JP7260595B2 - 物品運搬システム - Google Patents

物品運搬システム Download PDF

Info

Publication number
JP7260595B2
JP7260595B2 JP2021108380A JP2021108380A JP7260595B2 JP 7260595 B2 JP7260595 B2 JP 7260595B2 JP 2021108380 A JP2021108380 A JP 2021108380A JP 2021108380 A JP2021108380 A JP 2021108380A JP 7260595 B2 JP7260595 B2 JP 7260595B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shelf
banknote storage
article
storage containers
carry
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021108380A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2023006018A (ja
Inventor
貴司 上田
順亮 上溝
智範 北野
晋 伊尾瀬
和好 中谷
良美 江澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Cash Machine Co Ltd
Original Assignee
Japan Cash Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Cash Machine Co Ltd filed Critical Japan Cash Machine Co Ltd
Priority to JP2021108380A priority Critical patent/JP7260595B2/ja
Priority to CA3222064A priority patent/CA3222064A1/en
Priority to CN202280039232.0A priority patent/CN117412910A/zh
Priority to PCT/JP2022/005173 priority patent/WO2023276237A1/ja
Publication of JP2023006018A publication Critical patent/JP2023006018A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7260595B2 publication Critical patent/JP7260595B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25JMANIPULATORS; CHAMBERS PROVIDED WITH MANIPULATION DEVICES
    • B25J13/00Controls for manipulators
    • B25J13/08Controls for manipulators by means of sensing devices, e.g. viewing or touching devices
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65GTRANSPORT OR STORAGE DEVICES, e.g. CONVEYORS FOR LOADING OR TIPPING, SHOP CONVEYOR SYSTEMS OR PNEUMATIC TUBE CONVEYORS
    • B65G1/00Storing articles, individually or in orderly arrangement, in warehouses or magazines
    • B65G1/02Storage devices
    • B65G1/04Storage devices mechanical
    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07DHANDLING OF COINS OR VALUABLE PAPERS, e.g. TESTING, SORTING BY DENOMINATIONS, COUNTING, DISPENSING, CHANGING OR DEPOSITING
    • G07D11/00Devices accepting coins; Devices accepting, dispensing, sorting or counting valuable papers
    • G07D11/10Mechanical details
    • G07D11/12Containers for valuable papers
    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07DHANDLING OF COINS OR VALUABLE PAPERS, e.g. TESTING, SORTING BY DENOMINATIONS, COUNTING, DISPENSING, CHANGING OR DEPOSITING
    • G07D11/00Devices accepting coins; Devices accepting, dispensing, sorting or counting valuable papers
    • G07D11/10Mechanical details
    • G07D11/16Handling of valuable papers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • Robotics (AREA)
  • Warehouses Or Storage Devices (AREA)
  • Manipulator (AREA)

