装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010-142071号公報
しかしながら、DCDCコンバータの負荷電流が非常に小さい低消費電力モードでは、電源装置全体の消費電力に対してDCDCコンバータにおける制御部の消費電力が占める割合が大きくなってしまうという課題がある。このため、出力電圧の電圧精度を維持しつつ、低消費電力モードにおける消費電力を低減することが求められている。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、出力電圧の電圧精度を維持しつつ、低消費電力モードにおける消費電力を低減することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)第1の状態と前記第1の状態よりも消費電力が低い第2の状態とで動作することが可能な電源装置であって、交流電圧を第1の直流電圧に変換し出力するACDCコンバータと、前記第1の状態において前記ACDCコンバータから出力された前記第1の直流電圧を前記第1の直流電圧よりも低い第2の直流電圧に変換して出力し、前記第2の直流電圧が目標電圧となるよう動作する降圧型のDCDCコンバータと、前記DCDCコンバータと並列に接続され、前記第2の状態において前記第2の直流電圧目標電圧となるように定電圧制御の動作をするレギュレータと、前記第1の状態のときに前記第1の直流電圧が第1の電圧となるように前記ACDCコンバータを制御し、前記第2の状態のときに前記第1の直流電圧が前記第1の電圧よりも低い第2の電圧となるように前記ACDCコンバータを制御する第1の制御手段と、を備え、前記レギュレータの前記目標電圧は前記DCDCコンバータの前記目標電圧よりも低く設定されており、前記電源装置が前記第1の状態から前記第2の状態に遷移する過程において、前記DCDCコンバータから出力される前記第2の直流電圧が前記レギュレータの前記目標電圧を下回ったことに伴い、前記レギュレータは前記第2の直流電圧が前記レギュレータの前記目標電圧となるように定電圧制御の動作を開始し、前記DCDCコンバータは動作を停止することを特徴とする電源装置。
(2)記録材に画像を形成する画像形成部と、前記(1)に記載の電源装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、出力電圧の電圧精度を維持しつつ、低消費電力モードにおける消費電力を低減することができる。
実施例1、2のレーザビームプリンタの概略図 実施例1の電源装置の概略図 実施例1の第1の電源の回路構成図 実施例1の第2の電源及び第3の電源の回路構成図 実施例1のスタンバイ、スリープ間の遷移を示すタイミングチャート 実施例2の電源装置の概略図 実施例2の第3の電源の回路構成図 実施例2のスタンバイ、スリープ間の遷移を示すタイミングチャート
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
以下、実施例1の電源装置108を画像形成装置に適用した場合について、図1から図4を参照しながら説明する。なお、本発明の電源装置は、動作状態、待機状態、及び給紙状態を有する他の装置に適用してもよい。
[レーザビームプリンタの説明]
図1に画像形成装置の一例として、レーザビームプリンタの概略構成を示す。レーザビームプリンタ100(以下、プリンタ100という)は、感光ドラム101、帯電部102、現像部103を備えている。感光ドラム101は、静電潜像が形成される像担持体である。帯電部102は、感光ドラム101を一様に帯電する。現像部103は、感光ドラム101に形成された静電潜像をトナーにより現像することでトナー像を形成する。感光ドラム101上(像担持体上)に形成されたトナー像をカセット104から供給された記録材としてのシートPに転写部105によって転写し、シートPに転写した未定着のトナー像を定着器106によって定着してトレイ107に排出する。この感光ドラム101、帯電部102、現像部103、転写部105が画像形成部である。また、プリンタ100は、電源装置108を備え、電源装置108からモータ等の駆動部と制御部500へ電力を供給している。制御部500は、CPU(不図示)を有しており、画像形成部による画像形成動作やシートPの搬送動作等を制御している。CPUの要求電圧精度から、実施例1の電圧精度の規格は、例えば5V±5%(Vmin=4.75V~Vmax=5.25V)とする。プリンタ100は、プリント動作を終了させると所定時間が経過した後、プリント動作をすぐに実行できるスタンバイ状態に遷移する。更に所定時間が経過した後、プリンタ100は待機時の消費電力を低減するため、スタンバイ状態から低消費電力モードであるスリープ状態に遷移する。プリンタ100は第2の状態であるスリープ状態、第1の状態であるスタンバイ状態、プリント状態の3つの状態を持ち、制御部500がそれぞれの状態に遷移させる。なお、本発明の電源装置を適用することができる画像形成装置は、図1に例示された構成に限定されない。
[電源装置の説明]
図2に電源装置108の概略構成の一例を示す。交流電源110から入力された交流電圧は、第1の電源200(以下、ACDCコンバータ200という)に入力され、ACDCコンバータ200によって第1の直流電圧である直流出力電圧218(以下、出力電圧218という)に変換され降圧される。出力電圧218は、第2の電源300(以下、DCDCコンバータ300という)に入力され、DCDCコンバータ300によって第2の直流電圧である直流出力電圧318(以下、出力電圧318という)に降圧される。第3の電源400(以下、レギュレータ400という)は、DCDCコンバータ300の入出力間に接続されている。ロードスイッチ(以下、ロードSWと表記する)600には、出力電圧318が入力されており、ロードSW600のスイッチ素子をオン状態(接続状態)又はオフ状態(非接続状態)にすることで、負荷への出力電圧518の出力を制御している。第1の制御手段である制御部500は、ACDCコンバータ200、DCDCコンバータ300、ロードSW600と電気的に接続されており、それぞれに信号を出力することにより制御している。ACDCコンバータ出力電圧切り替え信号201は、ACDCコンバータ200に入力されており、出力電圧218の目標電圧を切り替えるための信号である。DCDCコンバータ起動信号301は、DCDCコンバータ300に入力されており、DCDCコンバータ300の動作、停止を制御するための信号である。ロードSW制御信号701は、ロードSW600に入力されており、出力電圧518の出力を制御するための信号である。制御部500には、電源として出力電圧318が供給されている。
