JP7251482B2 - 熱硬化性樹脂組成物、層間絶縁用樹脂フィルム、複合フィルム、プリント配線板及び半導体パッケージ - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物、層間絶縁用樹脂フィルム、複合フィルム、プリント配線板及び半導体パッケージ Download PDF

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Description

本発明は、熱硬化性樹脂組成物、層間絶縁用樹脂フィルム、複合フィルム、プリント配線板及び半導体パッケージに関する。
近年、電子機器の小型化、軽量化、多機能化等が一段と進み、これに伴って、LSI(Large Scale Integration)、チップ部品等の高集積化が進み、その形態も多ピン化及び小型化へと急速に変化している。このため、電子部品の実装密度を向上するために、多層プリント配線板の微細配線化の開発が進められている。これらの要求に合致する多層プリント配線板としては、ガラスクロスを含まない絶縁樹脂フィルムを、プリプレグの代わりに絶縁層(以下、「ビルドアップ層」ともいう)として用いるビルドアップ構造の多層プリント配線板が、軽量化、小型化及び微細化に適したプリント配線板として主流になりつつある。
ビルドアップ層形成用のフィルムを作製する際には、ハンドリング性の良さ、つまり熱硬化性樹脂組成物をBステージ化したときに柔軟性を有することが求められ、それと共に、フィルムとしたときに折り曲げてもクラックが生じ難い及び保護フィルムから剥離し易い等の特性(総じて、ハンドリング性と称する。)も求められる。ハンドリング性の良好なフィルムを得るために、従来は液状エポキシ樹脂を含有する熱硬化性樹脂組成物がフィルムの材料として採用されてきた(例えば特許文献1参照)。しかし、液状エポキシ樹脂を含有する熱硬化性樹脂組成物から得られるフィルムは、通常、誘電正接が大きいという問題がある。
一方で、低誘電正接が得られるフィルムの材料として、N-置換マレイミド基を少なくとも2個有するマレイミド化合物(a1)由来の構造単位とジアミン化合物(a2)由来の構造単位とを有するポリイミド化合物とを含有する熱硬化性樹脂組成物が知られている(例えば特許文献2参照)。
特許第5504553号公報 国際公開第2016/114030号
しかしながら、一般的にポリイミド化合物は剛直であるため、ハンドリング性を良好なものとすることは容易なことではない。この点において、特許文献2では、フィルムのハンドリング性の評価として折り曲げ試験を行っており、この観点からみたハンドリング性が良好なフィルムを得ることに成功している。しかし、ハンドリング性としては前述の通り、熱硬化性樹脂組成物をBステージ化したときに柔軟性を有し、且つフィルムとしたときに保護フィルムから剥離し易い(タック性が強過ぎず、程良い)という特性も工業的には重要である。つまり、熱硬化性樹脂組成物をBステージ化したときに柔軟性を有するという特性、折り曲げ時にクラックが生じ難いという特性及び保護フィルムから剥離し易いという特性の観点からハンドリング性が良好であることが望まれる。
また、ビルドアップ層には、信頼性の観点からガラス転移温度(Tg)が高いこと、及び回路等の凹凸に対する埋め込み性(以下、単に「埋め込み性」と称することがある。)等が要求される。さらに、加工寸法安定性の向上及び半導体実装後の反り量の低減のために、低熱膨張化も求められる。
このような状況下、コンピュータ、情報通信機器は近年ますます高性能化及び高機能化し、大量のデータを高速で処理するために、扱う信号が高周波化する傾向にある。特に携帯電話及び衛星放送に使用される電波の周波数領域はGHz帯の高周波領域のものが使用されており、高周波化による伝送損失を抑制するため、高周波領域で使用する有機材料として、比誘電率及び誘電正接が低い材料が望まれている。
そこで本発明の課題は、高周波帯域の信号を使用する電子機器用複合フィルムとして使用し得る熱硬化性樹脂組成物として、高ガラス転移温度であり、回路等の凹凸に対する埋め込み性に優れ、優れた誘電特性と低熱膨張性とを両立し、さらにハンドリング性も良好(つまり熱硬化性樹脂組成物をBステージ化したときに柔軟性を有し、それと共に、フィルムとしたときに折り曲げてもクラックが生じ難い及び保護フィルムから剥離し易い)となり得る熱硬化性樹脂組成物を提供すること、そして、該熱硬化性樹脂組成物を用いた層間絶縁用樹脂フィルム、複合フィルム、プリント配線板及び半導体パッケージを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、N-置換マレイミド基を少なくとも2個有するマレイミド化合物由来の構造単位と、所定の合計炭素数のアミン化合物に由来する構造単位とを有するポリイミド化合物(A)を含有する熱硬化性樹脂組成物であれば上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記[1]~[14]に関する。
[1]N-置換マレイミド基を少なくとも2個有するマレイミド化合物(a1)由来の構造単位と、合計炭素数が3~13であるアミン化合物(a2)由来の構造単位と、を有するポリイミド化合物(A)を含有する熱硬化性樹脂組成物。
[2]前記アミン化合物(a2)が常温で液状である、上記[1]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[3]前記アミン化合物(a2)が脂肪族アミンである、上記[1]又は[2]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[4]前記脂肪族アミンが、脂肪族モノアミン、脂肪族ジアミン及び脂環式ジアミンからなる群から選択される少なくとも1種である、上記[3]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[5]前記ポリイミド化合物(A)中における、アミン化合物(a2)のアミノ基由来の基の合計当量(Ta2)に対する、マレイミド化合物(a1)に由来するマレイミド基由来の基(マレイミド基も含む)の合計当量(Ta1)との当量比[Ta1/Ta2]が、1.0~50である、上記[1]~[4]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[6]前記ポリイミド化合物(A)が、さらにポリアミン化合物(a3)由来の構造単位を有する、上記[1]~[5]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[7]前記ポリイミド化合物(A)中における、アミン化合物(a2)のアミノ基由来の基の合計当量(Ta2)と、ポリアミン化合物(a3)のアミノ基由来の基(アミノ基も含む)の合計当量(Ta3)との総量に対する、マレイミド化合物(a1)に由来するマレイミド基由来の基(マレイミド基も含む)の合計当量(Ta1)との当量比[Ta1/(Ta2+Ta3)]が、1.0~10である、上記[6]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[8]前記アミン化合物(a2)のアミノ基由来の基の合計モル数(Ma2)と、ポリアミン化合物(a3)のアミノ基由来の基(アミノ基も含む)の合計モル数(Ma3)との比[Ma2/Ma3]が、0.01~10である、上記[6]又は[7]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[9]さらに、エラストマ(B)、無機充填材(C)及び硬化促進剤(D)からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、上記[1]~[8]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
[10]前記硬化促進剤(D)が過酸化物を含有する、上記[9]に記載の熱硬化性樹脂組成物。
[11]上記[1]~[10]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物を含む、層間絶縁用樹脂フィルム。
[12]上記[1]~[10]のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物を含む第一の樹脂層と、第二の樹脂層とを含む、複合フィルム。
[13]上記[11]に記載の層間絶縁用樹脂フィルムの硬化物、又は上記[12]に記載の複合フィルムの硬化物を含む、プリント配線板。
[14]上記[13]に記載のプリント配線板を含有してなる、半導体パッケージ。
本発明によれば、高周波帯域の信号を使用する電子機器用複合フィルムとして使用し得る熱硬化性樹脂組成物として、高ガラス転移温度であり、回路等の凹凸に対する埋め込み性に優れ、優れた誘電特性と低熱膨張性とを両立し、さらにフィルムとしたときのハンドリング性も良好(つまり熱硬化性樹脂組成物をBステージ化したときに柔軟性を有し、それと共に、フィルムとしたときに折り曲げてもクラックが生じ難い及び保護フィルムから剥離し易い)となり得る熱硬化性樹脂組成物を提供することができる。そして、該熱硬化性樹脂組成物を用いた層間絶縁用樹脂フィルム、複合フィルム、プリント配線板及び半導体パッケージを提供することができる。
本実施形態の複合フィルムの一態様を模式的に示した図である。 実施例4及び比較例1で製造した層間絶縁用樹脂フィルムに関する温度-溶融粘度曲線を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書においてはX以上でありY以下である数値範囲(X、Yは実数)を「X~Y」と表すことがある。例えば、「0.1~2」という記載は0.1以上であり2以下である数値範囲を示し、当該数値範囲には0.1、0.34、1.03、2等が含まれる。
本明細書において「層間絶縁用樹脂フィルム」及び「複合フィルム」等のフィルムは、含有する熱硬化性樹脂組成物が未硬化であるフィルム、及び含有する熱硬化性樹脂組成物を半硬化させた(いわゆるBステージ状とした)フィルムの両方を含む。
複合フィルムの「複合」とは、フィルムが複数の樹脂層から形成されていることを意味し、その態様が含まれていれば、さらに支持体及び保護フィルム等からなる他の層を有していてもよい。
また、本明細書において「層間絶縁層」とは、2層の導体層の間に位置し、当該導体層を絶縁するための層である。本明細書の「層間絶縁層」は、例えば、複合フィルムの硬化物が挙げられる。なお、本明細書において「層」とは、一部が欠けているもの、ビア又はパターンが形成されているものも含む。
また、本明細書では、高周波帯域における比誘電率及び誘電正接を、誘電特性又は高周波特性と称することがあり、高周波帯域における比誘電率及び誘電正接が低いことを、高周波特性が優れると表現することがある。
なお、本明細書における記載事項を任意に組み合わせた態様も全て本発明に含まれる。
[熱硬化性樹脂組成物]