Description

本発明は、物品運搬システムに関する。
過去に「物品を収納する多数の棚と、棚に物品を移載するための物品搬送装置(例えば、スタッカクレーン)を備えた自動倉庫」が提案されている(例えば、特開2003-026306号公報等参照)。このような自動倉庫では、物品を移載する際に、スタッカクレーンの昇降台(搬送体)を目的の棚の前で停止させ、該昇降台上の移載装置に物品の受取り動作または受渡し動作を開始させている。
特開2003-026306号公報
ところで、棚の奥行方向に沿って複数の物品が並べて載置される状況が想定され得る。かかる状況において各棚位置に載置される物品の数が異なり、物品搬送装置が反復動作制御されていると、物品搬送装置の空運転が多くなってしまい、物品搬送装置の作業効率が低くなってしまう。
本発明の課題は、棚の奥行方向に沿って複数の物品が並べて載置される状況において各棚位置に載置される物品の数が異なる場合であっても、効率よく運搬作業を進めることができる物品運搬システムを提供することにある。
本発明の第局面に係る物品運搬システムは、棚へ物品を搬入し、運搬装置、距離計測器および管理部を備える。棚は、少なくとも一つの列を有し、列の奥行方向に複数の物品を載置可能である。運搬装置は、棚へ物品を搬入可能である。距離計測器は、規定位置から規定方向における物体までの距離を計測する。管理部は、規定位置に位置する距離計測器により計測された物体までの距離の情報に基づいて物品の有無を管理する。そして、運搬装置は、棚へ物品を搬入するために奥行方向に沿って伸縮可能な把持装置である。なお、本発明の説明において「物品」および「物体」との用語が用いられているが、「物品」は運搬対象物を示し、「物体」は運搬対象物を含むあらゆる物(例えば、壁や扉等)を示している。また、管理部は、記憶部を有する。この管理部は、距離が閾値を超えた場合に物品が無いことを示す情報を記憶部に記憶させる。また、記憶部には、物品の寸法の情報が記憶されている。そして、この物品運搬システムは、制御部をさらに備える。なお、この制御部は、管理部と同一の装置を構成してもよい。制御部は、管理部において棚の第1棚位置を示す情報に対して物品の寸法に基づく数値情報が関連付けられて記憶部に記憶され、記憶部に記憶された数値情報が特定の条件を満した場合、第2棚位置に対応する規定位置に運搬装置を移動させる。なお、ここで、第2棚位置は第1棚位置とは異なっている。
上述の通り、この物品運搬システムでは、管理部が、規定位置に位置する距離計測器により計測された物体までの距離の情報に基づいて物品の有無を管理する。このため、この物品運搬システムでは、運搬装置が無駄な空動作等を行うことを抑制することができる。したがって、この物品運搬システムでは、効率よく物品の運搬作業を進めることができる。また、上述の通り、この物品運搬システムでは、管理部が、距離が閾値を超えた場合に物品が無いことを示す情報を記憶部に記憶させる。このため、この物品運搬システムでは、正確に物品の有無を把握することができる。また、上述の通り、この物品運搬システムでは、管理部において棚の第1棚位置を示す情報に対して物品の寸法よりも短い寸法の情報が関連付けられて記憶部に記憶された場合、制御部が、第2棚位置に対応する規定位置に運搬装置を移動させる。このため、この物品運搬システムでは、効率よく棚への物品搬入作業を進めることができる。
本発明の実施の形態に係る搬送処理システムの全体構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係る搬送処理システムの制御系を示す概略ブロック図である。 本発明の実施の形態に係る搬送処理システムの搬送および開錠の対象となる一例の紙幣格納容器を正面側の右斜め上から見た外観斜視図である。 本発明の実施の形態に係る搬送処理システムの搬送および開錠の対象となる一例の紙幣格納容器を背面側の左斜め下から見た外観斜視図である。 本発明の実施の形態に係る搬送処理システムの搬送および開錠の対象となる他の例の紙幣格納容器を正面側の右斜め上から見た外観斜視図である。 本発明の実施の形態に係る搬送処理システムの搬送および開錠の対象となる他の例の紙幣格納容器を背面側の左斜め下から見た外観斜視図である。 本発明の実施の形態に係る搬送処理システムを構成する第1搬入コンベアおよび搬入側姿勢変更装置を搬入側姿勢変更装置側の右斜め上から見た斜視図である。 本発明の実施の形態に係る搬送処理システムを構成する搬入側姿勢変更装置の背面図である。 本発明の実施の形態に係る搬送処理システムの搬入側姿勢変更装置を構成する物品支持装置の斜視図である。 本発明の実施の形態に係る搬送処理システムの搬入側姿勢変更装置を構成する物品把持回転装置の斜視図である。 本発明の実施の形態に係る搬送処理システムを構成する搬入側姿勢変更装置の背面図であって、物品把持回転装置のスライダが前進して把持部が紙幣格納容器を把持している様子を示す図である。 本発明の実施の形態に係る搬送処理システムを構成する搬出側姿勢変更装置および第2搬出コンベアを第2搬出コンベア側の右斜め上から見た斜視図である。 本発明の実施の形態に係る搬送処理システムの搬出側姿勢変更装置を構成する物品支持装置の斜視図である。 本発明の実施の形態に係るロボットハンド付きロボットアームの平面図である。 本発明の実施の形態に係るロボットハンドを正面側の左斜め上から見たときの斜視図である。 本発明の実施の形態に係るロボットハンドを背面側の右斜め上から見たときの斜視図である。 本発明の実施の形態に係るロボットハンドを正面側の右斜め下から見たときの斜視図である。 本発明の実施の形態に係るロボットハンドの左側面図である。 本発明の実施の形態に係るロボットハンドの正面図である。 図19のI-I断面図である。 図19のII-II断面図である。 本発明の実施の形態に係るロボットハンドにおいて多関節伸縮リンク機構が伸びている状態の左側面図である。 本発明の実施の形態に係るロボットハンドにおいて多関節伸縮リンク機構が伸び切った状態の左側面図である。 本発明の実施の形態に係る着脱式ぜんまいバネユニットの斜視図である。 本発明の実施の形態に係るロボットハンド付きロボットアームの搬送対象となる紙幣収容箱が置かれる移動棚の正面図である。 本発明の実施の形態に係るロボットハンド付きロボットアームの搬送対象となる物品が置かれる移動棚の側面図である。 本発明の実施の形態に係る寸法データテーブルを示すイメージ図である。 本発明の実施の形態に係る棚データテーブルを示すイメージ図である。なお、本図では、移動棚に載置される紙幣格納容器を搬出する処理が行われる前の初期状態が示されている。 本発明の実施の形態に係る棚データテーブルを示すイメージ図である。なお、本図では、紙幣格納容器が移動棚から搬出されて移動棚の一部の棚位置において紙幣格納容器が載置されていない状態が示されている。 本発明の実施の形態に係る棚データテーブルを示すイメージ図である。なお、本図では、紙幣格納容器を移動棚の一部の棚位置へ搬入する処理が行われている状態が示されている。
<本発明の実施の形態に係る搬送処理システムの構成>
本発明の実施の形態に係る搬送処理システム100は、図1に示されるように、主に、搬送コンベアシステム200、開錠システム300、第2ロボットハンド付きロボットアーム400、制御装置700(図2参照)および管理装置900(図2参照)から構成されている。なお、ここで、搬送コンベアシステム200、開錠システム300、第2ロボットハンド付きロボットアーム400および管理装置900は、図2に示されるように制御装置700に通信接続されている。なお、図2において符号350で示されるものは、紙幣取出し用の第1ロボットハンド付きロボットアームであって、これについては後述する。
ところで、この搬送処理システム100では、第2ロボットハンド付きロボットアーム400によって紙幣格納容器BL,BS(図3~図6参照)が移動棚800(図1、図25および図26参照)から搬送コンベアシステム200(図1参照)に搬入される。そして、開錠システム300によってその紙幣格納容器BL,BSが開錠されてその紙幣格納容器BL,BSから紙幣が取り出された後、空の紙幣格納容器BL,BSが第2ロボットハンド付きロボットアーム400によって搬送コンベアシステム200から移動棚800に搬送される。以下、処理対象である紙幣格納容器BL,BSの構造等を説明した後に、搬送処理システム100の構成要素について詳述する。
本発明の実施の形態に係る搬送処理システム100の搬送処理および開錠処理の対象となる紙幣格納容器は、二種類存在する。その片方が、図3および図4において符号BLで示される紙幣格納容器であり、もう片方が、図5および図6において符号BSで示される紙幣格納容器である。なお、これらの紙幣格納容器BL,BSの本質的な構成はほぼ同じであり、大きな相違点は寸法、錠の位置、突起部PT(図5および図6参照)の有無のみである。したがって、ここでは、紙幣格納容器BLについてのみ説明し、紙幣格納容器BSについては図5および図6における符号中の「S」を「L」に置き換えてご理解いただきたい。なお、紙幣格納容器BLは、幅寸法および奥行寸法が紙幣格納容器BSのそれらとほぼ同寸となっているが、背丈が紙幣格納容器BSよりも高くなっている。また、紙幣格納容器BSには側面に突起部PTが取り付けられているが、紙幣格納容器BLには突起部は取り付けられていない。
紙幣格納容器BLは、図3および図4に示されるように、主に、筐体CL、前扉DL、取っ手HLおよび錠KLから構成されている。筐体CLは、図3および図4に示されるように、主に、天壁UL、底壁OL、右側壁RL、左側壁LLおよび背壁ALから形成されている。前扉DLは、筐体CLの天壁ULの前端に、上下方向に回動自在に取り付けられている。取っ手HLは、図3に示されるように、天壁ULの幅方向中央において前後方向に延びるように天壁ULに取り付けられている。錠KLは、通常の回転式の錠であって、前扉DLの右下の角部に配設されている(紙幣格納容器BSでは錠KSは前扉DSの左下の角部に配設されている。)。この錠KLに鍵が挿入された状態で鍵が回されると、錠が開いたり閉じたりする。また、本発明の実施の形態においては、紙幣格納容器BLには、背壁ALの裏側に、紙幣格納容器BLに関するデータを格納するICタグなどが埋め込まれている。このICタグには、例えば、紙幣格納容器BLに関する各種のデータ、たとえば紙幣格納容器BLの種類や、セットされていた装置(例えば、スロットマシーン等のゲーム機など)の識別データなどが格納されている。
1.搬送コンベアシステム
搬送コンベアシステム200は、図1に示されるように、平面視において略コの字状を呈しており、主に、第1搬入コンベア210、搬入側姿勢変更装置220、第2搬入コンベア230、ターンテーブル(回転台)240、第1搬出コンベア250、搬出側姿勢変更装置260および第2搬出コンベア270から構成されている。以下、これらの構成要素について詳述する。
(1)第1搬入コンベア
第1搬入コンベア210は、既存の自動搬送コンベアであって、図1および図7に示されるように第2ロボットハンド付きロボットアーム400の設置側から搬入側姿勢変更装置220の設置側に向かって直線的に延びている。なお、図1および図7に示されるように、この第1搬入コンベア210の第2ロボットハンド付きロボットアーム設置側の部位は、紙幣格納容器BL,BSの搬入位置ENとされている。図1に示されるように、この搬入位置ENは、第2ロボットハンド付きロボットアーム400の把持可能範囲内に収まっている。また、この第1搬入コンベア210は、図2に示されるように、制御装置700に通信接続されている。そして、その制御装置700によって第1搬入コンベア210の駆動源の出力が制御されている。
(2)搬入側姿勢変更装置
搬入側姿勢変更装置220は、図7および図8に示されるように、主に、物品支持装置221、物品把持回転装置222および物品押出装置223から構成されている。なお、物品把持回転装置222は、図7および図8に示されるように物品押出装置223の上方に配設されており、物品把持回転装置222および物品押出装置223は、物品支持装置221の直ぐ傍に物品支持装置221と対向するように配設されている。以下、これらの構成要素について詳述した後、その動作について詳述する。
(2-1)物品支持装置
物品支持装置221は、第1搬入コンベア210から搬送されてくる紙幣格納容器BL,BSを受け入れて支持する機能を有すると共に、物品把持回転装置222により紙幣格納容器BL,BSを90°縦回転させる際に、物品把持回転装置222による縦回転動作を実現させる機能を有する。物品支持装置221は、図9に示されるように、主に、台座部TB、柱部TP、前側柱板部Pf、後側柱板部Pr、交差通路部Ac、案内側壁Wg、L字壁Ws、昇降台221B、昇降脚221C、搬出ローラユニット221Dおよびエアシリンダユニット221Eから構成されている。以下、これらの構成について詳述する。
台座部TBは、図9に示されるように略矩形状の厚板部材であって、図7に示されるように柱部TPを基台BAに固定する役目を担っている。
柱部TPは、図9に示されるように略矩形状の厚板部材であって、台座部TBから上方に向かって延びている。この柱部TPは、図9に示されるようにエアシリンダユニット221Eを支持している。
前側柱板部Pfおよび後側柱板部Prは、図7および図9に示されるように略矩形状の板部材であって、柱部TPを挟むように前後方向に沿って配設されており、基台BAに固定されている。また、図9に示されるように、この前側柱板部Pfおよび後側柱板部Prはそれぞれ交差通路部Acに締結されている。
交差通路部Acは、平面視において昇降台221Bの左側(第2搬入コンベア側)に配設されており(図7参照)、図9に示されるように前側柱板部Pfおよび後側柱板部Prによって支持されている。
案内側壁Wgは、第1搬入コンベア210を通って搬送されてくる紙幣格納容器BL,BSを昇降台221Bに案内するための平壁であって、昇降台221Bの前側の右側に配設されている。L字壁Wsは、平面視においてL字状を呈する壁であって、案内側壁部Lgおよび当接壁部Lsから形成されている。案内側壁部Lgは第1搬入コンベア210を通って搬送されてくる紙幣格納容器BL,BSを昇降台221Bに案内するための平壁部位であって、昇降台221Bの後側の右側に配設されている。当接壁部Lsは、いわゆるストッパであって、昇降台221Bの後側に配設されている。この当接壁部Lsは、第1搬入コンベア210を通って搬送されてくる紙幣格納容器BL,BSがそれ以上奥に行かないように塞き止める役目を担っている。
昇降台221Bは、前側台部Yf、中央台部Yc、後側台部Yrおよび台連結部(図示せず)から形成されている。なお、前側台部Yf、中央台部Ycおよび後側台部Yrは、左右端で台連結部によって連結されている。また、図9に示されるように、この昇降台221Bには、前側台部Yfと中央台部Ycとの間、および、中央台部Ycと後側台部Yrとの間にスリットが形成されている。なお、後述の通り、この2本のスリットには、昇降脚221Cの前側脚Bfおよび後側脚Brが昇降自在に挿通される。前側台部Yfは、略矩形の厚板部位である。そして、この前側台部Yfの左右の部位には一つずつローラRRが回転自在に設けられている。なお、これらのローラRRは、紙幣格納容器BL,BSの搬入方向Dnに沿って回転自在とされている。中央台部Ycは、平面視において略凹字状を呈する厚板部位であって、図9に示されるように右側に切欠Rcが形成されている。なお、この切欠Rcは、物品把持回転装置222の把持部222Aが縦姿勢となってその爪部CRが下方にスライド移動する際に、その爪部CRが昇降台221Bに衝突しないように形成されている。また、図9に示されるように、この中央台部Ycの切欠Rcの前後の部位に一つずつローラRRが回転自在に設けられていると共に、その切欠Rcの反対側(左側)の部位に三つのローラRRが回転自在に設けられている。なお、これらのローラRRは、紙幣格納容器BL,BSの搬入方向Dnに沿って回転自在とされている。後側台部Yrは、略矩形の厚板部位である。そして、この後側台部Yrの左右の部位には一つずつローラRRが回転自在に設けられている。なお、これらのローラRRは、紙幣格納容器BL,BSの搬入方向Dnに沿って回転自在とされている。そして、この昇降台221Bは、図7に示されるように切欠Rcが物品把持回転装置222を向くようにして配設されている。この昇降台221Bは、エアシリンダユニット221Eの第1エアシリンダに取り付けられており、その第1エアシリンダによって昇降可能とされている。なお、この昇降台221Bの最上昇位置は、図9に示される位置とされており、最下降位置は、紙幣格納容器BL,BSが物品把持回転装置222によって回転される際に紙幣格納容器BL,BSが昇降台221Bに衝突しない位置とされている。
昇降脚221Cは、紙幣格納容器BSをその奥行方向の中央部位で物品把持回転装置222の把持部222Aに把持させるために紙幣格納容器BSを持ち上げる役目を担うだけでなく、物品把持回転装置222によって姿勢変更された後の紙幣格納容器BL,BSをスムースに搬出ローラユニット221Dまで送り出すレールとしての役目を担うものであって、図9に示されるように、主に、前側脚Bf、後側脚Brおよび脚連結部(図示せず)から形成されている。前側脚Bfは、図9に示されるように昇降台221Bの前側のスリット内に配設されている。後側脚Brは、図9に示されるように昇降台221Bの後側のスリット内に配設されている。脚連結部は、前後方向に延びる梁部であって、前側脚Bfと後側脚Brとをその裏側で連結している。なお、この脚連結部は、昇降台221Bの台連結部と重ならないように配設されている。そして、この昇降脚221Cは、エアシリンダユニット221Eの第2エアシリンダに取り付けられており、その第2エアシリンダによって昇降可能とされている。なお、この昇降脚221Cの最上昇位置は、背丈が低い紙幣格納容器BSの奥行方向中央部分を物品把持回転装置222の把持部222Aが把持することができる高さ位置であると共に、搬出ローラユニット221Dよりも僅かに高い位置とされており、最下降位置は、昇降台221Bの天面よりも低くなる位置とされている。
搬出ローラユニット221Dは、物品把持回転装置222によって姿勢変更された紙幣格納容器BL,BSを、第2搬入コンベア230に送りやすくするためのものであって、図9に示されるように、交差通路部Acの両脇部に配設されている。
エアシリンダユニット221Eは、図9に示されるように柱部TPに取り付けられている。このエアシリンダユニット221Eは、第1エアシリンダおよび第2エアシリンダから構成されている。そして、上述の通り、第1エアシリンダが昇降台221Bを昇降させ、第2エアシリンダが昇降脚221Cを昇降させる。なお、このエアシリンダユニット221Eの第1エアシリンダおよび第2エアシリンダは、それぞれ制御装置700によって開閉制御される電磁弁(図示せず)および速度調整弁(図示せず)を用いて生成される空気流および空気圧によって作動させられる。この電磁弁および速度調整弁は、コンプレッサに繋がれている。
(2-2)物品把持回転装置
物品把持回転装置222は、いわゆるロータリーチャック装置であって、図10に示されるように主に、把持部222A、回転軸部222B、スライダ222C、第1エアシリンダ222D、第2エアシリンダユニット222Eおよび台座222Fから構成されている。以下、これらの構成について詳述する。
