JP7260062B2 - 熱拡散デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、熱拡散デバイスに関する。
近年、素子の高集積化および高性能化による発熱量が増加している。また、製品の小型化が進むことで、発熱密度が増加するため、放熱対策が重要となっている。この状況はスマートフォンおよびタブレットなどのモバイル端末の分野において特に顕著である。熱対策部材としては、グラファイトシートなどが用いられることが多いが、その熱輸送量は十分ではないため、様々な熱対策部材の使用が検討されている。中でも、非常に効果的に熱を拡散させることが可能である熱拡散デバイスとして、面状のヒートパイプであるベーパーチャンバーの使用の検討が進んでいる。
ベーパーチャンバーは、筐体の内部に、作動媒体と、毛細管力によって作動媒体を輸送するウィックとが封入された構造を有する。上記作動媒体は、発熱素子からの熱を吸収する蒸発部において発熱素子からの熱を吸収してベーパーチャンバー内で蒸発した後、ベーパーチャンバー内を移動し、冷却されて液相に戻る。液相に戻った作動媒体は、ウィックの毛細管力によって再び発熱素子側の蒸発部に移動し、発熱素子を冷却する。これを繰り返すことにより、ベーパーチャンバーは外部動力を有することなく自立的に作動し、作動媒体の蒸発潜熱および凝縮潜熱を利用して、二次元的に高速で熱を拡散することができる。
スマートフォンおよびタブレットなどのモバイル端末の薄型化に対応するため、ベーパーチャンバーにも薄型化が求められている。このような薄型のベーパーチャンバーでは、機械的強度および熱輸送効率の確保が難しくなる。
そこで、特許文献1および2に記載されているように、ベーパーチャンバーを構成する筐体の機械的強度を確保するために、筐体の内部に配置されるウィックを、筐体の形状を保つための支持体として利用することが提案されている。
特許文献1に記載されたヒートパイプでは、第1ウィック部および第2ウィック部が左右方向に間隔を空けて配置され、第1ウィック部と第2ウィック部との間に形成された液溜まり部に、液相の作動媒体が満たされている。特許文献1によれば、上記構成により、液相の作動媒体を、液溜まり部を通じて蒸発部に確実に還流させることができるため、液相の作動媒体の流れが滞ってしまうのを防止し、熱輸送効率の低下を抑えることができるとされている。
特許文献2に記載されたベーパーチャンバーでは、筐体の対向する一対の内壁面、上記一対の内壁面に接触しないウィックの側面、および、上記ウィックの側面と隙間をあけて形成された対向面によって囲まれた空間に、凝縮した作動流体の液溜まり流路が形成されている。特許文献2によれば、ウィックと液溜まり流路を組み合わせることによって、ウィックに常に液体が供給される状態を作ることができるため、液体流路の全体としての液体の圧力損失を低減し、その結果、ベーパーチャンバーの最大熱輸送量を大きくすることができるとされている。
特開2018-185110号公報 特許第6442594号公報
特許文献1および2に記載されているように、ウィックとウィックとの間に液体流路が形成されていると、液相の作動媒体の流れが滞ることを防止することができる。しかしながら、ベーパーチャンバーの放熱性能を高める観点、および、最大熱輸送量を高める観点からは、改善の余地がある。
なお、上記の問題は、ベーパーチャンバーに限らず、ベーパーチャンバーと同様の構成によって熱を拡散させることが可能な熱拡散デバイスに共通する問題である。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、放熱性能が高く、かつ、最大熱輸送量が大きい熱拡散デバイスを提供することを目的とする。本発明はまた、上記熱拡散デバイスを備える電子機器を提供することを目的とする。
本発明の熱拡散デバイスは、厚さ方向に対向する第1内壁面および第2内壁面を有する筐体と、上記筐体の内部空間に封入された作動媒体と、上記筐体の内部空間に配置されたウィックと、を備える。上記筐体は、上記作動媒体を蒸発させる蒸発部を有する。上記ウィックは、上記蒸発部から線状に延びて、少なくとも一部が上記第2内壁面に接する複数のウィック体を含む。少なくとも1組の隣り合う上記ウィック体の間には、蒸気流路が形成されている。上記隣り合うウィック体において、少なくとも各々の上記ウィック体の一部と蒸気筐体の一部とに囲まれた空間に第1液体流路が形成されている。上記蒸気流路内の上記第2内壁面は、上記内部空間側に凹んでいる。上記蒸気流路において、上記凹んだ第2内壁面と上記ウィック体との間には、第2液体流路が形成されている。
本発明の電子機器は、本発明の熱拡散デバイスを備える。
本発明によれば、放熱性能が高く、かつ、最大熱輸送量が大きい熱拡散デバイスを提供することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、図1に示すベーパーチャンバーのII-II線に沿った断面図である。 図3は、図1に示すベーパーチャンバーのIII-III線に沿った断面図である。 図4は、図3においてIVで示す部分を拡大した断面図である。 図5は、本発明の第2実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す断面図である。 図6は、本発明の第3実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す断面図である。 図7は、本発明の第4実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す断面図である。 図8は、本発明の第5実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す断面図である。 図9は、本発明の第6実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す断面図である。 図10は、本発明の第7実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す平面図である。 図11は、本発明の第8実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す平面図である。 図12は、本発明の第9実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す平面図である。 図13は、本発明の第10実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す平面図である。 図14は、本発明の第11実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す平面図である。 図15は、本発明の第11実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す断面図である。 図16は、本発明の第12実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す断面図である。 図17は、本発明の第13実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す断面図である。 図18は、本発明の第14実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す断面図である。 図19は、本発明の第14実施形態に係るベーパーチャンバーの別の一例を模式的に示す断面図である。 図20は、本発明の第15実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す平面図である。 図21は、本発明の第16実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す平面図である。 図22は、本発明の第17実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す断面図である。 図23は、図22においてXXIIIで示す部分を拡大した断面図である。
