JP7251562B2 - 固体電解質部材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解質部材の製造方法に関する。
リチウム電池の固体電解質として、硫化物系の固体電解質が知られている。特許文献1には、単体硫黄又は硫黄化合物と、LiSやPなどの硫化物を出発原料として硫化物系の固体電解質部材を製造する旨が記載されている。
特開2020-27715号公報
しかし、LiSやPなどの硫化物は、大気中の水分と反応して硫化水素を発生させるため、取扱いや保管が困難であり、保管などの際に専用の設備を設ける必要などが生じる。そのため、固体電解質部材の製造には改善の余地があり、固体電解質部材の製造にあたり、原料とする硫化物の量や種類を減らすことが求められている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、固体電解質部材の製造にあたり、原料とする硫化物の量や種類を減らすことが可能な固体電解質部材の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る固体電解質部材の製造方法は、硫化物系の固体電解質部材の製造方法であって、単体硫黄と、前記固体電解質部材を構成する硫黄以外の元素の単体、及び前記固体電解質部材を構成する硫黄以外の元素同士の化合物の少なくとも1つである非硫化物原料と、を出発原料に含み、前記出発原料の集合物を準備する準備ステップと、前記出発原料の集合物を加熱して前記固体電解質部材を生成する生成ステップと、を含み、前記非硫化物原料は、不可避的不純物を除き、前記固体電解質部材を構成する硫黄を除いた元素以外の元素を含まない。
本発明によれば、固体電解質部材の製造にあたり、原料とする硫化物の量や種類を減らすことができる。
図1は、本実施形態に係る固体電解質部材の製造方法を示すフローチャートである。 図2は、固体電解質部材を生成する設備の模式図である。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る固体電解質部材の製造方法を示すフローチャートである。本実施形態で製造される固体電解質部材は、硫化物系の固体電解質である。本実施形態に係る固体電解質部材は、例えばリチウム電池などに用いられる。さらにいえば、本実施形態に係る固体電解質部材は、化学式がLiで表されるものである。ここで、a、b、c、dは、0より大きい数字である。
元素Mは、13族、14族及び15族の少なくとも1種の元素である。本実施形態では、元素Mは、Si、Ge及びSnの少なくとも1種であることが好ましい。本実施形態に係る固体電解質部材は、1種類の元素Mを含むが、複数種類の元素Mを含んでもよい。このように、本実施形態に係る固体電解質部材は、リチウム、元素M、リン、及び硫黄を含んだ固体電解質であるが、それに限られず、リチウム、元素M、及びリン以外の成分を含んだ硫化物系の固体電解質であってもよい。
図1に示すように、本実施形態の製造方法においては、最初に、準備ステップにおいて、固体電解質部材の出発原料Aの集合物を準備する(ステップS10;準備ステップ)。
出発原料Aは、固体電解質部材を構成する元素を含んだ各原料であり、ここでの出発原料Aの集合物とは、各原料(各出発原料A)の化学的な変化を伴わずに、各原料の粉末を混合(撹拌)したものを指す。ここでは、各原料が均質になるように混合されることが好ましい。このように、出発原料Aは、1種類の原料を指し、出発原料Aの集合物とは、それぞれの出発原料Aを混合した集合体を指す。また、出発原料Aの集合物は、固体電解質部材を生成する工程の途中に生成される中間生成物ではなく、固体電解質部材を生成する工程を開始する前の状態の原料の集合体を指す。さらに言えば、ここでの出発原料Aの集合物とは、後述の炉10内に収納する前の状態の原料を指す。
本製造方法では、単体硫黄と非硫化物原料と硫化物原料とを、出発原料Aを構成する原料とする。ただし、硫化物原料は出発原料Aを構成する原料として必須ではない。
(単体硫黄)
単体硫黄は、不可避的不純物を除き硫黄以外の元素が含まれない硫黄を指す。以降においても、特に断りがない限り、各原料には、不可避的不純物が含まれていてよい。
(非硫化物原料)
非硫化物原料とは、固体電解質部材を構成する硫黄以外の元素の単体と、固体電解質部材を構成する硫黄以外の元素同士の化合物との、少なくとも1つである。非硫化物原料は、固体電解質部材を構成する硫黄を除いた元素以外の元素を含まない。すなわち、本実施形態では、非硫化物原料は、単体リチウムと、元素Mの単体と、リンの単体と、リチウム、元素M及びリンのうちの少なくとも2つからなる化合物との、少なくとも1つを指し、不可避的不純物を除き、リチウム、元素M及びリン以外の元素を含まない。なお、元素Mが複数種類ある場合には、それぞれの元素Mの単体を準備してもよいし、元素M同士の化合物若しくは元素M同士の固溶体(Si-Ge固溶体、Si-Sn固溶体、Ge-Sn固溶体など)を準備してもよい。リチウム、元素M及びリンのうちの少なくとも2つからなる化合物としては、リチウムと元素Mとの化合物(例えばLi22Si、Li17Ge、Li17Snなど)、リチウムとリンの化合物(例えばLiP)、元素Mとリンの化合物(例えばSiP、GeP、Snなど)、及び、リチウムと元素Mとリンの化合物(例えばLiSiP、LiGeP、LiSnPなど)、が挙げられる。
非硫化物原料は、不可避的不純物を除き、固体電解質部材を構成する硫黄以外の元素(ここではリチウム、元素M、及びリン)とは異なる元素を含まないので、硫化物、酸化物、水酸化物、窒化物、炭化物、炭酸塩、硫酸塩など、他の元素との化合物ではない。
本製造方法においては、組成が異なる複数種類の非硫化物原料を準備してもよいし、1種類の非硫化物原料を準備してもよい。
(硫化物原料)
また、準備ステップにおいて出発原料Aの集合物を準備する際には、単体硫黄及び非硫化物原料に加えて、硫化物原料も混合してよい。硫化物原料とは、固体電解質部材を構成する元素(ここではリチウム、元素M、リン、及び硫黄)のうち、硫黄及び非硫化物原料に含まれる元素以外の元素の硫化物である。すなわち例えば、非硫化物原料にリチウム及び元素Mが含まれてリンが含まれない場合には、硫化物原料は、リンの硫化物(硫化リン)となる。
本実施形態においては、非硫化物原料に、固体電解質部材を構成する硫黄以外の全ての元素が含まれる場合には、混合ステップにおいて、硫化物原料を含ませず、非硫化物原料と単体硫黄のみを用いて、出発原料Aの集合物を生成することが好ましい。言い換えれば、この場合には、非硫化物原料と単体硫黄のみを、出発原料Aとすることが好ましい。
