JP7265764B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は加熱調理器に関する。
ガラス製の天板を有し、天板の下面に光センサやLED、近接センサ等の電装部が配置された加熱調理器が知られている。このような加熱調理器では、例えば、天板上方に操作者の手や腕が進入したことを光センサにより検出したり、操作者による操作状況をLEDにより表示したりすることが可能である。特許文献1に記載の加熱調理器は、天板、ケース部材、操作基板等を備える。天板は、ガラス板と、ガラス板の縁部に設けられた金属製のフレーム部とを有する。ケース部材は、ガラス板の下面に固定され、操作基板を内部に収容する。操作基板には、発光素子及び受光素子を備えたスイッチ、及び、LEDからなる表示ランプが電装部として配設される。操作基板は、ガラス板のうち操作部及び表示部に対応する位置に、ケース部材によって保持される。
特開2005-55043号公報
通常、操作基板等の電装基板を内包するためのケースは、天板の裏面に設けられた固定部に複数個所でねじ止めされ、固定される。ここで、ケースの大きさが増大することに応じ、天板に対してケースを固定する過程で位置ずれが生じ易くなる。この場合、作業者は、天板に対するケースの位置ずれが生じないように作業を行う必要があり、作業効率が低下する場合があるという問題点がある。
本発明の目的は、天板に対するケースの位置ずれを抑制して作業効率を良好に維持できる加熱調理器を提供することである。
請求項1に記載の加熱調理器は、筐体と、前記筐体に載置され、前記筐体の上部開口を閉塞する天板と、前記天板の下側に配置された電装部と、収容部を有し、前記電装部を前記収容部に内包するケースとを備えた加熱調理器であって、前記天板は、ガラス製の本体板と、前記本体板の下側の少なくとも一部を覆うように固定された補強板とを有し、前記本体板は、前記電装部に対応する部位であって前記電装部の上側に配置される入出力部を有し、前記補強板は、前記本体板のうち前記入出力部を囲む環状の周端部により形成された開口部と、前記周端部の一部から下方に突出するガイド板部と、前記ケースを固定するための板固定部と、を有し、前記ケースは、前記ガイド板部が差し込まれる差し込み部と、前記板固定部に対向するケース固定部とを有し、前記差し込み部に前記補強板の前記ガイド板部が差し込まれて前記本体板側にスライド移動することにより、前記板固定部と前記ケース固定部とが位置決めされることを特徴とする。
請求項2に記載の加熱調理器は、前記筐体に固定されるフロントパネルを有し、前記筐体及び前記フロントパネルの少なくとも一方は、第1ネジ孔を有し、前記補強板は、第2ネジ孔を有し、前記天板が前記筐体に載置された場合、前記第1ネジ孔と前記第2ネジ孔とは水平方向に並び、前記第1ネジ孔及び前記第2ネジ孔に対するネジの螺合が可能であるとよい。
請求項3に記載の加熱調理器の前記電装部は、発光部を有し、前記入出力部は、前記発光部から発光された光を透過する透過部であるとよい。
請求項4に記載の加熱調理器の前記電装部は、近接センサであり、前記入出力部は、前記本体板のうち前記近接センサによる検出が可能な位置を示す接触部であるとよい。
請求項1に記載の加熱調理器によれば、例えば作業者は、加熱調理器の製造工程において、ケースの差し込み部に天板の補強板のガイド板部を差し込み、ケースを天板側にスライドさせることによって、天板に対してケースを組み付けることができる。なお、この作業により、天板の板固定部とケースのケース固定部とは位置決めされる。従って、作業者は、天板に対してケースを容易に位置決めでき、作業者の作業効率を良好に維持できる。
請求項2に記載の加熱調理器によれば、ケースを天板の下側にガイドするガイド板部は、筐体又はフロントパネルと天板とを固定する役割も兼ねている。従って、別途部材を要することなく、筐体又はフロントパネルと天板とをネジによって容易に固定できる。
請求項3に記載の加熱調理器によれば、発光部が収容部に収容された状態のケースを、天板に対して容易に位置決めできる。
請求項4に記載の加熱調理器によれば、近接センサが収容部に収容された状態のケースを、天板に対して容易に位置決めできる。