把持部222Aは、図10に示されるように、主に、一対の爪部CRおよびスライドレール部SRおよび第3エアシリンダから構成されている。一対の爪部CRは、図10に示されるようにスライドレール部SRの左右にスライド移動自在に取り付けられている。そして、これらの爪部CRは、第3エアシリンダユニットによりスライドレール部SRに沿って広げられたり狭められたりされる。なお、この第3エアシリンダユニットは、スライドレール部SRに取り付けられており、制御装置700によって開閉制御される電磁弁(図示せず)および速度調整弁(図示せず)を用いて生成される空気流および空気圧によって作動させられる。この電磁弁および速度調整弁は、コンプレッサに繋がれている。
回転軸部222Bは、把持部222Aの第3エアシリンダユニットの裏側に取り付けられており、第1エアシリンダ222Dにより時計回りに90°あるいは反時計回りに90°回転される。すなわち、第1エアシリンダ222Dにより回転軸部222Bが回転させられると、それに伴って把持部222Aも回転することになる。
スライダ222Cは、第1エアシリンダ222Dの裏側に取り付けられており、第2エアシリンダユニット222Eにより把持部222A、第1エアシリンダ222Dおよび回転軸部222Bを左右方向(物品支持装置221に向かう方向)にスライド移動させることができる。なお、このスライダ222Cの最前位置は、把持部222Aが紙幣格納容器BL,BSを把持することができる位置であり、最後位置は、物品支持装置221に送られてくる紙幣格納容器BL,BSが把持部222Aに衝突しない位置とされている。
第1エアシリンダ222Dは、ロータリーエアシリンダであって、図10に示されるようにスライダ222Cに固定されている。この第1エアシリンダ222Dは、上述の通り、把持部222Aを時計回りに90°あるいは反時計回りに90°回転させる。なお、この第1エアシリンダ222Dは、制御装置700によって開閉制御される電磁弁(図示せず)および速度調整弁(図示せず)を用いて生成される空気流および空気圧によって作動させられる。この電磁弁および速度調整弁は、コンプレッサに繋がれている。
第2エアシリンダユニット222Eは、図10に示されるように台座222Fの上に固定されている。この第2エアシリンダユニット222Eは、上述の通り、スライダ222Cを左右方向に沿ってスライド移動させる。なお、この第2エアシリンダユニット222Eは、制御装置700によって開閉制御される電磁弁(図示せず)および速度調整弁(図示せず)を用いて生成される空気流および空気圧によって作動させられる。この電磁弁および速度調整弁は、コンプレッサに繋がれている。
(2-3)物品押出装置
物品押出装置223は、図8に示されるように、主に、ピストンロッドRd、当接板HPおよびエアシリンダ223Aから構成されている。以下、これらの構成について詳述する。
ピストンロッドRdは、エアシリンダ223Aにより出没自在となっている。なお、このピストンロッドRdの先端には当接板HPが取り付けられている。この当接板HPは、待機時において物品把持回転装置222の把持部222Aよりも後側に控えており(図8参照)、作動時すなわち突出時において物品把持回転装置222の把持部222Aよりも前方の位置まで移動する。なお、この当接板HPの移動距離は、搬出ローラユニット221Dを介して紙幣格納容器BL,BSを第2搬入コンベア230に送るのに必要な距離とされている。
エアシリンダ223Aは、当接板HPの後方に配設されている。このエアシリンダ223Aは、上述の通り、ピストンロッドRdを出没させる。なお、このエアシリンダ223Aは、制御装置700によって開閉制御される電磁弁(図示せず)および速度調整弁(図示せず)を用いて生成される空気流および空気圧によって作動させられる。この電磁弁および速度調整弁は、コンプレッサに繋がれている。
(2-4)搬入側姿勢変更装置の動作説明
以下、搬入側姿勢変更装置220が紙幣格納容器BL,BSを姿勢変更する、すなわち紙幣格納容器BL,BSを縦回転する制御態様について詳述する。なお、搬入側姿勢変更装置220において紙幣格納容器BL,BSの識別は、物品支持装置221の上方に配設される撮像器(図示せず)で得られる画像データに基づいて判断される。また、紙幣格納容器BL,BSが天壁UL,USが前を向いているか、底壁OL,OSが前を向いているかも、撮像器で得られる画像データに基づいて判断される。
(2-4-1)紙幣格納容器BLの縦回転の制御態様
搬入側姿勢変更装置220は、最初、図8および図9に示される状態となっている。この状態で紙幣格納容器BLが搬送されてきて、紙幣格納容器BLが物品支持装置221の昇降台221B上に載った状態となると、物品支持装置221のL字壁Wsの近傍に配設された赤外線センサ(図示せず)によってその状態が検知され、その検知信号が制御装置700に送信される。そして、制御装置700は、その検知信号を受信すると、物品支持装置221の昇降台221Bを最上昇位置まで上昇させる。次に、制御装置700は、物品把持回転装置222のスライダ222Cを前進させた後(図11参照)、物品把持回転装置222の把持部222Aに紙幣格納容器BLを把持させる。次に、制御装置700は、物品支持装置221の昇降台221Bを最降下位置まで降下させる。次いで、制御装置700は、物品把持回転装置222の第1エアシリンダ222Dにより物品把持回転装置222の把持部222Aを時計回りに90°あるいは反時計回りに90°回転させる。なお、紙幣格納容器BLの底壁OLが前(すなわち搬入方向Dn)を向いている場合、第1エアシリンダ222Dは把持部222Aを反時計方向(天壁ULを上に向かせる方向)に回転させ、紙幣格納容器BLの天壁ULが前を向いている場合、第1エアシリンダ222Dは、把持部222Aを時計方向(天壁ULを上に向かせる方向)に回転させる。続いて、制御装置700は、物品支持装置221の昇降台221Bを最上昇位置まで上昇させると共に、昇降脚221Cを最上昇位置まで上昇させる。このとき、昇降脚221Cが紙幣格納容器BLの底壁OLに当接して紙幣格納容器BLを支えるかたちとなる。続いて、制御装置700は、把持部222Aに紙幣格納容器BLを放させた後、物品把持回転装置222のスライダ222Cを後退させる。その後、制御装置700は、物品押出装置223のエアシリンダ223Aにより紙幣格納容器BLを昇降台221Bから押し出し、搬出ローラユニット221Dを介して第2搬入コンベア230に移動させる。
(2-4-2)紙幣格納容器BSの縦回転の制御態様
制御装置700が赤外線センサから検知信号を受信するところまでは(2-4-1)の項で説明した通りであるので、その説明を省略する。制御装置700は、赤外線センサから検知信号を受信すると、物品支持装置221の昇降台221Bおよび昇降脚221Cをそれぞれの最上昇位置まで上昇させる。次に、制御装置700は、物品把持回転装置222のスライダ222Cを前進させた後、物品把持回転装置222の把持部222Aに紙幣格納容器BSを把持させる。次に、制御装置700は、物品支持装置221の昇降台221Bおよび昇降脚221Cを最降下位置まで降下させる。次いで、制御装置700は、物品把持回転装置222の第1エアシリンダ222Dにより物品把持回転装置222の把持部222Aを時計回りに90°あるいは反時計回りに90°回転させる。なお、紙幣格納容器BSの底壁OSが前(すなわち搬入方向Dn)を向いている場合、第1エアシリンダ222Dは把持部222Aを反時計方向(天壁USを上に向かせる方向)に回転させ、紙幣格納容器BSの天壁USが前を向いている場合、第1エアシリンダ222Dは、把持部222Aを時計方向(天壁USを上に向かせる方向)に回転させる。続いて、制御装置700は、物品支持装置221の昇降台221Bを最上昇位置まで上昇させると共に、昇降脚221Cを最上昇位置まで上昇させる。このとき、昇降脚221Cが紙幣格納容器BSの底壁OSに当接して紙幣格納容器BSを支えるかたちとなる。以降の動作は、(2-4-1)の項で説明した通りであるので、その説明を省略する。
(3)第2搬入コンベア
第2搬入コンベア230は、既存の自動搬送コンベアであって、図1に示されるように搬入側姿勢変更装置220の設置側からターンテーブル240の設置側に向かって直線的に延びている。なお、図1に示されるように、平面視において、この第2搬入コンベア230の搬送方向は、第1搬入コンベア210の搬入方向Dnと直交している。なお、この第2搬入コンベア230は、図2に示されるように、制御装置700に通信接続されている。そして、その制御装置700によって第2搬入コンベア230の駆動源の出力が制御されている。
(4)ターンテーブル
ターンテーブル240は、既存のターンテーブルであって、載置物を水平面に沿って回転させる。なお、このターンテーブル240は、図2に示されるように、制御装置700に通信接続されている。そして、その制御装置700によってターンテーブル240の駆動源の出力や回転角度が制御されている。
(5)第1搬出コンベア
第1搬出コンベア250は、既存の自動搬送コンベアであって、図1に示されるようにターンテーブル240の設置側から搬出側姿勢変更装置260の設置側に向かって直線的に延びている。なお、図1に示されるように、平面視において、この第1搬出コンベア250の搬出方向は、第2搬入コンベア230の搬入方向と同一方向であり、第1搬入コンベア210の搬入方向Dnと直交している。なお、この第1搬出コンベア250は、図2に示されるように、制御装置700に通信接続されている。そして、その制御装置700によって第1搬出コンベア250の駆動源の出力が制御されている。
(6)搬出側姿勢変更装置
搬出側姿勢変更装置260は、図12に示されるように、主に、物品支持装置261、物品把持回転装置262、物品押出装置263および物品引込装置264から構成されている。なお、物品把持回転装置262は、物品支持装置261の直ぐ傍に物品支持装置261と対向するように配設されており、物品押出装置263は物品支持装置261の後方に配設されている。また、物品引込装置264は、物品支持装置261に配設されている。以下、これらの構成要素について詳述した後、その動作について詳述する。
(6-1)物品支持装置
物品支持装置261は、第1搬出コンベア250から搬送されてくる紙幣格納容器BL,BSを受け入れて支持する機能を有すると共に、物品把持回転装置262により紙幣格納容器BL,BSを90°縦回転させる際に、物品把持回転装置262による縦回転動作を実現させる機能を有する。物品支持装置261は、図13に示されるように、主に、台座部QB、柱部QP、前側柱板部Rf、後側柱板部Rr、交差通路部Ic、昇降台261B、昇降脚261C、搬入ローラユニット261Dおよびエアシリンダユニット261Eから構成されている。以下、これらの構成について詳述する。
台座部QBは、図13に示されるように略矩形状の厚板部材であって、図12に示されるように柱部QPを基台BBに固定する役目を担っている。
柱部QPは、図13に示されるように略矩形状の厚板部材であって、台座部QBから上方に向かって延びている。この柱部QPは、図13に示されるようにエアシリンダユニット261Eを支持している。
前側柱板部Rfおよび後側柱板部Rrは、図12および図13に示されるように略矩形状の板部材であって、柱部QPを挟むように前後方向に沿って配設されており、基台BBに固定されている。なお、前側柱板部Rfおよび後側柱板部Rrの上側部分は、第1搬出コンベア250を通って搬送されてくる紙幣格納容器BL,BSを昇降台261Bに案内する役目を担っている。また、図13に示されるように、この前側柱板部Rfおよび後側柱板部Rrはそれぞれ交差通路部Icに隣接している。
交差通路部Icは、平面視において昇降台261Bの右側(第1搬出コンベア側)に配設されており(図12参照)、図13に示されるように前側柱板部Rfおよび後側柱板部Rrによって支持されている。なお、図13に示されるように、この交差通路部Icの前後には一対の搬入ローラユニット261Dが配設されており、その中央には物品引込装置264が配設されている。
昇降台261Bは、左側台部Zl、中央台部Zc、右側台部Zrおよび台連結部(図示せず)から形成されている。なお、左側台部Zl、中央台部Zcおよび右側台部Zrは、前後端で台連結部によって連結されている。また、図13に示されるように、この昇降台261Bには、左側台部Zlと中央台部Zcとの間、および、中央台部Zcと右側台部Zrとの間にスリットが形成されている。なお、後述の通り、この2本のスリットには、昇降脚261Cの左側脚Nlおよび右側脚Nrが昇降自在に挿通される。左側台部Zlは、中央に切欠Rcを有する略矩形の厚板部位である。なお、この切欠Rcは、物品把持回転装置262の把持部が縦姿勢となってその爪部が下方にスライド移動する際に、その爪部が昇降台261Bに衝突しないように形成されている。そして、この左側台部Zlの前後の部位には一つずつローラRRが回転自在に設けられている。なお、これらのローラRRは、紙幣格納容器BL,BSの搬入方向Dnに沿って回転自在とされている。中央台部Zcは、平面視において略矩形を呈する厚板部位である。また、図13に示されるように、この中央台部Zcの前後の部位に一つずつローラRRが回転自在に設けられている。なお、これらのローラRRは、紙幣格納容器BL,BSの搬入方向Dnに沿って回転自在とされている。右側台部Zrは、略矩形の厚板部位である。そして、この右側台部Zrの前後の部位には一つずつローラRRが回転自在に設けられている。なお、これらのローラRRは、紙幣格納容器BL,BSの搬入方向Dnに沿って回転自在とされている。そして、この昇降台261Bは、図13に示されるように切欠Rcが物品把持回転装置262を向くようにして配設されている。この昇降台261Bは、エアシリンダユニット261Eの第1エアシリンダに取り付けられており、その第1エアシリンダによって昇降可能とされている。なお、この昇降台261Bの最上昇位置は、図13に示される位置とされており、最下降位置は、紙幣格納容器BL,BSが物品把持回転装置262によって回転される際に紙幣格納容器BL,BSが昇降台261Bに衝突しない位置とされている。
昇降脚261Cは、紙幣格納容器BSをその奥行方向の中央部位で物品把持回転装置262の把持部262Aに把持させるために紙幣格納容器BSを持ち上げる役目を担うだけでなく、物品把持回転装置222によって姿勢変更された後の紙幣格納容器BL,BSをスムースに第2搬出コンベア270まで送り出すレールとしての役目を担うものであって、図13に示されるように、主に、左側脚Nl、右側脚Nrおよび脚連結部(図示せず)から形成されている。左側脚Nlは、図13に示されるように昇降台261Bの左側のスリット内に配設されている。右側脚Nrは、図13に示されるように昇降台261Bの右側のスリット内に配設されている。脚連結部は、左右方向に延びる梁部であって、左側脚Nlと右側脚Nrとをその裏側で連結している。なお、この脚連結部は、昇降台261Bの台連結部と重ならないように配設されている。そして、この昇降脚261Cは、エアシリンダユニット261Eの第2エアシリンダに取り付けられており、その第2エアシリンダによって昇降可能とされている。なお、この昇降脚261Cの最上昇位置は、背丈が低い紙幣格納容器BSの奥行方向中央部分を物品把持回転装置222の把持部222Aが把持することができる高さ位置であると共に、搬入ローラユニット261Dよりも僅かに高い位置とされており、最下降位置は、昇降台261Bの天面よりも低くなる位置とされている。
搬入ローラユニット261Dは、第1搬出コンベア250から送られてくる紙幣格納容器BL,BSを昇降台261Bに送りやすくするためのものであって、図13に示されるように、交差通路部Icの前後(両脇部)に配設されている。
エアシリンダユニット261Eは、図13に示されるように柱部QPに取り付けられている。このエアシリンダユニット261Eは、第1エアシリンダおよび第2エアシリンダから構成されている。そして、上述の通り、第1エアシリンダが昇降台261Bを昇降させ、第2エアシリンダが昇降脚261Cを昇降させる。なお、このエアシリンダユニット261Eの第1エアシリンダおよび第2エアシリンダは、それぞれ制御装置700によって開閉制御される電磁弁(図示せず)および速度調整弁(図示せず)を用いて生成される空気流および空気圧によって作動させられる。この電磁弁および速度調整弁は、コンプレッサに繋がれている。
(6-2)物品把持回転装置
物品把持回転装置262は、搬入側姿勢変更装置220の物品把持回転装置222と同一であるため、ここでは、その説明を省略する。
(6-3)物品押出装置
物品押出装置263は、図12に示されるように、主に、ピストン263Aおよびエアシリンダユニット(図示せず)から構成されている。以下、これらの構成について詳述する。
ピストン263Aは、エアシリンダユニットにより出没自在となっている。なお、このピストン263Aの先端には当接板HPが取り付けられている。このピストン263Aの当接板HPは、待機時において物品支持装置261の後側に控えており(図12参照)、作動時すなわち突出時において物品支持装置261の前側の位置まで移動する。なお、このピストン263Aの当接板HPの移動距離は、紙幣格納容器BL,BSを第2搬出コンベア270に送るのに必要な距離とされている。
エアシリンダユニットは、ピストン263Aの後方に配設されている。このエアシリンダユニットは、上述の通り、ピストン263Aを出没させる。なお、このエアシリンダユニットは、制御装置700によって開閉制御される電磁弁(図示せず)および速度調整弁(図示せず)を用いて生成される空気流および空気圧によって作動させられる。この電磁弁および速度調整弁は、コンプレッサに繋がれている。
(6-4)物品引込装置
物品引込装置264は、図13に示されるように、主に、引込部材264A、ロータリーシリンダ(図示せず)および軸受け(図示せず)から構成されている。軸受けは、前側柱板部Rfおよび後側柱板部Rrに設けられている。引込部材264Aは、図13に示されるように回動自在に軸受けに支持されている。すなわち、この引込部材264Aは、一対の搬入ローラユニット261Dの間に配設されている。なお、この引込部材264Aは、ロータリーシリンダによって作動される。
(6-5)搬出側姿勢変更装置の動作説明
以下、搬出側姿勢変更装置260が紙幣格納容器BL,BSを姿勢変更する、すなわち紙幣格納容器BL,BSを縦回転する制御態様について詳述する。なお、搬出側姿勢変更装置260において紙幣格納容器BL,BSの識別は、物品支持装置261の上方に配設される撮像器(図示せず)で得られる画像データに基づいて判断される。また、紙幣格納容器BL,BSが天壁UL,USが前を向いているか、底壁OL,OSが前を向いているかも、撮像器で得られる画像データに基づいて判断される。
(6-5-1)紙幣格納容器BLの縦回転の制御態様
