JP7249522B2 - 車両の輪留め装置 - Google Patents

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Description

本開示は、停止中の車両の意図しない移動を防止する輪留め装置に関する。
特許文献1には、地面と車輪の隙間に形成された禁止位置に配置されて車輪の回転を禁止する楔状の回転禁止部材を備えた車輪止め装置が開示されている。回転禁止部材は、移動機構によって、禁止位置と車輪の回転を禁止しない非禁止位置とに選択的に移動させられる。移動機構は、シリンダシャフトを有するシリンダを備え、シリンダシャフトの先端部に回転禁止部材が着脱自在に取り付けられている。車両に固定された取付枠にはブラケットが固定され、シリンダの後端部は、シリンダシャフトの伸縮に伴って回動自在にブラケットに取り付けられている。
シリンダシャフトの長手方向中央部には、長尺の案内ロッドの先端部が回動自在に固定され、案内ロッドの後端部は、シリンダシャフトの伸縮に伴って回動できるように、取付枠に固定されたブラケットに取り付けられている。案内ロッドは、回転禁止部材が非禁止位置から禁止位置に移動するようにシリンダシャフトを案内する。
回転禁止部材の上部には、チェーン又はロープなどの接続部材の一端部が接続され、接続部材の他端部は、取付枠に固定された巻取機構に接続されている。巻取機構によって接続部材を巻き取ることにより、禁止位置に位置する回転禁止部材を非禁止位置に移動させることができる。
シリンダシャフトの先端部にはロック機構が固定され、回転禁止部材には、ロック機構を着脱するキャッチャ機構が固定されている。ロック機構には、ロック機構をキャッチャ機構に案内するガイドピンが形成され、ガイドピンはキャッチャ機構のガイドホールに差し込まれる。
ロック機構には、ロックが4箇所に配置され、キャッチャ機構には、4つのロックに噛み合うキャッチャが4箇所に配置されている。ロックとキャッチャが互いに離れているときに、ロックをキャッチャに所定の力で押し付けることにより、ロックとキャッチャは強固に固定される。一方、ロックとキャッチャが互いに固定されているときに、ロックをキャッチャに所定の力で押し付けることにより、固定が解除されてロックとキャッチャが互いに離れる。
回転禁止部材を非禁止位置から禁止位置に移動させる場合、移動機構を駆動させる。移動機構の駆動によって、シリンダシャフトが伸び始め、案内ロッドが後端部を中心に回転し始め、シリンダシャフトが伸びながら案内ロッドに案内されて、回転禁止部材が禁止位置に到達する。禁止位置に到達した回転禁止部材は、車輪に阻まれて更に奥には進めず、この状態でシリンダシャフトを更に伸ばすことにより、互いに固定されているロックとキャッチャが互いに離れる。続いて、シリンダシャフトを縮めることにより、回転禁止部材と接続部材を除く他の部材は非禁止位置に移動し、車輪は回転できない状態に保たれる。
回転禁止部材を禁止位置から非禁止位置に移動させる場合、移動機構を駆動させる。移動機構の駆動によって、シリンダシャフトはそのままの状態を保つと共に、巻取機構によって接続部材を巻き取る。これにより、回転禁止部材が接続部材と共に非禁止位置に移動し、シリンダシャフトの先端部近傍に到達して、ガイドホールがガイドピンに案内されながらロックとキャッチャが互いに固定され、回転禁止部材が非禁止位置に保持される。
特開2008-254719号公報
