以下、図面に基づいて、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る相乗り管理システム1000を用いたサービスの概要を示す図である。
本実施形態の相乗り管理システム1000を用いたサービスでは、ユーザUのユーザ端末200から相乗りの可否を含む予約申し込み情報を受け付け、乗車するステーションST及び降車するステーションSTの位置等の予約確定情報をユーザ端末200に送信する。そして、本サービスでは、相乗りを可とし所定の条件に適合する複数のユーザUについては、車両Vに相乗りさせて輸送し、相乗りを否とし又は相乗りを可とするものの所定の条件に適合しないユーザUについては、車両Vに単独で乗車させて輸送する。特に、本サービスでは、車両Vの走行経路における複数のユーザUの乗車位置と降車位置とに応じて、それぞれのユーザUの車両Vでの着座位置を設定することで、ステーションSTでのユーザUのスムーズな降車を実現する。
車両Vは、共用車両(カーシェアリング用車両)や賃走車両(タクシー等)等である。この車両Vは、手動運転により走行する車両でもよく、自動運転により走行する車両でもよい。手動運転により走行する車両Vの場合、当該車両Vの運転者は、サービスを提供する事業者側に属する運転者でもよく、サービスを提供されるユーザUでもよい。ユーザUが車両Vの運転者である場合、予約情報に運転の希望の有無が含まれるようにしてもよい。ステーションSTの位置や数は、予め設定されていてもよく、ユーザUの予約状況に応じて設定されてもよい。例えば、乗車するステーションSTについては予め設定され、降車するステーションSTについては予約状況に応じて設定される等、乗車するステーションSTと降車するステーションSTとがそれぞれ適宜設定されればよい。また、車両Vの走行経路についても、予め設定されていてもよく、ユーザUの予約状況に応じて設定されてもよい。
図2は、本実施形態の相乗り管理システム1000の概略構成を示す図である。この図に示すように、本実施形態の相乗り管理システム1000は、管理サーバ100と、ユーザ端末200と、車載端末300と、車両Vとを備える。管理サーバ100と、ユーザ端末200と、車載端末300とは、それぞれ通信装置(120、220、320)を備えており、ネットワーク網400を介して接続されている。
車両Vは、ユーザUに着座位置や乗車口を通知するための表示装置510と、ドアを自動で開閉させるドア開閉装置520と、車載端末300と通信する通信装置530とを備えている。表示装置510としては、車外から視認可能なモニタや、ドアやドアレバーに設けられた照明灯等を例示できる。ドア開閉装置520は、ドアロック開閉装置として、ドアの開閉自体はユーザが行うようにしてもよく、ドアの開閉装置に限るものではない。なお、本実施形態の車両Vでは、運転席が前席右側に設けられ、助手席が前席左側に設けられ、3人のユーザUが横並びで着座できる後席が設けられている。また、本実施形態の車両では、前席右側と前席左側と後席右側と後席左側とに乗降口が設けられている。
ユーザ端末200は、予約プログラムが格納されたROM(Read Only Memory)と、このROMに格納されたプログラムを実行することで、各機能を実行させる動作回路としてのCPU(Central Processing Unit)と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM(Random Access Memory)とを備えるコンピュータである。本実施形態のユーザ端末200としては、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)その他の可搬型の端末を例示できる。
ユーザ端末200は、ユーザUによる予約申し込み情報の入力が行われる入力装置210と、管理サーバ100等の外部装置と通信する通信装置220と、ユーザUにステーションSTの位置や乗車時刻や着座位置等の予約確定情報を通知する表示装置230と、予約申し込み情報の受け付けや予約確定情報の通知等の処理を実行する制御装置240と、GPS(Global Positioning System)受信機などの位置取得装置250とを備える。入力装置210としては、ユーザUの操作による入力が可能なタッチパネルまたは操作キー等や、ユーザUの音声による入力が可能なマイク等を例示できる。この入力装置210が受け付ける予約申し込み情報は、ユーザID、出発地、目的地、及び相乗りの可否を少なくとも含む。なお、予約申し込み情報としては、運転の希望の有無、荷物の有無、ユーザUの属性(例えば、年齢、性別、身体的な障害の有無等)、ユーザUの要望(例えば、日照から避けられる着座位置を希望する、室温が適切に設定される着座位置を希望する等)等も例示できる。
表示装置230としては、液晶や有機EL等のディスプレイやタッチパネル・ディスプレイ等を例示でき、タッチパネル・ディスプレイを用いる場合には、入力装置210と兼用できる。表示装置230が通知する予約確定情報は、乗車するステーションSTの位置、乗車予定時刻、相乗りの有無、車両Vにおける着座位置、乗車する際の乗車口、降車するステーションSTの位置、降車予定時刻を含む。なお、予約確定情報としては、運転の有無等も例示できる。
制御装置240は、入力装置210から入力された予約申し込み情報を、通信装置220を介して管理サーバ100に送信し、及び、管理サーバ100から通信装置220を介して受信した予約確定情報を表示装置230に表示させる。また、制御装置240は、位置取得装置250により取得されたユーザ端末200の現在位置の情報を、通信装置220を介して、管理サーバ100に送信する。