また、本実施形態においては、非硫化物原料に、固体電解質部材を構成する硫黄以外の元素の全てが含まれていない場合には、足りない元素(固体電解質部材を構成する硫黄以外の全ての元素のうち、非硫化物原料に含まれない元素)の硫化物を、硫化物原料として、非硫化物原料及び単体硫黄に混合することが好ましい。言い換えれば、この場合には、非硫化物原料と単体硫黄と硫化物原料とを、出発原料Aとすることが好ましい。
(Li原料、M原料、P原料、S原料)
出発原料Aは、固体電解質部材を構成する元素を含んだ原料なので、本実施形態では、リチウムを含むLi原料と、元素Mを含むM原料と、リンを含むP原料と、硫黄を含むS原料と、を含んでいるといえる。従って、言い換えれば、単体硫黄がS原料であり、非硫化物原料や硫化物原料が、Li原料、M原料、及びP原料であるといえる。
(Li原料)
Li原料は、非硫化物原料であってもよいし、硫化物原料であってもよい。Li原料は、非硫化物原料である場合には、単体リチウム、リチウムと元素Mの化合物、リチウムとリンの化合物、及び、リチウムと元素Mとリンの化合物の、少なくとも1つとなる。Li原料は、硫化物原料である場合には、リチウムと硫黄の化合物(硫化リチウム)、リチウムと元素Mと硫黄の化合物(例えばLiSiS、LiGeS、LiSnSなど)、リチウムとリンと硫黄の化合物(例えばLiPS)、及び、リチウムと元素Mとリンと硫黄の化合物の、少なくとも1つとなる。なお、Li原料が、リチウムと他の元素との化合物である場合、Li原料は、他の元素の原料を兼ねることになり、例えばLi原料がリチウムとリンの化合物である場合、リチウムとリンの化合物が、Li原料であってP原料であるということができる。
(M原料)
M原料は、非硫化物原料であってもよいし、硫化物原料であってもよい。M原料は、非硫化物原料である場合には、元素Mの単体、リチウムと元素Mとの化合物、元素Mとリンの化合物、及び、リチウムと元素Mとリンの化合物の、少なくとも1つとなる。M原料は、硫化物原料である場合には、元素Mと硫黄の化合物(例えばSiS、SiS、GeS、GeS、SnS、SnSなど)、リチウムと元素Mと硫黄の化合物、元素Mとリンと硫黄の化合物(例えばSiP、GeP、Snなど)、及び、リチウムと元素Mとリンと硫黄の化合物の、少なくとも1つとなる。
(P原料)
P原料は、非硫化物原料であってもよいし、硫化物原料であってもよい。P原料は、非硫化物原料である場合には、リンの単体、リチウムとリンの化合物、元素Mとリンの化合物、及び、リチウムと元素Mとリンの化合物の、少なくとも1つとなる。P原料は、硫化物原料である場合には、リンと硫黄の化合物(硫化リン)、リチウムとリンと硫黄の化合物(例えばLiPS)、元素Mとリンと硫黄の化合物、及び、リチウムと元素Mとリンと硫黄の化合物の、少なくとも1つとなる。
(S原料)
S原料は、上述のように、単体硫黄である。
(混合方法)
次に、各原料の混合方法について説明する。準備ステップにおいては、各原料(Li原料、M原料、P原料、S原料)を製造される固体電解質部材の組成となるような重量比で秤量して、出発原料Aとして、それぞれの出発原料Aを混合して出発原料Aの集合物とする。
本実施形態においては、Li原料とM原料とP原料とS原料とを、アルゴン雰囲気のグローブボックス内で秤量して混合するが、それに限られず、例えば窒素などの不活性ガス雰囲気中で混合してもよい。また、本実施形態においては、混合したLi原料とM原料とP原料とS原料とを、押し固めてペレット状に成形するが、ペレット状に成形されることに限られない。
準備ステップにおいては、出発原料Aとして秤量した各原料(Li原料、M原料、P原料、S原料)を混合して、出発原料Aの集合物とする。ここでの混合は、各原料が均一に分散する程度の撹拌を言い、メカニカルミリング法のような各原料の機械的、化学的変化を伴わない。従って、本製造方法で生成された出発原料Aの集合物を、CuKα線を用いたX線回折法で測定した場合、出発原料Aを構成する結晶性物質の結晶ピークが検出され、かつ、それ以外の結晶ピークが検出されない。また、本製造方法で生成された出発原料Aの集合物を、CuKα線を用いたX線回折法で測定した場合、単体硫黄と非硫化物原料と硫化物原料とのうち、単体硫黄と非硫化物原料と硫化物原料とに含まれる結晶性物質の結晶ピークが検出される。なお、出発原料Aに硫化物原料が含まれない場合には、単体硫黄と非硫化物原料とのうち、単体硫黄と非硫化物原料に含まれる結晶性物質の結晶ピークが検出されるといえる。
また、Li原料、M原料、P原料、及びS原料として、例えばLiS、金属Ge(単体Ge)、単体P、単体Sを使用した場合には、本製造方法で生成された出発原料Aの集合物を、CuKα線を用いたX線回折法で測定すると、結晶ピークとして以下の式(1)から式(6)のピークが検出される。なお、ここでの結晶ピークとは、強度が閾値以上のピークを指し、ここでの閾値は、例えば測定結果の最大ピーク強度を100とした場合の相対強度5である。
2θ=23.06±0.50・・・(1)
2θ=27.00±0.50・・・(2)
2θ=27.46±0.50・・・(3)
2θ=27.71±0.50・・・(4)
2θ=44.81±0.50・・・(5)
2θ=45.61±0.50・・・(6)
準備ステップでは、各原料の混合条件を、混合時間を10分間以下とし、せん断方向に印加される単位面積当たりの荷重の上限を、0.1N/mm以下とすることで、生成された出発原料Aで各原料の結晶ピークを適切に検出可能にしている。
図1に示すように、準備ステップで出発原料Aの集合物を準備したら、出発原料Aの集合物を加熱して、固体電解質部材を生成する生成ステップを実行する(ステップS12;生成ステップ)。すなわち、生成ステップの前においては、出発原料Aに含まれているLi原料、M原料、P原料、及びS原料同士は、化学反応によって互いに結合していないが、生成ステップにおいて、化学反応によって結合し、化学式がLiで表される固体電解質部材が生成される。
具体的には、生成ステップにおいては、出発原料Aを温度T1まで加熱して、温度T1で所定の保持時間保持することで、固体電解質部材を生成する。
温度T1は、400℃以上1000℃以下であることが好ましく、500℃以上600℃以下であることがより好ましく、500℃以上560℃以下であることが更に好ましい。温度T1をこの数値範囲とすることで、液化した単体硫黄がS以外の原料と化学反応によって結合し、固体電解質部材を適切に生成できる。
