JP7256524B2 - 壁つなぎ具、及び、壁つなぎ具を用いた固定構造 - Google Patents

壁つなぎ具、及び、壁つなぎ具を用いた固定構造 Download PDF

Info

Publication number
JP7256524B2
JP7256524B2 JP2019070496A JP2019070496A JP7256524B2 JP 7256524 B2 JP7256524 B2 JP 7256524B2 JP 2019070496 A JP2019070496 A JP 2019070496A JP 2019070496 A JP2019070496 A JP 2019070496A JP 7256524 B2 JP7256524 B2 JP 7256524B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
shaped portion
clamp
shaped
rod
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019070496A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020169457A (ja
Inventor
高広 手塚
Original Assignee
G・ライズ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by G・ライズ株式会社 filed Critical G・ライズ株式会社
Priority to JP2019070496A priority Critical patent/JP7256524B2/ja
Publication of JP2020169457A publication Critical patent/JP2020169457A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7256524B2 publication Critical patent/JP7256524B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Clamps And Clips (AREA)

Description

本発明は、壁つなぎ具、及び、壁つなぎ具を用いた固定構造に関する。
足場を建築物の躯体に固定するための壁つなぎ具としては、例えば、特許文献1に記載のものがある。
特許文献1の壁つなぎ具(同文献の仮設足場支持用金具)は、足場の脚部を保持するクランプと、建築物の躯体に固定される取付部と、取付部とクランプとを連結している棒状の連結具本体と、を備えており、連結具本体は、取付部に対して揺動可能となっている。
特開2017-218725号公報
しかしながら、特許文献1の壁つなぎ具では、建築物の解体作業時に躯体から落下した破砕物(ガラ;解体ガラ)によって、棒状の連結具本体が変形ないしは破損した場合には、壁つなぎ具の再利用が困難となる、といった課題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、より継続的に使用しやすい構造の壁つなぎ具を提供するものである。
本発明によれば、構造物の躯体に対する被固定材の固定に用いられる壁つなぎ具であって、
前記躯体に固定される固定部材と、
前記被固定材と連結される棒状体を保持するクランプが設けられている揺動部材と、
を備え、
前記固定部材は、前記躯体に突き当てられる第1板状部と、前記第1板状部に対して直交している第2板状部と、を有し、
前記第1板状部には、前記固定部材を前記躯体に固定するための止着具が挿通される挿通部が形成されており、
前記揺動部材は、前記第2板状部の板面に沿った方向において揺動可能に、前記第2板状部に対して軸支部により軸支されており、
前記揺動部材は、
前記第2板状部と部分的に重ねて配置されているとともに前記第2板状部に対して軸支されている軸支板状部と、
前記軸支板状部に対して直交している直交板状部と、
を有し、
前記クランプにより前記棒状体が保持された状態で、当該棒状体の軸方向が前記第2板状部に対して平行に延在する壁つなぎ具が提供される。
本発明によれば、より継続的に使用しやすい構造の壁つなぎ具を提供することができる。
実施形態に係る壁つなぎ具の斜視図である。 実施形態に係る壁つなぎ具の平面図であり、壁つなぎ具を躯体に固定し、且つ、壁つなぎ具によって棒状体を保持した状態を示す。 実施形態に係る壁つなぎ具の側面図であり、壁つなぎ具を躯体に固定し、壁つなぎ具によって棒状体を保持し、且つ、棒状体に設けられたダブルクランプによって棒状体と足場とが相互に連結された状態を示す。 実施形態に係る壁つなぎ具を用いた固定構造を示す平断面図である。 躯体の壁面に対して斜めに棒状体が延在する状態で壁つなぎ具を用いる例を示す平面図である。 棒状体に連結された足場を示す斜視図である。 棒状体と足場の脚部との連結部を示す平断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