一般に、車体は車輪の車軸に対して昇降可能に弾性支持されており、車両の積載量(車載重量)に応じて車軸(車輪)及び地面に対する車体の高さ(車高)は変動する。しかし、特許文献1の車輪止め装置は、車高の変動を想定して構成されていない。例えば、車高が所定の基準高さのときに回転禁止部材が回転禁止位置へ移動するようにシリンダ及び案内ロッドが設定されている場合、車高が基準高さよりも低いと、回転禁止部材は、回転禁止位置へ到達する前に地面に当接して移動が阻止され、車高が基準高さよりも高いと、回転禁止位置よりも上方で回転禁止部材が車輪に当接して移動が阻止される。このように、回転禁止部材が禁止位置以外で地面や車輪に当接して移動が阻止されると、ロック機構及びキャッチャ機構に設計方向とは異なる方向から押付け力が作用し、シリンダシャフトと回転禁止部材との固定が円滑に解除されない可能性がある。また、設計方向と異なる方向から押付け力が作用することにより、ロック機構やキャッチャ機構が破損する可能性がある。すなわち、特許文献1の輪留め装置では、車高が変動した場合、有効に機能しない可能性がある。
そこで本開示は、煩雑な作業を要することなく、車体の高さが変動した場合であっても確実に機能させることが可能な車両の輪留め装置の提供を目的とする。
上記目的を達成すべく、本開示の第1の態様は、車輪の車軸に車体が弾性支持される車両の輪留め装置であって、アームと、楔状の輪留め部材と、紐状の接続部材と、引上げ機構とを備える。
アームは、車輪の車両前後方向の一側に配置され、アーム基端部とアーム先端部とを両端に有する。アーム基端部は、車体側に回転自在に支持され、アームは、車輪の下端よりも上方で傾動可能である。接続部材は、アーム先端部を経由して輪留め部材に接続され、引上げ機構は、接続部材を引上げ可能である。
引上げ機構が接続部材を引上げることによって、輪留め部材は、アーム先端部に引付けられて保持され、アームは、アーム先端部がアーム基端部の上記一側で所定高さまで上昇したアーム収納位置に引上げられる。アーム収納位置にアームが引上げられた状態で、引上げ機構による接続部材の引上げが解除され、アームが車両前後方向の他側へ向かって下方へ傾動すると、輪留め部材がアーム先端部から離れて落下し、輪留め部材の底面が車輪の上記一側で地面に載置される。
第1の態様では、車両の走行時は、輪留め部材をアーム先端部に保持し、アームをアーム収納位置に引上げておく。これにより、輪留め部材が地面の上方で車体側に支持され、車輪の回転は阻止されない。
停車中の車両の意図しない移動を阻止する場合は、引上げ機構による接続部材の引上げを解除し、アームをアーム収納位置から車両前後方向の他側へ向かって下方へ傾動させる。アームが下方へ傾動すると、輪留め部材がアーム先端部から離れて落下し、輪留め部材の底面が車輪の上記一側で地面に載置される。乗員等の作業者は、地面上に載置された輪留め部材を足先等によって移動させて、車輪の一側から下方へ差込む。輪留め部材を車輪の下方に差込むことにより、車輪の回転(車両を一側へ移動させる回転)が輪留め部材によって阻止される。
輪留め部材をアーム先端部から落下させて地面に載置した後、車輪の下方へ差込むので、車両の積載量(車載重量)に応じて車高が変動した場合であっても、煩雑な作業を要することなく、輪留め部材を確実に機能させることができる。
車両を発進する場合は、引上げ機構によって接続部材を引上げる。これにより、輪留め部材は、アーム先端部に引付けられて保持され、アームは、アーム収納位置に引上げられて保持され、車輪の回転阻止が解除される。
本開示の第2の態様は、第1の態様の輪留め装置であって、アーム収納位置にアームを解除可能に保持するアーム収納保持手段を備える。
第2の態様では、停車中の車両の意図しない移動を阻止する場合は、アーム収納保持手段によるアームの保持を解除した後、引上げ機構による接続部材の引上げを解除する。また、車両を発進する場合は、引上げ機構によって接続部材を引上げ、輪留め部材をアーム先端部に引付けて保持し、アームをアーム収納位置に引上げた後、アーム収納保持手段によってアームをアーム収納位置に保持する。このように、車両の走行時にアームがアーム収納保持手段によってアーム収納位置に保持され、車両走行時の振動等によるアームの移動が確実に阻止されるので、アームと他の部材との衝突や異音(衝突音や振動音など)の発生等を防止することができる。また、アームを引上げ機構によってアーム収納位置に保持する必要がないので、引上げ機構の負荷を軽減することができる。