また、温度T1での保持時間は、1時間以上72時間以下であることが好ましく、1時間以上24時間以下であることがより好ましく、1時間以上12時間以下であることが更に好ましい。保持時間をこの数値範囲とすることで、各原料を適切に反応させて、固体電解質部材を適切に生成できる。
図2は、固体電解質部材を生成する設備の模式図である。図2に示すように、炉10は、出発原料Aを加熱して固体電解質部材を生成するための炉である。炉10は、加熱部12が設けられている。加熱部12は、炉10内を加熱する熱源である。なお、図2の構造は一例であり、固体電解質部材を生成する設備は、図2の構造に限られない。
生成ステップにおいては、所定のガス雰囲気中で、炉10内に出発原料Aを収納して、炉10を密閉する。そして、出発原料Aが収納された炉10内を加熱部12で加熱して温度T1に到達させ、温度T1のまま所定の保持時間、保持する。なお、炉10内に充填されるガスは、任意のものであってよく、アルゴンなどの不活性ガス(希ガス)であってもよいし、硫化水素であってもよい。なお、炉を密閉することは必須でなく、例えば炉を密封せず、所定のガスを供給しながら加熱してもよい。例えば100mL/minでアルゴンを供給しながら加熱してもよい。
出発原料A中の単体硫黄は、温度T1に到達するまでに溶融して液化し、液化した硫黄と他の原料との固液反応により、固体電解質部材が生成される。
このように、本製造方法では、出発原料Aを炉10内に収納したら、出発原料Aを炉10内から取り出すことなく、固体電解質部材を生成させる。言い換えれば、本製造方法では、出発原料Aから生成されたLi、元素M、及びPの硫化物(中間生成物)を炉10内に保持したまま、すなわち炉10から外部に取り出さずに、固体電解質部材を生成する。すなわち、出発原料Aから生成されたLi、元素M、及びPの硫化物(中間生成物)は、大気中に晒されずに、所定のガス雰囲気中の炉10内で密閉されたまま反応して、固体電解質部材となる。
なお、本実施形態では、生成ステップにおいて、温度T1での一段階の加熱しか行わなかったが、複数段階での加熱を行ってもよい。この場合例えば、温度T1で加熱する前に、温度T2で所定時間加熱して、単体硫黄を溶融させる工程を実行してもよい。温度T2で加熱する工程を設けることで、単体硫黄を確実に液化させた状態で、温度T1での焼成を行うことが可能となり、固体電解質部材を適切に生成できる。ここでの温度T2は、温度T1より低く、単体硫黄の融点より高い温度であり、例えば115℃以上150℃以下である。
以上のような方法で製造された固体電解質部材は、導電率が、1mS/cm以上であることが好ましく、3mS/cm以上であることがさらに好ましい。導電率がこの数値範囲となることで、固体電解質部材としての性能を適切に保つことができる。
また、以上のような方法で製造された固体電解質部材は、CuKα線を用いたX線回折法で測定した場合以下の式(7)から式(11)のピークが検出されることが好ましい。すなわち、固体電解質部材は、以下の式(7)から式(11)のピークが検出される、Li(より好ましくはLi10GeP12)であることが好ましい。
2θ=17.38°±1.0°・・・(7)
2θ=20.18°±1.0°・・・(8)
2θ=20.44°±1.0°・・・(9)
2θ=26.96°±1.0°・・・(10)
2θ=29.58°±1.0°・・・(11)
以上説明したように、本実施形態に係る固体電解質部材の製造方法は、硫化物系の固体電解質部材の製造方法であって、単体硫黄と非硫化物原料とを出発原料Aに含み、出発原料Aの集合物を準備する準備ステップと、出発原料Aの集合物を加熱して固体電解質部材を生成する生成ステップと、を含む。非硫化物原料は、固体電解質部材を構成する硫黄以外の元素の単体と、固体電解質部材を構成する硫黄以外の元素同士の化合物との少なくとも1つである。非硫化物原料は、不可避的不純物を除き、固体電解質部材を構成する硫黄を除いた元素以外の元素を含まない。
本製造方法においては、出発原料Aの集合物に、単体硫黄と非硫化物原料とを含むため、原料に含まれる硫化物の種類や量を少なくすることが可能となり、出発原料Aが大気中の水分と反応して硫化水素を発生させることを抑制できる。そのため、本製造方法によると、出発原料Aの取扱いや保管を容易にして、固体電解質部材を適切に製造することができる。
また、本製造方法によると、融点の低い単体硫黄を用いるため、固液反応で固体電解質部材を合成することが可能となり、メカニカルミリングが不要となる。そのため、本製造方法によると、短時間で多くの固体電解質部材を製造することが可能となる。
また、準備ステップにおいては、生成した出発原料Aの集合物をX線回折法で測定した場合に単体硫黄と非硫化物原料とのうち、結晶性物質の結晶ピークが検出できるように、単体硫黄と非硫化物原料とを混合して、出発原料Aを生成することが好ましい。本製造方法によると、固液反応で固体電解質部材を製造するため、結晶が残る程度の混合で適切に固体電解質部材を製造できる。そのため、本製造方法によると、混合工程を簡略化して、短時間で多くの固体電解質部材を製造することが可能となる。
また、準備ステップにおいては、非硫化物原料に、固体電解質部材を構成する硫黄以外の全ての元素を含ませて、不可避的不純物を除き、単体硫黄及び非硫化物原料のみを出発原料Aとして、出発原料Aの集合物を生成することが好ましい。固体電解質部材を構成する硫黄以外の全ての元素を、非硫化物原料に含ませることで、硫化物を用いずに、出発原料Aの取扱いや保管をより容易にして、固体電解質部材をより適切に製造することができる。
また、準備ステップにおいては、単体硫黄と、非硫化物原料と、非硫化物原料に含まれる元素以外の元素の硫化物である硫化物原料とを、出発原料Aとする。固体電解質部材を構成する元素のうちの一部の元素の供給源を硫化物原料とした場合であっても、他の元素の供給源を単体硫黄及び非硫化物原料とすることで、原料として用いる硫化物の種類や量を減らして、出発原料Aの取扱いや保管を容易にして、固体電解質部材を適切に製造することができる。
また、生成ステップにおいては、出発原料Aを400℃以上1000℃以下の加熱温度で加熱することが好ましい。この温度範囲で出発原料Aを加熱することで、固体電解質部材を適切に製造することができる。
また、固体電解質部材は、Liで表され、非硫化物原料は、Liの単体と、Mの単体と、Pの単体と、Li、元素M、及びPから選択される少なくとも2つを含む化合物との、少なくとも1つであることが好ましい。ここで、元素Mは、13族、14族及び15族の少なくとも1種の元素であり、a、b、c、dは、0より大きい数字である。また、元素Mは、Si、Ge、及びSnの少なくとも1種の元素であることが好ましい。本製造方法によると、固体電解質部材であるLiを適切に製造できる。
