JP7254488B2 - 空気調和装置の制御装置、空気調和装置、空気調和装置の制御方法および空気調和装置の制御プログラム - Google Patents
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例えば、特許文献1乃至6には、外気温が所定の温度よりも低い場合に、モータコイルに電流を流すことが開示されている。
本開示の幾つかの実施形態における一態様に係る空気調和装置の制御装置は、圧縮機を備えた室外機を備える空気調和装置の制御装置であって、前記室外機は、その内部に設けられ外気温を検知する外気温センサを備え、前記圧縮機は、その内部に該圧縮機を駆動するモータのモータコイルを備え、前記空気調和装置の停止中に、前記外気温センサが検知した前記外気温がマイナス2℃以下かつ第1外気温閾値より大きい場合、前記モータコイルへ流す電流値を第1電流値とし、前記外気温が前記第1外気温閾値以下の場合、前記モータコイルへ流す前記電流値を前記第1電流値よりも大きい第2電流値とするように、前記電流値を制御する電流制御を行い、前記圧縮機の吐出側に冷媒の吐出温度を検知する温度センサが設けられ、前記吐出温度が第1吐出温度閾値以上の場合は、前記電流制御を停止する。
また、本態様によれば、圧縮機の吐出側に冷媒の吐出温度を検知する温度センサが設けられ、吐出温度が第1吐出温度閾値以上の場合は、電流制御を停止することから、冷媒の吐出温度に基づいてモータコイルの温度を監視し、モータコイルの温度が上昇しすぎてモータコイルや圧縮機が損傷するのを未然に防ぐことができる。また実際の冷媒の温度に基づく制御を行うことから、実情に即した制御とすることができ、余分な電流を流すことが無く省力化およびコスト削減することができる。
ここで第1吐出温度閾値は、モータコイルの使用制限温度を超えないように設定された温度に対応し、圧縮機保護となる冷媒吐出温度であるとする。
ここで、第3吐出温度閾値は、室内機の熱交換器の暖房運転時の立ち上がり時の改善が見込める吐出温度の閾値であるとする。
図1には、本開示の幾つかの実施形態に係る空気調和装置の制御装置、空気調和装置、空気調和装置の制御方法および空気調和装置の制御プログラムの暖房運転時の一態様の概略構成が示されている。
空気調和装置1は、1台の室外機2に、1台の室内機3が接続されたものである。
室外機2側の上記各機器は、冷媒配管22を介して順次接続され、公知の室外側冷媒回路23を構成している。また、室外機2には、室外熱交換器20に対して外気を送風する室外ファン(図示せず)が設けられている。
制御装置70は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
圧縮機10により圧縮され、吐出された高温高圧の冷媒ガスは、室外側四方切換弁12を介して室内機3側に循環される。この高圧ガス冷媒は、室外機2から導出され、冷媒配管を介して室内機3に導入される。
室外熱交換器20では、室外ファンから送風される外気と冷媒とが熱交換され、冷媒は外気から吸熱して蒸発ガス化される。この冷媒は、室外熱交換器20から室外側四方切換弁12を経て、アキュームレータ19に導入される。アキュームレータ19では、冷媒ガス中に含まれている液分が分離されてガス分のみが圧縮機10に吸入され、圧縮機10において再び圧縮される。以上のサイクルを繰り返すことによって暖房運転が行われる。
図2のグラフにおいて、縦軸はモータコイル40に流れる電流値(A)、横軸は外気温センサ50が検知する外気温(℃)を示す。
そこで、第1外気温閾値T1よりも大きな値であるT1+2(℃)を設定し、電流値が第2電流値I2の場合に、電流値を第2電流値I2から第1電流値I1へ切り替える場合の閾値として用いるものとする。T1+2(℃)は、温度変化を考慮し外気温が微小変動で第1外気温閾値T1を超えても電流値の切り替えが起こらないように設定された値である。
