JP7269973B2 - 送信装置、及び送信方法 - Google Patents

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Description

本開示は、マルチアンテナを用いる伝送技術に関する。
従来、マルチアンテナを用いた通信方法として、例えば、MIMO(Multiple-Input Multiple-Out)と呼ばれる通信方法がある。
MIMOに代表されるマルチアンテナ通信では、1以上の系列の送信データを変調し、各変調信号を異なるアンテナから同一周波数(共通の周波数)を用い、同時に送信することで、データの受信品質を高め、および/または、(単位時間当たりの)データの通信速度を高めることができる。
また、MIMOの一つに偏波MIMOがあり、例えば特許文献1(特開2007-192658号公報)に次の内容が開示されている。
送信側及び受信側それぞれで一部のアンテナの偏波面を切り替え、これと直交している偏波面を使用するアンテナとの伝達関数を0に近づけることによりチャネル行列のランクを向上させ、ストリーム数を確保する。3×3以上のアンテナ構成の場合には、基本的に垂直偏波を各アンテナで使用し、水平偏波をどのアンテナに適用したら効果的にチャネル行列の品質が向上するかを判断して、送受信機の特定のアンテナだけ偏波面を切り替える。
特開2007-192658号公報
ところで、MIMOにおいて、マッピング後の信号s(t)とマッピング後の信号s(t)とをプリコーディング行列を用いて重み付け演算を行い、重み付け後の信号r(t)と重み付け後の信号r(t)と生成する処理が行われることがある。
しかしながら、特許文献1では、偏波を考慮してプリコーディング行列を変更することが開示されていない。
そこで、本開示は、偏波を考慮してプリコーディング行列を変更する送信装置及び送信方法を提供する。
本開示の一実施の形態に係る送信方法は、第1の変調信号s(t)及び第2の変調信号s(t)から後述の数4を演算して第1の送信信号z(t)及び第2の送信信号z(t)を生成して送信する送信方法であって、フィードバック情報に基づいて後述の数7となるように、θ、a、bを求める。
これによれば、受信側での受信性能が向上する可能性がある。
偏波MIMOシステムのシステム構成図。 アンテナの配置状態の一例。 通信局の一構成例。 通信局の他の構成例。 通信局の変調信号のフレーム構成の一例。 端末の一構成例。 端末の変調信号のフレーム構成の一例。 通信局と端末の通信状態の一例。 通信局の変調信号のフレーム構成の他の例。 通信局の構成の一例。 通信局の構成の一例。 通信局の構成の一例。 通信局の構成の一例。 位相変更方法の一例。 位相変更方法の一例。 フレーム構成の一例。 フレーム構成の一例。 フレーム構成の一例。 フレーム構成の一例。 フレーム構成の一例。 フレーム構成の一例。 フレーム構成の一例。 位相変更方法の一例。 位相変更方法の一例。 通信局の構成の一例。 通信局の構成の一例。 通信局の構成の一例。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
(MIMO偏波)
図1は偏波MIMOシステムのシステム構成図である。
通信局110の送信部111は、信号z(t)と信号z(t)を入力とし、水平垂直偏波用アンテナ112から信号z(t)を送信し、垂直偏波用アンテナ113から信号z(t)を送信する。
端末150の受信部151は、水平偏波用アンテナ152で受信した信号と垂直偏波用アンテナ154で受信した信号とを入力とし、信号r(t)と信号r(t)とを出力する。
ここで、
通信局110の水平偏波用アンテナ112と端末150の水平偏波用アンテナ152との間のチャネル特性をh11(t)、
通信局110の垂直偏波用アンテナ113と端末150の水平偏波用アンテナ152との間のチャネル特性をh12(t)、
通信局110の水平偏波用アンテナ112と端末150の垂直偏波用アンテナ152との間のチャネル特性をh21(t)、及び
通信局110の垂直偏波用アンテナ113と端末150の垂直偏波用アンテナ153との間のチャネル特性をh22(t)
とする。
すると、
Figure 0007269973000001

の関係が成立する。
そして、偏波MIMO(Multiple-Input Multiple Output)システムにおいて、XPD(交差偏波識別度:cross polarization discrimination)が大きい値の場合、h12(t)≒0、かつ、h21(t)≒0と扱うことができる。そして、ミリ波帯を使用した場合、電波は直進性が強いため、以下のような状態になる可能性が高い。
Figure 0007269973000002
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)(t)はマッピング後のベースバンド信号)であれば、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないため、良好なデータの受信品質を得ることができる可能性が高い。同様に、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないため、良好なデータの受信品質を得ることができる可能性が高い。
但し、h11(t)、h12(t)、h21(t)、h22(t)は複素数である(実数でもよい)。r(t)、r(t)、z(t)、z(t)は複素数である(実数でもよい)。n(t)、n(t)は雑音であり、複素数である。
図2はアンテナの配置状態の一例を示す図である。
図2において、送信側の水平偏波用アンテナ112及び垂直偏波用アンテナ113に対して、受信側の水平偏波用アンテナ152及び垂直偏波用アンテナ153の配置の理想的な状態を点線で示している。
図2に示すように、この理想的な状態の水平偏波用アンテナ152及び垂直偏波用アンテナ153に対する、実際に設置された状態またはアンテナ状態が変化した場合の水平偏波用アンテナ152及び垂直偏波用アンテナ153のなす角度を、δ(ラジアン)とする。

(プリコーディング方法(1A))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(但し、δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000003
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000004

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000005
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000006

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000007

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000008

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000009


(通信局の構成(1))
以下、本開示の通信局の一構成例を説明する。
図3は、本開示の通信局の一構成例を示すブロック図である。
通信局300は、インタリーバ302A,302B、マッピング部304A,304Bと、重み付け合成部306A,306B、無線部308A,308B、水平偏波用アンテナ310A、垂直偏波用アンテナ310B、アンテナ312、受信装置313、プリコーディング方法決定部316、及び送信方法・フレーム構成決定部318を備える。
インタリーバ302Aは、符号化後のデータ301A、及び送信方法・フレーム構成信号319を入力とし、符号化後のデータ301Aをインタリーブし、インタリーブ後のデータ303Aを出力する。なお、送信方法・フレーム構成信号319に基づきインタリーブの方法を切り替えてもよい。
インタリーバ302Bは、符号化後のデータ301B、及び送信方法・フレーム構成信号319を入力とし、符号化後のデータ301Bをインタリーブし、インタリーブ後のデータ303Bを出力する。なお、送信方法・フレーム構成信号319に基づきインタリーブの方法を切り替えてもよい。
マッピング部304Aは、インタリーブ後のデータ303A、及び送信方法・フレーム構成信号319を入力とし、インタリーブ後のデータ303Aに対してQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM(64 Quadrature Amplitude Modulation)等の変調を施し、変調後の信号(マッピング後の信号)305Aを出力する。なお、送信方法・フレーム構成信号319に基づき変調方式を切り替えてもよい。
マッピング部304Bは、インタリーブ後のデータ303B、及び送信方法・フレーム構成信号319を入力とし、インタリーブ後のデータ303Bに対してQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM(64 Quadrature Amplitude Modulation)等の変調を施し、変調後の信号(マッピング後の信号)305Bを出力する。なお、送信方法・フレーム構成信号319に基づき変調方式を切り替えてもよい。
重み付け合成部306Aは、マッピング後の信号305A及びマッピング後の信号305Bと、送信方法・フレーム構成信号319と、プリコーディング方法信号320を入力とし、プリコーディング方法信号320に基づいてマッピング後の信号305Aとマッピング後の信号305Bとを重み付け合成し、送信方法・フレーム構成信号319のフレーム構成に基づき、重み付け後の信号307Aを出力する。なお、重み付け合成部306Aによる重み付け合成の方法については後述する。
重み付け合成部306Bは、マッピング後の信号305A及びマッピング後の信号305Bと、送信方法・フレーム構成信号319と、プリコーディング方法信号320を入力とし、プリコーディング方法信号320に基づいてマッピング後の信号305Aとマッピング後の信号305Bとを重み付け合成し、送信方法・フレーム構成信号319のフレーム構成に基づき、重み付け後の信号307Bを出力する。なお、重み付け合成部306Bによる重み付け合成の方法については後述する。
無線部308Aは、重み付け後の信号307A、及び送信方法・フレーム構成信号319を入力とし、重み付け後の信号307Aに対して、直交変調、帯域制限、周波数変換、増幅等の処理を施し、送信信号309Aを出力する。送信信号309Aは、水平偏波用アンテナ310Aから電波として出力される。なお、送信方法・フレーム構成信号319に基づき各種処理内容を切り替えてもよい。
無線部308Bは、重み付け後の信号307B、及び送信方法・フレーム構成信号319を入力とし、重み付け後の信号307Bに対して、直交変調、帯域制限、周波数変換、増幅等の処理を施し、送信信号309Bを出力する。送信信号309Bは、垂直偏波用アンテナ310Bから電波として出力される。なお、送信方法・フレーム構成信号319に基づき各種処理内容を切り替えてもよい。
受信装置313は、アンテナ311で受信した受信信号312を入力とし、受信信号312を復調・復号し、得られたデータ信号314、315を出力する。
プリコーディング方法決定部316は、データ信号314と信号317とを入力とし、データ信号314から通信相手が送信したフィードバック情報を取得し、フィードバック情報に基づいてプリコーディング方法を決定し、プリコーディング方法信号320を出力する。なお、プリコーディング方法決定部316によるプリコーディング方法の決定については後述する。
送信方法・フレーム構成決定部318は、データ信号314と信号317とを入力とし、データ信号314から通信相手が送信した情報を取得し、また、信号317には、通信局が所望する送信方法の情報が含まれており、これら情報に基づいて送信方法・フレーム構成を決定し、送信方法・フレーム構成信号319を出力する。

(通信局の構成(2))
以下、本開示の通信局の他の構成例を説明する。
図4は、本開示の通信局の他の構成例を示すブロック図である。
図4の通信局400は、図3の通信局300に対して、重み付け合成部306Aと無線部308Aとの間に係数乗算部401Aを備え、重み付け合成部306Bと無線部308Bとの間に係数乗算部401Bを備える。
係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307Aとプリコーディング方法信号320とを入力とし、プリコーディング方法信号320に基づいて重み付け後の信号307Aに係数を乗算し、係数乗算後の信号402Aを出力する。なお、係数乗算部401Aによる係数の乗算については後述する。
係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307Bとプリコーディング方法信号320とを入力とし、プリコーディング方法信号320に基づいて重み付け後の信号307Bに係数を乗算し、係数乗算後の信号402Bを出力する。なお、係数乗算部401Bによる係数の乗算については後述する。
なお、図4の無線部308Aは重み付け後の信号307Aの代わりに係数乗算後の信号402Aを入力として処理を行い、無線部308Bは重み付け後の信号307Bの代わりに係数乗算後の信号402Bを入力として処理を行う。

(プリコーディング方法(1A-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000010

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000011

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000012
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(1A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000013

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000014

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(1A-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000015

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000016

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000017
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(1A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000018
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000019

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(1B))
「(プリコーディング方法(1A))」で記載したように、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973000020
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000021

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000022

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000023

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000024


(プリコーディング方法(1B-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000025

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000026

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000027
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(1B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000028

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000029

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(1B-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000030

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000031

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000032
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(1B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000033
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000034

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。


(通信局の送信フレーム構成(1))
図5は、通信局が送信する変調信号のフレーム構成の一例を示す図である。図5において、横軸は時間、縦軸は周波数である。ただし、縦軸の周波数において、キャリア(サブキャリア)は1以上であればよい。図5(A)は、図3、図4の水平偏波用アンテナ310Aから送信される変調信号(z(t))のフレーム構成、図5(B)は、図3、図4の垂直偏波用アンテナ310Bから送信される変調信号(z(t))のフレーム構成の一例を示している。
また、プリアンブル、制御情報シンボル、プリコーディング設定用トレーニングシンボルがシングルキャリア(キャリア数1)方式、データシンボルがOFDM(orthogonal frequency-division multiplexing)などのマルチキャリア方式であってもよい。(このとき、プリアンブルを伝送するのに使用する周波数帯域、制御情報シンボルを伝送するのに使用する周波数帯域、プリコーディング設定用トレーニングシンボルを伝送するのに使用する周波数帯域、データシンボルを伝送するのに使用する周波数帯域は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。)そして、プリアンブル、制御情報シンボル、プリコーディング設定用トレーニングシンボル、データシンボルは、いずれもOFDMなどのマルチキャリア方式であってもよい。(このとき、プリアンブルを伝送するのに使用する周波数帯域、制御情報シンボルを伝送するのに使用する周波数帯域、プリコーディング設定用トレーニングシンボルを伝送するのに使用する周波数帯域、データシンボルを伝送するのに使用する周波数帯域は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。)
図5におけるプリアンブルは、通信局が送信した変調信号を、端末が検出するための信号、通信局が送信した変調信号に対し、端末が時間同期、および、周波数同期を行うための信号などが含まれたシンボルであるものとする。なお、図5では、プリアンブルは水平偏波用アンテナ310Aおよび垂直偏波用アンテナ310B両者から送信されてもよいし、プリアンブルは水平偏波用アンテナ310A、または、垂直偏波用アンテナ310Bのいずれか一方から送信されてもよい。
図5における制御情報シンボルは、端末に制御情報を伝送するためのシンボルであり、制御情報シンボルは、例えば、(データシンボルの)変調方式の情報(s(t)の変調方式の情報、および、(データシンボルの)s(t)の変調方式の情報、通信局が用いた誤り訂正符号の情報(符号化率、ブロック長(符号長)など)を含んでおり、端末は、制御情報シンボルを得ることで、変調方式の情報、誤り訂正符号の情報を得ることで、データシンボルを復調・復号することが可能となる。なお、図5では、制御情報シンボルは水平偏波用アンテナ310Aおよび垂直偏波用アンテナ310B両者から送信されてもよいし、制御情報シンボルは水平偏波用アンテナ310A、または、垂直偏波用アンテナ310Bのいずれか一方から送信されてもよい。
なお、少なくともデータシンボルはMIMO伝送を行っていることを前提としており、データシンボルは、同一時間、同一周波数を用いて、水平偏波用アンテナ310A、および、垂直偏波用アンテナ310Bから送信される。
図5におけるリファレンスシンボルは、端末がデータシンボルを復調(検波)するために、伝播環境の推定(チャネル推定)を行うためのシンボルである。リファレンスシンボルは、水平偏波用アンテナ310Aから送信され、また、リファレンスシンボルは、垂直偏波用アンテナ310Bからも送信される。ただし、「水平偏波用アンテナ310Aからリファレンスシンボルが送信されている時間および周波数において、垂直偏波用アンテナ310Bからリファレンスシンボルを送信しない」、という構成としてもよいし、「水平偏波用アンテナ310Aからリファレンスシンボルが送信されている時間および周波数において、垂直偏波用アンテナ310Bからもリファレンスシンボルを送信する」、というような構成としてもよい。
図5におけるデータシンボルは、データを伝送するためのシンボルであり、図5(A)におけるデータシンボルは、s(t)、および/または、s(t)で構成された信号z(t)であり、図5(B)におけるデータシンボルは、s(t)、および/または、s(t)で構成された信号z(t)である。そして、図5(A)におけるデータシンボルと図5(B)におけるデータシンボルは、同一時間、同一周波数を用いて、通信局から送信される。
図5におけるプリコーディング設定用トレーニングシンボルは、「(プリコーディング方法(1A))」、「(プリコーディング方法(1A-1))」、「(プリコーディング方法(1A-2))」、「(プリコーディング方法(1B))」、「(プリコーディング方法(1B-1))」、「(プリコーディング方法(1B-2))」で説明したプリコーディングを行うために、パラメーター(a、b、θ)を推定するためのトレーニングシンボルである。例えば、端末は、プリコーディング設定用トレーニングシンボルを受信し、伝播環境の推定(チャネル推定)を行い、チャネル推定値(CSI:Channel State Information)を、通信局に送信する。プリコーディング設定用トレーニングシンボルは、水平偏波用アンテナ310Aから送信され、また、プリコーディング設定用トレーニングシンボルは、垂直偏波用アンテナ310Bからも送信される。ただし、「水平偏波用アンテナ310Aからプリコーディング設定用トレーニングシンボルが送信されている時間および周波数において、垂直偏波用アンテナ310Bからプリコーディング設定用トレーニングシンボルを送信しない」、という構成としてもよいし、「水平偏波用アンテナ310Aからプリコーディング設定用トレーニングシンボルが送信されている時間および周波数において、垂直偏波用アンテナ310Bからもプリコーディング設定用トレーニングシンボルを送信する」、というような構成としてもよい。
なお、図5の通信局が送信する変調信号のフレーム構成は、一例であり、図5で示した以外のシンボルを通信局が送信してもよいし、フレームに図5で示した以外のシンボルが存在していてもよい。また、制御情報シンボルやデータシンボルなどに、伝播環境の推定(チャネル推定)を行うためのパイロットシンボルなどが挿入されていてもよい。

