JP7253050B2 - レンズ駆動装置及びカメラモジュール - Google Patents

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Description

本開示は、例えばカメラ付き携帯機器等に搭載されるレンズ駆動装置、及び、レンズ駆動装置を含むカメラモジュールに関する。
従来、上ハウジングと、レンズホルダと、レンズホルダの外周に配置されるコイルアセンブリと、コイルアセンブリに対向するように上ハウジングに取り付けられた磁石とを含むレンズ駆動装置が知られている(特許文献1参照。)。この装置では、レンズホルダは、板ばねによって光軸方向に移動可能に保持されている。また、この装置は、下ハウジングにおける位置決め構造とコイルアセンブリとの間に配置されたダンパー材を含む。ダンパー材は、レンズホルダの位置制御に関して有害な振動モードがレンズホルダに生じることを防止している。
特開2016-31532号公報
しかしながら、上述のダンパー材は、一端がコイルアセンブリに取り付けられ、他端が、コイルアセンブリとは別の材料で形成された位置決め構造に取り付けられるように構成されている。すなわち、上述のダンパー材は、一端の密着力と他端の密着力との間に差がある状態で、コイルアセンブリと位置決め構造との間に配置されている。そのため、上述のダンパー材は、レンズホルダが移動したときに、密着力が弱い方の端で剥がれ易い構成となってしまうおそれがある。
そこで、レンズホルダ(レンズ保持部材)の振動を抑えるダンパー材等の制振材が剥がれ難いように配置されたレンズ駆動装置を提供することが望まれる。
本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置は、固定側部材と、レンズ体を保持可能な合成樹脂製のレンズ保持部材と、前記固定側部材と前記レンズ保持部材とを繋ぐように設けられた板ばねと、少なくとも前記レンズ保持部材に保持されるコイル、及び、前記コイルに対向する磁界発生部材を含み、前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動させる駆動機構と、を有するレンズ駆動装置において、前記固定側部材は、光軸方向と交差する所定の一方向において、前記レンズ保持部材に対向する合成樹脂製の壁部を有し、前記固定側部材と前記レンズ保持部材との間では、前記所定の一方向における前記壁部と前記レンズ保持部材との間の隙間だけ制振材が配置されており、前記制振材が付着する前記壁部は、前記所定の一方向において、前記レンズ保持部材を挟んで互いに対向する位置のみにそれぞれ設けられており、前記隙間のそれぞれには、光軸方向と交差する方向に間隔を空けて複数の前記制振材が配置されている。
上述の手段により、レンズ保持部材の振動を抑える制振材が剥がれ難いように配置されたレンズ駆動装置が提供される。
レンズ駆動装置の分解斜視図である。 レンズ駆動装置の上方斜視図である。 レンズ駆動装置の正面図である。 レンズ駆動装置の上面図である。 レンズ駆動装置の底面図である。 カバー部材が取り外された状態にあるレンズ駆動装置の上方斜視図である。 カバー部材及びヨークが取り外された状態にあるレンズ駆動装置の上方斜視図である。 カバー部材、ヨーク、及びスペーサ部材が取り外された状態にあるレンズ駆動装置の上方斜視図である。 レンズ保持部材の上方斜視図である。 コイルが取り付けられたレンズ保持部材の上方斜視図である。 レンズ保持部材の下方斜視図である。 コイルが取り付けられたレンズ保持部材の下方斜視図である。 レンズ保持部材の上面図である。 コイルが取り付けられたレンズ保持部材の上面図である。 レンズ保持部材の底面図である。 コイルが取り付けられたレンズ保持部材の底面図である。 レンズ保持部材の一部の拡大図である。 レンズ保持部材の別の一部の拡大図である。 カバー部材、端子部材、及びベース部材が取り外された状態にあるレンズ駆動装置の底面図である。 カバー部材、端子部材、ベース部材、スペーサ部材、上側板ばね、下側板ばね、及びヨークが取り外された状態にあるレンズ駆動装置の底面図である。 上側板ばねの上面図である。 下側板ばねの上面図である。 レンズ駆動装置における板ばねとコイルとの接続構造の底面図である。 レンズ駆動装置における板ばねとコイルとの接続構造の側面図である。 レンズ駆動装置のベース部材の分解斜視図及び完成斜視図である。 端子部材が埋め込まれたベース部材の上面図である。 配線基板が取り付けられたベース部材の上面図である。 配線基板の上面図である。 配線基板の上面に配置される上側パターン層の上面図である。 配線基板の下面に配置される下側パターン層の上面図である。 配線基板の底面図である。 配線基板の断面図である。 端子部材の斜視図である。 端子部材及び配線基板の斜視図である。 端子部材、配線基板、及び下側板ばねの斜視図である。 コイル、端子部材、配線基板、及び下側板ばねの斜視図である。 駆動機構の底面図である。 駆動機構の側面図である。 駆動機構の正面図である。 駆動機構の背面図である。 スペーサ部材及び磁界発生部材の斜視図である。 制振材が取り付けられたレンズ保持部材の上方斜視図である。 制振材が取り付けられたベース部材の上方斜視図である。 制振材が取り付けられたレンズ保持部材及びベース部材の正面図である。 制振材が取り付けられたベース部材の斜視図である。 レンズ保持部材、ベース部材18、及び制振材の断面図である。 制振材が取り付けられたレンズ保持部材及びベース部材の図である。 制振材が取り付けられるベース部材の図である。 制振材が取り付けられるレンズ保持部材の図である。 制振材を形成する手順の一例を示す図である。 制振材を形成する手順の一例を示す図である。 制振材を形成する手順の一例を示す図である。 制振材を形成する手順の一例を示す図である。 制振材を形成する手順の一例を示す図である。 制振材が接触する部分の別の構成例を示す図である。 制振材が接触する部分の別の構成例を示す図である。 制振材が接触する部分の更に別の構成例を示す図である。 制振材が接触する部分の更に別の構成例を示す図である。 制振材が接触する部分の更に別の構成例を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係るレンズ駆動装置101について図面を参照して説明する。図1は、レンズ駆動装置101の分解斜視図である。図2Aは、レンズ駆動装置101の上方斜視図であり、図2Bは、X1側から見たレンズ駆動装置101の正面図である。図3Aは、レンズ駆動装置101の上面図であり、図3Bは、レンズ駆動装置101の底面図である。図4Aは、カバー部材4を取り外した状態のレンズ駆動装置101の上方斜視図であり、図4Bは、ヨーク40を更に取り外した状態のレンズ駆動装置101の上方斜視図であり、図4Cは、スペーサ部材1を更に取り外した状態のレンズ駆動装置101の上方斜視図である。図4A~図4Cは何れも図2Aに対応している。
レンズ駆動装置101は、図1に示すように、レンズ体(図示せず。)を保持可能なレンズ保持部材2と、レンズ保持部材2をレンズ体に関する光軸方向(Z軸方向)に沿って移動させる駆動機構MKと、レンズ保持部材2を光軸方向に移動可能に支持する支持部材としての板ばね6と、板ばね6が固定される固定側部材RGと、電気的な接続をもたらす端子部材7とを含む。レンズ体は、例えば、少なくとも1枚のレンズを備えた筒状のレンズバレルであり、その中心軸線が光軸方向に沿うように構成されている。光軸方向は、レンズ体に関する光軸JDの方向、及び、光軸JDに平行な方向を含む。
駆動機構MKは、図1に示すように、上面視で略矩形状の外形を有するレンズ保持部材2の4つの側面のうちの対向する2つに保持される2つのオーバル形状の巻回部13(図5B参照。)を有するコイル3と、ヨーク40と、径方向(光軸方向に垂直な方向)においてコイル3と対向して配置された磁界発生部材5と、レンズ保持部材2に取り付けられた検出用磁石8(図6A参照。)及びバランス用磁石9(図6A参照。)と、配線基板10に取り付けられた磁気検出部材11とを含む。
検出用磁石8は、レンズ保持部材2の位置を検出するためにレンズ保持部材2に取り付けられる二極磁石である。バランス用磁石9は、検出用磁石8の重量がレンズ保持部材2に及ぼす影響を相殺するためにレンズ保持部材2に取り付けられる二極磁石であり、検出用磁石8と同じ重量を有する。本実施形態では、検出用磁石8及びバランス用磁石9は何れも、接着剤でレンズ保持部材2に固定されている。
磁気検出部材11は、検出用磁石8が発生させる磁界を検出する磁気センサと、コイル3に流れる電流を制御する電流制御回路が内蔵されたドライバICとを含む。磁気センサは、例えば、ホール素子である。本実施形態では、磁気検出部材11は、少なくともホール素子とドライバICを構成するチップとが1つのパッケージに収められた電子部品によって構成されている。
カバー部材4は、矩形箱状の外側ケースを構成している。本実施形態では、カバー部材4は、オーステナイト系ステンレス鋼等の非磁性体で形成されている。
具体的には、カバー部材4は、図1に示すように、収納部4sを定める箱状の外形を有する。そして、カバー部材4は、矩形筒状の外周壁部4Aと、外周壁部4Aの上端(Z1側の端)と連続するように設けられた平板環状の上板部4Bとを有する。上板部4Bには、開口が形成されている。
外周壁部4Aは、第1側板部4A1~第4側板部4A4を含む。第1側板部4A1及び第2側板部4A2は互いに対向し、第3側板部4A3及び第4側板部4A4は互いに対向している。また、本実施形態では、第1側板部4A1及び第2側板部4A2は、第3側板部4A3及び第4側板部4A4のそれぞれに対して垂直である。
ヨーク40は、駆動機構MKの一部を構成している。本実施形態では、ヨーク40は、鉄等の軟磁性体材料で形成された板材に抜き加工及び絞り加工を施して作製される。
具体的には、ヨーク40は、図1に示すように、側壁部40Aと、側壁部40Aの上端(Z1側の端)と連続するように設けられた平板環状の上壁部40Bとを有する。上壁部40Bには、開口が形成されている。
側壁部40Aは、カバー部材4の第1側板部4A1に対向するように配置される第1側壁部40A1と、カバー部材4の第2側板部4A2に対向するように配置される第2側壁部40A2とを含む。第1側壁部40A1及び第2側壁部40A2は互いに対向している。
検出用磁石8は、上面視で略矩形の外形を有するレンズ保持部材2の角部の1つの下部側(Z2側)に配置されている。具体的には、検出用磁石8は、レンズ保持部材2の4つの辺部のうちの、第1側板部4A1に対向する辺部と第4側板部4A4に対向する辺部との間にある角部の下部側で、第1側板部4A1よりも第4側板部4A4に近い位置に形成された凹部内に嵌め込まれている。
バランス用磁石9は、レンズ保持部材2の角部の別の1つの下部側に配置されている。具体的には、バランス用磁石9は、レンズ保持部材2の4つの辺部のうちの、第2側板部4A2に対向する辺部と第3側板部4A3に対向する辺部との間にある角部の下部側で、第2側板部4A2よりも第3側板部4A3に近い位置に形成された凹部内に嵌め込まれている。
このように構成されたカバー部材4は、コイル3、磁界発生部材5、及びヨーク40を収納部4s内に収容し、且つ、図2Aに示すように、ベース部材18に結合されてベース部材18とともに筐体を構成する。
磁界発生部材5は、駆動機構MKの一部を構成している。本実施形態では、磁界発生部材5は、駆動用磁石として機能する。具体的には、磁界発生部材5は、第1側板部4A1(第1側壁部40A1)に対向するように配置される第1磁界発生部材5Aと、第2側板部4A2(第2側壁部40A2)に対向するように配置される第2磁界発生部材5Bと、を含む。
第1磁界発生部材5Aは、2つの二極磁石の組み合わせで構成されている。但し、第1磁界発生部材5Aは、1つの二極磁石で構成されていてもよく、1つの四極磁石で構成されていてもよい。第2磁界発生部材5Bについても同様である。
具体的には、第1磁界発生部材5Aは、図1に示すように、第1上側磁石5AU及び第1下側磁石5ALを含む。また、第2磁界発生部材5Bは、第2上側磁石5BU及び第2下側磁石5BLを含む。
第1上側磁石5AU、第1下側磁石5AL、第2上側磁石5BU、及び第2下側磁石5BLは何れも略直方体形状をなしている。そして、磁界発生部材5は、コイル3(巻回部13)の外側に位置するとともに、ヨーク40の第1側壁部40A1及び第2側壁部40A2に沿うように配置されている。また、磁界発生部材5は、接着剤により、側壁部40Aの内面に固定されている。内面は、光軸JDに面する側の面である。
板ばね6は、レンズ保持部材2とヨーク40(スペーサ部材1)との間に配置される上側板ばね16と、レンズ保持部材2とベース部材18との間に配置される下側板ばね26とを含む。下側板ばね26は、下側板ばね26A及び下側板ばね26Bを含む。
固定側部材RGは、スペーサ部材1と、カバー部材4と、ヨーク40と、端子部材7が埋め込まれたベース部材18とを含む。
スペーサ部材1は、レンズ保持部材2がZ1方向に移動したときに上側板ばね16の弾性腕部16gが弾性変形できるようにするために配置されている。
レンズ駆動装置101は、略直方体形状を有し、撮像素子(図示せず。)を実装した基板(図示せず。)の上に取り付けられる。基板と、レンズ駆動装置101と、レンズ保持部材2に装着されたレンズ体と、レンズ体に対向するように基板に実装された撮像素子とはカメラモジュールを構成する。コイル3は、下側板ばね26、端子部材7、及び配線基板10を介して磁気検出部材11に接続される。磁気検出部材11に備えられた電流制御回路(ドライバIC)からコイル3に電流が流れると、駆動機構MKは、光軸方向に沿った電磁力を発生させる。
レンズ駆動装置101は、この電磁力を利用し、撮像素子のZ1側(被写体側)で、光軸方向に沿ってレンズ保持部材2を移動させることで自動焦点調節機能を実現する。具体的には、レンズ駆動装置101は、撮像素子から離れる方向にレンズ保持部材2を移動させてマクロ撮影を可能にし、撮像素子に近づく方向にレンズ保持部材2を移動させて無限遠撮影を可能にしている。