図1から図3のいずれかに示すように、本実施形態に係る壁つなぎ具100は、構造物(例えば、建築物70(図4))の躯体71(図4)に対する被固定材(例えば、足場80(図4))の固定に用いられる。
壁つなぎ具100は、躯体71に固定される固定部材10と、被固定材(例えば、足場80)と連結される棒状体61を保持するクランプ(第1クランプ31)が設けられている揺動部材20と、を備えている。
固定部材10は、躯体71に突き当てられる第1板状部11と、第1板状部11に対して直交している第2板状部12とを有する。
第1板状部11には、固定部材10を躯体71に固定するための止着具62が挿通される挿通部11aが形成されている。
揺動部材20は、第2板状部12の板面に沿った方向において揺動可能に、第2板状部12に対して軸支部(第2軸支部52)により軸支されている。
クランプ(第1クランプ31)により棒状体61が保持された状態で、当該棒状体61の軸方向が第2板状部12に対して平行に延在する。
壁つなぎ具100を用いて構造物の躯体71に固定される被固定材は、特に限定されないが、典型的には足場80であることが挙げられる。足場80は、例えば、建築物70の解体作業や外壁への塗装作業の際に用いられる。ただし、本発明は、この例に限らず、壁つなぎ具100を用いて躯体71に固定される被固定材は、建築現場を囲むバリケード(フェンス)などであってもよい。
棒状体61は、十分な強度を有する棒状のものであれば特に限定されないが、典型的には、建築現場で汎用的に用いられる単管パイプを棒状体61として使用することができる。
本実施形態によれば、壁つなぎ具100とは別体の棒状体61を用いて、足場80などの被固定材を躯体71に連結し固定することができる。このため、例えば、解体作業時に躯体71から落下した破砕物(ガラ;解体ガラ)によって棒状体61が変形ないしは破損した場合には、棒状体61等を交換すればよく、壁つなぎ具100は再利用することができる。すなわち、壁つなぎ具100は、より継続的に使用しやすい構造となっている。
また、壁つなぎ具100とは別体の止着具62を用いて固定部材10を躯体71に固定することができる。よって、例えば、壁つなぎ具の全体を軸回転させる作業が不要であるため、固定部材10の固定作業をより容易に行うことができる。
更に、固定部材10は、躯体71に突き当てられる第1板状部11を有するので、壁つなぎ具100を躯体71に対してより安定的に固定することができ、ひいては、被固定材を躯体71に対してより安定的に固定することができる。
しかも、棒状体61を保持するクランプが設けられている揺動部材20が、固定部材10に対して揺動可能であるため、躯体71から棒状体61が延びる方向を適宜調節することができる。すなわち、棒状体61が延在する方向は、壁つなぎ具100が固定される躯体71の壁面に対して直交する方向に限定されない。
加えて、固定部材10は、第1板状部11と、第1板状部11に対して直交している第2板状部12と、を有する構造であるため、アングル材等を用いて固定部材10を容易に作製することができる。
以下、壁つなぎ具100についてより詳細に説明する。
本実施形態の場合、固定部材10は、アングル材により構成されている。当該アングル材の一方の板状部が第1板状部11を構成しており、当該アングル材の他方の板状部が第2板状部12を構成している。第1板状部11及び第2板状部12の各々は、例えば、矩形状に形成されている。本実施形態の場合、挿通部11aは、第1板状部11の表裏を貫通している挿通孔である。ただし、本発明は、この例に限らず、挿通部11aは第1板状部11に形成された切欠形状部であってもよい。
図1及び図3に示すように、揺動部材20は、固定部材10の第2板状部12と部分的に重ねて配置されているとともに第2板状部12に対して第2軸支部52において軸支されている軸支板状部21と、軸支板状部21に対して直交している直交板状部22と、を有する。
このため、軸支板状部21が直交板状部22によって補強されており、揺動部材20の構造的強度を十分に確保することができる。
また、板状部どうし(第2板状部12と軸支板状部21)が互いに重ねられているとともに軸支されているので、軸支部分の構造的強度も十分に確保することができる。
本実施形態の場合、揺動部材20は、アングル材(第2アングル材)により構成されている。第2アングル材の板状部が軸支板状部21を構成しており、第2アングル材の他方の板状部が直交板状部22を構成している。軸支板状部21及び直交板状部22の各々は、例えば、矩形状に形成されている。
軸支板状部21は、その一部分が第2板状部12と重なっているため、軸支板状部21と第2板状部12とは互いに平行に配置されている。
本実施形態の場合、第2板状部12の上に軸支板状部21が重ねられている。そして、軸支板状部21から直交板状部22が起立している方向と、第2板状部12から第1板状部11が起立している方向とは、互いに同方向(例えば、上方向)となっている。
