JP7259390B2 - ヘッドマウントディスプレイ - Google Patents

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本発明は、ヘッドマウントディスプレイに関する。
特許文献1には、下方視界を確保し開放感を高めたシースルー型のヘッドマウントディスプレイが開示されている。特許文献1の図5のヘッドマウントディスプレイは、液晶表示素子と、偏光ビームスプリッタと、凹面ハーフミラーと、1/4波長板と、偏光性の回折素子と、を備えている。偏光ビームスプリッタは、S偏光を反射し、P偏光を透過する。偏光性の回折素子は、偏光ビームスプリッタによって反射される偏光方向の光を回折し、偏光ビームスプリッタによって透過される偏光方向の光を透過する。
特許文献1の図6のヘッドマウントディスプレイは、液晶表示素子と、凹面ハーフミラーと、平面ハーフミラーと、第1の偏光手段と、第2の偏光手段とを備えている。第1の偏光手段は、P偏光を透過する偏光板である。第2の偏光手段は、P偏光を吸収し、S偏光を透過する偏光板である。二つの偏光板は、透過軸が直交するように配置されている。
特開平11-95160号公報
特許文献1の図5では、偏光性の回折素子を用いているため、回折光に波長依存性が生じてしまう。下方からの外光を不要光として排除する場合、特定の波長の光が、表示光と重畳されて視認されてしまうおそれがある。
特許文献1の図6では、液晶表示素子からの表示光が、平面ハーフミラーを2回透過する。このため、表示光の減衰が大きくなってしまう。また、第2の偏光手段がS偏光を透過するためヘッドマウントディスプレイ内部に強い下からの不要光が入射し、適切に下方からの不要光を遮光することができないおそれがある。よって、下方からの不要光が迷光として、ユーザに視認されてしまうおそれがある。
本開示は上記の点に鑑みなされたものであり、開放感を得ながら外光と表示光とを適切に重畳することができるヘッドマウントディスプレイを提供することを目的とする。
本実施形態にかかるヘッドマウントディスプレイは、表示画像を形成するための表示光と、ヘッドマウントディスプレイを装着したユーザの前方からの外光とを合成するコンバイナと、前記コンバイナと前記ユーザの左眼及び右眼との間に配置され、偏光状態に応じて光を透過又は反射する偏光ビームスプリッタであって、前記表示光を前記コンバイナに向けて反射するとともに、前記コンバイナで反射した前記表示光を透過する偏光ビームスプリッタと、前記偏光ビームスプリッタと前記コンバイナとの間に配置された1/4波長板と、前記偏光ビームスプリッタの下に配置され、下部窓として機能する偏光子と、を備えたものである。
本開示によれば、開放感を得ながら外光と表示光を適切に重畳することができるヘッドマウントディスプレイ、表示方法、及び表示システムを提供することを目的とする。
本実施の形態にかかるヘッドマウントディスプレイの一部の構成を示す図である。 本実施の形態にかかるヘッドマウントディスプレイの機能ブロックを示す図である。 実施の形態1にかかるヘッドマウントディスプレイの光学系の構成を模式的に示す図である。 実施の形態2にかかるヘッドマウントディスプレイの光学系の構成を模式的に示す側面図である。 実施の形態2にかかるヘッドマウントディスプレイの光学系の構成を模式的に示す上面図である。
以下、本発明を適用した具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本開示が以下の実施形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載および図面は、適宜、簡略化されている。
実施の形態1.
