JP2018148542A - 無線基地局及び無線通信方法 - Google Patents

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貴之 五十川
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貴之 五十川
尚人 大久保
Naohito Okubo
尚人 大久保
耕平 清嶋
Kohei Kiyoshima
耕平 清嶋
輝雄 川村
Teruo Kawamura
輝雄 川村
翔 吉田
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Abstract

【課題】ドローンに搭載されたユーザ装置などを確実に識別し得る無線基地局及び無線通信方法を提供する。【解決手段】eNB100Aは、ユーザ装置と無線信号を送受信する無線信号送受信部110と、ユーザ装置が複数セルの上空において通信を実行し得る特定ユーザ装置であるか否かを識別する装置識別部130とを備える。装置識別部130は、取得した所定の識別情報に基づいて特定ユーザ装置であるか否かを識別する。【選択図】図2

Description

本発明は、ユーザ装置のハンドオーバ先候補となるセルの情報を含む近隣セル情報テーブルの内容を更新する無線基地局及び無線通信方法に関する。
3rd Generation Partnership Project(3GPP)は、Long Term Evolution(LTE)の更なる高速化を目的としてLTE-Advanced(以下、LTE-Advancedを含めてLTEという)を仕様化している。また、3GPPでは、さらに、5G(5th generation mobile communication system)などと呼ばれるLTEの後継システムの仕様が検討されている。
LTEでは、無線基地局(eNB)は、ユーザ装置(UE)のハンドオーバ先候補を把握するために、当該無線基地局の近隣セルの情報を含むテーブルである近隣セル情報テーブルを有する。このような近隣セル情報テーブルは、具体的には、Neighbor Relation Table(NRT)と呼ばれている(例えば、非特許文献1参照)。
具体的には、eNBは、UEが報告してきたハンドオーバ先候補のセルがNRTに登録されているか否かを判定する。eNBは、当該セルがNRTに登録されていれば、当該セルへのUEのハンドオーバを実行する。
また、eNBは、UEが報告してきたハンドオーバ先候補のセルがNRTに登録されていない場合でも、当該セルへのUEのハンドオーバを許容し、当該セルをNRTに追加すること(NRTレスハンドオーバという)ができる。これにより、自律的にNRTを生成することができ、NRTの管理工数を削減し得る。
3GPP TS 36.300 V14.1.0 Subclause 22.3.3 Intra-LTE/frequency Automatic Neighbour Relation Function, 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN); Overall description;Stage 2 (Release 14)、3GPP、2016年12月
昨今、ドローンに搭載されたUEなど、地上ではなく、高層ビル内などよりもさらに全方向において見通しがよい上空において通信を実行するUE(以下、特定UEという)が存在する。
このような特定UEは、見通しが良好なため、近隣のセルだけでなく、遠方のセルも捕捉してしまう可能性がある。このため、上述したNRTレスハンドオーバを特定UEに適用すると、遠方のセルがNRTに追加されてしまうことになる。
一方、地上などに位置する通常のUEは、当該遠方のセルとは当然通信ができない。しかしながら、eNBは、NRTに当該遠方のセルが登録されていると、通常のUEでも、当該遠方のセルへのハンドオーバを指示してしまう場合が生じる。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ドローンに搭載されたユーザ装置などを確実に識別し得る無線基地局及び無線通信方法の提供を目的とする。
本発明の一態様に係る無線基地局は、ユーザ装置から報告されるセルの情報に基づいて、前記ユーザ装置のハンドオーバ先候補となるセルの情報を含む近隣セル情報テーブルの内容を更新する。前記無線基地局は、前記ユーザ装置が複数セルの上空において通信を実行し得る特定ユーザ装置であるか否かを識別する装置識別部と、前記装置識別部によって前記ユーザ装置が前記特定ユーザ装置と識別された場合、前記特定ユーザ装置から報告されたハンドオーバ先候補となるセルの前記近隣セル情報テーブルへの追加を中止するハンドオーバ制御部とを備える。
本発明の一態様に係る無線通信方法は、ユーザ装置から報告されるセルの情報に基づいて、前記ユーザ装置のハンドオーバ先候補となるセルの情報を含む近隣セル情報テーブルの内容を更新する。前記無線通信方法は、前記ユーザ装置が複数セルの上空において通信を実行し得る特定ユーザ装置であるか否かを識別するステップと、前記ユーザ装置が前記特定ユーザ装置と識別された場合、前記特定ユーザ装置から報告されたハンドオーバ先候補となるセルの前記近隣セル情報テーブルへの追加を中止するステップとを含む。
上述した無線基地局及び無線通信方法によれば、ドローンに搭載されたユーザ装置などを確実に識別し得る。