第1クランプ31は、軸支板状部21に対して直交する直交軸を基準として軸支板状部21に対して揺動可能に、第1軸支部51において軸支板状部21に対して軸支されている。
このため、第1クランプ31によって棒状体61を保持させる際に、第1クランプ31を必要により回転させることができるため、第1クランプ31が軸支板状部21に固定されている場合と比べて、第1クランプ31によって棒状体61を保持させる作業を容易に行うことができる。
第1軸支部51の軸方向、すなわち上記の直交軸は、例えば、上下方向に延在している。本実施形態の場合、第1クランプ31は、軸支板状部21の下方に配置されている。
上述のように、第1クランプ31により棒状体61が保持された状態で、当該棒状体61の軸方向が第2板状部12に対して平行に延在する。
ここで、第1軸支部51は、軸支板状部21において、第2板状部12とは重ならない部位に設けられている。より詳細には、軸支板状部21において第1軸支部51が設けられている部位は、第2板状部12に対する軸支板状部21の揺動角度にかかわらず、第2板状部12と重ならないようになっている。そして、第2板状部12に対して軸支板状部21ひいては揺動部材20の全体が揺動しても、第1クランプ31が第2板状部12と干渉しないようになっている。
壁つなぎ具100は、第1クランプ31との協働で棒状体61を保持する第2クランプ32を更に備えている。つまり、第1クランプ31と第2クランプ32とによって、共通の棒状体61の一部分ずつをそれぞれ保持できるようになっている。換言すれば、第1クランプ31と第2クランプ32とを互いに同軸にしうるようになっている。
第2クランプ32は、軸支板状部21と第2板状部12との重なり部分において、第2板状部12及び軸支板状部21に対して、第2軸支部52により軸支されている。
すなわち、第2板状部12に対して軸支板状部21を軸支する軸支部と、第2クランプ32を軸支する軸支部とが共通であるため、壁つなぎ具100をよりコンパクトに構成することができる。よって、壁つなぎ具100をより軽量に構成することができるため、壁つなぎ具100のハンドリング性が良好となる。
また、第2クランプ32によって棒状体61を保持させる際に、第2クランプ32を必要により回転させることができるため、第2クランプ32が第2板状部12又は軸支板状部21に固定されている場合と比べて、第2クランプ32によって棒状体61を保持させる作業を容易に行うことができる。
第2軸支部52の軸方向は、例えば、上下方向に延在している。本実施形態の場合、第2クランプ32は、第2板状部12の下方に配置されている。
図1等に示すように、第1クランプ31は、一般的なクランプであり、例えば、第1挟持部33と、第2挟持部34と、第1挟持部33と第2挟持部34とを相互に開閉可能に軸支している軸支部35と、を有する。第2挟持部34における軸支部35側とは反対側の端部は、二股に分かれた二股部34aとなっている。第1クランプ31は、更に、第1挟持部33における軸支部35とは反対側の端部に軸支部37により軸支されている締結用ボルト36と、締結用ボルト36と螺合している締結用ナット38と、を有する。軸支部35の軸方向と軸支部37の軸方向とは互いに平行に延在している。締結用ナット38は、二股部34aの間を通過不能な寸法のものである。
第2クランプ32は第1クランプ31と同様のものである。
第1クランプ31の第1挟持部33は、第1軸支部51において軸支板状部21に対して軸支されている。
第2クランプ32の第1挟持部33は、第2軸支部52において軸支板状部21及び第2板状部12に対して軸支されている。
第1軸支部51は、例えば、第1クランプ31の第1挟持部33の下側から、当該第1挟持部33と軸支板状部21とに挿通されている挿通ボルト54と、当該挿通ボルト54の先端部(上端部)に対して螺合している緩み止めナット53と、を備えて構成されている。緩み止めナット53としては、Uナット(登録商標)又はナイロンナットなどを用いることができる。
同様に、第2軸支部52は、第2クランプ32の第1挟持部33の下側から、当該第1挟持部33、第2板状部12及び軸支板状部21に挿通されている挿通ボルト54と、当該挿通ボルト54の先端部(上端部)に対して螺合している緩み止めナット53と、を備えて構成されている。
ここで、図3に示すように、第1クランプ31の第1挟持部33と軸支板状部21との間には、第2板状部12と同じ板厚の板状のスペーサ55が介装されており、第1軸支部51の挿通ボルト54は、当該スペーサ55に挿通されている。
これにより、第1クランプ31と第2クランプ32とが互いに同じ高さ位置に配置されており、第1クランプ31と第2クランプ32とを互いに同軸にしうるようになっている。
例えば、図2に示すように、第2板状部12の幅寸法(図2の上下方向における第2板状部12の寸法)と軸支板状部21の幅寸法(図2において実線で示される軸支板状部21について、図2の上下方向における寸法)とは、互いに同等の寸法に設定されている。
