JP7268139B2 - 基地局、通信システム、通信方法、及びプログラム - Google Patents

基地局、通信システム、通信方法、及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7268139B2
JP7268139B2 JP2021511759A JP2021511759A JP7268139B2 JP 7268139 B2 JP7268139 B2 JP 7268139B2 JP 2021511759 A JP2021511759 A JP 2021511759A JP 2021511759 A JP2021511759 A JP 2021511759A JP 7268139 B2 JP7268139 B2 JP 7268139B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base station
terminal device
information
communication
communication delay
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021511759A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2020202385A1 (ja
Inventor
優 大▲高▼
英樹 松永
成光 土屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Publication of JPWO2020202385A1 publication Critical patent/JPWO2020202385A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7268139B2 publication Critical patent/JP7268139B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W56/00Synchronisation arrangements
    • H04W56/0055Synchronisation arrangements determining timing error of reception due to propagation delay
    • H04W56/006Synchronisation arrangements determining timing error of reception due to propagation delay using known positions of transmitter and receiver
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B17/00Monitoring; Testing
    • H04B17/30Monitoring; Testing of propagation channels
    • H04B17/309Measuring or estimating channel quality parameters
    • H04B17/364Delay profiles
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B17/00Monitoring; Testing
    • H04B17/30Monitoring; Testing of propagation channels
    • H04B17/373Predicting channel quality or other radio frequency [RF] parameters
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W36/00Hand-off or reselection arrangements
    • H04W36/24Reselection being triggered by specific parameters
    • H04W36/249Reselection being triggered by specific parameters according to timing information
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W36/00Hand-off or reselection arrangements
    • H04W36/24Reselection being triggered by specific parameters
    • H04W36/32Reselection being triggered by specific parameters by location or mobility data, e.g. speed data
    • H04W36/322Reselection being triggered by specific parameters by location or mobility data, e.g. speed data by location data
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W36/00Hand-off or reselection arrangements
    • H04W36/34Reselection control
    • H04W36/36Reselection control by user or terminal equipment
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W64/00Locating users or terminals or network equipment for network management purposes, e.g. mobility management
    • H04W64/003Locating users or terminals or network equipment for network management purposes, e.g. mobility management locating network equipment
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W72/00Local resource management
    • H04W72/20Control channels or signalling for resource management
    • H04W72/23Control channels or signalling for resource management in the downlink direction of a wireless link, i.e. towards a terminal
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W64/00Locating users or terminals or network equipment for network management purposes, e.g. mobility management

