以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る無線通信システムの構成例を示した図である。図1に示すように、無線通信システムは、LCS(LoCation Service)サーバ1と、MME(Mobility Management Entity)2と、LRF(Location Retrieval Function)3と、eNB(evolved Node B)4と、5GNR(5G New Radio)5と、ユーザ端末6と、を有している。
LCSサーバ1は、MME2を介してLRF3に対し、ユーザ端末6の位置の算出を要求する。LRF3に対し、ユーザ端末6の位置の算出を要求すると、LCSサーバ1には、LRF3から、ユーザ端末6の位置情報が帰ってくる。位置情報は、例えば、ユーザ端末6の緯度および経度である。
MME2は、eNB4および5GNR5を管理する。また、MME2は、例えば、ユーザ端末6の位置登録、呼出、および基地局間のハンドオーバなどの管理を行う。
LRF3は、ユーザ端末6の位置を算出する位置算出装置である。例えば、LRF3は、LCS1から、ユーザ端末6の位置情報の要求を受信すると、eNB4に対し、ユーザ端末6の測位要求を行う。
LRF3から測位要求を受信したeNB4は、所定の条件を満たしている場合(以下で詳述する)、5GNR5に対し測位要求を行う。eNB4は、5GNR5に対して測位要求を行った場合、自身ではユーザ端末6の測位を行わない。eNB4からの測位要求を受信した5GNR5が、ユーザ端末6の測位を行う。
一方、LRF3から測位要求を受信したeNB4は、所定の条件を満たしていない場合(以下で詳述する)、5GNR5に測位要求を行わず、自身がユーザ端末6の測位を行う。eNB4からの測位要求を受信しなかった5GNR5は、ユーザ端末6の測位を行わない。つまり、ユーザ端末6の測位は、eNB4および5GNR5のいずれか一方において行われる。
eNB4および5GNR5のいずれか一方によって測位されたユーザ端末6の測位情報は、MME2を介して、LRF3に送信される。LRF3は、eNB4および5GNR5のいずれか一方から送信された測位情報に基づいて、ユーザ端末6の位置を算出する。そして、LRF3は、算出した位置(位置情報)を、LCSサーバ1に送信する。
eNB4は、マクロセルであるセル4aを形成する。eNB4は、セル4aに在圏するユーザ端末6の測位を行う。eNB4は、例えば、ECIDによって、ユーザ端末6を測位する。
eNB4が測位するECID情報には、例えば、ECGI(E-UTRAN Cell Global Id)、RSRP(Reference Signal Received Power)、RSRQ(Reference Signal Received Quality)、およびRX-TX time differenceなどが含まれる。LRF3は、これらの情報を含むECID情報から、ユーザ端末6の位置を算出する。
なお、LRF3は、少なくともECID情報に含まれるECGIから、ユーザ端末6の位置を算出できる。従って、LRF3が、ECGIからユーザ端末6の位置を算出する場合、eNB4は、ECGIをLRF3に送信し、その他のECID情報をLRF3に送信しなくてもよい。なお、LRF3は、ECGI以外のECID情報を用いると、ユーザ端末6の位置を高精度に算出できる。
5GNR5は、スモールセルであるセル5aを形成する。5GNR5は、セル5aに在圏するユーザ端末6の測位を行う。5GNR5は、eNB4と同様に、例えば、ECIDによって、ユーザ端末6を測位する。
eNB4および5GNR5は、ヘテロジニアスネットワークを形成している。eNB4が形成するセル4aと、5GNR5が形成するセル5aは、オーバーレイしている。図1では、5GNR5は、1台しか示していないが、複数台存在してもよい。
5GNR5は、例えば、数十から数百本のアンテナを有し、ユーザ端末6と無線通信を行う。5GNR5は、複数のアンテナを用いて、信号の振幅および位相を制御し、ユーザ端末6に指向性を有するビームを形成して信号を送受信する。5GNR5は、様々な方向にビームを形成できる。
5GNR5が形成するセル5aは、eNB4が形成するセル4aより小さい。従って、5GNR5がユーザ端末6を測位する場合、eNB4がユーザ端末6を測位する場合より、ユーザ端末6を特定する範囲が狭い。つまり、5GNR5によるユーザ端末6の測位精度は、eNB4によるユーザ端末6の測位精度より高くなる。
ユーザ端末6は、例えば、スマートフォン、携帯端末、またはタブレット端末等の無線端末である。ユーザ端末6は、セル5aに在圏している場合、eNB4および5GNR5とDCを行うことができる。ユーザ端末6がDCを行う場合、DCを行うことを示すUE Contextが、eNB4に登録される。
なお、上記で説明したLCSサーバ1は、EBSCP(External Business user Service Control Point)またはGMLC(Gateway Mobile Location Center)と呼ばれる装置であってもよい。また、eNB4は、MeNB(Master eNB)と呼ばれる無線基地局であってもよい。また、eNB4は、LTE基地局と呼ばれる無線基地局であってもよい。また、5GNR5は、SgNB(Secondary 5G NB)と呼ばれる無線基地局であってもよい。また、5GNR5は、SeNB(Secondary eNB)と呼ばれる無線基地局であってもよい。各装置は、前述した名称の装置に限定されない。また、LCSサーバ1とLRF3は、1つの装置で実現されてもよい。
図2は、DCの例を説明する図である。図2において、図1と同じものには同じ符号が付してある。図2には、ユーザ端末6aと、EPC(Evolved Packet Core)11と、S1インタフェース12と、S1-Cインタフェース13と、S1-Uインタフェース14と、X2インタフェース15と、が示してある。EPC11には、図1に示したLCSサーバ1、MME2、およびLRF3が含まれる。
ユーザ端末6aは、eNB4が形成するセル4aに在圏し、5GNR5が形成するセル5aには在圏していない。従って、ユーザ端末6aは、eNB4と無線通信を行うことができるが、5GNR5と無線通信を行うことができない。
ユーザ端末6は、eNB4が形成するセル4aおよび5GNR5が形成するセル5aに在圏している。従って、ユーザ端末6aは、eNB4および5GNR5とDCによる無線通信(DC)を行うことができる。
図2に示すように、eNB4とEPC11は、S1インタフェース12を介して接続されている。また、eNB4とEPC11は、S1-Cインタフェース13を介して接続されている。5GNR5とEPC11は、S1-Uインタフェース14を介して接続されている。eNB4と5GNR5は、X2インタフェースを介して接続されている。
ユーザ端末6a,6のC-Planeは、S1インタフェース12およびS1-Cインタフェース13を介して、eNB4に提供される。すなわち、ユーザ端末6a,6のC-Planeは、eNB4によって、ユーザ端末6a,6に提供される。
ユーザ端末6aのU-Planeは、S1インタフェース12を介して、eNB4に提供される。すなわち、ユーザ端末6aのU-Planeは、eNB4によって、ユーザ端末6aに提供される。
ユーザ端末6のU-Planeは、S1-Uインタフェース14を介して、5GNRに提供される。また、ユーザ端末6のU-Planeは、X2インタフェース15を介して、eNB4に提供される。すなわち、ユーザ端末6のU-Planeは、eNB4および5GNR5の両方から、ユーザ端末6に提供される。
なお、eNB4と5GNR5を結ぶインタフェースは、Xnインタフェースと呼ばれることもある。以下では、eNB4と5GNR5を結ぶインタフェースを、X2/Xnインタフェースと呼ぶことがある。各インタフェースは、上記の名称に限定されない。すなわち、Xnの”n”は仮称であり、本明細書では、5GNR、すなわち5Gの無線基地局(SgNBなど)が他の無線基地局との間に確立されるインタフェースの名称をXnインタフェースと称しているに過ぎず、機能が同等であれば別の呼称でもよい。
ところで、ユーザ端末の位置情報の精度は、要求されるサービスによって異なってくる。例えば、LTEでVoLTEのサービスを提供し、5Gでイマドコサーチ(登録商標)のサービスを提供しているとする。
VoLTEは、通話サービスであるため、LTE無線基地局で測位される位置情報でよい。一方、イマドコサーチは、例えば、子供の居場所を特定するサービスであるため、高い精度の位置情報が求められる。
しかし、ユーザ端末がLTE無線基地局および5G無線基地局とDCを行う場合、どちらの無線基地局においてユーザ端末を測位するかについての技術は、これまで提案されていない。
そこで、図1に示した無線通信システムは、ユーザ端末6が、eNB4と5GNR5とに対してDCによる通信を行う場合において、5GNR5においても測位できるようにする。
図3は、図1の無線通信システムの概略動作例を説明する図である。図3において、図1と同じものには同じ符号が付してある。
まず、LCSサーバ1は、MME2に対し、ユーザ端末6の位置情報を要求する(ステップS1)。LCSサーバ1は、位置情報を要求する際、ユーザ端末6を識別する識別情報(UE Identity)と、ユーザ端末6のAPN(Access Point Name)と、LCS情報とをMME2に送信する。
ユーザ端末6を識別する識別情報は、ユーザ端末6の加入者識別子(IMSI:International Mobile Subscriber Identity)であってもよい。また、ユーザ端末6を識別する識別情報は、UE識別子(IMEI:International Mobile Equipment Identity)であってもよい。
APNは、ISP(Internet Service Provider)または企業LAN(Local Area Network)等の外部ネットワークを識別する識別子である。ユーザ端末6は、APNで示されるアクセスポイントを経由して、無線ネットワークから、他のネットワークに接続できる。