次に、レンズ保持部材2と駆動機構MKについて説明する。図5Aは、レンズ保持部材2の上方斜視図であり、図5Bは、図5Aのレンズ保持部材2にコイル3が巻かれたときのレンズ保持部材2の状態を示す。図6Aは、レンズ保持部材2の下方斜視図であり、図6Bは、図6Aのレンズ保持部材2にコイル3が巻かれたときのレンズ保持部材2の状態を示す。図7Aは、レンズ保持部材2の上面図であり、図7Bは、図7Aのレンズ保持部材2にコイル3が巻かれたときのレンズ保持部材2の状態を示す。図8Aは、レンズ保持部材2の底面図であり、図8Bは、図8Aに示すレンズ保持部材2にコイル3が巻かれたときのレンズ保持部材2の状態を示す。図9Aは、図8Bに示す部分Pの拡大図であり、図9Bは、図8Bに示す部分Qの拡大斜視図である。図10Aは、カバー部材4、端子部材7、及びベース部材18が取り外された状態のレンズ駆動装置101の底面図であり、図10Bは、更に、スペーサ部材1、上側板ばね16、下側板ばね26、及びヨーク40が取り外された状態のレンズ駆動装置101の底面図である。
レンズ保持部材2は、合成樹脂を射出成形することによって作製されている。本実施形態では、レンズ保持部材2は、液晶ポリマー(LCP)を射出成形することによって作製されている。具体的には、レンズ保持部材2は、図5Aに示すように、光軸方向に沿って延びる貫通孔が形成された筒状部12を含む。
筒状部12には、レンズ体が装着されるように、円筒状の内周面にねじ溝が設けられている。また、筒状部12には、被写体側の端面に4つの窪み12dhを有した台座部12dが設けられている。台座部12dには、図4Bに示すように、上側板ばね16の内側部分16iが載置される。
筒状部12の外周面には、図5Aに示すように、コイル3を保持する巻き付け突起12pが設けられている。本実施形態では、巻き付け突起12pは、光軸方向に垂直な軸の周囲にコイル3が巻き付けられるよう、筒状部12の外周面から径方向外側(X1方向外側及びX2方向外側)に突出する略直方体形状をなしている。具体的には、巻き付け突起12pは、レンズ保持部材2の互いに対向する2つの外側面(X1側の面及びX2側の面)に配置されている。
コイル3は、図5Bに示すように、巻き付け突起12pに導電性の線材を巻回して形成されている。具体的には、コイル3は、図6Bに示すように、第1側板部4A1と対向するように配置される第1コイル3Aと、第2側板部4A2と対向するように配置される第2コイル3Bと、第1コイル3Aと第2コイル3Bとを繋ぐ連結部3Cとを含む。そして、巻き付け突起12pは、第1コイル3Aが巻き付けられる第1巻き付け突起12pAと、第2コイル3Bが巻き付けられる第2巻き付け突起12pBとを含む。本実施形態では、コイル3は、接着剤を用いずに巻き付け突起12pに固定されているが、接着剤を用いて巻き付け突起12pに固定されてもよい。また、コイル3の巻き方向は、任意であり、磁界発生部材5の配置(着磁方向)に応じて決定される。
第1コイル3Aは、第1巻き付け突起12pAの周囲に環状に巻かれて形成されたコイル本体部としての巻回部13を含み、第2コイル3Bは、第2巻き付け突起12pBの周囲に環状に巻かれて形成されたコイル本体部としての巻回部13を含む。図5Bは、明瞭化のため、巻回部13に関しては、絶縁部材で表面を被覆された導電性の線材の詳細な巻回状態の図示を省略している。巻回部13を図示する他の図についても同様である。
レンズ保持部材2は、図6Aに示すように、撮像素子側(Z2側)の端面から下方(Z2方向)に突出した、角形凸状の突出部としての2つの保持部72と、丸形凸状の4つの突設部2tとを含む。
保持部72は、図6Bに示すように、コイル3の巻き始め側に対応する第1保持部72Aと、コイル3の巻き終わり側に対応する第2保持部72Bとを含む。コイル3の両端は、保持部72に巻き付けられて保持されている。
突設部2tは、図6A及び図10Aに示すように、下側板ばね26Aに対応する2つの突設部2tと、下側板ばね26Bに対応する2つの突設部2tとを含む。突設部2tには、下側板ばね26A及び下側板ばね26Bのそれぞれの可動側支持部としての内側部分26iが装着されて固定されている。下側板ばね26A及び下側板ばね26Bのそれぞれの内側部分26iの固定は、内側部分26iに形成された貫通孔に挿通された突設部2tを熱かしめすることによって実現される。本実施形態に関する図では、突設部2tは、熱かしめされた後の先端が変形した状態で図示されている。なお、突設部2tは、冷間かしめされてもよい。
次に、レンズ駆動装置101の駆動機構MKについて説明する。駆動機構MKは、図10A及び図10Bに示すように、コイル3と、ヨーク40と、ヨーク40を構成する2つの側壁部40A(第1側壁部40A1及び第2側壁部40A2)と対向するように配置された2つの磁界発生部材5とを含む。具体的には、磁界発生部材5は、第1側壁部40A1に対向するように配置された第1磁界発生部材5Aと、第2側壁部40A2に対向するように配置された第2磁界発生部材5Bとを含む。そして、駆動機構MKは、コイル3に流れる電流と磁界発生部材5が発生する磁界とで駆動力(推力)を発生させ、レンズ保持部材2を光軸方向に沿って上下に移動させる。
コイル3の延在部33は、図8B、図9A、及び図9Bに示すように、コイル3の巻き始め側で第1コイル3Aに繋がっている第1延在部33Aと、コイル3の巻き終わり側で第2コイル3Bに繋がっている第2延在部33Bとを含む。
具体的には、第1延在部33Aは、図9Aに示すように、第1保持部72Aに巻き付けられる巻き付け部33mと、レンズ保持部材2の底面(Z2側の面)と対向して延びる第1対向部33cと、レンズ保持部材2の底面と前面(X1側の面)の間にある縁部に対向して延びる第2対向部33kとを含む。第2延在部33Bは、図9Bに示すように、第2保持部72Bに巻き付けられる巻き付け部33mと、レンズ保持部材2の底面(Z2側の面)と対向して延びる第1対向部33cと、レンズ保持部材2の底面と後面(X2側の面)の間にある縁部に対向して延びる第2対向部33kとを含む。
本実施形態では、第1延在部33Aは、コイル3の線材が第1巻き付け突起12pAの外周に巻き付けられる前に、レンズ保持部材2の第1保持部72Aに巻き付けられる。図9Aに示す例では、コイル3の線材の一部が第1保持部72Aに3ターン巻き付けられている。これにより、巻き付け部33mが第1保持部72Aに形成され、第1延在部33Aの一部が第1保持部72Aに保持される。但し、第1延在部33Aは、コイル3の線材が第1巻き付け突起12pAの外周に巻き付けられた後で、第1保持部72Aに巻き付けられてもよい。
コイル3の線材が第1保持部72Aに巻き付けられた後で、第1巻き付け突起12pAの外周に線材が巻き付けられる。その際には、図9Aに示すように、巻き付け部33mから延びる線材は、レンズ保持部材2の底面と対向するように延び、更に、レンズ保持部材2の底面と前面の間にある縁部に対向するように延びる。このとき、レンズ保持部材2の底面と対向する部分が第1延在部33Aの第1対向部33cを構成し、レンズ保持部材2の縁部と対向する部分が第1延在部33Aの第2対向部33kを構成する。
第1延在部33Aの第2対向部33kは、レンズ保持部材2の縁部に対向して延びる際、図9Aに示すように、レンズ保持部材2の縁部に接するように構成されている。そのため、落下等により強い衝撃がレンズ駆動装置101に加えられた際には、コイル3の第1延在部33Aはレンズ保持部材2の縁部に押し付けられる。本実施形態では、レンズ保持部材2の縁部は湾曲するように構成されている。そのため、第1延在部33Aは、レンズ保持部材2の縁部で切断され難い。第2延在部33Bと接するレンズ保持部材2の縁部についても同様である。
その後、第1コイル3Aの巻回部13から引き出された線材によって連結部3Cが形成される。そして、連結部3Cが形成された後で、第2巻き付け突起12pBの外周にも同様に線材が巻き付けられる。そして、第1巻き付け突起12pAの外周への線材の巻き付けと、第2巻き付け突起12pBの外周への線材の巻き付けとが終了すると、第2コイル3Bの巻回部13の巻き終わり側の端部に繋がる第2延在部33Bは、図9Bに示すように、レンズ保持部材2の後面側から底面側に引き出される。具体的には、第2対向部33kがレンズ保持部材2の底面と後面の間にある縁部に対向して延び、第1対向部33cがレンズ保持部材2の底面と対向して延び、巻き付け部33mがレンズ保持部材2の第2保持部72Bに巻き付けられる。図9Bに示す例では、第2延在部33Bは、第2保持部72Bに3ターン巻き付けられている。
次に、板ばね6及び固定側部材RGの詳細について説明する。図11Aは、上側板ばね16の上面図であり、図11Bは、下側板ばね26の上面図である。図12A及び図12Bは、下側板ばね26Bとコイル3との接続構造の一例を説明する図である。具体的には、図12Aは、図10Aに示す部分Tの拡大図であり、図12Bは、図10Aに示す部分TをX2側から見たときの下側板ばね26B、コイル3、及びレンズ保持部材2の拡大図である。なお、図12A及び図12Bでは、説明を分かり易くするため、接合材としての導電性接着剤CAがクロスハッチングで示されている。図13は、固定側部材RGとしてのベース部材18を説明する図である。具体的には、図13は、端子部材7が埋め込まれるベース部材18の分解斜視図及び完成斜視図である。
本実施形態では、板ばね6は、銅合金を主な材料とした金属板から作製されている。そして、板ばね6は、レンズ保持部材2とヨーク40(スペーサ部材1)との間に配置される上側板ばね16と、レンズ保持部材2とベース部材18との間に配置される下側板ばね26とを含む。レンズ保持部材2と板ばね6(上側板ばね16、下側板ばね26A、及び下側板ばね26B)のそれぞれとが係合された状態で、板ばね6は、レンズ保持部材2が光軸方向(Z軸方向)へ移動可能となるように、レンズ保持部材2を空中で支持している。下側板ばね26A及び下側板ばね26Bは、コイル3に電流を供給するための給電部材として機能する。そのため、下側板ばね26Aはコイル3の一端部に電気的に接続され、下側板ばね26Bはコイル3の他端部に電気的に接続されている。上側板ばね16とヨーク40との間にはスペーサ部材1が配置されている。
上側板ばね16は、図11Aに示すように、上面視で略矩形状を有し、レンズ保持部材2に固定される可動側支持部としての内側部分16iと、固定側部材RGとしてのスペーサ部材1に固定される固定側支持部としての外側部分16eと、内側部分16iと外側部分16eとの間に位置する4つの弾性腕部16gとを含む。具体的には、内側部分16iは、レンズ保持部材2の台座部12dと対向するように設けられている。外側部分16eは、4つの角部分16bと、隣接する2つの角部分16bを繋ぐ4つの桟部16rとを有している。桟部16rは、図4B及び図4Cに示すように、スペーサ部材1と磁界発生部材5とで挟持されて接着剤で固定される。角部分16bは、接着剤でスペーサ部材1の角部に固定される。スペーサ部材1、ヨーク40、及び磁界発生部材5は、固定側部材RGとして機能する。
具体的には、上側板ばね16がレンズ駆動装置101に組み込まれた際には、図4Bに示すように、内側部分16iは、レンズ保持部材2の台座部12d(図5A参照。)に載置される。そして、内側部分16iと台座部12dとを、窪み12dh(図5A参照。)に塗布された接着剤で固定することにより、内側部分16iはレンズ保持部材2に固定される。外側部分16eは、図4Cに示すように、磁界発生部材5の上面(Z1側の面)に接し、スペーサ部材1(図4B参照。)と磁界発生部材5との間に挟持されて固定される。
上側板ばね16は、図11Aに示すように、略4回回転対称となるように形成されている。そして、内側部分16iでレンズ保持部材2に固定され、外側部分16eでスペーサ部材1を介してヨーク40及びカバー部材4に固定されている。そのため、上側板ばね16は、レンズ保持部材2をバランス良く空中で支持できる。
下側板ばね26A及び下側板ばね26Bは、図11Bに示すように、それぞれの内側形状が略半円形状となるように構成されている。そして、レンズ保持部材2に固定される可動側支持部としての内側部分26iと、固定側部材RGとしてのベース部材18に固定される固定側支持部としての外側部分26eと、内側部分26iと外側部分26eとの間に位置する弾性腕部26gとを含む。
下側板ばね26A及び下側板ばね26Bのそれぞれの内側部分26iは、図11Bに示すように、レンズ保持部材2と係合される2つの内側接合部分26cと、2つの内側接合部分26cを繋ぐ第1連結部26pと、コイル3の延在部33と対向する接続板部26hとを含む。
下側板ばね26A及び下側板ばね26Bがレンズ駆動装置101に組み込まれた際には、図6Aに示すレンズ保持部材2の4つの突設部2tのそれぞれは、図11Bに示す下側板ばね26A及び下側板ばね26Bのそれぞれの内側接合部分26cに設けられた円形の貫通孔に挿通されて嵌合される。これにより、下側板ばね26A及び下側板ばね26Bのそれぞれの内側部分26iは、レンズ保持部材2に位置決めされ且つ固定される。下側板ばね26A及び下側板ばね26Bは、例えば、レンズ保持部材2の突設部2tに熱かしめ又は冷間かしめを施すことで、レンズ保持部材2に固定される。
以下では、主に下側板ばね26Bとレンズ保持部材2及びコイル3との関係を説明する。但し、下側板ばね26Bに関する説明は、下側板ばね26Aにも同様に適用される。
下側板ばね26Bの内側部分26iの接続板部26hは、図12A及び図12Bに示すように、レンズ駆動装置101が組み立てられた際には、レンズ保持部材2の突堤部82と対向する。すなわち、接続板部26hの被写体側(Z1側)の面は、図12Aに示すように、突堤部82で囲まれた凹状の収容部82sと対向する。そして、コイル3の第2延在部33Bの第1対向部33cは、図12Aに示すように、下側板ばね26Bの内側部分26i(接続板部26h)の被写体側の面とレンズ保持部材2の撮像素子側(Z2側)の面との間を通って延びる。突堤部82は、レンズ保持部材2の底面に形成された段差部によって構成されている。
