JP7258323B2 - マッサージ機およびそれを備えたマッサージ機システム - Google Patents

マッサージ機およびそれを備えたマッサージ機システム Download PDF

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Description

本発明は、マッサージ機およびそれを備えたマッサージ機システムに関し、脳波を含む生体情報によって快適なマッサージ動作を最適化(カスタマイズ)することが可能なマッサージ機およびそれを備えたマッサージ機システムに関する。
従来、特許文献1記載のマッサージ機のように、マッサージ動作中の被施療者の脳波を測定して、被施療者にとって快適なレベルを保つようにマッサージの強度や回数を調整するマッサージ機が知られている。
このマッサージ機では、脳波に基く生体情報を快適度の基準となる指標(例えば、脳波のα波とβ波の比)を目標値に近づけるように同じマッサージ動作の回数を増減させる制御を行うことによって、所定時間ごとの目標値で構成されたトレンドグラフに近づくようにマッサージ動作を行う。これにより、所定回数のマッサージ動作を単純に繰り返す場合よりも、快適度を向上させることが可能である。
特許第4837392号公報
しかしながら、上述したようなマッサージ機では、被施療者の身体の各部位(首、肩、背中、腰など)におけるある手技のマッサージ動作(例えば、もみ、たたき、指圧など)が不快に思われる場合には、マッサージ動作の回数を増減するのみであり、被施療者にとって不快なマッサージ動作を避けることができないという問題がある。
また、このような各マッサージ動作の回数の変更による制御だけでは、一連のマッサージコースの施療を受ける被施療者にとっては、マッサージ動作を快適な状態を維持することが難しいだけでなく、同じマッサージコースに慣れてしまうと飽きてしまって快適を感じにくくなるおそれもある。
そこで、本発明は、上述した如き課題に鑑みてなされたものであり、より快適なマッサージ動作を最適化(カスタマイズ)することが可能なマッサージ機を提供することを目的とする。
以上のような目的を達成するために、本発明に係るマッサージ機は、被施療者の身体におけるマッサージを受ける複数の部位のそれぞれにおいて複数種類のマッサージ動作をすることが可能な動作部と、被施療者の脳波を含む少なくとも1種の生体情報を取得する取得部と、前記動作部によるマッサージ動作の制御を行う制御部と、前記生体情報に基づいて被施療者の身体の各部位における各マッサージ動作について被施療者が快適または不快と感じるかを判別する判別部とを備え、前記判別部が快適と判別した場合には、前記制御部は、前記動作部に対して同じ種類のマッサージ動作の回数を維持する又は回数を増やすように制御し、前記判別部が不快と判別した場合には、前記制御部は、前記動作部に対してマッサージ動作を変更するかまたはマッサージ動作を停止するように制御することを特徴とする。
かかる構成では、判別部が、脳波を含む生体情報に基づいて、被施療者の身体の各部位における各マッサージ動作について被施療者が快適または不快と感じるかを判別する。制御部は、その判別結果に基づいて各部位の各マッサージ動作を快適または不快に適合するように調整または変更する。とくに、ある部位(例えば首)におけるある種類のマッサージ動作(例えば、もみ、指圧、またはたたき)が不快であると判別されたときには、マッサージ動作をより快適に導く他のマッサージ動作へ変更したり、または停止するように制御することが可能である。
これにより、本発明では、従来のマッサージ機(例えば、自社出願の特許第4837392号公報)のように脳波に基く生体情報の目標値に近づけるように同じマッサージ動作の回数を増やす制御よりも、被施療者に不快を感じるマッサージ動作を避けながら快適に感じるマッサージ動作の回数を効果的に増やすことが可能になる。その結果、より快適なマッサージ動作を最適化(カスタマイズ)することが可能である。
前記判別部による判別結果を記憶することが可能な記憶部をさらに備え、前記動作部が前記身体の各部位において各マッサージ動作をする際に、前記制御部は、前記記憶部に記憶された判別結果に基づいて、前記動作部のマッサージ動作を制御するのが好ましい。
かかる構成では、前回のマッサージ動作における快適または不快のいずれかの判別結果を次回のマッサージ動作に反映させ、次回のマッサージ動作をより快適になるように最適化することが可能である。
前記制御部は、前記身体の各部について複数種類のうちの少なくとも1つのマッサージ動作を予備的に行うように前記動作部を制御することにより、前記取得部は、前記身体の各部における予備的なマッサージ動作に対する判別結果を取得し、かつ、前記記憶部は前記判別結果を記憶し、前記制御部は、前記身体の各部に対応する前記記憶部に記憶された判別結果に基づいて、前記身体の各部をマッサージする一連の前記動作部によるマッサージ動作を制御するのが好ましい。
かかる構成では、予備的なマッサージ動作により身体の各部位における快適または不快の判別結果をあらかじめ取得しておくことにより、身体の各部についての一連のマッサージ動作について、不快を感じるマッサージ動作を避けながら快適に感じるマッサージ動作の回数を効果的に増やしたマッサージコースに最適化(カスタマイズ)することが可能である。
前記取得部が前記制御部に対して生体情報の取得の開始に関する開始信号を前記制御部に送信することが可能な構成を有し、前記制御部は、前記開始信号を受信したときに前記動作部に対してマッサージ動作を開始するように制御するのが好ましい。
かかる構成では、脳波の取得データとマッサージ動作とを時間的にリンクさせることが可能になり、脳波の取得データを次のマッサージ動作に正確に反映させることが可能になる。その結果、複数のマッサージ動作で構成されるマッサージコースについて細かい最適化が可能になる。
前記取得部は、被施療者の身体に装着可能な脳波計を備えているのが好ましい。
