JP7270430B2 - 二軸延伸多層フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、二軸延伸多層フィルムに関し、詳しくは、透明性および耐ブロッキング性に加え、巻き特性、印刷特性、アンチブロッキング剤脱落特性、耐傷つき性およびスベリ性が良好な二軸延伸多層フィルムに関する。
従来、ポリプロピレン系樹脂は、良好な物性および成形性を有し、また、環境にやさしい材料として急速にその使用範囲が拡大している。例えば、その用途として、ポリプロピレンフィルムがあり、ポリプロピレンフィルムに求められる性能は、ますます高まってきている。中でも、アンチブロッキング性(または耐ブロッキング性ともいう。)は、フィルム成形時に巻き取られ、その後の二次加工時に繰り出す際にブロッキングを発生させることなく、安定的な加工を行うためには必要不可欠な性能である。その性能付与のために、通常、アンチブロッキング剤が好適な配合剤として用いられている。
また、ポリプロピレンフィルムは、食品包装材に代表される各種包装材として、広く使用されるため、印刷などの二次加工時に意匠性を損なうことは許されない。そのため、アンチブロッキング性(耐ブロッキング性)やスリップ性を付与するために、好適な配合剤として、通常、アンチブロッキング剤が使用されるが、このアンチブロッキング剤の大きさや添加量が適切でないと巻き不良が発生し、商品価値を低下させることから、巻き特性と印刷特性が良好なものが必要となってくる。
アンチブロッキング剤には、シリカに代表される無機系のものと、アクリル系やシリコン系などの有機系のものが存在するが、最終的に、フィルムへ添加された際の分散性、透明性、耐ブロッキング性などのバランスを考慮すると、無機系アンチブロッキング剤が用いられることが多い。
ところが、アンチブロッキング剤は、フィルムの表面に物理的な凹凸を形成するため、配合量が少なすぎると、良好な巻き特性が得られず、一方、アンチブロッキング剤の配合量が多すぎると、表面に形成された凹凸に印刷インキが乗った際に、インキが十分転移されず、印刷抜けが発生し、意匠性を大きく損なうことがある。
また、アンチブロッキング剤の形状により、フィルム同士が擦れ合わされた際に傷が発生し、外観不良が発生することがある。
そのため、印刷適性と巻き特性を両立すると共に、透明性、耐ブロッキング性に加え、アンチブロッキング剤脱落特性、耐傷つき性およびスベリ性が維持されるポリプロピレンフィルムが求められている。
一方、先行技術として、特許文献1には、アンチブロッキング性、透明性および外観に優れると共に、金属の真空蒸着性を損なわないフィルムを製造しうるポリオレフィン樹脂組成物を提供するために、(A)MFRが10~60(g/10分)のポリオレフィン樹脂100重量部に対して、(B)無機微粉末を5~100重量部、および(C)脂肪族ジエタノールアミンを0.1~20重量部含有することを特徴とするポリオレフィン樹脂組成物が開示され、また、前記の(B)無機微粉末は、その平均粒子径が0.1~10μmの酸化ケイ素であること、前記の(C)脂肪族ジエタノールアミンは、無機微粉末(B)の分散剤として作用することや、この樹脂組成物0.1~10重量%と、ポリオレフィン樹脂90~99.9重量%とからなる組成物は、フィルム成形用樹脂として好適である旨、開示されている。
また、特許文献2には、スリップ性、耐スクラッチ性、耐ブロッキング性、分散性、FE特性及び長期に渡る耐黄変性に優れ、透明性が良好なポリプロピレンフィルムを提供するために、プロピレン単独重合体またはプロピレン-α-オレフィン共重合体からなるプロピレン系重合体100重量部に対し、平均粒径1~6μm、BET法による比表面積が50~250m/gで、細孔容積が1ml/g以下、かつ吸油量が150ml/100g以下の球状合成シリカを0.01~0.5重量部配合してなる樹脂組成物から得られるポリプロピレンフィルムが開示されている。
さらに、特許文献3には、耐ブロッキング性、耐傷付き性に優れ、白斑およびアンチブロッキング剤の脱落による汚れを改良し得る、二軸延伸ポリプロピレンフィルムに用いられるポリプロピレン系樹脂組成物、それからなる積層体および二軸延伸ポリプロピレンフィルムを提供するために、プロピレン系重合体(A)100重量部に対し、レーザー回折法による平均粒径が2.0~4.0μm、BET法による比表面積が100~400m/g、細孔容積が0.6ml/g以下であり、かつ表面処理剤で表面処理された定形球状シリカ(B)0.01~0.5重量部、および酸変性ポリプロピレン(C)0.1~10重量部を含有することを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物、それからなる積層体及び二軸延伸ポリプロピレンフィルムが開示されている。
しかしながら、上記の特許文献に記載のポリプロピレン系樹脂組成物を用いて得られたポリプロピレンフィルムは、耐ブロッキング性、分散性、フィッシュアイ特性、印刷特性および透明性などの総合的な性能バランスについては必ずしも満足なものとはいえず、耐ブロッキング性、分散性、フィッシュアイ特性、印刷特性、アンチブロッキング剤脱落特性、耐傷つき性および透明性に優れたポリプロピレンフィルムが求められている。
特開2003-292687号公報 特開2008-208210号公報 特開2013-079343号公報
本発明の目的(課題)は、上記従来技術の問題点に鑑み、透明性および耐ブロッキング性に加え、巻き特性、印刷特性、アンチブロッキング剤脱落特性、傷つき性およびスベリ性が良好な二軸延伸多層フィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、二軸延伸多層フィルムにおいて、印刷適性を向上させるために、特定の平均粒子径を有する無定形シリカを印刷面に用いて、添加量を最小限とし、一方、非印刷面には、特定の平均粒子径を有する無定形シリカを用いて、ある一定以上の凹凸を形成し、耐ブロッキング性を付与することで、印刷適性と耐ブロッキング性の両立が図られないかと、考え、このような発明思想から得られたフィルムは、透明性および耐ブロッキング性に加え、巻き特性、印刷特性、アンチブロッキング剤脱落特性、耐傷つき性およびスベリ性に優れることを見出し、これらの知見に基づき、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、層(1)と層(2)の少なくとも2層からなる二軸延伸多層フィルムであって、層(1)は、プロピレン系重合体(A)100重量部に対し、レーザー回折法で測定した平均粒子径が1~3μm、3μm以上の粒子の割合が25~45体積%である無定形シリカ(E)を0.05~0.5重量部含有するプロピレン系樹脂組成物(1)からなり、層(2)は、プロピレン系重合体(B)(ただし、プロピレン系重合体(A)とプロピレン系重合体(B)は同一であってもよい。)