(端末の構成)
図6は、本開示の端末の構成の一構成例を示している。
端末600は、水平偏波用アンテナ601_X、無線部603_X、変調信号z1のチャネル変動推定部605_1、変調信号z2のチャネル変動推定部605_2、無線部603_Y、変調信号z1のチャネル変動推定部607_1、変調信号z2のチャネル変動推定部607_2、制御情報復号部609、信号処理部611、フィードバック情報生成部613、時間・周波数同期部615、送信部618、及びアンテナ620を備える。
無線部603_Xは、水平偏波用アンテナ601_Xで受信された受信信号602_Xと時間・周波数同期信号616とを入力とし、受信信号602_Xに対して周波数変換、直交復調等の処理を施し、ベースバンド信号604_Xを出力する。
変調信号z1のチャネル変動推定部605_1は、ベースバンド信号604_Xと時間・周波数同期信号616とを入力とし、図5(A)のリファレンスシンボルを用いて、チャネル推定を行い(チャネル特性h11(t)を算出し)、チャネル推定信号606_1を出力する。
変調信号z2のチャネル変動推定部605_2は、ベースバンド信号604_Xと時間・周波数同期信号616とを入力とし、図5(B)のリファレンスシンボルを用いて、チャネル推定を行い(チャネル特性h12(t)を算出し)、チャネル推定信号606_2を出力する。
無線部603_Yは、垂直偏波用アンテナ601_Yで受信された受信信号602_Yと時間・周波数同期信号616とを入力とし、受信信号602_Yに対して周波数変換、直交復調等の処理を施し、ベースバンド信号604_Yを出力する。
変調信号z1のチャネル変動推定部607_1は、ベースバンド信号604_Yと時間・周波数同期信号616とを入力とし、図5(A)のリファレンスシンボルを用いて、チャネル推定を行い(チャネル特性h21(t)を算出し)、チャネル推定信号608_1を出力する。
変調信号z2のチャネル変動推定部607_2は、ベースバンド信号604_Yと時間・周波数同期信号616とを入力とし、図5(B)のリファレンスシンボルを用いて、チャネル推定を行い(チャネル特性h22(t)を算出し)、チャネル推定信号608_2を出力する。
時間・周波数同期部615は、ベースバンド信号604_Xとベースバンド信号604_Yとを入力とし、図5(A)、(B)のプリアンブルを用いて、時間同期(フレーム同期)、および、周波数同期を行い、時間・周波数同期信号616を出力する。
制御情報復号部609は、ベースバンド信号604_X及びベースバンド信号604_Yと時間・周波数同期信号616とを入力とし、図5(A)、(B)の制御情報シンボルの復調・復号を行い、制御情報を得て、制御信号610を出力する。
信号処理部611は、ベースバンド信号604_X,604_Yと、チャネル推定信号606_1,606_2,608_1,608_2と、制御信号610と、時間・周波数同期信号616とを入力とし、図5(A)、(B)のデータシンボルの復調・復号を行い、データを得て、データ612を出力する。
フィードバック情報生成部613は、ベースバンド信号604_X及びベースバンド信号604_Yと時間・周波数同期信号616とを入力とし、図5(A)、(B)におけるプリコーディング設定用トレーニングシンボルを用いて、例えば、伝播環境の推定(チャネル推定)を行い、チャネル推定値(CSI:Channel State Information)を得、これに基づき、フィードバック情報を生成し、フィードバック信号614を出力する。(フィードバック情報は、送信部618を介し、端末は、フィードバック情報として、通知情報シンボルを通信局に送信する。)
送信部618は、フィードバック信号614とデータ617とを入力とし、送信信号619は、アンテナ620から電波として出力される。

(端末の送信フレーム構成)
図7は、端末が送信する変調信号のフレーム構成の一例を示す図である。図7において、横軸は時間、縦軸は周波数である。ただし、縦軸の周波数において、キャリア(サブキャリア)は1以上であればよい。このとき、プリアンブル、制御情報シンボル、通知情報シンボルがシングルキャリア(キャリア数1)方式、データシンボルがOFDM(orthogonal frequency-division multiplexing)などのマルチキャリア方式であってもよい。(このとき、プリアンブルを伝送するのに使用する周波数帯域、制御情報シンボルを伝送するのに使用する周波数帯域、通知情報シンボルを伝送するのに使用する周波数帯域、データシンボルを伝送するのに使用する周波数帯域は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。)そして、プリアンブル、制御情報シンボル、通知情報シンボル、データシンボルは、いずれもOFDMなどのマルチキャリア方式であってもよい。(このとき、プリアンブルを伝送するのに使用する周波数帯域、制御情報シンボルを伝送するのに使用する周波数帯域、通知情報シンボルを伝送するのに使用する周波数帯域、データシンボルを伝送するのに使用する周波数帯域は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。)また、端末が送信する変調信号は、一つに限ったものではない(例えば、複数のアンテナか複数の変調信号を送信するMIMO(Multiple-Input Multiple-Output)方式、MISO(Multiple-Input Single-Output)方式を用いてもよい。)。
図7におけるプリアンブルは、端末が送信した変調信号を、端末が検出するための信号、端末が送信した変調信号に対し、通信局が、時間同期、および、周波数同期を行うための信号などが含まれたシンボルであるものとする。
図7における制御情報シンボルは、通信局に制御情報を伝送するためのシンボルであり、制御情報シンボルは、例えば、(データシンボルの)変調方式の情報、端末が用いた誤り訂正符号の情報(符号化率、ブロック長(符号長)など)を含んでおり、通信局は、制御情報シンボルを得ることで、変調方式の情報、誤り訂正符号の情報を得ることで、データシンボルの復調・復号することが可能となる。
図7における通知情報シンボルは、「端末が、通信局が送信したプリコーディング設定用トレーニングシンボルを用いて推定した、例えば、伝播環境の推定(チャネル推定)を行うことで得たチャネル推定値(CSI)を、通信局に伝送する」ためのシンボルである。(したがって、通信局は、通知情報シンボルを得ることで、データシンボルを生成するのに使用するプリコーディング行列、(および、パワー変更値)を求めることができる。)
図7におけるリファレンスシンボルは、通信局がデータシンボルを復調(検波)するために、伝播環境の推定(チャネル推定)を行うためのシンボルである。
図7におけるデータシンボルは、データを伝送するためのシンボルである。
なお、図7の端末が送信する変調信号のフレーム構成は、一例であり、図7で示した以外のシンボルを端末が送信してもよいし、フレームに図7で示した以外のシンボルが存在していてもよい。また、制御情報シンボルやデータシンボルなどに、伝播環境の推定(チャネル推定)を行うためのパイロットシンボルなどが挿入されていてもよい。

(通信局と端末の通信状態)
図8は、通信局と端末の通信状態の一例を示している。フレーム#1、フレーム#2、フレーム#3は通信局が送信しているフレームであり、各フレームは、例えば、図5のように構成されているものとする。加えて、通信局は、「ビーコン(Beacon)」フレームを送信しており、端末は、「ビーコン」を検出することで、通信局が構成しているネットワークを検出することになる。
フレーム$1、フレーム$2は端末が送信しているフレームであり、各フレームは、例えば、図7のように構成されているものとする。加えて、端末は、「データ要求」のフレームを送信している。
図8に示すように、例えば、通信局は、特定の端末と通信を行っていない場合、規則的に「ビーコン」フレームを送信しているものとする。
端末は、通信局が送信した「ビーコン」フレームを検出し、「データ要求」のフレームを、通信局に対して送信する。
通信局は、端末が送信した「データ要求」のフレームを受信し、データシンボルを含む「フレーム#1」を送信する。なお、上述のように、「フレーム#1」は、例えば、図5に示したようなシンボルで構成されているものとする。
端末は、通信局が送信した「フレーム#1」を受信する。そして、端末は、「フレーム#1」に含まれている「プリコーディング設定用トレーニングシンボル」を抽出し、例えば、伝播環境の推定(チャネル推定)を行い、チャネル推定値(CSI)を「フレーム$1」における「通知情報シンボル」を用いて送信する。
通信局は、端末が送信した「フレーム$1」を受信する。そして、端末は、「フレーム$1」に含まれている「通知情報シンボル」を用いて、「(プリコーディング方法(1A))」、「(プリコーディング方法(1A-1))」、「(プリコーディング方法(1A-2))」、「(プリコーディング方法(1B))」、「(プリコーディング方法(1B-1))」、「(プリコーディング方法(1B-2))」で説明したプリコーディングを行うために、パラメーター(a、b、θ)を求める。そして、通信局は、「フレーム#2」を送信する際、データシンボルに対し、求めたパラメーターに基づいたプリコーディングを施し、変調信号を送信する。また、通信局は、「フレーム#2」において、「プリコーディング設定用トレーニングシンボル」を送信する。
端末は、通信局が送信した「フレーム#2」を受信する。そして、端末は、「フレーム#2」に含まれている「プリコーディング設定用トレーニングシンボル」を抽出し、例えば、伝播環境の推定(チャネル推定)を行い、チャネル推定値(CSI)を「フレーム$2」における「通知情報シンボル」を用いて送信する。
端末は、通信局が送信した「フレーム#2」を受信する。そして、端末は、「フレーム#2」に含まれている「プリコーディング設定用トレーニングシンボル」を抽出し、例えば、伝播環境の推定(チャネル推定)を行い、チャネル推定値(CSI)を「フレーム$2」における「通知情報シンボル」を用いて送信する
通信局は、端末が送信した「フレーム$2」を受信する。そして、端末は、「フレーム$2」に含まれている「通知情報シンボル」を用いて、「(プリコーディング方法(1A))」、「(プリコーディング方法(1A-1))」、「(プリコーディング方法(1A-2))」、「(プリコーディング方法(1B))」、「(プリコーディング方法(1B-1))」、「(プリコーディング方法(1B-2))」で説明したプリコーディングを行うために、パラメーター(a、b、θ)を求める。そして、通信局は、「フレーム#3」を送信する際、データシンボルに対し、求めたパラメーターに基づいたプリコーディングを施し、変調信号を送信する。また、通信局は、「フレーム#3」において、「プリコーディング設定用トレーニングシンボル」を送信する。
以上のように図8のような通信状態のとき、通信局が送信した「フレーム#(N-1)」に含まれる「プリコーディング設定用トレーニングシンボル」を端末が受信し、端末は、この「プリコーディング設定用トレーニングシンボル」からフィードバック情報を生成、送信し、通信局は、このフィードバック情報に基づいて、「フレーム#N」の「データシンボル」のプリコーディングを行うことになる。なお、図8の場合、Nは2以上の整数となる。
上述のようにプリコーディング方法の設定を行った場合、通信局が送信する「フレーム#1」では好適なプリコーディング方法の設定のための端末からのフィードバック情報を、通信局は保持していない。そこで、図9に示すような送信方法を考える。

(通信局の送信フレーム構成(2))
図9は、図8に示す通信局が送信する「フレーム#1」の構成の一例を示している。なお、図9において、図5と同様に動作するものについては、説明を省略する。
図9が、図5と異なる点は、データシンボルの構成である(時間t3からt4)。図9では、「データC1」があるとき、「データC1」と同一のデータ群、「データC1-1」、「データC1-2」、「データC1-3」を生成する。(なお、図9では、同一のデータ群を3つとしているが、これに限ったものではない。)
そして、
「データC1-1」を伝送するのに使用するプリコーディング方法(プリコーディング方法とパワー変更値)をプリコーディング方法#1とし、
「データC1-2」を伝送するのに使用するプリコーディング方法をプリコーディング方法#2とし、
「データC1-3」を伝送するのに使用するプリコーディング方法をプリコーディング方法#3とする。
このとき、プリコーディング方法#1とプリコーディング方法#2は異なり、プリコーディング方法#1とプリコーディング方法#3は異なり、プリコーディング方法#2とプリコーディング方法#3は異なるものとする。
つまり、「データC1-i」を伝送するのに使用するプリコーディング方法をプリコーディング方法#iとし、「データC1-j」を伝送するのに使用するプリコーディング方法をプリコーディング方法#jとする。
このとき、i≠jが成立するとき、プリコーディング方法#iとプリコーディング方法#jは異なるものとする。
このようにすることで、端末は、例えば、図8の場合、「データC1-1」、「データC1-2」、「データC1-3」のいずれかで正しい結果を得ることができる可能性が高くなるという効果を得ることができる。
上述した「(プリコーディング方法(1A))」、「(プリコーディング方法(1A-1))」、「(プリコーディング方法(1A-2))」、「(プリコーディング方法(1B))」、「(プリコーディング方法(1B-1))」、「(プリコーディング方法(1B-2))」では、プリコーディング行列を
Figure 0007269973000035

または、
Figure 0007269973000036

として説明したが、これとは異なる場合について説明する。

(プリコーディング方法(2A))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000037
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000038

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000039
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000040

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000041

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000042

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000043


(プリコーディング方法(2A-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000044

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000045

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000046
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(2A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000047

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000048

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(2A-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000049

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000050

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000051
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(2A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000052
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000053

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(2B))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000054
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000055

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000056
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000057

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000058

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000059

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000060


(プリコーディング方法(2B-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000061

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000062

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000063
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(2B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000064

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000065

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(2B-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000066

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000067

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000068
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(2B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000069
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000070

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(3A))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000071
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000072

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000073
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000074

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000075

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000076

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000077


(プリコーディング方法(3A-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000078

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000079

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000080
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(3A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000081