車載端末300は、GPS(Global Positioning System)受信機などの位置取得装置310と、管理サーバ100などの外部装置と通信する通信装置320と、制御装置330とを備える。制御装置330は、位置取得装置310により取得された現在位置の情報を、通信装置320を介して管理サーバ100に送信する。また、制御装置330は、管理サーバ100から、通信装置120、320を介して、表示装置510とドア開閉装置520とを制御するための制御指令を受信し、車両Vの表示装置510とドア開閉装置520とを制御する。制御装置330は、例えば、表示装置510としてのモニタに、ユーザUの着座位置と乗車口とを表示させたり、開閉させるドアのドアレバーに設けられた表示装置510としての照明灯を点灯させたりする。また、制御装置330は、ユーザUの乗車口または降車口に設けられたドアが開閉するように、ドア開閉装置520を作動させる。
管理サーバ100は、予約管理及び相乗り管理を実行するための制御処理を実行する制御装置110と、ユーザ端末200と車載端末300と通信可能な通信装置120と、予約申し込み情報、ユーザ情報、ユーザの利用実績情報、地図情報などを記憶するデータベース130とを備える。制御装置110は、予約管理及び相乗り管理の制御処理を実行するためのプログラムが格納されたROM(Read Only Memory)112と、このROM112に格納されたプログラムを実行することで、予約管理装置及び相乗り管理装置として機能する動作回路としてのCPU(Central Processing Unit)111と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM(Random Access Memory)113とを備える。
制御装置110は、ROM12に格納されたプログラムを実行することで、予約管理機能と、相乗り管理機能とを実現する。以下において、制御装置110が実現する各機能についてそれぞれ説明する。なお、制御装置110は、上記機能を実現するためのソフトウェアと、上述したハードウェアの協働により各機能を実現するコンピュータである。
制御装置110の予約管理機能は、予約情報取得・記録・通知機能と、乗降位置算出機能と、車両管理機能と、ユーザ管理機能とを備える。予約情報取得・記録・通知機能は、ユーザ端末200から、予約申し込み情報を取得する。具体的には、予約情報取得・記録・通知機能は、ユーザ端末200から、ユーザID、出発地、目的地、相乗りの可否、及び運転の希望の有無等の情報を取得する。
ユーザ管理機能は、予約情報取得・記録・通知機能により取得されたユーザIDと、データベース130に記録されているユーザIDとを照合し、ユーザUの個人情報をデータベース130から取得する。また、ユーザ管理機能は、乗車しているユーザUの着座位置および降車位置を利用実績情報としてデータベース130に記録する。なお、ユーザの着座位置の要望なども事前にユーザから収集してデータベース130に記録してもよい。
乗降位置算出機能は、予約情報取得・記録・通知機能により取得された出発地、目的地の情報に基づいて、車両Vの走行経路におけるユーザの乗車位置と降車位置とを算出する。具体的には、乗降位置算出機能は、予め設定されたステーションSTの中からユーザUが希望する出発地や目的地の最寄りのステーションSTを選択したり、ユーザUが希望する出発地や目的地に近いステーションSTを設定したりする。
車両管理機能は、乗降位置算出機能により算出された乗車ステーションSTに手配可能な車両Vが存在するか否かを判定する。予約情報取得・記録・通知機能は、手配可能な車両Vが存在する場合には、通信装置120を介してユーザ端末200に予約完了情報を送信し、手配可能な車両Vが存在しない場合には、通信装置120を介してユーザ端末200に予約が成立しなかった旨の予約不成立情報を送信する。ここで、予約申し込み情報において相乗りが「可」となっている場合には、車両管理機能は、後述する相乗り管理機能による相乗りの可否の判定結果に応じて、相乗りでの乗車または単独での乗車が可能な車両Vが手配可能であるか否かを判定する。
上述したように制御装置110の各機能により算出または取得された予約確定情報は、予約情報取得・記録・通知機能により、データベース130に記録されると共に、通信装置120を介して、ユーザ端末200および車載端末300に送信される。ユーザ端末200の表示装置230には、車両Vの走行経路におけるユーザUの乗車位置と降車位置、乗車口(乗車するドアの位置)、及び着座位置を含む予約確定情報が表示される。
相乗り管理機能は、相乗り可否判定機能と、着座位置算出機能と、車両機器制御機能とを備える。相乗り可否判定機能は、予約申し込み情報において相乗りが「可」とされている複数のユーザについて、所定の条件に適合するか否かにより相乗りの可否を判定する。具体的には、相乗り可否判定機能は、乗降位置算出機能により算出されたユーザUの乗車位置および降車位置から、車両Vの走行経路の少なくとも一部の区間が一致するか否かを判定する。ここで、走行経路が一致する区間において、複数のユーザUが車両Vに相乗りすることになる。
着座位置算出機能は、相乗り可否判定機能により相乗りが「可」と判定された複数のユーザUについての乗車口(乗車するドアの位置)、降車口(降車するドアの位置)、及び着座位置を算出する。具体的には、着座位置算出機能は、各ステーションSTでの車両への乗車又は車両Vからの降車が可能な車外の空間の位置(例えば、車両Vの左側又は右側)を、地図情報に基づいて判定する。そして、着座位置算出機能は、車両Vの走行経路における複数のユーザUの乗車位置および降車位置から、複数のユーザUの降車順序を算出し、降車順序、乗車口、及び降車口から、所定の条件に適合する着座位置を算出する。着座位置の算出処理の詳細については後述する。
車両機器制御機能は、車両VがステーションSTで停車した際に、車両Vのドア開閉装置520を開閉させる開閉指令と、表示装置510に着座位置と乗車口とを表示させる表示指令とを、通信装置120を介して車載端末300に送信する。車載端末300の制御装置330は、通信装置320を介して上記の表示指令を受信すると、例えば、表示装置510としてのモニタに、ユーザUの着座位置と乗車口とを表示させ、開閉させるドアのドアレバーに設けられた表示装置510としての照明灯を点灯させる。また、制御装置330は、通信装置320を介して上記の開閉指令を受信すると、ユーザUの乗車口または降車口に設けられたドアが開閉するように、ドア開閉装置520を作動させる。