本実施形態の熱硬化性樹脂組成物は、N-置換マレイミド基を少なくとも2個有するマレイミド化合物(a1)由来の構造単位と、合計炭素数が3~13であるアミン化合物(a2)由来の構造単位と、を有するポリイミド化合物(A)を含有する熱硬化性樹脂組成物である。
該ポリイミド化合物(A)について以下に詳述する。
<ポリイミド化合物(A)>
ポリイミド化合物(A)は、N-置換マレイミド基を少なくとも2個有するマレイミド化合物(a1)由来の構造単位と、合計炭素数が3~13であるアミン化合物(a2)由来の構造単位とを有するものである。ポリイミド化合物(A)は、さらにその他の構造単位を含有していてもよい。
(N-置換マレイミド基を少なくとも2個有するマレイミド化合物(a1))
N-置換マレイミド基を少なくとも2個有するマレイミド化合物(a1)(以下、「成分(a1)」ともいう)は、N-置換マレイミド基を2個以上有するマレイミド化合物であれば、特に限定されない。
成分(a1)としては、例えば、ビス(4-マレイミドフェニル)メタン、ポリフェニルメタンマレイミド、ビス(4-マレイミドフェニル)エーテル、ビス(4-マレイミドフェニル)スルホン、3,3’-ジメチル-5,5’-ジエチル-4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミド、4-メチル-1,3-フェニレンビスマレイミド、m-フェニレンビスマレイミド、2,2-ビス(4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル)プロパン等が挙げられる。これらは1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
成分(a1)としては、分子中のどこかに芳香族炭化水素基を含有するマレイミド化合物、つまり芳香族マレイミド化合物であってもよいし、脂肪族炭化水素基しか有さない、いわゆる脂肪族マレイミド化合物であってもよいが、芳香族マレイミド化合物であることが好ましい。
成分(a1)は、安価である点から、ビス(4-マレイミドフェニル)メタンが好ましく、誘電特性に優れ、低吸水性である点から、3,3’-ジメチル-5,5’-ジエチル-4,4’-ジフェニルメタンビスマレイミドが好ましく、導体との高接着性、伸び、破断強度等の機械特性に優れる点から、2,2-ビス(4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル)プロパンが好ましい。
成分(a1)由来の構造単位としては、例えば、下記一般式(1-1)で表される基、下記一般式(1-2)で表される基等が挙げられる。
Figure 0007251482000001
一般式(1-1)及び(1-2)中、Aは成分(a1)の残基を示し、*は結合部を示す。Aは特に限定されないが、例えば後述するAと同様の残基が好ましい。
なお、残基とは、原料成分から結合に供された官能基(成分(a1)においてはマレイミド基)を除いた部分の構造をいう。
(合計炭素数が3~13であるアミン化合物(a2))
合計炭素数が3~13であるアミン化合物(a2)(以下、「成分(a2)」ともいう)は、合計炭素数が3~13であれば特に制限はなく、脂肪族アミン(脂環式アミンを含む。)であってもよいし、芳香族アミンであってもよいし、また、モノアミン化合物であってもよいし、ジアミン化合物であってもよい。これらの中でも、成分(a2)としては脂肪族アミンが好ましい。
本実施形態で用いる当該成分(a2)は、常温で液状のアミン化合物であり、熱硬化性樹脂組成物をBステージ化した際、柔軟性が良好となり、つまりハンドリング性に優れる。ここで、一般的な液状のアミン化合物を用いた場合、該アミン化合物の炭素数を多くすると、ポリイミド化合物の硬化物の特性に関し、低Tgで回路等の凹凸に対する埋め込み性が悪くなり、且つ熱膨張係数も大きくなる。しかし、本実施形態では、上記のように合計炭素数の少ないアミン化合物であるにも関わらず常温で液状のものを用いることによって、高Tgであり、回路等の凹凸に対する埋め込み性に優れ、優れた誘電特性と低熱膨張性とを両立し、さらにフィルムとしたときのハンドリング性も良好(つまり熱硬化性樹脂組成物をBステージ化したときに柔軟性を有し、それと共に、フィルムとしたときに折り曲げてもクラックが生じ難い及び保護フィルムから剥離し易い)となる。炭素数の小さい基が窒素原子に置換していることによって、成分(a1)にマイケル付加したアミン化合物(a2)におけるアミノ基がスタッキングする(積み重なる)ことが、Tgの向上及び低熱膨張率等につながったのであろうと推察する。
前記脂肪族アミンとしては、以上の中でも、脂肪族モノアミン、脂肪族ジアミン及び脂環式ジアミンからなる群から選択される少なくとも1種が好ましく、脂肪族モノアミンがより好ましい。
脂肪族モノアミンとしては、例えば、アリルアミン、ジアリルアミン等が挙げられる。これらの中でも、ジアリルアミンが好ましい。
脂肪族ジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン等が挙げられる。
脂環式ジアミンとしては、例えば、ノルボルナンジアミン、ノルボルネンジアミン、4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン等が挙げられる。
前記ポリイミド化合物(A)中における、前記アミン化合物(a2)のアミノ基由来の基の合計当量(Ta2)に対する、マレイミド化合物(a1)に由来するマレイミド基由来の基(マレイミド基も含む)の合計当量(Ta1)との当量比[Ta1/Ta2]は、1.0~50であることが好ましく、1.0~30であることがより好ましい。上記範囲内とすることにより、より良好な耐熱性及びガラス転移温度が得られる傾向にある。
ポリイミド化合物(A)は、さらにポリアミン化合物(a3)(以下、「成分(a3)」ともいう。但し、前記アミン化合物(a2)は含まれない。)由来の構造単位を有していてもよく、また、有していることが好ましい。
成分(a3)は、アミノ基を2個以上有する化合物であれば、特に制限されない。成分(a3)としては、アミノ基を2個有する化合物、つまりジアミン化合物であることが好ましい。
成分(a3)としては、例えば、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノ-3,3’-ジメチルジフェニルメタン、4,4’-ジアミノ-3,3’-ジエチルジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルケトン、4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジヒドロキシベンジジン、2,2-ビス(3-アミノ-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、3,3’-ジメチル-5,5’-ジエチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(4-アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、1,3-ビス(3-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’-ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、1,3-ビス(1-(4-(4-アミノフェノキシ)フェニル)-1-メチルエチル)ベンゼン、1,4-ビス(1-(4-(4-アミノフェノキシ)フェニル)-1-メチルエチル)ベンゼン、4,4’-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリン、4,4’-[1,4-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリン、3,3’-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリン、ビス(4-(4-アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、ビス(4-(3-アミノフェノキシ)フェニル)スルホン、9,9-ビス(4-アミノフェニル)フルオレン等が挙げられる。これらは1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
成分(a3)は、有機溶媒への溶解性、合成時の反応性、及び耐熱性に優れる点から、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノ-3,3’-ジメチルジフェニルメタン、4,4’-ジアミノ-3,3’-ジエチルジフェニルメタン、2,2-ビス(4-(4-アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、4,4’-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリン、及び4,4’-[1,4-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリンが好ましい。また、成分(a3)は、誘電特性及び低吸水性に優れる観点から、3,3’-ジメチル-5,5’-ジエチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタンが好ましい。また、成分(a3)は、導体との高接着性、伸び、破断強度等の機械特性に優れる観点から、2,2-ビス(4-(4-アミノフェノキシ)フェニル)プロパンが好ましい。さらに、上記の有機溶媒への溶解性、合成時の反応性、耐熱性、導体との高接着性に優れるのに加えて、優れた高周波特性と低吸湿性を発現できる観点から、成分(a3)は、4,4’-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリン、4,4’-[1,4-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリンが好ましい。これらは目的、用途等に合わせて、1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
成分(a3)由来の構造単位としては、例えば、下記一般式(3-1)で表される基、下記一般式(3-2)で表される基等が挙げられる。
Figure 0007251482000002
一般式(3-1)及び(3-2)中、Aは成分(a3)の残基を示し、*は結合部を示す。Aは特に限定されないが、下記一般式(4)で表される基であることが好ましい。
Figure 0007251482000003

(式中、R及びRは各々独立に、水素原子、炭素数1~5の脂肪族炭化水素基、炭素数1~5のアルコキシ基、水酸基、又はハロゲン原子を示す。Aは炭素数1~5のアルキレン基、炭素数2~5のアルキリデン基、エーテル基、スルフィド基、スルフォニル基、カルボニルオキシ基、ケトン基、フルオレニレン基、単結合、下記一般式(4-1)又は下記一般式(4-2)で表される残基である。)
