JP7268539B2 - タイヤの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤの内周面に、シーラントが塗布されたタイヤの製造方法に関する。
下記特許文献1は、タイヤの内周面に、シーラント材が塗布された空気入りタイヤの製造方法を提案している。この製造方法は、公知の連続混練機のノズルから吐出されるシーラント材を、タイヤの内周面に順次塗布する工程を含んでいる。
特開2017-065673号公報
上記方法では、シーラント材がタイヤの内周面に塗布されてから架橋反応が進行し、粘度等が高くなることで、そのシール性が発揮される。したがって、シーラント材の最終的な状態の良否については、シーラント材がタイヤの内周面に塗布されてから一定時間が経過した後でないと評価することができない。このため、複数本のタイヤにシーラント材が塗布された後に、シーラント材の状態が良好でないと評価された場合には、それらのタイヤは廃棄せざるを得ないという問題があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、タイヤの廃棄を最小限に抑えることが可能なタイヤの製造方法を提供することを主たる目的としている。
本発明は、タイヤの内周面に、シーラントが塗布されたタイヤの製造方法であって、前記内周面に塗布されてから一定時間経過後でないと評価することができない前記シーラントの物理量である第1物理量と、前記第1物理量とは異なりかつ前記内周面に塗布される前の前記シーラントの物理量である第2物理量との関係を取得する工程と、前記関係を取得した後、前記内周面へ塗布するための前記シーラントを準備する工程と、前記準備する工程が開始された後、前記シーラントの前記第2物理量を測定する工程と、前記関係に基づいて、測定された前記第2物理量から前記第1物理量を予測する工程と、予測された前記第1物理量に基づいて、前記シーラントの状態の良否を判定する工程とを含むことを特徴とする。
本発明に係る前記タイヤの製造方法において、前記シーラントは、前記内周面を向くノズルから吐出され、前記第2物理量は、前記ノズルから吐出された前記シーラントの幅を含んでもよい。
本発明に係る前記タイヤの製造方法において、前記測定する工程は、前記ノズルから吐出された前記シーラントを撮像して、前記シーラントのイメージデータを取得する工程と、前記イメージデータを処理することで、前記幅を測定する工程とを含んでもよい。
本発明に係る前記タイヤの製造方法において、前記準備する工程は、前記シーラントを混練する押出機によって、前記シーラントを押し出す工程を含み、前記第2物理量は、前記押出機の内部での前記シーラントの流速、前記押出機の内部での前記シーラントの温度、及び、前記押出機の内部での前記シーラントの圧力の少なくとも一つを含んでもよい。
本発明に係る前記タイヤの製造方法において、前記第1物理量は、前記シーラントの粘度であってもよい。
本発明に係る前記タイヤの製造方法において、前記判定する工程において、前記状態が良好でないと判定された場合に、前記シーラントの塗布を中断する工程を含んでもよい。
本発明のタイヤの製造方法は、タイヤの内周面に塗布されてから一定時間経過後でないと評価することができないシーラントの物理量である第1物理量と、第1物理量とは異なりかつ内周面に塗布される前のシーラントの物理量である第2物理量との関係を取得する工程を含んでいる。さらに、前記製造方法は、前記内周面へ塗布するための前記シーラントを準備する工程が開始された後、前記シーラントの前記第2物理量を測定する工程と、前記関係に基づいて、測定された前記第2物理量から前記第1物理量を予測する工程と、予測された前記第1物理量に基づいて、前記シーラントの状態の良否を判定する工程とを含んでいる。
本発明の前記製造方法では、前記一定時間が経過する前に、前記シーラントの状態の良否を判定することができる。したがって、本発明の前記製造方法は、前記状態が良好でない前記シーラントが前記内周面に塗布されるのを防ぐことができるため、前記タイヤの廃棄を最小限に抑えることができる。
