JP7262157B1 - 廃プラスチックの異物除去装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステンレス等の異物を確実に除去でき、アルミ蒸着やアルミ箔コーティングの袋は除去せずに一般のプラスチック袋と一緒に再利用工程に供給できる廃プラスチックの異物除去装置を提供する。【解決手段】X線源及びX線を受ける着脱可能なラインセンサーとからなるX線装置とラインセンサーの撮像データに基づいてステンレスの異物及び弱磁性体の異物を検出する異物検出部と異物検出部が検出したステンレス等の異物を既設ベルトコンベアから除く異物除去部とを備える。X線装置はX線源を備えた箱体と下端にキャスターを有し、既設ベルトコンベアに差し込み可能な開口部が形成され、箱体を支持する架台と既設ベルトコンベアの走行領域を覆うカバー部材とを備え、開口部に既設ベルトコンベアが差し込まれた後にラインセンサーがX線源と対応する位置となるように架台に掛け渡されることによりラインセンサーが上ベルトと下ベルトとの間に設けられる。【選択図】図1

Description

本発明は、回収された使用済みプラスチック袋等の廃プラスチックから金属粉等の異物を除去するために用いられる廃プラスチックの異物除去装置に関する。
食品等の包装に使用されたプラスチックは、廃棄後に廃プラスチックとして回収され、燃料やプラスチック製品の原料として再利用される。このような再利用では、廃プラスチックを裁断・粉砕した後に造粒装置でペレット状に成形し、燃料やプラスチック製品の原料として使用される。廃プラスチックの中には、アルミ蒸着またはアルミ箔をコーティングした菓子袋がある。アルミ蒸着またはアルミ箔コーティングされた袋は、そのままプラスチックの再利用工程に流せるが、金属探知機を通すと金属として分離除去されるため、再利用することができなくなる。
一方、再利用される前の分別回収では、鉄、ステンレス等の金属屑や小石などの異物が廃プラスチックの内部、外部にかかわりなく混入する。この異物が混入した状態のままで、再利用工程に流すと、粉砕機や造粒装置が損傷するばかりでなく、ペレットの燃焼効率が低下することや燃焼装置が故障する等の不都合が生じるため、鉄やステンレスの異物を除去する必要がある。この場合、アルミ蒸着やアルミ箔コーティングの廃プラスチック袋は一般の廃プラスチック袋と共に再利用の工程に流すことが資源活用の点から良好である。
特許文献1及び2には、製品としてのアルミ蒸着のプラスチック袋に混入した金属等の異物を検出する異物検査装置が開示されている。この異物検査装置は、コイルが形成した磁界の乱れによって異物を検出する金属検出機と、X線を照射し、照射したX線データによって異物を検出するX線検出機とからなり、プラスチック袋に混入した異物を検出する。
これらの異物検出装置では、アルミ蒸着したプラスチック袋を異物として検出することなく、袋内の異物を検出する必要があり、例えば、特許文献1においては、金属検出がなされる場合には、検出金属が袋に含まれるか否かを判断し、袋に含まれる金属と判断される場合には、濃度領域を金属検出に適した領域に設定し、袋に含まれない金属であると判断される場合には、濃度領域を金属以外の異物検出に適した領域に設定している。このため、金属検出機及びX線検出器を併用した構造では、異物検出のための制御が複雑であり、しかも構造が複雑となる問題がある。
特許文献1及び2の異物検出装置は、食品製造ラインで流れるアルミ蒸着のプラスチック袋の内部の異物を検出する装置であり、分別回収された廃プラスチック袋を検査対象とするものとは異なっている。製造ラインで流れるアルミ蒸着のプラスチック袋は形状や大きさ、重さ等の状態がある程度整っており、一定範囲の検査データによって異物の検出が可能である。一方、分別回収された廃プラスチック袋では、種々の形状や大きさ、重量がまちまちであり、異物の種類も多種となっており、検査データに大きなばらつきを生じる。従って、特許文献1及び2の異物検出装置を分別回収された廃プラスチックの異物検出に用いることはできない。
