JP7259897B2 - 電子機器、印刷装置、印刷制御方法及びプログラム - Google Patents
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Description
例えば特許文献1には、立体造形装置(例えば3Dプリンタ)で立体造形物(例えばテニスラケットやゴルフクラブのモックアップ(型))を形成する場合に、錘を配置する目印を設け、当該目印位置に所定の重さおよび所定の形状・サイズの錘を配置できるように構成することが開示されている。
例えばゴルフでは、錘となるウエイト用ラベルを貼付する位置によってスライスやフック等を防止することができ、また貼付するウエイト用ラベルの量(重さ)を変えることによって効果の大きさを調整することも可能である。
このため、所望のウエイト用ラベルを得るのに時間を要したり、ウエイト用テープを切り過ぎて無駄にしてしまったりという問題点があった。
加工後の被加工媒体としてのウエイト用ラベルに関する少なくとも前記ウエイト用ラベルの形状を含む第1のパラメータの値に基づいて、前記ウエイト用ラベルに関する第2のパラメータの値を算出する算出手段と、
前記ウエイト用ラベルの形状に対応し、前記第1のパラメータの値と、前記第2のパラメータの値と、に基づいて定まる印刷領域が、前記被加工媒体に対して加工を行うために用いる被印刷媒体上に含まれるように設定する領域設定手段と、
前記印刷領域への印刷制御を行う印刷制御手段と、
を備えることを特徴としている。
なお、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
また図2は、印刷装置の機能的構成を示す要部ブロック図である。
本実施形態の印刷装置は、長尺状の被印刷媒体であるテープ部材5に印刷を施してウエイト用テープ55に貼り付け、ウエイト用テープ55(被加工媒体)から、ゴルフクラブのヘッド等の対象物Ob(図7(a)~図7(c)等参照)に貼着するウエイト用ラベルWLaを切り出す際の型(枠)を示すラベルテープ50(図5等参照)を作成するラベルプリンタである。すなわち本実施形態において、テープ部材5は、被加工媒体であるウエイト用テープ55に対して加工を行うために用いる被印刷媒体である。なお、ここで「加工」とは、ウエイト用テープ55から所望のウエイト用ラベルWLaを作成するために行う、ハサミなどによる切り出し加工等を意味する。
また、テープ部材5は、例えば、接着層を有する基材と、接着層を覆うように剥離可能に基材に貼付された剥離紙とを有しており、剥離紙を剥離するだけで対象物に貼り付けることができるようになっている。なお、テープ部材5は、接着層や剥離紙を備えないものであってもよく、この場合には、ユーザが適宜テープ部材5の基材の貼着面(すなわち、テープ部材5の裏面)に接着剤を塗布して対象物に貼着する。
カセット収容部21には、テープ部材5を収容するテープカセット51が収容(装着)される。
装置筐体2上の一部であってカセット収容部21を覆う位置には蓋3が設けられている。蓋3は、ボタン3aを押下することで図示しないロック機構が解除され、上方向に回動して開放される。蓋3が開放された状態において、ユーザはテープカセット51を着脱することが可能となる。
カセット収容部21内には、テープカセット51が収容するテープ部材5のテープ幅Twを検出するテープ幅検出手段として、テープ幅検出部13(図2参照)が設けられている。テープ幅検出部13は、例えば複数個所(例えば4か所)に設けられたスイッチで構成されており、検出結果が制御部10(図2参照)に出力される。
これにより、どの位置に設けられているテープ幅検出部13がテープカセット51と接触し又は押し込まれたかの検出情報を取得することで、制御部10は、テープカセット51が収容するテープ部材5のテープ幅Tw等を検出することができる。なお、いずれのテープ幅検出部13もテープカセット51と接触し又は押し込まれない場合、検出結果を受け取った制御部10は、カセット収容部21内に何もテープカセット51がセットされていないと判断する。
例えば、テープカセット51に収容するテープ部材5のテープ幅Tw等を示すバーコードやQRコード(登録商標)等の識別標識を設けておき、テープ幅検出手段はこうした識別標識を読み取る読み取り部であってもよい。
また、テープカセット51を装置に装着する際に、ユーザがテープ部材5のテープ幅Tw等を手動で入力してもよく、この場合には、テープ幅検出手段はユーザの入力操作を受け付ける後述の入力部6である。
