JP7251140B2 - 包装容器 - Google Patents
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Description
前記固形製品は、互いに独立して挙動する多数の粒状物もしくは塊状物からなり、これら粒状物もしくは塊状物は、それぞれ液体が含浸されて表面がウエットな状態で存在しているフリカケであって、
前記固形製品が接触する面は凹凸構造の粗面となっており、該粗面が容器内面、あるいは、前記固形製品を仕切る部材に設けられていると共に、
前記粗面の算術平均粗さRaが15μmより大きいことを特徴とする包装容器が提供される。
(A)前記粗面の凹部に、前記固体製品由来の液体が存在すること、
(B)前記粗面の凹部に存在する液体と固体製品との間に空気層が存在すること、
(C)前記粗面は、熱可塑性樹脂により形成されていること、
(D)前記粗面は、固形製品が収容されている容器を25℃で1日放置した後、収容されている固形製品を排出し、即座にその粗面の固形製品が付着していない部分について、凹凸度を測定したとき、前記粗面の凸部頂点と凹部液面の振幅における最大高さであるRZが10μm以上となっていること、
(E)前記液体が油分を含有すること、
(F)前記固形製品のサイズが1μm~10mmであること、
(G)袋の形態を有していること、
が好適である。
また、本発明は、特に袋状容器として、食品用の固形製品の収容に極めて有用である。
本発明において、ウエットな固形製品とは、互いに独立して挙動する多数の粒状物もしくは塊状物(以下、単に固形粒子と呼ぶことがある)からなり、これら固形粒子は、それぞれ液体が含浸されて表面がウエットな状態となっている製品である。即ち、ある種のゲル状体や乳化物(例えば寒天、豆腐、ヨーグルト、マヨネーズ)などは、表面がウエットな状態となっているものの、形状が定まっておらず、一定の応力を加えると形状が変化してしまうため固形ではなく、本発明における固形製品ではない。また、固形の粒子が液体に分散されてペースト状となっているものは、粒子が独立して挙動するものではなく、粒子群が一体となって流動するため、本発明における固形製品ではなく、本発明は適用されない。
従って、固形粒子の表面に存在する液体量は、ある程度の量であることが必要である。このような液体量は、含浸させる液体の種類が多く、厳密に規定することはできないが、水分を含浸する場合は水分活性が0.30~0.99程度であり、油分のみを含浸する場合は固体製品の脂質が5~50質量%程度である。
尚、水分活性とは、食品中に含まれる自由水を示すパラメータであり、食品の水蒸気圧を同一条件での純水の水蒸気圧で除した値である。
図1を参照して、本発明の包装容器の固形製品と接触する面1には、多数の突起3が形成されており、これにより、この固形製品と接触する面1は粗面となっている。
本発明の包装容器では、このような固形製品と接触する面(粗面)1に多数の固形粒子5が収容されており、この固形粒子5の表面には、それぞれ、液体7が分布している。
一方、本発明にしたがい、容器の固形製品と接触する面1が粗面の場合、この容器内に収容されている固形粒子5は、固形製品と接触する面1に接触した状態で保存されたとき、毛管現象などにより多少液体7が、突起3の間の空間9に侵入し液体7が、突起9間の空間に充満するため、柱状突起3による光の散乱が緩和されることとなり、固形粒子5を収容する前では不透明であったものが透明となっている。上述した理由より固形粒子5と固形製品と接触する面1の密着に寄与する液体7の量を低減できる(図2(b)参照)。
さらに好ましくは、突起3の間の空間9に空気層11が存在している(図2(c)参照)。即ち、この場合には、突起3が露出しているため、後述する実施例に示されているように、突起3による光の散乱が保持されているため、固形粒子5を収容する前と同様、不透明となっている。
一方、粗面を形成していない比較例では、何度繰り返し振っても、かなりの量が容器内に付着残存していた。
これにより、種々の液体7、例えば、糖類が溶解もしくは分散した粘調液、みりん等の含水アルコールや各種の煮液、サラダ油、ゴマ油などの植物油、各種動物の肉汁などが表面に存在する固形粒子5からなる固体製品について、本発明をより好適に使用し得るか否かを正確に判定することができる。
一般に、包装材分野では、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンもしくはプロピレンと他のオレフィンとの共重合体などに代表されるオレフィン系樹脂、エチレンとビニルアルコールとの共重合体、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルが代表的である。
本発明において、上述した突起3による凹凸構造は、種々の方法で作成することができ、例えば、転写法、サンドブラスト法、樹脂繊維の吹き付けを利用した方法を採用することできるし、また、原理的には、不織布の貼り付けにより、容器内面を不織布層とすることにより、凹凸構造を形成することも可能である。しかしながら、樹脂繊維や不織布を用いる方法では、繊維屑の発生などの問題があり、サンドブラスト法では使用するメディア(投射材、研磨材)のコンタミなどの問題があるため、転写法により形成することが望ましい。