特許文献3には、磁力選別装置と風力選別装置からなる廃プラスチックの選別装置が示される。磁力選別装置で鉄などの異物を除去した後、風力で高比重のプラスチックとアルミ蒸着した菓子袋の軽量プラスチックに分けている。アルミ蒸着した菓子袋は、磁力選別装置の磁力には反応しないので、除去されることなく後工程である再利用工程に流すことができる。しかしながら、石などの非磁性体やステンレスなどは磁力に反応しないため磁力選別装置では分離されない。このため、これらの硬質材料が廃プラスチックの中に混入しており、再利用に供すると、粉砕機や造粒装置などが損傷するおそれがある。これを防止するためには、人手による選別工程を必要としている。
特開2008-268035号公報 特開2018-40640号公報 特開2007-105582号公報
本発明は、上記の問題点を考慮してなされたものであり、ステンレスの異物及び弱磁性体を含む異物は、磁力選別機では除去できないので、廃プラスチックに混入しているこれらの異物を簡単且つ確実に除去でき、アルミ蒸着やアルミ箔コーティングの廃プラスチック袋は除去することなく一般のプラスチック袋と共に再利用工程に供給する処理が可能な廃プラスチックの異物除去装置を提供することを目的とする。
本発明による廃プラスチックの異物除去装置は、アルミ蒸着またはアルミ箔コーティングされたプラスチック袋を含む廃プラスチックに混入した異物を前記廃プラスチックの再利用工程の前段階で除去する廃プラスチックの異物除去装置であって、既設ベルトコンベアからなり、前記廃プラスチックを搬送する搬送路と、前記既設ベルトコンベア上を搬送中の廃プラスチックにX線を照射するX線源と、着脱可能に設けられ、照射されたX線を受ける着脱可能なラインセンサーとからなるX線装置と、前記ラインセンサーの撮像データに基づいてステンレスの異物及び弱磁性体の異物を検出する異物検出部と、前記異物検出部が検出したステンレスの異物及び弱磁性体の異物を前記既設ベルトコンベアから除く異物除去部と、を備え、前記X線装置は、前記X線源を備えた箱体と、下端にキャスターを有し、前記既設ベルトコンベアが差し込み可能な開口部が形成され、前記箱体を支持する架台と、前記既設ベルトコンベアの走行領域を覆うカバー部材と、を備え、前記開口部に既設ベルトコンベアが差し込まれた後に前記ラインセンサーが前記X線源と対応する位置となるように架台に着脱可能に掛け渡されることによりラインセンサーが上ベルトと下ベルトとの間に設けられることを特徴とする。
また、前記廃プラスチックが搬送ベルトで供給され、該搬送ベルトの一端にマグネットロールが設けられおり、前記マグネットロールの磁力によって磁性体の異物を除去する磁性体異物除去手段が、前記搬送路の上流側に配置されていることを特徴とする。
また、前記箱体には、前記既設ベルトコンベアが前記ラインセンサーとの干渉を回避して走行を行なうための迂回ローラが備えられ、前記迂回ローラの高さ位置を調整する迂回ローラ高さ調整部材が設けられていることを特徴とする。
本発明の廃プラスチックの異物除去装置によれば、ラインセンサーの撮像データに基づいて異物検出部がステンレスの異物及び弱磁性体の異物を検出し、該検出結果に基づいて異物除去部がステンレスの異物及び弱磁性体の異物を搬送路から除くため、粉砕機が損傷することを防止できる。一方、アルミ蒸着やアルミ箔コーティングされたプラスチック袋等を含んだ廃プラスチックは搬送路から除かれないので、一般のプラスチック袋等の廃プラスチックと共に再利用に供することができ、資源の有効活用が可能となる。
また、X線装置を箱体に収容し、箱体に既設ベルトコンベアに差し込み可能な開口部を設けたので、既設ベルトコンベアに向かって箱体を移動させることにより、X線装置を容易に既設ベルトコンベアに組み付けることができる。また、ラインセンサーは着脱可能に架台に掛け渡されることから、あらかじめ外しておくことができ、架台の開口部に既設ベルトコンベアが差し込まれる際にラインセンサーが既設ベルトコンベアに干渉しないため、X線装置の既設ベルトコンベアへの組み込みが容易となる。