図3~図8は、制御装置110の着座位置算出処理を説明するための図である。この図には、5人乗りの車両Vの後席に2人のユーザUが着座した状態で、3人目のユーザUが当該車両Vに乗車して後席に着座する例を示している。以下の説明では、降車順序が1番目のユーザUをユーザU1と称し、降車順序が2番目のユーザUをユーザU2と称し、降車順序が3番目のユーザUをユーザU3と称する。
図3には、ユーザU2が後席左側に着座し、ユーザU3が後席右側に着座し、ユーザU1が乗車する例を示している。この例では、ユーザU1が後席左側の乗車口から乗車して後席左側の着座位置に着座し、後席左側に着座しているユーザU2が後席中央の着座位置に移動すると、次のステーションSTにおいて、ユーザU2、ユーザU3が着座位置から移動することを要せずに、ユーザU1が、後席左側の降車口から降車できる。これにより、ユーザU1がスムーズに降車することができる。そこで、かかる状況では、制御装置110の着座位置算出機能は、ユーザU1の乗車口および降車口を後席左側と算出し、ユーザU2の着座位置を後席中央と算出し、ユーザU3の着座位置を後席右側と算出する。
図4には、ユーザU3が後席左側に着座し、ユーザU2が後席右側に着座し、ユーザU1が乗車する例を示している。この例では、ユーザU1が後席左側の乗車口から乗車して後席左側の着座位置に着座し、後席左側に着座しているユーザU3が後席中央の着座位置に移動すると、次のステーションSTにおいて、ユーザU2、ユーザU3が着座位置から移動することを要せずに、ユーザU1が、後席左側の降車口から降車できる。これにより、ユーザU1がスムーズに降車することができる。そこで、かかる状況では、制御装置110の着座位置算出機能は、ユーザU1の乗車口および降車口を後席左側と算出し、ユーザU3の着座位置を後席中央と算出し、ユーザU2の着座位置を後席右側と算出する。
図5には、ユーザU1が後席左側に着座し、ユーザU3が後席右側に着座し、ユーザU2が乗車する例を示している。この例では、ユーザU2が後席右側の乗車口から乗車して後席右側の着座位置に着座し、後席右側に着座しているユーザU3が後席中央の着座位置に移動すると、次のステーションSTにおいて、ユーザU2、ユーザU3が着座位置から移動することを要せずに、ユーザU1が、後席左側の降車口から降車できる。これにより、ユーザU1がスムーズに降車することができる。そこで、かかる状況では、制御装置110の着座位置算出機能は、ユーザU2の乗車口および降車口を後席右側と算出し、ユーザU3の着座位置を後席中央と算出し、ユーザU1の着座位置を後席左側と算出する。
図6には、ユーザU1が後席右側に着座し、ユーザU3が後席左側に着座し、ユーザU2が乗車する例を示している。この例では、ユーザU2が後席左側の乗車口から乗車して後席左側の着座位置に着座し、後席左側に着座しているユーザU3が後席中央の着座位置に移動すると、次のステーションSTにおいて、ユーザU2、ユーザU3が着座位置から移動することを要せずに、ユーザU1が、後席右側の降車口から降車できる。これにより、ユーザU1がスムーズに降車することができる。そこで、かかる状況では、制御装置110の着座位置算出機能は、ユーザU2の乗車口および降車口を後席左側と算出し、ユーザU3の着座位置を後席中央と算出し、ユーザU1の着座位置を後席右側と算出する。
図7には、ユーザU1が後席左側に着座し、ユーザU2が後席右側に着座し、ユーザU3が乗車する例を示している。この例では、ユーザU3が後席右側の乗車口から乗車して後席右側の着座位置に着座し、後席右側に着座しているユーザU2が後席中央の着座位置に移動すると、次のステーションSTにおいて、ユーザU2、ユーザU3が着座位置から移動することを要せずに、ユーザU1が、後席左側の降車口から降車できる。これにより、ユーザU1がスムーズに降車することができる。そこで、かかる状況では、制御装置110の着座位置算出機能は、ユーザU3の乗車口および降車口を後席右側と算出し、ユーザU2の着座位置を後席中央と算出し、ユーザU1の着座位置を後席左側と算出する。
図8には、ユーザU1が後席右側に着座し、ユーザU2が後席左側に着座し、ユーザU3が乗車する例を示している。この例では、ユーザU3が後席左側の乗車口から乗車して後席左側の着座位置に着座し、後席左側に着座しているユーザU2が後席中央の着座位置に移動すると、次のステーションSTにおいて、ユーザU2、ユーザU3が着座位置から移動することを要せずに、ユーザU1が、後席右側の降車口から降車できる。これにより、ユーザU1がスムーズに降車することができる。そこで、かかる状況では、制御装置110の着座位置算出機能は、ユーザU3の乗車口および降車口を後席左側と算出し、ユーザU2の着座位置を後席中央と算出し、ユーザU1の着座位置を後席右側と算出する。
以下、相乗り管理システム1000の処理の第1~第5実施形態について説明する。
図9は、相乗り管理システム1000の処理の第1実施例を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、ユーザ端末200の入力装置210から予約申し込み情報が入力されると処理が開始され、ステップ1に進む。ステップ1では、制御装置110の相乗り可否判定機能が、予約申し込み情報の相乗り可否が「可」であるか否かを判定する。肯定判定の場合にはステップ2に進み、否定判定の場合にはステップ11に進む。
ステップ2では、制御装置110の乗降位置算出機能が、予約申し込み情報の出発地、目的地に基づいて、車両Vの走行経路におけるユーザUの乗車位置と降車位置とを算出する。そして、車両管理機能が、乗降位置算出機能により算出された乗車位置と降車位置とに対応できる相乗り可能な車両Vが存在するか否かを判定する。肯定判定の場合にはステップ3に進み、否定判定の場合にはステップ11に進む。
ステップ11では、制御装置110の乗降位置算出機能が、予約申し込み情報の出発地、目的地に基づいて車両Vの走行経路におけるユーザの乗車位置と降車位置とを算出する。そして、車両管理機能が、乗降位置算出機能により算出された乗車位置と降車位置とに対応できる車両Vが存在するか否かを判定する。肯定判定の場合にはステップ12に進み、否定判定の場合にはステップ13に進む。