タイヤの製造方法に用いられる製造装置の一例を示す側面図である。 制御手段の一例を示す概念図である。 シーラントが塗布されているタイヤの一例を示す部分斜視図である。 タイヤの製造方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。 シーラントのイメージデータの一例を示す図である。 第1物理量と第2物理量との関係の一例を示すグラフである。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
本実施形態のタイヤの製造方法(以下、単に「製造方法」ということがある。)は、タイヤの内周面に、シーラントが塗布されたタイヤが製造される。シーラントとしては、適宜採用することができる。本実施形態のシーラントには、例えば、上記特許文献1に記載のパンク防止用のシーラントが好適に採用される。図1は、タイヤの製造方法に用いられる製造装置の一例を示す側面図である。
図1に示されるように、本実施形態の製造装置1は、押出機2、フィーダー3、回転駆動装置4、及び、制御手段5を含んで構成されている。
押出機2は、シーラント6を押し出すためのものであり、例えば、二軸混練押出機として構成されている。押出機2は、例えば、シリンダー7と、スクリュー軸8とを含んで構成されている。
シリンダー7は、円筒状に形成されている。シリンダー7の内部には、シーラント6を流すためのチャンバー9が設けられている。本実施形態のチャンバー9は、シリンダー7の長手方向に沿って水平にのびている。
シリンダー7の押出方向の上流側には、フィーダー3からシーラント6の原料が投入される供給口11が設けられている。一方、シリンダー7の押出方向の下流側には、シーラント6が押し出される押出口12が設けられている。この押出口12には、ノズル13が接続されている。
ノズル13は、筒状に形成されており、本実施形態では、側面視においてL字状に形成されている。ノズル13の一端は、押出機2の押出口12に接続されている。ノズル13の他端(先端)は、シーラント6の塗布時において、タイヤ10の内周面10i(本例では、トレッド部の半径方向の内面)に向くように配されている。このようなノズル13は、押出機2からシーラント6が押し出されることにより、タイヤ10の内周面10iにシーラント6を吐出して塗布することができる。シーラント6の塗布時において、ノズル13の他端と内周面10iとの間の距離(図示省略)は、例えば、1.0~3.0mm程度に設定されている。
スクリュー軸8は、シリンダー7のチャンバー9の内部に配されており、水平にのびている。本実施形態では、電動機などの駆動手段14によって、スクリュー軸8を水平軸回りに回転させている。このようなスクリュー軸8は、駆動手段14による回転駆動により、供給口11に投入された原料を混練することができ、さらに、混練りされたシーラント6を押出口12に向かって定量的に押し出すことができる。
フィーダー3は、シーラント6の原料を押出機2に供給するためのものである。フィーダー3は、押出機2の供給口11に接続されている。フィーダー3の構成としては、適宜採用することができ、例えば、上記特許文献1に記載のものが好適に採用される。
回転駆動装置4は、タイヤ10を固定して、タイヤ10をタイヤ軸心周りに回転させるとともに、タイヤの幅方向及び半径方向に移動させるためのものである。回転駆動装置4の構成としては、適宜採用することができ、例えば、上記特許文献1に記載のものや、特許文献(特開2018-015957号公報)に記載のタイヤ保持具等が好適に採用される。本実施形態の回転駆動装置4には、電動機等の駆動手段(図示省略)が設けられている。これにより、回転駆動装置4は、タイヤ10の軸心周りの回転、タイヤ10の幅方向の移動、及び、タイヤ10の半径方向の移動を行うことができる。
制御手段5は、タイヤの製造方法の処理手順に基づいて、製造装置1(図1に示す)を制御するためのものである。制御手段5は、例えば、プログラマブルシーケンサ、マイコン、パーソナルコンピュータ、その他の制御デバイスで構成される。図2は、制御手段5の一例を示す概念図である。
制御手段5は、CPU(中央演算装置)からなる演算部16と、処理手順が記憶されている記憶部17と、記憶部17から処理手順を読み込む作業用メモリ18とを含んで構成されている。この制御手段5には、処理結果等を表示するための表示部や、オペレータが操作するための操作部が設けられてもよい。
