JP6238595B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載される内燃機関及び発電機の制御を司る制御装置に関する。
車両に搭載された内燃機関において、その運転状況に応じて燃料噴射を一時中断する燃料カットを行うことが知られている(例えば、下記特許文献を参照)。通常、アクセルペダルの踏込量が0または0に近い閾値以下となり、かつエンジン回転数が燃料カット許可回転数以上あるときに、燃料カットを開始する。そして、アクセルペダルの踏込量が閾値を上回った、エンジン回転数が燃料カット復帰回転数まで低下した等の何れかの条件が成立したときに、燃料カットを終了、燃料噴射を再開する。
上述の通り、燃料カット終了条件には、エンジン回転数の低下が含まれている。燃料カットの期間を少しでも引き延ばして燃費を稼ぐには、燃料カット中のエンジン回転の減速を遅らせる必要がある。そのために、アクセルペダルの踏込量が0またはほぼ0である燃料カット中にスロットルバルブを敢えて開き、内燃機関の吸気抵抗ひいてはポンピングロスを低減させることが行われる。
特開2012−193648号公報
しかしながら、このようなものであると、燃料カット終了条件が成立し燃料噴射及び着火燃焼を再開する時点で、既にスロットルバルブの開度が大きく、サージタンク内の吸気圧力が高まっている状態になる。それ故、燃料カット終了条件の成立を引き金としてスロットルバルブを閉じる方向に操作したとしても、気筒に充填される吸気量が多くなることは避けられず、これに見合った量の燃料を噴射する結果、車軸に入力されるトルクが急増して車両の飛び出し感等のショックを発生させる懸念があった。
以上に着目してなされた本発明は、内燃機関における燃料カットの終了の際に車両にショックが発生することを抑止しようとするものである。
本発明では、車両に搭載される内燃機関及び内燃機関のクランクシャフトから駆動力の伝達を受けて発電する発電機を制御するものであって、燃料カット条件の成立に伴い内燃機関における燃料噴射を一時中止する燃料カットを実施し、燃料カット終了条件の成立に伴い当該燃料カットを終了して燃料噴射を再開し、燃料カット中、内燃機関のスロットルバルブをアクセルペダルの踏込量によらない開度に開いておくとともに、燃料カット終了条件の成立以後、当該スロットルバルブをアクセルペダルの踏込量に応じた目標開度に追従させるように縮小する操作を行い、なおかつ、当該目標開度に対応した予定吸気圧力とそのときの実際の吸気圧力との差分が大きいほど発電機による発電量を大きくする制御を実施し、燃料カット終了条件の成立後、スロットルバルブを目標開度に追従させるように縮小する操作を開始するまでの間に時間差を設けることとし、燃料カット終了条件が成立するまでの燃料カット期間の長さが長いほど若しくは燃料カット期間中に排気浄化用の触媒に流入した空気量が多いほど、前記時間差を長くする、または、燃料カット終了条件の成立後、スロットルバルブを目標開度操作に追従させるように縮小する操作を行う際のスロットルバルブ開度の変化速度を遅らせることとし、燃料カット終了条件が成立するまでの燃料カット期間の長さが長いほど、若しくは燃料カット期間中に排気浄化用の触媒に流入した空気量が多いほど、前記変化速度を遅くする制御装置を構成した。
燃料カットの終了の際、発電機による発電量を増大させるようにすれば、内燃機関の出力するエンジントルクが急増したとしても、その一部を発電機において消費し、車軸に入力されるトルクの急増を抑制することができるので、車両の飛び出し感その他のショックが抑えられる。
なお、スロットルバルブの開度の変化とサージタンク内の吸気圧力の変化との間には、タイムラグが存在する。即ち、スロットルバルブを目標開度に向けて操作したとしても、実際の吸気圧力(換言すれば、気筒に充填される吸気量)は即時には当該目標開度に対応する吸気圧力(吸気量)には到達しない。燃料カット終了条件の成立後において、発電機の発電量をスロットルバルブの現在開度または目標開度を基に設定すると、内燃機関に対する発電機の機械的な負荷が実際に出力されるエンジントルクと釣り合わず、車両にショックが発生する問題を十分に解消できないおそれがある。よって、発電機の発電量を実際の吸気圧力を参照して調整することとし、発電機の機械的負荷を余剰のエンジントルクの大きさにできるだけ近づけることが望ましい。