以下、本発明の熱拡散デバイスについて説明する。
しかしながら、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する本発明の個々の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
以下に示す各実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換又は組み合わせが可能であることは言うまでもない。第2実施形態以降では、第1実施形態と共通の事項についての記述は省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については、実施形態毎には逐次言及しない。
以下の説明において、各実施形態を特に区別しない場合、単に「本発明の熱拡散デバイス」という。
以下では、本発明の熱拡散デバイスの一実施形態として、ベーパーチャンバーを例にとって説明する。本発明の熱拡散デバイスは、ヒートパイプなどの熱拡散デバイスにも適用可能である。
以下に示す図面は模式的なものであり、その寸法や縦横比の縮尺などは実際の製品とは異なる場合がある。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す斜視図である。図2は、図1に示すベーパーチャンバーのII-II線に沿った断面図である。図3は、図1に示すベーパーチャンバーのIII-III線に沿った断面図である。
図1に示すベーパーチャンバー1は、気密状態に密閉された中空の筐体10を備える。筐体10は、図3に示すように、厚さ方向Zに対向する第1内壁面11aおよび第2内壁面12aを有する。図2および図3に示すように、ベーパーチャンバー1は、さらに、筐体10の内部空間に封入された作動媒体20と、筐体10の内部空間に配置されたウィック30と、を備える。
筐体10には、図2に示すように、封入した作動媒体20を蒸発させる蒸発部(evaporation portion)EPが設定されている。筐体10には、さらに、蒸発した作動媒体20を凝縮させる凝縮部(condensation portion)CPが設定されていてもよい。図1に示すように、筐体10の外壁面には、発熱素子である熱源(heat source)HSが配置される。熱源HSとしては、電子機器の電子部品、例えば中央処理装置(CPU)等が挙げられる。筐体10の内部空間のうち、熱源HSの近傍であって熱源HSによって加熱される部分が、蒸発部EPに相当する。一方、蒸発部EPから離れた部分が、凝縮部CPに相当する。また、蒸発した作動媒体20は凝縮部CP以外でも凝縮され得る。本実施形態では、蒸発した作動媒体20を特に凝縮させやすい部分を凝縮部CPとして表現する。
ベーパーチャンバー1は、全体として面状である。すなわち、筐体10は、全体として面状である。ここで、「面状」とは、板状およびシート状を包含し、幅方向Xの寸法(以下、幅という)および長さ方向Yの寸法(以下、長さという)が厚さ方向Zの寸法(以下、厚さまたは高さという)に対して相当に大きい形状、例えば幅および長さが、厚さの10倍以上、好ましくは100倍以上である形状を意味する。
ベーパーチャンバー1の大きさ、すなわち、筐体10の大きさは、特に限定されない。ベーパーチャンバー1の幅および長さは、用途に応じて適宜設定することができる。ベーパーチャンバー1の幅および長さは、各々、例えば、5mm以上500mm以下、20mm以上300mm以下または50mm以上200mm以下である。ベーパーチャンバー1の幅および長さは、同じであっても、異なっていてもよい。
筐体10は、外縁部が接合された対向する第1シート11および第2シート12から構成されることが好ましい。第1シート11および第2シート12を構成する材料は、ベーパーチャンバーとして用いるのに適した特性、例えば熱伝導性、強度、柔軟性、可撓性等を有するものであれば、特に限定されない。第1シート11および第2シート12を構成する材料は、好ましくは金属であり、例えば銅、ニッケル、アルミニウム、マグネシウム、チタン、鉄、またはそれらを主成分とする合金等であり、特に好ましくは銅である。第1シート11および第2シート12を構成する材料は、同じであっても、異なっていてもよいが、好ましくは同じである。
第1シート11および第2シート12は、これらの外縁部において互いに接合されている。かかる接合の方法は、特に限定されないが、例えば、レーザー溶接、抵抗溶接、拡散接合、ロウ接、TIG溶接(タングステン-不活性ガス溶接)、超音波接合または樹脂封止を用いることができ、好ましくはレーザー溶接、抵抗溶接またはロウ接を用いることができる。
第1シート11および第2シート12の厚さは、特に限定されないが、各々、好ましくは10μm以上200μm以下、より好ましくは30μm以上100μm以下、さらに好ましくは40μm以上60μm以下である。第1シート11および第2シート12の厚さは、同じであっても、異なっていてもよい。また、第1シート11および第2シート12の各シートの厚さは、全体にわたって同じであってもよく、一部が薄くてもよい。
第1シート11および第2シート12の形状は、特に限定されない。例えば、図3に示す例では、第1シート11は、厚みが一定の平板形状であり、第2シート12は、外縁部が外縁部以外の部分よりも厚い形状である。
ベーパーチャンバー1全体の厚さは、特に限定されないが、好ましくは50μm以上500μm以下である。
作動媒体20は、筐体10内の環境下において気-液の相変化を生じ得るものであれば特に限定されず、例えば、水、アルコール類、代替フロン等を用いることができる。例えば、作動媒体は水性化合物であり、好ましくは水である。
ウィック30は、蒸発部EPから線状に延びる複数のウィック体40を含む。例えば、ウィック体40は、蒸発部EPから凝縮部CPまで延びる。ウィック体40の少なくとも一部は、筐体10の第2内壁面12aに接している。本実施形態では、ウィック体40は、筐体10の第1内壁面11aおよび第2内壁面12aを内側から支持している。複数のウィック体40を含むウィック30を筐体10の内部空間に配置することにより、筐体10の機械的強度を確保しつつ、筐体10外部からの衝撃を吸収することができる。