マグネットロールを備えた搬送ベルトで廃プラスチックを供給し、マグネットロールの磁力によって磁性体の異物を除去する磁性体異物除去手段を、X線装置の搬送路の上流側に配置したので、X線装置の金属異物を除去する負荷を減らすことができる。
箱体にラインセンサーの高さ位置を調整するラインセンサー高さ調整部材を設けたので、ラインセンサーが搬送路のベルトにぶつからないようにでき、X線装置を容易に既設の搬送路に差し込むことができる。
箱体に、搬送路がラインセンサーとの干渉を回避して走行を行なうための迂回ローラを設けると共に、迂回ローラの高さ位置を調整する迂回ローラ高さ調整部材を設けたので、既設ベルトコンベアのベルトの走行高さを部分的に変更し、ベルト間隔を広げて、X線装置のラインセンサーを容易に既設のベルトコンベアに差し込むことができる。
本発明による廃プラスチックの異物除去装置の構造図である。 廃プラスチックの例を示す図である。 デュアルラインセンサーを備えた異物検出部の処理の流れである。 X線装置を背面側から見た斜視図である。 X線装置の正面図である。 X線装置を既設ベルトコンベアに差し込む際の右側面図である。 X線装置を既設ベルトコンベアに組み込んだ後、ラインセンサーを装着した状態の右側面図である。 X線装置を既設ベルトコンベアに組み込んだ後、カバー部材を閉じた状態の右側面図である。 X線装置を既設ベルトコンベアに組み込んだ状態の斜視図である。 図9のA-A線断面図である。 迂回ローラの配置を示す図9のA-A線断面図である。 迂回ローラの別の形態を示す図9のA-A線断面図である。 ラインセンサーの高さ調整部材と、迂回ローラの高さ調整部材を示す図である。
リサイクルプラスチックに混在している金属異物の選別では、金属異物から破砕機やカット機を保護するために金属検出機やマグネット選別機を使用している。これらの装置は、プラスチックリサイクルの純度を上げるためにも使用している。これに対し、昨今、アルミ蒸着等のアルミ包材やアルミ混入が増え、これらは破砕機保護以外でも異物としての排出を繰り返すため、作業の効率が悪くなっている。これを防止するため、小さいアルミやアルミ箔、アルミ包材に対して反応しない装置としてX線装置を使用するものである。リチウムイオン電池やボタン電池の選別に用いるX線の利点は、物の大きさ、透過度により選別できる点であり、例として細長い針金(洗濯ばさみに用いられている針金等)や小さい金属は選別せず、ボタン電池、リチウムイオン電池は選別することができる。ここで、ボタン電池以上、リチウムイオン電池以上の大きさ、透過度の異物を排出できるシステムを導入するものである。加えて、X線はリサイクルプラスチック内のガラスに対しても最大の選別効力を有している。
本発明は、一般生活で廃棄され、その後に分別回収された廃プラスチックから異物を除去するものであり、分別回収された廃プラスチックの再利用工程の前段階で異物を除去するために用いられる。特に、本発明は、廃プラスチックに混入している非磁性ステンレスの異物及び弱磁性体の異物を検出して除去すると共に、アルミ蒸着またはアルミ箔コーティングされた廃プラスチック袋は除去されることなく、一般のプラスチック袋と共に再利用工程に供給することができる装置である。
本発明の除去対象となる非磁性ステンレスの異物としては、SUS304、SUS316、SUS316Lに代表されるオーステナイト系ステンレスであり、ボルト・ナット、ねじ、容器蓋等の部品として廃棄されたものが対象である。弱磁性体を含む異物としては、軽石、錆混入塗料カス、針や釘などの小部品が埋設されたペレットやチップなどの部品が対象である。これ以外の異物として石、ガラス、ボルトや釘等の鉄屑を除去する。SUS304、SUS316、SUS316Lのステンレスは、新品状態では磁性はない。しかし擦ったりすると弱い磁性が出る。弱い磁性があっても、磁力選別機では完全に除去できないので、X線を備えた選別機で選別する。