かかる構成では、被施療者がマッサージを受けている間に被施療者の身体が動いても、被施療者の身体に装着された脳波計が身体から離れることがないので、脳波計によって脳波を確実に検出することが可能である。
前記制御部は、前記取得部が取得した前記生体情報を反映させて、前記動作部のマッサージ動作を制御するのが好ましい。
これにより、マッサージ動作中に取得部が取得した生体情報を反映させて、動作部のマッサージ動作を制御することにより、現在実行されている現時点におけるマッサージ動作を最適化することが可能である。
前記マッサージ機は、前記生体情報および前記判別結果を報知する報知部を有するのが好ましい。
かかる構成では、マッサージ機で被施療者は生体情報や各部位における判別結果を知ることができる。
前記取得部は、脈派を測定する脈拍計を備え、前記判別部は、脳波および脈波のそれぞれによって快適または不快の判別を個別に行い、脳波の判別結果および脈波の判別結果に基づいて快適または不快の判別を決定するのが好ましい。
これにより、脳波の判別結果および脈波の判別結果の両方を用いて快適または不快の判別をより正確に行うことが可能である。
本発明のマッサージ機システムは、上記のマッサージ機と、前記マッサージ機から独立して移動可能な外部情報端末とを備え、前記マッサージ機は、前記生体情報および前記判別結果を前記外部情報端末へ送信する送信部を有し、前記外部情報端末は、前記生体情報および前記判別結果を音声出力を含む出力で報知する報知部を有していることを特徴とする。
本発明のマッサージ機システムでは、マッサージ機は生体情報および判別結果を外部情報端末へ送信する送信部を有し、外部情報端末は生体情報および判別結果を報知する報知部を有しているので、マッサージ機から離れた位置で外部情報端末の画面表示だけでなく報知部によって生体情報および判別結果を音声出力などで報知することが可能である。その結果、マッサージ機から離れた位置で被施療者の関係者等が生体情報および判別結果を確実に取得することが可能である。
本発明のマッサージ機によれば、より快適なマッサージ動作を最適化(カスタマイズ)することができる。
本発明のマッサージ機システムによれば、マッサージ機から離れた位置で被施療者の関係者等が生体情報および判別結果を確実に取得することが可能である。
本発明の実施形態に係るマッサージ機を備えたマッサージ機システムの構成を示す概念図である。 図1のマッサージ機システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るマッサージ機の斜視図である。 脳波測定結果および脈波測定結果を用いて判定される快適、普通、不快について示す判定表である。 首、肩、背中、腰それぞれについての現在のマッサージ動作から脳波による快適、普通、不快の結果に基づいて次回の動作を変更するパターンを示す表である。 本発明のマッサージ機の実施形態に係る脳波判定結果に基づく次回のマッサージ動作の変更を具体的に示すフローチャートである。 本発明のマッサージ機の他の実施形態に係る脳波判定結果に基づく現時点のマッサージ動作の変更を具体的に示すフローチャートである。 本発明のマッサージ機のさらに他の実施形態に係る予備マッサージにおける脳波判定結果に基づいてマッサージコースを使用者に合わせて最適化する一連の動作を示すフローチャートである。 本発明のマッサージ機のさらに他の実施形態に係る予備マッサージにおける脳波判定結果に基づいてマッサージコースを使用者に合わせて最適化する一連の動作を示すフローチャートである。 本発明のマッサージ機のさらに他の実施形態に係る予備マッサージにおける脳波判定結果に基づいてマッサージコースを使用者に合わせて最適化する一連の動作を示すフローチャートである。 本発明のマッサージ機のさらに他の実施形態に係るメモリ判定に基づく本マッサージにおける動作の選択を示すフローチャートである。 マッサージのツボの位置を示す図である。
以下に、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1~2に示される本発明の実施形態に係るマッサージ機システム(100)は、主要な構成として、マッサージ機(10)と、脳波を含む生体情報を取得する取得部であるウェアラブル脳波計(20)および脈拍計(60)と、当該マッサージ機(10)とインターネットなどの公衆回線網(50)を介して双方向に通信可能に接続された外部情報端末であるスマートホン(30)とを備えている。
本実施形態のウェアラブル脳波計(20)は、ブルートゥース(登録商標)などの短距離無線通信などの無線通信回線(40)通じて、マッサージ機(10)と相互に通信可能に接続されている。脈拍計(60)は、マッサージ機(10)と無線又は有線で接続されている。これらウェアラブル脳波計(20)および脈拍計(60)などの取得部は、マッサージ動作中にマッサージ機(10)とともに一体不可分に用いられるので、本発明ではマッサージ機(10)の構成要素に含まれるものとする。無線通信回線(40)としては、ブルートゥースの他にも、無線LANや赤外線通信などが採用可能である。
マッサージ機(10)は、図1~3に示されるように、主要な構成として、椅子本体(14)と、ウェアラブル脳波計(20)および脈拍計(60)などを含む取得部と、コントローラ(11)とを備える。
椅子本体(14)は、座部や背凭れ部やフットレストや肘掛け部等を備え、動作部であるマッサージユニット(12)と、マッサージユニット(12)の動作を制御することが可能な制御部(13)とを内蔵する。
マッサージユニット(12)は、被施療者の身体におけるマッサージを受ける複数の部位のそれぞれにおいて複数種類のマッサージ動作をすることが可能な施療子および駆動モータを有し、本発明の動作部として機能する。施療子は、椅子本体(14)の背もたれ部分に内蔵され、背もたれ部分を上下方向に移動しながら、椅子本体(14)に座る被施療者の首、肩、背中、腰その他の部位へマッサージ動作、具体的にはもみ、たたき、指圧を含む種々の動作をすることが可能な構成を有する。