図3に示す例では、ウィック30を構成するウィック体40は、第1内壁面11aおよび第2内壁面12aに接している。ウィック体40は、第2内壁面12aのみに接していてもよい。
本実施形態では、少なくとも1組の隣り合うウィック体40は、各々、第1多孔体41および第2多孔体42を含む。これらの多孔体は、毛細管力によって作動媒体20を輸送するウィックとして機能する。さらに、筐体10の支持体として多孔体を利用することにより、ベーパーチャンバー1の軽量化を図ることができる。
第1多孔体41および第2多孔体42は、例えば、金属多孔体、セラミックス多孔体または樹脂多孔体から構成される。第1多孔体41および第2多孔体42は、例えば、金属多孔質焼結体、セラミックス多孔質焼結体等の焼結体から構成されてもよい。第1多孔体41および第2多孔体42は、銅またはニッケルの多孔質焼結体から構成されることが好ましい。
少なくとも1組の隣り合うウィック体40の間には、気相の作動媒体20が流通する蒸気流路50が形成されている。
一方、少なくとも各々のウィック体40の一部と筐体10の一部とに囲まれた空間には、第1液体流路51が形成されている。本実施形態では、第1液体流路51は、第1多孔体41の一部と第2多孔体42の一部と筐体10の一部とに囲まれた空間に形成されている。具体的には、各々のウィック体40において、第1多孔体41と第2多孔体42との間に、ウィック体40が延びる方向に沿って間隔が設けられることにより第1液体流路51が形成されている。第1液体流路51は、液相の作動媒体20が流通する液体流路として利用することができる。ウィック体40を挟んで、例えば、第1多孔体41または第2多孔体42を挟んで液体流路と蒸気流路とを交互に配置することにより、熱輸送効率を向上させることができる。
図3に示すように、蒸気流路50の幅aは、第1液体流路51の幅bよりも大きい。蒸気流路50の幅aは、1000μm以上3000μm以下であることが好ましく、1000μm以上2000μm以下であることがより好ましい。第1液体流路51の幅bは、50μm以上500μm以下であることが好ましい。なお、上記断面において、厚さ方向Zで蒸気流路の幅が異なる場合には、最も広い部分の幅を蒸気流路の幅と定義する。同様に、厚さ方向Zで第1液体流路の幅が異なる場合には、最も広い部分の幅を第1液体流路の幅と定義する。
図4は、図3においてIVで示す部分を拡大した断面図である。
図3および図4に示すように、蒸気流路50内の第2内壁面12aは、内部空間側に凹んでいる。そして、蒸気流路50において、凹んだ第2内壁面12aとウィック体40との間には、第2液体流路52が形成されている。本実施形態では、第2液体流路52は、凹んだ第2内壁面12aと第1多孔体41または第2多孔体42との間に形成されている。具体的には、凹んだ第2内壁面12aと第1多孔体41との間、および、凹んだ第2内壁面12aと第2多孔体42との間に、第2液体流路52が形成されている。第1液体流路51と同様、第2液体流路52は、液相の作動媒体20が流通する液体流路として利用することができる。
蒸気流路50内の第2内壁面12aに凹んでいると表面積が増えるため、フィン効果によって放熱性能を高くすることができる。さらに、凹んだ第2内壁面12aとウィック体40との間、例えば、凹んだ第2内壁面12aと第1多孔体41または第2多孔体42との間に第2液体流路52を形成することにより、液体流路を増やすことができる。そのため、最大熱輸送量を大きくすることができる。
第2液体流路52は、メニスカスと呼ばれる表面張力によって、凹んだ第2内壁面12aとウィック体40との間に液相の作動媒体20が保持されることで形成される。そのため、第2液体流路52内の液相の作動媒体20は、蒸気流路50内の気相の作動媒体20と接している。液相の作動媒体20が保持される限り、第2液体流路の断面形状は特に限定されない。
図4において、蒸気流路50内の第2内壁面12aの凹み量cは、第1多孔体41の高さdの1%以上10%以下であり、かつ、第2多孔体42の高さdの1%以上10%以下であることが好ましい。なお、上記断面において、幅方向Xで第2内壁面の凹み量が異なる場合には、凹み量の最大値を第2内壁面の凹み量と定義する。同様に、幅方向Xで多孔体の高さが異なる場合には、最も高い部分の高さを多孔体の高さと定義する。
図3および図4に示すように、第1液体流路51内の第2内壁面12aは、内部空間側に実質的に凹んでいないことが好ましい。したがって、第1液体流路51内の第2内壁面12aの凹み量は、蒸気流路50内の第2内壁面12aの凹み量cよりも小さいことが好ましい。具体的には、第1液体流路51内の第2内壁面12aの凹み量は、第1多孔体41の高さdの1%未満であり、かつ、第2多孔体42の高さdの1%未満であることが好ましい。第1液体流路51内の第2内壁面12aは、内部空間側に全く凹んでいなくてもよい。
第1多孔体41の高さdおよび第2多孔体42の高さdは、各々、20μm以上300μm以下であることが好ましく、50μm以上300μm以下であることがより好ましい。第1多孔体の高さdおよび第2多孔体42の高さdを上記範囲とし、ベーパーチャンバー1全体を薄くした場合であっても、上記のように第1多孔体41および第2多孔体42を筐体10内に配置することにより、機械的強度および最大熱輸送量を確保することができる。第1多孔体41の高さdは、第2多孔体42の高さdと同じでもよく、異なっていてもよい。
第1多孔体41の幅および第2多孔体42の幅は、各々、5μm以上500μm以下であることが好ましく、50μm以上300μm以下であることがより好ましい。これにより、高い毛細管力を得ることができる。第1多孔体41の幅は、第2多孔体42の幅と同じでもよく、異なっていてもよい。第2実施形態以降で説明するように、第1多孔体41の幅および第2多孔体42の幅は、厚さ方向Zで一定でなくてもよい。また、厚さ方向Zで幅が一定である多孔体と、厚さ方向Zで幅が一定でない多孔体とが混在してもよい。なお、上記断面において、厚さ方向Zで多孔体の幅が異なる場合には、最も広い部分の幅を多孔体の幅と定義する。
図4では、蒸気流路50内において、凹んだ第2内壁面12aと第1多孔体41との間、および、凹んだ第2内壁面12aと第2多孔体42との間の両方に第2液体流路52が形成されているが、凹んだ第2内壁面12aと第1多孔体41との間、および、凹んだ第2内壁面12aと第2多孔体42との間のいずれか一方のみに第2液体流路52が形成されていてもよい。
蒸気流路50内において、凹んだ第2内壁面12aと第1多孔体41との間、および、凹んだ第2内壁面12aと第2多孔体42との間の両方に第2液体流路52が形成されている場合、第2液体流路52の断面形状は、それぞれ同じでもよく、異なっていてもよい。
蒸気流路50内の第2内壁面12aが凹みを有する場合であっても、第2液体流路52が形成されていないウィック体40が含まれていてもよい。また、蒸気流路50内には、凹みを有しない第2内壁面12aが含まれていてもよい。
次に、以上のように構成されたベーパーチャンバー1の作用について説明する。
