JP7258418B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動輪に走行のための駆動力を供給する内燃機関、及びこの内燃機関に従動してエアコンディショナの冷媒を圧縮するコンプレッサが搭載された車両の制御装置に関する。
車両の室内の温度調節のために働くエアコンディショナは、内燃機関からエンジントルクの供給を受けて回転するコンプレッサにより気体の冷媒を圧縮し、その圧縮した冷媒をコンデンサにおいて放熱させ液体化した後、エバポレータに導いて気化させ、室内の空気と熱交換するものである。
内燃機関と冷媒圧縮用コンプレッサとの間には、両者を断接するクラッチ(特に、マグネットクラッチ)が介在している。内燃機関及び補機の運転制御を司る電子制御装置(Electronic Control Unit)は、エアコンディショナの作動時に、クラッチを締結して内燃機関とコンプレッサとを接続し、コンプレッサを稼働させる。翻って、エアコンディショナの非作動時には、クラッチを開放し、コンプレッサを内燃機関から切り離してその稼働を停止させる。
コンプレッサを稼働させるときには、内燃機関に対する機械的な負荷が急増し、これに起因してエンジン回転数が低落し、車両にショックを与える懸念がある。そこで、クラッチの締結に先んじて、スロットルバルブの開度を拡大して気筒に充填される吸気量及び燃料噴射量を増量しながら点火タイミングを遅角する準備期間を設け、当該期間中にリザーブトルクを確保する。リザーブトルクとは、内燃機関が出力可能なエンジントルクの余裕分、換言すれば、点火タイミングをMBT(Minimum advance for Best Torque)に設定すれば得られたはずのエンジントルクと、現在の点火タイミングによるエンジントルクとの差分のことである。リザーブトルクは、点火タイミングをMBTから遅らせるほど大きくなる。そして、準備期間を経た後に、クラッチを締結し、かつ遅角していた点火タイミングを進角してリザーブトルクを解放、つまりはエンジントルクを増強することで、コンプレッサの稼働による負荷を補償する。
また、稼働していたコンプレッサを停止させるときには、内燃機関に対する機械的な負荷が急減し、これに起因してエンジン回転数が上昇し、車両にショックを与える懸念がある。そこで、クラッチの開放とともに、点火タイミングを速やかに遅角してエンジントルクを低減し、コンプレッサによる負荷の消失を相殺する。しかる後、スロットルバルブの開度を縮小して気筒に充填される吸気量及び燃料噴射量を減量しながら、一旦遅角した点火タイミングを進角する(以上、例えば下記特許文献を参照)。
特開2018-189063号公報
しかしながら、運転者がアクセルペダルを踏み込んでおり、既にスロットルバルブの開度がある程度以上に大きいと、それからさらにスロットルバルブを拡開する操作を行ったとしても、気筒に充填される吸気量が然程または殆ど増加せず、燃料噴射量を顕著に増量することもできない。
そのような状況下において、クラッチを締結しコンプレッサを稼働させようとして、スロットルバルブの開度の拡大とともに点火タイミングを遅角すると、内燃機関から車両の駆動輪に供給される回転駆動力が低減し、エンジン回転数の低落とともに、運転者を含む搭乗者の身体に明確に知覚される振動、車体が前後に揺動するようなしゃくりを引き起こすおそれがある。そうでなくとも、運転者が所望する加速性能を得られない可能性がある。
本発明は、以上の問題に初めて着目してなされたものであり、車両に搭載されたエアコンディショナの冷媒圧縮用コンプレッサを稼働させる際の、車体へのショックの発生や車両の加速のもたつきをできる限り小さく抑えることを所期の目的としている。
本発明では、内燃機関及び車室内空調用のエアコンディショナが搭載された車両の制御装置であって、内燃機関とエアコンディショナの冷媒圧縮用コンプレッサとの間に介在するクラッチを締結してコンプレッサを稼働させる際、内燃機関の気筒に連なる吸気通路上に設けられたスロットルバルブの開度が、それからさらにスロットルバルブを拡開しても気筒に吸入される吸気量が然程または殆ど増加しないであろうと思しき閾値以下である場合には、コンプレッサを稼働させるべき条件が成立してから実際にクラッチを締結するまでの準備期間中に、スロットルバルブの開度を運転者が操作するアクセルペダルの踏込量に対応する開度よりも拡大しながら準備