JP2021134102A - 固体電解質部材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】固体電解質部材を適切に製造する。【解決手段】固体電解質部材の製造方法は、LiaMbPcSdで表される固体電解質部材の製造方法であって、単体、酸化物、水酸化物、窒化物、炭化物、リン化物、炭酸塩、及び硫酸塩から選択される1以上の物質であって、Li、M、P及びSを含む出発原料を準備する準備ステップS10と、出発原料に硫化水素を供給して加熱することにより、固体電解質部材を生成する生成ステップと、を含む。Mは、13族、14族及び15族の少なくとも1種の元素であり、a、b、c、dは、1以上の数字である。【選択図】図1
Description
本発明は、固体電解質部材の製造方法に関する。
リチウム電池の固体電解質として、硫化物系の固体電解質が知られている。特許文献1−3には、Li2SやP2S5などの硫化物を出発原料として硫化物系の固体電解質部材を製造する旨が記載されている。
しかし、Li2SやP2S5などの硫化物は、大気中の水分と反応して硫化水素を発生させるため、取扱いや保管が困難であり、保管などの際に専用の設備を設ける必要などが生じる。そのため、固体電解質部材の製造には改善の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、固体電解質部材を適切に製造可能な固体電解質部材の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る固体電解質部材の製造方法は、LiaMbPcSdで表される固体電解質部材の製造方法であって、単体、酸化物、水酸化物、窒化物、炭化物、リン化物、炭酸塩、及び硫酸塩から選択される1以上の物質であって、Li、M、P及びSを含む出発原料を準備する準備ステップと、前記出発原料に硫化水素を供給して加熱することにより、前記固体電解質部材を生成する生成ステップと、を含む。ただし、Mは、13族、14族及び15族の少なくとも1種の元素であり、a、b、c、dは、1以上の数字である。
本発明によれば、固体電解質部材を適切に製造することができる。
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
図1は、本実施形態に係る固体電解質部材の製造方法を示すフローチャートである。本実施形態で製造される固体電解質部材は、化学式がLiaMbPcSdで表される。ここで、a、b、c、dは、1以上の数字である。元素Mは、13族、14族及び15族の少なくとも1種の元素である。本実施形態では、元素Mは、Si及びSnの少なくとも1種であることが好ましい。本実施形態に係る固体電解質部材は、1種類の元素Mを含むが、複数種類の元素Mを含んでもよい。このように、本実施形態に係る固体電解質部材は、リチウム、元素M、リン、及び硫黄を含んだ、硫化物系の固体電解質である。本実施形態に係る固体電解質部材は、例えばリチウム電池などに用いられる。
本実施形態の製造方法においては、最初に、固体電解質部材の原料となる出発原料Aを準備する。出発原料Aは、単体、酸化物、水酸化物、窒化物、炭化物、リン化物、炭酸塩、及び硫酸塩から選択される1以上の物質であって、Li、元素M、P、及びSを含む。出発原料Aは、Liの硫化物、元素Mの硫化物、及びPの硫化物を含まない。なお、ここでの出発原料とは、固体電解質部材を生成する工程の途中に生成される中間生成物ではなく、固体電解質部材を生成する工程を開始する前の状態の原料を指す。さらに言えば、ここでの出発原料とは、後述の炉10内に収納する前の状態の原料を指す。
本実施形態においては、図1に示すように、各種原料を混合して、出発原料Aを生成する(ステップS10;準備ステップ)。本実施形態では、原料として、Li原料とM原料とP原料とS原料とを準備して、Li原料とM原料とP原料とS原料とを混合して、出発原料Aを生成する。すなわち、出発原料Aは、Li原料とM原料とP原料とS原料との混合物であるといえる。なお、出発原料Aは、すなわちLi原料、M原料、P原料及びS原料は、粒状又は粉体状であることが好ましいが、それに限られない。