蒸発部EPでは、第1多孔体41および第2多孔体42の表面に位置する液相の作動媒体20が、筐体10の内壁面を介して加熱されて蒸発する。作動媒体20が蒸発することで、蒸発部EP近傍における蒸気流路50内の気体の圧力が高まる。これにより、気相の作動媒体20が、蒸気流路50内を凝縮部CP側に向かって移動する。
凝縮部CPに到達した気相の作動媒体20は、筐体10の内壁面を介して熱を奪われて凝縮し、液滴となる。上述のとおり、気相の作動媒体20は凝縮部CP以外でも凝縮され得る。作動媒体20の液滴は、毛細管力によって第1多孔体41の細孔内および第2多孔体42の細孔内に浸み込む。また、第1多孔体41の細孔内および第2多孔体42の細孔内に浸み込んだ液相の作動媒体20の一部は、第1液体流路51内および第2液体流路52内に流入する。したがって、第1多孔体41、第2多孔体42、第1液体流路51および第2液体流路52によって液体流路が形成される。
第1多孔体41の細孔内と第2多孔体42の細孔内と第1液体流路51内と第2液体流路52内との液相の作動媒体20は、毛細管力によって蒸発部EP側に移動する。そして、第1多孔体41の細孔と第2多孔体42の細孔と第1液体流路51と第2液体流路52とから蒸発部EPへと、液相の作動媒体20が供給される。蒸発部EPに到達した液相の作動媒体20は、再び蒸発部EPにおける第1多孔体41および第2多孔体42の表面から蒸発する。なお、図2に示すように、蒸発部EP内に第1液体流路51が到達していることが望ましい。蒸発部EP内には、第1液体流路51およびウィック体40が含まれてもよいし、第1液体流路51が含まれずにウィック体40のみが含まれてもよいし、第1液体流路51およびウィック体40が含まれなくてもよい。
蒸発して気相となった作動媒体20は、再び蒸気流路50を通って凝縮部CP側へと移動する。このように、ベーパーチャンバー1は、作動媒体20の気-液の相変化を繰り返し利用して、蒸発部EP側で回収した熱を凝縮部CP側に繰り返し輸送することができる。
第1多孔体41および第2多孔体42の孔径は、各々、50μm以下であることが好ましい。孔径を小さくすることで、高い毛細管力を得ることができる。第1多孔体41および第2多孔体42の孔径は、同じでもよく、異なっていてもよい。なお、孔の形状は特に限定されない。
図2に示すように、少なくとも1組の隣り合うウィック体40の蒸発部EP側の端部同士が接続され、第1液体流路51同士が連通していてもよい。また、少なくとも1組の隣り合うウィック体40の蒸発部EPと反対側の端部同士、例えば、凝縮部CP側の端部同士が接続され、第1液体流路51同士が連通していてもよい。
上記のとおり、ベーパーチャンバー1では、ウィック体40間に液体流路および蒸気流路が形成される。中でも、図2に示すように、蒸発部EPにおける流路の密度が、蒸発部EPから離れた部分における流路の密度、例えば、凝縮部CPにおける流路の密度よりも高いことが好ましい。これにより、最大熱輸送量を向上させることができる。
本発明のベーパーチャンバーにおいて、ウィック体が延びる方向に垂直な断面において、第1多孔体および第2多孔体は、各々、厚さ方向で幅が一定であってもよく、厚さ方向で幅が一定でなくてもよい。例えば、ウィック体が延びる方向に垂直な断面において、第1多孔体および第2多孔体は、各々、第1内壁面側の端部の幅よりも第2内壁面側の端部の幅が狭くてもよい。この場合、幅が一定である部分が含まれてもよい。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態では、ウィック体が延びる方向に垂直な断面において、第1多孔体および第2多孔体は、各々、第1内壁面側の端部から第2内壁面側の端部に向かって幅が連続的に狭くなる。
図5は、本発明の第2実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す断面図である。
図5に示すベーパーチャンバー1Aでは、隣り合うウィック体40は、各々、第1多孔体41Aおよび第2多孔体42Aを含む。第1多孔体41Aおよび第2多孔体42Aは、各々、第1内壁面11a側の端部の幅よりも第2内壁面12a側の端部の幅が狭い。さらに、第1多孔体41Aおよび第2多孔体42Aは、各々、第1内壁面11a側の端部から第2内壁面12a側の端部に向かって幅が連続的に狭くなっている。図5に示す例では、第1多孔体41Aおよび第2多孔体42Aの断面形状は、各々、台形である。第1多孔体41Aおよび第2多孔体42Aの断面形状は、特に限定されず、他の形状でもよい。
図5に示すベーパーチャンバー1Aでは、第1多孔体41Aおよび第2多孔体42Aが上記の断面形状を有することで、筐体10外部からの圧力を分散させることができる。また、最小限の面積で筐体10の内部空間を保持しやすく、蒸気流路および液体流路の断面積を最大限確保できるため、最大熱輸送量および熱拡散能力を向上させることができる。さらに、面積の小さい第2内壁面12a側の端部と筐体10との間で形成される鋭角の隙間に液体流路が形成されるため、ウィック体40間の液体流路に液相の作動媒体20を引き入れやすくなり、最大熱輸送能力が向上する。あるいは、蒸気流路への液相の作動媒体20の染み出しが改善され、熱拡散能力が向上する。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態では、ウィック体が延びる方向に垂直な断面において、第1多孔体および第2多孔体は、各々、第1内壁面側の端部から第2内壁面側の端部に向かって幅が段階的に狭くなる。
図6は、本発明の第3実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す断面図である。
図6に示すベーパーチャンバー1Bでは、隣り合うウィック体40は、各々、第1多孔体41Bおよび第2多孔体42Bを含む。第1多孔体41Bおよび第2多孔体42Bは、各々、第1内壁面11a側の端部の幅よりも第2内壁面12a側の端部の幅が狭い。さらに、第1多孔体41Bおよび第2多孔体42Bは、各々、第1内壁面11a側の端部から第2内壁面12a側の端部に向かって幅が段階的に狭くなっている。図6に示す例では、第1多孔体41Bおよび第2多孔体42Bの断面形状は、各々、第1内壁面11a側に配置された第1の長方形と、第2内壁面12a側に配置され、第1の長方形よりも幅が狭い第2の長方形とが組み合わされた形状である。第1多孔体41Bおよび第2多孔体42Bの断面形状は、特に限定されず、他の形状でもよい。
図6に示すベーパーチャンバー1Bでは、第1多孔体41Bおよび第2多孔体42Bが上記の断面形状を有することで、図5に示すベーパーチャンバー1Aと同様の効果が得られる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態は、第2実施形態および第3実施形態の変形例である。本発明の第4実施形態では、第1多孔体および第2多孔体は、第1内壁面側の端部が互いに接続されている。多孔体の第1内壁面側の端部が互いに接続されていると、多孔体と第1内壁面との接触面積が増えることにより、接着強度が増すため、曲げまたは振動などの機械的なストレスに対する耐性を向上させることができる。
図7は、本発明の第4実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す断面図である。
