JPWO2018138796A1 - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

冷凍サイクル装置において、冷媒は、圧縮機、凝縮器、膨張弁、および蒸発器の順に循環する。冷凍サイクル装置は、検出部(100)と、加熱部(50)と、制御装置(200)とを備える。検出部(100)は、圧縮機内の冷凍機油の温度を検出する。加熱部(50)は、冷凍機油を加熱する。制御装置(200)は、検出部(100)の検出する温度が冷凍機油の流動点より低い場合に加熱部(50)を作動させ、検出部(100)の検出する温度が流動点に到達した場合には、加熱部(50)による加熱を停止する。好ましくは、加熱部は、圧縮機筐体の外側かつモータ部の下部に設けられるヒータを備える。

Description

この発明は、冷凍サイクル装置に関し、特に低温時に冷凍機油の流動性を向上させることができる冷凍サイクル装置に関する。
寒冷地対応等、運転範囲拡大が求められている。運転範囲拡大の懸念事項の一つとして、圧縮機の冷凍機油の潤滑性が挙げられる。
潤滑油の粘性変化により、圧縮機の摺動部の粘性抵抗が変化するので、夏季の圧縮機温度が比較的高いときは圧縮機入力は小さく、冬季の圧縮機温度が比較的低いときは圧縮機入力は大きいという特性を示すことが知られている。
特開昭59−217453号公報(特許文献1)には、圧縮機、凝縮器、絞り装置、蒸発器等を順次接続して構成し、凝縮器および圧縮機をファンによって強制冷却するものにおいて、圧縮機と凝縮器との間に電磁弁を有する第1の冷媒回路と、第1冷媒回路と並列に抵抗管と圧縮機の潤滑油加熱パイプを直列に接続した第2の冷媒回路を設け、潤滑油温を直接、又は間接的に検知するサーモスタット装置により電磁弁およびファンを制御する冷凍装置が開示されている。
特開昭59−217453号公報
しかし、圧縮機内の冷凍機油の温度(以下、油温度)が流動点以下である時、以下の点でいくつかの課題が生じる。第1に、油温度が流動点以下の場合、圧縮機内の冷凍機油が高粘度になり、駆動トルクが増大し、圧縮機のモータ電流値が過電流となる。そのため、圧縮機が異常停止し、空調等ができなくなるのでユーザの快適性が低下する。この場合には、圧縮機の軸受等への給油不足となり、潤滑不良で故障する可能性があり、冷凍サイクル装置の信頼性が低下する。
第2に、圧縮機内の冷媒中の油濃度が一様ではなく、油濃度にムラが存在する場合(例えば、冷媒と冷凍機油に二相分離が生じている場合等)には、圧縮機内の高粘度な冷凍機油がモータ周りに存在することがあり、上記と同様に駆動トルクが増大し、圧縮機が過電流となる。そのため、異常停止および快適性の低下の懸念がある。たとえば、軸と軸受の間に形成された液膜に濃度分布が生じた場合、高粘度な冷凍機油は循環されないので、一点に応力が集中し、その箇所の面圧が上昇する。面圧が上昇することで摩耗が生じたり、偏心量が増加し他の箇所の液膜が薄くなり摩耗したりする等、圧縮機の信頼性を低下させる。
この発明の目的は、冷凍機油の適正な粘度を維持させることができる冷凍サイクル装置を提供することである。
本開示は、冷媒が、圧縮機、凝縮器、膨張弁、および蒸発器の順に循環する冷凍サイクル装置である。冷凍サイクル装置は、検出部と、加熱部と制御装置とを備える。検出部は、圧縮機内の冷凍機油の温度を検出する。加熱部は、冷凍機油を加熱する。制御装置は、検出部の検出する温度が冷凍機油の流動点より低い場合に加熱部を作動させ、検出部の検出する温度が流動点に到達した場合には、加熱部による加熱を停止する。
本発明によれば、冷凍機油の粘度が適正に保たれ、低温下における冷凍サイクル装置の信頼性が向上する。
実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の構成を示した図である。 流動点と油温度との関係について説明するための図である。 実施の形態1の冷凍サイクル装置で実行される制御を説明するためのフローチャートである。 ヒータの配置の第1例を示す図である。 ヒータの配置の第2例を示す図である。 ヒータの配置の第3例を示す図である。 ヒータの配置の第4例を示す図である。 実施の形態1の冷凍サイクル装置で実行される制御の変形例を説明するためのフローチャートである。 実施の形態2に係る冷凍サイクル装置の構成を示した図である。 実施の形態2の冷凍サイクル装置で実行される制御を説明するためのフローチャートである。 実施の形態2の冷凍サイクル装置のモータ電流の切替え制御を説明するための電流波形図である。 実施の形態3の冷凍サイクル装置の基本動作を説明するための電流波形図である。 実施の形態3に係る冷凍サイクル装置の構成を示した図である。 実施の形態3の冷凍サイクル装置で実行される制御を説明するためのフローチャートである。 実施の形態4に係る冷凍サイクル装置の構成を示した図である。 実施の形態5に係る冷凍サイクル装置の構成を示した図である。 実施の形態5の冷凍サイクル装置で実行される制御を説明するためのフローチャートである。 実施の形態6に係る冷凍サイクル装置の構成を示した図である。 実施の形態6の冷凍サイクル装置で実行される制御を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、複数の実施の形態について説明するが、各実施の形態で説明された構成を適宜組合わせることは出願当初から予定されている。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
(用語の定義)
本実施の形態では、圧縮機と冷凍機油に関し、以下のように用語の定義を行なう。液体が全く流動しない温度を凝固点といい、凝固点の直前の温度を「流動点」という。流動点は、冷凍機油の種類や濃度によって異なるが、極低温でありたとえばダフニーハーメチックオイル(登録商標)の場合、−37.5℃である。「油量」とは、加熱対象の冷凍機油の量をいう。「モータ電流値」とは、圧縮機を駆動するためのモータの電流値をいう。
実施の形態1.