本開示の第3の態様は、第1又は第2の態様の輪留め装置であって、アーム収納位置から下方へ傾動してアーム展開位置に達したアームを、輪留め部材がアーム先端部から離れている場合にアーム展開位置に保持するアーム展開保持機構を備える。アーム展開保持機構は、アーム展開位置に保持したアームのアーム先端部に輪留め部材が接続部材によって引付けられると、アームの保持を解除する。
第3の態様では、車両を発進するために引上げ機構によって接続部材を地面から引上げた際に、輪留め部材がアーム先端部に引付けられるまでの間は、アーム展開保持機構によってアームがアーム展開位置に保持され、輪留め部材がアーム先端部に引付けられてアームの保持が解除された後に、アームがアーム収納位置に引上げられる。このように、輪留め部材がアーム先端部に引付けられるまでの間はアームが傾動せずにアーム展開位置に保持されるので、輪留め部材をアーム先端部に確実に引付けて保持することができる。
本開示の第4の態様は、第1~第3の態様の輪留め装置であって、接続部材によってアーム先端部に引付けられた輪留め部材を、アーム収納位置のアームが下方へ傾動して所定の傾動位置に達するまではアーム先端部に保持し、アームが傾動位置に達すると、輪留め部材をアーム先端部から解放する輪留め部材保持機構を備える。
第4の態様では、停車中の車両の意図しない移動を阻止するため、引上げ機構による接続部材の引上げを解除し、アームをアーム収納位置から車両前後方向の他側へ向かって下方へ傾動させた際に、アームが所定の傾動位置に達するまでの間は、輪留め部材保持機構によって輪留め部材がアーム先端部に保持され、アームが所定の傾動位置に達したタイミングで、輪留め部材がアーム先端部から解放されて落下する。このように、アームが所定の傾動位置に達したタイミングで輪留め部材が落下するので、輪留め部材が落下を開始する位置(車両前後方向の位置及び高さ)を安定させることでき、輪留め部材の底面を地面の所望の位置に確実に載置することができる。
本開示の輪留め装置によれば、煩雑な作業を要することなく、車高が変動した場合であっても確実に機能させることができる。
本発明の第1実施形態に係る輪留め装置の格納状態を模式的に示す側面図である。 図1の輪留め装置の格納状態から使用状態への移行途中を模式的に示す側面図である。 図1の輪留め装置の格納状態から使用状態への移行途中を模式的に示す側面図である。 図1の輪留め装置の使用状態を模式的に示す側面図である。 図1の輪留め装置の構成例の斜視図である。 図5の構成例の分解斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る輪留め装置の格納状態を模式的に示す側面図である。 図7の輪留め装置の使用状態を模式的に示す側面図である。 図7の輪留め装置の構成例の斜視図である。 図7の構成例のアームの斜視図である。 図7の構成例のアーム及び輪留め部材の斜視図である。 図7の構成例のアーム及び輪留め部材の一部を断面で示す側面図である。 図7の構成例のアーム及び輪留め部材の一部を断面で示す後面図である。 図7の構成例のロック凸部の平面図であり、(a)は動作プレートにロックされる前の状態を、(b)はロック途中の状態を、(c)はロックされた後の状態をそれぞれ示す。
以下、本発明の第1実施形態に係る輪留め装置を図面に基づいて説明する。なお、図中矢印FRは車両前方を、矢印UPは上方をそれぞれ示す。
図1~図4に示すように、車体の骨格を構成する車体フレーム1は、車輪(タイヤ)2の車軸(図示省略)に弾性支持され、車輪2の車両後側(車両前後方向の一側)では、マッドフラップ4が車体フレーム1に対して固定されて垂下する。
図1~図6に示すように、輪留め装置10は、ベース11と、アーム12と、輪留め部材14と、巻取り機(リール、ウィンチ)15と、接続部材16と、係止部17と、係合部18とを備えて概略構成される。ベース11は、マッドフラップ4の車両後側に配置され、車体フレーム1に対して固定される。
