JP7266851B2 - マッサージ機 - Google Patents

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Description

本発明はマッサージ機に関する。
従来、座席部と、座席部の後方側に配置されたリクライニング可能なバックレストと、座席部の下方側となる後退位置と座席部よりも前方側となる前進位置とに移動可能なオットマンと、を有し、バックレストとオットマンとが相互に連動する連動状態と、バックレストとオットマンとの連動状態が解除される非連動状態とに選択的に切り換え可能な連結部材とリンク機構とからなる接続手段を設けたリクライニングチェアが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第2643844号公報
上記特許文献1に記載のリクライニングチェアにあっては、バックレストとオットマンとは、連結部材とリンク機構とからなる接続手段によって直接接続されているため、バックレストを後方へリクライニングさせようとした場合、接続手段に過大な負荷がかかってしまい、接続手段を破損させてしまうおそれがあるという問題がある。
そこで本発明は、上述した問題を解消するためになされたものであり、少なくとも、背凭れ部を後方へリクライニングさせる際に、背凭れ部の重さを利用してフットレスト部を上方へ揺動させることにより、リンク部材が受ける負荷を軽減させることができるマッサージ機を提供することを目的とする。
本発明は、使用者が着座する座部と、少なくとも前記座部を支持する土台フレームと、前記座部の後部に連結されたリクライニング可能な背凭れ部と、前記座部の前部に連結された揺動可能なフットレスト部と、前記フットレスト部の後部に位置し前記フットレスト部を揺動させる揺動部材と、前記背凭れ部のリクライニングに連動して前記フットレスト部を前記座部に対して揺動させるリンク部材と、前記リンク部材が取り付けられる連結部と、を有し、前記リンク部材は、一方が前記背凭れ部に連結され他方が前記連結部に連結された第一リンク部材と、一方が前記連結部に連結され他方が前記揺動部材に連結された第二リンク部材と、からなり、前記連結部は、前記土台フレームに対して取り付けられているとともに前記土台フレームに対して前後方向に移動可能に構成されたことを特徴とする。
このような構成とすることにより、背凭れ部を後方へリクライニングさせる際に、背凭れ部の重さを利用してフットレスト部を上方へ揺動させることにより、リンク部材が受ける負荷を軽減させることができる。また、背凭れ部を前方へ起こす際に、フットレスト部の重さを利用して背凭れ部を前方へ起こすことにより、リンク部材が受ける負荷を軽減させることができる。
また、前記フットレスト部と前記揺動部材との間には、前記フットレスト部を前記座部に対して揺動させるための揺動手段を設けたことが好ましい。
このような構成とすることにより、揺動手段を駆動させることで、フットレスト部を更に座部に対して上方へ揺動させることができる。
また、本発明は、使用者が着座する座部と、少なくとも前記座部を支持する土台フレームと、前記座部の後部に連結されたリクライニング可能な背凭れ部と、前記座部の前部に連結された揺動可能なフットレスト部と、前記背凭れ部のリクライニングに連動して前記フットレスト部を前記座部に対して揺動させるリンク部材と、前記リンク部材が取り付けられる連結部と、を有し、前記リンク部材は、一方が前記背凭れ部に連結され他方が前記連結部に連結された第一リンク部材と、一方が前記連結部に連結され他方が前記フットレスト部に連結された第二リンク部材と、からなり、前記連結部は、前記土台フレームに対して取り付けられているとともに前記土台フレームに対して前後方向に移動可能に構成されたことを特徴とする。
このような構成とすることにより、背凭れ部を後方へリクライニングさせる際に、背凭れ部の重さを利用してフットレスト部を上方へ持ち上げることにより、リンク部材が受ける負荷を軽減させることができる。また、背凭れ部を前方へ起こす際に、フットレスト部の重さを利用して背凭れ部を前方へ起こすことにより、リンク部材が受ける負荷を軽減させることができる。
また、前記連結部にはローラーが設けられており、前記土台フレームには前後方向に延設されたガイドレールが設けられており、前記ローラーは、前記ガイドレール上を転動することで前後方向に移動可能となっていることが好ましい。
このような構成とすることにより、ローラーがガイドレール上を移動することにより、連結部をスムーズに前後方向に移動させることができる。
また、前記連結部の端部は前記土台フレームに枢支され、前記連結部は、前記土台フレームに対して揺動可能に構成されたことが好ましい。
