JP7268323B2 - エンジン制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アイドルストップ機能を有する車両用のエンジン制御装置に関する。
近年、燃費の向上等を目的として、車両の停車中にエンジンを自動停止させるアイドルストップ機能を備える車両が増加している。このような車両用のエンジン制御装置において、アイドルストップ制御を実施する場合には、例えば、運転者が車両停車操作を行ってアイドルストップ条件が成立したときに、燃料カット等を行ってエンジンを停止させる。その後、運転者が車両発進操作を行って再始動条件が成立すると、スタータを作動させてエンジンを自動的に再始動させる。
このようなアイドルストップ制御により、運転開始後にエンジン停止となる頻度が増えることで、エンジン運転音のしない期間が増える傾向にある。また、エンジンの再始動に際しては、例えば、エンジンのクランク軸に直結して、ギヤの噛合いを伴わずにエンジン始動が可能な始動用モータが採用されることで、静音性を向上させることが可能になっている。そのため、これまで騒音として認識されていなかった各種装置の作動音についても、騒音対策が要求されるようになってきている。
例えば、特許文献1には、プランジャ式燃料ポンプにおける騒音対策として、運転領域に応じて、プランジャを駆動するモータの駆動電流を制御する技術が提案されている。具体的には、アイドル領域が検出されているときに、駆動電流のデューティ比を低下させることで、プランジャの往復動作に伴って発生する作動音を低減させている。
特開2015-229933号公報
ところで、アイドルストップ制御によるエンジン停止中には、通常、再始動に備えて燃料ポンプから燃料配管への燃料供給が継続される。特許文献1の制御装置も、アイドル運転によりエンジン音が低下した領域におけるポンプ作動音対策であり、アイドルストップ制御には対応していない。その場合には、エンジンが自動停止した状態で、ポンプ作動音が継続することになり、ポンプ作動音が抑制されるように制御されていても、エンジン音や車両振動が発生していないので、運転者にポンプ作動音が騒音として認識される可能性がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、車両のアイドルストップ制御において音の発生を抑制して、車両の始動性を損なわずに、静音性のさらなる向上を実現可能なエンジン制御装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、
エンジン(E)を備える車両の運転情報を取得する運転情報取得部(2)と、
燃料ポンプ(FP)を駆動して、前記エンジンの気筒(E1)へ供給される燃料を、前記燃料ポンプに接続される燃料配管(P1)に圧送する燃料ポンプ制御部(3)と、
前記運転情報に基づいて、アイドルストップ条件が成立したときに、エンジン停止指令を出力し、前記エンジンを自動停止させるエンジン停止処理を行うアイドルストップ制御部(4)と、を備えるエンジン制御装置(1)において、
前記アイドルストップ制御部は、前記運転情報に基づいて前記アイドルストップ条件が成立したか否かを判定するアイドルストップ判定部(41)と、前記アイドルストップ条件の成立から、予め設定した待機時間(T)が経過したか否かを判定する待機時間判定部(43)と、を備え、
前記燃料ポンプ制御部は、前記アイドルストップ判定部による前記アイドルストップ条件の成立後に、前記待機時間判定部により前記待機時間が経過したと判定されたときに、前記燃料ポンプの駆動を停止する燃料ポンプ停止処理を行い、前記エンジンの再始動に伴い、前記燃料ポンプの駆動を再開させる制御を行うものであり、
前記待機時間は、前記アイドルストップ条件が成立した時点よりも後で、前記エンジンが停止と判定される時点よりも前に終了するように設定される、エンジン制御装置にある。
前記エンジン制御装置は、アイドルストップ制御部において、アイドルストップ条件が成立すると、エンジンを自動停止させる処理を行い、再始動までその状態を維持する。次いで、エンジン停止時点又はそれより前の所定のタイミングで、燃料ポンプ制御部により燃料ポンプの駆動を停止させる。その後、アイドルストップ制御部がエンジンを再始動させると、燃料ポンプ制御部が燃料ポンプの駆動を再開する。
したがって、アイドルストップ条件の成立から燃料ポンプの停止まで、その作動音がエンジン音に紛れるので、騒音として認識されにくい。エンジン停止中は、燃料ポンプが停止されることで、作動音が発生せず、静音性を保持できる。
また、アイドルストップ条件の成立後も、燃料噴射を停止させた状態でエンジン停止までの間の所定の期間、燃料ポンプが駆動されることで、再始動に必要な燃料配管の燃料圧力を維持できる。そのため、エンジンの再始動に伴い、燃料ポンプの駆動を再開することで、速やかにエンジンを再始動させることができる。
以上のごとく、前記態様によれば、車両のアイドルストップ制御において音の発生を抑制して、車両の始動性を損なわずに、静音性のさらなる向上を実現可能なエンジン制御装置を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