[ACDCコンバータ200の説明]
図3にACDCコンバータ200の回路構成の一例を示す。ACDCコンバータ200の回路構成を説明する。交流電源110から入力された交流電圧は、回路保護用の電流ヒューズ203と整流ダイオードブリッジ204を介して全波整流され、1次平滑コンデンサ205(以下、平滑コンデンサ205という)により平滑され直流電圧となる。更に、平滑コンデンサ205に充電された直流電圧は、起動抵抗206を介し、電源IC209のST端子に供給され、電源IC209の起動電圧に達すると、電源IC209が起動する。電源IC209は、スイッチング素子である電界効果トランジスタ(以下、FETと表記する)207の制御手段である。電源IC209が起動すると、電源IC209は、DRV端子から抵抗210を介してFET207のゲート端子にFET207を駆動するためのパルス信号を出力する。パルス信号がハイレベルとなっている期間において、FET207が導通状態になると、トランス208の1次巻線Npの両端に平滑コンデンサ205の直流電圧が印加される。このとき、トランス208の2次巻線Ns側にも電圧が誘起されるが、ダイオード216のアノード側を負とする電圧であるため、ダイオード216は導通状態とならず、トランス208の2次側にエネルギーは伝達されない。同様に、トランス208の補助巻線Nb側にも電圧が誘起されるが、ダイオード211のアノード側を負とする電圧であるため、ダイオード211は導通状態とはならず、補助巻線Nbにもエネルギーは伝達されない。したがって、トランス208の1次巻線Npを流れる電流はトランス208の励磁電流だけで、トランス208には励磁電流の2乗に比例したエネルギーが蓄積される。なお、励磁電流は時間に比例して増大する。
次に、電源IC209のDRV端子からローレベルのパルス信号が出力されると、パルス信号のローレベルの期間において、FET207は導通状態から非導通状態となる。FET207が非導通状態になると、トランス208の各巻線には、FET207が導通状態のときとは逆極性の電圧が誘起される。その結果、トランス208の2次巻線Nsには、ダイオード216のアノード側を正とする電圧が誘起され、ダイオード216が導通状態となる。そして、トランス208に蓄積されたエネルギーが、整流平滑回路を構成するダイオード216及び平滑コンデンサ217によって整流、平滑され、直流電圧として出力電圧218が出力される。また、補助巻線Nbには、ダイオード211のアノード側を正とする電圧が誘起され、ダイオード211が導通状態となる。そして、ダイオード211を介してコンデンサ213が充電され、コンデンサ213に充電された直流電圧は電源IC209のVCC端子に供給される。
出力電圧218の電圧制御について、ACDCコンバータ出力電圧切り替え信号201がオフ(ローレベル)の場合について説明する。ACDCコンバータ200では、出力電圧218の電圧制御は次のように行われる。まず、トランス208の2次側に生成された出力電圧218は、直列に接続されたレギュレーション抵抗223、抵抗224及び抵抗226によって分圧され、シャントレギュレータ225のREF端子に入力される。そして、シャントレギュレータ225のREF端子に入力された電圧レベルに応じたフィードバック信号がシャントレギュレータ225のK端子から出力される。シャントレギュレータ225のK端子は、フォトカプラ215のフォトダイオード215aと接続されている。また、フォトカプラ215のフォトトランジスタ215bは電源IC209のFB端子に接続されている。シャントレギュレータ225のK端子から出力されたフィードバック信号は、フォトカプラ215を介して、電源IC209のFB端子に入力される。抵抗221は、フォトカプラ215のフォトダイオード215a(LED)に流れる電流を制限するための抵抗である。そして、電源IC209は、FB端子から入力されたフィードバック信号に基づいて、DRV端子からパルス信号を出力し、FET207のスイッチング制御を行うことで、出力電圧218の安定した制御を行うことができる。電源IC209のGND端子は平滑コンデンサ205の低電位側に接続されている。なお、図1中の電源IC209の内の符号は、各端子の名称である。
出力電圧218の電圧は、スタンバイ状態及びプリント状態に必要な電圧とスリープ状態に必要な電圧の2種類あり、出力電圧218の電圧は、それぞれの状態で切り替えることができる。スリープ状態で出力電圧218を切り替える理由は、スリープ状態ではモータ等の駆動部や画像形成部を駆動させる必要がなく、スリープ時に必要な電圧のみ出力できれば良いためである。そのため、出力電圧218の目標電圧をできるだけ出力電圧318の目標電圧に近い値に設定し、電源装置108の効率を向上させている。また、出力電圧218は、ロードSW(不図示)を介して、モータ等の駆動部や画像形成部である感光ドラム101、帯電部102、現像部103、転写部105と電気的に接続されている。ロードSW(不図示)は、スタンバイ状態及びプリント状態にオン状態となり、モータ等の駆動部や画像形成部へ電力供給を行い、スリープ状態にオフ状態となり、消費電力を低減している。
(出力電圧218の切り替え制御)
出力電圧218の目標電圧の切り替え制御は次のように行われる。まず、プリンタ100のスタンバイ状態及びプリント状態において、電源装置108は出力電圧218をモータ等の駆動部や画像形成部へ供給している。このとき、制御部500はハイレベルのACDCコンバータ出力電圧切り替え信号201を出力し、抵抗228と抵抗229とで分圧された電圧がFET227のゲートへ供給される。すると、FET227がオンして、FET227のドレイン‐ソース間が導通するので、抵抗226が無視できる状態となる。このため、出力電圧218は、レギュレーション抵抗223及び抵抗224によって分圧され、シャントレギュレータ225のREF端子に入力される。シャントレギュレータ225のREF電圧をVref、レギュレーション抵抗223の抵抗値をR223、抵抗224の抵抗値をR224、抵抗226の抵抗値をR226、計算の簡略化のためFET227のオン抵抗を無視できる程小さいものとする。スタンバイ状態及びプリント状態における出力電圧218(V24V)は、以下の式(1)で表される。