Li原料は、リチウムを含む物質である。具体的には、Li原料は、リチウム単体、リチウムの酸化物、リチウムの水酸化物、リチウムの窒化物、リチウムの炭化物、リチウムの炭酸塩、及びリチウムの硫酸塩から選択される1以上の物質であることが好ましい。ここで、リチウム単体とは、Liであり、リチウムの酸化物とは、酸化リチウム(Li2O)であり、リチウムの水酸化物とは、水酸化リチウム(LiOH)であり、リチウムの窒化物とは、窒化リチウム(Li3N)であり、リチウムの炭化物とは、炭化リチウム(C6Li)であり、リチウムの炭酸塩とは、炭酸リチウム(LiCO3)であり、リチウムの硫酸塩とは、硫酸リチウム(Li2SO4)である。さらにいえば、Li原料は、水酸化リチウム、酸化リチウム、窒化リチウム、炭酸リチウム、及び硫酸リチウムから選択される1以上の物質であることがより好ましい。また、Li原料は、Sを含まず、言い換えれば、硫化リチウムを含まない。ここでの「含まない」とは、完全に含まないことに限られず、不可避的不純物として含まれることも許容する。すなわち例えば、Li原料は、不可避的不純物として、Sを含んでもよい。以降でも、「含まない」の意味は、同様に、不可避的不純物として含まれることが許容される。
M原料は、元素Mを含む物質である。具体的には、M原料は、元素Mの単体、元素Mの酸化物、元素Mの窒化物、元素Mの炭化物、及び元素Mのリン化物から選択される1以上の物質であることが好ましい。例えば元素MがSiである場合、元素Mの単体とは、金属ケイ素(Si)であり、元素Mの酸化物とは、酸化ケイ素(SiO2)であり、元素Mの窒化物とは、窒化ケイ素(Si3N4)であり、元素Mの炭化物とは、炭化ケイ素(SiC)であり、元素Mのリン化物とは、リン化ケイ素(Si3P4)である。例えば元素MがSnである場合、元素Mの単体とは、金属スズ(Sn)であり、元素Mの酸化物とは、酸化スズ(SnO、SnO2、及びSnO3の少なくとも1つ)であり、元素Mの窒化物とは、窒化スズ(Sn3N4、及びSnNの少なくとも1つ)であり、元素Mの炭化物とは、炭化スズ(SnC)であり、元素Mのリン化物とは、リン化スズ(SnP3、及びSn3P4の少なくとも1つ)である。さらにいえば、M原料は、金属スズ、酸化スズ、リン化スズ、金属ケイ素、炭化ケイ素、及び窒化ケイ素から選択される1以上の物質であることがより好ましい。また、M原料は、Sを含まず、言い換えれば、元素Mの硫化物を含まない。
P原料は、Pを含む物質である。具体的には、P原料は、単体リン(P)であることが好ましい。P原料は、Sを含まず、言い換えれば、硫化リンを含まない。また、P原料は、元素Mのリン化物であってもよい。
S原料は、Sを含む物質である。具体的には、S原料は、単体硫黄(S)であることが好ましい。
このように、準備ステップにおいては、Li原料と、M原料と、P原料と、S原料とを準備する。Li原料は、元素M及びPを含まないことが好ましく、M原料は、Liを含まないことが好ましく、P原料は、Li及び元素Mを含まないことが好ましく、S原料は、Li、元素M及びPを含まないことが好ましい。すなわち、本実施形態においては、固体電解質部材に含まれる元素ごとに、すなわちLi、元素M、P及びS毎に、それぞれ個別に原料を準備する。
準備ステップにおいては、Li原料とM原料とP原料とS原料とを、製造される固体電解質部材の組成となるような重量比で混合して、出発原料Aとする。本実施形態においては、Li原料とM原料とP原料とS原料とを、大気雰囲気中で混合するが、それに限られず、例えばアルゴンや窒素などの不活性ガス雰囲気中で混合してもよい。また、本実施形態においては、混合したLi原料とM原料とP原料とS原料とを、すなわち出発原料Aを、押し固めてペレット状に成形する。ただし、出発原料Aは、ペレット状に成形されることに限られない。
出発原料Aを生成したら、出発原料Aに硫化水素を供給して加熱することにより、出発原料Aを反応させて、固体電解質部材を生成する。具体的には、図1に示すように、出発原料Aに硫化水素を連続的に供給しながら、第1温度としての温度T1で加熱する(ステップS12;第1生成ステップ)。図2は、固体電解質部材を生成する設備の模式図である。図2に示すように、炉10は、出発原料Aを加熱して固体電解質部材を生成するための炉である。炉10は、加熱部12、供給管14及び排気管17が設けられている。加熱部12は、炉10内を加熱する熱源である。供給管14は、炉10内に接続され、炉10内に硫化水素を供給するための管である。供給管14には、弁16が設けられている。排気管17は、炉10に接続され、炉10内の気体を排出するための管である。排気管17には、弁18が設けられている。なお、図2の構造は一例であり、固体電解質部材を生成する設備は、図2の構造に限られない。