また、第2板状部12の幅寸法及び軸支板状部21の幅寸法は、第1クランプ31及び第2クランプ32によって保持される棒状体61の外径と同等の寸法となっている。
また、例えば、第1板状部11の幅寸法(図2の上下方向における第1板状部11の寸法)は、第2板状部12の幅寸法と同じである。
例えば、直交板状部22の長手寸法(図2において実線で示される直交板状部22について、図2の左右方向における寸法)は、軸支板状部21の長手寸法(図2において実線で示される軸支板状部21について、図2の左右方向における寸法)と同じである。
第2板状部12に対して揺動部材20が揺動可能な角度範囲は、特に限定されないが、例えば、第2板状部12と軸支板状部21とが同一直線上に位置する状態(図2において実線で示される揺動部材20を参照)を基準として、一方及び他方に向けてそれぞれ45度以上であることが好ましく、一方及び他方に向けてそれぞれ90度以上であることが更に好ましい。なお、図2には、第2板状部12と軸支板状部21とが同一直線上に位置する状態を実線で示しているほか、軸支板状部21が一方及び他方にそれぞれ45度ずつ揺動した状態を二点鎖線で示している。
壁つなぎ具100は、以上のように構成されている。
次に、壁つなぎ具100の使用例について説明する。
ここでは、建築物70の躯体71に対して足場80(図4)を固定するために壁つなぎ具100を用いる例を説明する。
例えば、先ず、図2及び図3に示すように、躯体71にアンカー63を打ち込む。
次に、壁つなぎ具100の固定部材10の第1板状部11を躯体71の壁面72にあてがい、第1板状部11の挿通部11aをアンカー63に対して位置合わせし、挿通部11aを通してボルトなどの止着具62をアンカー63に固定する。すなわち、止着具62をアンカー63に螺入する。
これにより、第1板状部11の一方の面が躯体71の壁面72に突き当てられた状態で、固定部材10ひいては壁つなぎ具100の全体が躯体71に固定される。
なお、止着具62は、躯体71に埋設されたアンカー63に通されているため、躯体71に通されている、と言える。
ここで、第1板状部11の前方(手前側)には、空間が空いているため、インパクトレンチなどの工具を用いた止着具62の螺入作業を、壁つなぎ具100と干渉することなく容易に行うことができる。
このように壁つなぎ具100が躯体71に固定された状態において、揺動部材20は、固定部材10に対して、水平面内において揺動可能となっている。
また、壁つなぎ具100の第1クランプ31及び第2クランプ32によって棒状体61を保持させる。すなわち、第1クランプ31の第1挟持部33と第2挟持部34とによって棒状体61における一部分を挟み、締結用ナット38を締結用ボルト36の先端部(軸支部37から遠い側の端部)に位置させた状態で締結用ボルト36の先端側の部分を二股部34aの間に入り込ませ、締結用ナット38を締結用ボルト36の基端側(軸支部37側)に向けて螺進させる。これにより、締結用ナット38は二股部34aの間に入り込めないので、締結用ナット38によって第2挟持部34と第1挟持部33とが閉じられるので、第1挟持部33と第2挟持部34とにより棒状体61を締め付けて保持させることができる。同様に、第2クランプ32の第1挟持部33と第2挟持部34とによって棒状体61における他の一部分を挟み、第2クランプ32の締結用ボルト36の先端側の部分を二股部34aの間に入り込ませ、締結用ナット38を締結用ボルト36の基端側に向けて螺進させることによって、第2クランプ32の第1挟持部33と第2挟持部34とにより棒状体61を締め付けて保持させる。
なお、第1クランプ31により棒状体61における一部分を保持させる作業と、第2クランプ32により棒状体61における他の一部分を保持させる作業と、を行う順序は、どちらが先でも良い。
また、躯体71に対する固定部材10の固定作業と、第1クランプ31及び第2クランプ32により棒状体61を保持させる作業と、を行う順序は、どちらが先でも良い。
壁つなぎ具100が躯体71に固定され、且つ、壁つなぎ具100によって棒状体61が保持された状態で、棒状体61は、水平に延在する。
ここで、図3に示すように、棒状体61の他端61bが壁面72に対して突き当てられた状態となるように、第1クランプ31及び第2クランプ32によって棒状体61を保持させる。
図3に示すように、棒状体61の一端部61aには、ダブルクランプ64が設けられている。
ダブルクランプ64は、2つのクランプが一体化したものであり、ダブルクランプ64の一方のクランプ64aと他方のクランプ64bとは、互いの軸方向が直交するようになっている。なお、ダブルクランプ64の一方のクランプ64a及び他方のクランプ64bの各々は、第1クランプ31及び第2クランプ32と同様のものである。
一方のクランプ64aは、棒状体61の一端部61aを保持している。