なお、テープカセット51の角部等に設けられる切り欠きや凹部等によって識別される、テープ部材5の種類は、テープ幅Tw以外に限定されず、例えばテープ部材5の色や質感等の種別を含んでいてもよい。
本実施形態において、印刷部は複数の発熱素子71を備えるサーマルヘッド7(図2参照)を含んでいる。サーマルヘッド7(発熱素子71)は、ヘッド駆動回路17(図2参照)によって動作制御され、印刷データにしたがった印刷を行うようになっている。
複数の発熱素子71は、図示はしないが、テープカセット51がカセット収容部21に収容された状態において、テープ部材5の幅方向と対応するライン上に配列されている。
サーマルヘッド7には、サーミスタ72が埋め込まれている。サーミスタ72は、サーマルヘッド7(発熱素子71)の温度を測定して制御部10に出力する。
またサーマルヘッド7は、印刷領域Ar1内に文字、記号、図形のうち、少なくとも1つを含む印刷事項を印刷する。
文字としては、例えば、テープ部材5から切り離されたラベルテープ50が貼り付けられるウエイト用ラベルWLaの重さ(○○g等)や貼り付け位置(例えば、前後左右の別等)などが考えられる。またその他、ユーザのイニシャルや各種のロゴ、イラスト等を印刷してもよい。
なお、カセット収容部21内には、テープカセット51内のテープ部材5がロール状に巻回されたテープコアが係合されるテープコア係合軸が設けられていてもよい。
装置筐体2内であって、印刷部であるサーマルヘッド7から排出口22までの間には、テープ部材5をカットするカット機構として、図示しないフルカット機構及びハーフカット機構が設けられている。
ハーフカット機構は、テープ部材5の接着層を有する基材のみを幅方向に沿って切断する、いわゆるハーフカット動作を行うものである。ハーフカット機構は、ハーフカット機構駆動モータ9b(図2参照)の動力によって切断動作を行う。
本実施形態では、表示部4に、テープ幅検出部13によって検出されたテープカセット51が収容するテープ部材5のテープ幅Tw等の情報や、ユーザによって入力された各種の設定値、ラベルテープ50に印刷される文字列やデザインを表示させて、ユーザが確認できるようにしてもよい。
また本実施形態において表示部4は、後述する算出部としての制御部10において算出された「第2のパラメータ」の値をユーザに報知する報知手段として機能する。
なお、表示部4の表面に各種の入力を行うためのタッチパネルが一体的に構成されていてもよい。この場合にはタッチパネルが入力部6としても機能する。
入力部6は、例えば、文字入力キー、十字キー、変換キー、決定キー等の種々のキーを備えている。
なお、前述のように、表示部4の表面にタッチパネルが一体的に設けられている場合には、タッチパネルが入力部6として機能し、ユーザはタッチパネルへのタッチ操作によっても各種の入力・設定等の操作を行うことができる。
ウエイト用テープ55に関するパラメータとしては、ウエイト用ラベルWLaを切り出すもととなるウエイト用テープ55(図5等参照)の厚み、重さ、密度等や、ユーザ所望のウエイト用ラベルWLaの幅方向の長さ(これを「ラベル幅」ともいう)Law、幅方向に直交する方向(長手方向)の長さ(これを「ラベル長さ」ともいう)Lal、面積、形状、のうち、少なくとも1つを含んでいる。
「第1のパラメータ」とは、これら各種のパラメータのうち、ユーザ所望のウエイト用ラベルWLaを得るために予め値が定まるもの(入力部によって入力される値又は記憶部に記憶されている値)である。
ここで、「加工後」のウエイト用テープ55(被加工媒体)とは、ウエイト用ラベルWLaのうち、ウエイト用テープ55(被加工媒体)から切り出されたもの、すなわち、本実施形態で言えば鉛テープによって形成されている部分を意味する。
テープ部材5は薄く軽いものであるため、ウエイト用ラベルWLaのうち、テープ部材5から切り出されたラベルテープ50の重さはごく僅かである。このため、以下の実施形態では、例えばウエイト用ラベルWLaの重さに関するパラメータについて、ラベルテープ50の重さを近似的に無視している。
ただ、ウエイト用ラベルWLaの重さに関してラベルテープ50の重さを考慮するか否かは任意の設定事項であり、ラベルテープ50部分の重さをも考慮してパラメータを設定してもよい。