燃料噴射を伴わずに内燃機関が惰性で回転を続ける燃料カット中は、燃料成分を含まない空気が気筒から排気通路を経由して排気浄化用の触媒に流入する。これにより、触媒に多量の酸素が吸着し、同触媒によるNOxの還元能力が低下する。NOxの還元能力を回復させるには、触媒に吸蔵されている酸素を速やかに放出、消費させる必要がある。
そこで、燃料カット終了条件の成立後、スロットルバルブを目標開度に追従させる操作を開始するまでの間に時間差を設けるか、スロットルバルブを目標開度に追従させる操作を行う際のスロットルバルブ開度の変化速度を遅らせる。即ち、燃料カット中に大きく開いていたスロットルバルブを燃料カット終了条件の成立後に目標開度に向けて絞る操作を遅延させる。さすれば、燃料カット終了条件の成立直後の時期において、吸気圧力を高める(気筒に充填される吸気量を増す)とともに燃料噴射量を増量して混合気の空燃比をリッチ化し、触媒に吸蔵されている酸素の放出を促すことが可能となる。吸気圧力を高めておけば(吸気量を増しておけば)、混合気の空燃比を気筒内での燃焼に支障を来さない限界未満に抑えながら、触媒に流入する燃料成分の量を増すことができる。上記の時間差または変化速度は、燃料カット終了条件が成立するまでの燃料カット期間の長さ、または燃料カット期間中に排気浄化用の触媒に流入した空気量に応じて調整することが望ましい。
本発明によれば、燃料カットの終了の際に車両の飛び出し感等のショックが発生することを効果的に抑止できる。
本発明の一実施形態における内燃機関の概略構成を示す図。 同実施形態における車両の電装系の概略構成を示す図。 同実施形態の制御装置が実施する処理の手順例を示すフロー図。 同実施形態の制御装置が実施する制御の基本要素を説明するタイミング図。 制御装置が実施する制御の模様を示すタイミング図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式の4ストロークエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
車両には、各種の電気負荷が実装されている。具体例としては、エアコンディショナの送風用ブロワ、リアガラスの曇りを取るデフォッガ、オーディオ機器、カーナビゲーションシステム、照明灯(ヘッドランプ、テールランプ、フォグランプ、ウィンカ(ターンシグナルランプ)等)、内燃機関の冷却水を強制空冷するラジエータのファン、電動パワーステアリング装置、等を挙げることができる。
図2に、車両の電装系の概要を示す。エアコンディショナの冷媒圧縮用コンプレッサは、内燃機関のクランクシャフトから回転駆動力の伝達を受けて回転駆動され、冷媒を圧縮する。コンプレッサとクランクシャフトとの間には、断接切換可能なマグネットクラッチ61が介在している。エアコンディショナを稼働するときには、マグネットクラッチ61に車載のバッテリ62及び/または発電機63からの電流を通電し、マグネットクラッチ61を締結する。逆に、エアコンディショナを稼働しないときには、マグネットクラッチ61に通電せず、クラッチ61を切断する。マグネットクラッチ61への通電及びその遮断は、リレースイッチ64のON/OFFによって行う。
送風用ブロワを回転駆動するモータ66や、デフォッガとしてリアガラスに敷設された電熱線ヒータ68等は、バッテリ62及び/または発電機63から電力供給を受けて作動する。モータ66やヒータ68への通電及びその遮断は、リレースイッチ67のON/OFF、または半導体スイッチング素子(パワートランジスタ、パワーMOSFET等に代表されるパワーデバイス)69の点弧/消弧によって行う。
オーディオ機器、カーナビゲーションシステム、照明灯、ラジエータファンを回転駆動するモータその他の電気負荷についても、上記と同様である。
電気負荷への電力供給の源である発電機(オルタネータまたはモータジェネレータ)63は、内燃機関のクランクシャフトから回転トルクの伝達を受けて回転駆動され、発電を行う。発電機63は、ベルト及びプーリを要素とする巻掛伝動機構等を介してクランクシャフトに接続している。発電機63は、回生発電を実施することがある。即ち、運転者がアクセルペダルを踏んでおらず、車両の加速を要求していない(減速を容認している)場合において、クランクシャフト及び車軸の回転のエネルギを電気エネルギに変換して回収しつつ、内燃機関及び車両を減速させる。
