JP7256712B2 - イオン注入方法及びイオン注入装置 - Google Patents

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本発明は、イオン注入方法及びイオン注入装置に関し、より詳しくは、LT(LiTaO)基板やLN(LiNbO)基板といった半導体単結晶ウエハの主面に、水素イオンや、ヘリウムイオン等の希ガスのイオンをその表面から数ミクロンの深さに高濃度でイオン注入するためのものに関する。
従来、基板の主面に対して高い注入エネルギを持つイオンビームを照射して、所定のドーズ量のイオンをその表面から数ミクロンの深さに高濃度でイオン注入する際に、基板を所定温度以下に保持できるようにしたイオン注入装置は例えば特許文献1で知られている。このものは、加速器により加速することで所定の注入エネルギに制御されたイオンビームを偏向するビーム偏向器と、このビーム偏向器を経たイオンビームを用いてイオン注入する、基板が配置される複数のイオン注入室(イオン打ち込み室)とを有する。各イオン注入室には、基板が装着される水冷回転円盤と、この水冷回転円盤を回転させると共に半径方向に往復運動させる水冷回転円盤駆動機構とが設けられている。
上記従来例のイオン注入装置では、イオン注入室を複数個設けて、加速器により加速されたイオンビームを各イオン注入室に夫々振り分けてその注入エネルギをイオン注入室毎に分散させると共に、イオン注入時に基板を水冷回転円盤からの伝熱で冷却することで、各イオン注入室に夫々設置された基板を所定温度以上に昇温させることなく、高い注入エネルギでイオン注入することができるようになっている。
ここで、基板が上記半導体単結晶ウエハである場合、例えばイオン注入時の基板の昇温により分極することが一般に知られている。このため、上記従来例のように基板を水冷回転円盤に装着させていると、その表面に基板が静電吸着してしまうという問題があり、これでは、イオン注入中に基板の破損を招来する虞があるばかりか、処理済みの基板のイオン注入室からの円滑な搬出が阻害されてしまう。ところで、スマートカットのために、半導体単結晶ウエハに水素イオンやヘリウムイオンを数ミクロンの深さに高濃度に導入する場合、高い注入エネルギに制御したイオンビームを照射するといっても、所定のドーズ量を得るには、数時間に及ぶ処理時間が必要になる。このため、基板の温度を所定温度以上に上昇させないという機能を損なうことなく、高い量産性を達成できるようにする必要もある。
特開平6-196119号公報
本発明は、以上の点に鑑みなされたものであり、基板の温度を所定温度以上に上昇させないという機能を損なうことなく、高い量産性を達成できるイオン注入方法及びイオン注入装置を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、本発明のイオン注入方法は、真空チャンバ内で互いに離隔配置された少なくとも2個のステージに、複数枚の基板を夫々配置し、基板面内で互いに直交する二方向をX軸方向及びY軸方向とし、いずれか一つのステージに設置された静止状態のいずれか一つの基板の主面に対し、加速器により加速することで所定の注入エネルギに制御したイオンビームを照射し、所定のドーズ量が得られる基板へのイオンビームの照射時間を総処理時間とし、総処理時間より短く設定した単位処理時間でX軸方向及びY軸方向に走査させてイオン注入する第1工程と、イオンビームの出射方向を変えて、いずれか他のステージに設置された静止状態のいずれか一つの基板の主面に対してイオンビームを照射し、単位処理時間でX軸方向及びY軸方向に走査させてイオン注入する第2工程と、基板に対してイオンビームが照射されるステージの位置を照射位置とし、第1工程と第2工程との間に、ステージにより単位処理時間でイオン注入された基板に代えて他の基板を照射位置に移動させる第3工程とを含み、第1工程、第2工程及び第3工程を単位処理時間が総処理時間に達するまで複数回繰り返すことを特徴とする。
本発明によれば、ステージを2個とした場合を例に説明すると、各ステージに同数の複数枚の基板を夫々セットする。次に、真空チャンバを真空雰囲気とした後、第1ステージの第1の基板の主面に対してイオンビームが照射され、このイオンビームをX軸方向及びY軸方向に走査させてその全面に亘ってイオン注入される(第1工程)。このとき、イオンビームの照射時間としての単位処理時間は、イオンビーム照射時の基板の温度上昇速度などを考慮して適宜設定される。