参考形態1における、エンジン制御装置の概略構成を示すブロック図。 参考形態1における、エンジン制御装置を含むエンジンシステムの全体構成図。 参考形態1における、エンジン制御装置において実行される基本の制御処理のフローチャート図。 参考形態1における、エンジン制御装置において実行される基本の制御処理のタイムチャート図。 参考形態1における、エンジン制御装置において実行されるアイドルストップ・ポンプ制御処理の詳細を示すフローチャート図。 参考形態1における、エンジン制御装置において実行されるアイドルストップ・ポンプ制御処理のタイムチャート図。 参考形態1における、エンジン制御装置において実行される制御処理を従来と比較して示すタイムチャート図。 参考形態1における、エンジン制御装置において実行されるアイドルストップ制御の再始動処理を示すフローチャート図。 実施形態2における、エンジン制御装置の概略構成を示すブロック図。 実施形態2における、エンジン制御装置において実行される基本の制御処理のフローチャート図。 実施形態2における、エンジン制御装置において実行される基本の制御処理のタイムチャート図。 実施形態2における、エンジン制御装置において実行されるアイドルストップ・ポンプ制御処理の詳細を示すフローチャート図。 実施形態における、エンジン制御装置において実行されるアイドルストップ・ポンプ制御処理のタイムチャート図。
(実施形態1)
エンジン制御装置に係る基本構成を示す参考形態1について、図1~図8を参照して説明する。
図2に示すように、本形態のエンジン制御装置としての電子制御装置(以下、ECUと称する)1は、車両に搭載されて、アイドルストップ機能を有するエンジンシステムの一部を構成しており、燃料の供給系や点火系その他を含むエンジン各部を制御する。エンジンEの気筒E1には、燃料ポンプFPから燃料配管P1を経て、インジェクタIから燃料が噴射供給されるようになっており、点火コイルCに接続される点火プラグPGによって燃料に着火、燃焼する。
図1に示すように、ECU1は、エンジンEを備える車両の運転情報を取得する運転情報取得部2と、燃料ポンプFPの駆動を制御する燃料ポンプ制御部3と、エンジンEの自動停止及び再始動を制御するアイドルストップ制御部4と、を備える。
アイドルストップ制御部4は、アイドルストップ条件が成立したか否かを判定するアイドルストップ判定部41と、アイドルストップ条件の成立後に、エンジンEが停止したか否かを判定するエンジン停止判定部42と、を有する。
燃料ポンプ制御部3は、燃料ポンプFPを駆動して、エンジンEの気筒E1へ接続される燃料配管P1に燃料を圧送する。アイドルストップ制御部4は、エンジンEを備える車両の運転情報に基づいて、アイドルストップ条件が成立したときに、エンジンEを自動停止させる。また、再始動条件が成立したときに、自動停止中のエンジンEを再始動させる。
このとき、燃料ポンプ制御部3は、アイドルストップ制御部4におけるアイドルストップ条件の成立後であって、エンジンEが自動停止となった時点又はそれより前の時点において、燃料ポンプFPの駆動を停止する。また、エンジンEの再始動に伴い、燃料ポンプFPの駆動を再開させる制御を行う。
また、ECU1は、運転情報取得部2からの運転情報に基づいて、エンジンEの燃焼を制御する燃焼制御部5を備える。燃焼制御部5は、インジェクタIを駆動して燃料噴射量を制御する燃料噴射制御部51と、点火コイルCへの通電を制御して点火プラグPGによる点火のタイミングを制御する点火制御部52と、を有する。
これら燃料ポンプ制御部3、アイドルストップ制御部4、燃焼制御部5は、駆動回路部6に接続される。駆動回路部6は、各制御部からの制御指令信号に基づいて、所定のタイミングで駆動信号を出力し、燃料ポンプFP等を駆動する。
なお、詳細説明は省略するが、燃料ポンプFPは、ECU1の電源投入時に一定時間駆動して燃料を予め圧送しておき、エンジンEの始動時の燃料噴射に備えている。エンジン運転中は、例えばクランク信号入力毎に一定時間(例えば、2秒程度の所定の時間)の間、燃料ポンプFPを駆動することで運転中の燃料供給を可能とし、エンジン停止時には、最終のクランク信号入力から所定の時間後に、燃料ポンプFPを停止させている。
図3に基本となる制御処理を示すように、ECU1のアイドルストップ制御部4は、アイドルストップ判定部41(すなわち、図3のステップS1)において、アイドルストップ条件が成立すると、エンジン停止処理を実施する(すなわち、図3のステップS2)。具体的には、燃焼制御部5にエンジン停止指令を出力して、燃料噴射及び点火制御による燃焼制御を停止させる。さらに、エンジン停止判定部42(すなわち、図3のステップS3)において、エンジンEが停止したか否かを判定する。
本形態において、燃料ポンプ制御部3は、エンジン停止判定部42が肯定判定されたときに、燃料ポンプFPの駆動を停止する(すなわち、図3のステップS4)。アイドルストップ判定部41において、アイドルストップ条件が成立していないと判定されたとき、及び、エンジン停止判定部42において、エンジンEが停止していないと判定されたときには、燃料ポンプFPの駆動を継続する(すなわち、図3のステップS5)。
これにより、図4に示すように、例えば、時点t0においてエンジンEが始動した後に、時点t1において、アイドルストップ条件が成立すると、エンジン停止指令により、燃焼制御部5における燃料噴射や点火制御が停止される。これに伴い、エンジン回転数が徐々に低下して、時点t2においてほぼ0となり、エンジン停止と判定されると、燃料ポンプ制御部3によって燃料ポンプFPの駆動が停止される。その後、時点t3においてエンジンEが再始動されると、燃料ポンプ制御部3によって燃料ポンプFPの駆動が再開される。また、燃焼制御部5において燃料噴射や点火制御が再開され、エンジン回転数が徐々に上昇する。