制御部(13)は、マッサージユニット(12)によるマッサージ動作の制御を行うことが可能な構成を有する。制御部(13)は、CPUやRAMやROMやメモリ等から構成されたものであり、マッサージ動作の際、後述するコントローラ(11)の操作制御手段(11b)から指示信号を受け取り、その指示信号に基づいて制御信号を出力してモータ等を作動させ、施療子等によるマッサージを実行する。マッサージ動作は、記憶手段(11d)に記憶されたマッサージコース(後述の基本のマッサージコースおよび最適化後のマッサージコースの両方)にしたがってマッサージ動作を行うものだけでなく、被施療者がコントローラ(11)のディスプレイ(11f)上のタッチパネルを操作して行う所望の部位の所望の動作についてのマッサージ動作を行う場合の両方を含む。
コントローラ(11)は、CPUやRAMやROMやメモリ等から構成されたものであり、椅子本体(14)側部のスタンド(図示せず)に着脱自在に配置される構成となっている。コントローラ(11)は、具体的には、表示制御手段(11a)と、操作制御手段(11b)と、受信部(11c)と、記憶手段(11d)と、報知部(11e)と、ディスプレイ(11f)と、送信手段(11g)と、受信手段(11h)と、判別部(11j)と、演算部(11k)とを備える。
コントローラ(11)は、マッサージ機(10)における情報の入出力部として機能する。ディスプレイ(11f)には、表示制御手段(11a)によって種々の画面、例えば操作画面、生体情報を表示する画面、快適または不快の判別結果を表示する画面、判別結果に基づく健康情報などを表示する画面など、種々の画面が表示される。ディスプレイ(11f)上のタッチパネルまたディスプレイ周辺の操作ボタン等を操作することにより、操作制御手段(11b)は、椅子本体(14)の制御部(13)に操作制御信号を送り、マッサージユニット(12)の動作を制御する。操作制御手段(11b)は、マッサージユニット(12)の制御部(13)と信号線により有線又は無線接続され、制御部(13)に指示信号を出力する。
報知部(11e)は、生体情報および判別結果を音声出力や振動などで報知する。これにより、マッサージ機(10)で被施療者は生体情報や各部位における判別結果を知ることができる。
記憶手段(11d)は、判別部(11j)による判別結果を記憶することが可能な構成を有する。本実施形態の記憶手段(11d)は、判別結果とともに生体情報(脳波、脈波など)を測定時の時間とともに記憶する。
また、記憶手段(11d)は、施療子等の動作パターンを示す基本のマッサージコースに係るデータを格納し、予め複数の基本のマッサージコースを記憶している。それとともに、記憶手段(11d)は、最適化した(カスタマイズ)後のマッサージコースも記憶する。
基本のマッサージコースは、例えば揉み動作、叩き動作、指圧動作、ローリング動作、脚揉み動作、引き揉み動作、臀部揉み動作、肛門部バイブレーション動作を特定の速度(一定速度に限らず、速度が変化してもよい)で実行させたり、各動作を組み合わせ、所定の手順で(同時又は順次に)実行させたりするためのものであり、マッサージの目的に応じてむくみ解消コースや疲労回復コースやストレス解消コースやおやすみコース等が用意されている。
例えば、「疲労回復コース」とは、古代ヨーロッパで生まれた「マッサージ」の考えを取り入れた技法で、体の末端から心臓へ向けて血流を促す。戻りにくい末端の血液を心臓に送り返し、疲労回復を促し、新陳代謝を高めて体をリフレッシュさせる。また、「おやすみコース」とは、古代中国で生まれた「あんま」の考えを取り入れたマッサージの技法で、心臓から体の末端へ向けて血流を促す。全身の血行を促進し、末端まで血液を巡らせ、リラックスさせる。なお、マッサージコースは、マッサージユニット(12)の各種の動作だけでなく、リクライニング角度変更動作やフットレスト角度変更動作もさらに組み合わせたものであってもよい。
判別部(11j)は、ウェアラブル脳波計(20)および脈拍計(60)によって取得された生体情報(脳波および脈波)に基づいて被施療者の身体の各部位における各マッサージ動作について被施療者が快適または不快と感じるかを判別する。なお、判別部(11j)の具体的な機能については後段で詳述する。
制御部(13)は、マッサージユニット(12)が身体の各部位において各マッサージ動作をする際に、記憶手段(11d)に記憶された判別結果に基づいて、マッサージユニット(12)のマッサージ動作を制御する。これにより、前回のマッサージ動作における快適または不快のいずれかの判別結果を次回のマッサージ動作に反映させ、次回のマッサージ動作をより快適になるように最適化することが可能である。
ウェアラブル脳波計(20)および脈拍計(60)などの取得部は、マッサージ動作中にマッサージ機(10)の椅子本体(14)に座る被施療者の脳波を含む少なくとも1種の生体情報を取得する。本実施形態では取得部で取得される生体情報としては、ウェアラブル脳波計(20)から取得される脳波、脈拍計(60)から取得される脈拍などである。
本実施形態のウェアラブル脳波計(20)は、被施療者の身体に装着可能な携帯型の脳波計であり、頭部において脳波が測定しやすい部位(おでこなど)に粘着テープなどの種々の接着手段を用いてマッサージ動作中に脱落しないように測定部位に密着して貼り付けられる。被施療者がマッサージを受けている間に被施療者の身体が動いても、被施療者の身体に装着されたウェアラブル脳波計(20)が身体から離れることがないので、脳波計によって脳波を確実に検出することが可能である。
ウェアラブル脳波計(20)は、脳波を検出する検出部(21)と、検出された脳波に関する信号をマッサージ機(10)の受信部(11c)へブルートゥースなどの無線通信回線(40)を用いて送る送信部(22)と、トリガ信号生成部(23)とを有する。