100重量部に対し、平均粒子径が2~5μmであり、かつ、無定形シリカ(E)の平均粒子径以上の平均粒子径である無定形シリカ(F)を0.05~0.5重量部含有するプロピレン系樹脂組成物(2)からなり、さらに、層(1)における無定形シリカ(E)の含有量が層(2)における無定形シリカ(F)の含有量未満であることを特徴とする二軸延伸多層フィルムが提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明に係る二軸延伸多層フィルムを製造するための二軸延伸多層フィルムの製造方法であって、無定形シリカ(E)とプロピレン系重合体(C)(ただし、プロピレン系重合体(C)とプロピレン系重合体(A)またはプロピレン系重合体(B)とは同一であってもよい。)を含有するマスターバッチとプロピレン系重合体(A)により配合される原料を混合溶融し、押出す工程を含む製造工程により層(1)が得られることを特徴とする二軸延伸多層フィルムの製造方法が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1の発明に係る二軸延伸多層フィルムを製造するための二軸延伸多層フィルムの製造方法であって、無定形シリカ(F)とプロピレン系重合体(D)(ただし、プロピレン系重合体(D)とプロピレン系重合体(A)、プロピレン系重合体(B)またはプロピレン系重合体(C)とは同一であってもよい。)を含有するマスターバッチとプロピレン系重合体(B)により配合される原料を混合溶融し、押出す工程を含む製造工程により層(2)が得られることを特徴とする二軸延伸多層フィルムの製造方法が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1の発明に係る二軸延伸多層フィルムを製造するための二軸延伸多層フィルムの製造方法であって、無定形シリカ(E)とプロピレン系重合体(C)(ただし、プロピレン系重合体(C)とプロピレン系重合体(A)またはプロピレン系重合体(B)とは同一であってもよい。)を含有するマスターバッチとプロピレン系重合体(A)により配合される原料を混合溶融し、押出す工程を含む製造工程により層(1)が得られ、かつ、無定形シリカ(F)とプロピレン系重合体(D)(ただし、プロピレン系重合体(D)とプロピレン系重合体(A)、プロピレン系重合体(B)またはプロピレン系重合体(C)とは同一であってもよい。)を含有するマスターバッチとプロピレン系重合体(B)により配合される原料を混合溶融し、押出す工程を含む製造工程により層(2)が得られることを特徴とする二軸延伸多層フィルムの製造方法が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第2~第4のいずれかの発明において、プロピレン系重合体(C)および/またはプロピレン系重合体(D)が融点150℃以下であることを特徴とする二軸延伸多層フィルムの製造方法が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第1の発明において、層(1)に印刷加工が施されたことを特徴とする二軸延伸多層フィルムが提供される。
本発明の二軸延伸多層フィルムは、上記の特徴、特に、印刷適性を向上させるために、特定の平均粒子径を有する無定形シリカを、印刷面の層(1)に用い、一方、非印刷面の層(2)には、特定の平均粒子径を有する無定形シリカを用いることなどにより、透明性および耐ブロッキング性に加え、巻き特性、印刷特性、アンチブロッキング剤脱落特性およびスベリ性に優れている。そのため、例えば、食品包装、繊維包装、雑貨包装等の包装用途に広く用いられ、特に、食品包装フィルムの用途に、好適に用いることができる。
本発明の二軸延伸多層フィルムは、層(1)と層(2)の少なくとも2層からなる二軸延伸多層フィルムであって、層(1)は、プロピレン系重合体(A)100重量部に対し、レーザー回折法で測定した平均粒子径が1~3μm、3μm以上の粒子の割合が25~45体積%である無定形シリカ(E)を0.05~0.5重量部含有するプロピレン系樹脂組成物(1)からなり、層(2)は、プロピレン系重合体(B)(ただし、プロピレン系重合体(A)と(B)は同一であってもよい。)100重量部に対し、平均粒子径が2~5μmであり、かつ、無定形シリカ(E)の平均粒子径以上の平均粒子径である無定形シリカ(F)を0.05~0.5重量部含有するプロピレン系樹脂組成物(2)からなり、さらに、層(1)における無定形シリカ(E)の含有量が層(2)における無定形シリカ(F)の含有量未満であることを特徴とする。
以下、項目毎に、詳細に説明する。
1.層(1)のプロピレン系樹脂組成物(1)
層(1)は、プロピレン系重合体(A)100重量部に対し、レーザー回折法で測定した平均粒子径が1~3μm、3μm以上の粒子の割合が25~45体積%である無定形シリカ(E)を0.05~0.5重量部含有するプロピレン系樹脂組成物(1)からなる。
1-1.プロピレン系重合体(A)
本発明に用いられるプロピレン系重合体(A)は、プロピレン単独重合体、プロピレンとプロピレン以外のα-オレフィンとの共重合体(以下、本明細書においては単に、「プロピレン-α-オレフィン共重合体」と称することがある。)又はそれらの混合物である。
なお、プロピレン系重合体(A)は、後述する無定形シリカのマスターバッチに含まれるプロピレン系重合体(C)を除くものである。
プロピレン-α-オレフィン共重合体は、プロピレンとプロピレンを除く炭素数2~8のα-オレフィンをコモノマーとする共重合体、好ましくはプロピレン含量が97重量%以上、特に好ましくは99重量%以上のプロピレンとα-オレフィンとのランダム共重合体である。ここでは、α-オレフィンの異なるランダム共重合体の混合物であってもよい。
また、プロピレンと共重合させるプロピレンを除く炭素数2~8のα-オレフィンであるコモノマーは、1種用いてもよいし、また、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
プロピレン-α-オレフィン共重合体としては、プロピレン-エチレンランダム共重合体、プロピレン-エチレン-ブテン-1ランダム共重合体などが好ましい。