他方のクランプ64bは、足場80の枠体81の脚部82を保持する(図6、図7参照)。
更に、棒状体61において、ダブルクランプ64が設けられている部位よりも更に一端側(他端61bから遠い側)には、捨てクランプ65が設けられていることが好ましい。捨てクランプ65は、棒状体61からのダブルクランプ64の(一方のクランプ64aの)抜け止めのために、棒状体61に設けられている(図7参照)。
ここで、足場80の構造の例について説明する。
足場80は、一般的な構造のものである。
図6に示すように、足場80を構成する単位構造物80aは、例えば、互いに間隔を空けてそれぞれ立設される一対の枠体81と、一対の枠体81間に架設される台部材84及びブレス85と、を組み付けることにより構成される。
枠体81は、例えば、それぞれ棒状に形成されていて鉛直に配置される一対の脚部82と、一対の脚部82の上端部間に水平に架設されている棒状の台保持梁部83と、を有する。
一対の枠体81の一方の脚部82どうしの間、並びに、他方の脚部82どうしの間に、それぞれX字状のブレス85が架設されている。
更に、一対の枠体81の台保持梁部83どうしの間に台部材84が係止されることによって架設されている。
図4は、建築物70の角部およびその周辺の部分における足場80の構造を示している。
図4に示すように、上述した単位構造物80aが躯体71の壁面72に沿って水平方向に複数連ねて配置される。水平方向において互いに隣り合う単位構造物80aは、これらの境界に位置する枠体81を共用している。
なお、単位構造物80aは、上下方向にも複数積み重ねて配置される。各段の単位構造物80aが壁つなぎ具100及び棒状体61を用いて躯体71に固定されてもよいし、複数段ごと(例えば2段ごと)の単位構造物80aが壁つなぎ具100及び棒状体61を用いて躯体71に固定されてもよい。
ここで、躯体71の壁面72は、互いに直交する壁面72a及び壁面72cの他に、これら壁面72a及び壁面72cの双方に対して傾斜(例えば、45度傾斜)している壁面72bを含む場合がある。
本実施形態に係る壁つなぎ具100においては、第2板状部12に対して揺動部材20が揺動可能である。このため、躯体71から棒状体61が延びる方向を適宜調節することができる。
例えば、図4に示すように、壁面72aに打ち込まれたアンカー63に固定された壁つなぎ具100(以下、壁つなぎ具100A)によって保持された棒状体61は、当該壁面72aに対して直交する方向に延在させる。同様に、壁面72cに打ち込まれたアンカー63に固定された壁つなぎ具100(以下、壁つなぎ具100C)によって保持された棒状体61は、当該壁面72cに対して直交する方向に延在させる。
一方、壁面72bに打ち込まれたアンカー63に固定された壁つなぎ具100(以下、壁つなぎ具100B)によって保持された棒状体61は、当該壁面72bに対して斜めに延在させることができる。一例として、図4及び図5に示すように、壁面72bに対して45度の角度で棒状体61が延在するようにできる。
よって、例えば、図4に示すように、壁つなぎ具100Aによって保持されている棒状体61と、壁つなぎ具100Bによって保持されている棒状体61と、を互いに平行に延在させることができ、これら棒状体61によって、同一直線上に配置されている複数の単位構造物80aをそれぞれ躯体71に対して安定的に固定することができる。
このように、本実施形態に係る固定構造は、本実施形態に係る壁つなぎ具100を用いて被固定材(例えば足場80)が構造物(例えば建築物70)の躯体71に対して固定されている固定構造であって、クランプ(第1クランプ31)によって保持されている棒状体61と、棒状体61の一端部61aに設けられているダブルクランプ64とを備え、固定部材10の第1板状部11が躯体71に突き当てられた状態で、第1板状部11の挿通部11aを介して止着具62が躯体71に通されていることによって、第1板状部11が躯体71に固定されており、棒状体61の他端61bが躯体71に突き当てられており、ダブルクランプ64を介して棒状体61と被固定材(足場80)とが相互に連結されている。すなわち、ダブルクランプ64の一方のクランプ64aは棒状体61の一端部61aを保持しており、ダブルクランプ64の他方のクランプ64bは、足場80の枠体81の脚部82を保持しているので、ダブルクランプ64を介して棒状体61と足場80とが相互に連結されている。よって、壁つなぎ具100、棒状体61及びダブルクランプ64により、足場80が躯体71に固定された状態となっている。
以上のような本実施形態によれば、固定部材10は、壁面72に突き当てられる平面(第1板状部11の一方の面)を有しているとともに止着具62が挿通されることによって躯体71に固定されるものであり、揺動部材20には、棒状体61を保持する第1クランプ31が設けられている。そして、固定部材10と揺動部材20との角度が可変であるため、躯体71から棒状体61が延びる方向を適宜調節することができる。