ここで、時点t1から時点t2までの間は、エンジンEが完全には停止していないので、燃料ポンプFPの作動音が生じていても、エンジン回転音等に紛れて、騒音として認識されにくい。一方、その間、燃料ポンプFPの駆動が継続されることで、燃料配管P1の燃料圧力(以下、適宜、燃圧と称する)を所定圧以上に維持することが可能となるので、時点t3におけるエンジンEの再始動後、エンジン回転数が速やかに立ち上がる。
したがって、燃料ポンプFPの作動に基づく騒音の抑制とエンジンEの始動性の向上とを両立させることができる。
アイドルストップ条件は、車両が停止していて、かつ、エンジンEがアイドリング状態にある(すなわち、アイドルストップ状態)と判定するための条件であり、例えば、運転情報取得部2により取得される1つ以上の運転情報を用いて設定される。運転情報としては、クランク角センサS1からのクランク角信号に基づいて知られるエンジン回転数、車速センサS2からの車速信号、スロットル開度センサS3からのスロットル開度信号等のセンサ情報が用いられる。また、運転操作に対応する各種スイッチのオンオフ信号等のスイッチ情報を用いることもできる。
アイドルストップ判定部41は、これらの運転情報を示す信号が所定の状態となったとき、例えば、各種センサの検出信号が、予め設定された所定の閾値以下となり、また、各種スイッチ信号が所定のオン又はオフ状態が所定の時間継続することにより、アイドルストップ条件が成立したと判定することができる。アイドルストップ条件の成立は、続いて、エンジンEのアイドリングを自動停止(すなわち、エンジン停止)させるための処理(すなわち、エンジン停止処理)を実施する条件となる。
エンジン停止処理として、燃焼制御部5は、燃料噴射制御部51において、インジェクタIの駆動を停止し(すなわち、燃料カット)、点火制御部52において、点火コイルCによる点火プラグPGの点火を停止する(すなわち、点火カット)。
エンジン停止の判定は、燃料ポンプFPの停止の可否を判定するための条件であり、エンジン停止判定部42において、例えば、クランク角センサS1からの信号入力の有無や、クランク角信号に基づくエンジン回転数から判定することができる
また、アイドルストップ制御部4は、エンジンEが停止した後に、再始動条件が成立したときに、再始動指令を出力して、再びエンジンEを始動させる。再始動条件は、運転者が車両の運転操作を再開又は再開準備状態にあると判定するための条件であり、アイドルストップ条件と同様の運転情報に基づいて設定される。例えば、アイドルストップ条件の1つ以上が非成立となり、アイドルストップ条件が解除されることを条件として、再始動処理を実施することができる。あるいは、特定のアイドルストップ条件が非成立となった場合を条件として、運転操作再始動処理を実施してもよいし、アイドルストップ条件と異なる運転情報に基づいて、再始動条件を設定してもよい。
以下、エンジンシステムの各部構成及びECU1によるエンジン制御の一例を、より具体的に説明する。
図2に示すエンジンシステムは、例えば、ポート噴射式のエンジンEを備える単気筒の自動二輪車両への適用例であり、エンジンEの吸気ポートに近い吸気管Pinの菅壁に、インジェクタIが取り付けられる。なお、適用車両やエンジンEの仕様は特に限定されるものではなく、任意に変更することが可能である。
エンジンEは、クランク軸11に連結されたピストン12が、気筒E1内を往復摺動することにより、クランク軸11に動力を伝達する。ピストン12は、気筒E1内に設けられる燃焼室13に面しており、燃焼室13には、ピストン12の対向位置に点火プラグPGが設けられる。点火プラグPGには、点火コイルCが電気的に接続されており、ECU1によって通電が制御される。吸気管Pinには、スロットルバルブV1を介して吸気が導入されると共に、燃焼室13に隣接する吸気ポートに、インジェクタIから、燃料配管P1の燃料が所定の量噴射されて、混合気が生成される。
ECU1は、インジェクタIからの燃料噴射量や噴射時期、点火コイルCへの通電・遮断を制御して、所定のタイミングで点火プラグPGに点火し、混合気を着火燃焼させる。
なお、燃焼室13と吸気管Pin、排気管Pexとの間には、それぞれ吸気バルブVin、排気バルブVexが設けられ、可変バルブ機構14によって、開閉タイミング等が制御される。また、吸気管Pinには、スロットルバルブV1をバイパスする通路に、アイドルスピードコントロールバルブ(以下、ISCバルブと称する)V2が設けられ、エンジンEのアイドル回転数を一定に保つように制御される。
燃料配管P1は、燃料タンクT内において燃料ポンプFPに接続される。燃料ポンプFPは、例えば、プランジャ式ポンプであり、図示しないプランジャとシリンダの間に形成される加圧室に、燃料タンクTの燃料を吸入し、プランジャの往復動作によって加圧して、燃料配管P1へ吐出する。プランジャは、例えば、電動モータによって駆動され、プランジャに当接させた偏心カムのカム軸を、電動モータの駆動軸と一体回転させることにより、カム軸周りを偏心カムが回動するのに伴って、プランジャが往復動作する。
このようなプランジャ式ポンプは、作動音が大きくなりやすく、車両搭載装置と運転者との距離が近い二輪車両では、アイドルストップ制御時の静音性を損なう懸念がある。そのような場合には、本形態の燃料ポンプ制御部3による制御を採用することで、静音性を向上させる効果が高い。
なお、燃料ポンプFPは、プランジャ式ポンプに限らず、任意の方式のポンプを採用することができる。また、燃料ポンプFPを駆動する電動モータは、例えば、DCモータ(すなわち、直流モータ)であり、ブラシレスモータ(すなわち、無整流子電動機)として構成されてもよい。