収容部82sは、コイル3の第2延在部33Bと下側板ばね26Bとを接続する導電性接着剤CAを収容できるように構成されている。本実施形態では、突堤部82が第2保持部72Bと隣り合う位置に形成されているので、第2保持部72Bの側壁は、突堤部82の一部として好適に利用されている。したがって、第2保持部72Bと隣り合う位置に収容部82sが設けられている。
下側板ばね26Bがレンズ保持部材2に組み付けられた際には、図12Bに示すように、第2保持部72Bは、その先端が下側板ばね26Bの内側部分26iの撮像素子側(Z2側)に位置するように、内側部分26iよりも下方(Z2方向)に突出している。また、巻き付け部33mの一部も内側部分26iの撮像素子側(Z2側)に位置するように第2保持部72Bに巻き付けられていてもよい。
下側板ばね26Bとコイル3の第2延在部33Bは、合成樹脂中に銀粒子等の導電性フィラーが分散された導電性接着剤CAで電気的且つ物理的に接続されている。具体的には、下側板ばね26Bをレンズ保持部材2に組み込む前に、レンズ保持部材2の突堤部82で囲まれた収容部82sに導電性接着剤CAが充填され、その後、下側板ばね26Bがレンズ保持部材2に装着される。そして、レンズ保持部材2の突設部2tが熱かしめされ、且つ、レンズ保持部材2(収容部82s)、下側板ばね26B(接続板部26h)、及び第2延在部33B(第1対向部33c)のそれぞれに付着している導電性接着剤CAが熱硬化される。導電性接着剤CAの収容部82sへの充填から導電性接着剤CAの熱硬化までは、第2保持部72Bが鉛直上方に突出するようにレンズ保持部材2が逆さまにされた状態で行われる。そのため、導電性接着剤CAは、流動性を有する場合であっても、所望の位置(収容部82s内の位置)に適切に保持され得る。そして、第1対向部33cの一部は、収容部82s内に配置されているため、導電性接着剤CA内に埋設される。なお、導電性接着剤CAは、熱硬化型に限らず、紫外線硬化型のものであってもよい。
下側板ばね26Bの外側部分26eは、図11Bに示すように、ベース部材18と係合される2つの外側接合部分26dと、2つの外側接合部分26dを繋ぐ第2連結部26qとを含む。下側板ばね26Bの外側接合部分26dに設けられた貫通孔は、ベース部材18の上面に設けられた突設部18t(図13参照。)と嵌合する。これにより、下側板ばね26Bの外側部分26eは、ベース部材18に位置決めされ且つ固定される。
下側板ばね26A及び下側板ばね26Bは、図11Bに示すように、略2回回転対称となるように形成されている。そして、下側板ばね26Bは、2つの内側接合部分26cでレンズ保持部材2に接続され、2つの外側接合部分26dでベース部材18に接続されている。下側板ばね26Aについても同様である。この構成により、下側板ばね26A及び下側板ばね26Bは、レンズ保持部材2を光軸方向へ移動可能な状態でバランス良く空中で支持することができる。
次に、固定側部材RGの詳細について説明する。固定側部材RGは、上側板ばね16を固定するスペーサ部材1、カバー部材4、磁界発生部材5、及びヨーク40と、下側板ばね26A及び下側板ばね26Bのそれぞれを固定するベース部材18とを含む。
ベース部材18は、合成樹脂を射出成形することによって作製される。ベース部材18は、レンズ保持部材2の下側(Z2側)に配置されており、カバー部材4とともに筐体を構成する。本実施形態では、ベース部材18は、レンズ保持部材2と同じ合成樹脂材である液晶ポリマー(LCP)を射出成形することによって作製されている。具体的には、ベース部材18は、図13に示すように、上面視で略矩形状の外形を有する部材であり、中央に円形の開口18kが形成されている。また、ベース部材18の被写体側(Z1側)の面(上面)には、上方に向けて突出する6つの突設部18tが設けられている。突設部18tは、下側板ばね26A及び下側板ばね26Bのそれぞれにおける外側接合部分26dに設けられた貫通孔に挿通され且つ嵌合される。この際、突設部18tは熱かしめが施されて外側接合部分26dに固定される。本実施形態に関する図では、突設部18tは、熱かしめされた後の先端が変形した状態で図示されている。突設部18tは冷間かしめが施されて外側接合部分26dに固定されてもよい。
ベース部材18には、図13に示すように、銅若しくは鉄又はそれらを主成分とする合金等の材料を含む金属板から形成された端子部材7がインサート成形されて埋め込まれている。本実施形態では、端子部材7は、第1端子部材7A~第10端子部材7Jを含む。
第1端子部材7Aは、ベース部材18の角部から光軸方向に垂直な方向に外側に突出する端部7ARと、ベース部材18の正面側(X1側)でベース部材18から下方(Z2方向)に突出する端子部7ATとを有する。第2端子部材7Bは、ベース部材18の角部から光軸方向に垂直な方向に外側に突出する端部7BRを有する。第3端子部材7Cは、ベース部材18の角部から光軸方向に垂直な方向に外側に突出する端部7CRを有する。第4端子部材7Dは、ベース部材18の角部から光軸方向に垂直な方向に外側に突出する端部7DRを有する。
端部7AR、7BR、7CR、及び7DRのそれぞれは、図2A及び図2Bに示すように、カバー部材4の四隅の下端部と接触するように構成されている。この構成により、第1端子部材7A~第4端子部材7Dのそれぞれは、カバー部材4を介して互いに電気的に接続され、且つ、第1端子部材7Aの端子部7ATを通じて接地される。
ベース部材18は、カバー部材4の外周壁部4Aの内面とベース部材18の外周側面とが組み合わさって位置決めされた後で、端部7AR、7BR、7CR、及び7DRのそれぞれとカバー部材4の四隅の下端部とが溶接されてカバー部材4に固定される。カバー部材4とベース部材18とは少なくとも部分的に接着剤で固定されてもよい。
第5端子部材7Eは、ベース部材18の上面(Z1側の面)から露出する接続部7EPと、ベース部材18の下面(Z2側の面)から露出する接続部7EQ(図3B参照。)と、配線基板10に形成された6つの接合部TM(図15C参照。)のうちの1つである第1接合部TM1と接触する接続部7ESとを有する。
第6端子部材7Fは、ベース部材18の上面(Z1側の面)から露出する接続部7FPと、ベース部材18の下面(Z2側の面)から露出する接続部7FQ(図3B参照。)と、配線基板10に形成された6つの接合部TM(図15C参照。)のうちの1つである第6接合部TM6と接触する接続部7FSとを有する。
ベース部材18は、接続部7EPの表面と接続部7FPの表面とが同一平面上に位置するように構成されている。また、ベース部材18は、接続部7EQの表面と接続部7FQの表面とが同一平面上に位置するように構成されている。
第7端子部材7Gは、ベース部材18の正面側(X1側)でベース部材18から下方(Z2方向)に突出する端子部7GTと、配線基板10に形成された6つの接合部TM(図15C参照。)のうちの1つである第2接合部TM2と接触する接続部7GSとを有する。
第8端子部材7Hは、ベース部材18の正面側(X1側)でベース部材18から下方(Z2方向)に突出する端子部7HTと、配線基板10に形成された6つの接合部TM(図15C参照。)のうちの1つである第3接合部TM3と接触する接続部7HSとを有する。
第9端子部材7Iは、ベース部材18の正面側(X1側)でベース部材18から下方(Z2方向)に突出する端子部7ITと、配線基板10に形成された6つの接合部TM(図15C参照。)のうちの1つである第4接合部TM4と接触する接続部7ISとを有する。
第10端子部材7Jは、ベース部材18の正面側(X1側)でベース部材18から下方(Z2方向)に突出する端子部7JTと、配線基板10に形成された6つの接合部TM(図15C参照。)のうちの1つである第5接合部TM5と接触する接続部7JSとを有する。
次に、図14A、図14B、図15A~図15D、及び図16を参照し、配線基板10の詳細について説明する。図14A及び図14Bは、配線基板10とベース部材18との位置関係を示す図である。具体的には、図14Aは、端子部材7が埋め込まれたベース部材18の上面図を示し、図14Bは、配線基板10が取り付けられたベース部材18の上面図を示す。図14Aは、図14Bにおける配線基板10の図示を省略した図に相当する。図15A~図15Dは、配線基板10に形成されるパターン層を示す図である。具体的には、図15Aは、配線基板10の上面図を示す。図15Bは、配線基板10の上面(Z1側の面)に配置される実際には不可視の上側パターン層10L1を可視的に示し、図15Cは、配線基板10の下面(Z2側の面)に配置される実際には不可視の下側パターン層10L2を可視的に示す。図15Dは、配線基板10の下面図を示す。図16は、配線基板10におけるビアホールVHが形成された部分の断面図を示す。なお、理解を容易にするために、図15Cでは、配線基板10の下面に配置された下側パターン層10L2は、上面側(Z1側)から透視した態様で表されている。
配線基板10は、両面に導電性の配線パターンが形成された両面プリント基板であり、耐熱性を有するポリイミドフィルムで形成された基部10Bと、基部10Bの上面に配置される上側パターン層10L1と、上側パターン層10L1の一部を覆う絶縁性の上側レジスト層10R1と、基部10Bの下面に配置される下側パターン層10L2と、下側パターン層10L2の一部を覆う絶縁性の下側レジスト層10R2とを有する。配線基板10は、フレキシブル配線基板として構成されているが、リジッド配線基板であってもよく、リジッドフレキシブル配線基板であってもよい。なお、図15Aでは、上側レジスト層10R1はドットハッチングで示され、図15Dでは、下側レジスト層10R2はドットハッチングで示されている。
上側パターン層10L1及び下側パターン層10L2のそれぞれにおける配線パターンは、例えば、銅で形成されている。本実施形態では、図16に示すように、上側パターン層10L1は、銅箔層CF1と、銅箔層CF1を覆う銅メッキ層CP1とで構成されている。同様に、下側パターン層10L2は、銅箔層CF2と、銅箔層CF2を覆う銅メッキ層CP2とで構成されている。
配線基板10は、図14A及び図14Bに示すように、端子部材7における6つの接続部7ES~7JSのそれぞれと磁気検出部材11とが電気的に接続されるように、ベース部材18の上面に取り付けられる。本実施形態では、配線基板10における配線パターン(第1接合部TM1~第6接合部TM6(図15C参照。))と端子部材7における接続部7ES~7JSとは、接合材としての半田SDによって接合される。但し、配線パターン(第1接合部TM1~第6接合部TM6)と接続部7ES~7JSとは、接合材としての導電性接着剤によって接合されてもよい。
図14Aは、ベース部材18の上面に形成された凹部18R内に配置された磁気検出部材11及びコンデンサ14を示しているが、磁気検出部材11及びコンデンサ14は、実際には、配線基板10の下面(Z2側の面)に半田付け等によって取り付けられた後で、配線基板10と共に、配線基板10に取り付けられた状態で、ベース部材18に組み込まれる。具体的には、磁気検出部材11及びコンデンサ14は、図14Aに示すように、凹部18R内に収容される。
上側パターン層10L1は、図15A及び図15Bに示すように、6つの導電部TH(第1導電部TH1~第6導電部TH6)と、8つの補助導電部NT(第1補助導電部NT1~第8補助導電部NT8)とを含む。6つの導電部THと8つの補助導電部NTとは交互に配置されている。
下側パターン層10L2は、図15C及び図15Dに示すように、磁気検出部材11における6つの接続部(図示せず。)に接続される第1ランド部LD1~第6ランド部LD6と、コンデンサ14における2つの電極(図示せず。)に接続される第7ランド部LD7及び第8ランド部LD8とを含む。
また、下側パターン層10L2は、6つの接合部TM(第1接合部TM1~第6接合部TM6)と、7つの導電性のパターン部PT(第1パターン部PT1~第7パターン部PT7)とを含む。6つの接合部TMと7つのパターン部PTとは交互に配置されている。なお、下側パターン層10L2は、図15Dに示すように、下側レジスト層10R2から第1接合部TM1~第6接合部TM6が露出するように構成されている。
上側パターン層10L1における導電部THは、図16に示すように、ビアホールVHを介し、下側パターン層10L2における接合部TMに接続されている。ビアホールVHは、内周面に導体を有する穴部の一例である。内周面の導体は、下側パターン層10L2における接合部TMと上側パターン層10L1における導電部THとを接続している。本実施形態では、ビアホールVHは、基部10Bの上面に銅箔層CF1が形成され且つ基部10Bの下面に銅箔層CF2が形成された段階で、レーザによって形成された穴(銅箔層CF1及び基部10Bを貫通するが銅箔層CF2を貫通しない穴)に銅メッキを施すことで形成される。この構成により、上側パターン層10L1における導電部THに加えられた熱は、ビアホールVHを構成している銅メッキ層CP1を通じて下側パターン層10L2における接合部TMに伝えられる。
本実施形態では、半田SD(図14A参照。)による配線パターン(第1接合部TM1~第6接合部TM6(図15C参照。))と接続部7ES~7JSとの接合は、上述のような銅メッキ層CP1を通じた熱伝導を利用することで実現される。