搬出側姿勢変更装置260は、最初、図12および図13に示される状態となっている。この状態で紙幣格納容器BLが搬送されてきて、紙幣格納容器BLが物品支持装置261の昇降台261B上に載った状態となると、物品支持装置261の後側柱板部Rrの近傍に配設された赤外線センサ(図示せず)によってその状態が検知され、その検知信号が制御装置700に送信される。そして、制御装置700は、その検知信号を受信すると、物品引込装置264を作動させて引込部材264Aにより紙幣格納容器BLを完全に昇降台261B上に載せる。次に、制御装置700は、物品支持装置261の昇降台261Bを最上昇位置まで上昇させる。次に、制御装置700は、物品把持回転装置262のスライダを前進させた後、物品把持回転装置262の把持部262Aに紙幣格納容器BLを把持させる。次いで、制御装置700は、物品支持装置261の昇降台261Bを最降下位置まで降下させる。次いで、制御装置700は、物品把持回転装置262のエアシリンダ(ロータリーエアシリンダ)により物品把持回転装置262の把持部262Aを、搬入方向Dnからみて反時計回りに90°回転させる。なお、紙幣格納容器BLが時計回りに90°回転されると、紙幣格納容器BLは、底壁OLが前(搬出方向Dx)を向く姿勢となり、紙幣格納容器BLが反時計回りに90°回転されると、紙幣格納容器BLは、天壁ULが前(搬出方向Dx)を向く姿勢となる。なお、物品把持回転装置262の把持部262Aの回転方向は、制御装置700によって適宜決定される(例えば、移動棚800への紙幣格納容器BLの載置パターン等に基づいて決定される。)。続いて、制御装置700は、物品支持装置261の昇降台261Bを最上昇位置まで上昇させると共に、昇降脚261Cを最上昇位置まで上昇させる。このとき、昇降脚261Cが紙幣格納容器BLの背壁ALに当接して紙幣格納容器BLを支えるかたちとなる。続いて、制御装置700は、把持部262Aに紙幣格納容器BLを放させた後、物品把持回転装置262のスライダを後退させる。その後、制御装置700は、物品押出装置263のピストン263Aにより紙幣格納容器BLを昇降台261Bから押し出して第2搬出コンベア270に移動させる。
(6-5-2)紙幣格納容器BSの縦回転の制御態様
制御装置700が物品引込装置264を作動させて引込部材264Aにより紙幣格納容器BSを完全に昇降台261B上に載せるところまでは(6-5-1)の項で説明した通りであるので、その説明を省略する。制御装置700は、引込部材264Aにより紙幣格納容器BSを完全に昇降台261B上に載せると、物品支持装置261の昇降脚261Cを最上昇位置まで上昇させる。次に、制御装置700は、物品把持回転装置262のスライダを前進させた後、物品把持回転装置262の把持部262Aに紙幣格納容器BSを把持させる。次いで、制御装置700は、物品支持装置261の昇降台261Bおよび昇降脚261Cを最降下位置まで降下させる。続いて、制御装置700は、物品把持回転装置262の回転部により物品把持回転装置262の把持部262Aを、搬入方向Dnからみて反時計回りに90°回転させる。続いて、制御装置700は、物品支持装置261の昇降台261Bを最上昇位置まで上昇させると共に、昇降脚261Cを最上昇位置まで上昇させる。このとき、昇降脚261Cが紙幣格納容器BSの背壁ASに当接して紙幣格納容器BSを支えるかたちとなる。以降の動作は、(6-5-1)の項で説明した通りであるので、その説明を省略する。
(7)第2搬出コンベア
第2搬出コンベア270は、既存の自動搬送コンベアであって、図1および図12に示されるように搬出側姿勢変更装置260の設置側から第2ロボットハンド付きロボットアーム400の設置側に向かって直線的に延びている。なお、図1および図12に示されるように、この第2搬出コンベア270の第2ロボットハンド付きロボットアーム設置側の部位は、紙幣格納容器BL,BSの搬出位置EXとされている。図1に示されるように、この搬出位置EXは、第2ロボットハンド付きロボットアーム400の把持可能範囲内に収まっている。また、図1に示されるように、平面視において、この第2搬出コンベア270の搬出方向Dxは、第2搬入コンベア230および第1搬出コンベア250の搬送方向と直交しており、第1搬入コンベア210の搬入方向Dnと平行の関係にある。なお、この第2搬出コンベア270は、図2に示されるように、制御装置700に通信接続されている。そして、その制御装置700によって第2搬出コンベア270の駆動源の出力が制御されている。
2.開錠システム
開錠システム300は、図1に示されるように、主に、鍵付きロボットアーム310、撮像器320、物品検出器330および第1ロボットハンド付きロボットアーム350から構成されている。以下、これらの構成要素について詳述する。
(1)鍵付きロボットアーム
鍵付きロボットアーム310は、ロボットアームの先端に鍵を取り付けたものである。使用するロボットアームの種類は、特に限定されないが、例えば、既存の六軸ロボットアーム等であり得る。なお、このロボットアームの先端部は回転可能な構造とされており、このロボットアームの先端部によって鍵が回転可能になっている。なお、この鍵付きロボットアーム310は、紙幣格納容器BL,BSの錠KL,KSを開けて前扉DL,DSを引き上げて開ける役目のみならず、その後に紙幣格納容器BL,BSの前扉DL,DSを閉じて錠KL,KSをかける役目も担っている。
(2)撮像器
撮像器320は、鍵付きロボットアーム310の近傍に固定されている。この撮像器320は、制御装置700の指令に従って紙幣格納容器BL,BSを撮像して画像データを生成し、その画像データを制御装置700に送信する。そして、制御装置700によってその画像データが解析されて、紙幣格納容器BL,BSの種類が特定される。
(3)物品検出器
物品検出器330は、鍵付きロボットアーム310の近傍に固定されている。この物品検出器330は、制御装置700の指令に従って紙幣格納容器BL,BSのICタグとRFID通信を行って、そのICタグの各種データを読み出し、その各種データを制御装置700に送信する。そして、制御装置700によってその画像データが解析されて、紙幣格納容器BL,BSの種類が特定される。そして、制御装置700は、その各種データ、および、上記撮像器320からの画像データに基づいて、紙幣格納容器BL,BSの種類や寸法のデータを取得すると共に、錠KL、KSの座標データや、錠KL、KSの角度データを導出し、それらのデータに基づいて制御信号を生成して、その制御信号を鍵付きロボットアーム310に送信し、鍵付きロボットアーム310に対して紙幣格納容器BL,BSの開錠処理を実行させる。また、制御装置700は、画像データ中に紙幣格納容器BL,BSに錠KL、KSが存在しないと判断した場合、ターンテーブル240を制御して、紙幣格納容器BL,BSの向きを変更させる。
(4)第1ロボットハンド付きロボットアーム
本発明の実施の形態に係る第1ロボットハンド付きロボットアーム350は、図1に示されるように、主に、ロボットアーム360および第1ロボットハンド370から構成されている。なお、この第1ロボットハンド付きロボットアーム350は、前扉DL,DSが開かれた状態の紙幣格納容器BL,BSから紙幣を引き抜く役割を担っている。以下、これらの構成要素について詳述する。
(4-1)ロボットアーム
ロボットアーム360は、特に限定されないが、例えば、既存の六軸ロボットアーム等である。
(4-2)第1ロボットハンド
第1ロボットハンド370は、前扉DL,DSが開かれた状態の紙幣格納容器BL,BSから紙幣を引き抜く役割を担うものである。この第1ロボットハンド370としては、例えば、特許6773856号明細書や、特許第6756018号明細書、特許第6587326号明細書、特許第6587325号明細書に開示されるものを利用することができる。なお、この第1ロボットハンド370には、錠KL,KSの座標データや、錠KL,KSの角度データ、紙幣の有無を認識するための撮像器380が取り付けられている(図1参照)。
3.第2ロボットハンド付きロボットアーム
本発明の実施の形態に係る第2ロボットハンド付きロボットアーム400は、図14に示されるように、主に、ロボットアーム500および第2ロボットハンド600から構成されている。以下、これらの構成要素について詳述する。
(1)ロボットアーム
ロボットアーム500は、特に限定されないが、例えば、既存の六軸ロボットアーム等である(図14参照)。
(2)第2ロボットハンド
第2ロボットハンド600は、図15から図23に示されるように、主に、電動機610、フレーム620、リンク機構630、吸着ヘッドユニット640、着脱式ぜんまいバネユニット650、可撓チューブ660、第1センサ取付板670、第1距離センサ680、第2センサ取付板675および第2距離センサ690から構成されている。以下、これらの構成要素について詳述する。
(2-1)電動機
電動機610は、正逆回転可能な電動機であって、その回転軸がボールネジ615の回転軸と一致するようにボールネジ615に取り付けられている。すなわち、このボールネジ615は、電動機610の回転方向を切り換えることによって水平スライダ(後述)SHのスライド方向を切り換えることができる。なお、本実施の形態においてこの電動機610には負荷検出装置(図示せず)が接続されており、同負荷検出装置によって電動機610の負荷が検出される。
(2-2)フレーム
フレーム620は、図15から図23に示されるように、主に、天板621、底板622、背面板623、後方側面板624および前方側面L字板625から構成されている。以下、これらの構成要素について詳述する。
天板621は、図15等に示されるように略長方形状の板部材であって第2ロボットハンド600の上側を覆っている。図15~図18に示されるように、この天板621の前部の下側には、回転軸が後端に向かって延びるように電動機610が固定されている。また、図15および図16に示されるように天板621の長手方向の中央位置よりも僅か後側にロボットアーム取付用の金具628が装着されている。また、図17および図18等に示されるように、この天板621の裏側(下面側)にはボールネジ615が配設されている。
底板622は、図17等に示されるように略長方形状の板部材であって、第2ロボットハンド600の下側を覆っている。なお、この底板622のうち前側部分622A(図15および図17参照)は、物品の載置台として機能する。また、図17等に示されるように、この底板622の略中央には長方形状の開口OPが形成されている。この開口OPは、着脱式ぜんまいバネユニット650を装着することができる大きさとされている。また、図17に示されるように、この底板622の開口OPの両側の縁部には支持爪622Bが設けられている。この支持爪622Bは、着脱式ぜんまいバネユニット650のシャフト653を着脱自在に支持するものである。また、この底板622の裏側面の前端部分および後端部分にはそれぞれ左右一対の脚LGが取り付けられており、底板622の開口OPのやや後側の裏側面に第1センサ取付板670が取り付けられている。
背面板623は、図15および図18に示されるように略長方形状の板部材であって、第2ロボットハンド600の背面側を覆っている。また、この背面板623の前面には後側垂直レールRVrおよび後側支持突起部623Aが形成されている。図20および図21に示されるように、この後側垂直レールRVrには、上下方向にスライド移動自在となるように後側垂直スライダSVrが取り付けられている。後側支持突起部623Aは、背面板623の前面から前方に延びる突起部位である。後述の通り、この後側支持突起部623Aには、第4リンクピンP4によって第2節K2が基端部で回動自在に取り付けられている。
後方側面板624は、天板621および底板622を支持する支柱として機能するものであって、図15および図16に示されるように背面板の後側に左右一対設けられている。
前方側面L字板625は、側面視において略L字状を呈する板部材であって、図15および図18等に示されるように、第2ロボットハンド600の前端部の側面を覆っている。この前方側面L字板625は、図15および図18等に示されるように、主に、垂直側壁部625Aおよび水平側壁部625Bから形成されている。垂直側壁部625Aは、後方側面板624と同様、天板621および底板622を支持する支柱として機能している。一方、水平側壁部625Bは、図15等に示されるように底板622の前側部分622Aにおける側壁となり、吸着ヘッドユニット640を前方に導く案内壁として機能する。具体的には、この水平側壁部625Bの内側面に対して吸着ヘッドユニット640のガイドローラ645が接触して転がりながら吸着ヘッドユニット640を前方に導くことになる。また、図15等に示される通り、水平側壁部625Bの全部は幅方向外方に向かって僅かに開いている。これは、吸着ヘッドユニット640が引き込んでくる物品を受け入れやすいようにするためである。
(2-3)リンク機構
リンク機構630は、例えば、マジックハンド等に利用される伸縮可能なレージトング式リンク機構であって、本実施の形態では図22~図23に示されるように14本の節(リンク)K1~14、21本のリンクピンP1~23、後側垂直スライダSVrおよび水平スライダSHから構成されている。以下、これらの構成要素について詳述する。
節(リンク)K1~14は板棒状の部材であり、リンクピンP1~23は節K1~14の基端部、中央部および先端部を軸支してリンク機構630を形成する部材である。なお、以下、節(リンク)K1~14およびリンクピンP1~23のみで構成された構造体を伸縮構造体と称することがある。また、この図中、この伸縮構造体を符号KPで示す。
ここで、第1節K1は、第1リンクピンP1によって基端部で後側垂直スライダSVrに対して回動自在に取り付けられている(図20~図23等参照)。また、この第1節K1は、第2リンクピンP2によって中央部で第2節K2の中央部に対して回動可能に取り付けられており、第3リンクピンP3によって先端部で第4節K4の基端部に対して回動可能に取り付けられている(図20~図23等参照)。なお、図21~図23等に示されるように、この第3リンクピンP3には水平スライダSHが連結されている。
第2節K2は、第4リンクピンP4によって基端部で後側支持突起部623Aに対して回動自在に取り付けられている(図20~図23等参照)。また、この第2節K2は、第2リンクピンP2によって中央部で第1節K1の中央部に対して回動可能に取り付けられており、第5リンクピンP5によって先端部で第3節K3の基端部に対して回動可能に取り付けられている(図20~図23等参照)。
第3節K3は、第5リンクピンP5によって基端部で第2節K2の先端部に対して回動自在に取り付けられており、第6リンクピンP6によって中央部で第4節K4の中央部に対して回動可能に取り付けられており、第7リンクピンP7によって先端部で第6節K6の基端部に対して回動可能に取り付けられている(図20~図23等参照)。
第4節K4は、第3リンクピンP3によって基端部で第1節K1の先端部に対して回動自在に取り付けられており、第6リンクピンP6によって中央部で第3節K3の中央部に対して回動可能に取り付けられており、第8リンクピンP8によって先端部で第5節K5の基端部に対して回動可能に取り付けられている(図20~図23等参照)。
第5節K5は、第8リンクピンP8によって基端部で第4節K4の先端部に対して回動自在に取り付けられており、第9リンクピンP9によって中央部で第6節K6の中央部に対して回動可能に取り付けられており、第10リンクピンP10によって先端部で第8節K8の基端部に対して回動可能に取り付けられている(図20~図23等参照)。
第6節K6は、第7リンクピンP7によって基端部で第3節K3の先端部に対して回動自在に取り付けられており、第9リンクピンP9によって中央部で第5節K5の中央部に対して回動可能に取り付けられており、第11リンクピンP11によって先端部で第7節K7の基端部に対して回動可能に取り付けられている(図20~図23等参照)。
第7節K7は、第11リンクピンP11によって基端部で第6節K6の先端部に対して回動自在に取り付けられており、第12リンクピンP12によって中央部で第8節K8の中央部に対して回動可能に取り付けられており、第13リンクピンP13によって先端部で第10節K10の基端部に対して回動可能に取り付けられている(図20~図23等参照)。
第8節K8は、第10リンクピンP10によって基端部で第5節K5の先端部に対して回動自在に取り付けられており、第12リンクピンP12によって中央部で第7節K7の中央部に対して回動可能に取り付けられており、第14リンクピンP14によって先端部で第9節K9の基端部に対して回動可能に取り付けられている(図20~図23等参照)。
第9節K9は、第14リンクピンP14によって基端部で第8節K8の先端部に対して回動自在に取り付けられており、第15リンクピンP15によって中央部で第10節K10の中央部に対して回動可能に取り付けられており、第16リンクピンP16によって先端部で第12節K12の基端部に対して回動可能に取り付けられている(図20~図23等参照)。
第10節K10は、第13リンクピンP13によって基端部で第7節K7の先端部に対して回動自在に取り付けられており、第15リンクピンP15によって中央部で第9節K9の中央部に対して回動可能に取り付けられており、第17リンクピンP17によって先端部で第11節K11の基端部に対して回動可能に取り付けられている(図20~図23等参照)。
第11節K11は、第17リンクピンP17によって基端部で第10節K10の先端部に対して回動自在に取り付けられており、第18リンクピンP18によって中央部で第12節K12の中央部に対して回動可能に取り付けられており、第19リンクピンP19によって先端部で第14節K14の基端部に対して回動可能に取り付けられている(図20~図23等参照)。
第12節K12は、第16リンクピンP16によって基端部で第9節K9の先端部に対して回動自在に取り付けられており、第18リンクピンP18によって中央部で第11節K11の中央部に対して回動可能に取り付けられており、第20リンクピンP20によって先端部で第13節K13の基端部に対して回動可能に取り付けられている(図20~図23等参照)。
第13節K13は、第20リンクピンP20によって基端部で第12節K12の先端部に対して回動自在に取り付けられており、第21リンクピンP21によって中央部で第14節K14の中央部に対して回動可能に取り付けられている(図20および図21等参照)。また、この第13節K13は、第22リンクピンP22によって先端部で吸着ヘッドユニット640の前側支持突起部646に対して回動可能に取り付けられている(図20~図23等参照)。
第14節K14は、第19リンクピンP19によって基端部で第11節K11の先端部に対して回動自在に取り付けられており、第21リンクピンP21によって中央部で第13節K13の中央部に対して回動可能に取り付けられている(図23および図21等参照)。また、この第14節K14は、第23リンクピンP23によって先端部で吸着ヘッドユニット640の前側垂直スライダSVfに対して回動可能に取り付けられている(図20~図23等参照)。
なお、上述の通りに構成された伸縮構造体KPにおいて、14本の節K1~14は、仮想の垂直面Fp(図19参照。同垂直面Fpは、図19のI-I断面と重なる面になる。)に平行な仮想面に沿って移動することになる。
後側垂直スライダSVrは、上述の通り、背面板623の後側垂直レールRVrを上下方向にスライド可能である(図20および図21等参照)。なお、この後側垂直スライダSVrは、水平スライダSHの前進に伴って上昇し、水平スライダSHの後退に伴って下降する。
水平スライダSHは、図20および図21等に示されるようにボールネジ615に噛み合っており、ボールネジ615が正転した場合に前進し、ボールネジ615が逆転した場合に後退する。また、この水平スライダSHは、図21~図23等に示されるように第3リンクピンP3に連結されている。すなわち、この水平スライダSHが前後動することによって伸縮構造体KPが伸縮することになる。
(2-4)吸着ヘッドユニット
吸着ヘッドユニット640は、図15および図19に示されるように、主に、前面パネル641、支持板642、吸着パッドユニット643、車輪644、ガイドローラ645、前側垂直レールRVf、前側垂直スライダSVfおよび前側支持突起部646から構成されている。以下、これらの構成要素について詳述する。