本実施の形態にかかるヘッドマウントディスプレイ、及びその表示方法について、図を参照して説明する。図1はヘッドマウントディスプレイ100の一部の構成を模式的に示す斜視図である。図2はヘッドマウントディスプレイ100の一部の機能ブロックを示す図である。図1、図2では、主として、ヘッドマウントディスプレイ100の画像表示に関する構成が示されている。図1では、ヘッドマウントディスプレイ100の内部構成が示されており、実際には、図1に示す各構成要素がカバーなどで覆われていてもよい。
ヘッドマウントディスプレイ100は、ゲーム用、エンターテインメント用、産業用、医療用、フライトシミュレータ用などの様々な用途に適用可能である。ヘッドマウントディスプレイ100は、例えばAR(Augmented Reality)ヘッドマウントディスプレイやMR(Mixed Reality)ヘッドマウントディスプレイである。
以下、説明の明確化のため、XYZ3次元直交座標系を用いて説明を行う。ユーザを基準として、前後方向(奥行方向)をZ方向、左右方向(水平方向)をX方向、上下方向(鉛直方向)をY方向とする。前方向が+Z方向、後ろ方向が-Z方向、右方向を+X方向、左方向を-X方向、上方向を+Y方向、下方向を-Y方向とする。
図示しないユーザが、ヘッドマウントディスプレイ100を装着している。ヘッドマウントディスプレイ100は、表示素子部101と、フレーム102と、左眼用光学系103Lと、右眼用光学系103Rと、制御部105を備えている。制御部105は、制御部105Lと制御部105Rとを備えている。
フレーム102はゴーグル形状や眼鏡形状を有しており、図示しないヘッドバンドなどによりユーザの頭部に装着される。フレーム102には、表示素子部101、左眼用光学系103L、右眼用光学系103R、制御部105L、制御部105Rが取り付けられている。なお、図1では、両眼式のヘッドマウントディスプレイ100が図示されているが、眼鏡形状を有するヘッドマウントディスプレイや、単眼式のヘッドマウントディスプレイであってもよい。
表示素子部101は、左眼用表示素子101Lと右眼用表示素子101Rを備えている。左眼用表示素子101Lは、左眼用の表示画像を生成する。右眼用表示素子101Rは、右眼用の表示画像を生成する。左眼用表示素子101L、及び右眼用表示素子101Rはそれぞれ液晶モニタや有機EL(Electro-Luminescence)モニタなどのフラットパネルディスプレイを備えている。左眼用表示素子101L、及び右眼用表示素子101Rは曲面形状を有するディスプレイでもよい。左眼用表示素子101Lと右眼用表示素子101Rは、それぞれアレイ状に配置された複数の画素を備えている。ここでアレイ状の配置とは、2次元行列の配置だけでなく、ペンタイル配列などでもよい。左眼用表示素子101Lは右眼用表示素子101Rの左側(-X側)に配置されている。
表示素子部101の上方(+Y側)には、制御部105が設けられている。制御部105には、外部からの映像信号、制御信号、電源が供給されている。例えば、HDMI(登録商標)などの有線接続、又はWiFi(登録商標)やBlueTooth(登録商標)等の無線接続によって、映像信号等が制御部105に入力される。ヘッドマウントディスプレイ100は、映像信号を生成する映像生成部(図示せず)を備えていてもよく、制御部105には、映像生成部が生成した映像信号等が入力されてもよい。
制御部105L、制御部105Rはそれぞれ、ディスプレイの駆動回路等を備えている。制御部105Lは、映像信号、制御信号等に基づいて、左眼用画像の表示信号を生成して、左眼用表示素子101Lに出力する。これにより、左眼用表示素子101Lは、左眼用画像を表示するための表示光を出力する。制御部105Rは、映像信号、制御信号等に基づいて、右眼用画像の表示信号を生成して、右眼用表示素子101Rに出力する。これにより、右眼用表示素子101Rは、右眼用の表示画像を表示するための表示光を出力する。つまり、制御部105は表示信号を表示素子部101に出力する。
なお、表示素子部101は、左眼用表示素子101Lと右眼用表示素子101Rを別々の表示素子とする構成に限らず、単一の表示素子とする構成としてもよい。単一の表示素子が、左眼用の表示画像と右眼用の表示画像とを生成してもよい。この場合、表示素子部101は、ディスプレイの表示領域の片側の一部を用いて、左眼用画像を生成し、反対側の一部を用いて、右眼用画像を生成する。