このような構成とすることにより、背凭れ部を後方へリクライニングさせる際に、背凭れ部の重さを利用してフットレスト部を上方へ揺動させることにより、リンク部材が受ける負荷を軽減させることができる。また、背凭れ部を前方へ起こす際に、フットレスト部の重さを利用して背凭れ部を前方へ起こすことにより、リンク部材が受ける負荷を軽減させることができる。
また、前記第二リンク部材は、第一アクチュエータであることが好ましい。
このような構成とすることにより、背凭れ部を後方へリクライニングさせ、フットレスト部を上方へ揺動させた状態から、更に第一アクチュエータを駆動させることによって、フットレスト部を更に上方へ揺動させることができる。
また、前記連結部に設けられ、前記連結部を前後方向に移動させるための駆動部を有することが好ましい。
このような構成とすることにより、駆動部を駆動させることによって、連結部そのものを前後方向に移動させることができる。例えば、連結部を前方に移動させると、連結部と連結した背凭れ部を後方にリクライニングさせ、フットレスト部を上方へ揺動させることができる。また、連結部を後方に移動させると、連結部と連結した背凭れ部を前方へ起こさせ、フットレスト部を下方へ揺動させることができる。
また、前記背凭れ部を前記座部に対してリクライニングさせるための第二アクチュエータを更に備えることが好ましい。
このような構成とすることにより、第二アクチュエータにより、背凭れ部を電動でリクライニングさせることができる。
本発明によれば、少なくとも、背凭れ部を後方へリクライニングさせる際に、背凭れ部の重さを利用してフットレスト部を上方へ揺動させることにより、リンク部材が受ける負荷を軽減させることができる。
本発明の一実施形態に係るマッサージ機の斜視図である。 マッサージ機のブロック図である。 マッサージユニットの正面図である。 本発明の一実施形態に係るマッサージ機の左側面図であり、(a)は背凭れ部を起こした状態、フットレスト部を下方へ揺動させた状態を示す図である。(b)は背凭れ部を後方へリクライニングさせた状態、フットレスト部を上方へ揺動させた状態を示す図である。(c)は(b)の状態から第一アクチュエータを駆動させ、フットレスト部を更に上方へ揺動させた状態を示す図である。(d)は(c)の状態から揺動手段を駆動させ、フットレスト部を更に上方へ揺動させた状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係るマッサージ機の左側面図であり、(a)は背凭れ部を起こした状態、フットレスト部を下方へ揺動させた状態を示す図である。(b)は背凭れ部を後方へリクライニングさせた状態、フットレスト部を上方へ揺動させた状態を示す図である。(c)は(b)の状態から第一アクチュエータを駆動させ、フットレスト部を更に上方へ揺動させた状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係る連結部を拡大した斜視図であり、(a)は連結部をローラーとガイドレールとで構成した状態を示す図である。(b)は連結部をピニオンとラックと駆動部とで構成した状態を示す図である。 本発明の他実施形態に係るマッサージ機の左側面図であり、(a)は背凭れ部を起こした状態を示す図である。(b)は背凭れ部を後方へリクライニングさせた状態を示す図である。 本発明の他実施形態に係る連結部を拡大した斜視図である。
[マッサージ機の全体構成]
以下、本発明の一実施形態に係るマッサージ機1の全体構成について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るマッサージ機1の斜視図である。図2はマッサージ機1のブロック図である。図3はマッサージユニット13の正面図である。図4は本発明の一実施形態に係るマッサージ機1の左側面図であり、(a)は背凭れ部4を起こした状態、フットレスト部5を下方へ揺動させた状態を示す図である。(b)は背凭れ部4を後方へリクライニングさせた状態、フットレスト部5を上方へ揺動させた状態を示す図である。(c)は(b)の状態から第一アクチュエータ22cを駆動させ、フットレスト部5を更に上方へ揺動させた状態を示す図である。(d)は(c)の状態から揺動手段を駆動させ、フットレスト部5を更に上方へ揺動させた状態を示す図である。図5は本発明の一実施形態に係るマッサージ機1の左側面図であり、(a)は背凭れ部4を起こした状態、フットレスト部5を下方へ揺動させた状態を示す図である。(b)は背凭れ部4を後方へリクライニングさせた状態、フットレスト部5を上方へ揺動させた状態を示す図である。(c)は(b)の状態から第一アクチュエータ22cを駆動させ、フットレスト部5を更に上方へ揺動させた状態を示す図である。また、図7は後述する本発明の他実施形態に係るマッサージ機1の左側面図であり、(a)は背凭れ部4を起こした状態を示す図である。(b)は背凭れ部4を後方へリクライニングさせた状態を示す図である。図8は後述する本発明の他実施形態に係る連結部23を拡大した斜視図である。