ウエイト用テープ55としては、一般的に市販されているものを用いることができ、例えばウエイト用テープ55の厚みや密度は通常、商品の梱包用紙や梱包箱等に記載されている。このため、ユーザは梱包用紙等に記載の数値等を参照し、入力部6から入力する。なお、例えば厚みや密度は、商品名や品番によってある程度特定される。このため、ユーザがウエイト用テープ55の厚み等を具体的な数値として入力しなくても、ウエイト用ラベルWLaの作成に用いるウエイト用テープ55の商品名や品番を入力部6から入力するだけで厚みや密度等のパラメータが特定されるとしてもよい。
厚みや各種長さの数値は、例えばミリメートル単位で入力部6から入力される。
入力部6から入力されたパラメータ(数値)は、例えば後述の記憶部11のRAMに16ビット変数等として記憶される。
また、記憶部11は、図示しないROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)や、ROM、RAMとして機能する不揮発性の半導体メモリであるFLASH(登録商標)メモリ(Flash memory)等を含む。
制御部10及び記憶部11はコンピュータを構成し、ROM等に格納された各種プログラムを制御部10がRAMの作業領域に展開して実行することによって、印刷装置1の各部の動作を統合的に制御する。
なお、制御部10の各機能は、制御部10がプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現されてもよいし、専用のモジュール(ハードウェア)によって実現されていてもよい。
本実施形態では、制御部10は、「第2のパラメータ」の値を算出する算出手段、印刷領域を設定する領域設定手段、印刷手段を制御する印刷制御手段、等として機能する。
「第1のパラメータ」は、前述のように、ウエイト用テープ55に関する(ひいてはウエイト用ラベルWLaに関する)パラメータのうち、所望のウエイト用ラベルWLaを得るために予め値が定まるものである。
ウエイト用テープ55に関するパラメータのうち、いずれのパラメータを「第1のパラメータ」とし、いずれのパラメータについて「第2のパラメータ」として制御部10が算出するかは、適宜設定される。
なお、想定される作成モードはこれに限定されず、これ以外の作成モードが選択可能となっていてもよい。また、いずれか1つの作成モードのみが用意されていてもよいし、いずれかの作成モードがデフォルトで選択されていてもよい。
制御部10は、ユーザによって入力された値及びウエイト用テープ55の材料である鉛の比重から、ユーザが所望するサイズ・形状のウエイト用ラベルWLaを作成した場合、何グラムの錘となるか(すなわち、ウエイト用ラベルWLaの重さが何グラムとなるか)を「第2のパラメータ」の値として算出する。
制御部10は、ユーザによって入力された値及びウエイト用テープ55の材料である鉛の比重から、ユーザが所望する重さのウエイト用ラベルWLaを作成した場合、ウエイト用ラベルWLaの長手方向の長さLalが何センチ(又は何ミリメートル)となるかを「第2のパラメータ」の値として算出する。
印刷領域Ar1は、ユーザが入力したウエイト用ラベルWLaの幅方向の長さ(ラベル幅)Law、長手方向の長さ(ラベル長さ)Lal(又はラベル幅Lawとラベル長さLalから導かれる面積)、形状等によって定まる。
本実施形態では、制御部10は、印刷部としてのサーマルヘッド7の動作を制御して、印刷領域Ar1の輪郭線OLを印刷させる。
また本実施形態では、ユーザがウエイト用ラベルWLaに書き込みたい文字や記号等を入力部6等から入力できるようになっている。印刷したい文字や記号等が入力されたときには、制御部10は、印刷部としてのサーマルヘッド7の動作を制御して、印刷領域Ar1内に、入力に対応する文字、記号、図形のうち、少なくとも1つを含む印刷事項を印刷させる。印刷事項の具体的な内容には、例えばウエイト用ラベルWLaの重さや貼り付け位置等、ウエイト用ラベルWLaの属性等を示す覚書のような内容も含まれる。
また、ウエイト用ラベルWLaの重さ等を示す文字については、印刷領域Ar1の外(すなわち、輪郭線OLの外側)に印刷させてもよい。このようにすることで、ウエイト用ラベルWLaを作成し対象物Obに貼り付けるまでは重さ等を参照でき、対象物Obに貼り付け後は、ウエイト用ラベルWLaの表面に残らないようにできる。これにより、一見、自分のクラブにイニシャル等の目印をつけているだけのように見え、バランス等の調整を行うためのウエイト用ラベルWLaを貼付していることが分からない。このため、意匠性にも優れる。