ステップ12では、予約情報取得・記録・通知機能が、相乗りはしない条件での乗車の予約が完了した旨の予約完了情報を、通信装置120を介してユーザ端末200に送信する。これにより、ユーザ端末200の表示装置230に、相乗りはしない条件での乗車の予約が完了した旨の通知が表示され、処理が終了する。ここで、予約完了情報には、少なくとも乗車位置および降車位置が含まれる。一方、ステップ13では、予約情報取得・記録・通知機能が、予約が成立しなかった旨の予約不成立情報を、通信装置120を介してユーザ端末200に送信する。これにより、ユーザ端末200の表示装置230に、予約が成立しなかった旨の通知が表示され、処理が終了する。
ステップ3では、制御装置110の着座位置算出機能が、車両Vの走行経路における複数のユーザUの乗車位置および降車位置から、複数のユーザUの降車順序を算出する。次に、ステップ4では、着座位置算出機能が、複数のユーザUが相乗りする車両Vの3席ある後席の2席に乗車中であるか否かを判定する。肯定判定の場合にはステップ5に進み、否定判定の場合にはステップ6に進む。
ステップ5では、着座位置算出機能が、これから乗車するユーザUの降車順序は1番であるか否かを判定する。肯定判定の場合にはステップ6に進み、否定判定の場合にはステップ51に進む。ステップ51では、着座位置算出機能が、既に後席に着座している2人のユーザUの中で降車順序が1番のユーザUが、後席左側に着座しているか否かを判定する。肯定判定の場合にはステップ52に進み、否定判定の場合にはステップ6に進む。ステップ52では、着座位置算出機能が、これから乗車するユーザUの着座位置を後席右側と算出する。そして、ステップ7に進む。一方、ステップ6では、着座位置算出機能が、これから乗車するユーザUの着座位置を後席左側と算出する。そして、ステップ7に進む。
ステップ7では、制御装置110の予約情報取得・記録・通知機能が、着座位置を含む予約確定情報を、通信装置120を介してユーザ端末200に送信する。これにより、ユーザ端末200の表示装置230に、予約が完了した旨の通知、及び着座位置等が表示され、処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る相乗り管理システム1000による処理では、複数のユーザUが相乗りする車両Vの走行経路における複数のユーザUの乗車位置および降車位置に基づいて、複数のユーザUの着座位置を設定する。例えば、上述したように、後席に3人のユーザが着座する場合には、降車順序が1番のユーザUの着座位置を、後席の左側または右側に設定する。これにより、降車順序が1番のユーザUが降車する際に、降車順序が2番、3番のユーザUが移動する必要が無いので、ユーザUのスムーズな降車を実現できる。
また、本実施形態では、設定した着座位置を、ユーザ端末200の表示装置230によりユーザUに通知する。これにより、ユーザUは、乗車前に着座位置を把握できるので、スムーズに乗車できる。
図10は、相乗り管理システム1000の処理の第2実施形態を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、ユーザ端末200の入力装置210から予約申し込み情報が入力されると処理が開始され、ステップ1に進む。なお、ステップ1~4、11~13は、第1実施形態と同様であるので、繰り返しとなる説明は省略し、既にした説明を援用する。
ステップ4において肯定判定がされた場合には、ステップ101に進み、ステップ4において否定判定がされた場合には、ステップ102に進む。ステップ101では、制御装置110の着座位置算出機能が、これから乗車するユーザUの降車順序が1番であるか否かを判定する。肯定判定の場合にはステップ102に進み、否定判定の場合にはステップ111に進む。
ステップ102では、着座位置算出機能が、これから乗車するユーザUの着座位置および乗車口を後席左側と算出する。次に、ステップ103では、予約情報取得・記録・通知機能が、乗車位置、降車位置、着座位置および乗車口を含む予約確定情報を、通信装置120を介してユーザ端末200に送信する。これにより、ユーザ端末200の表示装置230に、予約完了の通知と、乗車位置および降車位置の通知と、着座位置および乗車口が後席左側である旨の通知とが表示される。
次に、ステップ104では、制御装置110の車両機器制御機能が、車両VがステーションSTに接近したか否かを判定する。肯定判定の場合にステップ105に進む。ステップ105では、車載機器制御機能が、後席左側のドアを開く場合に表示装置510を動作するための制御指令を、通信装置120を介して車載端末300に送信する。車載端末300の制御装置330は、例えば、表示装置510としてのモニタに、ユーザUの着座位置と乗車口とが後席左側である旨を表示させ、開放させる後席左側のドアのドアレバーに設けられた表示装置510としての照明灯を点灯させる。なお、スピーカにより、開放させるドアが後席左側であることを音声で報知するようにしてもよい。
次に、ステップ106では、車載機器制御機能が、車両VがステーションSTで停車したか否かを判定する。肯定判定の場合にステップ107に進む。ステップ107では、車載機器制御機能が、後席左側のドアを開く場合にドア開閉装置520を動作するための制御指令を、通信装置120を介して車載端末300に送信する。制御装置330は、後席左側のドアが開放するようにドア開閉装置520を作動させる。ドア開閉前には、周囲に人や障害物に当たらないこと、道路面に側溝や陥没、水たまりなどがないことをカメラ映像などで確認してからドア開閉を実施する。以上で処理を終了する。
一方、ステップ111では、着座位置算出機能が、乗車済みのユーザUの中で降車順序が1番のユーザUの着座位置が後席左側であるか否かを判定する。肯定判定の場合にはステップ112に進み、否定判定の場合にはステップ102に進む。ステップ112では、着座位置算出機能が、これから乗車するユーザUの着座位置および乗車口を後席右側と算出する。次に、ステップ113では、予約情報取得・記録・通知機能が、着座位置および乗車口を含む予約確定情報を、通信装置120を介してユーザ端末200に送信する。これにより、ユーザ端末200の表示装置230に、予約完了通知と、乗車位置および降車位置の通知と、着座位置および乗車口が後席右側である旨の通知とが表示される。