実施の形態1は、圧縮機の冷凍機油の温度が流動点以下であることを検知し、冷凍機油を加熱する冷凍サイクル装置に関する。図1は、実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の構成を示した図である。図1を参照して、冷凍サイクル装置301は、圧縮機1と、凝縮器(高圧側熱交換器)2と膨張弁(減圧装置)3と、蒸発器(低圧側熱交換器)4と、流動点判定センサ100と、加熱部50と、制御装置200とを備える。
圧縮機1から吐出された高温高圧冷媒は、凝縮器2の冷媒通路に流入する。凝縮器2および膨張弁3を通過した低温低圧の冷媒は、浄化つきの冷媒通路に流入する。流動点判定センサ100は、圧縮機1内の冷凍機油の温度が流動点以下となることを検知できる。流動点判定センサ100としては、例えば、圧縮機シェル温度を検知できる温度センサを用いることができる。加熱部50は、冷凍機油の温度を上昇させる。制御装置200は、流動点判定センサ100の検出値に基づき、加熱部50および、各アクチュエータ(例えば、圧縮機の運転周波数や膨張弁3の開度等)を制御する。
図2は、流動点と油温度との関係について説明するための図である。油濃度が低い場合には流動点は温度T1である。油濃度が中程度の場合には流動点は温度T2である。油濃度が高い場合には流動点は温度T3である。なお、T1<T2<T3の関係がある。
油温度が低下すると流動点では粘度がμ1となる。油温度が流動点よりも低くなると、粘度が急激に増大し、冷凍機油は流動性が無くなる。
流動点については、油濃度を検知する手段を設けていない場合、最も厳しい条件(油濃度:高)の際の流動点をあらかじめ記憶しておいたものを流動点の判定値として用いる。濃度にムラがある場合でも、加熱することで粘度は低下し流動性は向上する。従って、油濃度が高い時の流動点(温度T3)まで、一様に圧縮機内部の混合液体を加熱すれば圧縮機内の冷凍機油を流動点以上にさせることができる。
図3は、実施の形態1の冷凍サイクル装置で実行される制御を説明するためのフローチャートである。図1、図3を参照して、ステップS1では、制御装置200は、センサ100によって、冷凍機油の温度を検知する。続いて、ステップS2において、制御装置200は、現在の油温度と流動点との高低を判定する。
ステップS2において、現在の油温度≦流動点の場合には(S2でNO)、ステップS3に処理が進められ、制御装置200は加熱部50によって圧縮機1の内部の冷凍機油を加熱する。このとき冷凍機油の温度は流動点以下であるので、冷凍機油は凝固状態であるので、圧縮機1のモータは回転していない。
一方、ステップS2において、油温度>流動点の場合には(S2でYES)、通常制御が行なわれる。通常制御では、加熱部50の加熱は停止され、圧縮機1のモータが運転され、冷媒が冷媒回路中を循環する。
(冷媒と油の流れ)
制御装置200は、センサ100によって冷凍機油温度が流動点以下であることを検知した場合、冷凍機油を加熱部50によって加熱する。このとき、摩擦やトルク増大による過電流をふせぐため、制御装置200は、稼動部(アクチュエータであるモータや電磁弁)を停止させる。
加熱部50によって冷凍機油の温度が上昇すると油粘度は低下する。冷凍機油の温度が上昇し、油粘度が低下したら、制御装置200は、各アクチュエータを駆動させる。また、圧縮機内の油濃度にムラが生じた場合(例えば油と冷媒が二相分離が生じた場合)、圧縮機内の液冷媒を一様に加熱することによって、油濃度のムラを減らすことができる。
実施の形態1の冷凍サイクル装置によれば、以下の効果が得られる。第1に、油温度を流動点より高い温度で圧縮機を制御することで、圧縮機の駆動トルクの上昇を抑制させ、圧縮機の信頼性を向上させることができる。第2に、油温度を流動点より高い温度にしてから、圧縮機1の稼働部を制御することで、圧縮機1の駆動トルク上昇による過電流で圧縮機が異常停止するのを回避し、信頼性を向上させることができる。第3に、圧縮機内に二相分離等の油濃度のムラが生じた時、圧縮機内の液冷媒を一様に加熱することで、ムラを減らし、圧縮機信頼性を向上させることができる。
(加熱部の配置例)
以下、圧縮機1に設けた加熱部50の配置例をいくつか示す。加熱部50としては、電気ヒータを使用することができる。ヒータの位置は、一般的には圧縮機1の底部である。たとえば、圧縮機の回転軸が中空になっており、冷凍機油が圧縮機内の圧力差で圧縮機底から軸内を通り、モータ上部まで吸い上げられるようになっている圧縮機がある。このような圧縮機では、吸い上げられた油はモータ上部から、重力によって圧縮機底に落ちていき、循環する。したがって、冷凍機油が滞留しやすい箇所として、モータの上部または下部も考えられる。ヒータをモータの上部と下部の各々において、筐体の内側または外側に設置してもよい。なお、圧縮機1におけるモータの配置、油の流れ方、油の吸い上げ方等は圧縮機の機種によって異なるため、以下はあくまでも例示であり、他の配置であっても良い。