また、本実施形態において、記憶部11は、テープ幅検出部13によって検出されたテープ部材5のテープ幅Twを記憶する記憶手段である。さらに、本実施形態の記憶部11は、ウエイト用ラベルWLaに関するパラメータのうち、所望のウエイト用ラベルWLaを得るために予め値が定まる「第1のパラメータ」の値を記憶する記憶手段として機能する。
各パラメータの値は、例えば記憶部11としてのRAM等に記憶される。
なお、電源は、内部のバッテリ等であってもよいし、ケーブル等を介して接続される外部電源であってもよい。
すなわち、表示部駆動回路14は、制御部10から出力された表示データを受け取り、この表示データに基づいて各種の表示画面を表示部4に表示させる。
本実施形態では、表示部駆動回路14は、算出部としての制御部10で算出された「第2のパラメータ」の値を表示部4に表示させて、算出された値をユーザに報知させる。
入力部6等からユーザがラベルテープ50の作成のために選択や入力をした文字や記号、図形等を指定するデータは、ユーザの印刷指示があると、制御部10を通じてヘッド駆動回路17に印刷データとして送られる。ヘッド駆動回路17は、当該印刷データに基づいて複数の発熱素子71に対する電圧の通電又は非通電を制御する。
ヘッド駆動回路17が印刷データに応じて発熱素子71へ電流を選択的に流すことで、発熱素子71が発熱してテープ部材5を加熱する。これにより、サーマルヘッド7は、感熱方式によりテープ部材5に対し印刷を行う。
搬送用モータ8は例えばステッピングモータであり、搬送用モータ駆動回路18より投入されたパルス信号に応じたステップ数ずつ駆動し、正確な搬送を可能とする。
搬送用モータ駆動回路18は、プラテンローラの回転動作(すなわち、テープ部材5の搬送動作)が、サーマルヘッド7による印刷の進行速度と同期するように搬送用モータ8の駆動を制御する。
なお、本実施形態では、ラベルテープ50の前後にある程度の余白部分をあけた位置が切断位置となり、当該切断位置においてテープ部材5の幅方向にフルカット又はハーフカットが行われる。
なお、ラベルテープ50の前後に余白部分を設けるか否か、設ける場合にはどの程度の余白とするかは、ユーザの仕様等によって任意に設定できてもよい。また、フルカットを行うかハーフカットを行うかについても、ユーザの入力部6への入力等により任意に選択・設定できてもよい。
まず、「ウエイト用ラベルモード」の第1の作成モードについて、図3を参照しつつ説明する。「ウエイト用ラベルモード」の第1の作成モードでは、まずラベルテープ50を作成するテープ部材5の情報を装置側が取得する。
また、ラベルテープ50を貼着する対象であるウエイト用テープ55、ウエイト用テープ55から切り出されるウエイト用ラベルWLaの情報を設定する。
具体的には、図3に示すように、まず装置側でテープ部材5のテープ幅Tw(図4(a)及び図4(b)参照)を検出する(ステップS1)。テープ幅Twは、前述のように、カセット収容部21内に収容されたテープカセット51に設けられた凹凸をテープ幅検出部13が検出することによって取得され、「第1のパラメータ」の値として装置側に把握される。
次のパラメータの設定として、ユーザは、所望のウエイト用ラベルWLaの外形枠(すなわち、輪郭)の形状を入力部6から入力する。例えばウエイト用ラベルWLaとして、図4(a)に示すような外形枠形状のものを得たい場合には、「矩形」と入力する。また、図4(b)に示すような外形枠形状のものを得たい場合には、「楕円形」と入力する。これにより外形枠の形状が「第1のパラメータ」として装置側に受け付けられる(ステップS3)。
また、使用するウエイト用テープ55(本実施形態では、鉛テープ)の最大幅等についても入力できるようにすることが好ましい。
幅方向の長さLawを受け付けると、制御部10は、当該入力されたウエイト用ラベルWLaの幅方向の長さLawがテープ幅Tw以下であるか否かを判断する(ステップS5)。幅方向の長さLawがテープ幅Twを超えている場合(ステップS5;NO)には、当該ラベル幅のラベルテープ50を作成することはできない。このため、ユーザの入力を無効とし(ステップS6)、再度幅方向の長さLawの入力をユーザに促す表示を表示部4に表示させ、ステップS4に戻って処理を繰り返す。
なお、入力時に、カセット収容部21内に装着されているテープカセット51に収容されているテープ部材5の幅を表示部4等に表示させてもよい。
