JP7252617B2 - 投射光学系およびプロジェクタ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プロジェクタ装置および、それに用いられる投射光学系に関するものである。
従来、投射画面を大画面化すると共に、投影空間の縮小化を図ったプロジェクタ装置が種々提案されている。例えば特許文献1には、ライトバルブから投影画面に向かって、つまり縮小側から拡大側に向かって、屈折光学系からなる第1の光学系、反射面を含む第2の光学系を配置してなるプロジェクタ装置用の投射光学系が示されている。この特許文献1に示される投射光学系において、典型的に第1の光学系は、第1および第2の屈折光学系を縮小側から拡大側に向かってこの順に配置して構成され、第2の光学系は第1の光学系の拡大側に凹面鏡を配置して構成される。
特許文献1に示された投射光学系は、ライトバルブによる像を、第1の光学系により第1、2の光学系の光路上に中間像として結像させ、その中間像を第2の光学系により拡大反射させてスクリーン上に投射する。それにより、投射画面の大画面化および投影空間の縮小化が実現される。また、このような構成の投射光学系は、第1、2の光学系による各ディストーションを相互間で補償して、全体として低減可能である。
特開2004-258620号公報
上述した投射光学系においては、超短焦点系特有の、投射光学系からスクリーンまでの距離の変動、すなわち投射距離の変動による像面湾曲変化を容易に補正可能とすることが望まれている。
そこで本発明は、上述したような第1屈折光学系と、第2屈折光学系と、凹面鏡を含む反射光学系とを有する投射光学系において、投射光学系からスクリーンまでの距離の変動、すなわち投射距離の変動による像面湾曲変化を容易に補正可能とすることを目的とする。
本発明による投射光学系は、
縮小側の画像を拡大側に第1の中間像として結像する第1屈折光学系と、
第1の中間像を拡大側に第2の中間像として結像する第2屈折光学系と、
第2の中間像を拡大側に投射像として結像する凹面鏡を含む反射光学系と、
を有する投射光学系であって、
第2屈折光学系は、該第2屈折光学系内の絞りと第1の中間像との間、または、該第2屈折光学系の光軸に最周辺主光線が交わる点と第1の中間像との間に、少なくとも2つのフォーカスレンズ群を有することを特徴とするものである。
上記の本発明による投射光学系においては、フォーカスレンズ群のうち、最も縮小側に配置される最縮小側フォーカスレンズ群の最も縮小側のレンズ面の有効径EDf1rと、最も拡大側に配置される最拡大側フォーカスレンズ群の最も縮小側のレンズ面の有効径EDf3rとが以下の式(11)を満足していることが望ましい。
0.65≦EDf3r/EDf1r<1.20 ・・・(11)
上記式(11)が満足される場合はさらに、最拡大側フォーカスレンズ群の最も拡大側のレンズ面の有効径EDf3fが、以下の式(12)を満足していることが望ましい。
0.60 <EDf3f/EDf1r≦1.10 ・・・(12)
上記式(11)および式(12)が満足される場合はさらに、
第2屈折光学系内の絞りと最拡大側フォーカスレンズ群との間、または、第2屈折光学系の光軸に最周辺主光線が交わる点と最拡大側フォーカスレンズ群との間に、少なくとも1枚の正レンズを有することが望ましい。
また、本発明の投射光学系においては、フォーカスレンズ群に含まれるレンズのうち少なくとも1枚のレンズの一面が、変曲点を有する非球面形状であることが望ましい。
また、本発明の投射光学系においては、
フォーカスレンズ群が3群以上存在し、
それらのフォーカスレンズ群のうち、少なくとも1つの群は負のパワーを有し、
正のパワーを有するフォーカスレンズ群が2群以上ある場合、少なくとも1つの群は負のパワーを有するフォーカスレンズ群と同一方向へ移動し、他の群は負のパワーを有するフォーカスレンズ群とは逆側に移動することが望ましい。
また、本発明の投射光学系においては、フォーカスレンズ群の全ての群が、単一のレンズから構成されていることが望ましい。
また、本発明の投射光学系においては、
第2屈折光学系が、絞りを境に縮小側に配された第2の後群、および、絞りを境に拡大側に配置された第2の前群から構成され、
上記第2の前群は、互いに接合されずに縮小側から順に配置された正レンズ、負レンズ、正レンズの3枚のレンズからなり、
上記負レンズは、縮小側のレンズ面が凹面であり、拡大側のレンズ面が縮小側のレンズ面よりも曲率半径の大きな面であるレンズ形状を有し、
第2屈折光学系の焦点距離fLF、上記負レンズの縮小側のレンズ面の曲率半径CR2、上記負レンズの拡大側レンズ面の曲率半径CR3が、以下の式(13)および(14)を満足していることが望ましい。
0.45<|CR2|/|fLF|<1.8 ・・・(13)
0 < |CR2/CR3| < 0.5 ・・・(14)
また上記の式(13)および式(14)が満足される場合はさらに、
第2屈折光学系の全系の焦点距離fLF、第2の後群の焦点距離fLFR、第2の前群の焦点距離fLFFが、以下の式(15)および(16)を満足していることが望ましい。
0.3 < fLFF/fLF < 1.95 ・・・(15)
0.9 < fLFF/fLFR < 1.6 ・・・(16)
なお、本発明の投射光学系において、複数のフォーカスレンズ群が設けられる場合、それらのフォーカスレンズ群は、正の合成パワーを持つことが望ましい。すなわち、第1の中間像を結像した後の発散光を再度第2の中間像として結像する必要があるので、第2の屈折光学系は正のパワーが必要であり、像高の高いレンズであるフォーカスレンズ群の合成パワーを正にすることで、それよりも拡大側に配置される絞りの前後のレンズおよび、最も拡大側のレンズ群で必要な正のパワーを弱めることが可能となり、収差の発生を抑制可能となる。
また、上記複数のフォーカスレンズ群のうち、最も縮小側のフォーカスレンズ群(縮小側からフォーカスレンズ群1、フォーカスレンズ群2・・・と称した場合のフォーカスレンズ群1)は、第1の中間像と拡大側で隣接するレンズを含むことが望ましい。すなわち、中間像の前後の光線は像高が高く、各光束が分離しているため、その近辺に配置されるレンズは各光束間の結像位置のズレや結像性能のズレを補正する能力が高く、そのレンズを含む群を調整群として移動することで、投射距離の変更による像面湾曲や歪曲収差について補正が良好に行えるようになる。
複数のフォーカスレンズ群を上述のように称した場合、フォーカスレンズ群1より拡大側に配置されるフォーカスレンズ群2は、フォーカスレンズ群1と拡大側で隣接する。このように、中間像に隣接したフォーカスレンズ群1に隣接させることで、像高の高い光線を入射させることが可能となり、特に、光軸からの距離が遠いライトバルブ上の光点からの出射光束に対する補正能力を確保可能となる。
また、フォーカスレンズ群2と第2屈折光学系内に配置される絞りとの間、または最周辺主光線と第2屈折光学系の光軸とが交わる点との間には、フォーカスレンズ群3が配置されることが望ましい。こうして、中間像から絞りまでの間に複数の移動群をまとめて配置することで、移動レンズ群の分散を防いで機械的機構の複雑化を防ぐことができる。
また、第2屈折光学系内の絞りよりも縮小側には、フォーカシング時に固定の固定群が配置されることが望ましい。それにより、正のパワーの確保、凹面鏡の小型化、全長の短縮が実現される。
また、第2屈折光学系内の絞りよりも拡大側には、フォーカシング時に固定の反射光学系が配置されることが望ましい。本実施例において反射光学系は、透明硝材で構成された中実で、かつ、内部に全反射面を有するプリズムからなり、こうしてプリズムを配置することにより、屈曲系が実現される。
さらに第1屈折光学系は、変倍時に光軸に沿って移動する1つ以上のレンズ群を有することが望ましい。
他方、本発明によるプロジェクタ装置は、光源と、この光源からの光を変調する光変調器と、この光変調器によって変調された光による光学像を投射する投射光学系とを備えたプロジェクタ装置において、投射光学系として上記の本発明による投射光学系が用いられたことを特徴とするものである。