次に、第1ステージでの第1の基板の主面に対するイオン注入が終了すると、イオンビームの出射方向が変えられ、第2ステージの第1の基板の主面に対して、上記同様、イオンビームが照射されてイオン注入される(第2工程)。第2工程を実施している間において、第1ステージでは、一回目のイオン注入が終了した第1の基板に代えて、次にイオン注入される第2の基板が照射位置に移動される(第3工程)。ここで、第1の基板は、次に(例えば二回目のイオン注入のために)照射位置に移動されるまでは、何らの入熱もないため、第1の基板の主面の温度は次第に下降していく。そして、第2ステージでの第1の基板の主面に対するイオン注入が終了すると、イオンビームの出射方向が変えられ、照射位置に待機している第1ステージの第2の基板の主面に対して、上記同様、イオンビームが照射されてイオン注入される。この間、第2ステージでは、上記同様、一回目のイオン注入が終了した第1の基板に代えて、次にイオン注入される第2の基板が照射位置に移動される。このような操作が、第1及び第2の両ステージの各基板に対してイオンビームの照射時間が総処理時間に達するまでが繰り返され、各基板に対して所定のドーズ量でイオン注入される。
このように本発明では、一枚の基板に対して、複数回に分けてイオンビームを照射してイオン注入すると共に、各基板の一回のイオン注入後には照射位置から一旦移動させることで、次に照射位置に移動されるまでに基板温度を下げることができ、その間には、他のステージに配置されている基板に対してイオン注入が順次行われる。その結果、基板の温度を所定温度以上に上昇させることなく、高い量産性で複数枚の基板に対してイオン注入することが可能になる。
本発明においては、前記第1工程にてイオン注入された基板が次に照射位置に移動されるまでの間に当該基板を冷却する冷却工程を含むことが好ましい。これによれば、基板に対して所定のドーズ量でイオン注入するまでの間、基板の温度を所定温度以下に確実に保持することができ、有利である。
また、本発明においては、前記第1工程及び第2工程にて前記ステージに立設した支持体により前記基板を支持することが好ましい。これによれば、基板がLT基板やLN基板といった半導体単結晶ウエハである場合に、イオン注入により分極してステージ表面に静電吸着するといった不具合の発生を防止できる。その結果、イオン注入時における基板の破損を防止でき、しかも、処理済みの基板の円滑な搬出が阻害されることはない。
更に、上記課題を解決するために、上記イオン注入方法の実施を可能とする本発明のイオン注入装置は、ステージが、周方向に間隔を存して複数枚の基板を支持する回転自在な回転板を備え、回転板の一方の面に、基板の裏面に当接可能な第1支持体と基板の外側面に当接可能な第2支持体とが夫々立設され、回転板の回転により、第1支持体及び第2支持体で夫々支持された基板が順次照射位置に移動されるようにしたことを特徴とする。この場合、前記回転板に対峙して設けられ、照射位置以外の位置にある前記基板を放射により冷却する冷却手段を更に備えることが好ましい。
本発明の実施形態のイオン注入装置を示す模式横断面図。 本発明の実施形態のイオン注入装置を示す模式縦断面図。 (a)及び(b)は、ステージでの基板の支持を説明する平面図及び側面図。
以下、図面を参照して、基板をΦ12インチのLN基板(以下、単に「基板Sw」という)とし、2個のステージを用いて各基板の主面に、水素イオンや、ヘリウムイオン等の希ガスのイオンをその表面から数ミクロンの深さに高濃度でイオン注入する場合を例に本発明のイオン注入方法及びイオン注入装置の実施形態を説明する。以下において、水平面内で互いに直交する二方向をX軸方向及びY軸方向、X軸方向及びY軸方向に直交する鉛直方向をZ軸方向とする。
図1及び図2を参照して、本実施形態のイオン注入装置IMは、真空チャンバ1を備える。真空チャンバ1には、特に図示して説明しないが、真空ポンプからの排気管が接続され、真空チャンバ1内を所定圧力に真空排気できるようになっている。真空チャンバ1にはまた、図1に示すように、X軸方向の中心線に対して左右対称となるように、複数枚の基板Swを夫々支持する第1ステージ2aと第2ステージ2bが設けられ、これら両ステージ2a,2bが設けられる真空チャンバ1内の領域がイオン注入室1aとなる。第1ステージ2a及び第2ステージ2bは、同一の構成を有し、真空チャンバ1の底面に間隔を存して立設した2本の支柱21を備える。支柱21間には回転軸22が軸支され、回転軸22に支持板23が取り付けられている。そして、支持板23が、基板Swの主面がZ軸方向上方を向く水平姿勢と基板Swの主面が略水平方向を向く起立姿勢との間で図示省略のモータにより回転軸22を支点として揺動自在となっている。