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000082

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(3A-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000083

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000084

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000085
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(3A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000086
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000087

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(3B))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000088
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000089

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000090
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000091

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000092

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000093

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000094


(プリコーディング方法(3B-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000095

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000096

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000097
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(3B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000098

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000099

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(3B-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000100

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000101

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000102
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(3B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000103
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000104

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(4A))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000105
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000106

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000107
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000108

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000109

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000110

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000111


(プリコーディング方法(4A-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000112

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000113

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000114
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(4A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000115

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000116

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(4A-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000117

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000118

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000119
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(4A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000120
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000121

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(4B))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000122
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000123

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000124
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000125

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000126

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000127

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000128


(プリコーディング方法(4B-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000129

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000130

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000131
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(4B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000132

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000133

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(4B-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000134

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000135

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000136
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(4B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000137
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000138

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(5A))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000139
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000140

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000141
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000142

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000143

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000144

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000145


(プリコーディング方法(5A-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000146

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000147

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000148
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(5A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000149

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000150

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(5A-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000151

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000152

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000153
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(5A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000154
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000155

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(5B))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000156
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000157

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000158
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000159

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000160

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000161

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000162


(プリコーディング方法(5B-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000163

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000164

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000165
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(5B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000166

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000167

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(5B-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000168

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000169

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000170
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(5B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000171
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000172

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(6A))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000173
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000174

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000175
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000176

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000177

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000178

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000179

(プリコーディング方法(6A-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000180

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000181

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000182
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(6A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000183

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000184

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(6A-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000185

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000186

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000187
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(6A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000188
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000189

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(6B))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000190
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000191

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000192
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000193

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000194

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000195

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000196


(プリコーディング方法(6B-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000197

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000198

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000199
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(6B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000200

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000201

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(6B-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000202

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000203

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000204
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(6B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000205
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000206

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(7A))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000207
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000208

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000209
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000210

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000211

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000212

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000213


(プリコーディング方法(7A-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000214

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000215

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000216
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(7A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000217

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000218

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(7A-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000219

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000220

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000221
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(7A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000222
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000223

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(7B))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000224
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000225

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000226
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000227

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000228

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000229

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000230


(プリコーディング方法(7B-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000231

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000232

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000233
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(7B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000234

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000235

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(7B-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000236

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000237

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000238
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(7B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000239
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000240

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(8A))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000241
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000242

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000243
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000244

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000245

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000246

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000247


(プリコーディング方法(8A-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000248

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000249

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000250
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(8A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000251

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000252

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(8A-2)
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000253

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000254

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000255
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(8A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000256
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000257

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(8B))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000258
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000259

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000260
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000261

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000262

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000263

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000264

(プリコーディング方法(8B-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000265

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000266

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000267
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(8B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000268

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000269

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(8B-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000270

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000271

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000272
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(8B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000273
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000274

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。


(プリコーディング方法(9A))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000275
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000276

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000277
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000278

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000279

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000280

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000281


(プリコーディング方法(9A-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000282

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000283

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000284
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(9A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000285

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000286

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(9A-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000287

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000288

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000289
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(9A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000290
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000291

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(9B))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000292
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000293

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000294
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000295

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000296

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000297

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000298


(プリコーディング方法(9B-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000299

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000300

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000301
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(9B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000302

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000303

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(9B-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000304

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000305

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000306
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(9B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000307
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000308

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(10A))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000309
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000310

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000311
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000312

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000313

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000314

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000315

(プリコーディング方法(10A-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000316

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000317

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000318
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(10A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000319

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000320

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(10A-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000321

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000322

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000323
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(10A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000324
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000325

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(10B))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000326
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000327

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000328
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000329

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000330

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000331

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000332


(プリコーディング方法(10B-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000333

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000334

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000335
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(10B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000336

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000337

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(10B-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000338

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000339

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000340
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(10B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000341
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000342

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(11A))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000343
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000344

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000345
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000346

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000347

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000348

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000349


(プリコーディング方法(11A-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000350

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000351

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000352
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(11A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000353

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000354

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(11A-2)
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000355

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000356

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000357
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(11A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000358
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000359

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(11B))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000360
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000361

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000362
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000363

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000364

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000365

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000366


(プリコーディング方法(11B-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000367

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000368

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000369
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(11B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000370

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000371

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(11B-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000372

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000373

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000374
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(11B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000375
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000376

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(12A))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000377
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000378

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000379
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000380

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000381

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000382

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000383


(プリコーディング方法(12A-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000384

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000385

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000386
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(12A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000387

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000388

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(12A-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000389

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000390

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000391
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(12A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000392
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000393

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(12B))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000394
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000395

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000396
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000397

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000398

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000399

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000400


(プリコーディング方法(12B-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000401

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000402

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000403
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(12B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000404

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000405

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(12B-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000406

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000407

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000408
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(12B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000409
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000410

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(13A))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000411
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000412

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000413
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000414

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000415

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000416

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000417


(プリコーディング方法(13A-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000418

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000419

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000420
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(13A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000421

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000422

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(13A-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000423

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000424

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000425
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(13A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000426
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000427

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(13B))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000428
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000429

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000430
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000431

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000432

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000433

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000434


(プリコーディング方法(13B-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000435

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000436

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000437
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(13B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000438

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000439

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(13B-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000440

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000441

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000442
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(13B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000443
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000444

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(14A))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000445
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000446

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000447
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000448

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000449

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000450

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000451


(プリコーディング方法(14A-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000452

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000453

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000454
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(14A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000455

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000456

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(14A-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000457

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000458

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000459
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(14A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000460
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000461

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(14B))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000462
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000463

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000464
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000465

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000466

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000467

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000468


(プリコーディング方法(14B-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000469

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000470

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000471
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(14B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000472

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000473

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(14B-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000474

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000475

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000476
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(14B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000477
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000478

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(15A))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000479
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000480

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000481
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000482

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000483

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000484

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000485


(プリコーディング方法(15A-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000486

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000487

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000488
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(15A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000489

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000490

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(15A-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000491

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000492

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000493
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(15A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000494
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000495

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(15B))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000496
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000497

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000498
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000499

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000500

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000501

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000502


(プリコーディング方法(15B-1)
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000503

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000504

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000505
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(15B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000506

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000507

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(15B-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000508

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000509

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000510
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(15B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000511
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000512

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(16A))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000513
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000514

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000515
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000516

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000517

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000518

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000519


(プリコーディング方法(16A-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000520

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000521

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000522
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(16A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000523

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000524

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(16A-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000525

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000526

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000527
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(16A))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000528
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000529

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(16B))
図2のような状態のとき、受信装置(例えば、端末)が受信する信号r(t)、r(t)は下記のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000530
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t)、s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000531

すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000532
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000533

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000534

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000535

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用いて、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000536


(プリコーディング方法(16B-1))
図3は、通信局の構成であり、図3の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、z(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000537

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000538

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t)を出力する。
Figure 0007269973000539
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(16B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000540

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000541

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(16B-2))
図4は、図3と異なる通信局の構成であり、図4の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aを、s(t)とし、マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bを、s(t)とする。
また、重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aを、y(t)とし、重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bを、y(t)とする。
さらに、係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aを、z(t)とし、係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bを、z(t)とする。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000542

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000543

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t)を出力する。
Figure 0007269973000544
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「(プリコーディング方法(16B))」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000545
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000546

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図4の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図4の係数乗算部401Bは、重み付け後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(通信局の構成(3))
図2、図3の構成と異なる通信局の構成として、図10、図11を示す。図2、図3と同様に動作するものには、同一の符号を付している。図10、図11が、図2、図3と異なる点は、マッピング部304Bと重み付け合成部306Bとの間に位相変更部1001Bが追加されている点である。
位相変更部1001Bは、マッピング後の信号305Bと送信方法・フレーム構成信号319とを入力とし、送信方法・フレーム構成信号319に基づいてマッピング後の信号305Bの位相を変更し、位相変更後の信号1002Bを出力する。
なお、図10、図11において、重み付け合成部306Bは、マッピング後の信号305Bの代わりに位相変更後の信号1002Bを入力として処理を行う。
(偏波MIMOシステム)
図1の場合、以下の関係が成立する。
Figure 0007269973000547
そして、偏波MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)システムにおいて、XPD(交差偏波識別度:Cross polarization discrimination)が大きい値の場合、h12(t)≒0、かつ、h21(t)≒0と扱うことができる。そして、ミリ波帯を使用した場合、電波は直進性が強いため、以下のような状態になる可能性が高い。
Figure 0007269973000548
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)であれば、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないため、良好なデータの受信品質を得ることができる可能性が高い。同様に、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないため、良好なデータの受信品質を得ることができる可能性が高い。
但し、h11(t),h12(t),h21(t),h22(t)は複素数である(実数でもよい)。r(t),r(t),z(t),z(t)は複素数である(実数でもよい)。n(t),n(t)は雑音であり、複素数である。
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は下記のように与えることができる(但し、δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000549
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
これまでの説明では、通信局は、端末からのフィードバック情報に基づいて、プリコーディング方法を切り替える方法について説明してきた。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。したがって、このような状況において、データの受信品質を確保しながら、なおかつ、アンテナの状態の変動が緩やかになったときにも、これまで述べたプリコーディング方法と同様に、データの受信品質を確保できる、プリコーディング方法の適用が望まれる。以下では、これを満たすプリコーディング方法について説明する。
(プリコーディング方法(17A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000550
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000551

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000552
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000553

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000554

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000555

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000556
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。
(プリコーディング方法(17A-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000557

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000558

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000559
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(17A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000560

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000561

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
(プリコーディング方法(17A-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000562

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000563

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000564
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(17A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000565
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000566

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。
(プリコーディング方法(17A)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000567
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(17A)」を満足しなくなる。
(プリコーディング方法(17B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000568
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000569

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973000570
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000571

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000572

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000573

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000574
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。
(プリコーディング方法(17B-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000575

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000576

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000577
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(17B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000578

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000579

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
(プリコーディング方法(17B-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000580

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000581

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000582
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(17B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000583
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000584

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。
(プリコーディング方法(17B)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000585
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(17B)」を満足しなくなる。
(プリコーディング方法(18A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000586
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000587

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000588
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000589

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000590

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000591

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000592
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。
(プリコーディング方法(18A-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000593

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000594

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000595
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(18A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000596

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000597

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
(プリコーディング方法(18A-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000598

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000599

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000600
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(18A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000601
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000602

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。
(プリコーディング方法(18A)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000603
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(18A)」を満足しなくなる。
(プリコーディング方法(18B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000604
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000605

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973000606
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000607

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000608

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000609

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000610
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。
(プリコーディング方法(18B-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000611

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000612

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000613
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(18B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000614

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000615

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
(プリコーディング方法(18B-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000616

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000617

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000618
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(18B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000619
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000620

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。
(プリコーディング方法(18B)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000621
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(18B)」を満足しなくなる。
(プリコーディング方法(19A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000622
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000623

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000624
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000625

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000626

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000627

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000628
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。
(プリコーディング方法(19A-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000629

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000630

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000631
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(19A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000632

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000633

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
(プリコーディング方法(19A-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000634

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000635

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000636
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(19A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000637
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000638

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。
(プリコーディング方法(19A)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000639
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(19A)」を満足しなくなる。
(プリコーディング方法(19B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000640
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000641

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973000642
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000643

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000644

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000645

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000646
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。
(プリコーディング方法(19B-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000647

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000648

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000649
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(19B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000650

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000651

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
(プリコーディング方法(19B-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000652

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000653

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000654
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(19B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000655
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000656

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。
(プリコーディング方法(19B)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000657
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(19B)」を満足しなくなる。
(プリコーディング方法(20A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000658
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000659

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000660
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000661

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000662

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000663

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000664
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(20A-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000665

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000666

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000667
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(20A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000668

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000669

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(20A-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000670

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000671

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000672
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(20A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000673
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000674

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(20A)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000675
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(20A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(20B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000676
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000677

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973000678
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000679

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000680

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000681

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000682
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(20B-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000683

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000684

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000685
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(20B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000686

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000687

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(20B-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000688

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000689

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000690
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(20B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000691
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000692

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(20B)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000693
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(20B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(21A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000694
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000695

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000696
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000697

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000698

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000699

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000700
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(21A-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000701

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000702

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000703
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(21A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000704

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000705

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(21A-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000706

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000707

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000708
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(21A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000709
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000710

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(21A)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000711
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(21A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(21B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000712
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000713

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973000714
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000715

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000716

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000717

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000718
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(21B-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000719

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000720

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000721
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(21B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000722

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000723

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(21B-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000724

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000725

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000726
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(21B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000727
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000728

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(21B)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000729
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(21B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(22A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000730
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000731

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000732
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000733

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000734

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000735

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000736
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(22A-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000737

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000738

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000739
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(22A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000740

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000741

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(22A-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000742

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000743

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000744
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(22A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000745
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000746

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(22A)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000747
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(22A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(22B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000748
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000749

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973000750
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000751

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000752

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000753

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000754
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(22B-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000755

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000756

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000757
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(22B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000758

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000759

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(22B-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000760

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000761

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000762
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(22B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000763
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000764

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(22B)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000765
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(22B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(23A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000766
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000767

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000768
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000769

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000770

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000771

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000772
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(23A-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000773

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000774

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000775
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(23A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000776

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000777

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(23A-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000778

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000779

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000780
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(23A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000781
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000782

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(23A)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000783
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(23A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(23B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000784
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000785

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973000786
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000787

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000788

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000789

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000790
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(23B-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000791

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000792

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000793
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(23B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000794

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000795

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(23B-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000796

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000797

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000798
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(23B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000799
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000800

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(23B)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000801
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(23B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(24A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000802
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000803

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000804
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000805

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000806

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000807

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000808
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(24A-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000809

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000810

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000811
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(24A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000812

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000813

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(24A-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000814

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000815

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000816
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(24A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000817
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000818

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(24A)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000819
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(24A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(24B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000820
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000821

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973000822
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000823

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000824

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000825

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000826
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(24B-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000827

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000828

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000829
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(24B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000830

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000831

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(24B-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000832

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000833

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000834
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(24B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000835
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000836

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(24B)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000837
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(24B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(25A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000838
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000839

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000840
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000841

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000842

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000843

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000844
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(25A-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000845

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000846

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000847
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(25A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000848

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000849

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(25A-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000850

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000851

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000852
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(25A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000853
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000854

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(25A)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000855
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(25A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(25B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000856
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000857

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973000858
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000859

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000860

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000861

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000862
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(25B-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000863

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000864

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000865
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(25B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000866

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000867

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(25B-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000868

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000869

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000870
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(25B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000871
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000872

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(25B)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000873
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(25B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(26A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000874
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000875

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000876
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000877

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000878

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000879

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000880
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(26A-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000881

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000882

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000883
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(26A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000884

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000885

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(26A-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000886

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000887

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000888
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(26A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000889
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000890

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(26A)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000891
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(26A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(26B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000892
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000893

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973000894
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000895

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000896

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000897

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000898
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(26B-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000899

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000900

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000901
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(26B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000902

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000903

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(26B-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000904

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000905

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000906
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(26B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000907
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000908

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(26B)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000909
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(26B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(27A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000910
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000911