図4は、ヒータの配置の第1例を示す図である。圧縮機1は、筐体の内部にモータ11と圧縮部(冷媒を圧縮して吐出するポンプ部)12とが収容されている。モータ11が配置されている部分をモータ部ということとする。この第1例に示す圧縮機1では、加熱部50をモータ部の下部かつ筐体外部に設置している。モータ11が圧縮部12より上に配置される場合には、加熱部50は圧縮部12とモータ11との間に配置される。
このような配置の圧縮機では、圧縮機停止中に、冷凍機油がモータ11の下端部に滞留する場合がある。圧縮機内の冷凍機油の温度が流動点以下となる時、冷凍機油が多く滞留する箇所(モータ下端部)を加熱する。加熱温度をモニタするために、センサ100は、冷凍機油の滞留する場所に設置することが好ましい。これにより、圧縮機内の冷凍機油は一様に加熱される。したがって、圧縮機内の冷凍機油の大部分の粘度を低下させることができ、信頼性を向上させることができる。また、圧縮機内に二相分離等の油濃度のムラが生じた時、一様に加熱することで、ムラを減らし、圧縮機信頼性を向上させることができる。
図5は、ヒータの配置の第2例を示す図である。この第2例に示す圧縮機1Aでは、加熱部51をモータ部の下部かつ筐体内部に設置している。冷凍機油の滞留については、第1例と同様である。
第2例では、圧縮機1A内の冷凍機油中にヒータが配置される。したがって、油を直接加熱することができ、消費電力を抑制することができる。また、油を直接加熱することによって、目標温度への到達時間を短縮させ、暖房を早期に開始させることができる。
図6は、ヒータの配置の第3例を示す図である。この第3例に示す圧縮機1Bでは、加熱部52をモータ部の上部かつ筐体外部に設置している。図7は、ヒータの配置の第4例を示す図である。この第4例に示す圧縮機1Cでは、加熱部53をモータ部の上部かつ筐体内部に設置している。モータ部の冷凍機油は、モータ上部からモータ内を通り、モータ下部へ流れる。第3例および第4例ではモータ上部に滞留した油を加熱させる。
モータ上部の油粘度を低下させることで、モータの回転部を駆動するためのトルクを低減させることができ、信頼性の向上と、快適性が低下する時間の短縮という効果を得ることができる。またモータ上部の油のみを加熱対象とするので、加熱対象の熱容量が小さくなり加熱量を小さくすることができ、消費電力を抑制することができる。
(加熱制御の変形例)
図3に示した制御の例では、加熱部50の加熱量はON/OFFでのみ切替えることを想定していたが、冷凍機油の温度が実際に流動点以上となってから加熱部50を停止させるのでは、目標温度に対して余分に加熱してから通常制御に移行することとなる。
余分な加熱をなくすためには、油温度を検知して、記憶した流動点以下の場合は、検知した現温度と流動点の温度差から算出した加熱量で加熱し、流動点より温度が高くなれば通常の制御を実施するようにすればよい。
図8は、実施の形態1の冷凍サイクル装置で実行される制御の変形例を説明するためのフローチャートである。冷凍サイクル装置の構成については、図1に示した構成と同様である。まずステップS11において、制御装置200は、センサ100によって油温度の検知を行なう。続いて、ステップS12において、制御装置200は、検知した冷凍機油の温度と流動点とを比較する。ステップS12において冷凍機油温度<流動点である場合(S12でYES)、制御装置200は、加熱量の推定を行ない、加熱部50に推定加熱量での加熱を行なわせる。
加熱量は、冷凍機油の比熱c[J/(g・K)]、現在の油温度と流動点の差ΔT[K]、油量m[g]、油温度上昇に必要な時間Δtより下記式(1)によって推定する。
Q=mcΔT/Δt …(1)
油量mは、圧縮機に保持されている冷凍機油の量である。また、時間Δtは、加熱にかける時間を示しているため、ヒータの大きさと目標加熱時間との関係で決まる。目標加熱時間はユーザが不快と感じない時間を記憶させる。このとき、膨張弁3は、通常制御に移行するまでの立上げを早くするために、開度を小さくさせる等の制御を行なってもよい。
以上説明したように、この変形例では、制御装置200は、センサ100の出力と冷凍機油の流動点とに基づいて加熱部50から冷凍機油に与える熱量を算出する。