以下、図面を参照して、本発明による廃プラスチックの異物除去装置を説明する。
図1は、本発明による廃プラスチックの異物除去装置200の構造図である。廃プラスチックの異物除去装置200は、既設ベルトコンベアからなる搬送路1と、X線源5とラインセンサー9を備えてX線の画像を撮像するX線装置2と、X線の撮像データから異物かどうかを判定する異物検出部3と、振分け板からなる異物除去部4と、を備える。異物検出部3が異物と判定した検査対象物が異物回収箱11に回収される。図1に示すように、廃プラスチック6は、既設ベルトコンベアからなる搬送路1に投入され、左から右の方向に搬送され、X線装置2で撮像され、異物検出部3が異物と判定した検査対象物は、異物除去部4が回動し、異物回収箱11に回収する。本発明において、廃プラスチックとしてはアルミ蒸着またはアルミ箔コーティングされたプラスチック袋を含むものであり、アルミ蒸着またはアルミ箔コーティングされたプラスチック袋は、後述するように、異物回収箱11に回収されることなく、他のプラスチックと共に既設ベルトコンベアからなる搬送路1によって再利用工程に供給される。
X線源5は、フィラメント(陰極)7と、ターゲット(陽極)8からなり、高エネルギーのX線と低エネルギーのX線が同時に発生される。廃プラスチック6の検査対象物は、ラインセンサー9で撮像される。ラインセンサー9は、単一のラインセンサー又はデュアルラインセンサー9aが使用できる。単一のラインセンサーにした場合、廃プラスチック6が軽量の廃プラスチックなので、透過して影が薄いものとなり、ステンレスや石は影が濃いので、異物と判定できる。デュアルラインセンサー9aは、高エネルギーのX線の画像(m)を得る第1のラインセンサーと、低エネルギーのX線の画像(h)を得る第2のラインセンサーの2つからなる。2つの画像の差分(h-m)は、検査対象物によって異なるので、この値から材質を特定することができる。画像の濃淡のみで検査対象物を判定する場合より確実な分別ができる。異物検出部3は、撮像した画像の濃淡から検査対象物が異物かどうかを判定する部位である。X線装置2として特に異物として除去したいのは、非磁性のステンレスの異物12と弱磁性体の異物13である。弱磁性体の異物13の例としては軽石がある。これらの異物に注目するのは、鉄の異物は磁力選別機で事前に除去できるが、非磁性のステンレスの異物12と弱磁性体の異物13は磁力選別機での除去ができないからで、混入される例も多い。一般に、X線装置2で除去できる検査対象物には、鉄、ステンレス、銅、アルミニウム、石、それにガラスなどがある。
図2は、廃プラスチック6の例を示す図である。異物にはステンレスの異物12や、弱磁性体の異物13がある。ステンレスの異物12には、非磁性のSUS303、SUS304、SUS316Lなどを使用した金属物がある。弱磁性体の異物13には軽石がある。廃プラスチック6の例としては、ラップシート14、菓子袋(アルミ蒸着又はアルミ箔あり)15、菓子袋(アルミ蒸着又はアルミ箔なし)16、プラスチックトレイ17などがある。アルミ蒸着又はアルミ箔を符号15aで示す。図2では、菓子袋(アルミ蒸着又はアルミ箔なし)16の中にステンレスの異物12がある場合を示す。このような場合、菓子袋の外から中が見えないし、鉄の異物は磁力線がシールドされるので、X線で撮像するならステンレスや鉄の異物12が撮像できる。すなわち、ステンレスや鉄の異物12は、菓子袋(アルミ蒸着又はアルミ箔あり)15の外側にあっても、内側にあっても検出する。
鉄の異物22、例えばボルトやナットはX線で検知可能であるが、X線装置2の負荷を減らすため、図1に示すように、X線装置2の搬送路1の上流に磁性体異物除去手段10を配置した。磁性体異物除去手段10は、廃プラスチック6が一端にマグネットロール21を備えた搬送ベルト20で供給され、マグネットロール21の磁力によって磁性体の異物を除去する。マグネットロール21は永久磁石で構成され、吸着したボルトやナットを搬送ベルト22の下方に落下させることで除去する。なお、弱磁性体の異物は、強力なマグネットロール21を用意しても除去が難しい。