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000912
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000913

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000914

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000915

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000916
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(27A-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000917

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000918

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000919
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(27A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000920

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000921

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(27A-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000922

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000923

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000924
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(27A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000925
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000926

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(27A)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000927
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(27A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(27B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000928
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000929

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973000930
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000931

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000932

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000933

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000934
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(27B-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000935

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000936

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000937
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(27B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000938

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000939

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(27B-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000940

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000941

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000942
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(27B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000943
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000944

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(27B)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000945
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(27B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(28A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000946
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000947

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000948
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000949

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000950

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000951

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000952
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(28A-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000953

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000954

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000955
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(28A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000956

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000957

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(28A-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000958

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000959

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000960
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(28A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000961
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000962

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(28A)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000963
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(28A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(28B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000964
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000965

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973000966
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000967

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000968

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000969

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000970
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(28B-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000971

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000972

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000973
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(28B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000974

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000975

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(28B-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000976

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000977

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000978
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(28B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000979
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000980

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(28B)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000981
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(28B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(29A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973000982
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973000983

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973000984
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973000985

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973000986

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973000987

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973000988
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(29A-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000989

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000990

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973000991
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(29A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000992

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000993

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(29A-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973000994

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000995

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973000996
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(29A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973000997
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973000998

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(29A)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973000999
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(29A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(29B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001000
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001001

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973001002
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001003

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001004

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001005

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001006
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(29B-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001007

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001008

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001009
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(29B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001010

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001011

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(29B-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001012

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001013

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001014
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(29B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001015
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001016

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(29B)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001017
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(29B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(30A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001018
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001019

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973001020
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001021

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001022

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001023

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001024
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(30A-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001025

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001026

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001027
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(30A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001028

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001029

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(30A-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001030

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001031

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001032
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(30A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001033
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001034

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(30A)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001035
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(30A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(30B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001036
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001037

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973001038
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001039

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001040

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001041

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001042
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(30B-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001043

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001044

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001045
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(30B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001046

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001047

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(30B-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001048

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001049

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001050
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(30B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001051
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001052

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(30B)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001053
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(30B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(31A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001054
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001055

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973001056
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001057

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001058

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001059

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001060
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(31A-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001061

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001062

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001063
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(31A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001064

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001065

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(31A-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001066

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001067

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001068
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(31A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001069
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001070

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(31A)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001071
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(31A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(31B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001072
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001073

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973001074
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001075

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001076

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001077

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001078
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(31B-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001079

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001080

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001081
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(31B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001082

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001083

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(31B-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001084

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001085

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001086
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(31B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001087
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001088

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(31B)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001089
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(31B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(32A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001090
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001091

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973001092
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001093

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001094

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001095

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001096
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(32A-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001097

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001098

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001099
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(32A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001100

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001101

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(32A-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001102

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001103

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001104
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(32A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001105
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001106

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(32A)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001107
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(32A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(32B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001108
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001109

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973001110
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001111

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001112

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001113

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001114
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(32B-1))
図10は、通信局の構成である。図10の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001115

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001116

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001117
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(32B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001118

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001119

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(32B-2))
図11は、図10とは異なる通信局の構成である。図11の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001120

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001121

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001122
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(32B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001123
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001124

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図11の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図11の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(32B)における位相変更)
そして、図10、図11における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001125
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図10、図11において、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図10、図11において、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図10、図11において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(32B)」を満足しなくなる。
(通信局の構成(4))
図10、図11の構成と異なる通信局の構成として、図12、図13を示す。図10、図11と同様に動作するものには同一番号を付している。図12、図13が、図10、図11と異なる点は、位相変更部1001Aが追加されている点である。
位相変更部1001Aは、マッピング後の信号305Bと送信方法・フレーム構成信号319とを入力とし、送信方法・フレーム構成信号319に基づいてマッピング後の信号305Bの位相を変更し、位相変更後の信号1002Bを出力する。
なお、図12、図13において、重み付け合成部306Aは、マッピング後の信号305Aの代わりに位相変更後の信号1002Aを入力として処理を行う。
(プリコーディング方法(33A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001126
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001127

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973001128
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001129

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001130

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001131

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001132
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(33A-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001133

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001134

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001135
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(33A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001136

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001137

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(33A-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001138

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001139

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001140
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(33A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001141
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001142

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(33A)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001143
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(33A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(33B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001144
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001145

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973001146
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001147

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001148

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001149

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001150
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(33B-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001151

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001152

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001153
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(33B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001154

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001155

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(33B-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001156

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001157

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001158
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(33B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001159
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001160

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(33B)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001161
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(33B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(34A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001162
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001163

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973001164
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001165

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001166

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001167

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001168
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(34A-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001169

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001170

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001171
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(34A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001172

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001173

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(34A-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001174

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001175

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001176
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(34A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001177
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001178

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(34A)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001179
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(34A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(34B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001180
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001181

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973001182
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001183

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001184

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001185

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001186
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(34B-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001187

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001188

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001189
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(34B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001190

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001191

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(34B-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001192

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001193

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001194
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(34B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001195
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001196

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(34B)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001197
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(34B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(35A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001198
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001199

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973001200
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001201

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001202

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001203

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001204
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(35A-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001205

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001206

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001207
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(35A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001208

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001209

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(35A-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001210

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001211

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001212
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(35A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001213
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001214

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(35A)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001215
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(35A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(35B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001216
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001217

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973001218
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001219

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001220

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001221

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001222
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(35B-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001223

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001224

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001225
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(35B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001226

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001227

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(35B-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001228

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001229

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001230
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(35B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001231
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001232

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(35B)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001233
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(35B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(36A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001234
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001235

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973001236
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001237

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001238

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001239

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001240
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(36A-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001241

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001242

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001243
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(36A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001244

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001245

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(36A-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001246

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001247

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001248
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(36A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001249
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001250

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(36A)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001251
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(36A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(36B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001252
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001253

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973001254
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001255

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001256

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001257

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001258
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(36B-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001259

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001260

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001261
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(36B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001262

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001263

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(36B-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001264

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001265

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001266
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(36B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001267
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001268

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(36B)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001269
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(36B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(37A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001270
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001271

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973001272
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001273

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001274

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001275

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001276
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(37A-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001277

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001278

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001279
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(37A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001280

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001281

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(37A-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001282

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001283

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001284
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(37A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001285
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001286

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(37A)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001287
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(37A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(37B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001288
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001289

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973001290
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001291

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001292

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001293

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001294
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(37B-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001295

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001296

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001297
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(37B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001298

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001299

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(37B-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001300

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001301

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001302
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(37B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001303
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001304

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(37B)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001305
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(37B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(38A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001306
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001307

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973001308
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001309

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001310

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001311

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001312
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(38A-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001313

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001314

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001315
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(38A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001316

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001317

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(38A-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001318

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001319

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001320
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(38A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001321
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001322

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(38A)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001323
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(38A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(38B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001324
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001325

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973001326
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001327

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001328

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001329

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001330
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(38B-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001331

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001332

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001333
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(38B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001334

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001335

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(38B-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001336

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001337

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001338
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(38B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001339
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001340

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(38B)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001341
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(38B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(39A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001342
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001343

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973001344
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001345

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001346

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001347

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001348
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(39A-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001349

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001350

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001351
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(39A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001352

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001353

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(39A-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001354

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001355

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001356
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(39A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001357
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001358

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(39A)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001359
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(39A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(39B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001360
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001361

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973001362
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001363

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001364

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001365

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001366
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(39B-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001367

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001368

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001369
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(39B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001370

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001371

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(39B-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001372

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001373

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001374
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(39B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001375
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001376

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(39B)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001377
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(39B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(40A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001378
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001379

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973001380
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001381

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001382

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001383

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001384
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(40A-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001385

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001386

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001387
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(40A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001388

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001389

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(40A-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001390

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001391

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001392
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(40A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001393
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001394

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(40A)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001395
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(40A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(40B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001396
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001397

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973001398
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001399

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001400

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001401

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001402
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(40B-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001403

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001404

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001405
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(40B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001406

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001407

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(40B-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001408

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001409

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001410
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(40B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001411
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001412

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(40B)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001413
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(40B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(41A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001414
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001415

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973001416
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001417

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001418

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001419

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001420
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(41A-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001421

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001422

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001423
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(41A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001424

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001425

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(41A-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001426

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001427

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001428
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(41A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001429
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001430

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(41A)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001431
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(41A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(41B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001432
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001433

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973001434
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001435

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001436

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001437

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001438
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(41B-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001439

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001440

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001441
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(41B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001442

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001443

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(41B-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001444

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001445

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001446
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(41B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001447
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001448

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(41B)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001449
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(41B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(42A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001450
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001451

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973001452
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001453

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001454

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001455

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001456
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(42A-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001457

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001458

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001459
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(42A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001460

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001461

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(42A-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001462

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001463

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001464
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(42A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001465
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001466

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(42A)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001467
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(42A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(42B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001468
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001469

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973001470
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001471

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001472

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001473

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001474
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(42B-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001475

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001476

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001477
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(42B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001478

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001479

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(42B-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001480

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001481

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001482
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(42B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001483
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001484

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(42B)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001485
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(42B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(43A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001486
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001487

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973001488
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001489

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001490

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001491

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001492
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(43A-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001493

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001494

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001495
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(43A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001496

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001497

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(43A-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001498

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001499

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001500
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(43A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001501
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001502

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(43A)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001503
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(43A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(43B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001504
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001505

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973001506
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001507

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001508

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001509

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001510
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(43B-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001511

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001512

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001513
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(43B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001514

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001515

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(43B-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001516

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001517

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001518
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(43B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001519
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001520

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(43B)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001521
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(43B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(44A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001522
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001523

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973001524
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001525

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001526

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001527

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001528
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(44A-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001529

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001530

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001531
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(44A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001532

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001533

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(44A-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001534

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001535

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001536
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(44A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001537
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001538

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(44A)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001539
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(44A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(44B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001540
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001541

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973001542
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001543

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001544

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001545

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001546
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(44B-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001547

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001548

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001549
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(44B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001550

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001551

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(44B-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001552

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001553

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001554
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(44B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001555
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001556

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(44B)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001557
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(44B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(45A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001558
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001559

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973001560
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001561

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001562

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001563

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001564
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(45A-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001565

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001566

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001567
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(45A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001568

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001569

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(45A-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001570

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001571

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001572
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(45A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001573
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001574

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(45A)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001575
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(45A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(45B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001576
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001577

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973001578
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001579

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001580

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001581

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001582
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)については、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(45B-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001583

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001584

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001585
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(45B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001586

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001587

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(45B-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001588

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001589

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001590
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(45B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001591
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001592

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(45B)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001593
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(45B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(46A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001594
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001595

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973001596
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001597

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001598

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001599

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001600
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(46A-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001601

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001602

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001603
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(46A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001604

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001605

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(46A-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001606

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001607

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001608
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(46A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001609
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001610

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(46A)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001611
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(46A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(46B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001612
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001613

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973001614
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001615

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001616

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001617

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001618
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(46B-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001619

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001620

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001621
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(46B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001622

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001623

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(46B-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001624

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001625

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001626
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(46B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001627
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001628

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(46B)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001629
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(46B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(47A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001630
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001631

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973001632
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001633

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001634

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001635

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001636
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(47A-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001637

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001638

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001639
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(47A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001640

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001641

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(47A-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001642

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001643

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001644
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(47A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001645
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001646

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(47A)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001647
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(47A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(47B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001648
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001649

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973001650
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001651

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001652

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001653

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001654
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(47B-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001655

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001656

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001657
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(47B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001658

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001659

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(47B-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001660

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001661

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001662
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(47B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001663
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001664

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(47B)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001665
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(47B)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(48A))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001666
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001667

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、次式が成立する。
Figure 0007269973001668
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001669

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001670

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001671

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001672
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(48A-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001673

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001674

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001675
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(48A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001676

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001677

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(48A-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001678

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001679

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001680
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(48A)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001681
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001682

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(48A)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001683
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(48A)」を満足しなくなる。

(プリコーディング方法(48B))
図2のような状態のとき、受信装置が受信する信号r(t),r(t)は以下の式のように与えることができる(δは0ラジアン以上、かつ、2πラジアン未満とする。)。
Figure 0007269973001684
このとき、z(t)=s(t)、z(t)=s(t)(s(t),s(t)はマッピング後のベースバンド信号)とすると、δ=0、π/2、π、3π/2ラジアンのときを除き、マッピング後のベースバンド信号s(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受け、マッピング後のベースバンド信号s2(t)は、マッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けるため、データの受信品質は低下する可能性がある。
そこで、通信局は、端末からのフィードバック情報を得て、そのフィードバック情報に基づき、プリコーディングを行う方法を提案する。ユニタリ行列を用いた以下のようなプリコーディングを行うことを考える。
Figure 0007269973001685

但し、a,bは複素数である(実数でもよい)。jは虚数単位であり、γ(t)は偏角(argument)であり、時間の関数であるものとする。
すると、以下の関係式が成立する。
Figure 0007269973001686
上式において、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための一つの方法として、以下の条件式がある。
Figure 0007269973001687

したがって、以下が成立すればよい。
Figure 0007269973001688

よって、通信局は、端末からのフィードバック情報から、
Figure 0007269973001689

となるように、θ、a、bを求め、それらの値を用い、通信局は、プリコーディングを行うことになる。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
なお、平均送信電力の関係上、以下の関係式が成立することがある。
Figure 0007269973001690
なお、マッピング後のベースバンド信号s(t)、マッピング後のベースバンド信号s(t)ともに、位相変更が施されていることになっているが、「マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けない」、という構成を維持している。

(プリコーディング方法(48B-1))
図12は、通信局の構成である。図12の重み付け合成部306A,306Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、z(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001691

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001692

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。
Figure 0007269973001693
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(48B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001694

つまり、上式のプリコーディング行列を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001695

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(z(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(48B-2))
図13は、図12とは異なる通信局の構成である。図13の重み付け合成部306A,306Bと、係数乗算部401A,401Bと、プリコーディング方法決定部316の処理内容の一例について、記載する。
マッピング部304Aが出力するマッピング後の信号305Aは、s(t)である。
マッピング部304Bが出力するマッピング後の信号305Bは、s(t)である。
重み付け合成部306Aが出力する重み付け後の信号307Aは、y(t)である。
重み付け合成部306Bが出力する重み付け後の信号307Bは、y(t)である。
係数乗算部401Aが出力する係数乗算後の信号402Aは、z(t)である。
係数乗算部401Bが出力する係数乗算後の信号402Bは、z(t)である。
プリコーディング行列を以下の式であらわす。
Figure 0007269973001696

すると、重み付け合成部306Aは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001697

重み付け合成部306Bは、以下の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
Figure 0007269973001698
プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、「プリコーディング方法(48B)」で説明した演算を行うことで、プリコーディング行列を決定する。
Figure 0007269973001699
つまり、上式のプリコーディング行列、および、a、bの値を求めることになるが、このとき、プリコーディング方法決定部316は、端末からのフィードバック情報に基づき、
Figure 0007269973001700