第1実施形態においては、化学式がLiで表される固体電解質部材を製造するものであったが、本開示の製造方法で製造可能な固体電解質部材は、Liに限られない。以降の各実施形態で、Li以外の固体電解質部材の例を説明する。
(第2実施形態)
第2実施形態は、化学式がLiHaで表される固体電解質部材を製造する点で、第1実施形態と異なる。第2実施形態において、第1実施形態と構成が共通する箇所は、説明を省略する。
第2実施形態で製造される固体電解質部材は、化学式がLiHaで表されるものである。ここで、a、b、c、d、eは、0より大きい数字である。
元素Haは、ハロゲン元素であり、より好ましくは、F、Cl、Br、及びIの少なくとも1種の元素である。
第2実施形態で製造される固体電解質部材は、CuKα線を用いたX線回折法で測定した場合、以下の式(12)の位置にピークが検出されることが好ましい。
2θ=29.58°±0.50°・・・(12)
また、第2実施形態で製造される固体電解質部材は、CuKα線を用いたX線回折法で測定した場合に、以下の式(13)の位置にピークが検出されてもよいし、されなくてもよい。すなわち、第2実施形態では、式(13)の位置にピークが検出される固体電解質部材を製造してもよいし、式(13)の位置にピークが検出されない固体電解質部材を製造してもよい。
2θ=27.33°±0.50°・・・(13)
ここで、第2実施形態で製造される固体電解質部材の、CuKα線を用いたX線回折測定における式(12)の位置のピークの回折強度をIとし、CuKα線を用いたX線回折測定における式(13)の位置の回折強度をIとした際に、I/Iの値は、0.50未満であることが好ましい。
第2実施形態でも、単体硫黄と非硫化物原料と硫化物原料とを、出発原料Aを構成する原料とする。第2実施形態においても、硫化物原料は、固体電解質部材を構成する元素(ここではリチウム、元素M、リン、硫黄、及び元素Ha)のうち、硫黄及び非硫化物原料に含まれる元素以外の元素の硫化物である。ただし、硫化物原料は出発原料Aを構成する原料として必須ではない。
第2実施形態では、非硫化物原料として、単体リチウムと、元素Mの単体と、リンの単体と、リチウム、元素M、リン及び元素Haから選択される少なくとも2つを含む化合物との、少なくとも1つを用いることが好ましく、不可避的不純物を除き、リチウム、元素M、リン及び元素Ha以外の元素を含まないことが好ましい。なお、元素Haが複数種類ある場合には、それぞれの元素Haの単体を準備してもよいし、それぞれの元素Haの化合物や、元素Ha同士の化合物を準備してもよい。
第2実施形態においては、上記のように非硫化物原料が第1実施形態と異なる点以外は、第1実施形態と同様の方法で、固体電解質部材を製造してよい。
以上説明したように、第2実施形態においては、製造される固体電解質部材が、LiHaで表され、CuKα線を用いたX線回折測定における2θ=29.58°±0.50°の位置にピークを有し、I/Iの値が0.50未満である。また、非硫化物原料として、Liの単体と、Mの単体と、Pの単体と、Li、M、P、及びHaから選択される少なくとも2つを含む化合物との、少なくとも1つを用いる。第2実施形態においても、出発原料Aの集合物に、単体硫黄と非硫化物原料とを含むため、原料に含まれる硫化物の種類や量を少なくすることが可能となり、出発原料Aの取扱いや保管を容易にして、固体電解質部材を適切に製造することができる。また、本製造方法によると、融点の低い単体硫黄を用いるため、固液反応で固体電解質部材を合成することが可能となり、メカニカルミリングが不要となる。そのため、本製造方法によると、短時間で多くの固体電解質部材を製造することが可能となる。
(第3実施形態)
第3実施形態は、化学式がLiHaで表される固体電解質部材を製造する点で、第1実施形態と異なる。第3実施形態において、第1実施形態と構成が共通する箇所は、説明を省略する。
第3実施形態で製造される固体電解質部材は、化学式がLiHaで表されるものである。ここで、a、b、c、d、e、fは、0より大きい数字である。
元素Haは、ハロゲン元素であり、より好ましくは、F、Cl、Br、及びIの少なくとも1種の元素である。
元素Xは、S以外の16族の元素であり、より好ましくは、O、Se、Teの少なくとも1種の元素である。
第3実施形態で製造される固体電解質部材は、第2実施形態の固体電解質部材と同様に、式(12)の位置にピークが検出されることが好ましい。また、第3実施形態で製造される固体電解質部材は、第2実施形態の固体電解質部材と同様に、式(13)の位置にピークが検出されてもよいし、されなくてもよい。第3実施形態で製造される固体電解質部材は、第2実施形態の固体電解質部材と同様に、I/Iの値が、0.50未満であることが好ましい。
第3実施形態でも、単体硫黄と非硫化物原料と硫化物原料とを、出発原料Aを構成する原料とする。第3実施形態においても、硫化物原料は、固体電解質部材を構成する元素(ここではリチウム、元素M、リン、硫黄、元素X及び元素Ha)のうち、硫黄及び非硫化物原料に含まれる元素以外の元素の硫化物である。ただし、硫化物原料は出発原料Aを構成する原料として必須ではない。
第3実施形態では、非硫化物原料として、単体リチウムと、元素Mの単体と、リンの単体と、元素Xの単体と、リチウム、元素M、リン、元素X及び元素Haから選択される少なくとも2つを含む化合物との、少なくとも1つを用いることが好ましく、不可避的不純物を除き、リチウム、元素M、リン、元素X及び元素Ha以外の元素を含まないことが好ましい。なお、元素Haが複数種類ある場合には、それぞれの元素Haの単体を準備してもよいし、それぞれの元素Haの化合物や、元素Ha同士の化合物を準備してもよい。また、元素Xが複数種類ある場合にも、それぞれの元素Xの単体を準備してもよいし、それぞれの元素Xの化合物や、元素X同士の化合物を準備してもよい。
第3実施形態においては、上記のように非硫化物原料が第1実施形態と異なる点以外は、第1実施形態と同様の方法で、固体電解質部材を製造してよい。