コンロ1の斜視図である。 コンロ1の平面図である。 天板3の下面に固定したセンサケース40に対して、左ダクト部71と右ダクト部72を介して、左フロントパネル80と右フロントパネル90が接続した状態の斜視図である。 図3とは違う角度から視た斜視図である。 天板3、電装ユニット100、及び、センサケース40の分解斜視図である。 センサケース40の上面側の斜視図である。 センサケース40の下面側の斜視図である。 天板3、電装基板100A、導光板100B、100C、近接センサ100D、100E、拡散板100F、100G、及び、センサケース40の分解斜視図である。 天板3、センサケース40、左フロントパネル80、及び右フロントパネル90の分解斜視図である。分解斜視図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。以下に記載される装置の構造などは、特定的な記載がない限り、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明する為に用いられるものである。
<コンロ1の概要>
図1~図4を参照し、コンロ1の構造を説明する。図1に示すコンロ1は、ビルトインコンロである。コンロ1は筐体2と天板3を備える。筐体2の上側に天板3が載置される。筐体2は、上部に開口部(図示略)を有する。天板3は、筐体2の開口部を上側から閉塞する。天板3は、ガラス製の本体板3A、及び、本体板3Aの下面に固定された固定部3B(図4参照)を有する。本体板3Aの上面左側には左バーナ4、上面右側には右バーナ5、上面後側にはグリル用の排気口7が夫々設けられる。本体板3Aの下面には、一部透過性を有する非透過性の印刷が施される。筐体2の前面の中央部には、グリル扉8が手前側に引き出し可能に設けられる。グリル扉8は、筐体2内部に設けられるグリル庫の前側のグリル開口(図示略)を開閉する。グリル扉8の前面の上部には、取手8Aが前方に突出して設けられる。筐体2の前面において、グリル扉8の左側の上下には、化粧板6A、6Bが取り付けられ、右側の上下には、化粧板6C、6Dが取り付けられる。
図3、図4に示す左フロントパネル80及び右フロントパネル90は、それぞれ、筐体2に固定される。図1に示すように、右フロントパネル90の前面上部に設けられた電源スイッチ19は、化粧板6Cの前面上部の開口66から前方に突出する。筐体2の前面から化粧板6A~6Dを取り外すと、図3、図4に示す左フロントパネル80及び右フロントパネル90の前面が露出する。図3に示すように、左フロントパネル80の前面下部には、空気入口851が設けられる。右フロントパネル90の前面下部には、空気入口951が設けられる。空気入口851、951は、外部の空気を内側に取り入れる。
図2に示すように、天板3の本体板3Aの上面の前側部において、左バーナ4の前側には、左バーナ4を操作する為の左操作部11が設けられ、右バーナ5の前側には、右バーナ5を操作する為の右操作部12が設けられる。左操作部11には、左バーナ4の点火、消火、及び火力の増減等の操作を、指先のタッチで受け付ける複数の受付部と、タイマ時間、使用状態等に応じて点灯又は点滅する表示部等が設けられる。右操作部12にも、左操作部11と同様に、右バーナ5の操作に対応する複数の受付部、表示部等が設けられる。左バーナ4と右バーナ5に挟まれる中央部の前側には、グリル用発光表示部13が設けられる。グリル用発光表示部13には、グリル使用中に点灯する表示部が設けられる。左操作部11、右操作部12、及びグリル用発光表示部13において、受付部は、ユーザによるタッチ操作の位置を示すために天板3に印刷されたボタン、マーク、又は記号等である。表示部は、天板3の本体板3Aの非印刷領域であって透過性を有する。以下、左操作部11、右操作部12、及びグリル用発光表示部13を総称して「入出力部14」という。
天板3の本体板3Aの下面の前側部には、上面に設けられた入出力部14に対応するように、電装ユニット100(図5参照)が接着剤、又は両面テープ等で貼着される。その電装ユニット100を下方から内包するように、センサケース40が固定部3B(図4参照)を介して固定され、天板3の下面側に支持される。センサケース40は後述の基板収容部44A(図6参照)を有し、基板収容部44Aに電装ユニット100を内包する。
図2に示すように、左操作部11の後側には、平面視略円弧状のセンサ用窓部15が設けられ、右操作部12の後側には、平面視略円弧状のセンサ用窓部16が設けられ、グリル用発光表示部13の後側には、平面視略矩形状のセンサ用窓部17が設けられる。センサ用窓部15~17は、天板3の本体板3Aの非印刷領域であって、透過性を有する。センサ用窓部15の下方に、左から右にセンサ31~34が夫々配置される。センサ用窓部16の下方には、左から右にセンサ35~38が夫々配置される。センサ用窓部17の下方には、センサ39が配置される。センサ31~39は、上方に位置する異物までの距離を測定可能な一般的な測距センサであり、例えば赤外線センサである。センサケース40は後述のセンサ収容部45(図7参照)を有し、センサ収容部45にセンサ31~39を内包する。
<固定部3B>