同様に、第2外気温閾値T2に対し、第2外気温閾値T2よりも大きな値であるT2+2(℃)を設定し、電流値が第3電流値I3の場合に、電流値を第3電流値I3から第2電流値I2へ切り替える場合の閾値として用いるものとする。
さらに外気温が変動し、T1+2以上となった場合に、電流値を第2電流値I2から第1電流値I1に切り替える制御が行われる。
室外機2内部に備えられた外気温センサ50が検知した外気温に基づき、圧縮機10内部に備えられたモータコイル40へ流す電流値を制御する電流制御を行うことから、外気温の変化に合わせてモータコイル40の温度を変化させることができる。
図3のグラフにおいて、縦軸はモータコイル40に流れる電流値(A)、横軸は外気温センサ50が検知する外気温(℃)を示す。
温度センサ60は、モータコイル40の予熱により加熱された冷媒の吐出温度を検知することから、冷媒の吐出温度からモータコイル40の温度を推定することができる。
発明者らは、冷媒の吐出温度が25℃の場合、モータコイル40の温度はコイルが劣化する使用制限温度に近い約100℃であるという知見を得た。また、冷媒の吐出温度が10℃以上の場合、暖房時における室内機3の室内熱交換器30の立ち上がりが改善され、吐出温度が10℃を超えても立ち上がり改善はほぼ同じであるという知見を得た。
そこで、モータコイル40が劣化する使用制限温度を超えず、圧縮機10保護となる温度を第1吐出温度閾値Td1、室内機3の室内熱交換器30の立ち上がりが改善される温度の下限値を第3吐出温度閾値Td3、第3吐出温度閾値Td3より大きく第1吐出温度閾値Td1より小さい任意の温度を第2吐出温度閾値Td2とする。
本実施形態で用いられる圧縮機10の場合は、第1吐出温度閾値Td1を25℃、第3吐出温度閾値Td3を10℃とするとき、第2吐出温度閾値Td2は例えば15℃であるとする。各吐出温度閾値は、圧縮機10の型式、性能等によって値が異なる。
そこで、冷媒の吐出温度が下がりすぎないように、電流制御停止中に冷媒の吐出温度が第2吐出温度閾値以下となると、電流制御を再開することとする。
本実施形態では、モータコイル40へ流す電流値が第3電流値I3の場合に、冷媒の吐出温度が第3吐出温度閾値Td3以上の場合は、外気温の値にかかわらず電流値を第2電流値I2に切り替えることとする。
さらに、モータコイル40へ流す電流値が第2電流値I2の場合に、冷媒の吐出温度が第3吐出温度閾値よりも大きい第2吐出温度閾値Td2以上の場合は、より冷媒が温まっていることから、外気温の値にかかわらず電流値を第1電流値I1に切り替えることとする。
温度センサ60が検知する冷媒の吐出温度が第1吐出温度閾値以上の場合は、電流制御を停止することから、冷媒の吐出温度に基づいてモータコイル40の温度を監視し、モータコイル40の温度が上昇しすぎてモータコイル40や圧縮機10が損傷するのを未然に防ぐことができる。
ここで第1吐出温度閾値は、モータコイル40の使用制限温度を超えないように設定された温度に対応し、圧縮機10保護となる冷媒吐出温度であるとする。
ここで、第3吐出温度閾値は、室内機3の室内熱交換器30の暖房運転時の立ち上がり時の改善が見込める吐出温度の閾値であるとする。
2 室外機
3 室内機
10 圧縮機
12 室外側四方切換弁
19 アキュームレータ
20 室外熱交換器
30 室内熱交換器
40 モータコイル
50 外気温センサ
60 温度センサ
70 制御装置
Claims (10)
- 圧縮機を備える室外機を備えた空気調和装置の制御装置であって、
前記室外機は、その内部に設けられ外気温を検知する外気温センサを備え、
前記圧縮機は、その内部に該圧縮機を駆動するモータのモータコイルを備え、