ウェアラブル脳波計(20)は、制御部(13)に対して生体情報の取得の開始に関する開始信号を制御部(13)に送信することが可能な構成として、開始信号を生成するトリガ信号生成部(23)と、送信部(22)とを有する。制御部(13)は、開始信号を受信したときにマッサージユニット(12)に対してマッサージ動作を開始するように制御する。これにより、脳波の取得データとマッサージ動作とを時間的にリンクさせることが可能になり、脳波の取得データを次のマッサージ動作に正確に反映させることが可能になる。その結果、複数のマッサージ動作で構成されるマッサージコースについて細かい最適化が可能になる。
なお、本発明における脳波を取得する取得部としては、上記のような被施療者の身体に装着可能なウェアラブル脳波計だけでなく、椅子本体(14)に固定された固定式の脳波計などを用いてもよい。
脈拍計(60)は、被施療者の脈波を検出する検出部(61)を有する。脈拍計(60)は、マッサージ動作中に被施療者の指、手首、耳たぶなどの脈波を検出可能な部位に装着して用いられる。
なお、本発明の生体情報を取得する取得部としては、上記の脳波計や脈拍計だけでなく、血圧計、体温計、呼吸器計、筋電図計、SpO2(経皮的動脈血酸素飽和度)計などを用いてもよい。その場合、取得される可能性が有る生体情報としては、血圧、体温、呼吸数、筋電図などの筋肉で発生する電位変化、SpO2など、種々の生体情報が含まれる。
上述のように、ウェアラブル脳波計(20)および脈拍計(60)によって取得された生体情報(脳波および脈波)に基づいて、コントローラ(11)の判別部(11j)は、
被施療者の身体の各部位における各マッサージ動作について被施療者が快適または不快と感じるかを判別する。
判別部(11j)は、例えば、まずウェアラブル脳波計(20)によって測定された脳波のα波の量とβ波の量との比(β/α)を求め、(β/α)の予め設定した目標値に対して、目標値よりも小さい場合には、被施療者は快適であると判別し、目標値より大きい場合には不快であると判別することにより、快適か不快かを判別する。
判別部(11j)による具体的な判別手法としては、本件出願人の自社特許である特許第4837392号の段落0020~0021に記載されている方法を採用することが可能である。
すなわち、演算部(11k)は、ウェアラブル脳波計(20)で測定された脳波のα波、β波についてFFTを用い周波数毎のパワースペクトルを求め、それぞれの周波数帯のパワースペクトルの総和によって α波の量、β波の量を求め、α波の量とβ波の量との比( β/α)を求める。なお、脳波のうち8Hz以上13Hz未満の周波数帯をα波とし、13Hz以上30Hz未満の周波数帯をβ波としている。
まず、マッサージユニット(12)の施療子によって適切なマッサージ動作をしたことによって得られる生体情報の目標値、つまり、被施療者が快適であると感じている状態で発せられる脳波のα波の量とβ波の量の比(β/α)の目標値が予め設定される。この目標値は記憶手段(11d)にあらかじめ記憶される。そして、判別部(11j)は、マッサージ動作中における被施療者からの脳波の測定値が、この目標値よりも小さい場合、被施療者は快適と感じており、大きいと不快と感じていると設定されている。なお、この比(β/α)の設定方法は、例えば実験により、マッサージユニット(12)によって不快となるマッサージ動作を行った場合と、快適となるマッサージ動作とをそれぞれ行った場合での脳波を測定し、それぞれ前記比(β/α)を求め 、不快となる場合と快適となる場合との境界(中間)の値として設定することができる。
例えば、被施療者が通常の(良好な)健康状態において、痛いが快適な指圧(快圧法)によるマッサージ動作を「前記快適となるマッサージ動作」とした場合、前記比(β/α) の目標値を、例えば1.6と設定することができる。なお、前記目標値は他の値とすることもできる。さらに、「快適となるマッサージ動作」の種類・具合(例えば、軽圧法、強圧法)や、被施療者が風邪気味の状態や疲労状態など健康状態ごとに目標値を設定し、これを記憶手段(11d)に記憶させ、マッサージを行う前にコントローラ(11)の操作によって被施療者がこれら複数種類の目標値のうちの一つを選択できる構造とすることもできる。このような目標値は、例えば、被施療者が風邪気味であるときに快適となるマッサージ動作が行われた際、取得された脳波のα波の量とβ波の量の比(β/α)として記憶させればよい。被施療者は日によって体調が異なることがあるが、大きな体調(健康状態)の変化については、その体調に応じて前記目標値をマッサージ前に選択して設定することができ、この目標値に基づいた以下の制御が可能となり、また、小さな体調の変化については、設定された目標値に基づいて以下の制御が可能となる。これにより、被施療者の日々の健康状態に応じた快適なマッサージが可能となる。
上記判定方法をもとに快適・普通・不快の3段階を判定する場合、判別部(11j)は、目標値を中心値とする±Aの範囲を設定しておき、比(β/α)が目標値±Aの範囲内の場合には普通と判定し、(目標値-A)より小さい場合を快適と判定し、(目標値十A)より大きい場合を不快と判定する。
また、本実施形態の判別部(11j)は、ウェアラブル脳波計(20)によって検出された脳波の結果と脈拍計(60)によって検出された脈波の結果(すなわち、脈波と関連する自律神経の結果)を2つの結果を組み合せることにより、より精度を上げた快適・普通・不快の3段階の判定が可能になる。
ここで、脈波の結果を用いた判別方法として、上記の脳波を用いた判別と同様に、目標値±Bの範囲内の場合には普通と判定し、(目標値-B)より小さい場合を快適と判定し、(目標値十B)より大きい場合を不快と判定するようにすればよい。