図5に示すように、天板3の固定部3Bは板状であり、本体板3Aの下面に、本体板3Aの下側の少なくとも一部を覆うように固定される。固定部3Bは本体板3Aを補強する。固定部3Bは、ガイド板部86A、86B、板固定部87A~87E、開口部88、89A~89Cを有する。開口部88は、固定部3Bの前端部に設けられ、左右方向に長い略矩形状に形成される。開口部88は、本体板3Aの入出力部14を囲む環状の周端部88Aを有する。開口部89Aは、開口部88の後方左側に設けられる。開口部89Bは、開口部88の後方右側に設けられる。開口部89A、89Bは円形を有する。開口部89Aに左バーナ4(図1参照)が挿通され、開口部89Bに右バーナ5(図1参照)が挿通される。開口部89Cは、開口部89A、89Bの更に後方に設けられ、排気口7に連通する。
ガイド板部86Aは、開口部88の周端部88Aのうち前端の左端近傍から、下方に突出する。ガイド板部86Bは、開口部88の周端部88Aのうち前端の右端近傍から、下方に突出する。ガイド板部86A、86Bは矩形板状を有し、前後方向と直交する。ガイド板部86A、86Bは、後述のセンサケース40を位置決めする為に設けられている。ガイド板部86Aには、前後方向に貫通する第2ネジ孔860Aが設けられる。ガイド板部86Bには、前後方向に貫通する第2ネジ孔860Bが設けられる。第2ネジ孔860Aには、左フロントパネル80とガイド板部86Aとを結合するためのネジ810(図9参照)が螺合される。第2ネジ孔860Bには、右フロントパネル90とガイド板部86Bとを結合するためのネジ910(図9参照)が螺合される。
板固定部87A~87Eは、開口部88の周端部88Aのうち後端に設けられる。板固定部87Aは、周端部88Aのうち前端の左端近傍に配置され、板固定部87Eは、周端部88Aのうち前端の右端近傍に配置される。板固定部87B、87C、87Dは、周端部88Aのうち前端の左右方向中央部に、左側から右側に向けて順番に並ぶ。板固定部87A~87Eは、下方に隆起した形状を有し、それぞれが円形の貫通孔を有する。板固定部87A~87Eは、センサケース40を固定する為に設けられている。
<センサケース40>
図4に示すように、センサケース40は、左右方向に延びる樹脂製の構造物である。センサケース40は、本体部41を備える。本体部41は、平面視左右方向に延びるケース体である。センサケース40の左端部には、左フロントパネル80の空気入口851(図3参照)との間に亘って上下方向に延びる略筒状の左ダクト部71が接続される。左ダクト部71の内側には、冷却ファン(図示略)が取り付けられる。冷却ファンによって左フロントパネル80の空気入口851に取り込まれた冷却空気は、左ダクト部71を介してセンサケース40に供給される。センサケース40の右端部には、右フロントパネル90の空気入口951(図3参照)との間に亘って上下方向に延びる略筒状の右ダクト部72が接続される。右ダクト部72の内側には、冷却ファン(図示略)が取り付けられる。冷却ファンによって右フロントパネル90の空気入口951に取り込まれた冷却空気は、右ダクト部72を介してセンサケース40に供給される。供給された冷却空気は、センサケース40内の電装ユニット100及びセンサ31~39(図5~図7参照)を冷却する。
図6、図7に示すように、センサケース40の本体部41は、基板収容部44、センサ収容部45を備える。図6の紙面手前側の面は、センサケース40の上面に対応する。図7の紙面手前側の面は、センサケース40の下面に対応する。図6に示すように、基板収容部44は、本体部41の前側部分に対応し、覆部56及び周壁部57を有する。覆部56は、平面視左右方向に長い略矩形状に形成され、上下方向と直交する。覆部56は、天板3の本体板3Aの下面に対向する。周壁部57は、覆部56の周端部から上方に延びる。基板収容部44は、上方に向けて開口する箱状に形成され、その内側に基板収容部44Aが形成される。基板収容部44Aには、天板3の本体板3Aの下面に貼着された電装ユニット100(図5参照)が内包される。
基板収容部44の覆部56の左端部には左流入口52が設けられ、右端部には右流入口53が設けられる。左流入口52は、上下方向に延びる左筒部42の上端部と連通する。右流入口53は、上下方向に延びる右筒部43の上端部と連通する。基板収容部44の覆部56における左右方向略中央の前側部分には、左右方向に並ぶ前側排出口54A、54Bが設けられる。前側排出口54Aの後方には、開口部55が設けられる。基板収容部44の内側には、基板流路50A、50Bが形成される。基板流路50Aには、左流入口52から流入した冷却空気が流れ、前側排出口54Aから排出される。基板流路50Bには、右流入口53から流入した冷却空気が流れ、前側排出口54Bから排出される。