LCS情報は、位置情報を要求するサービスの情報であり、例えば、LCS-Client Name、LCS-Client Type、およびLCS-QoS等が含まれる。LCS-Client Nameは、位置情報を要求するISPまたは企業ユーザ名等である。LCS-Client Typeは、位置情報を要求するISPまたは企業ユーザの種類である。LCS-QoSは、要求する位置情報の精度を示す情報である。
次に、MME2は、LCSサーバ1から、位置情報の要求を受信すると、LRF3に対し、ユーザ端末6の位置情報を要求する(ステップS2)。MME2は、位置情報を要求する際、ステップS1にてLCSサーバ1から送信されたユーザ端末6のUE Identityと、ユーザ端末6のAPNとをLRF3に送信する。
次に、LRF3は、APNと、位置の測位精度を示すAccuracy Levelとが対応付けられた情報(以下、測位精度情報と呼ぶことがある)から、ステップS2にて送信されたAPNに対応するAccuracy Levelを取得する(ステップS3)。ここで、測位精度情報について説明する。
図4は、測位精度情報のデータ構成例を示した図である。図4に示すように、測位精度情報は、APNと、Accuracy Levelとが対応付けられている。測位精度情報は、例えば、LRF3が備える記憶装置に予め記憶されている。
Accuracy Levelは、測位されるユーザ端末6の位置情報の精度を示している。「High」は、「Low」より、測位される位置情報の精度が高いことを示している。
LRF3は、測位精度情報を参照して、ステップS2にて送信されたユーザ端末6のAPNに対応するAccuracy Levelを取得する。
例えば、LRF3は、MME2から、APN「Internet」を受信したとする。この場合、LRF3は、図4の例より、Accuracy Level「High」を取得する。つまり、ユーザ端末6のAPNが「Internet」の場合、ユーザ端末6の位置情報は、高い精度が要求される。言い換えれば、ユーザ端末6の位置情報は、5GNR5による測位が要求される(上記したように、5GNR5の方が、eNB4よりセルが小さく、測位精度が高い)。なお、以下のステップS5-1で説明するが、ユーザ端末6は、Accuracy Levelが「High」であっても、eNB4によって測位される場合がある。
一方、LRF3は、MME2から、APN「VoLTE」を受信したとする。この場合、LRF3は、図4の例より、Accuracy Level「Low」を取得する。つまり、ユーザ端末6のAPNが「VoLTE」の場合、ユーザ端末6の位置情報は、低い精度が要求される。言い換えれば、ユーザ端末6の位置情報は、eNB4による測位が要求される。
図3の説明に戻る。次に、LRF3は、MME2から受信したユーザ端末6のUE Identityと、ステップS3にて取得したAccuracy Levelとを、MME2を介して、eNB4に送信し、ECID情報を要求する(ステップS4)。
次に、eNB4は、ステップS4にて送信されたUE Identityに基づいて、UE Contextを参照し、ユーザ端末6がDCを行っているか否か判定する。そして、eNB4は、DCの判定結果と、ステップS4にてLRF3から送信されたAccuracy Levelとに基づいて、ユーザ端末6のECID測位をeNB4が行うか、5GNR5が行うかを判定する(ステップS5)。
例えば、eNB4は、UE Contextからユーザ端末6がDCを行っていると判定し、かつ、Accuracy Levelが「High」の場合、5GNR5がユーザ端末6のECID測位を行うと判定する。
一方、eNB4は、UE Contextからユーザ端末6がDCを行っていないと判定した場合、自身がユーザ端末6のECID測位を行うと判定する。この判定は、ユーザ端末6が、DCを行っていないため、5GNR5のサービングを受けていないために行われる。また、eNB4は、ユーザ端末6がDCを行っていると判定した場合で、Accuracy Levelが「Low」の場合、自身がユーザ端末6のECID測位を行うと判定する。この判定は、ユーザ端末6がDCによって5GNR5のサービングを受けているが、高い精度の測位が要求されていないために行われる。
ステップS5において、eNB4は、ユーザ端末6のECID測位を行うと判定した場合、ユーザ端末6のECID測位を行う。eNB4は、ECID測位によって取得したユーザ端末6のECID情報を、LRF3に送信する(ステップS5-1)。
一方、ステップS5において、eNB4は、5GNR5がユーザ端末6のECID測位を行うと判定した場合、ユーザ端末6のECID測位を行わず、5GNR5に対してECIDの測位要求を行う(ステップS5-2)。
5GNR5は、eNB4から、ECIDの測位要求を受信すると、ユーザ端末6のECID測位を行う。そして、5GNR5は、ECID測位によって取得したユーザ端末6のECID情報を、eNB4およびMME2を介して、LRF3に送信する(ステップS6)。
LRF3は、ステップS5-1にてeNB4から送信されたECID情報またはステップS6にて5GNR5から送信されたECID情報に基づいて、ユーザ端末6の位置を算出する(ステップS7)。
次に、LRF3は、算出した位置(位置情報)を、MME2を介してLCSサーバ1に送信する(ステップS8)。以上の処理により、ユーザ端末6の位置情報を要求したLCSサーバ1は、ユーザ端末6の位置情報を取得できる。
図5は、LCSサーバ1のブロック構成例を示した図である。図5に示すように、LCSサーバ1は、通信部21と、呼処理部22と、要求部23と、を有している。
通信部21は、他の装置と通信を行う。呼処理部22は、通信チャネルの設定および解放などの呼処理を行う。
要求部23は、MME2に対して、ユーザ端末6の位置情報の取得要求を行う。要求部23は、MME2に対して、位置情報の取得要求を行う際、ユーザ端末6のUE Identityと、LCS情報と、APNとをMME2に送信する。
図6は、MME2のブロック構成例を示した図である。図6に示すように、MME2は、通信部31と、呼処理部32と、要求部33と、を有している。
通信部31は、他の装置と通信を行う。呼処理部32は、通信チャネルの設定および解放などの呼処理を行う。
要求部33は、LCSサーバ1から、ユーザ端末6の位置情報の取得要求を受信すると、LRF3に対して、ユーザ端末6の位置情報の取得要求を行う。要求部33は、LRF3に対して、位置情報の取得要求を行う際、LCSサーバ1から送信されたユーザ端末6のUE Identityと、APNとをLRF3に送信する。
図7は、LRF3のブロック構成例を示した図である。図7に示すように、LRF3は、通信部41と、呼処理部42と、取得部43と、算出部44と、記憶部45と、を有している。
通信部41は、他の装置と通信を行う。呼処理部42は、通信チャネルの設定および解放などの呼処理を行う。
取得部43は、MME2から、ユーザ端末6の位置情報の取得要求を受信すると、ユーザ端末6のAccuracy Levelを取得する。例えば、取得部43は、MME2から、位置情報の取得要求の際に送信されたユーザ端末6のAPNに基づいて、記憶部45に記憶されている測位精度情報(図4を参照)を参照し、ユーザ端末6のAccuracy Levelを取得する。取得部43は、取得したAccuracy Levelと、MME2から、位置情報の取得要求の際に送信されたユーザ端末6のUE Identityとを、eNB4に送信する。
算出部44は、eNB4から送信されたECID情報に基づいて、ユーザ端末6の位置情報を算出する。また、算出部44は、5GNR5から送信されたECID情報に基づいて、ユーザ端末6の位置情報を算出する。算出部44は、例えば、受信したECID情報から、ユーザ端末6の緯度および経度を算出する。
記憶部45には、図4で説明した測位精度情報が記憶されている。
図8は、eNB4のブロック構成例を示した図である。図8に示すように、eNB4は、通信部51と、呼処理部52と、判定部53と、測位部54と、を有している。
通信部51は、他の装置と通信を行う。呼処理部52は、通信チャネルの設定および解放などの呼処理を行う。
判定部53は、eNB4において、ユーザ端末6のECID測位を行うか、5GNR5において、ユーザ端末6のECID測位を行うかを判定する。
例えば、判定部53は、MME2から送信されたユーザ端末6のUE Identityに基づいて、ユーザ端末6のUE Contextを参照し、ユーザ端末6がDCを行っているか否か判定する。そして、判定部53は、ユーザ端末6がDCを行っていると判定し、かつ、MME2から送信されたAccuracy Levelが「High」の場合、5GNR5がECID測位を行うと判定する。判定部53は、ユーザ端末6がDCを行っていない場合、または、MME2から送信されたAccuracy Levelが「High」でない場合、eNB4がECID測位を行うと判定する。
なお、判定部53は、5GNR5がECID測位を行うと判定した場合、5GNR5に対し、ECID測位要求を行う。
測位部54は、判定部53によって、eNB4がECID測位を行うと判定された場合、ユーザ端末6のECID測位を行う。測位部54は、ECID測位によって得たユーザ端末6のECID情報を、LRF3に送信する。
図9は、5GNR5のブロック構成例を示した図である。図9に示すように、5GNR5は、通信部61と、個処理部62と、測位部63と、を有している。
通信部61は、他の装置と通信を行う。呼処理部62は、通信チャネルの設定および解放などの呼処理を行う。
測位部63は、eNB4から、ECID測位要求を受信すると、ユーザ端末6のECID測位を行う。測位部63は、ECID測位によって得たユーザ端末6のECID情報を、eNB4を介してLRF3に送信する。
図10は、無線通信システムの動作例を示したシーケンス図である。LRF3の記憶部45には、図4に示した測位精度情報が記憶されているとする。
まず、LCSサーバ1の要求部23は、通信部21を介し、MME2に対して、ELP_Provide Subscriber Location Requestを送信する(ステップS11)。すなわち、要求部23は、MME2に対して、ユーザ端末6の位置情報の取得要求を行う。MME2に送信するELP_Provide Subscriber Location Requestには、ユーザ端末6を識別するUE Identityと、LCS情報と、APNとが含まれている。