Figure 0007271152000001
具体的な数値の設定例として、V24V=24Vとする。
またプリンタ100のスリープ状態において、制御部500がローレベル(0V)のACDCコンバータ出力電圧切り替え信号201を出力すると、FET227がオフしてFET227のドレイン‐ソース間が非導通となる。このため、抵抗226が電気的に無視できない状態となる。計算の簡略化のためFET227のオフ時に流れる電流を0Aとすると、スリープ状態における出力電圧218(V5V)は、以下の式(2)で表される。
Figure 0007271152000002
具体的な数値の設定例として、V5V=5.2Vとする。以上のように、ACDCコンバータ200の出力電圧218は、制御部500から出力されるACDCコンバータ出力電圧切り替え信号201がハイレベルのときには第1の電圧であるV24Vに、ローレベルのときには第2の電圧であるV5Vに切り替わる。
[DCDCコンバータ300の説明]
図4に降圧型DCDCコンバータ300、レギュレータ400の内部回路の一例を示す。降圧型DCDCコンバータ300(以下、DCDCコンバータ300という)の回路構成を説明する。DCDCコンバータ300は、スイッチング素子であるNチャンネルハイサイドFET360(以下、ハイサイドFET360という)をオンしている間は、インダクタ352を介してコンデンサ353に電流が流れる。一方、ハイサイドFET360をオフしている間は、インダクタ352に蓄えられたエネルギーがNチャンネルローサイドFET351(以下、ローサイドFET351という)を介して出力される。なお、ハイサイドFET360はPチャンネルFET、ローサイドFET351はPチャンネルFET又は整流ダイオードであっても良い。
第3の制御手段である電源IC358は、PWM制御によってハイサイドFET360、ローサイドFET351を交互にオンさせる。これにより電源IC358は、出力電圧318をフィードバックしながら、目標電圧になるようにハイサイドFET360とローサイドFET351のオンデューティを制御している。VCC端子は、電源IC358の電源端子であり、出力電圧218が入力されている。DRVH端子は、抵抗359を介してハイサイドFET360のゲート端子に接続されている。DRVL端子は、抵抗361を介して、ローサイドFET351のゲート端子に接続されている。FB端子は、出力電圧318を抵抗354と抵抗355で分圧した電圧が入力されている。電源IC358は、FB端子に入力された電圧と電源IC358の内部の基準電圧とを比較し、出力電圧318が目標電圧になるようにDRVH端子とDRVL端子に駆動信号を出力している。電源IC358は、出力電圧318が目標電圧よりも低い場合はハイサイドFET360のオンデューティが高くなるようにDRVH端子に駆動信号を出力する。電源IC358は、出力電圧318が目標電圧よりも高い場合はローサイドFET351のオンデューティが高くなるようにDRVL端子に駆動信号を出力する。EN端子は、電源IC358の起動及び停止を制御する端子である。EN端子にハイレベルのDCDCコンバータ起動信号301が入力されると、電源IC358は起動し、EN端子にローレベルのDCDCコンバータ起動信号301が入力されると、電源IC358は停止する。EN端子には、抵抗330を介してDCDCコンバータ起動信号301が入力される。
DCDCコンバータ300によって制御される出力電圧318をV5V_DCDC、電源IC358内部の基準電圧をVFB(DCDC)、抵抗354、抵抗355の抵抗値をそれぞれR354、R355とする。出力電圧318であるV5V_DCDCは、以下の式(3)で表される電圧になるように制御される。
Figure 0007271152000003
具体的な数値の例として、V5V_DCDC=5.21Vとする。
(入力電圧の違いによる出力電圧318の電力精度)
次に、入力電圧(ACDCコンバータ200の出力電圧218)の違いによるDCDCコンバータ300の出力電圧318の電圧精度について説明する。入力電圧が高い場合(スタンバイ状態及びプリント状態)(出力電圧218(V24V))は、入力電圧(24V)と出力電圧(5.21V)との電圧差が大きく、DCDCコンバータ300のオンデューティが低い。すなわち、DCDCコンバータ300のスイッチング時のハイサイドFET360のオフ期間が長い。そのため、電源IC358の内部にあるブートストラップ回路(不図示)内のコンデンサへの充電期間が十分あり、ハイサイドFET360を駆動するのに必要な電圧まで昇圧することができ、ハイサイドFET360を駆動することができる。つまり、入力電圧が高い場合では、ハイサイドFET360を駆動できるため、出力電圧318を目標電圧に制御することができる。
一方、入力電圧が低い場合(スリープ状態)(出力電圧218(V5V))は、入力電圧(5.2V)と出力電圧(5.21V)との差が小さく、DCDCコンバータ300のオンデューティが大きい。すなわち、DCDCコンバータ300のスイッチング時のハイサイドFET360のオフ期間が短い。そのため、電源IC358の内部にあるブートストラップ回路(不図示)内のコンデンサへの充電期間が不十分になり、ハイサイドFET360を駆動するのに必要な電圧まで昇圧することができず、ハイサイドFET360を十分に駆動することができない。つまり、入力電圧が低い場合では、ハイサイドFET360を十分に駆動することができないため、出力電圧318を目標電圧に制御することができず、出力電圧がドロップしてしまう。また、ハイサイドFET360のオンデューティを100%で駆動するということは、ハイサイドFET360のオフ期間がないことを意味する。このため、電源IC358の内部にあるブートストラップ回路(不図示)内のコンデンサへの充電ができず、新たに別電源回路が必要となってしまい、高価な電源ICが必要となってしまう。また、安価な電源ICでは、別電源回路を有していないため、ハイサイドFET360の最大オンデューティに制限があるものが多い。実施例1では電源IC358の最大オンデューティの制限は、例えば80%であると定義する。