アーム12は、基端部(アーム基端部)12Aと先端部(アーム先端部)12Bとを両端に有する長尺部材であり、マッドフラップ4の車両後側に配置される。アーム回転軸19は、車幅方向に延び、アーム基端部12Aは、車体側のベース11にアーム回転軸19を中心として回転自在に支持される。アーム12は、車輪2の下端(地面3)よりも上方でアーム回転軸19を中心として傾動可能にベース11から吊下がる。アーム先端部12Bには、輪留め部材14がスライド係合する輪留め装着部13が形成されている。ベース11には、アーム12に当接して車両前側(車両前後方向の他側)へのアーム12の傾動範囲をアーム展開位置に規制するストッパ20が設けられている。輪留め装着部13に対する輪留め部材14のスライド係合方向は、アーム12がアーム展開位置に傾動した状態で下方から上方へ向かう方向に設定される。
輪留め部材14は、上面14Aと底面14Bとを有する楔状のブロック体であり、底面14Bが地面3に載置された状態で、上面14Aは、車両前側(車両前後方向の他側)に向かって下方へ傾斜する。輪留め部材14には、被装着部21が形成されている。アーム12の輪留め装着部13と輪留め部材14の被装着部21とは、互いにスライド係合可能な凹凸形状を有し(図5及び図6参照)、被装着部21を輪留め装着部13に合わせ、輪留め部材14をアーム12側に移動させることにより、被装着部21が輪留め装着部13に離脱可能にスライド係合する。
巻取り機15は、ベース11に対して固定的に支持される。接続部材16は、チェーンやワイヤ等の紐状の部材である。接続部材16は、その一端が巻取り機15に接続され、巻取り機15によって一端側から順次巻取られる。ベース11側(本実施形態では、アーム基端部12A)には、接続部材16の移動を案内するガイド22が設けられている。接続部材16は、アーム先端部12Bを経由し、輪留め装着部13及び被装着部21を挿通するように配策される。接続部材16の他端は、輪留め部材14に接続され、巻取り機15は、接続部材16を引上げ可能な引上げ機構を構成する。接続部材16によって輪留め部材14を引上げる際の輪留め部材14の姿勢を安定させるため、複数本(図示の例では2本)の接続部材16が配策される(図6参照)。ガイド22は、任意の形態(例えば、コロ状、孔状、溝状等)に設定可能である。なお、引上げ機構は、巻取り機15に限定されず、他の構成(例えば伸縮可能なロッドを有するシリンダのロッドに接続部材16の一端を接続する構成など)であってもよい。
巻取り機15が接続部材16を巻取って引上げることにより、輪留め部材14がアーム先端部12Bに向かって移動し、被装着部21が輪留め装着部13にスライド係合して(輪留め部材14がアーム先端部12Bに引付けられて)、輪留め部材14がアーム先端部12Bにて保持される。また、輪留め部材14がアーム先端部12Bに保持された状態でさらに接続部材16を引上げると、アーム12は、アーム先端部12Bがアーム基端部12Aの車両後側で所定高さまで上昇したアーム収納位置に引上げられて保持される(図1参照)。アーム収納位置にアーム12が位置した状態で、巻取り機15による接続部材16の引上げが解除され、アーム12が車両前側(車両前後方向の他側)へ向かって下方へ傾動してアーム展開位置に達すると(図2参照)、輪留め部材14がアーム先端部12Bから離れて落下し、輪留め部材14の底面14Bが車輪2の車両後側で地面3に載置される(図3参照)。
アーム12に対する輪留め部材14の保持姿勢は、アーム先端部12Bから落下して底面14Bが地面3に載置された状態(輪留め部材載置状態)で、上面14Aが車両前側に向かって下方へ傾斜するように設定されている。