図7に示すベーパーチャンバー1Cでは、隣り合うウィック体40は、各々、第1多孔体41Cおよび第2多孔体42Cを含む。第1多孔体41Cおよび第2多孔体42Cは、各々、第1内壁面11a側の端部の幅よりも第2内壁面12a側の端部の幅が狭い。第1多孔体41Cおよび第2多孔体42Cの断面形状は、特に限定されない。
さらに、第1多孔体41Cおよび第2多孔体42Cは、第1内壁面11a側の端部が互いに接続されている。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態では、ウィック体が延びる方向に垂直な断面において、第1多孔体および第2多孔体は、各々、第1内壁面側の端部と第2内壁面側の端部との間に、第1内壁面側の端部および第2内壁面側の端部よりも幅が広い部分を有する。
図8は、本発明の第5実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す断面図である。
図8に示すベーパーチャンバー1Dでは、隣り合うウィック体40は、各々、第1多孔体41Dおよび第2多孔体42Dを含む。第1多孔体41Dおよび第2多孔体42Dは、各々、第1内壁面11a側の端部と第2内壁面12a側の端部との間に、第1内壁面11a側の端部および第2内壁面12a側の端部よりも幅が広い部分を有する。
図8に示すベーパーチャンバー1Dでは、第1多孔体41Dおよび第2多孔体42Dが上記の断面形状を有することで、図5に示すベーパーチャンバー1Aと同様の効果が得られる。
第1多孔体41Dおよび第2多孔体42Dにおいて、第1内壁面11a側の端部の幅は、第2内壁面12a側の端部の幅と同じでもよく、異なっていてもよい。
第1多孔体41Dおよび第2多孔体42Dにおいて、第1内壁面11a側の端部および第2内壁面12a側の端部よりも幅が広い部分が存在する位置は特に限定されない。また、第1内壁面11a側の端部および第2内壁面12a側の端部よりも幅が広い部分は2箇所以上存在してもよい。その場合、第1内壁面11a側の端部および第2内壁面12a側の端部よりも幅が広い部分の幅は、それぞれ同じでもよく、異なっていてもよい。
第1多孔体41Dおよび第2多孔体42Dの断面形状は、特に限定されない。第1多孔体41Dおよび第2多孔体42Dの幅は、連続的に変化してもよく、段階的に変化してもよい。
[第6実施形態]
本発明の第6実施形態では、ウィック体が延びる方向に垂直な断面において、第1多孔体および第2多孔体は、各々、第1内壁面側の端部と第2内壁面側の端部との間に、第1内壁面側の端部および第2内壁面側の端部よりも幅が狭い部分を有する。
図9は、本発明の第6実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す断面図である。
図9に示すベーパーチャンバー1Eでは、隣り合うウィック体40は、各々、第1多孔体41Eおよび第2多孔体42Eを含む。第1多孔体41Eおよび第2多孔体42Eは、各々、第1内壁面11a側の端部と第2内壁面12a側の端部との間に、第1内壁面11a側の端部および第2内壁面12a側の端部よりも幅が狭い部分を有する。
図9に示すベーパーチャンバー1Eでは、第1多孔体41Eおよび第2多孔体42Eが上記の断面形状を有することで、筐体10外部からの圧力を分散させることができる。また、幅が広い部分で液相の作動媒体20が吸収されやすくなる一方、幅が狭い部分で作動媒体20の蒸発が促進されやすくなる。その結果、最大熱輸送能力が向上する。
第1多孔体41Eおよび第2多孔体42Eにおいて、第1内壁面11a側の端部の幅は、第2内壁面12a側の端部の幅と同じでもよく、異なっていてもよい。
第1多孔体41Eおよび第2多孔体42Eにおいて、第1内壁面11a側の端部および第2内壁面12a側の端部よりも幅が狭い部分が存在する位置は特に限定されない。また、第1内壁面11a側の端部および第2内壁面12a側の端部よりも幅が狭い部分は2箇所以上存在してもよい。その場合、第1内壁面11a側の端部および第2内壁面12a側の端部よりも幅が狭い部分の幅は、それぞれ同じでもよく、異なっていてもよい。
第1多孔体41Eおよび第2多孔体42Eの断面形状は、特に限定されない。第1多孔体41Eおよび第2多孔体42Eの幅は、連続的に変化してもよく、段階的に変化してもよい。
本発明のベーパーチャンバーにおいては、第1実施形態~第6実施形態で説明した多孔体の形状が2種以上組み合わされてもよい。
[第7実施形態]
図10は、本発明の第7実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す平面図である。
図10に示すベーパーチャンバー1Fでは、図2に示すベーパーチャンバー1と異なり、隣り合うウィック体40の蒸発部EPと反対側の端部同士、例えば、凝縮部CP側の端部同士が接続されておらず、第1液体流路51同士が連通していない。第1実施形態~第6実施形態で説明したように、第1多孔体41および第2多孔体42以外の形状であってもよい。
[第8実施形態]
本発明の第8実施形態では、筐体は、複数の蒸発部を有する。
図11は、本発明の第8実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す平面図である。
図11に示すベーパーチャンバー1Gでは、筐体10には、複数の蒸発部EP1およびEP2が設定されている。図11に示すように、蒸発部EP1およびEP2のそれぞれにおける流路の密度が、蒸発部EP1およびEP2のそれぞれから離れた部分における流路の密度、例えば、凝縮部CPにおける流路の密度よりも高いことが好ましい。蒸発部の数、配置、サイズは特に限定されない。第1実施形態~第6実施形態で説明したように、第1多孔体41および第2多孔体42以外の形状であってもよい。
[第9実施形態]
本発明の第9実施形態では、厚さ方向から見た筐体の平面形状が第1実施形態~第8実施形態と異なる。
図12は、本発明の第9実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す平面図である。
図12に示すベーパーチャンバー1Hでは、筐体10Aの平面形状がL字型である。複数のウィック体40は、筐体10Aの平面形状に沿って延びている。そのため、筐体10Aの平面形状に沿った蒸気流路および液体流路が形成されている。一例として、隣り合うウィック体40は、各々、第1多孔体41および第2多孔体42を含む。第1実施形態~第6実施形態で説明したように、第1多孔体41および第2多孔体42以外の形状であってもよい。
本発明のベーパーチャンバーにおいて、厚さ方向から見た筐体の平面形状は特に限定されず、例えば、三角形または矩形などの多角形、円形、楕円形、これらを組み合わせた形状などが挙げられる。また、筐体の平面形状は、L字型、C字型(コの字型)などであってもよい。また、筐体の内部に貫通口を有していてもよい。筐体の平面形状は、ベーパーチャンバーの用途、ベーパーチャンバーの組み入れ箇所の形状、近傍に存在する他の部品に応じた形状であってもよい。
[第10実施形態]
図13は、本発明の第10実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す平面図である。