表示素子部101、制御部105等の一部又は全部は、フレーム102に固定されている構成に限らず、フレーム102に対して脱着可能に設けられていてもよい。例えば、スマートホン又はタブレットコンピュータ等をフレーム102に対して取り付けることで、表示素子部101、制御部105等を実現してもよい。この場合、スマートホン等にヘッドマウントディスプレイ用の表示画像を生成するアプリケーションプログラム(アプリ)を予めインストールしておけばよい。
左眼用光学系103Lは、左眼用表示素子101Lが出力した表示光を、左眼用画像としてユーザの左眼ELに導く。右眼用光学系103Rは、右眼用表示素子101Rが出力した表示光を、右眼用画像としてユーザの右眼ERに導く。左眼用光学系103Lは右眼用光学系103Rの左側(-X側)に配置されている。左眼用光学系103Lは、ユーザの左眼ELの前方(+Z方向)に配置されている。右眼用光学系103Rは、ユーザの右眼ERの前方(+Z方向)に配置されている。ユーザは、表示素子部101が生成した表示画像の虚像を正面前方(+Z方向)に視認することができる。
本実施の形態にかかるヘッドマウントディスプレイ100は、半透過型のヘッドマウントディスプレイ100である。従って、左眼用光学系103L、及び右眼用光学系103Rは、後述するコンバイナを備えている。半透過型のヘッドマウントディスプレイ100では、表示素子部101からの表示光と、外光とが、左眼EL及び右眼ERに入射する。よって、ユーザは、前方(+Z方向)の景色に表示画像が重畳した重畳画像を視認することができる。
以下、左眼用光学系103Lと右眼用光学系103R(以下、まとめて単に光学系と称する)の例について説明する。図3は、光学系を模式的に示す側面図である。なお、左眼用光学系103Lと右眼用光学系103Rとは同様の構成となっているため、図3においては、左眼用光学系103Lについてのみ説明を行う。
左眼用光学系103Lは、コンバイナ121Lと、偏光ビームスプリッタ122Lと、1/4波長板123Lと、偏光子124Lと、を備えている。コンバイナ121L、偏光ビームスプリッタ122L、1/4波長板123L、及び偏光子124Lは、図1で示したフレーム102に固定されている。
コンバイナ121Lと偏光ビームスプリッタ122Lと1/4波長板123Lは、ユーザの左眼ELの正面前方(+Z方向)に配置されている。また、コンバイナ121Lは、偏光ビームスプリッタ122Lの前方(+Z方向)に配置されている。コンバイナ121Lと偏光ビームスプリッタ122Lとの間に、1/4波長板123Lが配置されている。つまり、+Z側から-Z側に向かうにつれて、コンバイナ121L、1/4波長板123L、偏光ビームスプリッタ122L、左眼ELの順に配置されている。
左眼用表示素子101Lは、偏光ビームスプリッタ122Lの上方(+Y方向)に配置されている。つまり、左眼用表示素子101Lは、左眼ELの斜め上に配置されている。偏光子124Lは、偏光ビームスプリッタ122Lの下方(-Y方向)に配置されている。つまり、偏光子124Lは、左眼ELの斜め下に配置されている。
コンバイナ121Lはハーフミラー等のビームスプリッタであり、入射光の一部を反射して、一部を透過する。よって、後述する表示光L12のコンバイナ121Lにおける反射の比率とユーザの前方(+Z方向)からの外光L21の反射の比率とが等しいとすると、外光L21のほぼ半分がコンバイナ121Lを透過する。コンバイナ121Lは凹面鏡となっている。コンバイナ121Lは、表示光L12の反射の比率を増やし外光L21の透過の比率を減らしてもよいし、表示光L12の反射の比率を減らし外光L21の透過の比率を増やしてもよい。
偏光ビームスプリッタ122Lは、偏光状態に応じて、光を透過又は反射する。偏光ビームスプリッタ122Lとしては、反射型偏光板を用いることができる。偏光ビームスプリッタ122Lの透過軸は、紙面と平行になっている。図3において、偏光ビームスプリッタ122Lは、紙面と平行な偏光成分を透過して、紙面と直交する偏光成分を反射する。偏光ビームスプリッタ122Lは、P偏光を透過して、S偏光を反射する。無偏光の光が偏光ビームスプリッタ122Lに入射すると、P偏光の透過光と、S偏光の反射光とに分岐される。
1/4波長板123Lは、直交する偏光成分に90°の位相差を与える。光が1/4波長板123Lを透過することで、偏光状態が変化する。例えば、直線偏光が1/4波長板123Lを透過すると、円偏光に変換される。円偏光が1/4波長板123Lを透過すると直線偏光に変換される。1/4波長板123Lは、XY平面に平行に配置されている。