係止部17は、アーム12に固定され、係合部18は、ベース11に固定される。アーム収納位置に引上げられたアーム12を、乗員等の作業者が上方へ持ち上げて上方へ傾動させると、係止部17が係合部18に係合する。本実施形態の係合部18は、係止部17を係合部18に向かって1回押すと両者が離脱不能に係合し、係る状態で係止部17を係合部18に向かって再度押すと係合が解除されて両者が離脱するワンプッシュラッチタイプである。作業者がアーム12を持ち上げ、係止部17が係合部18に到達した後にアーム12をさらに押し上げると、係止部17が係合部18に係合し、アーム収納位置にアーム12が保持される。アーム収納位置に保持されたアーム12を押し上げると、係止部17と係合部18との係合が解除される。すなわち、係止部17及び係合部18は、アーム12をアーム収納位置に解除可能に保持するアーム収納保持手段23を構成する。なお、アーム収納保持手段23の構成は、上記に限定されず、他の構成(例えば、アーム12をバンドなどの結束部材によってベース11に結束して保持する構成など)であってもよい。
次に、輪留め装置10の動作について説明する。
車両の走行時は、接続部材16を引上げ、輪留め部材14をアーム先端部12Bに保持し、アーム12をアーム収納位置に引上げ、係止部17を係合部18に係合して、アーム12をアーム収納位置に保持する(図1参照)。これにより、輪留め部材14が地面3の上方で車体側に支持され、車輪2の回転は阻止されない。
停車中の車両の意図しない移動を阻止する場合は、係止部17と係合部18との係合を解除し、巻取り機15による接続部材16の引上げ(巻取り)を解除する。これにより、アーム12がアーム収納位置から車両前側のアーム展開位置に向かって下方へ傾動する。アーム12がアーム展開位置に達すると(図2参照)、輪留め部材14がアーム先端部12Bから離れて落下し、輪留め部材14の底面14Bが車輪2の車両後側で地面3に載置される(図3参照)。乗員等の作業者は、地面3上に載置された輪留め部材14を足先等によって車両前側へ移動させて、車両後側から車輪2の下方へ差込む。輪留め部材14を車輪2の下方に差込むことにより、車輪2の回転(車両を車両後側へ移動させる回転)が輪留め部材14によって阻止される。
車両を発進する場合は、巻取り機15によって接続部材16を引上げる(巻取る)。これにより、輪留め部材14は、アーム先端部12Bに引付けられて保持され、アーム12は、アーム収納位置に引上げられ、車輪の回転阻止が解除される。また、係止部17を係合部18に係合して、アーム12をアーム収納位置に保持する。
本実施形態によれば、輪留め部材14をアーム先端部12Bから落下させて地面3に載置した後、車輪2の下方へ差込むので、車両の積載量(車載重量)に応じて車高が変動した場合であっても、煩雑な作業を要することなく、輪留め部材14を確実に機能させることができる。
車両の走行時には、アーム12がアーム収納保持手段23によってアーム収納位置に保持され、車両走行時の振動等によるアーム12の移動が確実に阻止されるので、アーム12と他の部材との衝突や異音(衝突音や振動音など)の発生等を防止することができる。また、アーム12を巻取り機15(接続部材16)によってアーム収納位置に保持する必要がないので、巻取り機15の負荷を軽減することができる。
次に、本発明の第2実施形態について、図7~図14を参照して説明する。本実施形態は、アーム展開保持機構24と輪留め部材保持機構25とを設けたものであり、第1実施形態と共通する構成については、その説明を省略する。また、第1実施形態と共通する構成の一部については、図示も省略する。
図9~図13に示すように、本実施形態のアーム12の輪留め装着部13は、アーム展開位置(図8参照)で下方に開口する凹形状を有し、輪留め部材14の被装着部21は、輪留め装着部13に下方からスライド係合可能な凸形状を有する(図13参照)。被装着部21が接続部材16によって引上げられると、被装着部21が輪留め装着部13にスライド係合しながら輪留め装着部13の所定の装着位置まで進入する(図13に二点鎖線で示す)。輪留め装着部13の下部には、アーム展開位置で車両前側へ開口するロックアーム挿入開口26が形成され(図12参照)、輪留め装着部13の上部には、アーム展開位置で車幅方向一側(図示の例では車幅方向外側)へ開口するカム挿入開口27が形成される(図11参照)。被装着部21には、装着位置でロックアーム挿入開口26と連通するロック係合凹部28が形成される(図12参照)。