期間の直前と比べて点火タイミングを遅角させ当該準備期間を経た後にクラッチを締結しかつ遅角していた点火タイミングを準備期間の直前の点火タイミングに近づけるよう進角させるが、スロットルバルブの開度が前記閾値を上回っている場合には、コンプレッサを稼働させるべき条件が成立してから実際にクラッチを締結するまでの準備期間中に、準備期間の直前と比べてスロットルバルブの開度を拡大するが点火タイミング遅角させず、当該準備期間を経た後にクラッチを締結することとし、スロットルバルブの開度が前記閾値を上回っている場合における前記準備期間を、スロットルバルブの開度が前記閾値以下である場合における前記準備期間よりも短縮する制御装置を構成した。
スロットルバルブの開度に対する閾値は、そのときの内燃機関の回転数が高いほど低く設定することが好ましい。
本発明によれば、エアコンディショナの冷媒圧縮用コンプレッサを稼働させる際の車体へのショックの発生や車両の加速のもたつきを小さく抑えることができる。
本発明の一実施形態における内燃機関及び制御装置の概略構成を示す図。 同実施形態における車両用エアコンディショナの構成を示す図。 同実施形態の制御装置が実施する制御の内容を説明するタイミング図。 同実施形態の制御装置が実施する制御における、エンジン回転数とスロットバルブ開度の閾値との関係を示す図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態において車両の駆動源となる内燃機関の概要を示す。内燃機関は、例えば火花点火式の4ストロークエンジンであり、複数の気筒1(例えば、三気筒エンジン。図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
外部EGR(Exhaust Gas Recirculation)装置2は、いわゆる高圧ループEGRを実現するものである。
図2に、車両の室内の空調を行うエアコンディショナ5の構成を示す。エアコンディショナ5は、冷媒を圧縮し高圧化するコンプレッサ51と、圧縮された高圧冷媒を放熱させて液化させるコンデンサ52と、コンデンサ52を強制的に空冷するためのコンデンサファン53と、液化しなかった気体の冷媒を液化した冷媒から分離するレシーバ54と、液化した冷媒を噴出させるエキスパンションバルブ55と、噴出して気化した冷媒を受け入れ室内の空気と熱交換させるエバポレータ56と、高温化した内燃機関の冷却水を受け入れ室内の空気と熱交換させるヒータコア59と、室内の空気を吸引しエバポレータ56に向けて吐出してその空気を再び室内に送り込むブロワファン57と、ブロワファン57から吐出されエバポレータ56を通り抜けた空気をどの程度ヒータコア59に吹き当てるかを調節するエアミックスダンパ50とを要素に含む。コンプレッサ51、コンデンサ52、レシーバ54、エキスパンションバルブ55及びエバポレータ56は、ループする冷媒流路により接続してある。
コンプレッサ51は、内燃機関に付随する補機の一種であり、内燃機関の出力軸であるクランクシャフトからエンジントルクの伝達を受けて回転駆動され、冷媒を圧縮する。内燃機関のクランクシャフトとコンプレッサ51との間には、両者の接続を断接切換可能なマグネットクラッチ6が介在する。尤も、クラッチ6は、マグネットクラッチには限定されず、液圧(油圧)制御される態様のクラッチであっても構わない。内燃機関に従動するコンプレッサ51の回転数は、エンジン回転数に比例する。
コンデンサ52は、車両のエンジンルームにおける走行風が当たる部位に配置しており、コンデンサファン53を回転させているか否かにかかわらず、車両の走行中にエンジンルームに吹き込む走行風により冷却される。コンデンサ52の背後には、内燃機関の冷却水を放熱させるラジエータ7が控えている。ラジエータ7もまた、走行風により冷却される。
コンデンサファン53は、内燃機関の冷却水を放熱させるラジエータ7を強制的に空冷するためのラジエータファンをも兼ねている。コンデンサファン兼ラジエータファン53は、ラジエータ7の背後に位置し、前方から空気を吸引して後方に吐出することで、コンデンサ52及びラジエータ7をともに冷却する。
ブロワファン57から吐出された空気は、エバポレータ56を通過する際に、冷媒から冷熱を得(冷媒に熱を奪われ)て低温化する。同時に、当該空気に含まれていた水蒸気が凝縮してエバポレータ56に付着し、湿度が低下する。エバポレータ56は、夏期に室内の温度を低下させる冷房のためだけでなく、冬季に室内の湿度を低下させて車両の窓ガラスの曇りを低減する役割をも担う。