発電機63が発電し出力する電圧の大きさは、レギュレータ65を介して制御することができる。レギュレータ65は、発電機63に付随するIC式の既知のもので、発電機63のフィールドコイルへの通電をON/OFF切り替えするスイッチング動作を行う。
発電機63の出力電圧、即ち発電機63のステータコイルに誘起される電圧は、フィールドコイルを流れるフィールド電流のDUTY比であるfDUTYに比例して大きくなる。レギュレータ65は、ECU0から発電機63の出力電圧を指令する信号rを受け付け、その指令された出力電圧を実現するようにfDUTYを調節するPWM制御を行う。このPWM制御により、発電機63の発電する電力を増減させることができる。発電機63による発電量、換言すればバッテリ62への充電量及び/または電気負荷への給電量は、fDUTYが高いほど増加し、fDUTYが低いほど減少する。
発電機63は、内燃機関から見れば機械的な負荷となる。発電機63の出力電圧がバッテリ62の端子電圧を超越するとき、バッテリ62が充電され、かつ発電機63から電気負荷に電力が供給される。つまり、発電機63がクランクシャフトの回転のエネルギを費やして電気エネルギを生成する仕事をする。バッテリ62への充電量及び電気負荷への給電量は、発電機63の出力電圧とバッテリ62電圧との電位差に依存する。
逆に、発電機63の出力電圧がバッテリ62電圧に満たないか、バッテリ62電圧に近いときには、バッテリ62が充電されず、また発電機63から電気負荷に電力が供給されない(バッテリ62から電気負荷に電力供給されることはある)。つまり、発電機63がクランクシャフトの回転のエネルギを費やす仕事をしないか、またはその仕事が小さくなる。
要するに、ECU0からレギュレータ65に高い出力電圧を指令すると、エンジン回転に対する発電機63の機械負荷が増し、低い出力電圧を指令すると、エンジン回転に対する発電機63の機械負荷が減る。
本実施形態の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(運転者が要求する機関出力、いわば要求負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、吸気通路3、特にサージタンク33内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、内燃機関の温度を示唆する冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号e、車載バッテリの端子電流、端子電圧やバッテリ温度を検出するセンサから出力されるバッテリ状態信号f、吸気カムシャフトまたは排気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号g、発電機63に付随するレギュレータ65が出力するfDUTYの大きさを示す信号h、エアコンディショナや各種電気負荷のそれぞれについて、これを作動させるべきか否かに関する作動要求信号m、エアコンディショナのコンデンサから流下する冷媒の圧力を検出する冷媒圧センサから出力される冷媒圧信号n等が入力される。作動要求信号mは、エアコンディショナや各種電気負荷を作動させることを望む運転者または搭乗者が手動操作する、エアコンディショナまたは電気負荷毎の操作スイッチ(または、コントロールパネル)から発される手動制御信号であったり、オートエアコンシステムを司るオートエアコンECU等から発される自動制御信号であったりする。
出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、マグネットクラッチ61に通電する電気回路上のスイッチ64に対してクラッチ締結信号o、モータ66やヒータ68その他の電気負荷に通電する電気回路上のスイッチ67、69に対してスイッチON信号p、q、発電機63の出力電圧即ち発電量を制御する電圧レギュレータ65に対して電圧指示信号r等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、h、m、nを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数及び吸気圧力を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、エンジン回転数及び吸気量に基づき、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、エアコンディショナのコンプレッサのON/OFF、ブロワのON/OFF、デフォッガのON/OFF、その他各種電気負荷のON/OFF、発電機63の発電電圧等といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、o、p、q、rを出力インタフェースを介して印加する。