プロピレンを除く炭素数2~8のα-オレフィンとしては、例えば、エチレン、1-ブテン、2-メチル-1-プロペン、1-ペンテン、2-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、2-エチル-1-ブテン、2,3-ジメチル-1-ブテン、2-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、3,3-ジメチル-1-ブテン、1-ヘプテン、メチル-1-ヘキセン、ジメチル-1-ペンテン、エチル-1-ペンテン、トリメチル-1-ブテン、1-オクテン等を挙げることができる。
プロピレン系重合体(A)はプロピレン単独重合体及びプロピレン-α-オレフィン共重合体の混合物であることがアンチブロッキング剤の脱落を防止する上で好ましく、プロピレン単独重合体100重量部に対しプロピレン-α-オレフィン共重合体が1~15重量部であることがより好ましい。
また、プロピレン系重合体(A)は、融点(Tm)について特に制限はないが、157℃以上であることが好ましく、160℃以上であることがより好ましい。プロピレン系重合体(A)の融点が157℃以上であると、耐熱性の点で好ましい。一方、プロピレン系重合体(A)の融点の上限については、特に制限されないが、製造可能なものとして通常、170℃以下である。プロピレン系重合体(A)の融点は、主として、原料として用いられるプロピレンとプロピレン以外のα-オレフィンの種類、共重合比率、メルトフローレート等により、適宜制御することができる。なお、本明細書でいう「融点」(Tm)とは、示差走査熱量計(DSC:Differential Scanning Calorimeter)により、測定された融解ピーク温度である。
本発明に用いられるプロピレン系重合体(A)は、JIS K7210に準拠したメルトフローレート(以下、MFRとも記す。)[測定温度230℃、2.16kg]について、特に制限はないが、MFRが1g/10分以上、10g/10分未満であるのが好ましく、1g/10分以上、7g/10分未満がより好ましい。MFRが1g/10分以上、10g/10分未満であると、押出性や外観の点で好ましい。
また、プロピレン系重合体(A)は、その結晶化度を示すアイソタクチックインデックス(II)について特に制限はないが、95%以上であることが好ましく、96%以上であることがより好ましい。アイソタクチックインデックス(II)が95%以上であると、印刷時にかかる耐熱性の点で好ましい。プロピレン系重合体(A)の結晶化度の制御は、原料の共重合比率や、使用する触媒によって分子量分布を制御することにより調整することができる。なお、結晶化度の指標を示すアイソタクチックインデックス(II)は、改良型ソックスレー抽出器で沸騰ヘプタンにより6時間抽出した場合の残量(重量%)から測定される。
本発明に係るプロピレン系樹脂組成物(1)に用いられるプロピレン系重合体(A)を得るために用いられる触媒は、特に限定されるものではなく、公知の触媒が使用可能である。例えば、チタン化合物と有機アルミニウムを組み合わせた、いわゆるチーグラー・ナッタ触媒(例えば、ポリプロピレンハンドブック(1998年5月15日 初版第1刷発行)等に記載)、あるいは、メタロセン触媒(例えば、特開平5-295022号公報等に記載)が使用できる。食品包装材に代表される各種包装材においては、耐熱性の高いものが好ましく、この点においてはプロピレン系重合体(A)として、融点の高いものが得られやすいチーグラー・ナッタ触媒を用いることが好ましい。
本発明に係るプロピレン系樹脂組成物(1)に用いられるプロピレン系重合体(A)を得るために用いられる重合プロセスは、特に限定されるものではなく、公知の重合プロセスが使用可能である。例えば、スラリー重合法、バルク重合法、気相重合法等が使用できる。また、バッチ重合法や連続重合法のいずれも用いることができ、所望により、二段及び三段等の複数段(多段)の連続重合法を用いてもよい。また、2種以上のプロピレン系重合体を機械的に溶融混練することによっても、製造することができる。
1-2.無定形シリカ(E)
本発明に係る層(1)のプロピレン系樹脂組成物(1)では、アンチブロッキング剤として、レーザー回折法で測定した平均粒子径が1~3μm、3μm以上の粒子の割合が25~45体積%である無定形シリカ(E)を用いる。
本発明に係る層(1)のプロピレン系樹脂組成物(1)に用いる二酸化ケイ素(シリカ)は、無定形のものであり、無定形であると、定形のものに比べ、表面粗さが粗くなり、この効果によって、耐ブロッキング性を付与できる。
無定形シリカ(E)は平均粒子径及び/又は粒径分布が異なる無定形シリカの混合物であってもよい。
(1)特性(1):平均粒子径
本発明に係る層(1)のプロピレン系樹脂組成物(1)に用いる無定形シリカ(E)は、レーザー回折法(ISO 13320/JIS Z 8825:2013に準拠)で測定した平均粒子径が1~3μmであり、好ましくは1.5~2.7μmである。平均粒子径が上記の範囲により、分散性に優れ、2次凝集が抑制されることになり、耐ブロッキング性が向上する。一方、平均粒子径が3μmを超えると、得られるフィルムの表面の凹凸が大きくなることにより、印刷特性が悪くなる。また、平均粒子径が1μm未満では、巻き取り時のフィルムのスベリ性および耐ブロッキング性が悪くなるので、好ましくない。
本発明に係る無定形シリカ(E)の平均粒子径及び粒径分布は、Malvern Instrument社製Mastersizer Sを用いて、以下の条件で、体積基準での中位径(D50)をレーザー回折法で測定し、解析して求める。
標準物質 ; 名称:Malvern Quality Audit Standard、バッチNo.QAS3002、Malvern Instrument社製
分散媒 ; 水
体積濃度 ; 0.009vol%
分散条件 ; 超音波照射下で、3000rpmの回転数で90秒撹拌
解析モデル ; Polydisperse
解析条件 ; 粒子屈折率=1.46、分散媒屈折率=1.33
測定回数 ; 1回
(2)特性(2):3μm以上の粒子の割合
本発明に係る層(1)のプロピレン系樹脂組成物(1)に用いる無定形シリカ(E)は、レーザー回折法で測定した粒子径が3μm以上の粒子の割合が25~45体積%であり、好ましくは30~40体積%である。粒子径が3μm以上の粒子の割合が上記の範囲により、印刷特性に優れ、耐ブロッキング性およびスベリ性が向上する。一方、粒子径が3μm以上の粒子の割合が45体積%を超えると、得られるフィルムの表面の凹凸が大きくなることにより、印刷特性が悪くなる。また、粒子径が3μm以上の粒子の割合が25体積%未満では、フィルムのスベリ性および巻き特性が悪くなるので、好ましくない。