次に、ステップ114では、制御装置110の車両機器制御機能が、車両VがステーションSTに接近したか否かを判定する。肯定判定の場合にステップ115に進む。ステップ115では、車載機器制御機能が、後席右側のドアを開く場合に表示装置510を動作させるための制御指令を、通信装置120を介して車載端末300に送信する。車載端末300の制御装置310は、例えば、表示装置510としてのモニタに、ユーザUの着座位置と乗車口とが後席右側である旨を表示させ、開放させる後席右側のドアのドアレバーに設けられた表示装置510としての照明灯を点灯させる。なお、スピーカにより、開放させるドアが後席右側であることを音声で報知するようにしてもよい。
次に、ステップ116では、車載機器制御機能が、車両VがステーションSTで停車したか否かを判定する。肯定判定の場合にステップ117に進む。ステップ117では、車載機器制御機能が、後席右側のドアを開く場合にドア開閉装置520を動作させるための制御指令を、通信装置120を介して車載端末300に送信する。制御装置330は、後席右側のドアが開放するようにドア開閉装置520を作動させる。ドア開閉前には、周囲に人や障害物に当たらないこと、道路面に側溝や陥没、水たまりなどがないことをカメラ映像などで確認してからドア開閉を実施する。以上で処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る相乗り管理システム1000による処理では、これから乗車するユーザUの着座位置と、その着座位置に着座するための乗車口が設定される。これにより、例えば、ユーザ端末200の表示装置230に、着座位置と共に乗車口を表示させる等して、着座位置と共に乗車口をユーザUに通知することが可能になり、ユーザUの車両Vへのスムーズな乗車を実現することが可能になる。
また、本実施形態では、車両Vへの乗車口を、ユーザ端末200の表示装置230、及び車両Vに設けられた表示装置510に表示させることで、これから車両Vに乗車するユーザUに通知する。これにより、これから車両Vに乗車するユーザUは、車両Vへの乗車口を把握できるので、ユーザUの車両Vへのスムーズな乗車を実現できる。
また、本実施形態では、車両Vが走行経路における乗車位置に停車した際、ドア開閉装置520により乗車口のドアが開放される。これにより、ユーザUの車両Vへのスムーズな乗車を実現できる。なお、車両Vが乗車位置に停車した際にドアを開くことは必須ではなく、ドアロックを開錠するのみでもよい。
図11及び図12は、相乗り管理システム1000の処理の第3実施形態を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、ユーザ端末200から予約申し込み情報が入力されると処理が開始され、ステップ1に進む。なお、ステップ1、2、11~13は、第1実施形態と同様であるので、繰り返しとなる説明は省略し、既にした説明を援用する。
ステップ2において肯定判定された場合にはステップ201に進む。ステップ201では、着座位置算出機能が、車両Vの助手席にユーザUが着座しているか否かを判定する。否定判定の場合にはステップ3に進み、肯定判定の場合にはステップ202に進む。ステップ202では、ユーザ管理機能が、これから乗車する利用Uの個人情報をデータベース130から取得する。
次に、ステップ203では、着座位置算出機能が、ユーザ管理機能により取得されたユーザUの個人情報から、これから乗車するユーザUの年齢が高年齢(例えば、75歳以上)であるか否かを判定する。肯定判定の場合はステップ211に進み、否定判定の場合はステップ204に進む。ステップ204では、着座位置算出機能が、ユーザ管理機能により取得されたユーザUの個人情報から、これから乗車するユーザUの年齢が低年齢(例えば、12歳以下)であるか否かを判定する。肯定判定の場合はステップ211に進み、否定判定の場合はステップ205に進む。
ステップ205では、着座位置算出機能が、ユーザ管理機能により取得されたユーザUの個人情報から、これから乗車するユーザUの性別が女性であるか否かを判定する。肯定判定の場合はステップ211に進み、否定判定の場合はステップ206に進む。ステップ206では、ユーザ管理機能により取得されたユーザUの個人情報から、これから乗車するユーザUに身体的な障害があるか否かを判定する。肯定判定の場合はステップ211に進み、否定判定の場合はステップ207に進む。
ステップ207では、着座位置算出機能が、後席に空席が無いか否かを判定する。肯定判定の場合はステップ211に進み、否定判定の場合はステップ3に進む。以降、第2実施例と同様、図12に示すステップ3~117が実行される。即ち、これから乗車しようとするユーザUの着座位置が、乗車位置、降車位置、及び降車順序に応じて設定される。また、表示装置510としてのモニタに、ユーザUの着座位置と乗車口とが後席の左側又は右側である旨が表示され、開かれる後席左側又は右側のドアのドアレバーに設けられた表示装置510としての照明灯が点灯される。さらに、車両VがステーションSTで停車した後、後席の左側又は右側のドアが開放される。
図11に示すステップ211では、着座位置算出機能が、これから乗車するユーザUの着座位置を助手席と算出する。次に、ステップ212では、予約情報取得・記録・通知機能が、着座位置および乗車口を含む予約確定情報を、通信装置120を介してユーザ端末200に送信する。これにより、ユーザ端末200の表示装置230に、予約完了通知と、乗車位置および降車位置の通知と、着座位置が助手席であり乗車口が前席左側である旨の通知とが表示される。