本実施形態のECU0は、運転状況に応じて、気筒1への燃料供給を中断する燃料カットを実行する。図3に、車両が減速する際にECU0が実行する処理の手順例を示す。ECU0は、所定の燃料カット条件が成立したときに(ステップS1)、燃料カット即ちインジェクタ11からの燃料噴射を停止する(ステップS2)。ステップS1では、少なくとも、アクセルペダルの踏込量が0または0に近い閾値以下となり、かつエンジン回転数が燃料カット許可回転数以上あることを以て、燃料カット条件が成立したものと判断する。
因みに、燃料カット条件が成立したとしても、即時に燃料噴射を停止するわけではない。エンジントルクが比較的大きい段階で、急に燃料供給を遮断すると、エンジン回転数や車速がステップ的に急落するトルクショックが発生し、運転者を含む搭乗者に衝撃を感じさせる。このトルクショックを軽減するべく、燃料カット条件が成立した後、遅延時間の経過を待ってから、はじめて燃料噴射を停止する。この遅延時間中には、点火タイミングを遅角補正し、エンジントルクを積極的に低下させる。
燃料カット中、点火プラグ12による火花放電は、続行してもよいし、停止してもよい。火花放電を継続すれば、点火プラグ12の電極の温度を維持して燃料供給再開後の点火燃焼を安定させることができる。火花放電を停止すれば、電気エネルギの消費を抑制することができる。
燃料カット中は、スロットルバルブ32をアクセルペダルの踏込量(0または0に近い)に依拠しない目標開度に開く(ステップS3)。この操作は、燃料カット中の内燃機関のポンピングロスを低減してエンジン回転の減速を遅らせるために行う。ステップS3におけるスロットルバルブ32の目標開度は、一定値としてもよいし、車速等に応じて増減させてもよいが、何れにせよ比較的大きな開度とする。
燃料カット中に所定の燃料カット終了条件が成立したときには(ステップS4)、燃料カットを終了することとし、燃料噴射(及び、点火)を再開する(ステップS5)。ステップS4では、アクセルペダルの踏込量が閾値を上回った、エンジン回転数が燃料カット復帰回転数まで低下した等のうち何れかを以て、燃料カット終了条件が成立したものと判断する。
ECU0は、燃料カット終了条件の成立以後、スロットルバルブ32の開度を、アクセルペダルの踏込量に応じた目標開度に追従させる(ステップS6)。燃料カット終了条件の成立直後の時期においては、スロットルバルブ32の現在開度が目標開度よりも大きくなっていることから、当該スロットルバルブ32を閉じる方向に操作することとなる。
その上で、ECU0は、スロットルバルブ32の目標開度に対応した予定吸気圧力と、センサを介して実測しているサージタンク33内の吸気圧力との差分に応じて、発電機63による発電量の調整を行う。
既に述べたように、燃料カット終了条件の成立直後の時期には、スロットルバルブ32の現在開度が目標開度よりも大きくなっている。このことは、スロットルバルブ32の下流側にあるサージタンク33内の現在の吸気圧力が、要求負荷に相当するエンジントルクを達成するために必要な吸気圧力を上回ることを意味する。要求負荷に比して吸気圧力が過剰であると、気筒1に充填される吸気量も過剰となる。スロットルバルブ32を目標開度まで速やかに閉じる操作を行ったとしても、サージタンク33内の吸気圧力の低下はこれに遅れるので、一時的にせよ吸気量が過剰となることは避けられない。
ECU0は、センサを介して実測したエンジン回転数及び吸気圧力を基に吸気量を推算し、この吸気量に比例した量の燃料を噴射する。従って、要求負荷に比して過剰な吸気量に、不必要に多量の燃料噴射が加わり、内燃機関の出力トルクが過大化する。結果、車軸に入力されるトルクが急増して、車両の飛び出し感(アクセルペダルの踏込量に見合わない車両の加速)その他のショックを惹起することとなっていた。