(3)その他の特性
また、本発明に係る無定形シリカ(E)は、上記特性を満たすかぎり、特に、表面処理剤で表面処理されてもよく、また、表面処理されていなくてもよい。例えば、表面処理剤によって処理されていることにより、アンチブロッキング剤として使用するシリカの脱落特性を改善する効果が得られる。表面処理剤としては、例えば、パラフィン、脂肪酸、多価アルコール、シランカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル、クエン酸等が挙げられる。
さらに、本発明に用いる無定形シリカ(E)は、該当する製品を選択して、使用することができる。無定形シリカ(E)に該当する製品は、例えば、グレースジャパン株式会社や、富士シリシア化学株式会社等から入手することができる。
(4)含有量(配合量)
本発明に係る層(1)のプロピレン系樹脂組成物(1)では、無定形シリカ(E)の含有量は、プロピレン系重合体(A)100重量部に対し、無定形シリカ(E)0.05~0.5重量部である。
また、層(1)における無定形シリカ(E)の含有量(配合量)が、後述する層(2)における無定形シリカ(F)含有量(配合量)未満であることを必要とする。
すなわち、本発明の二軸延伸多層フィルムでは、層(1)の無定形シリカ(E)の配合量と層(2)の無定形シリカ(F)の配合量の関係が、
層(1)の無定形シリカ(E)配合量<層(2)の無定形シリカ(F)配合量
であることを特徴とする。
層(1)における無定形シリカ(E)の含有量が上記範囲であり、また、層(2)における無定形シリカ(F)の含有量未満であることにより、本発明の二軸延伸多層フィルムは、透明性および耐ブロッキング性に加え、巻き特性、印刷特性、アンチブロッキング剤脱落特性、耐傷つき性およびスベリ性などに優れる。
また、層(1)における無定形シリカ(E)の含有量と層(2)における無定形シリカ(F)の含有量との差が0.05重量部以上であることが好ましく、0.10重量部以上であることがより好ましい。
2.層(2)のプロピレン系樹脂組成物(2)
本発明の二軸延伸多層フィルムでは、層(2)は、プロピレン系重合体(B)(ただし、プロピレン系重合体(A)と(B)は同一であってもよい。)100重量部に対し、レーザー回折法で測定した平均粒子径が2~5μmであり、かつ、平均粒子径が層(1)の無定形シリカ(E)の平均粒子径以上の大きさの無定形シリカ(F)を0.05~0.5重量部含有するプロピレン系樹脂組成物(2)からなる。
2-1.プロピレン系重合体(B)
本発明に係る層(2)に用いられるプロピレン系重合体(B)は、プロピレン単独重合体、プロピレンとプロピレン以外のα-オレフィンとの共重合体又はそれらの混合物である。
なお、プロピレン系重合体(B)は、後述する無定形シリカのマスターバッチに含まれるプロピレン系重合体(D)を除くものである。
プロピレン系重合体(B)は、前記の層(1)に用いられるプロピレン系重合体(A)に記載したものと、同様のものが用いられ、また、プロピレン系重合体(A)と(B)は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
ここでは、詳細な記載は省略し、プロピレン系重合体(B)にも、前記プロピレン系重合体(A)の記載事項を参照することにする。
2-2.無定形シリカ(F)
本発明に係る層(2)のプロピレン系樹脂組成物(2)では、アンチブロッキング剤として、レーザー回折法で測定した平均粒子径が2~5μmであり、かつ、平均粒子径が層(1)の無定形シリカ(E)の平均粒子径以上の大きさの無定形シリカ(F)を用いる。
本発明に係る層(2)のプロピレン系樹脂組成物(2)に用いる二酸化ケイ素(シリカ)は、無定形のものであり、無定形であると、定形のものに比べ、表面粗さが粗くなり、この効果によって、耐ブロッキング性を効率的に付与できる。
無定形シリカ(F)は平均粒子径及び/又は粒径分布が異なる無定形シリカの混合物であってもよい。
(1)平均粒子径
本発明に係る層(2)のプロピレン系樹脂組成物(2)に用いる無定形シリカ(F)は、レーザー回折法で測定した平均粒子径が2~5μmであり、好ましくは2.7~4.0μmである。平均粒子径が上記の範囲により、分散性に優れ、2次凝集が抑制されることになり、耐ブロッキング性が向上する。一方、平均粒子径が5μmを超えると、得られるフィルムの表面の凹凸が大きくなることにより、外観が悪くなる。また、平均粒子径が2μm未満では、巻き取り時のフィルムのスベリ性および耐ブロッキング性が悪くなるので、好ましくない。本発明に係る無定形シリカ(F)の平均粒子径及び粒径分布は、前記無定形シリカ(E)と同様に測定し、解析して求める。
また、層(2)のプロピレン系樹脂組成物(2)に用いる無定形シリカ(F)のレーザー回折法で測定した平均粒子径は、前記層(1)のプロピレン系樹脂組成物(1)に用いられる無定形シリカ(E)のレーザー回折法で測定した平均粒子径以上の大きさであることを必須とする。これによって、得られるフィルムの表面の凹凸が大きくなることにより、表面粗さが粗くなり、この効果によって、耐ブロッキング性を効率的に付与できる。
また、無定形シリカ(F)の平均粒子径は、無定形シリカ(E)の平均粒子径より大きいことが好ましく、0.5μm以上大きいことが更に好ましい。
また、無定形シリカ(F)は、レーザー回折法で測定した粒子径が3μm以上の粒子の割合について特に制限はないものの、25~85体積%であることを例示することができる。
(2)その他の特性
また、本発明に係る無定形シリカ(F)は、表面処理剤で表面処理されてもよく、また、表面処理されていなくてもよい。例えば、表面処理剤によって処理されていることにより、アンチブロッキング剤として使用するシリカの脱落特性を改善する効果が得られる。表面処理剤としては、例えば、パラフィン、脂肪酸、多価アルコール、シランカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル、クエン酸等が挙げられる。
さらに、本発明に用いる無定形シリカ(F)は、該当する製品を選択して、使用することができる。無定形シリカ(F)に該当する製品は、例えば、グレースジャパン株式会社や、富士シリシア化学株式会社等から入手することができる。
(3)含有量(配合量)
