JP7266597B2 - 微生物のコロニー形成を抑制するための置換トラン - Google Patents

微生物のコロニー形成を抑制するための置換トラン Download PDF

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Description

関連出願
本出願は、2017年7月27日に米国特許法111条(b)の下に出願された米国仮特許出願第62/537,661号、および2018年5月25日に米国特許法111条(b)の下に出願された米国仮特許出願第62/676,676号に対する優先権を主張するものである。上記出願の全ての開示全体が、参照により全ての目的のために本明細書に明示的に組み込まれる。
本発明は、概して微生物学の分野に関し、より具体的には、物理的表面または生体表面を化合物または化合物の製剤と接触させることにより、微生物増殖を減少させるためまたは微生物コロニー、特に病原体を排除するための化合物、製剤、および方法に関する。
微生物を不快なものとしているのは、感染症または疾患を引き起こす、その潜在的病原性および能力である。病原菌は、グラム陰性ファミリーおよびグラム陽性ファミリーの両方に見られる。いくつかの関連する病原体微生物は以下を含む:グラム陽性細菌(Staphylococcus aureus、Streptococcus pyogenes、Enterococcus菌種、Clostridium tetani、Listeria monocytogenesおよびClostridium perfringens等)、グラム陰性細菌(Pseudomonas菌種、Klebsiella菌種、Salmonella菌種およびEnterobacteriaceae等)、および真菌(Candida albicans、Candida parapsilosis、Malassezia furfur、Trichophyton菌種、Trichoderma、およびAspergillus菌種等)。典型的な皮膚病原体は、Staphylococcus aureus、種々のPseudomonas菌種等の細菌、およびCandida albicans等の真菌を含む。
医療、家庭、または工業用途の洗浄剤としての水の使用が、微生物の付着、増殖、およびコロニー形成のための適切な栄養を提供し得ることは一般的に認められた知識である。十分な洗浄剤、防腐剤、または既存の抗菌剤を使用しないと、製品または製品が準備される物理的表面が様々な微生物に感染する場合がある。これは、変色した、臭気を帯びた、または製品の腐敗を引き起こすカビもしくは他の微生物を含む製品において最終的に顕在化する可能性があり、その製品を消費者が許容できないものにする。さらに、目に見えない微生物汚染は、病原性微生物の場合、消費者の健康に対する重大なリスクとともに食物が媒介する疾病の重大な危険を呈する。加えて、病院設備、手術器具の準備、滅菌、および洗浄、ならびに血液および他の生体液と相互作用する管および材料の無菌性の維持は重大な課題である。最後に、多くの微生物は、現在の抗生物質に耐性を示すようになっており、既存の洗浄技術の使用にもかかわらず、それらが増殖することが可能である。これらの耐性微生物に対する新しい処理が、臨床の場において切実に必要とされている。
多くの消毒剤は、組織損傷特性のために、使用中にヒトに対するリスクを呈する。例えば、フェノール、塩素、および他の強力な物質を含有する消毒剤は、製品の使用中に消費者の皮膚および粘膜組織を損傷するリスクを呈し得る。ヒトに対する潜在的毒性によって、消費者に使用可能な消毒剤の種類および/またはそれらが使用され得る用途が限定される場合がある。
米国特許第6,599,945号および第7,094,809号は、感染性ヘルペスウイルス粒子の形成の阻害における、またはNeisseria gonorrhoeaeによって引き起こされる淋病を治療するための、いくつかのヒドロキシトラン化合物およびそれらの使用を開示している。米国特許第6,599,945号および第7,094,809号に概説される化合物は、Neisseria gonorrhoeaeに対しては活性を示すが、N.meningitides、E.coli、S.aureus、S.pyogenes、P.aeruginosa、およびC.albicansに対して活性を示すことはできなかった。本出願に概説される化学種をE.coliおよびT.Salmonellaに適用したとき、それらはUS7,094,809に記載されているものよりもはるかに低い投薬濃度で抗菌活性を示した。WO2009/126700は、UV照射等のスキンケア、および化粧用途のための同様の化合物の使用を開示している。また、US8,716,355(WO2011/0130468)およびUS8,680,142(WO2011/0160301)は、抗腫瘍剤として使用するためのヒドロキシトランを開示している。出願人BioMendicsに対するWO2016/164531 A2は、オートファジー抑制因子として使用するための、および創傷ケア用途のための特定のスチルベンおよびトラン化合物を開示している。しかしながら、これらおよび他のトランの抗菌化合物としての潜在的有用性は、本発明を行うまでは未知であった。
物理的表面および/または生体表面を処理するために使用することができる改善された抗微生物剤が依然として必要である。
本発明は、概して、特に皮膚、粘膜、創傷等の生体表面、またはテーブル、カウンター、医療器具等の物理的表面上の、微生物増殖の阻害または抑制に関する。
第1の態様において、本発明は、物理的表面または生体表面上の疑わしい病原性微生物の成長を阻害するため、またはそれらを死滅させるための方法であって、物理的表面または生体表面を、
構造(I)
Figure 0007266597000001

(式中、RおよびRは、フェニル環の任意の利用可能な位置にある独立した置換基であり、mおよびnは、独立して、フェニル環上の置換基の数をそれぞれ表す1、2、または3であり、
各R、Rは、独立して、ヒドロキシ、チオール、-(C-C)アルコキシ、-(C-C)RH”(式中、RはOまたはSである)、および(ハロ)(C-C)アルキル-(式中、pは1、2、または3である)から選択される)を有する抗微生物的に有効な量の置換トラン化合物、およびその塩を含む抗微生物製剤と接触させることを含むが、
但し、置換トラン化合物は、3,4’,5-トリヒドロキシトランではない、方法を提供する。
例えば、いくつかの実施形態において、トラン化合物はアルコキシトランであり、RおよびR置換基の少なくとも1つは-(C-C)アルコキシ、例えば、メトキシまたはエトキシである。他の実施形態において、トラン化合物はヒドロキシトランであり、RおよびR置換基の少なくとも1つはヒドロキシである。他の実施形態において、トラン化合物はチオトランであり、RおよびR置換基の少なくとも1つはチオールである。場合によって、トラン化合物は上記のいずれかの組み合わせである。
置換トラン化合物は、少なくとも1つのRおよび1つのRを含むが、それらは同じでも異なってもよい。例えば、トラン化合物は、二置換、三置換、四置換であり得るか、または5個もしくは6個の置換基で置換されてもよく、それらのいずれかが同じでも異なってもよい。4,4’-ジヒドロキシトラン、4,4’-ジヒドロキシ-3-メトキシトラン;4-ヒドロキシ-4’-メトキシトラン、3,5,3’,5’テトラヒドロキシトラン、2,4,4’-トリメトキシトラン、3,5,3’,5’テトラメトキシトラン、および4-ヒドロキシ-4’-トリフルオロメチルトランを含む数個の例示的な置換トラン化合物を下の表Aに提供する。
置換トラン化合物は、抗微生物製剤の総重量に基づいて約0.01重量%~約30重量%の量で存在し得る。例えば、トラン化合物は、約0.0001重量%~約25重量%、または約0.1%~約20%、または約0.001%~約20%の量で存在し得る。製剤は、約4.1~約8.5のpHを有してもよく、洗浄剤、好ましくは実質的にフェノールを含まない洗浄剤をさらに含んでもよい。いくつかの実施形態において、第2の抗微生物剤は、ジクロロフェン、ヘキサクロロフェン、アルデヒド、アルコール、抗微生物性カルボン酸およびその誘導体、有機金属化合物、ヨウ素化合物、四級アンモニウム化合物、スルホニウムおよびホスホニウム化合物、メルカプト化合物およびアルカリ金属、アルカリ土類金属およびその重金属塩、尿素、トリブロモサリチルアニリド、2-ブロモ-2-ニトロ-1,3-ジヒドロキシプロパン、ジクロロベンゾオキサゾロン、クロルヘキシジン、イソチアゾロン、ベンズイソチアゾロン誘導体、ならびにこれらのいずれか2つ以上の組み合わせから選択される。