エンジンEのクランク軸11には、始動用のスタータモータSMが連結される。スタータモータSMは、例えば、ACGスタータであり、クランク軸11に直結されて、始動用モータとして機能すると共に、交流発電機(すなわち、ACG)として機能する。ACGスタータは、図示しないステータの外周に配置されるマグネット及びロータが、三相コイルを有するステータに対して、相対回転することにより、クランク軸11に動力を伝達し、あるいは、クランク軸11の回転により発電する。
スタータモータSMには、モータ位相センサを兼ねるクランク角センサS1から、クランク角信号が出力されると共に、三相コイルの各相の電気角に応じたU相、V相、W相信号が出力されて、ECU1に入力される。ECU1には、エンジンEの運転情報として、クランク角センサS1や車速センサS2の他に、吸気管Pinに設置されるスロットル開度センサS3、吸気温センサS4及び吸気圧センサS5や、排気管Pexに設置される酸素センサS6、気筒E1外周の冷却水路に設置される水温センサS7等からの検出信号が入力されている。
また、ECU1には、スタータスイッチSW1やアイドルストップスイッチSW2が接続され、これらのオンオフ信号が、エンジンEの運転情報として入力される。ECU1は、所定の条件下でスタータスイッチSW1がオン状態となることで、スタータモータSMへの給電を可能とする。また、アイドルストップスイッチSW2がオン状態となることで、アイドルストップ制御の実施を可能とする。その他、クラッチ操作時にオンとなるクラッチスイッチSW3、ギア位置がニュートラルであるときにオンとなるニュートラルスイッチSW4等からのオンオフ信号が入力されている。
図1に示すように、ECU1は、エンジンEを備える車両の運転情報取得する運転情報取得部2と、運転情報取得部2からの運転情報に基づいて、エンジンEの各部を制御するための処理を実行するCPU10と、CPU10の処理結果に基づいてエンジンEの各部を駆動するための制御信号を出力する駆動回路部6を有する。CPU10は、ROM101、RAM102、タイマ103等を備える公知のマイコンとして構成されている。例えば、ROM101は、CPU10にて実行されるプログラム等を格納し、RAM102は、CPU10の処理結果等を一時記憶する。
運転情報取得部2には、クランク角センサS1、車速センサS2、スロットル開度センサS3の他、上述した各種センサからの検出信号が入力される。また、スタータスイッチSW1、アイドルストップスイッチSW2の他、クラッチスイッチSW3、ニュートラルスイッチSW4等の各種スイッチからのオンオフ信号が入力されている。
運転情報取得部2は、例えば、クランク角センサS1からのパルス状のクランク角信号を、波形整形処理し、また、アナログ信号である検出信号は、アナログデジタル変換処理によりデジタル信号に変換して、CPU10へ出力する。
CPU10には、上述したように、燃料ポンプ制御部3、アイドルストップ制御部4及び燃焼制御部5が設けられ、運転情報取得部2からの運転情報に基づいて、駆動回路部6へ制御信号を出力する。駆動回路部6は、燃料ポンプFPを駆動するポンプ駆動回路61、スタータモータSMを駆動するモータ駆動回路62、インジェクタIを駆動するインジェクタ駆動回路63、点火コイルCを駆動する点火コイル駆動回路64を有する。
駆動回路部6には、バッテリBが接続されており、CPU10からの制御信号により、例えば、各駆動回路に設けられるスイッチング素子のオンオフが切り換えられて、バッテリBからの電力が各部に供給される。その際に、例えば、ポンプ駆動回路61を介して供給される駆動電流のデューティ比が調整されることで、燃料ポンプFPを駆動する電動モータの回転数が調整され、燃料配管P1の燃圧が維持可能となる。また、モータ駆動回路62において、バッテリBの直流電流が、スタータモータSMの三相コイルに対応する交流電流に変換されて供給され、スタータモータSMを回転させて、エンジンEの始動を可能にする。また、スタータモータSMを交流発電機として使用する場合には、CPU10はモータ駆動回路62内のインバータを制御して、バッテリBに充電する。
次に、ECU1の燃料ポンプ制御部3及びアイドルストップ制御部4にて実行されるアイドルストップ・ポンプ制御処理について、図5~図8により具体的に説明する。本制御処理は、例えば、アイドルストップ機能を有効にするためのアイドルストップスイッチSW2がオンとなることで開始され、予め定められた所定時間毎に実行される。
図5に示すフローチャートにおいて、本制御処理が開始されると、ステップS101~ステップS105において、エンジン停止処理の可否を判定する。ステップS101~ステップS105は、アイドルストップ判定部41に相当し、複数の運転情報からエンジン停止処理のためのアイドルストップ条件の成立の有無を判定する。アイドルストップ条件が成立すると、続くステップS106にて、エンジン停止処理を行い、さらに、ステップS107へ進む。ステップS107は、エンジン停止判定部42に相当する。
以下、各ステップについて、説明する。
ステップS101では、クランク角センサS1の検出信号に基づいて算出されるエンジン回転数が、所定の閾値Th1以下となったか否かを判定する。ステップS101が肯定判定されると、ステップS102へ進み、否定判定されたときには、アイドルストップ条件は非成立として、本制御処理を一旦終了する。