なお、この場合、例えばユーザがカセット収容部21にセットされるテープカセット51を、テープ幅Tw「24mm」等のテープ部材5を収容するテープカセット51に入れ替えた場合にもエラーは解消される。この場合には、ステップS1から処理をやり直す。
制御部10は、受け付けられた各「第1のパラメータ」の値について確定させる指示が入力されたか否かを判断する(ステップS8)。確定指示は、例えば入力部6のOKボタンの操作である。
他方、確定指示が入力された場合(ステップS8;YES)には、入力された各「第1のパラメータ」の値を記憶部11に記憶させる(ステップS10、記憶工程)。各値は、例えば記憶部11のRAM等に16ビット変数として記憶される(計算の便宜上、算出値等を100倍した値で記憶してもよい。)。
なお、ステップS2、ステップS3、ステップS4、ステップS7に示す各「第1のパラメータ」についての入力操作の順序は特に限定されない。
具体的には、例えば外形枠の形状が「矩形」であれば、まず「ウエイト用ラベルWLaの幅方向の長さLaw」×「長手方向の長さLal」で面積を求めることができ、これに「ウエイト用テープ55の厚み」をかけることで、「ウエイト用ラベルWLaの体積」を算出する。そして、体積値とウエイト用テープ55の材料(例えば、鉛)の比重とを乗算することにより、「ウエイト用ラベルWLaの重さ」を算出する。
なお、入力値の単位がミリメートルである場合には、各パラメータの値を10で割り、単位をミリメートルからセンチメートルに変換してもよい。
また、印刷内容の入力処理を行う際には、入力した文字列等がラベルテープ50にどのように配置されるか等、所望の文字列等をラベルテープ50に印刷した場合の完成イメージを表示部4に表示させてもよい。例えば図4(a)、図4(b)に示すようなイメージを表示部4に表示させることで、すべての文字列等をラベルテープ50内に印刷することができるか等を、ユーザが確認することができる。なお、所望の内容が印刷領域Ar1内に収まりきらない場合には、当該範囲内に収まるように文字数等を設定し直すようユーザに促してもよい。
例えば、図4(a)は、印刷領域Ar1が「矩形」に設定され、印刷内容として「ウエイト 5グラム」との文字列が設定された場合の印刷例である。また図4(b)は、印刷領域Ar1が楕円形に設定され、印刷内容として「ウエイト 5グラム」との文字列が設定された場合の印刷例である。
ユーザは、カットされたラベルテープ50をウエイト用テープ55の上に貼着し、ラベルテープ50とウエイト用テープ55とが一体となった状態で、印刷領域Ar1の輪郭線OLに沿ってハサミ等で切断する。これにより、図5に示すように、所望の形状・大きさで、所望の重さを有するウエイト用ラベルWLaが形成される。
制御部10は、受け付けられた各「第1のパラメータ」の値について確定させる指示が入力されたか否かを判断する(ステップS28)。
確定指示が入力されない場合(ステップS28;NO)には、入力値の変更をユーザに促す表示を表示部4に表示させ(ステップS29)、ステップS23に戻って処理を繰り返す。
他方、確定指示が入力された場合(ステップS28;YES)には、入力された各「第1のパラメータ」の値を記憶部11に記憶させる(ステップS30)。
「長手方向の長さLal」は、第1の作成モードにおいてウエイト用ラベルWLaの「重さ」を算出した方法を逆算することで求めることができる。
また、外形枠の形状が「楕円形」であれば、ウエイト用ラベルWLaの「面積」を円周率(3.14)で除し、さらに短軸方向の長さである「ウエイト用ラベルWLaの幅方向の長さLaw」の半径(短半径)で除する。これによりウエイト用ラベルWLaの「長手方向の長さLal」を求めることができる。
ユーザ所望の「重さ」のウエイト用ラベルWLaとしようとすると、ウエイト用ラベルWLaの「長手方向の長さLal」が、ウエイト用ラベルWLaを貼り付けたい場所に入りきらない長さとなる場合もある。逆にウエイト用ラベルWLaの「長手方向の長さLal」が短すぎてしまう場合もある。
なお、ステップS34,ステップS35は、図3におけるステップS4,ステップS5と同様であるため、以降の説明を省略する。
図7(a)~図7(c)は、ゴルフのドライバーヘッドがウエイト用ラベルWLaを貼り付ける対象物Obである場合の貼り付け例を示した図である。
図7(a)では、ドライバーヘッドのヒールサイドに矩形状のウエイト用ラベルWLaを貼付した例を示しており、スライスを防止する効果が期待できる。
図7(b)では、ドライバーヘッドのトゥ寄りに矩形状のウエイト用ラベルWLaを貼付した例を示しており、フックを防止する効果が期待できる。