エアミックスダンパ50は、エバポレータ56を通過した空気のうち、ヒータコア59を通過して室内に向かう空気の量と、ヒータコア59を迂回して室内に向かう空気の量との割合を調節する。このエアミックスダンパ50により、室内に吹き出す風の温度を調整することが可能である。
本実施形態の車両の制御装置たるECU0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。ECU0は、複数基のECUまたはコントローラが、CAN(Controller Area Network)等の電気通信回線を介して相互に通信可能に接続されてなるものであることがある。
ECU0の入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサ(エンジン回転センサ)から出力されるクランク角信号b、運転者によるアクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、運転者が要求するエンジン負荷率)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、内燃機関の冷却水温を検出する水温センサから出力される水温信号e、外気温を検出する外気温センサから出力される外気温信号f、吸気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号g、エバポレータ56若しくはその近傍またはその下流の温度を検出する温度センサから出力されるエバポレータ温信号h、エアコンディショナ5のコンデンサ52から流下する(コンデンサの下流52かつエキスパンションバルブ55の上流の)冷媒の圧力を検出する冷媒圧センサから出力される冷媒圧信号m、車室内の温度を検出する室内温センサから出力される室内温信号t等が入力される。
ECU0の出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ23に対して開度操作信号l、マグネットクラッチ6に通電する電気回路上のスイッチに対してクラッチ締結信号o等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、h、m、tを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、それらエンジン回転数及び吸気量に基づき、吸気量に見合った要求燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、要求EGR率(または、EGRガス量)、エアコンディショナ5のコンプレッサ51の稼働のON/OFF等といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、oを出力インタフェースを介して印加する。
ECU0は、エアコンディショナ5を作動させる旨の指令が搭乗者によって与えられ、コンプレッサ51を稼働させて冷媒の圧縮を実行するべき条件が成立したとき、マグネットクラッチ6を締結し、内燃機関のクランクシャフトとコンプレッサ51とを接続する。コンプレッサ51を稼働させるべき条件とは、典型的には、エバポレータ温信号hを参照して知得されるエバポレータ温度が所定の稼働条件温度よりも上昇したことである。エアコンディショナ5を作動させる旨の指令は、例えば、搭乗者がコックピット内に設けられたエアコンスイッチを手指でONに操作することを通じて行われる。
翻って、コンプレッサ51を停止するべき条件が成立したときには、マグネットクラッチ6の締結を解除して、内燃機関のクランクシャフトとコンプレッサ51とを切り離す。コンプレッサ51を停止するべき条件とは、例えば、エバポレータ温度が所定の停止条件温度よりも低下したことである。停止条件温度の値は、上記の稼働条件温度の値よりもやや(通常、1℃ないし2℃程度)低い。
ECU0は、コンプレッサ51を稼働させる場合、コンプレッサ51を稼働させない場合と比較して、同じアクセルペダルの踏込量即ち要求負荷率に対するスロットルバルブ32の開度をより大きく拡大し、気筒1に充填される吸気量及び燃料噴射量を増量する。これにより、コンプレッサ51が消費する回転駆動力を補う。