図1は、無線通信システム10の全体概略構成図である。 図2は、eNB100Aの機能ブロック構成図である。 図3は、UE200Bの機能ブロック構成図である。 図4は、eNB100AによるNRTレスハンドオーバの動作フローを示す図である。 図5は、特定UEの識別動作フロー(動作例1)を示す図である。 図6は、特定UEの識別動作フロー(動作例2)を示す図である。 図7は、特定UEの識別動作フロー(動作例3)を示す図である。 図8(a)及び(b)は、近隣セル情報テーブル(NRT)の構成例を示す図である。 図9は、eNB100A〜100C、UE200A, 200Bのハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。なお、同一の機能や構成には、同一または類似の符号を付して、その説明を適宜省略する。
(1)無線通信システムの全体概略構成
図1は、本実施形態に係る無線通信システム10の全体概略構成図である。無線通信システム10は、Long Term Evolution(LTE)に従った無線通信システムである。なお、無線通信システム10は、必ずしもLTE(E-UTRAN)に限定されない。例えば、無線通信システム10は、5Gとして規定される無線通信システムであってもよい。
無線通信システム10は、無線基地局100A〜100C(以下、eNB100A〜100C)及びユーザ装置200A, 200B(以下、UE200A, 200B)を含む。
eNB100A〜100C及びUE200A, 200Bは、LTEの仕様に従った無線通信を実行する。eNB100AはセルC1を形成する。eNB100BはセルC2を形成する。eNB100CはセルC3を形成する。
特に、本実施形態では、eNB100A〜100Cは、UE200A, 200Bから報告されるセルの情報に基づいて、当該UEのハンドオーバ先候補となるセルの情報を含む近隣セル情報テーブル、具体的には、Neighbor Relation Table(NRT)の内容を更新する。
UE200Aは、通常のUEであり、地上などにおいてeNB100A〜100Cと無線通信を実行する。UE200Bは、ドローンなどの小型の無人飛行物体に搭載され、地上に限らず、セルC1〜C3の上空(例えば、高度30m以上)においてeNB100A〜100Cと無線通信を実行する。本実施形態において、UE200Bは、特定ユーザ装置(特定UE)を構成する。
ここで、UE200Aは、セルC1及びセルC2が形成されているエリアに位置しセルC1及びセルC2には通信が可能だが、セルC3とは見通しが悪く通信ができない状態である。一方、UE200Bは、上空に位置し、全てのセル(セルC1〜C3)と見通しが良好であり、通信が可能な状態である。
(2)無線通信システムの機能ブロック構成
次に、無線通信システム10の機能ブロック構成について説明する。具体的には、eNB100A及びUE200Bの機能ブロック構成について説明する。
(2.1)eNB100A
図2は、eNB100Aの機能ブロック構成図である。図2に示すように、eNB100Aは、無線信号送受信部110、受信状態取得部120、装置識別部130及びハンドオーバ制御部140を備える。なお、eNB100B, 100CもeNB100Aと同様の構成を有する。
無線信号送受信部110は、UE200B(他のUEも同様、以下同)と無線信号を送受信する。具体的には、無線信号送受信部110は、LTEの規定に従って、各種の物理チャネル(制御チャネル及び共有チャネル)を送受信する。
受信状態取得部120は、UE200Bの受信状態を取得する。具体的には、受信状態取得部120は、UE200Bが接続している自セル(例えば、セルC1)を含む複数セル(セルC1〜C3)における干渉レベルを取得できる。
より具体的には、受信状態取得部120は、UE200Bが接続している自セル(つまり、セルC1)、及び当該自セルの近隣に形成されている近隣セル(セルC2, C3)における干渉レベルを取得する。なお、受信状態取得部120は、干渉レベルとして、干渉電力自体を取得してもよいし、UE200Bに設定したSIR(Signal to Interference Ratio)UE200Bからの受信信号の信号レベルなどの比を用いて干渉電力を取得してもよい。
また、受信状態取得部120は、当該複数セルにおけるUE200Bでの受信通信品質を取得できる。具体的には、受信状態取得部120は、UE200Bが接続している自セル及び近隣セルにおける受信通信品質として、下りリンクのパスロスを取得する。なお、受信状態取得部120は、パスロスと同様の判断指標となり得るRSRP(Reference Signal Received Power)などを取得してもよい。
装置識別部130は、UE200Bの種別を識別する。具体的には、装置識別部130は、eNB100Aと無線通信を実行するユーザ装置(UE)が複数セルの上空において通信を実行し得る特定ユーザ装置(特定UE)であるか否かを識別する。
具体的には、装置識別部130は、(i)UEのIMEISV(International Mobile Equipment Identity Software Version)または契約種別情報を用いた識別、(ii)接続先APN(Access Point Name)の分離による識別、及び(iii)UEからの測定報告(Measurement Report)に基づく識別を実行できる。