演算部16には、押出機2の駆動手段14、フィーダー3、及び、回転駆動装置4の駆動手段15が接続されている。これにより、制御手段5は、本実施形態の製造方法の処理手順に基づいて、シーラント6の押出量、シーラント6の原料の供給量、タイヤ10の軸心周りの回転、タイヤ10の幅方向の移動、及び、タイヤの半径方向の移動等を制御することができる。
図3は、シーラント6が塗布されている状態のタイヤ10の一例を示す部分斜視図である。図1及び図3に示されるように、上記のように構成された製造装置1は、上記特許文献1と同様の手順に基づいて、タイヤ10の内周面10iにシーラント6を連続して塗布することができる。これにより、製造装置1は、回転するタイヤ10の内周面10iに、紐状のシーラント6を螺旋状に粘着させて、シーラント6の層を形成することができる。
ところで、シーラント6には、例えば、有機溶剤等が添加されており、タイヤ10の内周面10iに塗布されてから有機溶剤等が除去されることで、架橋反応が進行する。この架橋反応の進行により、シーラント6の粘度等が高くなり、本来のシーラント6の性能(例えば、シール性)が発揮される。したがって、従来の製造方法において、シーラント6の最終的な状態(即ち、架橋反応が終了して、そのシール性が発揮された状態)の良否については、シーラント6が内周面10iに塗布されてから一定時間が経過した後でないと評価することができなかった。このため、複数本のタイヤ10にシーラント6が塗布された後に、シーラント6の状態が良好でないと評価された場合には、それらのタイヤ10は廃棄せざるを得ないという問題があった。なお、シーラント6の最終的な状態が良好でなくなる原因としては、例えば、シーラント6の原料が適切に供給されていない場合や、押出機2での混練が不十分である場合が考えられる。
本実施形態の製造方法では、一定時間が経過する前に、シーラント6の状態の良否を判定している。図4は、タイヤの製造方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。
本実施形態の製造方法では、先ず、シーラント6の第1物理量と第2物理量との関係を取得する工程S1が実施される。
第1物理量は、タイヤ10の内周面10iに塗布されてから一定時間経過後でないと評価することができないシーラント6の物理量である。一定時間とは、シーラント6がタイヤ10の内周面10iに塗布されてから、シーラント6の本来の性能を発揮しうるまでの時間であり、本実施形態では、シーラント6の架橋反応が完了するまでの時間として定義される。一定時間は、シーラント6の配合等によって適宜設定され、本実施形態では、例えば、1.5~2.5時間に設定される。
第1物理量については、一定時間が経過後でないと評価できないものであれば、適宜採用することができる。本実施形態の第1物理量には、シーラント6の粘度が採用される。シーラント6の粘度は、JIS K 6833に準拠し、40℃の条件下で、回転式粘度計により測定される値である。
第2物理量は、第1物理量とは異なるものであり、タイヤ10の内周面10iに塗布される前のシーラント6の物理量である。第2物理量としては、適宜採用することができる。本実施形態の第2物理量には、ノズル13から吐出された(本例では、ノズル13から吐出されてから、タイヤ10の内周面10iに塗布される前の)シーラント6の幅W1(図5に示す)が採用される。
シーラント6の幅W1(図5に示す)については、適宜測定することができる。本実施形態では、ノズル13から吐出されたシーラント6を撮像したイメージデータを取得し、そのイメージデータを処理することで、シーラント6の幅W1を測定している。本実施形態では、ノズル13の先端13sから0.1~2.5mmの距離L1(図5に示す)だけ離間した位置において、シーラント6の幅W1が測定される。
シーラント6の撮像には、例えば、静止画や動画を撮影することができるカメラ又はビデオカメラ等の撮像手段20(図3に示す)が用いられる。図3に示されるように、撮像手段20は、図示しないアーム等によって支持されており、シーラント6の塗布時において、ノズル13とともにタイヤ10の内部に配されている。さらに、本実施形態の撮像手段20は、ノズル13の他端(先端13s(図5に示す))から吐出されてから、タイヤ10の内周面10iに接するまでのシーラント6を、撮像可能な位置に配されている。