このように最大オンデューティの制限がある電源ICを用いる場合、入力電圧が低下し最大オンデューティの制限値(例えば80%)に達すると、前述したようにハイサイドFETを100%でオンすることができない。このため、出力電圧318がドロップしてしまい、要求される出力電圧318の電圧精度を満足することができない。そこで、DCDCコンバータ300とは別にレギュレータ400を設けている。この場合、DCDCコンバータ300が最大オンデューティに達して出力電圧318がドロップしてしまう際に、レギュレータ400を動作させて、出力電圧318のドロップを防いでいる。
[レギュレータ400の説明]
レギュレータ400の回路構成を説明する。レギュレータ400は、シリーズレギュレータであり、FET385のゲート‐ソース間電圧を制御し、FET385のドレイン‐ソース間に印加される電圧を制御して出力電圧318を定電圧に制御している。出力電圧318は、レギュレーション抵抗374、抵抗376とで分圧され、シャントレギュレータ387のREF端子に入力される。そして、シャントレギュレータ387のREF端子に入力された電圧レベルに応じたフィードバック信号がシャントレギュレータ387のK端子から出力される。シャントレギュレータ387のK端子の電圧は、抵抗380を出力電圧218でプルアップして、ツェナーダイオード394を介し、抵抗383と抵抗393とで分圧された後、トランジスタ382のベース端子へ電気的に接続されている。抵抗381は、FET385のゲート‐ソース間に接続され、ゲート‐ソース間の電位安定のために用いられる。トランジスタ382は、シャントレギュレータ387のK端子から出力されるフィードバック信号によりFET385のゲート端子の電圧を調整している。なお、シャントレギュレータ387は、出力電圧318を目標電圧に制御できるような素子(コンパレータやオペアンプ等)であれば良い。ツェナーダイオード394は、フィードバック信号の電圧を降圧し、トランジスタ382を確実にオン、オフさせるために接続されている。シャントレギュレータ387のK端子の電圧範囲が広いものであれば、K端子の電圧を降圧せずにトランジスタ382を制御できるため、ツェナーダイオード394は削除してしまっても良い。なお、トランジスタ382の暗電流が小さい場合は、暗電流によってFET385がオンしてしまうおそれがないため、抵抗393と抵抗383とで分圧する必要がなく、抵抗393を削除してしまっても良い。
(定電圧制御)
レギュレータ400の定電圧制御について説明する。出力電圧318が目標電圧よりも高い場合はK端子の電圧が下がり、トランジスタ382のベース電流が低下するのでコレクタ電流も低下する。そのため、FET385のゲート‐ソース間電圧が低下し、FET385のドレイン‐ソース間のオン抵抗が上昇するので、出力電圧318が低下する。なお、出力電圧318がDCDCコンバータ300によってレギュレータ400の目標電圧よりも高い電圧に制御されている場合は、FET385はオフ状態(オン抵抗が最大)となり、レギュレータ400は停止する。出力電圧318が目標電圧よりも低い場合はK端子の電圧が上がり、トランジスタ382のベース電流が上昇するのでコレクタ電流も上昇する。そのため、FET385のゲート‐ソース間電圧が上昇し、FET385のドレイン‐ソース間のオン抵抗が低下するので、出力電圧318が上昇する。
レギュレータ400によって制御される出力電圧318をV5V_REGとする。シャントレギュレータ387の基準電圧をVREF(REG)、抵抗374、抵抗376の抵抗値をそれぞれR374、R376とすると、V5V_REGは、以下の式(4)で表される電圧になるように制御される。
Figure 0007271152000004
具体的な数値の例として、V5V_REG=5.2Vとする。
(レギュレータの動作)
レギュレータ400の動作について説明する。入力電圧が高い場合は(出力電圧218(V24V))、DCDCコンバータ300が出力電圧318を目標電圧となるように制御できるので、レギュレータ400は、前述した通りFET385をオフするように制御する。具体的には、DCDCコンバータ300が出力電圧をV5V_DCDC=5.21Vで制御しているときは、レギュレータ400は、DCDCコンバータ300が出力した出力電圧318の電圧をフィードバックする。そしてレギュレータ400は、レギュレータ400の出力電圧318の目標電圧V5V_REGより高いと判断する。このため、前述した通り、レギュレータ400はFET385をオフに制御する。次に、入力電圧が低い場合は(出力電圧218(V5V))、前述したようにDCDCコンバータ300が出力電圧318を目標電圧V5V_DCDC=5.21Vになるように制御できなくなり、出力電圧318が低下する。出力電圧318がレギュレータ400の出力電圧の目標電圧V5V_REG=5.2Vより低くなると、レギュレータ400が起動し出力電圧318を定電圧制御する。
次に、レギュレータ400の出力電圧318の目標電圧V5V_REGをDCDCコンバータ300の出力電圧318の目標電圧V5V_DCDCよりも低くしている理由を説明する。レギュレータ400がFET385をオンするように制御する場合、レギュレータ400への入力電圧と出力電圧との差が小さい又はほとんど差がない状態で行い、FET385による損失を低減させる必要がある。DCDCコンバータ300が出力電圧318を目標電圧に制御している間は、レギュレータ400への入力電圧が高い状態であり、レギュレータ400がFET385をオンさせてしまうとFET385による損失が大きくなってしまう。そのため、DCDCコンバータ300が出力電圧318を目標電圧に制御できる場合において、レギュレータ400の出力電圧318の目標電圧をDCDCコンバータ300の出力電圧の目標電圧よりも低く設定する。これにより、FET385をオフするようにしている。ここで、DCDCコンバータ300が出力電圧318を目標電圧に制御できる場合とは、レギュレータ400への入力電圧が高い場合である。