第1生成ステップにおいては、炉10内に出発原料Aを収納する。そして、出発原料Aが収納された炉10内を加熱して温度T1に保持しつつ、炉10内に硫化水素を連続的に供給する。すなわち、第1生成ステップにおいては、出発原料Aが収納された炉10内を加熱部12で加熱して温度T1に到達させ、温度T1のまま保持する。そして、弁16を開状態として、供給管14から、温度T1に保持された炉10内に、硫化水素を連続的に供給する。これにより、出発原料Aは、温度T1で保持されつつ、硫化水素が連続的に供給される。出発原料A中のLi原料は、硫化水素と反応して、中間生成物であるLiの硫化物が生成される。ここで、温度T1は、100℃以上900℃以下であることが好ましく、150℃以上230℃以下であることがさらに好ましい。温度T1を100℃以上900℃以下とすることで、Li原料に含まれるLiを、硫化水素と適切に反応させて、中間生成物であるLiの硫化物を適切に生成できる。また、出発原料Aを温度T1で保持しながら硫化水素を連続的に供給する時間は、1時間以上24時間以下であることが好ましく、3時間以上24時間以下であることがより好ましい。温度T1で保持しながら硫化水素を連続的に供給する時間をこの範囲とすることで、Li原料及びM原料、P原料に含まれる元素Li及びM、Pを硫化水素と適切に反応させて、中間生成物であるLiの硫化物、元素Mの硫化物、及びPの硫化物を適切に生成できる。
なお、出発原料Aを温度T1で保持している際の、単位時間当たりの硫化水素の供給量は、製造される固体電解質部材の重量及び組成と、硫化水素を連続的に供給する時間とに応じて設定してよい。また、本実施形態では、出発原料Aを温度T1で保持しながら、硫化水素を連続的に供給するが、硫化水素の供給を連続的に行うことに限られない。例えば、出発原料Aに、断続的に(所定の時間毎に)硫化水素を供給してもよいし、出発原料Aを、硫化水素の雰囲気下で温度T1に保持してもよい。
次に、図1に示すように、第1生成ステップを経た出発原料Aを、硫化水素雰囲気下で密閉しつつ、第2温度としての温度T2で加熱することで、固体電解質部材が生成される(ステップS14;第2生成ステップ)。第2生成ステップでは、炉10内への硫化水素の供給を停止して、炉10内を外部から密閉する。例えば、弁16を閉状態として、供給管14から炉10内への硫化水素の供給を停止する。これにより、炉10内は、これまで供給されていた硫化水素の雰囲気下で保持される。そして、炉10内の温度を温度T2に変化させて、温度T2のまま保持する。温度T1で保持されながら硫化水素が連続的に供給された出発原料Aは、すなわち中間生成物であるLiの硫化物、元素Mの硫化物、及びPの硫化物は、硫化水素の雰囲気下において温度T2で保持されて、反応することによって、LiaMbPcSdで表される固体電解質部材となる。ここで、温度T2は、温度T1と異なる温度である。温度T2は、温度T1より高い温度であることが好ましい。具体的には、温度T2は、230℃以上900℃以下であることが好ましく、500℃以上700℃以下であることがさらに好ましい。温度T2をこの数値範囲とすることで、中間生成物であるLiの硫化物、元素Mの硫化物、及びPの硫化物を適切に反応させて、固体電解質部材を適切に生成できる。また、温度T1で保持した後の出発原料Aを、硫化水素の雰囲気下で温度T2に保持する時間は、1時間以上48時間以下であることが好ましく、1時間以上24時間以下であることがより好ましい。硫化水素の雰囲気下で温度T2に保持する時間をこの数値範囲とすることで、中間生成物であるLiの硫化物、元素Mの硫化物、及びPの硫化物を適切に反応させて、固体電解質部材を適切に生成できる。
このように、本製造方法では、出発原料Aを炉10内に収納したら、出発原料Aを炉10内から取り出すことなく、Li、元素M、及びPの硫化物(中間生成物)を経て、固体電解質部材を生成させる。言い換えれば、本製造方法では、出発原料Aから生成されたLi、元素M、及びPの硫化物(中間生成物)を炉10内に保持したまま、すなわち炉10から外部に取り出さずに、第2生成ステップを実行して、固体電解質部材を生成する。すなわち、出発原料Aから生成されたLi、元素M、及びPの硫化物(中間生成物)は、大気中に晒されずに、硫化水素雰囲気中で密閉されたまま反応して、固体電解質部材となる。
以上のような方法で製造された固体電解質部材は、導電率が、1mS/cm以上であることが好ましく、3mS/cm以上であることがさらに好ましい。導電率がこの数値範囲となることで、固体電解質部材としての性能を適切に保つことができる。