以上説明したように、第3実施形態においては、製造される固体電解質部材が、LiHaで表され、CuKα線を用いたX線回折測定における2θ=29.58°±0.50°の位置にピークを有し、I/Iの値が0.50未満である。また、非硫化物原料として、Liの単体と、Mの単体と、Pの単体と、Xの単体と、Li、M、P、X、及びHaから選択される少なくとも2つを含む化合物との、少なくとも1つを用いる。第3実施形態においても、出発原料Aの集合物に、単体硫黄と非硫化物原料とを含むため、原料に含まれる硫化物の種類や量を少なくすることが可能となり、出発原料Aの取扱いや保管を容易にして、固体電解質部材を適切に製造することができる。また、本製造方法によると、融点の低い単体硫黄を用いるため、固液反応で固体電解質部材を合成することが可能となり、メカニカルミリングが不要となる。そのため、本製造方法によると、短時間で多くの固体電解質部材を製造することが可能となる。
(第3実施形態の他の例)
第3実施形態においては、第1実施形態の固体電解質部材に対して、元素Haと元素Xが導入されたものであったが、元素Haが導入されずに元素Xが導入されるものであってもよい。すなわち、固体電解質部材は、Liで表されるものであってもよい。この場合、a、b、c、d、eは、0より大きい数字である。この例の場合、非硫化物原料として、単体リチウムと、元素Mの単体と、リンの単体と、元素Xの単体と、リチウム、元素M、リン、元素Xから選択される少なくとも2つを含む化合物との、少なくとも1つを用いることが好ましく、不可避的不純物を除き、リチウム、元素M、リン、及び元素X以外の元素を含まないことが好ましい。この点以外は、第3実施形態と重複するため、説明を省略する。
(第4実施形態)
第4実施形態は、Argyrodite型結晶構造の結晶相を有し、化学式がLiHaで表される固体電解質部材を製造する点で、第1実施形態と異なる。第4実施形態において、第1実施形態と構成が共通する箇所は、説明を省略する。
第4実施形態で製造される固体電解質部材は、Argyrodite型結晶構造の結晶相を有し、化学式がLiHaで表されるものである。ここで、a、b、c、dは、0より大きい数字である。
元素Haは、ハロゲン元素であり、より好ましくは、F、Cl、Br、及びIの少なくとも1種の元素である。
第4実施形態でも、単体硫黄と非硫化物原料と硫化物原料とを、出発原料Aを構成する原料とする。第4実施形態においても、硫化物原料は、固体電解質部材を構成する元素(ここではリチウム、リン、硫黄、及び元素Ha)のうち、硫黄及び非硫化物原料に含まれる元素以外の元素の硫化物である。ただし、硫化物原料は出発原料Aを構成する原料として必須ではない。
第4実施形態では、非硫化物原料として、単体リチウムと、リンの単体と、リチウム、リン及び元素Haから選択される少なくとも2つを含む化合物との、少なくとも1つを用いることが好ましく、不可避的不純物を除き、リチウム、リン及び元素Ha以外の元素を含まないことが好ましい。なお、元素Haが複数種類ある場合には、それぞれの元素Haの単体を準備してもよいし、それぞれの元素Haの化合物や、元素Ha同士の化合物を準備してもよい。
第4実施形態においては、上記のように非硫化物原料が第1実施形態と異なる点以外は、第1実施形態と同様の方法で、固体電解質部材を製造してよい。
以上説明したように、第4実施形態においては、製造される固体電解質部材が、Argyrodite型結晶構造の結晶相を有し、LiHaで表される。また、非硫化物原料として、Liの単体と、Pの単体と、Li、P、及びHaから選択される少なくとも2つを含む化合物との、少なくとも1つを用いる。第4実施形態においても、出発原料Aの集合物に、単体硫黄と非硫化物原料とを含むため、原料に含まれる硫化物の種類や量を少なくすることが可能となり、出発原料Aの取扱いや保管を容易にして、固体電解質部材を適切に製造することができる。また、本製造方法によると、融点の低い単体硫黄を用いるため、固液反応で固体電解質部材を合成することが可能となり、メカニカルミリングが不要となる。そのため、本製造方法によると、短時間で多くの固体電解質部材を製造することが可能となる。
(第5実施形態)
第5実施形態は、Argyrodite型結晶構造の結晶相を有し、化学式がLiHaで表される固体電解質部材を製造する点で、第1実施形態と異なる。第5実施形態において、第1実施形態と構成が共通する箇所は、説明を省略する。
第5実施形態で製造される固体電解質部材は、Argyrodite型結晶構造の結晶相を有し、化学式がLiHaで表されるものである。ここで、a、b、c、d、eは、0より大きい数字である。
元素Haは、ハロゲン元素であり、より好ましくは、F、Cl、Br、及びIの少なくとも1種の元素である。
元素Xは、S以外の16族の元素であり、より好ましくは、O、Se、Teの少なくとも1種の元素である。
第5実施形態でも、単体硫黄と非硫化物原料と硫化物原料とを、出発原料Aを構成する原料とする。第5実施形態においても、硫化物原料は、固体電解質部材を構成する元素(ここではリチウム、リン、硫黄、元素X及び元素Ha)のうち、硫黄及び非硫化物原料に含まれる元素以外の元素の硫化物である。ただし、硫化物原料は出発原料Aを構成する原料として必須ではない。
第5実施形態では、非硫化物原料として、単体リチウムと、リンの単体と、元素Xの単体と、リチウム、リン、元素X及び元素Haから選択される少なくとも2つを含む化合物との、少なくとも1つを用いることが好ましく、不可避的不純物を除き、リチウム、リン及び元素Ha以外の元素を含まないことが好ましい。なお、元素Haが複数種類ある場合には、それぞれの元素Haの単体を準備してもよいし、それぞれの元素Haの化合物や、元素Ha同士の化合物を準備してもよい。また、元素Xが複数種類ある場合にも、それぞれの元素Xの単体を準備してもよいし、それぞれの元素Xの化合物や、元素X同士の化合物を準備してもよい。
第5実施形態においては、上記のように非硫化物原料が第1実施形態と異なる点以外は、第1実施形態と同様の方法で、固体電解質部材を製造してよい。
以上説明したように、第5実施形態においては、製造される固体電解質部材が、Argyrodite型結晶構造の結晶相を有し、LiHaで表される。また、非硫化物原料として、Liの単体と、Pの単体と、Xの単体と、Li、P、X、及びHaから選択される少なくとも2つを含む化合物との、少なくとも1つを用いる。第5実施形態においても、出発原料Aの集合物に、単体硫黄と非硫化物原料とを含むため、原料に含まれる硫化物の種類や量を少なくすることが可能となり、出発原料Aの取扱いや保管を容易にして、固体電解質部材を適切に製造することができる。また、本製造方法によると、融点の低い単体硫黄を用いるため、固液反応で固体電解質部材を合成することが可能となり、メカニカルミリングが不要となる。そのため、本製造方法によると、短時間で多くの固体電解質部材を製造することが可能となる。