具体的には、上記接合は、上側パターン層10L1における導電部THの上面(Z1側の面)に押し当てられる加熱ポンチ等の加熱部材による熱で下側パターン層10L2における接合部TMの下面(Z2側の面)に塗布された半田ペーストを溶融することで実現される。半田ペーストは、端子部材7の接続部7ES~7JS(図14A参照。)に塗布されていてもよい。図14Aに示す半田SDは、溶融した半田ペーストが固化したものである。但し、半田SDは、例えば、磁気検出部材11及びコンデンサ14を配線基板10に接合するためのリフロー工程で溶融した半田ペーストが固化したものであってもよい。すなわち、半田ペーストは、リフロー工程の前に、磁気検出部材11及びコンデンサ14を配線基板10に接合するための半田ペーストと共に、接合部TMの下面に塗布されたものであってもよい。この場合、半田SDは、ベース部材18に載置される前の配線基板10の接合部TM(第1接合部TM1~第6接合部TM6)に、固化した状態で付着している。
図15Aの点線で示す範囲HAは、加熱部材の一例である加熱ポンチの加熱面の大きさを表している。加熱ポンチは、図14Bに示す状態にある配線基板10の上面(Z1側の面)における範囲HAに対して上側(Z1側)から押し付けられる。配線基板10の上面における範囲HAは、上側レジスト層10R1で覆われていない。そのため、導電部THに形成されたビアホールVHは、導電部THの表面に露出した状態となっている。加熱ポンチの加熱面が直接的に導電部THと接触できるようにするためである。
本実施形態では、配線基板10は、加熱ポンチの加熱面が導電部THの上面ばかりでなく補助導電部NTの上面にも接触するように構成されている。補助導電部NTに加えられた熱は、基部10Bを暖めることはできるが、下側パターン層10L2における配線パターンに熱伝導によって伝えられることはない。上側パターン層10L1における補助導電部NTにはビアホールが形成されていないため、すなわち、補助導電部NTが下側パターン層10L2における配線パターンには接続されていないためである。
下側パターン層10L2におけるパターン部PTは、図15C及び図15Dに示すように、下側レジスト層10R2の一部を構成する延設部EX(第1延設部EX1~第5延設部EX5)で覆われている。すなわち、下側パターン層10L2における6つの接合部TMのそれぞれの間には、パターン部PT(第1パターン部PT1~第5パターン部PT5)と延設部EX(第1延設部EX1~第5延設部EX5)とで構成される積層構造が配置されている。これらの積層構造の剛性により、配線基板10は、上側パターン層10L1における導電部THの上面に加熱ポンチが押し当てられた場合に基部10Bが変形してしまうのを抑制できる。また、これらの積層構造は、下側パターン層10L2における接合部TMの下面に塗布された半田ペーストが溶融したときに、その溶融した半田ペーストが2つの接合部TMの間に広がってしまうのを防止できる。これらの積層構造は、基部10Bから接合部TMよりも高く隆起した状態で形成されるためである。その結果、これらの積層構造は、配線基板10における配線パターン(第1接合部TM1~第6接合部TM6)と端子部材7における接続部7ES~7JS(図14A参照。)とを接合する半田SDの厚みが過度に薄くなってしまうのを防止できる。本実施形態では、半田SDは、積層構造における延設部EXの厚みとほぼ同じ厚みを有するように構成されている。
本実施形態では、磁気検出部材11における6つの接続部と第1ランド部LD1~第6ランド部LD6とは半田付けによって接合される。同様に、コンデンサ14における2つの電極と第7ランド部LD7及び第8ランド部LD8とは半田付けによって接合される。コンデンサ14は、電源電圧(VDD)と接地電圧(VSS)との間に接続されるバイパスコンデンサである。
第1ランド部LD1は、接地電圧(VSS)に接続されるランド部である。第2ランド部LD2は、電源電圧(VDD)に接続されるランド部である。第3ランド部LD3は、データ信号ライン(SDA)に接続されるランド部である。第4ランド部LD4は、クロック信号ライン(SCL)に接続されるランド部である。第5ランド部LD5及び第6ランド部LD6は、磁気検出部材11におけるドライバIC(電流制御回路)によって制御される電流の出力に利用されるランド部である。具体的には、第5ランド部LD5は、第1電流出力ライン(OUT1)に接続されるランド部であり、第6ランド部LD6は、第2電流出力ライン(OUT2)に接続されるランド部である。
第1接合部TM1は、第1電流出力ライン(OUT1)に接続される接合部であり、端子部材7の接続部7ES(図14A参照。)と接合するように構成されている。本実施形態では、第1接合部TM1は、図15B及び図15Cに示すように、ビアホールVH9及びビアホールVH10、第1導電部TH1、並びにビアホールVH1を介して第5ランド部LD5に繋がっている。第1接合部TM1と第1導電部TH1とは、2つのビアホールVH(ビアホールVH9及びビアホールVH10)を介して接続されている。
第2接合部TM2は、接地電圧(VSS)に接続される接合部であり、端子部材7の接続部7GS(図14A参照。)と接合するように構成されている。本実施形態では、第2接合部TM2は、図15Cに示すように、下側パターン層10L2における配線パターンを通じて第1ランド部LD1及び第7ランド部LD7のそれぞれに繋がっている。
第3接合部TM3は、電源電圧(VDD)に接続される接合部であり、端子部材7の接続部7HS(図14A参照。)と接合するように構成されている。本実施形態では、第3接合部TM3は、図15B及び図15Cに示すように、ビアホールVH7及びビアホールVH4を介して第2ランド部LD2及び第8ランド部LD8に繋がっている。
第4接合部TM4は、データ信号ライン(SDA)に接続される接合部であり、端子部材7の接続部7IS(図14A参照。)と接合するように構成されている。本実施形態では、第4接合部TM4は、図15B及び図15Cに示すように、ビアホールVH5及びビアホールVH3を介して第3ランド部LD3に繋がっている。
第5接合部TM5は、クロック信号ライン(SCL)に接続される接合部であり、端子部材7の接続部7JS(図14A参照。)と接合するように構成されている。本実施形態では、第5接合部TM5は、図15B及び図15Cに示すように、ビアホールVH14、第5導電部TH5、及びビアホールVH8を介して第4ランド部LD4に繋がっている。
第6接合部TM6は、第2電流出力ライン(OUT2)に接続される接合部であり、端子部材7の接続部7FS(図14A参照。)と接合するように構成されている。本実施形態では、第6接合部TM6は、図15B及び図15Cに示すように、ビアホールVH15及びビアホールVH16、第6導電部TH6、並びにビアホールVH2を介して第6ランド部LD6に繋がっている。第6接合部TM6と第6導電部TH6とは、2つのビアホールVH(ビアホールVH15及びビアホールVH16)を介して接続されている。
本実施形態では、上述のように、配線基板10は、第1導電部TH1及び第6導電部TH6のような表面積が比較的大きい導電部THには2つのビアホールVHが形成され、第2導電部TH2~第5導電部TH5のような表面積が比較的小さい導電部には1つのビアホールVHが形成されるように構成されている。第1導電部TH1~第6導電部TH6のそれぞれに押し当てられた加熱ポンチの熱によって第1接合部TM1~第6接合部TM6のそれぞれの温度をほぼ同じ上昇率で上昇させるためである。
但し、複数の接合部TMのそれぞれの温度をほぼ同じ上昇率で上昇させるために、導電部THと接合部TMの少なくとも1つの組み合わせは、3つ以上のビアホールVHを介して接続されていてもよい。
また、本実施形態では、加熱ポンチによる熱を伝えるためのビアホールVH9~ビアホールVH16のそれぞれは、同じ形状を有するように構成されている。しかしながら、第1接合部TM1~第6接合部TM6のそれぞれの温度をほぼ同じ上昇率で上昇させるために、ビアホールVHの少なくとも1つは、他のビアホールVHとは異なる形状を有していてもよい。例えば、ビアホールVH9は、ビアホールVH10の内径とは異なる内径を有するように構成されていてもよい。
また、本実施形態では、対応する導電部THと接合部TMとは、ほぼ同じ大きさとなるように構成されている。例えば、第1導電部TH1は、第1接合部TM1とほぼ同じ大きさとなるように構成されている。但し、第1接合部TM1~第6接合部TM6のそれぞれの温度をほぼ同じ上昇率で上昇させるために、対応する導電部THと接合部TMとは、互いに異なる大きさを有していてもよい。
このように、第1接合部TM1~第6接合部TM6のそれぞれの温度をほぼ同じ上昇率で上昇させることができるのであれば、ビアホールVHの配置及びサイズ等は任意であり、導電部TH及び接合部TMのそれぞれの大きさも任意に決定され得る。
この構成により、磁気検出部材11におけるドライバICは、例えば、第4接合部TM4を通じて、外部の制御装置等から、光軸方向におけるレンズ保持部材2の目標位置に関する指令を受けることができる。そして、ドライバICは、ホール素子が検出する磁界の大きさに基づいてレンズ保持部材2の現在位置を特定し、レンズ保持部材2の現在位置と目標位置との間の差がゼロになるようにコイル3を流れる電流の大きさを増減させることができる。すなわち、ドライバICは、光軸方向におけるレンズ保持部材2の位置のフィードバック制御を実現できる。
次に、図17A~図17Dを参照し、コイル3、端子部材7、配線基板10、及び下側板ばね26の電気的且つ物理的な接続関係について説明する。図17A~図17Dは、コイル3、端子部材7、配線基板10、及び下側板ばね26の電気的且つ物理的な接続関係を示す図である。具体的には、図17Aは、端子部材7の斜視図であり、図17Bは、端子部材7及び配線基板10の斜視図であり、図17Cは、端子部材7、配線基板10、及び下側板ばね26の斜視図であり、図17Dは、コイル3、端子部材7、配線基板10、及び下側板ばね26の斜視図である。なお、図17A~図17Dは、電流が流れている部材をドットハッチングで示している。
配線基板10における接合部TM(図15D参照。)は、端子部材7に接続されている。具体的には、第2接合部TM2は、半田SDにより、第7端子部材7Gの接続部7GS(図17A参照。)に接続され、第3接合部TM3は、半田SDにより、第8端子部材7Hの接続部7HS(図17A参照。)に接続されている。
第5端子部材7Eは、図13及び図17Bに示すように、ベース部材18の上面で露出する接続部7EPを有する。同様に、第6端子部材7Fは、ベース部材18の上面で露出する接続部7FPを有する。接続部7EP(図17B参照。)は、溶接又は導電性接着剤により、下側板ばね26Aの外側接合部分26d(図17C参照。)に接続されている。同様に、接続部7FP(図17B参照。)は、溶接又は導電性接着剤により、下側板ばね26Bの外側接合部分26d(図17C参照。)に接続されている。
なお、接続部7EPは、配線基板10よりも上側(Z1側)に位置するように構成されている。すなわち、ベース部材18は、配線基板10及び下側板ばね26Aがベース部材18に組み付けられたときに、下側板ばね26Aが配線基板10と接触しないよう、配線基板10の上方で配線基板10から離れた状態で下側板ばね26Aを保持できるように構成されている。配線基板10は、下側板ばね26Aとベース部材18との間の空間に収容される。そのため、この構成は、レンズ駆動装置101の筐体内のスペース効率を高めることができる。
下側板ばね26Aの接続板部26h(図17C参照。)は、導電性接着剤により、第1コイル3Aに繋がる第1延在部33Aの第1対向部33c(図17Dでは不可視。)に接続されている。同様に、下側板ばね26Bの接続板部26h(図17C参照。)は、導電性接着剤により、第2コイル3Bに繋がる第2延在部33Bの第1対向部33c(図17D参照。)に接続されている。
上述のような接続関係により、不図示の電源から第7端子部材7Gと第8端子部材7Hとを介して磁気検出部材11に電圧が加えられる。この際、第8端子部材7Hは、電源電圧(VDD)に接続されるため、電子部品で構成される磁気検出部材11は、その電源電圧(VDD)で駆動される。電流は、例えば、図17Aの矢印AR1で示すように第8端子部材7Hの端子部7HTから接続部7HSへ流れる。そして、磁気検出部材11から出力される電流は、ドライバICの制御の下、図17Bの矢印AR2で示すように、第5端子部材7Eの接続部7ES(図17A参照。)から接続部7EPに流れ、更に、図17Cの矢印AR3で示すように、下側板ばね26Aの外側接合部分26dから接続板部26hに流れ、更に、図17Dの矢印AR4~矢印AR8で示すように、第1延在部33Aの第1対向部33c(図17Dでは不可視。)から第1コイル3A、連結部3C、及び第2コイル3Bを介して第2延在部33Bの第1対向部33cに流れる。その後、電流は、図17Cの矢印AR9で示すように、下側板ばね26Bの接続板部26hから外側接合部分26dに流れ、更に、図17Bの矢印AR10で示すように、第6端子部材7Fの接続部7FPから接続部7FS(図17A参照。)に流れ、更に、配線基板10における配線パターンを通って磁気検出部材11へと流れる。
図17A~図17Dに示す例では、第5端子部材7Eの接続部7ESから第6端子部材7Fの接続部7FSに向かって電流が流れるが、第6端子部材7Fの接続部7FSから第5端子部材7Eの接続部7ESに向かって電流が流れる場合、その電流は、同じ経路を逆方向に流れる。
磁気検出部材11におけるドライバICは、第5端子部材7Eの接続部7ESと第6端子部材7Fの接続部7FSとの間を流れる電流の向き及び大きさを変えることで、駆動機構MKが発生させる電磁力の向き及び大きさを変えることができ、その結果、光軸方向におけるレンズ保持部材2の位置を制御できる。本実施形態では、磁気検出部材11におけるホール素子は、検出用磁石8が発生させる磁界を検出する。そして、ドライバICは、ホール素子が検出した磁界の大きさに基づき、光軸方向におけるレンズ保持部材2の現在位置を特定する。そして、ドライバICは、光軸方向におけるレンズ保持部材2の現在位置と目標位置との差がゼロとなるよう、第5端子部材7Eの接続部7ESと第6端子部材7Fの接続部7FSとの間を流れる電流の向き及び大きさを変化させる。このようにして、ドライバICは、光軸方向におけるレンズ保持部材2の位置をフィードバック制御できる。