前述の方法および製剤は、表面上の単数または複数の微生物の増殖を抑制することによって表面を殺菌または消毒するために使用され得る。場合によっては、表面は、消毒されなければならず、かつ手技を通して本質的に無菌状態を維持しなければならない手術機器、手術器具、および天板、管、注射器等の物体から選択される物理的表面である。他の実施形態において、表面は、消毒されていない不要な細菌の摂取に至る可能性がある、まな板、天板、テーブル上面、ナイフ、他の用具、調理器具等から選択される調理表面から選択される物理的表面である。さらに他の実施形態において、表面は、静脈内ラインまたはポート、動脈ラインまたはポート、PICCライン、カテーテル、ドレイン、および切開部位等の、皮膚が完全に無傷ではない部位の生体表面である。そのような生体表面は、例えば、皮膚、頭皮、毛髪、目、粘膜、ならびに内側および外側開口部を含み得る。
別の実施形態において、方法および製剤は、細菌バイオフィルムをインサイチュで破壊するのに有用であり得る。
本方法のいくつかの態様において、疑わしい病原性微生物は、Neisseria、Chlamydia、Acinetobacter、Haemophilus、Helicobacter、Proteus、Bordetella、Psuedomonas、Salmonella、Enterobacter、Escherichia、Klebsiella、Vibrio、またはYersinia属等のグラム陰性細菌である。他の態様において、疑わしい病原性微生物は、Staphylococcus、Streptococcus、Bacillus、Clostridium、Listeria、またはCorynebacterium等のグラム陽性細菌である。特定の実施形態において、疑わしい病原性微生物は、有病率、またはメチシリン、バンコマイシン、またはカルバペネム等の既知の「最終手段としての」抗生物質に対する実際のもしくは将来的な耐性に起因して重要な病原体であると見なされるものである。これらの重要な病原体は、Acinetobacter baumannii(カルバペネム耐性);Pseudomonas aeruginosa(カルバペネム耐性);Enterobacteriaceae(カルバペネム耐性、ESBL産生);Enterococcus faecium(バンコマイシン耐性);Staphylococcus aureus(メチシリン耐性、バンコマイシン中間体および耐性);Helicobacter pylori(クラリスロマイシン耐性);Campylobacter菌種(フルオロキノロン耐性);Salmonellae(フルオロキノロン耐性);Neisseria gonorrhoeae(セファロスポリン耐性、フルオロキノロン耐性);およびE.coli種の菌株を含む。
さらに他の態様において、疑わしい病原性微生物は、Candida属、Apergillus属、Cladosporium属、Epidermophytum属、Microsporum属、Tricophytum属、およびPenicillium属のもの等の真菌である。
別の態様において、本発明は、単数または複数の微生物のバイオフィルム形成を阻害または妨害する方法であって、微生物を、
構造(I)
Figure 0007266597000002

(式中、RおよびRは、フェニル環の任意の利用可能な位置にある独立した置換基であり、mおよびnは、独立して、フェニル環上の置換基の数をそれぞれ表す1、2、または3であり、
各R、Rは、独立して、ヒドロキシ、チオール、-(C-C)アルコキシ、-(C-C)RH”(式中、RはOまたはSである)、および(ハロ)(C-C)アルキル-(式中、pは1、2、または3である)から選択される)を有する有効量の置換トラン化合物、およびその塩を含む抗微生物製剤と接触させることを含むが、
但し、置換トラン化合物は、3,4’,5-トリヒドロキシトランではない、方法を含む。
特定の実施形態において、置換トラン化合物は、約0.008mM~約1mMの範囲の濃度で抗微生物製剤中に存在する。特定の実施形態において、置換トラン化合物は、約0.625mMの濃度で抗微生物製剤中に存在する。
特定の実施形態において、置換トラン化合物は、抗微生物製剤の総重量に基づいて約0.0001重量%~約30重量%の範囲の量で抗微生物製剤中に存在する。特定の実施形態において、置換トラン化合物は、抗微生物製剤の総重量に基づいて約0.01重量%~約25重量%の範囲の量で抗微生物製剤中に存在する。特定の実施形態において、置換トラン化合物は、抗微生物製剤の総重量に基づいて約0.1重量%~約30重量%の範囲の量で抗微生物製剤中に存在する。
特定の実施形態において、抗微生物製剤は、1日1回から1日当たり最大約6回まで投与される。特定の実施形態において、抗微生物製剤は、局所、経皮、経口、経鼻、眼、耳、静脈内、筋肉内、皮下、直腸内、および膣内からなる群から選択される投与経路を介して投与される。
特定の実施形態において、置換トラン化合物は4-ヒドロキシ-4’-メトキシトランを含む。特定の実施形態において、単数または複数の微生物はグラム陽性細菌を含む。特定の実施形態において、単数または複数の微生物はグラム陰性細菌を含む。特定の実施形態において、単数または複数の微生物は真菌を含む。特定の実施形態において、単数または複数の微生物はメチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)を含む。
他の実施形態および態様を以下に記載する。
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を形成する添付の図面は、本開示のいくつかの態様において本発明を例示し、説明とともに、本開示の原理を説明する役割を果たす。図中において、線、層および領域の厚さが、明確さのために誇張されている場合がある。
置換トランBM3103の抗微生物作用の棒グラフを示す。 置換トランBM3103の抗微生物作用の棒グラフを示す。 置換トランBM3213の抗微生物作用の棒グラフを示す。 置換トランBM3303の抗微生物作用の棒グラフを示す。 実施例10~12で用いられる方法を示す。 メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA USA 300)に対するBM3103の製剤の抗微生物作用の棒グラフ(図6A)および表(図6B)を示す。 Pseudomonas aeruginosaに対するBM3103の製剤の抗微生物作用の棒グラフを示す。 Candida albicansに対するBM3103の製剤の抗微生物作用の棒グラフを示す。 アルコールゲル製剤中のBM3103の24時間プレートアッセイ後のMRSA USA 400の細菌数を示すグラフである。 Transcutol製剤中のBM3103の24時間プレートアッセイ後のMRSA USA 400の細菌数を示すグラフである。 Transcutol製剤中のBM3103の24時間プレートアッセイ後のA.baumanniの細菌数を示すグラフである。 MRSA USA 400のバイオフィルム阻害アッセイの結果を示す画像である。 MRSA USA 400のBM3103処理が、陽性PI染色によって示されるように細胞死を誘導することを示す一連の画像である。 確立されたMRSA USA 400バイオフィルムのBM3103による24時間の処理を示す画像である。 MRSA USA 400のBM3101処理が、陽性PI染色によって示されるように既存のバイオフィルムにおいて細胞死を誘導することを示す一連の画像である。
本発明を特徴付けるために使用される数値範囲、測定値およびパラメータ、例えば、角度、成分の量、ポリマー分子量、反応条件(pH、温度、投入量等)、物理的寸法等は、必然的に近似値であり、できるだけ正確に報告されているが、それらはそれぞれの測定に由来する不正確さを本質的に含んでいる。その結果、本明細書および特許請求の範囲において使用される大きさの範囲を表現する全ての数字は、全ての場合において「約」という用語によって修飾されると理解されるべきである。全ての数値範囲は、その範囲の外側境界内の全ての可能な増分部分範囲を含むと理解されたい。したがって、30~90単位の範囲は、例えば35~50単位、45~85単位、および40~80単位等を開示する。別途定義されない限り、パーセンテージはwt/vol%である。