図3は、デュアルラインセンサー9aを備えた異物検出部3の処理の流れを示す。符号m1~m5は、図2の検査対象物を低エネルギーのX線で撮像した画像である。h1~h5は、図2の検査対象物を高エネルギーのX線で撮像した画像である。低エネルギーのX線は、透過する力が弱いので、例えばプラスチックに照射すると、影の濃い画像が得られ、高エネルギーのX線では透過する力が強いので、影の薄い画像が得られる。2つの画像の濃淡すなわち透過光量の差を計算し、その差が事前に把握している材料と一致するか調べる。一致すれば、材質が特定される。
図3に示すように、異物検出部3が検査対象物をステンレスの異物12と判定する場合は、異物除去部4の振分け板が作動して、異物を異物回収箱11に回収する。菓子袋(アルミ蒸着又はアルミ箔なし)16の中にステンレスの異物12があると、異物除去部4が作動して、菓子袋16とステンレスの異物12を一緒に異物回収箱11に回収する。ステンレスの異物12が菓子袋16の外部にあっても、菓子袋16とステンレスの異物12が異物回収箱11に回収される。ステンレスの異物12としてニッカド電池やリチウム電池がある。ケースがステンレス製で廃プラスチック6に混入していると、後工程で発火することにもなり、異物として除去すべき対象となる。
図3に示すように、菓子袋(アルミ蒸着又はアルミ箔あり)15は、厚さがないが金属なので透過光量がやや少なく影があるが、異物除去部4は取り除くべき異物ではないとして通過させる処理を行う。つまりアルミ蒸着又はアルミ箔は、粉砕機を損傷しないとの基準で異物ではないと判定する。そのため、菓子袋15は後段の再利用の搬送路1に投入される。菓子袋15は、後の再利用工程で粉砕され、溶剤で溶かされ、アルミニウムが分離され、プラスチックが回収される。ラップシート14や、プラスチックトレイ17も後段の再利用の搬送路1に投入される。アルミニウム缶のプルタブなどは、菓子袋(アルミ蒸着又はアルミ箔あり)15の影とは、濃度が異なるので、異物と判定する。
図4は、本発明に用いるX線装置100(図1におけるX線装置2に相当)を背面側から見た斜視図である。X線装置100は、X線源102(図1におけるX線源5に相当)を含む箱体112と、架台113からなる。架台113は、箱体112の下部にあって、正面板113aと背面板113bを備え、下部は画像処理PC130が収納される収納箱123となっている。架台113の底面には移動を容易にするキャスター127とキャスター127を浮かして架台113を床に固定するレベルフット128を備える。図4では、架台113の背面側を覆う背面板113bと、カバー部材109としての右側面を覆う右側面カバー109aと、左側面を覆う左側面カバー109bを開いた状態で示す。この状態では、架台113の開口部104が形成され開口する。開口部104は、上流側側面104aと、下流側側面104bと、既設ベルトコンベアの搬送方向と直交する正面側の側面104cとによって開口されることで形成される。右側面カバー109aと左側面カバー109bの凹部には、X線を遮るカーテン(図示せず)が設けられ、全体としてX線が外部に漏れ出ないようにしている。X線源102は、フィラメント(陰極)とターゲット(陽極)からなりX線が発生される。X線により、既設ベルトコンベア上の検査対象物に混入した鉄やステンレスの金属類、石、ガラスなどの異物を検知する。
図5は、X線装置100の正面図である。箱体112の正面には、タッチディスプレィ124と操作パネル125が設けられ、屋根には装置の異常状態を知らせるパトランプ126とブザー(図示省略)が設けられる。カバー部材109を構成する右側面カバー109aと左側面カバー109bは、一点鎖線で示すようにヒンジ110(図6参照)で開閉できる。背面板113bもヒンジで開閉できる。