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

本発明は、端末装置による通信環境認識技術に関する。
車両を遠隔地に存在するオペレータが操作して移動させる、遠隔運転技術が知られている。遠隔運転では、遠隔運転を実行するオペレータが操作するオペレータ装置と、車両に搭載されている端末装置との間の通信遅延が十分に抑制されることが、要求される要素の1つとして挙げられる(特許文献1参照)。
遠隔運転のような車両走行制御を通信には、面的に通信エリアが展開されたセルラ無線通信ネットワークが利用されることが想定される。この場合、車両に搭載されている端末装置は、車両の移動に伴って移動するため、1つの基地局と接続を維持し続けることが困難となる場合が想定される。このため、端末装置が、接続中の基地局から別の基地局へ接続を切り替えるハンドオーバ処理を適時に実行して、ネットワークとの接続(及びオペレータ装置との接続)を維持するように動作する。
特開2017-216663号公報
端末装置は、接続中の基地局との間で通信遅延が十分に小さい場合であっても、ハンドオーバ後の基地局との間では通信遅延が許容できないほどに大きくなる場合がある。このため、端末装置は、通信遅延が十分に小さい通信経路で通信し続けるための仕組みを提供することが重要となる。
本発明は、通信装置が実際の通信環境における通信遅延の大きさを予測可能とするための技術を提供する。
本発明の一態様による基地局は、前記基地局と接続しておらず他の基地局に接続している端末装置の前記基地局を介した通信において予測される通信遅延の情報であって、前記端末装置が当該通信遅延の情報に基づいて前記他の基地局から前記基地局へハンドオーバするか否かを判定する際に使用される前記通信遅延の情報を、当該端末装置へ通知する通知手段を有し、前記通信遅延の情報は、前記基地局において過去に行われた通信のうち、前記端末装置と属性が共通する他の端末装置によって行われた通信における前記実測の通信遅延に基づく、ことを特徴とする。
本発明によれば、通信装置が実際の通信環境における通信遅延の大きさを予測することができるようになる。
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照とした以下の説明により明らかになるであろう。なお、添付図面においては、同じ若しくは同様の構成には、同じ参照番号を付す。
添付図面は明細書に含まれ、その一部を構成し、本発明の実施の形態を示し、その記述と共に本発明の原理を説明するために用いられる。
システム構成例を示す図である。 基地局及び端末装置のハードウェア構成例を示す図である。 基地局の機能構成例を示す図である。 端末装置の機能構成例を示す図である。 通信システムで実行される処理の流れの例を示す図である。 通信システムで実行される処理の流れの例を示す図である。 通信システムで実行される処理の流れの例を示す図である。 通信システムで実行される処理の流れの例を示す図である。 通信システムで実行される処理の流れの例を示す図である。 通信システムで実行される処理の流れの例を示す図である。 通信システムで実行される処理の流れの例を示す図である。 通信システムで実行される処理の流れの例を示す図である。 基地局が実行する処理の流れの例を示す図である。 基地局が実行する処理の流れの例を示す図である。 基地局が実行する処理の流れの例を示す図である。 基地局が実行する処理の流れの例を示す図である。 基地局が実行する処理の流れの例を示す図である。 端末装置が実行する処理の流れの例を示す図である。 端末装置が実行する処理の流れの例を示す図である。 端末装置が実行する処理の流れの例を示す図である。 基地局が実行する処理の流れの例を示す図である。 端末装置が実行する処理の流れの例を示す図である。 基地局が実行する処理の流れの例を示す図である。 基地局が実行する処理の流れの例を示す図である。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでするものでなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴うち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
(システム構成)
図1に本実施形態に係る通信システムの構成例を示す。本通信システムは、例えば、セルラ無線通信システムであり、基地局101~104と、端末装置111~112とを含んで構成される。基地局101~104は、それぞれ、セル121~124を形成し、自装置が形成したセル内の端末装置と接続して無線通信を行う。なお、端末装置は、自装置の位置をカバーするセルを形成している基地局のいずれかと接続して無線通信を行う。すなわち、セルはその少なくとも一部において他のセルと重畳して配置されてもよく、その重畳しているエリアにおいて、端末装置は、いずれかのセルを形成する基地局と接続する。基地局101~104及び端末装置111~112は、一例において、第5世代(5G)セルラ通信システムの基地局(gNodeB)と端末でありうるが、LTE(ロングタームエボリューション)や他の世代のセルラ通信規格に対応する基地局と端末であってもよい。また、基地局101~104は、コアネットワーク(例えばEvolved Packet Core(EPC))に直接接続された基地局であってもよいし、他の基地局と無線接続された中継局であってもよい。なお、セルラ無線通信システムは一例であり、他の無線通信システムが用いられてもよい。例えば、無線LANが用いられてもよい。この場合、以下の説明において、基地局を無線LANのアクセスポイントと読み替え、端末装置を無線LANのステーションと読み替えうる。
なお、本実施形態では、遠隔運転等の、車両に搭載された端末装置が無線通信を行うことにより車両の走行制御等を行う場合の例について説明する。ただし、これは一例に過ぎず、スマートフォンや携帯電話、パーソナルコンピュータ等のセルラ通信ネットワークに接続可能な無線機能を有する任意の端末装置が用いられてもよい。また、一般に1つの基地局は複数のセルを形成しうるが、本実施形態では、1つの基地局が1つのセルを形成する例を示している。なお、以下の説明において、基地局が端末装置に対して情報を送信する場合、セルごとにその情報送信が行われうる。すなわち、基地局が複数のセルを形成している場合は、複数回の情報送信をセルごとに行いうる。
図1の例では、端末装置111は、基地局101が形成するセル121の範囲内に存在しており、基地局101と接続して無線通信を行っている場合を示している。また、図1の例では、端末装置112は、基地局104が形成するセル124の範囲内に存在しており、基地局104と接続して無線通信を行っている場合を示している。なお、端末装置112の位置は、基地局103が形成するセル123の範囲内でもあるが、端末装置112は、例えば、基地局104からの信号の無線品質が基地局103からの信号の無線品質よりも高品質である等の理由により、基地局104に接続しうる。
本実施形態では、接続先の基地局の選択基準として、無線品質に代えて又はこれに加えて、遠隔運転のオペレータが操作するオペレータ装置(不図示)等の通信相手装置との間の通信遅延を用いる。すなわち、端末装置は、通信遅延を十分に小さくすることが可能な経路に対応する基地局と接続するようにする。このために、本実施形態にかかる基地局は、端末装置に対して、過去に他の端末装置がその基地局に接続して通信した場合に得られた実測の通信遅延を示す情報を通知する。これにより、基地局は、その基地局に接続して通信した場合に得られると、過去の実測値に基づいて「予測」される、予測通信遅延量を端末装置に通知することとなる。この通信遅延を示す情報は、例えば、過去の通信遅延の実測値の平均値、標準偏差、最頻値等の統計値を示す情報であってもよいし、過去の通信遅延の最大値であってもよい。なお、通信遅延を示す情報は、過去の通信遅延の最大値に所定の乗数を乗じた値を示してもよいし、その最大値が所定値を超える場合にはその所定値を示してもよい。すなわち、通信遅延を示す情報は、過去の通信遅延の最大値に基づく値を示す情報であってもよい。なお、通信遅延を示す情報は、現在に近い実測通信遅延の値の影響を強くし、過去に遡るほど実測通信遅延の値の影響を小さくした値を示す情報でありうる。例えば、多数の実測値について、その実測値が取得された時刻と現在時刻との時間差が大きいほど小さくなる係数を乗じて加算した加重平均値が、通信遅延を示す情報として提供されてもよい。また、実測通信遅延は、例えば曜日や時刻等によって分類されてもよい。例えば渋滞が発生しやすい曜日や時間帯と、それ以外の曜日や時間帯とでは、遠隔運転等の通信を利用する車両走行制御技術を使用する車両の数が大きく変動し、通信遅延の大きさも大きく変動しうるからである。この場合、基地局は、曜日や時間帯、又は渋滞等の通信遅延の大きさに寄与する他の属性(イベントの有無等)のいずれに現在の自装置の状態が属しているかに応じて、送信する通信遅延を示す情報を決定しうる。また、送信される通信遅延は、基地局において過去に行われた通信のうち、通信遅延の提供対象の端末装置と共通の属性を有する他の端末装置によって行われた通信における実測通信遅延の情報でありうる。例えば、端末装置がスマートフォンである場合、その端末装置へ提供される通信遅延の情報は、過去に他のスマートフォンによって行われた通信における実測通信遅延の情報でありうる。また、端末装置が車両である場合、その端末装置へ提供される通信遅延の情報は、過去に他の車両によって行われた通信における実測通信遅延の情報でありうる。なお、ここでの他の端末装置は、通信遅延の提供先の端末装置と論理的に異なる端末装置でありうる。すなわち、その端末装置自身が過去に行った通信も、他の端末装置が過去に行った通信として取り扱われうる。
なお、通知される情報は、例えば、実測通信遅延が、(1)遠隔運転を高精度に実行可能な程度に小さい、(2)遠隔運転を実行可能であるがその精度が相対的に低くなる程度に大きい、(3)遠隔運転を実行不能な程度に大きい、(4)通信遅延に関する有効な情報がない、等の複数の段階のいずれに属するかを示す情報でありうる。この場合、基地局は、実測通信遅延の大きさによって、例えば上述の(1)~(4)のいずれに属するかを示す2ビットの情報を送信するようにしうる。これによれば、少量のビット数で、所定の用途で使用するには十分な精度で端末装置へ実測通信遅延の情報を通知することができる。なお、これは一例であり、4段階以外の階数で情報が示されてもよい。また、通知される情報は、実測通信遅延を直接的に示す数値を含んでもよい。この場合、実測通信遅延値は、通知される情報における実測通信遅延値を格納するフィールドのビット数で量子化されて送信される。これによれば、端末装置は、自装置がその基地局と接続した場合に、どの程度の通信遅延で通信を行うことができるかを詳細に予測することができる。なお、この実測通信遅延の情報を含むか否かを示す1ビットのフィールドが用意されてもよい。これによれば、通信遅延の情報がない場合に伝送される信号の情報量を削減することができる。このように、実測通信遅延の情報は、任意の形式で送信されうる。
また、基地局は、実測通信遅延の情報を、SIB(System Information Block)等により(例えば周期的に)ブロードキャストしてもよいし、RRC(Radio Resource Control)シグナリング等によってユニキャストしてもよい。また、基地局は、例えば遠隔運転等の実測通信遅延の情報を使用する特定のカテゴリの端末装置との通信が行われる特定の周波数リソースを規定している場合には、その周波数リソースにおいてのみ、実測通信遅延の情報を通知するようにしてもよい。さらに、基地局は、例えば遠隔運転等の実測通信遅延の情報を使用する特定のカテゴリの端末装置を対象とするマルチキャストにより、実測通信遅延の情報を通知してもよい。基地局は、端末装置が所定の種類(カテゴリ)の端末装置である場合に、実測通信遅延の情報を通知するようにし、それ以外の種類の端末装置へは、その情報を通知しないようにしうる。以下では、特段の言及のない限り、ブロードキャスト/マルチキャスト/ユニキャスト等の形式を問わずに実測通信遅延の情報が通知されうる。また、基地局は、端末装置の動作状態に応じて、所定の動作を行っている状態である端末装置に対してのみ、実測通信遅延の情報を通知してもよい。所定の動作は、一例において、所定速度を超える速度で移動すること、端末装置が車両である場合に遠隔運転や自動運転が行われていること等でありうる。なお、この所定の動作は一例に過ぎず、他の動作を含んでもよい。なお、端末装置は、所定の動作を実行している状態となった場合に、通信遅延の情報を要求する信号を基地局へ送信しうる。
ここで、通信遅延は、直接リンクを形成する2つの装置間で信号が(ケーブル又はエア区間を)伝搬する時間に関する伝送遅延のみならず、通信経路上で通信に関与する各装置の通信のための信号の変復調や符号や暗号の復号等に関する処理時間をも含む。例えば、端末装置から信号が送信された場合に相手装置にその信号が届くまでにかかるトータルの時間や、相手装置から信号が送信された場合に端末装置にその信号が届くまでにかかるトータルの時間を通信遅延と呼びうる。なお、通信遅延は、例えば端末装置と基地局との直接リンクにおける遅延であってもよい。すなわち、通信遅延は、特段の言及のない限り、通信経路の一部または全部のいずれかにおける遅延を指し、それらのうちのいずれかに限定されない。
このように実測通信遅延の情報が端末装置に通知されることにより、一例において、端末装置は、実測通信遅延の値が大きい基地局との接続を確立しないようにしうる。すなわち、端末装置は、例えば周囲の基地局から定期的にブロードキャストされた情報に基づいて、ハンドオーバ先の候補となる基地局を、遠隔運転を実行可能な程度の実測通信遅延の値を通知している基地局に絞り込む。そして、端末装置のハンドオーバ先の基地局として、その絞り込まれた基地局の中から、例えば無線品質が十分で無線リソースの確保が容易な基地局が選択される。
例えば、端末装置は、基地局から無線品質の測定要求を受信した場合に周囲に存在する基地局から送出された信号の無線品質を測定して測定結果を基地局へ報告するが、実測通信遅延の値が大きい基地局の無線品質については、実測値より低く報告しうる。例えば、端末装置は、実測通信遅延の値が大きく、接続した場合に遠隔運転を実行することが困難となるような第1の基地局について、測定した無線品質の値から第1の所定値を減じることにより、報告する無線品質の値を実測値より低いものとする。これにより、その端末装置と接続中の基地局は、その第1の基地局についての無線品質が非常に低いと判定するため、端末装置が第1の基地局へハンドオーバすることを防ぐことができ、又は、少なくとも第1の基地局へハンドオーバする確率を抑えることができる。ここで、上述の第1の所定値は非常に大きい値とし、この第1の所定値が減じられた報告値に対応する基地局へはハンドオーバが行われる確率がほぼゼロとなるような値に設定されうる。なお、端末装置は、接続した場合に遠隔運転を実行することが困難となるような基地局については、電波を検出しなかった場合と同様の結果を接続中の基地局へ報告してもよい。また、端末装置は、実測通信遅延の値が小さくはなく、接続した場合に遠隔運転の精度が劣化することが予想されるような第2の基地局について、測定した無線品質の値から第2の所定値を減じることにより、報告する無線品質の値を実測値より低いものとする。このとき、第2の所定値は、上述の第1の所定値より小さい値とする。これによれば、報告される第2の基地局の無線品質の値は実測された無線品質の値より低くされ、その報告される値によって端末装置が第2の基地局へハンドオーバする確率は低下する。その一方で、第2の所定値を相対的に小さくすることで、端末装置の周囲に実測通信遅延が小さく無線品質が低くない他の基地局が存在しない場合には、端末装置が第2の基地局へハンドオーバを行いうる。これにより、端末装置は、他に適切なハンドオーバ先の基地局が存在しない場合には第2の基地局に接続することができる。そして、例えば端末装置が遠隔運転のオペレータのオペレータ装置に遅延に関する通知を行うことで、そのオペレータは、精度が劣化する可能性があることを認識した上で遠隔運転を継続しうる。また、端末装置は、実測通信遅延の値が小さく、接続した場合に遠隔運転を高精度に実行可能と予想されるような第3の基地局について、測定した無線品質の値をそのまま報告する。これにより、端末装置が接続中の基地局が、第3の基地局を端末装置のハンドオーバ先の基地局として選択する確率を高くすることができる。なお、端末装置が接続中の基地局は、実測通信遅延が低くても、通信品質が著しく低い第3の基地局については、測定された無線品質の低さに従って報告される無線品質も低いため、ハンドオーバ先の基地局として選択する確率は低い。端末装置は、上述のような報告を行うことで、少なくとも遠隔運転が可能な範囲で、かつ、できるだけ実測通信遅延が小さくまた無線品質が良好な基地局が、ハンドオーバ先の基地局として選択されるようにすることができる。