なお、後述する土台フレーム2である連結部用ガイドレール23aに対する連結部23の前後方向への移動は、前後方向に延設された連結部用ガイドレール23a上を前後方向に移動するスライド移動や連結部23が連結部用ガイドレール23aに枢支され、連結部23が連結部用ガイドレール23aに対して前後方向に揺動する揺動移動も含まれる。
図1~図4に示すとおり、本発明の一実施形態に係るマッサージ機1は、使用者が着座する座部3と、少なくとも座部3を支持する土台フレーム2と、座部3の後部に連結されたリクライニング可能な背凭れ部4と、座部3の前部に設けられた揺動可能なフットレスト部5と、フットレスト部5の後部に位置してフットレスト部5を揺動させる揺動部材21と、背凭れ部4のリクライニングに連動してフットレスト部5を座部3に対して揺動させるリンク部材22と、リンク部材22が取り付けられる連結部23と、で構成されている。
また、図5に示すとおり、本発明の一実施形態に係るマッサージ機1の構成については、フットレスト部5の後部に位置してフットレスト部5を揺動させる揺動部材21を省いた構成にしてもよい。
具体的には、リンク部材22を揺動部材21ではなく、フットレスト部5に対して連結させることで実現できる。なお、詳細については後述する。
また、マッサージ機1は、使用者に対してマッサージを行なうマッサージ部6(マッサージユニット13、エアセル14、15)と、マッサージ機1が有する機能を制御する制御部7と、マッサージ機1の各種操作を行うためのコントローラ8と、を有している。マッサージ機1は、使用者の腕部を載置する肘掛部(図示せず)を土台フレーム2の側部に設けてもよく、肘掛け部(図示せず)にマッサージ部6(図示せず)が設けられていてもよい。
マッサージ部6として、モータM1~M3により駆動される左右で対をなす施療子62を有するマッサージユニット13、エアの給排気により膨張収縮するエアセル14、15を有している。本実施形態では、背凭れ部4にマッサージユニット13が設けられ、座部3にエアセル14が設けられ、フットレスト部5にエアセル15が設けられている。なお、各マッサージ部6の配置はこれに限定されない。エアセル14、15は、エアを給排気することで使用者を押圧することができる。
[マッサージユニットの構成]
図3に示すとおり、背凭れ部4には、使用者の上半身を後方(背面)からマッサージするマッサージユニット13が設けられている。このマッサージユニット13は、左右で対をなすアーム61と、アーム61の上下両端部に設けられた施療子62と、により構成されており、マッサージモータM1の駆動により左右の施療子62が近接離反する揉みマッサージ、及びマッサージモータM2の駆動により左右の施療子62が交互に使用者側へ進退する叩きマッサージを行わせることができる。また、マッサージユニット13は、昇降モータM3の駆動により身長方向に沿って上方又は下方へ移動して、身体に対する位置を変更したり、ローリングマッサージを行わせたりすることができる。背凭れ部4には、身長方向に延設された左右で対をなす昇降用ガイドレール16(図1参照)が設けられており、マッサージユニット13はガイドレール16に沿って移動する。マッサージユニット13が身長方向に移動可能であるため、使用者の首から腰の間を施療子62でマッサージすることができる。
また、図3に示すとおり、マッサージユニット13は、ベースフレーム60aと、ベースフレーム60aに支持された可動フレーム60bと、を有している。ベースフレーム60aは、その左右両側においてガイドレール16に嵌合するガイドローラ63を有している。そして、ラック・ピニオン等よりなる昇降機構(図示せず)によって、身長方向に沿って移動することができる。可動フレーム60bは、左右方向の揺動軸64を介してベースフレーム60aに支持されている。ベースフレーム60aと可動フレーム60bの間には、エアセル等よりなる進退駆動部65が設けられている。進退駆動部65の駆動により、可動フレーム60bは揺動軸64を中心として使用者に対して進退することができる。なお、可動フレーム60bを進退させる構造でなくてもよく、アーム61に進退駆動部65を設けてアーム61のみを進退させる構造であってもよい。
