JP7254911B2 - ベーカリー食品用ミックス - Google Patents
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Description
改質小麦粉を1~40質量%含有し、
該改質小麦粉の10質量%水懸濁液を85℃に昇温した後25℃に冷却したときの該水懸濁液の粘度は1000mPa・s以下であり、かつ該水懸濁液を85℃に昇温した後25℃に冷却し、次いで24時間静置したときの該水懸濁液の分散度は90%以下である、
ベーカリー食品用ミックスを提供する。
また本発明は、前記ベーカリー食品用ミックスを含有する生地を調製することを含む、ベーカリー食品の製造方法を提供する。
また本発明は、ベーカリー食品用ミックスの製造における改質小麦粉の使用であって、
該ベーカリー食品用ミックスは該改質小麦粉を1~40質量%含有し、
該改質小麦粉の10質量%水懸濁液を85℃に昇温した後25℃に冷却したときの該水懸濁液の粘度は1000mPa・s以下であり、かつ該水懸濁液を85℃に昇温した後25℃に冷却し、次いで24時間静置したときの該水懸濁液の分散度は90%以下である、
使用を提供する。
分散度(%)=濁りがある部分の体積/全体積×100
(全体積=濁りがある部分の体積+透明な部分の体積)
好ましくは、本明細書において測定される小麦粉の水懸濁液の分散度は、25℃で調製された該小麦粉の水懸濁液に対して、必要に応じて所定の処理(加熱、冷却等)を加えた後、24時間静置して、その分散度を上述した手段で測定して得られた値である。
以下の実施例において、小麦粉の粘度及び分散度は以下の方法で測定した。
〔小麦粉粘度の測定〕
風袋を測定した小鍋に小麦粉50gを入れ、25℃の水450mLを加え、撹拌機で均一に分散するまで攪拌して全体に均一な分散液を得た。該分散液に、風袋引きした小鍋の質量が500gになるまで水を加え、攪拌して全体に均一にした。小鍋を加熱し、該分散液を攪拌しながら品温85℃まで昇温させた。85℃に達温後、小鍋を氷浴に入れ、該分散液を25℃まで冷却した。次いで、蒸発した水分を補うため、該分散液に、風袋引きした小鍋の質量が500gになるまで水(25℃)を加え、攪拌して全体に均一にした。得られた分散液の粘度を、B型粘度計を用いて、25℃、12~30rpmの条件で測定した。
風袋を測定した小鍋に小麦粉50gを入れ、25℃の水450mLを加え、撹拌機で均一に分散するまで攪拌して全体に均一な分散液を得た。該分散液に、風袋引きした小鍋の質量が500gになるまで水を加え、攪拌して全体に均一にした。小鍋を加熱し、該分散液を攪拌しながら品温85℃まで昇温させた。85℃に達温後、小鍋を氷浴に入れ、該分散液を25℃まで冷却した。次いで、蒸発した水分を補うため、該分散液に、風袋引きした小鍋の質量が500gになるまで水(25℃)を加え、攪拌して全体に均一にした。得られた分散液を、100mLのメスシリンダーに100mL注ぎ入れ、メスシリンダーの口を密封して25℃で24時間静置した。24時間後の分散液の、小麦粉を含んで濁りがある部分と、それ以外の透明な部分との境目を目測し、それぞれの部分の体積を測定した。以下の式に基づいて分散液の分散度を計算した。
分散度(%)=濁りがある部分の体積(mL)/100mL×100
1.改質小麦粉の製造
以下の手順で加熱処理小麦粉を製造した。原料小麦粉としては、水分含量13質量%の薄力小麦粉(日清フーズ製)(α化度4)を用いた。
原料小麦粉を密閉型の加熱混合装置(愛知電機製 ロッキングドライヤ)を用いて、以下の条件:90℃で60分間(製造例1)、110℃で30分間(製造例2)、又は130℃で60分間(製造例3)にて加熱した。加熱終了後の小麦粉の水分含量は約12質量%であり、α化度は9~12の範囲であった。加熱後の小麦粉の粘度及び分散度を参考例1の方法で測定した。
原料小麦粉をレトルト用パウチ袋に厚さ5mm程度の平板状に収容し、口を密封後、60℃にて、1分間(比較製造例1)又は6分間(比較製造例2)加熱した。加熱後の小麦粉の水分含量は13質量%であり、α化度は4~6の範囲であった。加熱後の小麦粉の粘度及び分散度を参考例1の方法で測定した。