図2に示されるように、撮像手段20は、制御手段5の演算部16に接続されており、撮像されたイメージデータが制御手段5で処理される。図5は、シーラント6のイメージデータの一例を示す図である。
イメージデータ21は、適宜処理することができる。本実施形態では、先ず、イメージデータ21を構成する複数の画素(図示省略)の輝度値に基づいて、イメージデータ21のうち、シーラント6の領域T1が特定される。そして、特定された領域T1の幅方向の画素の個数に、1画素に設定される寸法を乗じることで、シーラント6の幅W1が測定される。1画素に設定される寸法については、撮像手段の解像度、及び、測定精度に応じて、適宜設定することができる。撮像手段の解像度が4K(横:3840画素、縦:2160画素)である場合、1画素には、例えば、0.005~0.015mmが設定されるのが望ましい。1画素に割り当てられる寸法は、例えば、撮像対象(シーラント6、内周面10i、及び、ノズル13)と撮像手段20との間の距離、又は、撮像手段20のズーム機能等を調整することで容易に設定することができる。
イメージデータ21の処理において、シーラント6とタイヤ10の内周面10iとを区別しやすくするために、例えば、図3に示されるように、照明部22によって、撮像対象(シーラント6、内周面10i、及び、ノズル13)が明るく照らされてもよい。別の方法としては、シーラント6の色を、内周面10iと区別しやすい色に変えられてもよい。
本実施形態の工程S1では、先ず、シーラント6をノズル13から吐出させて、シーラント6の第2物理量(本例では、シーラント6の幅W1)が測定される。なお、工程S1では、タイヤ10の内周面10i以外のものにシーラント6を塗布して、第2物理量が測定されてもよい。これにより、タイヤ10の廃棄を防ぐことができる。次に、本実施形態の工程S1では、第2物理量(本例では、幅W1)が測定されたシーラント6について、一定時間が経過した後に、そのシーラント6の第1物理量(シーラント6の粘度)が測定される。
第1物理量及び第2物理量の測定には、シーラント6の最終的な状態が異なる複数の条件下で行われるのが望ましい。本実施形態において、複数の条件には、シーラント6の最終的な状態が良好となる条件と、シーラント6の最終的な状態が良好でない条件とが含まれる。これらの条件は、例えば、シーラント6の原料の供給量や、押出機2での混練の度合等を異ならせることで、容易に設定することができる。
次に、本実施形態の工程S1では、測定された第1物理量及び第2物理量に基づいて、シーラント6の第1物理量と第2物理量との関係が取得される。図6は、第1物理量と第2物理量との関係の一例を示すグラフである。
図6に示されるように、第2物理量(シーラント6の幅W1)が大きいほど、第1物理量(シーラント6の粘度)が大きくなる傾向がある。これは、シーラント6の粘度が大きくなると、図5に示したノズル13の先端(出口)13sにおいてシーラント6が膨張し、シーラント6の幅W1が大きくなることが原因であると考えられる。このように、第1物理量と第2物理量との間には相関がある。
工程S1では、第1物理量と第2物理量との関係を示す近似式が求められるのが望ましい。これにより、第2物理量が近似式に代入されることで、第1物理量を容易に求める(予測する)ことができる。第1物理量と第2物理量との関係は、制御手段5の記憶部17(図2に示す)に入力される。
次に、本実施形態の製造方法では、第1物理量と第2物理量との関係が取得された後、タイヤ10の内周面10iへ塗布するためのシーラント6を準備する工程S2が実施される。
図1に示されるように、工程S2では、先ず、押出機2のシリンダー7内に、シーラント6の原料の供給を開始する工程が実施される。シーラント6の原料の供給は、制御手段5による制御のもとで、フィーダー3によって実施される。次に、工程S2では、押出機2のスクリュー軸8の回転を開始する工程が実施される。これにより、工程S2では、シーラント6の原料が混練されて、シーラント6が調製される。そして、工程S2では、押出機2のスクリュー軸8の回転により、調製されたシーラント6を押し出す工程が実施される。これにより、工程S2では、シーラント6を準備することができる。