図6は、X線装置100を既設ベルトコンベア1に差し込む際の右側面図である。この状態では、右側面カバー109aと、左側面カバー109bと、背面板113bとを開いて開口部104を形成する。ラインセンサー103(図1におけるラインセンサー9に相当)は、検査対象物を撮像するカメラで、着脱可能に架台113に設けられるので、外してある。これによれば、X線装置100をスライドして既設ベルトコンベア1に前後方向から、つまり既設ベルトコンベア1の搬送方向と直交する方向から差し込む。開口部104に既設ベルトコンベア1が差し込まれるものとなる。
図7は、X線装置100を既設ベルトコンベア1に組み込んだ後、ラインセンサー103を装着した状態の右側面図である。取り外しておいたラインセンサー103が、架台113の正面板113aと背面板113bを架け渡すように装着される。ラインセンサー103は、既設ベルトコンベア1の上ベルト1aと下ベルト1bの間に設置される。
図8は、X線装置100を既設ベルトコンベア1に組み込んだ後、カバー部材109である右側面カバー109aを閉じた状態の右側面図である。ラインセンサー103は、既設ベルトコンベア1の上ベルト1aと下ベルト1bの間に設置される。
図9は、X線装置100を既設ベルトコンベア1に組み込んだ状態を示す斜視図である。右側面カバー109aと左側面カバー109bと背面板113bは閉じた状態にある。例として、上ベルト1aに載った検査対象物が図面左方向に搬送され、X線源102でチェックされる。下ベルト1bは、図面右方向に戻る。既設ベルトコンベア1は、行きの上ベルト1aと戻りの下ベルト1bからなり、上流がX線装置100の右側で、下流がX線装置100の左側となる。右側面カバー109aと左側面カバー109bの入口と出口部分132には、X線が漏れ出ないようにカーテン131が設けられる。
図10は、図9のA-A線断面図である。図10に示すように、X線源102は、X線発生装置105を備えており、X線発生装置105からのX線が箱体112の内部を通過して下方に向かって照射される。既設ベルトコンベア1の幅をカバーするように照射される。ラインセンサー103で検査対象物を撮像する。撮像データは、架台113の収納箱123内に設置された画像処理PC130に送られ、X線撮像画像が解析される。例として、金属や石などの異物が検出された場合、パトランプ126を点灯させ、ブザーを鳴動させる。既設ベルトコンベア1の走行を停止させるため異物検出信号を設け、既設ベルトコンベア1の制御部に送ることができる。これによれば、既設ベルトコンベア1を直ちに停止できる。本実施例では、画像処理PC130を架台113の下部に設置したが、箱体112に設置してもよい。その場合、架台113の下部が広く空くので、開口部104の間口(高さ)をより広くできる。これによりトラフ型コンベアなど、既設ベルトコンベア1の上ベルト1aと下ベルト1bの間隔が大きい場合に有利になる。
図11は、迂回ローラの配置を示す図9のA-A線断面図である。迂回ローラ107は架台113の正面板113aと背面板113bに着脱可能に設けられる。上ベルト1aと下ベルト1bの間が迂回ローラ107で拡げられた状態になっており、上ベルト1aと下ベルト1bの間にラインセンサー103が設置される。迂回ローラ107で下ベルト1bを押し下げて上ベルト1aとの間の空間を拡張したので、箱体112を移動してのラインセンサー103の設置が容易になる。
図12は、迂回ローラ107の別の形態を示す図9のA-A線断面図である。迂回ローラ107で上ベルト1aを押し上げ、下ベルト1bとの間の空間を拡張したので、ラインセンサー103の設置が容易になる。
図13は、ラインセンサー103の高さ調整部材140と、迂回ローラ107の高さ調整部材141を示す図である。これらの高さ調節部材140、141は、L字形支柱にスリット111を設け、ラインセンサー103及び迂回ローラ107の一端を上下移動可能にスリット111に通し、高さ調整ネジ108で固定したものである。迂回ローラ107は回転可能に支持される。