アーム61は、左右方向に延設された揉み軸66及び叩き軸67に連結されている。揉み軸66の左右両側には、傾斜軸部66bを有する傾斜カム66aが設けられており、この傾斜カム66aにアーム61が取り付けられている。左右の傾斜軸部66bは、正面視で略ハの字型となるように揉み軸66の軸心に対して傾斜している。叩き軸67の左右両側には、叩き軸67の軸心に対して偏心した偏心軸部67bを有する偏心カム67aが設けられており、この偏心カム67aにアーム61がコンロッド68を介して取り付けられている。左右の偏心軸部67bは、叩き軸67の軸心に対する位相が互いに異なっており、具体的には180度だけ異なっている。揉み軸66及び叩き軸67は、それぞれマッサージモータM1,M2の駆動により回転する。施療子62は、揉み軸66の回転により揉みマッサージを行い、叩き軸67の回転により叩きマッサージを行う。なお、施療子62が設けられたアーム61、揉み軸66、及び叩き軸67は、可動フレーム60bに支持されている。従って、施療子62は、可動フレーム60bの移動を介して使用者に対して進退可能である。
アーム61は、前後方向に揺動自在であり、上側の施療子62が前方へ突出するようにバネ等よりなる付勢手段(図示せず)により付勢されている。また、図2に示すとおり、マッサージユニット13は、使用者の身体情報を検出するセンサ69を有している。このセンサ69は、アーム61が所定の揺動位置となったことを検出することで身体情報を得ることができる。具体的に説明すると、マッサージユニット13を身長方向に沿って上昇させる過程で、上側の施療子62が肩の上方に到達すると、施療子62に作用する負荷が解除されて、付勢手段(図示せず)の作用によりアーム61が前方へ揺動して所定の揺動位置となる。アーム61が所定の揺動位置となったことをセンサ69が検出し、その際のマッサージユニット13の上下位置に基づいて肩の位置を検出する。肩の位置を基準として、その他の部位(首、背中、腰等)の位置を計算により求める。検出された身体情報は制御部7に記憶される。なお、身体情報は使用者自身が入力してもよい。この場合、例えば、コントローラ8を操作して身体情報を入力し、制御部7に記憶させることができる。
[制御系の構成]
図2に示すとおり、マッサージ機1には、マッサージユニット13、連結部23を前後方向に移動させるための駆動部10、リンク部材22を構成する第二リンク部材22bとしての第一アクチュエータ22c、背凭れ部4を座部に対してリクライニングさせるための第二アクチュエータ22d、マッサージ部6としてのエアセル14、15、これらを動作させるためのマイクロコンピュータ等からなる制御部7が設けられている。この制御部7は、座部3の下方に設けられており、使用者が操作するコントローラ8と接続されており、使用者がコントローラ8を操作することで各種マッサージ動作が行われる。
[土台フレームの構成]
図4~図6に示す通り、土台フレーム2は、床面に接する第一土台フレーム2aと、第一土台フレーム2aから上方に突設された2本の第二土台フレーム2bと、2本の第二土台フレーム2bの上方の間にわたって取り付けられた第三土台フレーム2cとから構成されている。第一土台フレーム2a~第三土台フレーム2cは左右一対設けられている。後側の第二土台フレーム2bの上方には、後述する背凭れ部4に設けられた第一回動軸C1が枢支されている。背凭れ部4は、第一回動軸C1を中心に前後方向にリクライニングすることができる。
左右の第一土台フレーム2aの間には、第一土台フレーム支持部2dが設けられている。第一土台フレーム支持部2dの上面中央部には、U字型の連結部用ガイドレール23aが前後方向に延びた状態で取り付けられている。連結部用ガイドレール23a上を連結部23が前後方向に移動することができる。なお、連結部23の詳細な構成については後述する。
[座部の構成]
図4、図5に示すとおり、座部3は土台フレーム2に対して取り付けられている。具体的には、左右一対の第三土台フレーム2cの上部に座部3が取り付けられている。座部3の座面3d上には、マッサージ部6としてのエアセル14が左右一対設けられている。エアセル14は、座部3に着座した使用者の臀部や大腿部をマッサージすることができる。
座部3の前側下方には、フットレスト部5を座部3に対して揺動させるための第三回動軸C3が枢支されている。また、第三回動軸C3より下方には、揺動部材21を上下方向に揺動させるための第四回動軸C4が枢支されている。
[フットレスト部の構成]
図1、図4、図5に示すとおり、フットレスト部5は、底壁5aと、底壁5aの左右両側から前方へ突設された側壁5bと、側壁5bの略中央付近から突設された中央壁5cと、底壁5aの下方から前方へ向って底壁5aと側壁5bとに亘って突設された足底壁5dとからなる凹部状に形成されている。左右の側壁5bの内側には、マッサージ部6としてのエアセル15が設けられている。また、中央壁5cの左右両側にも、マッサージ部6としてのエアセル15が設けられている。なお、足底壁5dの上面にエアセル(図示せず)を取り付けるようにしてもよい。