図3に、本実施形態のECU0がコンプレッサ51を稼働または停止させる際に実行する制御の内容を示す。原則として、ECU0は、図3に実線で表しているように、コンプレッサ51を稼働させるべき条件が成立したと判断した時点t1から、実際にマグネットクラッチ6を締結する時点t2までの間の準備期間において、スロットルバルブ32の開度を要求負荷率等に対応した大きさよりも拡大させる操作を行い、かつ点火タイミングをそのときのエンジン回転数及び要求負荷率等に対応したタイミングよりも遅角させる。これは、気筒1に充填される吸気量及び燃料噴射量を増量しながら、点火タイミングの遅角によりエンジントルクの増大を抑制する、即ちコンプレッサ51を稼働させるために費やすリザーブトルクを予め蓄えておくための処理である。周知の通り、内燃機関の出力するエンジントルクは、点火タイミングをMBT点に設定したときに最大化し、点火タイミングをMBT点から遅角(または、進角)させるほど低下する。点火タイミングが遅角する結果、準備期間中に車両の走行及び(コンプレッサ51以外の)補機の稼働のために供給されるエンジントルクは大きくは変動しない。
しかして、ECU0は、準備期間を経過した後の時点t2において、マグネットクラッチ6に通電してこれを締結するとともに、準備期間中に遅角していた点火タイミングを、そのときのエンジン回転数及び要求負荷率等に対応した本来のタイミングまたはそれに近いタイミングまで速やかに進角させる。結果、準備期間中に確保していた(実際には出力されていなかった)リザーブトルクが出力されて、内燃機関のクランクシャフトからマグネットクラッチ6を介してコンプレッサ51に伝達され、コンプレッサ51が稼働するようになる。
準備期間中に確保していた必要十分量のリザーブトルクをコンプレッサ51に供給することができるため、マグネットクラッチ6の締結により車両の駆動輪やコンプレッサ51以外の補機に供給するべきエンジントルクが急減してエンジン回転数が急落し車両にショックを与える問題を適切に回避できる。
その後、コンプレッサ51を停止するべき条件が成立したと判断した時点t3で、ECU0は、マグネットクラッチ6への通電を遮断し、締結していたマグネットクラッチ6を開放する。このとき、ECU00は、点火タイミングをそのときのエンジン回転数及び要求負荷率等に対応したタイミングよりも遅角させる。マグネットクラッチ6を開放すると、コンプレッサ51による内燃機関に対する機械的負荷が失われることから、その分だけエンジントルクを低減する必要が生じる(さもなくば、エンジン回転数が吹き上がってしまう可能性がある)。だが、スロットルバルブ32の開度を縮小する操作を行ったとしても、瞬時には気筒1に充填される吸気量が減少せず、エンジントルクを低減できない。そこで、まずは点火タイミングを速やかに遅角させることで、エンジントルクを減少させる。
コンプレッサ51に供給していた分のエンジントルクを適時に削減することができるため、マグネットクラッチ6の開放により車両の駆動輪やコンプレッサ51以外の補機に供給されるエンジントルクが急増してエンジン回転数が急上昇し車両にショックを与える問題を適切に回避できる。
そして、点火タイミングの遅角を実行した後、スロットルバルブ32の開度を要求負荷率等に対応した大きさに近づけるように縮小する操作を行い、かつ点火タイミングをそのときのエンジン回転数及び要求負荷率等に対応したタイミングに近づけるように進角させる。これは、気筒1に充填される吸気量及び燃料噴射量を減量しながら、点火タイミングの進角によりエンジントルクのそれ以上の減少を抑制するための処理である。点火タイミングが進角する結果、車両の走行及びコンプレッサ51以外の補機の稼働のために供給されるエンジントルクは大きくは変動しない。最終的に、時点t4にて、スロットルバルブ32の開度がそのときの要求負荷率等に対応した本来の開度に復帰し、並びに点火タイミングがそのときのエンジン回転数及び要求負荷率等に対応した本来のタイミングに復帰する。
ところで、スロットルバルブ32の開度がある程度(例えば、30%ないし40%)以上に大きく開いていると、それからさらにスロットルバルブ32を拡開する操作を行ったとしても、気筒1に充填される吸気量は然程または殆ど増加しない。吸気量が増加しない以上、燃料噴射量を顕著に増量することもできず、気筒1で燃料を燃焼させて得られるエンジントルクも増大しないことになる。