この変形例の制御を用いれば、油温度が流動点に近い場合、温度上昇に必要な加熱量を抑制し、消費電力を削減することができる。また油温度が流動点未満で流動点から離れている場合、温度上昇にかかる時間を短縮させることができ、早期に空調等を開始することができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、圧縮機に加熱部を設けて冷凍機油を加熱する例を示したが、加熱する手段としてモータの発熱(ジュール熱)を利用しても良い。
図9は、実施の形態2に係る冷凍サイクル装置の構成を示した図である。図9を参照して、冷凍サイクル装置302は、圧縮機1と、凝縮器(高圧側熱交換器)2と膨張弁(減圧装置)3と、蒸発器(低圧側熱交換器)4と、流動点判定センサ100と、電流センサ101と、制御装置200とを備える。
冷媒の循環および流動点判定センサ100については、実施の形態1と同様であるので、説明は繰り返さない。電流センサ101は、モータ電流を検知する。制御装置200は、流動点判定センサ100によって検知された検知値、および電流センサ101より検知されたモータ電流値に基づいて、圧縮機1のモータ電流を制御する。
図10は、実施の形態2の冷凍サイクル装置で実行される制御を説明するためのフローチャートである。図10を参照して、制御装置200は、ステップS21において油温度を検知し、ステップS22においてモータ電流値を検知する。そして、制御装置200は、ステップS23において、現在の油温度と流動点の大小を判定する。
ステップS23において油温度≦流動点の場合(S23でNO)、ステップS24に処理が進められ、制御装置200は、モータ電流を制御し、再びステップS23の判定を行なう。一方、ステップS23において油温度>流動点の場合(S23でYES)、制御装置200は、通常制御を行ない、その後再びステップS21からの処理を繰り返す。
図11は、実施の形態2の冷凍サイクル装置のモータ電流の切替え制御を説明するための電流波形図である。図11を用いて運転時間の経過と冷媒および油の流れについて説明する。制御装置200は冷凍機油温度が流動点より高い通常制御時には、波形W1に示すようにモータ電流を制御する。また、モータの回転抵抗が高すぎてモータ電流が過電流となる電流上限値を超える場合には、波形W3に示すように圧縮機を直ちに停止させる。このように作動するように構成された冷凍サイクル装置において、制御装置200は、冷凍機油温度が流動点以下であることを検知した場合、波形W2に示すようにモータ電流値を規制(制限)する。このときの規制値(制限値)は、電流上限値を超えない範囲で通常制御時よりも大きい値に決定される。そこで、モータ電流がモータのコイルに流れることにより、コイルの抵抗成分によってジュール熱が発生し、冷凍機油が加熱される。すると油の温度が上昇し、油粘度が低下する。冷凍機油の温度が流動点以上となったことを検知した場合、制御装置200は、電流値の制限を解除し、各アクチュエータ(圧縮機モータや膨張弁)を通常制御する。
従来の場合には、流動点以下で運転した場合、過電流となり圧縮機が停止する。実施の形態2の冷凍サイクル装置302は、過電流以下を電流値規制値とすることで、圧縮機の停止は生じない。
これに対し、冷凍サイクル装置302は、加熱部として圧縮機1のモータのコイルを使用し、コイルに流れる電流を検出する電流センサ101をさらに備える。
制御装置200は、電流センサ101の出力が過電流しきい値を超えた場合にはモータを停止させるように構成される。また制御装置は、センサ100の検出する温度が冷凍機油の流動点より高い場合には、コイルに流れる電流の目標値を第1の電流値に設定してモータを制御し、検出部の検出する温度が冷凍機油の流動点より低い場合には、目標値を第1の電流値よりも大きくかつ過電流しきい値よりも小さい第2の電流値に設定してモータを制御する。
実施の形態2の冷凍サイクル装置302では、ヒータ等の追加の加熱手段を用いずに油温度を上昇させることができる。
電流値を制限させるため、過電流による圧縮機停止が抑制され、快適性が低下するのを抑制することができる。
(実施の形態2の変形例1)
実施の形態2においても、図8に示した制御と同様な考え方によって、規制値を決定することができる。
この場合、制御装置200は、油温度の検知値と、流動点とに基づいてモータ電流の規制値を推定する。そして、制御装置200は、推定した規制値および検知値より、モータ電流および各アクチュエータ(例えば、圧縮機の運転周波数や膨張弁の開度等)を制御する。