基板収容部44の周壁部57のうち前方左側に、下方に突出する差し込み部49Aが設けられる。基板収容部44の周壁部57のうち前方左側に、下方に突出する差し込み部49Bが設けられる。差し込み部49A、49Bには、それぞれ、左右方向の両端部にガイドレール490が設けられ、天板3の固定部3Bのガイド板部86A、86Bを差し込むことが可能である。差し込み部49A、49Bは、天板3の固定部3Bに対してセンサケース40を位置決めするために設けられる。
図7に示すように、センサ収容部45は、本体部41の後側部分に対応し、底面視二つの円弧が左右方向に並ぶ細長い波状に形成される。センサ収容部45は、ケース部60A及び蓋部60Bを有する。ケース部60Aは、下方に向けて開口する箱状に形成される。蓋部60Bは、ケース部60Aの開口を下側から覆う。
ケース部60Aの二つの円弧状の部位のうち左側には、左側から右側に向かって順に、センサ31~34が固定される。ケース部60Aの二つの円弧状の部位のうち右側には、左側から右側に向かって順に、センサ35~38が固定される。ケース部60Aの中央には、センサ39が固定される。図6に示すように、センサ31~39は、それぞれ、発光部47と受光部48を備える。センサ31~39の夫々の発光部47と受光部48は、ケース部60Aの上面に形成される筒状の凹部451内に露出する。センサケース40が天板3の固定部3Bに固定された状態で、センサ31~39は、天板3の本体板3Aのセンサ用窓部15~17の直下に支持される。
図7に示すように、ケース部60Aの左端部には、基板収容部44側に向けて延びる前方突出部611が設けられる。前方突出部611の底面には、上記の左流入口52が配置される。左流入口52は、左筒部42の上方に配置され、基板収容部44とセンサ収容部45を互いに連通する。ケース部60Aの右端部には、基板収容部44側に向けて延びる前方突出部621が設けられる。前方突出部621の底面には、上記の右流入口53が配置される。右流入口53は、右筒部43の上方に配置され、基板収容部44とセンサ収容部45を互いに連通する。
センサ収容部45の内部に、ケース部60A及び蓋部60Bにより囲まれたセンサ流路60Cが形成される。ケース部60Aの左右方向中央且つセンサ39の左側に隣接する位置に設けられた仕切壁631は、センサ流路60Cを左右に仕切る。左側のセンサ流路60Cには、左流入口52から流入した冷却空気が左端側から中央に向けて流れる。右側のセンサ流路60Cには、右流入口53から流入した冷却空気が右端側から中央に向けて流れる。
蓋部60Bの左端部には、上下方向に延びる左筒部42が設けられる。左筒部42の上端開口部は、ケース部60Aの前方突出部611に配置され、センサ流路60Cの左端部に連通する。左筒部42の下端開口部421は、前方突出部611から下方に突出する。下端開口部421には、矩形枠状の弾性体422が固定される。左筒部42の下端開口部421は、図4に示す左ダクト部71の上端部の流出口711に弾性体422を介して連通する。図7に示すように、蓋部60Bの右端部にも、上下方向に延びる右筒部43が設けられる。右筒部43の上端開口部は、ケース部60Aの前方突出部621に配置され、センサ流路60Cの右端部に連通する。右筒部43の下端開口部431は、前方突出部621から下方に突出する。下端開口部431には、矩形枠状の弾性体432が固定される。右筒部43の下端開口部431は、図4に示す右ダクト部72の上端部の流出口721に弾性体432を介して連通する。
図7に示すように、蓋部60Bの左右方向中央には、下方に突出する略四角筒状の接続筒68が設けられる。接続筒68は、センサ流路60Cの左右方向中央と連通する。接続筒68の下方に突出する下端部には、底面視略矩形枠状の弾性体69が貼着される。接続筒68の内側には、仕切壁681が設けられる。仕切壁681は、接続筒68の内側を左右に仕切る。仕切壁681の下端部は、ケース部60Aの仕切壁631の上端部に当接する。接続筒68は、弾性体69を介して、筐体2(図2参照)内の空気流路(非図示)の前端部に装着される。該空気流路は、天板3の本体板3Aの排気口7からグリル庫の上方を通って前方に延び、接続筒68に接続する。
図6に示すように、ケース部60Aの後端部に、後方に向けて突出する板状のケース固定部58A~58Eが設けられる。ケース固定部58Aは、ケース部60Aの後端部のうち左端近傍に配置され、ケース固定部58Eは、ケース部60Aの後端部のうち右端近傍に配置される。ケース固定部58B、58C、58Dは、ケース部60Aの後端部のうち左右方向中央部に、左側から右側に向けて順番に並ぶ。ケース固定部58A~58Eには、上下方向に貫通する円形の貫通孔が形成される。ケース固定部58A~58Eの貫通孔には、天板3の固定部3Bにセンサケース40を固定する場合においてネジが挿通される。
<電装ユニット100>