本明細書に引用される全ての特許、公開特許出願、および非特許文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
いくつかの態様において、本発明は、単一のトランの投与、1つより多くのトランの同時投与、または1つのトランの後に2つ目のトランの連続投与を含む、細菌感染を抑制する方法を含む。トラン化合物は、以下の項により詳細に記載される。それらは連続的にまたは同時に投与され得る。化合物は、製剤の賦形剤に応じて、1日1回から1日当たり最大約6回まで投与され得る。投与経路は、局所、経皮、経口、経鼻、眼、耳、IV、IM、皮下、直腸内、および膣内を含む。
製剤の調製における医薬品賦形剤の使用は、通常、医薬論文、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th Edition(1990)および続版でありRemingtons:The Science and Practice of Pharmacy,22nd edition(2012)等から十分に理解される。局所製剤は、特に、溶液、懸濁液、クリーム、軟膏、およびハイドロゲル中で、溶媒、乳化剤、軟化剤、溶媒等と組み合わせることができる(Handbook of Formulating Dermal Application,Nava Dayan,2016;Topical Drug Delivery Formulations,David Osborne&Anton Amann,1989)。
特定の実施形態において、本発明は、重量パーセントベースで、製剤の約0.01%~約30%を構成し得る活性成分(トラン化合物)を含有する製剤に関与する。特定の実施形態において、活性成分(トラン)は、製剤の約0.1%~約25%を構成し得る。最適には、抗生物質の投与量は0.1~20%である。
化学的および生物学的定義
別途定義されない限り、本明細書において使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者に一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書に記載されるものと類似または同等のあらゆる方法および材料を本発明の実施または試験に使用することができるが、好適な方法および材料を本明細書に記載する。書籍、雑誌論文、米国または外国の公開特許出願、米国または外国の発行特許、およびいずれか他の参考文献を含む、本明細書に引用される全ての参考文献は、引用された参考文献中に提示されている全てのデータ、表、図、およびテキストを含むそれらの全体が、参照によりそれぞれ本明細書に組み込まれる。
本明細書を通して使用される以下の用語は以下に記載する意味を有する。
本明細書で使用される場合、用語「-(C-C)アルキル」は、1~6個の炭素原子を有する直鎖および分岐鎖の非環状飽和炭化水素を指す。代表的な直鎖-(C-C)アルキル基は、メチル、-エチル、-n-プロピル、-n-ブチル、-n-ペンチル、および-n-へキシルを含む。代表的な分岐鎖-(C-C)アルキル基は、イソプロピル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、1,1-ジメチルプロピル、および1,2-ジメチルプロピル、メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、3-エチルブチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル等を含む。より一般的には、下付き文字は、鎖内の炭素原子の数を指す。したがって、用語「-(C-C)アルキル」は、1~3個の炭素原子を有する直鎖および分岐鎖の非環状飽和炭化水素を指す。
本明細書で使用される場合、「-(C-C)アルコキシ」は、1つ以上のエーテル基および1~6個の炭素原子を有する直鎖および分岐鎖の非環状炭化水素を意味する。代表的な直鎖および分岐鎖(C-C)アルコキシは、-メトキシ、-エトキシ、-プロポキシ、-ブチルオキシ、-ペンチルオキシ、-へキシルオキシ、-メトキシメチル、-2--ジヒドロキシ-、-5-メトキシペンチル、-3-エトキシブチル等を含む。また、「-(C-C)アルコキシ」は、1~3個の炭素原子のみを有する以外は、同様に定義される。
本明細書で使用される場合、「-(C-C)RH」(式中、RはOまたはSである)は、1つ以上のヒドロキシルまたはチオール基および1~6個の炭素原子を有する、直鎖または分岐鎖の非環状アルコールまたは炭化水素チオールを意味する。代表的な直鎖および分岐鎖-(C-C)RHは、-メタノール、メタンチオール、エタノール、エタンチオール、n-プロパノール、イソスロパノール、n-プロパンチオール等を含む。また、「-(C-C)RH」は、1~3個の炭素原子のみを有する以外は、同様に定義される。
本明細書で使用される場合、用語「ハロ」および「ハロゲン」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを指す。
本明細書で使用される場合、「ハロ‐アルキル」または「(ハロ)(C-C)アルキル-」は、p個の位置(式中、pは1、2、または3である)でハロで置換された(C-C)アルキル鎖を意味する。ハロ置換基は、(C-C)アルキルの同じまたは異なる炭素上で置換され得る。代表的な「(ハロ)(C-C)アルキル-」基は、例えば、-CF、-CHCHF、-CHCHCHCl、-CHBr、-CHBrCl、-CHCFCl、-CHCHI、-CHCHCHClCHBr等を含む。
いくつかの実施形態において、構造中に示され、置換基RおよびRを含有する、2個のフェニル環が存在する。特定の実施形態において、フェニル環上には1~3個のR置換基、および1~3個のR置換基が存在する。いくつかの実施形態において、フェニル環上のRおよび/またはRの位置は、ほとんどパラ位またはメタ位であり、すなわち、一方のフェニル環上の3、4、または5位と、他方のフェニル環上の3’、4’、および5’位であるが、オルト位(2、2’、6、および6’)に置換基を有することも可能である。第1のフェニル環上に1個、2個、または3個のR置換基が存在してもよく、それに対応して、第2のフェニル環上に1個~3個のR置換基が存在してもよい。これらの中の全ての順列が可能であり、例えば、1個のRおよび1個のR、2個のRおよび2個のR、3個のRおよび3個のR、1個のRおよび2個のR、1個のRおよび3個のR、2個のRおよび1個のR、2個のRおよび2個のR、2個のRおよび3個のR、3個のRおよび1個のR、または3個のRおよび2個のRである。各R1-2は、独立して選択され、2個以上が存在する場合、それらは同じでも異なってもよい。換言すると、Rの各出現は、別のRまたはRと同じでも異なってもよく、Rの各出現は、別のRまたはRと同じでも異なってもよい。
本開示に従って、いくつかの特異的置換トラン抗微生物化合物の非限定的な例を表Aに示す。
Figure 0007266597000003
前述のトラン化合物は概して極性であり、それぞれの末端に特定の電気陰性置換基(例えば、-OH、-OCH、-ハロ等)を有することが見て取れる。これは絶対必要ではないが、溶液状態でリオトロピックまたは部分秩序構造をとるように、分子に液晶様挙動を提供することが望ましい場合がある。理論に束縛されることを望むものではないが、これは液晶性質である細菌バイオフィルムを透過して破壊するそれらの能力を促進し得ると考えられる。これらの化合物は、植物、動物、ヒト、または細菌もしくは他の微生物が付着およびコロニー形成し得る物理的表面の微生物コロニー形成を防止するために単独でおよび組み合わさって作用する。本発明は、細菌感染を防止または処理するために、スプレー、コーティング、ミセル、リポソーム、ゲル、石鹸、フォーム、またはクリームに配合されるこれらの化合物の使用についてさらに記載する。