本実施形態のECU0は、燃料カット終了条件の成立以後、実測吸気圧力が予定吸気圧力よりも大きい間は(ステップS7)、発電機63の出力電圧を平常よりも増大させる(ステップS8)ことにより、過大なエンジントルクの一部を発電に使用して電力の回収を行いながら、車軸に入力されるトルクの急増の抑制を図る。
ステップS8における発電機63の出力電圧(または、出力電圧の増分)は、実測吸気圧力と予定吸気圧力との差分が大きいほど高くする。ECU0のメモリには予め、エンジン回転数及びスロットルバルブ32の目標開度と、当該エンジン回転数及び当該目標開度に対応した予定吸気圧力との関係を規定したマップデータが格納されている。ECU0は、現在のエンジン回転数及び目標開度をキーとして当該マップを検索し、予定吸気圧力の値を知得する。そして、実測の吸気圧力とこの予定吸気圧力とを比較し、前者が後者を上回る場合に、両者の差分に応じて発電量63の出力電圧(または、その増分)を決定する。
図4に、車両が減速する際にECU0が実行する制御の模様を示している。図中、t0は燃料カット開始後の時点、t1は燃料カット終了条件の成立した時点、t2はスロットルバルブ32の現在開度が目標開度と一致した時点である。また、スロットルバルブ32の開度について、実線が実際の開度、破線がアクセルペダルの踏込量に対応した目標開度である。
図4に示しているように、本実施形態のECU0は、時点t1に至るまでの燃料カット期間中、スロットルバルブ32を大きく開いて内燃機関のポンピングロスを低減しつつ、発電機63の出力電圧を所要の大きさに設定することで、惰性走行している車両の運動エネルギを電気エネルギの形で回収する回生制動を実施する。
しかして、燃料カット終了条件が成立した時点t1以降、スロットルバルブ32をアクセルペダルの踏込量に応じた目標開度に追従させるように操作しながら、発電量63の出力電圧をそれ以前よりも高く引き上げて発電量を増し、発電機63による(内燃機関のクランクシャフトに対する)機械的な負荷を増大させる。スロットルバルブ32の現在開度が目標開度に一致した後は、発電機63の出力電圧を低下させる。
本実施形態では、車両に搭載される内燃機関及び内燃機関のクランクシャフトから駆動力の伝達を受けて発電する発電機63を制御するものであって、燃料カット条件の成立に伴い内燃機関における燃料噴射を一時中止する燃料カットを実施し、燃料カット終了条件の成立に伴い当該燃料カットを終了して燃料噴射を再開し、燃料カット中、内燃機関のスロットルバルブ32をアクセルペダルの踏込量によらない開度に開いておくとともに、燃料カット終了条件の成立以後、当該スロットルバルブ32をアクセルペダルの踏込量に応じた目標開度に追従させるように操作し、なおかつ、当該目標開度に対応した予定吸気圧力とそのときの実際の吸気圧力との差分に応じて発電機63による発電量を調整することを特徴とする制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、燃料カット終了条件が成立して燃料噴射及び着火燃焼を再開した直後に車軸に入力されるトルクの急増を抑制することができ、車両に発生するショックを適切に予防することが可能となる。並びに、燃料噴射及び着火燃焼の再開直後に過大化する機関出力の一部を電力として回収し再利用することができるので、実効的な燃費性能の向上にも寄与し得る。
なお燃料噴射を伴わずに内燃機関が惰性回転する燃料カット中は、燃料成分を含まない空気が気筒1から排気通路4を経由して排気浄化用の触媒41に流入する。これにより、触媒41に多量の酸素が吸蔵され、触媒41によるNOxの還元能力が低下する。NOxの還元能力を回復させるには、触媒41に吸蔵された酸素を燃料カットの終了後に速やかに放出、消費させる必要がある。
そのために、図5に示すように、燃料カット終了条件の成立後、スロットルバルブ32を目標開度に追従させる操作を開始するまでの間に時間差を設けることが好ましい。図中、t0は燃料カット開始後の時点、t1は燃料カット終了条件の成立した時点、t3は燃料カット中に開放していたスロットルバルブ32を目標開度に追従させる操作を開始する時点、t2はスロットルバルブ32の現在開度が目標開度と一致した時点である。時点t1から時点t3までの区間が、上記の時間差となる。また、スロットルバルブ32の開度について、実線が実際の開度、破線がアクセルペダルの踏込量に対応した目標開度である。