なお、端末装置は、自律的にハンドオーバを実行してもよい。端末装置は、例えば、隣接基地局と接続するための情報を接続中の基地局から事前に受信しておき、ハンドオーバが必要となった場合に、その隣接基地局の中から、それぞれの実測通信遅延の値と無線品質の値とに基づいて、ハンドオーバ先を自律的に決定しうる。この場合、端末装置は、上述の第1の基地局のような遠隔運転ができなくなるような基地局はハンドオーバ先の候補から外し、他の隣接基地局の中から、きるだけ実測通信遅延が小さくまた無線品質が良好な基地局をハンドオーバ先として選択する。このときの選択は、例えば実測通信遅延の値が相対的に大きい場合に上述の第2の所定値を用いた無線品質の値によって行われるなど、実測通信遅延と無線品質とが考慮された任意の方法で行われうる。上述のようにすることで、端末装置は、周囲の基地局のうち、実測通信遅延の観点で遠隔運転が可能な基地局へハンドオーバすることができるため、遠隔運転が継続できなくなることを防ぐことができる。
なお、遠隔運転は端末装置が備えられた車両において実行されるアプリケーションの一例に過ぎず、実測通信遅延の情報は、他の用途に用いられてもよい。すなわち、基地局から端末装置に対して実測通信遅延の情報が通知されるが、その情報の用途は遠隔運転や自動運転に限定されず、様々な用途でこの情報が使用されてもよい。
以下では、上述のような処理を実行する基地局及び端末装置の構成と、その動作の例についていくつかの例を挙げて説明する。
(装置構成)
図2に、本実施形態の基地局及び端末装置のハードウェア構成例を示す。基地局及び端末装置は、一例において汎用のコンピュータであり、例えば、CPU201、メモリ202、記憶装置203、通信回路204、入出力回路205を有する。CPU201は、例えば、メモリ202に記憶されたプログラムを実行することにより、後述する処理や、装置全体の制御を実行する。なお、CPU201は、MPUやASIC等の任意の1つ以上のプロセッサによって代替されうる。メモリ202は、基地局及び端末装置に各種処理を実行させるためのプログラムを保持し、また、プログラム実行時のワークメモリとして機能する。メモリ202は、一例において、RAM(ランダムアクセスメモリ)やROM(リードオンリーメモリ)である。記憶装置203は、例えば、着脱可能な外部記憶装置や内蔵型のハードディスクドライブ等であり、各種情報を保持する。通信回路204は、通信に関する信号処理を実行し、通信ネットワークを通じて、外部の装置から各種情報を取得し、外部の装置に各種情報を送信する。なお、通信回路204によって取得された情報は、例えばメモリ202や記憶装置203に格納されうる。なお、基地局及び端末装置は、複数の通信回路204を有しうる。例えば、基地局は、他の基地局との通信に使用可能な有線通信のための通信回路と、端末装置との無線通信のための通信回路とを有しうる。基地局は、一例において、他の基地局との間にX2インタフェースを確立して直接通信してもよいし、S1インタフェースを用いてコアネットワーク経由で他の基地局と通信してもよい。また、基地局は、他の基地局やコアネットワークとの接続のために、他の装置と無線リンクを確立して通信を行うようにしてもよい。また、基地局と端末装置の間の無線接続は、5GやLTE等のセルラ通信規格に従って行われる。基地局と端末装置は、サポートしている通信規格のそれぞれで通信するための通信回路を有しうる。また、端末装置は、セルラ通信規格以外の例えば無線LANやその他の無線通信方式に関する規格に従って無線通信を行うための通信回路を有しうる。入出力回路205は、例えば、不図示の表示装置に表示させる画面情報やスピーカから出力させる音声情報の出力や、キーボードやポインティングデバイス等を介したユーザ入力の受付の制御を行う。なお、入出力回路205は、タッチパネル等の入出力を一体として行うデバイスの制御を行ってもよい。なお、図2の構成は一例であり、例えば、上述の処理を実行するような専用のハードウェアによって基地局や端末装置が構成されてもよい。
図3に、本実施形態にかかる基地局の機能構成例を示す。基地局は、セルラ通信規格に準拠して端末装置と無線通信を行うことができる基地局である。基地局は、その機能構成として、例えば、通信制御部301、通信遅延収集部302、及び、通信遅延通知部303を含んで構成される。
通信制御部301は、基地局による通信の実行制御を行う。例えば、通信制御部301は、端末装置との間で無線リンクを確立して無線通信を実行するように通信回路204を制御する。また、通信制御部301は、X2インタフェースを確立して、又はS1インタフェースを用いてコアネットワーク経由で、(例えば隣接関係にある又は基地局間の距離が所定距離以下の)他の基地局と通信を行うように通信回路204を制御する。
通信遅延収集部302は、自装置(基地局)に接続して通信を行った端末装置について、その通信の際の通信遅延の実測値を収集する。この収集は、例えば、端末装置と自装置との間の無線区間の通信遅延の実測値のみを収集してもよいし、端末装置と相手装置との間の通信遅延の実測値を収集してもよい。この収集は、例えば、基地局が返信義務のある所定の信号を端末装置や相手装置へ送信してから対応する応答信号を受信する信号を受信するまでのラウンドトリップタイム(RTT)に基づいて行われる。基地局は、RTTを取得すると、端末装置や相手装置が所定の信号を受信してから応答信号を送信するまでの待機時間をRTTから減じて、その減算の結果を2で割ることにより、自装置から端末装置又は相手装置までの通信遅延を特定しうる。なお、基地局は、各端末装置又は各相手装置から、実際の通信においてどの程度の通信遅延が発生したかの通知を受信することにより、通信遅延の情報を取得してもよい。通信遅延収集部302は、例えば、遠隔運転におけるオペレータ装置などの特定の相手装置ごと、時間帯や曜日、祝日であるか否か等の属性に基づいて、通信遅延の情報をグループ化しうる。すなわち、基地局の回線や、端末装置と相手装置との間の通信経路のうちのいずれかの区間が混雑している時間帯と混雑していない時間帯とでは、通信遅延も異なりうる。このため、これらを分類して、収集した通信遅延の値を属性ごとにグループ化することにより、基地局が、その時点の通信環境の属性に応じた適切な値を端末装置に対して通知することが可能となる。
通信遅延通知部303は、通信遅延収集部302によって収集された通信遅延の実測値の情報を端末装置へ通知するための処理を実行する。例えば、通信遅延通知部303は、通信遅延収集部302が収集した値のうちの最大値を特定して、端末装置へ通知しうる。また、通信遅延通知部303は、収集された値の平均値や中央値、標準偏差等の統計値を端末装置へ通知してもよい。通信遅延通知部303は、例えば、SIB等のブロードキャスト信号を用いて通信遅延の情報をセル内の端末装置に一斉に(かつ定期的に)通知しうる。また、通信遅延通知部303は、例えば、接続確立時に、RRCシグナリング等の個別シグナリングによって通信遅延の情報を各端末装置に個別に通知してもよい。ここで、接続確立時は、端末装置がRRC_Connected状態に遷移したタイミングや、他のセルからハンドオーバしてきた時でありうる。また、通信遅延通知部303は、例えばRRC_Inactive状態の端末装置に対して、RRC_Connected状態に遷移せずに実行可能な少量のデータ通信によってこの通信遅延の情報を通知してもよい。また、通信遅延通知部303は、他の基地局やコアネットワーク(EPC)からの指示を受信したことに基づいて、端末装置に対して(ブロードキャスト/マルチキャスト/ユニキャストで)通信遅延の情報を通知するようにしてもよい。例えば、通信遅延の情報を通知すべき対象である端末装置が、隣接関係にある又は所定距離の範囲内の他基地局に接続された場合に、その他基地局またはコアネットワークから、通信遅延の情報の送信指示が発行されうる。通信遅延通知部303は、この送信指示を受信したことに応じて、例えば周期的な通信遅延の情報の送出を開始しうる。また、他基地局やコアネットワークから、通信遅延の情報の提供先の端末装置を指定する情報を取得し、その指定された端末装置に対して、個別に通信遅延の情報を提供してもよい。他基地局やコアネットワークからの通信遅延の情報の送信指示は、その他基地局に所定の種類の端末装置や所定の動作を行っている状態の端末装置が接続したことや、その他基地局に接続中の端末装置が所定の動作を開始したことに基づいて、送信されうる。すなわち、例えば隣接基地局に通信遅延を提供する対象の端末装置が接続したことや、隣接基地局に接続中の端末装置が通信遅延を提供する対象の端末装置となったことをトリガとして、通信遅延の情報の送信指示が発行されうる。なお、通信遅延通知部303は、自装置が複数のセルを形成する場合、各セルにおいて自セルに関する通信遅延の情報のみを通知してもよいし、各セルにおいてその複数のセルの2つ以上(場合によっては全部)に関する通信遅延の情報を通知してもよい。
また、基地局は、例えば隣接関係や基地局間距離が所定距離以下の他の基地局から、その基地局に端末装置が接続して通信した場合の(基地局と端末装置との間、端末装置と相手装置との間等の)通信遅延の情報を取得しうる。すなわち、基地局は、端末装置が自装置と接続した場合の通信経路についての通信遅延のみならず、通信装置が周囲の他の基地局と接続した場合の通信経路についての通信遅延の情報をも、通信装置に通知しうる。この場合、例えば、通信装置の位置に応じた所定の範囲の基地局について、端末装置が接続した場合の通信遅延の情報が、端末装置へ通知されうる。一例において、従来のTracking Area(TA)や、RAN Notification Area(RNA)等のエリアを単位として、そのエリアに含まれる基地局は、自装置についての情報に加えて、そのエリア内の各基地局についての情報を、端末装置へ通知しうる。また、TAやRNA等のエリアと別個のエリアが設けられてもよい。例えば、遠隔運転や自動運転等の車両の走行制御のための通信を行うカテゴリの端末装置に対して定義される、TAやRNAとは異なる通知エリアを単位として、端末装置へ、通信遅延の情報が通知されてもよい。この場合、端末装置は、自装置の位置を含んだ通知エリアに含まれる複数の基地局についての通信遅延の情報を、1つの基地局から受信しうる。また、端末装置は、通知エリア端の基地局から、又は隣接する通知エリアに移動したことに応じて、その隣接する通知エリア内の基地局の通信遅延の情報を取得しうる。端末装置は、例えば、通知エリアの端部に存在する基地局の識別情報をそのエリア内の基地局から事前に取得しておき、その端部の基地局に接続したことを検出したことに応じて、その基地局に、隣接する通知エリアの基地局の通信遅延の情報を要求しうる。また、端末装置は、例えば自装置が通知エリアを跨いで移動した場合に、移動後の接続先の基地局との接続確立処理時に、その基地局から、移動後の通知エリアに含まれる基地局の通信遅延の情報を取得しうる。このように複数の基地局の通信遅延の情報を端末装置へ通知することにより、端末装置が、基地局との通信において無線品質の劣化が生じる前に、ハンドオーバ先の候補を絞り込むことができる。また、これにより、端末装置による適切な基地局へのハンドオーバがスムーズに行われるようになる。
また、基地局は、端末装置が搭載されている車両の走行予定経路の情報等、端末装置の移動する軌道を事前に把握して、その軌道の周囲の基地局(例えば軌道からのセル端までの距離が所定距離であると想定される基地局)について、通信遅延の情報を通知するようにしてもよい。例えば、基地局は、端末装置またはオペレータ装置から、走行予定経路の情報を取得する。そして、基地局は、その端末装置がその経路に沿って移動中に自装置に接続した場合に、自装置の通信遅延の情報と共に、その経路において自装置からハンドオーバする可能性のあるターゲット候補の基地局についての通信遅延の情報を、端末装置へ通知しうる。これにより、移動の軌道の周囲の基地局に関する情報のみを端末装置へ通知するため、端末装置に対して、端末装置が認識すべき情報を少ない情報量で通知することが可能となる。
また、通信遅延通知部303は、自装置(基地局)が設置されている位置を示す位置情報と共に、通信遅延の情報を端末装置へ通知してもよい。この位置情報は、例えば、緯度・経度の情報のみならず、高さの情報を含んでもよい。また、通信遅延通知部303は、他の基地局の位置情報を、その基地局における通信遅延の情報と共に端末装置へ通知してもよい。基地局の位置が端末装置へ通知されることにより、実測遅延時間の短い遠方の基地局との見通しが偶発的に確保されたこと等によって無線品質が高く測定され、その結果その遠方の基地局と接続されてしまうことを防ぐことができる。すなわち、端末装置は、基地局の位置と自装置の位置とが大きく離れている場合には、その基地局をハンドオーバ先の候補から外しうる。また、端末装置は、自律的にハンドオーバを実行可能な場合、遠方の基地局と接続したときには早い段階でハンドオーバが発生しうることを予見し、ハンドオーバ処理の準備を迅速に開始することができる。
通信遅延収集部302は、通信遅延の実測値に加えて、その通信遅延の実測値が得られた際の端末装置の位置に関する情報を収集しうる。例えば、基地局が形成するセルの端部と基地局の周囲とでは、電波の伝搬経路(伝搬距離、反射、回折等)の条件が異なるため、通信遅延の実測値も異なりうる。このため、位置と通信遅延とを関連付けて取得することにより、位置に応じて適切な通信遅延の情報を端末装置に通知することができる。なお、この位置の情報は、緯度・経度の情報でありうるが、例えばこれに加えて高さの情報をも含みうる。例えば、通信遅延収集部302は、立体交差する交差点等に対応する緯度・経度に位置する端末装置について、その交差する複数の道路のうちいずれに位置するかの情報を収集しうる。なお、通信遅延収集部302は、収集した位置の情報を、例えば、所定の幅を有する緯度・経度(及び高さ)の範囲のいずれかにグループ化しうる。そして、通信遅延収集部302は、位置のグループごとに、通信遅延の情報を分類しうる。また、通信遅延収集部302は、隣接関係にある又は基地局間の距離が所定距離以下の他の基地局から、その基地局によって収集された情報を取得してもよい。
この場合、通信遅延通知部303は、端末装置へ、位置情報と共に通信遅延の情報を通知しうる。例えば、通信遅延通知部303は、位置と通信遅延とを関連付けた情報をブロードキャストして、周囲の端末装置に一斉に情報を提供しうる。また、通信遅延通知部303は、例えば、接続中又は接続処理中の端末装置の位置情報を取得し、その端末装置に対して、位置情報に応じた通信遅延の情報を提供しうる。また、通信遅延通知部303は、接続中又は接続処理中の端末装置に対して、自装置(基地局)が収集した全ての位置又はその端末装置の予定移動経路に応じた位置の通信遅延の情報を提供しうる。また、通信遅延通知部303は、隣接する基地局によって収集された情報を、通信端末へ通知してもよい。このとき、通信遅延通知部303は、取得した全ての情報を通信端末へ通知してもよいし、端末装置の予定移動経路に沿ってセルを展開する基地局についての情報を通信端末へ通知してもよい。このとき、通信遅延通知部303は、例えば立体交差を含んだ予定移動経路を有する通信端末に対して、その立体交差の位置に関する情報として、その予定移動経路で通過する高さ(階層)に対応する情報を通知しうる。
なお、通信遅延収集部302は、立体交差等の高さ方向にそれぞれ異なるセルが形成されているエリアなど、所定のエリアに位置する(通過する又は滞在する)端末装置からのみ、通信遅延の情報に加えて位置の情報を取得しうる。これによれば、通信遅延通知部303は、例えばその所定のエリアを通過する予定通信経路を有する端末装置に対して、その所定のエリアに関して、予定通信経路とは異なる高さのセルについての情報を提供しないようにしうる。これにより、端末装置が、例えば立体交差の他の階層(高さ)のセルを提供する基地局とは異なる別の基地局を、ハンドオーバ先の候補から外すことができる。この結果、端末装置は、例えばトンネルに進入する前に通信経路と異なる階層のセルを構築する基地局にハンドオーバし、トンネルに進入後にハンドオーバ後の接続が切断されてしまう等の事象が発生することを防ぐことができる。