具体的には、判別部(11j)は、図4の脈波測定と脳波測定との組合せ判定を示す判定表に示されるように、脳波の結果に基づく快適・普通・不快の3段階の結果と、脈波の結果に基づく快適・普通・不快の3段階の結果とによって構成されるマトリックスを用いて、脳波および脈波の両方の結果に基づいて総合的に判断して、最終的な判定結果を導き出す。判別部(11j)は、図4の判定表に示されるように、最終的な判定結果は、4段階、すなわち、◎快適大、〇快適小、△普通、×不快で判定する。
この図4の判定表では、脈波測定の結果を優先的にして最終的な判定結果が構成される。その理由は、脳波測定の結果は、被施療者自身によってある程度コントロールできてしまうのに対し、脈波測定の結果は自身でコントロールができないかまたはできにくく、客観的な結果として判定することが可能であるため、脈波測定の結果を優先的にするからである。
判別部(11j)がこの図4の判定表を用いて判別を行うことにより、脳波判定の結果とともに脈波判定の結果を用いて被施療者の実際の状態に合った快適度合いの判別をすることが可能である。例えば、脳波判定の判定結果と脈波判定の判定結果とをみて、脳波判定で普通と判定が出ても、脈波判定で快適との判定が出れば、快適とみなすことができる。
このように、本実施形態では、マッサージ機(10)は脈波を測定する脈拍計(60)を備え、判別部(11j)は、脳波および脈波のそれぞれによって快適または不快の判別を個別に行い、脳波の判別結果および脈波の判別結果に基づいて快適または不快の判別を決定する。これにより、脳波の判別結果および脈波の判別結果の両方を用いて快適または不快の判別をより正確に行うことが可能である。
判別部(11j)が快適と判別した場合には、制御部(13)は、マッサージユニット(12)に対して同じ種類のマッサージ動作の回数を維持する又は回数を増やすように制御する。
判別部(11j)が不快と判別した場合には、制御部(13)は、マッサージユニット(12)に対してマッサージ動作を変更するかまたはマッサージ動作を停止したり、あるいは回数を低減するように制御する。
具体的には、制御部(13)は、もみ、指圧、およびたたきのマッサージ動作について、被施療者の身体の首、肩、背中、腰の部位の各部位ごとに優先順位を決めておき、不快なときには、不快感の少ない下位の動作へ変更(シフト)していき、最下位の動作で不快なときには、その部位におけるマッサージ動作をしないように、マッサージユニット(12)を制御する。これにより、不快感の少ないより快適なマッサージ動作を行うことが可能になる。
例えば、図5の表に示されるように、現在の動作(もみ、指圧、たたき)をしたときに、快適、普通、不快の3種類で判別されたときに、次回の動作を不快感の少ない下位の動作へ変更する。
ここで、図5の最上段に示される首へのマッサージ動作においては、マッサージ動作の優先順位として、もみ→指圧→たたき→なしの順にあらかじめ決められ、首のマッサージ動作の優先順位に関する情報が記憶手段(11d)に記憶されている。
したがって、現在のもみ動作が快適の場合には、次回のもみ動作の回数を増やし、現在のもみ動作が普通の場合は次回のもみ動作も同じ回数を行い、現在のもみ動作が不快な場合は次回の動作をもみ動作よりも不快感の少ない下位の指圧動作に変更する。
また、下位の指圧動作についても、快適の場合は次回の回数を増やし、普通の場合は次回の回数を維持するが、不快の場合は次回はより不快感の少ない下位のたたき動作に変更する。
さらに下位のたたき動作についても、快適の場合は次回の回数を増やし、普通の場合は次回の回数を維持するが、不快の場合は次回には首へのたたき動作をしない(他の部位のマッサージ動作へスキップする)ように変更する。
同様に、図5の2段目に示される肩へのマッサージ動作においては、マッサージ動作の優先順位として、指圧→もみ→たたき→なしの順に決められている。
したがって、現在の肩についての各マッサージ動作(指圧、もみ、たたき)が快適の場合には次回の回数を増やし、普通の場合には次回も同じ回数を行うが、不快の場合には、次回の動作は、指圧→もみ→たたき→なしの順に不快感の少ない下位の動作へ変更し、最下位のたたき動作が不快の場合には、次回には肩へのたたき動作をしない(他の部位のマッサージ動作へスキップする)ように変更する。
同様に、図5の3段目に示される背中へのマッサージ動作においては、マッサージ動作の優先順位として、もみ→たたき→指圧→なしの順に決められている。
したがって、現在の背中についての各マッサージ動作(もみ、たたき、指圧)が快適の場合には次回の回数を増やし、普通の場合には次回も同じ回数を行うが、不快の場合には、次回の動作は、もみ→たたき→指圧→なしの順に不快感の少ない下位の動作へ変更し、最下位の指圧動作が不快の場合には、次回には背中への指圧動作をしない(他の部位のマッサージ動作へスキップする)ように変更する。
同様に、図5の最下段に示される腰へのマッサージ動作においては、マッサージ動作の優先順位として、指圧→もみ→たたき→なしの順に決められている。したがって、上記の図5の肩へのマッサージ動作と同様の優先順位で動作を変更する。
(次回マッサージ動作反映マッサージコース)
本実施形態のマッサージ機(10)を用いて、現在のマッサージ動作の判別結果を次回のマッサージ動作に反映させるマッサージコースは、例えば、図6に示されるフローチャートに示される手順で行われる。
まず、図6のステップS1において、マッサージ部位を検出する。マッサージ部位の検出は、まず、肩の位置を検出する。具体的には、マッサージユニット(12)の施療子が被施療者の背中を圧迫しながら上昇していき、施療子が肩よりも上に達して施療子にかかる反力が無くなる(または低減する)位置を肩の位置として、記憶手段(11d)に記憶する。また、演算部(11k)は、腰、おしりの位置を肩の位置から計算によって導き出す。
ついで、施療子が首のマッサージを(例えばもみ3回)行い、判別部(11j)は、そのときの快適、普通、不快のいずれかを脳波で判定する(ステップS2~S3)。その判定結果に基づいて、次回の首のマッサージについては、快適の場合には次回のもみ回数として3+α回を記憶手段(11d)に記憶し、普通の場合は次回のもみ回数は3回のまま記憶し、不快の場合には次回のマッサージ動作としてたたき3回を記憶する。