図4に示すとおり、フットレスト部5は、左右方向を軸方向とする第三回動軸C3を介して座部3の前側下方に枢支されている。フットレスト部5の後側には、後述する揺動部材21が左右方向を軸方向とする第四回動軸C4を介して枢支されている。
揺動部材21の下側には、後述するリンク部材22を構成する第二リンク部材22b(第一アクチュエータ22c)の他方が取り付けられている。よって、揺動部材21は、背凭れ部4の後方へのリクライニングに伴い後述する連結部23が前方へ移動し、連結部23が前方へ移動することにより、第四回動軸C4を中心に上方へ揺動する。揺動部材21が上方へ揺動することで、揺動部材21の前側に位置するフットレスト部5が第三回動軸C3を中心に上方へ揺動する。
また、図5に示すとおり、後述する揺動部材21を省いた構成としてもよい。
揺動部材21を省いた構成とする場合、後述するリンク部材22を揺動部材21に代えてフットレスト部5の後部に連結させる。
リンク部材22は、後述する第一リンク部材22aと第二リンク部材22bと第一リンク部材22aの他方と第二リンク部材22bの一方に連結された連結部23を介してフットレスト部5と背凭れ部4とを連結している。そのため、背凭れ部4を後方へリクライニングさせると、背凭れ部4の後方へのリクライニングに連動して連結部23が前方へ移動する。連結部23には、リンク部材22(第二リンク部材22b)を介してフットレスト部5が連結されているため、フットレスト部5は、第三回動軸C3を中心に上方へ揺動する。
[揺動部材の構成]
図4に示すとおり、揺動部材21は、土台フレーム2の前側とフットレスト部5の後側との間に位置している。揺動部材21は板状の部材で構成されている。揺動部材21の上部は、左右方向を軸方向とする第四回動軸C4を介して座部3の前側下方に枢支されている。揺動部材21の後側、中央付近には、後述するリンク部材22としての第二リンク部材22b(第一アクチュエータ22c)の他方が取り付けられている。揺動部材21の下部には、フットレスト部5をスムーズに揺動させるための揺動部材用ローラー21aが回転可能に取り付けられている。揺動部材21は、リンク部材22により、第四回動軸C4を中心に上方へ揺動する。
[揺動手段の構成]
図4に示すとおり、フットレスト部5の後側と揺動部材21の前側との間には、揺動手段20が設けられている。揺動手段20はエアセルである。フットレスト部5を揺動部材21で上方へ揺動させた状態から、エアセルを膨脹させることにより、フットレスト部5を更に上方へ揺動させることができる。なお、揺動手段20の構成については、エアセルに限定されるものではなく、フットレスト部5を上方へ揺動させることができる構成であればどのような構成であっても良い。
[背凭れ部の構成]
図1、図4、図5に示す通り、背凭れ部4は、身長方向に長い長方形の部材で構成されている。背凭れ部4には、第一回動軸C1と第二回動軸C2が取り付けられている。第一回動軸C1は、背凭れ部4の側部下方に左右方向を軸方向として取り付けられている。第一回動軸C1は、背凭れ部4を土台フレーム2に対して枢支している。第一回動軸C1は、背凭れ部4を座部に対して前後方向に移動させるための軸である。
また、第二回動軸C2は、背凭れ部4の下部に左右方向を軸方向として取り付けられている。第二回動軸C2には、後述する第一リンク部材22aの一方と、座部3に対して背凭れ部4を後方へリクライニングさせるための後述する第二アクチュエータ22dの一方と、が枢支されている。
このようにすることで、第一回動軸C1を中心に背凭れ部4を後方へリクライニングさせると、背凭れ部4の下部に設けた第二回動軸C2が前方へ移動する。第二回動軸C2が前方へ移動すると、第二回動軸C2に連結されたリンク部材22と連結している連結部23が前方へ移動する。連結部23が前方へ移動することでフットレスト部5は第三回動軸C3を中心に上方へ揺動することができる。なお、連結部23の前後方向の移動の定義は、後述する
また、揺動部材21を土台フレーム2の前側とフットレスト部5の後側との間に設けた場合には、揺動部材21の上部は左右方向を軸方向とする第四回動軸C4を中心に上方へ揺動することとなる。つまり、揺動部材21の後側、中央付近には、後述するリンク部材22としての第二リンク部材22b(第一アクチュエータ22c)の他方が取り付けられているため、第二リンク部材22b(第一アクチュエータ22c)によって、第四回動軸C4を中心に揺動部材21を上方へ揺動させることができ、揺動部材21の上方への揺動に連動してフットレスト部5を上方へ揺動させることができる。