図8に示すように、電装ユニット100は、電装基板100A、導光板100B、100C、近接センサ100D、100E、拡散板100F、100Gを有する。電装基板100Aは、左右方向に長い矩形板状を有し、上下方向と直交する。電装基板100Aの上面に、複数のLED21が実装される。導光板100B、100C、近接センサ100D、100E、拡散板100F、100Gは、それぞれ、電装基板100Aの上側に固定される。以下、複数のLED21、近接センサ100D、100Eを総称して「電装部20」という。
導光板100B、100Cは、電装基板100Aの複数のLED21から発光された光を上方に導き、且つ、光の拡散を防止するために設けられる。導光板100B、100Cは、電装基板100Aの上面に固定される。導光板100B、100Cは、それぞれ、上下方向に貫通する複数の導光孔22を有する。電装基板100Aの上面に導光板100B、100Cが固定された状態で、複数の導光孔22と電装基板100Aの複数のLED21とのそれぞれの位置は一致する。導光板100B、100Cは、電装基板100Aの複数のLED21から発光された光を上方に透過させる。近接センサ100D、100Eは、それぞれ、左右方向に長い矩形板状を有し、上下方向と直交する。近接センサ100D、100Eは、天板3の本体板3Aの上面に対するユーザのタッチ操作を検出するために設けられた、静電容量型の周知の近接センサである。近接センサ100D、100Eは、導光板100B、100Cの上面に固定される。拡散板100F、100Gは、電装基板100Aの複数のLED21から発光された光を拡散するために設けられる。拡散板100F、100Gは、近接センサ100D、100Eの上面に固定される。
<左フロントパネル80、右フロントパネル90>
図3に示すように、右フロントパネル90は、正面視縦長略矩形状に形成され、前壁部91と後方筒部92を備える。前壁部91は正面視上下方向に長い略矩形状に形成される。前壁部91の上端部近傍且つ左右方向中央よりも右側に、電源スイッチ19が設けられる。前壁部91の上下方向中央よりも上側には、化粧板6C(図1参照)が取り付けられる。前壁部91の上下方向中央よりも下側に、操作部9が回動可能に軸支される。操作部9の前面には、矩形状の開口部9Bが設けられる。操作部9の前面には、化粧板6D(図1参照)が取り付けられる。化粧板6Dの上部を指で後方に押し込むと、非図示のロック機構によるロックが外れ、下部を基点に前方に回動する。その結果、操作部9の背面側に設けられたグリル用の操作パネルが前方に引き出される。
図9に示すように、前壁部91の上端部近傍且つ左右方向中央よりも左側に、後方に向けて凹んだ凹部91Aが設けられる。凹部91Aの底面に、第1ネジ孔91Bが設けられる。第1ネジ孔91Bは前後方向に延び、凹部91Aの底面を貫通する。第1ネジ孔91Bには、天板3の固定部3Bのガイド板部86Bと右フロントパネル90とを結合するためのネジ910が螺合される。
後方筒部92は、前壁部91の上下方向中央よりも下側の部分から後方に突出して設けられる。後方筒部92の底面には、吸気通路部95が設けられる。吸気通路部95の前端部には、その開口を塞ぐようにして、板状の閉塞部955が設けられ、その下側に空気入口951が設けられる。空気入口951は下向きに開口する。
図4に示すように、後方筒部92の後方に右ダクト部72の下端部が接続される。右ダクト部72は上下方向に延びる。右ダクト部72の下端部は、空気入口951(図3参照)に連通する。右ダクト部72の上端部は、右筒部43の下端開口部431に連通する。右ダクト部72内に設けられた冷却ファンが回転した場合、空気入口951に取り込まれた冷却空気は、右ダクト部72を介して左筒部42に向けて流れ、センサケース40に供給される。
なお、詳述しないが、図3に示すように、左フロントパネル80も、右フロントパネル90と同様に、前壁部81と後方筒部82を備える。後方筒部82の底面には、吸気通路部85が設けられる。吸気通路部85の前端部に閉塞部855が設けられ、その下側に、空気入口851が設けられる。図4に示すように、後方筒部82の後方に左ダクト部71の下端部が接続される。左ダクト部71の下端部は空気入口851(図3参照)に連通する。左ダクト部71の上端部は、左筒部42の下端開口部421に連通する。左ダクト部71内に設けられた冷却ファンが回転した場合、空気入口851に取り込まれた冷却空気は、左ダクト部71を介して左筒部42に向けて流れ、センサケース40に供給される。
図8に示すように、前壁部81の上端部近傍且つ左右方向中央よりも左側に、後方に向けて凹んだ凹部81Aが設けられる。凹部81Aの底面に、第1ネジ孔81Bが設けられる。第1ネジ孔81Bには、天板3の固定部3Bのガイド板部86Aと左フロントパネル80とを結合するためのネジ810が螺合される。