次に、MME2の要求部33は、通信部31を介し、LCSサーバ1からELP_Provide Subscriber Location Requestを受信すると、LCS-AP_LOCATION REQUESTをLRF3に送信する(ステップS12)。すなわち、要求部33は、LRF3に対して、ユーザ端末6の位置情報の取得要求を行う。LRF3に送信するLCS-AP_LOCATION REQUESTには、ELP_Provide Subscriber Location Requestに含まれていたユーザ端末6のUE Identityと、ユーザ端末6のAPNとが含まれている。
次に、LRF3の取得部43は、通信部41を介し、MME2からLCS-AP_LOCATION REQUESTを受信すると、記憶部45に記憶されている測位精度情報を参照して、ユーザ端末6のAccuracy Levelを取得する(ステップS13)。
例えば、MME2から受信したLCS-AP_LOCATION REQUESTには、ユーザ端末6のAPNが含まれている。取得部43は、LCS-AP_LOCATION REQUESTに含まれていたユーザ端末6のAPNに基づいて、測位精度情報を参照し、ユーザ端末6のAccuracy Levelを取得する。
より具体的には、APNが「Internet」であった場合、取得部43は、「High」のAccuracy Levelを取得する(図4を参照)。APNが「VoLTE」であった場合、取得部43は、「Low」のAccuracy Levelを取得する(図4を参照)。
次に、LRF3の取得部43は、ユーザ端末6のAccuracy Levelを取得すると、通信部41を介し、eNB4に対して、LPPa_E-CID Measurement Initiation Requestを送信する(ステップS14)。すなわち、取得部43は、eNB4に対して、ユーザ端末6のECID情報の要求を行う。eNB4に送信するLPPa_E-CID Measurement Initiation Requestには、取得部43がステップS13にて取得したAccuracy Levelと、ステップS12にて受信したLCS-AP_LOCATION REQUESTに含まれていたユーザ端末6のUE Identityとが含まれている。
次に、eNB4の判定部53は、ユーザ端末6がDCを行っているか否か判定する(ステップS15)。
例えば、LRF3から受信したLPPa_E-CID Measurement Initiation Requestには、ユーザ端末6のUE Identityが含まれている。判定部53は、LPPa_E-CID Measurement Initiation Requestに含まれているUE Identityに基づいて、ユーザ端末6のUE Contextを参照し、ユーザ端末6がDCを行っているか否か判定する。
次に、eNB4の判定部53は、ステップS15にてユーザ端末6がDCを行っていると判定し、かつ、LRF3から受信したLPPa_E-CID Measurement Initiation Requestに含まれているAccuracy Levelが「High」の場合、X2/Xn_E-CID Measurement Requestを5GNR5に送信する(ステップS16)。すなわち、判定部53は、5GNR5に対し、ECID測位要求を行う。5GNR5に送信するX2/Xn_E-CID Measurement Requestには、LPPa_E-CID Measurement Initiation Requestに含まれていたユーザ端末6のUE Identityが含まれている。
5GNR5の測位部63は、通信部61を介し、eNB4からX2/Xn_E-CID Measurement Requestを受信すると、ユーザ端末6のECID測位を行う(ステップS17)。
例えば、eNB4から受信したX2/Xn_E-CID Measurement Requestには、ユーザ端末6のUE Identityが含まれている。測定部63は、ユーザ端末6のUE IdentityのコンテキストでサービングしているセルのECID測位を行う。
次に、5GNR5の測位部63は、ユーザ端末6のECID情報を得ると、通信部61を介し、eNB4に対して、X2/Xn_E-CID Measurement Responseを送信する(ステップS18)。すなわち、測位部63は、ユーザ端末6のECIDの測位結果をeNB4に返す。
次に、eNB4の通信部51は、5GNR5から、ユーザ端末6のECID情報(ECID測位結果)を受信すると、LPPa_E-CID Measurement Initiation ResponseをLRF3に送信する(ステップS19)。LRF3に送信するLPPa_E-CID Measurement Initiation Responseには、ユーザ端末6のECID測位結果であるE-CID Measurement Resultが含まれている。
ステップS15にて、eNB4の判定部53が、ユーザ端末6がDCを行っていないと判定した場合、または、ステップS14にて送信されたAccuracy Levelが「Low」である場合、eNB4の測位部54は、ユーザ端末6のECID測位を行う(ステップS20)。そして、測位部54は、通信部51を介し、LPPa_E-CID Measurement Initiation ResponseをLRF3に送信する(ステップS21)。LRF3に送信するLPPa_E-CID Measurement Initiation Responseには、ユーザ端末6のECID測位結果であるE-CID Measurement Resultが含まれている。
LRF3の算出部44は、通信部41を介し、ステップS19で送信されたLPPa_E-CID Measurement Initiation Responseを受信する。また、LRF3の算出部44は、通信部41を介し、ステップS21で送信されたLPPa_E-CID Measurement Initiation Responseを受信する。算出部44は、受信したLPPa_E-CID Measurement Initiation Responseに基づいて、ユーザ端末6の緯度および経度を算出する。そして、算出部44は、通信部41を介し、MME2に対して、LCS-AP_LOCATION RESPONSEを送信する(ステップS22)。MME2に送信するLCS-AP_LOCATION RESPONSEには、算出部44が算出した緯度および経度が含まれている。
MME2の通信部31は、LRF3から送信されたLCS-AP_LOCATION RESPONSEを受信すると、LCSサーバ1にELP_Provide Subscriber Location Responseを送信する(ステップS23)。LCSサーバ1に送信するELP_Provide Subscriber Location Responseには、LRF3の算出部44が算出したユーザ端末6の緯度および経度が含まれている。以上の処理により、ユーザ端末6の位置情報は、ユーザ端末6のAPNに応じて、eNB4および5GNR5のいずれか一方において測位される。そして、測位された位置情報は、位置情報を要求したLCSサーバ1に送信される。
図11は、LCSサーバ1の動作例を示したフローチャートである。まず、要求部23は、通信部21を介し、MME2に対してELP_Provide Subscriber Location Requestを送信する(ステップS31)。MME2に送信するELP_Provide Subscriber Location Requesには、位置情報を要求するユーザ端末6のUE Identityと、LCS情報と、APNとが含まれている。
MME2にELP_Provide Subscriber Location Requesを送信すると、MME2からELP_PROVIDE SUBSCRIBER LOCATION RESPONSEが返ってくる(図12のステップS44を参照)。要求部23は、通信部21を介し、MME2から返ってくるELP_PROVIDE SUBSCRIBER LOCATION RESPONSEを受信する(ステップS32)。受信したELP_PROVIDE SUBSCRIBER LOCATION RESPONSEには、位置情報を要求したユーザ端末6の緯度および経度が含まれている。以上の処理により、LCSサーバ1は、ユーザ端末6の位置情報を取得できる。
図12は、MME2の動作例を示したフローチャートである。まず、要求部33は、通信部31を介し、LRF3から送信されたELP_Provide Subscriber Location Request(図11のステップS31を参照)を受信する(ステップS41)。受信したELP_Provide Subscriber Location Requestには、位置情報が要求されるユーザ端末6のUE Identityと、LCS情報と、APNとが含まれている。
次に、要求部33は、通信部31を介し、LRF3に対してLCS-AP_LOCATION REQUESTを送信する(ステップS42)。LRF3に送信するLCS-AP_LOCATION REQUESTには、ステップS41にて受信したAPNと、ユーザ端末6のUE Identityとが含まれている。
LRF3にLCS-AP_LOCATION REQUESTを送信すると、LRF3からLCS-AP_LOCATION RESPONSEが返ってくる(図13のステップS56を参照)。要求部33は、通信部31を介し、LRF3から返ってくるLCS-AP_LOCATION RESPONSEを受信する(ステップS43)。LRF3から返ってくるLCS-AP_LOCATION RESPONSEには、ユーザ端末6の位置情報が含まれている。
要求部33は、ステップS43にてLCS-AP_LOCATION REQUESTを受信すると、LCSサーバ1に対しELP_Provide Subscriber Location Responseを送信する(ステップS44)。LCSサーバ1に送信するELP_Provide Subscriber Location Responseには、ステップS43にて受信したユーザ端末6の位置情報が含まれている。以上の処理により、LCSサーバ1は、ユーザ端末6の位置情報を取得できる。