偏光子124Lは、斜め下方の視界を得るための下部窓として機能する。前方斜め下からの左眼ELに向かう外光L41が偏光子124Lを透過する。ユーザが偏光子124Lを介して斜め下方を視認することができる。ユーザは偏光子124Lの大きさに応じた下方視界を得ることができる。偏光子124Lは、XZ平面に沿って配置された偏光板である。
偏光子124Lは例えば、ワイヤーグリッド偏光子や、誘電体膜の偏光子である。偏光子124Lは、図3に示すようにXZ平面に平行に配置される構成に限らない。例えば偏光子124Lは、-Z側が高くなり、かつ、+Z側が低くなる傾斜をつけて配置されてもよい。一般にワイヤーグリッド偏光子は、誘電体膜の偏光子と比較して、入射する光の入射角の傾きが大きい場合であっても優れた偏光特性を有する。優れた偏光特性とは、所望の方向の偏光を透過し、それと異なる方向の偏光を反射することである。よって偏光子124Lが傾斜をつけて配置される場合には、ワイヤーグリッド偏光子を偏光子124Lとして選択するのがよい。偏光子124Lが傾斜をつけて配置され、かつ誘電体膜の偏光子を偏光子124Lとして選択する場合には、後述する不要反射光L31の入射角に最適化された偏光特性を有する誘電体膜の偏光子を選択するのがよい。
偏光子124Lとして、吸収型の偏光板を用いることができる。偏光子124Lの透過軸は、紙面と平行になっている。図3において、偏光子124Lは、紙面に平行な偏光成分を透過し、紙面に直交する偏光成分を吸収する。偏光子124Lは、P偏光を透過して、S偏光を吸収する。なお、偏光子124Lとして、反射型の偏光板を用いてもよい。偏光子124Lは、コンバイナ121Lから左眼ELまでの表示光の光路の外側に配置されている。
左眼用表示素子101Lからの表示光L11について説明する。左眼用表示素子101Lの表示面は、鉛直下方(-Y方向)に向いている。したがって、左眼用表示素子101Lからの表示光L11は、-Y方向に出射される。左眼用表示素子101Lは、例えば、液晶表示パネルを有する液晶モニタである。液晶表示パネルはバックライトからの光の偏光状態を制御することで、光を空間変調する。そのため、左眼用表示素子101Lの液晶パネルの出射側には、偏光フィルム1011Lが貼り付けられている。偏光フィルム1011Lは、紙面と直交する直線偏光を透過して、紙面と平行な直線偏光を吸収する。よって、左眼用表示素子101Lが発生する表示光L11が直線偏光となっている。図3において、表示光L11は紙面と直交する方向の直線偏光となっており、この方向を第1の方向とする。
左眼用表示素子101Lの下方(-Y方向)には偏光ビームスプリッタ122Lが傾斜して配置されている。よって、偏光ビームスプリッタ122Lは表示光L11を前方(+Z方向)に反射する。偏光ビームスプリッタ122Lは、表示光L11をコンバイナ121Lに向けて反射する。表示光L11は、偏光ビームスプリッタ122Lに対してS偏光となっている。表示光L11のほぼ全てが、偏光ビームスプリッタ122Lによって反射される。偏光ビームスプリッタ122Lで前方(+Z方向)に反射した表示光L11の反射光を表示光L12とする。
偏光ビームスプリッタ122Lで反射した表示光L12は、1/4波長板123Lを介して、コンバイナ121Lに入射する。コンバイナ121Lは、後方(-Z方向)に表示光L12を反射する。コンバイナ121Lは、表示光L12を偏光ビームスプリッタ122Lに向けて反射する。さらに、コンバイナ121Lは凹面鏡であり、表示光L12を左眼ELに向けて集光するように、表示光L12を反射する。コンバイナ121Lで反射された表示光L12の反射光を表示光L13とする。表示光L13は、1/4波長板123Lを介して、偏光ビームスプリッタ122Lに入射する。
コンバイナ121Lと偏光ビームスプリッタ122Lとの間には、1/4波長板123Lが設けられている。偏光ビームスプリッタ122Lとコンバイナ121Lとの間を往復する表示光は、1/4波長板123Lを2回透過するため、表示光の偏光方向が90°回転する。つまり、表示光L13は、表示光L11の偏光方向と直交する直線偏光となっている。図3において、1/4波長板123Lを透過した表示光L13は、紙面と平行な方向の直線偏光となり、この方向を第2の方向とする。光軸と直交する平面において、第1の方向と第2の方向とは直交する関係である。偏光ビームスプリッタ122Lの透過軸は第2の方向と平行になっている。