図6に示すように、所定の閾値Th1は、エンジンEの運転がアイドル領域と判定可能な所定のアイドル回転数(例えば、1500r/m)に設定することができる。
ステップS102では、車速センサS2により検出される車両速度が、所定の閾値Th2以下となったか否かを判定する。ステップS102が肯定判定されると、ステップS103へ進み、否定判定されたときには、アイドルストップ条件は非成立として、本制御処理を一旦終了する。
図6に示すように、所定の閾値Th2は、車両が停止又は停止に近い状態と判定可能な所定の車速(例えば、3km/h)に設定することができる。
ステップS103では、スロットル開度センサS3により検出されるスロットル開度が、所定の閾値Th3以下となったか否かを判定する。ステップS103が肯定判定されると、ステップS104へ進み、否定判定されたときには、アイドルストップ条件は非成立として、本制御処理を一旦終了する。
図6に示すように、所定の閾値Th3は、エンジンEの運転がアイドル領域にあると判定可能な所定のスロットル開度に設定することができる。
ステップS104では、さらに、ニュートラルスイッチSW4がオン状態にあるか否かを判定する。ステップS104が肯定判定されると、ステップS105へ進み、否定判定されたときには、アイドルストップ条件は非成立として、本制御処理を一旦終了する。
図6に示すように、ニュートラルスイッチSW4がオン状態にあるときには、例えば、手動式変速機のギア位置が、ニュートラル位置にあり、エンジンEの運転がアイドル領域にあると判定することができる。
ステップS105では、さらに、クラッチスイッチSW3がオン状態にあるか否かを判定する。ステップS105が肯定判定されると、ステップS106へ進み、否定判定されたときには、アイドルストップ条件は非成立として、本制御処理を一旦終了する。
クラッチスイッチSW3がオン状態にあるときには、例えば、手動式クラッチ操作により車両の駆動輪とクランク軸11との間が切断されて、クラッチを介した動力伝達機構が非伝達状態にあると判定することができる。
なお、本形態は、手動式変速機を備える車両への適用例であり、自動式変速機を備える車両へ適用する場合には、ステップS104、ステップS105を省略することができる。あるいは、アクセルペダル操作やブレーキ操作により、運転者による車両の停止操作を判定するようにしてもよく、所定閾値の判定に継続時間を設けたり、他の公知のアイドルストップ条件を使用してもよい。
ステップS106では、ステップS101~ステップS105が全て肯定判定されることで、アイドルストップ条件成立と判定し、エンジン停止処理を実施する。具体的には、燃焼制御部5へ、エンジン停止指令を出力し、インジェクタI及び点火コイルCの作動を停止する。
図6に示すように、アイドルストップ成立時点以降の燃料カット及び点火カットにより、エンジン回転数及び車速が徐々に低下し、クランク角信号の入力間隔時間が長くなる。その間、燃料ポンプFPの駆動は継続されるので、ステップS10におけるアイドルストップ条件成立の判定とエンジン停止指令の出力から燃料カットが開始されるまでに僅かなタイムラグが生じたとしても、燃料配管P1における所定の燃圧を確保することができる。
ステップS107では、エンジンEが停止したか否かを判定する。エンジン停止の判定は、例えば、クランク角センサS1からの所定のクランク角度毎の信号入力が、所定の時間以上(例えば、30°CA毎の信号の場合には、0.1秒以上)なされない場合に、エンジン停止判定条件が成立したとみなすことができる。このエンジン停止判定条件は、例えば、50r/m以下のエンジン回転数に相当する。
本ステップが肯定判定されたときには、エンジンが停止したと判定することができる。その場合には、ステップS108へ進む。本ステップが否定判定されたときには、ステップS106に戻って、エンジン停止処理を継続する。
ステップS108では、燃料ポンプ制御部3において、燃料ポンプ停止処理を実施する。具体的には、ポンプ駆動回路61から燃料ポンプFPの電動モータへの電力供給を停止し、燃料ポンプFPからの燃料吐出を停止する。
その後、ステップS109へ進んで、アイドルストップ制御によるエンジン停止中であることを示すエンジン自動停止フラグをオン状態とし、本制御処理を一旦終了する。
これにより、図6に示すように、エンジン回転数が概略0となり、クランク角センサS1からの入力がなくなるエンジン停止成立時点において、燃料ポンプFPの駆動も停止される。そして、この時点以降は、燃料ポンプFPの作動音がしないので、騒音の発生を抑制することができる。また、アイドルストップ条件の成立以降は、燃料噴射が停止されるので、エンジン停止成立まで燃料ポンプFPが駆動されることで、再始動に必要な燃圧を確保できる。
これに対して、図7中に本形態によるポンプ駆動と比較して示すように、従来は、例えば、アイドルストップによるエンジンEの停止後も一定の期間(例えば、数秒程度)、燃料ポンプFPの駆動が継続され、その後、停止となる(例えば、時点t21)。その場合には、ポンプ回転を抑制しても作動音が完全には停止しないので、騒音となりやすく、静音性が低下する。また、その間、燃料ポンプFPの駆動が継続されるので、電力消費量も増加する。