第2屈折光学系内の絞りと第1の中間像との間の位置は、光学系の中で光線高が大きくなる位置であるため、レンズ同士の間隔が変化したとき像面湾曲の変化を起こしやすい位置となっている。第2屈折光学系の光軸に最周辺主光線が交わる点と第1の中間像との間の位置も同様である。本発明の投射光学系は、この位置にフォーカスレンズ群を配したことにより、超短焦点系特有の距離変動による像面湾曲変化を補正しやすくなる。
また、本発明によるプロジェクタ装置は、上述の効果を奏する投射光学系を用いているので、像面湾曲変化を容易に補正して高品質の画像を投射可能となる。
実施例1の投射光学系のレンズ構成を、主な光束と共に示す断面図 実施例1の投射光学系を構成する光学要素の基本データを示す図 実施例1の投射光学系を構成する光学要素の非球面データ(上段)およびこの投射光学系における各部の可変面間隔(下段)を示す図 実施例1の投射光学系における要部を拡大して示す断面図 実施例1の投射光学系におけるコマ収差を示す図 実施例1の投射光学系における球面収差、非点収差および歪曲収差を示す図 実施例2の投射光学系のレンズ構成を、主な光束と共に示す断面図 実施例2の投射光学系を構成する光学要素の基本データを示す図 実施例2の投射光学系を構成する光学要素の非球面データ(上段)およびこの投射光学系における各部の可変面間隔(下段)を示す図 実施例2の投射光学系におけるコマ収差を示す図 実施例2の投射光学系における球面収差、非点収差および歪曲収差を示す図 実施例3の投射光学系のレンズ構成を、主な光束と共に示す断面図 実施例3の投射光学系を構成する光学要素の基本データを示す図 実施例3の投射光学系を構成する光学要素の非球面データを示す図 実施例3の投射光学系における各部の可変面間隔を示す図 実施例3の投射光学系におけるコマ収差を示す図 実施例3の投射光学系における球面収差、非点収差および歪曲収差を示す図 実施例4の投射光学系のレンズ構成を、主な光束と共に示す断面図 実施例4の投射光学系を構成する光学要素の基本データを示す図 実施例4の投射光学系を構成する光学要素の非球面データを示す図 実施例4の投射光学系における各部の可変面間隔を示す図 実施例4の投射光学系におけるコマ収差を示す図 実施例4の投射光学系における球面収差、非点収差および歪曲収差を示す図 実施例5の投射光学系のレンズ構成を、主な光束と共に示す断面図 実施例5の投射光学系を構成する光学要素の基本データを示す図 実施例5の投射光学系を構成する光学要素の非球面データを示す図 実施例5の投射光学系における各部の可変面間隔を示す図 実施例5の投射光学系におけるコマ収差を示す図 実施例5の投射光学系における球面収差、非点収差および歪曲収差を示す図 本発明の一実施形態による投射光学系における各種パラメータを示す図 本発明の一実施形態による投射光学系における各種パラメータを示す図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態による投射光学系の構成を、主な光束と合わせて示す断面図である。図1に示す構成例は、後述する実施例1~5中における実施例1の投射光学系の構成と共通である。上記の光束は、光変調器から出射される光束のうち投射光学系の光軸との距離が最も近い位置から出射された主光線を含む光束と、最大画角の光束である。図1において、ライトバルブ(空間光変調器)2の画像表示面1側が縮小側、レンズ光学系の最終レンズL19側が拡大側である。
この投射光学系は、例えばプロジェクタ装置に搭載されて、透過型液晶表示装置、反射型液晶表示装置あるいはDMD等のライトバルブ2に表示された画像情報をスクリーンへ投射するものとして使用可能である。図1では、プロジェクタ装置に搭載される場合を想定して、色合成部または照明光分離部に用いられるプリズム3と、このプリズム3の縮小側の面に位置するライトバルブ2の画像表示面1とを合わせて図示している。プロジェクタ装置においては、図示外の光源から発せられ、画像表示面1で画像情報を与えられた光束が、プリズム3を介して図示の投射光学系に入射され、この投射光学系内の屈折光学系により中間像が結像される。そして、上記光束は凹面鏡4に入射され、上記中間像を担持する光束Rが凹面鏡4によって反射されて、不図示のスクリーン等の上に画像が拡大投射される。
図1に示される投射光学系は、光軸Zに沿って縮小側から拡大側に向かって順に配された複数のレンズL1~L19から構成されている。投射光学系はより詳しくは、上記の順に配されたレンズL1~L12から構成されて画像表示面1上の画像を第1中間像51として結像させる第1屈折光学系G1と、この第1屈折光学系G1よりも拡大側に同様に配された複数のレンズL13~L19から構成されて、上記第1中間像51を第2中間像52として結像させる第2屈折光学系G2と、上記第2中間像52を反射、拡大させる、凹面鏡4を含む反射光学系とを有する。
第1屈折光学系G1内のレンズL7とレンズL8との間には、第1の開口絞りAS1および視野絞り(フレアカッタ)FSが、縮小側からこの順に配置されている。また第2屈折光学系G2内のレンズL16とレンズL17との間には、第2の開口絞りAS2が配置されている。図示されているこれらの絞りAS1、FSおよびAS2は必ずしも大きさや形状を厳密に表すものではなく、光軸Z上の位置を示すものである。なお、第1の開口絞りAS1は、後の説明の都合上、図1における表示断面上の部分だけを抽出して示している。つまり実際には、第2の開口絞りAS2の表示と同様に、図に示された部分の間の部分にも、開口の周壁部分が見える状態となっている。
上述のように、屈折光学系G1およびG2と、反射光学系とからなる投射光学系によれば、投射画面の大画面化および投影空間の縮小化が実現される。また、このような構成の投射光学系は、屈折光学系、反射光学系による各ディストーションを相互間で補償して、全体として低減できるものとなる。
次に、第1屈折光学系G1および第2屈折光学系G2の構成をさらに詳しく説明する。第1屈折光学系G1は、縮小側に配された第1の後群G1Rと、この第1の後群G1Rから第1の開口絞りAS1および視野絞りFSを挟んで拡大側に配された第1の前群G1Fとから構成されている。上記第1の後群G1Rは縮小側から、正のパワー(屈折力)を有する第1レンズ群G1R1、負のパワーを有する第2レンズ群G1R2、および正のパワーを有する第3レンズ群G1R3が配置されてなる。上記第1レンズ群G1R1はレンズL1からなり、第2レンズ群G1R2はレンズL2、L3およびL4からなり、第3レンズ群G1R3はレンズL5、L6およびL7からなる。上記第2レンズ群G1R2を構成するレンズL2は、負のパワーを有する負レンズ1として、レンズL3は正のパワーを有する正レンズ1として、そしてレンズ4は負のパワーを有する負レンズ2として機能する。一方第1の前群G1Fは、レンズL8~L12から構成されている。
第2屈折光学系G2は、縮小側に配された第2の後群G2Rと、この第2の後群G2Rから第2の開口絞りAS2を挟んで拡大側に配された第2の前群G2Fとから構成されている。第2の後群G2Rは縮小側から、第2レンズ群G2R1、第2レンズ群G2R2、および第3レンズ群G2R3が配置されてなる。上記第1レンズ群G2R1はレンズL13からなり、第2レンズ群G2R2はレンズL14からなり、第3レンズ群G2R3はレンズL15およびL16からなる。一方第2の前群G2Fは、互いに接合されずに縮小側から順に配置された正レンズL17、負レンズL18、および正レンズL19の3枚のレンズから構成されている。
以上述べた実施形態の投射光学系は、実施例1としての投射光学系である。以下、実施例1の投射光学系について、構成要素の基本データを図2に、非球面係数に関するデータおよび各部の可変面間隔を各々図3の上段、下段に示す。以下では、それらの図中における記号の意味について、本実施例1のものを例にとって説明するが、実施例2~5についても基本的に同様である。