表示光L13は、偏光ビームスプリッタ122Lに対してP偏光となっているため、表示光L13のほぼ全てが、偏光ビームスプリッタ122Lを透過する。このように、偏光ビームスプリッタ122Lとコンバイナ121Lとの間に、1/4波長板123Lを配置することで、表示光の損失を抑制することができる。
偏光ビームスプリッタ122Lを透過した表示光L13が左眼ELに入射する。このように、左眼用光学系103Lが、左眼用表示素子101Lからの表示光を、ユーザの左眼ELに導く。表示光L13が表示画像を形成する。光学系により、ユーザの前方(+Z方向)に虚像を表示させることができる。
次に、ユーザの前方(+Z方向)からの外光L21について説明する。ユーザの前方(+Z方向)からの外光L21のほぼ半分がコンバイナ121Lを透過する。外光L21は、1/4波長板123Lを透過して、偏光ビームスプリッタ122Lに入射する。偏光ビームスプリッタ122Lは、外光L21を2つに分岐する。偏光ビームスプリッタ122Lを透過した外光L21を外光L22とする。外光L22は、紙面と平行な直線偏光となる。
外光L21のP偏光成分が偏光ビームスプリッタ122Lを透過して、外光L22となる。P偏光の外光L22は、左眼ELに入射する。外光L21のS偏光成分が偏光ビームスプリッタ122Lで反射して、左眼用表示素子101Lに入射する。外光L21は無偏光である場合、1/4波長板123Lを通過しても無偏光のままである。1/4波長板123Lを通過した無偏光の外光L21は、P偏光成分とS偏光成とがほぼ等しい量であると考えられるため、外光L21のほぼ半分を占める偏光成分であるP偏光成分が偏光ビームスプリッタ122Lを透過する。
ヘッドマウントディスプレイ100が半透過型であるため、コンバイナ121Lは、前方(+Z方向)からの外光L21と左眼用表示素子101Lからの表示光L11を合成する。ユーザの前方(+Z方向)にコンバイナ121Lを設けることで、ヘッドマウントディスプレイ100を光学シースルー方式とすることができる。ユーザの前方(+Z方向)の景色に、表示画像が重畳される。つまり、ユーザは、表示画像が重畳された景色を視認することができる。
次に、机や衣服などの物体150で反射して、上方(+Y方向)に進む不要反射光L31について説明する。不要反射光L31は、下部窓である偏光子124Lに入射する。偏光子124Lの透過軸は第2の方向と平行になっている。偏光子124Lは、P偏光を透過して、S偏光を吸収する。よって、不要反射光L31のP偏光成分のみが偏光子124Lを透過して、偏光ビームスプリッタ122Lに入射する。偏光子124Lを透過した不要反射光L31を不要反射光L32とする。
不要反射光L32は、紙面と平行な直線偏光となる。不要反射光L32は、偏光ビームスプリッタ122Lに対して、P偏光となる。よって、不要反射光L32のほぼ全てが偏光ビームスプリッタ122Lを透過して、左眼用表示素子101Lに入射する。不要反射光L32は、左眼用表示素子101Lの偏光フィルム1011Lで吸収される。これにより、不要反射光L32がフレーム102内で迷光となるのを防ぐことができる。偏光ビームスプリッタ122Lの真下(-Y側)からの不要反射光L32が表示光L13と重なって視認されることを防ぐことができ、映像品質の劣化を抑制することができる。
不要反射光L31は、物体150で反射した反射光であるため、P偏光成分よりもS偏光成分が多い。よって、S偏光成分を吸収又は反射する偏光子124Lを用いることで、効果的に不要反射光L32を遮光することができる。つまり、P偏光を透過するように偏光子124Lを配置することで、不要反射光L31を適切に遮光することができる。不要反射光L32が偏光ビームスプリッタ122Lで左眼ELの方向に反射されることがない。これにより、ユーザの下方からの不要反射光L31が、表示光L13や外光L22と重なって視認されることを防ぐことができる。よって、コントラストの低下を防ぐことができる。
次に、前方斜め下から左眼ELに向かう外光L41について説明する。外光L41は、下部窓としての偏光子124Lに入射する。偏光子124Lは、P偏光を透過して、S偏光を吸収する。よって、外光L41のP偏光成分のみが偏光子124Lを透過して、左眼ELに入射する。偏光子124Lを透過した外光L41を外光L42とする。外光L42は、偏光ビームスプリッタ122Lを介さずに、左眼ELに入射する。このように、斜め前方から左眼ELに向かう外光L41の一部が偏光子124Lで遮光され、一部が左眼ELに入射する。偏光子124Lを下部窓して用いることで、斜め下方の視界を確保することができる。