前記空気調和装置の停止中に、前記外気温センサが検知した前記外気温がマイナス2℃以下かつ第1外気温閾値より大きい場合、前記モータコイルへ流す電流値を第1電流値とし、前記外気温が前記第1外気温閾値以下の場合、前記モータコイルへ流す前記電流値を前記第1電流値よりも大きい第2電流値とするように、前記電流値を制御する電流制御を行い、
前記圧縮機の吐出側に冷媒の吐出温度を検知する温度センサが設けられ、
前記吐出温度が第1吐出温度閾値以上の場合は、前記電流制御を停止する空気調和装置の制御装置。 - 前記電流値が前記第2電流値の場合、前記外気温センサが検知した前記外気温が前記第1外気温閾値に2℃加えた温度を超えると、前記電流値を前記第1電流値に変更する請求項1に記載の空気調和装置の制御装置。
- 前記外気温センサが検知した前記外気温が前記第1外気温閾値よりも低い第2外気温閾値以下の場合、前記電流値を前記第2電流値よりも大きい第3電流値とする請求項2に記載の空気調和装置の制御装置。
- 前記電流値が前記第3電流値の場合、前記外気温センサが検知した前記外気温が前記第2外気温閾値に2℃加えた温度を超えると、前記電流値を前記第2電流値に変更する請求項3に記載の空気調和装置の制御装置。
- 前記電流制御の停止中に、前記吐出温度が前記第1吐出温度閾値よりも低い第2吐出温度閾値以下となると、前記電流制御を開始する請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の空気調和装置の制御装置。
- 前記電流値が第3電流値の場合、前記吐出温度が前記第2吐出温度閾値よりも低い第3吐出温度閾値以上であれば、前記電流値を前記第2電流値とする請求項5に記載の空気調和装置の制御装置。
- 前記電流値が前記第2電流値の場合、前記吐出温度が前記第2吐出温度閾値以上であれば、前記電流値を前記第1電流値とする請求項5または請求項6に記載の空気調和装置の制御装置。
- 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の制御装置を備えた空気調和装置。
- 圧縮機を備える室外機を備えた空気調和装置の制御方法であって、
前記室外機は、その内部に設けられ外気温を検知する外気温センサを備え、
前記圧縮機は、その内部に該圧縮機を駆動するモータのモータコイルを備え、
前記空気調和装置の停止中に、前記外気温センサが検知した前記外気温がマイナス2℃以下かつ第1外気温閾値より大きい場合、前記モータコイルへ流す電流値を第1電流値とし、前記外気温が前記第1外気温閾値以下の場合、前記モータコイルへ流す前記電流値を前記第1電流値よりも大きい第2電流値とするように、前記電流値を制御する工程を備え、
前記圧縮機の吐出側に冷媒の吐出温度を検知する温度センサが設けられ、
前記吐出温度が第1吐出温度閾値以上の場合は、前記電流値を制御する工程を停止する工程を備える空気調和装置の制御方法。 - 圧縮機を備える室外機を備えた空気調和装置に適用される制御プログラムであって、
前記室外機は、その内部に設けられ外気温を検知する外気温センサを備え、
前記圧縮機は、その内部に該圧縮機を駆動するモータのモータコイルを備え、
前記空気調和装置の停止中に、前記外気温センサが検知した前記外気温がマイナス2℃以下かつ第1外気温閾値より大きい場合、前記モータコイルへ流す電流値を第1電流値とし、前記外気温が前記第1外気温閾値以下の場合、前記モータコイルへ流す前記電流値を前記第1電流値よりも大きい第2電流値とするように、前記電流値を制御するステップを有し、
前記圧縮機の吐出側に冷媒の吐出温度を検知する温度センサが設けられ、
前記吐出温度が第1吐出温度閾値以上の場合は、前記電流値を制御するステップを停止するステップを有する空気調和装置に適用される制御プログラム。
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