本明細書において置換トラン化合物とも称されるトラン化合物は、上に特定される化合物の塩も含む。トラン化合物、特にこれらのモノまたはポリヒドロキシル化化合物は、pHに応じて1つ以上のプロトンを容易に放出してアニオンを形成する。そのようなアニオンは、一価、二価、および三価のカチオン等のカチオンと組み合わさって塩を形成することができる。一価のカチオン(M)の場合、単一のトランを結合させてMトラン塩を形成する。同様に、二価のカチオン(M2+)の場合、2つの分子を結合させてM2+(トラン塩を形成し、三価のカチオン(M3+)の場合、3つのトラン分子を結合させてM+3(tolan塩を形成する。塩は、ほとんどの場合は水性媒体に容易に溶解し、製剤化を容易にし得る。トラン塩形成のための、限定的ではなく例示的なカチオンは:NaまたはK、Mg2+、Mn2+、Zn2+、Ca2+、Cu、Cu2+、Fe2+、およびFe3+を含む。O-グリコシドは同様の様式で形成され得る。
表面を消毒または殺菌するための抗微生物性トランの有用性
代表的な置換トランである4-ヒドロキシ-4’-メトキシトラン(BM3103)が、微生物増殖を制御するために有用であることが示された。BM3103は、以前のデータによって3,5,4’-トリヒドロキシトランが無効であることが示されていた野生型E.Coliに対して有効であることが分かった。BM3103はまた、菌叢またはバイオフィルムの形成を破壊することも示された。加えて、BM3103は、一連の微生物に対して著しい抗微生物活性を有することも示された。さらに、BM3103およびその関連する置換トランは、低い局所毒性を有し、ヒトおよび動物の皮膚において広範な安全性を有する。これにより、それらは製品中で広範な安全性プロファイルを有する製剤として有用となり得る。さらに、それらは、抗微生物特性を有する最終製品を提供するように他の構成要素とともに製剤化することができる。
抗微生物活性を有する置換トランは、消毒剤として製剤化および利用することができ、物理的表面または生体表面上に使用することができる。本明細書で使用される場合、「微生物」は、特に細菌および真菌(それらの糸状形態および酵母形態の両方を含む)を含む全ての分類の病原体を包含する広義な用語である。細菌は、グラム陰性染色性およびグラム陽性染色性の両方、ならびに棒状形態および桿菌形態の両方を含む。重要な病原細菌および病原真菌、ならびにそれらが見られる可能性がある用途は、表Bに特定されるものを含む。
Figure 0007266597000004
本明細書で使用される場合、「抗微生物性」は、微生物の死滅(例えば、殺菌性または殺真菌性)および微生物の増殖の阻害(例えば、静細菌性または静真菌性)の両方を包含する広義な用語である。しばしば生物系において、静菌剤が増殖を防止するのに十分である一方で、体自体が自然の手段を通して感染性生物を体外に追放する。本明細書で使用される場合、用語「消毒する」は、環境(例えば、表面)における多くのまたは全ての望ましくない(例えば、病原性)微生物の排除を意味する。本明細書で使用される場合、用語「殺菌する」は、公衆衛生法令に従って安全であると考えられるレベルまで無生物環境における汚染物質を減少させること、または細菌集団をかなりの数減少させることを意味する。
BM3103および関連する置換トラン抗微生物薬の特性を考慮すると、本化合物は、所望の濃度に達するように溶媒と組み合わせることができる活性成分または助剤として使用することができ、最終製品に所望の抗微生物活性、消毒活性、または殺菌活性を提供する。同様に、本化合物は、洗浄剤、石鹸、界面活性剤、軟化剤等の消費者製品に典型的に見られる構成要素と組み合わせることができる。
特定の態様において、トランと記載される抗菌剤は、1つ以上の抗微生物剤の組成物に組み合わせることができる。次いで、この組成物を、広域スペクトルの抗微生物剤、消毒剤、または殺菌剤を作成するために他の成分と組み合わせることができる。さらに、特定の態様において、トランと記載される抗菌剤は、複数の製剤を用いる併用療法において同じ製剤中の1つ以上の抗生物質と組み合わせることもできる。好適な抗生物質は、アミノグリコシド、アンサマイシン、カルバセフェム、フラジール(メトロニダゾール)、ネオマイシン硫酸塩、カルバペネム、セファロスポリン、グリコペプチド、マクロライド、モノバクタム、ペニシリン、ポリペプチド、ポリミキシン、キノロン、スルホンアミド、およびテトラサイクリンを含み得る。好適な抗生物質の例として、限定されないが、クリンダマイシン、チゲサイクリン、バンコマイシン、シプロフロキサシン、オフロキサシン、スルファメトキサゾール、トリメトプリム/スルファメトキサゾール、アモキシシリン、ペニシリンV、ペニシリンG、プロカインペニシリン、ベンザチンペニシリン、カルベニシリン、メズロシリン、アンピシリン、ピペラシリン、アルスフェナミン、クロラムフェニコール、クリンダマイシン、リンコマイシン、エタンブトール、ホスホマイシン、フシジン酸、フラゾリドン、イソニアジド、リネゾリド、メトロニダゾール、ムピロシン、ニトロフラントイン、プラテンシマイシン、ピラジナミド、キヌプリスチン/ダルホプリスチン、リファンピシン(米国ではリファンピン)、チアンフェニコール、チミダゾール、ダプソン、クロファジミン、バカンピシリン、チエアルシリン(tiearcillin)、チカルシリン、ピペラシリン/タゾバクタム、アズトレオナム、セフォテタン、ロラカルベフ、メフォキシン、メレム、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、プリマキシン、サイクロセリン、カナマイシン、ジクロキサシリン、デメクロサイクリン、ミノサイクリン、ドキシサイクリン、オキシテトラサイクリン、トブラマイシン、ゲンタマイシン、ネオマイシン、アミカシン、クララミエイン(craramyein)、ネブシン、エリスロマイシン/スルフイソキサゾール、ネトロマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、セフォタキシム、セフロキシム、セファゾリン、セフチブテン、セフチゾキシム、セファクロル、セフォペラゾン、セフプロジル、セファドロキシル一水和物、セフタジジム、トリメトプリム/スルファメトキサゾール、セファレキシン、セファゾリン、セファマンドールナファート、セフェピム、セフォニシド、スルファジアジン、ノルフロキサシン、エノキサシン、セフジニル、セロマイシン、セフトリアキソン、セフィキシム、セフタジジム、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、メテナミン、エチオナミド、トロバフロキサシン、スパルフロキサシン、インターフェロン-α、インジナビル、ガンシクロビル、ホスカルネット、ラミブジン、ファムシクロビル、リマンタジン、ザルシタビン、インターフェロン-β、サキナビル、リトナビル、リバビリン、エリスロマイシン、トロレアンドマイシン、アジスロマイシン、エリイイダマイシン(eliiidamycin)、コリスチン、アンホテリシンB、フルシトシン、フルコナゾール、グリセオフルビン、グレパフロキサシン、超微粒子グリセオフルビン、テルビナフィン、ケトコナゾール、クロトリマゾール、ダプソン、デラビルジン、ジドブジン、アマンタジン、パリビズマブ、バラシクロビル、ジダノシン、ネルフィナビル、ネビラピン、リバビリン、シドホビル、ピリメタミン、メトロニダゾール、フラゾリドン、アトバコン、スタブジン、ラミブジン、アシクロビル、ミコナゾール、イトラコナゾール、クロロキン、ピリメタミン、メフロキン、ヒドロキシクロロキン、カプレオマイシン、ペルメトリン、クロタミトン、リンデン、フルオロウラシル、エタンブトール、リファブチン、イソニアジド、アミノサリチル酸、リファペンチン、ピラジナミド、過酸化コエンゾイル(coenzoyl peroxide)、クロルヘキシジングルコン酸塩、オキシクロロセンナトリウム、過酸化ベンゾイル、リファンピン、リファンピン/イソニアジド、リファンピン/イソニアジド/ピラジナミド、ニトロフラントイン、リネゾリド、ニトロフラントイン、ホスホマイシン、ナリジクス酸、アトロピン、オキシテトラサイクリン/スルファメチゾール/フェナゾピリジン、クロラムフェニコール、ネオマイシン/ポリミキシン、トリメトプリム/ポリミキシン、トブラマイシン/デキサメタゾン、ビダラビン、シプロフロキサシン、オフロキサシン、スルファセタミド、ポビドンヨード、ゲンタマイシン、ニスタチン、クロラムフェニコール、バシトラシン、スルコナゾール、テルビナフィン、テトラクロロサリチルアニリド、メトロニダゾール、メトロニダゾール、シクロピロクスオラミン、クロトリマゾール、クロトリマゾール/ベタメタゾン、ブテナフィン、クロトリマゾール、ナフチフィン、オキシコナゾール、セレン、エコナゾール、ペンシクロビル、またはその薬学的に許容される塩が挙げられる。併用療法は、トラン化合物と抗生物質の同時投与を含んでもよいか、またはトラン化合物と抗生物質の連続投与を含んでもよい。