本実施の形態の構成によれば、斜め下方の視界を確保しながら、下方からの不要反射光L32が表示光L13に重なるのを防ぐことができる。よって、コントラストの低下を抑制することができる。さらに、コンバイナ121Lと左眼ELとの間に、偏光ビームスプリッタ122L及び1/4波長板123Lが配置されている。このため、表示光L13の輝度低下を防ぐことができる。高品質な表示画像を得ることができる。特にARやMRに用いられる光学式シースルータイプのヘッドマウントディスプレイでは、外光と同程度に明るく高コントラストの表示画像を得ることが重要である。本実施の形態の構成により、明るく高コントラストの表示画像を得ることができる。よって、適切に外光と表示光とを重畳することができる。
さらに、偏光子124Lを下部窓として用いることで、斜め下方まで視界を拡げることができ、開放感の高い状態で使用することができる。さらに、足下周辺が見えることができるため、ユーザ前方の机などに設置された操作機器などを視認することができる。
特許文献1の図5の構成では、回折格子を用いているため、波長依存性が生じてしまう。よって、特許文献1では、表示画像に下方からの外光に含まれる特定の波長の光が、表示画像に重畳してしまうおそれがある。本実施の形態では、波長依存性のない偏光子を用いているため、特許文献1の図5に比べて、適切に外光と表示光とを重畳することができる。
実施の形態2.
本実施の形態にかかるヘッドマウントディスプレイについて、図4、図5を用いて説明する。図4は、ヘッドマウントディスプレイの光学系を模式的に示す側面図である。図5は、ヘッドマントディスプレイの光学系を模式的に示す上面図である。実施の形態2では、実施の形態1の構成に対して、側部窓となる側方偏光子125L、及び側方偏光子125Rが追加されている。
側方偏光子125L、及び側方偏光子125R以外の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。例えば、外光や表示光は、実施の形態1と同様となっているため、図4、及び図5では、外光や表示光が省略されている。また、図5では、説明の明確化のため、左眼用表示素子101L、右眼用表示素子101Rを省略している。側方偏光子125L、及び側方偏光子125Rは、偏光子124Lと同様に、吸収型偏光板となっている。もちろん、側方偏光子125L、及び側方偏光子125Rは、吸収型の偏光板に限られるものではなく、反射型の偏光板であってもよい。
側方偏光子125Lは、ヘッドマウントディスプレイ100の左側面のうち、偏光ビームスプリッタ122Lと偏光子124Lとの間の空間の左側方(-X側)に配置されている。ヘッドマウントディスプレイ100の左側面とは、ヘッドマウントディスプレイ100における左側方(-X側)の端面のことである。つまり、側方偏光子125Lは、ヘッドマウントディスプレイ100の側面の一部を構成するように配置されている。具体的には、偏光ビームスプリッタ122L及び偏光子124Lよりも左側(-X側)に、側方偏光子125Lが配置されている。側方偏光子125Lは、偏光子124Lが透過する直線偏光と同じ方向の直線偏光を透過する。つまり、側方偏光子125Lは、P偏光を透過して、S偏光を吸収する。
ZY平面視において、側方偏光子125Lは、偏光ビームスプリッタ122Lの傾斜角度に応じた三角形状の窓になっている。もちろん、側方偏光子125Lの形状は、三角形以外の形状であってもよい。側方偏光子125Lは、左側(-X側)の側部窓として機能する。つまり、ユーザは側方偏光子125Lを介して左側(-X側)の景色を視認することができる。ユーザはコンバイナ121Lよりも左側(-X側)に視界を得ることができる。
側方偏光子125Rは、ヘッドマウントディスプレイ100の右側面のうち、偏光ビームスプリッタ122Rと偏光子124Rとの間の空間の右側方(+X側)に配置されている。ヘッドマウントディスプレイ100の右側面とは、ヘッドマウントディスプレイ100における右側方(+X側)の端面のことである。つまり、側方偏光子125Rは、ヘッドマウントディスプレイ100の側面の一部を構成するように配置されている。具体的には、偏光ビームスプリッタ122R及び偏光子124Rよりも右側(+X側)に、側方偏光子125Rが配置されている。側方偏光子125Rは、偏光子124Rが透過する直線偏光と同じ方向の直線偏光を透過する。つまり、側方偏光子125Rは、P偏光を透過して、S偏光を吸収する。