図2の基本データにおいて、「No.」の欄には最も縮小側の構成要素の面を0番目として拡大側に向かうに従って順次1、2、3・・・と増加する面番号を示している。「略称」の欄には、面番号iの面を縮小側の面として有するレンズ以外の構成要素の名称を略して示しており、上から順にOBJは画像表示面1に表示される画像を示し、PRは面番号2、3の面を有するライトバルブ2をプリズムとして扱った上で、面番号4、5の面を有するプリズム3と共に示し、AS1は第1の開口絞りAS1を示し、FSは視野絞りFSを示し、Image1は第1の中間像51を示し、AS2は第2の開口絞りAS2を示し、Image2は第2の中間像52を示し、MIRは凹面鏡4を示し、IMGは例えばスクリーン上に投射された画像を示す。また「曲率半径Ri」の欄には面番号iの面の曲率半径を示す。曲率半径の符号は、面形状が縮小側に凸の場合を正、拡大側に凸の場合を負としている。「面間隔di」の欄には面番号=iの面と面番号=i+1の面との光軸Z上の間隔を示す。「口径Di」の欄には面番号=iの面の有効径を示す。以上の曲率半径Ri、面間隔diおよび口径Diの単位はmmである。また、「屈折率nd」の欄には各光学要素のd線(波長587.6nm)に対する屈折率を示し、「アッベ数νd」の欄には各光学要素のd線に対するアッベ数を示す。
図2において、面番号No.の欄に*の表記を付して示した面は非球面である。この非球面の曲率半径Riについては、近軸の曲率半径の数値を示している。図3の上段には、この非球面の形状を示すための非球面係数を、各非球面毎に示す。ここで、非球面である面は上記の面番号(No.)で示している。非球面の形状は、Xを光軸方向の座標、Yを光軸に垂直な方向の座標、光の進行方向を正、Rdy(図2中のRiに対応)を近軸曲率半径とすると、図3に示した係数K、AR3、AR4、AR6、AR8、AR10、AR12およびAR14を用いて次式で表わされる。なお、「en」は、「10のn乗」を意味する。
X=(1/Rdy)Y/[1+{1-(1+K)(1/Rdy)}1/2]
+AR3Y+AR4Y+AR6Y+AR8Y+AR10Y10+AR12Y12+AR14Y14
また図2において、「面間隔Di」の欄に、面番号と*を合わせた表記で示した面間隔は、フォーカシング(合焦)によって変化する可変間隔である。図3の下段には、これらの可変面間隔を示す。この可変面間隔の単位はmmであり、「至近」の欄には至近距離(フォーカシング可能な範囲内で投射光学系からスクリーンまでの距離を最も近づけた状態をいう。具体的には、図3に示す間隔47でいうところの「-660.00mm」)にフォーカシングして投射する場合の値を示し、「望遠」の欄には有限距離の範囲内で最も遠い位置(フォーカシング可能な範囲内で投射光学系からスクリーンまでの距離を最も遠ざけた状態をいう。図3に示す間隔47でいうところの「-1636.00mm」)にフォーカシングして投射する場合の値を示す。以下、全ての実施例において、「至近」および「無限」の意味は上記に倣う。ちなみに、投射距離が負の値を示すのは、光変調器から光が出射される方向を正とした場合に、投射光学系の拡大側に配置される凹面鏡により光線が反射され、反対側に投射されるため、値としては負の値となる。
さらに図30および図31には、本実施形態の投射光学における各種パラメータを、本実施例1および後述する実施例2~5のそれぞれ毎にまとめて示す。これらのパラメータは、主に、後述する式(1)~(16)中の値、並びにそれらの式に関連する値である。これらのパラメータのうち、長さを示すパラメータの単位は全てmmである。図30において、例えば*式(8)のように*の表記を付して示した式の値は、その直上に示した式、つまり例えば式(8)が数値範囲を規定している項目について、異なる計算方法にて数値範囲をより限定して、より好適な範囲を規定するための値を示している。この点は、図30における*式(9)、図31における*式(6)、*式(13)および*式(14)についても同様である。なお図2、図3、図30および図31に示す数値データには、適宜所定の桁でまるめた値も示してある。
以下、図1に戻って本実施形態に関する説明を続ける。本実施形態では、図1に示される通り、縮小側の画像(ライトバルブ2の画像表示面1に形成される画像)の中心からの出射光が凹面鏡4へ到達するまでの光路を含む面から見た際に、縮小側の画像は第1屈折光学系G1の光軸Zに対して一方の方向に、つまり図1では下方にシフト配置されて第1屈折光学系G1の光軸Zとは交差していない。そして、画像を形成する光線のうち、最も光軸に近い点(図1に1aと表示)から出射する光束の開口数NA1と、最も光軸から遠い点(図1に1bと表示)から出射する光束の開口数NA2とが、以下の式(1)および(2)を満足している。
0.9 < NA2/NA1 < 0.7 ・・・(1)
0.17 < NA2 ≦ 0.25 ・・・(2)
なお、上記NA1、NA2、NA2/NA1の値を、他の実施例における値と共に図30に示している。これらの式(1)および(2)を満足させることにより、画像周辺の光量を落とさずに、明るい画像を投射可能となる。
また本実施形態においては、縮小側の画像の最も光軸Zから遠い光点1bから出射される光束と第1の開口絞りAS1との間には隙間が形成されている。図4には、この隙間が形成される部分を拡大して示している。図4において、光軸Zに対して画像が配置される側(図1および図4中で下側)の光線LRと第1の開口絞りAS1との間の第1の隙間と、光軸Zに対して画像が配置されない側(図1および図4中で上側)の光線URと第1の開口絞りAS1との間の第2の隙間を、各々破線の円で囲んで示している。なお上記の光線LR、URは図1にも示すように各々、いわゆるロワーレイ、アッパーレイである。これら2つの隙間の大きさを比較すると、第1の隙間の大きさよりも第2の隙間の大きさがより大となっている。これら2つの隙間の大きさを上記の関係とすることにより、第1の開口絞りAS1までの光路に配置されるレンズやレンズを固定する枠部材による光線のケラレ(ビネッティング)が、アッパーレイURに発生するビネッティングの量よりもロワーレイLRに発生するビネッティングの量の方が少ないことを示す。つまり、第1の開口絞りAS1までの光路において遮られて投射されなくなる光線の割合は、アッパーレイUR側の光束よりも、ロワーレイLR側の光束の方が少なくなる。こうして、収差が補正しやすいロワーレイLRを優先して残すことで、NAを高くして光量を確保しつつ、NA増大に伴う球面収差やコマ収差も容易に補正可能となる。
また本実施形態において、上記図4に示した第1の開口絞りAS1の縮小側に隣接するレンズ面(本例ではレンズL7の拡大側のレンズ面)からの出射光については、光線高に関して下記の関係がある。すなわち、縮小側の画像上の第1屈折光学系G1の光軸Zから最も近い点1aから出射される光束の光線高h1と比較して、周辺光束の光線高h2の方がより大となっている。この光線高の関係は、上述した第1の隙間と第2の隙間の大きさの関係を満たすためのものである。すなわち、以上のようにしてロワーレイLRの出射位置が、近軸光束よりも周辺側に配置されることで、より多くのロワーレイLRを有効光線として取り込むことができ、周辺光束のNAを増大させることが可能となる。
また本実施形態においては、第1の開口絞りAS1の有効径EDaと、第1の開口絞りAS1の縮小側に隣接するレンズ面(本例ではレンズL7の拡大側のレンズ面)の有効径ED1と、第1屈折光学系G1における第1の後群G1Rの全長RGLとが、以下の式(3)および(4)を満足している。なお上記第1の後群G1Rの全長RGLは、本例においてより具体的には、図1に示す通り、レンズL1の縮小側のレンズ面から、レンズL7の拡大側のレンズ面までの長さである。
EDa>ED1 ・・・(3)
0.7 > EDa/RGL > 0.35 ・・・(4)
なお、上記ED1、EDa、およびEDa/RGLの各値を、他の実施例における値と共に図31に示している。ここで図31の式(3)の欄には、EDa>ED1であることを示すために、ED1/EDaの値を示している。
式(3)および(4)は、第1の開口絞りAS1の有効径EDa等の値を適切に規定するためのものである。まず、第1の開口絞りAS1の有効径EDaと、レンズL7の拡大側レンズ面の有効径ED1とを、式(3)の関係を満足するように規定することで、レンズL7からの出射光をより多く第1の開口絞りAS1を通過させることができるので、投射像の明るさを高く確保する上で有利となる。ただし一般には、第1の開口絞りAS1の有効径EDaが大きい方が明るさの上では有利であるが、大き過ぎると収差に影響が出てしまい、逆に小さ過ぎると明るさの上で不利になる。そこで、このような問題から免れるように、式(4)によってEDa/RGLの値を規定している。