本発明に係る層(2)のプロピレン系樹脂組成物(2)では、無定形シリカ(F)の含有量は、プロピレン系重合体(B)100重量部に対し、無定形シリカ(E)0.05~0.5重量部である。
また、層(2)における無定形シリカ(F)の含有量(配合量)が、前記の層(1)における無定形シリカ(E)含有量(配合量)を超えることを必要とする。
すなわち、本発明の二軸延伸多層フィルムでは、層(1)の無定形シリカ(E)の配合量と層(2)の無定形シリカ(F)の配合量の関係が、
層(1)の無定形シリカ(E)配合量<層(2)の無定形シリカ(F)配合量
であることを特徴とする。
層(2)における無定形シリカ(F)の含有量が上記範囲であり、また、層(1)における無定形シリカ(E)含有量(配合量)を超えていることにより、本発明の二軸延伸多層フィルムは、透明性および耐ブロッキング性に加え、巻き特性、印刷特性、アンチブロッキング剤脱落特性、耐傷つき性およびスベリ性などに優れる。
3-1.層(1)および層(2)のアンチブロッキング剤の添加方法
本発明の二軸延伸多層フィルムでは、アンチブロッキング剤はマスターバッチ形式によりプロピレン系重合体(A)または(B)に添加することが好ましい。マスターバッチ形式で無定形シリカを添加することにより二軸延伸多層フィルム中の無定形シリカ含有量の制御が容易となるので好ましい。
なお、本明細書においては、層(1)のマスターバッチに使用されるプロピレン系重合体をプロピレン系重合体(C)とし、層(2)のマスターバッチに使用されるプロピレン系重合体をプロピレン系重合体(D)とする。プロピレン系重合体(C)または(D)は、プロピレン系重合体(A)または(B)と同じ種類の重合体であってもよいが、プロピレン系重合体(A)または(B)とプロピレン系重合体(C)または(D)との重合体の種類を変更することによりアンチブロッキング剤脱落特性などの物性を改善することができるので好ましい。
また、層(1)のマスターバッチに使用されるプロピレン系重合体(C)または層(2)のマスターバッチに使用されるプロピレン系重合体(D)の融点は特に限定されることはないが、150℃以下であることが好ましい。融点150℃以下であると製膜時や二次加工時にアンチブロッキング剤の脱落が発生しにくくなる。一方、プロピレン系重合体(C)およびプロピレン系重合体(D)の融点の下限については、特に制限されないが、製造が容易なものとして通常、110℃以上である。なお、プロピレン系重合体(C)およびプロピレン系重合体(D)の融点(Tm)は、プロピレン系重合体(A)の説明において記載したように、DSCにより測定された融解ピーク温度である。
また、マスターバッチ中のシリカ濃度は特に限定されることはないが、0.5重量%から20重量%が好ましい。特に好ましくは1重量%から10重量%である。マスターバッチ中のシリカ濃度が20重量%以下であるとシリカの分散が向上し外観が良好となる。マスターバッチの添加量は特に限定されることはないが、層(1)または層(2)に含まれるシリカ含有量が0.05重量%~0.5重量%になるように配合されることが好ましい。
3-2.プロピレン系重合体(C)
本発明に係る層(1)のマスターバッチに用いられるプロピレン系重合体(C)は、プロピレン単独重合体、プロピレンとプロピレン以外のα-オレフィンとの共重合体又はそれらの混合物である。
プロピレン系重合体(C)は、前記の層(1)に用いられるプロピレン系重合体(A)に記載したものと、同様のものが用いられ、また、プロピレン系重合体(C)とプロピレン系重合体(A)またはプロピレン系重合体(B)とは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
ここでは、詳細な記載は省略し、プロピレン系重合体(C)も、前記プロピレン系重合体(A)の記載事項を参照することにする。
3-3.プロピレン系重合体(D)
本発明に係る層(2)のマスターバッチに用いられるプロピレン系重合体(D)は、プロピレン単独重合体、プロピレンとプロピレン以外のα-オレフィンとの共重合体又はそれらの混合物である。
プロピレン系重合体(D)は、前記の層(1)に用いられるプロピレン系重合体(A)に記載したものと、同様のものが用いられ、また、プロピレン系重合体(D)とプロピレン系重合体(A)、プロピレン系重合体(B)またはプロピレン系重合体(C)とは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
ここでは、詳細な記載は省略し、プロピレン系重合体(D)も、前記プロピレン系重合体(A)の記載事項を参照することにする。
4.層(3)のプロピレン系樹脂組成物(3)
本発明の二軸延伸多層フィルムでは、前記層(1)と層(2)の少なくとも2層からなるが、好ましい態様として、層(1)と層(2)の中間層に、層(3)を有することが好ましく、層(3)は、前記プロピレン系重合体(A)、プロピレン系重合体(B)、プロピレン系重合体(C)、プロピレン系重合体(D)の各単体またはそれらの混合物からなるプロピレン系樹脂組成物(3)からなることが好ましい。
(1)層(3)の特性
本発明の二軸延伸多層フィルムでは、中間層に用いられる層(3)の厚みは、特に限定されないが、フィルムの総厚みが20μm程度であれば、好ましくは層厚み比が層(1):層(3):層(2)=1:10:1~1:20:1程度である。
5.その他の添加剤
本発明の二軸延伸多層フィルムは、層(1)のプロピレン系樹脂組成物(1)や、層(2)のプロピレン系樹脂組成物(2)および層(3)のプロピレン系樹脂組成物(3)には、前記のプロピレン系重合体(A)、(B)、(C)、(D)、無定形シリカ(E)、(F)に加えて、通常、ポリプロピレン系樹脂に配合される各種の公知の添加剤、例えば、無機充填剤、顔料、酸化防止剤、中和剤、滑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、核剤、帯電防止剤などを、性能に悪影響を与えない範囲で、配合することができる。また、公知の酸変性ポリオレフィン系樹脂などを、性能に悪影響を与えない範囲で、配合することもできる。
6.二軸延伸多層フィルム
本発明の二軸延伸多層フィルムは、前述の構成により、特に、印刷適性を向上させるために、特定の性状を有する無定形シリカ(E)を特定量、印刷面の層(1)に用い、一方、非印刷面の層(2)には、特定の性状を有する無定形シリカ(F)を特定量用いることなどにより、透明性および耐ブロッキング性に加え、巻き特性、印刷特性、アンチブロッキング剤脱落特性、耐傷つき性およびスベリ性に優れている。そのため、例えば、食品包装、繊維包装、雑貨包装等の包装用途に広く用いることができ、特に、食品包装フィルムの用途に、好適に用いることができる。