Figure 0007251482000004

(式中、R及びRは各々独立に、水素原子、炭素数1~5の脂肪族炭化水素基、又はハロゲン原子を示す。Aは炭素数1~5のアルキレン基、炭素数2~5のアルキリデン基、m-又はp-フェニレンジイソプロピリデン基、エーテル基、スルフィド基、スルフォニル基、カルボニルオキシ基、ケトン基、又は単結合である。)
Figure 0007251482000005

(式中、Rは各々独立に、水素原子、炭素数1~5の脂肪族炭化水素基、又はハロゲン原子を示す。A及びAは炭素数1~5のアルキレン基、炭素数2~5のアルキリデン基、エーテル基、スルフィド基、スルフォニル基、カルボニルオキシ基、ケトン基、又は単結合である。)
前記R~Rが表す炭素数1~5の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基等が挙げられる。
前記R~Rが表すハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
前記A~Aが表す炭素数1~5のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、ジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基が挙げられる。
前記A~Aが表す炭素数2~5のアルキリデン基としては、例えば、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、イソブチリデン基等が挙げられる。該炭素数2~5のアルキリデン基としては、イソプロピリデン基が好ましい。
前記一般式(4)中、R及びRは水素原子であることが好ましい。Aは一般式(4-2)で表される残基であることが好ましい。該一般式(4-2)中のA及びAはイソプロピリデン基であることが好ましく、Rは水素原子であることが好ましい。また、これらを組み合わせた態様もより好ましい。
前記ポリイミド化合物(A)中における、前記アミン化合物(a2)のアミノ基由来の基の合計当量(Ta2)及び前記アミン化合物(a3)のアミノ基由来の基の合計当量(Ta3)の総量に対する、マレイミド化合物(a1)に由来するマレイミド基由来の基(マレイミド基も含む)の合計当量(Ta1)との当量比[Ta1/(Ta2+Ta3)]が、1.0~10であることが好ましく、1.0~5.0であることがより好ましい。上記範囲内とすることにより、より良好な高周波特性、耐熱性、難燃性、及びガラス転移温度が得られる傾向にある。
また、前記アミン化合物(a2)のアミノ基由来の基の合計モル数(Ma2)と、ポリアミン化合物(a3)のアミノ基由来の基(アミノ基も含む)の合計モル数(Ma3)との比[Ma2/Ma3]が、0.01~10であることが好ましく、0.05~5であることがより好ましく、0.1~4であることがより好ましく、0.1~3であることがさらに好ましく、0.3~1.5であることが特に好ましい。上記範囲内とすることにより、高ガラス転移温度であり、回路等の凹凸に対する埋め込み性に優れ、優れた誘電特性と低熱膨張性とを両立し、さらにフィルムとしたときのハンドリング性も良好(つまり熱硬化性樹脂組成物をBステージ化したときに柔軟性を有し、それと共に、フィルムとしたときに折り曲げてもクラックが生じ難い及び保護フィルムから剥離し易い)な熱硬化性樹脂組成物となり易い傾向にある。
(ポリイミド化合物(A)の製造方法)
ポリイミド化合物(A)は、例えば、成分(a1)、成分(a2)、必要に応じて成分(a3)及びその他の成分を有機溶媒中で反応させることによって製造できる。
ポリイミド化合物(A)を製造する際に使用される有機溶媒は特に制限はなく、公知の溶媒を使用できる。有機溶媒は、後述する層間絶縁用樹脂フィルム用ワニスの製造に用いられる有機溶媒であってもよい。
ポリイミド化合物(A)を製造する際には、必要に応じて反応触媒を使用することもできる。反応触媒としては制限されないが、例えば、p-トルエンスルホン酸等の酸性触媒;トリエチルアミン、ピリジン、トリブチルアミン等のアミン類;メチルイミダゾール、フェニルイミダゾール等のイミダゾール類;トリフェニルホスフィン等のリン系触媒などが挙げられる。これらは1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
また、反応触媒の使用量は特に限定されないが、例えば、成分(a1)、成分(a2)並びに必要に応じて使用する成分(a3)及びその他の成分の合計量100質量部に対して、0.01~5.0質量部の範囲で使用することができる。
成分(a1)、成分(a2)、必要により成分(a3)及びその他の成分を反応器に所定量仕込み、成分(a1)、成分(a2)及び必要に応じて成分(a3)及びその他の成分をマイケル付加反応させることによりポリイミド化合物(A)が得られる。この工程での反応条件としては、特に限定されないが、例えば、反応速度等の作業性、ゲル化抑制などの観点から、反応温度は50~160℃が好ましく、反応時間は1~10時間が好ましい。
また、この工程では前述の有機溶媒を追加又は濃縮して反応原料の固形分濃度、溶液粘度を調整することができる。反応原料の固形分濃度は、特に制限はないが、例えば、10~90質量%が好ましく、20~80質量%がより好ましい。反応原料の固形分濃度が10質量%以上の場合、反応速度が遅くなりすぎず、製造コストの面で有利である。また、反応原料の固形分濃度が90質量%以下の場合、より良好な溶解性が得られ、攪拌効率が良く、またゲル化することも少ない。
なお、ポリイミド化合物(A)の製造後に、目的に合わせて有機溶媒の一部又は全部を除去して濃縮してもよく、有機溶媒を追加して希釈してもよい。追加で使用される有機溶媒としては、ポリイミド化合物(A)の製造工程で例示した有機溶媒が適用できる。これらは1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。また、使用する有機溶媒は、溶解性の観点から、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルがより好ましい。
ポリイミド化合物(A)の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが、例えば、800~1,500の範囲が好ましく、800~1,300の範囲がより好ましく、1,000~1,300の範囲がさらに好ましい。ポリイミド化合物(A)の重量平均分子量は、実施例に記載の方法により求めることができる。
(ポリイミド化合物(A)の含有量)
本実施形態の熱硬化性樹脂組成物中におけるポリイミド化合物(A)の含有量は、特に限定されないが、本実施形態の熱硬化性樹脂組成物中に含まれる全樹脂成分の合計質量中、50~95質量%が好ましく、60~90質量%がより好ましく、70~85質量%がさらに好ましい。ポリイミド化合物(A)の含有量を前記範囲内とすることにより、誘電特性がより良好となる傾向にある。
本実施形態の熱硬化性樹脂組成物は、さらに、エラストマ(B)、無機充填材(C)及び硬化促進剤(D)からなる群から選択される少なくとも1種を含有していてもよく、また、含有していることが好ましい。以下、これらの成分について順に説明する。
<エラストマ(B)>
エラストマ(B)としては、特に限定されないが、例えば、ポリブタジエン系エラストマ、スチレン系エラストマ、オレフィン系エラストマ、ウレタン系エラストマ、ポリエステル系エラストマ、ポリアミド系エラストマ、アクリル系エラストマ、シリコーン系エラストマ、これらのエラストマの誘導体等が挙げられる。これらは、1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
エラストマ(B)としては、分子末端又は分子鎖中に反応性官能基を有するものを用いることができる。反応性官能基としては、例えば、無水マレイン酸基、エポキシ基、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、イソシアナト基、アクリル基、メタクリル基及びビニル基からなる群より選択される1種以上であることが好ましく、金属箔との密着性の点から、無水マレイン酸基、エポキシ基、水酸基、カルボキシ基、アミノ基及びアミド基からなる群より選択される1種以上であることがより好ましく、誘電特性の点から、無水マレイン酸基がさらに好ましい。これらの反応性官能基を有することにより、樹脂への相溶性が向上し、層間絶縁層を形成した際の無機充填材(C)と樹脂成分との分離が抑制される傾向にある。同様の観点から、エラストマ(B)は無水マレイン酸によって変性されたエラストマであることが好ましい。
ポリブタジエン系エラストマは、1,2-ビニル基を含む、1,4-トランス体と1,4-シス体との構造体からなるものが好適に挙げられる。
ポリブタジエン系エラストマとしては、樹脂への相溶性が向上し、層間絶縁層を形成した際の無機充填材(C)と樹脂成分との分離が抑制される観点から、反応性官能基を有するものが好ましく、特に酸無水物で変性されているポリブタジエン系エラストマが好ましい。酸無水物としては、特に限定されないが、例えば、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ナジック酸、無水グルタル酸、無水ジメチルグルタル酸、無水ジエチルグルタル酸、無水コハク酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。これらの中でも、無水マレイン酸が好ましい。
エラストマ(B)が酸無水物で変性されている場合、エラストマ(B)1分子中に含まれる酸無水物由来の基(以下、「酸無水物基」ともいう)の数は、1~10が好ましく、1~6がより好ましく、2~5がさらに好ましい。酸無水物基の数が1分子中に1以上であると、層間絶縁層を形成した際の無機充填材(C)と樹脂成分との分離がより抑制される傾向にある。また、酸無水物基の数が1分子中に10以下であると、熱硬化性樹脂組成物の比誘電率及び誘電正接がより低くなる傾向にある。エラストマ(B)が無水マレイン酸で変性されている場合、上記と同様の観点から、エラストマ(B)1分子中に含まれる無水マレイン酸由来の基(以下、「無水マレイン酸基」ともいう)の数は、1~10が好ましく、1~6がより好ましく、2~5がさらに好ましい。
スチレン系エラストマとしては、例えば、スチレン-ブタジエン-スチレンブロックコポリマー、スチレン-イソプレン-スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン-ブチレン-スチレンブロックコポリマー、スチレン-エチレン-プロピレン-スチレンブロックコポリマー等が好適に挙げられる。スチレン系エラストマを構成する成分としては、スチレンの他に、α-メチルスチレン、3-メチルスチレン、4-プロピルスチレン、4-シクロヘキシルスチレン等のスチレン誘導体が挙げられる。