<コンロ1の製造方法>
図5、図9を参照し、コンロ1の製造工程において天板3、センサケース40、左フロントパネル80、及び右フロントパネル90を組み付ける方法について説明する。図5に示すように、初めに作業者は、図8に示す電装基板100A、導光板100B、100C、近接センサ100D、100E、及び、拡散板100F、100Gを積層して固定し、図5に示す電装ユニット100を作成する。次に、作業者は、作成された電装ユニット100を、天板3の本体板3Aの下面のうち固定部3Bの開口部88により露出された部分に貼付して固定する。このとき、電装ユニット100の電装基板100Aに設けられた電装部20(図8参照)は、天板3の本体板3Aのうち対応する入出力部14の下側に配置される。従って、例えば、電装ユニット100の複数のLED21から発光された光は、入出力部14の表示部を介して透過され、天板3の上方に出射可能となる。又、電装ユニット100の近接センサ100D、100Eは、入出力部14の受付部に対してユーザが行うタッチ操作を検出することが可能となる。
次に、作業者は、天板3の下方にセンサケース40を配置し、センサケース40を上方に移動させることによって天板3に近づける。天板3の固定部3Bのガイド板部86Aがセンサケース40の差し込み部49Aのガイドレール490に差し込まれ、且つ、天板3の固定部3Bのガイド板部86Bがセンサケース40の差し込み部49Bのガイドレール490に差し込まれる。この状態でセンサケース40が更に天板3側にスライド移動することによって、天板3に対してセンサケース40が位置決めされる。天板3の本体板3Aの下面に、センサケース40の上端部が接触した状態で、固定部3Bの板固定部87A~87Eと、センサケース40のケース固定部58A~58Eが位置決めされる。板固定部87A~87Eとケース固定部58A~58Eとは上下方向に対向し、且つ、それぞれの貫通孔は上下方向に並ぶ。作業者は、板固定部87A~87E及びケース固定部58A~58Eのそれぞれの貫通孔にネジを螺合することにより、センサケース40を固定部3Bに固定する。この状態で、電装ユニット100は、センサケース40の基板収容部44Aに下側から覆われ、収容される。
又、センサケース40のセンサ31~39は、天板3の本体板3Aのセンサ用窓部15~17の下側に配置される。センサ31~39の発光部47から発光した赤外光は、センサ用窓部15~17を介して上方に出射可能となる。又、センサ31~39の受光部48は、発光部47が発光した赤外光を、センサ用窓部15~17を介して受光可能となる。例えば、発光部47が発光した赤外光が異物に反射して受光部48により受光された場合、センサ31~39は、受光部48が受光した反射光の強度に基づき、所定高さ範囲内に異物があるか否かを検出できる。
次に作業者は、左フロントパネル80及び右フロントパネル90が固定された筐体2(図1参照)に、センサケース40が固定された天板3を載置する。このとき、図9に示すように、左フロントパネル80の第1ネジ孔81Bと、ガイド板部86Aの第2ネジ孔860Aとは、前後方向に水平に並ぶ。このため、左フロントパネル80の凹部81Aに前側からネジ810を挿入することによって、第1ネジ孔81B及び第2ネジ孔860Aに対するネジ810の螺合が可能となる。同様に、右フロントパネル90の第1ネジ孔91Bと、ガイド板部86Bの第2ネジ孔860Bとは、前後方向に水平に並ぶ。このため、右フロントパネル90の凹部91Aに前側からネジ910を挿入することによって、第1ネジ孔91B及び第2ネジ孔860Bに対するネジ910の螺合が可能となる。作業者は、第1ネジ孔81B及び第2ネジ孔860Aに対してネジ810を螺合し、且つ、第1ネジ孔91B及び第2ネジ孔860Bに対してネジ910を螺合することにより、天板3の固定部3Bに対して左フロントパネル80及び右フロントパネル90を結合する。
<電装ユニット100及びセンサ31~39の冷却方法>
コンロ1の非図示の制御部は、左ダクト部71及び右ダクト部72内の冷却ファンを共に駆動する。冷却ファンの駆動に応じ、左フロントパネル80及び右フロントパネル90のそれぞれの空気入口から空気が吸い込まれる。吸い込まれた空気は、センサケース40に向けて供給される冷却空気として、左ダクト部71及び右ダクト部72のそれぞれの内部を上方に流れる。左ダクト部71内を流れた冷却空気は、センサケース40の左筒部42の下端開口部421から内側に流入する。右ダクト部72内を流れた冷却空気は、センサケース40の右筒部43の下端開口部431から内側に流入する。