前面パネル641は、図19に示されるように、正面視において逆凸字状を呈する板部材であって、主に、主板部641aおよび下側突起部641bから構成されている。主板部641aは、図19に示されるように正面視において略長方形状の板部位である。図19に示されるように、正面視において、主板部641aの下側部位の左右両端部には吸着パッド643bが3つずつ固定されている。なお、左右の吸着パッド643bの距離は、紙幣格納容器BL,BSの取っ手HL,HSが縦方向に向いたときにその取っ手HL,HSと重ならず取っ手HL,HSを挟みこむ距離とされている。また、図16、図20および図21に示される通り、この主板部641aの裏側面の上部から後方に向かって前側支持突起部646が延びている。また、図22および図23に示される通り、この主板部641aの裏側面の幅方向両端部から後方に向かって支持板642が延びている。また、図20および図21に示されるように、この主板部641aの裏側面には、上下方向に沿って前側垂直レールRVfが配設されている。下側突起部641bは、図19に示されるように正面視において略正方形の板部位であって、主板部641aの下辺中央から下方に向かって延びている。この下側突起部641bには、着脱式ぜんまいバネユニット650の締結ブロック654がネジ止めされる。なお、この際用いられるネジは着脱自在なネジである。
支持板642は、図22および図23に示されるように吸着パッドユニット643の配管ユニット643aを支持するための板部材であって、上述の通り、前面パネル641の主板部641aの裏側面の幅方向両端部から後方に向かって延びている。また、この支持板642の前側の下部には一対の車輪644が軸支されている。
吸着パッドユニット643は、図15および図16等に示されるように、主に、配管ユニット643a、吸着パッド643bおよび弾性連接管643cから構成されている。配管ユニット643aは、1本の主管MPおよび3本の分岐管BPから構成されている。なお、主管MPは3本全ての分岐管BPと連通している。そして、図21および図22に示されるように、主管MPには基端側で可撓チューブ660と接合されており、各分岐管BPには弾性連接管643cが接合されている。そして、各弾性連接管643cの先端側に吸着パッド643bが接合されている。なお、弾性連接管643cには、コイルスプリング等の弾性部が設けられている。弾性部は、弾性連接管643cの先端部を前方に付勢している。すなわち、吸着パッド643bは、弾性連接管643cの先端部を介して前方に向かって付勢されている。このため、吸着パッド643bが物品に当接して吸着パッド643bに負荷がかかった場合、弾性連接管643cの先端部および吸着パッド643bは、弾性部の弾性力に抗して僅かに後退し、負荷がかからなくなると弾性部の弾性力によって元の位置に復帰する。吸着パッド643bは、可撓性素材から形成される伸縮可能な部材である。
車輪644は、上述の通り、支持板642の前側の下部に軸支されている。すなわち、この車輪644の回転軸は幅方向に平行な方向に沿うことになる。この車輪644は、フレーム620の底板622の前側部分622Aの上面上を転がると共に、フレーム620の底板622の前側部分622Aの前端部を超えると棚の棚板の上を転がっていく。
ガイドローラ645は、上下方向を回転軸とする柱状の回転体であって、上述の通り、前方側面L字板625の水平側壁部625Bの内側面に接触して転がりながら吸着ヘッドユニット640を前方に導く。また、棚の棚板に垂直の案内壁が設けられる場合、ガイドローラ645は、その案内壁の内側面に接触して転がりながら吸着ヘッドユニット640を前方に導く。
前側垂直レールRVfは、図20および図21に示されるように、前面パネル641の裏側面において上下方向に沿って延びている。この前側垂直レールRVfには、上下方向にスライド移動自在となるように前側垂直スライダSVfが取り付けられている(図20および図21等参照)。
前側垂直スライダSVfは、上述の通り、前側垂直レールRVfを上下方向にスライド可能である。なお、この前側垂直スライダSVfは、水平スライダSHの前進に伴って上昇し、水平スライダSHの後退に伴って下降する。また、上述の通り、この前側垂直スライダSVfには、第23リンクピンP23によって第14節K14が先端部で回動可能に取り付けられている。
前側支持突起部646は、前面パネル641の裏側面から後方に延びる突起部位である。上述の通り、この前側支持突起部646には、第22リンクピンP22によって第13節K13が先端部で回動自在に取り付けられている。
(2-5)着脱式ぜんまいバネユニット
着脱式ぜんまいバネユニット650は、図24に示されるように、主に、ぜんまいバネ651、ホルダ652、シャフト653および締結ブロック654から構成されている。ぜんまいバネ651は、従前から存在するものであって、ホルダ652に巻き付くように付勢されている。すなわち、人の手でぜんまいバネ651が延ばされた後、人の手が離されるとぜんまいバネ651はその付勢力によってホルダ652に巻き付く。ホルダ652は、ぜんまいバネ651の片端を保持する円柱状の保持部材(ボビン)である。シャフト653は、図24に示されるようにホルダ652の軸方向に沿ってホルダ652の両方向に向かって延びている。なお、このシャフト653は、上述の通り、図17に示される支持爪622Bによって着脱自在に支持される。締結ブロック654は、ぜんまいバネ651のもう片端を吸着ヘッドユニット640の前面パネル641の下側突起部641bに固定するための部材であって、上述の通り、吸着ヘッドユニット640の前面パネル641の下側突起部641bにねじ止めされる。
(2-6)可撓チューブ
可撓チューブ660は、図15および図16等に示される通り、元配管SPの出口側に接合されていると共に、上述の通り、吸着パッドユニット643の主管MPの基端側に接合されている。なお、図15および図16等に示されるように、元配管SPの入口には配管口MSが接合されており、その配管口MSはフレーム620の天板621の後端部に設けられている。また、この可撓チューブ660は、図22および図23に示されているように、リンク機構630の最伸長状態時にも対応する十分な長さとされている。
(2-7)第1センサ取付板
第1センサ取付板670は、上述の通り、フレーム620の底板622の開口OPのやや後側の裏側面に取り付けられており、その両端側および中間部下側に第1距離センサ680を保持している。
(2-8)第1距離センサ
第1距離センサ680は、正面側に位置する物体との距離を検出するセンサであって、上述の通り、第1センサ取付板670の両端側に保持されている。そして、ここにいう物体は、移動棚800に載置された紙幣格納容器BL,BSや、移動棚800の底壁810、天壁830、角支柱840、中央支柱850、棚板820、案内板Wv、通常ヒンジドアやスライドドア等あらゆるものを示す。
(2-9)第2センサ取付板
第2センサ取付板675は、図17に示されるように、フレーム620の天板621の右側に取り付けられており、その下端側に第2距離センサ690を保持している。
(2-10)第2距離センサ
第2距離センサ690は、正面側に位置する物体との距離を検出するセンサであって、上述の通り、第2センサ取付板675の下端側に保持されている。そして、ここにいう物体は、移動棚800に載置された紙幣格納容器BL,BSや、移動棚800の底壁810、天壁830、角支柱840、中央支柱850、棚板820、案内板Wv、通常ヒンジドアやスライドドア等あらゆるものを示す。また、図2に示されるように、第2ロボットハンド600は管理装置900と通信接続されており、第2距離センサ690が取得した物体との距離のデータは管理装置900に送信される。また、第2距離センサ690が何らかの理由で距離を検出することが不可能になった場合、管理装置900では、第2距離センサ690が検出した物体との距離のデータは無限大として処理される。
5.制御装置
制御装置700は、搬送コンベアシステム200、開錠システム300、第1ロボットハンド付きロボットアーム350、第2ロボットハンド付きロボットアーム400の駆動源および管理装置900等にそれぞれ通信接続されており、搬送コンベアシステム200、開錠システム300、第1ロボットハンド付きロボットアーム350および第2ロボットハンド付きロボットアーム400の駆動源等に対して制御信号を送ると共に、搬送コンベアシステム200、開錠システム300の物品検出器330や撮像器320、および、管理装置900等から各種信号やデータを受信している。また、この制御装置700は、第1距離センサ680、第2距離センサ690等から送信されてくる信号やデータを管理装置900に送信している、
制御装置700が管理装置900から受信する各種データは、移動棚800の奥行寸法データ、寸法データテーブル911中の紙幣格納容器BL,BSの寸法データ、棚データテーブル912(後述)の棚寸法データ等である。詳しくは後述するが、制御装置700は、これらのデータ等を基に、移動棚800に載置される紙幣格納容器BL,BSを搬出するための棚位置を決定したり、紙幣格納容器BL,BSを移動棚800に搬入するための棚位置を決定したりする。そして、制御装置700は、第2ロボットハンド付きロボットアーム400を作動させ、決定した棚位置に第2ロボットハンド600を移動させる。
6.管理装置
管理装置900は、図2に示されるように、制御装置700に通信接続されており、第2ロボットハンド600の第2距離センサ690から制御装置700を介して各種データ(例えば、第2距離センサ690が取得した物体との距離データ)等を受信したり、制御装置700に対して各種信号やデータ等送信したりする。また、管理装置900は、図2に示されるように、記憶部910を備えている。記憶部910は、移動棚800の奥行寸法データ(すなわち、移動棚800の前後方向の長さデータ)(図示せず)、寸法データテーブル911(図27参照)および棚データテーブル912等(図28~図30参照)を記憶している。
寸法データテーブル911では、図27に示されるように、紙幣格納容器BL,BSに対して、紙幣格納容器BL,BSの幅寸法データ、奥行寸法データおよび背丈データが関連付けられている。紙幣格納容器BL,BSの幅寸法データは、紙幣格納容器BL,BSの左右方向の長さデータ(図3~図6参照)を示しており、紙幣格納容器BL,BSの奥行寸法データは、紙幣格納容器BL,BSの前後方向の長さデータ(図3~図6参照)を示しており、紙幣格納容器BL,BSの背丈データは、紙幣格納容器BL,BSの上下方向の長さデータ(図3~図6参照)を示している。なお、上述したように、紙幣格納容器BLは、幅寸法および奥行寸法が紙幣格納容器BSのそれらとほぼ同寸となっているが、背丈が紙幣格納容器BSよりも高くなっているため、寸法データテーブル911においては、A≒X、B≒Y、C>Zという関係が成立している(図27参照)。
棚データテーブル912では、図28~図30に示されるように、移動棚800の各棚位置を示すデータ(以下「棚位置データ」という)、および、移動棚800の各棚位置を示すデータに対する状態データ(以下「状態データ」という)が関連付けられている。各棚位置データは、図28~図30に示されるように、M(a,b)の形式で示され、aは移動棚800の段番号を示しており、bは移動棚800の列番号を示している。より詳細には、移動棚800の左上を1段目1列目とし、移動棚800の右下を6段目10列目とした場合、M(1,1)は、移動棚800の1段目1列目の位置(すなわち、図25に示される棚位置PL1)を示しており、M(6,10)は、移動棚800の6段目10列目の位置(すなわち、図25に示される棚位置PL2)を示している。そして、状態データは、図28~図30に示されるように、「-1」、「0」、「-1および0以外の正数」の3種類の数字で示される。ここで、「-1」は、移動棚800に載置される紙幣格納容器BL,BSを搬出する処理(後述の搬送処理システム100の制御例参照)が行われる前の初期状態を示す。「0」は、紙幣格納容器BL,BSが移動棚800から搬出されて移動棚800の各棚位置において紙幣格納容器BL,BSが載置されていない状態を示す。なお、第2距離センサ690が取得した物体との距離データが閾値より大きくなった場合に、管理装置900は、状態データに「0」を入力する。「-1および0以外の正数」は、紙幣格納容器BL,BSを移動棚800へ搬入する処理(後述の搬送処理システム100の制御例参照)が行われる際の、各棚位置における紙幣格納容器BL,BSの背丈データの和を示す。例えば、紙幣格納容器BLの背丈データが225mmである場合、「-1および0以外の正数」は、紙幣格納容器BLが棚位置に1つ載置されていれば225となり、紙幣格納容器BLが棚位置に2つ載置されていれば450となる。なお、ここで、背丈データとしているのは、紙幣格納容器BL,BSは、移動棚800に載置される時は紙幣格納容器BL,BSの取っ手HL,HSが前側になるように寝かされるからである(言い換えれば、図3~図6に示される上下方向が、図26に示される前後方向に沿うように横向けとされる)(図25参照)。
<本発明の実施の形態に係る搬送処理システムの制御例>
ここでは、図25および図26に示される移動棚800に載置される紙幣格納容器BL,BSを搬送処理システム100で搬出し、紙幣格納容器BL,BSを移動棚800に搬入する際の搬送処理システム100の制御例について説明する。
制御例の説明に先立って、移動棚800、および、この移動棚800への紙幣格納容器BL,BSの回収方法規定について簡単に説明する。移動棚800は、図25および図26に示されるように、主に、底壁810、天壁830、角支柱840、中央支柱850、棚板820、案内板Wvおよび車輪Trから形成されている。なお、図25に示されていないが、この移動棚800の正面側および背面側には通常ヒンジドアやスライドドアが取り付けられている。また、図26には示されていないが、この移動棚800の左右側には側壁が設けられている。底壁810および天壁830は、同寸法を有する矩形の板部材である。なお、底壁810には、紙幣格納容器BL,BSを置くことができる。角支柱840および中央支柱850は、天壁830および棚板820を支持するためのものであって、図25および図26に示されるように底壁810の上面の四隅および幅方向中央部から天壁830の下面の四隅および幅方向中央部まで延びている。棚板820は、紙幣格納容器BL,BSを置くためのものであって、底壁810および天壁830とほぼ同じ寸法を有する矩形の板部材である。棚板820は、図25および図26に示されるように底壁810、天壁830、角支柱840および中央支柱850によって囲まれる空間をそれぞれ、高さ方向に6つに仕切っている。また、図25および図26に示されるように、底壁810および棚板820には複数の案内板Wvが取り付けられている。これらの案内板Wvは、第2ロボットハンド600の吸着ヘッドユニット640を移動棚800の奥や手前へと案内するため、および、紙幣格納容器BL,BSを、間隔を空けて整列させるための略矩形の壁部材であって、図25および図26に示されるように底壁810および棚板820の上面から奥行方向に沿って上方に延びている。すなわち、この移動棚800では、正面側(図25参照)のみならず背面側からも底壁810および棚板820に紙幣格納容器BL,BSを載置することができる。なお、これらの案内板Wvは、図25に示されるように、紙幣格納容器BL,BSを収容することができる間隔(紙幣格納容器BSの場合、突起部PT(後述)に接触しない間隔)で配設されている。すなわち、隣接する案内板Wvと案内板Wvとの間の寸法は、紙幣格納容器BLの幅寸法、および、突起部PTを含めた紙幣格納容器BSの幅寸法より大きくなるように設計されている。車輪Trは4つ存在しており、各車輪Trは底壁810の下面の四隅に取り付けられている。これによりこの移動棚800は移動可能となっている。
本発明の実施の形態では、この移動棚800に紙幣格納容器BL,BSを回収する方法が規定されている。その回収方法規定とは、「作業者が移動棚800に紙幣格納容器BL,BSを回収していく際、紙幣格納容器BL,BSの取っ手HL,HSを掴んで、その底壁OL,OSから紙幣格納容器BL,BSを移動棚800に押し込んでいく(図25および図26参照)。」というものである。
以下、移動棚800に載置される紙幣格納容器BL,BSを移動棚800から搬送処理システム100に搬出してから、紙幣格納容器BL,BSを搬送処理システム100から移動棚800に搬入するまでの搬送処理システム100の制御例について説明する。
先ず、この物品搬送ロボットの使用者は、管理装置900に寸法データテーブル911および棚データテーブル912を記憶させる。このとき、図28に示されるように、棚データテーブル912において状態データには「-1」が示されている。そして、この物品搬送ロボットの使用者は、移動棚800を規定の位置に規定の向きで固定してから搬送処理システム100を作動させる。搬送処理システム100が作動されると先ず、第2ロボットハンド付きロボットアーム400が作動し始める。初期位置で待機している第2ロボットハンド600が、ロボットアーム500によって、移動棚800の規定の高さ位置にまで持ち上げられると共に移動棚800の規定の幅方向位置(例えば、図25の棚位置PL1)にまで移動させられながら、第2ロボットハンド600の正面が移動棚800の正面と対向し且つ伸縮構造体KPの構成面(仮想の垂直面Fp)が鉛直方向に平行になるように姿勢制御される。このとき、第2ロボットハンド600に設けられる一対の第1距離センサ680が、隣接する案内板Wvと案内板Wvとに対向している。次に、一対の第1距離センサ680の検出距離の差が許容範囲に収まるように(理想的には検出距離の差が0になるように)ロボットアーム500によって第2ロボットハンド600の姿勢が制御される(このとき、第2ロボットハンド600は、隣接する案内板Wvと案内板Wvとにほぼ正対している。)。次いで、第2距離センサ690が、正面側に位置する物体との距離を検出する。なお、上述したが、何らかの理由で第2距離センサ690が距離を検出すことが不可能になった場合、第2距離センサ690が検出した物体との距離は無限大としてみなされる。ここで、物体は、隣接する案内板Wvと案内板Wvとの間に紙幣格納容器BL,BSが載置されてあれば紙幣格納容器BL,BSであり、隣接する案内板Wvと案内板Wvとの間に紙幣格納容器BL,BSが載置されていなければ移動棚800の背面側の通常ヒンジドアやスライドドアであったり壁(通常ヒンジドアやスライドドアが開放されている場合)であったりする。第2距離センサ690は、正面側に位置する物体との距離を計測すると、計測した距離のデータ(以下「距離データ」ということがある)を管理装置900に送信する。管理装置900は、距離データを受信すると、その距離データが閾値より大きいか否かを判定する。ここで、閾値は、例えば、移動棚800の棚位置の最奥に紙幣格納容器BS(すなわち、紙幣格納容器BSよりも小さい背丈である)が1つだけ載置されている場合に第2距離センサ690によって計測される距離を超える距離等である。
・距離が閾値よりも大きい場合