図13に示すベーパーチャンバー1Iでは、図2に示すベーパーチャンバー1と異なり、幅方向Xおよび長さ方向Yに対して斜めの方向に沿って延びるウィック体40が存在する。
図13に示すベーパーチャンバー1Iのように、ウィック30は、蒸発部EPから放射状に延びるウィック体40を含んでもよい。第1実施形態~第6実施形態で説明したように、第1多孔体41および第2多孔体42以外の形状であってもよい。
[第11実施形態]
本発明の第11実施形態では、蒸気流路内に、筐体の第1内壁面および第2内壁面を内側から支持する複数の支柱が配置されている。
図14は、本発明の第11実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す平面図である。図15は、本発明の第11実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す断面図である。
図14および図15に示すベーパーチャンバー1Jでは、図5に示すベーパーチャンバー1Aと異なり、蒸気流路50内に、複数の支柱60が配置されている。支柱60間は、蒸気流路50が分断されている。支柱60は、筐体10の第1内壁面11aおよび第2内壁面12aを内側から支持している。第1液体流路51の本数が少ない場合には、蒸気流路50内に支柱60を配置することによって筐体10を支持することが可能である。第1実施形態~第6実施形態で説明したように、第1多孔体41Aおよび第2多孔体42A以外の形状であってもよい。
図14および図15に示すように、全ての蒸気流路50内に支柱60が配置されていることが好ましいが、支柱60が配置されていない蒸気流路50が存在してもよい。
図15に示す例では、支柱60は、第1内壁面11aおよび第2内壁面12aに接している。支柱60は、第1内壁面11aおよび第2内壁面12aのいずれか一方に接していてもよく、第1内壁面11aおよび第2内壁面12aに接していなくてもよい。
支柱60を形成する材料は、特に限定されないが、例えば、樹脂、金属、セラミックス、またはそれらの混合物、積層物等が挙げられる。また、支柱60は、筐体10と一体であってもよく、例えば、第1シート11または第2シート12の内壁面をエッチング加工すること等により形成されていてもよい。
支柱60の形状は、筐体10を支持できる形状であれば特に限定されないが、支柱60の高さ方向に垂直な断面の形状としては、例えば、矩形等の多角形、円形、楕円形等が挙げられる。
支柱60の高さは、特に限定されず、ウィック体40の高さと同じでもよく、異なっていてもよい。
支柱60の高さは、一のベーパーチャンバーにおいて、同じであってもよく、異なっていてもよい。例えば、ある領域における支柱60の高さと、別の領域における支柱60の高さが異なっていてもよい。
図15に示す断面において、支柱60の幅は、ベーパーチャンバーの筐体の変形を抑制できる強度を与えるものであれば特に限定されないが、支柱60の端部の高さ方向に垂直な断面の円相当径は、例えば100μm以上2000μm以下であり、好ましくは300μm以上1000μm以下である。支柱60の円相当径を大きくすることにより、ベーパーチャンバーの筐体の変形をより抑制することができる。一方、支柱60の円相当径を小さくすることにより、作動媒体の蒸気が移動するための空間をより広く確保することができる。
支柱60の配置は、特に限定されないが、好ましくは所定の領域において均等に、より好ましくは全体にわたって均等に、例えば支柱60間の距離が一定となるように配置される。支柱60を均等に配置することにより、ベーパーチャンバー全体にわたって均一な強度を確保することができる。
[第12実施形態]
本発明の第12実施形態では、蒸気流路内に、ウィック体が延びる方向に沿って延びる第3液体流路が形成されている。
図16は、本発明の第12実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す断面図である。
図16に示すベーパーチャンバー1Lでは、図3に示すベーパーチャンバー1と異なり、蒸気流路50内に、ウィック体40が延びる方向の一例である長さ方向Yに沿って延びる第3液体流路53が形成されている。第1実施形態~第6実施形態で説明したように、第1多孔体41および第2多孔体42以外の形状であってもよい。
図16に示すように、第3液体流路53の幅gは、第1液体流路51の幅bよりも小さい。第3液体流路53の幅gを第1液体流路51の幅bよりも小さくすることで、第3液体流路53を液体流路として利用することができる。
さらに、厚さ方向Zにおいて、第3液体流路53の高さは、第1液体流路51の高さよりも低い。第3液体流路53を蒸気流路50内に形成することで、液体流路である第1液体流路51および第2液体流路52が破損した場合においても、ベーパーチャンバーの動作が担保できる。また、曲げまたは振動などの機械的なストレスに対する耐性を向上させることができる。
第3液体流路53は、第1内壁面11aおよび第2内壁面12aの両方に設けられていてもよく、第1内壁面11aおよび第2内壁面12aのいずれか一方のみに設けられていてもよい。第3液体流路53は、第1内壁面11aおよび第2内壁面12aから突出した部分、例えば柱状部等によって形成されてもよく、あるいは、第1内壁面11aおよび第2内壁面12aに凹部、例えば溝等によって形成されてもよい。
図16において、第3液体流路53の幅gは、10μm以上500μm以下であることが好ましい。
厚さ方向Zにおいて、第3液体流路53の高さは、10μm以上100μm以下であることが好ましい。
[第13実施形態]
本発明の第13実施形態では、筐体の形状が異なる。
図17は、本発明の第13実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す断面図である。
図17に示すベーパーチャンバー1Mでは、図5に示すベーパーチャンバー1Aと異なり、筐体10Bは、外縁部が接合された対向する第1シート11Bおよび第2シート12Bから構成されている。第1シート11Bは、厚みが一定の平板形状であり、第2シート12Bは、厚みが一定で、かつ、外縁部に対して外縁部以外の部分が外側に凸の形状である。第1実施形態~第6実施形態で説明したように、第1多孔体41Aおよび第2多孔体42A以外の形状であってもよい。
本発明の第13実施形態では、筐体の外縁部に凹みが形成される。そのため、ベーパーチャンバーを搭載する際などに凹みを利用することができる。また、外縁部の凹みに他の部品などを配置することができる。
[第14実施形態]
本発明の第14実施形態に係るベーパーチャンバーは、第1内壁面に沿って配置されたウィック、および、第2内壁面に沿って配置されたウィックのうち、少なくとも一方のウィックをさらに備える。
図18は、本発明の第14実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す断面図である。
図18に示すベーパーチャンバー1Nでは、図3に示すベーパーチャンバー1と異なり、第1内壁面11aに沿ってウィック71が配置され、かつ、第2内壁面12aに沿ってウィック72が配置されている。第1実施形態~第6実施形態で説明したように、第1多孔体41および第2多孔体42以外の形状であってもよい。