また、フットレスト部5の後側と揺動部材21の前側との間に揺動手段20を設けた場合には、揺動手段20を駆動させることで、フットレスト部5を背凭れ部4のリクライニングに関係なく上方へ揺動させることができる。
背凭れ部4の内部には、昇降用ガイドレール16(図1参照)が設けられており、マッサージユニット13は昇降用ガイドレール16に沿って移動する。マッサージユニット13は身長方向に移動可能であるため、使用者の首から腰の間をマッサージユニット13でマッサージすることができる。
なお、図示していないが、背凭れ部4の各所にマッサージ部6としてのエアセルを設けてもよい。
[リンク部材の構成]
図4、図5に示すとおり、リンク部材22は、第一リンク部材22aと第二リンク部材22b(第一アクチュエータ22c)と第二アクチュエータ22dと連結部23と、で構成されている。リンク部材22を構成する各部材の詳細については後述する。
[第一リンク部材の構成]
図4、図5に示すとおり、第一リンク部材22aは、コの字型の板状の部材で構成されている。第一リンク部材22aの一方は背凭れ部4の下部に設けられた第二回動軸C2に枢支されており、他方は連結部23に連結されている。
また、第一リンク部材22aの一方の内側、コの字型の内側面には、第二アクチュエータ22dの一方が位置し、第二アクチュエータ22dの一方も第二回動軸C2を介して枢支されている。なお、第二アクチュエータ22dの他方は座部3の下部に対して枢支されている。
つまり、第二回動軸C2は、第一リンク部材22aと第二アクチュエータ22dを枢支している。
[第二リンク部材の構成]
図4に示すとおり、第二リンク部材22bは、第四回動軸C4を中心に揺動部材21を上方へ揺動させるための第一アクチュエータ22cである。
第一アクチュエータ22cの一方は連結部23に対して連結されており、他方は揺動部材21に取り付けられている。つまり、第一アクチュエータ22cを駆動させることによって、連結部23の前後方向への移動に関係なく、第四回動軸C4を中心に揺動部材21を上方へ揺動させることができる。
また、図5に示すとおり、揺動部材21を省いた構成としても良い。
揺動部材21を省いた構成とする場合、第一アクチュエータ22cの他方を揺動部材21に代えてフットレスト部5に連結させるようにするとよい。第一アクチュエータ22cは、後述する連結部23を介してフットレスト部5と背凭れ部4とを連結している。そのため、背凭れ部4を後方へリクライニングさせると、背凭れ部4の後方へのリクライニングに連動して第一リンク部材22aが前方へ移動し、連結部23も前方へ移動する。連結部23には、第一アクチュエータ22cを介してフットレスト部5が連結されているため、背凭れ部4の後方へリクライニングに連動してフットレスト部5は、第三回動軸C3を中心に上方へ揺動する。なお、第一アクチュエータ22cを駆動させることにより、第三回動軸C3を中心にフットレスト部5を上方へ揺動させることができる。
[連結部の構成]
図6は本発明の一実施形態に係る連結部23を拡大した斜視図であり、(a)は連結部23を連結部用ガイドレール23aと連結部用ローラー23bとで構成した状態を示す図である。(b)は連結部23をピニオン23cとラック23dと駆動部10とで構成した状態を示す図である。
図6(a)に示すとおり、連結部23は、コの字型の板状の部材で構成されている。連結部23の側部には、連結部用ガイドレール23a上を前後方向に移動するための連結部用ローラー23bが取り付けられている。連結部23は、第一土台フレーム支持部2dの上面に設けられた連結部用ガイドレール23a上に位置している。連結部23には、第一リンク部材22aの他方と第二リンク部材22bとしての第一アクチュエータ22cの一方とが取り付けられている。そのため、連結部23は、第一リンク部材22aの前方への移動に連動して前方へ移動するようになっている。
また、図6(b)に示すとおり、連結部23は、連結部用ガイドレール23aと連結部用ローラー23bに代えて、ラック23dとピニオン23cと駆動部10とで構成しても良い。
具体的には、第二リンク部材22bを棒状の部材で構成し、連結部用ガイドレール23aをラック23dにし、連結部用ローラー23bをピニオン23cにし、ピニオン23cを駆動させるための駆動部10を設けることで実現することができる。連結部23に駆動部10を設けることにより、後述する第二アクチュエータ22dをなくし、ラック23d上を連結部23自体が前後方向に移動することで第一回動軸C1を中心に背凭れ部4をリクライニングさせることができるようになる。なお、本実施例においては、第二リンク部材22bを棒状の部材で構成したが、図6(a)に示すような第一アクチュエータ22cの構成であってもよい。