また、その他の転写法として図4(b)に示すように、予め射出成形、押出成形等により所定形状に成形されたプラスチックに対し、それ自体公知の加熱方法により予熱し、凹凸構造が付与されたロール43とニップロール45間で加圧しながら冷却させてもよいし、図4(c)に示すように表面に凹凸構造が付与されたベルト61とニップベルト63の間で温度制御された複数のロール65にて加圧しながら冷却させてもよいし、図示はしないがホットプレス機を用いて凹凸構造が転写された金型にて押圧し、冷却させてもよい。
このようにして得られる袋状容器に、前述した固形製品を収容し、シールすることにより、本発明の包装容器とすることができる。
固形製品の付着量を評価するために下記条件で排出評価を実施した。
6×8cmのサンプルフィルムAを2枚の3辺をシール幅1cm、加熱条件180℃1.5秒でヒートシールすることで、パウチAを作製する。
そのパウチAにウエットなさけふりかけ(脂質32.5質量%)を3g収容し、残る一辺をシールした。シール後、ふりかけがフィルムA内面に万遍なく接触するようにした後、1日正置状態で室温(25℃)保管した。保管後、一方の短辺側のシール部をハサミにてカットし、長辺側シール部を両手で掴み、ハサミでカットした部分をしたに向け、パウチAをそれ以上排出されなくなるまで何度も閉開口を繰り返した。
このときの残量量即ち付着量が多く、0.2gより大きいものは×、少なく0.2~0.1は○、極めて少なく0.1未満ものは◎として評価した。
前述の排出評価後、即座に、パウチAのふりかけが付着していない部分に対し、白色干渉計(ZYGO社NewView7300)にて測定し、測定箇所の凸部同士を結び、例えば、実施例2~4の場合は円柱の中心同士を結んで断面曲線を取得した後、カットオフ値2.5mm、基準長さ2.5mm、評価長さ12.5mmの条件で線粗さ解析を行い、最大高さRz、Raを算出した。
まず、メディアとしてホワイトアルミナを用い、サンドブラスト法により凹凸構造を付与し、表面が粗面となった外形形状67mm×67mm×厚さ0.5mmの凹凸金型Aを用意した。
次に上下ラム部を持つホットプレス機において、上ラム部下面に対し、金型Aを取り付け、一方、下ラム部上面に対し押圧力が均一になるようシリコーンゴム製アンビルを取り付け、アンビル上にPPフィルム(東レフィルム加工社製、SH41E)を積載した後、上ラム部に取り付けた金型Aに対し、ハロゲンヒータを照射し、赤外線輻射加熱を行い、金型温度を300℃まで昇温させた。昇温を確認した後、下ラム部を上昇させて、金とアンビルでフィルムを押圧し、金型面に彫刻された凹凸構造をフィルム表面に転写し、押圧状態を10秒間保持し、十分フィルム表面を冷却固化させた後、下ラムを降下させ、サンプルフィルムAを得た。その後、上述した方法にてパウチAを作製し、排出評価並びに凹凸度評価を実施した。
フォトリソグラフィー法により径60μm、高さ50μm、ピッチ128μm、3方配列の円柱ホール形状の凹凸金型Aを用意した以外は実施例1と同様してサンプルA、パウチAを作製し、排出評価並びに凹凸度評価を実施した。
凹凸金型Aを径60μm、高さ90μm、ピッチ128μm、3方配列の円柱ホール形状とする以外は実施例2と同様してサンプルA、パウチAを作製し、排出評価並びに凹凸度評価を実施した。
凹凸金型Aを径60μm、高さ180μm、ピッチ128μm、3方配列の円柱ホール形状とする以外は実施例2と同様してサンプルA、パウチAを作製し、排出評価並びに凹凸度評価を実施した。
凹凸形状を付与してせず、PPフィルム(東レフィルム加工社製、SH41E)を6×8cmにカットし、サンプルAとする以外は実施例1と同様してパウチAを作製し、排出評価並びに凹凸度評価を実施した。
3:突起
3a:拡径頭部
5:固形粒子
7:液体
9:柱状突起間の空間
41:押出機
43:凹凸構造が付与されたロール
45:ニップロール
47:凹凸構造が転写されたフィルム又はシート
61:凹凸構造が付与されたベルト
63:ニップベルト
65:温度制御されたロール
Claims (8)
- 固形製品が収容されている包装容器において、
前記固形製品は、互いに独立して挙動する多数の粒状物もしくは塊状物からなり、これら粒状物もしくは塊状物は、それぞれ液体が含浸されて表面がウエットな状態で存在しているフリカケであって、
前記固形製品が接触する面は凹凸構造の粗面となっており、該粗面が容器内面、あるいは、前記固形製品を仕切る部材に設けられていると共に、
前記粗面の算術平均粗さRaが15μmより大きいことを特徴とする包装容器。 - 前記粗面の凹部に、前記固形製品由来の液体が存在する請求項1に記載の包装容器。
- 前記粗面の凹部に存在する液体と固体製品の間に空気層が存在する請求項2に記載の包装容器。
- 前記粗面は熱可塑性樹脂により形成されている請求項1~3の何れかに記載の包装容器。
- 前記粗面は、固形製品が収容されている容器を25℃で1日放置した後、収容されている固形製品を排出し、即座に固形製品が付着していない部分について、凹凸度を測定したとき、前記粗面の凸部頂点と凹部液面の振幅における最大高さであるRZが10μm以上となっている請求項3に記載の包装容器。
- 前記液体が油分を含有する請求項1~5の何れかに記載の包装容器。
- 前記固形製品のサイズが1μm~10mmであることを特徴とする請求項1~6の何れかに記載の包装容器。
- 袋の形態を有している請求項1~7の何れかに記載の包装容器。
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