図7(c)では、ドライバーヘッドのソールの後部に矩形状のウエイト用ラベルWLaを貼付した例を示しており、ボールを上げる効果が期待できる。
図8(a)では、アイアンバックフェイスのヒール寄りに楕円形状のウエイト用ラベルWLaを貼付した例を示しており、スライスを防止する効果が期待できる。
図8(b)では、アイアンバックフェイスのトゥ寄りに楕円形状のウエイト用ラベルWLaを貼付した例を示しており、フックを防止する効果が期待できる。
図8(c)では、アイアンバックフェイスの中央の底側に矩形状のウエイト用ラベルWLaを貼付した例を示しており、ボールを上げる効果が期待できる。
このため、ユーザがウエイト用テープ55の計量とカットを繰り返す手間をかけずに、所望の形状・重さを有するウエイト用ラベルWLaを容易に作成することができる。
また、イニシャルや重さを示す数字等の印刷を施したラベルテープ50を表面に残したままウエイト用ラベルWLaを対象物Obに貼り付ければ、鉛テープ等の無機質なウエイト用テープ55から切り出したウエイト用ラベルを貼り付ける場合と比べて意匠性に優れ、各種効果を得るという機能性だけでなく、装飾としても楽しむことができる。なお、印刷領域Ar1の輪郭線OLのみを印刷し、文字等を印刷しない場合でも、ラベルテープ50をウエイト用ラベルWLaの表面に貼ることで、ラベルテープ50の色や質感を活かすことができ、装飾として楽しむことができる。
これらをパラメータとすることにより、ユーザが所望する条件として予め定まっている「第1のパラメータ」と、これに基づいて算出される「第2のパラメータ」とによってウエイト用ラベルWLaの大きさ・形状・重さ等を定めることができる。
これにより、例えばウエイト用ラベルWLaの「重さ」が「第2のパラメータ」である場合に、所望の効果が得られるウエイト用ラベルWLaを作成することができるかどうかを、ラベルテープ50の作成前にユーザが確認することができる。また例えばウエイト用ラベルWLaの「長手方向の長さLal」が「第2のパラメータ」である場合に、所望の貼り付け位置に貼り付けることのできる長さのウエイト用ラベルWLaを作成することができるかどうかを、ラベルテープ50の作成前にユーザが確認することができる。
このため、無駄なラベルテープ50及びウエイト用ラベルWLaを作成してしまうことを事前に回避することができる。
これにより、ユーザは印刷後のラベルテープ50をウエイト用テープ55に貼着して、輪郭線OLに沿ってラベルテープ50とともにウエイト用テープ55を切り取るだけで、容易に所望の形状・重さを有するウエイト用ラベルWLaを作成することができる。
これにより、例えば図5に示す例のように印刷事項としてウエイト用ラベルWLaの重さに関する数字や文字を印刷しておけば、当該ラベルテープ50が表面に貼り付けられたウエイト用ラベルWLaを貼ることでどの程度の調整効果を得られるか等を容易に確認することができる。また、例えば印刷事項としてイニシャルやロゴ、イラスト等を印刷すれば、ドライバーやアイアン等を自分好みにカスタマイズすることができ、装飾性、意匠性を向上させることができるとともに、他人との取り違えを防止することもできる。
例えばウエイト用ラベルWLaを貼り付けたい場所が狭いような場合、貼り付け場所の面積等から計算するとウエイト用ラベルWLaが所望の「重さ」にならないような場合には、図9に示すように、ウエイト用テープ55を2枚重ねにしたウエイト用ラベルWLaを作成してもよい。
ウエイト用ラベルWLaの形状等はユーザが自由に編集できるようにしてもよい。
また、本実施形態では、一部の「第1のパラメータ」について所望の値が設定され、その他の「第1のパラメータ」についてその値が適宜ユーザによって編集されるような場合、制御部10は、編集された値が「第1のパラメータ」について設定された「所望の値」を実現できるか否かを判断する判断手段としても機能する。
これにより、「第1のパラメータ」の中でも特にユーザにとって譲れない項目、条件がある場合に、ユーザ所望の値を得られるように、他のパラメータを設定することができ、所望の条件を満たすウエイト用ラベルWLaを容易に作成することが可能となる。
例えばラベルテープ50がウエイト用テープ55の裏面側に配置され、ラベルテープ50が設けられている面が対象物Obに貼着されてもよい。