加熱量は、冷凍機油の比熱c[J/(g・K)]、現在の油温度と目標油温度(例えば流動点)の差ΔT[K]、油量m[g]、モータコイルの抵抗値R、油温度上昇に必要な時間Δtより下記式(2)によって推定する。
I=√(mcΔT/R)/Δt …(2)
制御装置200は、式(2)によって算出した電流値Iが電流上限値未満の場合、電流値Iを規制値とする。電流値Iが電流上限値以上の場合は、電流上限値(例えば過電流保護制御時の電流値)を規制値とする。
実施の形態2の変形例1では、冷凍機油の温度を上昇させるのに規制値を可変とし、モータ電流を必要な電流値に制限することで、消費電力を削減することができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、モータ電流値の変化量より、油の粘度を推定する場合について説明する。図12は、実施の形態3の冷凍サイクル装置の基本動作を説明するための電流波形図である。
油粘度が高い場合、モータ電流値が上昇する。その変化量は通常の変化量に対して大きくなる。運転時間とモータ電流との関係によって定まる変化量(電流増加率)が規定の変化量である電流波形が波形W12であるとすると、波形W11に示すように変化量が規定の変化量よりも小さい場合(波形W11)と、大きい場合(波形W13)とが考えられる。
変化量が規定の変化量よりも大きい場合には、波形W13に示すように過電流によって圧縮機が停止してしまう。このときの冷凍機油の温度は流動点より低い。一方、波形W11に示すように変化量が規定の変化量よりも小さい場合には、モータ電流は上限値に到達することは無く、通常運転を行なうことができる。この関係を利用すれば、冷凍機油の温度を監視する代わりにモータ電流値を監視して、冷凍機油の粘度を推定することができる。
図13は、実施の形態3に係る冷凍サイクル装置の構成を示した図である。図13を参照して、冷凍サイクル装置303は、圧縮機1と、凝縮器(高圧側熱交換器)2と膨張弁(減圧装置)3と、蒸発器(低圧側熱交換器)4と、電流センサ101と、制御装置200と、記憶装置201とを備える。流動点判定センサ100は、図13の構成では設けられていない。
冷媒の循環については、実施の形態1と同様であるので、説明は繰り返さない。電流センサ101は、モータ電流を検知する。記憶装置201は、電流センサ101の検出値を記憶する。
制御装置200は、電流センサ101の検出値および記憶装置201に記憶された電流値により、モータ電流の差分もしくは積算値の増幅分を算出する。さらに制御装置200は、算出値から電流値の変化量を推定し、変化量推定値および規定の変化量に基づいて、モータ電流もしくは加熱手段および各アクチュエータ(例えば、圧縮機の運転周波数や膨張弁の開度等)を制御する。
たとえば、制御装置は、モータに流れる電流の変化量が規定の変化量(第1の変化量)よりも小さい場合に、目標値を第1の電流値に設定し、モータに流れる電流の変化量が第1の変化量よりも大きい場合に、目標値を第1の電流値よりも大きくかつ過電流しきい値よりも小さい第2の電流値に設定する。
図14は、実施の形態3の冷凍サイクル装置で実行される制御を説明するためのフローチャートである。ステップS31において、制御装置200は、モータ電流値を検知する。次いで、制御装置200は、ステップS32において、モータ電流値変化量と規定の変化量の大小判定を行なう。ステップS32においてモータ電流値の変化量≧規定の変化量である場合(S32でNO)、制御装置200は、ステップS33においてモータ電流を制御して冷凍機油を加熱し、再びステップS32の判定を行なう。
モータ電流の制御には、いくつかの段階がある。電流値の変化量が規定変化量より大きい場合(S32でNO)、最初はモータ電流の指令値(目標値)を電流規制値にする。モータ電流を規制値としても電流の変化量が規定変化量より大きい場合、かつ規定時間以上となる場合、制御装置200は、圧縮機を停止させる。
一方、ステップS32において変化量<規定の変化量である場合(S32でYES)、制御装置200はステップS34に処理を進め圧縮機の通常制御を行ない、その後ステップS31からの処理を繰り返す。
実施の形態3の冷凍サイクル装置によれば、圧縮機の油粘度が低温に限らず何らかの影響で高くなっても、モータ電流を制限することで、圧縮機の異常停止や圧縮機故障等、快適性低下および信頼性低下を防ぐことができる。また、温度センサや濃度センサ等がなくても、圧縮機の運転状況に応じてモータ電流を制限し、圧縮機の異常停止や圧縮機故障を回避することができるため、センサ等が故障した場合でも、快適性低下および信頼性低下を防ぐことができる。
実施の形態4.