支持板23が水平姿勢であるとして、支持板23の下面にはモータ24が取り付けられ、その駆動軸24aが支持板23を貫通してその上面まで突出し、この突出した駆動軸24aの部分には円盤状の回転板25が取り付けられている。回転板25の上面にはまた、回転板25と同心の仮想円周上に位置させて複数枚(本実施形態では、12枚)の基板Swを夫々支持する基板支持部26が設けられている。基板支持部26は、同一の構成を有し、回転板25の上面に立設された複数本(本実施形態では、夫々4本)の第1支持体26aと第2支持体26bとを備える。これにより、支持板23の姿勢変更に伴って回転板25が水平姿勢と起立姿勢との間で姿勢変更できると共に、水平姿勢と起立姿勢のいずれの姿勢においても、モータ24により駆動軸24a回りに回転板25が所定の回転角ごとに間欠的に回転駆動できる。また、図2中に仮想線で示す回転板25の起立姿勢では、基板支持部26で夫々支持された複数枚の基板Swのうちいずれか1枚の基板Swに対し、後述するようにイオンビームが照射され、このイオンビームが照射される回転板25の位置(回転角)を照射位置Rp(図2参照)として、回転板25の間欠的な回転駆動により順次基板Swが照射位置Rpに移動されるようになっている。
第1支持体26a及び第2支持体26bは、図3(a)及び図3(b)に示すように、樹脂または金属製のピン状部材で構成され、各第1支持体26aは、その先端が基板Swの裏面に当接して基板Swを回転板25上面から所定の高さ位置で支持するように配置されている。この場合、第1支持体26aの先端は、基板Swとの接触面積が可及的に小さくなるように先細りであることが好ましい。他方、第2支持体26bは、回転板25を起立姿勢にしたときに基板Swの側面に当接して、回転板25からの基板Swの脱落が防止できるように配置されている。第2支持体26bの形状は、基板Swの側面に当接して回転板25からの基板Swの脱落が防止できるものであれば、その形状や配置は上記に限定されるものではない。
真空チャンバ1内の所定位置には、回転板25に対峙させて冷却手段としての冷却パネル3が設けられ、回転板25の回転駆動により照射位置Rp以外の位置に移動された基板Swを放射により冷却できるようにしている。なお、冷却パネル3としては、極低温冷媒を利用したクライオパネルなど公知のものが利用できるため、これ以上の説明は省略する。また、真空チャンバ1には、ゲートバルブGvを介してロードロックチャンバLcが連設されている。ロードロックチャンバLcには、特に図示して説明しないが、真空ポンプとベントバルブとが配管を介して接続され、その内部を大気雰囲気と真空雰囲気との間で切り換えることができるようになっている。そして、真空チャンバ1内に設けた公知の構造を持つ真空搬送ロボットRbにより真空チャンバ1とロードロックチャンバLcとの間で基板Swを搬送できるようにしている。
真空チャンバ1は、イオン注入室1aからX軸方向前方(図1中、左側から右側)に向けて縮径するようにのびる略円錐状のイオン照射室1bを備え、イオン照射室1bには、イオンビーム照射ユニットIuが接続され、起立姿勢の回転板25に支持された照射位置Rpの基板Swに対して、イオンビームを照射できるようになっている。イオンビーム照射ユニットIuは、高電圧ターミナルが格納される耐圧性の遮蔽箱41を有する。高電圧ターミナルは、特に図示して説明しないが、イオン源を備え、イオン源が真空配管を介して多種類のイオンの中から、基板Swにイオン注入しようとするイオン(水素イオンや、ヘリウムイオン等の希ガスのイオン)を取出す質量分析マグネットに接続されている。質量分析マグネットは他の真空配管を介して、高電圧を印加してイオンを加速し、必要な注入エネルギを付与する加速器41aに接続されている。加速器41aの他端が、遮蔽箱41の壁面を貫通してX-Y走査チャンバ42に接続されている。
真空ポンプにより所定圧力に真空排気されるX-Y走査チャンバ42には、特に図示して説明しないが、その上流側(図1中、右側)からイオンビームの整形を行う四極子レンズと、高周波を印加してイオンビームをX-Y方向にそれぞれ走査する一対の偏向電極(スキャンプレート)とが配設され、X-Y走査チャンバ42の下流側がイオン照射室1bに連設されている。イオン照射室1bには、X―Y走査チャンバ42から照射されるイオンビームの出射方向をかえるビーム偏向器43と、ビーム電流量を測定する2個のファラデーカップ44a,44bとが設けられている。なお、イオンビーム照射ユニットIuとしては公知のものが利用できるため、例えば、基板Swの主面に対するイオンビームの出射方法、注入エネルギの制御方法や、基板Swの主面に対するイオンビームの走査方法を含め、これ以上の説明は省略する。以下に、上記イオン注入装置IMを用いた基板Swへのイオン注入方法を具体的に説明する。