また、ラベルテープ50は、ウエイト用テープ55をハサミ等で切断する際のガイドとなる外枠(切り取り線、印刷領域Ar1の輪郭線OL)を示すことができればよく、ウエイト用テープ55を切断後はラベルテープ50を剥がして、ウエイト用テープ55のみからなるウエイト用ラベルWLaを対象物Obに貼着してもよい。
例えば、印刷装置1が各種の端末装置(スマートフォンやタブレット)等の外部装置(情報処理装置)と通信可能である場合には、外部装置と連携して印刷制御処理を行ってもよい。なお、印刷装置1と外部装置との間での通信は、例えば、各種のネットワーク回線を使うものであってもよいし、例えばBluetooth(登録商標)やWi-Fi等の近距離無線通信規格に基づく無線通信を行うものであってもよい。また、印刷装置1と外部装置との間での通信は無線に限定されず、ケーブル等を介した有線通信によって行われてもよい。
この場合には、各種の入力を外部装置の入力部で行うことができてもよい。また各種の表示も外部装置の表示部において行ってもよい。
これにより、例えば大きな画面で仕上がりイメージを確認することも可能となる。この場合、印刷装置1側には入力部6や表示部4を備えなくてもよい。
これにより、印刷装置1自体は簡易な構成とすることができる。
このようにすれば、次に同じ対象物Obに貼り付けるウエイト用ラベルWLaに貼着するラベルテープ50を作る際に、記憶されているデータを読み出すだけで、簡易・迅速にラベルテープ50を作成することができる。
なお、この場合、ラベルテープ50に印刷する文字列や図形等の印刷内容のデータについては、適宜ユーザによる入力によって修正可能としてもよい。
これにより、同じ形状であって、印刷される内容の異なるラベルテープ50を簡易に作成することができる。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
加工後の被加工媒体に関する第1のパラメータの値に基づいて、加工後の前記被加工媒体に関する第2のパラメータの値を算出する算出手段と、
少なくとも前記第1のパラメータの値に基づいて定まる印刷領域が、前記被加工媒体に対して加工を行うために用いる被印刷媒体上に含まれるように設定する領域設定手段と、
前記印刷領域への印刷制御を行う印刷制御手段と、
を備えることを特徴とする電子機器。
<請求項2>
前記印刷領域は、前記第1のパラメータの値と、前記第2のパラメータの値と、に基づいて定まることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
<請求項3>
前記第1のパラメータの値を入力する入力手段をさらに備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子機器。
<請求項4>
前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータは、加工後の前記被加工媒体の厚み、重さ、密度、幅方向の長さ、幅方向に直交する方向の長さ、面積、形状のうち、少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電子機器。
<請求項5>
前記算出手段で算出された前記第2のパラメータの値をユーザに報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電子機器。
<請求項6>
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電子機器によって設定された、前記被印刷媒体の前記印刷領域に印刷を行う印刷手段を備え、
前記印刷制御手段は前記印刷手段を制御することを特徴とする印刷装置。
<請求項7>
前記印刷手段は、前記被加工媒体に対して切り出し加工をするための、前記印刷領域の輪郭線を印刷することを特徴とする請求項6に記載の印刷装置。
<請求項8>
前記印刷手段は、前記印刷領域内に文字、記号、図形のうち、少なくとも1つを含む印刷事項を印刷することを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の印刷装置。
<請求項9>
加工後の被加工媒体に関する第1のパラメータの値に基づいて、加工後の前記被加工媒体に関する第2のパラメータの値を算出する算出工程と、
少なくとも前記第1のパラメータの値に基づいて定まる印刷領域が、前記被加工媒体に対して加工を行うために用いる被印刷媒体上に含まれるように設定する領域設定工程と、
設定された前記印刷領域に印刷を行う印刷工程と、
を含むことを特徴とする印刷制御方法。