図4に、本実施形態に係る端末装置の機能構成例を示す。端末装置は、例えば、通信制御部401、及び情報取得部402を含んで構成される。また、端末装置は、アプリケーション制御部403を含んでもよい。通信制御部401は、基地局との接続の確立、及び通信の制御を実行する。情報取得部402は、少なくとも上述のようにして基地局から通知された通信遅延の情報を取得する。なお、情報取得部402は、例えば、端末装置が所定の動作(例えば所定速度以上での移動、自動運転や遠隔運転やその準備状態等)を行っている状態へと遷移した場合に、通信遅延の情報を要求する信号を基地局へ送信してもよい。このとき、情報取得部402は、接続中の基地局に対して、(例えば隣接関係にある)他の基地局の通信遅延の情報をも要求してもよい。このような要求がなされた場合、接続中の基地局は、他の基地局に対して通信遅延の情報を送信するように指示を送信してもよいし、他の基地局から通信遅延の情報を収集して、端末装置へ通知してもよい。端末装置は、一例において、通信遅延の情報を取得して、その情報に基づいて、基地局との間の通信を制御する。例えば、端末装置は、自律的なハンドオーバを実行可能な場合、通信遅延が小さく、無線品質が高い基地局へハンドオーバするように通信制御部401を制御する。また、端末装置は、基地局の主導でハンドオーバを実行する場合、通信遅延が大きい基地局についての無線品質を実測値より低く報告しうる。なお、端末装置は、例えば遠隔運転を実行可能な通信遅延に関する所定値を事前に保持しておき、この所定値に基づいて、ハンドオーバ先候補の絞り込みや、無線品質の報告時の値の調整を行いうる。なお、端末装置は、例えば、取得した通信遅延の情報のうち、隣接基地局の通信遅延の情報を選択的に用いて、ハンドオーバ先候補の絞り込み等を実行しうる。また、端末装置は、例えば、端末装置の予定移動経路に沿ってセルを展開する基地局の通信遅延の情報を選択的に用いて、ハンドオーバ先候補の絞り込み等を実行してもよい。
なお、端末装置は、通信遅延の情報を通信制御に使用しなくてもよい。例えば、端末装置は、通信遅延の情報を、端末装置で動作するアプリケーションの制御に使用してもよい。例えば、アプリケーション制御部403が、接続先の基地局に応じて、通信遅延が大きい場合にはアプリケーションの品質を落として通信遅延が小さい場合にはアプリケーションの品質を上げる等の、アプリケーションの品質を制御しうる。
(処理の流れ)
続いて、上述の通信システムにおける処理の流れのいくつかの例について説明する。図5は、各基地局が通信遅延の実測値を収集する処理の流れの例を示している。なお、図5の説明においては、通信システム内のいずれかの端末装置がいずれかの基地局に接続し、いずれかのネットワークに属する相手装置と、その基地局を介して通信するものとする。なお、基地局と相手装置との間の通信については、何らかの形式で行われるものとし、説明を簡単にするため、これらの装置間を結ぶ通信経路に存在する(通信を中継する)他の装置については説明を省略する。
図5において、基地局は、端末装置と接続を確立した状態であるものとする(S501)。すなわち、端末装置は、RRC_Connected状態で動作しており、基地局との間でデータ通信を実行する状態となっているものとする。このとき、基地局は、端末装置が通信の相手装置へ信号が送信される際(S502、S503)、及び、その相手装置から端末装置へ信号が送信される際(S505、S506)に、基地局と端末装置との間の通信遅延や、基地局と相手装置との間の通信遅延を測定する(S504、S507)。そして、基地局は、測定によって得られた通信遅延の情報を記憶する(S508)。なお基地局は、相手装置がインターネット等の外部のネットワーク上の装置である場合、その外部のネットワークへ接続するためのPDN(Packet data network)ゲートウェイ(P-GW)までの通信遅延の情報を取得してもよい。P-GWから相手装置までの通信遅延は、端末装置が接続する基地局が異なっていても一定と考えられるため、基地局は、P-GWとの間の通信遅延を測定することにより、相手装置との間の通信遅延の相対的な大きさを認識することができるからである。なお、基地局は、P-GWから相手装置までの通信遅延の情報を、P-GWや相手装置等の他の装置から取得してもよい。
また、基地局は、端末装置の位置情報を取得しうる(S509)。例えば、基地局は、端末装置にGPS(全地球測位システム)やフィンガープリント測位等の測位技術を用いた測位を実行させるための指示を送信して、その報告を行わせうる。なお、基地局は、端末装置から送信された信号(S502)において、端末装置の位置情報を取得してもよい。さらに、基地局は、例えば端末装置へデータを送信した(S506)ことに応じて端末装置から送信される確認応答(不図示)により、端末装置の位置情報を取得しうる。この位置情報は、上述のように、緯度・経度を示す情報や高さの情報を含みうる。なお、端末装置の高さの情報は、例えば端末装置の移動経路に応じて特定されうる。例えば、端末装置がどの経路によって立体交差に進入したかが特定されることにより、その端末装置のその立体交差における高さを特定することができる。また、例えば立体交差の各階層に設置された撮像装置や端末装置に備えられた撮像装置等のセンサによる周辺環境の検出結果(例えば撮像画像)に基づいて、立体交差のうちのどの階層に端末装置が存在したかが認識されてもよい。なお、これらは一例に過ぎず、端末装置の位置を特定可能な様々な技術が使用されうる。基地局は、端末装置の位置情報を取得した場合、位置(一定範囲)ごとに通信遅延の実測値をグループ化して保持しうる。
なお、基地局は、例えば相手装置ごとに、又は相手装置のドメインや相手装置がP-GWを通じて接続する外部のネットワークに属する装置であるか否か等の相手装置の属性ごとに、通信遅延の実測値をグループ化して保持してもよい。また、基地局は、通信の用途ごと、通信が行われる時間帯や曜日、祝祭日であるか否か等の属性に基づいて、通信遅延の実測値をグループ化して保持してもよい。
図6は、各基地局が、自装置における通信遅延の情報を端末装置へ送信する処理の流れの例を示している。なお、図6では、図1の端末装置111が、基地局101によって形成されているセル121から、基地局103によって形成されているセル123の方向へ移動した場合の例について示している。なお、本例では、端末装置111は、基地局101と接続中の状態(RRC_Connected状態)であってもよいし、RRC_IdleやRRC_Inactive等の待受け状態であってもよい。また、本例では、説明を簡単にするため、基地局102や基地局104については考慮しないものとする。
各基地局は、例えば、定期的にブロードキャスト信号を送信して、各基地局に接続した端末装置がどの程度の通信遅延で通信ができるかの情報(通信遅延の情報)を送出する(S601、S602、S604、S605)。端末装置111は、当初、基地局101が形成するセル121に滞在し、基地局103が形成するセル123の範囲外に存在する。このため、端末装置111は、基地局101からの信号(S601)を受信する一方で基地局103からの信号(S602)については受信しない。この後、端末装置111が、セル121の範囲内を移動して(S603)、セル123の範囲内に進入すると、基地局101からの信号(S604)のみならず、基地局103からの信号(S605)をも受信するようになる。これによれば、各基地局がブロードキャスト信号によって情報を提供するため、端末装置は、接続中でない基地局からの情報を取得することができる。この結果、端末装置111は、セル121から離脱する場合のハンドオーバ先の候補基地局となりうる基地局103に接続して通信することを仮定した場合の通信遅延をハンドオーバ前に知ることができる。
このとき、端末装置111は、基地局103から通知された通信遅延が(例えば遠隔運転のための)要求遅延より長い場合には基地局103をハンドオーバ先の候補から外しうる。また、端末装置111は、基地局103から通知された通信遅延が要求遅延より短い場合に、基地局103からの信号の無線品質が所定値以上となったことに応じて、基地局103にハンドオーバしうる。なお、無線品質は、SNR(信号対雑音電力比)、SINR(信号対干渉及び雑音電力比)、RSRP(参照信号受信電力)、RSRQ(参照信号受信品質)、RSSI(受信信号強度インジケータ)等の様々な指標で表される値でありうる。
図7は、各基地局が、自装置における通信遅延の情報を端末装置へ送信する処理の流れの別の例を示している。なお、図7でも、端末装置111が、セル121からセル123の方向へ移動した場合の例について示している。なお、本例では、端末装置111は、基地局101と接続中の状態(RRC_Connected状態)であるものとする(S701)。また、本例でも、説明を簡単にするため、基地局102や基地局104については考慮しないものとする。図7の例では、各基地局は、接続状態の端末装置に対して情報を提供する。
基地局101は、接続状態の端末装置111に対して、通信遅延の情報を通知する(S702)。なお、基地局103は、この時点では接続状態にない端末装置111に対しては情報を提供しないようにする。その後、端末装置111は、移動して(S703)、基地局103にハンドオーバしたものとする(S704)。この場合、基地局103は、接続中となった端末装置111に対して通信遅延の情報を通知する(S705)。このように、基地局が接続中の端末装置に対して情報を提供するようにすることで、情報量の多い高精度な情報が端末装置に提供されうる。この情報の提供は、例えば、物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)を用いて行われうる。なお、上述の例では、接続中(Connected状態)の端末装置に情報が提供されるとしたが、これに限られず、例えば、接続中に遷移するための処理の間に情報が提供されてもよい。例えば、RRC接続を確立するためのRRCメッセージによって、この情報が提供されてもよい。
図8は、各基地局が、通信遅延の情報を端末装置へ送信する処理の流れのさらなる別の例を示している。なお、本例では、端末装置111は、基地局101と接続中の状態であってもよいし、待受け状態であってもよい。本例では、各基地局は、周囲の(自装置との間の距離が所定距離以内の又は隣接関係にある)他の基地局の情報を取得して、その取得した情報を含んだ通信遅延の情報である他局遅延情報を端末装置に対して提供する。なお、基地局は、隣接セルリストを保持しており、隣接セルを形成する他の基地局を特定することができる。図8では、例えば、基地局101は、基地局102~基地局104を隣接セルを形成する基地局として認識している状態で、それらの基地局から、通信遅延の情報を取得する(S801~S803)。ここでは、基地局102からの通信遅延の情報が値Xを示し、基地局103からの通信遅延の情報が値Yを示し、基地局104からの通信遅延の情報が値Zを示しているものとする。そして、基地局101は、それらの他の基地局から取得した通信遅延の情報である他局遅延情報X~Zと、基地局101自身の通信遅延の情報とを併せて端末装置111へ通知する(S804)。なお、ここでの基地局101自身の通信遅延の情報が値Wを示しているものとする。ここで、基地局101は、全ての他の基地局に関する他局遅延情報及び自局の遅延情報を一斉に端末装置へ通知してもよいし、一部の他の基地局に関する情報のみを一度に送信して、残りの基地局に関する情報を別の機会に送信してもよい。基地局は、複数の基地局の情報を含んだ情報をブロードキャストで送信してもよいし、各端末装置に対して個別に送信してもよい。ここで、例えば、ハンドオーバ候補の選定のために通信遅延の情報が提供される場合には、基地局101は、接続中の端末装置に対して、周囲の他の基地局から取得した情報のみを通知し、自装置の通信遅延の情報を提供しなくてもよい。なお、基地局102~基地局104も、基地局101等の周囲の基地局の通信遅延の情報を取得して、周囲の端末装置に通知しうる。これにより、端末装置は、ハンドオーバ後の接続先の基地局から、その基地局と異なる他の基地局の通信遅延の情報を取得することができる。
また、上述の例では、基地局は、周囲の(自装置との間の距離が所定距離以内の又は隣接関係にある)他の基地局の情報を取得しているが、これに限られない。例えば、トラッキングエリア内の他の基地局など、基地局から相当程度離れた位置にある他の基地局の情報をも取得してもよい。また、図8の例では、基地局が、他の基地局から情報を直接取得する例について示しているが、これに限られない。例えば、各基地局は、移動管理エンティティ(MME)等のネットワークノードに対して通信遅延の情報を提供し、他の基地局の情報をこのネットワークノードから取得するようにしてもよい。
また、複数の基地局を上述のTAやRNA又はそれ以外の所定のエリアで区分し、そのエリア内の基地局間で通信遅延の情報を共有して、そのエリア内で共通の通信遅延の情報を提供するようにしてもよい。また、例えばLTE等によるマクロセルの制御の下で5Gの通信が行われる場合、5Gの基地局に関する通信遅延の情報をLTEでの通信によって通知するようにしてもよい。この場合、端末装置が広い範囲内の全ての基地局についての通信遅延の情報を取得することができる。この結果、例えば、端末装置がその広い範囲内で適切な基地局にハンドオーバし続けながら移動することができる。
また、基地局は、例えば接続中の端末装置について、予定移動経路をその端末装置または相手装置から取得して、その経路に沿ってセルを形成している基地局についてのみ、通信遅延の情報を提供してもよい。これによれば、経路から外れたセルを形成する基地局についての情報が提供されないことによって端末装置に提供される情報が少なくなるため、無線リソースの浪費を防ぐことができる。また、基地局は、接続した端末装置のカテゴリや実行されるアプリケーションなどに基づいて、端末装置の種別を特定し、所定の種別の端末装置に対してのみ、通信遅延の情報を提供するようにしてもよい。例えば、遠隔運転や自動運転などの通信に基づく車両の移動制御を行うための通信を行う端末装置に対してのみ、通信遅延の情報が提供されるようにしてもよい。また、基地局は、端末装置から要求があった場合にのみ、通信遅延の情報を提供するようにしてもよい。これによれば、不必要に通信遅延の情報が提供されることを防ぐことができ、この結果、無線リソースを有効利用することができるようになる。
なお、基地局は、通信遅延の情報に加えて、基地局の位置の情報を通知してもよい。図9及び図10に、この場合の処理の流れを示す。図9は、各基地局が、自装置に関する通信遅延の情報と自装置の位置情報とを直接端末装置へ通知する場合の例を示している。また、図10は、基地局が、自装置以外の他基地局に関する他局遅延情報と、この他基地局の他局位置情報とを端末装置へ通知する場合の例を示している。なお、図10では、基地局が自局の通信遅延の情報や位置情報を通知しない場合の例を示すが、基地局は、自局に関するこれらの情報を端末装置へ通知してもよい。図9の処理において、各基地局(基地局101、基地局103)は、自装置の位置を示す情報を保持している。そして、図9の処理では、基地局は、通信遅延の情報と共に、自装置の位置情報を端末装置へ通知する(S901、S902、S904、S905)。なお、図9の処理は、位置情報が通知される以外は、図6の処理と同様である。また、基地局の位置情報は、通信遅延の情報とは別個に通知されてもよい。すなわち、基地局の位置情報は、通信遅延の情報と併せて1つの信号で通知されてもよいし、2つ以上の信号によって通知されてもよい。また、この位置情報の通知は、図7のように、基地局から、その基地局と接続中の端末装置へ、個別に行われてもよい。この場合、基地局の位置情報が、通信遅延の情報と共に又は通信遅延の情報とは別個に、その基地局に接続中の端末装置へ通知される以外は、図7と同様の処理が実行される。図10の処理では、基地局101が、基地局102~基地局104の他局遅延情報を取得すると共に、これらの基地局の位置情報を取得する(S1001~S1003)。そして、基地局101は、これらの他の基地局に関する他局遅延情報と位置情報とを、端末装置111へ通知する(S1004)。このとき、基地局101は、自装置における通信遅延の情報と自装置の位置情報とを端末装置111へ通知してもよい。なお、位置情報と他局遅延情報は、1つの信号で通知されてもよいし、別個に通知されてもよい。なお、図10の処理は、位置情報が通知される以外は、図8の処理と同様である。また、各基地局は、通信遅延の情報と自装置の位置をネットワークノードに通知し、他の基地局に関する他局遅延情報と位置情報とをネットワークノードから取得してもよい。なお、基地局の位置は固定されていることが想定される。このため、基地局は、周囲の他の基地局の位置情報については、例えば他の基地局の設置時に一度情報を取得して記憶しておき、その後、図8のS801~S803と同様にして、他局遅延情報のみを取得するようにしてもよい。この場合、基地局は、取得した他局遅延情報に、対応する基地局の位置の情報を関連付けて、端末装置へ通知することができる。