図13は、LRF3の動作例を示したフローチャートである。まず、通信部41は、MME2から送信されたLCS-AP_LOCATION REQUEST(図12のステップS42を参照)を受信する(ステップS51)。受信したLCS-AP_LOCATION REQUESTには、ユーザ端末6のAPNと、ユーザ端末6のUE Identityとが含まれている。
次に、取得部43は、ステップS51にて受信されたLCS-AP_LOCATION REQUESTに含まれるAPNに基づいて、記憶部45を参照し、ユーザ端末6のAccuracy Levelを取得する(ステップS52)。
次に、取得部43は、通信部41を介し、eNB4に対してLPPa_E-CID Measurement Initiation Requestを送信する(ステップS53)。eNB4に送信するLPPa_E-CID Measurement Initiation Requestには、ステップS52にて取得されたユーザ端末6のAccuracy Levelと、ステップS51にて受信したユーザ端末6のUE Identityとが含まれている。
eNB4にLPPa_E-CID Measurement Initiation Requestを送信すると、eNB4からLPPa_E-CID Measurement Initiation Responseが返ってくる(図14のステップS66,S68を参照)。算出部44は、通信部41を介し、eNB4から返ってくるLPPa_E-CID Measurement Initiation Responseを受信する(ステップS54)。eNB4または5GNR5から返ってくるLPPa_E-CID Measurement Initiation Responseには、ユーザ端末6のECID測位結果が含まれている。
次に、算出部44は、ステップS54にて受信したユーザ端末6のECID測位結果に基づいて、ユーザ端末6の位置情報を算出する(ステップS55)。
次に、算出部44は、通信部41を介し、MME2に対してLCS-AP_LOCATION RESONSEを送信する(ステップS56)。MME2に送信するLCS-AP_LOCATION RESONSEには、ステップS55にて算出したユーザ端末6の位置情報が含まれている。以上の処理により、MME2は、LRF3からユーザ端末6の位置情報を受信し、LCSサーバ1に送信できる。
図14は、eNB4の動作例を示したフローチャートである。まず、判定部53は、通信部51を介し、LRF3から送信されたLPPa_E-CID Measurement Initiation Request(図13のステップS53を参照)を受信する(ステップS61)。受信したLPPa_E-CID Measurement Initiation Requestには、ユーザ端末6のAccuracy Levelと、ユーザ端末6のUE Identityとが含まれている。
判定部53は、ステップS61にて受信したユーザ端末6のUE Identityに基づいてUE Contextを参照し、ユーザ端末6がDCを行っているか否かを判定する(ステップS62)。
判定部53は、ステップS62にて、ユーザ端末6がDCを行っていると判定した場合(S62のYes)、Accuracy Levelが「High」であるか否かを判定する(ステップS63)。
判定部53は、ステップS63にて、ユーザ端末6のAccuracy Levelが「High」であると判定した場合(S63のYes)、5GNR5にX2/Xn_E-CID Measurement Requestを送信する(ステップS64)。
5GNR5にX2/Xn_E-CID Measurement Requestを送信すると、5GNR5からX2/Xn_E-CID Measurement Responseが返ってくる(図15のステップS73を参照)。通信部51は、5GNR5から返ってくるX2/Xn_E-CID Measurement Responseを受信する(ステップS65)。受信したX2/Xn_E-CID Measurement Responseには、5GNR5が測位したユーザ端末6のECID測位結果が含まれている。
通信部51は、ステップS65にてX2/Xn_E-CID Measurement Responseを受信すると、LRF3に対してLPPa_E-CID Measurement Initiation Responseを送信する(ステップS66)。LRF3に送信するLPPa_E-CID Measurement Initiation Responseには、ユーザ端末6のECID測位結果が含まれている。
測位部54は、ステップS62にて、ユーザ端末6がDCを行っていないと判定された場合(S62のNo)、または、ステップS63にて、Accuracy Levelが「High」でないと判定された場合(S63のNo)、ユーザ端末6のECID測位を行う(ステップS67)。
測定部54は、ユーザ端末6のECID測位情報を取得すると、通信部51を介し、LRF3に対してLPPa_E-CID Measurement Initiation Responseを送信する(ステップS68)。LRF3に送信するLPPa_E-CID Measurement Initiation Responseには、ステップS67の測位で得られたユーザ端末6のECID測位結果が含まれている。以上の処理により、LRF3は、ユーザ端末6のECID測位結果から、ユーザ端末6の位置を算出できる。
図15は、5GNR5の動作例を示したフローチャートである。まず、測位部63は、通信部61を介し、eNB4から送信されたX2/Xn_E-CID Measurement Request(図14のステップS64を参照)を受信する(ステップS71)。
次に、測位部63は、ステップS71にてX2/Xn_E-CID Measurement Requestを受信すると、ユーザ端末6のECID測位を行う(ステップS72)。
次に、測位部63は、通信部61を介し、eNB4に対してX2/Xn_E-CID Measurement Responseを送信する(ステップS73)。eNB4に送信するX2/Xn_E-CID Measurement Responseには、ステップS72の測位で得られたユーザ端末6のECID測位結果が含まれている。以上の処理により、ユーザ端末6のECID測位結果は、eNB4に送信され、LRF3に送信される。
以上説明したように、LRF3は、ユーザ端末6のAPNに基づいて、測位精度情報を参照し、ユーザ端末6のAccuracy Levelを取得する。LRF3は、取得したAccuracy LevelをeNB4に送信する。eNB4は、ユーザ端末6のDCと、LRF3から送信されたユーザ端末6のAccuracy Levelとに基づいて、eNB4がユーザ端末6のECID測位を行うか、5GNR5がユーザ端末6のECID測位を行うかを判定する。eNB4は、5GNR5がユーザ端末6のECID測位を行うと判定した場合、ECIDの測位要求を5GNR5に行い、5GNR5がユーザ端末6のECID測位を行う。そして、LRF3は、ECID測位を行ったeNB4および5GNR5のいずれか一方から測位結果を受信し、ユーザ端末6の位置を算出する。この構成により、無線通信システムは、要求される位置情報の精度に応じて、eNB4および5GNR5のいずれか一方において、適切にユーザ端末6を測位できる。
なお、上記では、Accuracy Levelは、「High」と「Low」の2種類で説明したが、これに限られない。例えば、「Middle」等のAccuracy Levelを設けてもよい。ただし、3種類以上のAccuracy Levelを設けても、ユーザ端末6の測位は、eNB4および5GNR5のいずれかにおいて行われる。
[実施形態2]
実施形態1では、APNに基づいて、ユーザ端末のAccuracy Levelを求めた。実施形態2では、LCS情報に基づいて、ユーザ端末のAccuracy Levelを求める。以下では、実施形態1と異なる部分について説明する。なお、無線通信システムの構成は、図1と同様である。
図16は、実施形態2に係る無線通信システムの概略動作例を説明する図である。図16に示すステップS1の処理は、図3で説明したステップS1と同様である。すなわち、LCSサーバ1は、MME2に対し、ユーザ端末6の位置情報を要求する。LCSサーバ1は、位置情報を要求する際、ユーザ端末6のUE Identityと、ユーザ端末6のAPNと、LCS情報とをMME2に送信する。
MME2は、LCSサーバ1からの位置情報の要求を受信すると、LRF3に対し、ユーザ端末6の位置情報を要求する(ステップS81)。MME2は、位置情報を要求する際、ステップS1にてLCSサーバ1から送信されたユーザ端末6のUE Identityと、LCS情報に含まれているLCS-Client NameとをLRF3に送信する。
次に、LRF3は、LCS-Client Nameと、位置の測位精度を示すAccuracy Levelとが対応付けられた測位精度情報から、ステップS81にて送信されたLCS-Client Nameに対応するAccuracy Levelを取得する(ステップS82)。ここで、測位精度情報について説明する。
図17は、測位精度情報のデータ構成例を示した図である。図17に示すように、測位精度情報は、Client Nameと、Accuracy Levelとが対応付けられている。Client Nameは、LCS情報のLCS-Client Nameを示している。測位精度情報は、例えば、LRF3が備える記憶部45に予め記憶されている。
図17のClient Nameに示すイマドコサーチは、例えば、子供の居場所を特定するためのサービスであり、精度の高い位置情報が求められる。従って、図17に示すClient Name「イマドコサーチ」には、「High」のAccuracy Levelが対応付けられている。一方、精度の高い位置情報が求められていないClient Name「現在地天気」には、「Low」のAccuracy Levelが対応付けられている。
LRF3は、測位精度情報を参照して、ステップS81にて送信されたLCS-Client Nameに対応するAccuracy Levelを取得する。