このように、入力電圧が高い場合(スタンバイ状態及びプリント状態)(出力電圧218(V24V))、出力電圧318はDCDCコンバータ300によって目標電圧V5V_DCDCとなるように制御される。入力電圧が高い場合、レギュレータ400の動作は停止される。入力電圧が低い場合(スリープ状態)(出力電圧218(V5V))、レギュレータ400が動作し、出力電圧318はレギュレータ400によって目標電圧V5V_REGとなるように制御される。出力電圧318の目標電圧の関係は、V5V_REG(5.2V)<V5V_DCDC(5.21V)となっている。
(レギュレータの効果)
次に、レギュレータ400の効果を説明する。DCDCコンバータ300は、入力電圧が低下した場合、前述した通り、ハイサイドFET360のオンデューティが高くなり、電源IC358が出力できる最大オンデューティ(例えば80%)に達する。電源IC358が出力できる最大オンデューティに達した状態では、出力電圧318をスイッチング状態では目標電圧に保つことができず、出力電圧318は目標電圧よりも低下してしまう。具体的には、出力電圧318の負荷がなく、DCDCコンバータ300の出力電圧318の目標電圧V5V_DCDC=5.21Vとする。そうすると、DCDCコンバータ300への入力電圧(ACDCコンバータ200の出力電圧218V5V=5.2V付近)が低下していった場合、ハイサイドFET360を100%で駆動できない。このため、DCDCコンバータ300の出力電圧318(V5V_DCDC=5.21V以下)が低下してしまう。そのため、そのままDCDCコンバータ300への入力電圧が低下していくと出力電圧318も低下するので、前述した電圧精度の規格を満足することができない。具体的には、V5V_DCDC<Vminとなる。
そこで、レギュレータ400は、DCDCコンバータ300への入力電圧が低下していった場合において、前述した通りFET385によって、出力電圧318を定電圧制御する。具体的には、出力電圧318の負荷がなく、DCDCコンバータ300の出力電圧318の目標電圧V5V_DCDC=5.21Vとする。そうすると、DCDCコンバータ300への入力電圧(ACDCコンバータ200の出力電圧V5V=5.2V付近)が低下していった場合、ハイサイドFET360を100%で駆動できない。このため、DCDCコンバータ300の出力電圧318(V5V_DCDC=5.21V以下)が低下する。ところが、レギュレータ400は、出力電圧318をフィードバックし、FET385によって出力電圧318を定電圧制御するため、レギュレータ400の出力電圧(V5V_REG=5.2V)の電圧精度を満足することができる。したがって、DCDCコンバータ300への入力電圧が低下していく場合においも、前述した電圧精度の規格を満足することができる。具体的には、Vmin<V5V_REG<Vmaxとなる。
[制御動作の説明]
(スタンバイ状態からスリープ状態への遷移)
図5にプリンタ100がスタンバイ状態からスリープ状態へ遷移する場合の電源装置108の動作のタイミングチャートを示す。図5のグラフは、横軸が時間t、縦軸は、(i)はACDCコンバータ出力電圧切り替え信号201の出力(ハイレベル(High)又はローレベル(Low))を示す。(ii)は出力電圧218の波形(24V、5.2V)、(iii)はDCDCコンバータ起動信号301の出力(オン(ON)又はオフ(OFF))、(iv)はロードSW制御信号701の出力(オン(ON)又はオフ(OFF))を示している。
タイミングTaは、プリンタ100がスタンバイ状態に遷移してから所定時間t1が経過したタイミングを示している。前述したように、プリンタ100はスタンバイ状態に遷移してから所定時間が経過すると、プリンタ100の消費電力を低減するために制御部500はプリンタ100をスリープ状態に遷移させる。タイミングTaにおいて、制御部500は、ACDCコンバータ出力電圧切り替え信号201をハイレベルからローレベルに切り替える。前述したように、ACDCコンバータ200は、ACDCコンバータ出力電圧切り替え信号201がハイレベルのときには出力電圧218が24Vとなるように制御する。ACDCコンバータ200は、ACDCコンバータ出力電圧切り替え信号201がローレベルのときには出力電圧218が5.2Vとなるように制御する。このため、タイミングTa以降、出力電圧218は、ACDCコンバータ200の応答時間に応じて24Vから5.2Vに遷移する。
出力電圧218が低下し、DCDCコンバータ300の電源IC358のオンデューティが最大オンデューティ(例えば80%)になったとき、出力電圧318がドロップし始める。このため、電源IC358のオンデューティが最大オンデューティに到達したタイミングTbにおいて、レギュレータ400が前述した通りFET385によって出力電圧318の定電圧制御を開始する。制御部500は、レギュレータ400がFET385による定電圧制御を開始したタイミングTbで、DCDCコンバータ起動信号301をハイレベルからローレベルに切り替える。なお、制御部500がACDCコンバータ出力電圧切り替え信号201をハイレベルからローレベルに切り替えてから電源IC358のオンデューティが最大オンデューティに到達するまでの時間(Tb-Ta)は予め測定等により求められているものとする。また、時間(Tb-Ta)は、例えば制御部500の記憶部(不図示)等に記憶されているものとする。更に、制御部500はタイマ(不図示)により時間計測ができるものとする。
DCDCコンバータ起動信号301がローレベルになると、DCDCコンバータ300は停止する。スリープ状態では、電源装置108全体の消費電力に対して電源IC358の消費電力が占める割合が大きくなる。そのため、出力電圧318の制御をレギュレータ400によって行うスリープ期間において、電源IC358を停止しDCDCコンバータ300の動作を停止させることによって、スリープ状態での消費電力を低減させることができる。
タイミングTcにおいて、制御部500は、ロードSW制御信号701をオンからオフに切り替え、ロードSW600をオフ状態にすることでプリント状態でのみ動作する箇所への電力供給を遮断する。プリント状態でのみ動作する箇所には、プリント中のシートPの位置を検知する紙搬送センサ(不図示)等がある。これにより、スリープ状態の消費電力を更に低減する。なおタイミングTcは、タイミングTaで出力電圧218を切り替えた後、出力電圧218が切り替え後の目標電圧5.2Vへの遷移を終えたと推定されるタイミングに予め設定する。タイミングTaからタイミングTcまでの時間は、制御部500の記憶部等に記憶されているものとする。