さらに、本発明は、表面を処理する方法を提供し、表面処理組成物は、実質的にフェノールを含まない抗微生物剤、消毒剤、または殺菌剤であり、抗微生物剤は、微生物増殖を制御するのに十分な量で存在する。
いくつかの態様において、本明細書に記載される抗微生物剤の広域スペクトルの活性は、バイオフィルム形成の可能性を減少させるように機能し得る、および/または種々の形成状態にあるバイオフィルムを破壊するように作用し得る。微生物は、生体表面および非生体表面上にバイオフィルムを形成し、微生物に強力な生態学的利点を提供する。通常、バイオフィルム形成は、微生物に代替となる保護された生活を提供する。完全に形成されたバイオフィルム内で、細菌は、生物量の90パーセントを占める自らが生成した細胞外マトリックスによって保護されている。一旦形成されると、バイオフィルムは、遺伝物質の交換を可能にする、水和した高引張強度のシェルターを提供する。バイオフィルムはまた、乾燥、捕食、酸化、照射、および抗生物質、消毒剤、または殺菌剤の透過に対する保護も提供する。バイオフィルムに関する考察であるKostakioti M.,et al.(2013)Bacterial biofilms:development,dispersal,and therapeutic strategies in the dawn of the postantibiotic era.Cold Spring Harbor Perspectives in Medicine.Apr 1;3(4):a010306は、その全体が本明細書に組み込まれる。Pseudomonas aeruginosa等の細菌によって生成される細胞外マトリックスは、ポリマーと、負の電荷を帯びた長い線維である糸状バクテリオファージPfとの間のエントロピー相互作用によって液晶マトリックスへと自己組織化する。この液晶構造は、付着性ならびに乾燥および抗生物質に対する寛容性を増加させることによってバイオフィルムの機能を増強する(Secor,P.R.et.al.(2015).Filamentous Bacteriophage Promote Biofilm Assembly and Function.Cell Host Microbe.November 11;18(5):549-559.)。
トランは、参照により全ての目的のために本明細書に組み込まれる、Docherty&Tsaiの米国特許第6,599,945 B2号に記載される一般的な手順を用いて合成されてもよい。トラン化合物を合成する他の方法も可能であり得、本開示に完全に包含される。
実施例1~5:用量範囲設定コロニー形成アッセイ
1用量当たり3枚のプレートで、代謝活性化を行っておよび行わずに、5つの菌株、S.typhimurium TA97a、TA98、TA100、TA1535、およびE.coli WP2 uvrA pKM101を用いて一連の用量範囲設定アッセイを行った。以下の用量を、陽性および陰性対照とともに試験した:5000、2500、1250、500、250、125、50、20、10、5、2、1、および0.2μg/プレート。プレートを被験物質の毒性(用量増加に伴うプレートカウントの減少および/またはバックグラウンド菌叢の可視的薄化)および沈殿について評価した。フェノバルビタール/ベンゾフラボンで誘導したラット肝S9画分にコファクター(S9mix)を加えることにより、いくつかの試料で代謝活性化を行った。使用前に、新たに解凍したラット肝S9のアリコートを無菌コファクター混合物と混合した。S9mixは、10%肝臓S9濃縮物を含有しており、使用されるまで冷蔵されていたか、または氷上で保存されていた。代謝活性化を行って試験する場合、リン酸緩衝液の代わりにS9mixをアッセイチューブ内に使用した。
全ての用量を0.1mLの一定量で送達するように投与する製剤を調製した四捨五入して0.1mgになるように重量を量った被験物質から最も高い用量を調製し、残りの製剤は、高用量ストック製剤からの段階希釈物として調製した。油性マーカーペンまたはコンピュータから印刷したラベルを用いて、アッセイプレートにプロジェクトおよび試験の回数および日付を標示した。アッセイプレートおよびチューブに固有の識別子を標示し、適切に識別された最少グルコース寒天プレートにアッセイチューブを合致させるために使用した。
プレインキュベーション法を用いてアッセイを行った。アッセイ混合物は、0.1mLの被験物質製剤または対照物質、0.5mLのS9mixまたはリン酸緩衝液、および0.1mLの細菌培養物からなっていた。アッセイチューブを20±1分間、穏やかに撹拌しながら37±1℃でインキュベートし、次いで、2.0~2.5mLのトップアガーをアッセイ混合物に加え、適切に標示された最少グルコース寒天プレート上にトップアガー/アッセイ混合物を注いだ。トップアガーが固まってからプレートを反転させて、37±1℃で48±2時間インキュベートした。Perceptive Instruments(Suffolk,UK)のSorcerer(v.2.2)/Ames Study Manager(v.1.2.4)システムを用いてプレートをカウントした。このシステムを用いると、プレートイメージャー(Sorcerer)からStudy Managerのスプレッドシートにプレートカウントが自動的に転送され、データがOracleデータベースに安全な様式で格納される。例えば、試料の沈殿物が微小コロニーの形成における自動集計または毒性の結果に干渉する場合、いくつかのプレートを手作業でカウントし、その場合、これらのプレートのカウントはスプレッドシートに手で記入した。また、プレートは、後置コードを用いてコロニー形成の程度でスコア化した。データを下の表1~5に示す。表を通して使用される略語は次の通りである。
Figure 0007266597000005

Figure 0007266597000006

Figure 0007266597000007

Figure 0007266597000008

Figure 0007266597000009

Figure 0007266597000010
実施例6~9:細菌コロニー形成アッセイ:
NEB 5αコンピテントなE.coliを凍結培養物から回収し、37℃の細菌培養器で一晩増殖させた。一晩培養物からの25μLの細菌を10mLの新鮮な溶原性ブロスに加えることにより、細菌の増殖培養物をコロニー形成アッセイに用いた(LB;Bertani,G.(2004).“Lysogeny at mid-twentieth century:P1,P2,and other experimental systems”.Journal of Bacteriology.186(3):595-600.PMC 321500.PMID 14729683.doi:10.1128/JB.186.3.595-600.2004)。1mLのこの希釈細菌を、下の表Cおよび対応する図のチャートに記載されるような種々の希釈率の置換トラン化合物の製剤に加えた。
Figure 0007266597000011
1mLの各製剤をLB培地中で1mLの希釈細菌と混合し、寒天プレート上に置いた。アルコールゲルを乾燥させて、一晩中16~18時間インキュベートした。2mLのアルコールゲルと1mLの希釈細菌とからなる対照プレートからは10個未満のコロニー数が得られ、1mLのアルコールゲルと1mLの希釈細菌からは細菌の部分的菌叢が得られ(適切にカウントするにはコロニーが近接しすぎていた)、1mLの希釈細菌のみからは細菌の完全菌叢が得られ(識別可能なコロニーがなかった)、PEG-400およびHPβCDを1mLのアルコールゲルと1mLの希釈細菌に適切に希釈すると細菌の菌叢が得られた。次いで、プレート領域を選択し、Image Jコロニーカウンターを使用してコロニー数を得た(サイズ(二乗ピクセル)5~1000および真円度0.5~1)。