次に、ステップ213では、制御装置110の車両機器制御機能が、車両VがステーションSTに接近したか否かを判定する。肯定判定の場合にステップ214に進む。ステップ214では、車両機器制御機能が、助手席のドアを開く場合に表示装置510を動作させるための制御指令を、通信装置120を介して車載端末300に送信する。車載端末300の制御装置310は、例えば、表示装置510としてのモニタに、ユーザUの着座位置と乗車口とが助手席である旨を表示させ、開放させる助手席のドアのドアレバーに設けられた表示装置510としての照明灯を点灯させる。なお、スピーカから、開放させるドアが助手席であることを音声で報知するようにしてもよい。
次に、ステップ215では、車載制御機能が、車両VがステーションSTで停車したか否かを判定する。肯定判定の場合にステップ216に進む。ステップ216では、車両機器制御機能が、助手席のドアを開く場合にドア開閉装置520を動作させるための制御指令を、通信装置120を介して車載端末300に送信する。制御装置330は、助手席のドアが開くようにドア開閉装置520を作動させる。以上で処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る相乗り管理システム1000による処理では、ユーザUの年齢や性別等の属性に応じて、着座位置を設定する。これにより、上述したように、高齢者や低齢者や女性のユーザUの着座位置を助手席に設定する等の、ユーザUの属性に配慮した着座位置の設定が可能になり、ユーザUのスムーズな乗車および降車が可能になる。
なお、本実施形態では、ユーザUの属性に応じて着座位置を設定するようにしたが、これに代えて又は加えて、ユーザUの要望(例えば、日照から避けられる着座位置を希望する、室温が適切に設定される着座位置を希望する等)に応じて着座位置を設定する等してもよい。
図13及び図14は、相乗り管理システム1000の処理の第4実施形態を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、ユーザ端末200から予約申し込み情報が入力されると処理が開始され、ステップ1に進む。なお、ステップ1、2、11~13は、第1実施例と同様であるので、繰り返しとなる説明は省略し、既にした説明を援用する。
ステップ2において肯定判定がされた場合にはステップ301に進む。ステップ301では、着座位置算出機能が、データベース130から乗車中のユーザUの着座位置の情報を取得する。次に、ステップ302では、着座位置算出機能が、これからユーザUが乗車するステーションSTの地図情報をデータベース130から取得する。
次に、ステップ303では、着座位置算出機能が、これからユーザUが乗車するステーションSTにおいて車両Vの左側に乗降するのに十分な空間があるか否かを、車両Vの走行経路における乗車位置と、データベース130に記録されている地図情報とに基づいて判定する。肯定判定の場合にはステップ304に進み、否定判定の場合には図14のステップ321に進む。
ステップ304では、着座位置算出機能が、車両Vの後席左側と助手席(前席左側)とにユーザUが着座していないか否かを判定する。肯定判定の場合にはステップ305に進み、否定判定の場合にはステップ321に進む。ステップ305では、着座位置算出機能が、後席左側にユーザUが着座していないか否かを判定する。肯定判定の場合にはステップ306に進み、否定判定の場合にはステップ331に進む。
ステップ306では、着座位置算出機能が、これから乗車するユーザUの着座位置を後席左側と算出する。次に、ステップ307では、予約情報取得・記録・通知機能が、着座位置および乗車口を含む予約確定情報を、通信装置120を介してユーザ端末200に送信する。これにより、ユーザ端末200の表示装置230に、予約完了通知と、乗車位置および降車位置の通知と、着座位置および乗車口が後席左側である旨の通知とが表示される。
次に、ステップ308では、制御装置110の車両機器制御機能が、車両VがステーションSTに接近したか否かを判定する。肯定判定の場合にステップ309に進む。ステップ309では、車両機器制御機能が、後席左側のドアを開く場合に表示装置510を動作させるための制御指令を、通信装置120を介して車載端末300に送信する。車載端末300の制御装置310は、例えば、表示装置510としてのモニタに、ユーザUの着座位置と乗車口とが後席左側である旨を表示させ、開放させる後席左側のドアのドアレバーに設けられた表示装置510としての照明灯を点灯させる。なお、スピーカから、開放させるドアが後席左側であることを音声で報知するようにしてもよい。
次に、ステップ310では、車載制御機能が、車両VがステーションSTで停車したか否かを判定する。肯定判定の場合にステップ311に進む。ステップ311では、車両機器制御機能が、後席左側のドアを開く場合にドア開閉装置520を動作させるための制御指令を、通信装置120を介して車載端末300に送信する。制御装置330は、後席左側のドアが開くように、ドア開閉装置520を作動させる。以上で処理を終了する。
一方、ステップ331では、着座位置算出機能が、これから乗車するユーザUの着座位置を前席左側(助手席)と算出する。次に、ステップ332では、予約情報取得・記録・通知機能が、着座位置および乗車口を含む予約確定情報を、通信装置120を介してユーザ端末200に送信する。これにより、ユーザ端末200の表示装置230に、予約完了通知と、乗車位置および降車位置の通知と、着座位置が助手席であり乗車口が前席左側である旨の通知とが表示される。
次に、ステップ333では、制御装置110の車両機器制御機能が、車両VがステーションSTに接近したか否かを判定する。肯定判定の場合にステップ334に進む。ステップ334では、車両機器制御機能が、前席左側のドアを開く場合に表示装置510を動作させるための制御指令を、通信装置120を介して車載端末300に送信する。車載端末300の制御装置310は、例えば、表示装置510としてのモニタに、ユーザUの着座位置と乗車口とが前席左側である旨を表示させ、開放させる前席左側のドアのドアレバーに設けられた表示装置510としての照明灯を点灯させる。なお、スピーカから、開放させるドアが前席左側であることを音声で報知するようにしてもよい。