を用いてa,b,θを決定し、プリコーディング行列を決定する。
例えば、通信局が、トレーニングシンボルを送信し、端末は、トレーニングシンボルからチャネル推定を行い、チャネル推定値を通信局にフィードバックする。そして、通信局は、このフィードバックされた情報を用いて、θ、a、bの値を算出することになる。
11、q12の値に基づいて、重み付け合成部306Aは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307A(y(t))を出力する。同様に、q21、q22の値に基づいて、重み付け合成部306Bは、重み付け合成の演算を行い、重み付け後の信号307B(y(t))を出力する。
そして、図13の係数乗算部401Aは、重み付け後の信号307A(y(t))を入力とし、z(t)=a×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402A(z(t))を出力する。同様に、図13の係数乗算部401Bは、重み付け合成後の信号307B(y(t))を入力とし、z(t)=b×y(t)の演算を行い、係数乗算後の信号402B(z(t))を出力する。

(プリコーディング方法(48B)における位相変更)
そして、図12、図13における位相変更部1001Aは、マッピング部304Aから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002A(ejε(t)×s(t))を出力する。図12、図13における位相変更部1001Bは、マッピング部304Bから出力されたマッピング後の信号s(t)を入力とし、位相変更を施し、位相変更後の信号1002B(ejγ(t)×s(t))を出力する。
図2において、アンテナの状態の変動がはやい場合、例えば、端末を移動して使用する、風等の影響により、アンテナが振動している場合では、図2におけるδの値をフレーム内で、ほぼ一定の値に維持できるとは限らない。すると、以下のような関係式が成立する可能性が高い。
Figure 0007269973001701
このとき、hxy,d(t)はhxy(t)の直接波の成分であり、hxy,s(t)はhxy(t)の散乱波の成分である。(x=1,2、y=1,2となる)そして、Kはライスファクターである。
ライスファクターKが大きい場合を考える。このとき、直接波の影響から、チャネル変動の変動は小さいという傾向がある。したがって、位相変更を行わなかった場合、つまり、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bがない場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、定常的(少しの変動はある)な受信状態になる可能性が高い。すると、受信電界強度が高いにもかかわらず、信号の分離が困難な状態に定常的に陥る可能性がある。
一方、図12、図13において、位相変更部1001A、位相変更部1001Bが存在する場合、受信装置では、r(t)、r(t)は、送信装置で時間的(または、周波数的に)位相変更が行われていることにより、定常的な受信状態を回避することができ、これにより、信号の分離が困難な状態に定常的に陥ることを回避することができる可能性が高くなる。
以上のように、2つの異なるチャネル状態、いずれにおいても、良好なデータの受信品質を得ることができるという格別な効果を得ることができることになる。なお、図12、図13において、重み付け合成部の後に位相変更部を配置した場合、「プリコーディング方法(48B)」を満足しなくなる。

(位相変更方法について)
これまでの説明において、位相変更に関連する値γ(t),ε(t)は、t(t:時間)の関数として与えたが、これに限ったものではない。例えば、図10、図11の通信局の送信部が、OFDM(orthogonal frequency division multiplexing)などのマルチキャリア方式の変調信号を送信する場合、位相変更に関連する値γ(t),ε(t)を「周波数」の関数、または、「時間および周波数」の関数と与えてもよい。したがって、周波数をfとあらわしたとき、位相変更に関連する値が「周波数」の関数の場合、γ(f),ε(f)とあらわされ、位相変更の値が「時間および周波数」の関数の場合、γ(f,t),ε(f,t)とあらわされる。
以降では、位相変更γ(t),ε(t)、γ(f),ε(f)、γ(f,t),ε(f,t)の与え方の例を説明する。

(位相変更方法(1))
図14は、図10における位相変更部1001B、重み付け合成部306A、306Bに関連する部分を抽出し、位相変更方法の一例を示した図である。
位相変更部1001Bでは、位相変更を行うことになるが、変更例は、図14に示した通りである。
例えば、シンボル番号#uでは(位相変更値γはシンボル番号の関数として扱うため、γ(u)と記載する。)、位相変更値γ(u)=ej0と与える。したがって、重み付け合成部306Aおよび306Bは、s(u)およびγ(u)×s(u)が入力となる。
シンボル番号#(u+1)では、位相変更値γ(u+1)=e(j×1×π)/2と与える。したがって、重み付け合成部306Aおよび306Bは、s(u+1)およびγ(u+1)×s(u+1)が入力となる。
シンボル番号#(u+2)では、位相変更値γ(u+2)=e(j×2×π)/2と与える。したがって、重み付け合成部306Aおよび306Bは、s(u+2)およびγ(u+2)×s(u+2)が入力となる。
シンボル番号#(u+3)では、位相変更値γ(u+3)=e(j×3×π)/2と与える。したがって、重み付け合成部306Aおよび306Bは、s(u+3)およびγ(u+3)×s(u+3)が入力となる。
・・・
シンボル番号#(u+k)では、位相変更値γ(u+k)=e(j×k×π)/2と与える。(例えば、kは整数。)したがって、重み付け合成部306Aおよび306Bは、s(u+k)およびγ(u+k)×s(u+k)が入力となる。
・・・
(なお、上記の説明は、シンボルを時間軸方向に配置する場合、シンボルを周波数軸方向に配置する場合、シンボルを時間・周波数軸方向に配置する場合、いずれにおいても適用可能である。)
そして、変調信号z(t)の時刻$1では、シンボル番号#uのz(t)を送信し、変調信号z(t)の時刻$1では、シンボル番号#uのz(t)を送信する。
変調信号z(t)の時刻$2では、シンボル番号#(u+1)のz(t)を送信し、変調信号z(t)の時刻$2では、シンボル番号#(u+1)のz(t)を送信する。
・・・
(なお、z(t)とz(t)は、同一周波数を用い、異なるアンテナから送信されることになる。)

(位相変更方法(2))
図15は、図11における1001B、重み付け合成部306A、306B、係数乗算部401A、401Bに関連する部分を抽出し、位相変更方法の一例を示した図である。
位相変更部1001Bでは、位相変更を行うことになるが、変更例は、図15に示した通りである。
例えば、シンボル番号#uでは(位相変更値γはシンボル番号の関数として扱うため、γ(u)と記載する。)、位相変更値γ(u)=ej0と与える。したがって、重み付け合成部306Aおよび306Bは、s(u)およびγ(u)×s(u)が入力となる。
シンボル番号#(u+1)では、位相変更値γ(u+1)=e(j×1×π)/2と与える。したがって、重み付け合成部306Aおよび306Bは、s(u+1)およびγ(u+1)×s(u+1)が入力となる。
シンボル番号#(u+2)では、位相変更値γ(u+2)=e(j×2×π)/2と与える。したがって、重み付け合成部306Aおよび306Bは、s(u+2)およびγ(u+2)×s(u+2)が入力となる。
シンボル番号#(u+3)では、位相変更値γ(u+3)=e(j×3×π)/2と与える。したがって、重み付け合成部306Aおよび306Bは、s(u+3)およびγ(u+3)×s(u+3)が入力となる。
・・・
シンボル番号#(u+k)では、位相変更値γ(u+k)=e(j×k×π)/2と与える。(例えば、kは整数。)したがって、重み付け合成部306Aおよび306Bは、s(u+k)およびγ(u+k)×s(u+k)が入力となる。
・・・
(なお、上記の説明は、シンボルを時間軸方向に配置する場合、シンボルを周波数軸方向に配置する場合、シンボルを時間・周波数軸方向に配置する場合、いずれにおいても適用可能である。)
そして、変調信号z(t)の時刻$1では、シンボル番号#uのz(t)を送信し、変調信号z(t)の時刻$1では、シンボル番号#uのz(t)を送信する。
変調信号z(t)の時刻$2では、シンボル番号#(u+1)のz(t)を送信し、変調信号z(t)の時刻$2では、シンボル番号#(u+1)のz(t)を送信する。
・・・
(なお、z(t)とz(t)は、同一周波数を用い、異なるアンテナから送信されることになる。)

(フレーム構成(1))
次に、位相変更値が周波数fの関数、つまり、γ(f)とあらわされる場合のフレーム構成の一例について説明する。
ここで、シンボル番号#0の位相変更値をγ(0)、シンボル番号#1の位相変更値をγ(1)、シンボル番号#2の位相変更値をγ(2)、・・・とあらわすものとする。(つまり、シンボル番号#kの位相変更値をγ(k)とあらわすものとする(kは0以上の整数とする。)。したがって、シンボル番号#kにおいて、重み付け合成部306Aおよび306Bは、s(k)およびγ(k)×s(k)が入力となる。)
図16は、シンボルを周波数方向に配置する場合のフレーム構成の一例である。
図16において、図16(A)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。そして、図16(B)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。図16では、キャリア0からキャリア9、時刻$1、時刻$2のシンボルを示している。(なお、同一時刻、同一キャリア番号のzのシンボルとzのシンボルは、同一時刻、同一周波数を用いて、異なるアンテナから送信されることになる。)
図16において、例えば、「#0」という記載は、シンボル番号#0のシンボルであることを意味しており、「#1」という記載は、シンボル番号#1のシンボルであることを意味している。(つまり、「#p」と記載されている場合、シンボル番号#pのシンボルであることを意味している。(例えば、pは0以上の整数であるものとする。))
よって、図16(A)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$1、キャリア1には、zのシンボル番号#5のシンボルが配置され、時刻$1、キャリア2には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている(例えば、時刻$2、キャリア5には、zのシンボル番号#17のシンボルが配置される。)。
また、図16(B)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$1、キャリア1には、zのシンボル番号#5のシンボルが配置され、時刻$1、キャリア2には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている(例えば、時刻$2、キャリア5には、zのシンボル番号#17のシンボルが配置されている。)

(フレーム構成(2))
次に、位相変更値が時間t、周波数fの関数、つまり、γ(t,f)とあらわされる場合のフレーム構成の一例について説明する。
ここで、シンボル番号#0の位相変更値をγ(0)、シンボル番号#1の位相変更値をγ(1)、シンボル番号#2の位相変更値をγ(2)、・・・とあらわすものとする。(つまり、シンボル番号#kの位相変更値をγ(k)とあらわすものとする(kは0以上の整数とする。)。したがって、シンボル番号#kにおいて、重み付け合成部306Aおよび306Bは、s(k)およびγ(k)×s(k)が入力となる。)
図17は、シンボルを時間・周波数方向に配置する場合のフレーム構成の一例である。
図17において、図17(A)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。そして、図17(B)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。図17では、キャリア0からキャリア9、時刻$1、時刻$2、時刻$3、時刻$4のシンボルを示している。(なお、同一時刻、同一キャリア番号のzのシンボルとzのシンボルは、同一時刻、同一周波数を用いて、異なるアンテナから送信されることになる。)
図17において、例えば、「#0」という記載は、シンボル番号#0のシンボルであることを意味しており、「#1」という記載は、シンボル番号#1のシンボルであることを意味している。(つまり、「#p」と記載されている場合、シンボル番号#pのシンボルであることを意味している。(例えば、pは0以上の整数であるものとする。))
よって、図17(A)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$1、キャリア1には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置され、時刻$2、キャリア0には、zのシンボル番号#2のシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている(例えば、時刻$2、キャリア5には、zのシンボル番号#19のシンボルが配置される。)。
また、図17(B)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$1、キャリア1には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置され、時刻$2、キャリア0には、zのシンボル番号#2のシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている(例えば、時刻$2、キャリア5には、zのシンボル番号#19のシンボルが配置されている。)

(フレーム構成(3))
次に、位相変更値が時間t、周波数fの関数、つまり、γ(t,f)とあらわされる場合のフレーム構成の別の例を説明する。
ここで、シンボル番号#0の位相変更値をγ(0)、シンボル番号#1の位相変更値をγ(1)、シンボル番号#2の位相変更値をγ(2)、・・・とあらわすものとする。(つまり、シンボル番号#kの位相変更値をγ(k)とあらわすものとする(kは0以上の整数とする。)。したがって、シンボル番号#kにおいて、重み付け合成部306Aおよび306Bは、s(k)およびγ(k)×s(k)が入力となる。)
図18は、シンボルを時間・周波数方向に配置する場合のフレーム構成の一例である。
図18において、図18(A)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。そして、図18(B)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。図18では、キャリア0からキャリア9、時刻$1、時刻$2、時刻$3、時刻$4のシンボルを示している。(なお、同一時刻、同一キャリア番号のzのシンボルとzのシンボルは、同一時刻、同一周波数を用いて、異なるアンテナから送信されることになる。)
図18において、例えば、「#0」という記載は、シンボル番号#0のシンボルであることを意味しており、「#1」という記載は、シンボル番号#1のシンボルであることを意味している。(つまり、「#p」と記載されている場合、シンボル番号#pのシンボルであることを意味している。(例えば、pは0以上の整数であるものとする。))
よって、図18(A)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$2、キャリア0には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置され、時刻$3、キャリア0には、zのシンボル番号#2のシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている(例えば、時刻$2、キャリア5には、zのシンボル番号#21のシンボルが配置される。)。
また、図18(B)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$2、キャリア0には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置され、時刻$3、キャリア0には、zのシンボル番号#2のシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている(例えば、時刻$2、キャリア5には、zのシンボル番号#21のシンボルが配置されている。)

(フレーム構成(4))
次に、位相変更値が時間tの関数、つまり、γ(t)とあらわされ、途中にデータシンボル以外のシンボル、例えば、制御情報を伝送するための制御情報シンボル、チャネル推定や周波数同期、時間同期、信号検出を行うためのパイロットシンボル(リファレンスシンボル、プリアンブル)などが、存在する場合のフレーム構成の一例について説明する。
ここで、シンボル番号#0の位相変更値をγ(0)、シンボル番号#1の位相変更値をγ(1)、シンボル番号#2の位相変更値をγ(2)、・・・とあらわすものとする。(つまり、シンボル番号#kの位相変更値をγ(k)とあらわすものとする(kは0以上の整数とする。)。したがって、シンボル番号#kにおいて、重み付け合成部306Aおよび306Bは、s1(k)およびγ(k)×s2(k)が入力となる。)
図19は、シンボルを時間方向に配置する場合のフレーム構成の一例である。
図19において、図19(A)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を時間とする。そして、図19(B)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を時間とする。(なお、同一時刻のzのシンボルとzのシンボルは、同一時刻、同一周波数を用いて、異なるアンテナから送信されることになる。)
図19において、例えば、「#0」という記載は、シンボル番号#0のシンボルであることを意味しており、「#1」という記載は、シンボル番号#1のシンボルであることを意味している。(つまり、「#p」と記載されている場合、シンボル番号#pのシンボルであることを意味している。(例えば、pは0以上の整数であるものとする。))そして、「P」という記載は、パイロットシンボルであることを意味している(なお、ここでは、パイロットシンボルを示しているが、パイロットシンボル以外のシンボルであってもよい(ただし、データシンボルではないものとする)。)。
よって、図19(A)の時刻$1には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$2には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置され、時刻$3には、zのシンボル番号#2のシンボルが配置され、時刻$4には、パイロットシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている。
また、図19(B)の時刻$1には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$2には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置され、時刻$3には、zのシンボル番号#2のシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている。
なお、図19の例は、データシンボル以外のシンボルでは、位相変更を施していない。

