JP7249817B2 - 乾式浮き床 - Google Patents
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Description
前記床板が、少なくとも炭素繊維補強樹脂製梁を介して支持されていることを特徴とする乾式浮き床。
2.前記炭素繊維補強樹脂製梁の上面及び/又は下面に接着性減衰材が配置されていることを特徴とする1.に記載の乾式浮き床。
3.前記炭素繊維補強樹脂製梁が、上側及び/又は下側のフランジにボルト穴を備え、
該ボルト穴に絶縁部材を介してボルトが設置され、該ボルトにより他の部材と接合されていることを特徴とする1.または2.に記載の乾式浮き床。
4.前記炭素繊維補強樹脂製梁が、建築物の既存梁の上方のみで支持されていることを特徴とする1.~3.のいずれかに記載の乾式浮き床。
5.1.~4.のいずれかに記載の乾式浮き床で構成されていることを特徴とする改修乾式浮き床構造。
炭素繊維梁を、絶縁材である接着性減衰材や絶縁ワッシャー等の絶縁部材を用いて金属部材と絶縁することにより、炭素繊維梁を絶縁被覆加工することなく、ガルバニック腐食による金属部材の腐食を防ぐことができる。
本発明の乾式浮き床は、床板が、少なくとも炭素繊維梁を介して支持されていればよく、躯体床と炭素繊維梁との間、炭素繊維梁と床板との間の構造は特に制限されず、公知の乾式浮き床の構造を採用することができる。
本発明の第一実施態様である乾式浮き床の概略図を図1に、基礎部周辺の炭素繊維梁側面方向、軸方向のそれぞれから見た拡大図を図2、3に示す。
第一実施態様である乾式浮き床10は、建築物の躯体床F上であって既存梁1が存在する部分の上方に設置された防振ゴム21を有する基礎部2、この基礎部2の上に両面接着減衰テープ3(以下、「減衰テープ」ともいう)により貼り合わせられた断面H型の炭素繊維補強樹脂製梁4、この炭素繊維補強樹脂製梁4の上面に両面接着減衰テープ5により貼り合わせられた根太受け6、この根太受け6と直交する方向に延在する根太7と、この根太7の上に配設される床部材8とを備える。
本発明の炭素繊維梁としては、炭素繊維が樹脂に含浸された複合材料からなる梁を特に制限することなく用いることができ、例えば、その断面はH型に限定されず、箱型であってもよい。例えば、特開2005-54541号公報に記載のもの、特開2001-191418号公報に記載の装置で製造されたもの等を用いることができる。特開2001-191418号公報に記載の装置で製造されたH型の炭素繊維梁を用いる場合、6mの長さの梁を用いた乾式浮き床のたわみが大きくならないためには、断面剛性(ヤング率×断面二次モーメント)が1.5E+12Nmm2程度必要である。このとき、炭素繊維梁の質量は、1mあたり3kg未満である。
第一実施態様において、基礎部2は、防振ゴム21の上に平板22を備えており、平板22と炭素繊維梁4との間に減衰テープ3を有している。
炭素繊維補強樹脂材の減衰定数は0.005程度である。接着性減衰材として減衰定数が0.1程度以上のものを用いることにより、床部材の振動が減衰して構造躯体(建築物)に伝達されるため、防振性、防音性を高めることができる。なお、鉄の減衰率は0.0001以下と炭素繊維補強樹脂よりも小さいが、鉄骨梁は炭素繊維梁と比較して質量が大きいため、減衰テープや減衰接着剤等の接着性減衰材による減衰はほとんど期待できない。
本発明の第二実施態様である乾式浮き床のボルト周辺の炭素繊維梁側面方向から見た部分断面図を図4に、図4のA-A’線断面図を図5に示す。第二実施態様である乾式浮き床において、第一実施態様と同一の部材には同一の符号を付す。
第二実施態様である乾式浮き床20は、根太受け6が、炭素繊維梁4の上側フランジ41に減衰テープ5とボルト91等により固定されている。第二実施態様である乾式浮き床20は、炭素繊維梁4の上側フランジ41がボルト穴42を備え、このボルト穴42に設置されたボルト91とナット92により炭素繊維梁4と根太受け6が接合されている。また、炭素繊維梁4は、絶縁部材である絶縁ワッシャ93、絶縁ブッシュ94により、金属部材である根太受け6、ボルト91、ナット92から絶縁されている。
炭素繊維梁は、穴あけ加工に特殊な工具が必要であり、一般的なドリル等では穿孔することができない。そのため、ボルト穴を有する炭素繊維梁を使用する場合、予め工場等で穴あけ加工を施す必要がある。しかし、現場では現地の状況に合わせるために予め設計した穴以外の箇所にボルト穴が必要となる場合がある。第一実施態様である乾式浮き床は、炭素繊維梁が減衰テープのみで接合されているため、現場での穴あけ加工が不要であり、施工期間が延長することを防止することができる。また、第二実施態様においても、新たに必要となった接続箇所に減衰テープあるいは減衰性接着剤を用い、ボルト穴での接合と組み合わせることにより、追加の穴あけ加工を最小限に抑えることができる。
F 躯体床
1 既存梁
2 基礎部
21 防振ゴム
22 平板
3 両面接着減衰テープ
4 炭素繊維補強樹脂製梁
5 両面接着減衰テープ
6 根太受け
7 根太
8 床部材
20 第二実施態様である乾式浮き床
41 上側フランジ
42 ボルト穴
91 ボルト
92 ナット
93 絶縁ワッシャ
94 絶縁ブッシュ
Claims (4)
- 床板が、建築物の躯体床から離間して設置される乾式浮き床であって、
前記床板が、少なくとも炭素繊維補強樹脂製梁を介して支持され、
前記炭素繊維補強樹脂製梁が、上側及び/又は下側のフランジにボルト穴を備え、
該ボルト穴に絶縁部材を介してボルトが設置され、該ボルトにより他の部材と接合されていることを特徴とする乾式浮き床。 - 前記炭素繊維補強樹脂製梁の上面及び/又は下面に接着性減衰材が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の乾式浮き床。
- 前記炭素繊維補強樹脂製梁が、建築物の既存梁の上方のみで支持されていることを特徴とする請求項1または2に記載の乾式浮き床。
- 請求項1~3のいずれかに記載の乾式浮き床で構成されていることを特徴とする改修乾式浮き床構造。
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