次に、図18A~図18Dを参照し、コイル3に電流が流れていない初期状態での、コイル3、磁界発生部材5、検出用磁石8、バランス用磁石9、及び磁気検出部材11の配置の一例について説明する。なお、本実施形態における初期状態は、光軸JDが仮想鉛直面に対して直交するようにレンズ駆動装置101が向けられたときの初期状態を意味する。図18A~図18Dは、コイル3、磁界発生部材5、検出用磁石8、バランス用磁石9、及び磁気検出部材11の配置の一例を示す。具体的には、図18Aは、駆動機構MKの底面図である。図18Bは、駆動機構MKをY1側から見たときの駆動機構MKの側面図である。図18Cは、駆動機構MKをX1側から見たときの駆動機構MKの正面図である。図18Dは、駆動機構MKをX2側から見たときの駆動機構MKの背面図である。駆動機構MKは、コイル3、磁界発生部材5、検出用磁石8、バランス用磁石9、磁気検出部材11、及びヨーク40を含む。なお、明瞭化のため、図18Aでは、レンズ保持部材2が図示され、磁気検出部材11及びヨーク40の図示が省略されている。また、図18B~図18Dでは、磁気検出部材11が図示され、レンズ保持部材2及びヨーク40の図示が省略されている。また、図18A~図18Dでは、磁石のN極がクロスハッチングで表され、磁石のS極が斜線ハッチングで表され、コイル3がドットハッチングで表されている。
図18Aに示すように、第1コイル3Aは、第1磁界発生部材5Aと対向するように配置され、第2コイル3Bは、第2磁界発生部材5Bと対向するように配置されている。
検出用磁石8は、光軸方向であるZ軸方向に分極着磁された二極磁石であり、図8B~図8Dに示すように、配線基板10の下側(Z2側)に取り付けられた磁気検出部材11とZ軸方向において対向するように配置されている。
バランス用磁石9は、Z軸方向に分極着磁された二極磁石であり、望ましくは図18Bに示すように、Z軸方向において検出用磁石8と同じ高さとなるように配置されている。
また、検出用磁石8は、直線距離で比較すると、第2磁界発生部材5Bよりも第1磁界発生部材5Aに近い位置に配置され、バランス用磁石9は、直線距離で比較すると、第1磁界発生部材5Aよりも第2磁界発生部材5Bに近い位置に配置されている。したがって、本実施形態では、X軸方向における検出用磁石8と第1磁界発生部材5Aとの間の距離DS1は、検出用磁石8と第2磁界発生部材5Bとの間の距離DS2よりも小さい。また、X軸方向におけるバランス用磁石9と第2磁界発生部材5Bとの間の距離DS3は、バランス用磁石9と第1磁界発生部材5Aとの間の距離DS4よりも小さい。
また、検出用磁石8及びバランス用磁石9は、光軸JDと検出用磁石8との間の距離DS5が、光軸JDとバランス用磁石9との間の距離DS6と等しくなるように、レンズ保持部材2に取り付けられている。検出用磁石8の重量がレンズ保持部材2に及ぼす影響をバランス用磁石9によって相殺するためである。
本実施形態では、図18Bに示すように、検出用磁石8及びバランス用磁石9は何れも、上側部分(Z1側の部分)がS極となり、下側部分(Z2側の部分)がN極となるように配置されている。
第1上側磁石5AUは、第1コイル3Aの上部と対向する内側部分(X2側の部分)がN極となり、外側部分(X1側の部分)がS極となるように配置されている。また、第1下側磁石5ALは、第1コイル3Aの下部と対向する内側部分(X2側の部分)がS極となり、外側部分(X1側の部分)がN極となるように配置されている。第1コイル3Aの上部と下部とでは、電流の流れる方向が逆となっているためである。
第2上側磁石5BUは、第2コイル3Bの上部と対向する内側部分(X1側の部分)がN極となり、外側部分(X2側の部分)がS極となるように配置されている。また、第2下側磁石5BLは、第2コイル3Bの下部と対向する内側部分(X1側の部分)がS極となり、外側部分(X2側の部分)がN極となるように配置されている。第2コイル3Bの上部と下部とでは、電流の流れる方向が逆となっているためである。
本実施形態では、第1磁界発生部材5Aは、図18Cに示すように、第1上側磁石5AUのS極部分と第1下側磁石5ALのN極部分との間の境界の位置(すなわち、第1上側磁石5AUと第1下側磁石5ALとの境界の位置)が、検出用磁石8よりも上に位置するように配置されている。同様に、第2磁界発生部材5Bは、図18Dに示すように、第2上側磁石5BUのS極部分と第2下側磁石5BLのN極部分との間の境界の位置(すなわち、第2上側磁石5BUと第2下側磁石5BLとの境界の位置)が、バランス用磁石9よりも上に位置するように配置されている。
また、本実施形態では、図18Bに示すように、検出用磁石8は、その上側部分(S極部分)の上下幅H1が、第1コイル3Aの上下幅H2内に収まるように、且つ、第1磁界発生部材5Aの上下幅H3内に収まるように配置されている。バランス用磁石9についても同様である。
上述の配置により、初期状態において、検出用磁石8の上側部分(S極部分)と第1上側磁石5AUの内側部分(N極部分)との間には引力が生成される。そのため、検出用磁石8を支持する可動部としてのレンズ保持部材2は、図18Bの矢印AR12で示す方向に付勢される。すなわち、レンズ保持部材2には、レンズ保持部材2を第1磁界発生部材5Aに近づけようとする力が作用する。
また、バランス用磁石9の上側部分(S極部分)と第2上側磁石5BUの内側部分(N極部分)との間にも引力が生成される。そのため、レンズ保持部材2は、図18Bの矢印AR13で示す方向、すなわち、矢印AR12で示す方向とは反対の方向に付勢される。すなわち、レンズ保持部材2には、レンズ保持部材2を第2磁界発生部材5Bに近づけようとする力が作用する。
その結果、レンズ保持部材2は、図18Aに示すように、矢印AR14で示す方向と、矢印AR15で示す方向とに同時に付勢される。すなわち、レンズ保持部材2は、両側から引っ張られるように力を受けるため、レンズ体の光軸JDがずれたり、Z軸に対して傾いたりしてしまうのを抑制できる。
なお、検出用磁石8は、図18Aに示すように、第1磁界発生部材5Aの一端部の近傍に配置されている。そのため、検出用磁石8に作用する力は、厳密には、矢印AR14で表されるX軸方向の成分ばかりでなくY軸方向の成分をも有する。すなわち、検出用磁石8に作用する力は、光軸JDを中心とする円の接線方向に作用する力をレンズ保持部材2にもたらす。同様に、バランス用磁石9は、第2磁界発生部材5Bの他端部の近傍に配置されている。そのため、バランス用磁石9に作用する力も、厳密には、矢印AR15で表されるX軸方向の成分ばかりでなくY軸方向の成分をも有する。すなわち、バランス用磁石9に作用する力は、光軸JDを中心とする円の接線方向に作用する力をレンズ保持部材2にもたらす。しかしながら、接線方向に作用する2つの力は、レンズ保持部材2を光軸JD回りに回転させる傾向を有するのみであるため、レンズ体の光軸JDをずらすことはない。また、光軸JD回りのレンズ保持部材2の回転は、板ばね6の剛性によって抑制されるため、この点においても、接線方向に作用する2つの力がレンズ体の光軸JDをずらすことはない。
次に、図19を参照し、スペーサ部材1及び磁界発生部材5の配置について説明する。図19は、スペーサ部材1及び磁界発生部材5の斜視図である。なお、図19は、明瞭化のため、実際にはスペーサ部材1と磁界発生部材5との間に配置される上側板ばね16の図示を省略している。
スペーサ部材1は、ヨーク40の上壁部40Bの下面に接するようにヨーク40の下側に配置される部材であり、枠状部FRを有する。
枠状部FRは、矩形環状をなす部材であり、第1辺部FR1~第4辺部FR4を有する。第1辺部FR1は、第1側板部4A1及び第1側壁部40A1と対向するように配置され、第2辺部FR2は、第2側板部4A2及び第2側壁部40A2と対向するように配置され、第3辺部FR3は、第3側板部4A3と対向するように配置され、第4辺部FR4は、第4側板部4A4と対向するように配置されている。
また、枠状部FRは、磁界発生部材5の位置決めに利用される突出部PRを有する。本実施形態では、突出部PRは、第1磁界発生部材5Aの位置決めに利用される一対の第1突出部PR1と、第2磁界発生部材5Bの位置決めに利用される一対の第2突出部PR2とを有する。
一対の第1突出部PR1は、第1辺部FR1のZ2側の端面からZ2方向に突出するように形成されている。そして、一対の第1突出部PR1は、その間に第1磁界発生部材5Aが配置されるよう、第1磁界発生部材5Aの幅とほぼ同じ大きさの間隔を空けて配置されている。
一対の第2突出部PR2は、第2辺部FR2のZ2側の端面からZ2方向に突出するように形成されている。そして、一対の第2突出部PR2は、その間に第2磁界発生部材5Bが配置されるよう、第2磁界発生部材5Bの幅とほぼ同じ大きさの間隔を空けて配置されている。
また、一対の第1突出部PR1は、第1上側磁石5AUと第1下側磁石5ALを同時に位置決めできるよう、第1上側磁石5AUの高さH10よりも大きい突出長さH11を有するように構成されている。本実施形態では、一対の第1突出部PR1は、突出長さH11が第1磁界発生部材5Aの高さよりも小さくなるように構成されているが、第1磁界発生部材5Aの高さよりも大きくなるように構成されていてもよい。一対の第2突出部PR2についても同様である。
次に、図20A~図20C、図21A、及び図21Bを参照し、レンズ保持部材2とベース部材18の壁部18Wとの間に配置される制振材DMについて説明する。図20Aは、制振材DMが取り付けられた状態にあるレンズ保持部材2の上方斜視図である。図20Bは、制振材DMが取り付けられた状態にあるベース部材18の上方斜視図である。図20Cは、制振材DMが取り付けられた状態にあるレンズ保持部材2及びベース部材18の正面図である。図21Aは、制振材DMが取り付けられた状態にあるベース部材18の斜視図であり、図20Bに示す部分ER2をX1側から斜めに見たときの部分ER2の拡大図に相当する。図21Bは、図20Cの線分L1を含むXY平面における、レンズ保持部材2、ベース部材18、及び制振材DMの断面図である。
ベース部材18は、図20Bに示すように、カバー部材4の外周壁部4A(図1参照。)に沿うようにZ1方向に延びる壁部18Wを有する。
壁部18Wは、図21Aに示すように、レンズ保持部材2のY軸方向における移動を制限するストッパとして機能する一対のストッパ部STと、制振材DMが取り付けられる受け面RSと、傾斜面SLとを含む。壁部18Wは、光軸方向と直交する方向において、レンズ保持部材2と対向している。
本実施形態では、壁部18Wは、図20Bに示すように、レンズ保持部材2のY1側の側面と対向するように構成された第1壁部18W1と、レンズ保持部材2のY2側の側面と対向するように構成された第2壁部18W2とを含む。また、第1壁部18W1は、外周壁部4Aを構成する第3側板部4A3(図1参照。)と対向するように構成され、第2壁部18W2は、外周壁部4Aを構成する第4側板部4A4(図1参照。)と対向するように構成されている。すなわち、壁部18Wは、ヨーク40の側壁部40A(図1参照。)とは対向しないように構成されている。
レンズ保持部材2のY1方向への移動は、レンズ保持部材2のY1側の側面を構成するストッパ部CT1(図6A参照。)と、第1壁部18W1のストッパ部ST1(図20B参照。)とが接触することで制限される。同様に、レンズ保持部材2のY2方向への移動は、レンズ保持部材2のY2側の側面を構成するストッパ部CT2(図20A参照。)と、第2壁部18W2のストッパ部ST2(図21A参照。)とが接触することで制限される。
レンズ保持部材2のX1方向への移動は、第1巻き付け突起12pAと、第1磁界発生部材5A(図10B参照。)とが接触することで制限される。レンズ保持部材2のX2方向への移動は、第2巻き付け突起12pBと、第2磁界発生部材5B(図10B参照。)とが接触することで制限される。
レンズ保持部材2のZ1方向への移動は、レンズ保持部材2のZ1側の端面に形成された4つのストッパ部12s(図20A参照。)と、ヨーク40の上壁部40B(図1参照。)のZ2側の面とが接触することで制限される。レンズ保持部材2のZ2方向への移動は、レンズ保持部材2のZ2側の端面に形成された3つのストッパ部2s(図6A参照。)と、ベース部材18のZ1側の端面に形成された3つのストッパ部18s(図20B参照。)とが接触することで制限される。なお、レンズ駆動装置101は、レンズ保持部材2がZ2方向には移動しないように、すなわち、初期状態においてストッパ部2sとストッパ部18sとが接触するように構成されていてもよい。
傾斜面SLは、ベース部材18を成形する際に使用される金型からの離型性を高めるため、Z1方向に延びるにつれて光軸JDから遠ざかるように構成されている。本実施形態では、第2壁部18W2の傾斜面SLは、図21Aに示すように、一対のストッパ部ST2の間に配置される第1部分SL1、受け面RS3とストッパ部ST2との間に配置される第2部分SL2、及び、受け面RS4とストッパ部ST2との間に配置される第3部分SL3を含む。第2部分SL2及び第3部分SL3のそれぞれは、根元部分で第1部分SL1に繋がっている。第1部分SL1~第3部分SL3のそれぞれの光軸JDに対する傾斜角度は等しい。一方で、ストッパ部ST2は、光軸JDに平行に延びるように構成されている。Z軸方向におけるレンズ保持部材2の位置(高さ)にかかわらず、ストッパ部CT2とストッパ部ST2との間の距離が等しくなるようにするためである。すなわち、レンズ保持部材2の位置(高さ)が変化しても、レンズ保持部材2のY2方向への最大移動可能距離が変化しないようにするためである。第1壁部18W1についても同様である。