管理装置900は、対応する棚位置データに対する状態データに「0」を入力する。例えば、図29に示されるように、第2距離センサ690が、1段目1列目の棚位置において閾値よりも大きい距離を検出した場合、管理装置900は、1段目1列目の棚位置1段目1列目の棚位置データM(1,1)に対して「0」を入力する。そして、「0」が入力された棚位置には紙幣格納容器BL,BSが載置されていないと判断されるため、第2ロボットハンド600が、ロボットアーム500によって、別の棚位置に対応する規定位置に移動させられる。言い換えれば、第2ロボットハンド600が、ロボットアーム500によって、対応する棚位置データに対して「-1」が示されている棚位置に対応する規定位置に移動させられる。そして、第2距離センサ690が、その棚位置で正面側に位置する物体との距離を計測する処理を再び行う。
・距離が閾値よりも小さい場合
その棚位置に紙幣格納容器BL,BSが載置されていると判断されるため、紙幣格納容器BL,BSを搬出する処理が行われる。まず、第2ロボットハンド600の電動機610が作動し始め、リンク機構630が伸びていくと共に、減圧ポンプを動作し始める。そして、吸着ヘッドユニット640が移動棚800にまで到達すると、ガイドローラ645が、隣接する案内板Wvと案内板Wvとに接触して吸着ヘッドユニット640を移動棚800の奥へと導く。この際、車輪644は移動棚800の底壁810または棚板820を転がっていく。そして、負荷検出装置によって検出される電動機610の負荷が閾値を超過すると、電動機610を一旦停止させ、吸着パッド643bによって紙幣格納容器BL,BSを吸着させる。その後、電動機610を逆転させて、リンク機構630を縮ませ、最終的に初期状態(収縮状態)に戻させる。このとき、第2ロボットハンド600の底板622の前側部分622Aに紙幣格納容器BL,BSが載置されている。この状態で、ロボットアーム500が第2ロボットハンド600を第1搬入コンベア210の搬入位置EN(図1参照)まで移動させる。ロボットアーム500により第2ロボットハンド600が搬入位置ENに到達すると、第2ロボットハンド600の電動機610が作動し始め、リンク機構630が伸びていき、吸着ヘッドユニット640によって紙幣格納容器BL,BSが搬入位置ENに押し出される。そして、第2ロボットハンド600が、ロボットアーム500によって、紙幣格納容器BL,BSを搬出した棚位置に対応する規定位置に再び移動させられる。そして、第2距離センサ690が、その棚位置で正面側に位置する物体との距離を計測する処理を再び行う。
なお、このようなロボットアーム500および第2ロボットハンド600の動作は全て、ロボットアーム500および第2ロボットハンド600に通信接続される制御装置700によって実現されている。
第1搬入コンベア210の搬入位置ENに押し出された紙幣格納容器BL,BSは、その後、第1搬入コンベア210によって搬入側姿勢変更装置220に搬送され、搬入側姿勢変更装置220によってその姿勢が上述の通りに変えられ、第2搬入コンベア230に送られる。
第2搬入コンベア230に送られた紙幣格納容器BL,BSは、その後、第2搬入コンベア230によってターンテーブル240に搬送され、撮像器320からの画像データ中に錠KL、KSが存在しない場合、ターンテーブル240により紙幣格納容器BL,BSの向きが180°変更させられる。そして、開錠システム300によって紙幣格納容器BL,BSの錠KL、KSが開けられ、鍵付きロボットアーム310によって紙幣格納容器BL,BSの前扉DL,DSが上側に向かって開けられた後、第1ロボットハンド付きロボットアーム350によって、紙幣格納容器BL,BSの中から紙幣が取り出される(この間、鍵付きロボットアーム310は、鍵を錠KL,KSに挿したままの状態となっている。)。続いて、鍵付きロボットアーム310によって紙幣格納容器BL,BSの前扉DL,DSが閉じられた後に錠KL,KSがかけられる。その後、紙幣格納容器BL,BSは、物品検出器330の配設位置に対応する位置から第1搬出コンベア250に送られる。
第1搬出コンベア250に送られた紙幣格納容器BL,BSは、その後、第1搬出コンベア250によって搬出側姿勢変更装置260に搬送され、搬出側姿勢変更装置260によってその姿勢が上述の通りに変えられ、第2搬出コンベア270に送られる。そして、紙幣格納容器BL,BSは、第2搬出コンベア270によって搬出位置EXまで搬送される。
紙幣格納容器BL,BSが搬出位置EXまで搬送されると、第2ロボットハンド600が、ロボットアーム500によって、搬出位置EXまで移動させられる(図1参照)。そして、第2ロボットハンド600の電動機610が作動し始め、リンク機構630が伸びていくと共に、減圧ポンプが動作し始める。そして、吸着ヘッドユニット640が紙幣格納容器BL,BSにまで到達し、負荷検出装置によって検出される電動機610の負荷が閾値を超過すると、電動機610を一旦停止させ、吸着パッド643bによって紙幣格納容器BL,BSを吸着させる。その後、電動機610を逆転させて、リンク機構630を縮ませ、最終的に初期状態(収縮状態)に戻させる。このとき、第2ロボットハンド600の底板622の前側部分622Aに紙幣格納容器BL,BSが載置されている。そして、この状態で、第2ロボットハンド600が、ロボットアーム500によって、移動棚800まで移動させられる。そして、第2ロボットハンド600が、ロボットアーム500によって、棚データテーブル912における移動棚800の各棚位置を示すデータに対する状態データに「0」が入力された棚位置まで移動させられながら、第2ロボットハンド600の正面が移動棚800の正面と対向し且つ伸縮構造体KPの構成面(仮想の垂直面Fp)が鉛直方向に平行になるように姿勢制御される。このとき、第2ロボットハンド600に設けられる一対の第1距離センサ680が、隣接する案内板Wvと案内板Wvとに対向している。次に、一対の第1距離センサ680の検出距離の差が許容範囲に収まるように(理想的には検出距離の差が0になるように)ロボットアーム500によって第2ロボットハンド600の姿勢が制御される(このとき、第2ロボットハンド600は、隣接する案内板Wvと案内板Wvとにほぼ正対している。)。そして、移動棚800の棚位置に紙幣格納容器BL,BSを搬入する処理が行われる。まず、第2ロボットハンド600の電動機610が作動し始め、リンク機構630が伸びていく。そして、吸着ヘッドユニット640が移動棚800にまで到達すると、ガイドローラ645が、隣接する案内板Wvと案内板Wvとに接触して吸着ヘッドユニット640および紙幣格納容器BL,BSを移動棚800の奥へと導く。この際、車輪644は移動棚800の底壁810または棚板820を転がっていく。そして、負荷検出装置によって検出される電動機610の負荷が閾値を超過すると、電動機610を一旦停止させると共に減圧ポンプを停止させ、吸着パッド643bから紙幣格納容器BL,BSを解放させる。これにより、紙幣格納容器BL,BSを移動棚800の棚位置に載置することができる。その後、電動機610を逆転させて、リンク機構630を縮ませ、最終的に初期状態(収縮状態)に戻させる。そして、管理装置900は、対応する棚位置データに対する状態データに「紙幣格納容器BL,BSの背丈データ」を加算する(図30参照)。そして、制御装置700は、その棚位置を示すデータに対する状態データを参照し、その棚位置に紙幣格納容器BL,BSをまだ搬入することが可能か否かを判定する。より詳細には、「対応する棚位置データに対する状態データ」に「紙幣格納容器BL,BSの背丈データ」を足した値が「移動棚800の奥行寸法データ」よりもまだ小さい場合に、その棚位置に紙幣格納容器BL,BSをまだ搬入することが可能であると判定され、この値が「移動棚800の奥行寸法データ」よりも大きくなる場合に、その棚位置に紙幣格納容器BL,BSを搬入することが不可能であると判定される。
・棚位置に紙幣格納容器BL,BSをまだ搬入することが可能である場合
第2ロボットハンド600が、ロボットアーム500によって、搬出位置EXまで移動させられ、搬出位置EXまで搬送された紙幣格納容器BL,BSを吸着パッド643bによって吸着する。そして、第2ロボットハンド600が、ロボットアーム500によって、その棚位置に対応する規定位置に移動させられ、上記姿勢制御される。そして、第2ロボットハンド600は、その棚位置に紙幣格納容器BL,BSを載置し、最終的に初期状態(収縮状態)に戻る。そして、管理装置900は、対応する棚位置データに対する状態データに「紙幣格納容器BL,BSの背丈データ」を加算する。そして、制御装置700は、対応する棚位置データに対する状態データを参照し、その棚位置に紙幣格納容器BL,BSをまだ搬入することが可能か否かを判定する処理を行う。
・棚位置に紙幣格納容器BL,BSを搬入することが不可能である場合
第2ロボットハンド600が、ロボットアーム500によって、搬出位置EXまで移動させられ、搬出位置EXまで搬送された紙幣格納容器BL,BSを吸着パッド643bによって吸着する。そして、第2ロボットハンド600が、ロボットアーム500によって、状態データに「0」が入力された棚位置に対応する規定位置に移動させられ、上記姿勢制御される。そして、第2ロボットハンド600は、その棚位置に紙幣格納容器BL,BSを載置し、最終的に初期状態(収縮状態)に戻る。そして、管理装置900は、対応する各棚位置データに対する状態データに「紙幣格納容器BL,BSの背丈データ」を加算する。そして、制御装置700は、対応する棚位置データに対する状態データを参照し、その棚位置に紙幣格納容器BL,BSをまだ搬入することが可能か否かを判定する処理を行う。
そして、紙幣格納容器BL,BSが搬出位置EXまで搬送されなくなるか、移動棚800の各棚位置に紙幣格納容器BL,BSを搬入することができなくなると(すなわち、各棚位置データに対する状態データの全てが、「紙幣格納容器BL,BSの背丈データ」を足した場合に「移動棚800の奥行寸法データ」よりも大きくなると)、搬送処理システム100は動作を終了する。
以下、搬出位置EXまで搬送された紙幣格納容器BL,BSが第2ロボットハンド付きロボットアーム400によって移動棚800の棚位置に搬入される際の処理を、具体的な数字を用いて説明する。ここでは、仮に、6段10列の移動棚800の奥行寸法データを784mm、紙幣格納容器BLの背丈データを225mm、紙幣格納容器BSの背丈データを186mmとし、移動棚800の1段目1列目の棚位置データM(1,1)に対して状態データ「0」が関連付けられ、移動棚800の1段目2列目の棚位置データM(1,2)に対して状態データ「0」が関連付けられているものとする。例えば、第2ロボットハンド付きロボットアーム400が紙幣格納容器BLを1段目1列目の棚位置に搬入する。次いで、管理装置900が、棚位置データM(1,1)に対する状態データ「0」に「225」を加算して、この状態データを「225」とする。かかる場合、この状態データ「225」に紙幣格納容器BL,BSの背丈データ「225または186」を足した値が、移動棚800の奥行寸法データ「784」よりもまだ小さいため、制御装置700は、1段目1列目の棚位置に紙幣格納容器BL,BSをまだ搬入することが可能であると判定する。そして、1段目1列目の棚位置に紙幣格納容器BLがさらに2つ搬入されると、棚位置データM(1,1)に対する状態データは、「225」から「450」、「450」から「675」と加算されていく。かかる場合、この状態データ「675」に紙幣格納容器BL,BSの背丈データ「225または186」を足した値は、移動棚800の奥行寸法データ「784」よりも大きくなるため、制御装置700は、1段目1列目の棚位置に紙幣格納容器BL,BSを搬入することが不可能であると判定する。そして、制御装置700は、搬出位置EXまで搬送された紙幣格納容器BL,BSを、1段目1列目の棚位置ではなく1段目2列目の棚位置に搬入するように第2ロボットハンド付きロボットアーム400を制御する。
なお、このようなロボットアーム500および第2ロボットハンド600の動作は全て、ロボットアーム500および第2ロボットハンド600に通信接続される制御装置700によって実現されている。
<本実施の形態に係る搬送処理システムの特徴>
(1)
本実施の形態に係る搬送処理システム100では、第2ロボットハンド付きロボットアーム400の第2ロボットハンド600が、移動棚800の棚位置に対応する規定位置に移動すると、第2ロボットハンド付きロボットアーム400の第2ロボットハンド600の第2距離センサ690が、正面側に位置する物体との距離を計測する。そして、管理装置900が、その距離が閾値より大きいか否かを判定する。そして、距離が閾値よりも大きい場合、管理装置900は、対応する棚位置データに対する状態データに「0」を反映し、その棚位置には紙幣格納容器BL,BSが載置されていないものとし、第2ロボットハンド付きロボットアーム400の第2ロボットハンド600は、別の棚位置に対応する規定位置に移動する。距離が閾値よりも小さい場合、第2ロボットハンド付きロボットアーム400の第2ロボットハンド600は、その棚位置に載置される紙幣格納容器BL,BSを搬出する。このため、この搬送処理システム100では、効率よく移動棚800からの紙幣格納容器BL,BS搬出作業を進めることができる。
(2)
本実施の形態に係る搬送処理システム100では、第2ロボットハンド付きロボットアーム400の第2ロボットハンド600が、移動棚800の棚位置に対応する規定位置に移動し、移動棚800の棚位置に紙幣格納容器BL,BSを搬入する。このとき、管理装置900は、対応する棚位置データに対する状態データに「紙幣格納容器BL,BSの背丈データ」を加算する。そして、制御装置700は、その棚位置データに対する状態データを参照し、その棚位置に紙幣格納容器BL,BSをまだ搬入することが可能か否かを判定する。そして、その棚位置に紙幣格納容器BL,BSをまだ搬入することが可能である場合、第2ロボットハンド付きロボットアーム400の第2ロボットハンド600は、その棚位置に紙幣格納容器BL,BSを搬入し、その棚位置に紙幣格納容器BL,BSを搬入することが不可能である場合、第2ロボットハンド付きロボットアーム400の第2ロボットハンド600は、紙幣格納容器BL,BSが載置されていない別の棚位置に対応する規定位置に移動し、その棚位置に紙幣格納容器BL,BSを搬入する。このため、この搬送処理システム100では、効率よく移動棚800への紙幣格納容器BL,BS搬入作業を進めることができる。
(3)
本実施の形態に係る搬送処理システム100では、正面側に位置する物体との距離を検出する第2距離センサ690は、第2ロボットハンド付きロボットアーム400の第2ロボットハンド600に取り付けられている。このため、この搬送処理システム100では、第2ロボットハンド600の移動に伴って第2距離センサ690 も移動可能となる。したがって、この搬送処理システム100では、移動棚800の各棚位置に距離計測器を備え付ける等の必要がなくなり、延いては搬送処理システム100の構築コストを低く抑えることができる。
<変形例>
(A)
先の実施の形態に係る搬送処理システム100では、搬送対象および開錠対象として回転錠付の紙幣格納容器BL,BSが採用されたが、同対象として電磁錠付の紙幣格納容器等の他のタイプの錠付の紙幣格納容器が採用されてもよい。
(B)
先の実施の形態に係る搬送処理システム100では、搬送対象および開錠対象として回転錠付の紙幣格納容器BL,BSが採用されたが、同対象として他の物品が採用されてもかまわない。なお、かかる場合、開錠システム300や第1ロボットハンド付きロボットアーム350等をその物品の処理に適したものに置き換えることが必要となる。
(C)
先の実施の形態に係る搬送処理システム100では第2ロボットハンド付きロボットアーム400のロボットハンドとして吸着タイプの第2ロボットハンド600が採用されたが、そのようなロボットハンドとしてフィンガで物品を掴むタイプのロボットハンドが採用されてもよい。
(D)
先の実施の形態に係る搬送処理システム100では第2ロボットハンド付きロボットアーム400が、移動棚800の棚位置に紙幣格納容器BL,BSを搬入し、移動棚800の棚位置から紙幣格納容器BL,BSを搬出していたが、第2ロボットハンド付きロボットアーム400以外の搬送装置(運搬装置)が、移動棚800の棚位置に紙幣格納容器BL,BSを搬入し、移動棚800の棚位置から紙幣格納容器BL,BSを搬出してもよい。搬送装置は、例えば、移動棚800の各棚位置の最奥まで延びるベルトコンベア等であってよい。かかる場合、ベルトコンベアは、移動棚800の各棚位置から搬出した紙幣格納容器BL,BSを搬入位置ENに搬送し、搬出位置EXまで搬送された紙幣格納容器BL,BSを移動棚800の各棚位置に搬入する。かかる場合、正面側に位置する物体との距離を検出する距離計測器が移動棚800の各棚位置に備え付けられることが好ましい。
(E)
先の実施の形態に係る移動棚800には側壁は設けられていなかったが、移動棚800に側壁が設けられてもよい。
(F)
先の実施の形態に係る移動棚800は6段10列のものが採用されていた。しかし、移動棚は、少なくとも1段1列を有していればよい。かかる場合、移動棚の段数列数に応じて、棚位置データが変更されるとよい。
(G)
先の実施の形態に係る搬送処理システム100では、紙幣格納容器BL,BSが移動棚800の棚位置に搬入されると、管理装置900は、対応する棚位置データに対する状態データに「紙幣格納容器BL,BSの背丈データ」を加算していき、制御装置700は、「その棚位置データに対する状態データ」に「紙幣格納容器BL,BSの背丈データ」を足した値が「移動棚800の奥行寸法データ」よりもまだ小さい場合はその棚位置に紙幣格納容器BL,BSをまだ搬入することが可能であると判定し、この値が「移動棚800の奥行寸法データ」よりも大きくなる場合はその棚位置に紙幣格納容器BL,BSを搬入することが不可能であると判定していた。しかし、紙幣格納容器BL,BSが移動棚800の棚位置に搬入される前に、まず、管理装置900は、対応する棚位置データに対する状態データに「移動棚800の奥行寸法データ(例えば、784mm)」を入力してもよい。そして、紙幣格納容器BL,BSが移動棚800の棚位置に搬入される度に、管理装置900は、対応する各棚位置データに対する状態データから「紙幣格納容器BL,BSの背丈データ」を減算していってもよい(例えば、784mm→559mm→334mm)。そして、制御装置700は、その棚位置データに対する状態データが「紙幣格納容器BL,BSの背丈データ」よりもまだ大きい場合はその棚位置に紙幣格納容器BL,BSをまだ搬入することが可能であると判定し、この状態データが「紙幣格納容器BL,BSの背丈データ」よりも小さい場合はその棚位置に紙幣格納容器BL,BSを搬入することが不可能であると判定してもよい。
(H)
先の実施の形態に係る搬送処理システム100では、制御装置700と管理装置900が別々に設けられていたが、制御装置700は管理装置900に組み込まれてもよいし、管理装置900が制御装置700に組み込まれてもよい(すなわち、制御装置700と管理装置900が一体の装置とされてもよい。)。
なお、上記各変形例は、単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
100 搬送処理システム(物品運搬システム)
400 ロボットハンド付きロボットアーム(運搬装置)
600 第2ロボットハンド(把持装置)
690 第2距離センサ(距離計測器)
700 制御装置(制御部)
800 移動棚(棚)
900 管理装置(管理部)
910 記憶部
BL 紙幣収容箱(物品)
BS 紙幣収容箱(物品)