前記図5のステップS109において、エンジン自動停止フラグがオン状態となると、引き続き、図8に示すフローチャートに示す再始動処理が実施される。その場合には、まず、ステップS201にて、エンジン自動停止フラグがオン状態か否かを判定し、肯定判定されたときには、続くステップS202にて、アイドルストップ制御によるエンジン再始動処理中であることを示すエンジン再始動フラグがオン状態か否かを判定する。このエンジン再始動停止フラグのフラグ処理は、後述するステップS212において実施される。ステップS201が否定判定されたときには、本処理を一旦終了する。
ステップS202が肯定判定されたときには、再始動処理の継続の要否を判定するために、ステップS213へ進む。ステップS202が否定判定されたときには、ステップS203以降において、エンジン再始動処理の可否を判定する。ステップS203~ステップS207では、複数の運転情報から再始動処理のための再始動条件の成立の有無を判定する。
まず、ステップS203において、ニュートラルスイッチSW4がオン状態か否かを判定する。ステップS203が肯定判定されたときには、ステップS204へ進み、クラッチスイッチSW3がオン状態か否かを判定する。ステップS203が否定判定されたときには、自動変速機のギア位置が、ニュートラル位置以外にあり、エンジンEの再始動条件は非成立と判定して、本処理を一旦終了する。
ステップS204が肯定判定されたときには、ステップS205へ進む。ステップS205では、例えば、RAM102の履歴情報から、所定期間以内にクラッチスイッチSW3のオフ履歴があるか否かを判定する。ステップS204が否定判定されたときには、ステップS208へ進み、クラッチスイッチSW3のオフ履歴有と判定して、例えば、RAM102の履歴情報記憶領域に、クラッチスイッチSW3のオフ履歴を記憶する。その後、本処理を一旦終了する。
ステップS205が否定判定されたときには、ステップS206へ進み、スロットル開度センサS3により検出されるスロットル開度が、所定の閾値Th3以下であるか否かを判定する。ステップS206が肯定判定されたときには、ステップS207へ進み、否定判定されたときには、ステップS209へ進む。また、ステップS205が肯定判定されたときには、ステップS210へ進む。
ステップS207では、例えば、RAM102の履歴情報から、所定期間以内にスロットル開度が、所定の閾値Th3を超えた履歴があるか否かを判定する。ステップS207が肯定判定されたときには、ステップS210へ進む。ステップS207が否定判定されたときには、本処理を一旦終了する。
ステップS209では、スロットル開度が閾値Th3を超えた履歴有と判定して、例えば、RAM102の履歴情報記憶領域に、スロットル開度の閾値Th3超履歴を記憶する。その後、本処理を一旦終了する。
ステップS210では、エンジンEの再始動条件が成立したと判定し、エンジン自動停止状態から再始動するための再始動処理を実施する。具体的には、再始動指令を出力して、モータ駆動回路62によりスタータモータSMへ電力を供給し、これを回転駆動させる。さらに、所定の回転タイミングでインジェクタ駆動回路63及び点火コイル駆動回路64により、インジェクタI及び点火コイルCを駆動許可状態とする。
また、ステップS211へ進んで、燃料ポンプFPの駆動を再開する。具体的には、ポンプ駆動回路61により燃料ポンプFPの電動モータへ電力を供給し、燃料ポンプFPから燃料配管P1への燃料吐出を再開する。
その後、ステップS212へ進み、エンジン再始動フラグをオン状態として、本処理を一旦終了する。以上のステップS210、S211にて、スタータモータMの回転駆動に続いて燃料ポンプFPが駆動される一方、所定の回転タイミングで燃料噴射及び点火制御が順次再開され、エンジンEが再始動される。
ステップS212において、エンジン再始動フラグがオン状態になると、ステップS202が肯定判定される。ステップS213では、エンジンEの再始動処理により、クランク角センサS1の検出信号に基づくエンジン回転数が、所定の閾値Th1以上となったか否かを判定する。ステップS213が否定判定されたときには、ステップS210へ進んで、再始動処理を継続する。
ステップS213が肯定判定されたときには、エンジン回転数がアイドル回転数に到達し、再始動が完了したと判定して、ステップS214へ進む。ステップS214では、エンジン自動停止フラグをオフ状態とし、さらに、ステップS215へ進んで、エンジン再始動処理フラグをオフ状態として、本処理を一旦終了する。
このようにして、エンジンEが停止されている間、燃料ポンプFPの駆動が停止されることで、エンジン停止中の作動音をなくし、また、噴射動作を停止させてエンジン停止させるまでの間に燃料ポンプを駆動させて、燃料配管内の燃圧を確保している。したがって、車両の始動性を損なうことなく、静音性を向上させることが可能となる。
(実施形態2)
エンジン制御装置に係る実施形態2について、図9~図13を参照して説明する。
図9に示すように、本形態においても、エンジンEの制御装置としてのECU1の基本構成は、前記参考形態1と同様であり(例えば、図1、図2参照)、アイドルストップ制御部4が、さらに、待機時間判定部43を有している点が異なっている。これにより、燃料ポンプFPの駆動が停止されるタイミングが異なる。以下、相違点を中心に説明する。
なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
本形態では、図10に示すECU1の基本の制御処理において、アイドルストップ制御部4は、アイドルストップ判定部41(すなわち、図10のステップS301)にてアイドルストップ条件が成立すると、燃焼制御部5にエンジン停止指令を出力し、エンジン停止処理を実施する(すなわち、図10のステップS302)。さらに、待機時間判定部43(すなわち、図10のステップS303)において時間計測を開始し、アイドルストップ条件の成立から、予め設定した待機時間Tが経過したか否かを判定する。