例えば、LRF3は、MME2から、LCS-Client Name「イマドコサーチ」を受信したとする。この場合、LRF3は、図17の例より、Accuracy Level「High」を取得する。一方、LRF3は、MME2から、LCS-Client Name「現在地天気」を受信したとする。この場合、LRF3は、図17の例より、Accuracy Level「Low」を取得する。
以降の処理では、Accuracy Levelに応じたユーザ端末6の測位および位置算出が行われる。すなわち、以降の処理は、図3で説明したステップS4~ステップS8の処理と同様であり、その説明を省略する。
LCSサーバ1のブロック構成は、図5と同様であり、その説明を省略する。MME2のブロック構成は、図6と同様であるが、要求部33の機能が一部異なる。要求部33は、ユーザ端末6の位置情報の取得要求の際、LCS情報のLCS-Client NameをLRF3に送信する。
LRF3のブロック構成は、図7と同様であるが、取得部43の機能が一部異なる。取得部43は、MME2から送信されたLCS情報のLCS-Client Nameに基づいて、測位精度情報(図17を参照)を参照し、ユーザ端末6のAccuracy Levelを取得する。また、LRF3の記憶部45には、Client Nameと、Accuracy Levelとが対応付けられた測位精度情報が記憶されている。
eNB4のブロック構成は、図8と同様であり、その説明を省略する。5GNR5のブロック構成は、図9と同様であり、その説明を省略する。
図18は、無線通信システムの動作例を示したシーケンス図である。LRF3の記憶部45には、図17に示した測位精度情報が記憶されているとする。図18に示すステップS11の処理は、図10で説明したステップS11と同様である。すなわち、LCSサーバ1の要求部23は、通信部21を介し、MME2に対して、ELP_Provide Subscriber Location Requestを送信する。
MME2の要求部33は、通信部31を介し、LCSサーバ1からELP_Provide Subscriber Location Requestを受信すると、LCS-AP_LOCATION REQUESTをLRF3に送信する(ステップS91)。すなわち、要求部33は、LRF3に対して、ユーザ端末6の位置情報の取得要求を行う。LRF3に送信するLCS-AP_LOCATION REQUESTには、ELP_Provide Subscriber Location Requestに含まれていたユーザ端末6のUE Identityと、LCS-Client Nameとが含まれている。
次に、LRF3の取得部43は、通信部41を介し、MME2からLCS-AP_LOCATION REQUESTを受信すると、記憶部45に記憶されている測位精度情報を参照して、ユーザ端末6のAccuracy Levelを取得する(ステップS92)。
例えば、MME2から受信したLCS-AP_LOCATION REQUESTには、ユーザ端末6のLCS-Client Nameが含まれている。取得部43は、LCS-AP_LOCATION REQUESTに含まれていたユーザ端末6のLCS-Client Nameに基づいて、測位精度情報を参照し、ユーザ端末6のAccuracy Levelを取得する。
より具体的には、LCS-Client Nameが「イマドコサーチ」であった場合、取得部43は、「High」のAccuracy Levelを取得する(図17を参照)。LCS-Client Nameが「現在地天気」であった場合、取得部43は、「Low」のAccuracy Levelを取得する(図17を参照)。
以降の処理では、ユーザ端末6のDCと、Accuracy Levelとに応じたユーザ端末6の測位および位置算出が行われる。すなわち、以降の処理は、図10で説明したステップS14~ステップS23の処理と同様であり、その説明を省略する。以上の処理により、ユーザ端末6の位置情報は、LCS-Client Nameに応じて、eNB4および5GNR5のいずれか一方において測位される。
LCSサーバ1の動作は、図11で説明したフローチャートと同様であり、その説明を省略する。MME2の動作は、図12で説明したフローチャートと同様であるが、ステップS42の処理が異なる。MME2の要求部33は、図12のステップS42において、LRF3に対してLCS-AP_LOCATION REQUESTを送信するが、そのLCS-AP_LOCATION REQUESTに、ステップS41にて受信したLCS-Client Nameと、ユーザ端末6のUE Identityとを含める。
LRF3の動作は、図13で説明したフローチャートと同様であるが、ステップS52の処理が異なる。LRF3の取得部43は、ステップS51にて受信されたLCS-AP_LOCATION REQUESTに含まれるLCS-Client Nameに基づいて、記憶部45を参照し、ユーザ端末6のAccuracy Levelを取得する。
eNB4の動作は、図14で説明したフローチャートと同様であり、その説明を省略する。5GNR5の動作は、図15で説明したフローチャートと同様であり、その説明を省略する。
以上説明したように、LRF3は、LCS情報のLCS-Client Nameに基づいて、測位精度情報を参照し、ユーザ端末6のAccuracy Levelを取得する。LRF3は、取得したAccuracy LevelをeNB4に送信する。eNB4は、ユーザ端末6のDCと、LRF3から送信されたユーザ端末6のAccuracy Levelとに基づいて、eNB4がユーザ端末6のECID測位を行うか、5GNR5がユーザ端末6のECID測位を行うかを判定する。eNB4は、5GNR5がユーザ端末6のECID測位を行うと判定した場合、ECIDの測位要求を5GNR5に行い、5GNR5がユーザ端末6のECDI測位を行う。そして、LRF3は、ECID測位を行ったeNB4および5GNR5のいずれか一方から測位結果を受信し、ユーザ端末6の位置を算出する。この構成により、無線通信システムは、要求される位置情報の精度に応じて、eNB4および5GNR5のいずれか一方において、ユーザ端末6を測位できる。
なお、上記では、LCS情報のLCS-Client Nameに基づいて、ユーザ端末のAccuracy Levelを求めたが、その他のLCS情報に基づいて、ユーザ端末のAccuracy Levelを求めてもよい。
図19は、測位精度情報の他のデータ構成例を示した図である。図19に示すように、測位精度情報は、Client Typeと、Accuracy Levelとが対応付けられている。Client Typeは、LCS情報のLCS-Client Typeを示している。測位精度情報は、例えば、LRF3が備える記憶部45に予め記憶されている。
例えば、Client Type「Emergency」には、「High」のAccuracy Levelが対応付けられている。Client Type「Current Location Information」には、「Low」が対応付けられている。図19に示すように、測位精度情報は、LCS-Client TypeとAccuracy Levelとが対応付けられたものでもよい。
図20は、測位精度情報の他のデータ構成例を示した図である。図20に示すように、測位精度情報は、LCS-Qosと、Accuracy Levelとが対応付けられている。LCS-Qosは、LCS情報のLCS-Qosを示している。測位精度情報は、例えば、LRF3が備える記憶部45に予め記憶されている。
例えば、LCS-Qos「Accuracy」には、「High」のAccuracy Levelが対応付けられている。LCS-Qos「Normal」には、「Low」のAccuracy Levelが対応付けられている。図20に示すように、測位精度情報は、LCS-QoSとAccuracy Levelとが対応付けられたものでもよい。
[実施形態3]
実施形態1では、APNに基づいて、ユーザ端末のAccuracy Levelを求めた。実施形態2では、LCS情報に基づいて、ユーザ端末のAccuracy Levelを求めた。実施形態3では、APNおよびLCS情報のどちらからでも、Accuracy Levelを求めることができるようにする。以下では、実施形態1および実施形態2と異なる部分について説明する。なお、無線通信システムの構成は、図1と同様である。
図21は、実施形態3に係る無線通信システムの概略動作例を説明する図である。図21に示すステップS1の処理は、図3で説明したステップS1と同様である。すなわち、LCSサーバ1は、MME2に対し、ユーザ端末6の位置情報を要求する。LCSサーバ1は、位置情報を要求する際、ユーザ端末6のUE Identityと、ユーザ端末6のAPNと、LCS情報とをMME2に送信する。
MME2は、LCSサーバ1からの位置情報の要求を受信すると、LRF3に対し、ユーザ端末6の位置情報を要求する(ステップS101)。MME2は、位置情報を要求する際、ステップS1にてLCSサーバ1から送信されたユーザ端末6のUE Identityと、QCI(Qos Class Identifier)とをLRF3に送信する。ここで、MME2のQCIの取得と送信とについて説明する。
図22は、QCI情報の例を説明する図である。図22に示すように、APNは、QCIと対応付けられている。また、Client Nameは、QCIと対応付けられている。図22に示すQCI情報は、例えば、MME2の記憶装置に予め記憶されている。
QCIは、帯域制限の有無、遅延許容時間、およびパケットロス等を示すQoSパラメータである。QCIが大きい程、帯域制限が小さく、遅延許容時間は小さくなる。例えば、QoS「10」は、QoS「1」より帯域制限が小さく、遅延許容時間が小さい。従って、例えば、高い精度の位置情報が求められる「Internet」には、QCI「10」を割り当て、高い精度の位置情報が求められない「VoLTE」には、QCI「1」を割り当てる。また、高い精度の位置情報が求められる「イマドコサーチ」には、QCI「10」を割り当て、高い精度の位置情報が求められない「現在地天気」には、QCI「1」を割り当てる。