コンプレッサ51を稼働させるべき条件が成立した時点t1にて、運転者がアクセルペダルを踏み込んでおり、既にスロットルバルブの開度32が大きく開いている状況の下で、マグネットクラッチ6を締結する時点t2までの間の準備期間中に点火タイミングを遅角化すると、内燃機関から車両の駆動輪に供給される回転駆動力が低減し、エンジン回転数の低落とともに、運転者を含む搭乗者の身体に明確に知覚される振動、しゃくり現象を引き起こすおそれがあり、あるいは、運転者が所望する加速性能を得られない。
そこで、本実施形態のECU0は、コンプレッサ51を稼働させるべき条件が成立した時点t1におけるアクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度が閾値T以下である場合には、原則通り、マグネットクラッチ6の締結前にスロットルバルブの開度32を徐々に拡大しつつ点火タイミングを徐々に遅角させ、しかる後にマグネットクラッチ6を締結しかつ遅角していた点火タイミングを進角させる。
だが、時点t1におけるアクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度が閾値Tを上回っている場合には、例外的に、図3に鎖線で表しているように、マグネットクラッチ6の締結前に点火タイミングを遅角しない。従って、マグネットクラッチ6の締結前に遅角した点火タイミングをマグネットクラッチ6の締結後に進角させることもない。この場合において、コンプレッサ51を稼働させるべき条件が成立した時点t1以降、実際にマグネットクラッチ6を締結する時点t2’までの期間中に、スロットルバルブ32の開度を拡大する操作は実行してもよい。スロットルバルブ32を拡開することで、気筒1に充填される吸気量及び燃料噴射量は大して増量しないとしても、内燃機関のポンピングロスは軽減されるからである。
また、時点t1でアクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度が閾値Tを上回っている場合にマグネットクラッチ6を締結する時点t2’は、時点t1でアクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度が閾値T以下である場合のマグネットクラッチ6の締結時点t2よりも早くなる。即ち、前者の場合、後者の場合と比較して、時点t1から時点t2’までの期間の長さがより短縮される。時点t1から時点t2’までの期間が0または0に近いこともあり得る。既にスロットルバルブ32の開度が閾値Tよりも大きく、内燃機関の出力が増大していることから、マグネットクラッチ6を締結しても駆動輪に供給される駆動力が低減する度合いは相対的に小さく、運転者を含む搭乗者に知覚されるようなショックが発生する懸念は少ないと考えられるためである。加えて、マグネットクラッチ6を締結する時点t2’以後に、スロットルバルブ32の開度を拡大することもあり得る。
図4に示すように、時点t1におけるアクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度と比較するべき閾値は、時点t1におけるエンジン回転数が高いほど低く設定することができる。エンジン回転数が高いほど、そのときの内燃機関の出力が大きく、かつ車速も高い。それ故、マグネットクラッチ6を締結したときのショックが小さく、マグネットクラッチ6を早期に締結してコンプレッサ51の稼働を早めることが許容される。
同様のことは、締結しているマグネットクラッチ6を切り離してコンプレッサ51の稼働を停止させる際にも当てはまる。本実施形態のECU0は、コンプレッサ51を停止するべき条件が成立した時点t3におけるアクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度が閾値T以下である場合には、図3に実線で表しているように、マグネットクラッチ6の切断時t4に点火タイミングを遅角させ、しかる後にスロットルバルブの開度32を徐々に縮小しつつ点火タイミングを徐々に進角させる。
だが、時点t3におけるアクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度が閾値Tを上回っている場合には、図3に鎖線で表しているように、マグネットクラッチ6の切断時に点火タイミングを遅角しない。従って、マグネットクラッチ6の切断に伴い遅角した点火タイミングを再び進角させることもない。この場合において、コンプレッサ51を停止するべき条件が成立した時点t3以降、拡大させていたスロットルバルブ32の開度を縮小する操作を実行することがある。