以上説明したように、本実施形態に係る、LiaMbPcSdで表される固体電解質部材の製造方法は、準備ステップと、生成ステップとを含む。準備ステップにおいては、出発原料Aを準備する。出発原料Aは、単体、酸化物、水酸化物、窒化物、炭化物、リン化物、炭酸塩、及び硫酸塩から選択される1以上の物質であって、Li、元素M、P及びSを含む。生成ステップにおいては、出発原料Aに硫化水素を供給して加熱することにより、固体電解質部材を生成する。ここで、LiaMbPcSdで表される硫化物系の固体電解質部材を製造する際には、出発原料として、Liの硫化物、元素Mの硫化物、及びPの硫化物が用いられる場合がある。しかし、これらの硫化物は、大気中の水分と反応して硫化水素を発生させるため、取扱いや保管が困難となる。それに対し、本実施形態の製造方法では、Li、元素M、P及びSを含むが硫化物ではない出発原料Aを準備して、その出発原料Aを硫化水素と反応させて、固体電解質部材を製造する。本実施形態の製造方法によると、硫化物ではない出発原料Aを用いるため、出発原料Aが大気中の水分と反応して硫化水素を発生させることを抑制できる。そのため、出発原料Aを大気中で保管することも可能となり、取扱いや保管を容易にすることができる。従って、本実施形態の製造方法によると、固体電解質部材を適切に製造することができる。
また、生成ステップは、第1生成ステップと第2生成ステップとを含む。第1生成ステップにおいては、出発原料Aに硫化水素を連続的に供給しながら、温度T1(第1温度)に加熱する。また、第2生成ステップにおいては、第1生成ステップを経た出発原料Aを、硫化水素雰囲気下で外部から密閉しつつ、温度T1とは異なる温度T2(第2温度)で加熱する。本実施形態の製造方法では、出発原料Aに硫化水素を連続的に供給しながら、出発原料Aを温度T1に加熱することにより、出発原料Aからの中間生成物である硫化物を適切に生成し、さらに硫化水素雰囲気下で温度T2に加熱することで、中間生成物から固体電解質部材を適切に生成することができる。
また、温度T1(第1温度)は、100℃以上900℃以下であり、温度T2(第2温度)は、230℃以上900℃以下であることが好ましい。温度T1、T2をこの数値範囲とすることで、中間生成物であるLiの硫化物、元素Mの硫化物、及びPの硫化物を経て、固体電解質部材を適切に生成できる。
また、元素Mは、Si及びSnの少なくとも1種であることが好ましい。元素Mとして、SiやSnを用いることで、高性能の固体電解質部材とすることができる。
また、準備ステップにおいては、Liを含むLi原料と、元素Mを含むM原料と、Pを含むP原料と、Sを含むS原料とを混合して、出発原料Aを生成することが好ましい。Li原料は、水酸化リチウム、酸化リチウム、窒化リチウム、炭酸リチウム、及び硫酸リチウムから選択される1以上の物質であることが好ましく、M原料は、金属スズ、酸化スズ、リン化スズ、金属ケイ素、炭化ケイ素、及び窒化ケイ素から選択される1以上の物質であることが好ましく、P原料は、単体リンであることが好ましく、S原料は、単体硫黄であることが好ましい。このようなLi原料、M原料、P原料及びS原料を出発原料Aとして用いることで、取扱いや保管を容易にしつつ、固体電解質部材を適切に製造できる。
(実施例)
次に、実施例について説明する。実施例においては、出発原料Aの種類を異ならせて固体電解質部材を生成し、固体電解質部材の性能として、導電率を測定した。表1は、各実施例及び比較例の原料の種類を示す表である。
次に、実施例について説明する。実施例においては、出発原料Aの種類を異ならせて固体電解質部材を生成し、固体電解質部材の性能として、導電率を測定した。表1は、各実施例及び比較例の原料の種類を示す表である。
(実施例1)
実施例1では、Li原料として、水酸化リチウムを用い、M原料として酸化スズを用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例1では、水酸化リチウムと、酸化スズと、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、水酸化リチウムを0.38g、酸化スズを0.24g、単体リンを0.10g、単体硫黄を0.25g混合した。そして、出発原料を管状炉内に設置し、管状炉内に100mL/minで硫化水素を供給しつつ、管状炉内を220℃で加熱して保持した。ここでの保持時間は、6時間とした。その後、管状炉内への硫化水素の供給を停止して、管状炉内を560℃で加熱して保持した。ここでの保持時間は、24時間とした。その後、自然冷却して、固体電解質部材を得た。