例えば、(iii)について、装置識別部130は、UE200Bから報告される測定報告に、所定数(例えば、3つ)以上のセルの情報が含まれている場合、当該UEを特定UEと識別してもよい。或いは、装置識別部130は、自セルにおけるReference Signal Received Power(RSRP)、及び近隣セルにおけるRSRPが所定範囲である場合、当該UEを特定UEと識別してもよい。
なお、(i)〜(iii)の具体的な識別方法については、後述する。
ハンドオーバ制御部140は、UE200Bのハンドオーバを制御する。具体的には、ハンドオーバ制御部140は、近隣セル情報テーブル(NRT)を用いてUE200Bのハンドオーバ先候補となるセルを決定する。ハンドオーバ制御部140は、決定したハンドオーバ先候補となるセルへのハンドオーバをUE200Bに指示する。
また、ハンドオーバ制御部140は、UE(例えば、UE200A)が報告してきたハンドオーバ先候補のセル(例えば、セルC2)がNRTに登録されていない場合でも、当該セルへのUEのハンドオーバ(NRTレスハンドオーバ)を許容し、当該セルをNRTに追加する。
さらに、ハンドオーバ制御部140は、装置識別部130によって当該UEが特定UEと識別された場合、特定UEから報告されたハンドオーバ先候補となるセルの近隣セル情報テーブルへの追加を中止する。
例えば、特定UEと識別されたUE200BからセルC3がハンドオーバ先候補のセルとして報告された場合でも、ハンドオーバ制御部140は、近隣セル情報テーブルへのセルC3への追加を行わず、近隣セル情報テーブルの内容を更新しない。但し、ハンドオーバ制御部140は、UE200BのセルC3へのハンドオーバを許容し、セルC3へのハンドオーバをUE200Bに指示する。
(2.2)UE200B
図3は、UE200Bの機能ブロック構成図である。図3に示すように、UE200Bは、無線信号送受信部210、測定報告部220及びハンドオーバ実行部230を備える。なお、UE200Aもドローンに搭載されるか否かの相違はあるものの、UE200Bと概ね同様の構成を有する。
無線信号送受信部210は、eNB100A〜100Cと無線信号を送受信する。具体的には、無線信号送受信部210は、LTEの規定に従って、各種の物理チャネル(制御チャネル及び共有チャネル)を送受信する。
測定報告部220は、UE200Bが接続している自セル及び近隣セルにおける受信通信品質を測定する。また、測定報告部220は、測定した受信通信品質の測定結果を含む測定報告を、接続先のeNB(例えば、eNB100A)に送信する。
測定報告は、近隣セルの数、及び当該近隣セルにおけるRSRP、RSRQ(Reference Signal Received Quality)などを含む。
ハンドオーバ実行部230は、UE200Bの他セルへのハンドオーバを実行する。具体的には、ハンドオーバ実行部230は、近隣セルのうち、所定の受信通信品質を満足するセルが発見された場合、当該セルをハンドオーバ先候補となるセルとして、接続先のeNB(例えば、eNB100A)に報告する。
例えば、UE200Bが、eNB100Aが形成するセルC1に接続しており、セルC3が所定の受信通信品質を満足した場合、セルC3をハンドオーバ先候補となるセルとしてeNB100Aに報告する。
ハンドオーバ実行部230は、eNB100Aからのハンドオーバ指示に基づいて、ハンドオーバ先候補となるセル(セルC3)へのハンドオーバを実行する。
(3)無線通信システムの動作
次に、無線通信システム10の動作に説明する。具体的には、eNB100AによるNRTレスハンドオーバ動作、及び特定UEの識別動作について説明する。
(3.1)NRTレスハンドオーバ
図4は、eNB100AによるNRTレスハンドオーバの動作フローを示す。図4に示すように、eNB100Aは、UEからハンドオーバ要求を受信する(S10)。eNB100Aは、当該UEからハンドオーバ先候補のセルを含むハンドオーバ要求を受信する。ここで、当該UEは、セルC1と接
続しているものとする。
eNB100Aは、ハンドオーバを要求しているUEが特定UEか否かを判定する(S20)。当該UEが特定UEか否かの判定は、上述した装置識別部130の機能の何れかによって実行される。また、(i)UEのIMEISVまたは契約種別情報を用いた識別、(ii)接続先APNの分離による識別、及び(iii)UEからの測定報告(Measurement Report)に基づいて特定UEか否かを識別する方法については、さらに後述する。
ハンドオーバを要求しているUEが特定UE(UE200B)である場合、eNB100Aは、NRTレスハンドオーバの中止を決定する(S30)。この場合、eNB100Aは、ハンドオーバ先候補のセルへのハンドオーバを実行する(S40)が、近隣セル情報テーブル(NRT)へのハンドオーバ先候補のセル(例えば、セルC3)の追加を行わない。
一方、ハンドオーバを要求しているUEが特定UEでない(UE200A)場合、つまり、通常のUEである場合、eNB100Aは、NRTレスハンドオーバを実行する(S50)。
具体的には、eNB100Aは、近隣セル情報テーブル(NRT)にハンドオーバ先候補のセル(例えば、セルC2)が登録されていない場合でも、当該セルへのハンドオーバを実行する。
また、eNB100Aは、ハンドオーバ先候補のセルの情報をNRTに追加し、NRTを更新する(S60)。
図8(a)及び(b)は、近隣セル情報テーブル(NRT)の構成例を示す。図8(a)に示すNRTでは、セルC1及びセルC2(PCI(Physical Cell ID)の欄参照)が登録されている状態を示す。このようなNRTを保持している状態において、eNB100Aが、UE200B(特定UE)からセルC3をハンドオーバ先候補のセルとするハンドオーバ要求を受信した場合、eNB100Aは、セルC3のNRTへの登録を行わない。