実施の形態4では、圧縮機内の油濃度を検知して、制御に用いる例を説明する。図15は、実施の形態4に係る冷凍サイクル装置の構成を示した図である。図15を参照して、冷凍サイクル装置304は、圧縮機1と、凝縮器(高圧側熱交換器)2と膨張弁(減圧装置)3と、蒸発器(低圧側熱交換器)4と、流動点判定センサ100と、電流センサ101と、油濃度センサ102と、制御装置200とを備える。
冷媒の循環および流動点判定センサ100については、実施の形態1と同様であり、電流センサ101については、実施の形態3と同様であるので、説明は繰り返さない。油濃度センサ102は、圧縮機内の冷凍機油の濃度を検知する。
実施の形態1では、油濃度を検出していなかったので、図2において流動点を最も厳しい条件である温度T3に設定していた。これに対して、実施の形態4では、油濃度を油濃度センサ102によって検出することによって、油濃度に応じて流動点を図2のT2,T1に切替えることが可能となる。
また、実施の形態1の式(1)および実施の形態2の式(2)に用いる、熱容量および粘度を、油濃度および油温度により推定し、油温度が流動点以下の場合は、より正確に必要な電流値および加熱量で加熱することも可能となる。なお、粘度は、図2に示す関係のグラフを記憶しておき、推定することができる。また熱容量は、加熱による温度上昇を記憶し、比熱と温度上昇から推定することができる。
すなわち、制御装置200は、センサ100の出力と流動点と濃度センサ100の出力とに基づいて冷凍機油に与える熱量を算出する。
実施の形態4の冷凍サイクル装置は、油温度上昇のために必要な加熱量をより正確に算出しそれに対応するヒータ電流値またはモータ電流値で加熱できるため、消費電力を抑制することができる。また、油濃度を検知することによって、粘度と油の存在量の両方を検知することができ、圧縮機の信頼性を向上させることができる。
実施の形態5.
以上説明した実施の形態1〜4は、主として圧縮機内の冷凍機油の流動性について検討した。しかし、圧縮機だけでなく低圧側の要素(蒸発器および配管等)内の温度が流動点以下の場合、以下の課題が生じる。
第1に、低圧側の配管および熱交換器内で流動点以下となり、油が流れにくくなるため、油が多量に低圧側の要素内に滞留し、圧縮機内の油枯渇により信頼性が低下する。第2に、油が多量に低圧側熱交換器の配管に滞留し、配管内の伝熱性能低下および圧損増大により熱交換性能が低下する。
そこで、実施の形態5では、低圧側の二相配管温度を検知し、温度が流動点以下の場合、一定時間経過後に流入させる冷媒の圧力又は温度を上昇させる。
図16は、実施の形態5に係る冷凍サイクル装置の構成を示した図である。図16を参照して、冷凍サイクル装置305は、圧縮機1と、凝縮器(高圧側熱交換器)2と膨張弁(減圧装置)3と、蒸発器(低圧側熱交換器)4と、流動点判定センサ103(例えば、配管温度センサ)と、制御装置200と、記憶装置201とを備える。
冷媒の循環については、実施の形態1と同様であるので、説明は繰り返さない。電流センサ101は、モータ電流を検知する。記憶装置201は、電流センサ101の検出値を記憶する。流動点判定センサ103は、低圧側熱交換器(蒸発器4)の温度が流動点以下となることを検知できる。記憶装置201は、低圧系の温度が流動点以下となった時間を記憶する。制御装置200は、低圧系の温度が流動点以下となった時間が規定時間以上であることを検知した場合、各アクチュエータを制御する。アクチュエータは、冷凍機油の温度が上昇するものであればどのようなものであっても良い。たとえば、低圧側熱交換器が空気熱交換器である場合、ファン回転速度を増加させることにより、低圧側熱交換器内部の温度を上昇させることができる。また、低圧側熱交換器が水熱交換器である場合、水流量を増加させることにより、低圧側熱交換器内部の温度を上昇させることができる。他にも、減圧装置の開度を大きくしたり、圧縮機周波数を低下させたりすることによって、低圧部の圧力を上昇させることも考えられる。
図17は、実施の形態5の冷凍サイクル装置で実行される制御を説明するためのフローチャートである。図17を参照して、まずステップS41において制御装置200は、センサ103によって低圧側熱交換器内の温度を検知する。続いて制御装置200は、ステップS42において流動点と現在の油温度との大小判定を行なう。
ステップS42において、油温度≦流動点の場合(S42でNO)、制御装置200は、ステップS44において時間のカウントを開始する。そしてステップS45において、制御装置200は、センサ103によって低圧側熱交換器内の温度を検知する。さらに、ステップS46において制御装置200は、カウントしている時間と規定時間との大小を判定する。
ステップS46において、流動点>油温度の場合(S46でNO)、制御装置200は、ステップS47においてカウントしている時間と規定時間とを比較する。ステップS47でカウント時間>規定時間が成立しなければ再びステップS45に処理が戻される。一方、ステップS47でカウント時間>規定時間が成立していれば、ステップS48において低圧側熱交換器の温度を上昇させるように各アクチュエータを制御する。
ステップS42またはS46において、現在の油温度が流動点以上となった場合には、ステップS43に処理が進められ、制御装置200は通常制御を行なうとともに時間カウントをリセットし、その後ステップS41からの処理を繰り返す。
実施の形態5の冷凍サイクル装置によれば、低圧側熱交換器内の油粘度が上昇し、油が多量に低圧側熱交換器に滞留することを防ぐことができ、性能低下および圧縮機信頼性低下を抑制することができる。
実施の形態6.