本発明の二軸延伸多層フィルムは、印刷面の層(1)に印刷加工が施されていることが好ましい。
本発明の二軸延伸多層フィルムでは、層(1)及び層(2)の厚みは特に限定されないが、フィルムの総厚みは15~70μmであることを例示することができる。
本発明の二軸延伸多層フィルムの製造方法は、通常、各層の原料であるプロピレン系樹脂組成物を溶融し、押し出す工程と、得られたシートを二軸延伸する工程とを含み、例えば層(1)/層(2)や層(1)/層(3)/層(2)の順で構成されるように通常のTダイ法またはインフレーション法でシート成形し、これらの方法で成形したシートを二軸延伸して得られる。二軸延伸法としては、テンター方式による逐次二軸延伸法によるものが好ましい。
本発明の二軸延伸多層フィルムの延伸倍率は、縦方向(MD)、横方向(TD)で、それぞれ3~7倍、4~10倍が好ましく、それぞれ4~6倍、4~9倍がさらに好ましい。
本発明の二軸延伸多層フィルムの製造方法において、プロピレン系樹脂組成物(1)及び/又はプロピレン系樹脂組成物(2)に含まれる無定形シリカがマスターバッチにより配合される場合にシート成形する際には、無定形シリカ(E)とプロピレン系重合体(C)(ただし、プロピレン系重合体(C)とプロピレン系重合体(A)またはプロピレン系重合体(B)とは同一であってもよい。)を含有するマスターバッチとプロピレン系重合体(A)により配合される原料を混合溶融し、押出す工程及び/又は無定形シリカ(F)とプロピレン系重合体(D)(ただし、プロピレン系重合体(D)とプロピレン系重合体(A)またはプロピレン系重合体(B)とは同一であってもよい。)を含有するマスターバッチとプロピレン系重合体(B)により配合される原料を混合溶融し、押出す工程を採用してシート成形するのが好ましい。
以下、本発明を、より具体的にかつ明確に説明するために、本発明を実施例及び比較例との対照において説明し、本発明の構成要件の合理性と有意性を実証するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例、比較例で用いた材料は、以下の通りである。
実施例および比較例において使用したポリプロピレン系重合体の諸物性は、下記の評価方法に従って、測定、評価した。
[各プロピレン系重合体の物性]
(1)融点(Tm、単位:℃)
示差走査熱量計(DSC)を用い、一旦200℃まで温度を上げて熱履歴を消去した後、10℃/分の降温速度で40℃まで温度を降下させ、再び昇温速度10℃/分にて測定した際の、吸熱ピークトップの温度を融点とした。
(2)プロピレン系重合体成分中のエチレン含有量の算出
特開2003-73426号公報に記載の13C-NMRによるエチレン含量測定法により算出した標準サンプルのエチレン含量をもとに、赤外吸収スペクトルでの700-760cm-1の範囲のピークの高さI[absorbance]とエチレン含量E(A)[重量%]との関係式(下記式[1])を算出しこれを用いて算出した。
5gのプロピレン系重合体を190℃プレス成形にてこれの0.5mmのシートを作成しこれの赤外吸収スペクトルを測定した。下記式[1]中のD[mm]はシート厚みであり10μm単位まで正確に測定した数値を用いた。
式[1] エチレン含有量(重量%)=5×I/D + 0.0613
1.使用材料
(1)プロピレン系重合体(A)及び(B)
プロピレン系重合体(A)及び(B)として、下記のものを使用した。
A-1:日本ポリプロ株式会社製、商品名「NOVATEC PP FL203D」(プロピレン単独重合体、MFR=3.0g/10分、Tm=162℃)
(2)プロピレン系重合体(C)及び(D)
プロピレン系重合体(C)及び(D)として、下記のものを使用した。
A-2:プロピレン単独重合体パウダー(MFR=3.0g/10分、Tm=162℃)
C-1:プロピレン-エチレンランダム共重合体パウダー(MFR=7.0g/10分、Tm=145℃、エチレン含有量=2.5重量%)
(3)アンチブロッキング剤
アンチブロッキング剤として、下記のものを使用した。
E-1:無定形シリカ、平均粒子径2.7μm、粒子径3μm以上の粒子の割合 35体積%
E-2:無定形シリカ、平均粒子径4.1μm、粒子径3μm以上の粒子の割合 67体積%
E-3:定形シリカ、平均粒子径1.6μm、粒子径3μm以上の粒子の割合 18体積%
E-4:定形PMMA、平均粒径1.5μm、粒子径3μm以上の粒子の割合 2体積%
2.フィルムの評価方法
(1)透明性(HAZE)
JIS K7105に準拠し、成形したフィルムの透明性をヘーズメータで測定した。得られた値が小さいほど、透明性に優れる。以下の基準により、透明性を評価した。
◎:1.4未満
○:1.4以上2.0未満
△:2.0以上2.4未満
×:2.4以上
(2)耐ブロッキング性(ブロッキング強度)
まず、フィルムをカッターで80mm×120mmに裁断し、この裁断片2枚を長手方向において上下に20mmずつずらして重ね、サンプルとする。このサンプルをタイプ用紙と交互に3組重ね合せ、ガラス板で挟んだ後2kgの荷重をかけ50℃の環境で48時間放置する。サンプルを取り出して放冷し、20mm巾で長手方向に再裁断し試験片とし、試験片を引張試験機を使用し、JIS K7127に準拠して引張速度200mm/分で剪断応力を測定した。
以下の基準により、耐ブロッキング性を評価した。
◎:0.5未満
○:0.5以上4.0未満
△:4.0以上7.5未満
×:7.5以上
(3)巻き特性(空気抜け速さ)
フィルムを2枚重ねて減圧した時のフィルム間から空気が抜け切るまでの時間である空気抜け速さが1.8秒以上9.0秒以下であることが必要である。二軸延伸多層フィルムをロール状に巻き取ってフィルムロールとする際には、一定量の空気を巻き込みながら巻き取る事が好ましい。巻き込み量が少ないと、ブロッキングし易くなる上にフィルムのガラス転移点がマイナス領域のため、常温でも寸法変化を起こす事から、重なり合ったフィルム同士が追従して寸法変化を起こすため、皺が発生することとなるので好ましくない。一方、巻き込み空気が多すぎると、重なり合ったフィルムが個々に自由に変形するため、フィルムにタルミが発生したり、フィルムの流れ方向に対して垂直な方向に皺が発生したりするため好ましくない。以下の基準により、巻き特性を評価した。
○:1.8秒以上9.0秒以下
×:9.1秒以上
(4)アンチブロッキング剤脱落特性