一方、eNB100Aが、UE200A(通常のUE)からセルC3をハンドオーバ先候補のセルとするハンドオーバ要求を受信(ここでは、図1に示すUE200AがセルC3側に移動した場合を想定)した場合、eNB100Aは、図8(b)に示すように、セルC3のNRTへの登録を行う。
なお、図8(a)及び(b)に示すNRTの構成要素(IPアドレスなど)は、一例であり、これらに限定されるものではない。
(3.2)特定UEの識別
次に、特定UEの識別方法について説明する。具体的には、eNB100Aは、上述したように、(i)UEのIMEISV(International Mobile Equipment Identity Software Version)または契約種別情報を用いた識別、(ii)接続先APN(Access Point Name)の分離による識別、及び(iii)UEからの測定報告(Measurement Report)に基づく識別を実行できる。
(3.2.1)動作例1
図5は、特定UEの識別動作フロー(動作例1)を示す。図5に示すように、eNB100Aは、IMEISVまたは契約種別情報を取得する(S110)。IMEISVまたは契約種別情報により、UEの種別(ドローンに搭載されているUEか否かなど)を識別できる。
eNB100Aは、取得したIMEISVまたは契約種別情報に基づいて、対象のUEが特定UEか否かを判定する(S120)。
対象のUEが特定UEであると判定した場合、eNB100Aは、当該UEを特定UEとして識別する(S130)。
(3.2.2)動作例2
図6は、特定UEの識別動作フロー(動作例2)を示す。以下、動作例1と異なる部分について主に説明する。
図6に示すように、eNB100Aは、UEの接続先のネットワーク、具体的には、APN(Access Point Name)をUEの種別に応じて分離する(S210)。つまり、特定UEは、特定UEと対応
付けられたAPNに分離される。これにより、UEの種別(ドローンに搭載されているUEか否かなど)を識別できる。
S220及びS230の処理は、S120及びS130と同様である。
(3.2.3)動作例3
図7は、特定UEの識別動作フロー(動作例3)を示す。以下、動作例1と異なる部分について主に説明する。
図7に示すように、eNB100Aは、UEから送信された測定報告(Measurement Report)を取得する(S310)。
eNB100Aは、取得した測定報告に、所定数(N個)以上のセルについての測定結果が含まれているか否かを判定する(S320)。また、eNB100Aは、取得した測定報告に基づいて、近隣セルのRSRP(Reference Signal Received Power)と、自セルのRSRPとの差が所定値以下か否かを判定する(S330)。
所定数(N個)以上のセルについての測定結果が含まれている場合、或いは近隣セルのRSRPと、自セルのRSRPとの差が所定値以下の場合、eNB100Aは、当該UEを特定UEとして識別する(S340)。
(4)作用・効果
上述した実施形態によれば、以下の作用効果が得られる。具体的には、eNB100A(eNB100B, 100C)は、ユーザ装置(UE200A, 200B)が特定UEと識別された場合、当該特定UEから報告されたハンドオーバ先候補となるセルの近隣セル情報テーブル(NRT)への追加を中止する。
このため、通常のUEでは通信ができないような遠方のセルがNRTに追加されることを防止できる。これにより、本来、通常のUEを含む全ての種別のUEに対しては、不適切なハンドオーバ先候補である遠方のセル(例えば、セルC3)がNRTに登録されることを回避できる。つまり、通常のUEが、NRTに登録されているが、実際には通信できない遠方のセルにハンドオーバしようとする事態を未然に回避できる。
一方、通常のUEの場合には、NRTレスハンドオーバが実行され、ハンドオーバ先候補のセルがNRTに登録される。
すなわち、eNB100Aによれば、ドローンに搭載されたユーザ装置などが存在する場合でも、適切なNRTを自律的に生成し得る。
本実施形態では、受信状態取得部120によって取得された複数セルにおける干渉レベルまたはパスロス(受信通信品質)が所定範囲内である場合、当該UEを特定UEと識別する。
このため、UE200Bなど、上空で通信を実行するために、複数セルと見通しが良好になり、複数セルにおける干渉レベル(干渉電力)またはパスロスが所定範囲(例えば、xdBm以内(干渉電力の場合)、またはydB以内(パスロスの場合))内となる可能性が高い場合に、UE200Bを特定UEと識別し、NRTレスハンドオーバを制限できる。
本実施形態では、eNB100Aは、UEから報告される測定報告に、所定数以上のセルの情報が含まれている場合、当該UEを特定UEと識別できる。また、eNB100Aは、当該UEが接続している自セルにおけるRSRP、及び自セルの近隣(周辺)に形成される近隣セルにおけるRSRPが所定範囲である場合、当該UEを特定UEと識別できる。
このため、UEにおける受信通信品質の測定結果に基づいて、当該UEが特定UEであると推定することによって、特定UEを識別できる。これにより、実際の通信環境に即しつつ、当該UEが特定UEであるか否かを識別できる。
(5)その他の実施形態