(スリープ状態からスタンバイ状態への遷移)
次に、プリンタ100がスリープ状態からスタンバイ状態へ遷移する場合の電源装置108の動作について説明する。例えばパーソナルコンピュータ等の外部機器(不図示)からプリンタ100にプリント指示が通知されると、プリント動作をするために制御部500はプリンタ100をまずスリープ状態からスタンバイ状態に遷移させる。
外部機器からプリント指示を通知されたタイミングTdにおいて、制御部500は、ロードSW制御信号701をオフからオンに切り替えて、ロードSW600をオン状態にさせることで、出力電圧518の供給を開始する。タイミングTeにおいて、ACDCコンバータ出力電圧切り替え信号201をローレベルからハイレベルに切り替える。前述したように、ACDCコンバータ出力電圧切り替え信号201がハイレベルになると、ACDCコンバータ200は出力電圧218が24Vとなるように制御する。出力電圧218は、ACDCコンバータ200の応答時間に応じて5.2Vから24Vに遷移する。
タイミングTfにおいて、出力電圧218が5.2Vから増加し、DCDCコンバータ300の電源IC358のオンデューティが最大オンデューティ以下で動作できる状態になる。タイミングTfにおいて、制御部500はDCDCコンバータ起動信号301をローレベルからハイレベルに切り替え、DCDCコンバータ300を起動する。DCDCコンバータ300は、出力電圧318が目標電圧となるように制御する。DCDCコンバータ300が起動したタイミングTf以降では、出力電圧318の電圧がドロップしなくなるので、レギュレータ400は、FET385をオフするように動作する。なお、タイミングTeからタイミングTfまでの時間は、出力電圧218が、電源IC358の最大オンデューティ以下で動作できる状態に対応する電圧に上昇するまでの時間である。この時間(Tf-Te)は予め測定等によって求められているものとする。また、時間(Tf-Te)は、例えば制御部500の記憶部(不図示)等に記憶されているものとする。
以上より、実施例1によれば、レギュレータ400によって出力電圧318が制御されるスリープ状態において、DCDCコンバータ300を制御する電源IC358を停止させる。これにより、出力電圧の電圧精度を維持しつつ、低消費電力モードにおける消費電力を低減することができる。
実施例2について説明する。主な部分の説明は実施例1と同様であり、実施例1の構成と同じ構成には同じ符号を付し説明を省略する。ここでは、実施例1と異なる部分のみを説明する。
[実施例2における電源装置の説明]
図6に実施例2における電源装置108の概略構成の一例を示す。実施例2では、ACDCコンバータ200の出力電圧218が第2の制御手段である電源制御部700に入力される。電源制御部700は、出力電圧218に基づいてDCDCコンバータ起動信号301をDCDCコンバータ300へ出力し、レギュレータ起動信号401をレギュレータ400へ出力する。このため、実施例2の制御部500は、ACDCコンバータ出力電圧切り替え信号201と、ロードSW制御信号701とを出力する。また、電源制御部700の電力は、ロードSW600後の出力電圧518より供給される。
[実施例2における電源制御部の動作]
図7に実施例2におけるDCDCコンバータ300、レギュレータ400、電源制御部700の内部回路の一例を示す。実施例2では、電源制御部700は、DCDCコンバータ起動信号301をDCDCコンバータ300の電源IC358のEN端子に出力する。なお、電源制御部700内において、DCDCコンバータ起動信号301はFET609のゲート端子にも出力される。また、電源制御部700のFET609のドレイン端子は、抵抗384を介してレギュレータ400のツェナーダイオード394とシャントレギュレータ387のK端子との接続点に接続されており、この経路でレギュレータ起動信号401が出力される。
まず、電源制御部700の動作について説明する。比較器605は、出力電圧518を抵抗603と抵抗604によって分圧した基準電圧611と、出力電圧218を抵抗601と抵抗602によって分圧した電圧(以下、検知電圧という)610と、を比較している。比較器605は、反転入力端子(-端子)に検知電圧610が入力され、非反転入力端子(+端子)に基準電圧611が入力される。なお比較器605は、出力電圧518を電源として動作する。
(出力電圧218が出力電圧518より大きい場合)
基準電圧611より検知電圧610が大きい場合、比較器605によりFET607のゲート電圧は下がり、FET607がオンする。FET607がオンすると、DCDCコンバータ起動信号301にはオン(ハイレベル)が出力され、実施例1で前述したように電源IC358は起動する。また、DCDCコンバータ起動信号301がオンの場合、FET609のゲート電圧が上がりFET609がオンし、レギュレータ起動信号401にはオフ(ローレベル)が出力される。レギュレータ起動信号401にオフが出力されると、抵抗384、ツェナーダイオード394、抵抗383を介してトランジスタ382のベース電流が下がり、トランジスタ382がオフする。トランジスタ382がオフすると、FET385のゲート電圧は抵抗381を介して出力電圧218となるため、FET385がオフし、レギュレータ400は動作を停止する。基準電圧611より検知電圧610が大きい場合とは、出力電圧218が出力電圧518より大きい場合であり、プリンタ100がプリント状態又はスタンバイ状態であることを意味する。
(出力電圧218が出力電圧518より小さい場合)
基準電圧611より検知電圧610が小さい場合、比較器605の出力はハイインピーダンスとなるため、FET607のゲート電圧は抵抗606を介して出力電圧218となり、FET607がオフする。FET607がオフの場合、DCDCコンバータ起動信号301には抵抗608を介してオフ(ローレベル)が出力され、実施例1で前述したように電源IC358は停止する。また、DCDCコンバータ起動信号301がオフの場合、FET609のゲート電圧が下がりFET609がオフし、レギュレータ起動信号401にはオン(ハイインピーダンス)が出力される。レギュレータ起動信号401がオンの場合、実施例1で前述したように、レギュレータ400は起動し出力電圧318を制御する。基準電圧611より検知電圧610が小さい場合とは、出力電圧218が出力電圧518より小さい場合であり、プリンタ100がスリープ状態であることを意味する。