冷凍サイクル装置に高圧側熱交換器および低圧側熱交換器を切替える切替弁(例えば、四方弁)が設置されている場合は、冷凍機油の温度が流動点以下となるとき、高圧側熱交換器および低圧側熱交換器を切替えることで、低圧側熱交換器内の油温度を上昇させることができる。
図18は、実施の形態6に係る冷凍サイクル装置の構成を示した図である。図18を参照して、冷凍サイクル装置306は、冷媒が、圧縮機1、凝縮器、膨張弁3、および蒸発器の順に循環する冷凍サイクル装置である。凝縮器は、第1熱交換器402と第2熱交換器404のいずれか一方であり、蒸発器は、第1熱交換器402と第2熱交換器404のいずれか他方である。冷凍サイクル装置306は、切替弁5と、温度センサ103と、制御装置200とを備える。
切替弁5は、第1熱交換器402を凝縮器とし第2熱交換器404を蒸発器として作動させる第1の循環状態と、第1熱交換器402を蒸発器とし第2熱交換器404を凝縮器として作動させる第2の循環状態と、を切替えるように構成される。
温度センサ103は、蒸発器として作動する熱交換器に流れる冷媒温度を検出する。図18の場合には、第2熱交換器404が蒸発器として働く上記の第2循環状態において蒸発器に流れる冷媒温度を検出する。なお、第1熱交換器402に他の温度センサを設け、上記の第1循環状態において蒸発器に流れる冷媒温度を検出するようにしても良い。
制御装置200は、温度センサ103の検出する冷媒温度が冷凍機油の流動点より低い場合には、規定時間の間切替弁5を切り替えた後元に戻すように切替弁5を制御する。
図19は、実施の形態6の冷凍サイクル装置で実行される制御を説明するためのフローチャートである。図19を参照して、制御装置200は、起動時にステップS1において温度センサ103から第2熱交換器404の配管中の冷凍機油の温度(冷媒温度)を検知する。そして、制御装置200は、ステップS52において現在の冷凍機油の温度と目標温度(流動点)とを比較する。
ステップS52において、現在の冷凍機油の温度が流動点よりも低い場合には、ステップS53に処理を進め、切替弁5によって冷媒の流通方向の切替えを行なう。切替後は、通常制御では、圧縮機1から吐出された高温高圧冷媒は、第2熱交換器404に流入し、膨張弁、第1熱交換器402を経て圧縮機1に戻る。
これによって、圧縮機1から吐出された高温高圧の冷媒が、第2熱交換器404に流入するようになるので、第2熱交換器404の配管温度が上昇する。この状態でステップS52の判定が繰り返し実行され、制御装置200は検出温度が目標温度以上となるまで圧縮機1を運転する。ステップS52において、現在の冷凍機油の温度が目標温度以上となった場合(S52でNO)、ステップS54において制御装置200は切替弁5を通常制御(元の状態)に戻す。通常制御では、圧縮機1から吐出された高温高圧冷媒は、第1熱交換器402に流入し、膨張弁3で減圧され、第2熱交換器404を経て圧縮機1に戻る。
なお、図19の処理は、冷凍サイクル装置の運転開始時に1回実行される。このときの目標温度は、冷凍機油の流動点である。流動点は、冷凍機油の種類や濃度によって異なるが、極低温でありたとえばダフニーハーメチックオイル(登録商標)の場合、−37.5℃である。S54の通常運転時にも、除霜運転が発生して切替弁5を同様に切替えることも考えられるが、このときの切替温度は冷凍機油の流動点よりも高く、たとえば水の凝固点前後の0℃付近である。
低圧側熱交換器の温度が流動点以下となる時、低圧側熱交換器内の油粘度が上昇し、油が多量に滞留するため、性能低下および圧縮機の油枯渇のような信頼性低下が生じる。実施の形態6では、低圧側熱交換器の温度を流動点以上となるように制御することで、冷凍サイクル装置の性能低下および圧縮機信頼性低下を抑制することができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1A,1B,1C 圧縮機、2 凝縮器、3 膨張弁、4 蒸発器、5 切替弁、11 モータ、12 圧縮部、50 加熱部、100,103 流動点判定センサ、101 電流センサ、102 油濃度センサ、200 制御装置、201 記憶装置、301〜306 冷凍サイクル装置、402 第1熱交換器、404 第2熱交換器。

Claims (10)