制振材DMは、レンズ保持部材2の振動を抑制するための部材である。制振材DMは、レンズ保持部材2の移動に応じて弾性的に伸縮できるように構成されている。本実施形態では、制振材DMは、レンズ保持部材2の本来の動きに影響を与えることなく、レンズ保持部材2の振動を抑制できるように構成されている。具体的には、制振材DMは、流動性のある接着剤を紫外線又は熱で硬化させることで形成されるゲル状ダンパー材であり、第1制振材DM1~第4制振材DM4を含む。制振材DMは、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性シリコーンゴム、又は紫外線硬化性シリコーンゴム等の他の材料で形成されてもよい。
第1制振材DM1は、レンズ保持部材2のY1側の側面におけるX1側の端部を構成する受け面CS1(図6A参照。)に一端が取り付けられ、第1壁部18W1のY2側の側面におけるX1側の端部を構成する受け面RS1(図20B参照。)に他端が取り付けられている。
第2制振材DM2は、レンズ保持部材2のY1側の側面におけるX2側の端部を構成する受け面CS2(図6A参照。)に一端が取り付けられ、第1壁部18W1のY2側の側面におけるX2側の端部を構成する受け面RS2(図20B参照。)に他端が取り付けられている。
第3制振材DM3は、レンズ保持部材2のY2側の側面におけるX2側の端部を構成する受け面CS3(図20A参照。)に一端が取り付けられ、第2壁部18W2のY1側の側面におけるX2側の端部を構成する受け面RS3(図21A参照。)に他端が取り付けられている。
第4制振材DM4は、レンズ保持部材2のY2側の側面におけるX1側の端部を構成する受け面CS4(図20A参照。)に一端が取り付けられ、第2壁部18W2のY1側の側面におけるX1側の端部を構成する受け面RS4(図21A参照。)に他端が取り付けられている。
制振材DMが配置される隙間である、レンズ保持部材2の受け面CSと壁部18Wの受け面RSとの間のギャップG1(図20C及び図21B参照。)は、レンズ保持部材2のストッパ部CTと壁部18Wのストッパ部STとの間のギャップG2(図20C及び図21B参照。)の2倍以上の大きさとなるように構成されている。すなわち、ギャップG2は、ギャップG1の半分以下の大きさとなるように構成されている。制振材DMが過度に伸縮する前に、レンズ保持部材2のY軸方向への移動が、ストッパ部STとストッパ部CTとの接触によって制限されるようにするためである。本実施形態では、ギャップG2は、ギャップG1の約3分の1となるように構成されている。
壁部18Wは、図21Aに示すように、受け面RSと傾斜面SLとの間に段差部DLを有するように構成されている。また、レンズ保持部材2は、図20Aに示すように、受け面CSとストッパ部CTとの間に段差部DTを有するように構成されている。ギャップG1がギャップG2の2倍以上の大きさとなるようにするためである。また、制振材DMを形成するための流動性のある接着剤が受け面CS又は受け面RSを伝って過度に広がってしまい、壁部18W又はレンズ保持部材2における制振材DMの接触範囲が過度に大きくなってしまうのを防止するためである。例えば、図21Aに示す段差部DLは、受け面RS4に付着するように供給された流動性のある接着剤が下方(Z2方向)に広がって下側板ばね26に付着してしまうのを防止できる。
次に、図22A~図22Cを参照し、制振材DMの寸法に関する特徴について説明する。図22Aは、レンズ保持部材2とベース部材18との間に配置された第4制振材DM4をX1側から見たときの第4制振材DM4の側面図であり、図20Cに示す部分ER3をX1側から見たときの部分ER3の拡大図に相当する。図22Bは、第2壁部18W2における第4制振材DM4の接触範囲ZN1を示し、図21Aに示す部分ER4をY1側から見たときの部分ER4の拡大図に相当する。図22Cは、レンズ保持部材2における第4制振材DM4の接触範囲ZN2を示し、図20Aに示す部分ER1をY2側から見たときの部分ER1の拡大図に相当する。以下の説明は、第1制振材DM1~第3制振材DM3にも同様に適用される。
図22Aは、レンズ保持部材2のベース部材18に対向する側(Z2側)を、重力が作用する方向に向けた状態で、且つ、コイル3に電流が流れていない状態である初期状態のときのレンズ保持部材2及び第4制振材DM4の状態を実線で示す。また、図22Aは、レンズ保持部材2がZ1方向に最も移動したとき、すなわち、レンズ保持部材2のストッパ部12sとヨーク40の上壁部40Bとが接触したときのレンズ保持部材2及び第4制振材DM4の状態を点線で示す。このとき、レンズ保持部材2は、初期状態のときの位置から移動量H1だけZ1方向に移動している。また、図22Aは、レンズ保持部材2がZ2方向に最も移動したとき、すなわち、レンズ保持部材2のストッパ部2sとベース部材18のストッパ部18sとが接触したときのレンズ保持部材2及び第4制振材DM4の状態を一点鎖線で示す。このとき、レンズ保持部材2は、初期状態のときの位置から移動量H1より小さい移動量H2だけZ2方向に移動している。なお、図22Aでは、第2壁部18W2は、初期状態のとき、レンズ保持部材2がZ1方向に最も移動したとき、及び、レンズ保持部材2がZ2方向に最も移動したときの何れにおいても変位しないため、実線で示されている。
点P1は、初期状態での、第2壁部18W2の受け面RS4における第4制振材DM4の接触範囲ZN1の中心点を示す。点P2は、初期状態での、レンズ保持部材2の受け面CS4における第4制振材DM4の接触範囲ZN2の中心点を示す。点P3は、レンズ保持部材2がZ1方向に最も移動したときの接触範囲ZN2の中心点を示す。点P4は、初期状態での接触範囲ZN1の最高点を示す。初期状態での接触範囲ZN1の最高点の位置は、レンズ保持部材2がZ1方向に最も移動したときであっても、レンズ保持部材2がZ2方向に最も移動したときであっても変化しない。点P5は、レンズ保持部材2がZ1方向に最も移動したときの接触範囲ZN2の最低点を示す。
本実施形態では、第4制振材DM4は、初期状態において点P1の位置が点P2の位置より距離DF1だけ高くなるように構成されている。
また、第4制振材DM4は、点P4の位置が点P5の位置より距離DF2だけ高くなるように構成されている。すなわち、レンズ保持部材2がZ1方向に最も移動したときであっても、接触範囲ZN1の最高点(点P4)は、接触範囲ZN2の最低点よりも高い位置にある状態を維持できるように構成されている。
また、第4制振材DM4は、点P1及び点P3を直線で結ぶ線分である基準線分LG1と基準面PLとの間に形成される角度θが所定角度以下となるように構成されている。基準面PLは、点P1を通り光軸JDに垂直な仮想平面であり、例えば、水平面である。本実施形態では、所定角度は45度である。基準線分LG1の長さが、点P1と点P2とを直線で結ぶ線分LG0の長さに所定の許容伸び率を乗じることで得られる長さ以下となるようにするためである。許容伸び率は、例えば、第4制振材DM4が破断するまで第4制振材DM4を伸張させたときの伸び率に所定の安全率を乗じて算出される。本実施形態では、許容伸び率は200%である。
また、第4制振材DM4は、望ましくは、Y軸方向における第4制振材DM4の長さに相当するギャップG1が移動量H1の0.7倍以上となるように構成されている。レンズ保持部材2の移動に応じた第4制振材DM4の伸張によって第4制振材DM4が破断してしまうのを防止するためである。また、第4制振材DM4は、望ましくは、ギャップG1が移動量H1の3.5倍以下となるように構成されている。第4制振材DM4がレンズ保持部材2と第2壁部18W2との間に適切に配置されるようにするためである。
接触範囲ZN1は、Z軸方向における最大幅WD1及びX軸方向における最大幅WD2が何れもギャップG1の3分の2以上となるように構成されている。同様に、接触範囲ZN2は、Z軸方向における最大幅WD3及びX軸方向における最大幅WD4が何れもギャップG1の3分の2以上となるように構成されている。レンズ保持部材2の移動に応じた第4制振材DM4の伸張によって第4制振材DM4が受け面CS4又は受け面RS4から剥がれてしまうのを防止するためである。
本実施形態では、接触範囲ZN1及び接触範囲ZN2は、その輪郭が楕円形となるように構成されているが、矩形又は円形等の他の形状となるように構成されていてもよい。
上述の構成により、制振材DMを適切な長さとし、レンズ保持部材2の移動に対して制振材DMが過度な抵抗を生じることを防止できる。
壁部18Wは、ベース部材18とは別の固定側部材RGとして形成されていてもよい。この場合であっても、壁部18Wは、合成樹脂で形成される。そして、壁部18Wは、望ましくは、レンズ保持部材2と同じ合成樹脂で形成される。制振材DMと壁部18Wとの間の密着力が、制振材DMとレンズ保持部材2との間の密着力と同じになるようにするためである。同じ目的のため、受け面RSは、望ましくは、受け面CSの表面粗さと同じ表面粗さを有するように構成される。なお、受け面CS及び受け面RSの少なくとも一方は、制振材DMの密着力が増大するよう、凹凸を含むように構成されていてもよい。
次に、図23A~図23Eを参照し、制振材DMを形成する手順の一例について説明する。図23A~図23Eは、第4制振材DM4を形成する手順の一例を示す図である。第1制振材DM1~第3制振材DM3は、同様の手順によって形成される。
最初に、図23Aに示すように、流動性のある液状接着剤LAを塗布する接着剤塗布器のニードルNDが、第2壁部18W2とレンズ保持部材2との間のギャップG1に近づけられる。液状接着剤LAは、紫外線硬化型の接着剤であり、ニードルNDの先端から突出した状態で且つニードルNDの先端に付着した状態で、ギャップG1に近づけられる。液状接着剤LAは、熱硬化型の接着剤であってもよく、湿気硬化型の接着剤であってもよい。
その後、図23Bに示すように、ニードルNDの先端に付着している液状接着剤LAは、第2壁部18W2の上端、及び、レンズ保持部材2の上端に付着する。
その後、図23Cに示すように、ニードルNDがギャップG1から遠ざけられると、液状接着剤LAは、ニードルNDの先端から切り離され、ギャップG1内に流れ込む。具体的には、液状接着剤LAは、受け面CS4及び受け面RS4のそれぞれを伝ってZ2方向に流れる。
その後、時間が経過するにつれて、液状接着剤LAの形状は、表面張力等によって、図23Dに示すように、第4制振材DM4の最終的な形状に近づく。第4制振材DM4の最終的な形状、すなわち、ニードルNDから分離された後で所定時間が経過したときの液状接着剤LAの形状は、ギャップG1の大きさ、受け面CS4の形状、及び受け面RS4の形状等によって決まる。本実施形態では、第4制振材DM4は、最終的な形状として、受け面RSと受け面CSとを繋ぐように延在する柱状をなしている。
その後、図23Eに示すように、紫外線UVが照射されると、液状接着剤LAは、硬化してゲル状の第4制振材DM4となる。
次に、図24A及び図24Bを参照し、制振材DMが接触する部分の別の構成例について説明する。図24A及び図24Bは、制振材DMが接触する部分の別の2つの構成例を示す。具体的には、図24A及び図24Bは、第2壁部18W2とレンズ保持部材2との間に配置される第4制振材DM4をX1側から見たときの第4制振材DM4の側面図であり、図22Aに対応している。
図24Aに示す構成は、第2壁部18W2に形成された受け面RS4の下側(Z2側)において、Y2方向に窪む段差部DLaが形成される点、及び、レンズ保持部材2に形成された受け面CS4の下側において、Y2方向に隆起する段差部DTaが形成される点で、図22Aに示す構成と異なる。
図24Bに示す構成は、第2壁部18W2に形成された受け面RS4の下側(Z2側)において、Y2方向に窪む段差部DLbが形成される点、及び、レンズ保持部材2に形成された受け面CS4の下側において、Y1方向に窪む段差部DTbが形成される点で、図22Aに示す構成と異なる。
図24A及び図24Bに示すような構成により、第4制振材DM4を形成する液状接着剤LAは、硬化前の下方への拡がりが抑制される。そのため、図24A及び図24Bに示すような構成は、接触範囲ZN1(図22B参照。)のZ軸方向における最大幅WD1が過度に大きくなってしまい、その結果、X軸方向における最大幅WD2が過度に小さくなってしまうのを防止できる。また、図24A及び図24Bに示すような構成は、接触範囲ZN2(図22C参照。)のZ軸方向における最大幅WD3が過度に大きくなってしまい、その結果、X軸方向における最大幅WD4が過度に小さくなってしまうのを防止できる。
すなわち、第4制振材DM4の接触範囲ZN1は、受け面RSの下縁の位置を適切に設定することによって所望の形状となるように制御され得る。同様に、第4制振材DM4の接触範囲ZN2は、受け面CSの下縁の位置を適切に設定することによって所望の形状となるように制御され得る。
次に、図25A~図25Cを参照し、制振材DMが接触する部分の更に別の構成例について説明する。図25A~図25Cは、制振材DMが接触する部分の更に別の構成例を示す。具体的には、図25Aは、第2壁部18W2とレンズ保持部材2との間に配置される第4制振材DM4をZ1側から見たときの第4制振材DM4の上面図である。図25Bは、図25Aに示す第4制振材DM4が付着する受け面RS4を示し、図22Bに対応している。図25Cは、第2壁部18W2における受け面RS4の別の構成例を示し、図25Bに対応している。
図25Aに示す構成は、第2壁部18W2に形成された受け面RS4のX1側及びX2側のそれぞれにおいて、Y2方向に窪む段差部DLc1及びDLc2が形成される点で、図24Aに示す構成と異なる。
このような段差部DLc1及びDLc2が形成された結果、第2壁部18W2に形成された受け面RS4は、図25Bに示すように、側面視で略正方形となっている。
図25A及び図25Bに示すような構成により、第4制振材DM4を形成する液状接着剤LAは、硬化前の側方及び下方への拡がりが抑制される。そのため、第4制振材DM4は、接触範囲ZN1(図22B参照。)が受け面RS4とほぼ同じ形状である略正方形となるように形成される。すなわち、この構成は、接触範囲ZN1の形状が過度に細長い形状になってしまうのをより確実に防止できる。その結果、この構成は、レンズ保持部材2の移動に応じた第4制振材DM4の伸張によって第4制振材DM4が受け面RS4から剥がれてしまうのをより確実に防止できる。なお、受け面RSのこのような特徴は、受け面CSにも同様に適用され得る。