制御装置たるECU0は、燃料カット終了条件の成立直後の時期(時点t1から時点t3まで)において、スロットルバルブ32の目標開度を燃料カット中の開度のまま維持して吸気圧力を高く保ち、気筒1に充填される吸気量を増すとともに、燃料噴射量を増量して混合気の空燃比をストイキオメトリまたはリッチに制御する。さすれば、触媒41に多くの燃料成分を送り込み、触媒41に吸蔵されている酸素の放出を促すことができる。燃料カット終了条件の成立前後にスロットルバルブ32の開度を拡大するわけではないので、吸気量ひいてはエンジントルクが脈動するように増減することはなく、車両がぎくしゃくしたりしない。
図5に示す本実施形態にあって、時点t1から時点t3までの時間差は、燃料噴射を停止している燃料カット期間の長さ、または燃料カット期間中に触媒41に流入した空気量に応じて調整することが望ましい。その場合には、燃料カット期間が長いほど、または燃料カット期間中に触媒41に流入した空気量が多いほど、時点t1から時点t3までの時間差を長く設ける。燃料カット期間中に触媒41に流入する空気量は、燃料カット期間中の各気筒1の吸気行程にて当該気筒1に充填された吸気量を積算することにより求められる。
燃料カット終了条件の成立後、上記の遅延時間の経過を待った時点t3からは、スロットルバルブ32をアクセルペダルの踏込量に応じた目標開度に追従させるように操作することは言うまでもない。
また、燃料カット終了条件が成立した時点t1以降、スロットルバルブ32の目標開度に対応した予定吸気圧力と、センサを介して実測しているサージタンク33内の吸気圧力との差分に応じて発電機63による発電量の調整を行う点も、同様である。
燃料カット終了条件の成立時点t1とスロットルバルブ32を目標開度に追従させる操作を開始する時点t3との間に時間差を設ける代わりに、または当該時間差を設けるのとともに、スロットルバルブ32を目標開度に追従させる操作を行う際のスロットルバルブ開度の変化速度(単位時間あたりの変化量)を遅らせるようにしても、同様の作用効果を得られる。その場合には、燃料カット期間が長いほど、または燃料カット期間中に触媒41に流入した空気量が多いほど、目標開度に向けて閉じられるスロットルバルブ32の開度の変化速度を遅くする。
本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。各部の具体的構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両に搭載される内燃機関及び発電機の制御に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
11…インジェクタ
12…点火プラグ
32…スロットルバルブ
41…触媒
63…発電機

Claims (1)

  1. 車両に搭載される内燃機関及び内燃機関のクランクシャフトから駆動力の伝達を受けて発電する発電機を制御するものであって、
    燃料カット条件の成立に伴い内燃機関における燃料噴射を一時中止する燃料カットを実施し、燃料カット終了条件の成立に伴い当該燃料カットを終了して燃料噴射を再開し、
    燃料カット中、内燃機関のスロットルバルブをアクセルペダルの踏込量によらない開度に開いておくとともに、
    燃料カット終了条件の成立以後、当該スロットルバルブをアクセルペダルの踏込量に応じた目標開度に追従させるように縮小する操作を行い、なおかつ、当該目標開度に対応した予定吸気圧力とそのときの実際の吸気圧力との差分が大きいほど発電機による発電量を大きくする制御を実施し、
    燃料カット終了条件の成立後、スロットルバルブを目標開度に追従させるように縮小する操作を開始するまでの間に時間差を設けることとし、燃料カット終了条件が成立するまでの燃料カット期間の長さが長いほど若しくは燃料カット期間中に排気浄化用の触媒に流入した空気量が多いほど、前記時間差を長くする、
    または、燃料カット終了条件の成立後、スロットルバルブを目標開度操作に追従させるように縮小する操作を行う際のスロットルバルブ開度の変化速度を遅らせることとし、燃料カット終了条件が成立するまでの燃料カット期間の長さが長いほど、若しくは燃料カット期間中に排気浄化用の触媒に流入した空気量が多いほど、前記変化速度を遅くする制御装置。
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