図1に見られるように、BM3103の280μΜ(62.5μg/mL)の希釈物はE.coliコロニー数を著しく減少させ、557μΜ(125μg/mL)の希釈物はコロニー形成をさらに減少させた。図2は、2.23mM(500μg/mL)および4.45mM(1000μg/mL)の濃度のBM3103のアルコールゲル製剤が、どちらもE.coliの増殖を完全に阻害したことを示している。図3において、アルコールゲル中のBM3213は、2.23mMの濃度ではE.coliに対して非常に阻害的であったが、10倍希釈の濃度ではそれ程でもなかった。最後に、アルコールゲル中のBM3303は、用量依存性阻害効果を示した。図4は、アルコールゲル中のBM3303が、1.11mMの濃度ではE.coliに対して非常に阻害的であったが、10倍希釈の濃度ではそれ程でもなかったことを示している。最後に、アルコールゲル中のBM3303は、用量依存性阻害効果を示した。
実施例10~12:MRSA、Pseudomonas aeruginosa、およびCandida albicans
材料
病原性分離株の新鮮な培養物をこれらの実験に使用した。使用された菌株は、メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA USA 300)、Pseudomonas aeruginosa ATCC 27312、およびCandida albicans ATCC 64550であった。
図5は、これらの実験で用いられた平板塗抹法を示している。要約すると、寒天プレートを作成し、細菌を10または10CFU/mLまで希釈し、細菌と薬物を一緒に混合し、次いで播種した。塗抹用ガラスビーズが細菌をより良好に塗り広げるため、それらを使用した。プレートを24時間インキュベートし、次いで形成したコロニーをカウントした。
メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA、USA 300)の増殖培養物をコロニー形成アッセイに用いた直径3cmの増殖領域を綿棒で拭い取ることにより凍結乾燥したMRSAの細菌培養物を回収し、それを再懸濁して約10CFU/mLの最終接種菌懸濁液を得た。過去の光学密度測定値を用いて濃度を確認した。細菌を導入する前に、全化合物BM3103を70%v/vのアルコールゲル製剤(製剤A)に懸濁したが、ビヒクルは70%v/vのアルコールゲルのみからなっていた。10CFU/mLのMRSAを、等量の高用量、中用量、および低用量のBM3103、ビヒクル製剤、陽性対照(トブラマイシン、600μg/mL)、または未処理対照(リン酸緩衝生理食塩水)に曝露した。接種菌をトリプシンソイブロスプレート上で、24時間37℃で播種した。プレートの写真を撮影してカウントした。各実験の処理を3通り行い、実験を3回繰り返し、合計で群当たり9枚のプレートとした。
各処理のコロニー数を表にしてコロニー形成単位/mL(LogCFU/mL)のLogを求めた。各処理についてLogCFU/mLの平均値および標準偏差を算出した。95%信頼区間で一元配置分散分析を行った。図6A~図6Bに見られるように、トブラマイシンの陽性対照は、MRSA USA 300カウントを未処理対照と比較して6倍減少させた。低用量のBM3103(0.05%w/v、2mM)は、ビヒクル(35%v/v、アルコール)および未処理対照と比較して有意に6倍以上カウントを減少させた。中用量(0.25%w/v、11mM)は、ビヒクルおよび未処理対照と比較して有意に7倍カウントを減少させ、高用量のBM3103(0.5%w/v、22mM)は、MRSA USA 300カウントを完全に約8倍減少させた。BM3103の3つの用量は全て、MRSA USA 300カウントにおいて陽性対照と比較して有意に大きな減少を示し、また用量依存性阻害効果を示した。
Pseudomonas aeruginosa(PA、ATCC 27312)およびCandida albicans(CA、ATCC 64550)の増殖培養物をコロニー形成アッセイに用いた。直径3cmの増殖領域を綿棒で拭い取ることにより凍結乾燥した細菌培養物を回収し、それを再懸濁して約10CFU/mLの最終接種菌懸濁液を得た。過去の光学密度測定値を用いて濃度を確認した。細菌チャレンジの前に、トラン化合物BM3103を100%ジエチレングリコールモノエチルエーテルに懸濁したが(製剤C)、ビヒクル対照はジエチレングリコールモノエチルエーテルのみからなっていた。播種する前に、100μLの最終接種菌(10CFU/mL)を、200μLの用量のLBブロスおよび200μLの用量のBM3103、ビヒクル、陽性対照(トブラマイシン、PAは12μg/mLおよびCAは160μg/mL)、または未処理対照(リン酸緩衝生理食塩水)と混合した。高用量、中用量、および低用量BM3103の最終播種濃度は、それぞれ、0.5%、0.25%、および0.1%w/v(22mM、11mM、および4mM)であった。PAの場合はセトリミドおよびナリジキセート(nalidixate)(CN)を充填した(ナリジクス酸ナトリウムまたはナリジクス酸も使用することができる)寒天上に、CAの実験ではトリプシンソイブロスプレート上に、37℃で24時間接種菌を播種した。プレートの写真を撮影してカウントした。実験は3通り行った。
各処理のコロニー数を表にしてコロニー形成単位/mL(LogCFU/mL)のLogを求めた。各処理についてLogCFU/mLの平均値および標準偏差を算出した。図7は、PAのLogCFU/mL細菌数を示す。高用量のBM3103(0.5%w/v、22mM)プレート上にはPAの細菌コロニーは存在しなかった。中用量群および低用量群は、ビヒクル群、トブラマイシン群、および未処理対照群と比較して約5倍PAカウントを減少させた。BM3103は、PAの細菌数に対して用量依存性阻害効果を示した。
図8は、CAのLogCFU/mL細菌数を示す。高用量群および中用量群は、低用量群、ビヒクル群、トブラマイシン群、および未処理対照群と比較して約4倍CAカウントを減少させた。
実施例13:MRSA USA 400
MRSA接種菌
メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA、USA 400)の増殖培養物をコロニー形成アッセイに用いたMRSA USA 400の凍結保存培養物を解凍し、37℃で振盪させながらトリプシンソイブロス(TSB)中で一晩増殖させた。一晩培養物(0.5~1.0mL)を100mLのTSBに加え、37℃で振盪させながら増殖させ、約10CFU/mLの最終接種菌懸濁液を得るために0.55~0.60の光学密度についてモニタリングした。
アルコールゲル製剤
BM3103を70%v/vのアルコールゲル製剤に懸濁して、実施例において試験される所望の%w/vを獲得した。それぞれの濃度のものを溶解するまで十分にボルテックスした。最初に試験したBM3103の濃度は、1、0.5、および0.1%w/vであった。これらの濃度のものおよびアルコールゲルビヒクルを等量の10CFU/mL接種菌と混合して最終濃度0.5、0.25、および0.05%(22mM、11mM、および2mM)のBM3103を得た。トブラマイシン(600μg/mL)は、陽性対照として機能した。ビヒクルとBM3103製剤は、35%v/vアルコールの一致する最終濃度を含有していた。
Transcutol製剤
BM3103を2.5%w/vでTranscutol(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)に溶解し、溶解するまでボルテックスした。次いでこの濃度を段階希釈し、残りの試験濃度を達成した。播種する前に、100μLの最終接種菌(10CFU/mL)を、20μLの用量のTSBブロスおよび80μLの用量のBM3103またはビヒクルと混合した。600μg/mLのトブラマイシンが陽性対照として機能した。BM3103の最終播種濃度は、1、0.5、0.25、および0.1%w/v(44mM、22mM、11mM、4mM)のBM3103であった。ビヒクルとBM3103製剤は、40%v/v Transcutolの一致する最終濃度を含有していた。
播種およびコロニーのカウント