以上、実施形態に沿って本発明の内容を説明したが、本発明はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変形及び改良が可能であることは、当業者には自明である。
例えば、上述した実施形態では、UE200Bは、ドローンに搭載されていたが、UE200Bは、必ずしもドローンのような飛行物体に搭載されていなくても構わない。つまり、本発明は、通常のユーザ装置にも適用し得る。例えば、当該ユーザ装置が、複数セルの上空において通信を実行し得る、具体的には、複数セルと見通しが良好になり、複数セルからの下りリンクにおけるパスロスが小さくなる場所に位置する場合には、上述したNRTレスハンドオーバを中止してもよい。例えば、ビルの屋上などに設置された気象センサや監視カメラなどと接続されたユーザ装置(MTC-UE)が挙げられる。すなわち、「複数セルの上空において通信を実行し得る」とはドローンのような飛行物体に限らず、見通しが良好な高い建物など、特定の場所において通信を実行することも含み得る。
さらに、「上空において」とは、人間が通常使用する位置で通信を実行するユーザ装置とは異なり、高所など、見通しが良好な場所にユーザ装置が位置することを含む。
また、上述した実施形態の説明に用いたブロック図(図2,3)は、機能ブロック図を示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/またはソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/または論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/または論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/または間接的に(例えば、有線及び/または無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
さらに、上述したeNB100A〜100C、UE200A, 200B(当該装置)は、本発明の送信電力制御の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図9は、当該装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図9に示すように、当該装置は、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006及びバス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
当該装置の各機能ブロック(図2,3参照)は、当該コンピュータ装置の何れかのハードウェア要素、または当該ハードウェア要素の組み合わせによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインタフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU)で構成されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、上述した実施形態に係る方法を実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記録媒体は、例えば、メモリ1002及び/またはストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線及び/または無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001及びメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、情報の通知は、上述した実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block))、その他の信号またはこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC Connection Setupメッセージ、RRC Connection Reconfigurationメッセージなどであってもよい。
さらに、入出力された情報は、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報は削除されてもよい。入力された情報は他の装置へ送信されてもよい。
上述した実施形態におけるシーケンス及びフローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。
また、上述した実施形態において、eNB100A(eNB100B, 100C、以下同)によって行われるとした特定動作は、他のネットワークノード(装置)によって行われることもある。また、複数の他のネットワークノードの組み合わせによってeNB100Aの機能が提供されても構わない。
なお、本明細書で説明した用語及び/または本明細書の理解に必要な用語については、同一のまたは類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、該当する記載がある場合、チャネル及び/またはシンボルは信号(シグナル)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用されてもよい。