また、ロードSW600がオフし出力電圧518の出力が停止されて電源制御部700への電力が供給されない場合、出力電圧518を電源とする比較器605が動作しない。この際、比較器605の出力はハイインピーダンスとなるため、前述したようにDCDCコンバータ起動信号301がオフ、レギュレータ起動信号401がオンとなる。したがって、ロードSW600がオフした場合、電源IC358は停止し、レギュレータ400は起動する。
[実施例2における制御動作の説明]
図8に実施例2におけるプリンタ100がスタンバイ状態からスリープ状態又はスリープ状態からスタンバイ状態へ遷移する場合の電源装置108の動作のタイミングチャートを示す。図8のグラフは、(i)~(iii)、(v)は図5の(i)~(iv)に対応したグラフである。(iv)はレギュレータ起動信号401の出力(オン(ON)又はオフ(OFF))を示している。
(スタンバイ状態からスリープ状態への遷移)
プリンタ100がスタンバイ状態からスリープ状態へ遷移する場合の電源装置108の動作について説明する。タイミングTaは、プリンタ100がスタンバイ状態に遷移してから所定時間t1が経過したタイミングを示している。実施例1同様、ACDCコンバータ出力電圧切り替え信号201がハイレベルからローレベルに切り替わると、出力電圧218は、ACDCコンバータ200の応答時間に応じて24Vから5.2Vに遷移する。
出力電圧218が24Vから低下し、7Vに到達したタイミングTbにおいて、電源制御部700は、比較器605によって検知電圧610が基準電圧611を下回ったことを検知する。電源制御部700は、DCDCコンバータ起動信号301の出力をオフし、レギュレータ起動信号401の出力をオンにする。このとき電源IC358は停止し、レギュレータ400が動作し、出力電圧318はレギュレータ400によって定電圧制御される。これによりDCDCコンバータ300のスイッチング損失及び電源IC358の消費電力を削減することができ、スリープ状態における消費電力を低減させることができる。
タイミングTcにおいて、制御部500はプリント状態でのみ動作する箇所への電力供給を遮断するために、ロードSW制御信号701をオンからオフに切り替え、ロードSW600をオフ状態にする。タイミングTcは、タイミングTbよりも後のタイミングであればよい。
スリープ状態の動作に不要な箇所への電力供給を遮断することで、スリープ状態における消費電力を低減させる。ロードSW600がオフ状態になると、電源制御部700への電力供給も遮断される。前述したように、電源制御部700に電力が供給され動作を行っている場合、電源制御部700は出力電圧218に応じてDCDCコンバータ起動信号301及びレギュレータ起動信号401の出力を制御する。前述したように、ACDCコンバータ出力電圧切り替え信号201の切り替えは、ロードSW600がオン状態のときに行われる。したがって、ロードSW600がオフ状態では、出力電圧218を検知し出力信号を制御するという電源制御部700の機能は不要となる。そのため、ロードSW600がオフした場合、電源制御部700への電力供給が停止されることで、スリープ状態において電源制御部700の抵抗603、抵抗604及び比較器605が消費していた電力を低減させることができる。また前述したように、電源制御部700への電力供給が無い場合の出力電圧318はレギュレータ400によって定電圧制御され、電源IC358は停止した状態を維持する。
(スリープ状態からスタンバイ状態への遷移)
次に、プリンタ100がスリープ状態からスタンバイ状態へ遷移する場合の電源装置108の動作について説明する。外部機器からプリント指示等を受信したタイミングTdにおいて、制御部500は、ロードSW制御信号701をオフからオンに切り替え、ロードSW600をオン状態にする。ロードSW600がオン状態になると、出力電圧518の供給が開始される。これにより、電源制御部700にも電力が供給され、電源制御部700は出力電圧218を検知し出力信号を制御することが可能となる。
タイミングTeにおいて、ACDCコンバータ出力電圧切り替え信号201をローレベルからハイレベルに切り替える。前述したように、ACDCコンバータ出力電圧切り替え信号201がハイレベルになると、出力電圧218は、ACDCコンバータ200の応答時間に応じて5.2Vから24Vに遷移する。
出力電圧218が5Vから上昇して7Vに到達したタイミングTfにおいて、電源制御部700は、比較器605によって検知電圧610が基準電圧611を上回ったことを検知する。電源制御部700は、DCDCコンバータ起動信号301の出力をオン、レギュレータ起動信号401の出力をオフにする。これにより、電源IC358が起動し、レギュレータ400の動作が停止することで、DCDCコンバータ300によって出力電圧318を定電圧制御する状態を維持する。なお、実施例2では、タイミングTb、タイミングTfを決定している出力電圧218の値を例えば7Vとしたが、この値に限定されない。
以上より、実施例2によれば、出力電圧218に応じてDCDCコンバータ300及びレギュレータ400を制御する電源制御部700を備える電源装置108において、スリープ状態での消費電力を低減させることができる。すなわち、スリープ状態では電源制御部700によりレギュレータ400を起動しDCDCコンバータ300の電源IC358を停止させることで、スリープ状態での消費電力を低減させることができる。更に、電源制御部700は、電力(出力電圧518)が供給されない場合、レギュレータ400の起動及び電源IC358の停止状態を維持する信号を出力する回路構成とする。これにより、ロードSW600のオフ状態に伴い電源制御部700への電力供給を停止することができ、電源制御部700の消費電力を低減し、スリープ状態での消費電力を更に低減させることができる。
以上、実施例2によれば、出力電圧の電圧精度を維持しつつ、低消費電力モードにおける消費電力を低減することができる。
108 電源装置
200 ACDCコンバータ
300 DCDCコンバータ
400 レギュレータ
500 制御部

Claims (17)

  1. 第1の状態と前記第1の状態よりも消費電力が低い第2の状態とで動作することが可能な電源装置であって、