EDa/RGLの値が大きくなるのは、有効径EDaの増大または、第1の後群G1Rの全長RGLの減少によるが、EDaの過剰な増大は収差に影響を及ぼす。一方、第1の後群G1Rの全長RGLが減少する場合は、全長RGLの減少に応じて画像表示面1と第1の開口絞りAS1との間隔も減少する場合(以下、第1のパターンという)と、全長RGLが減少しても画像表示面1と第1の開口絞りAS1との間隔は不変である場合(以下、第2のパターンという)の2つのパターンが考えられる。これらのパターンのいずれにおいても、全長RGLが減少することにより第1の後群G1Rの中に配置できるレンズの枚数や、レンズの厚みに制限が掛かるので、この第1の後群G1Rに求められるパワー(屈折力)や、収差補正能力を確保するのが難しくなる。さらに、制限が掛かった少ない枚数のレンズで無理に光線を屈折させると、余計に収差を増大させることになる。その結果、この収差を補正する第1の前群G1Fや、第2屈折光学系G2側のレンズ枚数が増大してしまう。さらに、特に上記第1のパターンでは、ライトバルブ2から出射される光線が第1の開口絞りAS1を通過する際の角度(光軸Zに対して主光線が成す角度)が大きくなる。そこで、第1の後群G1Rの正のパワーを強めて、光線を強く屈折させることが必要となる。しかし、光線を強く屈折させれば、その分だけ第1の後群G1Rで発生する収差の量は増大し、それを補正する第1の前群G1F内や、第2屈折光学系G2側のレンズ枚数が増大してしまう。
次に逆の場合として、EDa/RGLの値が小さくなる場合について考える。EDa/RGLの値が小さくなるのは、有効径EDaの減少または、第1の後群G1Rの全長RGLの増大によるが、前述した通り、有効径EDaの過剰な減少は画像の明るさに不利な影響を与える。一方、第1の後群G1Rの全長RGLが増大する場合も、全長RGLの増大に応じて画像表示面1と第1の開口絞りAS1との間隔も増大する場合(以下、第3のパターンという)と、全長RGLが増大しても画像表示面1と第1の開口絞りAS1との間隔は不変である場合(以下、第4のパターンという)の2つのパターンが考えられる。パターン3の場合は、投射光学系全体の全長が増大して、投射光学系の小型化に支障を来す。一方、パターン4の場合は、全長RGLが増大するほどライトバルブ2と第1の開口絞りAS1との間隔が小さくなるので、ライトバルブ2と第1の後群G1Rとの間に配置するプリズムやフィルタ等の光学素子の配置が難しくなる。それに加えて、第1の後群G1R自体においても、レンズ枚数の増加によるコスト上昇の問題や、レンズ間隔の減少による組み立て性能悪化といった問題が生じる。以上の点に鑑みて本実施形態では、式(3)および(4)を満たすことで上述の諸問題を回避して、小型でかつ、明るさを確保しつつ収差を良好に補正できる光学系を実現している。
また本実施形態においては、上記式(3)および(4)を満足させた上で、第1の後群G1Rは縮小側から、正のパワーを有する第1レンズ群G1R1、負のパワーを有する第2レンズ群G1R2、および正のパワーを有する第3レンズ群G1R3を配置して構成されている。本例においてより具体的に、第1レンズ群G1R1はレンズL1からなり、第2レンズ群G1R2はレンズL2、L3およびL4からなり、第3レンズ群G1R3はレンズL5、L6およびL7からなる。そして、上記第2レンズ群G1R2の焦点距離fRG1-2と、第3レンズ群G1R3の焦点距離fRG1-3とは、以下の式(5)を満足している。
|fRG1-2|>|fRG1-3| ・・・(5)
なお、上記fRG1-2、fRG1-3、そして第1レンズ群G1R1の焦点距離fRG1-1の各値を、他の実施例における値と共に図31に示している。ここで図31の式(5)の欄には、|fRG1-2|>|fRG1-3|であることを示すために、|fRG1-2|/|fRG1-3|の値を示している。
第1の後群G1Rは、結像群として正の合成パワーを持つ必要がある。第1の開口絞りAS1の近傍に正のパワーを有する第3レンズ群G1R3を配することにより、正のパワーを強めることができる。また、第1の開口絞りAS1から離間させて、光線高の高い位置に負のパワーを有する第2レンズ群G1R2を配することにより、第1の開口絞りAS1近傍の正のパワーを有する第3レンズ群G1R3で発生する像面湾曲を補正する。また第1の後群G1R内で、最も縮小側に正のパワーを有する第1レンズ群G1R1を配することにより、NA増大が容易に可能となる。そして、上述の通り第1の後群G1Rは全体で正のパワーを有する必要があるが、この要求を満たす上では、式(5)を満足させて第2レンズ群G1R2の負のパワーを小さくすることが効果的となる。
また本実施形態においては、上記式(5)を満足させた上で、第2レンズ群G1R2は縮小側から、負のパワーを有する負レンズ1、正のパワーを有する正レンズ1、および負のパワーを有する負レンズ2を配置して構成されている。本例において具体的に、負レンズ1はレンズL2であり、正レンズ1はレンズL3であり、負レンズ2はレンズL4である。そして、
負レンズ2であるレンズL4の像側(縮小側)レンズ面の曲率半径CR1と、
負レンズ2であるレンズL4の屈折率ndnと、
正レンズ1であるレンズL3の屈折率ndpと、
広角端かつ最至近における投射光学系の焦点距離fwnとが、
以下の式(6)および(7)を満足している。
3.5 <|CR1|/|fwn|< 10.0 ・・・(6)
0.25 < ndn-ndp < 0.55 ・・・(7)
|CR1|/|fwn|の値が式(6)の上限以上になると、|fwn|のパワーが強くなり過ぎてしまい、|CR1|が|fwn|に対して緩く(大きく)なり過ぎるため、投射光学系全体で発生する収差に対する補正能力が不足してしまう。その一方、|CR1|/|fwn|の値が式(6)の下限以下になると、|fwn|のパワーが弱くなり過ぎてしまい、|CR1|が|fwn|に対してきつく(小さく)なり過ぎるため、投射光学系全体で発生する収差に対する補正能力が過剰となってしまう。ちなみに、図30のパラメータ一覧表においてfwnおよびfwtで示される投射光学系全体の焦点距離の値が負の符号を有するが、これは設計ソフト上の都合であり、実際の投射光学系は正のパワーを持つ結像光学系である(光線が発散して収束しないという訳ではない。)。それ以外の値については、パラメータ一覧表に示した通りの符号を有し、パラメータ一覧表の値に対応する投射光学系の構成は、パラメータ一覧表の値および符号に対応した構成を有している。
なお、上記CR1、ndn、ndp、fwn、|CR1|/|fwn|、およびndn-ndpの各値を、他の実施例における値と共に図31に示している。また図31では、前述したように式(6)が数値範囲を規定している|CR1|/|fwn|について、異なる計算方法にて数値範囲をより限定して、より好適な範囲を規定した、CR1/|fwn|の値も示している。このCR1/|fwn|については、
-10 <CR1/|fwn|< -3.5 ・・・(*6)
の数値範囲にあることが望ましい。
前述したように収差が補正しやすいロワーレイLRを広げるためには、周辺光束が高い位置を通り、光軸Zへ向かって収束しながら光線が通過する第2レンズ群G1R2に、式(*6)を満足する程度に、縮小側に曲率半径の小さい凹面を有する負レンズ(レンズL4)を配置することが有効である。CR1/|fwn|の値が式(*6)の上限以上になると、負のパワーが減少するため負レンズの枚数を増やす必要があり、投射光学系のコスト高を招く。その一方、CR1/|fwn|の値が式(*6)の下限以下になると、曲率半径CR1が小さくなり過ぎて収差補正に対して不利になる。
また、上記負レンズ(レンズL4)の屈折率ndnと、このレンズL4と拡大側で隣接する正レンズ(レンズL3)の屈折率ndpとの差が、式(7)を満足する程度に大きければ、ロワーレイLRをより光軸Zから離間する方向に屈折させることが可能となる。ndn-ndpの値が式(7)の上限以上になる程に両屈折率の差が大きいと、負レンズ(レンズL4)が高屈折率になることから、硝材のコストが高くなり、結果として投射光学系のコスト高を招く。その一方、ndn-ndpの値が式(7)の下限以下になる程に両屈折率の差が小さいと、ペッツバール和が大きくなって収差補正に不利となる。
また本実施形態においては、第1屈折光学系G1の前群、後群をそれぞれ第1の前群G1F、第1の後群G1Rとして、