左筒部42内に流入した冷却空気は、前方突出部611に設けられた左流入口52によって、本体部41の下面側と上面側に所定の比率で分流される。一方、右筒部43内に流入した冷却空気も、前方突出部621に設けられた右流入口53によって、本体部41の下面側と上面側に所定の比率で分流される。左筒部42内から本体部41の下面側に流れた冷却空気は、センサ収容部45に左端側から流入する。冷却空気は、センサ収容部45のセンサ流路60Cを左端側から中央側に向けて流れる。右筒部43内から本体部41の下面側に流れた冷却空気は、センサ収容部45に右端側から流入する。冷却空気は、センサ収容部45のセンサ流路60Cを右端側から中央側に向けて流れる。これらにより、センサ31~39が冷却空気によって冷却される。センサ流路60Cを中央側に流れた冷却空気は、中央蓋部653に設けられた接続筒68を介して外部に流出する。接続筒68を介して外部に流出した冷却空気は、グリル庫上方の空気流路を通って排気口7より外部に排出される。
左筒部42内から本体部41の上面側に流れた冷却空気は、基板収容部44に左端側から流入する。冷却空気は、基板収容部44の基板流路50Aを左端側から中央側に向けて流れる。右筒部43内から本体部41の上面側に流れた冷却空気は、基板収容部44に右端側から流入する。冷却空気は、基板収容部44の基板流路50Bを右端側から中央側に向けて流れる。これらにより、電装ユニット100が冷却空気によって冷却される。基板流路50A、50Bを中央側に流れた冷却空気は、前側排出口54Bから外部に排出される。
<本実施形態の作用、効果>
例えば作業者は、コンロ1の製造工程において、センサケース40の差し込み部49A、49Bに天板3の固定部3Bのガイド板部86A、86Bを差し込み、センサケース40を天板3側にスライドさせることによって、天板3に対してセンサケース40を組み付けることができる。なお、この作業により、天板3の板固定部87A~87Eと、センサケース40のケース固定部58A~58Eとは位置決めされる。従って、作業者は、天板3に対してセンサケース40を容易に位置決めできるので、作業者の作業効率を良好に維持できる。なお、天板3に対してセンサケース40が位置決めされた後、差し込み部49A、49Bにガイド板部86A、86Bが差し込まれた状態になる。このため、コンロ1は、センサケース40の差し込み部49A、49Bによりガイド板部86A、86Bを補強し、破損から守ることができる。
天板3が筐体2に載置された場合、左フロントパネル80の第1ネジ孔81Bと、ガイド板部86Aの第2ネジ孔860Aとは水平方向に並び、右フロントパネル90の第1ネジ孔91Bと、ガイド板部86Bの第2ネジ孔860Bとは水平方向に並ぶ。従って、作業者は、第1ネジ孔81B、91B及び第2ネジ孔860A、860Bに対するネジ810、910の螺合によって左フロントパネル80及び右フロントパネル90を天板3の固定部3Bに固定するための作業を、容易に行うことができる。又、センサケース40を天板3の下側にガイドするガイド板部86A、86Bは、左フロントパネル80及び右フロントパネル90と天板3とを固定する役割も兼ねている。従って、別途部材を要することなく、左フロントパネル80及び右フロントパネル90と天板3とをネジ810、910によって容易に固定できる。
電装部20は複数のLED21を有する。複数のLED21に対応する入出力部14は、複数のLED21から発光された光を透過する表示部を含む。又、電装部20は近接センサ100D、100Eを有する。近接センサ100D、100Eに対応する入出力部14は、本体板3Aのうち近接センサ100D、100Eによる検出が可能な位置を示す受付部を含む。この場合、複数のLED21及び近接センサ100D、100Eを、天板3の対応する入出力部14に位置決めし、センサケース40により収容できる。
<変形例>
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。上記において、板固定部87A~87Eとケース固定部58A~58Eとの固定方法は、ネジによる固定方法に限定されない。例えば、板固定部87A~87E及びケース固定部58A~58Eのうち一方に凸部が設けられ、他方に、該凸部に嵌合する凹部が設けられてもよい。板固定部87A~87E及びケース固定部58A~58Eは、凸部が凹部に嵌合することにより固定されてもよい。