Claims (1)

  1. 少なくとも一つの列を有し、前記列の奥行方向に複数の物品を載置可能な棚へ前記物品を搬入する物品運搬システムであって、
    前記棚へ前記物品を搬入可能である運搬装置と、
    規定位置から規定方向における物体までの距離を計測する距離計測器と、
    前記規定位置に位置する前記距離計測器により計測された前記物体までの前記距離の情報に基づいて前記物品の有無を管理する管理部と
    を備え、
    前記運搬装置は、前記棚へ前記物品を搬入するために前記奥行方向に沿って伸縮可能な把持装置であり、
    前記管理部は、記憶部を有し、前記距離が閾値を超えた場合に前記物品が無いことを示す情報を前記記憶部に記憶させ、
    記記憶部には、前記物品の寸法の情報が記憶されており、
    前記管理部において前記棚の第1棚位置を示す情報に対して前記物品の寸法に基づく数値情報が関連付けられて前記記憶部に記憶され、前記記憶部に記憶された前記数値情報が特定の条件を満した場合、前記第1棚位置とは異なる第2棚位置に対応する前記規定位置に前記運搬装置を移動させる制御部をさらに備え
    品運搬システム。
JP2021108380A 2021-06-30 2021-06-30 物品運搬システム Active JP7260595B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021108380A JP7260595B2 (ja) 2021-06-30 2021-06-30 物品運搬システム
CA3222064A CA3222064A1 (en) 2021-06-30 2022-02-09 Article conveying system
CN202280039232.0A CN117412910A (zh) 2021-06-30 2022-02-09 物品搬运系统
PCT/JP2022/005173 WO2023276237A1 (ja) 2021-06-30 2022-02-09 物品運搬システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021108380A JP7260595B2 (ja) 2021-06-30 2021-06-30 物品運搬システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023006018A JP2023006018A (ja) 2023-01-18
JP7260595B2 true JP7260595B2 (ja) 2023-04-18