    交流電圧を第1の直流電圧に変換し出力するACDCコンバータと、
    前記第1の状態において前記ACDCコンバータから出力された前記第1の直流電圧を前記第1の直流電圧よりも低い第2の直流電圧に変換して出力し、前記第2の直流電圧が目標電圧となるよう動作する降圧型のDCDCコンバータと、
    前記DCDCコンバータと並列に接続され、前記第2の状態において前記第2の直流電圧目標電圧となるように定電圧制御の動作をするレギュレータと、
    前記第1の状態のときに前記第1の直流電圧が第1の電圧となるように前記ACDCコンバータを制御し、前記第2の状態のときに前記第1の直流電圧が前記第1の電圧よりも低い第2の電圧となるように前記ACDCコンバータを制御する第1の制御手段と、
    を備え、
    前記レギュレータの前記目標電圧は前記DCDCコンバータの前記目標電圧よりも低く設定されており、
    前記電源装置が前記第1の状態から前記第2の状態に遷移する過程において、前記DCDCコンバータから出力される前記第2の直流電圧が前記レギュレータの前記目標電圧を下回ったことに伴い、前記レギュレータは前記第2の直流電圧が前記レギュレータの前記目標電圧となるように定電圧制御の動作を開始し、前記DCDCコンバータは動作を停止することを特徴とする電源装置。
  2. 前記DCDCコンバータは、スイッチング素子と、前記スイッチング素子のオンオフ状態を制御する電源ICと、を有するDCDCコンバータであって、
    前記スイッチング素子のオンデューティは100%より低い値に制限されていることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記第1の制御手段は、前記電源ICを停止させることで前記DCDCコンバータの動作を停止させることを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記第1の制御手段は、前記レギュレータが動作している間、前記DCDCコンバータの動作を停止させるように制御することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電源装置。
  5. 前記第1の制御手段は、前記第1の状態から前記第2の状態に遷移するときに、前記第1の直流電圧が前記第1の電圧から前記第2の電圧に低下する前に前記DCDCコンバータの動作を停止させるように制御することを特徴とする請求項に記載の電源装置。
  6. 前記第2の直流電圧を負荷に供給する接続状態と、前記負荷への前記第2の直流電圧の供給を遮断する非接続状態とのいずれかの状態となるロードスイッチを備え、
    前記第1の制御手段は、前記DCDCコンバータの動作を停止させた後に前記ロードスイッチを前記非接続状態とするように制御することを特徴とする請求項に記載の電源装置。
  7. 前記第1の制御手段は、前記第2の状態から前記第1の状態に遷移するときに、前記第1の直流電圧が前記第2の電圧から前記第1の電圧に上昇する前に前記DCDCコンバータの動作を開始させるように制御することを特徴とする請求項に記載の電源装置。
  8. 前記第2の直流電圧を負荷に供給する接続状態と、前記負荷への前記第2の直流電圧の供給を遮断する非接続状態とのいずれかの状態となるロードスイッチを備え、
    前記第1の制御手段は、前記DCDCコンバータの動作を開始させる前に前記ロードスイッチを前記接続状態とするように制御することを特徴とする請求項に記載の電源装置。
  9. 前記DCDCコンバータの動作を停止させるように制御する第2の制御手段を備え、
    前記第2の制御手段は、前記電源ICを停止させることで前記DCDCコンバータの動作を停止させることを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  10. 前記第2の制御手段は、前記レギュレータが動作している間、前記DCDCコンバータの動作を停止させるように制御することを特徴とする請求項に記載の電源装置。
  11. 前記第2の制御手段は、前記第1の状態から前記第2の状態に遷移するときに、前記第1の直流電圧が前記第1の電圧から前記第2の電圧に低下する前に前記DCDCコンバータの動作を停止させるように制御することを特徴とする請求項10に記載の電源装置。
  12. 前記第2の直流電圧を負荷に供給する接続状態と、前記負荷への前記第2の直流電圧の供給を遮断する非接続状態とのいずれかの状態となるロードスイッチを備え、
    前記第1の制御手段は、前記第2の制御手段により前記DCDCコンバータの動作が停止された後に前記ロードスイッチを前記非接続状態とするように制御し、
    前記第2の制御手段は、前記ロードスイッチが前記非接続状態となったことに応じて動作を停止することを特徴とする請求項11に記載の電源装置。
  13. 前記第2の制御手段は、前記第2の状態から前記第1の状態に遷移するときに、前記第1の直流電圧が前記第2の電圧から前記第1の電圧に上昇する前に前記DCDCコンバータの動作を開始させるように制御することを特徴とする請求項10に記載の電源装置。
  14. 前記第2の直流電圧を負荷に供給する接続状態と、前記負荷への前記第2の直流電圧の供給を遮断する非接続状態とのいずれかの状態となるロードスイッチを備え、
    前記第1の制御手段は、前記第2の制御手段により前記DCDCコンバータの動作が開始される前に前記ロードスイッチを前記接続状態とするように制御し、
    前記第2の制御手段は、前記ロードスイッチが前記接続状態となったことに応じて動作を開始することを特徴とする請求項13に記載の電源装置。
  15. 前記第1の制御手段は、前記第2の直流電圧によって動作することを特徴とする請求項1から請求項1のいずれか1項に記載の電源装置。
  16. 前記レギュレータは、シリーズレギュレータであることを特徴とする請求項1から請求項1のいずれか1項に記載の電源装置。
  17. 記録材に画像を形成する画像形成部と、
    請求項1から請求項1のいずれか1項に記載の電源装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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