板固定部87A~87Eは、固定部3Bの開口部88の周端部88Aのうち前端にも設けられてもよい。ケース固定部58A~58Eは、センサケース40の前端にも設けられてもよい。板固定部及びケース固定部は、固定部3Bの前後両側で固定されてもよい。ガイド板部86A、86Bは、固定部3Bの開口部88の周端部88Aのうち後端にも設けられてもよい。差し込み部49A、49Bは、センサケース40の後側にも設けられていてもよい。但し、上記実施形態において、ガイド板部86A、86B及び差し込み部49A、49Bは、位置決め機能と同時に、固定部3Bに対してセンサケース40の前端部を固定する機能も兼ねている。このため、ケース固定部をセンサケース40の前端部に新たに設けてセンサケース40を固定部3Bに固定することの必要性は低い。このため、上記実施形態のように、ガイド板部86A、86B及び差し込み部49A、49Bと、板固定部87A~87E及びケース固定部58A~58Eとが、前後方向において異なる側に設けられることにより、天板3の固定部3Bに対してセンサケース40を位置決めしつつ固定部3Bにセンサケース40を固定することを、最小限の構成により実現できる。
第1ネジ孔81B、91Bは、左フロントパネル80及び右フロントパネル90の代わりに筐体2に設けられていてもよい。この場合、作業者は、第1ネジ孔81B、91B及び第2ネジ孔860A、860Bに対するネジ810、910の螺合によって筐体2を天板3の固定部3Bに固定するための作業を、容易に行うことができる。
電装部20は、複数のLED21及び近接センサ100D、100E以外のデバイスを有していてもよい。例えば電装部20は、センサ31~39と同様の機能を有するセンサを有していてもよい。
上記実施形態のコンロ1は、ビルトインコンロであるが、テーブルコンロであってもよい。また、コンロバーナの数は、上記実施形態では二つであるが、一つ、又は三つ以上であってもよい。
<その他>
コンロ1は、本発明の「加熱調理器」の一例である。センサケース40は、本発明の「ケース」の一例である。基板収容部44Aは、本発明の「収容部」の一例である。固定部3Bは、本発明の「補強板」の一例である。
1 :コンロ
2 :筐体
3 :天板
3A :本体板
3B :固定部
21 :LED
40 :センサケース
44A :基板収容部
45 :センサ収容部
49A、49B :差し込み部
58A、58B、58C、58D、58E :ケース固定部
80 :左フロントパネル
81B、91B :第1ネジ孔
86A、86B :ガイド板部
87A、87B、87C、87D、87E :板固定部
90 :右フロントパネル
100 :電装ユニット
100D、100E :近接センサ
810、910 :ネジ
860A、860B :第2ネジ孔

Claims (4)

  1. 筐体と、
    前記筐体に載置され、前記筐体の上部開口を閉塞する天板と、
    前記天板の下側に配置された電装部と、
    収容部を有し、前記電装部を前記収容部に内包するケースと
    を備えた加熱調理器であって、
    前記天板は、ガラス製の本体板と、前記本体板の下側の少なくとも一部を覆うように固定された補強板とを有し、
    前記本体板は、前記電装部に対応する部位であって前記電装部の上側に配置される入出力部を有し、
    前記補強板は、
    前記本体板のうち前記入出力部を囲む環状の周端部により形成された開口部と、
    前記周端部の一部から下方に突出するガイド板部と、
    前記ケースを固定するための板固定部と、
    を有し、
    前記ケースは、
    前記ガイド板部が差し込まれる差し込み部と、前記板固定部に対向するケース固定部とを有し、
    前記差し込み部に前記補強板の前記ガイド板部が差し込まれて前記本体板側にスライド移動することにより、前記板固定部と前記ケース固定部とが位置決めされる
    ことを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記筐体に固定されるフロントパネルを有し、
    前記筐体及び前記フロントパネルの少なくとも一方は、第1ネジ孔を有し、
    前記補強板は、第2ネジ孔を有し、
    前記天板が前記筐体に載置された場合、前記第1ネジ孔と前記第2ネジ孔とは水平方向に並び、前記第1ネジ孔及び前記第2ネジ孔に対するネジの螺合が可能となることを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
  3. 前記電装部は、発光部を有し、
    前記入出力部は、前記発光部から発光された光を透過する透過部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱調理器。
  4. 前記電装部は、近接センサであり、
    前記入出力部は、前記本体板のうち前記近接センサによる検出が可能な位置を示す接触部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱調理器。
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