次に、本実施形態の製造方法では、準備する工程S2が開始された後、タイヤ10の内周面10iにシーラント6の塗布を開始する工程S3と、シーラント6の第2物理量を測定する工程S4とが実施される。シーラント6の塗布を開始する工程S3、及び、第2物理量を測定する工程S4は、いずれか一方が先に実施されてもよいし、同時に実施されてもよい。
本実施形態のシーラント6の塗布を開始する工程S3では、図1及び図3に示されるように、先ず、押出機2のノズル13が、タイヤ10の内周面10iに向けられる。次に、工程S3では、タイヤ10を軸心周りで回転させ、かつ、タイヤ10を幅方向に移動させながら、シーラント6がノズル13から吐出される。これにより、本実施形態の製造方法では、内周面10iにシーラント6を連続して塗布することができる。なお、タイヤ10の幅方向の移動は、タイヤ10の内周面10iのプロファイル形状に基づいて行われるのが望ましい。
本実施形態の第2物理量を測定する工程S4では、先ず、ノズル13から吐出されたシーラント6を撮像して、シーラント6のイメージデータ21(図5に示す)を取得する工程が実施される。シーラント6の撮像は、撮像手段20(図3に示す)によって行われる。撮像方法の詳細については、上述のとおりである。イメージデータ21は、制御手段5の記憶部17に入力される。
次に、本実施形態の第2物理量を測定する工程S4では、図5に示されるように、イメージデータ21を処理することで、シーラント6の幅W1を測定する工程が実施される。イメージデータ21の処理は、制御手段5(図2に示す)によって処理される。イメージデータ21の処理方法の詳細については、上述のとおりである。測定された幅W1(第2物理量)は、制御手段5の記憶部17(図2に示す)に入力される。
次に、本実施形態の製造方法では、第1物理量と第2物理量との関係に基づいて、測定された第2物理量から第1物理量を予測する工程S5が実施される。本実施形態の工程S5では、図6に示した第1物理量と第2物理量との関係を示す近似式に、第2物理量が代入されることにより、第1物理量(本例では、シーラント6の粘度)を容易に予測する(求める)ことができる。予測された第1物理量は、制御手段5の記憶部17(図2に示す)に入力される。
次に、本実施形態の製造方法では、予測された第1物理量に基づいて、シーラント6(図3及び図5に示す)の状態の良否を判定する工程S6が実施される。工程S6では、予測された第1物理量が、予め定められた閾値の範囲内か否かが判断される。閾値については、シーラント6に求められるシール性などに基づいて適宜設定される。第1物理量がシーラント6の粘度である場合、閾値の一例としては、3000~7000Pa・sである。
工程S6において、シーラント6(図3及び図5に示す)の状態が良好であると判定された場合(工程S6において、「Y」)、次の工程S7が実施される。他方、工程S6において、シーラント6の状態が良好でないと判定された場合(工程S6において、「N」)、シーラント6の塗布を中断する工程S8、及び、シーラント6を再調整する工程S9が実施され、工程S3~工程S6が再度実施される。
このように、本実施形態の製造方法では、シーラント6がタイヤ10の内周面10iに塗布されてから一定時間(例えば、1.5~2.5時間)が経過する前に、シーラント6の状態の良否を判定することができる。したがって、本実施形態の製造方法は、状態が良好でないシーラント6が内周面10iに塗布されるのを防ぐことができるため、タイヤ10の廃棄を最小限に抑えることができる。
さらに、本実施形態の製造方法では、シーラント6の塗布を中断する工程S8と、シーラント6を再調整する工程S9とが実施された後に、工程S3~工程S6が再度実施される。このため、本実施形態の製造方法では、状態が良好なシーラント6が塗布されたタイヤ10の製造を迅速に再開できるため、タイヤ10の生産性を向上しうる。
次に、本実施形態の工程S7では、予め定められたシーラント6が塗布されたか否かを判断する工程S7が実施される。本実施形態の判断は、制御手段5(図2に示す)によって行われる。工程S7において、予め定められたシーラント6が塗布されたと判断された場合(工程S7において、「Y」)、シーラント6の塗布を終了する工程S10が実施され、本実施形態の製造方法の一連の処理が終了する。なお、シーラント6が塗布されていないタイヤ10にシーラント6を継続して塗布する場合には、回転駆動装置4によって、シーラント6が塗布されたタイヤ10を搬出し、さらに、シーラント6が塗布されていないタイヤ10を搬入して、工程S3~工程S10が実施されるのが望ましい。