  1. 冷媒が、圧縮機、凝縮器、膨張弁、および蒸発器の順に循環する冷凍サイクル装置であって、
    前記圧縮機内の冷凍機油の温度を検出する検出部と、
    前記冷凍機油を加熱する加熱部と、
    前記検出部の検出する温度が前記冷凍機油の流動点より低い場合に前記加熱部を作動させ、前記検出部の検出する温度が前記流動点に到達した場合には、前記加熱部による加熱を停止する制御装置とを備える、冷凍サイクル装置。
  2. 前記圧縮機は、
    筐体と、
    前記筐体中に収容されたポンプ部およびモータ部とを含み、
    前記加熱部は、前記筐体の外側かつ前記モータ部の下部に設けられるヒータを備える、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記圧縮機は、
    筐体と、
    前記筐体中に収容されたポンプ部およびモータ部とを含み、
    前記加熱部は、前記筐体の内側かつ前記モータ部の下部に設けられるヒータを備える、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記圧縮機は、
    筐体と、
    前記筐体中に収容されたポンプ部およびモータ部とを含み、
    前記加熱部は、前記筐体の外側または内側で、かつ前記モータ部の上部に設けられるヒータを備える、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記制御装置は、前記検出部の出力と前記流動点とに基づいて前記加熱部から前記冷凍機油に与える熱量を算出する、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  6. 前記加熱部は、前記圧縮機のモータのコイルを発熱部として備え、
    前記冷凍サイクル装置は、前記コイルに流れる電流を検出する電流センサをさらに備え、
    前記制御装置は、前記電流センサの出力が過電流しきい値を超えた場合には前記モータを停止させるように構成され、
    前記制御装置は、前記検出部の検出する温度が前記冷凍機油の流動点より高い場合には、前記コイルに流れる電流の目標値を第1の電流値に設定して前記モータを制御し、前記検出部の検出する温度が前記冷凍機油の流動点より低い場合には、前記目標値を前記第1の電流値よりも大きくかつ前記過電流しきい値よりも小さい第2の電流値に設定して前記モータを制御する、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  7. 前記制御装置は、前記検出部の出力に応じて前記第2の電流値を決定する、請求項6に記載の冷凍サイクル装置。
  8. 前記制御装置は、前記モータに流れる電流の変化量が第1の変化量よりも小さい場合に、前記目標値を前記第1の電流値に設定し、前記モータに流れる電流の変化量が第1の変化量よりも大きい場合に、前記目標値を前記第2の電流値に設定する、請求項6に記載の冷凍サイクル装置。
  9. 前記圧縮機内の液冷媒と冷凍機油の混合物中の冷凍機油の濃度を検出する濃度センサをさらに備え、
    前記制御装置は、前記検出部の出力と前記流動点と前記濃度センサの出力とに基づいて前記加熱部から前記冷凍機油に与える熱量を算出する、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  10. 冷媒が、圧縮機、凝縮器、膨張弁、および蒸発器の順に循環する冷凍サイクル装置であって、
    前記凝縮器は、第1熱交換器と第2熱交換器のいずれか一方であり、
    前記蒸発器は、前記第1熱交換器と前記第2熱交換器のいずれか他方であり、
    前記第1熱交換器を前記凝縮器とし前記第2熱交換器を前記蒸発器として作動させる第1の循環状態と、前記第1熱交換器を前記蒸発器とし前記第2熱交換器を前記凝縮器として作動させる第2の循環状態と、を切替える切替弁と、
    前記蒸発器として作動する熱交換器に流れる冷媒温度を検出するセンサと、
    前記センサの検出する冷媒温度が冷凍機油の流動点より低い場合には、規定時間の間前記切替弁を切り替えた後元に戻すように前記切替弁を制御する制御装置とを備える、冷凍サイクル装置。
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