オレフィン系エラストマとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-ペンテン等の炭素数2~20のα-オレフィンの共重合体が挙げられ、例えば、エチレン-プロピレン共重合体(EPR)、エチレン-プロピレン-ジエン共重合体(EPDM)等が好適に挙げられる。また、前記α-オレフィンと、ジシクロペンタジエン、1,4-ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ブタジエン、イソプレン等の炭素数2~20の非共役ジエンとの共重合体が挙げられる。さらには、ブタジエン-アクニロニトリル共重合体にメタクリル酸を共重合したカルボキシ変性NBR等が挙げられる。
ウレタン系エラストマは、例えば、短鎖ジオールとジイソシアネートとからなるハードセグメントと、高分子(長鎖)ジオールとジイソシアネートとからなるソフトセグメントとを含有するものが好適に挙げられる。
高分子(長鎖)ジオールとしては、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンオキサイド、ポリ(1,4-ブチレンアジペート)、ポリ(エチレン-1,4-ブチレンアジペート)、ポリカプロラクトン、ポリ(1,6-ヘキシレンカーボネート)、ポリ(1,6-へキシレン・ネオペンチレンアジペート)等が挙げられる。高分子(長鎖)ジオールの数平均分子量は、500~10,000が好ましい。
短鎖ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、ビスフェノールA等が挙げられる。短鎖ジオールの数平均分子量は、48~500が好ましい。
ポリエステル系エラストマとしては、例えば、ジカルボン酸又はその誘導体とジオール化合物又はその誘導体とを重縮合して得られるものが挙げられる。
ジカルボン酸の具体例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸及びこれらの芳香核の水素原子がメチル基、エチル基、フェニル基等で置換された芳香族ジカルボン酸;アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の炭素数2~20の脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸などが挙げられる。これらの化合物は1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
ジオール化合物の具体例としては、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,10-デカンジオール等の脂肪族ジオール;1,4-シクロヘキサンジオール等の脂環式ジオール;ビスフェノールA、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパン、レゾルシン等の芳香族ジオールなどが挙げられる。これらの化合物は1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
また、ポリエステル系エラストマとして、芳香族ポリエステル(例えば、ポリブチレンテレフタレート)部分をハードセグメント成分に、脂肪族ポリエステル(例えば、ポリテトラメチレングリコール)部分をソフトセグメント成分にしたマルチブロック共重合体が好適に挙げられる。マルチブロック共重合体は、ハードセグメントとソフトセグメントの種類、比率、分子量の違いにより様々なグレードのものがある。その具体例としては、「ハイトレル(登録商標)」(東レ・デュポン株式会社製)、「ペルプレン(登録商標)」(東洋紡株式会社製)、「エスペル(登録商標)」(日立化成株式会社製)等が挙げられる。
ポリアミド系エラストマとしては、例えば、ポリアミドをハードセグメント成分、ポリブタジエン、ブタジエン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、エチレンプロピレン共重合体、ポリエーテル、ポリエステル、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリウレタン、シリコーンゴム等をソフトセグメント成分としたブロック共重合体が挙げられる。
アクリル系エラストマとしては、例えば、アクリル酸エステルを主成分とする原料モノマーの重合体が挙げられる。アクリル酸エステルとしては、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、メトキシエチルアクリレート、エトキシエチルアクリレート等が好適に挙げられる。また、架橋点モノマーとして、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等を共重合させたものであってもよく、さらに、アクリロニトリル、エチレン等を共重合させたものであってもよい。具体的には、アクリロニトリル-ブチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル-ブチルアクリレート-エチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル-ブチルアクリレート-グリシジルメタクリレート共重合体等が挙げられる。
シリコーン系エラストマは、オルガノポリシロキサンを主成分とするエラストマであり、例えば、ポリジメチルシロキサン系、ポリメチルフェニルシロキサン系、ポリジフェニルシロキサン系等に分類される。
これらのエラストマの中でも、耐熱性、絶縁信頼性の点から、スチレン系エラストマ、ポリブタジエン系エラストマ、オレフィン系エラストマ、ポリアミド系エラストマ、シリコーン系エラストマが好ましく、誘電特性の点から、ポリブタジエン系エラストマ、スチレン系エラストマがより好ましく、ポリブタジエン系エラストマがさらに好ましい。
エラストマ(B)の重量平均分子量(Mw)は、500~50,000が好ましく、1,000~30,000がより好ましい。エラストマ(B)の重量平均分子量が500以上であると、熱硬化性樹脂組成物の硬化性及び硬化物の誘電特性がより良好となる傾向にある。また、エラストマ(B)の重量平均分子量が50,000以下であると、層間絶縁層を形成した際の無機充填材(C)と樹脂成分との分離が抑制される傾向にある。なお、エラストマ(B)の重量平均分子量は、実施例に記載のポリイミド化合物(A)の重量平均分子量の測定方法を適用できる。
熱硬化性樹脂組成物がエラストマ(B)を含有する場合、その含有量は、熱硬化性樹脂組成物に含まれる全樹脂成分に対して1~70質量%が好ましく、5~50質量%がより好ましく、10~30質量%がさらに好ましい。エラストマ(B)の含有量を前記範囲内とすることにより、比誘電率及び誘電正接が低く、フィルムにした際のハンドリング性に優れ、且つ層間絶縁層を形成した際の無機充填材(C)と樹脂成分との分離が抑制される傾向にある。
<無機充填材(C)>
無機充填材(C)としては、特に限定されないが、例えば、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、タルク、クレー、雲母粉、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、ホウ酸アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ビスマス、酸化チタン、ジルコン酸バリウム、ジルコン酸カルシウム等が挙げられる。これらは1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。これらの中でも、より低熱膨張化させる観点から、シリカが好ましい。
無機充填材(C)の形状に特に制限はなく、例えば、球状、破砕状、針状又は板状のいずれであってもよいが、熱硬化性樹脂組成物中における分散性向上、有機溶媒に熱硬化性樹脂組成物を溶解又は分散させた樹脂ワニス中における分散性向上、樹脂ワニスの粘度低減による流動性向上、熱硬化性樹脂組成物から形成される絶縁層の表面粗度の増大抑制等の観点から、球状であることが好ましい。
無機充填材(C)の体積平均粒径は、特に限定されないが、例えば、0.05~5μmが好ましく、0.1~3μmがより好ましく、0.2~1μmがさらに好ましい。無機充填材(C)の体積平均粒径が5μm以下であれば、層間絶縁層上に回路パターンを形成する際にファインパターンの形成をより安定的に行える傾向にある。また、無機充填材(C)の体積平均粒径が0.1μm以上であれば、耐熱性がより良好となる傾向にある。
なお、体積平均粒径とは、粒子の全体積を100%として、粒子径による累積度数分布曲線を求めたときの体積50%に相当する点の粒径のことであり、レーザー回折散乱法を用いた粒度分布測定装置等で測定することができる。
また、無機充填材(C)の分散性及び無機充填材(C)と熱硬化性樹脂組成物中の有機成分との接着性を向上させる目的で、必要に応じ、カップリング剤を併用してもよい。カップリング剤としては特に限定されず、例えば、各種のシランカップリング剤、チタネートカップリング剤等を用いることができる。これらは1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。これらの中でも、シランカップリング剤が好ましい。シランカップリング剤としては、アミノシラン系カップリング剤、エポキシシラン系カップリング剤、フェニルシラン系カップリング剤、アルキルシラン系カップリング剤、アルケニルシラン系カップリング剤、メルカプトシラン系カップリング剤等が挙げられる。これらの中でも、無機充填材(C)の分散性向上の観点、及び無機充填材(C)と有機成分との接着性向上の観点から、アミノシラン系カップリング剤が好ましい。
また、カップリング剤を使用する場合、その使用量は特に限定されないが、無機充填材(C)100質量部に対して0.1~5質量部が好ましく、0.5~3質量部がより好ましい。この範囲であれば、無機充填材(C)の使用による特長をより効果的に発揮できる。
カップリング剤を用いる場合、その添加方式は、熱硬化性樹脂組成物中に無機充填材(C)を配合した後、カップリング剤を添加する、いわゆるインテグラルブレンド処理方式であってもよいし、より効果的に無機充填材(C)の特長を発現させる観点から、配合前の無機充填材に対して予めカップリング剤を乾式又は湿式で表面処理する方式でもよい。
無機充填材(C)は、熱硬化性樹脂組成物への分散性を高める観点から、予め有機溶媒中に分散させたスラリーの状態で用いることが好ましい。無機充填材(C)のスラリーに使用される有機溶媒に特に制限はないが、例えば、上述したポリイミド化合物(A)の製造工程で例示した有機溶媒が適用できる。これらは1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。また、これらの有機溶媒の中でも、分散性をより一層高める観点から、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンが好ましい。