第1の前群G1Fの焦点距離fLRFと、
第1の後群G1Rの焦点距離fLRRと、
広角端かつ最至近における投射光学系の焦点距離fwnとが、
以下の式(8)、(9)および(10)を満足している。
7.0<|fLRR|/|fwn|<15.0 ・・・(8)
7.0<|fLRF|/|fwn|<15.0 ・・・(9)
fLRR<fLRF ・・・(10)
式(8)の上限以上になると、fwnの値が小さく(パワーが強く)なり過ぎてしまい、fLRRに対するfwnが強くなることで、fLRRによる補正能力とバックフォーカスの調整能力が不足する。それと反対に、式(8)の下限以下になると、fwnの値が大きく(パワーが弱く)なり過ぎてしまい、fLRRに対するfwnが弱くなることで、全体のバランスが崩れてしまい光学系全体の大型化を招く。一方、式(9)の上限以上になると、fwnの値が小さく(パワーが強く)なり過ぎてしまい、fLRFに対するfwnが強くなることで、fLRFによる補正能力とバックフォーカスの調整能力が不足する。それと反対に、式(9)の下限以下になると、fwnの値が大きく(パワーが弱く)なり過ぎてしまい、fLRFに対するfwnが弱くなることで、全体のバランスが崩れてしまい光学系全体の大型化と収差補正能力の低下を招く。
なお、上記fLRR、fLRF、|fLRR|/|fwn|および|fLRF|/|fwn|の各値を、他の実施例における値と共に図30に示している。また図30では、前述したように式(8)が数値範囲を規定している|fLRR|/|fwn|について、異なる計算方法にて数値範囲をより限定して、より好適な範囲を規定したfLRR/|fwn|の値、および式(9)が数値範囲を規定している|fLRF|/|fwn|に類似したfLRF/|fwn|の値も示している。上記fLRR/|fwn|については、
7 <fLRR/|fwn|< 10 ・・・(*8)
の数値範囲にあることが望ましい。一方、fLRF/|fwn|については、
9 <fLRF/|fwn|< 15 ・・・(*9)
の数値範囲にあることが望ましい。なお図30の式(10)の欄には、fLRR<fLRFであることを示すために、fLRR/fLRFの値を示している。
これらの式(*8)、(*9)および(10)は、第1の前群G1Fの焦点距離fLRFと、第1の後群G1Rの焦点距離fLRRとの望ましい関係を表している。まず、第1の前群G1Fおよび第1の後群G1Rは、各々の焦点距離fLRFおよびfLRRが投射光学系の焦点距離fwnと比べて式(*8)および(*9)を満足する程度に大きい、つまりパワーが弱いことで、光線の過度な屈折を抑制して収差の増大を抑制可能となっている。第1の後群G1Rの焦点距離fLRRが式(*8)の上限以上になると、バックフォーカスを長くするのが難しくなる。それと反対に、第1の後群G1Rの焦点距離fLRRが式(*8)の下限以下になると、発散力が強くなって、第2屈折光学系G2の後群G2Rが大径化し、特に非球面が大径化するので投射光学系のコスト高を招く。一方、第1の前群G1Fの焦点距離fLRFが式(*9)の上限以上になると、屈折力が不足するため、第1の前群G1Fの負の発散力を弱める必要が生じて、バックフォーカスを長くすることが難しくなる。それと反対に、第1の前群G1Fの焦点距離fLRFが式(*9)の下限以下になると、第1の前群G1Fの発散力を強める必要が生じて、収差補正のバランスが悪くなる。
また、式(10)を満足させることにより、つまり、第1の後群G1Rの焦点距離fLRRよりも、第1の前群G1Fの焦点距離fLRFの方が大きくなるように設定することにより、第1の前群G1Fによって周辺光線、特にロワーレイLRを光軸Z側へ向かうように屈折させて、第1の前群G1Fの内部および第1の開口絞りAS1によるビネッティングを抑制することが可能になる。さらに式(10)を満足させて、第1の後群G1Rのパワーを比較的弱くすることにより、第1の中間像51が形成される位置での周辺光線の像高を高くしつつ、ロワーレイLRを過度に光軸Z側へと屈折させずにロワーレイLRと光軸Zとの成す角度を小さくすることができる。それにより、第2の屈折光学系G2での周辺光線のビネッティングを抑制しつつ、軸外収差を良好に補正することが可能になる。
また本実施形態において第2屈折光学系G2は、該第2屈折光学系G2内の第2の開口絞りAS2と第1の中間像51との間に、少なくとも2つのフォーカスレンズ群を有する。より具体的に本実施形態では、レンズL13からなるフォーカスレンズ群1、レンズL14からなるフォーカスレンズ群2および、レンズL15からなるフォーカスレンズ群3の3つのフォーカスレンズ群を有している。
第2の開口絞りAS2と第1の中間像51との間の位置は光学系の中で光線高が大きくなる位置であるため、レンズ同士の間隔が変化したとき像面湾曲の変化を起こしやすい位置となる。この位置にフォーカスレンズ群を配することにより、超短焦点系特有の距離変動による像面湾曲変化を補正しやすくなる。
なお本実施形態では、上述した少なくとも2つのフォーカスレンズ群を、第2屈折光学系G2内の第2の開口絞りAS2と第1の中間像51との間に配しているが、第2の開口絞りAS2のような物理的な開口絞りが配置されない場合は、その代わりに、第2屈折光学系G2の光軸Zに最周辺主光線が交わる点と第1の中間像51との間に、少なくとも2つのフォーカスレンズ群を配するようにしてもよい。そうした場合でも、上記の効果を同様に得ることができる。
また本実施形態においては、上述したフォーカスレンズ群のうち、最も縮小側に配置される最縮小側フォーカスレンズ群(フォーカスレンズ群1)を構成するレンズL13の最も縮小側のレンズ面の有効径EDf1rと、最も拡大側に配置される最拡大側フォーカスレンズ群(フォーカスレンズ群3)を構成するレンズL15の最も縮小側のレンズ面の有効径EDf3rとが、以下の式(11)を満足している。
0.65≦EDf3r/EDf1r<1.20 ・・・(11)
なお、上記フォーカスレンズ群1における有効径EDf1rおよびフォーカスレンズ群3における有効径EDf3rの値、並びにEDf3r/EDf1rの値を、他の実施例における値と共に図30に示している。また図30には、フォーカスレンズ群1~3の(実施例4だけはフォーカスレンズ群1~4の)フォーカシング時の移動量および移動方向も併せて示している。
上記の式(11)は、フォーカスレンズ群の配置される条件として、光線の像高が高い位置であることを示している。すなわち、EDf3r/EDf1rの値が式(11)の上限以上となった場合は、最も拡大側のフォーカスレンズ群3へ入射する光線が収束せずに発散するため、フォーカスレンズ群から出射される光線を収束させるには最も拡大側のフォーカスレンズ群3の正のパワーを過剰に強くする必要が生る。そこで、フォーカスレンズ群の移動に伴う収差の変動量が大きくなり過ぎて、フォーカシングに不適切となる。その一方、EDf3r/EDf1rの値が式(11)の下限を下回った場合は、フォーカスレンズ群へ入射する光線の主光線高が低くなり、軸外収差等の補正能力が不足する。式(11)が満足されていれば、以上述べた問題を回避することができる。
以上述べた問題を回避する上では、以下の式(11-1)が満足されていることがより望ましい。
0.75 <EDf3r/EDf1r≦1.00 ・・・(11-1)
また本実施形態においては、最拡大側フォーカスレンズ群(フォーカスレンズ群3)を構成するレンズL15の最も拡大側のレンズ面の有効径EDf3fが、上記有効径EDf1rと共に、以下の式(12)を満足している。
0.60 <EDf3f/EDf1r≦1.10 ・・・(12)
なお、上記有効径EDf3fの値、並びにEDf3f/EDf1rの値についても、他の実施例における値と共に図30に示している。
式(12)は、フォーカスレンズ群の配置される条件として、光線の像高が高い位置であることを示している。EDf3f/EDf1rの値が式(12)の上限を上回った場合は、フォーカスレンズ群から出射される光線が収束せずに発散するため、その後の屈折光学系の正のパワーを過剰に強くする必要が生じ、光線を強く屈折させることで生じる収差が増大する。その一方、EDf3f/EDf1rの値が式(12)の下限以下になった場合は、フォーカスレンズ群へ入射する光線の主光線高が低くなり、軸外収差等の補正能力が不足する。式(12)が満足されていれば、以上述べた問題を回避することができる。以上述べた問題を回避する上では、以下の式(12-1)が満足されていることがより望ましい。