同様に、施療子が肩のマッサージを(例えばもみ5回)行い、判別部(11j)は、そのときの快適、普通、不快のいずれかを脳波で判定する(ステップS4~S5)。その判定結果に基づいて、次回の肩のマッサージについては、快適の場合には次回のもみ回数として5+α回を記憶手段(11d)に記憶し、普通の場合は次回のもみ回数は5回のまま記憶し、不快の場合には次回のマッサージ動作として5-α回を記憶する。
同様に、施療子が背中のマッサージを(例えば指圧3回)行い、判別部(11j)は、そのときの快適、普通、不快のいずれかを脳波で判定する(ステップS6~S7)。その判定結果に基づいて、次回の背中のマッサージについては、快適の場合には次回の指圧回数として3+α回を記憶手段(11d)に記憶し、普通の場合は次回の指圧回数は3回のまま記憶し、不快の場合には次回のマッサージ動作を行わないことを記憶する。
同様に、施療子が腰のマッサージを(例えばたたき3回)行い、判別部(11j)は、そのときの快適、普通、不快のいずれかを脳波で判定する(ステップS8~S9)。その判定結果に基づいて、次回の腰のマッサージについては、快適の場合には次回のたたき回数として3+α回を記憶手段(11d)に記憶し、普通の場合は次回のたたき回数は3回のまま記憶し、不快の場合には次回のたたき回数として3-α回を記憶する。
その後、ステップS10において、次回の首のマッサージとして、前回の首のマッサージの際に取得した記憶手段(11d)のメモリを呼び出して、快適、普通、不快の判別結果に応じたマッサージ(もみ3+α回、もみ3回、たたき3回のいずれか)を行う。
ついで、ステップS11において、次回の肩のマッサージとして、前回の肩のマッサージの際に取得した記憶手段(11d)のメモリを呼び出して、快適、普通、不快の判別結果に応じたマッサージ(もみ5+α回、もみ5回、もみ5-α回のいずれか)を行う。
ついで、ステップS12において、次回の背中のマッサージとして、前回の背中のマッサージの際に取得した記憶手段(11d)のメモリを呼び出して、快適、普通、不快の判別結果に応じたマッサージを行うかまたは背中のマッサージを行わないようにする(指圧3+α回、指圧3回、なしのいずれか)を行う。
最後に、ステップS13において、次回の腰のマッサージとして、前回の腰のマッサージの際に取得した記憶手段(11d)のメモリを呼び出して、快適、普通、不快の判別結果に応じたマッサージ(たたき3+α回、たたき3回、たたき3-α回のいずれか)を行った後、マッサージコースが終了する(ステップS14)。
(現時点マッサージ動作反映マッサージコース)
また、マッサージ機(10)は、現時点のマッサージ動作における快適、普通、不快の判別結果に応じて回数を増減したり、マッサージ動作を変更するようにしてもよい。例えば、図7のフローチャートに示されるように現時点のマッサージ動作を反映させるようなマッサージコースを実行してもよい。まず、図7のステップS1においてマッサージ部位を検出(具体的には図6のステップS1と同じ動作をする)した後、首のマッサージ(例えばもみ3回)を行い、判別部(11j)は、そのときの快適、普通、不快のいずれかを脳波で判定する(ステップS2~S3)。その判定結果に基づいて、現在の首のマッサージとして、快適の場合には引き続き3+α回を行い、普通の場合は引き続き3回行い、不快の場合には引き続き3-α回を行う。
つぎに、肩のマッサージ(例えばもみ5回)を行い、判別部(11j)は、そのときの快適、普通、不快のいずれかを脳波で判定する(ステップS4~S5)。その判定結果に基づいて、現在の肩のマッサージとして、快適の場合には引き続きもみ5+α回を行い、普通の場合は引き続きもみ5回行い、不快の場合には引き続きもみを停止する。
つぎに、背中のマッサージ(例えば指圧3回)を行い、判別部(11j)は、そのときの快適、普通、不快のいずれかを脳波で判定する(ステップS6~S7)。その判定結果に基づいて、現在の背中のマッサージとして、快適の場合には引き続き指圧3+α回を行い、普通の場合は引き続き指圧3回行い、不快の場合には引き続き指圧を停止してたたき2回をする。
最後に、腰のマッサージ(例えばたたき3回)を行い、判別部(11j)は、そのときの快適、普通、不快のいずれかを脳波で判定する(ステップS8~S9)。その判定結果に基づいて、現在の腰のマッサージとして、快適の場合には引き続きたたき3+α回を行い、普通の場合は引き続きたたき3回行い、不快の場合には引き続きたたき3-αをした後、マッサージコースを完了する(ステップS10)。
図7のように現時点のマッサージ動作に反映するマッサージコースでは、快適なマッサージ動作については回数を多く行い、不快なマッサージ動作については回数を減らしたり、停止したり、または他のマッサージ動作に移行するので、被施療者にとってマッサージコース全体の満足度が向上する。
以上のように本実施形態のマッサージ機(10)では、判別部(11j)が、脳波を含む生体情報に基づいて、被施療者の身体の各部位における各マッサージ動作について被施療者が快適または不快と感じるかを判別する。制御部(13)は、その判別結果に基づいて各部位の各マッサージ動作を快適または不快に適合するように調整または変更する。とくに、ある部位(例えば首)におけるある種類のマッサージ動作(例えば、もみ、指圧、またはたたき)が不快であると判定されたときには、マッサージ動作をより快適に導く他のマッサージ動作へ変更したり、または停止するように制御することが可能である。
これにより、本実施形態のマッサージ機(10)では、従来のマッサージ機のように脳波に基く生体情報の目標値に近づけるように同じマッサージ動作の回数を増やす制御よりも、被施療者に不快を感じるマッサージ動作を避けながら快適に感じるマッサージ動作の回数を効果的に増やすことが可能になる。その結果、より快適なマッサージ動作を最適化(カスタマイズ)することが可能である。