無機充填材(C)のスラリーの固形分濃度に特に制限はないが、例えば、無機充填材(C)の沈降性及び分散性の観点から、50~80質量%が好ましく、60~80質量%がより好ましく、60~75質量%がさらに好ましい。
熱硬化性樹脂組成物が無機充填材(C)を含有する場合、その含有量は、求める特性及び機能によって適宜選択できるが、熱硬化性樹脂組成物の固形分に対して、55体積%以上が好ましく、55~85体積%がより好ましく、55~80体積%がさらに好ましく、55~75体積%が特に好ましい。無機充填材(C)の含有量をこのような範囲にすることで、低い熱膨張率を有することができる。
なお、本明細書において、熱硬化性樹脂組成物に含まれる固形分とは、熱硬化性樹脂組成物を構成する成分から揮発性の成分を除外した残分を意味する。
<硬化促進剤(D)>
本実施形態の熱硬化性樹脂組成物に硬化促進剤(D)を含有させることで、熱硬化性樹脂組成物の硬化性を向上させ、誘電特性、耐熱性、弾性率、ガラス転移温度等をより向上させることができる。
硬化促進剤(D)としては、特に限定されないが、例えば、各種イミダゾール化合物及びその誘導体;各種第3級アミン化合物;各種第4級アンモニウム化合物;トリフェニルホスフィン等の各種リン系化合物;過酸化物などが挙げられる。これらの中でも、各種イミダゾール化合物及びその誘導体、過酸化物が好ましい。
特に、前記ポリイミド化合物(A)の製造に用いるアミン化合物(a2)が炭素-炭素二重結合を有する場合には、硬化促進剤(D)が過酸化物を含有することにより、ポリイミド化合物(A)が有する炭素-炭素二重結合によってラジカル重合が発生し、本発明の効果を得やすくなるため好ましい。同様の観点から、硬化促進剤(D)は、各種イミダゾール化合物及びその誘導体と共に、過酸化物を含有することが好ましい。
各種イミダゾール化合物及びその誘導体としては、例えば、2-メチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、2-ウンデシルイミダゾール、2-ヘプタデシルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、2-エチル-1-メチルイミダゾール、1,2-ジエチルイミダゾール、1-エチル-2-メチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、4-エチル-2-メチルイミダゾール、1-イソブチル-2-メチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、2,3-ジヒドロ-1H-ピロロ[1,2-a]ベンズイミダゾール、2,4-ジアミノ-6-[2’-メチルイミダゾリル-(1’)]エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-ウンデシルイミダゾリル-(1’)]エチル-s-トリアジン、2,4-ジアミノ-6-[2’-エチル-4’-メチルイミダゾリル-(1’)]エチル-s-トリアジン等のイミダゾール化合物;1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾリウムトリメリテート等の、前記イミダゾール化合物とトリメリト酸との付加反応物;前記イミダゾール化合物とイソシアヌル酸との付加反応物;前記イミダゾール化合物と臭化水素酸との付加反応物などが挙げられる。
過酸化物としては、例えば、t-ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキシン、ジクミルパーオキサイド、ジ(t-ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、ジ-t-ヘキシルパーオキサイド、t-ブチルクミルパーオキサイド等の有機過酸化物が挙げられる。過酸化物は、1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
熱硬化性樹脂組成物が硬化促進剤(D)を含有する場合、その含有量は、求める特性及び機能によって適宜選択できるが、熱硬化性樹脂組成物に含まれる全樹脂成分に対して0.01~10質量%がより好ましく、0.1~5質量%がさらに好ましく、0.1~3質量%が特に好ましい。硬化促進剤(D)の含有量をこのような範囲にすることで、硬化性及び保存安定性が良好となる傾向にある。
特に、硬化促進剤(D)が前記過酸化物を含有する場合、該過酸化物の含有量は、硬化促進剤(D)中、30~95質量%が好ましく、50~95質量%がより好ましく、60~90質量%がさらに好ましく、70~90質量%が特に好ましい。これは、硬化促進剤(D)が、各種イミダゾール化合物及びその誘導体と共に過酸化物を含有する場合も同様である。
<その他の成分>
本実施形態の熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、流動調整剤等の添加剤を含有させてもよい。
難燃剤としては、特に限定されないが、例えば、塩素系難燃剤、臭素系難燃剤、リン系難燃剤、金属水和物系難燃剤等が挙げられる。環境への適合性からは、リン系難燃剤、金属水和物系難燃剤が好ましい。
酸化防止剤としては、特に限定されないが、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、スチレン化フェノール系酸化防止剤等のフェノール系酸化防止剤等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、特に限定されないが、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤等が挙げられる。
[層間絶縁用樹脂フィルム]
本実施形態の層間絶縁用樹脂フィルムは、本実施形態の熱硬化性樹脂組成物を含有するものである。
本実施形態の層間絶縁用樹脂フィルムは、そのいずれか一方の面に支持体が設けられたものであってもよい。
支持体としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィンのフィルム;ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」ともいう)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルのフィルム;ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム等の各種プラスチックフィルムなどが挙げられる。また、銅箔、アルミニウム箔等の金属箔、離型紙などを使用してもよい。支持体及び後述する保護フィルムには、マット処理、コロナ処理等の表面処理が施してあってもよい。また、支持体及び後述する保護フィルムには、シリコーン樹脂系離型剤、アルキッド樹脂系離型剤、フッ素樹脂系離型剤等による離型処理が施してあってもよい。
支持体の厚さは、特に限定されないが、10~150μmが好ましく、25~50μmがより好ましい。
本実施形態の層間絶縁用樹脂フィルムの用途は特に限定されないが、接着フィルム、プリプレグ等の絶縁樹脂シート、回路基板、ソルダーレジスト、アンダーフィル材、ダイボンディング材、半導体封止材、穴埋め樹脂、部品埋め込み樹脂などの層間絶縁層が必要とされる用途の広範囲に使用できる。なかでも、プリント配線板の製造において層間絶縁層を形成するために好適に使用することができる。
次に、本実施形態の層間絶縁用樹脂フィルムの製造方法について説明する。
<層間絶縁用樹脂フィルムの製造方法>
本実施形態の層間絶縁用樹脂フィルムは、後述する第一の樹脂層として利用され得るものであり、例えば、次のようにして製造することができる。
層間絶縁用樹脂フィルムを製造する際には、まず、前記各成分を混合して熱硬化性樹脂組成物を製造する。このとき、熱硬化性樹脂組成物は、有機溶剤に溶解又は分散した樹脂ワニス(以下、「層間絶縁用樹脂フィルム用ワニス」ともいう)の状態にすることが好ましい。当該樹脂ワニスも、本発明の熱硬化性樹脂組成物の範疇である。
層間絶縁用樹脂フィルム用ワニスの製造に用いられる有機溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、カルビトールアセテート等の酢酸エステル類;セロソルブ、ブチルカルビトール等のカルビトール類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド系溶媒などが挙げられる。これらの有機溶媒は1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
有機溶媒の配合量は、層間絶縁用樹脂フィルム用ワニスの全質量100質量部に対して、10~50質量部が好ましく、20~40質量部がより好ましい。
このようにして製造した層間絶縁用樹脂フィルム用ワニスを、前記支持体に塗工した後、加熱乾燥させることにより、層間絶縁用樹脂フィルムが得られる。
支持体に層間絶縁用樹脂フィルム用ワニスを塗工する方法としては、例えば、コンマコーター、バーコーター、キスコーター、ロールコーター、グラビアコーター、ダイコーター等の塗工装置を用いることができる。これらの塗工装置は、膜厚によって、適宜選択することが好ましい。
塗工後の乾燥条件は、特に限定されず、溶剤の種類に応じて適宜決定すればよいが、例えば、乾燥温度は、50~150℃が好ましく、70~120℃がより好ましい。乾燥時間は、例えば、2~10分間とすることができる。
本実施形態の層間絶縁用樹脂フィルムの厚さは、導体層上に配置して用いる場合、回路基板の導体層を埋め込む観点から、回路基板の導体層の厚さ以上であることが好ましい。具体的には、回路基板が有する導体層の厚さが、通常5~70μmの範囲であるので、層間絶縁用樹脂フィルムの厚さは、5~100μmであることが好ましく、5~60μmであることがより好ましく、10~60μmであることがより好ましい。
支持体上に形成された層間絶縁用樹脂フィルムの、支持体とは反対側の面には、保護フィルムを設けてもよい。保護フィルムの厚さは、特に限定されないが、例えば、1~40μmである。保護フィルムを積層することにより、層間絶縁用樹脂フィルムの表面へのゴミ等の付着及びキズ付きを防止することができる。層間絶縁用樹脂フィルムは、ロール状に巻き取って保管することができる。
[複合フィルム]
本実施形態の熱硬化性樹脂組成物を用いて複合フィルムを形成することができる。本実施形態の複合フィルムは、本実施形態の熱硬化性樹脂組成物を含む第一の樹脂層と、第二の樹脂層とを含む複合フィルムである。本実施形態の複合フィルムは、高周波帯域の信号を使用する電子機器用複合フィルムとして有用である。
第一の樹脂層は、例えば、本実施形態の複合フィルムを用いてプリント配線板を製造する場合において、回路基板と接着補助層との間に設けられ、回路基板の導体層とその上の層とを絶縁するために用いられる。また、第一の樹脂層は、回路基板にスルーホール、ビアホール等が存在する場合、それらの中に流動し、該ホール内を充填する役割も果たす。