図19は、本発明の第14実施形態に係るベーパーチャンバーの別の一例を模式的に示す断面図である。
図19に示すベーパーチャンバー1Oでは、第1内壁面11aに沿ってウィック71が配置されておらず、第2内壁面12aに沿ってウィック72が配置されている。なお、第2内壁面12aに沿ってウィック72が配置されておらず、第1内壁面11aに沿ってウィック71が配置されていてもよい。
ウィック71および72は、毛細管力により作動媒体を移動させることができる毛細管構造を有するウィックであれば特に限定されない。ウィックの毛細管構造は、従来のベーパーチャンバーにおいて用いられている公知の構造であってもよい。毛細管構造としては、細孔、溝、突起などの凹凸を有する微細構造、例えば、多孔構造、繊維構造、溝構造、網目構造などが挙げられる。
ウィック71および72の材料は特に限定されず、例えば、エッチング加工または金属加工により形成される金属多孔膜、メッシュ、不織布、焼結体、多孔体などが用いられる。ウィックの材料となるメッシュは、例えば、金属メッシュ、樹脂メッシュ、もしくは表面コートしたそれらのメッシュから構成されるものであってよく、好ましくは銅メッシュ、ステンレス(SUS)メッシュまたはポリエステルメッシュから構成される。ウィックの材料となる焼結体は、例えば、金属多孔質焼結体、セラミックス多孔質焼結体から構成されるものであってよく、好ましくは銅またはニッケルの多孔質焼結体から構成される。ウィックの材料となる多孔体は、例えば、金属多孔体、セラミックス多孔体、樹脂多孔体から構成されるもの等であってもよい。
ウィック71および72の大きさおよび形状は、特に限定されないが、例えば、筐体10の内部において蒸発部から凝縮部まで連続して設置できる大きさおよび形状を有することが好ましい。
ウィック71および72の厚さは、特に限定されないが、各々、例えば2μm以上200μm以下であり、好ましくは5μm以上100μm以下、より好ましくは10μm以上40μm以下である。ウィック71および72の厚さは、部分的に異なっていてもよい。ウィック71の厚さは、ウィック72の厚さと同じでもよく、異なっていてもよい。
[第15実施形態]
図20は、本発明の第15実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す平面図である。
図20に示すベーパーチャンバー1Pでは、図2に示すベーパーチャンバー1と異なり、ウィック30が筐体10の外周部のみに配置されている。第1実施形態~第6実施形態で説明したように、第1多孔体41および第2多孔体42以外の形状であってもよい。
[第16実施形態]
図21は、本発明の第16実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す平面図である。
図21に示すベーパーチャンバー1Qでは、図2に示すベーパーチャンバー1と異なり、ウィック30が筐体10の中央部のみに配置されている。第1実施形態~第6実施形態で説明したように、第1多孔体41および第2多孔体42以外の形状であってもよい。
[第17実施形態]
本発明の第17実施形態では、ウィック体が延びる方向に沿って筐体内に支持体が配置され、少なくとも1組の隣り合うウィック体は、各々、支持体により支持された多孔体を含む。
図22は、本発明の第17実施形態に係るベーパーチャンバーの一例を模式的に示す断面図である。図23は、図22においてXXIIIで示す部分を拡大した断面図である。
図22に示すベーパーチャンバー1Rは、ウィック体40が延びる方向に沿って筐体10内に配置される支持体80をさらに備える。図22および図23に示す例では、ウィック体40が延びる方向に沿って互いに並列するように2列の支持体(第1支持体81および第2支持体82)が配置されているが、ウィック体40が延びる方向に沿って互いに並列するように3列以上の支持体が配置されていてもよい。
本実施形態では、少なくとも1組の隣り合うウィック体40は、各々、支持体80により支持された多孔体43を含む。
第1液体流路51は、多孔体43の一部と筐体10の一部と支持体80の一部とに囲まれた空間に形成されている。具体的には、第1支持体81と第2支持体82との間にウィック体40が延びる方向に沿って間隔が設けられることにより第1液体流路51が形成されている。
第2液体流路52は、凹んだ第2内壁面12aと多孔体43との間に形成されている。
多孔体43は、例えば、金属多孔体、セラミックス多孔体または樹脂多孔体から構成される。多孔体43は、例えば、金属多孔質焼結体、セラミックス多孔質焼結体等の焼結体から構成されてもよい。多孔体43は、銅またはニッケルの多孔質焼結体から構成されることが好ましい。
支持体80を形成する材料は、特に限定されないが、例えば、樹脂、金属、セラミックス、またはそれらの混合物、積層物等が挙げられる。また、支持体80は、筐体10と一体であってもよく、例えば、第1シート11または第2シート12の内壁面をエッチング加工すること等により形成されていてもよい。
支持体80の形状は、特に限定されず、例えば、ウィック体40が延びる方向に沿って配置されるレール状の支柱から構成されてもよく、ウィック体40が延びる方向に沿って間隔を空けて配置される複数の支柱から構成されてもよい。
本発明の熱拡散デバイスは、放熱を目的として電子機器に搭載され得る。したがって、本発明の熱拡散デバイスを備える電子機器も本発明の1つである。本発明の電子機器としては、例えばスマートフォン、タブレット端末、ノートパソコン、ゲーム機器、ウェアラブルデバイス等が挙げられる。本発明の熱拡散デバイスは上記のとおり、外部動力を必要とせず自立的に作動し、作動媒体の蒸発潜熱および凝縮潜熱を利用して、二次元的に高速で熱を拡散することができる。そのため、本発明の熱拡散デバイスを備える電子機器により、電子機器内部の限られたスペースにおいて、放熱を効果的に実現することができる。
本発明の熱拡散デバイスは、携帯情報端末等の分野において、広範な用途に使用できる。例えば、CPU等の熱源の温度を下げ、電子機器の使用時間を延ばすために使用することができ、スマートフォン、タブレット、ノートPC等に使用することができる。
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H、1I、1J、1L、1M、1N、1O、1P、1Q、1R ベーパーチャンバー(熱拡散デバイス)
10、10A、10B 筐体
11、11B 第1シート
11a 第1内壁面
12、12B 第2シート
12a 第2内壁面
20 作動媒体
30、71、72 ウィック
40 ウィック体
41、41A、41B、41C、41D、41E 第1多孔体
42、42A、42B、42C、42D、42E 第2多孔体
43 多孔体
50 蒸気流路
51 第1液体流路
52 第2液体流路
53 第3液体流路
60 支柱
80 支持体
81 第1支持体
82 第2支持体
a 蒸気流路の幅
b 第1液体流路の幅
c 蒸気流路内の第2内壁面の凹み量
第1多孔体の高さ
第2多孔体の高さ