また、制御部(13)は、図7のフローチャートのように、マッサージ動作中において、ウェアラブル脳波計(20)および脈拍計(60)が取得した生体情報を反映させて、マッサージユニット(12)のマッサージ動作をリアルタイムに制御する。これにより、マッサージ動作中に取得部が取得した生体情報を反映させて、動作部のマッサージ動作を制御することにより、現在実行されている現時点におけるマッサージ動作を最適化することが可能である。
(自分最適コース)
本実施形態のマッサージ機(10)を用いれば、予備マッサージをした際に得た快適または不快の判別結果に基づいてマッサージコースを最適化(カスタマイズ)することにより、個々の被施療者にとって最適なマッサージコース(自分最適コース)を得ることが可能である。
まず、予備マッサージでは、制御部(13)が身体の各部について複数種類のうちの少なくとも1つのマッサージ動作を予備的に行うようにマッサージユニット(12)を制御する。これにより、ウェアラブル脳波計(20)および脈拍計(60)は、身体の各部における予備的なマッサージ動作に対する判別結果を取得する。かつ、記憶手段(11d)は判別結果を記憶する。その後、本マッサージでは、制御部(13)は、身体の各部に対応する記憶手段(11d)に記憶された判別結果に基づいて、身体の各部をマッサージする一連のマッサージユニット(12)によるマッサージ動作を制御する。
これにより、予備的なマッサージ動作により身体の各部位における快適または不快の判別結果をあらかじめ取得しておくことにより、身体の各部についての一連のマッサージ動作について、不快を感じるマッサージ動作を避けながら快適に感じるマッサージ動作の回数を効果的に増やしたマッサージコースに最適化(カスタマイズ)することが可能である。
具体的には、図8~11に示されるフローチャートにしたがって、マッサージ機(10)は、予備マッサージおよび本マッサージを実行する。この例では、マッサージ機(10)の記憶手段(11d)は、もみ動作の判定結果を記憶する第1メモリ、たたき動作の判定結果を記憶する第2メモリ、指圧動作の判定結果を記憶する第3メモリを有する。
この例のマッサージコースでは、まず、予備マッサージを図8~9に示されるフローチャートにしたがって実行する。これらのフローチャートでは、まず、部位検出を行った後、首の予備マッサージとして、首のもみ、たたき、指圧の動作をそれぞれ行い、それぞれの動作についての快適、普通、不快の3段階の判定を脳波を用いて判定し、もみ動作の判定結果を第1メモリに記憶し、たたき動作の判定結果を第2メモリに記憶し、指圧動作の判定結果を第3メモリに記憶する。
首の予備マッサージを実行した後、第1~第3メモリに記憶された判定結果を用いて、図11のフローチャートに基づいてメモリ判定をおこなう。
具体的には、第1~第3メモリに記憶された判定結果を総合して、首における3種のマッサージ動作(もみ、たたき、指圧)について快適の判定結果が1つ以上ある場合には、快適の判定を受けたマッサージ動作のうちで快適の度合い(例えば上記のα波の量とβ波の量の比(β/α)の目標値から下回る度合いなど)が高い動作(例えば首のもみ動作)を、その部位におけるマッサージ動作に決定する。
一方、首における3種のマッサージ動作について3つとも不快の判定結果が出た場合には、快適の度合いが最も高いマッサージ動作に決定するか、またはその部位についてはマッサージ動作をしないことにする。
また、上記のいずれにも当てはまらない場合、すなわち、首において3種のマッサージ動作について1つ以上の普通の判定結果が出た場合には、普通の判定を受けた動作のうちで快適の度合いが最も高いマッサージ動作に決定する。
以上のメモリ判定の結果に基づいて、首の本マッサージの動作を決定する。
同様に、肩、背中、腰についても、上記の首の場合と同様に、もみ、たたき、指圧の予備マッサージを実行するとともに快適、普通、不快の3段階の判定を行う。そして、判定結果を第1~第3メモリのいずれかに記憶し、第1~第3メモリに記憶された判定結果に基づいてメモリ判定し、メモリ判定の結果に基づいて肩、背中、腰についての本マッサージの動作を決定する。
すべての本マッサージの動作が決定した後、予備マッサージ動作を終了する。その後、図10に示されるように、本マッサージを開始し、首、肩、背中、腰の本マッサージを順に行い、すべての本マッサージを終えればマッサージコースが完了する。
本実施形態のマッサージ機システム(100)は、マッサージ機(10)から独立して移動可能な外部情報端末の一種であるスマートホン(30)を備えている。スマートホン(30)は、マッサージ機(10)とインターネットなどの公衆回線網(50)を介して通信可能に接続されている。
スマートホン(30)は、マッサージ機(10)の送信手段(11g)から送信される生体情報および判別結果情報を受信する受信部(31)と、スマートホン(30)からマッサージ機(10)の受信手段(11h)に情報要求などのための信号等を送信する送信手段(32)と、上記生体情報および判別結果情報を記憶する記憶部(33)と、生体情報および判別結果情報を文字やグラフで表示する画面(液晶または有機ELなどの薄型ディスプレイ)を有する表示部(34)と、報知部(35)とを備える。
報知部(35)は、マッサージ機(10)の報知部(11e)と同様に、生体情報および判別結果を音声出力を含む出力で報知する機能を有する。報知部(35)は、例えば、音声などを用いて生体情報および判別結果を報知する。これにより、生体情報および判別結果を、表示部(34)の画面表示だけでなく、報知部(35)による音声出力など出力(音声や振動など)によって、被施療者に確実に伝えることが可能である。
なお、マッサージ機(10)から離れて独立して使用可能な外部情報端末としては、スマートホンの他に、タブレットコンピュータ、ノートパソコンその他の端末が採用され得る。