第二の樹脂層は、後述する本実施形態のプリント配線板において、第一の樹脂層と導体層との間に位置し、導体層との接着性を向上させることを目的として設けられるものである。第二の樹脂層を設けることにより、平滑な表面が得られ、且つめっきにて形成される導体層とより良好な接着強度が得られる。
第二の樹脂層の成分としては、導体層との接着性を向上させるものであれば、特に限定されないが、第一の樹脂層と第一の樹脂層が同じにならないことが好ましい。例えば、表面粗さが小さくてもめっき銅との接着性に優れ、且つ誘電特性に優れた層間絶縁層を得る観点から、多官能エポキシ樹脂(b1)、及びフェノール性水酸基含有ポリブタジエン変性ポリアミド樹脂(b2)を含有する熱硬化性樹脂組成物が好ましく挙げられる。第二の樹脂層の成分としては、前記(b1)成分及び(b2)成分のほかに、さらに活性エステル硬化剤(b3)を含有する熱硬化性樹脂組成物であることがより好ましい。該(b1)~(b3)成分の詳細については、国際公開第2016/11404号に記載の第二の樹脂層についての説明を参照でき、該文献に記載の第二の樹脂層をそのまま採用してもよい。
本実施形態の複合フィルムは、前記第一の樹脂層と前記第二の樹脂層を有し、第二の樹脂層において第一の樹脂層と反対側の面に支持体が設けられていてもよい。この場合、第一の樹脂層/第二の樹脂層/支持体という構成になる。支持体としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のポリオレフィンのフィルム;ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」ともいう)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルのフィルム;ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム等の各種プラスチックフィルムなどが挙げられる。また、銅箔、アルミニウム箔等の金属箔、離型紙などを使用してもよい。支持体及び後述する保護フィルムには、マット処理、コロナ処理等の表面処理が施してあってもよい。また、支持体には、シリコーン樹脂系離型剤、アルキッド樹脂系離型剤、フッ素樹脂系離型剤等による離型処理が施してあってもよい。
支持体の厚さは特に限定されないが、10~150μmが好ましく、25~50μmがより好ましい。
本実施形態の複合フィルムは、保護フィルムが設けられていてもよい。例えば、第一の樹脂層において第二の樹脂層とは反対側の面に保護フィルムを設ける態様が挙げられる。この場合、例えば、保護フィルム/第一の樹脂層/第二の樹脂層、保護フィルム/第一の樹脂層/第二の樹脂層/支持体、等の構成になる。
保護フィルムとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリイミドフィルム等のプラスチックフィルムなどが挙げられる。また、保護フィルムには、必要に応じて、プライマー塗布、UV処理、コロナ放電処理、研磨処理、エッチング処理、離型処理等の表面処理が施されていてもよい。
なお、前記支持体を保護フィルムとして使用してもよい。
本実施形態の複合フィルムは、例えば、前記支持体の上に第二の樹脂層を形成し、該第二の樹脂層の上に第一の樹脂層を形成し、必要に応じて第一の樹脂層の上に保護層を形成する方法により製造することができる。第二の樹脂層の形成には、後述する第二の樹脂層用ワニスを支持体に塗工した後、加熱乾燥させ、さらにその上に後述する第一の樹脂層用ワニスを塗工した後、加熱乾燥させることにより形成することができる。樹脂ワニスを塗工する方法としては、例えば、コンマコーター、バーコーター、キスコーター、ロールコーター、グラビアコーター、ダイコーター等の塗工装置を用いることができる。これらの塗工装置は、膜厚によって、適宜選択することが好ましい。
塗工後の乾燥条件は、特に限定されず、溶剤の種類に応じて適宜決定すればよい。例えば、乾燥温度は、第一の樹脂層を形成する場合には、50~130℃が好ましく、70~110℃がより好ましい。乾燥時間は、第一の樹脂層を形成する場合には、例えば、1~10分間とすることができる。例えば、乾燥温度は、第二の樹脂層を形成する場合には、50~150℃が好ましく、100~145℃がより好ましい。乾燥時間は、第二の樹脂層を形成する場合には、例えば、1~10分間とすることができる。
上記乾燥においては、乾燥後の第一の樹脂層又は第二の樹脂層中の揮発成分(主に有機溶媒)の含有量が、10質量%以下となるように乾燥させることが好ましく、6質量%以下となるように乾燥させることがより好ましい。
また、本実施形態の複合フィルムは、第一の樹脂層のフィルム及び第二の樹脂層のフィルムをそれぞれ作製し、軟化温度以上で熱圧着及びラミネーター等により貼り合わせることによっても製造できる。
本実施形態の複合フィルムにおいて、回路の凹凸高さcを埋め込むために、第一の樹脂層の厚みは、1c~3cであることが好ましく、1c~2cであることがより好ましく、1.1c~1.5cであることがさらに好ましい。第一の樹脂層の厚みが、1c以上であれば、回路の凹凸を埋め込んだ際に、十分な埋め込み性を確保でき、埋め込み後の複合フィルムの表層をフラットに保ち易い傾向にある。一方、3c以下であれば、基板の薄型化が容易となり、且つ低反り化する傾向にあり、好ましい。
具体的には、回路の凹凸高さを埋め込むために、第一の樹脂層の厚みは、例えば、5~60μmであることが好ましい。第一の樹脂層の厚みは7~50μmであるとより好ましく、10~40μmであるとさらに好ましい。
一方、第二の樹脂層は、セミアディティブ法に適応できる層である。表面平坦性を確保し、めっき銅との高接着性を確保するため、第二の樹脂層の厚みは1~10μmであることが好ましく、1~7μmであることがより好ましく、1~5μmであることがより好ましい。第二の樹脂層の厚みが1μm以上であれば、回路の凹凸への埋め込みの際に第二の樹脂層が破断して第一の樹脂層が表面に露出するのを避け易く、且つ、デスミアプロセスで第二の樹脂層が溶出して消失してしまうおそれが少ない。一方、10μm以下であれば、表面平坦性の低下を抑制し易いとともに、基板を薄型化できるために好ましい。
第一の樹脂層の厚みをa(μm)、第二の樹脂層の厚みをb(μm)、回路の高さをc(μm)としたときに、c≦a≦3c、c≦a≦2c、又は、c≦a≦1.5c、かつ、1≦b≦10、又は1≦b≦5の関係を満たすような複合フィルムとすることが好ましい。この関係を満たすようなフィルムであれば、充分な埋め込み性と微細回路形成性を両立できる。
第一の樹脂層は、80~150℃における最低溶融粘度が好ましくは100~4,000Pa・sである。この範囲であれば、第一の樹脂層を80~150℃で流動させることができ、埋め込み性の観点から好ましい。ここで、最低溶融粘度とは、硬化開始前に熱硬化性樹脂組成物が溶融したときの粘度である。
80~150℃における最低溶融粘度が100Pa・s以上であることにより、フィルムの流動性が大きくなり過ぎず、埋め込み後の複合フィルムの表面平坦性を保ち易くなり、基板の厚みにバラツキが発生するのを抑制できる傾向にある。また、4,000Pa・s以下であることにより、流動性が良好となり、配線の凹凸を埋め込み易くなる傾向にある。
一方、第二の樹脂層は、80~150℃における最低溶融粘度が50,000Pa・s以上である。第二の樹脂層は、複合フィルムを回路へ埋め込む時に第二の樹脂層が一定の厚みを保つとともに、埋め込み後の複合フィルムの表面平坦性を保ち易い。同様の観点から、第二の樹脂層の80~150℃における最低溶融粘度は、50,000~100,000Pa・sであることが好ましく、50,000~75,000Pa・sであることがより好ましい。
本実施形態の複合フィルムは、熱又は活性エネルギー線によって硬化させることができる。活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、可視光線、赤外線、X線等の電磁波;α線、γ線、電子線等の粒子線が挙げられる。これらの中でも、紫外線が好ましい。
本実施形態の複合フィルムの一例を、模式断面図として図1に示す。本実施形態に係る複合フィルムは、第一の樹脂層1及び第二の樹脂層2、並びに必要に応じて支持体3及び/又は保護フィルム4を備えている。
なお、第一の樹脂層1と第二の樹脂層2との間には、明確な界面が存在せず、例えば、第一の樹脂層1の構成成分の一部と、第二の樹脂層2の構成成分の一部とが、相溶及び/又は混合した状態であってもよい。
[プリント配線板及びその製造方法]
本実施形態のプリント配線板は、前記層間絶縁用樹脂フィルムの硬化物、又は前記複合フィルムの硬化物を含有する。換言すると、本実施形態のプリント配線板(多層プリント配線板)は、層間絶縁層を有し、当該層間絶縁層のうち少なくとも一層が本実施形態の前記熱硬化性樹脂組成物を含む。
以下では、本実施形態の複合フィルムを回路基板にラミネートし、プリント配線板を製造する方法について説明する。
本実施形態のプリント配線板の製造方法は、次の工程(1)を有する。より詳細には、本実施形態のプリント配線板の製造方法は、次の工程(1)~(5)の工程を含み、工程(1)、工程(2)又は工程(3)の後で、支持体を剥離又は除去してもよい。
工程(1):本実施形態の複合フィルムを、回路基板の片面又は両面にラミネートする工程
工程(2):複合フィルムを硬化し、層間絶縁層を形成する工程
工程(3):層間絶縁層を形成した回路基板に穴あけする工程
工程(4):層間絶縁層の表面を粗化処理する工程
工程(5):粗化された層間絶縁層の表面にめっきする工程
<工程(1)>
工程(1)は、本実施形態の複合フィルムを、回路基板の片面又は両面にラミネートする工程である。複合フィルムをラミネートする装置としては、例えば、ニッコー・マテリアルズ株式会社製のバキュームアップリケーター等の真空ラミネーターが挙げられる。
ラミネートにおいて、複合フィルムが保護フィルムを有している場合には、保護フィルムを除去した後、複合フィルムを加圧及び/又は加熱しながら回路基板に圧着する。
複合フィルムを用いる場合、第一の樹脂層が、回路基板の回路が形成されている面に対向するように配置する。
ラミネートの条件は、複合フィルム、及び回路基板を必要に応じてプレヒートし、圧着温度(ラミネート温度)を60~140℃、圧着圧力を0.1~1.1MPa(9.8×10~107.9×10N/m)、空気圧20mmHg(26.7hPa)以下の減圧下でラミネートしてもよい。また、ラミネートの方法は、バッチ式であっても、ロールでの連続式であってもよい。
基板は通常、回路又は部品による段差を有するが、本実施形態の複合フィルムを基板にラミネートした後、該段差を複合フィルムの第一の樹脂層によって十分に充填できる。充填の程度が十分となるようにする観点から、ラミネート温度は、特に70~130℃が好ましい。
<工程(2)>
工程(2)は、複合フィルムを硬化し、層間絶縁層を形成する工程である。硬化は、熱硬化であってもよいし、活性エネルギー線による硬化であってもよい。熱硬化の条件は特に限定されないが、例えば、170~220℃で20~80分の範囲で選択することができる。活性エネルギー線としては、前述のとおりである。