図25Cに示す構成は、第2壁部18W2に形成された受け面RS4が側面視で略円形となっている点で、図25Bに示す構成と異なるが、図25Bに示す構成と同様の効果を実現できる。
上述の通り、本実施形態に係るレンズ駆動装置101は、固定側部材RGと、レンズ体を保持可能な合成樹脂製のレンズ保持部材2と、固定側部材RGとレンズ保持部材2とを繋ぐように設けられた板ばね6と、少なくともレンズ保持部材2に保持されるコイル3、及び、コイル3に対向する磁界発生部材5を含み、レンズ保持部材2を光軸方向へ移動させる駆動機構MKとを有する。固定側部材RGは、光軸方向と交差する方向において、レンズ保持部材2に対向する合成樹脂製の壁部18Wを有する。そして、壁部18Wとレンズ保持部材2との間には、壁部18Wとレンズ保持部材2とを繋ぐように、制振材DMが配置されている。壁部18Wは、ベース部材18の一部であってもよく、ベース部材18とは別の部材であってもよい。すなわち、壁部18Wは、ベース部材18と一体的に形成されていてもよく、別々に形成されていてもよい。
望ましくは、レンズ保持部材2と壁部18Wとは、同じ合成樹脂材によって形成されている。より望ましくは、レンズ保持部材2と壁部18Wとは、何れも液晶ポリマーによって形成されている。
この構成により、レンズ保持部材2の振動を抑える制振材DMが剥がれ難いように配置されたレンズ駆動装置101が提供される。そのため、レンズ駆動装置101は、レンズ保持部材2の振動に起因する駆動ノイズ又はビビリ音(例えばスピーカ等の振動と共振して発生する音)等をより確実に抑制できる。
また、この構成では、合成樹脂で形成された2つの部材であるレンズ保持部材2と壁部18Wとの間に制振材DMが配置されている。すなわち、制振材DMは、制振材DMの一端での密着力と他端での密着力との間に顕著な差が生じないように配置されている。そのため、この構成は、レンズ保持部材2の移動に応じて第4制振材DM4が弾性変形する場合であっても、制振材DMとそれら2つの部材のそれぞれとの接続(密着)が断たれてしまうのを効果的に抑制できる。
制振材DMは、望ましくは、図22Aに示すように、基準面PLと基準線分LG1との間に形成される角度θが45度以下となるように、壁部18Wとレンズ保持部材2との間に配置されている。基準面PLは、点P1を通り且つ光軸JDと垂直な仮想平面である。点P1は、壁部18Wにおける制振材DMの接触範囲ZN1の中心点(中心位置)である。基準線分LG1は、点P1と点P3とを結ぶ線分である。点P3は、レンズ保持部材2が光軸方向へ最も移動したときのレンズ保持部材2における制振材DMの接触範囲ZN2の中心点(中心位置)である。
この配置は、基準線分LG1の長さが、線分LG0の長さに所定の許容伸び率を乗じることで得られる長さ以上となるのを防止できる。すなわち、この配置は、レンズ保持部材2が移動したときに、制振材DMが過度に伸張して壁部18W又はレンズ保持部材2から剥がれてしまうのを抑制でき、或いは、制振材DMが壁部18Wとレンズ保持部材2との間の隙間から脱落してしまうのを抑制できる。なお、許容伸び率は、例えば、第4制振材DM4が破断するまで第4制振材DM4を伸張させたときの伸び率に所定の安全率を乗じて算出される。許容伸び率は、例えば、200%である。線分LG0は、点P1と点P2とを結ぶ線分である。点P2は、初期状態での、レンズ保持部材2における制振材DMの接触範囲ZN2の中心点(中心位置)である。
図22Aの点線で示すように、レンズ保持部材2が光軸JDに沿って被写体側である上側(Z1側)に最も移動したときであっても、レンズ駆動装置101は、望ましくは、接触範囲ZN2の下端部である点P5が、接触範囲ZN1の上端部である点P4の位置より低い位置で維持されるように構成されている。この構成は、制振材DMが過度に伸張して壁部18W又はレンズ保持部材2から剥がれてしまうのをより確実に防止できる。
レンズ駆動装置101は、望ましくは、光軸方向に垂直な方向における、壁部18Wとレンズ保持部材2との間の最短距離が、制振材DMの長さの半分以下となるように構成されている。具体的には、レンズ駆動装置101は、望ましくは、図21Bに示すように、壁部18Wとレンズ保持部材2との間の最短距離である、レンズ保持部材2のストッパ部CTと壁部18Wのストッパ部STとの間のギャップG2が、制振材DMの長さに対応する、レンズ保持部材2の受け面CSと壁部18Wの受け面RSとの間のギャップG1の半分以下となるように構成されている。この構成は、レンズ保持部材2がY軸方向に移動したときに制振材DMが過度に圧縮されてしまうのを防止しながらも、所定の長さ以上の制振材DMが壁部18Wとレンズ保持部材2との間に配置されるのを可能にしている。所定の長さは、例えば、移動量H1の0.7倍以上の長さである。移動量H1は、レンズ保持部材2がZ1方向に最も移動したとき、すなわち、レンズ保持部材2のストッパ部12sとヨーク40の上壁部40Bとが接触したときの、初期状態のときの位置からのレンズ保持部材2の移動量である。
また、レンズ駆動装置101は、望ましくは、制振材DMが配置される部分における壁部18Wとレンズ保持部材2との距離(ギャップG1)が、移動量H1の0.7倍以上で、且つ、3.5倍以下となるように構成されている。この構成は、制振材DMが破断するのを抑制することができるとともに、壁部18Wとレンズ保持部材2との間に制振材DMが適切に配置されるのを可能にする。
レンズ保持部材2は、望ましくは、コイル3に電流が流れていない初期状態における位置から光軸方向に沿って第1方向へ移動する際の許容最大移動量の方が、第1方向とは逆方向である第2方向へ移動する際の許容最大移動量よりも大きくなるように構成されている。第1方向は、例えば、被写体側に向かう方向であり、第2方向は、例えば、撮像素子側に向かう方向である。図22Aの例では、初期状態における位置から光軸方向に沿ってZ1方向へ移動する際の許容最大移動量である移動量H1は、初期状態における位置から光軸方向に沿ってZ2方向へ移動する際の許容最大移動量である移動量H2よりも大きい。
そして、レンズ保持部材2における制振材DMの接触範囲ZN2の中心点である第1中心点としての点P2(図22C参照。)は、初期状態において、壁部18Wにおける制振材DMの接触範囲ZN1の中心点である第2中心点としての点P1(図22B参照。)よりも、光軸方向において第2方向側に位置している。図22Aに示す例では、点P2は、点P1よりも距離DF1だけZ2側に位置している。また、距離DF1は、移動量H2よりも小さくなるように設定されている。
そして、制振材DMは、レンズ保持部材2が初期状態から第1方向へ移動する際に、点P2が、光軸方向において、点P1と同じ高さにある位置を経て、点P1よりも第1方向側に移動するように、構成されている。
この構成では、レンズ保持部材2が最も低い位置にある状態(図22Aの一点鎖線で示す状態)から最も高い位置にある状態(図22Aの点線で示す状態)まで移動する際に、点P2は、点P1よりも低い位置から、点P1と同じ高さの位置を経て、点P1よりも高い位置に移動する。すなわち、制振材DMは、初期状態における位置を横切ってレンズ保持部材2が移動する際に、点P1と点P2の高さ関係が逆転するように構成されている。なお、レンズ保持部材2は、初期状態のときに最も低い位置に配置されるように構成されていてもよい。すなわち、レンズ保持部材2は、初期状態における位置から第2方向側に移動しないように構成されていてもよい。
この構成は、初期状態における位置を横切ってレンズ保持部材2が第1方向側に移動する際に点P1と点P2の高さ関係が逆転しない構成に比べ、レンズ保持部材2が第1方向側に最も移動したときの制振材DMの伸張量を小さくできる。そのため、制振材DMの破断を抑制できる。
レンズ駆動装置101では、典型的には、壁部18Wとレンズ保持部材2とは、光軸方向に垂直な方向において、互いに対向するように構成されている。そして、壁部18Wは、例えば図21Aに示すように、第1段差部としての段差部DLと、第1受け面としての受け面RSとを有する。また、レンズ保持部材2は、例えば図20Aに示すように、第2段差部としての段差部DTと、第2受け面としての受け面CSとを有する。
段差部DL及び段差部DTは、典型的には、受け面RSと受け面CSとが互いに遠ざかるように構成されている。すなわち、段差部DLは、受け面RSがレンズ保持部材2から離れる方向に窪むように構成され、段差部DTは、受け面CSが壁部18Wから離れる方向に窪むように構成されている。そして、制振材DMは、段差部DL及び段差部DTによって所定のギャップG1が確保された、受け面RSと受け面CSとの間の空間に配置される。この構成は、所望の長さの制振材DMが壁部18Wとレンズ保持部材2との間に配置されるのを可能にしている。
制振材DMは、望ましくは、レンズ保持部材2を挟んで対向するように配置されている。図20A~図20Cに示す例では、第1制振材DM1と第4制振材DM4とはレンズ保持部材2を挟んで対向するように配置され、第2制振材DM2と第3制振材DM3とはレンズ保持部材2を挟んで対向するように配置されている。望ましくは、第1制振材DM1と第4制振材DM4とは、Y軸方向に沿って延びる第1制振材DM1の中心軸が、Y軸方向に沿って延びる第4制振材DM4の中心軸と一致するように配置されている。同様に、第2制振材DM2と第3制振材DM3とは、望ましくは、Y軸方向に沿って延びる第2制振材DM2の中心軸が、Y軸方向に沿って延びる第3制振材DM3の中心軸と一致するように配置されている。この構成により、制振材DMは、壁部18Wとレンズ保持部材2との間にバランス良く配置されるため、レンズ保持部材2の振動を安定的に抑制することができる。
壁部18W及びレンズ保持部材2の少なくとも一方における、制振材DMが接触する面の下側には段差が形成されていてもよい。例えば図21Aに示すように、壁部18Wにおける制振材DMが接触する面である受け面RSの下側には段差部DLが形成されていてもよい。この構成により、制振材DMを形成する際に受け面RSに付着するように供給される液状接着剤は、硬化前の下方への拡がりが段差部DLによって抑制される。その結果、液状接着剤は、壁部18Wとレンズ保持部材2との間で、制振材DMの最終的な形状である柱形状と同じ形状となるように、その移動が制限される。
制振材DMは、望ましくは、壁部18Wに対向するレンズ保持部材2の側面の中央部の両側に接触するように配置される。図20Aの例では、第3制振材DM3及び第4制振材DM4は、第2壁部18W2に対向するレンズ保持部材2の側面の中央部にあるストッパ部CT2の両側にある受け面CS3及び受け面CS4に接触するように配置されている。望ましくは、第3制振材DM3及び第4制振材DM4は、ストッパ部CT2の中心点から同じ距離だけ離れた位置に配置されるように構成されている。この構成により、制振材DMは、壁部18Wとレンズ保持部材2との間にバランス良く配置されるため、レンズ保持部材2の振動を安定的に抑制することができる。また、制振材DMは、レンズ駆動装置101のサイズを大きくすることなく、レンズ保持部材2と壁部18Wとの間の空間に収容される。そのため、この配置は、レンズ駆動装置101の筐体内のスペース効率を高めることができる。
また、レンズ駆動装置101は、望ましくは、固定側部材RGが矩形筒状の外周壁部4Aを有するカバー部材4を含み、外周壁部4Aが、互いに対向する第1側板部4A1及び第2側板部4A2と、互いに対向する第3側板部4A3及び第4側板部4A4と、を含み、磁界発生部材5が、ヨーク40の第1側壁部40A1を挟んで、カバー部材4の第1側板部4A1に対向するように配置された第1磁界発生部材5Aと、ヨーク40の第2側壁部40A2を挟んで、カバー部材4の第2側板部4A2に対向するように配置された第2磁界発生部材5Bとを含み、壁部18Wが、第3側板部4A3に対向するように配置された第1壁部18W1と、第4側板部4A4に対向するように配置された第2壁部18W2とを含み、制振材DMが、第1壁部18W1とレンズ保持部材2との間に配置される第1制振材DM1及び第2制振材DM2と、第2壁部18W2とレンズ保持部材2との間に配置される第3制振材DM3及び第4制振材DM4とを含むように構成されている。この構成により、制振材DMは、壁部18Wとレンズ保持部材2との間にバランス良く配置されるため、レンズ保持部材2の振動を安定的に抑制することができる。
但し、制振材DMの数は、2つ又は3つであってもよく、5つ以上であってもよい。また、制振材DMは、レンズ保持部材2と壁部18Wとの間にバランス良く配置されるのであれば、任意の位置に配置されてもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳説した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態に限定されることはない。上述した実施形態は、本発明の範囲を逸脱することなしに、種々の変形及び置換等が適用され得る。また、上述の実施形態を参照して説明された特徴のそれぞれは、技術的に矛盾しない限り、適宜に組み合わされてもよい。