(第6実施形態)
第6実施形態は、空間群Pnmaの結晶構造を持ち、CuKα線を用いたX線回折法で測定すると、結晶ピークとして以下の式(14)から式(17)のピークが検出され、化学式がLiで表される固体電解質部材を製造する点で、第1実施形態と異なる。第6実施形態において、第1実施形態と構成が共通する箇所は、説明を省略する。
2θ=17.01±0.50・・・(14)
2θ=18.50±0.50・・・(15)
2θ=25.31±0.50・・・(16)
2θ=26.23±0.50・・・(17)
第6実施形態で製造される固体電解質部材は、化学式がLiで表されるものである。ここで、a、b、cは、0より大きい数字である。
第6実施形態でも、単体硫黄と非硫化物原料と硫化物原料とを、出発原料Aを構成する原料とする。第6実施形態においても、硫化物原料は、固体電解質部材を構成する元素(ここではリチウム、元素M、及び硫黄)のうち、硫黄及び非硫化物原料に含まれる元素以外の元素の硫化物である。ただし、硫化物原料は出発原料Aを構成する原料として必須ではない。
第6実施形態では、非硫化物原料として、単体リチウムと、元素Mの単体と、リチウム及び元素Mから選択される少なくとも2つを含む化合物との、少なくとも1つを用いることが好ましく、不可避的不純物を除き、リチウム及び元素M以外の元素を含まないことが好ましい。
第6実施形態においては、上記のように非硫化物原料が第1実施形態と異なる点以外は、第1実施形態と同様の方法で、固体電解質部材を製造してよい。
以上説明したように、第6実施形態においては、製造される固体電解質部材が、Liで表される。また、非硫化物原料として、Liの単体と、Mの単体と、Li及びMを含む化合物との、少なくとも1つを用いる。第6実施形態においても、出発原料Aの集合物に、単体硫黄と非硫化物原料とを含むため、原料に含まれる硫化物の種類や量を少なくすることが可能となり、出発原料Aの取扱いや保管を容易にして、固体電解質部材を適切に製造することができる。また、本製造方法によると、融点の低い単体硫黄を用いるため、固液反応で固体電解質部材を合成することが可能となり、メカニカルミリングが不要となる。そのため、本製造方法によると、短時間で多くの固体電解質部材を製造することが可能となる。
(実施例)
次に、実施例について説明する。実施例においては、出発原料Aの種類を異ならせて固体電解質部材を生成し、固体電解質部材の性能として、導電率を測定した。表1は、実施例1-8の原料の種類を示す表である。
Figure 0007251562000001
(実施例1)
実施例1では、Li原料として、非硫化物原料である単体リチウムを用い、M原料として、非硫化物原料である単体スズを用い、P原料として、非硫化物原料である単体リンを用い、S原料として、単体硫黄を用いた。実施例1では、アルゴン雰囲気で露点がー70℃以下のグローブボックス内で、単体リチウムと、単体スズと、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、色が均一となる程度にメノウ乳鉢で5分混合してペレット状に成形して、出発原料の集合体を生成した。ここでは、単体リチウムを0.22g、単体スズを0.37g、単体リンを0.20g、単体硫黄を1.21g混合した。そして、出発原料を炉内に設置し、アルゴン雰囲気で炉内を560℃で加熱して保持した。ここでの保持時間は、6時間とした。その後、1℃/minで冷却して、固体電解質部材を得た。
(実施例2)
実施例2では、Li原料として、非硫化物原料である単体リチウムを用い、M原料として、硫化物原料である硫化スズを用い、P原料として、硫化物原料である硫化リンを用い、S原料として、単体硫黄を用いた。ここでは、単体リチウムを0.22g、硫化スズを0.58g、硫化リンを0.70g、単体硫黄を0.50g混合した。他の製造条件は、実施例1と同じである。
(実施例3)
実施例3では、Li原料として、硫化物原料である硫化リチウムを用い、M原料として、非硫化物原料である単体スズを用い、P原料として、硫化物原料である硫化リンを用い、S原料として、単体硫黄を用いた。ここでは、硫化リチウムを0.72g、単体スズを0.37g、硫化リンを0.70g、単体硫黄を0.21g混合した。他の製造条件は、実施例1と同じである。
(実施例4)
実施例4では、Li原料として、硫化物原料である硫化リチウムを用い、M原料として、硫化物原料である硫化スズを用い、P原料として、非硫化物原料である単体リンを用い、S原料として、単体硫黄を用いた。ここでは、硫化リチウムを0.72g、硫化スズを0.58g、単体リンを0.20g、単体硫黄を0.70g混合した。他の製造条件は、実施例1と同じである。
(実施例5)
実施例5では、Li原料として、硫化物原料である硫化リチウムを用い、M原料として、非硫化物原料である単体スズを用い、P原料として、非硫化物原料である単体リンを用い、S原料として、単体硫黄を用いた。ここでは、硫化リチウムを0.72g、単体スズを0.37g、単体リンを0.20g、単体硫黄を0.71g混合した。他の製造条件は、実施例1と同じである。
(実施例6)
実施例6では、Li原料として、硫化物原料である硫化リチウムを用い、M原料として、非硫化物原料である単体スズを用い、P原料として、非硫化物原料である単体リンを用い、S原料として、単体硫黄を用いた。ここでは、硫化リチウムを0.72g、単体スズを0.37g、単体リンを0.20g、単体硫黄を0.71g混合した。また、炉内を560℃で加熱する際の雰囲気を、硫化水素雰囲気とした。他の製造条件は、実施例1と同じである。
(実施例7)
実施例7では、Li原料として、硫化物原料である硫化リチウムを用い、M原料として、非硫化物原料である単体ケイ素を用い、P原料として、非硫化物原料である単体リンを用い、S原料として、単体硫黄を用いた。ここでは、硫化リチウムを0.84g、単体ケイ素を0.10g、単体リンを0.23g、単体硫黄を0.83g混合した。他の製造条件は、実施例1と同じである。
(実施例8)
実施例8では、Li原料として、硫化物原料である硫化リチウムを用い、M原料として、非硫化物原料である単体ゲルマニウムを用い、P原料として、非硫化物原料である単体リンを用い、S原料として、単体硫黄を用いた。ここでは、硫化リチウムを0.78g、単体ゲルマニウムを0.25g、単体リンを0.21g、単体硫黄を0.76g混合した。他の製造条件は、実施例1と同じである。実施例1-8の固体電解質部材は、第1実施形態のLiで表される固体電解質部材に相当する。
表2は、実施例9-13の原料の種類を示す表である。