(フレーム構成(5))
次に、位相変更値が周波数fの関数、つまり、γ(f)とあらわされ、途中にデータシンボル以外のシンボル、例えば、制御情報を伝送するための制御情報シンボル、チャネル推定や周波数同期、時間同期、信号検出を行うためのパイロットシンボル(リファレンスシンボル、プリアンブル)などが、存在する場合のフレーム構成の一例について説明する。
ここで、シンボル番号#0の位相変更値をγ(0)、シンボル番号#1の位相変更値をγ(1)、シンボル番号#2の位相変更値をγ(2)、・・・とあらわすものとする。(つまり、シンボル番号#kの位相変更値をγ(k)とあらわすものとする(kは0以上の整数とする。)。したがって、シンボル番号#kにおいて、重み付け合成部306Aおよび306Bは、s(k)およびγ(k)×s(k)が入力となる。)
図20は、シンボルを周波数方向に配置する場合のフレーム構成の一例である。
図20において、図20(A)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。そして、図20(B)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。図20では、キャリア0からキャリア9、時刻$1、時刻$2のシンボルを示している。(なお、同一時刻、同一キャリア番号のzのシンボルとzのシンボルは、同一時刻、同一周波数を用いて、異なるアンテナから送信されることになる。)
図20において、例えば、「#0」という記載は、シンボル番号#0のシンボルであることを意味しており、「#1」という記載は、シンボル番号#1のシンボルであることを意味している。(つまり、「#p」と記載されている場合、シンボル番号#pのシンボルであることを意味している。(例えば、pは0以上の整数であるものとする。))
よって、図20(A)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$1、キャリア1には、パイロットシンボルが配置され、時刻$1、キャリア2には、パイロットシンボルが配置され、時刻$1、キャリア3には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている。
また、図20(B)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$1、キャリア1には、パイロットシンボルが配置され、時刻$1、キャリア2には、パイロットシンボルが配置され、時刻$1、キャリア3にはzのシンボル番号#1のシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている。
なお、図20の例は、データシンボル以外のシンボルでは、位相変更を施していない。

(フレーム構成(6))
次に、位相変更値が時間t、周波数fの関数、つまり、γ(t,f)とあらわされ、途中にデータシンボル以外のシンボル、例えば、制御情報を伝送するための制御情報シンボル、チャネル推定や周波数同期、時間同期、信号検出を行うためのパイロットシンボル(リファレンスシンボル、プリアンブル)などが、存在する場合のフレーム構成の一例について説明する。
ここで、シンボル番号#0の位相変更値をγ(0)、シンボル番号#1の位相変更値をγ(1)、シンボル番号#2の位相変更値をγ(2)、・・・とあらわすものとする。(つまり、シンボル番号#kの位相変更値をγ(k)とあらわすものとする(kは0以上の整数とする。)。したがって、シンボル番号#kにおいて、重み付け合成部306Aおよび306Bは、s(k)およびγ(k)×s(k)が入力となる。)
図21は、シンボルを時間・周波数方向に配置する場合のフレーム構成の一例である。
図21において、図21(A)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。そして、図21(B)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。図21では、キャリア0からキャリア9、時刻$1、時刻$2、時刻$3、時刻$4のシンボルを示している。(なお、同一時刻、同一キャリア番号のzのシンボルとzのシンボルは、同一時刻、同一周波数を用いて、異なるアンテナから送信されることになる。)
図21において、例えば、「#0」という記載は、シンボル番号#0のシンボルであることを意味しており、「#1」という記載は、シンボル番号#1のシンボルであることを意味している。(つまり、「#p」と記載されている場合、シンボル番号#pのシンボルであることを意味している。(例えば、pは0以上の整数であるものとする。))
よって、図21(A)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$1、キャリア1には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置され、時刻$2、キャリア0には、zのシンボル番号#2のシンボルが配置され、時刻$2、キャリア2には、パイロットシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている。
また、図21(B)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$1、キャリア1には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置され、時刻$2、キャリア0には、zのシンボル番号#2のシンボルが配置され、時刻$2、キャリア2には、パイロットシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている。
なお、図21の例は、データシンボル以外のシンボルでは、位相変更を施していない。

(フレーム構成(7))
次に、位相変更値が時間t、周波数fの関数、つまり、γ(t,f)とあらわされ、途中にデータシンボル以外のシンボル、例えば、制御情報を伝送するための制御情報シンボル、チャネル推定や周波数同期、時間同期、信号検出を行うためのパイロットシンボル(リファレンスシンボル、プリアンブル)などが、存在する場合のフレーム構成の一例について説明する。
ここで、シンボル番号#0の位相変更値をγ(0)、シンボル番号#1の位相変更値をγ(1)、シンボル番号#2の位相変更値をγ(2)、・・・とあらわすものとする。(つまり、シンボル番号#kの位相変更値をγ(k)とあらわすものとする(kは0以上の整数とする。)。したがって、シンボル番号#kにおいて、重み付け合成部306Aおよび306Bは、s(k)およびγ(k)×s(k)が入力となる。)
図22は、シンボルを時間・周波数方向に配置する場合のフレーム構成の一例である。
図22において、図22(A)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。そして、図22(B)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。図22では、キャリア0からキャリア9、時刻$1、時刻$2、時刻$3、時刻$4のシンボルを示している。(なお、同一時刻、同一キャリア番号のzのシンボルとzのシンボルは、同一時刻、同一周波数を用いて、異なるアンテナから送信されることになる。)
図22において、例えば、「#0」という記載は、シンボル番号#0のシンボルであることを意味しており、「#1」という記載は、シンボル番号#1のシンボルであることを意味している。(つまり、「#p」と記載されている場合、シンボル番号#pのシンボルであることを意味している。(例えば、pは0以上の整数であるものとする。))
よって、図22(A)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$2、キャリア0には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置され、時刻$3、キャリア0には、zのシンボル番号#2のシンボルが配置され、例えば、時刻$2、キャリア2にはパイロットシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている。
また、図22(B)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$2、キャリア0には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置され、時刻$3、キャリア0には、zのシンボル番号#2のシンボルが配置され、例えば、時刻$2、キャリア2にはパイロットシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている。
なお、図22の例は、データシンボル以外のシンボルでは、位相変更を施していない。

(位相変更方法(3))
図23は、図12における位相変更部1001A、1001B、重み付け合成部306A、306Bに関連する部分を抽出し、位相変更方法の一例を示した図である。
位相変更部1001A、1001Bでは、位相変更を行うことになるが、変更例は、図23に示した通りである。
例えば、シンボル番号#uでは(位相変更値γはシンボル番号の関数として扱うため、γ(u)と記載する。そして、位相変更値εはシンボル番号の関数として扱うため、ε(u)と記載する。)、位相変更値γ(u)=ej0と与え、位相変更値ε(u)=ej((-0×π/4)-(π/2))と与える。したがって、重み付け合成部306Aおよび306Bは、ε(u)×s(u)およびγ(u)×s(u)が入力となる。
シンボル番号#(u+1)では、位相変更値γ(u+1)=e(j×1×π)/4と与え、ε(u+1)=ej((-1×π/4)-(π/2))と与える。したがって、重み付け合成部306Aおよび306Bは、ε(u+1)×s(u+1)およびγ(u+1)×s(u+1)が入力となる。
シンボル番号#(u+2)では、位相変更値γ(u+2)=e(j×2×π)/4と与え、ε(u+2)=ej((-2×π/4)-(π/2))と与える。したがって、重み付け合成部306Aおよび306Bは、ε(u+2)×s(u+2)およびγ(u+2)×s(u+2)が入力となる。
シンボル番号#(u+3)では、位相変更値γ(u+3)=e(j×3×π)/4と与え、ε(u+3)=ej((-3×π/4)-(π/2))と与える。したがって、重み付け合成部306Aおよび306Bは、ε(u+3)×s(u+3)およびγ(u+3)×s(u+3)が入力となる。
・・・
シンボル番号#(u+k)では、位相変更値γ(u+k)=e(j×k×π)/4と与え、ε(u+k)=ej((-k×π/4)-(π/2))と与える。(例えば、kは整数。)したがって、重み付け合成部306Aおよび306Bは、ε(u+k)×s(u+k)およびγ(u+k)×s(u+k)が入力となる。
・・・
(なお、上記の説明は、シンボルを時間軸方向に配置する場合、シンボルを周波数軸方向に配置する場合、シンボルを時間・周波数軸方向に配置する場合、いずれにおいても適用可能である。)
そして、変調信号z(t)の時刻$1では、シンボル番号#uのz(t)を送信し、変調信号z(t)の時刻$1では、シンボル番号#uのz(t)を送信する。
変調信号z(t)の時刻$2では、シンボル番号#(u+1)のz(t)を送信し、変調信号z(t)の時刻$2では、シンボル番号#(u+1)のz(t)を送信する。
・・・
(なお、z1(t)とz2(t)は、同一周波数を用い、異なるアンテナから送信されることになる。)

(位相変更方法(4))
図24は、図13における1001A、1001B、重み付け合成部306A、306B、係数乗算部401A、401Bに関連する部分を抽出し、位相変更方法の一例を示した図である。
位相変更部1001A、1001Bでは、位相変更を行うことになるが、変更例は、図24に示した通りである。
例えば、シンボル番号#uでは(位相変更値γはシンボル番号の関数として扱うため、γ(u)と記載する。そして、位相変更値εはシンボル番号の関数として扱うため、ε(u)と記載する。)、位相変更値γ(u)=ej0と与え、位相変更値ε(u)=ej((-0×π/4)-(π/2))と与える。したがって、重み付け合成部306Aおよび306Bは、ε(u)×s(u)およびγ(u)×s(u)が入力となる。
シンボル番号#(u+1)では、位相変更値γ(u+1)=e(j×1×π)/4と与え、ε(u+1)=ej((-1×π/4)-(π/2))と与える。したがって、重み付け合成部306Aおよび306Bは、ε(u+1)×s(u+1)およびγ(u+1)×s(u+1)が入力となる。
シンボル番号#(u+2)では、位相変更値γ(u+2)=e(j×2×π)/4と与え、ε(u+2)=ej((-2×π/4)-(π/2))と与える。したがって、重み付け合成部306Aおよび306Bは、ε(u+2)×s(u+2)およびγ(u+2)×s(u+2)が入力となる。
シンボル番号#(u+3)では、位相変更値γ(u+3)=e(j×3×π)/4と与え、ε(u+3)=ej((-3×π/4)-(π/2))と与える。したがって、重み付け合成部306Aおよび306Bは、ε(u+3)×s(u+3)およびγ(u+3)×s(u+3)が入力となる。
・・・
シンボル番号#(u+k)では、位相変更値γ(u+k)=e(j×k×π)/4と与え、ε(u+k)=ej((-k×π/4)-(π/2))と与える。(例えば、kは整数。)したがって、重み付け合成部306Aおよび306Bは、ε(u+k)×s(u+k)およびγ(u+k)×s(u+k)が入力となる。
・・・
(なお、上記の説明は、シンボルを時間軸方向に配置する場合、シンボルを周波数軸方向に配置する場合、シンボルを時間・周波数軸方向に配置する場合、いずれにおいても適用可能である。)
そして、変調信号z(t)の時刻$1では、シンボル番号#uのz(t)を送信し、変調信号z(t)の時刻$1では、シンボル番号#uのz(t)を送信する。
変調信号z(t)の時刻$2では、シンボル番号#(u+1)のz(t)を送信し、変調信号z2(t)の時刻$2では、シンボル番号#(u+1)のz(t)を送信する。
・・・
(なお、z(t)とz(t)は、同一周波数を用い、異なるアンテナから送信されることになる。)

(フレーム構成(8))
次に、位相変更値が周波数fの関数、つまり、γ(f)、ε(f)とあらわされる場合のフレーム構成の一例について説明する。
ここで、シンボル番号#0の位相変更値をγ(0)、ε(0)、シンボル番号#1の位相変更値をγ(1)、ε(1)、シンボル番号#2の位相変更値をγ(2)、ε(2)、・・・とあらわすものとする。(つまり、シンボル番号#kの位相変更値をγ(k)、ε(k)とあらわすものとする(kは0以上の整数とする。)。したがって、シンボル番号#kにおいて、重み付け合成部306Aおよび306Bは、ε(k)×s(k)およびγ(k)×s(k)が入力となる。)
図16は、シンボルを周波数方向に配置する場合のフレーム構成の一例である。
図16において、図16(A)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。そして、図16(B)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。図16では、キャリア0からキャリア9、時刻$1、時刻$2のシンボルを示している。(なお、同一時刻、同一キャリア番号のzのシンボルとzのシンボルは、同一時刻、同一周波数を用いて、異なるアンテナから送信されることになる。)
図16において、例えば、「#0」という記載は、シンボル番号#0のシンボルであることを意味しており、「#1」という記載は、シンボル番号#1のシンボルであることを意味している。(つまり、「#p」と記載されている場合、シンボル番号#pのシンボルであることを意味している。(例えば、pは0以上の整数であるものとする。))
よって、図16(A)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$1、キャリア1には、zのシンボル番号#5のシンボルが配置され、時刻$1、キャリア2には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている(例えば、時刻$2、キャリア5には、zのシンボル番号#17のシンボルが配置される。)。
また、図16(B)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$1、キャリア1には、zのシンボル番号#5のシンボルが配置され、時刻$1、キャリア2には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている(例えば、時刻$2、キャリア5には、zのシンボル番号#17のシンボルが配置されている。)

(フレーム構成(9))
次に、位相変更値が時間t、周波数fの関数、つまり、γ(t,f)、ε(t,f)とあらわされる場合のフレーム構成の一例について説明する。
ここで、シンボル番号#0の位相変更値をγ(0)、ε(0)、シンボル番号#1の位相変更値をγ(1)、ε(1)、シンボル番号#2の位相変更値をγ(2)、ε(2)、・・・とあらわすものとする。(つまり、シンボル番号#kの位相変更値をγ(k)、ε(k)とあらわすものとする(kは0以上の整数とする。)。したがって、シンボル番号#kにおいて、重み付け合成部306Aおよび306Bは、ε(k)×s(k)およびγ(k)×s(k)が入力となる。)
図17は、シンボルを時間・周波数方向に配置する場合のフレーム構成の一例である。
図17において、図17(A)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。そして、図17(B)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。図17では、キャリア0からキャリア9、時刻$1、時刻$2、時刻$3、時刻$4のシンボルを示している。(なお、同一時刻、同一キャリア番号のzのシンボルとzのシンボルは、同一時刻、同一周波数を用いて、異なるアンテナから送信されることになる。)
図17において、例えば、「#0」という記載は、シンボル番号#0のシンボルであることを意味しており、「#1」という記載は、シンボル番号#1のシンボルであることを意味している。(つまり、「#p」と記載されている場合、シンボル番号#pのシンボルであることを意味している。(例えば、pは0以上の整数であるものとする。))
よって、図17(A)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$1、キャリア1には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置され、時刻$2、キャリア0には、zのシンボル番号#2のシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている(例えば、時刻$2、キャリア5には、zのシンボル番号#19のシンボルが配置される。)。
また、図17(B)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$1、キャリア1には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置され、時刻$2、キャリア0には、zのシンボル番号#2のシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている(例えば、時刻$2、キャリア5には、zのシンボル番号#19のシンボルが配置されている。)