なお、硬化させた後に、支持体を剥離してもよい。
<工程(3)>
工程(3)は、層間絶縁層を形成した回路基板に穴あけする工程である。本工程では、層間絶縁層及び回路基板にドリル、レーザー、プラズマ、又はこれらの組み合わせ等の方法により、穴あけを行い、ビアホール、スルーホール等を形成する。レーザーとしては、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、UVレーザー、エキシマレーザー等が一般的に用いられる。
<工程(4)>
工程(4)は、層間絶縁層の表面を粗化処理する工程である。本工程では、工程(2)で形成した層間絶縁層の表面を酸化剤により粗化処理を行うと同時に、ビアホール、スルーホール等が形成されている場合には、これらを形成する際に発生する「スミア」の除去を行うこともできる。
酸化剤としては、特に限定されないが、例えば、過マンガン酸塩(過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム)、重クロム酸塩、オゾン、過酸化水素、硫酸、硝酸等が挙げられる。これらの中でも、ビルドアップ工法による多層プリント配線板の製造における層間絶縁層の粗化に汎用されている酸化剤であるアルカリ性過マンガン酸溶液(例えば、過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム溶液)を用いて粗化、及びスミアの除去を行ってもよい。
<工程(5)>
工程(5)は、粗化された層間絶縁層の表面にめっきする工程である。複合フィルムの第二の樹脂層は、セミアディティブ法に適応できる層である。そのため、本工程では、層間絶縁層の表面に無電解めっきにて給電層を形成し、次いで導体層とは逆パターンのめっきレジストを形成し、電解めっきにより導体層(回路)を形成する、セミアディティブ法を用いることができる。
なお、導体層形成後、例えば、150~200℃で20~120分間アニール処理を施すことにより、層間絶縁層と導体層との接着強度を向上及び安定化させることができる。
さらに、このようにして作製された導体層の表面を粗化する工程を有していてもよい。導体層の表面の粗化は、導体層に接する樹脂との接着性を高める効果を有する。導体層を粗化する処理剤としては、特に限定されないが、例えば、有機酸系マイクロエッチング剤である、メックエッチボンドCZ-8100、メックエッチボンドCZ-8101、メックエッチボンドCZ-5480(以上、メック株式会社製、商品名)等が挙げられる。
以上の製造方法の中でも、以下のプリント配線板の製造方法が好ましい態様の一例として挙げられる。
前記複合フィルムを用いて、表面に回路又は部品による段差を有する基板に前記複合フィルムの第一の樹脂層側を貼付し、前記段差を充填する工程、
前記複合フィルムの第一の樹脂層及び第二の樹脂層を硬化する工程、
前記複合フィルムの第二の樹脂層側の面上にセミアディティブ法で回路を形成する工程、
を有する、プリント配線板の製造方法。
本実施形態の複合フィルム及びプリント配線板は、1GHz以上の高周波信号を扱う電子機器に特に好適に用いることができ、特に5GHz以上の高周波信号、10GHz以上の高周波信号又は30GHz以上の高周波信号を扱う電子機器に好適に用いることができる。つまり、本実施形態の複合フィルムは、高周波帯域の信号を使用する電子機器用複合フィルムとして有用である。
[半導体パッケージ]
本発明は、前記プリント配線板を含有してなる半導体パッケージ、より具体的には、前記プリント配線板に半導体素子を搭載してなる半導体パッケージも提供する。本実施形態の半導体パッケージは、前記プリント配線板の所定の位置に半導体チップ、メモリ等の半導体素子を搭載し、封止樹脂等によって半導体素子を封止することによって製造できる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されない。上記実施形態は例示であり、本発明の請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
製造例1~4(ポリイミド化合物(A-1)~(A-4)の製造)
温度計、還流冷却管、撹拌装置を備えた加熱及び冷却可能な容積1Lのガラス製フラスコ容器に、2,2-ビス[4-(4-マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(大和化成工業株式会社製、商品名:BMI-4000)、4,4’-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリン(三井化学ファイン株式会社製、商品名:ビスアニリンM)70質量部、ジアリルアミン(東京化成工業株式会社製)、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルを、下記表1に記載の配合量(単位:特記しない限り質量部である。但し、括弧内の数値の単位はmmolである。)で投入し、還流させながら液温120℃で3時間反応させた。
その後、冷却及び200メッシュ濾過し、重量平均分子量(Mw)が1,200のポリイミド化合物(A-1)~(A-4)(固形分濃度:65質量%)を製造した。
比較製造例1(ポリイミド化合物(A’-5)の製造)
製造例1において、各成分の使用量を表1に記載の通りに変更したこと以外は同様にして反応を行ない、重量平均分子量(Mw)が1,200のポリイミド化合物(A’-5)を製造した。
Figure 0007251482000006
<重量平均分子量の測定方法>
得られたポリイミド化合物(A)の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、標準ポリスチレンを用いた検量線から換算した。検量線は、標準ポリスチレン:TSKstandard POLYSTYRENE(Type;A-2500、A-5000、F-1、F-2、F-4、F-10、F-20、F-40)[東ソー株式会社製、商品名])を用いて3次式で近似した。GPCの条件を以下に示す。
装置:ポンプ:L-6200型[株式会社日立ハイテクノロジーズ製]
検出器:L-3300型RI[株式会社日立ハイテクノロジーズ製]
カラムオーブン:L-655A-52[株式会社日立ハイテクノロジーズ製]
カラム:ガードカラム;TSK Guardcolumn HHR-L + カラム;TSK gel-G4000HHR+TSK gel-G2000HHR(すべて東ソー株式会社製、商品名)
カラムサイズ:6.0×40mm(ガードカラム)、7.8×300mm(カラム)
溶離液:テトラヒドロフラン
試料濃度:30mg/5mL
注入量:20μL
流量:1.00mL/分
測定温度:40℃
<熱硬化性樹脂組成物(樹脂ワニス)及び層間絶縁用樹脂フィルムの製造方法>
実施例1(樹脂ワニス1及び層間絶縁用樹脂フィルム1の製造)
エラストマ(B)として、ポリブタジエン系エラストマ(エボニック社製、商品名:POLYVEST 75MA)20質量%(全樹脂成分に対して、つまり無機充填材及び有機溶剤を含まない全成分に対して。)と、無機充填材(C)として、アミノシランカップリング剤処理を施したシリカ(株式会社アドマテックス製、固形分濃度70質量%のメチルイソブチルケトン分散液)65体積%(有機溶剤を含まない全体積に対して。)とを混合した。
そこに製造例1で得たポリイミド化合物(A-1)を、ポリイミド化合物(A-1)の含有量が、熱硬化性樹脂組成物に含まれる全樹脂成分に対して80質量%となる比率で混合し、高速回転ミキサーにより室温で溶解させた。
ポリイミド化合物(A-1)が溶解したことを目視で確認した後、硬化促進剤として、有機過酸化物(日油株式会社製、商品名:パーブチルP)を、ポリイミド化合物(A-1)の仕込み量から換算される原料(マレイミド化合物)とエラストマ(B)に対して1.0phr、イソシアネートマスクイミダゾール(第一工業製薬株式会社製、商品名:G8009L)を、ポリイミド化合物(A-1)の仕込み量から換算される原料のマレイミド化合物に対して0.5phr混合した。次いで、ナノマイザー処理によって分散し、樹脂ワニス1を得た。
得られた樹脂ワニス1を、離型処理された支持体(PETフィルム)に、乾燥後の層の厚さが40μmとなるようにコンマコーターを用いて塗工し、90℃で3分間乾燥して、支持体上に第一の樹脂層を形成し、層間絶縁用樹脂フィルムを得た。
さらに、該第一の樹脂層の表面に、保護フィルムとして厚さ15μmのポリプロピレンフィルムを貼り合わせながらロール状に巻き取り、支持体及び保護フィルムを有する層間絶縁用樹脂フィルム1を得た。
該層間絶縁用樹脂フィルムを用いて、後述の方法に従って各特性を測定又は評価した。結果を表2に示す。
実施例2~4(樹脂ワニス2~4及び層間絶縁用樹脂フィルム2~4の製造)
実施例1において、製造例1で得たポリイミド化合物(A-1)の代わりに、製造例2~4で得たポリイミド化合物(A-2)~(A-4)を用いたこと以外は同様に操作を行い、樹脂ワニス2~4を得、さらに層間絶縁用樹脂フィルム2~4を得た。
得られた層間絶縁用樹脂フィルム2~4を用いて、後述の方法に従って各特性を測定又は評価した。結果を表2に示す。
比較例1(比較用樹脂ワニス5及び層間絶縁用樹脂フィルム5の製造)
実施例1において、製造例1で得たポリイミド化合物(A-1)の代わりに、比較製造例1で得たポリイミド化合物(A’-5)を用いたこと以外は同様に操作を行い、比較用樹脂ワニス5を得、さらに層間絶縁用樹脂フィルム5を得た。
得られた層間絶縁用樹脂フィルム5を用いて、後述の方法に従って各特性を測定又は評価した。結果を表2に示す。
特性の測定又は評価のため、以下の方法に従って樹脂板を作製した。
(I)各例で得られた支持体及び保護フィルムを有する層間絶縁用樹脂フィルムから保護フィルムを剥離した後、120℃で5分間乾燥した。
次に、乾燥後の支持体を有する層間絶縁用樹脂フィルムを、真空加圧式ラミネーター(株式会社名機製作所製、商品名:MVLP-500/600-II)を用いて、銅箔(電界銅箔、厚さ35μm)の光沢面上に、層間絶縁用樹脂フィルムの樹脂層と銅箔とが当接するようにラミネートして、銅箔、層間絶縁用樹脂フィルム、支持体がこの順に積層された積層体(P)を得た。前記ラミネートは、30秒間減圧して圧力を0.5MPaとした後、120℃、30秒間、圧着圧力0.5MPaでプレスする方法により行った。その後、積層体(P)から支持体を剥離した。
(II)次に、支持体としてのPETフィルム及び保護フィルムとしてのポリプロピレンフィルムを有する別の層間絶縁用樹脂フィルムを準備し、保護フィルムを剥離した後、120℃で5分間の乾燥を行った。
(III)次に、上記(I)で得られた支持体を剥離した積層体(P)と、上記(II)で得られた乾燥後の支持体を有する層間絶縁用樹脂フィルムとを、樹脂層同士が当接するように、前記(I)と同様の条件でラミネートして、銅箔、層間絶縁用樹脂フィルム2層からなる層、支持体がこの順に積層された積層体(Q)を得た。その後、積層体(Q)から支持体を剥離した。