一方、工程S7において、予め定められたシーラント6の塗布が終了していないと判断された場合(工程S7において、「N」)、工程S4~工程S7が再度実施される。これにより、本実施形態の製造方法では、シーラント6の塗布が終了するまで、シーラント6の状態の良否が判定されるため、状態が良好でないシーラント6が、内周面10iに塗布されるのを、確実に防ぐことができる。
工程S4において、第2物理量を測定するタイミングについては、適宜設定することができる。本実施形態では、シーラント6の塗布が開始されてから終了するまでの間において、予め定められた時間間隔で、第2物理量が測定されている。時間間隔については、適宜設定することができる。
これまでの実施形態では、第2物理量として、シーラント6の幅W1(図5に示す)である場合が例示されたが、このような態様に限定されない。第2物理量としては、図1に示した押出機2の内部でのシーラント6の流速、押出機2の内部(チャンバー9)でのシーラント6の温度、及び、押出機2の内部でのシーラント6の圧力の少なくとも一つを含んでもよい。この実施形態において、これまでの実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、説明を省略することがある。
シーラント6の流速、温度、及び、圧力は、例えば、押出機2のシリンダー7の内部に設けられた流速センサー(図示省略)、温度センサー(図示省略)、及び、圧力センサー(図示省略)を用いて測定される。流速センサー、温度センサー、及び、圧力センサーは、シリンダー7の押出方向の下流側(即ち、押出口12側)に設けられるのが望ましい。これにより、シリンダー7の押出口12から吐出される直前のシーラント6の流速、温度、及び、圧力を測定することができる。
この実施形態の製造方法では、第1物理量と第2物理量との関係を取得する工程S1において、先ず、シーラント6をノズル13から吐出させて、シーラント6の第2物理量(本例では、シーラント6の流速、温度、及び、圧力の少なくとも一つ)が測定される。次に、工程S1では、第2物理量が測定されたシーラント6について、一定時間が経過した後に、そのシーラント6の第1物理量(シーラント6の粘度)が測定される。第1物理量及び第2物理量の測定には、これまでの実施形態と同様に、シーラント6の最終的な状態が異なる複数の条件下で行われるのが望ましい。次に、工程S1では、測定された第1物理量及び第2物理量に基づいて、シーラント6の第1物理量と第2物理量との関係が取得される。
シーラント6は、押出機2の内部での流速、及び、温度が小さいほど、その粘度が大きくなる傾向がある。一方、シーラント6は、押出機2の内部での流速、及び、温度が大きいほど、その粘度が小さくなる傾向がある。また、シーラント6は、押出機2の内部での圧力が小さいほど、その粘度が小さくなる傾向がある。一方、シーラント6は、押出機2の内部での圧力が大きいほど、その粘度が大きくなる傾向がある。このように、第1物理量と、第2物理量(シーラント6の流速、温度、及び、圧力)との間には、相関がある。
この実施形態の工程S1では、第1物理量と第2物理量との関係を示す近似式が求められるのが望ましい。これにより、第2物理量が近似式に代入されることで、第1物理量を容易に求める(予測する)ことができる。第1物理量と第2物理量との関係は、制御手段5の記憶部17(図2に示す)に入力される。
次に、この実施形態の製造方法では、第2物理量を測定する工程S4において、シーラント6の流速、温度、及び、圧力の少なくとも一つが測定される。シーラント6の流速、温度、及び、圧力は、押出機2のシリンダー7の内部に設けられた流速センサー(図示省略)、温度センサー(図示省略)、及び、圧力センサー(図示省略)を用いて測定される。測定されたシーラント6の流速、温度、及び、圧力は、制御手段5の記憶部17(図2に示す)に入力される。
次に、この実施形態の製造方法では、これまでの実施形態と同様に、測定された第2物理量から第1物理量を予測する工程S5と、シーラント6の状態の良否を判定する工程S6とが実施される。