図12に示すように、アーム12にはロックアーム29が設けられている。ロックアーム29は、アーム展開位置のアーム12の車両前側に配置され、ロックアーム29の中間部は、車幅方向に延びるロックアーム回転軸30を中心として回転自在にアーム12の中間部に支持される。ロックアーム29の上端部(ロックアーム上端部)29Aは、車両前側(アーム12の反対側)へ曲折して延び、ロックアーム29の下端部(ロックアーム下端部)29Bは、車両後側(アーム12側)へ曲折して延びる。ロックアーム29は、ロックアーム下端部29Bがロックアーム挿入開口26から輪留め装着部13へ進入したロック位置(図12に二点鎖線で示す)と、ロックアーム下端部29Bが輪留め装着部13から外れたロック解除位置(図12に実線で示す)との間で、ロックアーム回転軸30を中心として傾動可能であり、ロックバネ31によってロック位置へ付勢される。
ロックアーム29をロックバネ31の付勢力に抗してロック解除位置へ傾動させることにより、ロックアーム下端部29Bが輪留め装着部13から外れ、輪留め部材14の被装着部21が輪留め装着部13の装着位置へ下方から進入可能となる。被装着部21が輪留め装着部13の装着位置へ進入した状態で、ロック解除位置へのロックアーム29の傾動操作が解除されると、ロックバネ31の付勢力によってロックアーム29がロック位置へ傾動し、ロックアーム下端部29Bがロックアーム挿入開口26を介して輪留め部材14(被装着部21)のロック係合凹部28へ進入する。ロック係合凹部28へ進入したロックアーム下端部29Bによって、被装着部21(輪留め部材14)が輪留め装着部13(アーム先端部12B)に保持される。
ベース11には、板状の動作プレート32が固定される(図1参照)。動作プレート32は、アーム12がアーム収納位置(図1参照)にあるときは、ロックアーム上端部29Aから離間し(図12に二点鎖線で示す)、アーム12が下方へ傾動してアーム展開位置に近付いたときにロックアーム上端部29Aと当接し、アーム12がアーム展開位置に傾動することにより、ロックバネ31の付勢力に抗してロックアーム上端部29Aを押込み、ロックアーム29をロック位置からロック解除位置へ傾動させるように配置される。ロックアーム29がロック位置からロック解除位置へ傾動することにより、ロックアーム29による被装着部21(輪留め部材14)の保持が解除される。
このように、ロックアーム29とロックバネ31と動作プレート32とは、接続部材16によってアーム先端部12Bに引付けられた輪留め部材14を、アーム収納位置のアーム12が下方へ傾動してアーム展開位置(所定の傾動位置)に達するまではアーム先端部12Bに保持し、アーム12がアーム展開位置に達すると、輪留め部材14をアーム先端部12Bから解放する輪留め部材保持機構25を構成する。なお、輪留め部材保持機構25の構成は上記に限定されず、他の構成であってもよい。また、輪留め部材保持機構25が輪留め部材14の保持を解除する位置は、アーム展開位置に限定されず、アーム収納位置とアーム展開位置との間の任意の位置に設定可能である。
図10及び図13に示すように、アーム12には、レバーラッチ部33とロッド34が設けられ、輪留め部材14の被装着部21には、ロッド当接部35が設けられている。レバーラッチ部33は、ロック凸部36とカム部37とを備える。ロック凸部36は、車幅方向一側(図示の例では車幅方向内側)へ突出したロック位置(図14(a)及び(c)の状態)と、車幅方向他側へ没入したロック解除位置との間でスライド移動可能であり、ロックバネ(図示省略)によってロック位置に付勢される。カム部37は、ロック凸部36のスライド移動に連動して回転する。