0.75 <EDf3f/EDf1r≦1.00 ・・・(12-1)
また本実施形態においては、第2屈折光学系G2内の第2の開口絞りAS2と、最拡大側フォーカスレンズ群3を構成するレンズL15との間に、少なくとも1枚の正レンズが配されている。本例において上記少なくとも1枚の正レンズは、レンズL16である。
上記の位置に配される正レンズは、第2の開口絞りAS2へ入射する光線を収束させるために設けられる。第2の開口絞りAS2よりも拡大側のレンズ群やミラーは、偏芯の誤差感度が高い。そこで、第2の開口絞りAS2へ入射する光線を収束させるためのレンズL16は、移動するフォーカスレンズ群には含めないでフォーカス時に固定としておけば、偏芯の影響を低く抑える効果が得られる。
なお本実施形態では、上述した少なくとも1枚の正レンズを、第2屈折光学系G2内の第2の開口絞りAS2と第1の中間像51との間に配しているが、投射光学系の構成上の都合により第2の開口絞りAS2のような物理的な開口絞りが配置されない場合がある。たとえば、第2の開口絞りAS2を配置せずともそれまでの光路の中で十分に迷光や収差に悪影響を与える光線といった不要な光線の除去が行われている場合は、あえて第2の開口絞りAS2を配置しないことも十分あり得る。そのため、第2の開口絞りAS2を配置しない場合は、その代わりに、第2屈折光学系G2の光軸Zに最周辺主光線が交わる点と第1の中間像51との間に、少なくとも1枚の正レンズを配するようにしてもよい。そうした場合でも、上記の効果を同様に得ることができる。
また本実施形態では、フォーカスレンズ群が3群以上設けられている。具体的には、レンズL13からなるフォーカスレンズ群1、レンズL14からなるフォーカスレンズ群2および、レンズL15からなるフォーカスレンズ群3である。そしてそれらのフォーカスレンズ群のうち、1つのフォーカスレンズ群1(レンズL13)は負のパワーを有し、その他のフォーカスレンズ群2(レンズL14)およびフォーカスレンズ群3(レンズL15)は正のパワーを有している。そして、各フォーカスレンズ群の移動量を示す図30において移動方向を+、-を付して示す通り、正のパワーを有する1つのフォーカスレンズ群2は、負のパワーを有するフォーカスレンズ群1と同一方向へ移動し、正のパワーを有する別のフォーカスレンズ群3は、負のパワーを有するフォーカスレンズ群1とは逆側に移動するように構成されている。
第2屈折光学系G2の第2の開口絞りAS2より縮小側のパワー配置としては、収差補正の観点から、正レンズ、および負レンズの混成であることが好ましい。そしてそれらのレンズの合成パワーは正であることが必要であるから、縮小側から負正正、正負正、正正負のパワー配置であることが好ましい。また、フォーカスレンズ群としての発生収差を抑える観点から、各群のレンズの有効径は図30にも示す通り互いに等径に近いことが好ましい。さらに、光線高は正レンズにて低く、負レンズにて高いことが、像面湾曲補正の観点から好ましい。この点を考慮すると、パワー配置は縮小側から負正正であることが好ましい。
そして、各フォーカスレンズ群の移動方向に関しては、2つの群が同方向に、1つがそれを補償する方向に動くことが好ましい。各フォーカスレンズ群をこのように動かすことで、レンズ間の距離変動に伴うピント位置、および像面湾曲の変化に柔軟に対応することが可能となる。
また本実施形態では、上述した通り、フォーカスレンズ群1、2および3の全ての群が、単一のレンズから構成されている。それらのフォーカスレンズ群が配置される、第2屈折光学系G2の第2の開口絞りAS2より縮小側の位置では、光線高が高く、レンズ同士の間隔が像面湾曲に高い感度を有する一方、レンズが傾いた時の位置や姿勢の誤差がレンズ性能に大きく影響する。そこで、全てのフォーカスレンズ群1、2および3を単レンズから構成すれば、各群が軽量化されるので、傾きを防止する上で有利となる。
また本実施形態では、第2屈折光学系G2は、第2の開口絞りAS2を境に縮小側に配された第2の後群G2R、および、第2の開口絞りAS2を境に拡大側に配置された第2の前群G2Fから構成され、第2の前群G2Fは、互いに接合されずに縮小側から順に配置された正レンズL17、負レンズL18、正レンズL19の3枚のレンズからなる。負レンズL18は、縮小側のレンズ面が凹面であり、拡大側のレンズ面が縮小側のレンズ面よりも曲率半径の大きな面であるレンズ形状を有している(図2参照)。その上で第2屈折光学系G2の焦点距離fLF、拡大側から2番目のレンズである上記負レンズL18の縮小側レンズ面の曲率半径CR2、該負レンズL18の拡大側レンズ面の曲率半径CR3が、以下の式(13)および(14)を満足している。
0.45<|CR2|/|fLF|<1.8 ・・・(13)
0 < |CR2/CR3| < 0.5 ・・・(14)
|CR2|/|fLF|の値が式(13)の上限以上になると、つまりCR2に対してfLFが過剰に小さく(パワーが強く)なると、第2屈折光学系G2で発生する収差が過剰となって、CR2による補正が不足する。反対に、|CR2|/|fLF|の値が式(13)の下限以下になると、つまりCR2に対してfLFが過剰に大きく(パワーが弱く)なると、第2屈折光学系G2で発生する収差に対してCR2による補正が過剰となる。また、|CR2/CR3|の値が式(14)の上限以上になると、つまりCR3に対してCR2が過剰に大きく(曲率が緩く)なると、負レンズ18の縮小側のレンズ面により発生する収差に対する負レンズ18の拡大側のレンズ面による補正能力が過剰となり、逆に、|R2/CR3|の値が式(14)の下限以下になると、つまりCR3に対してCR2が過剰に小さく(曲率が急に)なると、負レンズ18の縮小側のレンズ面により発生する収差に対する負レンズ18の拡大側のレンズ面による補正能力が不足となり、どちらにしてもバランスが崩れることで性能の悪化を招く。
なお、上記焦点距離fLFの値を他の実施例における値と共に図30に示し、曲率半径CR2およびCR3の値、|CR2|/|fLF|の値、並びに|CR2/CR3|の値を、他の実施例における値と共に図31に示している。また図31では、前述したように式(13)が数値範囲を規定している|CR2|/|fLF|について、異なる計算方法にて数値範囲をより限定して、より好適な範囲を規定したCR2/fLFの値、および式(14)が数値範囲を規定している|CR2/CR3|について、異なる計算方法にて数値範囲をより限定して、より好適な範囲を規定したCR2/CR3の値も示している。上記CR2/fLFについては、
-1.0 <CR2/fLF< -0.55 ・・・(*13)
より好ましくは
-0.95 <CR2/fLF< -0.66 ・・・(*13-1)
の数値範囲にあることが望ましい。また、CR2/CR3については、
0 < CR2/CR3< 0.5 ・・・(*14)
の数値範囲を満足している。
上述したように第2の前群G2Fを構成するレンズL17、L18およびL19のパワー配置を、正負正の対称的な配置にすることで第2の前群G2Fの中での過剰な収差の発生を抑制し、その状態で負レンズL18の縮小側レンズ面の曲率半径CR2を式(*13)および(*14)で規定する適切な範囲に設定することで、第2の後群G2R側で発生する収差を良好に補正することが可能となる。以上の効果を得る上では、CR2およびCR3については、以下の式(*14-1)が満足されていることがより望ましい。
0.1 < CR2/CR3 < 0.45 ・・・(*14-1)
なお、CR2/fLFの値が式(*13)の上限以上になると、つまり負レンズL18の縮小側レンズ面の曲率がゆるくなり過ぎると負のパワーが弱くなり、負レンズの枚数増大を招いて投射光学系が高価になる。反対に、CR2/fLFの値が式(*13)の下限以下になると、つまり負レンズL18の縮小側レンズ面の曲率がきつくなり過ぎると、収差補正に対して不利になる。一方、CR2/CR3の値が式(*14)の上限以上になると、つまり負レンズL18の縮小側レンズ面の曲率がゆるくなり過ぎると、縮小側に対して非コンセントリックなレンズ形状となって、その点から収差補正に対して不利となる。反対に、CR2/CR3の値が式(*14)の下限以下になると、つまり負レンズL18の縮小側レンズ面の曲率がきつくなり過ぎると、この場合も収差補正に対して不利になる。