次に、ステップ335では、車載制御機能が、車両VがステーションSTで停車したか否かを判定する。肯定判定の場合にステップ336に進む。ステップ336では、車両機器制御機能が、前席左側のドアを開く場合にドア開閉装置520を動作させるための制御指令を、通信装置120を介して車載端末300に送信する。制御装置330は、前席左側のドアが開放するようにドア開閉装置520を作動させる。以上で処理を終了する。
ステップ303、304において否定判定がされた場合には、図14のステップ321において、着座位置算出機能が、これからユーザUが乗車するステーションSTにおいて車両Vの右側に乗降するのに十分な空間があるか否かを、車両Vの走行経路における乗車位置と、データベース130に記録されている地図情報とに基づいて判定する。肯定判定の場合にはステップ322に進み、否定判定の場合にはステップ341に進む。
ステップ322では、着座位置算出機能が、車両Vの後席右側にユーザUが着座していないか否かを判定する。肯定判定の場合にはステップ323に進み、否定判定の場合にはステップ341に進む。ステップ323では、着座位置算出機能が、これから乗車するユーザUの着座位置を後席右側と算出する。次に、ステップ324では、予約情報取得・記録・通知機能が、着座位置および乗車口を含む予約確定情報を、通信装置120を介してユーザ端末200に送信する。これにより、ユーザ端末200の表示装置230に、予約完了通知と、乗車位置および降車位置の通知と、着座位置が後席右側である旨の通知とが表示される。
次に、ステップ325では、制御装置110の車両機器制御機能が、車両VがステーションSTに接近したか否かを判定する。肯定判定の場合にステップ326に進む。ステップ326では、車両機器制御機能が、後席右側のドアを開く場合に表示装置510を動作させるための制御指令を、通信装置120を介して車載端末300に送信する。車載端末300の制御装置310は、例えば、表示装置510としてのモニタに、ユーザUの着座位置と乗車口とが後席右側である旨を表示させ、開放させる後席右側のドアのドアレバーに設けられた表示装置510としての照明灯を点灯させる。なお、スピーカから、開放させるドアが後席右側であることを音声で報知するようにしてもよい。
次に、ステップ327では、車載制御機能が、車両VがステーションSTで停車したか否かを判定する。肯定判定の場合にステップ328に進む。ステップ328では、車両機器制御機能が、後席右側のドアを開く場合にドア開閉装置520を動作させるための制御指令を、通信装置120を介して車載端末300に送信する。制御装置330は、後席右側のドアが開くようにドア開閉装置520を作動させる。以上で処理を終了する。
ステップ321において否定判定がされた場合には、ステップ341において、着座位置算出機能が、これからユーザUが乗車するステーションSTにおいて車両Vの左側よりも右側に、乗降するのに十分な空間があるか否かを、車両Vの走行経路における乗車位置と、データベース130に記録されている地図情報とに基づいて判定する。肯定判定の場合にはステップ344に進み、否定判定の場合にはステップ342に進む。
ステップ342では、着座位置算出機能が、後席左側に着座している利用者Uの着座位置を後席中央と算出する。次に、ステップ343では、予約情報取得・記録・通知機能が、後席左側に着座している利用者Uの着座位置を後席中央に変更する旨の通知情報を、通信装置120を介して当該ユーザUのユーザ端末200に送信する。次に、図13に示すステップ306において、着座位置算出機能が、これから乗車するユーザUの着座位置を後席左側と算出する。以降、上述のステップ307~311が実行され、処理を終了する。
一方、図14に示すステップ344では、着座位置算出機能が、後席右側に着座している利用者Uの着座位置を後席中央と算出する。次に、ステップ345では、予約情報取得・記録・通知機能が、後席右側に着座している利用者Uの着座位置を後席中央に変更する旨の通知情報を、通信装置120を介して当該ユーザUのユーザ端末200に送信する。次に、図13に示すステップ323において、着座位置算出機能が、これから乗車するユーザUの着座位置を後席右側と算出する。以降、上述のステップ324~328が実行され、処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る相乗り管理システム1000の処理では、車両Vの左右の空間での乗降性に応じて、これから乗車するユーザUの着座位置を設定する。これによって、ユーザUの車両Vへのスムーズな乗車を実現できる。
図15は、相乗り管理システム1000の処理の第5実施形態を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、ユーザ端末200から予約申し込み情報が入力されると処理が開始され、ステップ1に進む。なお、ステップ1、2、11~13は、第1実施例と同様であるので、繰り返しとなる説明は省略し、既にした説明を援用する。
ステップ2において肯定判定がされた場合にはステップ401に進む。ステップ401では、着座位置算出機能が、データベース130から乗車中のユーザUの着座位置および降車位置の情報を取得する。次に、ステップ402では、着座位置算出機能が、予約申し込み情報から、これから乗車するユーザUが運転を希望しているか否かを判定する。肯定判定の場合にはステップ403に進み、否定判定の場合にはステップ405に進む。
ステップ403では、着座位置算出機能が、これから乗車するユーザUの降車位置と、データベース130に記憶されている現在運転中のユーザUの降車位置とから、これから乗車するユーザUの降車順序が、現在運転中のユーザUよりも早いか否かを判定する。肯定判定の場合にはステップ404に進み、否定判定の場合にはステップ405に進む。
ステップ404では、着座位置判定機能が、データベース130に記憶されているユーザUの乗車位置の情報から、後席右側に乗車中のユーザUが着座していないか否かを判定する。否定判定の場合にはステップ405に進み、肯定判定の場合にはステップ421に進む。