また、例えば、解体作業時に躯体71から落下したガラ(解体ガラ)によって棒状体61やダブルクランプ64が破損した場合にも、壁つなぎ具100は再利用することができる(棒状体61やダブルクランプ64のみを交換すればよい)。
また、例えば、壁つなぎ具100の第1クランプ31は揺動部材20の下方に配置することができ、第2クランプ32は揺動部材20及び第2板状部12の下方に配置することができるので、第1クランプ31及び第2クランプ32を、揺動部材20や第2板状部12によって保護することができる。よって、第1クランプ31及び第2クランプ32が解体ガラによって破損してしまうことを抑制することができる。
また、揺動部材20がアングル材等により構成されていて軸支板状部21と直交板状部22とを有するので、棒状体61が躯体71側に押される場合、すなわち揺動部材20に圧縮応力が作用する場合において、揺動部材20の耐力を十分に確保することができる。また、揺動部材20は、下向きの加重に対しても十分な耐力を有する構造である。
また、壁つなぎ具を用いた固定構造においては、棒状体61の他端61bが躯体71(の壁面72)に突き当てられているので、棒状体61が躯体71側に押される場合においても、棒状体61の変位(躯体71側への変位)を抑制することができる。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
例えば、壁つなぎ具100の使用時における向き(姿勢)について、上記の実施形態では、好ましい例として、揺動部材20及び第2板状部12の下方に第1クランプ31及び第2クランプ32が配置される向きを説明したが、本発明は、この例に限らず、壁つなぎ具100の使用時における向きは、その他の向きとしてもよい。
また、壁つなぎ具100の各構成要素は、個々に独立した存在である必要はない。複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
本実施形態は以下の技術思想を包含する。
(1)構造物の躯体に対する被固定材の固定に用いられる壁つなぎ具であって、
前記躯体に固定される固定部材と、
前記被固定材と連結される棒状体を保持するクランプが設けられている揺動部材と、
を備え、
前記固定部材は、前記躯体に突き当てられる第1板状部と、前記第1板状部に対して直交している第2板状部と、を有し、
前記第1板状部には、前記固定部材を前記躯体に固定するための止着具が挿通される挿通部が形成されており、
前記揺動部材は、前記第2板状部の板面に沿った方向において揺動可能に、前記第2板状部に対して軸支部により軸支されており、
前記クランプにより前記棒状体が保持された状態で、当該棒状体の軸方向が前記第2板状部に対して平行に延在する壁つなぎ具。
(2)前記揺動部材は、
前記第2板状部と部分的に重ねて配置されているとともに前記第2板状部に対して軸支されている軸支板状部と、
前記軸支板状部に対して直交している直交板状部と、
を有する(1)に記載の壁つなぎ具。
(3)前記クランプは、前記軸支板状部に対して直交する直交軸を基準として前記軸支板状部に対して揺動可能に、前記軸支板状部に対して軸支されている(2)に記載の壁つなぎ具。
(4)前記クランプとの協働で前記棒状体を保持する第2クランプを更に備え、
前記第2クランプは、前記軸支板状部と前記第2板状部との重なり部分において、前記第2板状部及び前記軸支板状部に対して、前記軸支部により軸支されている(2)又は(3)に記載の壁つなぎ具。
(5)(1)から(4)のいずれか一項に記載の壁つなぎ具を用いて被固定材が構造物の躯体に対して固定されている固定構造であって、
前記クランプによって保持されている棒状体と、
前記棒状体の一端部に設けられているダブルクランプと、
を備え、
前記固定部材の前記第1板状部が前記躯体に突き当てられた状態で、前記第1板状部の前記挿通部を介して止着具が前記躯体に通されていることによって、前記第1板状部が前記躯体に固定されており、
前記棒状体の他端が前記躯体に突き当てられており、
前記ダブルクランプを介して前記棒状体と前記被固定材とが相互に連結されている、
壁つなぎ具を用いた固定構造。
10 固定部材
11 第1板状部
11a 挿通部
12 第2板状部
20 揺動部材
21 軸支板状部
22 直交板状部
31 第1クランプ(クランプ)
32 第2クランプ
33 第1挟持部
34 第2挟持部
34a 二股部
35 軸支部
36 締結用ボルト
37 軸支部
38 締結用ナット
51 第1軸支部(軸支部)
52 第2軸支部
53 緩み止めナット
54 挿通ボルト
55 スペーサ
61 棒状体
61a 一端部
61b 他端
62 止着具
63 アンカー
64 ダブルクランプ
64a 一方のクランプ
64b 他方のクランプ
65 捨てクランプ
70 建築物(構造物)
71 躯体
72、72a、72b、72c 壁面
80 足場(被固定材)
80a 単位構造物
81 枠体
82 脚部
83 台保持梁部
84 台部材
85 ブレス
100、100A、100B、100C 壁つなぎ具