実施例1では、Li原料として、水酸化リチウムを用い、M原料として酸化スズを用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例1では、水酸化リチウムと、酸化スズと、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、水酸化リチウムを0.38g、酸化スズを0.24g、単体リンを0.10g、単体硫黄を0.25g混合した。そして、出発原料を管状炉内に設置し、管状炉内に100mL/minで硫化水素を供給しつつ、管状炉内を220℃で加熱して保持した。ここでの保持時間は、6時間とした。その後、管状炉内への硫化水素の供給を停止して、管状炉内を560℃で加熱して保持した。ここでの保持時間は、24時間とした。その後、自然冷却して、固体電解質部材を得た。
(実施例2)
実施例2では、Li原料として、酸化リチウムを用い、M原料として酸化スズを用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例2では、酸化リチウムと、酸化スズと、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、酸化リチウムを0.24g、酸化スズを0.24g、単体リンを0.10g、単体硫黄を0.25g混合した。以降の出発原料からの固体電解質部材の製造条件は、実施例1と同じである。
実施例2では、Li原料として、酸化リチウムを用い、M原料として酸化スズを用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例2では、酸化リチウムと、酸化スズと、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、酸化リチウムを0.24g、酸化スズを0.24g、単体リンを0.10g、単体硫黄を0.25g混合した。以降の出発原料からの固体電解質部材の製造条件は、実施例1と同じである。
(実施例3)
実施例3では、Li原料として、窒化リチウムを用い、M原料として酸化スズを用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例3では、窒化リチウムと、酸化スズと、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、窒化リチウムを0.18g、酸化スズを0.24g、単体リンを0.10g、単体硫黄を0.25g混合した。以降の出発原料からの固体電解質部材の製造条件は、実施例1と同じである。
実施例3では、Li原料として、窒化リチウムを用い、M原料として酸化スズを用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例3では、窒化リチウムと、酸化スズと、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、窒化リチウムを0.18g、酸化スズを0.24g、単体リンを0.10g、単体硫黄を0.25g混合した。以降の出発原料からの固体電解質部材の製造条件は、実施例1と同じである。
(実施例4)
実施例4では、Li原料として、水酸化リチウムを用い、M原料として金属スズを用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例4では、水酸化リチウムと、金属スズと、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、水酸化リチウムを0.38g、金属スズを0.19g、単体リンを0.10g、単体硫黄を0.25g混合した。以降の出発原料からの固体電解質部材の製造条件は、実施例1と同じである。
実施例4では、Li原料として、水酸化リチウムを用い、M原料として金属スズを用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例4では、水酸化リチウムと、金属スズと、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、水酸化リチウムを0.38g、金属スズを0.19g、単体リンを0.10g、単体硫黄を0.25g混合した。以降の出発原料からの固体電解質部材の製造条件は、実施例1と同じである。
(実施例5)
実施例5では、Li原料として、炭酸リチウム及び水酸化リチウムを用い、M原料として金属スズを用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例5では、炭酸リチウム及び水酸化リチウムと、金属スズと、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、炭酸リチウムを0.11g、水酸化リチウムを0.30g、金属スズを0.19g、単体リンを0.10g、単体硫黄を0.25g混合した。以降の出発原料からの固体電解質部材の製造条件は、実施例1と同じである。