スリット装置のうちフィルム操り出し部に最寄りのガイドロールを非回転状態とし、その表面に120mm×80mmの黒色ケント紙を設置する。その表面に巻出張力設定6.0kg/mにて繰り出したフィルムを連続で2000m滑らせ、ケント紙に付着したアンチブロッキング剤を目視にて確認し、以下の基準により、アンチブロッキング剤脱落特性を評価した。
◎:ケント紙表面への脱落無し
○:ケント紙表面にわずかな脱落
△:ケント紙表面全面に脱落
×:ケント紙表面全面に脱落があると同時に脱落品が凝集
(5)印刷特性
グラビア印刷機にてテストパターンを用い、墨・シアン・マゼンタ・イエローの網点印刷を行い、諧調度5%および10%でのインキ転移状態を目視にて確認し、以下の基準により、印刷特性を評価した。
◎:5%諧調、10%諧調とも転移不良無し
○:5%諧調の一部の色で転移不良あり
△:10%諧調の一部の色で転移不良あり
×:10%諧調のすべての色で転移不良あり
(6)スベリ性(動摩擦係数)
JIS K7125に準拠して、層(1)面どうしの動摩擦係数(μd)を測定した。以下の基準により、スベリ性を評価した。
◎:0.25未満
○:0.25以上0.35未満
△:0.35以上0.55未満
×:0.55以上
(7)耐傷つき性
まず、フィルムを100×300mmのサイズで2枚用意する(以下、一方をフィルムA、他方をフィルムBとする)。次いで、フィルムAをガラス板に、たるみ、しわのないように層(1)面を上になるように固定した。さらに、フィルムBの層(1)面をフィルムAの層(1)面に接触するようにのせ、フィルムBの中央部に200gのおもりを5×5cmの面積で接触させるように乗せた。
次に、フィルムBを水平移動させることによって10cmの間を100回擦りあわせ、擦りあわせた後のフィルムを観察し、傷の程度を目視にて下記の判定基準で評価した。
(判定基準)
○:傷の発生があまりない。
×:擦り傷の発生が多く見られる。
3.マスターバッチの作成
下記表1に示す配合量にてプロピレン系重合体(C)又は(D)に対してアンチブロッキング剤を加え、更に酸化防止剤としてイルガノックス1010(BASF社製)0.05重量部、イルガフォス168(BASF社製)0.05重量部、中和剤としてステアリン酸カルシウム(日油株式会社製)0.1重量部を加え、ドライブレンドを行い、溶融混練し、層(1)及び層(2)用原料を得た。
Figure 0007270430000001
[実施例1]
MB-Aとプロピレン系重合体(A)であるプロピレン単独重合体(A-1)とを4:96の重量比率でドライブレンドして層(1)用原料を得た。また、MB-Bとプロピレン系重合体(B)であるプロピレン単独重合体(A-1)とを15:85の重量比率でドライブレンドして層(2)用原料を得た。
層(1)及び層(2)用の原料を表層原料とし、また、層(3)の中間層原料としてプロピレン単独重合体(A-1)を使用し、それぞれ個別に3台の押出機に投入し、樹脂温度240℃でTダイから溶融押出し、30℃の冷却ロールで急冷して、厚さ約1mmのシートを得、このシートをテンター式逐次二軸延伸装置にて120℃で縦方向に5倍、引き続きテンター炉内で160℃に予熱をかけた後160℃で横方向に9倍の延伸倍率で延伸し、5%緩和させつつ160℃で熱セットをかけて、層(1)/層(3)/層(2)の構成の二軸延伸多層フィルムを得た。得られたフィルムの層(1)面に41dyn/cmとなるようコロナ放電処理を施した。得られたフィルムは、総厚みが20μmで、層厚み比が層(1):層(3):層(2)=1:18:1であった。得られたフィルムの透明性、耐ブロッキング性、巻き特性、アンチブロッキング剤脱落特性、印刷特性、スベリ性および耐傷つき性の評価結果を表2に示した。
[実施例2]
MB-Cとプロピレン系重合体(A)であるプロピレン単独重合体(A-1)とを4:96の重量比率でドライブレンドして層(1)用原料を得た。また、MB-Cとプロピレン系重合体(B)であるプロピレン単独重合体(A-1)とを6:94の重量比率でドライブレンドして層(2)用原料を得た。
層(1)及び層(2)用の原料を表層原料とし、また、層(3)の中間層原料としてプロピレン単独重合体(A-1)を使用し、それぞれ個別に3台の押出機に投入し、樹脂温度240℃でTダイから溶融押出し、30℃の冷却ロールで急冷して、厚さ約1mmのシートを得、このシートをテンター式逐次二軸延伸装置にて120℃で縦方向に5倍、引き続きテンター炉内で160℃に予熱をかけた後160℃で横方向に9倍の延伸倍率で延伸し、5%緩和させつつ160℃で熱セットをかけて、層(1)/層(3)/層(2)の構成の二軸延伸多層フィルムを得た。得られたフィルムの層(1)面に41dyn/cmとなるようコロナ放電処理を施した。得られたフィルムは、総厚みが20μmで、層厚み比が層(1):層(3):層(2)=1:18:1であった。得られたフィルムの透明性、耐ブロッキング性、巻き特性、アンチブロッキング剤脱落特性、印刷特性、スベリ性および耐傷つき性の評価結果を表2に示した。
[比較例1]
MB-Bとプロピレン系重合体(A)であるプロピレン単独重合体(A-1)とを10:90の重量比率でドライブレンドして層(1)用原料を得た。また、MB-Bとプロピレン系重合体(B)であるプロピレン単独重合体(A-1)とを15:85の重量比率でドライブレンドして層(2)用原料を得た。
層(1)及び層(2)用の原料を表層原料とし、また、層(3)の中間層原料としてプロピレン単独重合体(A-1)を使用し、それぞれ個別に3台の押出機に投入し、樹脂温度240℃でTダイから溶融押出し、30℃の冷却ロールで急冷して、厚さ約1mmのシートを得、このシートをテンター式逐次二軸延伸装置にて120℃で縦方向に5倍、引き続きテンター炉内で160℃に予熱をかけた後160℃で横方向に9倍の延伸倍率で延伸し、5%緩和させつつ160℃で熱セットをかけて、層(1)/層(3)/層(2)の構成の二軸延伸多層フィルムを得た。得られたフィルムの層(1)面に41dyn/cmとなるようコロナ放電処理を施した。得られたフィルムは、総厚みが20μmで、層厚み比が層(1):層(3):層(2)=1:18:1であった。得られたフィルムの透明性、耐ブロッキング性、巻き特性、アンチブロッキング剤脱落特性、印刷特性、スベリ性および耐傷つき性の評価結果を表2に示した。
[比較例2]
MB-Dとプロピレン系重合体(A)であるプロピレン単独重合体(A-1)とを4:96の重量比率でドライブレンドして層(1)用原料を得た。また、MB-Bとプロピレン系重合体(B)であるプロピレン単独重合体(A-1)とを15:85の重量比率でドライブレンドして層(2)用原料を得た。