[第二アクチュエータの構成]
図4、図5に示すとおり、背凭れ部4と座部3との間には、背凭れ部4を座部3に対してリクライニングさせるための伸縮自在の第二アクチュエータ22dが設けられている。第二アクチュエータ22dの一方は、背凭れ部4の下部に設けられた第二回動軸C2に枢支されている。具体的には、第一リンク部材22aの一方の内側、コの字型の内側面に、第二アクチュエータ22dの一方が位置している。また、第二アクチュエータ22dの他方は、座部3の下部に対して取り付けられている。
つまり、第二アクチュエータ22dは、第一リンク部材22aとともに第二回動軸C2に枢支されている。第二アクチュエータ22dを駆動させることによって、第一回動軸C1を中心に背凭れ部4を後方へリクライニングさせたり、前方へ起こしたりすることができる。
[動作パターン]
図4に示すとおり、動作パターンは、は背凭れ部4を起こした状態、フットレスト部5を下方へ揺動させた状態(図4(a)の状態)から、背凭れ部4を後方へリクライニングさせた状態、フットレスト部5を上方へ揺動させた状態(図4(b)の状態)にし、その後、第一アクチュエータ22cを駆動させ、フットレスト部5を更に上げた状態(図4(c)の状態)へと状態を変化させる動作である。
図4(a)の状態から、第二アクチュエータ22dを収縮させると、背凭れ部4は第一回動軸C1を中心に後方へリクライニングを開始する。背凭れ部4の下部には第一リンク部材22aが第二回動軸C2を介して枢支されているため、背凭れ部4の後方へのリクライニングに伴い第一リンク部材22aは前方へ移動する。第一リンク部材22aは連結部23と連結されているため、第一リンク部材22aの前方への移動に伴い連結部23も前方へ移動する。連結部23には、第二リンク部材22b(第一アクチュエータ22c)が連結されているため、連結部23の前方への移動に伴い第四回動軸C4を中心に第二リンク部材22b(第一アクチュエータ22c)と連結された揺動部材21を上方へ揺動させることができる((b)の状態)。その後、第一アクチュエータ22cを駆動させる。第一アクチュエータ22cを駆動させることによって、揺動部材21を更に上方へ揺動させることができる。つまり、揺動部材21の前側に位置するフットレスト部5を更に上方へ揺動させることができる((c)の状態)。なお、第一アクチュエータ22cを駆動させなくても、揺動手段20としてのエアセルを膨脹させることで、フットレスト部5を更に上方へ揺動させることもできる。
つまり、背凭れ部4と揺動部材21とは、リンク部材22を介して連結されているため、背凭れ部4を後方へリクライニングさせる際に、背凭れ部4の重さを利用してフットレスト部5を上方へ揺動させることでリンク部材22が受ける負荷を軽減させることができる。
なお、動作パターンは一例であり、リンク部材22の動作が含まれるものであれば、どのような動作パターンであってもよい。
[他の実施形態]
図7、8は、他実施形態に係るマッサージ機1を示す図である。
図7は本発明の他実施形態に係るマッサージ機1の左側面図であり、(a)は背凭れ部4を起こした状態を示す図である。(b)は背凭れ部4を後方へリクライニングさせた状態を示す図である。図8は本発明の他実施形態に係る連結部23を拡大した斜視図である。なお、図8は土台フレーム2の一部を省略している。
図7、図8に示すように、リンク部材22である第一リンク部材22a、第二リンク部材22bと連結部23を有している。一実施形態と大きく異なる点は、連結部用ガイドレール23aに対して前後方向に連結部23を揺動可能にし、連結部23の端部23eが結部用ガイドレール23aに枢支されていることである。連結部23が連結部用ガイドレール23aに枢支されることで、一実施形態での連結部23による連結部用ガイドレール23上での前後方向への移動が、連結部用ガイドレール23aを中心に前後方向への揺動移動に変わる。このような構成とすることにより、背凭れ部4を後方へリクライニングさせる際に、背凭れ部4の重さを利用してフットレスト部5を上方へ揺動させることにより、リンク部材22が受ける負荷を軽減させることができる。また、背凭れ部4を前方へ起こす際に、フットレスト部5の重さを利用して背凭れ部4を前方へ起こすことにより、リンク部材22が受ける負荷を軽減させることができる。具体的には、図7(a)の状態から第二アクチュエータ22dを収縮させると、背凭れ部4が第一回動軸C1を中心に後方へリクライニングすることで、背凭れ部4の下部に連結した第一リンク部材22aが前方へ移動する。第一リンク部材22aは連結部23と連結されているため、第一リンク部材22aの前方への移動に伴い、連結部23が連結部用ガイドレール23aを中心として前方に揺動移動する。連結部23には第二リンク部材22b(第一アクチュエータ22c)が連結されているため、連結部23の前方への揺動移動に伴い、第四回動軸C4を中心に第二リンク部材22b(第一アクチュエータ22c)と連結された揺動部材21を上方へ揺動させることができる((b)の状態)。その後、第一アクチュエータ22cを駆動させる。第一アクチュエータ22cを駆動させることによって、揺動部材21を更に上方へ揺動させることができる。