このように、この実施形態の製造方法では、これまでの実施形態の製造方法と同様に、シーラント6がタイヤ10の内周面10iに塗布されてから一定時間(例えば、1.5~2.5時間)が経過する前に、シーラント6の状態の良否を判定することができる。したがって、この実施形態の製造方法は、状態が良好でないシーラント6が内周面10iに塗布されるのを防ぐことができるため、タイヤ10の廃棄を最小限に抑えることができる。
第2物理量は、ノズル13から吐出されたシーラント6の幅W1(図5に示す)、押出機2の内部でのシーラント6の流速、温度、及び、圧力の少なくとも2つが採用されるのが望ましい。これにより、シーラント6の状態の良否を、より確実に判定することができる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図4に示した手順に基づいて、タイヤの内周面に、シーラントが塗布されたタイヤが製造された(実施例)。実施例では、シーラントの粘度(第1物理量)と幅(第2物理量)との関係が取得された。そして、実施例では、測定されたシーラントの幅からシーラントの粘度を予測して、シーラントの状態の良否が判定された。
比較のために、シーラントがタイヤの内周面に塗布されてから一定時間が経過した後に、シーラントの状態の良否が判定された。共通仕様は、次のとおりであり、物理量の測定方法等については、明細書に記載のとおりである。
シーラントの配合、及び、調製方法:上記特許文献の実施例1と同一
撮像手段:(株)キーエンス社製のLJ-V7000シリーズ
一定時間:2時間
実施例では、シーラントがタイヤの内周面に塗布されてから一定時間が経過する前に、シーラントの状態の良否を判定することができるため、状態が良好でないシーラントが内周面に塗布されるのを防ぐことができた。このため、状態が良好でないシーラントが調製された場合、実施例では、比較例とは異なり、タイヤの廃棄を防ぐことができた。
S1 シーラントの第1物理量と第2物理量との関係を取得する工程
S2 シーラントを準備する工程
S4 第2物理量を測定する工程
S5 第2物理量から第1物理量を予測する工程
S6 シーラントの状態の良否を判定する工程

Claims (6)

  1. タイヤの内周面に、シーラントが塗布されたタイヤの製造方法であって、
    前記内周面に塗布されてから一定時間経過後でないと評価することができない前記シーラントの物理量である第1物理量と、前記第1物理量とは異なりかつ前記内周面に塗布される前の前記シーラントの物理量である第2物理量との関係を取得する工程と、
    前記関係を取得した後、前記内周面へ塗布するための前記シーラントを準備する工程と、
    前記準備する工程が開始された後、前記シーラントの前記第2物理量を測定する工程と、
    前記関係に基づいて、測定された前記第2物理量から前記第1物理量を予測する工程と、
    予測された前記第1物理量に基づいて、前記シーラントの状態の良否を判定する工程とを含む、
    タイヤの製造方法。
  2. 前記シーラントは、前記内周面を向くノズルから吐出され、
    前記第2物理量は、前記ノズルから吐出された前記シーラントの幅を含む、請求項1記載のタイヤの製造方法。
  3. 前記測定する工程は、前記ノズルから吐出された前記シーラントを撮像して、前記シーラントのイメージデータを取得する工程と、
    前記イメージデータを処理することで、前記幅を測定する工程とを含む、請求項2記載のタイヤの製造方法。
  4. 前記準備する工程は、前記シーラントを混練する押出機によって、前記シーラントを押し出す工程を含み、
    前記第2物理量は、前記押出機の内部での前記シーラントの流速、前記押出機の内部での前記シーラントの温度、及び、前記押出機の内部での前記シーラントの圧力の少なくとも一つを含む、請求項1ないし3のいずれかに記載のタイヤの製造方法。
  5. 前記第1物理量は、前記シーラントの粘度である、請求項1ないし4のいずれかに記載のタイヤの製造方法。
  6. 前記判定する工程において、前記状態が良好でないと判定された場合に、前記シーラントの塗布を中断する工程を含む、請求項1ないし5のいずれかに記載のタイヤの製造方法。
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