(IV)次に、上記(III)で得られた支持体を剥離した積層体(Q)と、上記(II)と同様の方法により得られた乾燥後の支持体を有する層間絶縁用樹脂フィルムとを、樹脂層同士が当接するように、前記(I)と同様の条件でラミネートして、銅箔、層間絶縁用樹脂フィルム3層からなる層、支持体がこの順に積層された積層体(R)を得た。
(V)前記(I)~(III)と同様の方法により、積層体(Q)を作製した。
(VI)上記(V)で得られた積層体(Q)と、上記(IV)で得られた積層体(R)の支持体をそれぞれ剥離し、積層体(Q)と積層体(R)の樹脂層同士を貼り合わせ、圧着圧力10.0MPaで190℃、60分間、真空プレスを用いてプレス成型を行った。得られた両面銅箔付き樹脂板を、190℃で2時間硬化させた後、過硫酸アンモニウムで銅箔をエッチングすることで、樹脂板を得た。
[1.比誘電率及び誘電正接の測定方法-高周波特性]
上記で作製した樹脂板を幅2mm、長さ70mmの試験片に切り出し、ネットワークアナライザー(アジレント・テクノロジー株式会社製、商品名:E8364B)と5GHz対応空洞共振器(株式会社関東電子応用開発製)を用いて、比誘電率及び誘電正接を測定した。測定温度は25℃とした。当該測定方法に従って得られる比誘電率及び誘電正接が低いほど、高周波特性に優れることを示す。
[2.熱膨張率及びガラス転移温度の測定方法]
上記で作製した樹脂板を幅4mm、長さ15mmの試験片に切り出し、熱応力歪測定装置(セイコーインスツル株式会社製、型式:TMA/SS6100型)を用いて熱膨張率を測定した。熱膨張率は、昇温速度10℃/分、荷重0.05Nの条件で、室温から260℃まで加熱(1st)した後、260℃から-30℃に冷却し、その後-30℃から300℃まで加熱(2nd)した際の、2ndの30℃から120℃の範囲における平均熱膨張率(ppm/℃)の値及び250℃から300℃の範囲における平均熱膨張率(ppm/℃)の値を熱膨張率として求めた。また、膨張量の変曲点をガラス転移温度として求めた。
[3.貯蔵弾性率の測定方法]
上記で作製した樹脂板を幅5mm、長さ30mmの試験片に切り出し、広域動的粘弾性測定装置(レオロジ社製、商品名:DVE-V4)を用いて貯蔵弾性率(E’)を測定した。なお、測定温度領域は40~300℃、昇温速度は5℃/分、加振周波数は10Hzで測定を行い、40℃における貯蔵弾性率(E’)を求めた。該貯蔵弾性率(E’)が高いと、実装時の基板の反りを低減できる。
以下は、層間絶縁用樹脂フィルムについての試験方法である。
[4.埋め込み性の評価方法]
実施例4又は比較例1で得られた層間絶縁用樹脂フィルムの保護フィルムを剥がして1.0mmになるように重ね、φ8mmに打ち抜いたサンプルを用い、溶融粘度を測定した。粘度はレオメータ(商品名:ARESG2、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製)を用い、昇温速度:5℃/分、φ8mm冶具、周波数1.0Hz、歪み1%で測定した。溶融粘度が低いと埋め込み性に優れる。測定によって得られた温度-溶融粘度曲線を図2に示す。
[5.曲げ試験]
各例で得られた層間絶縁用樹脂フィルムの保護フィルムを剥がし、支持体を有する層間絶縁用樹脂フィルムを樹脂面が外側になるように180度折り曲げた。その後、目視にてフィルム樹脂面の状態を観察し、下記評価基準に従って評価した。
A:樹脂面に異常は無かった。
B:樹脂面にわずかな亀裂が見られた。
C:樹脂面が割れ、支持体から剥離した。
[6.保護フィルムの剥離試験]
各例で得られた支持体及び保護フィルムを有する層間絶縁用樹脂フィルムから保護フィルムの剥離を試みた。目視にて層間絶縁用樹脂フィルムの状態を観察し、下記評価基準に従って評価した。
A:層間絶縁用樹脂フィルムに異常は無かった。
B:層間絶縁用樹脂フィルムの一部が保護フィルムから剥離せず、支持体から剥離した。
C:保護フィルムが剥離できなかった。
[7.表面粗さの測定方法]
<表面粗さ測定用基板の作製方法>
表面粗さ測定用基板を以下の手順により作製した。
各例で得られた支持体及び保護フィルムを有する層間絶縁用樹脂フィルムを、240mm×240mmのサイズに切断した後、保護フィルムを剥離した。
得られた支持体を有する層間絶縁用樹脂フィルムを、CZ処理が施されたプリント配線板(日立化成株式会社製、商品名:E-700GR)上に、第一の樹脂層とプリント配線板とが当接するようにラミネートした。ラミネートは、一段階目で100℃、30秒間真空引き、30秒間圧着、圧力0.5MPaでプレスし、二段階目で120℃、60秒間圧力0.5MPaで平坦化する方法により行った。
その後、室温に冷却し、層間絶縁用樹脂フィルムを配したプリント配線板を得た。次に、層間絶縁用樹脂フィルムを配したプリント配線板を、支持体を付けたまま、第一段階目の硬化として130℃で20分間、防爆乾燥機中で硬化を行い、その後、第二段階目の硬化として190℃で40分間、防爆乾燥機中で硬化を行った。その後、支持体を剥離して、層間絶縁層が形成されたプリント配線板を得た。
(粗化処理方法)
上記表面粗さ測定用基板の製造方法により得られたプリント配線板を、60℃に加温した膨潤液(アトテックジャパン株式会社製、商品名:スウェリングデップセキュリガント(登録商標)P)に10分間浸漬処理した。次に、80℃に加温した粗化液(アトテックジャパン株式会社製、商品名:コンセートレートコンパクトCP)に15分間浸漬処理した。引き続き、40℃に加温した中和液(アトテックジャパン株式会社製、商品名:リダクションソリューションセキュリガント(登録商標)P500)に5分間浸漬処理して中和した。このようにして、層間絶縁層の表面を粗化処理したものを、表面粗さ測定用基板として用いた。
上記で得られた表面粗さ測定用基板の表面粗さを、非接触式表面粗さ計(ブルカーエイエックスエス株式会社製、商品名:WykoNT9100)を用い、内部レンズ1倍、外部レンズ50倍を用いて測定し、算術平均粗さ(Ra)を求めた。
Figure 0007251482000007
表2中の各成分の詳細は以下のとおりである。
・A-1:製造例1で製造したポリイミド化合物(A-1)
・A-2:製造例2で製造したポリイミド化合物(A-2)
・A-3:製造例3で製造したポリイミド化合物(A-3)
・A-4:製造例4で製造したポリイミド化合物(A-4)
・A’-5:比較製造例1で製造したポリイミド化合物(A’-5)
・POLYVEST(登録商標)75MA:ポリブタジエン系エラストマ(エボニック社製)
・無機充填材(C):シリカ(株式会社アドマテックス製、固形分濃度70質量%のメチルイソブチルケトン分散液)
・パーブチルP:α,α’-ビス(t-ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン(日油株式会社製)
・G8009L:イソシアネートマスクイミダゾール(第一工業製薬株式会社製)
表2より、ポリイミド化合物(A)を含有する熱硬化性樹脂組成物を用いた実施例では、高ガラス転移温度であり、回路等の凹凸に対する埋め込み性に優れ、優れた誘電特性と低熱膨張性とを両立し、さらにハンドリング性も良好となった。
一方、比較例では、250~300℃の範囲における熱膨張率が高まり、貯蔵弾性率が低下し、曲げ試験結果に優れず、表面粗さは大きくなった。
本発明の複合フィルム及びプリント配線板は、コンピュータ、携帯電話、デジタルカメラ、テレビ等の電気製品、自動二輪車、自動車、電車、船舶、航空機等の乗り物に有用である。
1 第一の樹脂層
2 第二の樹脂層
3 支持体
4 保護フィルム

Claims (13)

  1. N-置換マレイミド基を少なくとも2個有するマレイミド化合物(a1)由来の構造単位と、合計炭素数が3~13であるアミン化合物(a2)由来の構造単位と、を有するポリイミド化合物(A)を含有する熱硬化性樹脂組成物を含むプリント配線板の層間絶縁用樹脂フィルムであって、
    前記アミン化合物(a2)が、脂肪族モノアミン及び脂肪族ジアミンからなる群から選択される少なくとも1種の脂肪族アミン、又は、芳香族アミンである、プリント配線板の層間絶縁用樹脂フィルム
  2. 前記アミン化合物(a2)が常温で液状である、請求項1に記載のプリント配線板の層間絶縁用樹脂フィルム
  3. 前記アミン化合物(a2)が、脂肪族モノアミン及び脂肪族ジアミンからなる群から選択される少なくとも1種の脂肪族アミンである、請求項1又は2に記載のプリント配線板の層間絶縁用樹脂フィルム
  4. 前記ポリイミド化合物(A)中における、アミン化合物(a2)のアミノ基由来の基の合計当量(Ta2)に対する、マレイミド化合物(a1)に由来するマレイミド基由来の基(マレイミド基も含む)の合計当量(Ta1)との当量比[Ta1/Ta2]が、1.0~50である、請求項1~のいずれか1項に記載のプリント配線板の層間絶縁用樹脂フィルム
  5. 前記ポリイミド化合物(A)が、さらにポリアミン化合物(a3)[但し、前記アミン化合物(a2)は含まれない。]由来の構造単位を有する、請求項1~のいずれか1項に記載のプリント配線板の層間絶縁用樹脂フィルム
  6. 前記ポリイミド化合物(A)中における、アミン化合物(a2)のアミノ基由来の基の合計当量(Ta2)と、ポリアミン化合物(a3)のアミノ基由来の基(アミノ基も含む)の合計当量(Ta3)との総量に対する、マレイミド化合物(a1)に由来するマレイミド基由来の基(マレイミド基も含む)の合計当量(Ta1)との当量比[Ta1/(Ta2+Ta3)]が、1.0~10である、請求項に記載のプリント配線板の層間絶縁用樹脂フィルム
  7. 前記アミン化合物(a2)のアミノ基由来の基の合計モル数(Ma2)と、ポリアミン化合物(a3)のアミノ基由来の基(アミノ基も含む)の合計モル数(Ma3)との比[Ma2/Ma3]が、0.01~10である、請求項5又は6に記載のプリント配線板の層間絶縁用樹脂フィルム
  8. 前記Ma2/Ma3が0.99~10である、請求項7に記載のプリント配線板の層間絶縁用樹脂フィルム。
  9. さらに、エラストマ(B)、無機充填材(C)及び硬化促進剤(D)からなる群から選択される少なくとも1種を含有する、請求項1~8のいずれか1項に記載のプリント配線板の層間絶縁用樹脂フィルム
  10. 前記硬化促進剤(D)が過酸化物を含有する、請求項9に記載のプリント配線板の層間絶縁用樹脂フィルム
  11. 請求項1~10のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物を含む第一の樹脂層と、第二の樹脂層とを含む、プリント配線板の層間絶縁用複合フィルム。
  12. 請求項1~10のいずれか1項に記載のプリント配線板の層間絶縁用樹脂フィルムの硬化物、又は請求項11に記載のプリント配線板の層間絶縁用複合フィルムの硬化物を含む、プリント配線板。
  13. 請求項12に記載のプリント配線板を含有してなる、半導体パッケージ。
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