g 第3液体流路の幅
CP 凝縮部
EP、EP1、EP2 蒸発部
HS 熱源
X 幅方向
Y 長さ方向
Z 厚さ方向

Claims (24)

  1. 厚さ方向に対向する第1内壁面および第2内壁面を有する筐体と、
    前記筐体の内部空間に封入された作動媒体と、
    前記筐体の内部空間に配置されたウィックと、を備え、
    前記筐体は、前記作動媒体を蒸発させる蒸発部を有し、
    前記ウィックは、前記蒸発部から線状に延びて、少なくとも一部が前記第2内壁面に接する複数のウィック体を含み、
    少なくとも1組の隣り合う前記ウィック体の間には、蒸気流路が形成されており、
    前記隣り合うウィック体において、少なくとも各々の前記ウィック体の一部と前記筐体の一部とに囲まれた空間に第1液体流路が形成されており、
    前記蒸気流路内の前記第2内壁面は、前記内部空間側に凹んでおり、
    前記蒸気流路において、前記凹んだ第2内壁面と前記ウィック体との間の隅部には、第2液体流路が形成されており、
    前記蒸気流路の壁面には前記第2液体流路が形成されていない部分が存在し、
    前記隣り合うウィック体は、各々、第1多孔体および第2多孔体を含み、
    前記第1液体流路は、前記第1多孔体の一部と前記第2多孔体の一部と前記筐体の一部とに囲まれた空間に形成され、
    前記第2液体流路は、前記凹んだ第2内壁面と前記第1多孔体または前記第2多孔体との間に形成され、
    前記ウィック体が延びる方向に垂直な断面において、前記蒸気流路内の前記第2内壁面の凹み量は、前記第1多孔体の高さの1%以上10%以下であり、かつ、前記第2多孔体の高さの1%以上10%以下である、熱拡散デバイス。
  2. 前記ウィック体が延びる方向に垂直な断面において、前記第1液体流路内の前記第2内壁面の凹み量は、前記蒸気流路内の前記第2内壁面の凹み量よりも小さい、請求項に記載の熱拡散デバイス。
  3. 前記ウィック体が延びる方向に垂直な断面において、前記第1多孔体の高さおよび前記第2多孔体の高さは、各々、20μm以上300μm以下である、請求項1または2に記載の熱拡散デバイス。
  4. 前記ウィック体が延びる方向に垂直な断面において、前記第1多孔体の幅および前記第2多孔体の幅は、各々、5μm以上500μm以下である、請求項のいずれか1項に記載の熱拡散デバイス。
  5. 前記ウィック体が延びる方向に垂直な断面において、前記第1多孔体および前記第2多孔体は、各々、前記厚さ方向で幅が一定でない、請求項のいずれか1項に記載の熱拡散デバイス。
  6. 前記ウィック体が延びる方向に垂直な断面において、前記第1多孔体および前記第2多孔体は、各々、前記第1内壁面側の端部の幅よりも前記第2内壁面側の端部の幅が狭い、請求項のいずれか1項に記載の熱拡散デバイス。
  7. 前記ウィック体が延びる方向に垂直な断面において、前記第1多孔体および前記第2多孔体は、各々、前記第1内壁面側の端部から前記第2内壁面側の端部に向かって幅が連続的に狭くなる、請求項のいずれか1項に記載の熱拡散デバイス。
  8. 前記ウィック体が延びる方向に垂直な断面において、前記第1多孔体および前記第2多孔体は、各々、前記第1内壁面側の端部から前記第2内壁面側の端部に向かって幅が段階的に狭くなる、請求項のいずれか1項に記載の熱拡散デバイス。
  9. 前記第1多孔体および前記第2多孔体は、前記第1内壁面側の端部が互いに接続されている、請求項のいずれか1項に記載の熱拡散デバイス。
  10. 前記ウィック体が延びる方向に垂直な断面において、前記第1多孔体および前記第2多孔体は、各々、前記第1内壁面側の端部と前記第2内壁面側の端部との間に、前記第1内壁面側の端部および前記第2内壁面側の端部よりも幅が広い部分を有する、請求項のいずれか1項に記載の熱拡散デバイス。
  11. 前記ウィック体が延びる方向に垂直な断面において、前記第1多孔体および前記第2多孔体は、各々、前記第1内壁面側の端部と前記第2内壁面側の端部との間に、前記第1内壁面側の端部および前記第2内壁面側の端部よりも幅が狭い部分を有する、請求項のいずれか1項に記載の熱拡散デバイス。
  12. 前記第1多孔体および前記第2多孔体の孔径は、各々、50μm以下である、請求項11のいずれか1項に記載の熱拡散デバイス。
  13. 前記ウィック体が延びる方向に垂直な断面において、前記蒸気流路の幅は1000μm以上3000μm以下であり、前記第1液体流路の幅は50μm以上500μm以下である、請求項1~12のいずれか1項に記載の熱拡散デバイス。
  14. 前記蒸発部における流路の密度が、前記蒸発部から離れた部分における流路の密度よりも高い、請求項1~13のいずれか1項に記載の熱拡散デバイス。
  15. 前記筐体は、複数の前記蒸発部を有する、請求項14に記載の熱拡散デバイス。
  16. 前記蒸気流路内に配置され、前記筐体の前記第1内壁面および前記第2内壁面を内側から支持する複数の支柱をさらに備える、請求項1~15のいずれか1項に記載の熱拡散デバイス。
  17. 前記隣り合うウィック体の蒸発部側の端部同士が接続され、前記第1液体流路同士が連通している、請求項1~16のいずれか1項に記載の熱拡散デバイス。
  18. 前記隣り合うウィック体の蒸発部と反対側の端部同士が接続され、前記第1液体流路同士が連通している、請求項1~17のいずれか1項に記載の熱拡散デバイス。
  19. 前記複数のウィック体は、前記厚さ方向から見た前記筐体の平面形状に沿って延びている、請求項1~18のいずれか1項に記載の熱拡散デバイス。
  20. 前記蒸気流路内には、前記ウィック体が延びる方向に沿って延びる第3液体流路が形成されており、
    前記ウィック体が延びる方向に垂直な断面において、前記第3液体流路の幅は、前記第1液体流路の幅よりも小さく、
    前記厚さ方向において、前記第3液体流路の高さは、前記第1液体流路の高さよりも低い、請求項1~19のいずれか1項に記載の熱拡散デバイス。
  21. 前記筐体は、前記第1内壁面を有する第1シートの外縁部と前記第2内壁面を有する第2シートの外縁部とが接合されて構成され、
    前記第1シートは、厚みが一定の平板形状であり、
    前記第2シートは、前記外縁部が前記外縁部以外の部分よりも厚い形状である、請求項1~20のいずれか1項に記載の熱拡散デバイス。
  22. 前記筐体は、前記第1内壁面を有する第1シートの外縁部と前記第2内壁面を有する第2シートの外縁部とが接合されて構成され、
    前記第1シートは、厚みが一定の平板形状であり、
    前記第2シートは、厚みが一定で、かつ、前記外縁部に対して前記外縁部以外の部分が外側に凸の形状である、請求項1~20のいずれか1項に記載の熱拡散デバイス。
  23. 前記第1内壁面に沿って配置されたウィック、および、前記第2内壁面に沿って配置されたウィックのうち、少なくとも一方のウィックをさらに備える、請求項1~22のいずれか1項に記載の熱拡散デバイス。
  24. 請求項1~23のいずれか1項に記載の熱拡散デバイスを備える、電子機器。
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