図21のステップS1の位置情報の要求では、LCS情報とAPNとがLCSサーバ1から送信される。MME2は、LCSサーバ1から送信されたLCS情報とAPNとのどちらか一方に基づいて、図22に示したQCI情報を参照し、QCIを取得する。
例えば、MME2は、APNに基づいて、QCI情報を参照するよう設定されているとする。この場合、MME2は、APNに基づいて、QCI情報を参照し、対応するQCIを取得する。より具体的には、図21のステップS1の位置情報の要求において、「Internet」のAPNがLCSサーバ1から送信されたとする。この場合、MME2は、図22に示したQCI情報のAPN「Internet」を参照し、QCI「10」を取得する。
一方、例えば、MME2は、LCS情報に基づいて、QCI情報を参照するよう設定されているとする。この場合、MME2は、LCS情報に基づいて、QCI情報を参照し、対応するQCIを取得する。より具体的には、図21のステップS1の位置情報の要求において、「現在地天気」のLCS情報(LCS-Client Name)がLCSサーバ1から送信されたとする。この場合、MME2は、図22に示したClient Name「現在地天気」を参照し、QCI「1」を取得する。
以上の処理によりMME2は、QCI情報からQCIを取得し、UE IdentityとともにLRF3に送信する。
図21の説明に戻る。LRF3は、測位精度情報を参照して、ステップS101にて送信されたQCIに対応するAccuracy Levelを取得する(ステップS102)。
図23は、測位精度情報のデータ構成例を示した図である。図23に示すように、測位精度情報は、QCIと、Accuracy Levelとが対応付けられている。測位精度情報は、例えば、LRF3が備える記憶部45に予め記憶されている。LRF3は、測位精度情報を参照して、ステップS101にて送信されたQCIに対応するAccuracy Levelを取得する。
例えば、LRF3は、MME2から、QCI「10」を受信したとする。この場合、LRF3は、図23の例より、Accuracy Level「High」を取得する。一方、LRF3は、MME2から、QCI「1」を受信したとする。この場合、LRF3は、図23の例より、Accuracy Level「Low」を取得する。
以降の処理では、Accuracy Levelに応じたユーザ端末6の測位および位置算出が行われる。すなわち、以降の処理は、図3で説明したステップS4~ステップS8の処理と同様であり、その説明を省略する。
LCSサーバ1のブロック構成は、図5と同様であり、その説明を省略する。MME2のブロック構成は、図6と同様であるが、QCI情報を記憶した記憶部を有している所が異なる。また、MME2のブロック構成は、要求部33の機能が一部異なる。要求部33は、ユーザ端末6の位置情報の取得要求の際、APNおよびLCS情報のいずれか一方においてQCI情報を記憶した記憶部を参照し、QCIを取得してLRF3に送信する。APNおよびLCS情報のいずれかにおいて、QCI情報を参照するかは、例えば、オペレータが設定できるようになっている。
LRF3のブロック構成は、図7と同様であるが、取得部43の機能が一部異なる。取得部43は、MME2から送信されたQCIに基づいて、測位精度情報(図23を参照)を参照し、ユーザ端末6のAccuracy Levelを取得する。また、LRF3の記憶部45には、QCIと、Accuracy Levelとが対応付けられた測位精度情報が記憶されている。
eNB4のブロック構成は、図8と同様であり、その説明を省略する。5GNR5のブロック構成は、図9と同様であり、その説明を省略する。
図24は、無線通信システムの動作例を示したシーケンス図である。MME2の記憶部には、図22に示したQCI情報が記憶されているとする。また、LRF3の記憶部45には、図23に示した測位精度情報が記憶されているとする。図24に示すステップS11の処理は、図10で説明したステップS11と同様である。すなわち、LCSサーバ1の要求部23は、通信部21を介し、MME2に対して、ELP_Provide Subscriber Location Requestを送信する。
MME2の要求部33は、通信部31を介し、LCSサーバ1からELP_Provide Subscriber Location Requestを受信すると、LCS-AP_LOCATION REQUESTをLRF3に送信する(ステップS111)。すなわち、要求部33は、LRF3に対して、ユーザ端末6の位置情報の取得要求を行う。LRF3に送信するLCS-AP_LOCATION REQUESTには、ELP_Provide Subscriber Location Requestに含まれていたユーザ端末6のUE Identityと、QCIとが含まれている。
ここで、MME2の要求部33は、QCI情報を参照して、LRF3に送信するQCIを取得する。例えば、要求部33は、APNに基づいて、QCI情報を参照するよう設定されているとする。この場合、要求部33は、ELP_Provide Subscriber Location Requestに含まれていたAPIに基づいてQCI情報を参照し、QCIを取得する。
一方、要求部33は、LCS情報に基づいて、QCI情報を参照するよう設定されているとする。この場合、要求部33は、ELP_Provide Subscriber Location Requestに含まれていたLCS情報に基づいてQCI情報を参照し、QCIを取得する。
次に、LRF3の取得部43は、通信部41を介し、MME2からLCS-AP_LOCATION REQUESTを受信すると、記憶部45に記憶されている測位精度情報を参照して、ユーザ端末6のAccuracy Levelを取得する(ステップS112)。
例えば、MME2から受信したLCS-AP_LOCATION REQUESTには、QCIが含まれている。取得部43は、LCS-AP_LOCATION REQUESTに含まれていたQCIに基づいて、測位精度情報を参照し、ユーザ端末6のAccuracy Levelを取得する。
より具体的には、QCIが「10」であった場合、取得部43は、「High」のAccuracy Levelを取得する。LCS-Client Nameが「1」であった場合、取得部43は、「Low」のAccuracy Levelを取得する。
以降の処理では、Accuracy Levelに応じたユーザ端末6の測位および位置算出が行われる。すなわち、以降の処理は、図10で説明したステップS14~ステップS23の処理と同様であり、その説明を省略する。以上の処理により、ユーザ端末6の位置情報は、ユーザ端末6のAPNまたはLCS情報に応じて、eNB4および5GNR5のいずれか一方において測位される。
LCSサーバ1の動作は、図11で説明したフローチャートと同様であり、その説明を省略する。MME2の動作は、図12で説明したフローチャートと同様であるが、ステップS42の処理が異なる。MME2の要求部33は、図12のステップS42において、LRF3に対してLCS-AP_LOCATION REQUESTを送信するが、そのLCS-AP_LOCATION REQUESTにQCIと、ユーザ端末6のUE Identityとを含める。
LRF3の動作は、図13で説明したフローチャートと同様であるが、ステップS52の処理が異なる。LRF3の取得部43は、ステップS51にて受信されたLCS-AP_LOCATION REQUESTに含まれるQCIに基づいて、記憶部45を参照し、ユーザ端末6のAccuracy Levelを取得する。
eNB4の動作は、図14で説明したフローチャートと同様であり、その説明を省略する。5GNR5の動作は、図15で説明したフローチャートと同様であり、その説明を省略する。
以上説明したように、MME2は、APNに対応付けられたQCIと、LCS情報のClient Nameに対応付けられたQCIとを記憶した記憶部を有している。MME2は、LCSサーバ1から送信されるAPNおよびLCS情報のClient Nameのいずれか一方に基づいて、QCIを取得し、LRF3に送信する。そして、LRF3は、MME2から送信されたQCIから、Accuracy Levelを取得する。この構成により、無線通信システムは、要求される位置情報の精度に応じて、eNB4および5GNR5のいずれか一方において、ユーザ端末6を測位できる。
また、MME2は、APNをQCIに変換し、また、Client NameをQCIに変換する。LRF3は、MME2によって変換されたQCIを介して、Accuracy Levelを取得する。従って、LRF3は、APNに対応するAccuracy Levelを取得することができ、また、Client Nameに対応するAccuracy Levelを取得できる。つまり、LRF3は、APNおよびClient Nameを意識することなく、ユーザ端末6のAccuracy Levelを取得できる。
なお、図22では、QCI情報のLCS情報としてClient Nameを例に挙げ、Client NameとQCIとが対応付けられるとしたが、これに限られない。例えば、QCI情報は、LCS-Client NameとQCIとが対応付けられてもよいし、LCS-QoSとQCIとが対応付けられてもよい。
[実施形態4]
実施形態3では、APNまたはLCS情報からQCIを求め、QCIからAccuracy Levelを求めた。実施形態4では、APNまたはLCS情報からQCIを求め、QCIに対応するBearer IDを求める。そして、eNBおよび5GNRのいずれか一方は、Bearer IDに基づいてユーザ端末を測位する。以下では、実施形態3と異なる部分について説明する。なお、無線通信システムは、図1と同様である。
図25は、実施形態4に係る無線通信システムの概略動作例を説明する図である。図25に示すステップS1の処理は、図3で説明したステップS1と同様である。すなわち、LCSサーバ1は、MME2に対し、ユーザ端末6の位置情報を要求する。LCSサーバ1は、位置情報を要求する際、ユーザ端末6のUE Identityと、ユーザ端末6のAPNと、LCS情報とをMME2に送信する。