ここで、基地局の位置は、高さの情報をも含みうる。これにより、端末装置は、通信遅延が短いが遠方の基地局や、立体交差において異なる階層のセルを形成する基地局等の、適切でない基地局へハンドオーバしないようにする制御を実行することができる。
また、基地局は、端末装置の位置と通信遅延の大きさとを関連付けた情報を端末装置へ通知してもよい。この処理の流れについて、図11及び図12を用いて説明する。図11は、各基地局が、自装置が形成したセルの範囲内の位置と通信遅延の情報との対応関係を示す位置・遅延対応情報を直接端末装置へ通知する場合の例を示している。また、図12は、基地局が、自装置以外の他基地局が形成したセルの範囲内の位置と通信遅延の情報との対応関係を示す位置・遅延対応情報を端末装置へ通知する場合の例を示している。また、この処理のために、例えば図5のS509等の処理によって、過去に通信を行った際の端末装置の位置と、その位置における通信遅延の情報とが、基地局において関連付けられて記憶されているものとする。図11の処理では、基地局は、端末装置の位置とその位置と対応付けられた通信遅延の情報を含んだ位置・遅延対応情報を端末装置へ通知する(S1101、S1102、S1104、S1105)。なお、図11の処理は、端末装置の位置と通信遅延の情報とが対応付けられて通知される以外は、図6の処理と同様である。ここで、基地局は、自装置が形成するセルの範囲内における位置とその位置に対応する通信遅延とに関する位置・遅延対応情報を端末装置に通知するが、全ての位置においての情報が一括で通知される必要はない。すなわち、基地局は、自装置が形成するセルの範囲内における多数の位置の内の一部についての位置・遅延対応情報を端末装置へ通知し、その後、別の機会に、別の一部についての位置・遅延対応情報を端末装置へ通知するようにしてもよい。また、この情報の通知は、図7のように、基地局から、その基地局と接続中の端末装置へ、個別に行われてもよい。図12の処理では、基地局101が、基地局102~基地局104のそれぞれによって形成されたセル内に含まれる位置についての位置・遅延対応情報を取得する(S1201~S1203)。そして、基地局101は、これらの他の基地局によるセルの範囲内の位置に関する位置・遅延対応情報を、端末装置111へ通知する(S1204)。このとき、基地局101は、自装置における位置・遅延対応情報を端末装置111へ通知してもよい。なお、基地局101は、複数の基地局に関する位置・遅延対応情報を一括して端末装置111へ通知してもよいし、一部のみを通知して別の一部については別の通信機会において通知するようにしてもよい。なお、図12の処理は、位置情報が通知される以外は、図8の処理と同様である。
ここでの位置は、高さ方向の位置をも含む。これによれば、端末装置は、自装置の現在又は将来の位置において通信遅延が十分に短くなる基地局を事前に特定することができる。これによれば、端末装置は、例えば予定移動経路に応じて適切なハンドオーバ先の基地局を事前に特定することが可能となる。なお、基地局は、端末装置(又は相手装置)から、その端末装置の位置情報や予定移動経路を取得し、それに応じた位置に関する遅延情報をその端末装置へ通知してもよい。
なお、基地局は、立体交差等の所定のエリアについてにのみ、位置・遅延対応情報を提供してもよい。すなわち、基地局は、所定のエリアについては、端末装置の位置とその位置における通信遅延との対応関係を示す位置・遅延対応情報を端末装置に提供し、それ以外の位置については、通信遅延の情報を提供しない又は位置と関連付けられていない通信遅延の情報を提供するようにしうる。なお、基地局は、所定のエリア内において端末装置が通信した場合に、その端末装置の位置と通信品質の情報とを取得し、所定のエリア外で通信していた場合には、位置の情報を取得せずに通信遅延の情報を取得するようにしうる。この処理の例を図13に示す。この処理では、基地局は、自装置が形成したセルのうち、所定のエリアにおいて通信した端末装置について、その端末装置の位置情報と通信遅延の情報とを収集する(S1301でYES、S1302)。一方、基地局は、所定のエリアの外部において通信した端末装置について、通信遅延の情報のみを収集する(S1301でNO、S1303)。ここで、通信遅延の情報のみを収集する、とは、少なくとも端末装置の位置と関連付けることなく、通信遅延の情報を獲得することを指す。すなわち、基地局は、所定のエリア外の端末装置の位置を取得していたとしても、その位置の情報を通信遅延の情報と関連付けて記憶しないようにする。
また、基地局は、端末装置への情報の提供の際に、自装置が形成するセルの内部に所定のエリアが含まれているか否かに応じて、異なる情報を提供しうる。この処理の流れの例を図14に示す。基地局は、自装置が形成するセルの範囲内に所定のエリアが含まれる場合(S1401でYES)、その所定のエリアについては位置情報とその位置における通信遅延の情報を示す位置・遅延対応情報を提供する(S1402)。また、このとき、基地局は、所定のエリア外の位置については、位置を特定しないで通信遅延の情報を提供しうる(S1403)。なお、基地局は、自装置が形成するセルの範囲内に所定のエリアが含まれない場合(S1401でNO)は、上述のような位置・遅延対応情報を提供せずに、所定のエリア外(すなわち、セル全体)について位置を特定しないで通信遅延の情報を提供する(S1403)。なお、基地局は、自装置が形成するセルの範囲内の全ての位置において、端末装置の位置と通信遅延とを対応付ける情報を収集していてもよい。この場合であっても、基地局は、図14の処理によって、所定のエリア内の位置については位置・遅延対応情報を提供し、所定のエリア外の位置については通信遅延の情報を提供するようにしうる。これによれば、所定のエリア外についての情報を大幅に削減することができ、かつ、例えば立体交差等の、位置(高さ)ごとの通信遅延の情報が重要となる所定のエリアについて、その位置ごとの詳細な通信遅延の情報を提供することが可能となる。なお、基地局は、自装置が形成したセルの範囲内に存在する端末装置に対して情報を提供しうるが、例えば、MME等のネットワークノードや他の基地局へその情報を提供し、図8のようにして他の基地局からその情報を端末装置へ提供するようにしてもよい。
また、基地局は、端末装置が所定の種類の端末装置である場合に、通信遅延の情報を通知するようにし、それ以外の種類の端末装置へは、その情報を通知しないようにしうる。例えば、自動運転車や遠隔運転車のための車両制御用端末装置などについては通信遅延の情報を提供し、スマートフォン等には通信遅延の情報を提供しないようにしうる。この端末装置の種類は、端末装置のカテゴリによって分類されてもよい。また、所定の種類については、ネットワークオペレータによって設定可能である。この処理の流れの例を図15に示す。基地局は、端末装置の種類が所定の種類であるか否かを判定し(S1501)、所定の種類の端末装置に対して、通信遅延の情報(また、必要に応じてその通信遅延に対応する位置や基地局の位置の情報)を提供しうる(S1501でYES、S1502)。一方、基地局は、所定の種類以外の端末装置に対しては、通信遅延の情報を提供しないように動作しうる(S1501でNO)。
また、基地局は、端末装置が所定の動作を実行中である場合に、通信遅延の情報を通知するようにし、その所定の動作を実行していない端末装置へは、その情報を通知しないようにしうる。例えば、端末装置の移動速度が所定速度以上であること、又は、自動運転や遠隔運転等の所定のアプリケーションを実行中若しくは実行準備中であること、等の所定の動作を実行中の端末装置に対して情報を提供し、そのような所定の動作を実行していない端末装置に対しては情報を提供しないようにしうる。所定の動作を実行中であるか否かは、例えば端末装置の動作モードに対応してもよい。また、所定の動作は、ネットワークオペレータによって設定可能である。この処理の流れの例を図16に示す。基地局は、端末装置が所定の動作を実行中であるか否かを判定し(S1601)、所定の動作を実行中の端末装置に対して、通信遅延の情報(また、必要に応じてその通信遅延に対応する位置や基地局の位置の情報)を提供しうる(S1601でYES、S1602)。一方、基地局は、所定の動作を実行していない端末装置に対しては、通信遅延の情報を提供しないように動作しうる(S1601でNO)。
また、基地局は、端末装置の種類や動作に応じた所定の態様の、通信遅延の情報を端末装置へ提供してもよい。この処理の流れを図17に示す。基地局は、まず、端末装置の種類/動作を確認し(S1701)、その種類/動作に応じた態様の、通信遅延の情報をその端末装置へ通知する(S1702)。例えば、基地局は、端末装置の種類が自動運転車や遠隔運転車のための車両制御用端末装置である場合には、通信遅延の最大値の情報を提供し、端末装置が車両制御に用いられない車載端末装置やスマートフォンである場合には、通信遅延の平均値の情報を提供しうる。また、基地局は、移動速度が所定速度以上であること、又は、自動運転や遠隔運転等の所定のアプリケーションを実行中若しくは実行準備中である等の所定の動作を実行中の端末装置に対して、通信遅延の最大値の情報を提供し、そのような動作を実行していない端末装置に対しては、通信遅延の平均値の情報を提供しうる。なお、端末装置の種類/動作及び情報の提供態様は一例に過ぎず、これら以外の種類/動作が考慮されてもよいし、また、これら以外の態様の情報が提供されてもよい。
なお、端末装置の種類や動作の情報は、例えば、端末装置の情報を管理するネットワークノードから基地局へ提供されてもよいし、端末装置が基地局へ通知してもよい。端末装置が、自装置の種類や動作の情報を通知する場合の処理の流れについて、図18に示す。端末装置は、自装置の種類や動作を示す情報を基地局へ通知する(S1801)。そして、端末装置は、例えば自装置の種類が所定の種類である場合や所定の動作を実行中の場合に、基地局から通信遅延の情報を取得する(S1802)。なお、上述のように、基地局は、端末装置の種類が所定の種類でない場合や所定の動作を実行していない場合は、通信遅延の情報を提供しないことがありうるため、この場合、端末装置は、S1802の処理を実行せずに処理を終了する。また、端末装置は、自装置の種類や動作に応じた態様の、通信遅延の情報を取得しうる。なお、端末装置による種類や動作の通知は、端末装置の基地局への接続時に行われうる。例えば、端末装置は、起動時や、トラッキングエリア又はRNAを超えての移動時に基地局と接続するための処理を実行することになっているため、このときに基地局へ情報を提供しうる。また、端末装置は、例えば自動運転や遠隔運転等の制御アプリケーションが起動されたことに応じて、基地局との間で接続を確立して、基地局へ情報を提供しうる。なお、基地局は、この情報を取得した際に、自装置内でその情報を保持してもよいし、MME等のネットワークノードへその情報を転送して、ネットワークノードにその情報を保持させてもよい。ネットワークノードがそのような情報を保持することにより、端末装置が基地局との接続を切断後に別の基地局のエリアに移動した場合に、その別の基地局へ、その端末装置の情報を引き継ぐことが容易になる。
端末装置は、取得した情報に基づいて、自装置の制御を実行することができる。このとき、端末装置は、複数の基地局についての複数の通信遅延の情報を取得し、その中から自装置の制御に使用する情報を選択しうる。例えば、端末装置は、通信遅延の短い基地局へハンドオーバする等の制御を実行することができる。このとき、ハンドオーバ先となりうるのは、現在接続中の基地局と隣接関係にある他の基地局であるため、端末装置は、複数の基地局についての通信遅延の情報の中から、現在接続中の基地局と隣接関係にある他の基地局についての通信遅延の情報を、ハンドオーバ制御のために選択しうる。また、端末装置は、自装置の予定移動経路が分かっている場合、その予定移動経路に沿ってセルを形成する基地局以外にはハンドオーバしないことが想定される。このため、端末装置は、複数の基地局についての通信遅延の情報の中から、予定移動経路に沿ってセルを形成する基地局についての通信遅延の情報をハンドオーバ制御のために選択しうる。また、端末装置は、選択した通信遅延の情報に基づいて、自装置で実行中の動作のレベルを設定することができる。例えば、端末装置は、遠隔運転や自動運転のための制御を実行中である場合、周囲の基地局における通信遅延が十分に短い場合は高精度かつ多機能な制御を実行するようにし、通信遅延が短くない場合には制御の精度を落として機能を制限するなどの制御を実行しうる。これらの処理の流れの例を図19及び図20に示す。端末装置は、複数の基地局についての通信遅延の情報を取得し(S1901、S2001)、その取得した情報の中から、自装置内での制御に使用する通信遅延の情報を選択する。例えば、端末装置は、現在接続中の基地局と隣接関係にある他の基地局についての通信遅延の情報を、自装置内の制御に使用する通信遅延として選択する(S1902)。また、端末装置は、自装置の予定移動経路に沿ってセルを形成している基地局についての通信遅延の情報を、自装置内の制御に使用する通信遅延として選択してもよい(S2002)。なお、これらは一例であり、他の基準で、端末装置内の制御に使用する情報が選択されてもよい。そして、端末装置は、この選択した情報に基づいて、自装置内の制御を実行する(S1903、S2003)。このように、端末装置が、取得した情報の中から使用する情報を選択することにより、本来考慮すべきでない情報を参照することによって、適切な制御が行われなくなることを防ぐことができる。
なお、図20では、端末装置が、自装置の制御に用いる情報を、予定移動経路に従って選択する場合の処理を示したが、基地局が、他局遅延情報を提供する際に、端末装置の予定移動経路に基づいて、提供する情報を選択してもよい。この場合の処理の流れの例を図21及び図22に示す。なお、図21は、基地局の処理の流れの例を示しており、図22は、端末装置の処理の流れの例を示している。本処理では、まず、端末装置から基地局へ、その端末装置の予定移動経路が通知される(S2101、S2201)。予定移動経路は、例えば、車両の自動運転機能や遠隔運転機能によって、又は、端末装置内のナビゲーションアプリ等によって設定された経路でありうる。そして、基地局は、その通知された予定移動経路に基づいて、図8のS801~S803のようにして取得した他局遅延情報のうち、端末装置に通知すべき他局遅延情報を選択する(S2102)。例えば、基地局は、予定移動経路においてセルを形成している他の基地局や、予定移動経路から所定の範囲内でセルを形成している他の基地局についての、他局遅延情報を選択しうる。そして、基地局によって選択された他局遅延情報が、端末装置に通知される(S2103、S2202)。これにより、端末装置が、自装置の制御において使用する情報を選択する処理を実行する必要がなくなる。