そして、燃料ポンプ制御部3は、待機時間判定部43が肯定判定されたときに、燃料ポンプFPの駆動を停止する(すなわち、図10のステップS304)。アイドルストップ判定部41が否定判定されたとき、及び、待機時間判定部43が否定判定されたときには、燃料ポンプFPの駆動を継続する(すなわち、図10のステップS305)。
図11に示すように、本形態では、アイドルストップ条件が成立した時点t1から、所定の待機時間Tが経過した時点t11において、待機時間判定部43が肯定判定され、燃料ポンプFP(すなわち、図中のFP2)が停止される。所定の待機時間Tは、例えば、通常のエンジン停止処理によりアイドル回転数からエンジン停止に至る時間に基づいて、それよりも短くなるように予め設定され、かつ、噴射停止させた後の燃料配管内の燃圧を再始動が可能となる燃圧に復帰できる時間以上で設定される。この時間は、通常、0.1秒から0.5秒程度の時間となる。すなわち、待機時間Tは、アイドルストップ条件が成立した時点t1よりも後で、エンジンEが停止したと判定されるよりも前に設定する。
これにより、エンジン停止判定部42によるエンジンEの停止(すなわち、時点t2)の判定より前に、燃料ポンプFPの駆動を停止可能となり、ポンプ作動音による騒音の発生がさらに抑制される。
なお、図11中には、前記参考形態1による燃料ポンプFP(すなわち、図中のFP2)及び従来の燃料ポンプFPのオンオフタイミングを比較して示している。
次に、本形態によるECU1の燃料ポンプ制御部3及びアイドルストップ制御部4にて実行されるアイドルストップ・ポンプ制御処理について、図12~図13により具体的に説明する。エンジン自動停止後の再始動処理は、前述した参考形態1と同様であり(例えば、図8参照)、説明を省略する。
図12に示すフローチャートにおいて、ステップS401~S406は、参考形態1の図5におけるステップS101~S106と同様であり、説明を省略又は簡略にする。
ステップS401~ステップS405は、アイドルストップ判定部41に相当し、ステップS407は、待機時間判定部43に相当する。また、ステップS410は、エンジン停止判定部42に相当する。
本制御処理が開始されると、ステップS401では、エンジン回転数が所定の閾値Th1以下となったか否かを判定し、肯定判定されると、ステップS402へ進む。ステップS401が否定判定されたときには、本制御処理を一旦終了する。
ステップS402では、車速が所定の閾値Th2以下となったか否かを判定し、肯定判定されると、ステップS403へ進む。ステップS402が否定判定されたときには、本制御処理を一旦終了する。
ステップS403では、スロットル開度が所定の閾値Th3以下となったか否かを判定し、肯定判定されると、ステップS404へ進む。ステップS403が否定判定されたときには、本制御処理を一旦終了する。
ステップS404では、ニュートラルスイッチSW4がオン状態にあるか否かを判定する。ステップS404が肯定判定されると、ステップS405へ進み、否定判定されたときには、本制御処理を一旦終了する。
ステップS405では、さらに、クラッチスイッチSW3がオン状態にあるか否かを判定する。ステップS405が肯定判定されると、ステップS406へ進み、否定判定されたときには、本制御処理を一旦終了する。
ステップS406では、アイドルストップ条件成立と判定し、エンジン停止処理を実施する。また、本形態では、エンジン停止処理の開始からの時間を計測する。続いて、ステップS407に進み、アイドルストップ条件成立から、所定の待機時間Tが経過したか否か、すなわち、計測された時間エンジン停止処理後の経過時間が、待機時間Tに達したか否かを判定する。
図13に示すように、所定の待機時間Tは、アイドルストップ判定成立の時点より後で(すなわち、T>0)、エンジン停止判定成立の時点より前となるように設定される。具体的には、燃料配管P1の燃圧(例えば、300KPa)を確保して再始動を可能とするのに必要な時間以上に設定され、好適には、再始動に十分な燃圧を維持できる所定時間(例えば、0.5秒)に設定することができる。
ステップS407が肯定判定されたときには、ステップS408へ進んで、燃料ポンプFPの停止処理を行った後、ステップS410へ進む。
ステップS407が否定判定されたときには、ステップS409へ進んで、燃料ポンプFPの駆動を継続し、その後、ステップS407へ戻る。
ステップS410では、エンジンが停止したか否かを判定する。ステップS410が否定判定されたときには、ステップS411へ進んで、エンジン停止処理を継続し、その後、ステップS410へ戻る。
ステップS410が肯定判定されたときには、ステップS412へ進んで、エンジン自動停止フラグをオン状態とし、本制御処理を一旦終了する。
これにより、図13に示すように、アイドルストップ判定部41によるアイドルストップ条件の成立判定から、エンジン停止判定部42によるエンジン停止の判定までの間に、所定の待機時間Tが経過することで、待機時間判定部43が燃料ポンプFPの駆動を停止する。アイドルストップ条件成立からの時間が短いほど、ポンプ作動音がエンジン運転音等に紛れて騒音となりにくいので、次回の始動用の燃圧を確保しつつ、騒音の発生を低減して、静音性をより向上させることができる。