Figure 0007251562000002
(実施例9)
実施例9では、非硫化物原料としての単体ケイ素、単体リン、及び塩化リチウムを用い、硫化物原料として硫化リチウムを用い、さらに単体硫黄を用いた。実施例9では、アルゴン雰囲気で露点が-70℃以下のグローブボックス内で、単体ケイ素、単体リン、塩化リチウム、硫化リチウム及び単体硫黄を、大気中で、所望の組成となるように秤量し、色が均一となる程度にメノウ乳鉢で5分混合してペレット状に成形して、出発原料の集合体を生成した。ここでは、単体硫黄を0.83g、単体ケイ素を0.18g、単体リンを0.16g、塩化リチウムを0.05g、硫化リチウムを0.78g混合して、出発原料とした。そして、出発原料を炉内に設置し、アルゴン雰囲気で炉内を560℃で加熱して保持した。ここでの保持時間は、6時間とした。その後、1℃/minで冷却して、固体電解質部材を得た。実施例9の固体電解質部材は、第2実施形態の例の、LiHaで表される固体電解質部材に相当する。
(実施例10)
実施例10では、非硫化物原料としての単体ケイ素、単体リン、塩化リチウム及びテルル化リチウムを用い、硫化物原料として硫化リチウムを用い、さらに単体硫黄を用いた。ここでは、単体硫黄を0.79g、単体ケイ素を0.17g、単体リンを0.16g、塩化リチウムを0.04g、テルル化リチウムを0.15g、硫化リチウムを0.69g混合して、出発原料とした。他の製造条件は、実施例10と同じである。実施例10の固体電解質部材は、第3実施形態の他の例の、Liで表される固体電解質部材に相当する。
(実施例11)
実施例11では、非硫化物原料としての単体リン、及び塩化リチウムを用い、硫化物原料として硫化リチウムを用い、さらに単体硫黄を用いた。ここでは、単体硫黄を0.60g、単体リンを0.23g、塩化リチウムを0.32g、硫化リチウムを0.86g混合して、出発原料とした。他の製造条件は、実施例10と同じである。実施例11の固体電解質部材は、第4実施形態の、LiHaで表される固体電解質部材に相当する。
(実施例12)
実施例12では、非硫化物原料としての単体リン、塩化リチウム及びテルル化リチウムを用い、硫化物原料として硫化リチウムを用い、さらに単体硫黄を用いた。ここでは、単体硫黄を0.57g、単体リンを0.22g、塩化リチウムを0.23g、テルル化リチウムを0.13g、硫化リチウムを0.86g混合して、出発原料とした。他の製造条件は、実施例10と同じである。実施例12の固体電解質部材は、第5実施形態の、LiHaで表される固体電解質部材に相当する。
(実施例13)
実施例13では、非硫化物原料としての単体スズ及び単体ヒ素を用い、硫化物原料として硫化リチウムを用い、さらに単体硫黄を用いた。ここでは、単体硫黄を0.50g、単体スズを0.74g、単体ヒ素を0.09g、硫化リチウムを0.66g混合して、出発原料とした。他の製造条件は、実施例10と同じである。実施例13の固体電解質部材は、2種類のM元素を使用した第6実施形態の、Liで表される固体電解質部材に相当する。
Figure 0007251562000003
表3は、比較例1-2の原料の種類を示す表である。
(比較例1)
比較例1では、原料に非硫化物原料及び単体硫黄を用いず、硫化物原料である硫化リチウムを用い、硫化スズ、硫化リンのみを用いた。ここでは、硫化リチウムを0.72g、硫化スズを0.58g、硫化リンを0.70g混合した。他の製造条件は、実施例1と同じである。
(比較例2)
比較例2では、原料に非硫化物原料及び単体硫黄を用いず、硫化物原料である硫化リチウムを用い、硫化スズ、硫化リンのみを用いた。ここでは、硫化リチウムを0.72g、硫化スズを0.58g、硫化リンを0.70g混合した。また、混合条件は、遊星型ボールミルを使用し400rpmの条件で24時間でのメカニカルミリングとした。他の製造条件は、比較例1と同じである。
(測定結果)
以上のようにして得られた固体電解質部材を、アルゴン雰囲気中のグローブボックス内で取り出した後、メノウ乳鉢で粉砕し、SUS製の導電率測定用セルを使用して、Biologic社製ポテンショ/ガルバノスタットSP-300で交流インピーダンス測定を実施して、導電率を測定した。測定条件は、25℃で、充填量0.3gの資料に360MPaの圧力を印加した状態で、1Hz~1MHzの測定範囲とした。それぞれの導電率の測定結果を、表1及び表2に示す。
表1、2に示すように、実施例における導電率は、1mS/cm以上となり、単体硫黄と非硫化物原料とを出発原料に含ませた場合にも、適切な導電率となる固体電解質部材を製造できることがわかった。また、非硫化物原料を用いることで、原料に含まれる硫化物の種類や量を少なくすることができ、出発原料の取り扱いの困難性を解消できる。一方、比較例においては、非硫化物原料を用いないため、原料に含まれる硫化物の種類や量を少なくすることができず、出発原料の取り扱いの困難性を解消できない。硫化物は、それぞれ、大気中の水分と反応して硫化水素を発生させるため、原料としての取り扱いが困難となる。そのため使用する硫化物の種類を減らすことも、製造上利点がある。例えば、比較例では、硫化物原料(単体硫黄以外の硫化物)が3種類であるのに対し、実施例1では、硫化物原料を用いておらず、実施例2-4では、硫化物原料の種類が2種類であり、実施例5-13では、硫化物原料の種類が1種類となっているため、実施例の方が製造上有利となる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態の内容により実施形態が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
10 炉
12 加熱部
A 出発原料
S10 準備ステップ
S12 生成ステップ

Claims (12)

  1. 硫化物系の固体電解質部材の製造方法であって、
    単体硫黄と、前記固体電解質部材を構成する硫黄以外の元素の単体、及び前記固体電解質部材を構成する硫黄以外の元素同士の化合物の少なくとも1つである非硫化物原料と、を出発原料に含み、前記出発原料の集合物を準備する準備ステップと、
    前記出発原料の集合物を加熱して前記固体電解質部材を生成する生成ステップと、
    を含み、
    前記非硫化物原料は、不可避的不純物を除き、前記固体電解質部材を構成する硫黄を除いた元素以外の元素を含まず、
    前記準備ステップにおいては、不活性ガス雰囲気中で、せん断方向に印加される荷重を0.1N/mm以下として、前記出発原料が機械的及び化学的変化を伴わないように前記出発原料を混合することで、前記出発原料の集合物を得