ZY平面視において、側方偏光子125Rは、偏光ビームスプリッタ122Lの傾斜角度に応じた三角形状の窓になっている。もちろん、側方偏光子125Rの形状は、三角形以外の形状であってもよい。側方偏光子125Rは、右側(+X側)の側部窓として機能する。つまり、ユーザは側方偏光子125Rを介して右側(+X側)の景色を視認することができる。ユーザはコンバイナ121Rよりも右側(+X側)に視界を得ることができる。
偏光子124Lと側方偏光子125Lとは、1つの偏光子を折り曲げて成形されてもよく、曲面形状に成形されてもよい。偏光子124Rと側方偏光子125Rとは、1つの偏光子を折り曲げて成形されてもよく、曲面形状に成形されてもよい。ヘッドマウントディスプレイ100は、偏光子124Lと偏光子124Rとを有する構成に限らず、偏光子124Lだけ有していても、偏光子124Rだけ有していてもよい。
ヘッドマウントディスプレイ100の側面の一部領域に側方偏光子125L、125Rを配置することで、左右両側に広い視界を得ることができる。よって、外光と表示光とを適切に重畳させながら、さらに開放感を高めることができる。
図3~図5は、光学系の一例を示すものであり、光学系は、図3~図5の構成に限られるものではない。光学系は、表示素子部101からの表示光と外光とを、左眼EL及び右眼ERに導くことができるものであればよい。例えば、コンバイナ121Lとして、平面鏡のハーフミラーを用いることができる。この場合、表示光を左眼ELに集光するためのレンズ等を偏光ビームスプリッタ122Lと左眼用表示素子101Lとの間に配置すればよい。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態1、2に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
EL 左眼
ER 右眼
100 ヘッドマウントディスプレイ
101 表示素子部
101L 左眼用表示素子
101R 右眼用表示素子
102 フレーム
103L 左眼用光学系
103R 右眼用光学系
121L、121R コンバイナ
122L、122R 偏光ビームスプリッタ
123L、123R 1/4波長板
124L、124R 偏光子
125L、125R 側方偏光子
L11~L13 表示光
L21、L22 外光
L31、L32 不要反射光
L41、L42 外光

Claims (5)

  1. 表示画像を形成するための表示光と、ヘッドマウントディスプレイを装着したユーザの前方からの外光とを合成するコンバイナと、
    前記コンバイナと前記ユーザの左眼及び右眼との間に配置され、偏光状態に応じて光を透過又は反射する偏光ビームスプリッタであって、前記表示光を前記コンバイナに向けて反射するとともに、前記コンバイナで反射した前記表示光を透過する偏光ビームスプリッタと、
    前記偏光ビームスプリッタと前記コンバイナとの間に配置された1/4波長板と、
    前記偏光ビームスプリッタの下に配置され、下部窓として機能し、前記偏光ビームスプリッタが透過する偏光成分と同じ偏光成分を透過する偏光子と、を備えたヘッドマウントディスプレイ。
  2. 前記偏光子が、P偏光を透過し、S偏光を反射又は吸収する請求項1に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  3. 前記偏光子の透過軸と平行な直線偏光を前記偏光ビームスプリッタが透過する請求項1、又は2に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  4. 前記表示光を発生する表示素子をさらに備え、
    前記表示素子が発生する前記表示光が、前記偏光ビームスプリッタの透過軸と直交する直線偏光となっている請求項1~3のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  5. ヘッドマウントディスプレイの側面の一部を構成するように配置された側方偏光子をさらに備えた請求項1~4のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイ。

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