MRSA接種菌と組み合わせた上に列挙した製剤をTSB寒天プレート上に播種した。プレートを37℃で24時間増殖させ、撮像し、細菌コロニーをカウントした。前述の各濃度レベルで3通り実験を行った。各処理のコロニー数を表にしてコロニー形成単位/mL(LogCFU/mL)のLogを求めた。各処理について平均値および平均値の標準誤差を算出した。
図9に見られるように、アルコールゲル製剤中の0.5および0.25%のBM3103ではMRSA USA 400の細菌数が得られなかった。陽性対照、トブラマイシン、および低用量のBM3103(0.05%w/v、2mM)は、ビヒクル対照と比較して有意に4倍カウントを減少させた。Transcutol製剤については、図10が0.1% BM3103の5倍超の減少を示している。Transcutol製剤で試験した残りの濃度のBM3103ではMRSA USA 400の細菌数が得られなかった。
実施例14:Acinetobacter baumannii接種菌
Acinetobacter baumanniiの増殖培養物をコロニー形成アッセイに用いた。Acinetobacter baumanniiの凍結保存培養物を解凍し、37℃で振盪させながらトリプシンソイブロス(TSB)中で一晩増殖させた。一晩培養物(0.5~1.0mL)を100mLのTSBに加え、37℃で振盪させながら増殖させ、約10CFU/mLの最終接種菌懸濁液を得るために0.20~0.38の光学密度についてモニタリングした。
Transcutol製剤
BM3103を2.5%w/vでTranscutol(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)に溶解し、溶解するまでボルテックスした。次いでこの濃度を段階希釈し、残りの試験濃度を達成した。播種する前に、100μLの最終接種菌(10CFU/mL)を、20μLの用量のTSBブロスおよび80μLの用量のBM3103またはビヒクルと混合した。600μg/mLのトブラマイシンが陽性対照として機能した。BM3103の最終播種濃度は、1、0.5、0.25、および0.1%w/v(44mM、22mM、11mM、4mM)のBM3103であった。ビヒクルとBM3103製剤は、40%v/v Transcutolの一致する最終濃度を含有していた。
播種およびコロニーのカウント
接種菌と組み合わせたTranscutol製剤をTSB寒天プレート上に播種した。プレートを37℃で24時間増殖させ、撮像し、細菌コロニーをカウントした。前述の各濃度レベルで4回実験を行った。各処理のコロニー数を表にしてコロニー形成単位/mL(LogCFU/mL)のLogを求めた。各処理について平均値および平均値の標準誤差を算出した。
図11に示すように、試験した最低濃度である0.1%のBM3103ではAcinetobacter baumanniiの減少は認められなかった。0.25%のBM3103に細菌数の若干の減少が見られた。0.5%のBM3103は、細菌数の4倍の減少をもたらし、1% BM3103は、Acinetobacter baumanniiのほぼ完全な減少をもたらした(試験したプレートのうち1枚に1つのコロニーが存在するのみであった)。
実施例15:バイオフィルム形成アッセイ
メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA、USA 400)の増殖培養物をコロニー形成アッセイに用いたMRSA USA 400の凍結保存培養物を解凍し、37℃で振盪させながらトリプシンソイブロス(TSB)中で一晩増殖させた。一晩培養物(0.5~1.0mL)を100mLのTSBに加え、37℃で振盪させながら増殖させ、約10CFU/mLの最終接種菌懸濁液を得るために0.55~0.60の光学密度についてモニタリングした。
バイオフィルム形成の防止
バイオフィルム阻害アッセイのために、100μLのMRSA USA 400接種菌(10CFU/mL)を各薬物濃度の100μLのBM3103とともに96ウェルプレートに播種した。BM3103の0.1Mストックをエタノールに溶解し、96ウェルプレートを横切ってTSB中で段階希釈し、1mM~0.002mMの最終濃度を得た。薬物処理した接種菌を37℃で振盪させずに一晩増殖させた。各濃度の画像を撮影し、代表的な画像を図12A~図12Dに示す。0.625mMの濃度で、BM3103は、MRSA USA 400のバイオフィルム形成を完全に阻害する(図12A)。0.008mMのBM3103では軽度のバイオフィルム形成が存在する(図12B)。約0.002mMの濃度では、BM3103は、MRSA USA 400のバイオフィルム形成に影響を及ぼさず、BM3103で処理しなかった対照ウェルに相当する(図12C~図12D)。全体として、BM3103は、0.0625mM超の濃度でバイオフィルム形成を完全に阻害し、0.03125mM~0.008mMの濃度でバイオフィルム形成を減少させる。
細菌の細胞死
BM3103による処理がMRSA USA 400細菌の細胞死を誘導したことを確認するために、未処理細胞およびBM3103で処理した細胞の両方をDAPI(核染色)およびヨウ化プロピジウム(PI、Live/Dead染色)の組み合わせで染色した。健康な細胞では、PIが細胞膜を通過することができず、蛍光シグナルを生成しない。細胞が死滅しているかまたは易感染性の細胞膜を有する場合、細胞はDNAに結合して、535nmの励起と617nmの放出の間で蛍光を発する。MRSA USA 400を、BM3103処理または未処理と組み合わせて10CFU/mLでウェルプレートに播種した。プレートを37で24時間播種した。細菌細胞をそれぞれ50μg/mLおよび500μg/mLのDAPIおよびPIで、室温で15分間共染色した。加温リン酸緩衝生理食塩水(PBS)でウェルを洗浄し、画像収集プロセスの間中PBS中に維持した。各フィルタで同じ曝露限界を用いて画像を取り込んだ。この実験では、未処理細胞が強いDAPI染色を示したが、PIでは軽度かつまばらに染色されたのみであり、バイオフィルム内の細菌が生存していたことが示唆される(図13)。BM3103で24時間処理した後、PI染色に0.002mMから0.0625mMへの用量依存性増加が見られたことから、大半の細菌が死滅したかまたは死滅しようとしていたことが示唆される(図13)。0.0625mM超の濃度は同様の結果をもたらした。
既存のバイオフィルムの処理
MRSA USA 400バイオフィルムの処理のために、上述のバイオフィルム阻害の項に記載したのと同じ96ウェルプレートアッセイ手順を用いた。しかしながら、MRSA USA 400接種菌(10CFU/mL)は、BM3103の非存在下で振盪させずに37℃で一晩増殖させた。バイオフィルム形成の24時間後、1mMから0.002mMまで96ウェルプレートを横切ってBM3103を段階希釈した。プレートを振盪させずに37℃で一晩再度インキュベートした。合計48時間後、各濃度の画像を撮影し、代表的な画像を図14A~図14Dに示す。0.125mM(図14A)、0.0625mM(図14B)、またはそれを上回る濃度では、BM3103は、MRSA USA 400のバイオフィルムを有意に減少させた。0.008mM(図14C)では、依然としてバイオフィルムの若干の減少が認められたが、0.002mM未満の濃度または未処理対照(図14D)においては、バイオフィルムの減少は観察されなかった。
既存のバイオフィルムにおける細胞死
MRSA USA 400バイオフィルムの処理のために、上述のバイオフィルム阻害の項に記載したのと同じ96ウェルプレートアッセイ手順を用いた。しかしながら、MRSA USA 400接種菌(10CFU/mL)は、BM3103の非存在下で振盪させずに37℃で一晩増殖させた。バイオフィルム形成の24時間後、1mMから0.002mMまで96ウェルプレートを横切ってBM3103を段階希釈した。プレートを振盪させずに37℃で一晩再度インキュベートした。