さらに、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスで指示されるものであってもよい。
eNB100A(基地局)は、1つまたは複数(例えば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。
「セル」または「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局、及び/または基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部または全体を指す。さらに、「基地局」「eNB」、「セル」、及び「セクタ」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
UE200A, 200Bは、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
また、「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形の用語は、「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書或いは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本明細書で使用した「第1」、「第2」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量または順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本明細書の全体において、例えば、英語でのa, an, 及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数のものを含むものとする。
上記のように、本発明の実施形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
10 無線通信システム
100A〜100C eNB
110 無線信号送受信部
120 受信状態取得部
130 装置識別部
140 ハンドオーバ制御部
200A, 200B UE
210 無線信号送受信部
220 測定報告部
230 ハンドオーバ実行部
1001 プロセッサ
1002 メモリ
1003 ストレージ
1004 通信装置
1005 入力装置
1006 出力装置
1007 バス
C1〜C3 セル

Claims (10)

  1. ユーザ装置と無線信号を送受信する無線信号送受信部と、
    前記ユーザ装置が複数セルの上空において通信を実行し得る特定ユーザ装置であるか否かを識別する装置識別部と
    を備え、
    前記装置識別部は、取得した所定の識別情報に基づいて前記特定ユーザ装置であるか否かを識別する無線基地局。
  2. 前記装置識別部は、前記ユーザ装置のInternational Mobile Equipment Identity Software Version(IMEISV)または契約種別情報に基づいて、前記ユーザ装置が前記特定ユーザ装置であるか否かを識別する請求項1に記載の無線基地局。
  3. 前記特定ユーザ装置は、前記特定ユーザ装置と対応付けられたAccess Point Name(APN)に分離されており、
    前記装置識別部は、前記APNに分離されているか否かに基づいて、前記ユーザ装置が前記特定ユーザ装置であるか否かを識別する請求項1に記載の無線基地局。
  4. 前記装置識別部は、前記ユーザ装置から報告される測定報告に、所定数以上のセルの情報が含まれている場合、前記ユーザ装置を前記特定ユーザ装置と識別する請求項1に記載の無線基地局。
  5. 前記装置識別部は、前記ユーザ装置が接続している自セルにおけるReference Signal Received Power、及び前記自セルの近隣に形成されている近隣セルにおけるReference Signal Received Powerが所定範囲である場合、前記ユーザ装置を前記特定ユーザ装置と識別する請求項1に記載の無線基地局。
  6. 前記装置識別部は、前記ユーザ装置が接続している自セル、及び前記自セルの近隣に形成されている近隣セルを含む複数セルにおける干渉レベル、または前記複数セルにおける下りリンクのパスロスが所定範囲内である場合、前記ユーザ装置を前記特定ユーザ装置と識別する請求項1に記載の無線基地局。
  7. 前記装置識別部は、ドローンに搭載されたユーザ装置を前記特定ユーザ装置と識別する請求項1に記載の無線基地局。
  8. 前記装置識別部による前記ユーザ装置が前記特定ユーザ装置であるか否かの識別結果に基づいて、ハンドオーバ先候補となるセルの管理を制御するハンドオーバ制御部を備える請求項1に記載の無線基地局。
  9. 前記ハンドオーバ制御部は、前記装置識別部による前記ユーザ装置が前記特定ユーザ装置であるか否かの識別結果に基づいて、前記ユーザ装置のハンドオーバ方法を変更する請求項8に記載の無線基地局。
  10. ユーザ装置と無線信号を送受信するステップと、
    前記ユーザ装置が複数セルの上空において通信を実行し得る特定ユーザ装置であるか否かを識別するステップと
    を含み、
    前記識別するステップでは、取得した所定の識別情報に基づいて前記特定ユーザ装置であるか否かを識別する無線通信方法。
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