<請求項10>
コンピュータに、
加工後の被加工媒体に関する第1のパラメータの値に基づいて、加工後の前記被加工媒体に関する第2のパラメータの値を算出する算出機構と、
少なくとも前記第1のパラメータの値に基づいて定まる印刷領域が、前記被加工媒体に対して加工を行うために用いる被印刷媒体上に含まれるように設定する領域設定機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
4 表示部
5 テープ部材(被印刷媒体)
50 ラベルテープ
55 ウエイト用テープ(被加工媒体)
6 入力部
7 サーマルヘッド
10 制御部
11 記憶部
13 テープ幅検出部
Ar1 印刷領域
Lal 長手方向の長さ(ラベル長さ)
Law 幅方向の長さ(ラベル幅)
Ob 対象物
Tw テープ幅
WLa ウエイト用ラベル
Claims (9)
- 加工後の被加工媒体としてのウエイト用ラベルに関する少なくとも前記ウエイト用ラベルの形状を含む第1のパラメータの値に基づいて、前記ウエイト用ラベルに関する第2のパラメータの値を算出する算出手段と、
前記ウエイト用ラベルの形状に対応し、前記第1のパラメータの値と、前記第2のパラメータの値と、に基づいて定まる印刷領域が、前記被加工媒体に対して加工を行うために用いる被印刷媒体上に含まれるように設定する領域設定手段と、
前記印刷領域への印刷制御を行う印刷制御手段と、
を備えることを特徴とする電子機器。 - 前記第1のパラメータの値を入力する入力手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
- 前記第1のパラメータ及び前記第2のパラメータは、前記ウエイト用ラベルの厚み、重さ、密度、幅方向の長さ、幅方向に直交する方向の長さ、面積、のうち、少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子機器。
- 前記算出手段で算出された前記第2のパラメータの値をユーザに報知する報知手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電子機器。
- 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電子機器によって設定された、前記被印刷媒体の前記印刷領域に印刷を行う印刷手段を備え、
前記印刷制御手段は前記印刷手段を制御することを特徴とする印刷装置。 - 前記印刷手段は、前記被加工媒体に対して切り出し加工をするための、前記印刷領域の輪郭線を印刷することを特徴とする請求項5に記載の印刷装置。
- 前記印刷手段は、前記印刷領域内に文字、記号、図形のうち、少なくとも1つを含む印刷事項を印刷することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の印刷装置。
- 加工後の被加工媒体としてのウエイト用ラベルに関する少なくとも前記ウエイト用ラベルの形状を含む第1のパラメータの値に基づいて、前記ウエイト用ラベルに関する第2のパラメータの値を算出する算出工程と、
前記ウエイト用ラベルの形状に対応し、前記第1のパラメータの値と、前記第2のパラメータの値と、に基づいて定まる印刷領域が、前記被加工媒体に対して加工を行うために用いる被印刷媒体上に含まれるように設定する領域設定工程と、
設定された前記印刷領域に印刷を行う印刷工程と、
を含むことを特徴とする印刷制御方法。 - コンピュータに、
加工後の被加工媒体としてのウエイト用ラベルに関する少なくとも前記ウエイト用ラベルの形状を含む第1のパラメータの値に基づいて、前記ウエイト用ラベルに関する第2のパラメータの値を算出する算出機能と、
前記ウエイト用ラベルの形状に対応し、前記第1のパラメータの値と、前記第2のパラメータの値と、に基づいて定まる印刷領域が、前記被加工媒体に対して加工を行うために用いる被印刷媒体上に含まれるように設定する領域設定機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
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- 2021-08-23 JP JP2021135270A patent/JP7259897B2/ja active Active
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