(フレーム構成(10))
次に、位相変更値が時間t、周波数fの関数、つまり、γ(t,f)、ε(t,f)とあらわされる場合のフレーム構成の別の例を説明する。
ここで、シンボル番号#0の位相変更値をγ(0)、ε(0)、シンボル番号#1の位相変更値をγ(1)、ε(1)、シンボル番号#2の位相変更値をγ(2)、ε(2)、・・・とあらわすものとする。(つまり、シンボル番号#kの位相変更値をγ(k)とあらわすものとする(kは0以上の整数とする。)。したがって、シンボル番号#kにおいて、重み付け合成部306Aおよび306Bは、ε(k)×s(k)およびγ(k)×s(k)が入力となる。)
図18は、シンボルを時間・周波数方向に配置する場合のフレーム構成の一例である。
図18において、図18(A)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。そして、図18(B)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。図18では、キャリア0からキャリア9、時刻$1、時刻$2、時刻$3、時刻$4のシンボルを示している。(なお、同一時刻、同一キャリア番号のzのシンボルとzのシンボルは、同一時刻、同一周波数を用いて、異なるアンテナから送信されることになる。)
図18において、例えば、「#0」という記載は、シンボル番号#0のシンボルであることを意味しており、「#1」という記載は、シンボル番号#1のシンボルであることを意味している。(つまり、「#p」と記載されている場合、シンボル番号#pのシンボルであることを意味している。(例えば、pは0以上の整数であるものとする。))
よって、図18(A)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$2、キャリア0には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置され、時刻$3、キャリア0には、zのシンボル番号#2のシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている(例えば、時刻$2、キャリア5には、zのシンボル番号#21のシンボルが配置される。)。
また、図18(B)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$2、キャリア0には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置され、時刻$3、キャリア0には、zのシンボル番号#2のシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている(例えば、時刻$2、キャリア5には、zのシンボル番号#21のシンボルが配置されている。)

(フレーム構成(11))
次に、位相変更値が時間tの関数、つまり、γ(t)、ε(t)とあらわされ、途中にデータシンボル以外のシンボル、例えば、制御情報を伝送するための制御情報シンボル、チャネル推定や周波数同期、時間同期、信号検出を行うためのパイロットシンボル(リファレンスシンボル、プリアンブル)などが、存在する場合のフレーム構成の一例について説明する。
ここで、シンボル番号#0の位相変更値をγ(0)、ε(0)、シンボル番号#1の位相変更値をγ(1)、ε(1)、シンボル番号#2の位相変更値をγ(2)、ε(2)、・・・とあらわすものとする。(つまり、シンボル番号#kの位相変更値をγ(k)、ε(k)とあらわすものとする(kは0以上の整数とする。)。したがって、シンボル番号#kにおいて、重み付け合成部306Aおよび306Bは、ε(k)×s(k)およびγ(k)×s(k)が入力となる。)
図19は、シンボルを時間方向に配置する場合のフレーム構成の一例である。
図19において、図19(A)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を時間とする。そして、図19(B)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を時間とする。(なお、同一時刻のzのシンボルとzのシンボルは、同一時刻、同一周波数を用いて、異なるアンテナから送信されることになる。)
図19において、例えば、「#0」という記載は、シンボル番号#0のシンボルであることを意味しており、「#1」という記載は、シンボル番号#1のシンボルであることを意味している。(つまり、「#p」と記載されている場合、シンボル番号#pのシンボルであることを意味している。(例えば、pは0以上の整数であるものとする。))そして、「P」という記載は、パイロットシンボルであることを意味している(なお、ここでは、パイロットシンボルを示しているが、パイロットシンボル以外のシンボルであってもよい(ただし、データシンボルではないものとする)。)。
よって、図19(A)の時刻$1には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$2には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置され、時刻$3には、zのシンボル番号#2のシンボルが配置され、時刻$4には、パイロットシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている。
また、図19(B)の時刻$1には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$2には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置され、時刻$3には、zのシンボル番号#2のシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている。
なお、図19の例は、データシンボル以外のシンボルでは、位相変更を施していない。

(フレーム構成(12))
次に、位相変更値が周波数fの関数、つまり、γ(f)、ε(f)とあらわされ、途中にデータシンボル以外のシンボル、例えば、制御情報を伝送するための制御情報シンボル、チャネル推定や周波数同期、時間同期、信号検出を行うためのパイロットシンボル(リファレンスシンボル、プリアンブル)などが、存在する場合のフレーム構成の一例について説明する。
ここで、シンボル番号#0の位相変更値をγ(0)、ε(0)、シンボル番号#1の位相変更値をγ(1)、ε(1)、シンボル番号#2の位相変更値をγ(2)、ε(2)、・・・とあらわすものとする。(つまり、シンボル番号#kの位相変更値をγ(k)、ε(k)とあらわすものとする(kは0以上の整数とする。)。したがって、シンボル番号#kにおいて、重み付け合成部306Aおよび306Bは、ε(k)×s(k)およびγ(k)×s(k)が入力となる。)
図20は、シンボルを周波数方向に配置する場合のフレーム構成の一例である。
図20において、図20(A)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。そして、図20(B)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。図20では、キャリア0からキャリア9、時刻$1、時刻$2のシンボルを示している。(なお、同一時刻、同一キャリア番号のzのシンボルとzのシンボルは、同一時刻、同一周波数を用いて、異なるアンテナから送信されることになる。)
図20において、例えば、「#0」という記載は、シンボル番号#0のシンボルであることを意味しており、「#1」という記載は、シンボル番号#1のシンボルであることを意味している。(つまり、「#p」と記載されている場合、シンボル番号#pのシンボルであることを意味している。(例えば、pは0以上の整数であるものとする。))
よって、図20(A)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$1、キャリア1には、パイロットシンボルが配置され、時刻$1、キャリア2には、パイロットシンボルが配置され、時刻$1、キャリア3には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている。
また、図20(B)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$1、キャリア1には、パイロットシンボルが配置され、時刻$1、キャリア2には、パイロットシンボルが配置され、時刻$1、キャリア3にはzのシンボル番号#1のシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている。
なお、図20の例は、データシンボル以外のシンボルでは、位相変更を施していない。

(フレーム構成(13))
次に、位相変更値が時間t、周波数fの関数、つまり、γ(t,f)、ε(t,f)とあらわされ、途中にデータシンボル以外のシンボル、例えば、制御情報を伝送するための制御情報シンボル、チャネル推定や周波数同期、時間同期、信号検出を行うためのパイロットシンボル(リファレンスシンボル、プリアンブル)などが、存在する場合のフレーム構成の一例について説明する。
ここで、シンボル番号#0の位相変更値をγ(0)、ε(0)、シンボル番号#1の位相変更値をγ(1)、ε(1)、シンボル番号#2の位相変更値をγ(2)、ε(2)、・・・とあらわすものとする。(つまり、シンボル番号#kの位相変更値をγ(k)、ε(k)とあらわすものとする(kは0以上の整数とする。)。したがって、シンボル番号#kにおいて、重み付け合成部306Aおよび306Bは、ε(k)×s(k)およびγ(k)×s(k)が入力となる。)
図21は、シンボルを時間・周波数方向に配置する場合のフレーム構成の一例である。
図21において、図21(A)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。そして、図21(B)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。図21では、キャリア0からキャリア9、時刻$1、時刻$2、時刻$3、時刻$4のシンボルを示している。(なお、同一時刻、同一キャリア番号のzのシンボルとzのシンボルは、同一時刻、同一周波数を用いて、異なるアンテナから送信されることになる。)
図21において、例えば、「#0」という記載は、シンボル番号#0のシンボルであることを意味しており、「#1」という記載は、シンボル番号#1のシンボルであることを意味している。(つまり、「#p」と記載されている場合、シンボル番号#pのシンボルであることを意味している。(例えば、pは0以上の整数であるものとする。))
よって、図21(A)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$1、キャリア1には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置され、時刻$2、キャリア0には、zのシンボル番号#2のシンボルが配置され、時刻$2、キャリア2には、パイロットシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている。
また、図21(B)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$1、キャリア1には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置され、時刻$2、キャリア0には、zのシンボル番号#2のシンボルが配置され、時刻$2、キャリア2には、パイロットシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている。
なお、図21の例は、データシンボル以外のシンボルでは、位相変更を施していない。

(フレーム構成(14))
次に、位相変更値が時間t、周波数fの関数、つまり、γ(t,f)、ε(t,f)とあらわされ、途中にデータシンボル以外のシンボル、例えば、制御情報を伝送するための制御情報シンボル、チャネル推定や周波数同期、時間同期、信号検出を行うためのパイロットシンボル(リファレンスシンボル、プリアンブル)などが、存在する場合のフレーム構成の一例について説明する。
ここで、シンボル番号#0の位相変更値をγ(0)、ε(0)、シンボル番号#1の位相変更値をγ(1)、ε(1)、シンボル番号#2の位相変更値をγ(2)、ε(2)、・・・とあらわすものとする。(つまり、シンボル番号#kの位相変更値をγ(k)、ε(k)とあらわすものとする(kは0以上の整数とする。)。したがって、シンボル番号#kにおいて、重み付け合成部306Aおよび306Bは、ε(k)×s(k)およびγ(k)×s(k)が入力となる。)
図22は、シンボルを時間・周波数方向に配置する場合のフレーム構成の一例である。
図22において、図22(A)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。そして、図22(B)は、変調信号zのフレーム構成の一例を示しており、横軸を周波数、縦軸を時間とする。図22では、キャリア0からキャリア9、時刻$1、時刻$2、時刻$3、時刻$4のシンボルを示している。(なお、同一時刻、同一キャリア番号のzのシンボルとzのシンボルは、同一時刻、同一周波数を用いて、異なるアンテナから送信されることになる。)
図22において、例えば、「#0」という記載は、シンボル番号#0のシンボルであることを意味しており、「#1」という記載は、シンボル番号#1のシンボルであることを意味している。(つまり、「#p」と記載されている場合、シンボル番号#pのシンボルであることを意味している。(例えば、pは0以上の整数であるものとする。))
よって、図22(A)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$2、キャリア0には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置され、時刻$3、キャリア0には、zのシンボル番号#2のシンボルが配置され、例えば、時刻$2、キャリア2にはパイロットシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている。
また、図22(B)の時刻$1、キャリア0には、zのシンボル番号#0のシンボルが配置され、時刻$2、キャリア0には、zのシンボル番号#1のシンボルが配置され、時刻$3、キャリア0には、zのシンボル番号#2のシンボルが配置され、例えば、時刻$2、キャリア2にはパイロットシンボルが配置される。なお、これら以外のシンボルについても、同様の規則でシンボルが配置されている。
なお、図22の例は、データシンボル以外のシンボルでは、位相変更を施していない。

(位相変更の説明)
これまでに、位相変更を行うことを説明したきたが、ここでは、位相変更の与え方について、いくつかの例を説明する。
ここで、位相変更値γがシンボル番号iの関数であるとき、γ(i)とあらわし、位相変更値εがシンボル番号iの関数であるとき、ε(i)とあらわすものとする。このとき、γ(i)およびε(i)は一定値ではない(シンボル番号により変動する)ものとする。
したがって、以下の関係式を満足することになる。

γ(i)≠g (gは複素数(実数でもよい)であり一定値。)
ε(i)≠h (hは複素数(実数でもよい)であり一定値。)

位相変更値γ(i)、位相変更値ε(i)が、シンボル番号に対し、周期をもつように設定することが望まれる。
例えば、位相変更値として5種類の位相を用意する。5種類の位相変更値をPhase[0],Phase[1],Phase[2],Phase[3],Phase[4]とする。
そして、
i mod 5=0のとき:γ(i)=Phase[0]
i mod 5=1のとき:γ(i)=Phase[1]
i mod 5=2のとき:γ(i)=Phase[2]


i mod 5=3のとき:γ(i)=Phase[3]
i mod 5=4のとき:γ(i)=Phase[4]
とする。「mod」は「modulo」の略表記で、「i mod 5」は「iを5で除算したときの余り」を意味する。
このようにすることで、位相変更値γ(i)は、シンボル番号に対し、周期をもつことになる。(ここでは、周期5としているが、周期は、他の値であってもよい。(周期は2以上の整数となる。))
同様に、例えば、位相変更値として3種類の位相を用意する。3種類の位相変更値をPhase_x[0],Phase_x[1],Phase_x[2]とする。
そして、
i mod 3=0のとき:ε(i)=Phase_x[0]
i mod 3=1のとき:ε(i)=Phase_x[1]
i mod 3=2のとき:ε(i)=Phase_x[2]
とする。「mod」は「modulo」の略表記で、「i mod 5」は「iを5で除算したときの余り」を意味する。
このようにすることで、位相変更値ε(i)は、シンボル番号に対し、周期をもつことになる。(ここでは、周期3としているが、周期は、他の値であってもよい。(周期は2以上の整数となる。))
また、例えば、位相変更値の周期をNとする場合、N種類の位相を用意するものとする。そして、その値をPhase[k]とする。(kは0以上N-1以下の整数とする。(Nは2以上の整数とする。))
このとき、u≠vを満たす、すべてのu、すべてのvに対して以下が成立してもよい。
Phase[u]≠Phase[v]
また、別の方法として、u≠vであるがPhase[u]=Phase[v]を満たすu,vが存在するが、周期Nを形成する、という方法も考えられる。
別の方法として、「γ(i)およびε(i)は一定値ではない」を満たし、周期をもたずに位相変更を行う、としてもよい。

(マッピング部の説明)
図3、図4、図10、図11、図12、図13では、マッピング部304Aと304Bを分離して記載したが、図25のようにマッピング部を配置してもよい。
図25において、マッピング部2502は、ビット列2501を入力とし、マッピング後の信号305A、および、305Bを出力する。
このときの利点について説明する。例えば、変調信号s(i)の変調方式をQPSK,変調信号s(i)の変調方式をQPSKとする。変調信号s(t)を1シンボル、および、変調信号s(t)を1シンボル生成するために4ビットが必要となる。このとき、この4ビットをb1,0、b1,1、b1,2、b1,3とする。
第1のQPSKシンボルは、ビット列b1,0、b1,1を用いて、直交ベースバンド信号の同相成分I[1,1]、および、直交ベースバンド信号の直交成分Q[1,1]を生成する。そして、第2のQPSKシンボルは、ビット列b1,2、b1,3を用いて、直交ベースバンド信号の同相成分I[1,2]、および、直交ベースバンド信号の直交成分Q[1,2]を生成する。
そして、変調信号s(i=1)の同相成分をI[1,1]とし、直交成分をQ[1,2]とする。また、変調信号s(i=1)の同相成分をI[1,2]とし、直交成分をQ[1,1]とする。
つまり、第1のQPSKシンボルは、ビット列bk,0、bk,1を用いて、直交ベースバンド信号の同相成分I[k,1]、および、直交ベースバンド信号の直交成分Q[k,1]を生成する。そして、第2のQPSKシンボルは、ビット列bk,2、bk,3を用いて、直交ベースバンド信号の同相成分I[k,2]、および、直交ベースバンド信号の直交成分Q[k,2]を生成する。
そして、変調信号s1(i=1)の同相成分をI[k,1]とし、直交成分をQ[k,2]とする。また、変調信号s(i=1)の同相成分をI[k,2]とし、直交成分をQ[k,1]とする。
このようにすると、ビット列bk,0、bk,1、bk,2、bk,3は、いずれも複数のアンテナから送信されることになるため、高いダイバーシチ効果を得ることができるという利点がある。
なお、上述の例では、変調方式がQPSKの時を例に説明したが16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM、256QAM、16APSK(Amplitude Phase Shift Keying)、64APSK、256APSK、NU-QAM(Non-uniform QAM)、NUのマッピングを用いた変調方式、いずれの変調方式を用いたときも同様に実施することができる。また、変調信号s1(i)の変調方式と変調信号s2(i)の変調方式が同一の場合、異なる場合、いずれのときも、同様に実施することができる。
つまり、「第1のビット列から、第1のマッピング後の直交ベースバンド信号の同相成分I[k,1]、および、直交ベースバンド信号の直交成分Q[k,1]を生成する。そして、第2のビット列から第2のマッピング後の直交ベースバンド信号のの同相成分I[k,2]、および、直交ベースバンド信号の直交成分Q[k,2]を生成する。そして、変調信号s(i=1)の同相成分をI[k,1]とし、直交成分をQ[k,2]とする。また、変調信号s(i=1)の同相成分をI[k,2]とし、直交成分をQ[k,1]とする。」ということになる。