Claims (4)

  1. 構造物の躯体に対する被固定材の固定に用いられる壁つなぎ具であって、
    前記躯体に固定される固定部材と、
    前記被固定材と連結される棒状体を保持するクランプが設けられている揺動部材と、
    を備え、
    前記固定部材は、前記躯体に突き当てられる第1板状部と、前記第1板状部に対して直交している第2板状部と、を有し、
    前記第1板状部には、前記固定部材を前記躯体に固定するための止着具が挿通される挿通部が形成されており、
    前記揺動部材は、前記第2板状部の板面に沿った方向において揺動可能に、前記第2板状部に対して軸支部により軸支されており、
    前記揺動部材は、
    前記第2板状部と部分的に重ねて配置されているとともに前記第2板状部に対して軸支されている軸支板状部と、
    前記軸支板状部に対して直交している直交板状部と、
    を有し、
    前記クランプにより前記棒状体が保持された状態で、当該棒状体の軸方向が前記第2板状部に対して平行に延在する壁つなぎ具。
  2. 前記クランプは、前記軸支板状部に対して直交する直交軸を基準として前記軸支板状部に対して揺動可能に、前記軸支板状部に対して軸支されている請求項に記載の壁つなぎ具。
  3. 前記クランプとの協働で前記棒状体を保持する第2クランプを更に備え、
    前記第2クランプは、前記軸支板状部と前記第2板状部との重なり部分において、前記第2板状部及び前記軸支板状部に対して、前記軸支部により軸支されている請求項又はに記載の壁つなぎ具。
  4. 請求項1からのいずれか一項に記載の壁つなぎ具を用いて被固定材が構造物の躯体に対して固定されている固定構造であって、
    前記クランプによって保持されている棒状体と、
    前記棒状体の一端部に設けられているダブルクランプと、
    を備え、
    前記固定部材の前記第1板状部が前記躯体に突き当てられた状態で、前記第1板状部の前記挿通部を介して止着具が前記躯体に通されていることによって、前記第1板状部が前記躯体に固定されており、
    前記棒状体の他端が前記躯体に突き当てられており、
    前記ダブルクランプを介して前記棒状体と前記被固定材とが相互に連結されている、
    壁つなぎ具を用いた固定構造。
JP2019070496A 2019-04-02 2019-04-02 壁つなぎ具、及び、壁つなぎ具を用いた固定構造 Active JP7256524B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019070496A JP7256524B2 (ja) 2019-04-02 2019-04-02 壁つなぎ具、及び、壁つなぎ具を用いた固定構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019070496A JP7256524B2 (ja) 2019-04-02 2019-04-02 壁つなぎ具、及び、壁つなぎ具を用いた固定構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020169457A JP2020169457A (ja) 2020-10-15
JP7256524B2 true JP7256524B2 (ja) 2023-04-12