以上のようなX線装置100は既設ベルトコンベア1に組み込むことができるため、既設ベルトコンベア1の大幅な改造工事が不要であり、検査対象物に混入した金属や異物のチェックが容易となる。
本発明によれば、磁力選別機では除去が難しい廃プラスチックに混入した非磁性のステンレスの異物(例えばスプーン、ナイフ、釘など)を確実に除去でき、アルミ蒸着またはアルミ箔のプラスチック袋は除去せずに再利用工程に流すことができる廃プラスチックの異物除去装置として好適に使用することができる。
1 搬送路(既設ベルトコンベア)
2 X線装置
3 異物検出部
4 異物除去部(振分け板)
5 X線源
6 廃プラスチック(検査対象物)
7 フィラメント(陰極)
8 ターゲット(陽極)
9 ラインセンサー
9a デュアルセンサー
10 磁性体異物除去手段
11 異物回収箱
12 ステンレスの異物
13 弱磁性体の異物
14 ラップシート
15 菓子袋(アルミ蒸着又はアルミ箔あり)
15a アルミ蒸着又はアルミ箔
16 菓子袋(アルミ蒸着又はアルミ箔なし)
17 プラスチックトレイ
20 搬送ベルト
21 マグネットロール
22 鉄の異物(ボルト、ナットなど)
100 X線装置
102 X線源
103 ラインセンサー
104 開口部
104a 上流側側面
104b 下流側側面
104c ベルトコンベアの搬送方向と直交する側面
106 X線コントローラ
107 迂回ローラ
108 高さ調整ネジ
109 カバー部材
109a 右側面カバー
109b 左側面カバー
110 ヒンジ
111 スリット
112 箱体
113 架台
113a 正面板
113b 背面板
113c 底板

Claims (3)

  1. アルミ蒸着またはアルミ箔コーティングされたプラスチック袋を含む廃プラスチックに混入した異物を前記廃プラスチックの再利用工程の前段階で除去する廃プラスチックの異物除去装置であって、
    既設ベルトコンベアからなり、前記廃プラスチックを搬送する搬送路と、
    前記既設ベルトコンベア上を搬送中の廃プラスチックにX線を照射するX線源と、照射されたX線を受ける着脱可能なラインセンサーとからなるX線装置と、
    前記ラインセンサーの撮像データに基づいてステンレスの異物及び弱磁性体の異物を検出する異物検出部と、
    前記異物検出部が検出したステンレスの異物及び弱磁性体の異物を前記既設ベルトコンベアから除く異物除去部と、を備え、
    前記X線装置は、前記X線源を備えた箱体と、
    下端にキャスターを有し、前記既設ベルトコンベアが差し込み可能な開口部が形成され、前記箱体を支持する架台と、
    前記既設ベルトコンベアの走行領域を覆うカバー部材と、を備え、
    前記開口部に既設ベルトコンベアが差し込まれた後に前記ラインセンサーが前記X線源と対応する位置となるように架台に着脱可能に掛け渡されることによりラインセンサーが上ベルトと下ベルトとの間に設けられることを特徴とする廃プラスチックの異物除去装置。
  2. 前記廃プラスチックが搬送ベルトで供給され、該搬送ベルトの一端にマグネットロールが設けられおり、前記マグネットロールの磁力によって磁性体の異物を除去する磁性体異物除去手段が、前記搬送路の上流側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の廃プラスチックの異物除去装置。
  3. 前記架台には、前記既設ベルトコンベアが前記ラインセンサーとの干渉を回避して走行を行なうための迂回ローラが備えられ、前記迂回ローラの高さ位置を調整する迂回ローラ高さ調整部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の廃プラスチックの異物除去装置。

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