層(1)及び層(2)用の原料を表層原料とし、また、層(3)の中間層原料としてプロピレン単独重合体(A-1)を使用し、それぞれ個別に3台の押出機に投入し、樹脂温度240℃でTダイから溶融押出し、30℃の冷却ロールで急冷して、厚さ約1mmのシートを得、このシートをテンター式逐次二軸延伸装置にて120℃で縦方向に5倍、引き続きテンター炉内で160℃に予熱をかけた後160℃で横方向に9倍の延伸倍率で延伸し、5%緩和させつつ160℃で熱セットをかけて、層(1)/層(3)/層(2)の構成の二軸延伸多層フィルムを得た。得られたフィルムの層(1)面に41dyn/cmとなるようコロナ放電処理を施した。得られたフィルムは、総厚みが20μmで、層厚み比が層(1):層(3):層(2)=1:18:1であった。得られたフィルムの透明性、耐ブロッキング性、巻き特性、アンチブロッキング剤脱落特性、印刷特性、スベリ性および耐傷つき性の評価結果を表2に示した。
[比較例3]
MB-Eとプロピレン系重合体(A)および(B)であるプロピレン単独重合体(A-1)とを3.4:96.6の重量比率でドライブレンドして層(1)用原料および層(2)用原料を得た。
層(1)及び層(2)用の原料を表層原料とし、また、層(3)の中間層原料としてプロピレン単独重合体(A-1)を使用し、それぞれ個別に3台の押出機に投入し、樹脂温度240℃でTダイから溶融押出し、30℃の冷却ロールで急冷して、厚さ約1mmのシートを得、このシートをテンター式逐次二軸延伸装置にて120℃で縦方向に5倍、引き続きテンター炉内で160℃に予熱をかけた後160℃で横方向に9倍の延伸倍率で延伸し、5%緩和させつつ160℃で熱セットをかけて、層(1)/層(3)/層(2)の構成の二軸延伸多層フィルムを得た。得られたフィルムの層(1)面に41dyn/cmとなるようコロナ放電処理を施した。得られたフィルムは、総厚みが20μmで、層厚み比が層(1):層(3):層(2)=1:18:1であった。得られたフィルムの透明性、耐ブロッキング性、巻き特性、アンチブロッキング剤脱落特性、印刷特性、スベリ性および耐傷つき性の評価結果を表2に示した。
Figure 0007270430000002
表2に示す評価結果から、印刷面の層(1)に特定の性状を有する無定形シリカを添加して使用し、特定の配合量にすることにより、優れた印刷適性、耐傷つき性とスベリ性を付与することが可能である。
また、印刷面に用いた無定形シリカの平均粒子径以上の平均粒子径を有する無定形シリカを、印刷面に用いた無定形シリカの配合量より多い配合量にて非印刷面の層(2)に配合することによって、非印刷面の表面粗さが粗くなり、空気抜け速さが早くなり、この効果によって、巻き特性が付与できる。
さらに、アンチブロッキング剤を、融点150℃以下のプロピレン系重合体と共に作製したマスターバッチにより配合することにより優れたアンチブロッキング剤脱落特性を付与することができる。
本発明の二軸延伸多層フィルムは、表層の一層に、アンチブロッキング剤として、特定の性状を有する無定形シリカ微粒子を特定量含有させ、また、表層の他の一層に、アンチブロッキング剤として、特定の平均粒子径の無定形シリカ微粒子を特定量含有させることにより、特に巻き特性、印刷特性、アンチブロッキング剤脱落特性、耐傷つき性およびスベリ性に優れるため、産業上の利用可能性が高い。

Claims (6)

  1. 層(1)と層(2)の少なくとも2層からなる二軸延伸多層フィルムであって、層(1)は、プロピレン系重合体(A)100重量部に対し、レーザー回折法で測定した平均粒子径が1~3μm、3μm以上の粒子の割合が25~45体積%である無定形シリカ(E)を0.05~0.5重量部含有するプロピレン系樹脂組成物(1)からなり、層(2)は、プロピレン系重合体(B)(ただし、プロピレン系重合体(A)とプロピレン系重合体(B)は同一であってもよい。)100重量部に対し、平均粒子径が2~5μmであり、かつ、無定形シリカ(E)の平均粒子径以上の平均粒子径である無定形シリカ(F)を0.05~0.5重量部含有するプロピレン系樹脂組成物(2)からなり、さらに、層(1)における無定形シリカ(E)の含有量が層(2)における無定形シリカ(F)の含有量未満であり、層(1)及び層(2)が最外層であることを特徴とする二軸延伸多層フィルム。
  2. 無定形シリカ(E)とプロピレン系重合体(C)(ただし、プロピレン系重合体(C)とプロピレン系重合体(A)またはプロピレン系重合体(B)とは同一であってもよい。)を含有するマスターバッチとプロピレン系重合体(A)により配合される原料を混合溶融し、押出す工程を含む製造工程により層(1)が得られることを特徴とする請求項1に記載の二軸延伸多層フィルムを製造するための二軸延伸多層フィルムの製造方法。
  3. 無定形シリカ(F)とプロピレン系重合体(D)(ただし、プロピレン系重合体(D)とプロピレン系重合体(A)、プロピレン系重合体(B)またはプロピレン系重合体(C)とは同一であってもよい。)を含有するマスターバッチとプロピレン系重合体(B)により配合される原料を混合溶融し、押出す工程を含む製造工程により層(2)が得られることを特徴とする請求項1に記載の二軸延伸多層フィルムを製造するための二軸延伸多層フィルムの製造方法。
  4. 無定形シリカ(E)とプロピレン系重合体(C)(ただし、プロピレン系重合体(C)とプロピレン系重合体(A)またはプロピレン系重合体(B)とは同一であってもよい。)を含有するマスターバッチとプロピレン系重合体(A)により配合される原料を混合溶融し、押出す工程を含む製造工程により層(1)が得られ、かつ、無定形シリカ(F)とプロピレン系重合体(D)(ただし、プロピレン系重合体(D)とプロピレン系重合体(A)、プロピレン系重合体(B)またはプロピレン系重合体(C)とは同一であってもよい。)を含有するマスターバッチとプロピレン系重合体(B)により配合される原料を混合溶融し、押出す工程を含む製造工程により層(2)が得られることを特徴とする請求項1に記載の二軸延伸多層フィルムを製造するための二軸延伸多層フィルムの製造方法。
  5. プロピレン系重合体(C)および/またはプロピレン系重合体(D)が融点150℃以下であることを特徴とする請求項2~4のいずれか一項に記載の二軸延伸多層フィルムの製造方法。
  6. 層(1)に印刷加工が施されたことを特徴とする請求項1に記載の二軸延伸多層フィルム。
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