ステップ405では、着座位置判定機能が、データベース130に記憶されているユーザUの乗車位置の情報から、後席左側に乗車中のユーザUが着座していないか否かを判定する。否定判定の場合にはステップ406に進み、肯定判定の場合にはステップ431に進む。
ステップ406では、着座位置判定機能が、これから乗車するユーザUの着座位置を、助手席と算出する。次に、ステップ407では、予約情報取得・記録・通知機能が、着座位置および乗車口を含む予約確定情報を、通信装置120を介してユーザ端末200に送信する。これにより、ユーザ端末200の表示装置230に、予約完了通知と、乗車位置および降車位置の通知と、着座位置が助手席であり乗車口が前席左側である旨の通知とが表示される。
次に、ステップ408では、制御装置110の車両機器制御機能が、車両VがステーションSTに接近したか否かを判定する。肯定判定の場合にステップ409に進む。ステップ409では、車両機器制御機能が、前席左側のドアを開く場合に表示装置510を動作させるための制御指令を、通信装置120を介して車載端末300に送信する。車載端末300の制御装置310は、例えば、表示装置510としてのモニタに、ユーザUの着座位置が助手席であり、ユーザUの乗車口が前席左側である旨を表示させ、開放させる前席左側のドアのドアレバーに設けられた表示装置510としての照明灯を点灯させる。なお、スピーカから、開放させるドアが前席左側であることを音声で報知するようにしてもよい。
次に、ステップ410では、車載制御機能が、車両VがステーションSTで停車したか否かを判定する。肯定判定の場合にステップ411に進む。ステップ411では、車両機器制御機能が、前席左側のドアを開く場合にドア開閉装置520を動作させるための制御指令を、通信装置120を介して車載端末300に送信する。制御装置330は、前席左側のドアが開くように、ドア開閉装置520を作動させる。以上で処理を終了する。
一方、ステップ421では、着座位置判定機能が、これから乗車するユーザUの着座位置を、後席右側と算出する。次に、ステップ422では、予約情報取得・記録・通知機能が、着座位置および乗車口を含む予約確定情報を、通信装置120を介してユーザ端末200に送信する。これにより、ユーザ端末200の表示装置230に、予約完了通知と、乗車位置および降車位置の通知と、着座位置および乗車口が後席右側である旨の通知とが表示される。
次に、ステップ423では、制御装置110の車両機器制御機能が、車両VがステーションSTに接近したか否かを判定する。肯定判定の場合にステップ424に進む。ステップ424では、車両機器制御機能が、後席右側のドアを開く場合に表示装置510を動作させるための制御指令を、通信装置120を介して車載端末300に送信する。車載端末300の制御装置310は、例えば、表示装置510としてのモニタに、ユーザUの着座位置および乗車口が後席右側である旨を表示させ、開放させる後席右側のドアのドアレバーに設けられた表示装置510としての照明灯を点灯させる。なお、スピーカから、開放させるドアが後席右側であることを音声で報知するようにしてもよい。
次に、ステップ425では、車載制御機能が、車両VがステーションSTで停車したか否かを判定する。肯定判定の場合にステップ426に進む。ステップ426では、車両機器制御機能が、後席右側のドアを開く場合にドア開閉装置520を動作させるための制御指令を、通信装置120を介して車載端末300に送信する。制御装置330は、後席右側のドアが開くように、ドア開閉装置520を作動させる。以上で処理を終了する。
ステップ405において肯定判定がされた場合には、ステップ431において、着座位置判定機能が、これから乗車するユーザUの着座位置を、後席左側と算出する。次に、ステップ432では、予約情報取得・記録・通知機能が、着座位置および乗車口を含む予約確定情報を、通信装置120を介してユーザ端末200に送信する。これにより、ユーザ端末200の表示装置230に、予約完了通知と、乗車位置および降車位置の通知と、着座位置および乗車口が後席左側である旨の通知とが表示される。
次に、ステップ433では、制御装置110の車両機器制御機能が、車両VがステーションSTに接近したか否かを判定する。肯定判定の場合にステップ434に進む。ステップ434では、車両機器制御機能が、後席左側のドアを開く場合に表示装置510を動作させるための制御指令を、通信装置120を介して車載端末300に送信する。車載端末300の制御装置310は、例えば、表示装置510としてのモニタに、ユーザUの着座位置および乗車口が後席左側である旨を表示させ、開放させる後席左側のドアのドアレバーに設けられた表示装置510としての照明灯を点灯させる。なお、スピーカから、開放させるドアが後席左側であることを音声で報知するようにしてもよい。
次に、ステップ435では、車載制御機能が、車両VがステーションSTで停車したか否かを判定する。肯定判定の場合にステップ436に進む。ステップ436では、車両機器制御機能が、後席左側のドアを開く場合にドア開閉装置520を動作させるための制御指令を、通信装置120を介して車載端末300に送信する。制御装置330は、後席左側のドアが開くように、ドア開閉装置520を作動させる。以上で処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る相乗り管理システム1000の処理では、これから乗車するユーザUの運転の希望の有無に応じて、複数のユーザUの着座位置を設定する。例えば、上述したように、運転を希望する場合には、運転席の後の席(後席右側)に設定する。これにより、運転手の交代が行われるステーションSTにおいて、ユーザUの運転席以外の席から運転席へのスムーズな移動を実現できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、これらの実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、ユーザ端末200の表示装置230に表示させる予約確定情報に着座位置を含めることは必須ではなく、車両Vの表示装置510にのみ表示させるようにしてもよい。また、後席の座席数は3席に限らず、4席以上にしてもよい。