ここで、燃圧が確保できる時間は、例えば、動作タイミングのずれなどによっても、燃料ポンプFPを停止させた後に燃料噴射の動作が確実に実施されないよう、少なくとも一噴射分、好適には複数噴射分の燃料を補充できる時間で設定し、待機時間Tは、例えば、20ミリ秒以上、通常は、数百ミリ秒以上とすることで、再始動に備えることが可能となる。好適には、待機時間Tを、0.5秒程度以下、例えば、上述したように0.2秒程度に設定することで、アイドルストップ制御におけるエンジン停止から再始動するための燃圧を確保しながら、燃料ポンプFPの駆動に伴う電力消費を低減することができる。
したがって、例えば、エンジンEの停止から数秒程度、燃料ポンプを駆動していた従来の制御に対して、騒音を抑制するだけでなく、電力消費を抑制する効果が得られる。
本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
例えば、前記実施形態に示したエンジンシステムが適用される車両は、複数気筒を備える自動四輪車両等でもよい。また、エンジンEは、ポート噴射式エンジンに限らず、直接噴射式エンジン等であってもよい。
更には、アイドルストップ実行の判定条件や再始動条件その他の条件は、記載の内容に限定されることなく、適宜設定を変更することができる。また、スタータモータSMは、磁石式始動発電機で説明したが、これに限定されるものではなく、界磁式のモータジェネレータや、発電機能を備えないスタータモータを使用してもよい。
E エンジン
E1 気筒
FP 燃料ポンプ
P1 燃料配管
1 ECU(エンジン制御装置)
2 運転情報取得部
3 燃料ポンプ制御部
4 アイドルストップ制御部
41 アイドルストップ判定部
42 エンジン停止判定部

Claims (6)

  1. エンジン(E)を備える車両の運転情報を取得する運転情報取得部(2)と、
    燃料ポンプ(FP)を駆動して、前記エンジンの気筒(E1)へ供給される燃料を、前記燃料ポンプに接続される燃料配管(P1)に圧送する燃料ポンプ制御部(3)と、
    前記運転情報に基づいて、アイドルストップ条件が成立したときに、エンジン停止指令を出力し、前記エンジンを自動停止させるエンジン停止処理を行うアイドルストップ制御部(4)と、を備えるエンジン制御装置(1)において、
    前記アイドルストップ制御部は、前記運転情報に基づいて前記アイドルストップ条件が成立したか否かを判定するアイドルストップ判定部(41)と、前記アイドルストップ条件の成立から、予め設定した待機時間(T)が経過したか否かを判定する待機時間判定部(43)と、を備え、
    前記燃料ポンプ制御部は、前記アイドルストップ判定部による前記アイドルストップ条件の成立判定に、前記待機時間判定部により前記待機時間が経過したと判定されたときに、前記燃料ポンプの駆動を停止する燃料ポンプ停止処理を行い、前記エンジンの再始動に伴い、前記燃料ポンプの駆動を再開させる制御を行うものであり、
    前記待機時間は、前記アイドルストップ条件が成立した時点よりも後で、前記エンジンが停止と判定される時点よりも前に終了するように設定される、エンジン制御装置。
  2. 前記アイドルストップ判定部は、前記車両の速度情報及び前記エンジンの回転数情報を含む前記運転情報に基づいて前記アイドルストップ条件が成立したか否かを判定し、
    前記アイドルストップ制御部は、前記アイドルストップ条件の成立後に、前記エンジンが停止したか否かを判定するエンジン停止判定部(42)を、さらに備え、前記エンジン停止判定部により前記エンジンが停止したと判定された後で、前記エンジンの再始動条件が成立したときに、再始動指令を出力し、前記エンジンを再始動させるエンジン再始動処理を行う、請求項1に記載のエンジン制御装置。
  3. 前記燃料ポンプ制御部は、前記燃料ポンプの駆動が開始された後で、前記アイドルストップ判定部において前記アイドルストップ条件が成立していないと判定されたとき、及び、前記待機時間判定部により前記待機時間が経過していないと判定されたときには、前記燃料ポンプの駆動を継続し、前記燃料ポンプの駆動が停止された後で、前記アイドルストップ制御部による前記再始動指令が出力されたときには、前記燃料ポンプの駆動を再開する、請求項2に記載のエンジン制御装置。
  4. 前記待機時間は、前記エンジン停止処理によりエンジン停止に至る時間よりも短く、かつ、前記エンジン停止処理後の前記燃料配管の燃圧が、前記エンジン再始動処理が可能な燃圧に維持されるように予め設定される、請求項2又は3に記載のエンジン制御装置。
  5. 前記燃料ポンプは、電動モータにより駆動されて、燃料タンク(T)内の燃料を吸入し前記燃料配管へ圧送するように構成されている、請求項1~4のいずれか1項に記載のエンジン制御装置。
  6. インジェクタ(I)を駆動して燃料噴射量を制御する燃料噴射制御部(51)と、点火コイル(C)への通電を制御して点火プラグ(PG)による点火のタイミングを制御する点火制御部(52)と、を有し、前記運転情報に基づいて、前記燃料噴射制御部による燃料噴射制御及び前記点火制御部による点火制御を行うことにより、前記エンジンの燃焼を制御する燃焼制御部(5)をさらに備え、
    前記燃焼制御部は、前記アイドルストップ条件が成立したときに、前記アイドルストップ制御部からの前記エンジン停止指令により、前記燃料噴射制御及び前記点火制御を停止する、請求項1~5のいずれか1項に記載のエンジン制御装置。
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