Family

ID=72746618

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019070496A Active JP7256524B2 (ja) 2019-04-02 2019-04-02 壁つなぎ具、及び、壁つなぎ具を用いた固定構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7256524B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016037799A (ja) 2014-08-08 2016-03-22 大和ハウス工業株式会社 倒壊防止用治具

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5230191Y2 (ja) * 1975-05-29 1977-07-09
JPH038258U (ja) * 1989-06-12 1991-01-25

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016037799A (ja) 2014-08-08 2016-03-22 大和ハウス工業株式会社 倒壊防止用治具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020169457A (ja) 2020-10-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4683579B1 (ja) 木造建築物の補強構造
JP5898005B2 (ja) コンクリート部材の補強装置に用いられるロック機能付き継手
JP7256524B2 (ja) 壁つなぎ具、及び、壁つなぎ具を用いた固定構造
US6629678B1 (en) Seismic adapter
JP2010019055A (ja) クランプ機構
JP6698331B2 (ja) 太陽電池パネルの架台
JP6525690B6 (ja) 仮設足場用幅木の取付具
JP3236703U (ja) 構造体
JP4465256B2 (ja) アンカーボルトの支持装置
JP6638895B2 (ja) クランプ装置及び枠組構造体
JP2019007134A (ja) 既設フーチングの補強方法
JP2017141542A (ja) 枠構造体、および枠構造体組立方法
JP6309327B2 (ja) 木造建築物の水平架構の補強部材および木造建築物の水平架構の補強工法
KR20090010565A (ko) 안전 난간의 지지 구조물
JP5571896B2 (ja) ブレース材
KR20190091791A (ko) 내진형 조임틀 장치
JP7190225B1 (ja) 荷受けステージ
US9777490B2 (en) Falsework hook and fastener
JP6410367B2 (ja) 木造建築用補強金具
JP2017031784A (ja) ブレース
JP2006009370A (ja) 木造建築物の角材緊締及び耐震補強用金具
JP5996948B2 (ja) コンクリート部材の補強装置に用いられるピンレス継手
JP3007389U (ja) 木造建築物における土台と柱と筋交いの連結構造
JP2006009384A (ja) 型枠コーナー部の角締め装置および角締め方法
JP2006257862A (ja) セパレータ及びそれを用いた型枠構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220303

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20221129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230228

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230324

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7256524

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150