例えば、自動焦点調節機能を実現する上記実施形態では、下側板ばね26Aと第1延在部33Aとが電気的に接続され、且つ、下側板ばね26Bと第2延在部33Bとが電気的に接続される構成としたが、本発明は、この構成に限定されない。本発明は、例えば、手振れ補正機能付きのレンズ駆動装置においては、上側板ばね16が2つに分割され、その一方が第1延在部33Aに電気的に接続され、且つ、他方が第2延在部33Bに電気的に接続される構成を含んでいてもよい。この構成では、上側板ばね16は、磁石ホルダとレンズ保持部材2とを繋ぐように配置され、且つ、レンズ保持部材2を光軸方向へ移動可能に支持するように構成される。磁石ホルダは、レンズ保持部材2に保持されたコイル3に対向する磁界発生部材5を保持する部材であり、典型的には、サスペンションワイヤを介してベース部材18に接続され、サスペンションワイヤにより、光軸方向に垂直な方向に移動可能に支持されている。具体的には、磁石ホルダは、磁界発生部材5と、磁界発生部材5に対向するようにベース部材18上に設置された、コイル3とは別のコイルとによって構成される駆動機構によって光軸方向に垂直な方向に移動できるように構成されている。この場合、突出部としての保持部72は、上側板ばね16が配置される側であるレンズ保持部材2の上端部に設けられていてもよい。また、磁気検出部材11は、磁石ホルダに保持されるのが好ましい。なお、磁石ホルダは、光軸方向へ移動するレンズ保持部材2に対して、光軸方向へは移動しない部材である。このため、手振れ補正機能付きのレンズ駆動装置においては、磁石ホルダは、固定側部材を構成するものとなる。
また、上記実施形態では、コイル3は、レンズ保持部材2の4つの側面のうちの2つのそれぞれに保持される、光軸方向に垂直なコイル軸を有する2つの小判形(オーバル形状)のコイルで構成されている。しかしながら、本発明はこの構成に限定されない。コイル3は、光軸方向に延びるコイル軸を有するようにレンズ保持部材2の周囲に巻かれた環状のコイルであってもよい。
また、上記実施形態では、第1磁界発生部材5Aは、光軸JDに垂直な方向に着磁された、第1上側磁石5AUと第1下側磁石5ALとの組み合わせで構成されているが、光軸方向に沿って着磁された1つの二極磁石で構成されていてもよい。この場合、この二極磁石の上側部分は、第1上側磁石5AUの内側部分に対応し、その下側部分は第1下側磁石5ALの内側部分に対応する。第2磁界発生部材5Bについても同様である。
また、上記実施形態では、検出用磁石8及びバランス用磁石9は、磁極の配置(着磁方向)が光軸方向である上下方向で互いに同じとなるように取り付けられているが、光軸方向である上下方向で互いに逆となるように取り付けられていてもよい。この場合には、例えば、第2コイル3Bの巻回部13の巻回方向は、上記実施形態における巻回方向とは逆の方向とされ、且つ、第2磁界発生部材5Bの磁極の配置(着磁方向)は、上記実施形態における磁極の配置(着磁方向)とは逆の配置とされる。
また、上記実施形態では、磁気検出部材11は、ホール素子とドライバICとを内蔵した電子部品で構成されているが、ドライバICを含まずに、ホール素子又は磁気抵抗効果素子等の磁気検出素子で構成されていてもよい。この場合には、磁気検出素子は、レンズ駆動装置101の外部にある制御部に向けて検出信号を出力する。そして、制御部は、検出信号に基づき、制御部からコイル3に供給される電流を制御する。
本願は、2019年6月25日に出願した日本国特許出願2019-117625号に基づく優先権を主張するものであり、この日本国特許出願の全内容を本願に参照により援用する。
1・・・スペーサ部材 2・・・レンズ保持部材 2s・・・ストッパ部 2t・・・突設部 3・・・コイル 3A・・・第1コイル 3B・・・第2コイル 3C・・・連結部 4・・・カバー部材 4A・・・外周壁部 4A1・・・第1側板部 4A2・・・第2側板部 4A3・・・第3側板部 4A4・・・第4側板部 4B・・・上板部 4s・・・収納部 5・・・磁界発生部材 5A・・・第1磁界発生部材 5AU・・・第1上側磁石 5AL・・・第1下側磁石 5B・・・第2磁界発生部材 5BU・・・第2上側磁石 5BL・・・第2下側磁石 6・・・板ばね 7・・・端子部材 7A・・・第1端子部材 7B・・・第2端子部材 7C・・・第3端子部材 7D・・・第4端子部材 7E・・・第5端子部材 7F・・・第6端子部材 7G・・・第7端子部材 7H・・・第8端子部材 7I・・・第9端子部材 7J・・・第10端子部材 7AR~7DR・・・端部 7AT、7GT~7JT・・・端子部 7EP、7EQ、7FP、7FQ、7ES~7JS・・・接続部 8・・・検出用磁石 9・・・バランス用磁石 10・・・配線基板 10B・・・基部 10L1・・・上側パターン層 10L2・・・下側パターン層 10R1・・・上側レジスト層 10R2・・・下側レジスト層 11・・・磁気検出部材 12・・・筒状部 12d・・・台座部 12dh・・・窪み 12p・・・巻き付け突起 12pA・・・第1巻き付け突起 12pB・・・第2巻き付け突起 12s・・・ストッパ部 13・・・巻回部 14・・・コンデンサ 16・・・上側板ばね 16b・・・角部分 16e・・・外側部分 16g・・・弾性腕部 16i・・・内側部分 16r・・・桟部 18・・・ベース部材 18k・・・開口 18t・・・突設部 18R・・・凹部 18s・・・ストッパ部 18W・・・壁部 18W1・・・第1壁部 18W2・・・第2壁部 26、26A、26B・・・下側板ばね 26c・・・内側接合部分 26d・・・外側接合部分 26e・・・外側部分 26g・・・弾性腕部 26h・・・接続板部 26i・・・内側部分 26p・・・第1連結部 26q・・・第2連結部 33・・・延在部 33A・・・第1延在部 33B・・・第2延在部 33c・・・第1対向部 33k・・・第2対向部 33m・・・巻き付け部 40・・・ヨーク 40A・・・側壁部 40A1・・・第1側壁部 40A2・・・第2側壁部 40B・・・上壁部 72・・・保持部 72A・・・第1保持部 72B・・・第2保持部 82・・・突堤部 82s・・・収容部 101・・・レンズ駆動装置 CA・・・導電性接着剤 CF1、CF2・・・銅箔層 CP1、CP2・・・銅メッキ層 CS、CS1~CS4・・・受け面 CT、CT1、CT2・・・ストッパ部 DL、DLa、DLb、DLc1、DLc2・・・段差部 DM・・・制振材 DM1・・・第1制振材 DM2・・・第2制振材 DM3・・・第3制振材 DM4・・・第4制振材 DT、DTa、DTb・・・段差部 EX・・・延設部 FR・・・枠状部 FR1・・・第1辺部 FR2・・・第2辺部 FR3・・・第3辺部 FR4・・・第4辺部 JD・・・光軸 LA・・・液状接着剤 LD1・・・第1ランド部 LD2・・・第2ランド部 LD3・・・第3ランド部 LD4・・・第4ランド部 LD5・・・第5ランド部 LD6・・・第6ランド部 LD7・・・第7ランド部 LD8・・・第8ランド部 MK・・・駆動機構 ND・・・ニードル NT・・・補助導電部 PR・・・突出部 PR1・・・第1突出部 PR2・・・第2突出部 PT・・・パターン部 RG・・・固定側部材 RS、RS1~RS4・・・受け面 SD・・・半田 SL・・・傾斜面 SL1・・・第1部分 SL2・・・第2部分 SL3・・・第3部分 ST、ST1、ST2・・・ストッパ部 TH・・・導電部 TM・・・接合部 VH、VH1~VH18・・・ビアホール ZN1、ZN2・・・接触範囲

Claims (14)

  1. 固定側部材と、
    レンズ体を保持可能な合成樹脂製のレンズ保持部材と、
    前記固定側部材と前記レンズ保持部材とを繋ぐように設けられた板ばねと、
    少なくとも前記レンズ保持部材に保持されるコイル、及び、前記コイルに対向する磁界発生部材を含み、前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動させる駆動機構と、を有するレンズ駆動装置において、
    前記固定側部材は、光軸方向と交差する所定の一方向において、前記レンズ保持部材に対向する合成樹脂製の壁部を有し、
    前記固定側部材と前記レンズ保持部材との間では、前記所定の一方向における前記壁部と前記レンズ保持部材との間の隙間だけ制振材が配置されており、
    前記制振材が付着する前記壁部は、前記所定の一方向において、前記レンズ保持部材を挟んで互いに対向する位置のみにそれぞれ設けられており、
    前記隙間のそれぞれには、光軸方向と交差する方向に間隔を空けて複数の前記制振材が配置されていることを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 固定側部材と、
    レンズ体を保持可能な合成樹脂製のレンズ保持部材と、
    前記固定側部材と前記レンズ保持部材とを繋ぐように設けられた板ばねと、
    少なくとも前記レンズ保持部材に保持されるコイル、及び、前記コイルに対向する磁界発生部材を含み、前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動させる駆動機構と、を有するレンズ駆動装置において、
    前記固定側部材は、光軸方向と交差する方向において、前記レンズ保持部材に対向する合成樹脂製の壁部を有し、
    前記壁部と前記レンズ保持部材との間に制振材が配置されており、
    前記レンズ保持部材は、前記コイルに電流が流れていない初期状態における位置から光軸方向に沿って第1方向へ移動する際の許容最大移動量の方が、前記第1方向とは逆方向である第2方向へ移動する際の許容最大移動量よりも大きくなるように構成され、
    前記レンズ保持部材における前記制振材の接触範囲の中心点である第1中心点は、初期状態において、前記壁部における前記制振材の接触範囲の中心点である第2中心点よりも、光軸方向において前記第2方向側に位置しており、
    前記制振材は、前記レンズ保持部材が初期状態から前記第1方向へ移動する際に、前記第1中心点が、光軸方向において、前記第2中心点と同じ高さにある位置を経て、前記第2中心点よりも前記第1方向側に移動するように、構成されている、
    ことを特徴とするレンズ駆動装置。
  3. 固定側部材と、
    レンズ体を保持可能な合成樹脂製のレンズ保持部材と、
    前記固定側部材と前記レンズ保持部材とを繋ぐように設けられた板ばねと、
    少なくとも前記レンズ保持部材に保持されるコイル、及び、前記コイルに対向する磁界発生部材を含み、前記レンズ保持部材を光軸方向へ移動させる駆動機構と、を有するレンズ駆動装置において、
    前記固定側部材は、光軸方向と交差する方向において、前記レンズ保持部材に対向する合成樹脂製の壁部を有し、
    前記壁部と前記レンズ保持部材との間に制振材が配置されており、
    前記固定側部材は、矩形筒状の外周壁部を有するカバー部材を含み、
    前記外周壁部は、互いに対向する第1側板部及び第2側板部と、互いに対向する第3側板部及び第4側板部と、を含み、
    前記磁界発生部材は、前記第1側板部に対向するように配置された第1磁界発生部材と、前記第2側板部に対向するように配置された第2磁界発生部材と、を含み、
    前記壁部は、前記第3側板部に対向するように配置された第1壁部と、前記第4側板部に対向するように配置された第2壁部と、を含み、
    前記制振材は、前記第1壁部と前記レンズ保持部材との間に配置される制振材と、前記第2壁部と前記レンズ保持部材との間に配置される制振材と、を含む、
    ことを特徴とするレンズ駆動装置。
  4. 前記レンズ保持部材と前記壁部とは、同じ合成樹脂材によって形成されている、
    請求項1乃至3の何れかに記載のレンズ駆動装置。
  5. 前記レンズ保持部材と前記壁部とは、何れも液晶ポリマーによって形成されている、
    請求項に記載のレンズ駆動装置。
  6. 前記制振材は、基準面と基準線分との間に形成される角度が、45度以下となるように、前記壁部と前記レンズ保持部材との間に配置されており、
    前記基準面は、前記壁部における前記制振材の接触範囲である第1接触範囲の中心点である第1点を通り、前記レンズ体の光軸と垂直な平面であり、
    前記基準線分は、前記レンズ保持部材が光軸方向に最も移動したときの前記レンズ保持部材における前記制振材の接触範囲である第2接触範囲の中心点である第2点と前記第1点とを結ぶ線分である、
    請求項1乃至の何れかに記載のレンズ駆動装置。
  7. 前記レンズ保持部材が光軸に沿って被写体側である上側に最も移動したときであっても、前記第2接触範囲の下端部の位置は、前記第1接触範囲の上端部の位置より低い、
    請求項に記載のレンズ駆動装置。
  8. 光軸方向に垂直な方向における、前記壁部と前記レンズ保持部材との間の最短距離は、前記制振材の長さの半分以下である、
    請求項1乃至の何れかに記載のレンズ駆動装置。
  9. 前記制振材が配置される部分における前記壁部と前記レンズ保持部材との距離は、前記コイルに電流が流れていない初期状態から、前記レンズ保持部材が光軸方向に最も移動したときの移動量の0.7倍以上で、且つ、3.5倍以下である、
    請求項1乃至の何れかに記載のレンズ駆動装置。
  10. 前記壁部と前記レンズ保持部材とは、光軸方向に垂直な方向において互いに対向し、
    前記壁部は、第1段差部と第1受け面とを有し、
    前記レンズ保持部材は、第2段差部と第2受け面とを有し、
    前記第1段差部及び前記第2段差部は、前記第1受け面と前記第2受け面とが互いに遠ざかるように構成され、
    前記制振材は、前記第1受け面と前記第2受け面との間に配置される、
    請求項1乃至の何れかに記載のレンズ駆動装置。
  11. 前記制振材は、前記レンズ保持部材を挟んで対向するように配置されている、
    請求項1乃至10の何れかに記載のレンズ駆動装置。
  12. 前記壁部及び前記レンズ保持部材の少なくとも一方における、前記制振材が接触する面の下側には段差が形成されている、
    請求項1乃至11の何れかに記載のレンズ駆動装置。
  13. 前記制振材は、前記壁部に対向する前記レンズ保持部材の側面の中央部の両側に接触するように配置される、
    請求項1乃至12の何れかに記載のレンズ駆動装置。
  14. 請求項1乃至13の何れかに記載のレンズ駆動装置と、
    前記レンズ体と、
    前記レンズ体に対応する撮像素子と、を有する、
    カメラモジュール。
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