原料小麦粉に小麦粉の質量に対して15質量%の水を加え、耐熱性の密閉容器に密封した。この容器をオイルバス中で、110℃で2分間(比較製造例3)、又は110℃で30分間(比較製造例4)加熱した。加熱後の小麦粉の水分含量は27質量%であり、α化度は60以上であった。加熱後の小麦粉の粘度及び分散度を参考例1の方法で測定した。
原料小麦粉を小型の鍋に入れ、鍋を電気コンロにかけて約120℃で加熱しながら、30分間焦がさないように攪拌した。加熱後の小麦粉の水分含量は4質量%であり、α化度は9であった。加熱後の小麦粉の粘度及び分散度を参考例1の方法で測定した。
表2に示す組成で1.で得られた改質小麦粉を含むミックス粉を調製した。未処理小麦粉としては、1.で用いた原料小麦粉を使用した。全卵50及び牛乳150gをボールに入れ、よく攪拌して均一に乳化させた。ここにミックス粉200gを加えながらかき混ぜ、ホットケーキ用生地を調製した。鉄板を170℃に熱して油をひき、生地を円形に流して3分間焼成し、反転させてさらに3分間焼成してホットケーキを製造した。得られたホットケーキの食感及び口溶けを10名の専門パネラーにより下記評価基準にて評価し、10名の評価結果の平均点を求めた。結果を表2に示す。
〔食感〕
5:非常に歯切れがよく、極めて良好
4:歯切れがよく、良好
3:歯切れはややよいが、やや硬い印象がある食感
2:歯切れが悪く、やや硬いかやや粘りがあり、不良
1:歯切れが非常に悪く、硬いか粘りがあり、極めて不良
〔口溶け〕
5:咀嚼中に口中で非常に解れやすく、容易に飲み込みやすく、極めて良好
4:咀嚼中に口中で解れやすく、飲み込みやすく、良好
3:咀嚼中に口中でやや残る感じがあるが、飲み込みやすい食感
2:咀嚼中に口中で残る感じがあり、やや飲み込みにくく、不良
1:咀嚼中に口中で固まりが残りやすく、飲み込みにくく極めて不良
試験例1の製造例1と同様の手順で、ただし加熱の温度と時間を表3に示すとおり様々に変えて改質小麦粉を製造し、参考例1の方法で粘度及び分散度を測定した。得られた改質小麦粉を用いて試験例1の実施例組成物1と同様の組成でミックス粉を調製した。得られたミックス粉を用いて、ホットケーキを製造し、評価した。結果を表3に示す。
表4に示す組成のミックス粉を調製し、これらを用いて試験例1と同様の手順でホットケーキを製造し、評価した。結果を表4に示す。
Claims (7)
- ベーカリー食品用ミックスであって、
改質小麦粉を1~40質量%含有し、
該改質小麦粉の原料小麦粉が薄力小麦粉であり、
該改質小麦粉のα化度が12%以下であり、
該改質小麦粉の10質量%水懸濁液を85℃に昇温した後25℃に冷却したときの該水懸濁液の粘度は1000mPa・s以下であり、かつ該水懸濁液を85℃に昇温した後25℃に冷却し、次いで24時間静置したときの該水懸濁液の分散度は90%以下である、
ベーカリー食品用ミックス。 - 前記粘度が800mPa・s以下であり、かつ前記分散度が10~80%である、請求項1記載のベーカリー食品用ミックス。
- 前記改質小麦粉の水分含量が10~14質量%である、請求項1又は2記載のベーカリー食品用ミックス。
- 前記改質小麦粉を1~40質量%、及び該改質小麦粉以外の小麦粉を50~90質量%含有するケーキ用ミックスである、請求項1~3のいずれか1項記載のベーカリー食品用ミックス。
- 前記改質小麦粉を5~20質量%、ならびに該改質小麦粉以外の穀粉及び澱粉からなる群より選択される1種以上を合計で50~90質量%含有するクレープ用ミックスである、請求項1~3のいずれか1項記載のベーカリー食品用ミックス。
- 前記改質小麦粉を1~30質量%、及び該改質小麦粉以外の小麦粉を60~90質量%含有するアメリカンドッグ用ミックスである、請求項1~3のいずれか1項記載のベーカリー食品用ミックス。
- 請求項1~6のいずれか1項記載のベーカリー食品用ミックスを含有する生地を調製することを含む、ベーカリー食品の製造方法。
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