なお、基地局は、端末装置の属性(端末装置の種類や実行中の動作)を確認し、端末装置と属性が共通する通信装置による過去の通信に基づいて得られる通信品質の情報を、端末装置へ通知するようにしてもよい。例えば、図23に示すように、基地局は、ある通信装置の通信における通信遅延の情報を収集する際に、通信遅延の情報に加えてその通信装置の属性情報を取得し(S2301、S2302)、通信装置の属性と通信遅延とを関連付けて記憶する(S2303)。なお、基地局は、共通の属性を有する他の通信装置の通信について通信遅延を収集した場合には、その共通の属性に対応して保持している通信遅延の情報に、新たに収集した通信遅延を追加、又はその新たに収集した通信遅延によって情報を更新する。これにより、基地局は、通信装置の属性ごとに通信遅延の情報を保持することができる。なお、基地局は、属性と通信遅延とを関連付けた情報を他の基地局やネットワークノードへ提供しうる(S2304)。これにより、各基地局は、自装置のみならず、他の基地局において過去に通信した通信装置の属性と通信遅延の情報とを関連付けた情報を保持することが可能となる。そして、基地局は、図24に示すように、端末装置へ情報を提供する際に、その端末装置の属性を確認し(S2401)、その端末装置の属性に関連付けて保持されている通信遅延の情報を抽出し、抽出した情報を端末装置へ提供する(S2402)。これにより、端末装置は、自装置と共通する属性の通信装置が過去に実行した通信における実測の通信遅延に基づいた情報を取得することができるようになる。
上述のような、基地局が端末装置に情報を提供するか否かの決定や、情報を提供する態様の決定は、基地局ではなく、MME等のネットワークノードによって実行されてもよい。この場合、基地局は、ネットワークノードからの指示に従って、例えば、特定の端末装置に特定の態様の、通信遅延の情報を提供することができる。このような態様によれば、基地局の構成を簡略化することができる。一方、基地局がこのような決定を行うことによれば、決定から情報の提供までの時間を短縮し、不必要なシグナリングを削減することができるため、効率的に端末装置へ情報を提供することができるようになる。
上述のように、本実施形態によれば、基地局が端末装置へ通信遅延の情報を提供することにより、端末装置は、その通信遅延に応じて、適切な基地局にハンドオーバするなどの処理を実行することができる。
なお、本実施形態では、セルラ通信規格に準拠した基地局の実測通信遅延の情報が端末装置に対して提供されるものとして説明したが、端末装置は、無線LANのアクセスポイント等の他の通信装置に関する実測通信遅延の情報を取得してもよい。すなわち、端末装置は、自装置がサポートしている通信規格で通信可能な任意の他装置と接続したと仮定した場合に通信相手装置(オペレータ装置)までの通信経路の少なくとも一部に関する実測通信遅延の情報を取得しうる。このため、上述の基地局は、無線LANのアクセスポイントなどの他の通信規格における基地局に相当する装置と読み換えられてもよい。そして、端末装置は、必要に応じて、例えば無線LAN等の実測通信遅延の情報に基づいて、無線LANのアクセスポイントに接続する等の制御を実行するようにしてもよい。一例において、セルラの基地局が無線LANのアクセスポイントと協働して端末装置に通信サービスを提供するLWA(LTE WLAN Aggregation)等の方式を用いて、端末装置は、セルラ基地局の制御の下で実測通信遅延が小さい無線LANのアクセスポイントに接続しうる。
<実施形態のまとめ>
1.上記実施形態の基地局は、
端末装置の当該基地局を介した通信において予測される通信遅延の情報を、当該端末装置へ通知する通知手段を有する、ことを特徴とする基地局。
この実施形態によれば、端末装置が、基地局に接続して相手装置と通信を行う場合に、どの程度の通信遅延が発生するかを認識し、その認識の結果に応じた適切な処理を実行することができるようになる。すなわち、端末装置は、予測される通信遅延が長い場合には、通信遅延が長くても継続可能な処理を実行し、通信遅延が短い場合には通信遅延が短いことを前提とした処理を実行しうる。
2.上記1に記載の実施形態の基地局は、
前記通信遅延の情報は、前記基地局において過去に行われた通信における実測の通信遅延に基づく、ことを特徴とする。
この実施形態によれば、端末装置が、現実の通信環境において、その基地局に接続した場合の通信で得られる通信遅延の値を特定することができる。これにより、端末装置は、現実の通信環境に対応する適切な処理を実行することができるようになる。例えば、端末装置は、過去の実測通信遅延の値が小さい基地局に接続するための処理を実行しうる。
3.上記2に記載の実施形態の基地局は、
前記通信遅延の情報は、前記実測の通信遅延に関する統計値を示す情報である、ことを特徴とする。
この実施形態によれば、端末装置は、現実の通信環境において、基地局に接続した場合の通信で得られる通信遅延の値を特性的に認識し、その特性に応じて適切な処理を実行することができるようになる。例えば、通信遅延の平均値が小さくても、分散が大きい基地局は、通信を安定して実行することができるとは言えない。このため、端末装置は、例えば通信遅延の平均値等が相対的に大きくても、分散の小さい基地局に接続するようにするなど、特性に応じた処理を実行することができる。
4.上記2に記載の実施形態の基地局は、
前記通信遅延の情報は、前記実測の通信遅延の最大値に基づく値を示す情報である、ことを特徴とする。
この実施形態によれば、端末装置は、現実の通信環境において、基地局に接続した場合の通信で得られる通信遅延の最大値を推定することができる。このため、端末装置は、推定された最大の通信遅延に基づいて、適切な処理を実行することができる。例えば、端末装置は、最大の通信遅延が要求遅延より小さい基地局を選択して、その基地局に接続するための処理を実行しうる。
5.上記2から4のいずれかに記載の実施形態の基地局は、
前記通信遅延の情報は、前記基地局において過去に行われた通信のうち、前記端末装置と属性が共通する他の端末装置によって行われた通信における前記実測の通信遅延に基づく、ことを特徴とする。
この実施形態によれば、端末装置の属性ごと、適切な通信遅延の情報を提供することが可能となる。
6.上記1から5のいずれかに記載の実施形態の基地局は、
前記通信遅延の情報は、前記端末装置と当該端末装置の通信相手装置との通信の通信経路の少なくとも一部における通信遅延の情報である、ことを特徴とする。
この実施形態によれば、端末装置が、特定の通信相手装置との間で通信する際に、どの程度の通信遅延が見込まれるかを認識することができるようになる。
7.上記1から6のいずれかに記載の実施形態の基地局は、
前記通知手段は、前記通信遅延の情報を、ブロードキャスト信号によって前記端末装置に通知する、ことを特徴とする。
この実施形態によれば、基地局と接続状態にない端末装置に対して情報を提供することが可能となる。このため、端末装置は、基地局との接続を確立する前に、その基地局と接続して通信を行うと仮定した場合の通信遅延を把握することができる。端末装置は、これにより、通信が安定していることが要求される場合に、通信遅延が長い基地局との間で接続を確立してしまうことを防ぐことができる。
8.上記1から7のいずれかに記載の実施形態の基地局は、
前記通知手段は、前記通信遅延の情報に加えて、前記基地局の位置を示す情報を前記端末装置へ通知する、ことを特徴とする。
この実施形態によれば、端末装置が、基地局に接続して相手装置と通信を行う場合に、どの程度の通信遅延が発生するかや将来のハンドオーバの発生しやすさを認識し、その認識の結果に応じた適切な処理を実行することができるようになる。すなわち、端末装置は、通信遅延が長い及び/又は自装置と基地局との間の距離が遠い場合には、通信の品質が劣化しても継続可能な処理を実行し、通信遅延が短くかつ自装置と基地局との間の距離が近い場合には通信の品質が安定していることを前提とした処理を実行しうる。
9.上記8に記載の実施形態の基地局は、
前記基地局の位置を示す情報は、当該基地局が設置されている位置の高さの情報を含む、ことを特徴とする。
この実施形態によれば、建物の中などの高さ方向に異なる位置に基地局や端末装置が存在しうる場合に、端末装置が、自装置の高さに対応する高さに設置された基地局と接続することができるようになる。この結果、端末装置が高さに対応しない基地局と接続してしまうことにより、急激に無線品質が劣化してハンドオーバが必要な状態となってしまうことを防ぐことができる。
10.上記1から9のいずれかに記載の実施形態の基地局は、
前記通知手段は、前記端末装置が前記基地局を介して通信を行う場合の当該端末装置の位置と当該通信において予測される前記通信遅延とを関連付けた情報を、前記端末装置へ通知する、ことを特徴とする。
この実施形態によれば、端末装置が、現在の又は将来予測される自装置の位置において基地局に接続して相手装置と通信を行う場合に、どの程度の通信遅延が発生するかを認識し、その認識の結果に応じた適切な処理を実行することができるようになる。すなわち、端末装置は、予測される通信遅延が長い場合には、通信遅延が長くても継続可能な処理を実行し、通信遅延が短い場合には通信遅延が短いことを前提とした処理を実行しうる。また、端末装置は、移動中にどの基地局に接続すべきかを、予定移動経路に含まれる1つ以上の位置のそれぞれにおける通信遅延の情報に基づいて決定しうる。例えば、端末装置は、予定移動経路において、通信遅延が要求遅延を満たす基地局と接続するように、接続先又はハンドオーバ先の基地局を選択しうる。また、このとき、端末装置は、ハンドオーバが発生しにくくなるように接続先の基地局を選択しうる。例えば、端末装置は、予定移動経路内において、通信遅延が最小の基地局を選択するのではなく、通信遅延が要求遅延を満たす区間が最も長い基地局を接続先の基地局として選択しうる。これにより、端末装置は、不必要にハンドオーバを行わずに、要求遅延を満たす基地局と接続し続けることができる。
11.上記10に記載の実施形態の基地局は、
前記基地局において過去に行われた通信において前記基地局と接続して当該通信を行った通信装置の位置と当該通信における実測の通信遅延とを取得する取得手段をさらに有し、
前記通知手段は、前記取得手段によって取得した情報に基づいて、前記端末装置の位置と通信遅延とを関連付けた情報を当該端末装置へ通知する、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、基地局は、現実の通信環境において、その基地局に接続した場合の通信で得られる通信遅延の値を収集し、その収集した値に対応する情報を端末装置に提供することができる。これにより、端末装置は、現実の通信環境に対応する適切な処理を実行することができるようになる。例えば、端末装置は、過去の実測通信遅延の値が小さい基地局に接続するための処理を実行しうる。
12.上記11に記載の実施形態の基地局は、
前記取得手段は、所定のエリアに含まれる位置について、前記通信装置の位置と前記実測の通信遅延とを取得する、ことを特徴とする。
この実施形態によれば、不必要に多くの情報が収集されることによる無線リソース、演算リソース、記憶媒体の記憶容量の浪費を防ぎ、効率的に情報を収集して端末装置に適切に情報を提供することができる。
13.上記12に記載の実施形態の基地局は、
前記通知手段は、前記所定のエリアに含まれる位置については、前記端末装置の位置と前記通信遅延とを関連付けた情報を前記端末装置に通知し、前記所定のエリアに含まれない位置については、前記通信遅延の情報を前記端末装置に通知する、ことを特徴とする。
この実施形態によれば、必要なエリアでのみ位置に関する情報が提供されることにより、基地局が通知する情報量が過大になることを防ぐことができる。
14.上記10から13のいずれかに記載の実施形態の基地局は、
前記端末装置の位置は、当該端末装置が位置する高さの情報を含む、ことを特徴とする。
この実施形態によれば、建物の中などの高さ方向に異なる位置に端末装置が存在しうる場合に、端末装置が、自装置の高さにおいて通信遅延が十分に小さい基地局と接続することができるようになる。この結果、端末装置が高さに対応しない基地局と接続してしまうことにより、急激に無線品質が劣化してハンドオーバが必要な状態となってしまうことを防ぐことができる。また、端末装置は、自装置の高さにおいて得られると予測される通信遅延に基づいて、例えば通信遅延が長い場合にも耐えうるように処理の制度を落とすなどの、適切な処理を実行することができる。
15.上記9又は14に記載の実施形態の基地局は、
前記高さの情報は、立体交差する交差点における階層を示す情報を含む、ことを特徴とする。
この実施形態によれば、例えば、通信に基づいて遠隔運転や自動運転を行う車両に備えられた端末装置が立体交差に進入した場合に、その端末装置が、自装置が存在する立体交差の階層とは異なる階層に対応する基地局に接続してしまうことを防ぎ、適切な基地局と接続することができるようになる。この結果、適切な車両の走行制御を維持することができるようになる。また、通信に基づいて遠隔運転や自動運転を行う車両に備えられた端末装置が立体交差に進入した場合に、その端末装置が、自装置が存在する立体交差の階層に対応する通信遅延の情報を取得することができるようになる。この結果、端末装置は、例えば自装置が位置する立体交差の階層とは異なる階層に対応する基地局に接続してしまうことを防ぎ、適切な基地局と接続することができるようになる。この結果、適切な車両の走行制御を維持することができるようになる。
16.上記1から15のいずれかに記載の実施形態の基地局は、
前記通知手段は、前記端末装置が所定の種類の端末装置である場合に、当該端末装置へ前記通信遅延の情報を通知する、ことを特徴とする。
この実施形態によれば、通信遅延の情報を必要とする所定の種類の端末装置に対してのみ通信遅延の情報を通知することによって、情報を必要としない端末装置に対して情報提供するなどの不必要な通信が発生することを防ぐことができる。
17.上記1から16のいずれかに記載の実施形態の基地局は、
前記通知手段は、前記端末装置が所定の動作を行っている状態にある場合に、当該端末装置へ前記通信遅延の情報を通知する、ことを特徴とする。
この実施形態によれば、通信遅延の情報を必要とする所定の動作を行っている端末装置に対してのみ通信遅延の情報を通知することによって、情報を必要としない端末装置に対して情報提供するなどの不必要な通信が発生することを防ぐことができる。
18.上記1から17のいずれかに記載の実施形態の基地局は、
前記通知手段は、前記端末装置の属性に応じた態様の前記通信遅延の情報を、前記端末装置へ通知する、ことを特徴とする。
この実施形態によれば、端末装置の属性ごとに要求される通信遅延の特徴が異なる場合に、その属性に適した態様の情報を提供することができる。
19.上記実施形態の通信システムは、
基地局と端末装置とを含んだ通信システムであって、
前記基地局が、前記端末装置の当該基地局を介した通信において予測される通信遅延の情報を、当該端末装置へ通知する通知手段を有し、
前記端末装置が、前記通信遅延の情報を前記基地局から取得する取得手段を有する、
ことを特徴とする。
この実施形態によれば、端末装置が、基地局に接続して相手装置と通信を行う場合に、どの程度の通信遅延が発生するかを認識し、その認識の結果に応じた適切な処理を実行することができるようになる。すなわち、端末装置は、予測される通信遅延が長い場合には、通信遅延が長くても継続可能な処理を実行し、通信遅延が短い場合には通信遅延が短いことを前提とした処理を実行しうる。
20.上記実施形態の通信方法は、
基地局によって実行される通信方法であって、
端末装置の当該基地局を介した通信において予測される通信遅延の情報を、当該端末装置へ通知することを含む、ことを特徴とする。
この実施形態によれば、端末装置が、基地局に接続して相手装置と通信を行う場合に、どの程度の通信遅延が発生するかを認識し、その認識の結果に応じた適切な処理を実行することができるようになる。すなわち、端末装置は、予測される通信遅延が長い場合には、通信遅延が長くても継続可能な処理を実行し、通信遅延が短い場合には通信遅延が短いことを前提とした処理を実行しうる。
21.上記実施形態のプログラムは、
基地局に備えられたコンピュータに、端末装置の当該基地局を介した通信において予測される通信遅延の情報を、当該端末装置へ通知させることを特徴とする。
この実施形態によれば、端末装置が、基地局に接続して相手装置と通信を行う場合に、どの程度の通信遅延が発生するかを認識し、その認識の結果に応じた適切な処理を実行することができるようになる。すなわち、端末装置は、予測される通信遅延が長い場合には、通信遅延が長くても継続可能な処理を実行し、通信遅延が短い場合には通信遅延が短いことを前提とした処理を実行しうる。
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。