MME2は、LCSサーバ1からの位置情報の要求を受信すると、LRF3に対し、ユーザ端末6の位置情報を要求する(ステップS121)。MME2は、位置情報を要求する際、ステップS1にてLCSサーバ1から送信されたユーザ端末6のUE Identityと、Bearer IDとをLRF3に送信する。
Bearer IDは、論理的なパケット伝送路を識別する識別情報である。例えば、Bearer ID「#1」は、ユーザ端末6がeNB4でサービングされることを示す。すなわち、Bearer ID「#1」は、ユーザ端末6のデータが、eNB4を経由することを示す。また、Bearer ID「#2」は、ユーザ端末6が5GNR5でサービングされることを示す。すなわち、Bearer ID「#2」は、ユーザ端末6のデータが、5GNR5を経由することを示す。
MME2は、図22の説明と同様の方法によって、QCIを取得する。MME2は、取得したQCIから、ユーザ端末6のBearer IDを取得する。例えば、QCI「10」の場合、帯域制限が小さく、遅延許容時間が小さいため、5GNR5によるサービングを示すBearer ID(例えば、ID=#2)を取得する。一方、QCI「1」の場合、帯域制限が大きく、遅延許容時間が大きいため、eNB4によるサービングを示すBearer ID(例えば、ID=#1)を取得する。
次に、LRF3は、MMEから位置情報の要求を受信すると、MME2から受信したユーザ端末6のUE Identityと、Bearer IDとを、MME2を介して、eNB4に送信し、ECID情報を要求する(ステップS122)。
次に、eNB4は、ステップS122にてLRF3から送信されたBearer IDに基づいて、ユーザ端末6のECID測位をeNB4が行うか、5GNR5が行うかを判定する(ステップS123)。
例えば、eNB4は、Bearer IDが「#2」の場合、5GNR5がユーザ端末6のECID測位を行うと判定する。一方、eNB4は、Bearer IDが「#1」の場合、自身がユーザ端末6のECID測位を行うと判定する。
以降の処理は、図3で説明したステップS5-1~ステップS8の処理と同様であり、その説明を省略する。
LCSサーバ1のブロック構成は、図5と同様であり、その説明を省略する。MME2のブロック構成は、実施形態3で説明したMME2と同様であるが、QCIからBearer IDを取得する所が異なる。
LRF3のブロック構成は、図7と同様であるが、取得部43の機能が一部異なる。取得部43は、MME2から送信されたBearer IDをeNB4に送信する。
eNB4のブロック構成は、図8と同様であるが、判定部53の機能が一部異なる。判定部53は、LRF3から送信されたBearer IDに基づいて、自身がユーザ端末6のECID測位を行うか、5GNR5においてユーザ端末6のECID測位を行うかを判定する。5GNR5のブロック構成は、図9と同様であり、その説明を省略する。
図26は、無線通信システムの動作例を示したシーケンス図である。MME2の記憶部には、図22に示したQCI情報が記憶されているとする。図26に示すステップS11の処理は、図10で説明したステップS11と同様である。すなわち、LCSサーバ1の要求部23は、通信部21を介し、MME2に対して、ELP_Provide Subscriber Location Requestを送信する。
MME2の要求部33は、通信部31を介し、LCSサーバ1からELP_Provide Subscriber Location Requestを受信すると、LCS-AP_LOCATION REQUESTをLRF3に送信する(ステップS131)。すなわち、要求部33は、LRF3に対して、ユーザ端末6の位置情報の取得要求を行う。LRF3に送信するLCS-AP_LOCATION REQUESTには、ELP_Provide Subscriber Location Requestに含まれていたユーザ端末6のUE Identityと、Bearer IDとが含まれている。
MME2の要求部33は、図22に示したQCI情報を参照してQCIを取得する。そして、要求部33は、取得したQCIに対応するBearer IDを取得する。例えば、要求部33は、QCI「10」を取得した場合、帯域制限が小さく、遅延許容時間が小さいため、Bearer ID「#2」を取得する。一方、QCI「1」を取得した場合、帯域制限が大きく、遅延許容時間が大きいため、Bearer ID「#1」を取得する。
次に、LRF3の取得部43は、通信部41を介し、MME2からLCS-AP_LOCATION REQUESTを受信すると、LPPa_E-CID Measurement Initiation RequestをeNB4に送信する(ステップS132)。eNB4に送信するLPPa_E-CID Measurement Initiation Requestには、ステップS131で受信したUE Identityと、Bearer IDとが含まれている。
次に、eNB4の判定部53は、ユーザ端末6がDCを行っているか否か判定する(ステップS133)。
例えば、LRF3から受信したLPPa_E-CID Measurement Initiation Requestには、ユーザ端末6のUE Identityが含まれている。判定部53は、LPPa_E-CID Measurement Initiation Requestに含まれているUE Identityに基づいて、ユーザ端末6のUE Contextを参照し、ユーザ端末6がDCによる無線通信を行っているか否か判定する。
次に、eNB4の判定部53は、LRF3から受信したLPPa_E-CID Measurement Initiation Requestに含まれているBearer IDが「#2」の場合、X2/Xn_E-CID Measurement Requestを5GNR5に送信する(ステップS134)。すなわち、判定部53は、5GNR5に対し、ECID測位要求を行う。一方、eNB4の測位部54は、ステップS132にて送信されたBearer IDが「#1」である場合、ユーザ端末6のECID測位を行う(ステップS135)。
以降の処理は、図10で説明した処理と同様であり、その説明を省略する。以上の処理により、ユーザ端末6の位置情報は、要求される位置情報の精度、すなわち、ユーザ端末6のAPNまたはLCS情報を介したBearer IDに応じて、eNB4および5GNR5のいずれか一方において測位される。
LCSサーバ1の動作は、図11で説明したフローチャートと同様であり、その説明を省略する。MME2の動作は、図12で説明したフローチャートと同様であるが、ステップS42の処理が異なる。MME2の要求部33は、図12のステップS42において、LRF3に対してLCS-AP_LOCATION REQUESTを送信するが、そのLCS-AP_LOCATION REQUESTにBearer IDと、ユーザ端末6のUE Identityとを含める。
LRF3の動作は、図13で説明したフローチャートと同様であるが、ステップS52の処理が異なる。LRF3の取得部43は、ステップS51にて受信されたLCS-AP_LOCATION REQUESTに含まれるBearer IDと、ユーザ端末6のUE IdentityとをeNB4に送信する。
eNB4の動作は、図14で説明したフローチャートと同様であるが、ステップS62の処理が不要となり、さらに、ステップS63の処理が異なる。eNB4の判定部53は、LRF3から、LPPa_E-CID Measurement Initiation Requestを受信した後、LRF3から送信されたBearer IDが、eNB4のサービングを示しているか、5GNR5のサービングを示しているかを判定する。判定部53は、LRF3から送信されたBearer IDが、eNB4のサービングを示していると判定した場合、図14において、ステップS67の処理に移行する。一方、判定部53は、LRF3から送信されたBearer IDが、5GNR5のサービングを示していると判定した場合、図14において、ステップS64の処理に移行する。5GNR5の動作は、図15で説明したフローチャートと同様であり、その説明を省略する。
以上説明したように、MME2は、APNに対応付けられたQCIと、LCS情報のClient Nameに対応付けられたQCIとを記憶した記憶部を有している。MME2は、LCSサーバ1から送信されるAPNおよびLCS情報のClient Nameのいずれか一方に基づいて、QCIを取得し、取得したQCIに対応するBearer IDを取得して、LRF3に送信する。LRF3は、MME2から送信されたBearer IDをeNB4に送信する。eNB4は、ユーザ端末6のDCと、LRF3から送信されたBearer IDとに基づいて、eNB4がユーザ端末6のECID測位を行うか、5GNR5がユーザ端末6のECID測位を行うかを判定する。この構成により、無線通信システムは、要求される位置情報の精度に応じて、eNB4および5GNR5のいずれか一方において、ユーザ端末6を測位できる。
なお、図26のステップS133の処理は、省略されてもよい。すなわち、eNB4が、eNB4でユーザ端末6の測位を行うのか、5GNR5でユーザ端末6の測位を行うのかの判定を行う場合には、eNB4は、DCの判定処理を省略してもよい。
以上、各実施の形態について説明した。なお、各実施の形態において、5GNR5をスモールセルとして、eNB4をマクロセルとして説明しているが、かならずしも5Gの無線基地局が狭いエリアをカバーするセルでありLTEの無線基地局が広いエリアをカバーするセルであるとは限らない。発明の趣旨に基づき、異なる無線基地局によるDC(デュアルコネクティビティ)が行われる際、適切にAccuracy Levelを管理・判定・処理できさえすればよい。
(ハードウェア構成)
上記実施の形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
例えば、本発明の一実施の形態における無線通信システムの各装置は、本発明の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図27は、本発明の一実施形態に係るLCSサーバ、MME、LRF、無線基地局、及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の各装置は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサで実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法で、一以上のプロセッサで実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、一以上のチップで実装されてもよい。