    前記生成ステップでは、前記出発原料の集合物を、単体硫黄の融点より高い第1加熱温度で、所定時間加熱した後、前記第1加熱温度より高い第2加熱温度で加熱する、
    固体電解質部材の製造方法。
  2. 前記準備ステップにおいては、
    前記非硫化物原料に、前記固体電解質部材を構成する硫黄以外の全ての元素を含ませて、
    不可避的不純物を除き、前記単体硫黄及び前記非硫化物原料のみを前記出発原料として、前記出発原料の集合物を生成する、請求項1に記載の固体電解質部材の製造方法。
  3. 前記準備ステップにおいては、
    前記単体硫黄と、
    前記非硫化物原料と、
    前記非硫化物原料に含まれる元素以外の元素の硫化物である硫化物原料と、を、
    出発原料とする、請求項1に記載の固体電解質部材の製造方法。
  4. 前記生成ステップにおいては、前記第2加熱温度は、400℃以上1000℃以下である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の固体電解質部材の製造方法。
  5. 前記固体電解質部材は、Liで表され、
    前記非硫化物原料は、Liの単体と、Mの単体と、Pの単体と、Li、M、及びPから選択される少なくとも2つを含む化合物との、少なくとも1つである、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の固体電解質部材の製造方法。
    ただし、Mは、13族、14族及び15族の少なくとも1種の元素であり、a、b、c、dは、0より大きい数字である。
  6. 前記固体電解質部材は、
    LiHaで表され、
    CuKα線を用いたX線回折測定における2θ=29.58°±0.50°の位置にピークを有し、
    CuKα線を用いたX線回折測定における2θ=29.58°±0.50°の位置のピークの回折強度をIとし、CuKα線を用いたX線回折測定における2θ=27.33°±0.50°の回折強度をIとした際に、I/Iの値が0.50未満であり、
    前記非硫化物原料は、Liの単体と、Mの単体と、Pの単体と、Li、M、P及びHaから選択される少なくとも2つを含む化合物との、少なくとも1つである、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の固体電解質部材の製造方法。
    ただし、Mは、13族、14族及び15族の少なくとも1種の元素であり、HaはF、Cl、Br、Iの少なくとも1種の元素であり、a、b、c、d、eは、0より大きい数字である。
  7. 前記固体電解質部材は、
    LiHaで表され、
    CuKα線を用いたX線回折測定における2θ=29.58°±0.50°の位置にピークを有し、
    CuKα線を用いたX線回折測定における2θ=29.58°±0.50°の位置のピークの回折強度をIとし、CuKα線を用いたX線回折測定における2θ=27.33°±0.50°の回折強度をIとした際に、I/Iの値が0.50未満であり、
    前記非硫化物原料は、Liの単体と、Mの単体と、Pの単体と、Xの単体と、Li、M、P、X及びHaから選択される少なくとも2つを含む化合物との、少なくとも1つである、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の固体電解質部材の製造方法。
    ただし、Mは、13族、14族及び15族の少なくとも1種の元素であり、XはO、Se、Teの少なくとも1種の元素であり、HaはF、Cl、Br、Iの少なくとも1種の元素であり、a、b、c、d、e、fは、0より大きい数字である。
  8. Mは、Si、Ge、及びSnの少なくとも1種の元素である、請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の固体電解質部材の製造方法。
  9. 前記固体電解質部材は、Argyrodite型結晶構造の結晶相を有し、LiHaで表され、
    前記非硫化物原料は、Liの単体と、Pの単体と、Li、P及びHaから選択される少なくとも2つを含む化合物との、少なくとも1つである、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の固体電解質部材の製造方法。
    ただし、HaはF、Cl、Br、Iの少なくとも1種の元素であり、a、b、c、dは、0より大きい数字である。
  10. 前記固体電解質部材は、Argyrodite型結晶構造の結晶相を有し、LiHaで表され、
    前記非硫化物原料は、Liの単体と、Pの単体と、Xの単体と、Li、P、X及びHaから選択される少なくとも2つを含む化合物との、少なくとも1つである、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の固体電解質部材の製造方法。
    ただし、XはO、Se、Teの少なくとも1種の元素であり、HaはF、Cl、Br、Iの少なくとも1種の元素であり、a、b、c、dは、0より大きい数字である。
  11. 前記固体電解質部材は、Liで表され、空間群Pnmaの結晶構造を持ち、CuKα線を用いたX線回折法で測定すると、結晶ピークとして以下の式(1)から式(4)のピークが検出され、前記非硫化物原料は、Liの単体と、Mの単体と、Li及びMを含む化合物との、少なくとも1つである、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の固体電解質部材の製造方法。
    2θ=17.01±0.50・・・(1)
    2θ=18.50±0.50・・・(2)
    2θ=25.31±0.50・・・(3)
    2θ=26.23±0.50・・・(4)
    ただし、Mは、13族、14族及び15族の少なくとも1種の元素であり、a、b、cは、0より大きい数字である。
  12. 前記準備ステップにおいては、
    生成した前記出発原料の集合物をX線回折法で測定した場合に、
    前記単体硫黄と前記非硫化物原料とのうち、結晶性物質の結晶ピークが検出できるように、前記単体硫黄と前記非硫化物原料とを混合して、前記出発原料の集合物を生成する、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の固体電解質部材の製造方法。
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