Claims (16)

  1. 基地局であって、
    前記基地局と接続しておらず他の基地局に接続している端末装置の前記基地局を介した通信において予測される通信遅延の情報であって、前記端末装置が当該通信遅延の情報に基づいて前記他の基地局から前記基地局へハンドオーバするか否かを判定する際に使用される前記通信遅延の情報を、当該端末装置へ通知する通知手段を有し、
    前記通信遅延の情報は、前記基地局において過去に行われた通信のうち、前記端末装置と属性が共通する他の端末装置によって行われた通信における実測の通信遅延に基づく、ことを特徴とする基地局。
  2. 前記通知手段は、さらに、前記基地局の位置を示す情報であって、当該基地局が設置されている位置の高さを含む情報を、前記端末装置へ通知し、
    前記基地局が設置されている高さの情報は、立体交差する交差点における階層を示す情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の基地局。
  3. 前記通知手段は、前記通信遅延の情報を、前記端末装置が前記基地局を介した通信を行う場合の当該端末装置の位置と関連付けて、当該端末装置へ通知し
    前記端末装置の位置は、当該端末装置が位置する高さの情報を含み、当該端末装置が位置する高さの情報は、立体交差する交差点における階層を示す情報を含む、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の基地局。
  4. 前記通信遅延の情報は、前記実測の通信遅延に関する統計値を示す情報である、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の基地局。
  5. 前記通信遅延の情報は、前記実測の通信遅延の最大値に基づく値を示す情報である、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の基地局。
  6. 前記通信遅延の情報は、前記端末装置と当該端末装置の通信相手装置との通信の通信経路の少なくとも一部における通信遅延の情報である、ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の基地局。
  7. 前記通知手段は、前記通信遅延の情報を、ブロードキャスト信号によって前記端末装置に通知する、ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の基地局。
  8. 前記基地局において過去に行われた通信において前記基地局と接続して当該通信を行った通信装置の位置と当該通信における実測の通信遅延とを取得する取得手段をさらに有し、
    前記通知手段は、前記取得手段によって取得した情報に基づいて、前記端末装置の位置と通信遅延とを関連付けた情報を当該端末装置へ通知する、
    ことを特徴とする請求項に記載の基地局。
  9. 前記取得手段は、所定のエリアに含まれる位置について、前記通信装置の位置と前記実測の通信遅延とを取得する、ことを特徴とする請求項に記載の基地局。
  10. 前記通知手段は、前記所定のエリアに含まれる位置については、前記端末装置の位置と前記通信遅延とを関連付けた情報を前記端末装置に通知し、前記所定のエリアに含まれない位置については、前記通信遅延の情報を前記端末装置に通知する、ことを特徴とする請求項に記載の基地局。
  11. 前記通知手段は、前記端末装置が所定の種類の端末装置である場合に、当該端末装置へ前記通信遅延の情報を通知する、ことを特徴とする請求項1から1のいずれか1項に記載の基地局。
  12. 前記通知手段は、前記端末装置が所定の動作を行っている状態にある場合に、当該端末装置へ前記通信遅延の情報を通知する、ことを特徴とする請求項1から1のいずれか1項に記載の基地局。
  13. 前記通知手段は、前記端末装置の種類または前記端末装置が実行中の動作に応じた態様の前記通信遅延の情報を、前記端末装置へ通知する、ことを特徴とする請求項1から1のいずれか1項に記載の基地局。
  14. 請求項1から13のいずれか1項に記載の基地局と端末装置とを含んだ通信システムであって、
    前記端末装置が、前記通信遅延の情報を前記基地局から取得する取得手段を有する、
    ことを特徴とする通信システム。
  15. 基地局によって実行される通信方法であって、
    前記基地局と接続しておらず他の基地局に接続している端末装置の前記基地局を介した通信において予測される通信遅延の情報であって、前記端末装置が当該通信遅延の情報に基づいて前記他の基地局から前記基地局へハンドオーバするか否かを判定する際に使用される前記通信遅延の情報を、当該端末装置へ通知することを含み、
    前記通信遅延の情報は、前記基地局において過去に行われた通信のうち、前記端末装置と属性が共通する他の端末装置によって行われた通信における実測の通信遅延に基づく、ことを特徴とする通信方法。
  16. コンピュータを、請求項1から13のいずれか1項に記載の基地局が有する各手段として機能させるためのプログラム。
JP2021511759A 2019-03-29 2019-03-29 基地局、通信システム、通信方法、及びプログラム Active JP7268139B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2019/014314 WO2020202385A1 (ja) 2019-03-29 2019-03-29 基地局、通信システム、通信方法、及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2020202385A1 JPWO2020202385A1 (ja) 2020-10-08
JP7268139B2 true JP7268139B2 (ja) 2023-05-02