各装置における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信、又は、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインタフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述のブロック例、プロセッサ1001で実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール又はデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、各装置を構成する少なくとも一部の機能ブロックは、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施形態に係る各装置を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001及びメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
また、各装置は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
(情報の通知、シグナリング)
また、情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
(適応システム)
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
(処理手順等)
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
(基地局の操作)
本明細書において基地局(無線基地局)によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つまたは複数のネットワークノード(network nodes)を含むネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局および/または基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)またはS-GW(Serving Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)によって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MMEおよびS-GW)であってもよい。
(入出力の方向)
情報及び信号等は、上位レイヤ(または下位レイヤ)から下位レイヤ(または上位レイヤ)に出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
(入出力された情報等の扱い)
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置に送信されてもよい。
(判定方法)
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
(ソフトウェア)
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
(情報、信号)
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナル)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC)は、キャリア周波数、セルなどと呼ばれてもよい。
(「システム」、「ネットワーク」)
本明細書で使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
(パラメータ、チャネルの名称)
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスで指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的なものではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本明細書で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素(例えば、TPCなど)は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
(基地局)
基地局(無線基地局)は、1つまたは複数(例えば、3つ)の(セクタとも呼ばれる)セルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」または「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局、および/または基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部または全体を指す。さらに、「基地局」、「eNB」、「セル」、および「セクタ」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
(端末)
ユーザ端末は、当業者によって、移動局、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、UE(User Equipment)、またはいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
(用語の意味、解釈)
本明細書で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)と呼ばれてもよい。また、補正用RSは、TRS(Tracking RS)、PC-RS(Phase Compensation RS)、PTRS(Phase Tracking RS)、Additional RSと呼ばれてもよい。また、復調用RS及び補正用RSは、それぞれに対応する別の呼び方であってもよい。また、復調用RS及び補正用RSは同じ名称(例えば復調RS)で規定されてもよい。
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
上記の各装置の構成における「部」を、「手段」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
無線フレームは時間領域において1つまたは複数のフレームで構成されてもよい。時間領域において1つまたは複数の各フレームはサブフレーム、タイムユニット等と呼ばれてもよい。サブフレームは更に時間領域において1つまたは複数のスロットで構成されてもよい。スロットはさらに時間領域において1つまたは複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC-FDMA(Single Carrier-Frequency Division Multiple Access)シンボル等)で構成されてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット、およびシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、およびシンボルは、それぞれに対応する別の呼び方であってもよい。
例えば、LTEシステムでは、基地局が各移動局に無線リソース(各移動局において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力等)を割り当てるスケジューリングを行う。スケジューリングの最小時間単位をTTI(Transmission Time Interval)と呼んでもよい。
例えば、1サブフレームをTTIと呼んでもよいし、複数の連続したサブフレームをTTIと呼んでもよいし、1スロットをTTIと呼んでもよい。
リソースユニットは、時間領域および周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域では1つまたは複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を含んでもよい。また、リソースユニットの時間領域では、1つまたは複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1サブフレーム、または1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームは、それぞれ1つまたは複数のリソースユニットで構成されてもよい。また、リソースユニットは、リソースブロック(RB:Resource Block)、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、PRBペア、RBペア、スケジューリングユニット、周波数ユニット、サブバンドと呼ばれてもよい。また、リソースユニットは、1つ又は複数のREで構成されてもよい。例えば、1REは、リソース割当単位となるリソースユニットより小さい単位のリソース(例えば、最小のリソース単位)であればよく、REという呼称に限定されない。
上述した無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるシンボルおよびリソースブロックの数、および、リソースブロックに含まれるサブキャリアの数は様々に変更することができる。
本開示の全体において、例えば、英語でのa, an, 及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数のものを含むものとする。
(態様のバリエーション等)
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。