大気雰囲気のロードロックチャンバLcに24枚の基板SwをセットしたカセットCtを設置した後、真空ポンプによりロードロックチャンバLcを真空排気する。このとき、真空チャンバ1内は、真空ポンプにより真空排気されて所定圧力になっており、また、各ステージ2a,2bは夫々水平姿勢となっている。ロードロックチャンバLc内が所定圧力まで真空排気されると、ゲートバルブGvを開けて真空搬送ロボットRbによりカセットCtから順次基板Swを取り出し、水平姿勢の各ステージ2a,2bにて、回転板25を適宜回転させながら、各第1支持体26aで夫々支持されるように基板Swをイオン注入しようとする主面がZ軸方向上方を向く姿勢にしてセットする。
次に、図示省略のモータにより回転軸22を回転駆動して各ステージ2a,2bの回転板25を夫々揺動させ、水平姿勢から起立姿勢にする。このとき、各基板Swはその主面がイオン照射室1bを向く姿勢となり、その側面が第2支持体26bに当接して回転板25から脱落しないように支持される。そして、第1ステージ2aにて、回転板25の照射位置Rpにある静止状態の第1基板Swの主面に対し、イオンビーム照射ユニットIuの加速器41aにより加速することで所定の注入エネルギに制御したイオンビームが照射され、その主面全面に亘ってX軸方向及びZ軸方向にそれぞれ走査してその表面から所定の深さ位置にイオン注入する。このとき、所定のドーズ量が得られる基板Swへのイオンビームの照射時間を総処理時間とし、総処理時間より短く設定した単位処理時間でイオン注入される(第1工程)。この場合の単位処理時間は、イオンビーム照射時の基板Swの温度上昇速度、回転板25にセットされる基板Swの枚数、一回のイオン注入が行われた基板Swが、次にイオン注入のために照射位置Rpに移動されるまでの基板Swの温度下降速度などを考慮して適宜設定される。LN基板に対して水素イオンやヘリウムイオンをイオン注入するような場合には、単位処理時間は数秒に設定される。
次に、第1ステージ2aにて第1基板Swに対するイオン注入が終了すると、ビーム偏向器43によってイオンビームの出射方向をかえて、第2ステージ2bにて、回転板25の照射位置Rpにある静止状態の第1基板Swに対し、上記同様、イオンビームを照射してイオン注入される(第2工程)。第2工程を実施している間において、第1ステージ2aでは、回転板25が所定角(本実施形態では、30度)だけ回転され、一回目のイオン注入が終了した第1基板Swに代えて、これに隣接する(即ち、次にイオン注入される)第2基板Swが照射位置Rpに移動される(第3工程)。一方、第2ステージ2bにて、第1基板Swに対するイオン注入が終了すると、ビーム偏向器43によってイオンビームの出射方向をかえて、第1ステージ2aにて、回転板25の照射位置Rpにある静止状態の第2基板Swに対し、上記同様、イオンビームを照射してイオン注入する。
上記に併せて、第2ステージ2bでは、回転板25が所定角(本実施形態では、30度)だけ回転され、一回目のイオン注入が終了した第1基板Swに代えて、これに隣接する(即ち、次にイオン注入される)第2基板Swが照射位置Rpに移動される。そして、第1及び第2の両ステージ2a,2bの各基板Swに対して、イオンビームの照射時間が総処理時間に達するまで上記手順が繰り返され、各基板Swに対して所定のドーズ量でイオン注入される。
ここで、一回のイオン注入が行われた各基板Swは、次にイオン注入のために照射位置Rpに移動されるまでは、何らの入熱もなく、また、冷却パネル3に対峙する位置では、放射により冷却される。このため、次にイオン注入のために照射位置に基板Swが移動されたときには、基板Swは、一回のイオン注入が実施される前と同等の温度まで下降している。
以上の実施形態によれば、一枚の基板Swに対して、複数回に分けてイオンビームを照射してイオン注入すると共に、各基板Swの一回のイオン注入後には照射位置Rpから一旦移動させ、その間には冷却パネル3によって放射冷却されることで、次に照射位置Rpに移動されるまでに基板Swの主面の温度を確実に下げることができる一方で、その間には、各ステージ2a,2bに配置されている各基板Swに対してイオン注入が順次行われる。その結果、基板Swの温度を所定温度以上に上昇させることなく、高い量産性で複数枚の基板Swに対してイオン注入することが可能になる。