実施例5では、Li原料として、炭酸リチウム及び水酸化リチウムを用い、M原料として金属スズを用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例5では、炭酸リチウム及び水酸化リチウムと、金属スズと、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、炭酸リチウムを0.11g、水酸化リチウムを0.30g、金属スズを0.19g、単体リンを0.10g、単体硫黄を0.25g混合した。以降の出発原料からの固体電解質部材の製造条件は、実施例1と同じである。
(実施例6)
実施例6では、Li原料として、硫酸リチウム及び水酸化リチウムを用い、M原料として金属スズを用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例6では、硫酸リチウム及び水酸化リチウムと、金属スズと、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、硫酸リチウムを0.17g、水酸化リチウムを0.30g、金属スズを0.19g、単体リンを0.10g、単体硫黄を0.25g混合した。以降の出発原料からの固体電解質部材の製造条件は、実施例1と同じである。
実施例6では、Li原料として、硫酸リチウム及び水酸化リチウムを用い、M原料として金属スズを用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例6では、硫酸リチウム及び水酸化リチウムと、金属スズと、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、硫酸リチウムを0.17g、水酸化リチウムを0.30g、金属スズを0.19g、単体リンを0.10g、単体硫黄を0.25g混合した。以降の出発原料からの固体電解質部材の製造条件は、実施例1と同じである。
(実施例7)
実施例7では、Li原料として、水酸化リチウムを用い、M原料としてリン化スズを用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例7では、水酸化リチウムと、リン化スズと、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、水酸化リチウムを0.38g、四リン化三スズを0.25g、単体リンを0.03g、単体硫黄を0.25g混合した。以降の出発原料からの固体電解質部材の製造条件は、実施例1と同じである。
実施例7では、Li原料として、水酸化リチウムを用い、M原料としてリン化スズを用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例7では、水酸化リチウムと、リン化スズと、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、水酸化リチウムを0.38g、四リン化三スズを0.25g、単体リンを0.03g、単体硫黄を0.25g混合した。以降の出発原料からの固体電解質部材の製造条件は、実施例1と同じである。
(実施例8)
実施例8では、Li原料として、水酸化リチウムを用い、M原料として金属ケイ素を用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例8では、水酸化リチウムと、金属ケイ素と、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、水酸化リチウムを0.50g、金属ケイ素を0.06g、単体リンを0.13g、単体硫黄を0.33g混合した。以降の出発原料からの固体電解質部材の製造条件は、実施例1と同じである。
実施例8では、Li原料として、水酸化リチウムを用い、M原料として金属ケイ素を用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例8では、水酸化リチウムと、金属ケイ素と、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、水酸化リチウムを0.50g、金属ケイ素を0.06g、単体リンを0.13g、単体硫黄を0.33g混合した。以降の出発原料からの固体電解質部材の製造条件は、実施例1と同じである。
(実施例9)
実施例9では、Li原料として、水酸化リチウムを用い、M原料として炭化ケイ素を用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例9では、水酸化リチウムと、炭化ケイ素と、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、水酸化リチウムを0.50g、炭化ケイ素を0.08g、単体リンを0.13g、単体硫黄を0.33g混合した。以降の出発原料からの固体電解質部材の製造条件は、実施例1と同じである。