本発明は、少なくとも、背凭れ部を後方へリクライニングさせる際に、背凭れ部の重さを利用してフットレスト部を上方へ揺動させることにより、リンク部材が受ける負荷を軽減させることができるマッサージ機に適用できる。
2 土台フレーム
3 座部
4 背凭れ部
5 フットレスト部
21 揺動部材
22 リンク部材
22a 第一リンク部材
22b 第二リンク部材
23 連結部

Claims (8)

  1. 使用者が着座する座部と、
    少なくとも前記座部を支持する土台フレームと、
    前記座部の後部に連結されたリクライニング可能な背凭れ部と、
    前記座部の前部に連結された揺動可能なフットレスト部と、
    前記フットレスト部の後部に位置し前記フットレスト部を揺動させる揺動部材と、
    前記背凭れ部のリクライニングに連動して前記フットレスト部を前記座部に対して揺動させるリンク部材と、
    前記リンク部材が取り付けられる連結部と、を有し、
    前記リンク部材は、
    一方が前記背凭れ部に連結され他方が前記連結部に連結された第一リンク部材と、
    一方が前記連結部に連結され他方が前記揺動部材に連結された第二リンク部材と、からなり、
    前記連結部は、前記土台フレームに対して取り付けられているとともに前記土台フレームに対して前後方向に移動可能に構成されたことを特徴とするマッサージ機。
  2. 前記フットレスト部と前記揺動部材との間には、前記フットレスト部を前記座部に対して揺動させるための揺動手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載のマッサージ機。
  3. 使用者が着座する座部と、
    少なくとも前記座部を支持する土台フレームと、
    前記座部の後部に連結されたリクライニング可能な背凭れ部と、
    前記座部の前部に連結された揺動可能なフットレスト部と、
    前記背凭れ部のリクライニングに連動して前記フットレスト部を前記座部に対して揺動させるリンク部材と、
    前記リンク部材が取り付けられる連結部と、を有し、
    前記リンク部材は、
    一方が前記背凭れ部に連結され他方が前記連結部に連結された第一リンク部材と、
    一方が前記連結部に連結され他方が前記フットレスト部に連結された第二リンク部材と、からなり、
    前記連結部は、前記土台フレームに対して取り付けられているとともに前記土台フレームに対して前後方向に移動可能に構成されたことを特徴とするマッサージ機。
  4. 前記連結部にはローラーが設けられており、
    前記土台フレームには前後方向に延設されたガイドレールが設けられており、
    前記ローラーは、前記ガイドレール上を転動することで前後方向に移動可能となっていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のマッサージ機。
  5. 前記連結部の端部は前記土台フレームに枢支され、
    前記連結部は、前記土台フレームに対して揺動可能に構成されたことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のマッサージ機。
  6. 前記第二リンク部材は、第一アクチュエータであることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のマッサージ機。
  7. 前記連結部に設けられ、前記連結部を前後方向に移動させるための駆動部を有することを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載のマッサージ機。
  8. 前記背凭れ部を前記座部に対してリクライニングさせるための第二アクチュエータを更に備えることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載のマッサージ機。
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