Family

ID=72666173

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021511759A Active JP7268139B2 (ja) 2019-03-29 2019-03-29 基地局、通信システム、通信方法、及びプログラム

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11564192B2 (ja)
EP (1) EP3952455A4 (ja)
JP (1) JP7268139B2 (ja)
CN (1) CN113615251B (ja)
WO (1) WO2020202385A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7144599B2 (ja) * 2019-03-29 2022-09-29 本田技研工業株式会社 端末装置、通信システム、通信方法、及びプログラム
CN113574933B (zh) * 2019-03-29 2023-12-12 本田技研工业株式会社 终端装置、通信系统、通信方法以及存储介质

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007515827A (ja) 2003-09-12 2007-06-14 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 異種ネットワークにおけるシームレスハンドオーバ
JP2011010254A (ja) 2009-05-27 2011-01-13 Kyocera Corp 通信方法および基地局装置
JP2012049914A (ja) 2010-08-27 2012-03-08 Kyocera Corp 通信装置
JP2016213655A (ja) 2015-05-08 2016-12-15 沖電気工業株式会社 情報通信装置及び方法
US20180146410A1 (en) 2015-05-04 2018-05-24 Lg Electronics Inc. Method and apparatus for reselecting cell in wireless communication system

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005101717A (ja) * 2003-09-22 2005-04-14 Keio Gijuku 無線通信装置、無線通信システムおよび基地局側設備
JP4941559B2 (ja) * 2007-08-09 2012-05-30 富士通株式会社 無線通信システムにおけるハンドオーバ方法並びに無線基地局及び無線端末
JP5459147B2 (ja) 2010-08-30 2014-04-02 トヨタ自動車株式会社 コグニティブ無線システム、コグニティブ無線端末、およびハンドオーバー制御方法
WO2012059131A1 (en) 2010-11-04 2012-05-10 Nokia Siemens Networks Oy Handover control for networks with several types of backhaul connections
JP5870700B2 (ja) * 2012-01-11 2016-03-01 住友電気工業株式会社 無線基地局装置、通信制御方法および通信制御プログラム
JPWO2014049971A1 (ja) * 2012-09-28 2016-08-22 三菱電機株式会社 移動体通信システム
US9538435B1 (en) * 2012-11-20 2017-01-03 Sprint Communications Company L.P. Volte packet delay based network configuration
WO2014119276A1 (ja) * 2013-01-31 2014-08-07 日本電気株式会社 通信システムにおける端末装置、基地局装置およびコードブック共有方法
EP3217732B1 (en) * 2014-11-06 2019-05-01 Fujitsu Limited Wireless communication system, base station, terminal device, and processing method
DK3295582T3 (da) 2015-05-13 2019-11-25 Ericsson Telefon Ab L M Stråleformning
JP2017216663A (ja) 2016-06-02 2017-12-07 富士通株式会社 基地局装置、無線通信システム及び通信経路切替方法
JP6953706B2 (ja) * 2016-11-22 2021-10-27 ソニーグループ株式会社 基地局
WO2018168601A1 (ja) * 2017-03-16 2018-09-20 日本電気株式会社 遅延予測装置、遅延予測システム、遅延予測方法および記録媒体
JP2018148542A (ja) 2017-06-30 2018-09-20 株式会社Nttドコモ 無線基地局及び無線通信方法
RU2020112063A (ru) * 2017-09-08 2021-10-08 Нтт Докомо, Инк. Пользовательский терминал и способ радиосвязи

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007515827A (ja) 2003-09-12 2007-06-14 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 異種ネットワークにおけるシームレスハンドオーバ
JP2011010254A (ja) 2009-05-27 2011-01-13 Kyocera Corp 通信方法および基地局装置
JP2012049914A (ja) 2010-08-27 2012-03-08 Kyocera Corp 通信装置
US20180146410A1 (en) 2015-05-04 2018-05-24 Lg Electronics Inc. Method and apparatus for reselecting cell in wireless communication system
JP2016213655A (ja) 2015-05-08 2016-12-15 沖電気工業株式会社 情報通信装置及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP3952455A1 (en) 2022-02-09
US20210176722A1 (en) 2021-06-10
JPWO2020202385A1 (ja) 2020-10-08
EP3952455A4 (en) 2022-04-06
CN113615251A (zh) 2021-11-05
WO2020202385A1 (ja) 2020-10-08
US11564192B2 (en) 2023-01-24
CN113615251B (zh) 2023-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11026141B2 (en) Mobility in dense networks
EP2938117A1 (en) Adjusting geographical position of a drone base station
EP2764740B1 (en) Method of estimating mobility of user equipment and a wireless device
US10623910B2 (en) Server device and communication method
JP2015109509A (ja) 無線通信システムおよび無線通信方法
US20220014999A1 (en) Terminal apparatus, communication system, communication method, and computer-readable storage medium
JP7268139B2 (ja) 基地局、通信システム、通信方法、及びプログラム
Kuruvatti et al. Prediction of dynamic crowd formation in cellular networks for activating small cells
JP7285918B2 (ja) 端末装置、通信システム、通信方法、及びプログラム
JP6249739B2 (ja) 移動体端末、装置、制御方法、及びプログラム
JP2019204298A (ja) 交通流推定装置及び交通流推定システム
JP7143511B2 (ja) 基地局、通信システム、通信方法、及びプログラム
US11503528B2 (en) Base station, terminal device, control method, and program for handover connections
US12035265B2 (en) Base station, communication system, communication method, and program
JP7291208B2 (ja) 制御装置、端末装置、制御方法、及びプログラム
JP2021106300A (ja) 通信装置
JPWO2018084178A1 (ja) サーバ装置及び通信方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220822

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221014

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230407

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230420

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7268139

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150