BM3103による処理が既存のバイオフィルムにおいてMRSA USA 400細菌の細胞死を誘導したことを確認するために、実施例15に記載されるように、未処理細胞およびBM3103で処理した細胞の両方をDAPI(核染色)およびヨウ化プロピジウム(PI、Live/Dead染色)の組み合わせで染色した。MRSA USA 400を、BM3103処理または未処理と組み合わせて、10CFU/mLでウェルプレートに播種した。プレートを37℃で24時間播種した。細菌細胞をそれぞれ50μg/mLおよび500μg/mLのDAPIおよびPIで、室温で15分間共染色した。加温リン酸緩衝生理食塩水(PBS)でウェルを洗浄し、画像収集プロセスの間中PBS中に維持した。各フィルタで同じ曝露限界を用いて画像を取り込んだ。この実験では、未処理細胞が強いDAPI染色を示したが、PIでは軽度かつまばらに染色されたのみであり、バイオフィルム内の細菌が生存していたことが示唆される(図15)。BM3103で24時間処理した後、PI染色に0.008mMから0.125mMへの用量依存性増加が見られたことから、バイオフィルム内で大半の細菌が死滅したかまたは死滅しようとしていたことが示唆される(図15)。0.125mM超の濃度は同様の結果をもたらした。
本発明の種々の態様および実施形態の上記説明は、例示および説明の目的で提示されてきた。全ての実施形態を包括すること、または本発明を開示される特定の態様に限定することは意図されない。明らかな修正および変更が上記教示に照らして可能であり、そのような修正および変更は、公正に、合法的に、かつ正当に権利を有する範囲に従って解釈されるとき、添付の特許請求の範囲によって決定される本発明の範囲内である。

Claims (24)

  1. 物理的表面上または生体表面上の疑わしい病原性微生物の成長を阻害するため、またはそれらを死滅させるため抗微生物製剤であって
    構造(I)
    Figure 0007266597000012
    (式中、RおよびRは、フェニル環の任意の利用可能な位置にある独立した置換基であり、mおよびnは、独立して、前記フェニル環上の置換基の数をそれぞれ表す1、2、または3であり、
    各R、Rは、独立して、ヒドロキシ、チオール、-(C-C)アルコキシ、-(C -C )RH(式中、RはOもしくはSである)、または(ハロ)(C-C)アルキル-(式中、pは1、2、もしくは3である)から選択される)を有する抗微生物的に有効な量の置換トラン化合物又はその塩を含み、
    及びRの少なくとも1つがメトキシである、抗微生物製剤
  2. およびRの少なくとも1つはヒドロキシである、請求項1に記載の抗微生物製剤
  3. は-(C-C)アルコキシであり、mは1または2である、請求項1に記載の抗微生物製剤
  4. はヒドロキシルであり、nは1、2、または3である、請求項3に記載の抗微生物製剤
  5. はヒドロキシルであり、nは1、2、または3である、請求項1に記載の抗微生物製剤
  6. 前記置換トランは、4,4’-ジヒドロキシ-3-メトキシトラン、4-ヒドロキシ-4’-メトキシトラン2,4,4’-トリメトキシトラン、および3,5,3’,5’テトラメトキシトランから選択される、請求項1に記載の抗微生物製剤
  7. 前記置換トラン化合物は、前記抗微生物製剤の総重量に基づいて約0.01重量%~約30重量%の量で存在する、請求項1に記載の抗微生物製剤
  8. 前記抗微生物製剤は、約4.1~約8.5のpHを有し、前記抗微生物製剤は、洗浄剤および第2の抗微生物剤をさらに含む、請求項1に記載の抗微生物製剤
  9. 前記洗浄剤は実質的にフェノールを含まない、請求項8に記載の抗微生物製剤
  10. 物理的表面上の疑わしい病原性微生物の成長を阻害するため、またはそれらを死滅させるための方法であって、前記物理的表面を、
    構造(I)
    Figure 0007266597000013
    (式中、R およびR は、フェニル環の任意の利用可能な位置にある独立した置換基であり、mおよびnは、独立して、前記フェニル環上の置換基の数をそれぞれ表す1、2、または3であり、
    各R 、R は、独立して、ヒドロキシ、チオール、-(C -C )アルコキシ、-(C -C )RH(式中、RはOもしくはSである)、または(ハロ) (C -C )アルキル-(式中、pは1、2、もしくは3である)から選択される)を有する抗微生物的に有効な量の置換トラン化合物又はその塩を含む抗微生物製剤と接触させることを含み、
    及びR の少なくとも1つがメトキシであり、
    前記物理的表面は、滅菌されなければならず、かつ手術手技を通して無菌状態を維持しなければならない、手術機器、手術器具、天板表面、および調理表面から選択される、方法
  11. 前記疑わしい病原性微生物はグラム陰性細菌である、請求項1に記載の抗微生物製剤
  12. 前記疑わしい病原性微生物はグラム陽性細菌である、請求項1に記載の抗微生物製剤
  13. 前記疑わしい病原性微生物は真菌である、請求項1に記載の抗微生物製剤
  14. 前記疑わしい病原性微生物は、メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)、Pseudomonas aeruginosa、Acinetobacter baumannii、およびE.coli種から選択される細菌性病原体である、請求項1に記載の抗微生物製剤
  15. 前記疑わしい病原性微生物はCandida属の真菌である、請求項1に記載の抗微生物製剤
  16. 前記抗微生物製剤が抗生物質をさらに含むか、または前記物理的表面若しくは生体表面が前記抗生物質とさらに接触させられる、請求項1に記載の抗微生物製剤
  17. 前記トラン化合物は、約0.008mM~約1mMの範囲の濃度で前記抗微生物製剤中に存在する、請求項1に記載の抗微生物製剤
  18. 前記トラン化合物は、約0.625mMの濃度で前記抗微生物製剤中に存在する、請求項1に記載の抗微生物製剤
  19. 前記トラン化合物は、前記抗微生物製剤の総重量に基づいて約0.1重量%~約30重量%の範囲の量で前記抗微生物製剤中に存在する、請求項1に記載の抗微生物製剤
  20. 前記トラン化合物は4-ヒドロキシ-4’-メトキシトランを含む、請求項1に記載の抗微生物製剤
  21. 構造(I)を有する置換トラン化合物又はその塩を含む、メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)感染症の治療に使用するための組成物:
    Figure 0007266597000014
    式中、RおよびRは、フェニル環の任意の利用可能な位置にある独立した置換基であり、mおよびnは、独立して、前記フェニル環上の置換基の数をそれぞれ表す1、2、または3であり、
    各R、Rは、独立して、ヒドロキシ、チオール、-(C-C)アルコキシ、-(C -C )RH(式中、RはOもしくはSである)、または(ハロ)(C-C)アルキル-(式中、pは1、2、もしくは3である)から選択され、
    但し、前記置換トラン化合物は、3,4’,5-トリヒドロキシトランではない。
  22. 前記置換トランは、4,4’-ジヒドロキシトラン、4,4’-ジヒドロキシ-3-メトキシトラン、4-ヒドロキシ-4’-メトキシトラン、3,5,3’,5’テトラヒドロキシトラン、2,4,4’-トリメトキシトラン、3,5,3’,5’テトラメトキシトラン、および4-ヒドロキシ-4’-トリフルオロメチルトランから選択される、請求項21に記載の組成物。
  23. 構造(I)を有する置換トラン化合物又はその塩を含む、バイオフィルム破壊剤として使用するための組成物:
    Figure 0007266597000015
    式中、RおよびRは、フェニル環の任意の利用可能な位置にある独立した置換基であり、mおよびnは、独立して、前記フェニル環上の置換基の数をそれぞれ表す1、2、または3であり、
    各R、Rは、独立して、ヒドロキシ、チオール、-(C-C)アルコキシ、-(C -C )RH(式中、RはOもしくはSである)、または(ハロ)(C-C)アルキル-(式中、pは1、2、もしくは3である)から選択され、
    但し、前記置換トラン化合物は、3,4’,5-トリヒドロキシトランではない。
  24. 前記置換トランは、4,4’-ジヒドロキシトラン、4,4’-ジヒドロキシ-3-メトキシトラン、4-ヒドロキシ-4’-メトキシトラン、3,5,3’,5’テトラヒドロキシトラン、2,4,4’-トリメトキシトラン、3,5,3’,5’テトラメトキシトラン、および4-ヒドロキシ-4’-トリフルオロメチルトランから選択される、請求項23に記載の組成物。
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