カム部37の先端部(カム先端部)37Aは、カム挿入開口27から輪留め装着部13の上部に挿入される。ロッド34は、アーム展開位置で上下方向に延びる棒状体であり、スライド移動自在にアーム12に支持される。ロッド34の上端部(ロッド上端部)34Aは、カム先端部37Aの下方に配置される。輪留め部材14の被装着部21が輪留め装着部13の装着位置へ進入すると、被装着部21のロッド当接部35がロッド34の下端部(ロッド下端部)34Bを押上げ、ロッド34が上方へ移動する(図13に二点鎖線で示す)。これにより、カム先端部37Aがロッド上端部34Aに押上げられ、ロックバネの付勢力に抗してカム部37が回転し、ロック凸部36がロック位置からロック解除位置へ移動する。
ロック凸部36の一面(アーム展開位置での車両前側の面)は、車両前側に向かって突出量が徐々に減少する傾斜面36Aである。上記動作プレート32は、アーム12がアーム収納位置にあるときは、ロック凸部36から離間し(図12に二点鎖線で示す)、アーム12が下方へ傾動してアーム展開位置に近付いたときにロック凸部36の傾斜面36Aと当接し、アーム12がアーム展開位置に達するまでの間に、傾斜面36A上を摺動することによりロック凸部36をロックバネの付勢力に抗してロック解除位置へ押込み(図14(b)参照)、アーム12がアーム展開位置に達したときに、ロック凸部36が動作プレート36を乗り越えてロック位置に戻るように配置される。アーム12がアーム展開位置に達すると、上述したように輪留め部材14がアーム先端部12Bから離脱するので、ロッド34が下降し、ロック凸部36はロックバネの付勢力によってロック位置に戻る。アーム12がアーム展開位置に達してロック凸部36がロック位置に戻った状態(アームロック状態)では、アーム収納位置へのアーム12の傾動(動作プレート32を乗り越えようとするロック凸部36の移動)は、ロック凸部36の非傾斜面(車両後側の面)36Bによって阻止される(図14(c)参照)。
このように、レバーラッチ部33とロッド34とロッド当接部35と動作プレート32とは、アーム収納位置から下方へ傾動してアーム展開位置に達したアーム12を、輪留め部材14がアーム先端部12Bから離れている場合にアーム展開位置に保持し、アーム展開位置に保持したアーム12のアーム先端部12Bに輪留め部材14が接続部材16によって引付けられると、アーム12の保持を解除するアーム展開保持機構24を構成する。なお、アーム展開保持機構24の構成は上記に限定されず、他の構成であってもよい。
本実施形態によれば、車両を発進するために巻取り機15によって接続部材16を地面3から引上げた際に、輪留め部材14がアーム先端部12Bに引付けられるまでの間は、アーム展開保持機構24によってアーム12がアーム展開位置に保持され、輪留め部材14がアーム先端部12Bに引付けられてアーム12の保持が解除された後に、アーム12がアーム収納位置に引上げられる。このように、輪留め部材14がアーム先端部12Bに引付けられるまでの間はアーム12が傾動せずにアーム展開位置に保持されるので、輪留め部材14をアーム先端部12Bに確実に引付けて保持することができる。
また、停車中の車両の意図しない移動を阻止するため、巻取り機15による接続部材16の引上げを解除し、アーム12をアーム収納位置から車両前側へ向かって下方へ傾動させた際に、アーム12がアーム展開位置に達するまでの間は、輪留め部材保持機構25によって輪留め部材14がアーム先端部12Bに保持され、アーム12が所定の傾動位置に達したタイミングで、輪留め部材がアーム先端部から解放されて落下する。このように、アームがアーム展開位置に達したタイミングで輪留め部材14が落下するので、輪留め部材14が落下を開始する位置(車両前後方向の位置及び高さ)を安定させることでき、輪留め部材14の底面14Bを地面3の所望の位置に確実に載置することができる。
以上、本発明について、上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではなく、当然に本発明を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例および運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論である。