Family

ID=84691130

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021108380A Active JP7260595B2 (ja) 2021-06-30 2021-06-30 物品運搬システム

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP7260595B2 (ja)
CN (1) CN117412910A (ja)
CA (1) CA3222064A1 (ja)
WO (1) WO2023276237A1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009220927A (ja) 2008-03-14 2009-10-01 Topy Ind Ltd 保管場所決定システム及び決定方法
JP2012121723A (ja) 2010-12-10 2012-06-28 Ihi Corp 物品移載装置及び物品移載方法
JP6690237B2 (ja) 2015-12-28 2020-04-28 村田機械株式会社 自動倉庫

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5948311A (ja) * 1982-09-08 1984-03-19 Daifuku Co Ltd 荷格納設備
JPH11193111A (ja) * 1997-12-26 1999-07-21 Murata Mach Ltd 物品格納装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009220927A (ja) 2008-03-14 2009-10-01 Topy Ind Ltd 保管場所決定システム及び決定方法
JP2012121723A (ja) 2010-12-10 2012-06-28 Ihi Corp 物品移載装置及び物品移載方法
JP6690237B2 (ja) 2015-12-28 2020-04-28 村田機械株式会社 自動倉庫

Also Published As

Publication number Publication date
CA3222064A1 (en) 2023-01-05
JP2023006018A (ja) 2023-01-18
CN117412910A (zh) 2024-01-16
WO2023276237A1 (ja) 2023-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5926403B2 (ja) 搬送システム
CN112215557A (zh) 仓储管理系统及方法
CN108069180A (zh) 机器人
CN105116158A (zh) 用于操纵试样管支架的方法和实验室系统
CN114394362B (zh) 一种仓储货物的出库方法、入库方法及搬运机器人
JP7260595B2 (ja) 物品運搬システム
JP6104429B2 (ja) 搬送システム
TWI753999B (zh) 搬運系統
JP7153101B2 (ja) 搬送処理システムおよび縦回転装置
US6881020B2 (en) Pod transfer system having retractable mast and rotatable and vertically movable hoist
CN110606304B (zh) 仓库系统
JP2019218216A (ja) 取出装置および方法
US20220288797A1 (en) Robot system for object conveying, handling, posturing and processing
WO2019065205A1 (ja) トレイ配置部および搬送システム
WO2021014824A1 (ja) 自動紙幣取扱いシステム
CN110525908B (zh) 油箱搬运系统
WO2022190479A1 (ja) 物品搬送ロボットシステムおよび物品載置棚
WO2019065202A1 (ja) 搬送システム
WO2023071400A1 (zh) 一种仓储调度系统及方法
CN220055311U (zh) 输送机构、下料装置及载板作业系统
JPS58223553A (ja) マシニングセンタ−へのワ−ク供給方法及びその装置
JPS6351216A (ja) 搬送用の中間ストツク装置
JPH02218534A (ja) 短冊状薄物のアンローディング装置
EP1190968A2 (en) Loading arrangement and method for transferring of goods units
JPH07112826A (ja) 物品供給装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220426

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220606

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221011

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230328

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230406

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7260595

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150