なお、上記の実施形態では、本発明のマッサージ機の動作の一例として、脳波を用いて判別される快適または不快の判別結果に基づいて各マッサージ部位におけるマッサージ動作(もみ、たたき、指圧など)の回数や動作の変更をする例が示されているが、本発明はこれに限定されるものではない。判別部(11j)において不快と判別された場合には、マッサージ部位を変更してマッサージ動作を行うようにしてもよい。いいかえれば、本発明におけるマッサージ動作の変更には、マッサージ部位を変更して新たなマッサージ部位でマッサージ動作を行うことも含まれる。
上記のようにマッサージ部位を変更する場合、マッサージ機(10)では、マッサージ部位を検出をする際に演算部(11k)が肩などの基準となる位置に基づいて各ツボ位置を算出し、その各ツボ位置に対してマッサージ動作を行う。ある部位におけるマッサージ動作が不快と判別部(11j)によって判定された場合にはマッサージ部位を他のツボ位置に変更する。例えば、背中のあるツボ位置(図12における肺兪「はいゆ」)で不快と感じたら、次にマッサージ動作を行う際には肺兪とは別のツボ位置(例えば心兪「しんゆ」)にマッサージユニット(12)の施療子を移動してマッサージ動作を行うようにすればよい。
本発明に係るマッサージ機およびそれを備えたマッサージ機システムは、脳波を含む生体情報によって快適なマッサージ動作を最適化(カスタマイズ)することが可能なマッサージ機およびそれを備えたマッサージ機システムとして有用である。
10 マッサージ機
11 コントローラ
11a 表示制御手段
11b 操作制御手段
11c 受信部
11d 記憶手段
11e 報知部
11f ディスプレイ
11g 送信手段
11h 受信手段
11j 判別部
11k 演算部
12 マッサージユニット
13 制御部
14 椅子本体
20 ウェアラブル脳波計(取得部)
21 検出部
22 送信部
23 トリガ信号生成部
30 スマートホン(外部情報端末)
31 受信部
32 送信部
33 記憶部
34 表示部
35 報知部
40 無線回線
50 公衆回線網
60 脈拍計(取得部)
61 検出部

Claims (7)

  1. 被施療者の身体におけるマッサージを受ける複数の部位のそれぞれにおいて複数種類のマッサージ動作をすることが可能な動作部と、
    被施療者の脳波を含む少なくとも1種の生体情報を取得する取得部と、
    前記動作部によるマッサージ動作の制御を行う制御部と、
    前記生体情報に基づいて被施療者の身体の各部位において実行される複数種類のマッサージ動作について被施療者が快適または不快と感じるかを判別する判別部と、
    前記複数種類のマッサージ動作で構成されたマッサージコースと前記判別部による判別結果と変更後のマッサージ動作を記憶することが可能な記憶手段と、を備え、
    前記複数種類のマッサージ動作には、予備マッサージ動作と、本マッサージ動作と、があり、前記複数の部位毎にそれぞれ実行するマッサージ動作の優先順位が決められており、
    前記予備マッサージ動作は、前記本マッサージ動作の開始前に身体の各部位における快適または普通または不快のいずれかの判別結果をあらかじめ取得するために身体の各部位において実行される複数種類のマッサージ動作であり、
    前記本マッサージ動作は、前記予備マッサージ動作により記憶された身体の各部に対応する判別結果に基づいて、身体の各部をマッサージする動作であり、
    前記判別結果は、
    実行された複数種類のマッサージ動作について被施療者が少なくとも1つ以上快適と判定した場合には快適の判定を受けたマッサージ動作のうちで快適の度合いが高い動作をマッサージ動作に決定し、
    実行された複数種類のマッサージ動作について被施療者が全て不快と判定した場合には、実行されたマッサージ動作の中で快適の度合いが最も高いマッサージ動作に決定するかまたはマッサージ動作をしないよう決定し、
    実行された複数種類のマッサージ動作について被施療者が1つ以上の普通と判定した場合には、普通の判定を受けた動作のうちで快適の度合いが最も高いマッサージ動作に決定する、ことを特徴とするマッサージ機。
  2. 前記取得部が前記制御部に対して生体情報の取得の開始に関する開始信号を前記制御部に送信することが可能な構成を有し、
    前記制御部は、前記開始信号を受信したときに前記動作部に対してマッサージ動作を開始するように制御する、請求項に記載のマッサージ機。
  3. 前記取得部は、被施療者の身体に装着可能な脳波計を備えている、請求項1又は2に記載のマッサージ機。
  4. 前記制御部は、前記取得部が取得した前記生体情報を反映させて、前記動作部のマッサージ動作を制御する、請求項1~3のいずれか1項に記載のマッサージ機。
  5. 前記マッサージ機は、前記生体情報および前記判別結果を報知する報知部を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載のマッサージ機。
  6. 前記取得部は、脈派を測定する脈拍計を備え、
    前記判別部は、脳波および脈波について快適または普通または不快の判別をそれぞれ個別に行い、
    脳波の判別結果および脈波の判別結果の両方を用いて快適または普通または不快の判別を決定する、請求項1~5のいずれか1項に記載のマッサージ機。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載のマッサージ機と、
    前記マッサージ機から独立して移動可能な外部情報端末と、を備え、
    前記マッサージ機は、前記生体情報および前記判別結果を前記外部情報端末へ送信する送信部を有し、
    前記外部情報端末は、前記生体情報および前記判別結果を音声出力を含む出力で報知する報知部を有している、マッサージ機システム。
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