本実施形態では、内燃機関及び車室内空調用のエアコンディショナ5が搭載された車両の制御装置であって、内燃機関とエアコンディショナ5の冷媒圧縮用コンプレッサ51との間に介在するクラッチ6を締結してコンプレッサ51を稼働させる際、スロットルバルブ32の開度が閾値T以下である場合には、クラッチ6の締結前にスロットルバルブ32の開度を拡大して内燃機関の気筒1に充填するべき吸気量を増量しつつ点火タイミングを遅角させる期間を設け、当該期間を経た後にクラッチ6を締結しかつ遅角していた点火タイミングを進角させるが、スロットルバルブ32の開度が閾値Tを上回っている場合には、クラッチ6の締結前に点火タイミングを遅角させない制御装置0を構成した。本実施形態によれば、クラッチ6を締結して冷媒圧縮用コンプレッサ51を稼働させる際の車体へのショックの発生や車両の加速のもたつきを小さく抑えることができる。
加えて、本実施形態では、スロットルバルブ32の開度が閾値Tを上回っている場合に、スロットルバルブ32の開度が閾値T以下である場合と比較して、クラッチ6を締結してコンプレッサ51を稼働させるべき条件が成立してから実際にクラッチ6を締結するまでの期間を短縮する。また、スロットルバルブ32の開度に対する閾値Tを、そのときのエンジン回転数が高いほど低く設定する。これらにより、車両にショックが発生するおそれが小さい状況下において、速やかにクラッチ6を締結してコンプレッサ51の稼働を開始することが可能となり、冷房性能を高く保つことができる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。例えば、内燃機関とコンプレッサ51との間に介在するクラッチ6は、マグネットクラッチには限定されず、液圧(油圧)制御される態様のクラッチであっても構わない。
その他、各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両に搭載される内燃機関及びエアコンディショナの制御に適用できる。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
11…インジェクタ
32…スロットルバルブ
5…エアコンディショナ
51…冷媒圧縮用コンプレッサ
6…クラッチ
a…車速信号
b…クランク角信号
j…燃料噴射信号
k…開度操作信号
o…クラッチ締結信号
T…閾値

Claims (2)

  1. 内燃機関及び車室内空調用のエアコンディショナが搭載された車両の制御装置であって、
    内燃機関とエアコンディショナの冷媒圧縮用コンプレッサとの間に介在するクラッチを締結してコンプレッサを稼働させる際、
    内燃機関の気筒に連なる吸気通路上に設けられたスロットルバルブの開度が、それからさらにスロットルバルブを拡開しても気筒に吸入される吸気量が然程または殆ど増加しないであろうと思しき閾値以下である場合には、コンプレッサを稼働させるべき条件が成立してから実際にクラッチを締結するまでの準備期間中に、スロットルバルブの開度を運転者が操作するアクセルペダルの踏込量に対応する開度よりも拡大しながら準備期間の直前と比べて点火タイミングを遅角させ当該準備期間を経た後にクラッチを締結しかつ遅角していた点火タイミングを準備期間の直前の点火タイミングに近づけるよう進角させるが、
    スロットルバルブの開度が前記閾値を上回っている場合には、コンプレッサを稼働させるべき条件が成立してから実際にクラッチを締結するまでの準備期間中に、準備期間の直前と比べてスロットルバルブの開度を拡大するが点火タイミング遅角させず、当該準備期間を経た後にクラッチを締結することとし、
    スロットルバルブの開度が前記閾値を上回っている場合における前記準備期間を、スロットルバルブの開度が前記閾値以下である場合における前記準備期間よりも短縮する制御装置。
  2. スロットルバルブの開度に対する前記閾値を、そのときの内燃機関の回転数が高いほど低く設定する請求項1記載の制御装置。
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