実施例9では、Li原料として、水酸化リチウムを用い、M原料として炭化ケイ素を用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例9では、水酸化リチウムと、炭化ケイ素と、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、水酸化リチウムを0.50g、炭化ケイ素を0.08g、単体リンを0.13g、単体硫黄を0.33g混合した。以降の出発原料からの固体電解質部材の製造条件は、実施例1と同じである。
(実施例10)
実施例10では、Li原料として、水酸化リチウムを用い、M原料として窒化ケイ素を用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例10では、水酸化リチウムと、窒化ケイ素と、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、水酸化リチウムを0.50g、窒化ケイ素を0.10g、単体リンを0.13g、単体硫黄を0.33g混合した。以降の出発原料からの固体電解質部材の製造条件は、実施例1と同じである。
実施例10では、Li原料として、水酸化リチウムを用い、M原料として窒化ケイ素を用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例10では、水酸化リチウムと、窒化ケイ素と、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、水酸化リチウムを0.50g、窒化ケイ素を0.10g、単体リンを0.13g、単体硫黄を0.33g混合した。以降の出発原料からの固体電解質部材の製造条件は、実施例1と同じである。
(実施例11)
実施例11では、Li原料として、水酸化リチウムを用い、M原料として酸化スズを用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例11では、水酸化リチウムと、酸化スズと、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、水酸化リチウムを0.38g、酸化スズを0.24g、単体リンを0.20g、単体硫黄を1.00g混合した。そして、出発原料を管状炉内に設置し、管状炉内に100mL/minで硫化水素を供給しつつ、管状炉内を220℃で加熱して1時間保持した後、560℃に加熱して1時間保持した。その後、管状炉内への硫化水素の供給を停止して、管状炉内を560℃で加熱して保持した。ここでの保持時間は、24時間とした。その後、自然冷却して、固体電解質部材を得た。
実施例11では、Li原料として、水酸化リチウムを用い、M原料として酸化スズを用い、P原料として単体リンを用い、S原料として単体硫黄を用いた。実施例11では、水酸化リチウムと、酸化スズと、単体リンと、単体硫黄とを、大気中で、所望の組成となるように秤量し、ボールミルで混合してペレット状に成形して、出発原料を生成した。ここでは、水酸化リチウムを0.38g、酸化スズを0.24g、単体リンを0.20g、単体硫黄を1.00g混合した。そして、出発原料を管状炉内に設置し、管状炉内に100mL/minで硫化水素を供給しつつ、管状炉内を220℃で加熱して1時間保持した後、560℃に加熱して1時間保持した。その後、管状炉内への硫化水素の供給を停止して、管状炉内を560℃で加熱して保持した。ここでの保持時間は、24時間とした。その後、自然冷却して、固体電解質部材を得た。
(比較例)
比較例では、Liを含む原料として、硫化リチウムを用い、元素Mを含む原料として硫化スズを用い、P及びSを含む原料として、五硫化二リンを用いた。比較例では、硫化リチウムと、硫化スズと、五硫化二リンとを、アルゴン雰囲気下のグローブボックス内で、所望の組成となるように秤量し、炭化タングステン製のボールと共に、炭化タングステン製のポットに入れて、遊星ボールミルでメカニカルミリング処理を実施した。そして、ポットから取り出した資料を、アルゴン雰囲気中において560℃で加熱した後、自然冷却して、固体電解質部材を得た。