例えば、上記実施形態では、車輪2の車両後側に輪留め部材14を載置する例について説明したが、車輪2の車両前側に輪留め部材14を載置するように輪留め装置10を構成してもよい。
本発明は、停止中の車両の意図しない移動を防止する輪留め装置として様々な車両に適用することができる。
1:車体フレーム
2:車輪
3:地面
4:マッドフラップ
10:輪留め装置
11:ベース
12:アーム
12A:アーム基端部
12B:アーム先端部
13:輪留め装着部
14:輪留め部材
14A:輪留め部材の上面
14B:輪留め部材の底面
15:巻取り機(引上げ機構)
16:接続部材
17:係止部
18:係合部
19:アーム回転軸
20:ストッパ
21:被装着部
22:ガイド
23:アーム収納保持手段
24:アーム展開保持機構
25:輪留め部材保持機構
26:ロックアーム挿入開口
27:カム挿入開口
28:ロック係合凹部
29:ロックアーム
29A:ロックアーム上端部
29B:ロックアーム下端部
30:ロックアーム回転軸
31:ロックバネ
32:動作プレート
33:レバーラッチ部
34:ロッド
34A:ロッド上端部
34B:ロッド下端部
35:ロッド当接部
36:ロック凸部
36A:ロック凸部の傾斜面
36B:ロック凸部の非傾斜面
37:カム部
37A:カム先端部

Claims (4)

  1. 車輪の車軸に車体が弾性支持される車両の輪留め装置であって、
    前記車輪の車両前後方向の一側に配置され、アーム基端部とアーム先端部とを両端に有し、前記アーム基端部が前記車体側に回転自在に支持され、前記車輪の下端よりも上方で傾動可能なアームと、
    楔状の輪留め部材と、
    前記アーム先端部を経由して前記輪留め部材に接続される紐状の接続部材と、
    前記接続部材を引上げ可能な引上げ機構と、を備え、
    前記引上げ機構が前記接続部材を引上げることによって、前記輪留め部材は、前記アーム先端部に引付けられて保持され、前記アームは、前記アーム先端部が前記アーム基端部の前記一側で所定高さまで上昇したアーム収納位置に引上げられ、
    前記アーム収納位置に前記アームが引上げられた状態で、前記引上げ機構による前記接続部材の引上げが解除され、前記アームが車両前後方向の他側へ向かって下方へ傾動すると、前記輪留め部材が前記アーム先端部から離れて落下し、前記輪留め部材の底面が前記車輪の前記一側で地面に載置される
    ことを特徴とする車両の輪留め装置。
  2. 請求項1に記載の輪留め装置であって、
    前記アーム収納位置に前記アームを解除可能に保持するアーム収納保持手段を備える
    ことを特徴とする車両の輪留め装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の輪留め装置であって、
    前記アーム収納位置から下方へ傾動してアーム展開位置に達した前記アームを、前記輪留め部材が前記アーム先端部から離れている場合に前記アーム展開位置に保持するアーム展開保持機構を備え、
    前記アーム展開保持機構は、前記アーム展開位置に保持した前記アームの前記アーム先端部に前記輪留め部材が前記接続部材によって引付けられると、前記アームの保持を解除する
    ことを特徴とする車両の輪留め装置。
  4. 請求項1~請求項3の何れか1項に記載の輪留め装置であって、
    前記接続部材によって前記アーム先端部に引付けられた前記輪留め部材を、前記アーム収納位置の前記アームが下方へ傾動して所定の傾動位置に達するまでは前記アーム先端部に保持し、前記アームが前記傾動位置に達すると、前記輪留め部材を前記アーム先端部から解放する輪留め部材保持機構を備える
    ことを特徴とする車両の輪留め装置。
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