また本実施形態では、第2屈折光学系G2の全系の焦点距離fLF、第2の後群G2Rの焦点距離fLFR、第2の前群G2Fの焦点距離fLFFが、以下の式(15)および(16)を満足している。
0.3 < fLFF/fLF < 1.95 ・・・(15)
0.9 < fLFF/fLFR < 1.6 ・・・(16)
なお、上記焦点距離fLF、fLFFおよびfLFRの値を他の実施例における値と共に図30に示し、fLFF/fLF およびfLFF/fLFRの値を、他の実施例における値と共に図31に示している。
第2の前群G2Fの焦点距離fLFFが、第2屈折光学系G2の全系の焦点距離fLFおよび第2の後群G2Rの焦点距離fLFRに対して、それぞれ式(15)、(16)の関係を満たすことで、第2の前群G2Fと、フォーカスレンズ群を配置した第2の後群G2Rとの間のパワーのバランスをとり、第2屈折光学系G2の大型化を抑制しつつ、収差の増大を抑制することが可能となる。なお、以上の効果を得る上では、焦点距離fLF、fLFFおよびfLFRについては、以下の式(15-1)および(16-1)が満足されていることがより望ましい。
1.2 < fLFF/fLF < 1.95 ・・・(15-1)
1.0 < fLFF/fLFR < 1.55 ・・・(16-1)
特に、焦点距離fLFFおよびfLFについては、以下の式(15-2)が満足されていることがさらに望ましい。
1.3 < fLFF/fLF < 1.90 ・・・(15-2)
次に、実施例1の投射光学系における収差について図5および図6を参照して説明する。図5には、5通りの像高(相対視野高さ)における各横収差図を示している。同図に示されるように、コマ収差は良好に補正されており、鮮明な像をスクリーン投写可能である。なお、コマ収差は、波長630.0nm、波長550.0nm、波長460.0nmに関する収差をそれぞれ短破線、実線、一点鎖線で示し、タンジェンシャル光線(T)およびサジタル光線(S)の収差をそれぞれ示している。この表示の仕方は、後述する実施例2~5の説明においても同様である。
図6には、実施例1の投射光学系の各収差図を示す。各収差図は左から順に、球面収差、非点収差、歪曲収差(ディストーション)を示す。球面収差図では、波長630.0nm、波長550.0nm、波長460.0nmに関する収差をそれぞれ短破線、実線、一点鎖線で示す。非点収差図では、サジタル方向、タンジェンシャル方向の波長550.0nmに関する収差をそれぞれ実線、破線で示しており、それぞれ(S)、(T)の表記を付している。歪曲収差図では、波長550.0nmに関する収差を実線で示す。この表示の仕方は、後述する実施例2~5の説明においても同様である。同図に示されるように、球面収差、非点収差、歪曲収差も良好に補正されている。
次に、実施例2の投射光学系について説明する。なお、本実施例2および後述する実施例3~5に関しては、基本的に実施例1との相違点について説明する。実施例2~5に関して、実施例1との相違点について特段の説明がない部分は、実施例1と同様である。実施例2の投射光学系の構成を図7に、その構成要素の基本データを図8に、非球面係数に関するデータおよび各部の可変面間隔を各々図9の上段および下段に、横収差図を図10に、そして球面収差、非点収差、歪曲収差(ディストーション)を図11に示す。
図7に示される通り、実施例2の投射光学系は、光軸Zに沿って縮小側から拡大側に向かって順に配された複数のレンズL1~L20から構成されている。この実施例2の投射光学系は実施例1の投射光学系と対比すると、第1屈折光学系G1の第1の前群G1Fにおいて、レンズ12の拡大側にさらにレンズL13が加入されている点で相違する。また第1の後群G1Rの第3レンズ群G1R3を構成するレンズL5、L6およびL7は正負正のパワー配置とされており、負正負のパワー配置とされた実施例1とは、この点でも相違している。実施例2においては、先に説明した式(1)~(16)は全て満足されている。また実施例2において、図10に示すようにコマ収差は良好に補正されており、さらに図11に示すように球面収差、非点収差、歪曲収差も良好に補正されている。
次に、実施例3の投射光学系について説明する。実施例3の投射光学系の構成を図12に、その構成要素の基本データを図13に、非球面係数に関するデータを図14に、各部の可変面間隔を図15に、横収差図を図16に、そして球面収差、非点収差、歪曲収差(ディストーション)を図17に示す。
この実施例3の投射光学系は、光軸Zに沿って縮小側から拡大側に向かって順に配された複数のレンズL1~L22から構成されている。この実施例3の投射光学系は実施例1の投射光学系と対比すると、第1屈折光学系G1の第1の前群G1Fにおいて、レンズ9の拡大側にさらにレンズL10およびL11が加入され、また第1屈折光学系G1の最も拡大側にさらにレンズL15が加入されている点で相違する。また第1の後群G1Rの第3レンズ群G1R3を構成するレンズL5、L6およびL7は正負正のパワー配置とされており、負正負のパワー配置とされた実施例1とは、この点でも相違している。
さらにこの実施例3の投射光学系は、変倍(ズーム)機能を備えている点でも実施例1の投射光学系と相違している。この点は、後述する実施例4および5の投射光学系でも同様である。図15において、背景を濃くして示した部分はフォーカシングによって変化する可変面間隔であり、それ以外の部分は変倍によって変化する可変面間隔である。なお図15では、可変面間隔を、WIDE端にある場合とTELEにある場合とを分けて示している。またこの図15において、「至近」、「望遠」の表示が意味するところは、図3に関する説明と同様である。
実施例3において、先に説明した式(1)~(16)は全て満足されている。また実施例3において、図16に示すようにコマ収差は良好に補正されており、さらに図17に示すように球面収差、非点収差、歪曲収差も良好に補正されている。
次に、実施例4の投射光学系について説明する。実施例4の投射光学系の構成を図18に、その構成要素の基本データを図19に、非球面係数に関するデータを図20に、各部の可変面間隔を図21に、横収差図を図22に、そして球面収差、非点収差、歪曲収差(ディストーション)を図23に示す。
この実施例4の投射光学系は、光軸Zに沿って縮小側から拡大側に向かって順に配された複数のレンズL1~L22から構成されている。この実施例4の投射光学系は実施例1の投射光学系と対比すると、第1屈折光学系G1の第1の前群G1Fにおいて、レンズ9の拡大側にさらにレンズL10およびL11が加入され、また第1屈折光学系G1の最も拡大側にさらにレンズL15が加入されている点で相違する。また第1の後群G1Rの第3レンズ群G1R3を構成するレンズL5、L6およびL7は正負正のパワー配置とされており、負正正のパワー配置とされた実施例1とは、この点でも相違している。以上述べた実施例1に対する相違点は、実施例3の実施例1に対する相違点と同様である。
さらにこの実施例4の投射光学系は、前述した通り変倍(ズーム)機能を備えている点でも実施例1の投射光学系と相違している。図21において、背景を濃くして示した部分はフォーカシングによって変化する可変面間隔であり、それ以外の部分は変倍によって変化する可変面間隔である。
またこの実施例4では、実施例1~3および後述する実施例5とは異なって、フォーカスレンズ群が4群設けられている。その4群は、より具体的には、レンズL16からなるフォーカスレンズ群1、レンズL17からなるフォーカスレンズ群2、レンズL18からなるフォーカスレンズ群3、およびレンズL19からなるフォーカスレンズ群4である。それらのレンズL16~L19の有効径を図30に示す。したがって本実施例4では、先に説明した式(11)および(12)における最拡大側フォーカスレンズ群の最も縮小側のレンズ面EDf3rと、拡大側のレンズ面の有効径EDf3fは、いずれもフォーカスレンズ群4であるレンズL19のレンズ面についての値となる。