(通信局の構成(5))
図3、図10、図12において、重み付け合成部と無線部の間に並び替え部を挿入してもよい。
図26は、そのときの構成である。並び替え部2602Aは、重み付け後の信号307A、送信方法・フレーム構成信号319を入力とし、送信方法・フレーム構成信号319に基づいて、重み付け信号307Aの並び替えを行い、並び替え後の信号2603Aを出力する。例えば、図16から図22のシンボルの配置が可能な並び替えを実現することができる。
並び替え部2602Bは、重み付け後の信号307B、送信方法・フレーム構成信号319を入力とし、送信方法・フレーム構成信号319に基づいて、重み付け信号307Bの並び替えを行い、並び替え後の信号2603Bを出力する。例えば、図16から図22のシンボルの配置が可能な並び替えを実現することができる。
また、図4、図11、図13において、係数乗算部と無線部の間に並び替え部を挿入してもよい。
図27はそのときの構成である。並び替え部2602Aは、係数乗算後の信号402A、送信方法・フレーム構成信号319を入力とし、送信方法・フレーム構成信号319に基づいて、係数乗算後の信号402Aに並び替えを行い、並び替え後の信号2603Aを出力する。例えば、図16から図22のシンボルの配置が可能な並び替えを実現することができる。なお、並び替え部2602Aと係数乗算部401Aの順番を入れ替えることも可能である。
並び替え部2602Bは、係数乗算後の信号402B、送信方法・フレーム構成信号319を入力とし、送信方法・フレーム構成信号319に基づいて、係数乗算後の信号402Bに並び替えを行い、並び替え後の信号2603Bを出力する。例えば、図16から図22のシンボルの配置が可能な並び替えを実現することができる。なお、並び替え部2602Bと係数乗算部401Bの順番を入れ替えることも可能である。

(補足)
図1、図2では、送信側と受信とがそれぞれ水平偏波のアンテナと垂直偏波のアンテナとを用いて通信を行う構成について説明したが、本開示の送信方法は、これに限らず、送信側と受信とがそれぞれ異なる2種類の偏波のアンテナを用いて通信を行う場合に適用することができる。
また、送信側と受信側の偏波の状態を考慮して、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けず、かつ、マッピング後のベースバンド信号s(t)がマッピング後のベースバンド信号s(t)の影響(干渉)を受けないための条件を満たすように、プリコーディングにおけるθの値を決定しているが、偏波以外も考慮に入れて、θの値を決定してもよい。
当然であるが、本明細書において説明した実施の形態、その他の内容を複数組み合わせて、実施してもよい。
また、各実施の形態については、あくまでも例であり、例えば、「変調方式、誤り訂正符号化方式(使用する誤り訂正符号、符号長、符号化率等)、制御情報など」を例示していても、別の「変調方式、誤り訂正符号化方式(使用する誤り訂正符号、符号長、符号化率等)、制御情報など」を適用した場合でも同様の構成で実施することが可能である。
変調方式については、本明細書で記載している変調方式以外の変調方式を使用しても、本明細書において説明した実施の形態、その他の内容を実施することが可能である。例えば、APSK(Amplitude Phase Shift Keying)(例えば、16APSK,64APSK, 128APSK, 256APSK, 1024APSK, 4096APSKなど)、PAM(PulseAmplitude Modulation)(例えば、4PAM, 8PAM, 16PAM, 64PAM,128PAM, 256PAM, 1024PAM, 4096PAMなど)、PSK(Phase ShiftKeying)(例えば、BPSK, QPSK, 8PSK, 16PSK, 64PSK, 128PSK,256PSK, 1024PSK, 4096PSKなど)、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)(例えば、4QAM, 8QAM, 16QAM, 64QAM, 128QAM, 256QAM, 1024QAM, 4096QAMなど)などを適用してもよいし、各変調方式において、均一マッピング、非均一マッピングとしてもよい。また、I-Q平面における2個、4個、8個、16個、64個、128個、256個、1024個等の信号点の配置方法(2個、4個、8個、16個、64個、128個、256個、1024個等の信号点をもつ変調方式)は、本明細書で示した変調方式の信号点配置方法に限ったものではない。
本明細書において、送信装置を具備しているのは、例えば、放送局、基地局、アクセスポイント、端末、携帯電話(mobile phone)等の通信・放送機器であることが考えられ、このとき、受信装置を具備しているのは、テレビ、ラジオ、端末、パーソナルコンピュータ、携帯電話、アクセスポイント、基地局等の通信機器であることが考えられる。また、本発明における送信装置、受信装置は、通信機能を有している機器であって、その機器が、テレビ、ラジオ、パーソナルコンピュータ、携帯電話等のアプリケーションを実行するための装置に何らかのインターフェースを解して接続できるような形態であることも考えられる。また、本実施の形態では、データシンボル以外のシンボル、例えば、パイロットシンボル(プリアンブル、ユニークワード、ポストアンブル、リファレンスシンボル等)、制御情報用のシンボルなどが、フレームにどのように配置されていてもよい。そして、ここでは、パイロットシンボル、制御情報用のシンボルと名付けているが、どのような名付け方を行ってもよく、機能自身が重要となっている。
パイロットシンボルは、例えば、送受信機において、PSK変調を用いて変調した既知のシンボル(または、受信機が同期をとることによって、受信機は、送信機が送信したシンボルを知ることができてもよい。)であればよく、受信機は、このシンボルを用いて、周波数同期、時間同期、(各変調信号の)チャネル推定(CSI(Channel State Information)の推定)、信号の検出等を行うことになる。
また、制御情報用のシンボルは、(アプリケーション等の)データ以外の通信を実現するための、通信相手に伝送する必要がある情報(例えば、通信に用いている変調方式・誤り訂正符号化方式・誤り訂正符号化方式の符号化率、上位レイヤーでの設定情報等)を伝送するためのシンボルである。
なお、本発明は各実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、各実施の形態では、通信装置として行う場合について説明しているが、これに限られるものではなく、この通信方法をソフトウェアとして行うことも可能である。
なお、例えば、上記通信方法を実行するプログラムを予めROM(Read Only Memory)に格納しておき、そのプログラムをCPU(Central Processor Unit)によって動作させるようにしても良い。
また、上記通信方法を実行するプログラムをコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に格納し、記憶媒体に格納されたプログラムをコンピュータのRAM(Random Access Memory)に記録して、コンピュータをそのプログラムにしたがって動作させるようにしても良い。
そして、上記の各実施の形態などの各構成は、典型的には集積回路であるLSI(Large ScaleIntegration)として実現されてもよい。これらは、個別に1チップ化されてもよいし、各実施の形態の全ての構成または一部の構成を含むように1チップ化されてもよい。 ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限られるものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現しても良い。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。さらに、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行っても良い。バイオ技術の適応等が可能性としてあり得る。
本明細書において、水平偏波のアンテナ、垂直偏波のアンテナを使用したときの例を説明したが、これに限ったものではなく、右旋円偏波のアンテナ、左旋円偏波のアンテナを使用しても、本明細書で説明した「通信相手からのフィードバック情報に基づき、重み付け合成方法、および/または、係数乗算方法を変更(例えば、図3などの重み付け合成部306A、306B)、図4などの係数乗算部401A、401B」を実施することが可能である。(アンテナの構成方法はこれに限ったものではない。)
また、本明細書において、通信相手からのフィードバック情報に基づいて、重み付け合成方法におけるプリコーディング行列におけるパラメーターθ、プリコーディング行列におけるパラメーターaおよびb、係数乗算部におけるパラメーターaおよびbを計算する具体的な方法について説明したが、計算方法は、上述で記載した方法に限ったものではない。したがって、通信局は、例えば、通信相手からのフィードバック情報などに基づいて、重み付け合成方法におけるプリコーディング行列におけるパラメーターθ、および/または、プリコーディング行列におけるパラメーターaおよびb、および/または、係数乗算部におけるパラメーターaおよびb(重み付け合成方法におけるプリコーディング行列におけるパラメーターθ、プリコーディング行列におけるパラメーターaおよびb、係数乗算部におけるパラメーターaおよびbのうち少なくとも一つ)を設定し、その設定に基づいて、変調信号を生成し、通信相手に変調信号を送信するという構成であれば、本明細書で記載した効果を同様に得ることができる。なお、前述のパラメーターの切り替えは、フレーム単位、特定の時間単位など、いずれのタイミングで切り替えてもよく、前述のパラメーターの設定は、通信局が行ってもよいし、通信相手が指示してもよい。そして、通信局が使用したθの値、aの値、bの値については、例えば、制御情報シンボルを用いて、通信相手に通知することになる。これにより、通信相手は、制御情報シンボルを復調することで、通信局が使用したθの値、aの値、bの値を知ることができ、これにより、データシンボルの復調・復号を行うことが可能となる。
本明細書において、パラメーターa、パラメーターbについて記載したが、パラメーターaの絶対値とパラメーターbの絶対値の差が大きい場合、「パラメーターaの絶対値とパラメーターbの絶対値の差が大きい」ことを知らせるための警告画面を表示する装置や警告音を発生するためのオーディオ発生部を通信局が具備していてもよい。「パラメーターaの絶対値とパラメーターbの絶対値の差が大きい」場合、アンテナの設置を再度行ったほうが、通信品質が向上する可能性が高いからである。
本明細書において、通信局が、パラメーターθの値、aの値、bの値を設定するにあたり、通信局が保持しているテーブルから選択し、パラメーターθの値、aの値、bの値を設定するような方法をとってもよい。以下で例を説明する。
例えば、選択可能なパラメーターθの値として、θ0、θ1、θ2、θ3をテーブルとし用意しておく。そして、通信局は、θ0、θ1、θ2、θ3の中から、適切な値を選択して、パラメーターθの値として設定する。
同様に、選択可能なパラメーターaの値として、a0、a1、a2、a3をテーブルとし用意しておく。そして、通信局は、a0、a1、a2、a3の中から、適切な値を選択して、パラメーターaの値として設定する。
選択可能なパラメーターbの値として、b0、b1、b2、b3をテーブルとし用意しておく。そして、通信局は、b0、b1、b2、b3の中から、適切な値を選択して、パラメーターbの値として設定する。
ここでは、選択可能な値として、4種類としているが、これに限ったものではない。
また、制御情報x=x0のとき、「θの値として、θ0と設定する」、制御情報x=x1のとき、「θの値として、θ1と設定する」、制御情報x=x2のとき、「θの値として、θ2と設定する」、制御情報x=x3のとき、「θの値として、θ3と設定する」と関連付けるとする。すると、制御情報xを通信局が制御情報として、通信相手に送信することで、通信相手は、通信局が使用した、θの値を知ることができる。
同様に、制御情報y=y0のとき、「aの値として、a0と設定する」、制御情報y=y1のとき、「aの値として、a1と設定する」、制御情報y=y2のとき、「aの値として、a2と設定する」、制御情報y=y3のとき、「aの値として、a3と設定する」と関連付けるとする。すると、制御情報yを通信局が制御情報として、通信相手に送信することで、通信相手は、通信局が使用した、aの値を知ることができる。
制御情報z=z0のとき、「bの値として、b0と設定する」、制御情報z=z1のとき、「bの値として、b1と設定する」、制御情報z=z2のとき、「bの値として、b2と設定する」、制御情報z=z3のとき、「bの値として、b3と設定する」と関連付けるとする。すると、制御情報zを通信局が制御情報として、通信相手に送信することで、通信相手は、通信局が使用した、bの値を知ることができる。
本開示は、偏波MIMOシステムに利用することができる。
300、400 通信局
306A、306B 重み付け合成部
401A、402B 係数乗算部

Claims (2)

  1. 水平偏波用の第1アンテナと垂直偏波用の第2アンテナを備える送信装置から、水平偏波用の第3アンテナと垂直偏波用の第4アンテナを備える受信装置にミリ波帯の電波を送信する送信方法であって、
    前記第1アンテナから第1トレーニング信号を第1期間に送信し、前記第2アンテナから第2トレーニング信号を第2期間に送信し、
    第1情報および第2情報を含むフィードバック信号を受信装置から受信し、
    前記第1情報は、前記第1トレーニング信号を前記第3アンテナで受信することによって得られた第1チャネル測定情報および前記第1トレーニング信号を前記第4アンテナで受信することによって得られた第2チャネル測定情報を含み、
    前記第2情報は、前記第2トレーニング信号を前記第3アンテナで受信することによって得られた第3チャネル測定情報および前記第2トレーニング信号を前記第4アンテナで受信することによって得られた第4チャネル測定情報を含み、
    第1の変調信号s1(t)及び第2の変調信号s2(t)から式(1)を演算して第1の送信信号z1(t)及び第2の送信信号z2(t)を生成し、
    前記第1の送信信号z1(t)を前記第1アンテナから送信し、前記第2の送信信号z2(t)を前記第2アンテナから送信し、
    式(1)は、
    Figure 0007269973001702

    であり、前記フィードバック信号に基づいて
    Figure 0007269973001703

    となるように、θ、a、bを求め、
    11(t)は、理想的なアンテナ配置であった場合における前記第1アンテナと前記第3アンテナとの間のチャネル特性であり、
    22(t)は、理想的なアンテナ配置であった場合における前記第2アンテナと前記第4アンテナとの間のチャネル特性であり、
    δは、理想的なアンテナ配置に対する前記第3アンテナおよび前記第4アンテナのなす角度であり、

    δ、h 11 (t)、h 22 (t)は、前記第1チャネル測定情報、前記第2チャネル測定情報、前記第3チャネル測定情報、前記第4チャネル測定情報を用いて算出される
    送信方法。
  2. 前記第1チャネル測定情報、前記第2チャネル測定情報、前記第3チャネル測定情報、および前記第4チャネル測定情報は、複素数値で表される
    請求項1の送信方法。
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