また、基板Swを第1及び第2の支持体26a,26bで支持する構成を採用したため、イオン注入により分極してステージ2a,2b表面に静電吸着するといった不具合の発生を防止でき、その結果、イオン注入時における基板Swの破損を防止でき、しかも、真空搬送ロボットRbによる処理済みの基板Swの円滑な搬出が阻害されることはない。本実施形態では、第1支持体26aで基板Swが所定高さに支持されるため、その長さやその配置を適宜設定しておけば、真空搬送ロボットRbによって回転板25の基板支持部26に基板Swを受け渡すときに、基板Swを所定高さに持ち上げるリフト手段等を不要にでき、有利である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の技術思想の範囲を逸脱しない限り、種々の変形が可能である。上記実施形態では、真空チャンバ1壁面に冷却パネル3を設けたものを例に説明したが、これに限定されるものではなく、イオン注入しようとする基板によってはこれを省略できる一方で、回転板の上面に冷却手段を設け、基板支持部26で支持される基板Swが冷却されるようにしてもよい。また、上記実施形態では、2個のステージ2a,2bを設けたものを例に説明したが、複数枚の基板Swを支持するステージを3個以上とし、上記操作に従い、各ステージで支持された各基板Swに対して順次イオンビームを照射してイオン注入することもできる。
また、上記実施形態では、回転板25に複数枚の基板Swをセットし、回転板25の回転により基板Swが順次照射位置Rpに移動されるものを例に説明したが、基板Swが順次照射位置Rpに移動されるものであれば、これに限定されるものではなく、同一平面内で基板Swが水平移動するようにしてもよい。更に、上記実施形態では、LN基板に水素イオンや希ガスのイオンをイオン注入する場合を例に説明したが、基板は、LN基板に限られるものではなく、LT(LiTaO)基板などの他の半導体単結晶ウエハの主面に所定のイオンを注入する場合にも適用でき、特に、イオン注入により容易に分極してしまう基板に対してイオンを注入する場合に有効である。
IM…イオン注入装置、Rp…照射位置、Sw…基板、1…真空チャンバ、2a,2b…ステージ、25…回転板、26…基板支持部(支持体)、26a…第1支持体、26b…第2支持体、3…冷却パネル(冷却手段)、41a…加速器。

Claims (5)

  1. 真空チャンバ内で互いに離隔配置された少なくとも2個のステージに、複数枚の基板を夫々配置し、
    基板面内で互いに直交する二方向をX軸方向及びY軸方向とし、いずれか一つのステージに設置された静止状態のいずれか一つの基板の主面に対し、加速器により加速することで所定の注入エネルギに制御したイオンビームを照射し、所定のドーズ量が得られる基板へのイオンビームの照射時間を総処理時間とし、総処理時間より短く設定した単位処理時間でX軸方向及びY軸方向に走査させてイオン注入する第1工程と、
    イオンビームの出射方向を変えて、いずれか他のステージに設置された静止状態のいずれか一つの基板の主面に対してイオンビームを照射し、単位処理時間でX軸方向及びY軸方向に走査させてイオン注入する第2工程と、
    基板に対してイオンビームが照射されるステージの位置を照射位置とし、第1工程と第2工程との間に、ステージにより単位処理時間でイオン注入された基板に代えて他の基板を照射位置に移動させる第3工程とを含み、
    第1工程、第2工程及び第3工程を単位処理時間が総処理時間に達するまで複数回繰り返すことを特徴とするイオン注入方法。
  2. 前記第1工程にてイオン注入された基板が次に照射位置に移動されるまでの間に当該基板を冷却する冷却工程を含むことを特徴とする請求項1記載のイオン注入方法。
  3. 前記第1工程及び第2工程にて前記ステージに立設した支持体により前記基板を支持することを特徴とする請求項1または請求項2記載のイオン注入方法。
  4. 請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のイオン注入方法の実施を可能とするイオン注入装置において、
    前記ステージが、周方向に間隔を存して複数枚の前記基板を支持する回転自在な回転板を備え、回転板の一方の面に、基板の裏面に当接可能な第1支持体と基板の外側面に当接可能な第2支持体とが夫々立設され、回転板の回転により、第1支持体及び第2支持体で夫々支持された基板が順次照射位置に移動されるようにしたことを特徴とするイオン注入装置。
  5. 前記回転板に対峙して設けられ、照射位置以外の位置にある前記基板を放射により冷却する冷却手段を更に備えることを特徴とする請求項4記載のイオン注入装置。
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