比較例では、Liを含む原料として、硫化リチウムを用い、元素Mを含む原料として硫化スズを用い、P及びSを含む原料として、五硫化二リンを用いた。比較例では、硫化リチウムと、硫化スズと、五硫化二リンとを、アルゴン雰囲気下のグローブボックス内で、所望の組成となるように秤量し、炭化タングステン製のボールと共に、炭化タングステン製のポットに入れて、遊星ボールミルでメカニカルミリング処理を実施した。そして、ポットから取り出した資料を、アルゴン雰囲気中において560℃で加熱した後、自然冷却して、固体電解質部材を得た。
(測定結果)
以上のようにして得られた固体電解質部材を、アルゴン雰囲気中のグローブボックス内で取り出した後、メノウ乳鉢で粉砕し、SUS製の導電率測定用セルを使用して、Biologic社製ポテンショ/ガルバノスタットSP−300で交流インピーダンス測定を実施して、導電率を測定した。測定条件は、25℃で、充填量0.3gの資料に360MPaの圧力を印加した状態で、1Hz〜1MHzの測定範囲とした。それぞれの導電率の測定結果を、表1に示す。
以上のようにして得られた固体電解質部材を、アルゴン雰囲気中のグローブボックス内で取り出した後、メノウ乳鉢で粉砕し、SUS製の導電率測定用セルを使用して、Biologic社製ポテンショ/ガルバノスタットSP−300で交流インピーダンス測定を実施して、導電率を測定した。測定条件は、25℃で、充填量0.3gの資料に360MPaの圧力を印加した状態で、1Hz〜1MHzの測定範囲とした。それぞれの導電率の測定結果を、表1に示す。
表1に示すように、各実施例における導電率は、1mS/cm以上となり、硫化物以外を出発原料とした場合にも、適切な導電率となる固体電解質部材を製造できることがわかった。比較例においては、出発原料として使用した硫化リチウムが、大気中の水分と反応して硫化水素を発生させるため、出発原料の取り扱いが困難となる。一方、各実施例のように出発原料として硫化リチウムを用いない場合には、出発原料の反応により硫化水素が発生することを抑制できるため、出発原料の取り扱いを容易にしつつ、適切な導電率となる固体電解質部材を製造可能となる。各実施例において硫化水素を供給する工程があるが、出発原料から意図せず硫化水素が発生するものではないため、出発原料の取り扱いが困難になることは抑制できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態の内容により実施形態が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
A 出発原料
Claims (6)
- LiaMbPcSdで表される固体電解質部材の製造方法であって、
単体、酸化物、水酸化物、窒化物、炭化物、リン化物、炭酸塩、及び硫酸塩から選択される1以上の物質であって、Li、M、P及びSを含む出発原料を準備する準備ステップと、
前記出発原料に硫化水素を供給して加熱することにより、前記固体電解質部材を生成する生成ステップと、
を含む、固体電解質部材の製造方法。
ただし、Mは、13族、14族及び15族の少なくとも1種の元素であり、a、b、c、dは、1以上の数字である。 - 前記生成ステップは、
前記出発原料に硫化水素を連続的に供給しながら、第1温度に加熱する第1生成ステップと、
前記第1生成ステップを経た前記出発原料を、硫化水素雰囲気下で外部から密閉しつつ、前記第1温度とは異なる第2温度に加熱する第2生成ステップと、
を含む、請求項1に記載の固体電解質部材の製造方法。 - 前記第1温度は、100℃以上900℃以下であり、前記第2温度は、230℃以上900℃以下である、請求項2に記載の固体電解質部材の製造方法。
- Mは、Si、及びSnの少なくとも1種である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の固体電解質部材の製造方法。
- 前記準備ステップにおいて、Liを含むLi原料と、Mを含むM原料と、Pを含むP原料と、Sを含むS原料とを混合して前記出発原料を生成し、
前記Li原料は、水酸化リチウム、酸化リチウム、窒化リチウム、炭酸リチウム、及び硫酸リチウムから選択される1以上の物質であり、
前記M原料は、金属スズ、酸化スズ、リン化スズ、金属ケイ素、炭化ケイ素、及び窒化ケイ素から選択される1以上の物質であり、
前記P原料は、単体リンであり、
前記S原料は、単体硫黄である、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の固体電解質部材の製造方法。 - 前記固体電解質部材の導電率が、1mS/cm以上である、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の固体電解質部材の製造方法。
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