またこの実施例4では、実施例1~3および後述する実施例5とは異なって、フォーカスレンズ群に含まれるレンズのうち少なくとも1枚のレンズの一面が、変曲点を有する非球面形状とされている。なお、この「変曲点」とは、その点を境にレンズ中心側と周辺側とで屈折力の符号が異なるようになる点のことである。具体的に本実施例4では、図20に非球面係数に関するデータを示す6枚のレンズの12のレンズ面のうち、面番号No.37,38,39,40,41のレンズ面が変曲点を有するものとされている。
第2屈折光学系G2の第2の開口絞りAS2より縮小側のレンズ群は、正の結像パワーを有するとともに、凹面鏡4で発生する像面湾曲・非点収差・歪曲を補正する必要がある。上記レンズ群のレンズに通常の非球面を導入した場合、周辺の補正を重視すると中間像高の部分では補正過剰になる。そこで、この補正を適正に行うためには、変曲点を有する非球面とすることが好ましい。変曲点を有するレンズとしては、レンズ群内の中間像に近い方のレンズであることがより好ましい。また、各画角の光線束が分離する位置となる位置に非球面を配することにより、大きなNAに伴って発生するコマ収差を、効果的に補正することが可能となる。
実施例4において、先に説明した式(1)~(16)は全て満足されている。また実施例3において、図22に示すようにコマ収差は良好に補正されており、さらに図23に示すように球面収差、非点収差、歪曲収差も良好に補正されている。
次に、実施例5の投射光学系について説明する。実施例5の投射光学系の構成を図24に、その構成要素の基本データを図25に、非球面係数に関するデータを図26に、各部の可変面間隔を図27に、横収差図を図28に、そして球面収差、非点収差、歪曲収差(ディストーション)を図29に示す。
図24に示される通り、実施例5の投射光学系は、光軸Zに沿って縮小側から拡大側に向かって順に配された複数のレンズL1~L21から構成されている。この実施例5の投射光学系は実施例1の投射光学系と対比すると、第1屈折光学系G1の第1の前群G1Fにおいて、レンズ9の拡大側にさらにレンズL10が加入されている点、第2の後群G2Rの第3レンズ群G2R3が3枚のレンズL16、L17およびL18から構成されている点、そして、第2屈折光学系G2と凹面鏡4との間にプリズムPRが配設されている点で基本的に相違する。また第1の後群G1Rの第3レンズ群G1R3を構成するレンズL5、L6およびL7は正負正のパワー配置とされており、負正負のパワー配置とされた実施例1とは、この点でも相違している。なおプリズムPRの作用については、例えば再表2016-68269号公報に記載がなされている。
この実施例5においては、実施例1~4におけるのとは異なって、第2屈折光学系G2内の第2の開口絞りAS2と、最拡大側フォーカスレンズ群を構成するレンズL18との間に正レンズは配置されていない。また実施例5においては、同じく実施例1~4におけるのとは異なって、最も拡大側のフォーカスレンズ群は1枚のレンズではなく、3枚のレンズL16、L17およびL18から構成されている。
以上の実施例5においても、先に説明した式(1)~(16)は全て満足されている。また実施例5において、図28に示すようにコマ収差は良好に補正されており、さらに図29に示すように球面収差、非点収差、歪曲収差も良好に補正されている。
以上、実施形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明の投射光学系は、上記実施例のものに限られるものではなく種々の態様の変更が可能であり、例えば各レンズの曲率半径、面間隔、屈折率、アッベ数を適宜変更することが可能である。
また、本発明のプロジェクタ装置も、例えば、用いられるライトバルブや、光束分離または光束合成に用いられる光学部材について、態様を種々変更することができる。
1 画像表示面
2 ライトバルブ
3、PR プリズム
4 凹面鏡
G1 第1屈折光学系
G2 第2屈折光学系
G1R 第1屈折光学系の第1の後群
G1F 第1屈折光学系の第1の前群
G2R 第2屈折光学系の第2の後群
G2F 第2屈折光学系の第2の前群
AS1 第1の開口絞り
AS2 第2の開口絞り
FS 視野絞り
L1~L22 レンズ

Claims (9)

  1. 縮小側の画像を拡大側に第1の中間像として結像する第1屈折光学系と、
    前記第1の中間像を拡大側に第2の中間像として結像する第2屈折光学系と、
    前記第2の中間像を拡大側に投射像として結像する凹面鏡を含む反射光学系と、
    を有する投射光学系であって、
    前記第2屈折光学系は、該第2屈折光学系内の絞りと前記第1の中間像との間、または、該第2屈折光学系の光軸に最周辺主光線が交わる点と前記第1の中間像との間に、少なくとも2つのフォーカスレンズ群を有し、
    前記フォーカスレンズ群が3群以上存在し、
    前記フォーカスレンズ群のうち、少なくとも1つの群は負のパワーを有し、
    正のパワーを有するフォーカスレンズ群が2群以上ある場合、少なくとも1つの群は負のパワーを有するフォーカスレンズ群と同一方向へ移動し、他の群は負のパワーを有するフォーカスレンズ群とは逆側に移動する投射光学系。
  2. 前記フォーカスレンズ群のうち、最も縮小側に配置される最縮小側フォーカスレンズ群の最も縮小側のレンズ面の有効径EDf1rと、最も拡大側に配置される最拡大側フォーカスレンズ群の最も縮小側のレンズ面の有効径EDf3rとが以下の式(11)を満足する請求項1に記載の投射光学系。
    0.65≦EDf3r/EDf1r<1.20 ・・・(11)
  3. 前記最拡大側フォーカスレンズ群の最も拡大側のレンズ面の有効径EDf3fが、以下の式(12)を満足する請求項2に記載の投射光学系。
    0.60 <EDf3f/EDf1r≦1.10 ・・・(12)
  4. 前記第2屈折光学系内の絞りと前記最拡大側フォーカスレンズ群との間、または、前記第2屈折光学系の光軸に最周辺主光線が交わる点と前記最拡大側フォーカスレンズ群との間に、少なくとも1枚の正レンズを有する請求項2または3記載の投射光学系。
  5. 前記フォーカスレンズ群に含まれるレンズのうち少なくとも1枚のレンズの一面が、変曲点を有する非球面形状である請求項1から4のいずれか1項に記載の投射光学系。
  6. 前記フォーカスレンズ群の全ての群が、単一のレンズから構成されている請求項1からのいずれか1項に記載の投射光学系。
  7. 縮小側の画像を拡大側に第1の中間像として結像する第1屈折光学系と、
    前記第1の中間像を拡大側に第2の中間像として結像する第2屈折光学系と、
    前記第2の中間像を拡大側に投射像として結像する凹面鏡を含む反射光学系と、
    を有する投射光学系であって、
    前記第2屈折光学系は、該第2屈折光学系内の絞りと前記第1の中間像との間、または、該第2屈折光学系の光軸に最周辺主光線が交わる点と前記第1の中間像との間に、少なくとも2つのフォーカスレンズ群を有し、
    前記第2屈折光学系は、絞りを境に縮小側に配された第2の後群、および、絞りを境に拡大側に配置された第2の前群から構成され、
    前記第2の前群は、互いに接合されずに縮小側から順に配置された正レンズ、負レンズ、正レンズの3枚のレンズからなり、
    前記負レンズは、縮小側のレンズ面が凹面であり、拡大側のレンズ面が縮小側のレンズ面よりも曲率半径の大きな面であるレンズ形状を有し、
    前記第2屈折光学系の焦点距離fLF、前記負レンズの縮小側のレンズ面の曲率半径CR2、前記負レンズの拡大側のレンズ面の曲率半径CR3が、以下の式(13)および(14)を満足する投射光学系。
    0.45<|CR2|/|fLF|<1.8 ・・・(13)
    0 < |CR2/CR3| < 0.5 ・・・(14)
  8. 前記第2屈折光学系の全系の焦点距離fLF、前記第2の後群の焦点距離fLFR、前記第2の前群の焦点距離fLFFが、以下の式(15)および(16)を満足する請求項に記載の投射光学系。
    0.3 < fLFF/fLF < 1.95 ・・・(15)
    0.9 < fLFF/fLFR < 1.6 ・・・(16)
  9. 光源と、この光源からの光を変調する光変調器と、この光変調器によって変調された光による光学像を投射する請求項1からのいずれか1項に記載の投射光学系とを備えてなるプロジェクタ装置。
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